JP2022073213A - 折り畳み式椅子 - Google Patents

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凌伍 森田
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【課題】展開時に座が急激に倒れる現象を防止した折り畳み式椅子を提供する。【手段】椅子は、座1と背もたれ2と前後脚3,4とを備えており、前脚3はサイド枠部5の前端に固定されて、後脚4はサイド枠部5の後部に回動可能に連結されている。座1はフロントステー6に回動自在に連結されて、座1とリアステー7とが連動部材8を介して連結されている。座1の後端を持ち上げると、座1の回動に連動して連動部材8が回動し、これに連動して後脚4が回動する。連動部材8には受け部材19が嵌着しており、座1に設けたセンター軸受け部16に、受け部材19のダンパ溝25に当たるダンパピン30と、ダンパピン30を付勢する弾性体27とを設けている。ダンパ溝25は展開方向Xに向けて深さが浅くなっているため、座1の倒れ回動に対して抵抗が徐々に増大する。従って、座1はゆっくりと倒れ回動する。【選択図】図5

Description

本願は、保護対象として折り畳み式椅子を開示している。
例えば会議場用の椅子のように、不使用時に倉庫や部屋の隅に片づけておく必要がある椅子において、できるだけ狭いスペースに収納できるようにするために、椅子を折り畳み式に構成することが行われており、更に、折り畳んだ状態で自立性を持たせつつ複数脚を前後にネスティングできるようにしたものもある。
その例として、特許文献1には、座と背もたれとを相対回動可能に連結した椅子において、前脚と後脚とをその中途高さ位置において連結することによってXリンク機構を形成し、前脚の上端は背もたれの側面に連結し、後脚の上端は座の側面に連結することによって折り畳み可能と成し、更に、前脚の下端部と後脚の下端部とを屈曲させることにより、折り畳み姿勢で自立可能及びネスティング可能と成した構成が開示されている。
このような折り畳み式椅子において、座を折り畳み姿勢に跳ね上げ回動するに際しての軽快性と、座を折り畳み姿勢から展開姿勢に倒し回動させるに際しての軽快性とは表裏の関係にあり、例えば、座に後端又は前端に手を掛けて持ち上げるだけで折り畳みできる場合は、座は自重によって容易に展開姿勢に倒れ回動することになる。
従って、椅子の折り畳み作業の容易性と展開作業の容易性とは一体の関係にあるが、座が自重によって自動的に倒れ回動するにおいて、座が急激に倒れると衝撃音が発生するなどして、好ましくない。
この点については、ゴム等の弾性体からなる当たり部材を支持部材に設けて、衝撃を当たり部材によって吸収したらよいと考えられるが、この方法は衝撃力を低減するものではないため、座が倒れた反動で戻り回動する現象が生じやすく、抜本的な対策とは言い難い。
他方、例えば特許文献2には、座を跳ね上げた状態に保持する手段として、座にロックピンを設けて、中心軸にはロックピンが嵌まる係合穴を形成し、ロックピンをばねで付勢することにより、座を折り畳み姿勢に保持することが開示されている。すなわち、この特許文献では、ロックピンはばねによって前進方向に付勢されており、座が所定の折り畳み姿勢になると、ロックピンがはねの付勢力によって前進し、座は折り畳み姿勢に保持される。
特開2000-210153号公報 特開2001-104085号公報
さて、座が起された姿勢から倒れ回動するにおいて、自重による倒れ回動速度は、倒れ角度が大きくなるほど速くなる。他方、特許文献2では、座の回動に対して抵抗が付与されるが、抵抗の大きさは一定であるため、座をゆっくりと倒れ回動させることは困難である。
本願はこのような現状に鑑み成されたもので、改良された折り畳み式椅子を開示せんとするものである。
本願において保護対象として開示する椅子は、様々な構成を含んでいる。
