JP2022072182A - 検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】位相差膜の欠陥の有無を判断する検査方法であって、単一の波長を用い、かつ、正常部分と欠陥部分とにおいて検査光の透過光量の差を大きくすることができる検査方法を提供すること。【解決手段】第1の偏光板と、第1の偏光板の片面に形成された重合性液晶化合物の硬化物からなる第1の位相差膜とを備える被検査物に検査光を入射して第1の位相差膜の欠陥の有無を判断する。第1の位相差膜の遅相軸と第2の位相差膜の遅相軸とのなす角度が0°~80°となるように配置し、第1の位相差膜及び第2の位相差膜の波長550nmにおける面内位相差値は互いに略同一であり、検査光は、強度ピークの半値幅が30nm以下であり、かつ、波長500~600nmの範囲内で被検査物及び位相差フィルタの透過光量が最小となる波長から5~50nm異なるピーク波長をもつ光である。【選択図】図1

Description

本発明は、検査方法に関する。
位相差膜は、直線偏光を円偏光や楕円偏光に変換したり、逆に円偏光や楕円偏光を直線偏光に変換したりできることから、この位相差膜と直線偏光板とを組み合わせた(楕)円偏光板が、有機EL表示装置や反射型液晶表示装置に適用されている。位相差膜の中でも重合性液晶化合物を配向及び硬化させることで得られる位相差膜は極めて薄膜のものとなることから、薄型の表示装置を製造するうえで注目されてきている(例えば、特許文献1参照)。
製造した(楕)円偏光板は、製品として出荷する前にその欠陥の有無を検査できることも重要である。一般に光学フィルムの検査方法としては、被検査物とした光学フィルムに対して検査光を照射して、暗黒モード及び白色モードにて輝点欠陥又は暗点欠陥として検出することが行われる(例えば、特許文献2参照)。
特開2006-58546号公報 特開2015-138031号公報
特許文献2の検査方法では複数種の波長の光(複数の光源)を用いる必要がある。さらに、欠陥部分は実際には正常部分との透過光量の差が小さく、被検査物の偏光板と検査用偏光板をその吸収軸が直交の配置で検査を行う場合には、自動検出を確実に行える程にはその差は大きくない。そこで本発明は、位相差膜の欠陥の有無を判断する検査方法であって、単一の波長を用い、かつ、正常部分と欠陥部分とにおいて検査光の透過光量の差を大きくすることができる検査方法を提供することを目的とする。
本発明は、第1の偏光板と、第1の偏光板の片面に形成された重合性液晶化合物の硬化物からなる第1の位相差膜とを備えるフィルム状の被検査物に検査光を入射して第1の位相差膜の欠陥の有無を判断する検査方法であって、被検査物、及び、第2の偏光板と第2の偏光板の片面に形成された第2の位相差膜とを備える位相差フィルタを、被検査物の第1の位相差膜側が位相差フィルタ側を向くように、かつ、位相差フィルタの第2の位相差膜側が被検査物側を向くように、かつ、第1の位相差膜の遅相軸と第2の位相差膜の遅相軸とのなす角度が、検査光の光軸方向から見た場合に10°~80°となるように配置し、第1の位相差膜の波長550nmにおける面内位相差値と、第2の位相差膜の波長550nmにおける面内位相差値とは互いに略同一であり、検査光は、強度ピークの半値幅が30nm以下であり、かつ、波長500~600nmの範囲内で被検査物及び位相差フィルタの透過光量が最小となる波長から5~50nm異なるピーク波長をもつ光であり、被検査物の第1の偏光板側又は位相差フィルタの第2の偏光板側のいずれか一方側から、光軸が被検査物上の所定の検査領域を通過するように検査光を入射し、その他方側から第2の偏光板又は第1の偏光板を観察する、検査方法を提供する。
この検査方法では、検査光として、被検査物及び位相差フィルタの透過光量が最小となる波長から5~50nm異なるピーク波長をもつ光を用いる。この波長では、第1の位相差膜のうち位相差値が所望の値となっている部分(正常部分)での透過光量と、位相差値が所望の値からずれている部分(欠陥部分)での透過光量との差が大きくなりやすい。単一の波長の光で欠陥部分の位相差値が正常部分の位相差値よりも大きくなるようにずれている場合でも、小さくなるようにずれている場合でも、正常部との輝度の差が大きくなるので、精度よく輝点又は黒点として欠陥を検出することができる。また、強度ピークの半値幅が30nm以下である光を検査光として用いることから、正常部分と欠陥部分とのコントラスト比が高くなり、欠陥部分を輝度の違いとして認識することが容易となる。
