JP2022073411A - 流量制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 流量の立ち下げ時間が短縮された流量制御装置を提供する。【解決手段】 流量制御装置10は、流路に設けられた上流開閉バルブV0と、上流開閉バルブの下流側に設けられた開度調整可能な第1バルブV1と、第1バルブの下流側に設けられた開度調整可能な第2バルブV2と、第1バルブV1の上流側の供給圧力P0を測定する第1圧力センサ12と、第1バルブの下流側の保持圧力P1を測定する第2圧力センサ14と、制御回路16とを備え、所定制御流量でガスを流すとき、上流開閉バルブV0をパルス的に複数回は開閉させ、保持圧力P1を維持するために第1バルブV1をフィードバック制御し続ける一方で、上流開閉バルブV0を閉じている期間において測定した供給圧力の圧力降下特性と基準圧力降下特性との比較結果に基づいて第2バルブV2の開度を調整するように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、流量制御装置に関し、特に、半導体製造装置に供給されるガスの流量を制御するために好適に用いられる流量制御装置に関する。
半導体製造設備又は化学プラント等において、原料ガスやエッチングガスなどの種々のガスがプロセスチャンバへと供給される。供給されるガスの流量を制御する装置としては、マスフローコントローラ(熱式質量流量制御器)や圧力式流量制御装置が知られている。
圧力式流量制御装置は、コントロール弁とその下流側の絞り部(例えばオリフィスプレートや臨界ノズル)とを組み合せた比較的簡単な構成によって、各種流体の質量流量を高精度に制御することができる。圧力式流量制御装置は、一次側の供給圧力が大きく変動しても安定した流量制御が行えるという優れた流量制御特性を有している(例えば、特許文献1)。
特許第3546153号公報 国際公開第2013/179550号 特許第5654099号公報 国際公開第2019/107215号
ただし、圧力式流量制御装置では、コントロール弁の下流側に、オリフィスプレートや臨界ノズルなどの絞り部が設けられており、コントロール弁を閉鎖した後にも、コントロール弁と絞り部との間の残留ガスが絞り部を介して下流側に流出する。このため、流量制御信号にしたがってコントロール弁を急速に閉じたとしても流量は即座にゼロまで低下せず、流量立ち下げに時間がかかる。
圧力式流量制御装置において流量立ち下げ時の応答性を向上させるためには、例えば、コントロール弁と絞り部との間の流路容積を極力小さく設計することが考えられる。ただし、圧力式流量制御装置では、この流路容積の圧力を測定するための圧力センサが接続されている必要もあり、小容積化にも限界がある。
また、絞り部の下流側に設けた遮断弁を閉じれば、即座にガス供給を停止することはできる。しかし、この場合、再度遮断弁を開いたときに残留ガスが流出してオーバーシュートが生じ、流量制御に支障をきたす場合がある。
また、圧力式流量制御装置は、絞り部を用いるため、どうしても大流量のガスを流しにくいという不利点がある。さらに、経年劣化などにより絞り部の開口径が変化すると、圧力式流量制御装置が上流圧力から演算により求める演算流量と実際のガスの流量とに差が生じ、流量制御精度が低下するという問題もある。
これに対し、特許文献1には、オリフィスの目詰まりを検出する方法が記載されている。また、特許文献2および特許文献3には、ガス流量の測定方法としてビルドダウン方式の流量測定方法が記載されている。この方式では、流量制御装置の上流側に設けた遮断弁を閉じた後の遮断弁下流側の圧力降下率を測定し、圧力降下率から実際の流量を測定している。このようにしてビルドダウン方式で求めた流量に基づいて圧力式流量制御装置の校正を行えば、絞り部を用いる場合であっても流量制御の精度を保つことができる。
しかし、圧力式流量制御装置の利点である高い流量制御精度を保てたとしても、絞り部を用いる限り、立下り時の応答性の改善や大流量のガスの供給は容易ではない。このため、適切に流量を制御しながらも、流量立下げ時の応答性が良好で大流量のガス供給にも対応できる流量制御装置が求められていた。
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、流量立下げ時間を短縮することができ、かつ、比較的大流量のガスを流す場合にも適切に流量制御を行うことができる流量制御装置を提供することをその主たる目的とする。
本発明の実施形態による流量制御装置は、ガス供給源に接続された流路に設けられた上流開閉バルブと、前記上流開閉バルブの下流側に設けられた開度調整可能な第1バルブと、前記第1バルブの下流側に設けられた開度調整可能な第2バルブと、前記上流開閉バルブの下流側かつ前記第1バルブの上流側の供給圧力を測定する第1圧力センサと、前記第1バルブの下流側かつ前記第2バルブの上流側の保持圧力を測定する第2圧力センサと、制御回路とを備え、前記制御回路は、前記第2バルブの下流側に所定制御流量でガスを流すとき、前記上流開閉バルブをパルス的に複数回は開閉させ、前記所定制御流量に対応する所定圧力に前記保持圧力を維持するために前記第2圧力センサの出力に基づいて前記第1バルブをフィードバック制御し続ける一方で、前記上流開閉バルブを閉じている期間において、前記第1圧力センサを用いて測定した前記供給圧力の圧力降下特性と前記所定制御流量に対応する基準圧力降下特性との比較結果に基づいて、前記第2バルブの開度を調整するように構成されている。