第1観点に係る椅子は、座と背もたれ、及び、左右一対ずつの前脚及び後脚、を備え、前記座が前端側または後端側を起こすように跳ね上げ回動されると折り畳み姿勢になり、前記折り畳み姿勢において前記座が前端側または後端側を倒すように倒し回動されると前記座に着座可能な展開姿勢になる構成であって、前記座の前記倒し回動時に抵抗を付与して前記倒し回動の速度を減衰させるダンパ手段が設けられている。
第1観点に係る椅子では、座が急激に倒れ回動すること(換言すると、椅子が急激に展開すること)を防止して、展開に際して衝撃が作用することを防止できる。これにより、展開作業を安全かつ静粛に行える。
第2観点に係る椅子は、第1観点に係る椅子において、ダンパ手段による前記座の前記倒し回動に対する抵抗が徐々に増大するように設定されている。
この第2観点に係る椅子では、座の倒れ回動に加速度が付くことを防止して、全体としてゆっくりと回動させることができる。従って、展開作業の安全性・静粛性を更に確実化できる。展開に際しての抵抗と折り畳みに際しての抵抗とは逆の関係にあるため、第2の観点に係る椅子では、折り畳みに際しては抵抗が徐々に低下するため、折り畳み姿勢への移行も確実化できる。
第3観点に係る椅子は、第1又は第2の観点に係る椅子において、前記座は、前記左右の前脚又は後脚に配置されたステーに直接に又は連動部材を介して回動可能に連結されて、前記ステー又は連動部材は軸受け部材を介して前記座に連結されており、前記軸受け部材とステーとの連結部又は前記軸受け部材と連動部材との連結部に、当該軸受け部材とステーとの相対回動又は軸受け部材と連動部材との相対回動に摩擦抵抗を付与する前記ダンパ手段が配置されている。
第3観点に係る椅子では、座とステーとの連結部又は座と連動部材との連結部にダンパ手段を組み込むものであるため、コンパクト化できると共に、美観の悪化も生じない。特に、実施形態のようにダンパ手段を軸受けキャップで覆うと、軸受けのための部材をカバーに兼用できるため、それだけ構造を簡単化できて有益である。
第4観点に係る椅子は、第3観点に係る椅子において、前記ダンパ手段は、前記ステー又は連動部材に装着されたリング状の受け部材と、前記軸受け部材に設けられて前記受け部材の外周面に当る当接子と、同じく前記軸受け部材に設けられて前記当接子を前記受け部材に向けて押圧する弾性体と、を含み、前記ステー又は連動部材の軸心から前記受け部材の外周面までの距離が、展開に際しての前記当接子の移動方向に向けて徐々に高くなっている。
第4観点に係る椅子では、ごく簡単な構造で抵抗を徐々に増大できる利点がある。この場合、当接子は弾性体製であってもよいし、金属や硬質合成樹脂のような硬質材製であってもよい。いずれにしても、当接子は、受け部材と軸受け部材との間に挟み込まれつつ移動することになる。
第5観点に係る椅子は、前記当接子は前記ステーと平行な軸心回りに回転するローラ形状であり、前記受け部材の外周には、前記当接子が転動する溝が形成されており、前記ステーの軸心から前記溝までの距離が、前記当接子の移動方向に向けて徐々に高くなっている。
第5観点に係る椅子では、当接子は溝に嵌まっているため離脱しない。また、当接子はローラ状であって軸心回りに転動するため、ローラベアリングのような動きをして座の倒れ回動をスムーズ化できる。
実施形態の外観を示す図で、(A)は展開状態の前方斜視図、(B)は折り畳み状態の前方斜視図、(C)は展開状態の側面図、(D)は折り畳み状態の側面図である。 実施形態の外観を示す図で、(A)は展開状態の正面図、(B)は展開状態の底面図、(C)は折り畳み状態の後方斜視図、(D)は展開状態の下方斜視図である。 (A)は展開状態の一部分離下方斜視図、(B)は部分的な分離下方斜視図である。 (A)は分離下方斜視図、(B)は座と連動部材とのキャップ付き連結部の下方斜視図、(C)は座と連動部材とのキャップ無し連結部を下方斜視図である。 (A)は図2(B)の VA-VA視中央側断面図、(B)は図2(B)及び図4(C)の VB-VB視側断面図である。 上部の分離下方斜視図である。 (A)は上部の分離上方斜視図、(B)は図1(C)及び図6の VIIB-VIIB視断面図である。 (A)は折り畳み状態での後方斜視図、(B)は(A)のB-B視断面図、(C)は別例図である。
