JP2022071379A - シートスライド装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022071379000001
【課題】ロアレールとアッパレールの間に楔を有するシートスライド装置に関し、簡単で組み立て易い構造を提供する。
【解決手段】シートスライド装置2は、車体に取り付け可能なロアレールと、シートに取り付け可能であるとともにロアレールに対してスライド可能に係合しているアッパレール20と、ロアレールのレール長手方向に沿って先細りになっておりロアレールとアッパレールの間に挟まれている楔31と、一端が楔に係止されているとともに他端がアッパレールに係止されており、楔を先細りの方向に引っ張るコイルスプリング39を備えている。楔は、先細りの先端からレール長手方向に延びる延長部32を備えており、コイルスプリングの一端が延長部に嵌っている。
【選択図】図5

Description

本明細書が開示する技術は、自動車のシートを車体に対して移動させるシートスライド装置に関する。
自動車の車体に対してシートをスライドさせるシートスライド装置が知られている。シートスライド装置は、車体に取り付け可能なロアレールと、シートに取り付け可能であり、ロアレールに対してスライド可能に係合しているアッパレールを備えている。特許文献1のシートスライド装置は、アッパレールをロアレールの長手方向の一方側へ移動させるときの摺動抵抗と、反対方向へ移動させるときの摺動抵抗を異ならしめる機構(調節機構)を備えている。特許文献1のシートスライド装置は、アッパレール(シート)を車両前方側へ移動させるときの摺動抵抗が車両後方側へ移動させるときの摺動抵抗よりも大きい。車両後方側へ移動させるときの摺動抵抗を相対的に小さくすることで、後方へはシートを楽に動かすことができる。一方、車両前方側へ移動させるときの摺動抵抗を相対的に大きくすることで、シートが勢いよく前方へ移動して乗員が前のめりになることを防ぐ。
特許文献1のシートスライド装置では、ロアレールとアッパレールの間に、レール長手方向(ロアレールの長手方向)に沿って先細りになっている楔が挟まれている。楔はアッパレールに支持されている。アッパレールを楔の先細りの方向へ移動させるときには、ロアレールは相対的に楔の太い側へ移動し、楔は太い側へ押される。このときは、楔とロアレールの接触面圧が小さくなり、摺動抵抗が小さくなる。一方、アッパレールを楔の太い方向へ移動させるときには、ロアレールは相対的に楔の先細りの方向へ移動し、楔は先細りの方向へ押される。このときは、楔の太い側がロアレールとアッパレールの間に押し込まれることになり、楔とロアレールの接触面圧が大きくなる。その結果、摺動抵抗が大きくなる。
特開2020-026156号公報
楔は先細りの方向に付勢される。特許文献1のシートスライド装置では、楔はスライダと称する棒の先端に取り付けられ、スライダにレバーが連結し、レバーにコイルバネが連結されている。レバーとスライダを介して楔はコイルバネの復元力で付勢される。本明細書は、楔を付勢する構造について、簡単で組み立て易い構造を提供する。
本明細書が開示するシートスライド装置は、車体に取り付け可能なロアレールと、シートに取り付け可能であるとともにロアレールに対してスライド可能に係合しているアッパレールと、楔と、コイルスプリングを備える。楔は、ロアレールのレール長手方向に沿って先細りになっており、ロアレールとアッパレールの間に挟まれている。楔がロアレールに対するアッパレールの摺動抵抗を高める。コイルスプリングは、一端が楔に係止されているとともに他端がアッパレールに係止されている。コイルスプリングは、楔を先細りの方向に引っ張る。楔は、先細りの先端からレール長手方向に延びる延長部を備えている。コイルスプリングの一端が延長部に嵌っている。
本明細書が開示するシートスライド装置では、楔の周辺の構造が簡単である。さらに、楔の延長部にコイルスプリングが嵌っているので、コイルスプリングが楔から垂れ下がることがなく、楔とコイルスプリングをアッパレールに組み付け易い。
本明細書が開示するシートスライド装置の一態様では、コイルスプリングの先端にフックが設けられており、楔の延長部にフックが係止される係止孔または係止溝が設けられている。フックが係止孔または係止溝に係止されることで、コイルスプリングが延長部から外れ難くなる。
延長部のコイルスプリングが嵌っている部位に、延長部の短手方向の剛性を下げる孔またはスリットが設けられていてもよい。延長部の短手方向の剛性が下がることでコイルスプリングを延長部に嵌め易くなる。また、コイルスプリングが嵌る前と嵌った後で延長部の断面形状が変化することで、コイルスプリングの振動音を抑えることができる。