ある実施形態において、前記第2バルブの下流側に所定制御流量でガスを流すとき、前記上流開閉バルブを閉じている期間とパルス的に1回開放する期間とが繰り返される。
ある実施形態において、上記の流量制御装置は、前記第2バルブは開度センサを備え、前記上流開閉バルブを閉じている期間に測定された前記供給圧力の圧力降下特性と、前記所定制御流量に対応する基準圧力降下特性との比較結果に基づいて決定された前記開度センサの目標値となるように前記第2バルブの開度が調整される。
ある実施形態において、前記上流開閉バルブと前記第1バルブとの間の容積をVs1とし、ΔP/Δtを所定期間Δtにおける圧力降下の大きさΔPを示す圧力降下率とし、C1を比例定数としたとき、Q=C1・Vs1・(ΔP/Δt)で規定される流量Qが前記所定制御流量となるように、前記圧力降下率(ΔP/Δt)に基づく前記第2バルブの開度の調整が行われる。
ある実施形態において、流量ゼロから前記所定制御流量に立ち上げるとき、前記上流開閉バルブおよび前記第1バルブを開くとともに前記第2バルブを閉じて前記供給圧力と前記保持圧力とが同等に維持されている状態から、前記上流開閉バルブのみを閉じ、前記上流開閉バルブのみを閉じた後に測定した前記供給圧力または前記保持圧力の圧力降下率に基づいて決定された演算流量が前記所定制御流量に近づくように前記第2バルブの開度がフィードバック制御される。
ある実施形態において、前記上流開閉バルブが閉じられたまま、前記第2バルブをフィードバック制御により開き前記所定制御流量でガスが流れる状態を維持しながら前記供給圧力または前記保持圧力が所定値まで低下した時点で、前記上流開閉バルブをパルス的に開放する動作を開始するとともに前記第1バルブを前記第2圧力センサの出力に基づいてフィードバック制御する動作を開始する。
ある実施形態において、流量ゼロから前記所定制御流量に立ち上げるとき、前記上流開閉バルブと前記第1バルブとの間の容積をVs1とし、前記第1バルブと前記第2バルブと間の容積をVs2とし、ΔP/Δtを所定期間Δtにおける圧力降下の大きさΔPを示す圧力降下率とし、C2を比例定数としたとき、Q=C2・(Vs1+Vs2)・(ΔP/Δt)で規定される流量Qが所定制御流量となるように前記第2バルブの開度のフィードバック制御が行われる。
ある実施形態において、前記所定制御流量を、第1の流量から第2の流量に切り替えるとき、前記上流開閉バルブを閉じている期間において、測定した前記供給圧力の圧力降下特性と比較するための基準圧力降下特性を、第1の流量に対応する基準圧力降下特性から第2の流量に対応する基準圧力降下特性に切り替え、更新された基準圧力降下特性に基づいて前記第2バルブの開度を調整することによって流量の切り替えを行う。
本発明の実施形態に係る流量制御装置によれば、流量の立ち下げ時間を短縮しながら制御された流量でガスを流すことができる。
本発明の実施形態による流量制御装置を含むガス供給系を示す図である。 保持圧力と第2バルブの開度とを変化させたときの対応する流量を示すグラフである。 本発明の実施形態による流量制御装置の動作制御を説明するための図であり、上流開閉バルブの開閉信号(V0)、供給圧力(P0)、第1バルブの開度変化(V1)、保持圧力(P1)、第2バルブの開度変化(V2)をそれぞれ示す。 本発明の実施形態による流量制御装置の動作制御を説明するための図であり、供給圧力(P0)の低下率と、制御流量に対応する所定圧力低下率とを比較した結果に基づいて第2バルブの開度調節を行う様子を示す図である。 本発明の実施形態による流量制御装置を用いて流量を立ち上げるときの例示的な動作制御を説明するための図であり、上流開閉バルブの開閉信号(V0)、供給圧力(P0)、第1バルブの開度変化(V1)、保持圧力(P1)、第2バルブの開度変化(V2)をそれぞれ示す。 設定流量を増加させる場合の動作を説明するための図であり、供給圧力(P0)の基準の変更およびこれに伴う第2バルブの開度変化(V2)を示す。 設定流量を減少させる場合の動作を説明するための図であり、供給圧力(P0)の基準の変更およびこれに伴う第2バルブの開度変化(V2)を示す。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態による流量制御装置10を含むガス供給システム100を示す。ガス供給システム100は、ガス供給源2と、ガス供給源2に接続されガスの流量を制御する流量制御装置10と、下流遮断弁4を介して流量制御装置10の下流側に接続されたプロセスチャンバ6と、プロセスチャンバ6に接続された真空ポンプ8とを有している。
ガス供給源2からのガスは、流量制御装置10によって制御された流量で、プロセスチャンバ6に供給される。ガス供給源2からは、原料ガス、エッチングガスまたはパージガスなど、半導体製造プロセスに用いられる種々のガスが供給されてよい。また、チャンバ内およびチャンバに接続された流路は、真空ポンプ8を用いて真空引きすることができる。