次に、本願で開示する椅子の実施形態(具体例)を図面に基づいて説明する。以下では、方向を特定するため前後・左右の文言を使用するが、この方向は、椅子に普通に腰掛けた人の向きを基準にしている。正面視方向は、着座した人と対向した方向である。
(1).概要
まず、図1,2を参照して椅子の概要を説明する。本実施形態の椅子は、会議室や講堂などで使用することが多いタイプであり、図1に示すように、座1と背もたれ2、及びこれらを支持する棒状(直線状)の前脚3及び後脚4を備えている。前脚3及び後脚4の上端は、座1よりも上に位置している。脚3,4は、スチールパイプのような金属パイプから成っている。
座1は、平面視で後ろに向けて左右幅か狭まるような略台形状に形成されている。他方、背もたれ2は、使用者の背にフィットするように平面視では前向きに凹むように緩く湾曲しており、側断面視では緩く後傾している。
図1から理解できるように、座1は、樹脂製又は木製で板状になっている。すなわち、1枚の座板の構造になっている。但し、座1は、座板(インナーシェル)にクッション材を張った構造や、上下に開口した枠体にメッシュ材を張ったタイプなども採用できる。背
もたれ2は合成樹脂を使用した成型品であるが、木製でもよい。或いは、前面にクッション材を張った構造も採用できる。
背もたれ2の左右両端には、前後長手のサイド枠部5が一体に形成されている。サイド枠部5は肘当てとしても機能し得る左右幅を備えている。従って、肘当てと背もたれ2とが一体化していると見ることも可能である。図1(A)や図2のとおり、背もたれ2は、左右両側に向けて高さを低くすることにより、サイド枠部5と滑らかに連続している。従って、すっきりとしたデザインになっている。
そして、前脚3の上端はサイド枠部5の前端部に固定されている一方、後脚4は、その上端を支点にして前後回動するようにサイド枠部5に連結されている。従って、前脚3と後脚4とは、側面視で下方に向けて間隔が広がる展開状態から、側面視でX字状に交叉した状態に折り畳むことができる。
例えば図2(C)(D)に示すように、左右の前脚3は、座1の下面部の高さ位置において左右長手のフロントステー6によって一体に固定されており、フロントステー6に座1の前部が回動可能に連結されている。一方、左右の後脚4も、座1の下面部の高さ位置において左右長手のリアステー7を介して固定されており、リアステー7と座1とは台形状に曲がった連動部材8を介して相対回動可能に連結されている。
座1は、展開状態ではステー6,7によって前後を支持されているが、ステー6,7はスチールパイプのような金属パイプ製であって脚3,4に溶接で固定されているため、高い支持強度を有する。そして、座1の後端を持ち上げると、座1がフロントステー6を支点にして回動し、これに連動して連動部材8はその後端が高くなるように引き上げ回動させられる。これにより、後脚4が前脚3と座1とサイド枠部5とに対して相対回動して、図1(D)の状態に折り畳まれる。
例えば図1(B)や図2(B)に示すように、正面視や平面視において前脚3の左右間隔は後脚4の左右間隔よりも大きくなっているため、折り畳んだ状態では、複数の椅子を前後に嵌まり合った状態にネスティングできる。サイド枠部5の後端の左右中間部には、折り畳み作業に際して人が手先を掛けやすいように下向きの引手リブ9を設けている。また、リアステー7には、人が引手リブ9に手先を掛けるに際して邪魔にならないように、前向きに突出したクランク状の曲がり部7aを形成している。
(2).座とフロントステーとの連結構造
例えば図3に示すように、サイド枠部5の前部は、左右一対のフロント軸受け部11とこれをすっぽり覆うフロントキャップ12とにより、フロントステー6に回動可能に連結されている。フロント軸受け部11は座1の下面に一体に形成しており、半円状の下向き凹所11aが形成されている。他方、フロントキャップ12に、フロントステー6に下方から嵌まる半円状の上向き凹所12aが形成されており、フロントキャップ12がビス(図示せず)でフロント軸受け部11に固定されている。従って、フロントキャップ12にはビス挿通穴13が形成され、フロント軸受け部11にはタップ穴14が形成されている。