本発明では、検査を行う前に、第1の偏光板と同一構成である第3の偏光板と、第3の偏光板の片面に形成された第1の位相差膜と同一構成である第3の位相差膜とを備えるフィルム状の試験片を用意し、試験片、及び、位相差フィルタを、試験片の第3の位相差膜側が位相差フィルタ側を向くように、かつ、位相差フィルタの第2の位相差膜側が試験片側を向くように、かつ、第3の位相差膜の遅相軸と第2の位相差膜の遅相軸とのなす角度が、検査光の光軸方向から見た場合に90°以外の角度となるように配置し、試験片の第3の偏光板側又は位相差フィルタの第2の偏光板側のいずれか一方側から、光軸が試験片上の欠陥のない領域を通過するように、様々な波長の光を入射し、その他方側から第2の偏光板又は第1の偏光板を観察し、透過光量が最小となる波長を求め、その波長から5~50nm異なるピーク波長をもつ光を検査光として採用することを決定することが好ましい。
本発明の欠陥検査では、検査対象である第1の位相差膜のうち、所望の位相差値から位相差値がずれている部分(欠陥部分)を見出すために、正常部の透過光量と欠陥部分の透過光量の差が少しでも大きくなる波長の光を用いることが望ましい。したがって、検査に先立って最適な波長を見出し、これを検査光として採用することを決定することが好ましい。その波長を見出す過程において、第2の位相差膜の遅相軸と第3の位相差膜の遅相軸(=後の第1の位相差膜の遅相軸)とのなす角度を上記の角度とすると、波長の変化度合いに対する透過光量の変化量が大きく、欠陥検査に有用な波長を見出しやすい。
本発明によれば、位相差膜の欠陥の有無を判断する検査方法であって、単一の波長を用い、かつ、正常部分と欠陥部分とにおいて検査光の透過光量の差を大きくすることができる検査方法を提供することができる。
本実施形態の検査方法のうち、欠陥検査工程における各部材の配置を示す図である。 本実施形態の検査方法のうち、光源波長選定工程における各部材の配置を示す図である。 (A)は、試験片における第3の位相差膜の遅相軸と、位相差フィルタにおける第2の位相差膜の遅相軸との関係を示す図である。(B)は、(A)を光軸側から見た図である。 (A)は、被検査物における第1の位相差膜の遅相軸と、位相差フィルタにおける第2の位相差膜の遅相軸との関係を示す図である。(B)は、(A)を光軸側から見た図である。 他の実施形態の欠陥検査工程における各部材の配置を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
<用語および記号の定義>
本明細書における用語および記号の定義は下記のとおりである。
(1)屈折率(nx、ny、nz)
「nx」は面内の屈折率が最大となる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」は面内で遅相軸と直交する方向、「nz」は厚み方向の屈折率である。
(2)面内位相差値
面内位相差値(Re(λ))は、23℃、波長λ(nm)におけるフィルムの面内の位相差値をいう。Re(λ)は、フィルムの厚みをd(nm)としたとき、Re(λ)=(nx-ny)×dによって求められる。
(3)厚み方向の位相差値
厚み方向の位相差値(Rth(λ))は、23℃、波長λ(nm)におけるフィルムの厚み方向の位相差値をいう。Rth(λ)は、フィルムの厚みをd(nm)としたとき、Rth(λ)=((nx+ny)/2-nz)×dによって求められる。
<検査装置と被検査物>
本実施形態の検査装置は、位相差膜の表面欠陥の有無を検査するものである。図1に示されているとおり、検査装置1Aは、光源2、位相差フィルタ4、及び、カメラ(検出手段)6がこの順に配置されてなるものである。検査装置1Aは、光源2と位相差フィルタ4との間に、検査対象である被検査物10を配置する場所が用意されており、図1では、被検査物10をそこに配置した様子を描いている。
はじめに、検査対象であるフィルム状の被検査物10について説明する。被検査物10は長尺の円偏光板(位相差板)であり、第1の偏光板3Aと、検査対象の本体である第1の位相差膜7Aとが積層されて成るものである。ここで、第1の偏光板3Aの吸収軸と第1の位相差膜7Aの遅相軸とは互いに45°となるように両者は貼合されている。なお、本明細書において「円偏光板」とは、円偏光板及び楕円偏光板を含むものとする。また、「円偏光」は、円偏光と楕円偏光を含むものとする。