なお、図1には、1系統のガス供給ラインのみが示されているが、他の態様において、種々のガスを供給するために、プロセスチャンバ6には、複数のガス供給ラインが共通ラインを介して接続されていてもよい。各ガスの流量の制御は、各ガス供給ラインに設けられた流量制御装置10によって実行可能であり、また、ガス種の切り替えは、各ガス供給ラインの下流遮断弁4の開閉制御によって行うことができる。
図1に示すように、本実施形態の流量制御装置10は、上流開閉バルブV0と、上流開閉バルブV0の下流に設けられた開度調節可能(あるいは開度可変)な第1バルブV1と、第1バルブV1の下流側に設けられた開度調節可能(あるいは開度可変)な第2バルブV2とを備えている。
開度調節可能な第1バルブV1および第2バルブV2としては、例えば、比例制御弁が用いられ、より具体的には、ピエゾ素子駆動型バルブ(以下、ピエゾバルブと称することがある)が用いられる。ピエゾ素子駆動型バルブは、ピエゾ素子への印加電圧の制御によってダイヤフラム弁体の移動量を調節することができ、その開度を任意に調節することができる。
一方、上流開閉バルブV0は、流路を開閉することができればよく、オンオフ弁または開度調節可能弁のいずれであってもよい。上流開閉バルブV0としては、AOV(空気駆動弁)や電磁弁などのオンオフ弁、または、第1バルブV1および第2バルブV2と同様のピエゾバルブが好適に用いられる。
また、本実施形態の流量制御装置10は、上流開閉バルブV0と第1バルブV1との間の供給圧力P0を測定する第1圧力センサ12と、第1バルブV1と第2バルブV2との間の保持圧力P1を測定する第2圧力センサ14とを備えている。第1圧力センサ12および第2圧力センサ14としては、例えば、歪ゲージが設けられた感圧ダイヤフラムを有するシリコン単結晶製の圧力センサやキャパシタンスマノメータが好適に用いられる。
さらに、流量制御装置10は、ガス温度を測定するための温度センサ(図示せず)を備えていても良い。温度センサとしては、サーミスタや白金測温抵抗体が好適に用いられる。
また、流量制御装置10には、制御回路16が設けられており、制御回路16によって上流開閉バルブV0、第1バルブV1、および、第2バルブV2の動作を制御することができる。制御回路16はまた、第1圧力センサ12および第2圧力センサ14にも接続されており、各圧力センサの出力に基づいて各バルブV0、V1、V2の動作を制御することができる。
制御回路16は、CPU、メモリ、A/Dコンバータ等を内蔵し、後述する動作を実行するコンピュータプログラムを含んでいてよく、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせによって実現され得る。制御回路16は、各バルブや各圧力センサと一体的な装置として内蔵されていても良いし、その一部または全部が外部装置に設けられていても良い。
流量制御装置10は、従来の圧力式流量制御装置とは異なり、オリフィスプレートや臨界ノズルなどの開度固定の絞り部を有していない。そして、開度固定の絞り部の代わりに、第2バルブV2が設けられており、第2バルブV2は開度調節可能(または開度可変)な絞り部として用いられる。
一方、第1バルブV1は、従来の圧力式流量制御装置が備えるコントロール弁と同様の態様で利用される。すなわち、第1バルブV1は、その下流側の保持圧力P1の値が所望流量に対応する一定値に維持されるように、第2圧力センサ14を用いて測定した保持圧力P1に基づいてフィードバック制御される。
以上に説明したように、流量制御装置10は、開度固定の絞り部を有しておらず、開度調整可能な絞り部として機能する第2バルブV2によって流量制御を行うので、比較的大流量のガスを流しやすい。また、流量をゼロに立ち下げるときには、第2バルブV2を閉じればよく、即座に流量をゼロまで低下させることができる。流量制御装置10は、立ち下げ時の応答性を確保しながら、保持圧力P1と第2バルブV2の開度とを適切に制御することによって所望の流量で下流側にガスを供給することができるように構成されている。
なお、圧力調整用のピエゾバルブを用いて、その下流側の圧力を一定に制御するとともに、さらに下流側に設けたピエゾバルブの開度を変化させて流量を制御する方式は、本出願人による特許文献4(国際公開第2019/107215号)に開示されている。
図2に示すように、圧力調整用バルブを用いて第2バルブ上流側の圧力(保持圧力P1)を一定に維持しているとき、第2バルブV2の開度(ピエゾアクチュエータの変位量:V2変位量)に応じた流量でガスを流すことができる。また、維持されている保持圧力P1の大きさによって、第2バルブV2の開度と流量との関係性が異なるものとなる。このため、流量制御装置10において、保持圧力P1と第2バルブV2の開度とを制御すれば、小流量から大流量にわたって制御された流量でガスを流すことが可能である。
ただし、特許文献4に記載の流量制御装置では、連続的な流れの供給を行うときには絞り部を用いた圧力式流量制御を採用し、パルス的な流れの制御を行うときに、保持圧力P1と第2バルブV2の開度の調整による流量制御を行っている。また、第2バルブV2の開度は、第2バルブに設けられた開度センサ、具体的には、ピエゾアクチュエータのピエゾ素子に固定された歪ゲージの出力を用いて、第2バルブの開度が設定値になるように制御されている。なお、開度センサとしては、静電容量式等の変位センサを用いてもよい。
