JP2022074007A - ステープル及び結束方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】外れにくいステープル及び結束方法を提供すること。【解決手段】可撓性を有する線材からなり、ガイド要素に植物の茎や枝などを保持可能なステープルであって、一方が開口する本体部と、前記本体部の前記開口側の一方の端部から連続して延びる第1脚部と、前記本体部の前記開口側の他方の端部から連続して延びる第2脚部とを備え、前記第1脚部は、屈曲して外側に延びる第1部と、前記第1部から屈曲して前記開口方向に延びる第2部とを有し、前記第2脚部は、前記開口方向に延びる第3部と、前記第3部の先端部から外側に曲げられる第4部とを有し、前記第3部は前記第2部よりも長く形成されるステープル。【選択図】図1A

Description

本発明は、ステープル及び結束方法に関する。
ワイヤ、梁、紐、棒、パイプ、樹木の枝等のガイド要素に、植物や樹木等の茎、蔓、枝等を保持させるためのステープルが知られている。
特許文献1には、このようなステープルが開示されている。同文献に記載されているステープルは、左右一対のアームと、アーム間に設けられた凸状突起とを備えている。凸状突起でガイド要素を挟み、茎等を挟みこむようにアームを閉じることにより、ガイド要素に茎等を保持させることが可能になる。
欧州特許第1839482号明細書
しかしながら、ガイド要素は、凸状突起で挟まれるだけであるため、凸状突起から外れやすい。
また、茎等は、閉じられたアームの端部を重ね合わせて保持するだけであるため、アームが開きやすく、茎等がアームから外れやすい。特に、茎等が成長して太くなったり、茎等に実った果実等が成長して重量が増えたりすると、アームが開く方向に変位し、上記したような問題が生じやすい。
そこで本発明は、外れにくいステープル及び結束方法を提供することを目的とする。
本開示は、可撓性を有する線材からなり、ガイド要素に植物の茎や枝などを保持可能なステープルである。このステープルは、一方が開口する本体部と、前記本体部の前記開口側の一方の端部から連続して延びる第1脚部と、前記本体部の前記開口側の他方の端部から連続して延びる第2脚部とを備え、前記第1脚部は、屈曲して外側に延びる第1部と、前記第1部から屈曲して前記開口方向に延びる第2部とを有し、前記第2脚部は、前記開口方向に延びる第3部と、前記第3部の先端部から外側に曲げられる第4部とを有し、前記第3部は前記第2部よりも長く形成される。
ここで開口方向は、本体部の閉塞部から開口部に向かう方向である。
なお、前記第3部は、前記本体部の前記一方の端部と前記他方の端部との距離よりも長く形成されてもよい。
更に、前記第2部と前記第3部とは、略平行に形成されてもよい。
また、前記第1部は、前記本体部とのなす角が鋭角であってもよい。前記第1部と前記本体部とのなす角が90度又はほぼ90度であってもよい。
前記本体部は、C字状に湾曲して形成される部分を備えてもよい。
前記本体部は、矩形状に、又は、平行四辺形状に形成される部分を備えてもよい。
前記本体部は、前記開口方向に直線状に延び、前記一方の端部を含む第1辺部と、前記他方の端部を含み、前記第1辺部と略平行に延びる第2辺部と、前記第1辺部と前記第2辺部を接続し直線状に延びる第3辺部とを備えてもよい。
前記第3辺部は、前記第1辺部と鈍角をなし、前記第2辺部と鋭角をなしてもよい。
本出願は更に上記構成において第3部に関し以下のような構成を開示する。
即ち第3部は、前記本体部の前記他方の端部から前記開口方向に直線状に延びる第5部と、前記第5部と前記先端部との間に位置する第6部とを有し、前記第6部は、前記第5部に対して前記第1脚部側に屈曲するように設けられてよい。ここで「第1脚部側」とはステープルの内側に相当するので、「内側」と表現されてもよい。 或いは、第3部は、前記開口方向に直線状に延びる直線部と、前記先端部とを有し、前記直線部の中心を通過する直線に垂直で、かつ、前記第2脚部に接する接平面と前記第2脚部との接点は、前記第1脚部と前記第2脚部とを通過する第1平面に垂直で、かつ、前記直線を含む第2平面で区画される2つの領域のうち、前記第1脚部がある第1領域に存在するように設けられてよい。
以上において直線部がわずかに変形している部分を含む場合、「直線部の中心を通過する直線」は、直線部の中心を結んだ線を近似する直線を含む。
ここで前記先端部を含む部分は、前記第1領域側に変位するように前記直線部に対して屈曲されてよい。
前記直線部は、前記第5部に相当する場合がある。このため以下の「直線部」という記載を、「第5部」等と表現してもよい。
前記先端部を含む部分は、前記先端部と前記第6部に相当する場合がある。このため以下の「先端部を含む部分」という記載を、「前記先端部及び前記第6部」等と表現してもよい。
例えば、第3部は、前記開口方向に直線状に延びる第5部と、前記第5部と前記先端部との間に位置する第6部とを有し、前記第5部の中心を通過する直線、又は、前記第5部の中心を結ぶ線を近似する直線に垂直で、かつ、前記第2脚部に接する接平面と前記第2脚部との接点は、前記第1脚部と前記第2脚部とを通過する第1平面に垂直で、かつ、前記直線を含む第2平面で区画される2つの領域のうち、前記第1脚部がある第1領域に存在するように設けられてよい。
また前記第4部は、前記第2平面で区画される2つの領域のうち、前記第1脚部がない第2領域側に変位するように前記先端部に対して屈曲されてよい。
更に前記第1脚部は、前記接平面と離間するように設けられてよい。
第3部は、前記開口方向の先端部を含む部分において、前記第1脚部に接近するように設けられてもよい。
前記第2部の前記第2部の前記開口方向先端の頂点は、前記第2部の中心を通過する直線よりも前記第2脚部側に形成されてよい。
前記第2平面又は前記第2平面と平行な平面と、前記第2脚部の表面との交線は、前記第3部と前記第4部を接続する部分の表面とこの平面との交線に相当する第1交線と、前記第1交線から前記開口方向と反対の方向に離間し、前記直線部の少なくとも一部の表面とこの平面との交線に相当する第2交線とを含む。
本開示は、可撓性を有する線材からなり、ガイド要素に植物の茎や枝などを保持可能なステープルである。このステープルは、一方が開口する本体部と、前記本体部の前記開口側の一方の端部から連続して延びる第1脚部と、前記本体部の前記開口側の他方の端部から連続して延びる第2脚部とを備え、前記第1脚部は、屈曲して外側に延びる第1部と、前記第1部から屈曲して前記開口方向に延びる第2部とを有し、前記第2脚部は、前記開口方向に延びる第3部と、前記第3部の先端部から外側に曲げられる第4部とを有する。
前記第2脚部は、前記第1脚部と前記第2脚部とを通過する第1平面に垂直で、かつ、前記開口方向に平行な平面で区画される2つの領域のうち、前記開口方向へ進行するほど前記第1脚部がある一方の領域へと変位する部分と、この部分に接続し前記開口方向と反対方向へ進行するほど前記第1脚部がない他方の領域へと変位する部分を有する。
本開示は、線材の一方の先端側を湾曲又は屈曲させる第1変形部と、前記線材の所定の部位を湾曲又は屈曲させて、前記線材の他方の先端側を前記一方の先端側に向けて移動させる第2変形部とを有する結束機により変形されることで、ガイド要素に植物の茎や枝などを保持可能なステープルを提供する。このステープルは、可撓性を有する線材からなり、一方が開口する本体部と、前記本体部の前記開口側の一方の端部から連続して延びる第1脚部と、前記本体部の前記開口側の他方の端部から連続して延び、先端側において外側に曲げられる屈曲部を有する第2脚部とを備え、前記第1脚部は、屈曲して外側に延びる第1部と、前記第1部から屈曲して前記開口方向に延び、先端側が前記第1変形部で前記ガイド要素を囲むように湾曲又は屈曲されることで、前記ガイド要素を保持可能に構成される第2部とを備え、前記第2脚部は、前記開口方向に延び前記第2変形部で湾曲又は屈曲されることで、前記ステープルの内側に前記植物の茎や枝などを位置させた状態で、前記屈曲部を前記ガイド要素に係止可能に構成される第3部を備える。
第1変形部は、クリンチャ部であってもよい。
本開示は、線材の一方の先端側を湾曲又は屈曲させる第1変形部と、前記線材の所定の部位を湾曲又は屈曲させて、前記線材の他方の先端側を前記一方の先端側に向けて移動させる第2変形部と、前記所定の部位よりも前記他方の先端側に近い部位を外側に湾曲又は屈曲させる第3変形部と、を有する結束機により変形されることで、ガイド要素に植物の茎や枝などを保持可能なステープルを提供する。このステープルは、可撓性を有する線材からなり、一方が開口する本体部と、前記本体部の前記開口側の一方の端部から連続して延びる第1脚部と、前記本体部の前記開口側の他方の端部から連続して延びる第2脚部とを備え、前記第1脚部は、屈曲して外側に延びる第1部と、前記第1部から屈曲して前記開口方向に延びる第2部とを有し、先端側が前記第1変形部で前記ガイド要素を囲むように湾曲又は屈曲されることで、前記ガイド要素を保持可能に構成され、前記第2脚部は、前記開口方向に延びており、前記第2変形部で内側に湾曲又は屈曲される第3部と、前記開口方向に延びており、前記第3変形部で外側に湾曲又は屈曲されることで、前記ステープルの内側に前記植物の茎や枝などを位置させた状態で、前記ガイド要素に係止可能に構成される第4部とを備える。
本開示は、ガイド要素に植物の茎や枝などを保持させる結束方法も提供する。この結束方法は、可撓性を有する線材からなり、一方が開口する本体部と、前記本体部の前記開口側の一方の端部から連続して延びる第1脚部と、前記本体部の前記開口側の他方の端部から連続して延びる第2脚部と、を備え、前記第1脚部は、屈曲して外側に延びる第1部と、前記第1部から屈曲して前記開口方向に延びる第2部とを有し、前記第2脚部は、前記開口方向に延びる第3部と、前記第3部の先端部から外側に曲げられる第4部とを有するステープルを、線材の一方の先端側を湾曲又は屈曲させる第1変形部と、前記線材の所定の部位を湾曲又は屈曲させて、前記線材の他方の先端側を前記一方の先端側に向けて移動させる第2変形部とを備える結束機に装着するステップと、前記第1脚部と前記第2脚部と前記本体部とで囲まれる領域に前記茎や枝などを位置させた状態で、前記結束機の前記第2変形部を用いて、前記第2脚部の先端側を前記第1脚部に向かう方向に移動させるステップと、前記ステープルの前記第1脚部の先端側を前記結束機の前記第1変形部を用いて前記ガイド要素を囲むように湾曲又は屈曲させることで前記ガイド要素を保持するステップと、前記第4部を前記ガイド要素に係止して、前記第1脚部から離れる方向に前記ガイド要素に張力を加えるステップと、を含む。
本開示は、ガイド要素に植物の茎や枝などを保持させる結束方法を提供する。この結束方法は、可撓性を有する線材からなり、一方が開口する本体部と、前記本体部の前記開口側の一方の端部から連続して延びる第1脚部と、前記本体部の前記開口側の他方の端部から連続して前記開口方向に延びる第2脚部とを備え、前記第1脚部は、屈曲して外側に延びる第1部と、前記第1部から屈曲して前記開口方向に延びる第2部とを有するステープルを、線材の一方の先端側を湾曲又は屈曲させる第1変形部と、前記線材の所定の部位を湾曲又は屈曲させて、前記線材の他方の先端側を前記一方の先端側に向けて移動させる第2変形部と、前記所定の部位よりも前記他方の先端側に近い部位を前記一方の先端側から離れる方向に湾曲又は屈曲させる第3変形部とを有する結束機に装着するステップと、前記第1脚部と前記第2脚部と前記本体部とで囲まれる領域に前記茎や枝などを位置させた状態で、前記結束機の前記第2変形部を用いて、前記ステープルの前記第2脚部の所定の部位を湾曲又は屈曲させて、前記第2脚部の先端側を前記第1脚部に向かう方向に移動させるとともに、前記結束機の前記第3変形部を用いて前記所定の部位よりも前記第2脚部の先端側に近い部位を外側に湾曲又は屈曲させて第4部を形成するステップと、前記ステープルの前記第1脚部の前記第2部の先端側を前記結束機の前記第1変形部を用いて前記ガイド要素を囲むように湾曲又は屈曲させることで、前記ガイド要素を保持するステップと、前記第4部を前記ガイド要素に係止して、前記第1脚部から離れる方向に前記ガイド要素に張力を加えるステップと、を含む。
前記ガイド要素を囲むように湾曲又は屈曲させるステップは、前記ガイド要素を囲むように前記ガイド要素を中心とする第1周方向に前記第1脚部の先端側を湾曲又は屈曲させ、前記第4部を前記ガイド要素に係止させるステップは、前記ガイド要素を中心として前記第1周方向に曲げられる前記第4部を前記ガイド要素に係止させてもよい。
前記第2脚部の先端側を前記第1脚部に向かう方向に移動させるステップは、前記第2脚部の先端側を、前記本体部を含む平面から離れる方向に移動させながら、前記第1脚部に向かう方向に移動させてもよい。
前記ガイド要素を囲むように湾曲又は屈曲させるステップは、前記ガイド要素を囲むように前記ガイド要素を中心とする第2周方向に前記第1脚部の先端側を湾曲又は屈曲させ、前記第4部を前記ガイド要素に係止させるステップは、前記ガイド要素を中心として前記第2周方向と反対の第1周方向に曲げられる前記屈曲部を前記ガイド要素に係止させてもよい。
本開示は、可撓性を有する線材からなり、ガイド要素に植物の茎や枝などを保持するステープルを提供する。このステープルは、湾曲し、一方が開口する本体部と、前記本体部の前記開口側の一方の端部から連続して延びる第1脚部と、前記本体部の前記開口側の他方の端部から連続して延びる第2脚部とを備え、前記第1脚部は、屈曲して前記開口の外側に延びる第1部と、前記第1部から屈曲して前記開口を閉塞する方向に直線状に延び、先端側において前記ガイド要素を囲むように湾曲又は屈曲されることで前記ガイド要素を保持する第2部とを有し、前記第2脚部は、屈曲して前記開口を閉塞する方向に直線状に延びる部分を含む第3部と、前記第3部の先端部から外側に曲げられることにより、前記第1脚部から離れる方向に張力を加えて前記ガイド要素に係止する第4部とを有する。
本開示は、可撓性を有する線材からなり、ガイド要素に植物の茎や枝などを保持するステープルを提供する。このステープルは、本体部と、前記本体部の一方の端部から連続して延びる第1脚部と、前記本体部の他方の端部から連続して延びる第2脚部とを備え、前記第1脚部は、前記開口を閉塞する方向に直線状に延び、先端側において前記ガイド要素を囲むように湾曲又は屈曲されることで前記ガイド要素を保持する第2部を有し、前記第2脚部は、屈曲して前記開口を閉塞する方向に直線状に延びる部分を含む第3部と、前記第3部の先端部から外側に曲げられることにより、前記第1脚部から離れる方向に張力を加えて前記ガイド要素に係止する第4部とを有し、前記本体部は、前記第1脚部から直線状に延びる第1辺部と、前記第2脚部から前記第1辺部と略平行に直線状に延びる第2辺部と、前記第1辺部と鈍角をなし、前記第2辺部と鋭角をなして接続する第3辺部とを有する。
本開示は、可撓性を有する線材からなり、ガイド要素に植物の茎や枝などを保持可能なステープルを提供する。このステープルは、一方が開口する本体部と、前記本体部の前記開口側の一方の端部から連続して延びる第1脚部と、前記本体部の前記開口側の他方の端部から連続して延びる第2脚部とを備え、前記第1脚部は、屈曲して外側に延びる第1部を有し、前記第2脚部は、前記開口方向に延びる第3部を有し、前記本体部は、仮想的な内接円に外接する少なくとも3つの接点を有し、更に、前記第1脚部側の第1の前記接点における前記内接円の接線方向に延びる第1辺部と、前記第2脚部側の第2の前記接点における前記内接円の接線方向に、前記第1辺部に略平行に延びる第2辺部と、前記第1の接点と、前記第2の接点との間の第3の前記接点における前記内接円の接線方向に延びる第3辺部とを備える。