図3(B)に明示するように、フロント軸受け部11(及びフロントキャップ12)には、フロントステー6との摩擦低減等のために多数のリブ(或いは肉盗み凹所)を形成している(肉盗み凹所にグリスを充填することも可能である。)。フロント軸受け部11と座1の左右端との間にはある程度の間隔が空いているため、座1の左右両端部の下面に、フロントステー6に嵌まる下向きの半円状凹所を有する補助軸受け部15が下向きに突設されている。従って、座1の前部は、左右方向の4か所においてフロントステー6で支持さ
れている。
なお、フロント軸受け部11と補助軸受け部15とは、座1とは別部材に製造して座1にビス止めすることも可能であるが、本実施形態のように座1に一体成形すると、フロントステー6との芯ずれを防止できる利点がある。フロント軸受け部11とフロットキャップ12との間に、摩擦係数が小さい樹脂素材からなるスリーブを配置することも可能である。
(3).座とリアステーとの連結構造
図3(A)及び図4(A)に示すように、連動部材8は、左右長手の基部8aと、その左右両端から後ろ向きに延びる前後長手のサイド部8bとを備えており、全体として略台形状の形態になっている。そして、基部8aの左右中間部は、リア軸受け部16とリアキャップ17とによって座1の下面に回動可能に連結されて、左右サイド部8bの後端は、上下一対のクランプ式軸受け体18によって回動可能に連結されている。なお、図1,2,8では、リアキャップ17は省略している。
リア軸受け部16は座1に一体に形成されており、前後中間部には半円状の下向き凹所16aが形成されている。一方、リアキャップ17はリア軸受け部16をすっぽり覆っており、U形の上向き凹所17aが形成されている。両者の間には合成樹脂製スリーブ19が介在しており、スリーブ19によって連動部材8の基部8aが抱持されている。従って、連動部材8の基部8aは、スリーブ19を介してリア軸受け部16及びリアキャップ17に連結されている。
リアキャップ17は、図5(A)に示すように、前後一対のビス20によってリア軸受け部16に固定されている。従って、リアキャップ17にはビス挿通穴21が形成されて、リア軸受け部16にはタップ穴22が形成されている。また、リア軸受け部16及びリアキャップ17には多数のリブ(或いは肉盗み部)が形成されている。
図5(A)に示すように、スリーブ19は開口を有するC形であって、弾性に抗して広げることによって連動部材8の基部8aに嵌着されている。そして、スリーブ19は開口部を上に向けた姿勢で配置されており、かつ、左右中間部の内面に上向きのストッパー突起23を設けている一方、連動部材8の基部8aには、ストッパー突起23が嵌まるストッパー穴24を空けている。従って、スリーブ19は、連動部材8の基部8aに対してスライド不能で相対回転不能に保持されている。
そして、図4(A)及び図5(B)に示すように、スリーブ19の左右両側部に、展開回転方向(図5(B)のX方向)に向けて深さが浅くなる(換言すると、連動部材8の基部8aとの間の厚さが厚くなる)ダンパ溝25を形成している一方、リア軸受け部16の左右両側部は、ダンパ溝25に当接して転動し得る円柱状のダンパピン26と、ダンパピン26をダンパ溝25に付勢する弾性体27とを配置している。弾性体27は、合成樹脂系又は天然系のゴムを使用しているが、コイルばねのようなばねを使用することもできる。
ダンパ溝25は請求項に記載した溝の具体例であり、ダンパピン26は請求項に記載したローラ状の当接子の例である。これらダンパピン26と弾性体27は、それぞれ横向きに開口した円形の保持穴28,29に配置されており、リアキャプ17によって抜け不能に保持されている。
椅子が折り畳まれた状態では、ダンパピン26はダンパ溝25の最も深い端部に位置しており、座1が水平姿勢に向けて回動していくと、ダンパピン26の回転抵抗が徐々に増
大していき、これにより、座1が急激に倒れ回動することが防止される。すなわち、椅子を緩い速度で展開することができる。