これに対して、本実施形態の流量制御装置10において、流量の制御は、第1バルブV1のフィードバック制御により保持圧力P1を一定に保つとともに、ガスを流している期間にわたって、上流開閉バルブV0および第1圧力センサ12を用いてビルドダウン方式で流量を継続的に測定し、測定された流量に基づいて第2バルブV2の開度を制御することによって行われる。これにより、ガスを継続的に流しながら所望流量でガスを供給し続けることができる。
なお、特許文献2には、圧力式流量制御装置において、ガスを流しながらコントロール弁の上流側の遮断弁の開閉により生じる供給圧P0の圧力降下を繰り返して測定することによってビルドダウン方式でリアルタイムな流量モニタリングを行う技術が開示されている。ただし、モニタされた流量はバルブの校正のためなどに用いられ、下流側の開度可変バルブの開度調節を行うために用いられるものではない。また、絞り部を用いて構成されているので、立ち下げ時の時間短縮が容易ではない。
また、特許文献3にも、流量制御装置の上流側の遮断弁を閉じることにより生じた供給圧力P0の降下率からビルドダウン方式で流量を測定することが記載されている。測定された流量は、流量制御器の校正のためなどに用いられる。ただし、ビルドダウン方式の流量測定(特に遮断弁を開いて供給圧力P0を回復させる工程)は、所望流量でガスを流すプロセス期間中にわたり継続的に行われるものではない。また、ビルドダウン方式により測定された流量に基づいて、ガス供給中に開度可変バルブの開度調節を継続して行うものでもない。
以下、図3および図4を参照しながら、本実施形態の流量制御装置10のガス供給中の流量制御の動作制御(制御回路16による動作制御)を詳細に説明する。
図3は、所望流量でガス供給を行っている期間(プロセス期間)における上流開閉バルブの開閉信号(V0)、供給圧力(P0)、第1バルブV1の開度変化(V1)、保持圧力(P1)、第2バルブV2の開度変化(V2)をそれぞれ示す。
図3からわかるように、ガス供給中、上流開閉バルブV0は、パルス的に開閉される。図示する態様では、上流開閉バルブV0が閉じられた状態から、まず、時間t1-t2間に開放され、その後、時間t2-t3間に閉鎖され、その後、時間t3-t4間に開放、時間t4-t5間に閉鎖、時間t5-t6間に開放、時刻t6後に閉鎖が連続的に行われる。
上流開閉バルブV0の開放期間(例えばt1-t2期間)は、本実施形態においては、閉鎖期間(例えばt2-t3期間)に比べて十分に小さく設定されており、例えば、デューティー比が1/3以下、典型的には1/4以下に設定されたパルス信号を用いて上流開閉バルブV0の開閉制御が行われる。
一方で、上記のように上流開閉バルブV0がパルス的に開閉制御されている期間、第1バルブV1は、保持圧力P1が所定圧力に維持されるように、第2圧力センサ14の出力に基づいてフィードバック制御される。この動作制御は、従来の圧力式流量制御装置において、絞り部上流側の上流圧力に基づいてコントロール弁をフィードバック制御し、上流圧力を所定値に保つことにより所定流量で絞り部の下流側にガスを流すときの動作制御と同等である。
その結果、図3に示すように、上流開閉バルブV0の開閉状態にかかわらず、保持圧力P1は略一定の値に維持される。このときの所定圧力は、流したい流量に適合する圧力に設定される。図2からわかるように、保持圧力P1をより高い値に維持すれば、第2バルブV2の開度調整によって制御できる流量範囲が大流量の範囲となり、保持圧力P1をより低い値に維持すれば、第2バルブV2の開度調整によって制御できる流量範囲が小流量の範囲となる。
さらに、上記のように上流開閉バルブV0がパルス的に開閉制御されている期間、開度可変の絞り部として用いられる第2バルブV2は、所望流量に対応する開度に調整される。この第2バルブV2の開度の調整は、後述するビルドダウン方式で求めた演算流量が所望流量に適合するよう行われる。
上記のように、上流開閉バルブV0をパルス的に開放するとともに、第1バルブV1および第2バルブV2が開放状態に維持される状況下にあっては、上流開閉バルブV0の閉期間にガスが流出することによって供給圧力P0は経時的に低下する。そして、その後に上流開閉バルブV0を開放すると、上流からガスが流れ込むため、供給圧力P0は回復する。また、回復後は、第1バルブV1により保持圧力P1が一定に保たれているので、供給圧力P0は、典型的には、上流開閉バルブV0が開放されている期間にわたってほぼ同じ圧力(上流開閉バルブV0の上流側の圧力と等価)となる。上流開閉バルブV0の上流側の圧力は、図示しないレギュレータによって一定圧力に制御されていることが好適である。
そして、上記のように上流開閉バルブV0の閉期間には供給圧力P0が低下するので、保持圧力P1を一定に保つために、その下流側の第1バルブV1は、供給圧力P0の低下にともなって少ししずつ大きく開かれる。このように、供給圧力P0が低下したとしても、第2圧力センサ14の出力に基づいて第1バルブV1をフィードバック制御し、保持圧力P1を一定に保つことができるので、供給圧力P0の大きさにかかわらず、第1バルブV1と第2バルブとの間の容積のガスの物質量(モル数)をほぼ一定量に維持することができる。