第1の位相差膜7Aは、例えばλ/4板である。本実施形態において、第1の位相差膜7Aは、重合性液晶化合物の硬化物からなる。重合性液晶化合物の硬化物からなる第1の位相差膜7Aは、通常厚みが0.2μm~10μm程度と薄く、異物等を含む場合にその部分で位相差値が低下しやすい。
第1の位相差膜7Aを形成し得る重合性液晶化合物は、例えば、特開2009-173893号公報、特開2010-31223号公報、WO2012/147904号公報、WO2014/10325号公報及びWO2017-43438号公報に開示されたものを挙げることができる。これらの公報に記載の重合性液晶化合物は、広い波長域において一様の偏光変換が可能な、いわゆる逆波長分散性を有する位相差膜を形成可能である。
第1の位相差膜7Aの形成方法としては、当該重合性液晶化合物を含む溶液(重合性液晶化合物溶液;液状組成物)を基材フィルム上に塗布(塗工)して塗工膜をつくり、これを光重合させることで、上述のように極めて薄いものを形成することができる。かかる基材フィルムには、重合性液晶化合物を配向させるために配向膜が設けられていてもよい。配向膜は偏光照射により光配向させるものや、ラビング処理により機械的に配向させたもののいずれでもよい。なお、かかる配向膜の具体例としては、上記公報に記載されているものを用いることができる。このようにして形成した第1の位相差膜7Aは、第1の偏光板3Aに対して基材フィルムごと貼合し、その後、基材フィルムを剥がすことで、第1の位相差膜7Aを第1の偏光板3A上に転写することができる。あるいは、第1の偏光板3A上に直接、重合性液晶化合物を含む溶液を塗布することで第1の位相差膜7Aを形成してもよい。
第1の位相差膜7Aの形成に際し、重合性液晶化合物溶液を塗布する基材フィルムに異物等が存在していたり、基材フィルム又は第1の偏光板3A自体に傷等があったりする場合に、重合性液晶化合物溶液を塗布して得られる塗布膜自体に欠陥が生じることがある。例えば、塗布膜の厚みムラにより位相差値が変動する。
また、配向膜をラビング処理した場合には、ラビング布の屑が配向膜上に残り、これが重合性液晶化合物溶液(液晶硬化膜形成用組成物)の塗布膜に欠陥を生じさせることもある。このように、重合性液晶化合物から位相差膜を形成する場合、厚みが極めて薄い位相差膜を形成可能であるが、上記のような屑や傷等が当該位相差膜に光学欠陥を生じる要因となることがある。
検査装置1Aにおいて、第1の偏光板3Aは、光源2から入射した光を直線偏光に変換するフィルムであり、偏光フィルムの少なくとも一方の面に保護フィルムが貼合されてなるものである。偏光フィルムとしては、例えば、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素や二色性色素が吸着・配向されたものや、重合性液晶化合物を配向・重合したものに、二色性色素が吸着・配向したものが挙げられる。
第1の偏光板3Aは、直線偏光を出射する透過軸方向と、それとは直交する方向に吸収軸を持つ。本実施形態では、便宜的に直線偏光を出射する方向を透過軸方向、遮断する方向を吸収軸方向と定義するが、遮断する方向の偏光が反射される偏光フィルムについて排除しているものではない。
ここで保護フィルムは、偏光フィルムを保護するためのものである。保護フィルムとしては、適度な機械的強度を有する偏光板を得る目的で、偏光板の技術分野で汎用されているものが用いられる。典型的には、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム等のセルロースエステル系フィルム;環状オレフィン系フィルム;ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等のポリエステル系フィルム:ポリメチルメタクリレート(PMMA)フィルム等の(メタ)アクリル系フィルム等である。また、偏光板の技術分野で汎用されている添加剤が、保護フィルムに含まれていてもよい。直線偏光板に用いられる保護フィルムの位相差は小さいことが好ましく、例えば、Re(550)では、10nm以下が好ましく、5nm以下が特に好ましい。
なお、被検査物10は、第1の位相差膜7A上に、さらにポジティブCプレートを備えていてもよい。ポジティブCプレートの厚み方向の位相差値(Rth(550))は、検査する第1の位相差膜7Aの厚み方向の位相差値によって適宜選択すればよい。