更に、前記第3辺部は、前記第1辺部と鈍角をなし、前記第2辺部と鋭角をなし、前記本体部の前記一方の端部と前記他方の端部との距離よりも長く形成されてもよい。
前記第1脚部は、前記第1部から屈曲して前記第3部に略平行に延びる第2部を更に備えてもよい。
本出願は、可撓性を有する線材からなり、ガイド要素に植物の茎や枝などの被保持物を保持させるための更なるステープルを開示する。このステープルは、前記被保持物を挿入するための開口が二つの端部間に設けられるように湾曲して一方の前記端部と他方の前記端部とを接続する本体部と、前記本体部の一方の前記端部に接続し、前記本体部の中点から前記開口に向かう開口方向に延伸する第1部と、前記第1部から外方に屈曲して設けられる第2部とを有し、前記ガイド要素に係合するための第1脚部と、前記本体部の他方の前記端部に接続し、前記開口方向に延伸する第3部を有し、前記ガイド要素に係合するための第2脚部とを備える。
ここで前記本体部は、前記中点から湾曲して一方の前記端部に接続する第1本体部と、前記中点から湾曲して他方の前記端部に接続する第2本体部とを有してもよい。
そして前記第2本体部は、前記第2本体部上の第1位置において、前記第1位置を挟んで前記第1位置から離間する少なくとも2つの接点において前記ステープルに内接する仮想的な内接円から離間してもよい。
前記仮想的な内接円は、少なくとも一方の前記端部及び他方の前記端部において前記ステープルに内接し、前記第1本体部は、前記内接円と同一半径の円弧からなる円弧部を有してよい。
前記第2本体部は、前記内接円の半径より大きい長半径の楕円弧からなる楕円弧部を有してよい。
ここで前記楕円弧の長軸は、前記第1部と前記第2部との接続部と、前記内接円の中心とを通過する直線上に存在してよい。
なお前記楕円弧の長軸は、前記第1部、前記第2部及び前記内接円の中心とを通過する直線上に存在してもよい。
前記第3部は、前記開口方向に進行するに従って外方に変位するように湾曲する湾曲部と、前記湾曲部に対して屈曲して接続し前記開口方向に直線状に延びる延伸部とを有してもよい。
前記第3部は、前記延伸部に接続し、前記開口方向に進行するに従って外方に変位する先端曲げ部とを有してもよい。
なお、上述されたいずれかの前記ステープルは、所定の断面を有してもよい。即ち、前記ステープルの延伸方向に垂直な断面において、前記第1脚部、前記第2脚部及び前記本体部とを通過する第1平面に垂直な上下方向における前記ステープルの厚みは、前記ステープルの断面積と同一の断面積を有する仮想円の直径より大きく、前記第1脚部と前記第2脚部とを通過する前記第1平面に平行な左右方向における前記ステープルの幅は、前記ステープルの断面積と同一の断面積を有する前記仮想円の直径より小さくてもよい。
前記断面において、このステープルの内側面は、前記上下方向に平行な辺部を有してよい。
前記断面において、このステープルの外側面は、前記上下方向に平行な辺部を有してよい。
前記断面において、このステープルの内側面は、楕円弧を含み、このステープルの外側面は、前記上下方向に平行な辺部を有してよい。
本出願は、可撓性を有する線材からなり、ガイド要素に植物の茎や枝などの被保持物を保持させるための更なるステープルを開示する。このステープルは、前記被保持物を挿入するための開口が二つの端部間に設けられるように湾曲して一方の前記端部と他方の前記端部とを接続する湾曲部を有する本体部と、前記本体部の一方の前記端部に接続し、前記ガイド要素に係合するための第1脚部と、前記本体部の他方の前記端部に接続し、前記ガイド要素に係合するための第2脚部とを備える。
そして前記本体部は、前記第1脚部と前記第2脚部とを通過する第1平面に垂直な中心軸を有し第1半径を有し前記ステープルに内接する仮想的な第1円筒面に内接する第1点と、前記第1円筒面に内接する第2点と、前記第1点と前記第2点との間に位置する第3点を有する。ここで第3点は、前記第1円筒面から離間する。
このような前記ステープルは、少なくとも2つの保持姿勢を取るように設けられてよい。第1保持姿勢は、前記本体部を含む平面に対して前記被保持物の延伸方向が略垂直な状態で前記被保持物を包囲して前記第1脚部及び前記第2脚部が前記ガイド要素に係合する。
第2保持姿勢は、成長した前記被保持物によって前記本体部が曲げられることにより、前記本体部を含む平面に対して前記被保持物の延伸方向が傾斜して前記第3点が前記被保持物に接触した状態で前記被保持物を包囲して前記第1脚部及び前記第2脚部が前記ガイド要素に係合する。
なお、上述されたいずれかの構成を備える前記ステープルによって、第1保持姿勢及び第2保持姿勢を取るようにステープルは構成されていてもよい。
更に本出願は、可撓性を有する線材からなり、ガイド要素に植物の茎や枝などの被保持物を保持させるための更なるステープルを開示する。このステープルは、前記被保持物を挿入するための開口が二つの端部間に設けられるように湾曲して一方の前記端部と他方の前記端部とを接続する湾曲部を有する本体部と、前記本体部の一方の前記端部に接続し、前記ガイド要素に係合するための第1脚部と、前記本体部の他方の前記端部に接続し、前記ガイド要素に係合するための第2脚部とを備える。そして、前記本体部は、前記第1脚部と前記第2脚部とを通過する第1平面に垂直な中心軸を有し第1半径を有する円筒面に内接する第1接点及び第2接点と、前記第1接点と前記第2接点との間に位置し、前記第1半径より大きい長半径の楕円弧からなる楕円弧部とを備える。
このステープルによって、前記第1保持姿勢及び前記第2保持姿勢を取り得るようにステープルを構成してもよい。
一実施形態に係るステープルの一例を示す図である。 結束状態におけるステープルの一例を示す図である。 一実施形態に係る結束方法のステップを示す図である。 一実施形態に係る結束方法のステップを示す図である。 一実施形態に係る結束方法のステップを示す図である。 一実施形態に係る結束方法のステップを示す図である。 一実施形態に係る結束方法のステップを示す図である。 一実施形態に係る結束方法のステップを示す図である。 結束時の状態を示す拡大斜視図である。 結束時の状態を示す拡大斜視図である。 ステープルによって茎等がガイド要素に保持される様子を示す斜視図である。 ステープルによって茎等がガイド要素に保持される別の態様を示す模式図である。 一実施形態に係るステープルの一例を示す図である。 結束状態におけるステープルの一例を示す図である。 一実施形態に係る結束方法のステップを示す図である。 一実施形態に係る結束方法のステップを示す図である。 一実施形態に係る結束方法のステップを示す図である。 一実施形態に係る結束方法のステップを示す図である。 爪部を用いて第1部を屈曲させる様子を模式的に示す拡大断面図である。 茎等の成長に伴うステープルの変形を示す模式図である。 結束状態におけるステープルの一例を示す図である。 結束状態におけるステープルの一例を示す図である。 複数のステープルが一体化された一例を示す図である。 一実施形態の変形例に係るステープルの一例を示す図である。 一実施形態の変形例に係るステープルをガイド要素に係合するプロセスを示す模式図である。 一変形例に係るステープルの一例を示す図である。 一実施形態に係るステープルの一例を示す図である。 一実施形態に係るステープルの保持姿勢の変化を示す図である。 一実施形態に係るステープルの断面構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。以下の実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施形態のみに限定する趣旨ではない。
[第1実施形態]
図1Aは、第1実施形態に係るステープル10を示す。図1Bは、結束状態におけるステープル10を示す。このステープル10は、可撓性を有する線材(例えば、鉄等の金属の線材)から形成される。このステープル10の内部に植物の茎や枝などの被保持物(以下、「茎等P」という。)を配置した状態で、図1Bに示されるようにステープル10の両端部を折り曲げて、ガイド要素Gに係合することにより、ガイド要素Gに茎等Pを保持させることが可能となる。なお、ステープル10を形成する線材は、可撓性とともに可塑性を有する線材であってもよい。
ステープル10は、本体部10Aと、本体部10Aの一方の端部から連続して延びる第1脚部10Bと、他方の端部から連続して延びる第2脚部10Cとを備える。
本体部10Aは、第1脚部10Bと第2脚部10Cを接続し、茎等Pを囲む部分である。図1Bに示されるように結束状態において、第1脚部10Bと第2脚部10Cは、同一のガイド要素Gに係合するため、本体部10A、第1脚部10B及び第2脚部10Cで囲まれる領域に、茎等Pを配置することが可能となる。従って、茎等Pを内部に配置させるための開口が設けられている限りにおいて、本体部10Aは、茎等Pの形状に合わせて、矩形や平行四辺形等の様々な形状に形成されることが可能である。本実施形態における本体部10Aは、図1Aに示されるように、紙面左方向に開口するようにC字状乃至円弧状に湾曲して形成される。ここで図1Aにおける本体部10Aの閉塞側(紙面右側)から開口側(紙面左側)に向かう方向(紙面左方向)を、開口方向D1という。
第1脚部10B及び第2脚部10Cは、ガイド要素Gに係合するための部分である。
図1Aに示されるように、第1脚部10Bは、本体部10Aの一方の端部10A1に接続し、屈曲して外側に延びる第1部10B1と、第1部10B1から更に屈曲して開口方向D1に延びる第2部10B2を備える。
第1部10B1は、本体部10Aとのなす角α1、すなわち屈曲角度が90度乃至略90度(例えば、80度乃至90度)の鋭角である。第2部10B2は、ガイド要素Gに係合するための先端部を有し、第1部10B1とのなす角、すなわち屈曲角度が90度乃至略90度(例えば、80度乃至90度)の鋭角である。第1部10B1を設けたことにより、第2部10B2は、本体部10Aに対して外側にオフセットして、開口方向D1に延伸する。
なお、第1部10B1を肩部と呼んでもよい。また、第1部10B1は本体部10Aに対して概ね90度屈曲して外側に延伸し、第2部10B2は第1部に対して概ね90度屈曲して開口方向D1に延伸するため、本体部10Aの一方の端部から第1部10B1を経て第2部10B2に延びる部分をクランク部と呼んでもよい。
第1部10B1は、第2部10B2をオフセットさせればよいので、第2部10B2より短く形成することが好ましい。第2部10B2は、ガイド要素Gに係合可能な長さを有すればよいので、後述する第3部10C3より短く形成することが好ましい。
第2脚部10Cは、本体部10Aの他方の端部10A2に接続し、開口方向D1に延伸する第3部10C3と、第3部10C3の先端部から外側に曲げられる第4部10C4を備える。
図1Bに示されるように、第3部10C3は、折り曲げられることにより本体部10Aにより形成される開口を閉塞する部分である。折り曲げられる前の状態において、第3部10C3は、開口方向D1に延びるように、即ち、第2部10B2と略平行に延伸する。従って、第3部10C3は、本体部10Aにより形成される開口の幅、即ち、本体部の一方の端部10A1と他方の端部10A2との距離よりも長く形成され、かつ、第2部10B2より長く形成されることが好ましい。本体部10Aに内接する最大の内接円C1は、本体部10Aを押し広げることなくステープル10によって保持することが想定される最大の茎等Pの大きさに相当する。そこで第3部10C3は、内接円C1の接線T1が第2部10B2と第3部10C3に交わる二つの交点を結ぶ最短の線分よりも長く形成されることが好ましい。このような構成により、図1Bに示されるように、内接円C1と干渉することなく、第3部10C3の端部を第2部10B2に到達させて、開口を閉塞することが可能となる。なお、折り曲げられるとは、図1Bに示されるように曲線をなして湾曲される場合のみならず屈曲される場合のいずれをも含む。
なお、第3部10C3は、上述したように、内接円C1の接線T1が第2部10B2と第3部10C3に交わる二つの交点を結ぶ最短の線分よりも長く形成されることが好ましいが、ステープル10によって保持される茎等が内接円C1の径よりも小径の場合、第3部10C3は第2部10B2より短く形成されることもある。すなわち、第3部10C3は、第2部10B2に到達する長さであればよく、保持する茎等Pの径に応じて適正な長さに選択可能である。
第4部10C4(「屈曲部」の一例)は、ガイド要素Gに係合する部分である。第4部10C4は、第3部10C3の先端から外側(開口から離れる側)に曲げられており、一方で、第3部10C3は、開口を閉塞する方向(内側)に折り曲げられる(図1B)。折り曲げられた第3部10C3は、閉塞された開口を広げ元の位置に戻る方向に弾性を有するので、第4部10C4は、開口を広げる方向、即ち、第1脚部10Bから離れる方向に、ガイド要素Gに張力を加えることが可能となる。従って、ガイド要素Gが撓んでステープル10が脱落等することを抑制することが可能になる。第4部10C4は、第3部10C3とのなす角(曲げ角度)が鋭角に設けられる。第4部10C4と第3部10C3とのなす角は、第1部10B1と本体部10Aとのなす角α1より小さいことが好ましい。このように構成することにより、第4部10C4を好適にガイド要素Gに引っ掛けることが可能となる。
[結束機20を用いたステープル10の結束方法]
以下、結束機20を用いたステープル10の結束方法について説明する。図2A乃至2Eは、結束機20を用いてステープル10をガイド要素Gに係合させるプロセスを示す模式図である。なお、同図における線L1は、図面間におけるステープル10の位置の変化の比較を容易にするための基準線である。図2Fは、第1脚部10Bの第2部10B2の先端が、第1変形部20Aに形成された溝部に沿って進行した結果、螺旋状に湾曲する様子を示す模式図である。
結束機20は、ステープル10の第1脚部10B(第2部10B2)の先端側を湾曲又は屈曲させる第1変形部20A(クリンチャ部)と、第2脚部10Cの先端側を第1脚部10Bの先端側に向けて移動させるように第2脚部10Cの第3部10C3を湾曲又は屈曲させる第2変形部20Bと、ステープル10を開口方向D1に移動させるための押出部20Cとを備える。
第1変形部20Aは、例えば、ステープル10を第1変形部20Aに対して開口方向D1に相対的に移動させた際に、第2部10B2の先端がガイド要素Gの外周を囲むように、又はガイド要素Gの外周を螺旋を描いて進行するように形成された螺旋状又は円弧状の溝部から構成することが可能である。ステープル10は可撓性を有するため、ステープル10が開口方向D1に移動したときに、第2部10B2の先端は螺旋を描いて湾曲しながら第1変形部20Aの溝部内を進行する。従って、螺旋の軸上にガイド要素Gを配置した状態でステープル10を第1変形部20Aに対して開口方向D1に相対的に移動させることにより、ガイド要素Gを軸としてガイド要素Gの外周を囲む螺旋状にステープル10の第1脚部10Bの先端を形成することが可能になる。
なお、第1変形部20Aの溝部は、第2部10B2の先端がガイド要素Gの外周を螺旋を描いて進行するように螺旋状又は円弧状に形成されるが、必ずしも螺旋状又は円弧状の溝部に限定されない。例えば、溝部を、頂面と側面を有する円筒状に設けてもよい。頂面は、円周方向に進行するほど軸方向に進行するような傾斜面を備える。このような構成の溝部に侵入した第1脚部10Bの先端は、円周方向に進行しながら、頂面に設けられる傾斜面に沿って軸方向にも進行するので、螺旋を描く。このような構成によれば、溝が設けられていない円筒状の側面であっても、第1脚部10Bの先端を、螺旋を描くように湾曲させることが可能となる。このように、第1脚部10Bの先端を周方向に案内すると同時に軸方向にも進行させる構成を第1変形部20Aに設けることによって、第1脚部10Bの先端側を、ガイド要素Gを囲むように湾曲させることが可能となる。