延長部の互いに逆方向を向く一対の面のそれぞれに、コイルスプリングの挿通方向に沿って延びる係止突起が設けられており、コイルスプリングは、両側の係止突起を囲むように延長部に嵌っていてもよい。コイルスプリングが係止突起を押さえることで係止突起が変形し、振動音が抑制される。
ロアレールの一態様は、底板と、底板に対向する上板を備えており、アッパレールの一態様は、底板と上板の間に位置するローラまたは摺動駒を備えている。この場合、楔は、ローラまたは摺動駒と、ロアレールの上板の間に挟まれる。
本明細書が開示するシートスライド装置の別の態様は、一対の楔と、一対の楔のそれぞれに対応している一対のコイルスプリングと、一対の楔を連結する連結部材を備える。一対の楔のそれぞれはアッパレールの両側(レール長手方向からみたときの両側)に配置されている。
ロアレールは、アッパレールの両側に位置する一対の縦板を備えており、一対の楔のそれぞれが、ロアレールの短手方向に弾性を有するとともに縦板に接する支持腕を備えていてもよい。ロアレールの縦板に接する支持腕を備えることで、ロアレールに対するアッパレールの摺動抵抗を大きくすることができる。
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例のシートスライド装置の側面図である。 ロアレールとアッパレールの斜視図である。 ローラユニットの斜視図である。 シートスライド装置の断面図である。 楔をアッパレールから外した状態のローラユニットの斜視図である。 第1変形例のローラユニットの斜視図である。 第1延長部付近の拡大図である(第1変形例)。 第1変形例のローラユニットを備えるシートスライド装置の平面図である。 第2変形例のローラユニットの斜視図である。 第1延長部付近の拡大図である(第2変形例)。
図面を参照して実施例のシートスライド装置2を説明する。図1に、自動車に取り付けられたシートスライド装置2の側面図を示す。シートスライド装置2は、ロアレール10とアッパレール20で構成されている。アッパレール20は、ロアレール10に対してレール長手方向にスライド可能に取り付けられている。ロアレール10は車両のフロアパネル99に固定される。アッパレール20は、シート90のシートクッション91の下部に取り付けられる。シートクッション91の側面に操作レバー98が備えられている。ユーザが操作レバー98を引き上げると、ロアレール10に対するアッパレール20のロックが解除され、アッパレール20がスライド可能になる。即ちシート90がスライド可能になる。図中の座標系のX方向がロアレール10とアッパレール20のレール長手方向に相当する。Y方向がレール短手方向に相当する。図中の座標系の+Z方向が上方を示す。座標系の各軸の意味は以下の図でも同じである。
図2に、ロアレール10とアッパレール20の斜視図を示す。図2は、ロアレール10からアッパレール20を分離した図である。まず、ロアレール10の形状を説明する。ロアレール10は、車体に取り付けられる底板11と、一対の外縦板12と、一対の上板13と、一対の内縦板14を備えている。一対の外縦板12は、レール短手方向(図中のY方向)で底板11の両端のそれぞれから上方に向かって延びている。一対の上板13は、それぞれの外縦板12の上端からレール短手方向のレール内側に向かって延びている。一対の内縦板14は、それぞれの上板13の内側端から下方へ延びている。一対の内縦板14は対向している。外縦板12と内縦板14は略平行である。それぞれの内縦板14には、レール長手方向(X方向)に並んでいる複数のロック孔15が設けられている。図2では、1個のロック孔にのみ符号15を付し、残りのロック孔には符号は省略した。
アッパレール20について説明する。アッパレール20は、本体下部22がロアレール10の内部に位置し、ロアレール10の一対の内縦板14の間の隙間を通じて本体上部21がロアレール10よりも上方へ突き出る。図2は、アッパレール20をロアレール10から分離した図であるので、本体下部22もロアレール10から離脱していることに留意されたい。
アッパレール20の本体下部22は、レール長手方向からみてU字形状に湾曲している1対の側板23を有しており、側板23には後述するローラユニット30が取り付けられる。アッパレール20には2個のローラユニット30が取り付けられている。図2では、一方のローラユニット30の各部に符号を付し、他方のローラユニット30では各部の符号を省略した。