また、上流開閉バルブV0を開放すると、上流からガスが流れ込むことによって供給圧力P0は一気に回復する。このとき、第1バルブV1は、下流側の保持圧力P1が上昇することを避けるために少し閉じられる。その後、再び上流開閉バルブV0が閉じられたときには、供給圧力P0の低下を伴いながら第1バルブV1の開度を徐々に増加させる動作が再度行われる。
以上のようにして、第1バルブV1のフィードバック制御により保持圧力P1が一定に保たれているとき、供給圧力P0の低下は、第2バルブV2を介して下流側に流れたガスの量に対応するものと考えることができる。上記のように、第1バルブV1と第2バルブV2との間のガスの物質量は略一定に保たれているからである。
そこで、本実施形態では、この供給圧力P0の降下を経時的に監視し、ビルドダウン方式に基づいて、その圧力降下率ΔP/Δt(=傾きA)から、第2バルブV2の下流側に流れたガスの流量を演算により求めることができる。
ビルドダウン方式では、流量Qは、例えば、以下の式によって求めることができる。
Figure 2022073411000002
ここで、上記式において、Tはガス温度(℃)、Vsはビルドダウン容量(ここでは上流開閉バルブV0と第1バルブV1との間の流路容積)、ΔP/Δtは、上記の圧力降下率である。ΔP/Δtは、例えば、図3に示すように、上流開閉バルブV0の閉鎖時間(例えば時刻t2から時刻t3までの期間)と、その間に低下した圧力の大きさである圧力降下量ΔPとから得られる。
上記の式は、ガス温度Tk(ケルビン換算した温度)が一定であると仮定すると、定数C1(=(1000・60・273)/(760・Tk)を用いて、Q=C1・Vs1・(ΔP/Δt)と記載することができる。ここでVs1は、上流開閉バルブV0と第1バルブV1との間の流路容積である。
このように、上流開閉バルブV0の閉鎖期間における供給圧力P0の圧力降下率(ΔP/Δt)を、第1圧力センサ12を用いて測定によって求めれば、第2バルブV2の下流側に流れているガスの実際の流量をリアルタイムで求め得る。したがって、この演算により求められる流量が、設定された所望流量となるように、第2バルブV2の開度調整を行えば、所望流量でガスを下流側に流すことができる。
ここで、本実施形態では、上流開閉バルブV0の閉鎖期間(供給圧力P0の降下期間)において、サンプリング周期(微小時間dt)経過後の供給圧力P0、あるいは、微小時間dtにおける供給圧力P0の降下率を、サンプリングごとにリアルタイムで計測するとともに、計測した圧力値または圧力降下率が、所望流量に適合する基準値に適合しているか否かを随時判別するようにしている。そして、基準値との比較結果に基づいて、第2バルブV2の開度調整を適宜行うようにしている。
なお、本明細書では、上記の複数回にわたり測定した供給圧力P0の値や、所定期間における圧力降下率(時間に対する傾き)を、「圧力降下特性」と称することとする。「圧力降下特性」は、ビルドダウン中の圧力の変化の程度や変遷に対応する特性を意味している。そして、任意の時刻tにおける目標圧力値や、任意の時間Δtにおける目標圧力降下率を、「基準圧力降下特性」と称することとする。ここで、測定した供給圧力の圧力降下特性と所定制御流量に対応する基準圧力降下特性とを比較するという場合、少なくとも、測定した供給圧力値と目標圧力値との比較および測定した供給圧力の圧力降下率と目標圧力降下率との比較が含まれるものとする。
図4は、所望の流量に制御するために、上流開閉バルブV0の閉鎖期間においてリアルタイムに測定した各時刻の供給圧力P0と、当該時刻における基準値(目標供給圧力)とを比較し、その結果に基づいて第2バルブV2の開度調整を行う例を示す。なお、微小時間ごとの圧力降下率を基準降下率(流量に対して固定)と比較して第2バルブV2を調整する制御も可能であるが、外乱の影響を受けやすいため、現実対応としては、時刻で決まる目標圧力値と測定した供給圧力値とを比較して第2バルブV2を制御することが好適である。
図4に示すように、降下し始めのときの圧力降下率A1が、目標とする所望流量に対応する基準値(ここでは、傾きまたは基準圧力降下率ARとして示す)よりも大きかったときは、実際の流量は所望流量よりも大きすぎて、第2バルブV2の初期の開度B1が、所望流量に対応する基準開度BRよりも大きすぎると考えられる。
このとき、閉じ始め時刻t0から微小時間が経過した時刻t0’において測定された供給圧力P0の値は、目標圧力関数AR(t)から求められる基準値よりも小さい値をとるので、現在の流量が過多であることが判別できる。したがって、第2バルブV2の開度を低下させ、流量を低下させるように動作制御を行う。
また、上記の第2バルブV2の調整の結果、所望流量未満になったときには、供給圧力P0の降下率(または時刻tにおける測定供給圧力)が、基準圧力降下率AR(または時刻tにおける目標供給圧力)よりも小さいものとなる。この場合、供給圧力P0の降下率をわずかに増加させるべく、第2バルブV2の開度を少し増加させる動作制御を行う。これにより、第2バルブV2は所望流量に対応する開度に制御されるとともに、以降の供給圧力P0の降下率も基準圧力降下率ARに沿ったものとなる。