ステープル10の第2部10B2を、ガイド要素Gの外周の少なくとも半周以上、好ましくは一周以上を囲むように形成することにより、好適に、ステープル10の第1脚部10Bをガイド要素Gに係合させることが可能になる。
ガイド要素Gが水平方向に延伸する場合、重力によりステープル10の第1脚部10Bがガイド要素Gに接触することになるため、ステープル10とガイド要素Gを密着させなくてもよい。一方でガイド要素Gが鉛直方向に延伸する場合、重力によりステープル10の第2部10B2がガイド要素Gから外れることがないように、ステープル10とガイド要素Gを密着させて、ステープル10がガイド要素Gに固定されるように、ステープル10を屈曲又は湾曲させることが好ましい。
第2変形部20Bは、例えば、ステープル10を第1変形部20Aに対して開口方向D1に相対的に移動させた際に、第2脚部10Cに当接し、第1脚部10Bの先端側に向かう方向に折り曲げる案内部20B1と、第2脚部10Cを折り曲げる際の支点として機能するために第3部10C3の内側に当接する支点部20B2から構成することが可能である。本実施形態では、ステープル10が可撓性を有することに加え、第3部10C3は、第2部10B2より長く形成されている。このため、案内部20B1と支点部20B2の間隔を広く取ることにより、案内部20B1は、ステープル10を折り曲げるのに十分なモーメントをステープル10に作用させることが可能になる。
更に結束機20は、ステープル10を開口方向D1に移動させるための押出部20Cを備えている。押出部20Cは、本体部10Aの形状に従って形成(本実施形態では本体部10Aの形状に従って湾曲状に形成される)された本体部押出部20C1と、第1部10B1の形状に従って直線状の断面を有するように形成された肩押出部20C2を備える。 以下、結束方法の一例を説明する。但し、結束機の構成は、本開示に限られるものではない。ステープル10を同様の形状に折り曲げることが可能な知られた構成を利用してもよい。
図2Aは、結束機20にステープル10を装着した状態を示している。この状態においてステープル10は、変形されていないため、図1Aに示されるのと同一の構成を備えている。
その後、ステープル10の内部(本体部10A、第1脚部10B及び第2脚部10Cで囲まれる領域)に茎等Pを配置した状態で結束を開始する。なお、茎等Pとガイド要素Gは、概ね同じ方向(紙面垂直方向)に延伸している。図2Bは、押出部20Cを用いてステープル10を開口方向D1に移動させることにより、第2脚部10Cの開口方向D1先端が案内部20B1に当接し、第2脚部10Cが湾曲を開始した様子を示している。
同図に示されるように案内部20B1の第2脚部10Cとの当接面は、傾斜(開口方向D1に進行するほど第1脚部10Bに近づくように傾斜)する部分を有するように形成される。このため、案内部20B1に当接する第2脚部10Cの先端側は、第1脚部10Bの先端に向かう方向に移動する。このとき、支点部20B2は、第3部10C3の内側の所定部位に当接する。このため、第3部10C3は、支点部20B2に当接する部分を支点として、第1脚部10Bの先端に向かう方向に湾曲される。
更に案内部20B1の第2脚部10Cとの当接面は、ガイド要素Gの略延伸方向であり、かつ、第1変形部20Aに形成される螺旋状の溝部の軸方向であって開口方向D1に垂直な方向(以下、「軸方向」という。)に傾斜(開口方向D1に進行するほど軸方向に進行するように傾斜)する部分(図3A)を有するように形成される。このため、第2脚部10Cの先端側は、第1脚部10Bの先端に向かう方向に移動すると同時に本体部10Aを含む平面から離れる軸方向にも緩やかに移動する。
なお、第2脚部10Cの先端側を、第1脚部10Bの先端に向かう方向に移動すると同時に本体部10Aを含む平面から離れる方向に移動させるための手段は、上記に限られるものではない。例えば、第1変形部20Aに、このような手段を設けてもよい。具体的には第1変形部20Aに、第1脚部10Bの先端に近づくほど本体部10Aを含む平面から離れる方向に傾斜する傾斜面を図3Aの傾斜面20AAに相当する部分に設け、この傾斜面20AAを、第2脚部10Cの先端側が当接する位置に設けてもよい。このような構成の下、第2脚部10Cの先端側を、傾斜面20AAに当接させながら第1脚部10Bに向かって移動させることにより、第1脚部10Bに近づく方向に移動させながら、同時に本体部10Aを含む平面から離れる軸方向にも移動させることが可能となる。
図2Cは、押出部20Cを用いて更にステープル10を開口方向D1に移動させることにより、第1脚部10Bの第2部10B2の先端が、第1変形部20Aの溝部に入り込み湾曲を開始した様子を示している。軸方向(紙面垂直方向)に形成された開口孔には、ガイド要素Gが挿通されている。このため、ステープル10を第1変形部20Aに対して開口方向D1に移動させ、第2部10B2の先端が第1変形部20Aの溝部内に進入するにつれて、ガイド要素Gを軸としてガイド要素Gの外周を囲む螺旋状にステープル10の第1脚部10Bの先端を変形することが可能になる。
一方で、第2脚部10Cは、湾曲開始当初は、第3部10C3と第4部10C4との接続部が案内部20B1に当接し、その後、湾曲が進むにつれて、第4部10C4が案内部20B1に当接することにより折り曲げられる。その後、同図に示されるように第4部10C4が案内部20B1を乗り越えるため、第3部10C3が案内部20B1に当接することにより折り曲げられる。この時点においてかなり湾曲が進行しているため、第3部10C3及び第4部10C4は、ガイド要素Gが配置される第1脚部10Bの先端に接近している。
図2Eは、押出部20Cを用いてステープル10を開口方向D1に更に移動させることにより、第2脚部10Cがガイド要素Gに到達し、第4部10C4がガイド要素Gに係合した様子を示す断面図であり、図3Aは、このときの斜視図を示している。図2Eに示されるように、第4部10C4がガイド要素Gに係合するとき、断面図において、本体部10Aの開口は、閉塞される。また、図3Aに示されるように、案内部20B1の傾斜面は、軸方向にも傾斜して形成されるため、湾曲が進むについて、第2脚部10Cの先端は、本体部10A及び第1脚部10Bを含む平面から離れるように軸方向に進行する。その結果、第1脚部10Bがガイド要素Gに係合する部分と離間した位置において第2脚部10Cは、ガイド要素Gに係合する。
図3Bは、ステープル10の第1脚部10Bと第2脚部10Cをそれぞれガイド要素Gに係合させた後に、第1変形部20Aの溝部が形成された部品の一部を移動させた状態を示している。図4は、ステープル10によって、茎等Pがガイド要素Gに保持される様子を示す斜視図である。これら図面に示されるように、第1脚部10Bは、ガイド要素Gに巻付くことにより、ガイド要素Gに保持乃至固定される。一方で第2脚部10Cは、ガイド要素Gに引っ掛けられて、ガイド要素Gに移動可能に係止される。第3部10C3は、閉塞された開口を広げ元の位置に戻る方向に弾性を有するので、第4部10C4は、開口を広げる方向、即ち、第1脚部10Bから離れる方向に、ガイド要素Gに張力を加えることが可能となる。従って、ガイド要素Gが撓んだために、ステープル10がガイド要素Gから脱落する可能性を抑制することが可能になる。
本出願の発明者らは、第1部10B1が設けられておらず、湾曲する本体部と本体部から直線状に延びる脚部を有するステープルの場合、湾曲する本体部を真っ直ぐ開口方向に押すことが困難となるために、正しくステープルを結束機に装着して脚部を折り曲げることが困難となる問題が生じる点に着目し、試行錯誤の結果、第1部10B1を設けることを着想した。第1部10B1を設け、この部分を押すことにより、ステープル10を精度良く開口方向D1に押し出すことが可能になる。その際、第1部10B1を本体部10Aとのなす角が90度乃至ほぼ90度となるように設けることによって、ステープル10の移動精度を高めることが可能となる。また、図2Eに示されるように、第1部10B1は、本体部10Aに比べて第2部10B2の軸線上近傍に位置しているため、例えば本体部10Aを押すよりも第1部10B1を押した方がその力を効率よく第2部10B2に伝えることができる。
更に、湾曲する本体部と本体部から直線状に延びる脚部を有するステープルの場合、茎等Pが本体部の内接円に相当する大きさまで成長すると、本体部をそれ以上広げることが困難となるために、茎等Pの成長を妨げる問題が生じ得る。本実施形態に係るステープル10は、第1部10B1を設けることにより、本体部10Aと第1部10B1との接続部が相対的に弱い力で本体部10Aを広げる方向に変形し得るため、茎等Pの成長を妨げる問題を抑制することが可能になる。一方で、成長時に茎等Pが当接し得る本体部10Aは湾曲しているため、茎等Pが本体部10Aによって傷つく問題を抑制することが可能になる。
また、第2部10B2と第3部10C3を略平行に設けることにより、隣接する複数の茎等Pをガイド要素Gに保持させる際に、隣接するステープル10同士が干渉する問題を抑制することが可能となる。
加えて、ステープル10は、第1脚部10Bをガイド要素Gに保持乃至固定させるとともに、第2脚部10Cをガイド要素Gに移動可能に係止させることが可能となる。
その結果、第2脚部10Cを容易にガイド要素Gから取り外すことが可能になる。また、茎等Pの成長に伴って、ガイド要素Gの延伸方向にも、ステープル10を変形させることが可能になる。更に、第2部10B2は、第3部10C3より短く形成されているため、第2部10B2をしっかりとガイド要素Gに保持乃至固定することが可能になる一方で、第3部10C3は第2部10B2より長く形成されるため、僅かな動きで、第2脚部10Cを容易にガイド要素Gから取り外しすることが可能になる。このため茎等Pの収穫時や収穫後の回収、処分時等における作業者の負荷を低減させることが可能になる。
更に、第3部10C3は、本体部10Aにより形成される開口の幅、即ち、本体部の一方の端部10A1と、他方の端部10A2との距離よりも長く形成されるため、折り曲げることにより開口を閉塞することが可能になる。このため、茎等Pがステープル10から外れてしまう可能性を低減することが可能となる。
また、折り曲げられる第3部10C3は閉塞された開口を広げ元の位置に戻る方向に弾性を有するので、第4部10C4は、開口を広げる方向、即ち、第1脚部10Bから離れる方向に、ガイド要素Gに張力を加えることが可能となる。従って、ガイド要素Gが撓むことに伴ってステープル10がガイド要素Gから脱落する可能性を低減することが可能になる。
また、図2Eに示されるように第4部10C4は、ガイド要素Gを中心として反時計回り(「第1周方向」の一例)に曲げられることによりガイド要素Gに係止される。一方で、図3Bに示されるように第2部10B2は、ガイド要素Gを中心としてガイド要素Gを囲むように同じ反時計回り(「第1周方向」の一例)に湾曲又は屈曲される。このような構成の結果、第2部10B2に対して、茎等Pが配置される内側にガイド要素Gを配置させることが可能になるため、第2部10B2の先端をガイド要素Gに巻き付けやすい。
更に、第2脚部10Cの変形を開始させた後に、第1脚部10Bの変形を開始させ、2つの脚部の変形開始のタイミングを異ならせたから、2つの脚部の変形を同時に行う場合と比較して、スムーズにステープル10を移動させ、折り曲げることが可能となる。また、第3部10C3を第2部10B2よりも長く形成することにより、容易に、2つの脚部の変形開始のタイミングを異ならせることが可能となる。
なお、第1脚部10Bのガイド要素Gへの係合手段は、ガイド要素Gの周りに第2部10B2を湾曲させて巻き付ける方法に限られるものではない。例えば、第1脚部10Bの第2部10B2を鋭角に屈曲させてガイド要素Gを挟みこんでもよい。このような構成により、カシメにより、第1脚部10Bをガイド要素Gに固定することが可能になる。
[結束機20を用いないステープル10の結束方法]
第1実施形態に係るステープル10は、結束機を用いることなく例えば手動でガイド要素Gに係合させることも可能である。図5は、結束機を用いることなく結束されたステープル10の結束状態を示す模式図である。
同図に示されるように、本体部10Aと第1部10B1との接続部は屈曲されるため、この屈曲部と第4部10C4とでガイド要素Gを両側から挟みこむように係合することによって、第1脚部10Bと第2脚部10Cを好適にガイド要素Gに係合することが可能になる。なお、第4部10C4をガイド要素Gに係止させることに加え、第4部10C4の先端部を更に第1部10B1や第2部10B2と係合させてもよい。
このような構成において、第1部10B1と本体部10Aとがなす角α1(図1A)が鋭角となるように屈曲させることにより、ガイド要素Gが屈曲部から外れにくくすることが可能となる。
なお、第1部10B1と本体部10Aとがなす角α1を更に小さくし、第1部10B1と本体部10Aとでガイド要素Gを挟む込み、カシメにより、第1脚部10Bをガイド要素Gに固定してもよい。その際、長く延びる第2部10B2を把持することにより、容易に、第1脚部10Bを塑性変形させてガイド要素Gに固定することが可能となる。また、茎等Pの成長後においても、長く延びる第2部10B2を把持することにより、容易にステープル10をガイド要素Gから取り外すことが可能となる。
[第2実施形態]
図6Aは、第2実施形態に係るステープル50を示す。図6Bは、結束状態におけるステープル50の一例を示す。なお第1実施形態に係るステープル10に関する説明と同一又は類似することが当業者によって理解される部分については、説明を省略乃至簡略化し、異なる部分を中心に説明する。
ステープル50は、本体部50Aと、本体部50Aの一方の端部50A4から連続して延びる第1脚部50Bと、他方の端部50A5から連続して延びる第2脚部50Cとを備える。
本体部50Aは、一方(紙面左方向)が開口したほぼコ字状又はU字状を呈し、仮想的な最大の内接円C2に外接する少なくとも3つの接点P1乃至接点P3を有する。本体部50Aは、第1脚部50B側の第1の接点P1における内接円C2の接線方向(開口方向)に延びる第1辺部50A1と、第2脚部50C側の第2の接点P2における内接円C2の接線方向(開口方向)に第1辺部50A1と略平行に延びる第2辺部50A2と、第1辺部50A1と第2辺部50A2とを接続し、接点P1と接点P2との間の第3の接点P3における内接円C2の接線方向に延びる第3辺部50A3とを備える。本実施形態における第3辺部50A3は、第1辺部50A1と鈍角をなし、第2辺部50A2と鋭角をなす。即ち、第3辺部50A3と第1辺部50A1とがなす角α2は、90度より大きく、第3辺部50A3と第2辺部50A2とがなす角α3は、90度より小さい。従って、第3辺部50A3は、本体部50Aの一方の端部50A4と他方の端部50A5との距離よりも長く形成される。
第1脚部50B及び第2脚部50Cは、ガイド要素Gに係合するための部分である。
図6Aに示されるように、第1脚部50Bは、本体部50Aの一方の端部50A4から第1の接点P1における内接円C2の接線方向、すなわち開口方向に延びる第1部50B1と、第1部50B1から屈曲して外側に延びる第2部50B2を備える。第2部50B2は、第1部10B1と同様の構成を備えることが可能であるため、詳細な説明を省略する。なお、第1脚部50Bは、第1部50B1を省略して、本体部50Aの一方の端部50A4から外側に屈曲する第2部50B2のみから構成するようにしてもよい。
図6Bに示されるように、第3部50C3は、折り曲げられることにより本体部50Aにより形成される開口を閉塞する部分である。折り曲げられる前の状態(図6A)において、第3部50C3は、第2辺部50A2に連続的して開口方向D1に延伸して形成される。