ダンパ溝25のうち展開状態でダンパピン26が位置する部位には、ダンパピン26を安定的に保持するロック凹所30を形成している。このため、弾性体27に加圧力が掛かり続けることを防止できると共に、展開状態も保持できる。
図4(A)に示すように、上下のクランプ式軸受け体18は、リアステー7を半分だけ挟む半円状の抱持部18aと、連動部材8のサイド部8bに嵌入する半円筒状のアーム部18bとを有しており、上下の抱持部18aの間にスリーブ31(図4(A)の右上部参照)が介在している。スリーブ31は、上下の抱持部18aに対して回転自在に保持されている。図4(A)から理解できるように、上に位置した抱持部18aに、座1の下面に当たる上向きの緩衝突起32を上向きに膨出形成している。スリーブ31には、リアステー7に形成された位置決め穴(図示せず)に空けられた位置決め穴に嵌まる位置決め突起(図示せず)が形成されている。従って、スリーブ31は、リアステー7に対して回転不能に保持されている。なお、スリーブ31は左右のクランプ式軸受け体18に設けている。
上下のアーム部18bは、互いに重ね合わさった状態で連動部材8のサイド部8bに挿入されており、ビス(図示せず)によって連動部材8のサイド部8bに固定されている。そこで、連動部材8のサイド部8bと下方のアーム部18aとにはビス挿通穴33が空けられて、上方のアーム部18bにはタップ穴34を設けている。タップ穴34は、アーム部18bに直接形成してもよいし、六角ナット等のナットを埋設又は装着して形成してもよい。
なお、連動部材8の組み付けの手順としては、上下のクランプ式軸受け体18でリアステー7を抱持してから、重なり合ったアーム部18bに連動部材8のサイド部8bを挿入してビスで固定し、次いで、連動部材の基部8aをリア軸受け部16に連結することになる。
既述のとおり、リアステー7にはクランク状の曲がり部7aが形成されているが、図5(A)に示すように、曲がり部7aは前向きに突出しており、この曲がり部7aの先端に、座1が当たるC形の緩衝材35を嵌着している。緩衝材35はスリーブ19,31と同様に合成樹脂製であり、下向きに突設した位置決め突起35aを曲がり部7aの位置決め穴36に嵌入することにより、曲がり部7aにずれ不能に保持されている。
本実施形態では、展開状態では、上方のクランプ式軸受け体18の抱持部18aにも座1が当接している。従って、座1の後部は、左右3か所においてリアステー7で支持されている。
(4).脚とサイド枠部との連結構造
例えば図7(B)に示すように、サイド枠部5は、基本的には、人の肘を載せ得る左右幅で上面を平坦面と成した板状になっており、内側部に、その全長に亙って延びる下向きのリブ5aを形成している。従って、サイド枠部5はおおよそ断面逆L形になっている。そして、下向きのリブ5aを有することにより、スリムでありながら上からの荷重に対する剛性が格段に向上している。
サイド枠部5の前端には、前脚取り付け部の一例として下窄まりのフロントボス部37を形成しており、このフロントボス部37に継手軸39を強制嵌合によって抜け不能に嵌着している。継手軸39には、上ブッシュ40と抜け止めワッシャ41と下ブッシュ42とをビス43によって固定し、これら姿勢保持用のブッシュ40,42と抜け止めワッシ
ャ41とを前脚3に強制嵌合している。すなわち、継手軸39と上下の姿勢保持用ブッシュ40,42と抜け止めワッシャ41とビス43とで継手ユニットが構成されており、サイド枠部5は、継手ユニットによって前脚3に固定されている。
抜け止めワッシャ41は上広がりの花びら状に形成されており、上下のブッシュ40,42によって挟み固定されている。そして、抜け止めワッシャ41は、窄まって前脚3の内部を下方に進入しつつ、上向き抜け不能に保持される。すなわち、抜け止めワッシャ41が前脚3の内面に食い込むことにより、抜けが阻止されている。従って、前脚3は、フロントボス部37に対して抜け不能に固定されている。フロントボス部37の下端には、前脚3が嵌合する小径部37aを形成している。