ローラユニット30にはローラ28が取り付けられている。ローラ28は、一対の側板23のそれぞれの外側に位置する。図2では、反対側のローラ28は隠れて見えない。ローラ28も、ロアレール10の外縦板12と内縦板14の間の空間に位置する。ローラ28は、ロアレール10の底板11に当接する。アッパレール20の移動に伴ってローラ28が回転し、アッパレール20が円滑に移動する。
アッパレール20の本体下部22のレール長手方向の中央にはロック25がレール短手方向に突出している。詳しい説明は省略するが、ロック25は、操作レバー98(図1参照)に連動して本体下部22の内側へ後退する。
ロック25がロアレール10のロック孔15に係合することで、アッパレール20がロアレール10に対して固定される(ロックされる)。乗員が操作レバー98(図1参照)を操作すると、ロック25が本体下部22の内側へ後退し、ロック25とロック孔15との係合が解除される。ロック25の係合が解除されると、アッパレール20がロアレール10に対して移動可能になる。
ローラ28を支持しているローラユニット30について説明する。図3に、アッパレール20の本体(本体下部22と本体上部21)を仮想線で描き、ローラユニット30がよく見えるようにした斜視図を示す。図3でも、一方のローラユニット30の各部の符号は省略した。
ローラユニット30は、アッパレール20の本体下部22に取り付けられるベース27を備える。ベース27は、U字形状を有しており、本体下部22がU字の内側に位置するように、本体下部22に取り付けられる。ベース27のU字のそれぞれの腕の外側にローラ28が支持される。
ローラユニット30には、楔31がレール長手方向に移動可能に支持されている。楔31は、ローラ28の上に位置するように、かつ、レール長手方向に沿って先細りになるように配置される。詳しくは後述するが、楔31は、ロアレール10の上板13とアッパレール20のローラ28との間に挟まれ、アッパレール20の摺動抵抗を高める。
楔31の細い側の端に延長部(第1延長部32)が設けられており、第1延長部32にコイルスプリング39の一端が嵌っている。コイルスプリング39の両端にはフックが設けられており、一端のフックは第1延長部32に設けられた係止孔(後述)に引っ掛けられており、他端のフックはベース27に設けられた係止突起27aに引っ掛けられている。コイルスプリング39は楔31を先細りの方向へ引っ張る。先に述べたように、楔31はロアレール10の上板13とアッパレール20のローラ28の間に挟まれており、コイルスプリング39の引っ張り力により、楔31とローラ28の間、および、楔31と上板13の間に抗力を生じる。この抗力がアッパレール20の摺動抵抗を増加させる主因となる。
楔31の太い側には別の延長部(第2延長部33)が設けられている。第2延長部33の先端はL字に曲がっている。第2延長部33のL字の先端は、楔31をアッパレール20に取り付ける際に、アッパレール20の側板23に設けられた窪み24に引っ掛けられる。楔31の第1延長部33は、コイルスプリング39を介してアッパレール20(ローラユニット30)に連結されているので、アッパレール20をロアレール10に組み付けるのに先立って楔31はアッパレール20に支持された状態となる。第2延長部33のL字の先端が窪み24に係止されているので、アッパレール20をロアレール10に組み付ける際、ロアレール10の上板13と楔31の間に隙間が確保される。楔31が上板13と摺動することなく、アッパレール20をロアレール10に簡単に組み付けることができる。
アッパレール20がロアレール10に組み付けられた後、第2延長部33のL字の先端は、窪み24から外される。コイルスプリング39の引っ張り力により、楔31がロアレール10の上板13とアッパレール20のローラ28の間に挟まれ、楔31が先に述べた効果を発揮するようになる。ロアレール10に組み付ける前のアッパレール20では、第2延長部33のL字の先端は窪み24に引っ掛かっているが、図2と図3では、ロアレール10に組み込まれた状態のアッパレール20を示すため、第2延長部33のL字の先端はアッパレール20の窪み24から外れていることに留意されたい。また、アッパレール20の前側の窪み24は無くてもよい。前側の第2延長部33のL字の先端は、側板23の前縁へ引っ掛けることができるからである。
図4に、シートスライド装置2の断面を示す。図4は、ロアレール10の上板13、楔31、コイルスプリング39、ローラ28を横断する平面でシートスライド装置2をカットした断面を示している。