折り曲げられたときに開口を閉塞するために、第3部50C3は、本体部50Aにより形成される開口の幅、即ち、本体部の一方の端部50A4と他方の端部50A5との距離よりも長く形成されることが好ましい。
更に、第3辺部50A3と平行に折り曲げられたときに開口を閉塞するために、第3部50C3は、第3辺部50A3よりも長く形成されることがなお好ましい。
図6Bに示されるように、第3部50C3を第3辺部50A3と平行に折り曲げることにより、ステープル10は、第1辺部50A1、第2辺部50A2、第3辺部50A3を含む平行四辺形を形成する。この平行四辺形の形状は、第3部50C3の折り曲げ位置に応じて決定される。本実施形態では、第3辺部50A3が平行四辺形の長辺をなし、第1辺部50A1及び第2辺部50A2を含む辺が平行四辺形の短辺をなすように、第3部50C3を折り曲げることが好ましい。このように構成することにより、平行四辺形内の茎等Pが成長した際、茎等Pを、より撓みやすい長辺に相当する第3辺部50A3又は第3部50C3に先に当接させることが可能になる。このため、撓みにくい短辺に茎等Pが当接する場合と比較して、茎等Pの成長の阻害を抑制することが可能になる。同図には、成長した茎等Pが第3辺部50A3及び第3部50C3に先に当接している様子が示されている。
なお、第3辺部50A3は、第1辺部50A1及び第2辺部50A2と直角をなす矩形状でもよいし、第1辺部50A1と鈍角をなし、第2辺部50A2と鋭角をなしてもよい。
[結束機60を用いたステープル50の結束方法]
続いて、結束機60を用いたステープル50の結束方法について説明する。図7A乃至7Dは、結束機60を用いてステープル50をガイド要素Gに係合させるプロセスを示す模式図である。各図の左側には、本体部50Aを含む平面に平行な視点で見たときのステープル50が示されている(結束機60は不図示)。また、図7Eは、結束機60の爪部60A1を用いて、ステープル50の第2部50B2が屈曲されてガイド要素Gに固定される様子を模式的に示す拡大断面図である。
なお、図7A等に示されるステープル50は、図6Aに示されるステープル50と比較して、第2部50B2がより大きく屈曲されている点で相違する。この結果、第1辺部50A1を含む直線(又は第1部50B1)と第2部50B2とのなす角は、45度以下である。但し、その他の点は、概ね図6Aに示されるステープル50と同様の構造をしているため、ここでは、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
結束機60は、ステープル50の第2部50B2を屈曲させるための爪部60A1(図7E)と、第2部50B2をガイド要素Gに固定するためのガイド要素固定部60A2と、ステープル50の第2脚部50Cの所定部位を屈曲させることにより、ステープル50の第2脚部50Cの先端側を第1脚部50Bの先端側に向けて移動させる第2変形部60Bと、第2脚部50Cの先端側の部位を第1脚部50Bから離れる方向に屈曲させて、第4部50C4(屈曲部)を形成する第3変形部60Cとを備える。
図7Eに示されるように、爪部60A1は、ガイド要素Gを第1脚部50Bの固定側ワイヤに相当する第1部50B1と第2部50B2との間に挟んだ状態で、第1脚部50Bの第2部50B2に荷重をかけることにより第2部50B2を押し下げて第1脚部50Bをガイド要素Gに固定する。第2部50B2を押し下げたときに固定側ワイヤ50B3と衝突しないように、爪部60A1は、傾斜した荷重をかけて第2部50B2を変形させる。ガイド要素固定部60A2には、第1脚部50Bの固定側ワイヤを動かないようにするために、底面及び2つの側面で囲まれた溝状の部位が設けられている。なお、図7A乃至図7Eでは、第1脚部50B及び第2脚部50Cの変形及び位置関係をわかりやすく示すために、便宜的に、ガイド要素固定部60A2を構成する底面及び2つの側面のうち、紙面手前側に設けられる1つの側面を不図示にしている。図7Eには、ガイド要素Gが、固定側ワイヤである第1部50B1と第2部50B2とで挟持され、変形している様子が示される。また、本実施形態において、爪部60A1によってガイド要素Gを第1脚部50Bに固定するステップは、第2脚部50Cの屈曲中に実行されるが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、ガイド要素Gを第1脚部50Bに固定するステップを実行した後に、第2脚部50Cの屈曲を開始してもよい。
図7Bに示されるように、第2変形部60Bは、第2脚部50Cの先端側の部位の外側に当接し、第1脚部50Bの先端側に向かって第2脚部50Cに荷重をかけながら移動する可動部60B1と、第2脚部50Cの本体部50A側の部位の内側に当接することにより、曲げの支点として機能する支点部60B2とを備える。支点部60B2は少なくとも曲げの角度が必要な角度になるまで固定されているため、可動部60B1の移動に伴って第2脚部50Cを支点部60B2に当接する部位を支点として屈曲させることが可能となる。支点部60B2は、結束機60に固定されてもよいが、屈曲後に移動可能に構成されてもよい。
第3変形部60Cは、可動部60B1よりも更に先端側の部位の内側に当接する壁部から構成される。第3変形部60Cは固定されているため、可動部60B1の移動に伴って第2脚部50Cの先端側の領域を第1脚部50Bから離れる方向に屈曲させることにより第4部50C4を形成することが可能となる。
以下、図面を用いて結束方法の一例を説明する。但し、結束機の構成は、本開示に限られるものではない。ステープル50を同様の形状に折り曲げることが可能な他の構成の結束機を利用してもよい。
図7Aは、結束機60にステープル50を装着した初期状態を示している。この状態においてステープル50は変形されていないため図6Aに示されるのと同様の構成を備えている。また、同図左には、本体部50A、第1脚部50B及び第2脚部50Cが同一平面PL内に設けられていることが示される。
その後、ステープル50の内部(本体部50A、第1脚部50B及び第2脚部50Cで囲まれる領域)に茎等Pを配置した状態で結束を開始する。なお、茎等Pとガイド要素G(不図示)は、概ね同じ方向(紙面垂直方向)に延伸している。
図7Bは、可動部60B1を第1脚部50Bの先端側に向かって第2脚部50Cに荷重をかけながら移動させることにより、第2脚部50Cが支点部60B2に当接する部位を支点として屈曲を開始した様子を示している。更に、固定される第3変形部60Cによって、第2脚部50Cの先端側の領域が、第1脚部50Bから離れる方向に屈曲を開始した様子を示している。
その後、第2脚部50Cの先端側の領域が、可動部60B1と第3変形部60Cとの間隙を通過することにより第2脚部50Cの先端側が大きく屈曲し、第4部50C4が形成される。可動部60B1と第3変形部60Cの間隙を通過した後、第2脚部50Cの先端側の領域はバックリングにより若干戻るように変形し、然る後に、第4部50C4としての形状が定まる。可動部60B1と第3変形部60Cの間隙を調整することにより、ガイド要素Gに引っ掛けて係止させるために好適な第4部50C4の角度を調整することが可能となる。
可動部60B1は、平面PLに対して傾斜するように軸方向(平面PLの法線方向)にも同時に進行する。このため、図7B左には、第2脚部50Cの先端が平面PLから僅かに離間し始めていることが示されている。
図7Cは、可動部60B1が第1脚部50Bに最も接近した後のステープル50の状態を示している。このとき、第2脚部50Cは、支点部60B2に当接する部分を支点として、第4部50C4がガイド要素Gを通過するまで屈曲される。本実施形態では、90度以上屈曲される。また、第2脚部50Cの先端は、第2部50B2と交差する。更に同図左に示されるように、第2脚部50Cの先端は、大きく平面PLから離間する。
同時に、爪部60A1は、ガイド要素Gを第1脚部50Bの固定側ワイヤと第2部50B2との間に挟んだ状態で、第2部50B2を押圧して屈曲することにより、第1脚部50Bをガイド要素Gに固定する。図7C左には、爪部60A1が第2部50B2を平面PLから傾斜するように押圧した結果、第2部50B2の端部が平面PLから離間していることが示される。
図7Dは、可動部60B1による曲げ荷重を開放し、バックリングにより第4部50C4がガイド要素Gの方向に戻っている様子を示している。このときガイド要素Gは、第1脚部50Bによって固定されるとともに、第2脚部50Cによって係止される。第4部50C4又は第3部50C3と第4部50C4との接続部でガイド要素Gが係止されるように、可動部60B1による第2脚部50Cの屈曲量を調整することが好ましい。
以上のようなステープル50及び結束方法に基づく作用効果について以下に説明する。
図8は、茎等Pの成長に伴って、ステープル50が変形する様子を示し模式図である。同図に示されるように、茎等Pが成長すると、ステープル50に接触する場合がある。このとき、ステープルが円弧状に形成されている場合、ステープルを径方向に拡張させるためには、大きな力を要する。そのため、茎等Pの成長が阻害される。一方で本実施形態に係るステープル50は、四角形に形成されている。このため、成長した茎等Pは、多くの場合、いずれかの辺の中心付近に当接する。辺の中心付近は、弱い力により容易に撓むので、円弧状のステープルの場合と比較して、茎等Pの成長の阻害を抑制することが可能になる。
更にステープル50は、長辺を有する平行四辺形に形成される。このため、成長した茎等Pは、多くの場合、長辺の中心付近に当接する。長辺の中心付近は、短辺の中心付近よりも更に弱い力により容易に撓むので、茎等Pの成長の阻害を一層抑制することが可能になる。同図には、仮に茎等Pが円P10の大きさまで成長した場合に、長辺である第3辺部50A3及び第2脚部50Cの第3部50C3が先に撓む様子を模式的に示している。
加えてステープル50の第2脚部50Cは、同図において紙面左方向に傾く平行四辺形状に折り曲げられる。このため、反対側に傾く平行四辺形と比較して、第2脚部50Cを屈曲する角度α4を小さくすることが可能になる。従って、第2脚部50Cの屈曲動作を迅速かつ容易に実行することが可能になる。
更に本実施形態に係るステープル50は、茎等Pの成長による変形に伴って、ガイド要素Gに張力を加えることが可能である。
図9Aは、茎等Pの成長前におけるステープル50の形状を示し、図9Bは、茎等Pが成長しステープル50を拡張させたときのステープル50の形状を示している。
図9Aに示されるように、当初、茎等Pは、ステープル50に当接していないから、ステープル50の第1脚部50Bはガイド要素Gを保持するものの、第2脚部50Cはガイド要素Gに触れるか触れないか程度にガイド要素Gを係止するにとどまる。しかしながら、図9Bに示されるように、茎等Pの成長による変形に伴って、ステープル50は拡張する。ここで、ステープル50の第1脚部50Bは、ガイド要素Gを中心として、図において反時計回り(「第1周方向」の一例)に曲げられることによりガイド要素Gに係止される。一方で、第2脚部50Cは、ガイド要素Gを中心として時計回り(「第2周方向」の一例)に曲げられる。このため、第1脚部50Bが係合するガイド要素Gの部位と、第2脚部50Cが係合するガイド要素Gの部位との間には、張力が作用する。このため、係合の必要性が高まる茎等Pの成長時に、ステープル50は、外れにくい態様でしっかりとガイド要素Gと係合することが可能になる。
更にステープル50は、第2脚部50Cが直線状に延伸しているため、容易に製造可能である。そして本実施形態に係る結束方法を用いることにより、一度のステップで第2脚部50Cを曲げるとともに、第4部(屈曲部)50C4を形成することが可能となる。その他、第1実施形態に係るステープルと同様の構成に係る部分については、同様の作用効果を発揮することが可能となる。
[結束機60を用いないステープル50の結束方法]
第2実施形態に係るステープル50は、結束機を用いることなく例えば手動でガイド要素Gに係合させることも可能である。すなわち、図5に示されるステープル10の結束状態を示す模式図と同様に、ステープル50は、第1部50B1と第2部50B2との接続部は屈曲されるため、この屈曲部と第2脚部50Cとでガイド要素Gを両側から挟みこむように係合することによって、第1脚部50Bと第2脚部50Cを好適にガイド要素Gに係合することが可能になる。
このような構成においても、第1部50B1と第2部50B2とのなす角が鋭角となるように屈曲させることにより、ガイド要素Gが屈曲部から外れにくくすることが可能となる。
なお、第1部50B1と第2部50B2とのなす角を更に小さくし、第1部50B1と第2部50B2とでガイド要素Gを挟む込み、カシメにより、第1脚部50Bをガイド要素Gに固定してもよい。
[変形例]
本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。たとえば、当業者の通常の創作能力の範囲内で、ある実施形態における一部の構成要素を、他の実施形態に追加することができる。また、ある実施形態における一部の構成要素を、他の実施形態の対応する構成要素と置換することができる。
例えば、ステープル10の湾曲する本体部10Aをステープル50の本体部50Aに置換してもよい。その場合、ステープル10の本体部は、開口方向に直線状に延び、本体部の一方の端部を含む第1辺部と、本体部の他方の端部を含み、第1辺部と略平行に延びる第2辺部と、第1辺部と第2辺部を接続し直線状に延びる第3辺部とを備える。
このようなステープルであっても、同様の構成を備えるステープルと同様の作用効果を発揮することが可能となる。第3辺部は、第1辺部及び第2辺部と直角をなす矩形状でもよいし、第1辺部と鈍角をなし、第2辺部と鋭角をなしてもよい。
また、ステープル50の、第3辺部50A3は、第1辺部50A1及び第2辺部50A2とそれぞれ略直角をなすように設けてもよいし、第1辺部50A1と鋭角をなし第2辺部50A2と鈍角をなすように設けてもよい。
ステープル50の第2部50B2は、本体部50Aの端部50A4に直接接続するように設けられてもよいし、間に、開口方向D1に延伸する部分を備えてもよい。
更に、本体部の角部において円弧その他の曲線により辺部同士を接続してもよい。本体部は、曲線と直線を接続することにより形成されてもよい。
また、ステープル50は、ステープル10の第2部10B2を更に備えてもよい。その場合、ステープル50は、更に、第1部から屈曲して第3部と略平行に延びる第2部を更に備える。
ステープル50に、第2部を更に設ける場合、結束機を用いて第2部がガイド要素Gを保持するように湾曲させてもよい。
その場合、結束機20に第3変形部60Cを更に設けた結束機を利用することが可能となる。そのような結束機は、線材の一方の先端側を湾曲又は屈曲させる第1変形部と、線材の所定の部位を湾曲又は屈曲させて、線材の他方の先端側を一方の先端側に向けて移動させる第2変形部と、所定の部位よりも他方の先端側に近い部位を外側に湾曲又は屈曲させる第3変形部と、を有してもよい。第2変形部である案内部20B1のように傾斜した当接面を設けることにより、ステープル50のように第2脚部が直線状に延伸する場合であっても、その先端が第1脚部に向かって(開口の内側に向かって)移動するように第2脚部を湾曲乃至屈曲させることが可能になる。その時に、第3変形部60Cのように固定された部材を、第2脚部の先端が当接する位置に設けることにより、第2脚部の先端部を第1脚部から離れる方向に向かって(開口の外側に向かって)屈曲させて、屈曲部に相当する構成を設けることも可能である。第1変形部は、第1変形部20Aと同様のクリンチャから構成することにより、第1脚部の先端側をガイド要素Gを囲むように湾曲又は屈曲することが可能となる。