後脚4には、前脚3と同様に、上下の姿勢保持用のブッシュ40,42と抜け止めワッシャ41とビス43から成る継手ユニットが上から嵌着されている。そして、上ブッシュ40にジョイント(レバー部)44が一体に形成されており、ジョイント44が、サイド枠部5に形成されたリアボス部45に枢支ピン46で連結されている。リアボス部45は、後脚取り付け部の一例である。
リアボス部45はリブ5aと一体に繋がっており、ジョイント44が下方から嵌入する溝47を切り開き形成している。そして、ジョイント44は、左右長手の軸心を有する枢支ピン46でリアボス部45に連結されている。従って、後脚4は、枢支ピン46を支点にして前後に回動する。図7(B)に示すように、枢支ピン46はビス46aによって抜け不能に保持されている。
ジョイント44は、上端が前向きに突出した形態で側面視逆L字に近い形態になっており、その前部に連結穴48が空いている。そして、展開状態では、ジョイント44の上面44aのうち連結穴48よりも後ろの部位がリアボス部45の内底面に当たるように設定している。このため、サイド枠部5に下向きの大きな荷重が作用しても、その荷重は枢支ピン46に作用することはなくて、ジョイント44の上面44aに作用する。
(5).折り畳み状態の保持手段
本実施形態の椅子は、折り畳み状態を保持しつつ展開は容易に行える手段を講じている。すなわち、例えば図3に示すように、フロントステー6のうち後脚4の真正面の部位に、折り畳み状態保持手段として、後ろ下方に向いたマグネット49をビス止めしている。そして、図8に示すように、折り畳み状態では、マグネット49は後脚4に当たって磁着しており、椅子は折り畳み状態に保持される。ある程度の力が掛かるとマグネット49と後脚4とは離反するため、展開作業の容易性は損なわれない。
図8(C)では、折り畳み状態保持手段の別例として、リアステー7を左右両側から抱持するキャッチ部材50を設けている。キャッチ部材50はフロントステー6にビス51で固定されている。キャッチ部材50は、板ばねのような金属板製であってもよいし、合成樹脂製であってもよい。
(6).まとめ
既に説明したように、展開状態において座1の後端を持ち上げると、座1は、フロントステー6を支点にして後端が高くなるように跳ね上げ回動させられ、これに連動して、連動部材8の基部8aが上向きに引かれる。すると、後脚4は、上端を支点にして回動する。
そして、椅子の全体を床から浮いた状態に持ち上げたり、前脚3の下端のみが床に着いた状態で持ち上げたりして座1が回動しきると、引手リブ9の真下に重心がくるため、前
脚3は前傾姿勢に変化して後脚4は後傾姿勢に変化し、その結果、前脚3と後脚4とは、側面視でX字状に交叉した姿勢になる。従って、折り畳み状態の椅子を自立させることがきる。また、椅子の自重が前脚3の下端と後脚4の下端との間隔を広げるように作用するため、折り畳み状態が保持される。
座1はその前端寄り部位がフロントステー6に連結されているため、座1は、その後端の引手リブ9に手を掛けて持ち上げることによって回動するが、引手リブ9からフロントステー6までのスパンは大きいため、座1を確実に跳ね上げ回動させることができる。
そして、座1の跳ね上げ回動と同時に、連動部材8はその後端を支点にした回動を開始し、これに伴って後脚4も回動を開始するが、連動部材8の基部8aは座1の前後中途部に連結されているため、連動部材8はテコ作用によって軽快に回動する。従って、連動部材8の回動と後脚4の回動とはスムーズであり、椅子の全体を持ち上げたり、前脚3の下端を床に付けた状態で後脚4も持ち上げたりすると、重心の移動により、前脚3は前傾姿勢になって後脚4は後傾姿勢になり、自動的に折り畳み状態に移行する。
座1の後端に手を掛けて椅子を持ち上げると、座1に椅子全体の重量が掛かっているため、連動部材8と座1との連結部に大きなモーメントが作用する。従って、ダンパピン26は弾性体27の弾性に抗してロック凹所30から確実に離脱する。そして、折り畳みが進行すると、連動部材8と座1との連結部に対するモーメントは低下していくが、ダンパピン26とダンパ溝25との間の摩擦抵抗は折り畳みの進行に比例して低下していくため、椅子を持ち上げるだけで折り畳み姿勢に確実に移行する。