なお、測定した供給圧力P0と基準値とを比較する場合、測定した供給圧力P0が基準値よりも大きくなったときに、第2バルブV2の開度B1を少し減少させる動作制御が行われる。ただし、測定した供給圧力P0が基準値よりも小さいが、その差が時間とともに少しずつ減少していくような場合もある。この場合、図示する態様とは異なり、第2バルブV2が少しずつ閉じられて基準開度BRに達する制御となる場合もある。
このように、圧力降下率の比較は、サンプリング周期ごとの所定時刻における測定供給圧力P0と、予め設定されている基準供給圧力(目標値)とを比較することによって実行できる。目標値となる基準供給圧力は、例えば時間の関数として定義しておいてもよいし、時刻ごとにテーブルに目標値が設定されていてもよい。時刻ごとの目標値が予め決定されている場合、ある時刻で測定した供給圧力P0とその時刻での目標値とを比較し、測定供給圧力P0の方が大きいときには、流量が不足していると判断する。したがって、第2バルブV2の開度をわずかに増加させる制御が行われる。また、ある時刻で測定した供給圧力P0が目標値よりも小さいときには、流量が過多であると判断する。したがって、第2バルブV2の開度をわずかに減少させる制御が行われる。
以上のようにして、測定した供給圧力P0に基づいて、第2バルブV2の開度をフィードバック制御することによって、流量をリアルタイムで補正し、所望流量でガスを流すことができる。なお、図4には、一例として、初期の流量が大きすぎた場合を示しているが、これに限られないことはもちろんである。初期の流量が所望流量に対して小さすぎたときには、供給圧力P0の降下率も基準値より小さいものとなっているので、これを補正するために第2バルブV2の開度を増加させる制御から開始される。
ここで、上流開閉バルブV0の開放期間における第2バルブV2の制御を説明する。図3および図4に示すように、上流開閉バルブV0が開放されている期間(例えば時間t1-t2)において、第2バルブV2の開度は、直前の遮断期間における開度(例えば開度B1)に維持される。これは上流開閉バルブV0を開いて供給圧力P0が急激に増加したとしても、第1バルブV1の制御により上流開閉バルブV0の開放期間にも保持圧力P1は一定に保たれているので、特に第2バルブV2の開度を変更しなくても、直前の遮断期間と同様の流量でガスを流し続けられると考えられるからである。
また、流量制御装置10では、第2バルブV2の開度制御を、供給圧力P0の測定結果に基づく駆動電圧の制御のみによって行うのではなく、第2バルブV2に設けた開度センサ(図示せず)も用いて行っても良い。
より具体的に説明すると、第2バルブV2に開度センサを設けておき、測定した供給圧力P0の圧力降下率Aと基準圧力降下率ARとの差(あるいは、時間ごとの測定供給圧力と目標値との差)に基づいて、所望流量と現在流量との差を認識し、その差に対応する分だけ開度センサの出力に基づいて第2バルブV2の開度をフィードバック制御すればよい。開度センサとしては、特許文献4に記載されているような、ピエゾ素子に固定した歪センサを用いてピエゾアクチュエータの変位量から開度を求める装置を採用することができる。
また、上記態様では、上流開閉バルブV0のパルス開閉ごとに、遮断期間においては供給圧力P0の圧力降下の測定を行い、ビルドダウン方式での流量測定に基づいて、第2バルブV2の開度調節を連続的に継続的に行っている。
このように、連続的なビルドダウン流量測定および第2バルブV2の開度調節を行うことによって、例えば保持圧力P1が多少変動しており、ビルドダウン流量測定の結果が、実際の流量とは完全に一致していない場合であっても、リアルタイム的なビルドダウン流量測定により、常時、即座の流量補正が行える。また、同じ動作を繰り返して行う単純な動作制御で足りるので制御の負荷が小さくて済む。したがって、上流開閉バルブV0のパルス開閉が繰り返されるガス供給期間において、1パルスごとに、上記の動作制御を常時行うことは好適な態様である。
ただし、これに限られず、ビルドダウン流量測定および第2バルブV2の開度調節は、間欠的に行われても良い。例えば、ビルドダウン式流量測定および第2バルブV2の開度調節を、1パルスごとに行わず間欠的(定期、不定期のいずれであってもよい)に行ってもよい。例えば、流量制御の必要性がより重要と思われるガス供給期間の初期においては毎パルスごとにリアルタイム的に流量制御(第2バルブV2の開度調節)を行うとともに、その後のガス供給期間の安定期間においては、間欠的に第2バルブV2の開度調節を行うようにしてもよい。
次に、図5を参照しながら、流量制御装置10における、流量ゼロからの立ち上げ方法の例を説明する。
図5に示すように、流量をゼロからx%に立ち上げる時において、上流開閉バルブV0および第1バルブV1を完全に開いて第2バルブV2のみを閉じている流量ゼロ状態から、時刻t0において第1バルブV1は完全開状態を維持したまま、上流開閉バルブV0を閉じる動作が行われる。