このような結束機を用いることにより、ステープル50に第2部を更に設けたステープルを装着することにより、結束機の第2変形部を用いて、ステープルの前記第2脚部の所定の部位を湾曲又は屈曲させて、第2脚部の先端側を第1脚部に向かう方向に移動させるとともに、結束機の第3変形部を用いて所定の部位よりも第2脚部の先端側に近い部位を外側に湾曲又は屈曲させて屈曲部を形成するステップを実行し、更に、ステープルの第1脚部の第2部の先端側を結束機の第1変形部を用いてガイド要素を囲むように湾曲又は屈曲させることで、ガイド要素を保持するステップを実行することが可能である。そして、形成された屈曲部をガイド要素に係止して、第1脚部から離れる方向にガイド要素に張力を加えるステップを実行させることが可能となる。なお、ガイド要素を保持するステップは、屈曲部を形成するステップの前に実行してもよい。
なお、ステープル10又はステープル50は、一つずつ分離されていてもよいが、互いに連結されて一体化されていてもよい。図10には、互いに重複するように積層され、接着剤で連結された複数のステープル50からなるステープル構造体500が示される。この図に示されるように、ステープル10又はステープル50等の複数のステープルを一体化させて結束機のマガジン等に装着することにより、連続的に結束動作をすることが可能となる。
[第1実施形態の第1変形例]
以下第1実施形態に係るステープル10の第1変形例について説明する。
図11はステープル10の変形例に係るステープル100(同図(A))、同図に示される領域AR3の拡大図(同図(B))及びステープル10を後述する第2平面PL2で切断した断面図(同図(C))を示す。なお第1実施形態に係るステープル10と同様の構成を備える点については同様の名称を付して説明を省略又は簡略化し、異なる部分を中心に説明する。
ステープル100は、本体部100Aと、本体部100Aの一方の端部から連続して延びる第1脚部100Bと、他方の端部から連続して延びる第2脚部100Cとを備える点でステープル10と共通する。
本体部100Aは、第1脚部100Bと第2脚部100Cとを接続し、茎等Pを囲む部分であり、例えば、180度の中心角を有する円弧から形成される。なお被保持物である茎等Pは、茎や果実等の成長する植物等でもよいし、支柱等でもよい。
第1脚部100Bは、ガイド要素Gに係合するための部分である。第1脚部100Bは、本体部100Aの一方の端部100A1に接続し、屈曲して開口の外側に延びる第1部100B1と、第1部100B1から更に屈曲して開口方向D1に延びる第2部100B2とを備える。本体部100Aの一方の端部100A1から第1部100B1を経て第2部100B2に延びる部分、即ち、第1部100B1及び第2部100B2をクランク部と呼んでもよい。第1脚部100Bは、クランク部を備える。第1脚部100Bは、ステープル10の第1脚部10Bと同様の構成を備えているため、詳細な説明を省略する。
なお第1実施形態と同様に図11における本体部100Aの閉塞側(紙面右側であり例えば本体部100Aの中点)から開口側(紙面左側)に向かう方向(紙面左方向)を、開口方向D1という。被保持物に対して本体部100Aを開口方向D1に相対的に移動させることにより被保持物を囲うように本体部100Aを配置することが可能となる。
第2脚部100Cは、結束機により、又は、手動で(作業者の手作業により)曲げられることにより上面視において本体部100Aの開口を閉塞し、ガイド要素G又は第1脚部100Bに係合するための部分である。
第2脚部100Cは、本体部100Aの他方の端部100A2に接続し、開口方向D1に延伸する第3部100C3と、第3部100C3の先端部から外側に曲げられる第4部100C4とを備える。
第3部100C3は、曲げられることにより本体部100Aの一方の端部100A1と他方の端部100A2との間に形成される開口を少なくとも平面視(図11)において閉塞する部分である。第3部100C3の長さに関しては、ステープル10の第2脚部10Cの第3部10C3と同様であるため、詳細な説明を省略する。従って第3部100C3は、本体部100Aの開口を閉塞する長さを有する(即ち開口方向D1に垂直な方向に離間する本体部100Aの端部100A1と端部100A2との距離より大きい長さを有する)。更に図11に示されるように、第3部100C3は、第2部100B2よりも長く形成されることが好ましい。その場合、図11に示されるとおり第1脚部100Bは、第2脚部100Cと開口方向D1先端において接する接平面TPと離間するように設けられる。
本変形例に係る第3部100C3は、端部100A2から開口方向D1に直線状に延びる第5部100C31と、第3部100C3の先端に相当する先端部と、第5部と先端部との間に位置する第6部とを有する。ここで第5部100C31は、直線状に延びているため本変形例では、便宜的に直線部100C31と呼ぶ。
第6部は、先端部と第5部100C31との間に両者を接続するように設けられ、第5部100C31に対して第1脚部100B側(ステープル10の内側)に屈曲される部分に相当する。このため第3部100C3の先端に相当する先端部と第6部を端部100C32と呼ぶ。端部100C32は、直線部100C31に接続し、第2脚部100Cの開口方向D1先端の部分に相当するとも言える。
直線部100C31は、開口方向D1に略平行に直線的に延伸する部分である。本変形例において第3部100C3のうち開口方向D1と反対方向の部分を含む大部分(例えば第3部100C3の全長の66%以上の部分)は、直線部100C31に相当する。
端部100C32は、直線部100C31に対して第1脚部100Bに接近する方向に屈曲又は湾曲されている部分である。本変形例において第3部100C3の開口方向D1側の部分(例えば第3部100C3の全長の34%以下の部分)は、端部100C32に相当する。
端部100C32が直線部100C31に対して曲げられている結果、直線部100C31の中心を通過する直線SLに垂直かつ第2脚部100C(端部100C32)に接する接平面TPと、第2脚部100C(端部100C32)との接点CPは、初期状態において本体部100A、第1脚部100B及び第2脚部100Cを通過する第1平面PL1(図12。「第1平面」の一例)に垂直かつ直線SLを含む第2平面PL2(図11。「第2平面」の一例)で区画される第1領域AR1及び第2領域AR2のうち、第1脚部100Bが設けられている第1領域AR1に存在するように、端部100C32は設けられている。
なお図11に示されるように、ガイド要素Gの壁面GSが平坦であり、第1脚部100Bがガイド要素Gの壁面GSに対して略垂直に係合する場合、壁面GSと接平面TPは略一致する。
本変形例において、端部100C32は、直線部100C31に対して第1脚部100Bに接近する方向に屈曲されているから、第2脚部100Cの端部100C32は、開口方向D1に進行するほど第1領域AR1側に変位する。但し端部100C32は、直線部100C31に対して第1脚部100Bに接近する方向に湾曲されていてもよい。
第4部100C4(「屈曲部」の一例)は、ガイド要素G又は第1脚部100Bに係合するための部分である。第4部100C4は、第3部100C3の端部100C32から(より明確には端部100C32の先端に接続する先端部)から外側(開口から離れる側)に曲げられている。このため第4部100C4は、第1脚部100Bがない第2領域AR2側に変位するように端部100C32に対して屈曲されている。
なお上述したように第3部100C3は、開口方向D1の先端部において、第1脚部100Bに接近するように設けられている。このため、図11(C)に示されるように第2平面PL2(又は第2平面PL2と平行で直線部100C31の外縁を通過する平面)と第2脚部100Cの表面との交線は、少なくとも2つ形成される。1つ目の交線は、第3部100C3と第4部100C4との接続部分の表面と第2平面PL2(又は第2平面PL2と平行で直線部100C31の外縁を通過する平面)との第1交線IL1である。2つ目の交線は、直線部100C31を含む部分の表面と第2平面(又は第2平面PL2と平行で直線部100C31の外縁を通過する平面)PL2との第2交線IL2である。第2交線IL2は、第1交線IL1よりも開口方向D1と反対の方向に離間する(換言すると、第1交線IL1は、第2交線IL2よりも開口方向D1に離間する)。なお,図11(C)は、第2脚部100Cと壁面GSが接点CPで接触した直後に、壁面GSによって第3部100C3と第4部100C4との接続部分が僅かに歪んだ様子を示している。
以上のとおりであるから第2脚部100Cは、本体部100Aの他方の端部100A2に接続され、開口方向D1に直線状に延びる直線部100C31と、第1脚部100Bに接近する方向に変位して接平面TPと接点CPにおいて接する端部100C32と、端部100C32から外側に曲げられ開口方向D1と反対の方向に延伸する第4部100C4を有するともいえる。
本出願の発明者らは、ステープル10をガイド要素Gに係合させることにより、茎等Pをガイド要素Gに保持させるための結束動作を試行した際に、第2脚部10Cが第1脚部10Bに接近する方向に曲がらない可能性が生じる点に着目した。そこで発明者らは、第2脚部100Cに端部100C32を設ける構成を着想した。ステープル100によれば、接点CPが第1脚部100Bがある第1領域AR1に存在するように、第2脚部100Cは設けられている。このためステープル100を開口方向D1に移動させたときに以下に記載するように第2脚部100Cが第1脚部100Bに接近する方向に曲がることを誘導することが可能となる。
[ステープル100の結束方法]
以下ステープル100の結束方法について説明する。図12は、結束機110を用いて、又は、手作業によりステープル100をガイド要素Gに係合させるプロセスを上面(同図の紙面下方)及び側面(同図の紙面上方)から見た様子を示す模式図である。即ちステープル100は、結束機110を用いてガイド要素Gに係合させてもよいし、ガイド要素Gが石膏ボード等、柔らかい材質から構成されている場合、手動でガイド要素Gに係合させてもよい。
結束機110は、ステープル100を概ね開口方向D1と一致する方向に移動させるための押出部110Cを備える。但し、結束機の構成は、本開示に限られるものではない。ステープル100を開口方向D1に移動させることが可能な他の構成を備えた結束機を利用してもよい。
図12(A)は、結束機110にステープル100を装着した初期状態を示している。この初期状態においてステープル100は、変形されていないため、図11に示されるのと同一の構成を備えている。同図に示されるように、初期状態において、ステープル100の本体部100A、第1脚部100B及び第2脚部100Cは、第1平面PL上に設けられる。
その後、ステープル100の内部(本体部100A、第1脚部100B及び第2脚部100Cで囲まれる領域)に茎等Pを配置した状態で結束を開始する。なお、茎等Pとガイド要素Gは、概ね同じ方向(紙面垂直方向)に延伸している。図12(B)は、押出部110Cを用いてステープル100を開口方向D1に移動させることにより、第2脚部100Cの開口方向D1先端がガイド要素Gの壁面GSに当接し、第2脚部100Cが湾曲を開始した様子を示している。
このとき第2脚部100Cのうち、最初に壁面GSに当接するのは、第2脚部100Cの開口方向D1の先端に相当する接点CPである。そして接点CPは、直線SLを含む第2平面PL2よりも第1脚部100B側となる第1領域AR1に存在している。このため図12(B)に示されるように第2脚部100Cが開口方向D1に進行するにつれて、直線部100C31からの力を受ける端部100C32は第1脚部100Bに接近する方向に曲げられる。
一方で第1脚部100Bは、第2脚部100Cよりも短く形成され、初期状態(図11)において接平面TPと交差することなく離間している。このため第1脚部100Bは、第2脚部100Cが壁面GSとの接触を開始した後に、壁面GSに接触する。よって第1脚部100Bの壁面GSへの接触による反動の影響を受ける前に、第2脚部100Cが第1脚部100Bに接近する方向乃至開口を閉塞する方向への曲げを誘導することが可能となる。本変形例において第1脚部100Bは壁面GSに刺さることによりガイド要素Gに係合する。ガイド要素Gへの係合を容易にするために、第1脚部100Bの先端は鋭利に形成されてもよい。
更に結束機110の押出部110Cを用いてステープル100を開口方向D1に移動させると第2脚部100Cは更に湾曲して第1脚部100Bに接近するため、図12(C)に示されるように上面視において、第2脚部100C(の第3部100C3と第4部100C4との接続部付近)は、第1脚部100Bと交差する。このため初期状態において本体部100Aに設けられていた開口を上面視において閉塞することが可能となる。
図12(D)は、ステープル100をガイド要素Gに係合させた状態を示している。このとき同図に示されるように、第1脚部100Bはガイド要素Gを貫通してもよい。また第2脚部100Cの第4部100C4は、第1脚部100Bに引っ掛けられることにより第1脚部100Bに係合されている。
以上のとおりであるから、本変形例に係るステープル100を用いても、茎等Pを囲んだ状態でステープル100をガイド要素Gに係合させることにより茎等Pを保持させることが可能となる。
図12(E)は、更なる変形例として、ステープル100の本体部100Aを曲げることにより、茎等Pの延伸方向に対して傾斜させた保持状態を示している。図12(D)に示される保持状態では、本体部100Aを含む第1平面PL1は、茎等Pの延伸方向と概ね垂直である。しかしながら図12(E)に示されるように、本体部100Aを含む平面が茎等Pの延伸方向と傾斜するようにステープル100を曲げた状態で、ステープル100をガイド要素Gに係合させてもよい。
茎等Pの形状によっては本体部100Aと茎等Pの間隙が不均一となる場合がある。そこでステープル100を曲げることにより本体部100Aと茎等Pの間隙を整えることが可能となる。ここで第2脚部100Cは第1脚部100Bに係合しているので、第2脚部100Cをガイド要素Gに固定する場合と比較して、本体部100Aを曲げやすい。
図12(F)は、第1脚部100Bのクランク部を利用して第4部100C4を第1脚部100Bに係合させて被保持物を保持した保持状態の例を示す。同図に示されるように第4部100C4を第1脚部100Bの第1部100B1に引っ掛けることにより第2脚部100Cを第1脚部100Bに係合させてもよい。
図12(G)は、第1脚部100Bの先端を折り曲げて被保持物を保持した保持状態の例を示している。第1脚部100Bの先端を折り曲げることにより、第1脚部100Bがガイド要素Gである壁から抜けにくくなる。なお、このような場合を考慮して、第1脚部100Bの第2部100B2は、第2脚部100Cの第3部100C3よりも長く形成されてもよい。
図12(H)は、第1脚部100Bのみならず第2脚部100Cの第4部100C4をガイド要素Gの壁面GSに刺すことにより第2脚部100Cをガイド要素Gに係合させて被保持物を保持した保持状態の例を示している。第4部100C4には、湾曲する第3部100C3の弾性により開口を開く方向に向かう力が作用する。従って第4部100C4を壁面GSに突き刺したときにしっかりと係合させることが可能となる。
以上のとおりであるから、本変形例に係るステープル100によっても、ステープル100をガイド要素Gに係合させることが可能となる。また第2脚部100Cを第1脚部100Bに接近する方向に確実に変形することが可能となる。