そして、折り畳み姿勢から展開するに際しては、座1の回動モーメントは回動角度に比例して大きくなるため、何等の措置を施さないと、座1の回動速度は回動角度に比例して増大し、急激に停止して衝撃が発生しやすくなるが、本実施形態では、ダンパピン26とダンパ溝25との間の摩擦は徐々に増大するため、座1はゆっくりと倒れ回動して衝撃が作用することはない。従って、展開作業を安全かつ静粛に行える。
以上、本開示に係る思想の実施形態を説明したが、本思想は他にも様々に具体化できる。例えば、椅子の展開に対して抵抗を付与するダンパ手段としては、摩擦板や油圧ダンパ等の様々な機構を採用できる。実施形態のダンパ溝は周面カムの一例であるが、端面カムを使用することも可能である。
椅子の折り畳み態様も実施形態には限定されない。例えば、前後の脚を側面視でX字状に連結した椅子にも適用できる。この場合、脚同士の連結部にダンパ手段を組み込むことも可能である。また、実施形態のように前後ステーを備えている場合、座とフロントステーとの連結部や、連動部材とリアステーとの連結部にダンパ手段を組み込むことも可能である。また、実施形態のような受け部材を使用せずに、ダンパ溝等の溝を軸受け部や軸受けキャップに形成することも可能である。
本開示に係る思想は、折り畳み式椅子に具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 座
2 背もたれ
3 前脚
4 後脚
5 サイド枠部
6 フロントステー
7 リアステー
8 連動部材
8a 基部
8b サイド部
9 引手リブ
11 フロント軸受け部
12 フロントキャップ
16 リア軸受け部
17 リアキャップ
18 クランプ式軸受け体
19 受け部材
26 ダンパ手段を構成する当接子の例であるダンパピン
25 ダンパ手段を構成する溝の例であるダンパ溝
27 弾性体

Claims (5)

  1. 座と背もたれ、及び、左右一対ずつの前脚及び後脚、を備え、
    前記座が前端側または後端側を起こすように跳ね上げ回動されると折り畳み姿勢になり、前記折り畳み姿勢において前記座が前端側または後端側を倒すように倒し回動されると前記座に着座可能な展開姿勢になる構成であって、
    前記座の前記倒し回動時に抵抗を付与して前記倒し回動の速度を減衰させるダンパ手段が設けられている、
    折り畳み式椅子。
  2. ダンパ手段による前記座の前記倒し回動に対する抵抗が徐々に増大するように設定されている、
    請求項1に記載した折り畳み式椅子。
  3. 前記座は、前記左右の前脚又は後脚に配置されたステーに直接に又は連動部材を介して回動可能に連結されて、前記ステー又は連動部材は軸受け部材を介して前記座に連結されており、
    前記軸受け部材とステーとの連結部又は前記軸受け部材と連動部材との連結部に、当該軸受け部材とステーとの相対回動又は軸受け部材と連動部材との相対回動に摩擦抵抗を付与する前記ダンパ手段が配置されている、
    請求項1又は2に記載した折り畳み式椅子。
  4. 前記ダンパ手段は、前記ステー又は連動部材に装着されたリング状の受け部材と、前記軸受け部材に設けられて前記受け部材の外周面に当る当接子と、同じく前記軸受け部材に設けられて前記当接子を前記受け部材に向けて押圧する弾性体と、を含み、
    前記ステー又は連動部材の軸心から前記受け部材の外周面までの距離が、展開に際しての前記当接子の移動方向に向けて徐々に高くなっている、
    請求項3に記載した折り畳み式椅子。
  5. 前記当接子は前記ステーと平行な軸心回りに回転するローラ形状であり、
    前記受け部材の外周には、前記当接子が転動する溝が形成されており、
    前記ステーの軸心から前記溝までの距離が、前記当接子の移動方向に向けて徐々に高くなっている、
    請求項4に記載した折り畳み式椅子。
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