先に述べたように、楔31は、ローラ28と上板13の間で、先細り方向がレール長手方向を向くように配置されている。楔31は、コイルスプリング39により先細り方向に引っ張られており、楔31の上面は上板13に接しており、楔31の下面はローラ28に接している。アッパレール20を矢印Xaの方向へ動かすと、ロアレール10(上板13)は、相対的に、楔31の先細り方向へ動く。上板13と楔31の間の摩擦力は、楔31の太い側を上板13とローラ28の間に押し込むように作用する。その結果、楔31とローラ28の摺動抵抗、すなわちアッパレール20の摺動抵抗が増加する。
アッパレール20を逆方向(図中の矢印Xbの方向)へ動かすと、ロアレール10(上板13)は、相対的に、楔31の太い側へ動く。上板13と楔31の間の摩擦力は、楔31を上板13とローラ28の間から抜くように作用する。その結果、楔31とローラ28の摺動抵抗、すなわちアッパレール20の摺動抵抗が減少する。矢印Xaは、車両前方側に対応し、矢印Xbは車両後方側に対応する。先細り方向に引っ張られている楔31は、アッパレール20が車両前方側へ移動するときの摺動抵抗を、車両後側へ移動するときの摺動抵抗よりも大きくする。
コイルスプリング39の一端のフック39aは第1延長部32に設けられた係止孔32aに引っ掛けられており、他端のフック39bはベース27に設けられた係止突起27aに引っ掛けられている。コイルスプリング39の一端は、第1延長部32に嵌っている。コイルスプリング39は楔31の第1延長部32に嵌っており、コイルスプリング39は楔31(第1延長部32)から垂れ下がることがない。それゆえ、楔31とコイルスプリング39をアッパレール20(ベース27)に組み付け易いという利点が得られる。
図3に戻り、ローラユニット30の説明を続ける。ローラユニット30は、レール短手方向(Y方向)の両側のそれぞれにローラ28を備えており、それぞれのローラ28に対して楔31、第1延長部32、第2延長部33、コイルスプリング39が備えられている。一対の第2延長部33は、連結部材34で連結されている。すなわち、レール短手方向で並んで配置される一対の楔31は、連結部材34で連結されている。一対の楔31が連結部材34で連結されており、それぞれの楔31の先細りの側の先端から第1延長部32が延びており、それぞれの第1延長部32にコイルスプリング39が嵌っている。先に述べたように、コイルスプリング39は第1延長部32に嵌ることによって、楔31から垂れ下がることがない。2個のコイルスプリング39のそれぞれが対応する楔31の第1延長部32に嵌っており、垂れ下がることがない。すなわち、2個のコイルスプリング39と2個の楔31はアッパレール20に取り付ける前に、相対的な位置が定まる。それゆえ、2個のコイルスプリング39と2個の楔31をアッパレール20に取り付ける作業が容易になる。
図5に、ローラユニット30のベース27はアッパレール20に取り付けられており、楔31はアッパレール20の下方へ移動させた図を示す。図5でも、アッパレール20の本体(本体上部21と本体下部22)は仮想線で描いてある。図5では、楔31、第1延長部32、第2延長部33、連結部材34、コイルスプリング39の位置関係がよくわかるように、楔31を下方へ移動させてある。
図6-図8を参照してローラユニットの第1変形例(ローラユニット30a)を説明する。図6は、ローラユニット30aの斜視図である。ただし、ベースは、図2、図3で示したローラユニット30のベース27と同じであるので図示を省略した。また、一方のコイルスプリング39も図示を省略した。
ローラユニット30aでは、第1延長部32の互いに逆方向を向く面のそれぞれに、コイルスプリング39の挿通方向に沿って延びる係止突起32cが設けられている。コイルスプリング39は、両側の係止突起32cを囲むように第1延長部32に嵌っている。コイルスプリング39は、一対の係止突起32cを囲むように第1延長部32に嵌ることで、係止突起32cの断面形状が変形する。コイルスプリング39からの圧力により係止突起32cが変形することで、振動音(コイルスプリング39が振動して第1延長部32と接触を繰り返すことで生じる騒音)が抑制される。
第1延長部32には、係止孔32aとスリット32dが設けられている。係止孔32aに、コイルスプリング39の一端のフックが引っ掛かる。スリット32dは、係止孔32aの中と外を結ぶ。コイルスプリング39の一端のフックは、スリット32dを通り、係止孔32aに到達する。