光源2は、種々の市販品を用いることができるが、例えばレーザ光等の直線光(直線光に近似するものも含む)であることが有利である。光源2が発する光は無偏光であり、第1の偏光板3Aを通過し所定方向の偏光となり、更に第1の位相差膜7Aを通過して円偏光となる。すなわち、無偏光の光が第1の偏光板3A及び第1の位相差膜7Aを通過することで、円偏光となる。
位相差フィルタ4は、第2の偏光板3Bと、これに積層された第2の位相差膜7Bとを備えるものである。ここで、第2の偏光板3Bの吸収軸と第2の位相差膜7Bの遅相軸とは互いに45°となるように両者は貼合されている。位相差フィルタ4は、波長550nmにおける面内位相差値が、検査対象である第1の位相差膜7Aの波長550nmにおける面内位相差値と略同一であるものを用いる。当該面内位相差値は、例えばλ/4である。ここで「λ」とは測定波長(ここでは550nm)である。光学欠陥を輝度(明度)情報ΔL*より判定するために、位相差フィルタ4は、被検査物10と同一の構成を有するフィルムを用いることが好ましい。
また、位相差フィルタ4は、さらにポジティブCプレートを備えていてもよい。ポジティブCプレートは、第1の位相差膜7Aと向かい合う側の面に備えていてもよく、その反対側の面に備えていてもよい。ポジティブCプレートを用いることで検査領域を拡大することができる。ポジティブCプレートの厚み方向の位相差値(Rth(550))は、検査する第1の位相差膜7Aの厚み方向の位相差値によって適宜選択すればよいが、例えば、第1の位相差膜7Aがλ/4板である場合には、厚み方向の位相差値(Rth(550))を-50nm~-300nmのものを用いることで効果を得られやすい。
位相差フィルタ4は、第2の位相差膜7Bと、第2の位相差膜7Bが積層された基材フィルムとを備えるものでもよい。基材フィルムは、第2の位相差膜7Bの光学特性を損なわないように面内位相差値(Re(550))が、実質的にゼロのものを用いることが好ましい。ここで面内位相差が実質的にゼロとは、面内位相差値(Re(550))が3nm以下であることをいう。
ここで、波長550nmにおける面内位相差値(Re(550))及び厚み方向の位相差値(Rth(550))の求め方を示しておく。上記のとおり、測定対象のフィルムから例えば、40mm×40mm程度の大きさの片を分取(長尺フィルムから、適当な切断具を用いて分取する等)する。この片のRe(550)を3回測定し、Re(550)の平均値を求める。片のRe(550)は、位相差測定装置KOBRA-WPR(王子計測機器株式会社製)を用い、測定温度室温(23℃)で測定することができる。
第2の偏光板3Bの構成や材料については、第1の偏光板3Aと同様である。
本実施形態の検査装置1Aでは、被検査物10及び位相差フィルタ4を通過した光を観察するために、光軸9上、且つ、位相差フィルタ4の両側のうち光源2がある側とは反対側の位置に、カメラ(検出手段)6が配置されている。カメラ6は、例えばCCDカメラであり、この場合CCDカメラと画像処理装置を組み合わせた画像処理解析により自動的に検出し、これによって被検査物10の検査を行うことができる。
<検査方法>
以下、検査装置1Aを用いた円偏光板の検査方法について説明する。円偏光板を被検査物10として検査を開始する前に、光源2が発する光の波長を設定する。波長の設定のために、試験片を用いて波長を選定する。
(光源波長選定工程)
光源2が発する光の波長は、以下のようにして選定することができる。
はじめに、図2に示されているとおり、検査装置1Aにおいて、被検査物10を配置する場所に試験片20を配置する。試験片20は、円偏光板(位相差板)であり、第3の偏光板3Cと、その片面に積層された第3の位相差膜7Cとを備えている。試験片20は、長尺の被検査物10の一部を切り出したものであり、実質的に被検査物10と同一構成である。すなわち、試験片20は、被検査物10と材料、厚さ、積層構成が実質的に同一である積層体である。