上述したように第1脚部100Bと第2脚部100Cは、共に同一のガイド要素Gに係合してもよいし、又は、第1脚部100Bはガイド要素Gに係合する一方で第2脚部100Cはガイド要素Gに替えて第1脚部100Bに係合してもよい。
ここで第1脚部100Bは、ガイド要素Gへの係合を容易にするために、先端が鋭利に形成されてもよい。先端は、頂点PPが第1脚部100Bの第2部100B2の中心を通過する中心線CLよりも第2脚部100Cの側に形成されてもよい。先端の頂点PPをこのように形成することで、第2部100B2が茎等Pの位置する部位と反対側の方向へたわみ易くすることができる。これにより、第2部100B2の直線形状を成している部位が、茎等Pの位置する側へ変形したり、座屈したりすることを抑制できる。
更に結束機20によりステープル10を用いて結束する場合であっても、第1脚部10Bの第2部10B2の先端を、頂点PPが第2部10B2の中心を通過する中心線CLよりも第2脚部10Cの側に形成されてもよい。先端の頂点PPをこのように形成することで、ステープル10の第1脚部10B(第2部10B2)の先端側を第1変形部20A(クリンチャ部)で湾曲又は屈曲させることを好適に行える。
[第1実施形態の第2変形例]
以下第1実施形態に係るステープル10の第2変形例について説明する。
図13はステープル10の変形例に係るステープル120を示す。なお第1実施形態に係るステープル10と同様の構成を備える点については同様の名称を付して説明を省略又は簡略化し、異なる部分を中心に説明する。
ステープル120は、本体部120Aと、本体部120Aの一方の端部から連続して延びる第1脚部120Bと、他方の端部から連続して延びる第2脚部120Cとを備える点でステープル10と共通する。
本体部120Aは、本体部10Aと同様の構成を備えているため説明を省略する。
第1脚部120Bは、本体部120Aの一方の端部120A1に接続し、屈曲して外側に延びる第1部120B1と、第1部120B1から更に屈曲して開口方向D1に延びる第2部120B2を備える。
ここで図1及び図13に示されるように、ステープル10の第1部10B1と、ステープル120の第1部120B1は異なる構成を備えている。図13に示されるように第1部120B1は、4つの屈曲している部分を有している点で、2つの屈曲している部分を有する第1部10B1と異なる。
即ち第1部10B1は図1に示されるように、本体部10Aの端部に対して屈曲して接続することにより外方に方向を変えている部分と、更に屈曲して第2部10B2に接続する部分という2つの屈曲している部分を有する。
一方で第1部120B1は、本体部120Aの端部120A1に対して屈曲して接続することにより外方に方向を変えている部分と、更に屈曲して開口方向D1の反対方向に延伸するように方向を変えている部分と、更に屈曲して再度外方に方向を変えている部分と、更に屈曲して第2部10B2に接続する部分という4つの屈曲している部分を有する。従って、第1部120B1は、開口方向D1に突出する第1の部分と、この第1の部分に接続して開口方向D1と反対の方向に突出する第2の部分とを有する。
その他本体部120Aと、開口方向D1に延びる第2部120B2とを接続する第1部の構成は種々変形可能である。
例えば図13の構成と比較して、開口方向D1の反対方向に延伸する部分の長さを大きくしてもよい。
又は、第1部は、外方に進行する部分と開口方向D1に進行する部分が交互に繰り返されるようにして、第2部分120B2に接続するように形成されてもよい。
又は、第1部は、外方かつ開口方向D1と反対に向かう傾斜する方向に延伸して、第2部分120B2に接続するように形成されてもよい。この構成は、図1Aに示される第1部10B1の構成において、屈曲角度α1を鋭角(例えば30度乃至60度)にした構成に相当する。
その他、ステープル100は種々変形可能である。例えば本体部100Aは、円弧でなくてもよい。また、直線部100C31と端部100C32との間に異なる部分が設けられてもよい。例えば、直線部100C31と端部100C32との間に、直線部100C31よりも一旦外方に変位して然る後に端部100C32に接続するようなごく短い部分が設けられてもよい。また、本体部100Aと直線部100C31との間に異なる部分が設けられてもよい。例えば、本体部100Aと直線部100C31との間に緩やかに湾曲して両者を接続するごく短い部分が設けられてもよい。その他、発明の趣旨を損なわない範囲で当業者は、本出願に開示されたステープルを変形することが可能である。
[第3実施形態]
以下、第3実施形態に係るステープル200について説明する。
本出願の発明者らは、第2実施形態に係るステープル50の場合、茎等Pの種類によっては、茎等Pが成長してステープル50に接触したときに本体部50Aが茎等Pに食い込んでしまう可能性がある点に着目した。そこで本出願の発明者らは、被保持物である茎等Pを挿入するための開口が一方の端部200A1と他方の端部200A2との間に設けられるように、湾曲して端部200A1と端部200A2とを接続する本体部200Aの構成に着想した。
図14は、ステープル200を模式的に示している。同図に示されるようにステープル200は、一方の端部200A1に接続し、本体部200Aの中点200A3から開口に向かう開口方向D1に延伸する第1部200B1と、第1部200B1から外方に屈曲して設けられる第2部200B2とを有する第1脚部200Bと、他方の端部200A2に接続し、開口方向D1に延伸する第3部200C3を有する第2脚部200Cとを備える。なお、第1脚部200Bは、第1部200B1を省略して、本体部200Aの一方の端部200A1から外側に屈曲する第2部200B2から構成するようにしてもよい。
このようなステープル200によれば本体部200Aが湾曲しているから、ステープル50と比較して茎等Pとステープル200との接触する面積を大きくすることが可能となる。このためステープル200が茎等Pに喰い込むことを抑制することが可能となる。
以下、ステープル200の詳細な構成について説明する。なお他の実施形態等に係るステープルに関する説明と同一又は類似することが当業者によって理解される部分については、説明を省略乃至簡略化し、異なる部分を中心に説明する。
[本体部]
本体部200Aは、茎等Pを挿入してステープル200をガイド要素Gに係合することにより、結束状態(保持状態)において茎等Pを囲む部分である。
本実施形態に係る本体部200Aは、開口方向D1と反対の方向に凸となるように湾曲した構成に加えて、以下のような構成を備えている。なお開口方向D1とは、本体部200Aの閉塞側(紙面右側)から開口側(紙面左側)に向かう方向(紙面左方向)である。本実施形態に係る構成においては、より具体的に、本体部200Aの一方の端部200A1と他方の端部200A2との中点200A3から開口に向かう方向に相当するともいえる。
本実施形態に係る本体部200Aは、概ね紙面上半分と紙面下半分とで非対称に形成されている。より具体的には、本体部200Aは、中点200A3の近傍から湾曲して一方の端部200A1に接続する第1本体部200A4と、中点200A3の近傍から湾曲して他方の端部200A2に接続する第2本体部200A5とを有する。そして第2本体部200A5は、中点200A3と他方の端部200A2との中点200A6(「第2本体部上の第1位置」の一例)を含む中間部において、ステープル200に内接する仮想的な内接円C3から離間する。
ここでステープル200に内接する内接円C3は、ステープル200の例えば一方の端部200A1及び他方の端部200A2に少なくとも内接する。同図に示されるように少なくとも第2本体部200A5の中点200A6を含む中間部は、内接円C3の円周よりも拡径して形成されている。従って、中点200A6は、中点200A6を挟んで中点200A6から離間する一方の端部200A1及び他方の端部200A2においてステープル200に内接する内接円C3から離間するように拡径して形成されている。なお同図は中点200A6が内接円C3の円周から離間していることをわかりやすく表現するために、両者の間隔を通常よりも大きくなるように模式的に描いている。
このような構成の結果、後述するように、ステープル200は、当初は中点200A6以外の箇所を茎等Pに接触させ、茎等Pが成長すると中点200A6を含む箇所で茎等Pに接触させることが可能となる。中点200A6は、拡径して形成されているから、成長してより大きくなった茎等Pを好適に接触させることが可能となる。なお成長した茎等Pを接触させる位置は、第2本体部200A5の中点200A6以外の点であってもよい。また、内接円は、第1端部200A1及び第2端部200A2以外の点でステープル200に内接してもよい。
本実施形態において、第1本体部200A4は、一定の半径を有する円弧部を含んでいる。具体的には第1本体部200A4は、端部200A1と端部200A2との距離を直径とする円(内接円C3に相当)の中心角を90度又は90度未満とする円弧に従うように形成される。このため第1本体部200A4は、内接円C3又は内接円C3より小さい断面を有する茎等の保持に適している。
一方で第2本体部200A5は、中点200A3の近傍において第1本体部200A4に接続し、他方の端部200A2において第2脚部200Cに接続し、但し中点200A3の近傍と端部200A2との間において内接円C3の外側に設けられる。例えば第2本体部200A5は、内接円C3の半径よりも大きい長半径を有する楕円弧に形成される。よって第2本体部200A5は、中点200A3から離れ端部200A2に近づくほど仮想的な内接円C3との距離が大きくなるように内接円C3から離間する部分と、さらに中点200A3から離れ端部200A2に近づくほど仮想的な内接円C3との距離が小さくなるように内接円C3から離間する部分を有する。第2本体部200A5全体を楕円弧から形成した場合、内接円C3と第2本体部200Aとの距離は、中点200A6において最大となる。
図14に示されるように本実施形態において、第2本体部200A5を構成する楕円弧の長軸LAXは、内接円C3の中心CP3と、第1脚部200Bの第1部200B1と第2部200B2との接続部とを結ぶ直線L3上に設けられる。このため、第1部200B1と第2部200B2との接続部付近でガイド要素Gにステープル200を係合させたとき、ガイド要素Gから最も離れた位置と、内接円C3と第2本体部200Aとの距離が最大になる位置とが、共に中点200A6付近となる。このため、ガイド要素Gに係合するステープル200の本体部200Aが茎等Pの成長に伴って傾斜した場合に、ガイド要素Gから最も離れた位置である中点200A6付近で茎等Pを支持することが可能となる。楕円弧は傾斜した方向から見れば円弧になる。このため第2本体部200A5の少なくとも一部が楕円弧となる場合、楕円弧の部分は、円柱状の側面に沿って茎等Pを支持することが可能となる。従って円弧で茎等Pを支持する場合と比較して、より長い部分で茎等Pを支持することが可能となる。このため従来と比較して茎等Pに食い込みにくいステープルを提供することが可能となる。
後述するように茎等Pが成長すると、ステープル200は水平面に対して10度乃至40度傾斜するように用いられる場合が多い。このため第2本体部200A5に設けられる楕円弧は、短軸を回転軸として傾斜させたときに円弧となる傾斜角度が10度以上40度以下の範囲に含まれるように形成されることが好ましい。
ただし第2本体部200A5は、楕円弧に替えて楕円弧に近似する異なる曲線を有してもよい。例えば第2本体部200A5は、内接円C3の半径より小さい半径の円弧部を有してもよい。
なお第2本体部200Aは、一部において楕円弧を有するように形成されてもよい。例えば、直線L3と交わる部分を楕円弧から形成し、楕円弧と中点200A3及び端部200A2とは、それぞれ滑らかな曲線で接続されてもよい。
また第2本体部200A5の中点200A6以外の部分で内接円C3から最も離間するように第2本体部200A5を形成してもよい。例えば、中点200A6と中点200A3との間の位置、又は、中点200A6と端部200A2との間の位置で、内接円C3から最も離間するように第2本体部200A5を形成してもよい。例えば第1脚部200Bの第1部200B1を図14に示される構成よりも開口方向D1に長くした場合、第1部200B1と第2部200B2との接続部は、図14よりも開口方向D1に進行した位置となる。このため、中点200A6ではなく、中点200A6と中点200A3との間の位置において内接円C3から最も離間するように第2本体部200A5を形成してもよい。反対に例えば第1脚部200Bの第1部200B1を図14に示される構成よりも開口方向D1に短くした場合、中点200A6と他方の端部200A2との間の位置において内接円C3から最も離間するように第2本体部200A5を形成してもよい。
以上のような本体部200Aは、ステープル200以外のステープルにも適用可能である。上述した本体部200Aの構成を、例えば、ステープル100又はステープル120に適用してもよい。
なお本実施形態に係る本体部200Aは、第1本体部200A4と第2本体部200A5とが非対称に形成されている。しかしながら本体部200Aを湾曲した構成の一態様として、本体部200Aの第1本体部200A4と第2本体部200A5とに相当する部分を対称的に形成してもよく、例えば、同一の半径を有する円弧から形成してもよい。更に本体部200Aを湾曲した構成の一態様として、本体部200Aの第1本体部200A4に相当する部分(又はその少なくとも一部)を第1半径を有する円弧から形成し、第2本体部200A5に相当する部分(又はその少なくとも一部)を第1半径より小さい第2半径を有する円弧から形成してもよい。加えて本体部200Aを湾曲した構成の一態様として、本体部200Aの第1本体部200A4及び第2本体部200A5に相当する部分を共に楕円弧から形成してもよい。例えば、長軸LAXを長軸とする楕円弧を端部200A1及び端部200A2に接続してもよい。或いは、第2本体部200A5を構成する楕円弧を第1本体部200A4の少なくとも一部まで延在させてもよい。これら構成によっても、線分を接続して形成された本体部の場合と比較して、茎等Pとの接触面積を増加させるから、茎等Pへの食い込みを抑制することが可能となるステープルを提供することが可能となる。
[湾曲部]
続いて第2脚部200Cの第3部200C3に設けられた湾曲部の構成について説明する。
図14に示されるように、本実施形態において第3部200C3は、他方の端部200A2に接続し、開口方向D1に進行するに従って外方、即ち、開口方向D1に垂直かつ開口から離間する方向に変位するように湾曲する湾曲部200C31と、湾曲部200C31に対して屈曲して接続し開口方向D1に直線状に延びる延伸部200C32とを有してもよい。
このような構成によれば、湾曲部200C31と延伸部200C32との接続部を第3部200C3を折り曲げるための支点として利用することが可能となる。このため湾曲部20C31と延伸部200C32との接続部は、折曲部と呼ばれる場合がある。第3部200C3の中間部分に折曲部を設けることにより、結束機により、又は、手動で(作業者の手作業により)容易に第2脚部200C(第3部200C3)を折り曲げることが可能となる。定まった位置で第2脚部(第3部)を折り曲げることが可能となるから、結束作業の作業性が向上する。また、湾曲部200C31によって第2脚部(第3部)は弾性を有するから、第2脚部(第3部)が茎等Pに食い込むことを抑制し、茎等Pを確実に保持することも可能となる。
以上のような湾曲部200C31等は、ステープル200以外のステープルにも適用可能である。上述した湾曲部200C31等の構成を、例えば、ステープル50に適用してもよい。
[先端曲げ部]
続いて第2脚部200Cの第3部200C3に設けられた先端曲げ部の構成について説明する。