このとき、上流開閉バルブV0を閉じたあとも、第1バルブV1が開かれているので、供給圧力P0と保持圧力P1とは実質的に同じとなる。つまり、上流開閉バルブV0と第1バルブV1との間の流路容積をVs1とし、第1バルブV1と第2バルブV2との間の流路容積をVs2とすると、Vs1+Vs2の容積を持つ合計流路に、同じ大きさの圧力(供給圧力P0および保持圧力P1)を有するガスがたまっている状態となる。このとき、保持圧力P1は、供給圧力P0と同等であり、図3に示した流量制御時の保持圧力P1よりも十分に高い圧力となっている。
このように時刻t0において上流開閉バルブV0を閉じるとともに、第2バルブV2には、供給圧力P0または保持圧力P1の圧力降下率が、所望流量に対応する圧力降下率となるように開度調節を行う制御を適用する。この場合に、上流開閉バルブV0を閉じた瞬間は、供給圧力P0および保持圧力P1が一定(すなわち圧力降下率がゼロ)であるので、第2バルブV2は圧力降下を生じさせるために開弁し、その下流側にガスを流し始める。また、ガスが流れ始めると、供給圧力P0および保持圧力P1は低下し始める。
そして、常時、圧力降下率を監視するとともに第2バルブの開度調節をし続けることで、所望流量に対応する圧力降下率を達成できる開度まで第2バルブV2が開かれる。第2バルブV2、その後は、おおむね一定の開度に維持される。
このとき、第2バルブV2が開かれた状態で、第2バルブの下流側に、供給圧力P0および保持圧力P1の圧力低下率に対応する流量でガスが流れることになり、すなわち、所望流量に制御された状態でガスが流れる。つまり、上記のVs1+Vs2の容積を持つ合計流路における、所望流量に対応する圧力降下率での圧力の低下を伴いながら、第2バルブV2を介して合計流路から所望流量でガスが流出する。
この流量立ち上げ期間D1における流量Qは、上記の定数C1と同様の定数C2を用いて、Q=C2・(Vs1+Vs2)・(ΔP/Δt)で規定される。第2バルブV2の開度は、ΔP/Δtが所望流量に対応する値に適合するようにフィードバック制御される。
そして、供給圧力P0および保持圧力P1が低下し、時刻t1において、所定値に達した時点(ここでは保持圧力P1が150kPaに達した時点)で、上記の合計流路からガスを流出される制御から、図3および図4に示した通常の流量制御に切り替える。つまり、時刻t1から時刻t2において上流開閉バルブV0はパルス的に開かれ、開放状態が維持されていた第1バルブV1は、保持圧力P1を一定に維持するフィードバック制御に切り替えられる。
その後は、図3および図4に示した通常期間D2における流量制御が継続して行われる。このようして、流量立ち上げ期間D1において流量ゼロからx%へ立ち上げるとともに、通常期間D2において流量x%でのガス供給を継続して行うことが可能である。
以下、流量設定(所定制御流量)を切り替える場合における流量制御装置10の制御について説明する。図6は、時刻t2から時刻t3までの間の時刻tCにおいて流量を増加させるときの供給圧力P0の変化と第2バルブV2の開度とを示す。
時刻t1までの流量設定では、当該流量設定に適合する基準圧力降下率(傾きAR1)に従うように第2バルブV2の開度B1が調節されている。また、時刻t2からtCまでにおいても、傾きAR1の基準にしたがって第2バルブV2の開度B1が調節されている。
そして、時刻tCにおいて流量設定を増大させるとき、その流量に適合する基準圧力降下率(より急峻な傾きAR2)が用いられる。このとき、圧力降下率A2を更新された基準に適合させるために、第2バルブV2の開度をより大きくする動作が行われる。このようにして、時刻tCにおいて基準を変更することによって、第2バルブV2の開度は新たな基準に対応する開度B2に変更される。
なお、上記には基準圧力降下率(傾きAR2)が新たに設定される例を説明したが、上述したようにサンプリング周期ごとの所定時刻での目標供給圧力が設定されている場合、供給圧力P0を合わせ込むべき目標供給圧力として、新たな流量に対応する時間-目標供給圧力関数やテーブルに基づいて決定された目標値を用いるようにすればよい。
その後は、新たな流量設定に対応する供給圧力P0の降下率A3が維持されるように、必要に応じて開度B3の微調整を伴いながら、増加した新たな流量設定でガスを流し続けることができる。
また、図7は、時刻t2から時刻t3までの間の時刻tCにおいて流量を減少させるときの供給圧力P0の変化と第2バルブV2の開度とを示す。
時刻t1までの流量設定では、当該流量設定に適合する基準圧力降下率(傾きAR1)に従うようにバルブV2の開度B1が調節されている。また、時刻t2からtCまでにおいても、傾きAR1の基準にしたがって第2バルブV2の開度B1が調節されている。
そして、時刻tcにおいて設定流量を減少させるとき、その流量に適合する基準圧力降下率(より緩やかな傾きAR3)、あるいは、目標供給圧力を示す関数やテーブルが用いられる。このとき、圧力降下率A2を更新された基準AR3に適合させるために、第2バルブV2の開度をより小さくする動作が行われ、新たな基準に対応する開度B2に変更される。その後は、新たな流量設定に対応する供給圧力P0の降下率A3が維持されるように、必要に応じて開度B3の微調整を伴いながら、減少した新たな流量設定でガスを流し続けることができる。