試験片20は、第3の位相差膜7Cが位相差フィルタ4側を向くようにして検査装置1A内に配置する。また、このとき、図3に示されているとおり、試験片20が備える第3の位相差膜7Cの遅相軸pと位相差フィルタ4が備える第2の位相差膜7Bの遅相軸qとのなす角度θが、光軸9の方向から見た場合に90°以外の角度となるように配置する。この角度は、10°~80°とすることが好ましく、20°~70°とすることがより好ましく、30°~60°とすることが更に好ましい。ここで角度θは0°以上90°以下の値をとりうるものとし、90°を超える角度は、0°以上90°以下の値で表現するものとする。このような角度で配置することにより、欠陥検査に有用な波長を見出しやすくなる。すなわち、欠陥検査では、検査対象である第1の位相差膜7Aのうち、所望の位相差値から位相差値がずれている部分(欠陥部分)を見出すために、正常部分の透過光量と欠陥部分の透過光量の差が少しでも大きくなる波長の光を用いることが望ましい。ここで、第2の位相差膜7Bの遅相軸qと第3の位相差膜7Cの遅相軸p(=後の第1の位相差膜7Aの遅相軸r)とのなす角度が上記の角度である場合、波長の変化度合いに対する透過光量の変化量が大きく、欠陥検査に有用な波長を見出しやすくなる。
試験片20の表面のうち、第3の位相差膜7Cに欠陥がないと推定される正常部位を光軸上に位置させ、光源2から任意の波長の光をその正常部位に照射する。位相差フィルタ4を跨いだ反対側からカメラ6を用い、透過光量を測定する。次に、波長を変えた光を照射し、その透過光量を測定する。このように、波長を様々に変えた光で透過光量を測定し、その透過光量が最小となる波長を求める。透過光量が最小となる波長から5~50nm異なる波長を検査光として採用する。ここで「5~50nm異なる波長」とは、ピーク波長同士を比較したときのことを意味している。
前記透過光量が最小となる波長の検討は、500~600nmの間で行うことが好ましい。検査対象が円偏光板である場合には、検査光として採用する波長は、例えば520~560nmであることが好ましく、さらに好ましくは530~550nmである。検査光として採用する波長としてもう一方の好ましい範囲としては、例えば570~610nmであることが好ましく、さらに好ましくは570~590nmである。これらの波長の範囲内では、正常部位における検査光の透過光量と欠陥部位における検査光の透過光量の差が大きくなりやすいので、欠陥の有無の検出に有利である。
(欠陥検査工程)
検査光の波長を決定したら、次に、被検査物10の欠陥検査を行う。図1に示されているとおり、検査装置1Aの光源2と位相差フィルタ4との間に、被検査物10を配置する。このとき、第1の位相差膜7Aが位相差フィルタ4側を向くように配置する。また、図4に示されているとおり、被検査物10が備える第1の位相差膜7Aの遅相軸rと位相差フィルタ4が備える第2の位相差膜7Bの遅相軸qとのなす角度θが、光軸9の方向から見た場合に0°~80°となるように配置する。この角度は、20°~70°とすることが好ましく、30°~60°とすることがより好ましい。ここで角度θは0°以上90°以下の値をとりうるものとし、90°を超える角度は、0°以上90°以下の値で表現するものとする。このような角度で配置することにより、上記光源波長選定工程で決定した、検査波長において、第1の位相差膜7Aのうち正常部分の透過光量と欠陥部分の透過光量の差が大きくなりやすい。特に、用いる波長が450~650nmの範囲の波長である場合は、単一の波長の光で欠陥部分の位相差値が正常部分の位相差値よりも大きくなるようにずれている場合でも、小さくなるようにずれている場合でも、正常部分との輝度の差が大きくなるので、精度よく輝点又は黒点として欠陥を検出することができる。他の波長領域では、欠陥部分の位相差値が正常部分の位相差値よりも大きくなるようにずれている場合、又は、小さくなるようにずれている場合のいずれの場合も正常部分の透過光量と欠陥部分の透過光量の差が小さくなることが多く、検査を行うことが難しくなる。しかしながら、本実施形態では検査に最適な波長を見出したことによって、単一の波長の検査光のみを用いて欠陥検査を行うことができる。
被検査物10を配置した後、光源2から、上記光源波長選定工程で決定した波長の光を被検査物10の所定の検査領域に照射する。このとき、検査光は、その強度ピークの半値幅が30nm以下であるものを使用する。検査光は、当該半値幅が20nm以下のものであってもよく、10nm以下のものであってもよい。このような検査光を用いることで、正常部分と欠陥部分とのコントラスト比が高くなり、正常部分とは色が異なる部分として認識される欠陥部分の輝度と正常部分の輝度との差が強くなり、欠陥部分を輝度の違いにより認識することが容易になる。