図14に示されるように、本実施形態において第3部200C3は、延伸部200C32に接続し、開口方向D1に進行するに従って外方に変位する先端曲げ部200C33を有してもよい。
このような構成によれば、手作業により第2脚部200C(第3部200C3)を折り曲げる際に、先端曲げ部200C33をつまむことにより、第2脚部200C(第3部200C3)を折り曲げ易くなるから、結束作業の作業性が向上する。
本実施形態に係るステープル200は、茎等Pの成長による変形に伴って、異なる部分で茎等Pを支持することが可能である。
図15(A)は、茎等Pの成長前におけるステープル200の姿勢を示し、図15(B)は、茎等Pが成長した後のステープル200の姿勢を示している。なおこれら図面において茎等P及び不図示のガイド要素Gは、共に下方(鉛直方向)から上方に向かって延伸している。従って図15(A)及び図15(B)の下の図は側面視に相当し、上の図は上面視に相当する。
図15(A)及び(B)において、ステープル200の第1脚部200B及び第2脚部200Cはガイド要素(不図示)に係合している。ステープル200をガイド要素に係合するための手段として、上述した結束機60(但しステープル200が先端曲げ部200C33を有する場合、結束機60は第3変形部60Cを備えなくてもよい)のような結束機を利用してもよいし、手作業により結束作業を行ってもよい。
ステープル200がガイド要素に結束されている結束状態において、図9A等に示されるのと同様に、第1脚部200Bの第1部200B1と第2部200B2との接続部分は、ガイド要素に係合する。また、第2脚部200Cの先端曲げ部200C33と延伸部200C32の接続部分も、ガイド要素に係合する。第2脚部200Cが先端曲げ部200C33を有さない場合、手作業により第2脚部200Cの先端を曲げて、第2脚部200Cをガイド要素に引っ掛けることにより、第2脚部200Cをガイド要素に係合させてもよい。
茎等Pが十分に成長するまでは、茎等Pは細いためステープル200に接触しない。茎等Pが次第に成長すると、やがて図15(A)に示されるように、茎等Pの一部がステープル200に接触する。この状態に至るまでは、通常、茎等Pからステープル200に大きな力が作用しない。このためステープル200の本体部200Aを含む(本体部200Aを貫通する)平面PL3は、概ね茎等Pの延伸方向と略垂直な状態を維持する。このように第1脚部200B及び第2脚部200Cがガイド要素に係合し、かつ、茎等Pの延伸方向に対して本体部200Aを含む(本体部200Aを貫通する)平面PL3が略垂直となるときのステープル200の姿勢を第1保持姿勢と呼ぶ。
茎等Pがステープル200のちょうど中心に位置し、かつ、円断面を有するように成長する場合、茎等Pは、図14の仮想的な内接円C3の大きさに成長したときにステープル200に内接する。しかしながら多くの場合、茎等Pはステープル200の中心からずれて位置し、かつ、円断面を有するように成長するとは限らないため、図15(A)に示されるように、茎等Pが内接円C3よりも小さい断面を有するときにステープル200に内接する。
ここで、第2本体部200A5は、仮想的な内接円C3の中心CP3から内接円C3の半径よりも大きい距離を有するように拡径して形成されている。より具体的には第2本体部200A5は、直線L3上に内接円C3の半径よりも大きい長半径を有する楕円弧を含んで形成されている。このため多くの場合、ステープル200は(直線L3と第2本体部200A5との交点である中点200A6において茎等Pと接触する前に)、中点200A6を挟んだ接触点200A7(「第1点」の一例)を含む領域及び接触点200A8(「第2点」の一例)を含む領域の2か所において茎等Pと内接する。
このときの茎等Pの半径を半径PR1(「第1半径」の一例)とすると、茎等Pの側面は半径PR1の円筒面を有するといえる。従って第2本体部200A5は、半径PR1の仮想的な円筒面に内接する接触点200A7及び接触点200A8と、この2つの接触点の間に位置し仮想的な円筒面から離間する中点200A6(「第3点」の一例)を有するように形成されている。
茎等Pの成長に伴って茎等Pは、半径PR1よりも大きい半径PR2を有する円筒状に成長する。成長に伴って茎等Pの自重がステープル200にかかる(茎等Pから水平方向に延びる枝等が成長してステープル200の上からのしかかり、ステープル200が鉛直方向に押し下げられる場合も含む)。ここで第1脚部200B付近はガイド要素に固定されているため、図15(B)に示されるように、ガイド要素等に固定されていない第2本体部200A5を含む部分が鉛直方向に下がるように本体部200Aが曲げられる。このため茎等Pの延伸方向に対して本体部200Aを含む(本体部200Aを貫通する)平面PL4は、傾斜する。ここで第2本体部200A5は、楕円弧で形成されている部分を含む。このため、中点200A6を含む第2本体部200A5の楕円弧の部分は、半径PR2の円筒面となる茎等Pの側面に沿って茎等Pを支持することが可能となる。
このように本体部200Aが曲げられることにより、本体部200Aを含む(本体部200Aを貫通する)平面PL4に対して茎等Pの延伸方向が傾斜して中点200A6が茎等Pに接触した状態で第1脚部200B及び第2脚部200Cがガイド要素に係合したときのステープル200の姿勢を第2保持姿勢と呼ぶ。
本実施形態に係るステープル200は、本体部200Aがほぼ水平方向に延在する第1保持姿勢ではなく、被保持物からの重量がかかって本体部200Aが水平方向に対して傾斜する第2保持姿勢のときにステープル200が被保持物に食い込んでしまう可能性が高まる点に着目し、本体部200Aが楕円弧を有するように構成されている。このような構成により、本体部200Aが傾斜したときに円筒面との接触面積を確保することが可能となるから、ステープル200の被保持物への食い込みを抑制することが可能となる。
更にステープル200は湾曲部200C31によって弾性を有する。このため折曲部で第2脚部(第3部)を折り曲げて延伸部200C32が茎等Pに接触する際、延伸部200C32が茎等Pに食い込むことを抑制することが可能となる。
[第4実施形態]
本出願の発明者らは、ステープルの食い込みを抑制することが可能となるステープルの断面構造についても検討した。即ちステープルが円断面を有する場合、断面上は被保持物と一点で接触することになってしまうため、ステープルが被保持物に食い込みやすい。更に十分な保持力でガイド要素に係合できない可能性もある。そこで被保持物への食い込みを抑制しガイド要素との係合を強めることが可能となるステープルの断面構造について検討した。
具体的には、被保持物からの重量がかかって本体部が水平方向に対して傾斜する第2保持姿勢のときにステープルの下端部分が被保持物に食い込んでしまう可能性が高まる点に着目し、ステープルを傾斜させたときに下端部分において、従来の円断面を有するステープルと比較して断面積を増加させることなく(即ち材料コストを増加させることなく)、ステープルと被保持物との接触面積が大きくなるような断面形状について検討した。
更に本出願の発明者らは、被保持物と接触する内側面と、被保持物と接触しない外側面との形状を異ならせ、ステープルの断面を非対称に形成する構成についても着想した。具体的には、被保持物と接触するステープルの内側面については被保持部との接触面積を大きくするように形成し、一方で、ガイド要素と係合するステープルの外側面についてはガイド要素との摩擦面を増加するように形成する構成について着想した。
以下、ステープルの断面構造について説明する。なお本実施形態に示されるステープルの断面構造は、本出願に開示されたいずれのステープルに適用することも可能である。
本出願の発明者らは、従来の円形断面と同一の断面積を維持しながら、第2保持姿勢におけるステープルと被保持物との接触面積を大きくするための構成として、ステープルの上下方向の厚みを大きくし、左右方向の幅を小さくする断面形状を有する構成に着想した。
図16(A)はそのような構成を有するステープル400Aの一例を示し、第2保持姿勢として15度傾斜した際の下端部付近において、ステープル400Aを延伸方向に垂直な断面で切断した断面図を示している。
同図に示されるようにこのステープル400Aは、同断面において、内側面側に相当する紙面左側の端部が上下方向に直線状に延伸する辺部400A1を有し、外側面側に相当する紙面右側の端部が上下方向に直線状に延伸する辺部400A2を有する。そして上下方向の端部は、丸みを帯びて辺部400A1及び辺部400A2の上端同士及び下端同士をそれぞれ接続する上端部400A3及び下端部400A4からなる。
ここで上下方向とは、第1脚部、第2脚部及び本体部を通過する平面PL5に垂直な方向をいい、左右方向とは、平面PL5に平行な方向をいう。同図においてステープル400Aは水平面に対して15度傾斜しているから、平面PL5も水平面に対して15度傾斜する。
ステープル400Aは、同断面において、平面PL5に垂直な上下方向における厚みT1を有し、平面PL5に平行な左右方向における幅W1を有する。ここでステープル400Aの断面積と同一の断面積を有する仮想円の直径D1と比較して、厚みT1は直径D1より大きく、幅W1は直径D1より小さい。
本出願の発明者らは、同図において被保持物である茎等Pの表面にステープル400Aが食い込むように茎等Pの表面を僅かにステープル400A側に移動させたときに、円形断面の場合と比較して、茎等Pの表面とステープル400Aとの接触面積が大きくなることを確認した。
従って、図16(A)の断面を有するステープル400Aによれば、円形断面を有する場合と比較して、ステープルと被保持物との接触面積を大きくし、ひいては、ステープルの食い込みを抑制することが可能となる。
図16(B)はそのような構成を有するステープル400Bの一例を示し、同様に第2保持姿勢として15度傾斜した際の下端部付近において、ステープル400Bを延伸方向に垂直な断面で切断した断面図を示している。
同図に示されるようにこのステープル400Bは、ステープル400Aと同様に2つの辺部とこれらを接続する上端部及び下端部を有するが、辺部と上端部及び下端部が丸みを帯びるように接続している点で、辺部と上端部及び下端部がエッジを有して接続しているステープル400Aと異なる。
同断面において、平面PL5に垂直な上下方向における厚みT2を有し、平面PL5に平行な左右方向における幅W2を有する。ここでステープル400Bの断面積と同一の断面積を有する仮想円の直径D1と比較して、厚みT2は直径D1より大きく、幅W2は直径D1より小さい。
このようなステープル400Bにおいても、円形断面の場合と比較して、茎等Pの表面とステープル400Bとの接触面積が大きくなることを確認した。
図16(C)は、被保持物と接触するステープルの内側面については被保持部との接触面積を大きくするように形成し、一方で、ガイド要素と係合するステープルの外側面についてはガイド要素との摩擦面を増加するように形成する構成を有するステープル400Cを示している。
同図に示されるようにこのステープル400Cは、断面において、内側面側が上下方向を長軸とする楕円弧部を有し、外側面側が上下方向に延伸する直線部を有する。そして、楕円弧部の上端と直線部の上端とを接続する上端部と、楕円弧部の下端と直線部の下端とを接続する下端部からなる断面を有する。ここで楕円弧部の曲率と比較して、上端部及び下端部と直線部とを接続するR(曲率半径)を小さくすることにより上下方向に延伸する直線部を長くしている。例えばRは、厚みT3の半分未満である。
なおステープル400Cは、断面において、厚みT3の半分以上のRで上端部又は下端部の少なくとも一方又は双方と接続される内側面を備えてよい。また、厚みT3の半分未満のRで上端部又は下端部の少なくとも一方又は双方と接続される外側面とを有してもよい。このような構成によっても外側面側のストレート部を長くすることが可能となるから紐等のガイド要素との摩擦抵抗を高めることが可能となる。また内側面側において円断面の場合と比較して被保持物の接触面積を大きくすることが可能となから被保持物への食い込みを抑制することが可能となる。
同断面において、平面PL5に垂直な上下方向における厚みT3を有し、平面PL5に平行な左右方向における幅W3を有する。ここでステープル400Cの断面積と同一の断面積を有する仮想円の直径D1と比較して、厚みT3は直径D1より大きく、幅W3は直径D1より小さい。
このようなステープル400Bにおいても、円形断面の場合と比較して、茎等Pの表面とステープル400Bとの接触面積が大きくなることを確認した。また、外側に直線部を設けることにより、ガイド要素との摩擦面を増加し、ひいてはガイド要素との係合を強めることも可能となる。
以上のとおりであるから本実施形態に示される断面を有するステープルを採用することにより、被保持物の食い込みを抑制し、ガイド要素から外れにくいステープルを提供することが可能となる。
その他本出願に開示されるステープルは、当業者の通常の創作能力の発揮により種々変形可能である。例えばステープルは、ある部分と他の部分との間に、異なる機能を発揮する本出願に記載されていない部分を有していてもよい。またある実施形態に示される構成を、他の実施形態に示される構成に適用させてもよい。例えば第4実施形態に示される断面構成を第1実施形態に示されるステープルに提供させてもよい。
10.ステープル
10A.本体部
10A1.端部
10A2.端部
10B.第1脚部
10B1.第1部
10B2.第2部
10C.第2脚部
10C3.第3部
10C4.第4部
20.結束機
20A.第1変形部
20B.第2変形部
20C.押出部
50.ステープル
50A.本体部
50A1.第1辺部
50A2.第2辺部
50A3.第3辺部
50A4.端部
50A5.端部
50B.第1脚部
50C.第2脚部
50C3.第3部
50C4.第4部
60.結束機
500.ステープル構造体

Claims (35)

  1. 可撓性を有する線材からなり、ガイド要素に植物の茎や枝などを保持可能なステープルであって、
    一方が開口する本体部と、
    前記本体部の前記開口側の一方の端部から連続して延びる第1脚部と、
    前記本体部の前記開口側の他方の端部から連続して延びる第2脚部と
    を備え、
    前記第1脚部は、屈曲して外側に延びる第1部と、前記第1部から屈曲して前記開口方向に延びる第2部とを有し、
    前記第2脚部は、前記開口方向に延びる第3部と、前記第3部の先端部から外側に曲げられる第4部とを有し、
    前記第3部は前記第2部よりも長く形成される
    ステープル。
  2. 前記第3部は、前記本体部の前記一方の端部と前記他方の端部との距離よりも長く形成される請求項1に記載のステープル。
  3. 前記第2部と前記第3部とは、略平行に形成される請求項1に記載のステープル。
  4. 前記第1部は、前記本体部とのなす角が鋭角である請求項1乃至3の何れか一項に記載のステープル。
  5. 前記第1部と前記本体部とのなす角が90度又はほぼ90度である請求項4に記載のステープル。
  6. 前記本体部は、C字状に湾曲して形成される部分を備える請求項1乃至5の何れか一項に記載のステープル。
  7. 前記本体部は、矩形状に形成される部分を備える請求項1乃至5の何れか一項に記載のステープル。
  8. 前記本体部は、平行四辺形状に形成される部分を備える請求項1乃至5の何れか一項に記載のステープル。
  9. 前記本体部は、前記開口方向に直線状に延び、前記一方の端部を含む第1辺部と、前記他方の端部を含み、前記第1辺部と略平行に延びる第2辺部と、前記第1辺部と前記第2辺部を接続し直線状に延びる第3辺部とを備える請求項1乃至5の何れか一項に記載のステープル。