本実施形態において、流量設定の変更は、上流開閉バルブV0が閉じられている期間において、供給圧力P0に対する基準を変更することで行われる。上記にはバルブ閉期間の途中の時刻tCにおいて基準を変更する例を説明したが、バルブ閉期間の最初(例えば時刻t2)から新たな基準を用いるように動作させてもよいことはもちろんである。
本発明の実施形態にかかる流量制御装置は、例えば、半導体製造装置において供給ガスの流量を制御するために好適に利用される。
2 ガス供給源
4 下流遮断弁
6 プロセスチャンバ
8 真空ポンプ
10 流量制御装置
12 第1圧力センサ
14 第2圧力センサ
16 制御回路
100 ガス供給システム
V0 上流開閉バルブ
V1 第1バルブ(圧力制御弁)
V2 第2バルブ(開度調整弁)

Claims (8)

  1. ガス供給源に接続された流路に設けられた上流開閉バルブと、
    前記上流開閉バルブの下流側に設けられた開度調整可能な第1バルブと、
    前記第1バルブの下流側に設けられた開度調整可能な第2バルブと、
    前記上流開閉バルブの下流側かつ前記第1バルブの上流側の供給圧力を測定する第1圧力センサと、
    前記第1バルブの下流側かつ前記第2バルブの上流側の保持圧力を測定する第2圧力センサと、
    制御回路と
    を備える流量制御装置であって、
    前記制御回路は、前記第2バルブの下流側に所定制御流量でガスを流すとき、
    前記上流開閉バルブをパルス的に複数回は開閉させ、
    前記所定制御流量に対応する所定圧力に前記保持圧力を維持するために前記第2圧力センサの出力に基づいて前記第1バルブをフィードバック制御し続ける一方で、
    前記上流開閉バルブを閉じている期間において、前記第1圧力センサを用いて測定した前記供給圧力の圧力降下特性と前記所定制御流量に対応する基準圧力降下特性との比較結果に基づいて、前記第2バルブの開度を調整するように構成されている、流量制御装置。
  2. 前記第2バルブの下流側に所定制御流量でガスを流すとき、前記上流開閉バルブを閉じている期間とパルス的に1回開放する期間とが繰り返されるように構成されている、請求項1に記載の流量制御装置。
  3. 前記第2バルブは開度センサを備え、前記上流開閉バルブを閉じている期間に測定された前記供給圧力の圧力降下特性と、前記所定制御流量に対応する基準圧力降下特性との比較結果に基づいて決定された前記開度センサの目標値となるように前記第2バルブの開度が調整される、請求項1または2に記載の流量制御装置。
  4. 前記上流開閉バルブと前記第1バルブとの間の容積をVs1とし、ΔP/Δtを所定期間Δtにおける圧力降下の大きさΔPを示す圧力降下率とし、C1を比例定数としたとき、Q=C1・Vs1・(ΔP/Δt)で規定される流量Qが前記所定制御流量となるように、前記圧力降下率(ΔP/Δt)に基づく前記第2バルブの開度の調整が行われる、請求項1から3のいずれかに記載の流量制御装置。
  5. 流量ゼロから前記所定制御流量に立ち上げるとき、前記制御回路は、
    前記上流開閉バルブおよび前記第1バルブを開くとともに前記第2バルブを閉じて前記供給圧力と前記保持圧力とが同等に維持されている状態から、前記上流開閉バルブのみを閉じ、
    前記上流開閉バルブのみを閉じた後に測定した前記供給圧力または前記保持圧力の圧力降下率に基づいて決定された演算流量が前記所定制御流量に近づくように前記第2バルブの開度がフィードバック制御される、請求項1から4のいずれかに記載の流量制御装置。
  6. 前記上流開閉バルブが閉じられたまま、前記第2バルブをフィードバック制御により開き前記所定制御流量でガスが流れる状態を維持しながら前記供給圧力または前記保持圧力が所定値まで低下した時点で、前記上流開閉バルブをパルス的に開放する動作を開始するとともに前記第1バルブを前記第2圧力センサの出力に基づいてフィードバック制御する動作を開始する、請求項5に記載の流量制御装置。
  7. 流量ゼロから前記所定制御流量に立ち上げるとき、前記上流開閉バルブと前記第1バルブとの間の容積をVs1とし、前記第1バルブと前記第2バルブと間の容積をVs2とし、ΔP/Δtを所定期間Δtにおける圧力降下の大きさΔPを示す圧力降下率とし、C2を比例定数としたとき、Q=C2・(Vs1+Vs2)・(ΔP/Δt)で規定される流量Qが前記所定制御流量となるように、前記第2バルブの開度のフィードバック制御が行われる、請求項5または6に記載の流量制御装置。
  8. 前記所定制御流量を、第1の流量から第2の流量に切り替えるとき、前記上流開閉バルブを閉じている期間において、測定した前記供給圧力の圧力降下特性と比較するための基準圧力降下特性を、第1の流量に対応する基準圧力降下特性から第2の流量に対応する基準圧力降下特性に切り替え、更新された基準圧力降下特性に基づいて前記第2バルブの開度を調整することによって流量の切り替えを行うように構成されている、請求項1から7のいずれかに記載の流量制御装置。
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