位相差フィルタ4は上述したとおり、波長550nmにおける面内位相差値が、検査対象である第1の位相差膜7Aの波長550nmにおける面内位相差値と略同一であるものを用いているので、カメラ6で位相差フィルタ4を観察すると、被検査物10のうち正常部分は暗く認識される。欠陥部分は正常部分とは色が違って認識されるところ、上記半値幅を有する検査光を用いているので輝度が高くなった状態、又は、低くなった状態で検出される。したがって、本実施形態の検査方法によれば、被検査物10における第1の位相差膜7Aの欠陥の有無を容易に判断することができる。
被検査物10の所定の検査領域の検査を終えたら、被検査物10を搬送して次の検査領域を対象として検査を行うことができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、光源2が発した検査光が被検査物10、位相差フィルタ4の順に入射し、位相差フィルタ4から出射する検査光をカメラ6で捉える態様を示したが、光源2とカメラ6は、位置を逆としてもよい。すなわち、図5に示されているとおり、光源2が発した検査光が位相差フィルタ4、被検査物10の順に入射し、被検査物10から出射する検査光をカメラ6で捉える態様(検査装置1B)としてもよい。
また、上記実施形態では被検査物が長尺のものである態様を示したが、被検査物は例えば矩形の枚葉状のものであってもよい。
本発明は、位相差膜の欠陥の有無を判断する検査に利用することができる。
1A,1B…検査装置、2…光源、3A…第1の偏光板、3B…第2の偏光板、3C…第3の偏光板、4…位相差フィルタ、6…カメラ(検出手段)、7A…第1の位相差膜、7B…第2の位相差膜、7C…第3の位相差膜、9…光軸、10…被検査物、20…試験片、p…第3の位相差膜の遅相軸、q…第2の位相差膜の遅相軸、r…第1の位相差膜の遅相軸、θ,θ…角度。

Claims (2)

  1. 第1の偏光板と、前記第1の偏光板の片面に形成された重合性液晶化合物の硬化物からなる第1の位相差膜とを備えるフィルム状の被検査物に検査光を入射して前記第1の位相差膜の欠陥の有無を判断する検査方法であって、
    前記被検査物、及び、第2の偏光板と前記第2の偏光板の片面に形成された第2の位相差膜とを備える位相差フィルタを、前記被検査物の第1の位相差膜側が前記位相差フィルタ側を向くように、かつ、前記位相差フィルタの第2の位相差膜側が前記被検査物側を向くように、かつ、前記第1の位相差膜の遅相軸と第2の位相差膜の遅相軸とのなす角度が、前記検査光の光軸方向から見た場合に0°~80°となるように配置し、
    前記第1の位相差膜の波長550nmにおける面内位相差値と、前記第2の位相差膜の波長550nmにおける面内位相差値とは互いに略同一であり、
    前記検査光は、強度ピークの半値幅が30nm以下であり、かつ、波長500~600nmの範囲内で前記被検査物及び前記位相差フィルタの透過光量が最小となる波長から5~50nm異なるピーク波長をもつ光であり、
    前記被検査物の前記第1の偏光板側又は前記位相差フィルタの前記第2の偏光板側のいずれか一方側から、前記光軸が前記被検査物上の所定の検査領域を通過するように前記検査光を入射し、その他方側から前記第2の偏光板又は前記第1の偏光板を観察する、検査方法。
  2. 前記検査を行う前に、
    前記第1の偏光板と同一構成である第3の偏光板と、前記第3の偏光板の片面に形成された前記第1の位相差膜と同一構成である第3の位相差膜とを備えるフィルム状の試験片を用意し、
    前記試験片、及び、前記位相差フィルタを、前記試験片の第3の位相差膜側が前記位相差フィルタ側を向くように、かつ、前記位相差フィルタの第2の位相差膜側が前記試験片側を向くように、かつ、前記第3の位相差膜の遅相軸と第2の位相差膜の遅相軸とのなす角度が、前記検査光の光軸方向から見た場合に90°以外の角度となるように配置し、
    前記試験片の前記第3の偏光板側又は前記位相差フィルタの前記第2の偏光板側のいずれか一方側から、前記光軸が前記試験片上の欠陥のない領域を通過するように、様々な波長の光を入射し、その他方側から前記第2の偏光板又は前記第1の偏光板を観察し、透過光量が最小となる波長を求め、その波長から5~50nm異なるピーク波長の光を前記検査光として採用することを決定する、請求項1記載の検査方法。

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