  10. 前記第3辺部は、前記第1辺部と鈍角をなし、前記第2辺部と鋭角をなす請求項9に記載のステープル。
  11. 可撓性を有する線材からなり、ガイド要素に植物の茎や枝などを保持可能なステープルであって、
    一方が開口する本体部と、
    前記本体部の前記開口側の一方の端部から連続して延びる第1脚部と、
    前記本体部の前記開口側の他方の端部から連続して延びる第2脚部と
    を備え、
    前記第1脚部は、屈曲して外側に延びる第1部を有し、
    前記第2脚部は、前記開口方向に延びる第3部を有し、
    前記本体部は、
    仮想的な内接円に外接する少なくとも3つの接点を有し、更に、
    前記第1脚部側の第1の前記接点における前記内接円の接線方向に延びる第1辺部と、
    前記第2脚部側の第2の前記接点における前記内接円の接線方向に、前記第1辺部に略平行に延びる第2辺部と、
    前記第1の接点と、前記第2の接点との間の第3の前記接点における前記内接円の接線方向に延びる第3辺部と
    を備えるステープル。
  12. 前記第3辺部は、前記第1辺部と鈍角をなし、前記第2辺部と鋭角をなし、
    前記本体部の前記一方の端部と前記他方の端部との距離よりも長く形成される請求項11に記載のステープル。
  13. 前記第1脚部は、前記第1部から屈曲して前記第3部に略平行に延びる第2部を更に備
    える請求項11又は12に記載のステープル。
  14. 線材の一方の先端側を湾曲又は屈曲させる第1変形部と、前記線材の所定の部位を湾曲又は屈曲させて、前記線材の他方の先端側を前記一方の先端側に向けて移動させる第2変形部とを有する結束機により変形されることで、ガイド要素に植物の茎や枝などを保持可能なステープルであって、
    可撓性を有する線材からなり、
    一方が開口する本体部と、
    前記本体部の前記開口側の一方の端部から連続して延びる第1脚部と、
    前記本体部の前記開口側の他方の端部から連続して延び、先端側において外側に曲げられる屈曲部を有する第2脚部と
    を備え、
    前記第1脚部は、屈曲して外側に延びる第1部と、前記第1部から屈曲して前記開口方向に延び、先端側が前記第1変形部で前記ガイド要素を囲むように湾曲又は屈曲されることで、前記ガイド要素を保持可能に構成される第2部とを備え、
    前記第2脚部は、前記開口方向に延び前記第2変形部で湾曲又は屈曲されることで、前記ステープルの内側に前記植物の茎や枝などを位置させた状態で、前記屈曲部を前記ガイド要素に係止可能に構成される第3部を備える、
    ステープル。
  15. 線材の一方の先端側を湾曲又は屈曲させる第1変形部と、前記線材の所定の部位を湾曲又は屈曲させて、前記線材の他方の先端側を前記一方の先端側に向けて移動させる第2変形部と、前記所定の部位よりも前記他方の先端側に近い部位を外側に湾曲又は屈曲させる第3変形部と、を有する結束機により変形されることで、ガイド要素に植物の茎や枝などを保持可能なステープルであって、
    可撓性を有する線材からなり、
    一方が開口する本体部と、
    前記本体部の前記開口側の一方の端部から連続して延びる第1脚部と、
    前記本体部の前記開口側の他方の端部から連続して延びる第2脚部と
    を備え、
    前記第1脚部は、屈曲して外側に延びる第1部と、前記第1部から屈曲して前記開口方向に延びる第2部とを有し、先端側が前記第1変形部で前記ガイド要素を囲むように湾曲又は屈曲されることで、前記ガイド要素を保持可能に構成され、
    前記第2脚部は、前記開口方向に延びており、前記第2変形部で内側に湾曲又は屈曲される第3部と、前記開口方向に延びており、前記第3変形部で外側に湾曲又は屈曲されることで、前記ステープルの内側に前記植物の茎や枝などを位置させた状態で、前記ガイド要素に係止可能に構成される第4部とを備える、
    ステープル。
  16. ガイド要素に植物の茎や枝などを保持させる結束方法であって、
    可撓性を有する線材からなり、
    一方が開口する本体部と、
    前記本体部の前記開口側の一方の端部から連続して延びる第1脚部と、
    前記本体部の前記開口側の他方の端部から連続して延びる第2脚部と、
    を備え、
    前記第1脚部は、屈曲して外側に延びる第1部と、前記第1部から屈曲して前記開口方向に延びる第2部とを有し、
    前記第2脚部は、前記開口方向に延びる第3部と、前記第3部の先端部から外側に曲げられる第4部とを有する
    ステープルを、
    線材の一方の先端側を湾曲又は屈曲させる第1変形部と、
    前記線材の所定の部位を湾曲又は屈曲させて、前記線材の他方の先端側を前記一方の先端側に向けて移動させる第2変形部と
    を備える結束機に装着するステップと、
    前記第1脚部と前記第2脚部と前記本体部とで囲まれる領域に前記茎や枝などを位置させた状態で、前記結束機の前記第2変形部を用いて、前記第2脚部の先端側を前記第1脚部に向かう方向に移動させるステップと、
    前記ステープルの前記第1脚部の先端側を前記結束機の前記第1変形部を用いて前記ガイド要素を囲むように湾曲又は屈曲させることで前記ガイド要素を保持するステップと、
    前記第4部を前記ガイド要素に係止して、前記第1脚部から離れる方向に前記ガイド要素に張力を加えるステップと、
    を含む結束方法。
  17. ガイド要素に植物の茎や枝などを保持させる結束方法であって、
    可撓性を有する線材からなり、
    一方が開口する本体部と、
    前記本体部の前記開口側の一方の端部から連続して延びる第1脚部と、
    前記本体部の前記開口側の他方の端部から連続して前記開口方向に延びる第2脚部と
    を備え、
    前記第1脚部は、屈曲して外側に延びる第1部と、前記第1部から屈曲して前記開口方向に延びる第2部とを有する
    ステープルを、
    線材の一方の先端側を湾曲又は屈曲させる第1変形部と、
    前記線材の所定の部位を湾曲又は屈曲させて、前記線材の他方の先端側を前記一方の先端側に向けて移動させる第2変形部と、
    前記所定の部位よりも前記他方の先端側に近い部位を前記一方の先端側から離れる方向に湾曲又は屈曲させる第3変形部と
    を有する結束機に装着するステップと、
    前記第1脚部と前記第2脚部と前記本体部とで囲まれる領域に前記茎や枝などを位置させた状態で、前記結束機の前記第2変形部を用いて、前記ステープルの前記第2脚部の所定の部位を湾曲又は屈曲させて、前記第2脚部の先端側を前記第1脚部に向かう方向に移動させるとともに、前記結束機の前記第3変形部を用いて前記所定の部位よりも前記第2脚部の先端側に近い部位を外側に湾曲又は屈曲させて第4部を形成するステップと、
    前記ステープルの前記第1脚部の前記第2部の先端側を前記結束機の前記第1変形部を用いて前記ガイド要素を囲むように湾曲又は屈曲させることで、前記ガイド要素を保持するステップと、
    前記第4部を前記ガイド要素に係止して、前記第1脚部から離れる方向に前記ガイド要素に張力を加えるステップと、
    を含む結束方法。
  18. 前記ガイド要素を囲むように湾曲又は屈曲させるステップは、
    前記ガイド要素を囲むように前記ガイド要素を中心とする第1周方向に前記第1脚部の先端側を湾曲又は屈曲させ、
    前記屈曲部を前記ガイド要素に係止させるステップは、
    前記ガイド要素を中心として前記第1周方向に曲げられる前記第4部を前記ガイド要素に係止させる
    請求項16に記載の結束方法。
  19. 前記ガイド要素を囲むように湾曲又は屈曲させるステップは、
    前記ガイド要素を囲むように前記ガイド要素を中心とする第2周方向に前記第1脚部の先端側を湾曲又は屈曲させ、
    前記第4部を前記ガイド要素に係止させるステップは、
    前記ガイド要素を中心として前記第2周方向と反対の第1周方向に曲げられる前記屈曲部を前記ガイド要素に係止させる
    請求項17に記載の結束方法。
  20. 前記第2脚部の先端側を前記第1脚部に向かう方向に移動させるステップは、
    前記第2脚部の先端側を、前記本体部を含む平面から離れる方向に移動させながら、前記第1脚部に向かう方向に移動させる、
    請求項17又は18に記載の結束方法。
  21. 可撓性を有する線材からなり、ガイド要素に植物の茎や枝などを保持するステープルであって、
    湾曲し、一方が開口する本体部と、
    前記本体部の前記開口側の一方の端部から連続して延びる第1脚部と、
    前記本体部の前記開口側の他方の端部から連続して延びる第2脚部と
    を備え、
    前記第1脚部は、屈曲して前記開口の外側に延びる第1部と、前記第1部から屈曲して前記開口を閉塞する方向に直線状に延び、先端側において前記ガイド要素を囲むように湾曲又は屈曲されることで前記ガイド要素を保持する第2部とを有し、
    前記第2脚部は、屈曲して前記開口を閉塞する方向に直線状に延びる部分を含む第3部と、前記第3部の先端部から外側に曲げられることにより、前記第1脚部から離れる方向に張力を加えて前記ガイド要素に係止する第4部とを有する
    ステープル。
  22. 可撓性を有する線材からなり、ガイド要素に植物の茎や枝などを保持するステープルであって、
    本体部と、
    前記本体部の一方の端部から連続して延びる第1脚部と、
    前記本体部の他方の端部から連続して延びる第2脚部と
    を備え、
    前記第1脚部は、前記開口を閉塞する方向に直線状に延び、先端側において前記ガイド要素を囲むように湾曲又は屈曲されることで前記ガイド要素を保持する第2部を有し、
    前記第2脚部は、屈曲して前記開口を閉塞する方向に直線状に延びる部分を含む第3部と、前記第3部の先端部から外側に曲げられることにより、前記第1脚部から離れる方向に張力を加えて前記ガイド要素に係止する第4部とを有し、
    前記本体部は、前記第1脚部から直線状に延びる第1辺部と、前記第2脚部から前記第1辺部と略平行に直線状に延びる第2辺部と、前記第1辺部と鈍角をなし、前記第2辺部と鋭角をなして接続する第3辺部とを有する
    ステープル。
  23. 前記第3部は、前記開口方向に直線状に延びる第5部と、前記第5部と前記先端部との間に位置する第6部とを有し、
    前記第6部は、前記第5部に対して前記第1脚部側に屈曲する
    請求項1乃至10の何れか一項に記載のステープル。
  24. 前記第3部は、前記開口方向に直線状に延びる直線部と、前記先端部とを有し、
    前記直線部の中心を通過する直線に垂直で、かつ、前記第2脚部に接する接平面と前記第2脚部との接点は、
    前記第1脚部と前記第2脚部とを通過する第1平面に垂直で、かつ、前記直線を含む第2平面で区画される2つの領域のうち、前記第1脚部がある第1領域に存在する
    請求項1乃至10の何れか一項に記載のステープル。
  25. 前記先端部を含む部分は、前記第1領域側に変位するように前記直線部に対して屈曲され、
    前記第4部は、前記第2平面で区画される2つの領域のうち、前記第1脚部がない第2領域側に変位するように前記先端部を含む部分に対して屈曲される
    請求項24に記載のステープル。
  26. 前記第1脚部は、前記接平面と離間する
    請求項24又は25に記載のステープル。
  27. 前記第2部の前記開口方向先端の頂点は、前記第2部の中心を通過する直線よりも前記第2脚部側に形成される
    請求項23乃至26の何れか一項に記載のステープル。
  28. 可撓性を有する線材からなり、ガイド要素に植物の茎や枝などの被保持物を保持させるためのステープルであって、
    前記被保持物を挿入するための開口が二つの端部間に設けられるように湾曲して一方の前記端部と他方の前記端部とを接続する本体部と、
    前記本体部の一方の前記端部に接続し、前記本体部の中点から前記開口に向かう開口方向に延伸する第1部と、前記第1部から外方に屈曲して設けられる第2部とを有し、前記ガイド要素に係合するための第1脚部と、
    前記本体部の他方の前記端部に接続し、前記開口方向に延伸する第3部を有し、前記ガイド要素に係合するための第2脚部と
    を備えるステープル。
  29. 前記本体部は、前記中点の近傍から湾曲して一方の前記端部に接続する第1本体部と、前記中点の近傍から湾曲して他方の前記端部に接続する第2本体部とを有し、
    前記第2本体部は、前記第2本体部上の第1位置において、前記第1位置を挟んで前記第1位置から離間する少なくとも2つの接点において前記ステープルに内接する仮想的な内接円から離間する
    請求項28に記載のステープル。

  30. 前記仮想的な内接円は、少なくとも一方の前記端部及び他方の前記端部において前記ステープルに内接し、 前記第1本体部は、前記内接円と同一半径の円弧からなる円弧部を有し、
    前記第2本体部は、前記内接円の半径より大きい長半径の楕円弧からなる楕円弧部を有する
    請求項29に記載のステープル。
  31. 前記楕円弧の長軸は、前記第1部と前記第2部との接続部と、前記内接円の中心とを通過する直線上に存在する
    請求項30に記載のステープル。
  32. 前記第3部は、前記開口方向に進行するに従って外方に変位するように湾曲する湾曲部と、前記湾曲部に対して屈曲して接続し前記開口方向に直線状に延びる延伸部とを有する
    請求項28乃至29の何れか一項に記載のステープル。
  33. 前記第3部は、前記延伸部に接続し、前記開口方向に進行するに従って外方に変位する先端曲げ部とを有する
    請求項32に記載のステープル。
  34. 前記ステープルの延伸方向に垂直な断面において、
    前記第1脚部、前記第2脚部及び前記本体部とを通過する第1平面に垂直な上下方向における前記ステープルの厚みは、前記ステープルの断面積と同一の断面積を有する仮想円の直径より大きく、
    前記第1脚部と前記第2脚部とを通過する前記第1平面に平行な左右方向における前記ステープルの幅は、前記ステープルの断面積と同一の断面積を有する前記仮想円の直径より小さい
    請求項28乃至33の何れか一項に記載のステープル。
  35. 可撓性を有する線材からなり、ガイド要素に植物の茎や枝などの被保持物を保持させるためのステープルであって、
    前記被保持物を挿入するための開口が二つの端部間に設けられるように湾曲して一方の前記端部と他方の前記端部とを接続する湾曲部を有する本体部と、
    前記本体部の一方の前記端部に接続し、前記ガイド要素に係合するための第1脚部と、
    前記本体部の他方の前記端部に接続し、前記ガイド要素に係合するための第2脚部とを備え、
    前記本体部は、前記第1脚部と前記第2脚部とを通過する第1平面に垂直な中心軸を有し第1半径を有し前記ステープルに内接する仮想的な第1円筒面に内接する第1点と、前記第1円筒面に内接する第2点と、前記第1点と前記第2点との間に位置し、前記第1円筒面から離間する第3点とを有し、
    前記ステープルは、
    前記本体部を含む平面に対して前記被保持物の延伸方向が略垂直な状態で前記被保持物を包囲して前記第1脚部及び前記第2脚部が前記ガイド要素に係合する第1保持姿勢と、
    成長した前記被保持物によって前記本体部が曲げられることにより、前記本体部を含む平面に対して前記被保持物の延伸方向が傾斜して前記第3点が前記被保持物に接触した状態で前記被保持物を包囲して前記第1脚部及び前記第2脚部が前記ガイド要素に係合する第2保持姿勢とを取り得るように構成された
    ステープル。
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