図7に、第1延長部32の付近の拡大図を示す。図7(A)はコイルスプリング39を第1延長部32に嵌める前の図、図7(B)はコイルスプリング39を第1延長部32に嵌めている途中の図、図7(C)はコイルスプリング39が第1延長部32に嵌った後の図である。
コイルスプリング39は、一端のフック39aが第1延長部32の側面(スリット32dが開いている側面32e)に接するように、第1延長部32に押し込まれる(図7(A))。図7(B)の矢印Aが示すように、コイルスプリング39を第1延長部32に押し込んでいくと、フック39aは側面32eに沿って移動し、スリット32dに近づいていく。同時に、コイルスプリング39の一端は係止突起32cを囲むように、第1延長部32に嵌る(図7(B))。
コイルスプリング39をさらに第1延長部32に押し込むと、フック39aがスリット32dを通り、係止孔32aに係止される(図7(C)の矢印B、C)。係止孔32aの内と外をつなぐスリット32dを備えることで、コイルスプリング39を第1延長部32に押し込んでいくだけで、フック39aが係止孔32aに引っ掛かるようになり、コイルスプリング39の第1延長部32への組み付けが完了する。
ローラユニット30aは、さらに、一対の支持腕38を備えている(図6参照)。一対の支持腕38のそれぞれは、一対の楔31のそれぞれの側面に設けられている。図8に、ローラユニット30aを含むシートスライド装置2の平面図を示す。図8では、ロアレール10の上板13と内縦板14の図示は省略した。また、アッパレール20(本体下部22)は簡略化して描いてある。
それぞれの支持腕38は、レール短手方向(Y方向)に弾性を有しており、ロアレール10の外縦板12のそれぞれに接している(図8の範囲Aを参照)。一対の支持腕38は、楔31のレール短手方向の位置を保持する。一対の支持腕38を備えることで、ロアレール10に対するアッパレール20の摺動抵抗を大きくすることができる。
図9に、ローラユニットの第2変形例(ローラユニット30b)の斜視図を示す。図9では、図6と同様に、ベース27と、一方のコイルスプリング39の図示を省略してある。
ローラユニット30bは、ローラユニット30aと同様に、係止孔32a、係止突起32c、支持腕38を備えている。それらはローラユニット30aと同じ利点をもたらす。
ローラユニット30bは、ローラユニット30aのスリット32dの代わりに溝32fを備える。溝32fは、第1延長部32に設けられている。溝32fは、第1延長部32の長手方向に沿って設けられており、第1延長部32の端から係止孔32aに達する。溝32fは、コイルスプリング39の一端のフックを係止孔32aまで案内する。図10に、第1延長部32の付近の斜視図を示す。図10(A)は、コイルスプリング39を第1延長部32に嵌める前の図、図10(B)はコイルスプリング39が第1延長部32に嵌った後の図である。
コイルスプリング39は、フック39aの先端が溝32fに入るように第1延長部32に押し込まれる(図10(A))。コイルスプリング39を第1延長部32に押し込んでいくと、フック39aは溝32fに案内され、係止孔32aに近づいていく。同時に、コイルスプリング39の一端は係止突起32cを囲むように、第1延長部32に嵌る。
コイルスプリング39をさらに第1延長部32に押し込むと、フック39aが溝32fに案内されて係止孔32aに到達する(図10(B)の矢印A、B)。第1延長部32の先端から係止孔32aに通じる溝32fを備えることで、コイルスプリング39を第1延長部32に押し込んでいくだけで、フック39aが係止孔32aに引っ掛かるようになり、コイルスプリング39の第1延長部32への組み付けが完了する。
さらに、溝32fは、第1延長部32のレール短手方向の剛性を下げる。第1延長部32のレール短手方向の剛性を下げることで、コイルスプリング39が嵌まると第1延長部32の断面形状が変形する。第1延長部32の断面形状の変形は、コイルスプリング39の振動音の抑制に貢献する。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。実施例のシートスライド装置2(変形例のロータユニット30a、30bを含む)は、楔31とコイルスプリング39の連結構造がシンプルである。また、コイルスプリング39が楔31(第1延長部32)に嵌っており、コイルスプリング39は楔31と一体になるので、コイルスプリング39をアッパレール20に組み付ける作業が容易となる。特に、コイルスプリング39は、ベース27を含むローラユニット30に組み付けられることで、アッパレール20への取り付け作業が顕著に容易になる。
第1延長部32は、コイルスプリング39のフック39aを係止する係止孔32aを備えている。第1延長部32は、係止孔32aに代えてフック39aを係止する係止溝を備えていてもよい。
第2変形例のローラユニット30bの第1延長部32は、第1延長部32の先端から係止孔32aへ通じる溝32fを備える。溝32fは、第1延長部32のレール短手方向(Y方向)の剛性を下げる。第1延長部32は、溝32fに代えて、レール短手方向の剛性を下げる孔あるいはスリットを備えていてもよい。孔あるいはスリットであっても、レール短手方向の剛性が下がり、コイルスプリング39が嵌ると第1延長部32の断面形状が変化する。第1延長部32の断面が変形することで、コイルスプリング39の振動音が抑制される。
アッパレール20は、ロアレール10に対する移動を円滑にするローラ28を備えている。アッパレール20は、ローラ28に代えて摺動駒(スライダ)を備えていてもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2 :シートスライド装置
10 :ロアレール
11 :底板
12 :外縦板
13 :上板
14 :内縦板
15 :ロック孔
20 :アッパレール
21 :本体上部
22 :本体下部
23 :側板
24 :窪み
25 :ロック
27 :ベース
27a :係止突起
28 :ローラ
30、30a、30b:ローラユニット
31 :楔
32 :第1延長部
32a :係止孔
32c :係止突起
32d :スリット
32e :側面
32f :溝
33 :第2延長部
34 :連結部材
38 :支持腕
39 :コイルスプリング
39a、39b:フック
90 :シート
91 :シートクッション
98 :操作レバー
99 :フロアパネル

Claims (8)

  1. 車体に取り付け可能なロアレールと、
    シートに取り付け可能であるとともに、前記ロアレールに対してスライド可能に係合しているアッパレールと、
    前記ロアレールのレール長手方向に沿って先細りになっており、前記ロアレールと前記アッパレールの間に挟まれている楔と、
    一端が前記楔に係止されているとともに他端が前記アッパレールに係止されており、前記楔を先細りの方向に引っ張るコイルスプリングと、
    を備えており、
    前記楔は、前記先細りの先端から前記レール長手方向に延びる延長部を備えており、
    前記コイルスプリングの一端が前記延長部に嵌っている、シートスライド装置。
  2. 前記コイルスプリングの先端にフックが設けられており、
    前記延長部に、前記フックが係止される係止孔または係止溝が設けられている、請求項1に記載のシートスライド装置。
  3. 前記延長部の前記コイルスプリングが嵌っている部位に、当該延長部の短手方向の剛性を下げる孔またはスリットが設けられている、請求項1または2に記載のシートスライド装置。
  4. 前記延長部の互いに逆方向を向く一対の面のそれぞれに、前記コイルスプリングの挿通方向に沿って延びる係止突起が設けられており、前記コイルスプリングは、両側の前記係止突起を囲むように前記延長部に嵌っている、請求項1から3のいずれか1項に記載のシートスライド装置。
  5. 前記ロアレールは、底板と、前記底板に対向する上板を備えており、
    前記アッパレールは、前記底板と前記上板の間に位置するローラまたは摺動駒を備えており、
    前記楔は、前記ローラまたは前記摺動駒と、前記上板の間に挟まれている、請求項1から4のいずれか1項に記載のシートスライド装置。
  6. 前記アッパレールの短手方向のそれぞれの側に配置されている一対の前記楔と、
    一対の前記楔のそれぞれに対応している一対の前記コイルスプリングと、
    前記一対の楔を連結する連結部材と、
    をさらに備えている、請求項1から5のいずれか1項に記載のシートスライド装置。
  7. 前記ロアレールは、前記アッパレールの両側に位置する一対の縦板を備えており、
    一対の前記楔のそれぞれが、前記ロアレールの短手方向に弾性を有するとともに対応する前記縦板に接する支持腕を備えている、請求項6に記載のシートスライド装置。
  8. 前記楔の太い側に、前記レール長手方向に沿って延びており先端がL字に屈曲している別の延長部が設けられている、請求項1から7のいずれか1項に記載のシートスライド装置。
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