JP2022067439A - 遊技機 - Google Patents

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徳人 島崎
Norihito Shimazaki
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Abstract

【課題】遊技状態の切り替わりタイミングを把握し難くすることで、継続して遊技を楽しませることができる遊技機を提供する。【解決手段】非時短状態中の特定タイミングで、敵を減少させる態様で行われる敵殲滅演出を実行するようにし、敵の減少態様により、非時短状態から時短状態へ切り替わるまでに必要な変動数を間接的に報知するようにした。そして、非時短状態から時短状態へ切り替わるタイミングとなる図柄変動では、敵の数を零となるようにした。【選択図】図24

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関するものである。
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機においては、入球口への遊技球の入球に伴って大当たり判定が行われ、大当たり判定で大当たりと判定された場合には、大当たり遊技が付与される。大当たり遊技終了後は、当選した大当たりの種類に応じて、大当たり判定で大当たりと判定される確率が高くなる高確率状態や、入球口への入球が容易となる特定遊技状態等、様々な遊技状態が付与される(例えば、特許文献1)。特許文献1のパチンコ遊技機では、大当たりの種類に応じて、大当たり遊技終了後、特定遊技状態の継続回数が、50回又は100回とされている。
特開2009-118968号公報
このような遊技機においては、特定遊技状態の継続回数をカウントダウンする態様で、特定遊技状態の残り回数を報知するものがあるが、このようなカウント方法では、遊技状態の切り替わりタイミング、すなわち、特定遊技状態の残り回数が明白であり、遊技者をより楽しませているとは言い難かった。
本発明は、前記従来における問題点を解決するためになされたものであり、遊技状態の切り替わりタイミングを把握し難くすることで、継続して遊技を楽しませることができる遊技機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため本発明に係る遊技機は、遊技球が入球可能な入球口と、前記入球口に遊技球が入球したことに基づいて遊技情報を取得する遊技情報取得手段と、前記遊技情報に基づいて大当たり判定を行う大当たり判定手段と、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、各種演出を実行させる演出制御手段と、を備え、前記遊技状態制御手段によって制御される遊技状態には、前記入球口へ遊技球が入球し易い特定遊技状態と、前記特定遊技状態よりも前記入球口へ遊技球が入球し難い通常遊技状態と、があり、前記遊技状態制御手段は、前記大当たり判定手段で大当たりと判定された場合、前記遊技情報に基づいて、大当たり遊技終了後の遊技状態を制御し、前記大当たり遊技終了後、次回の大当たり遊技が開始される前に前記通常遊技状態での変動回数が特定回数に到達した場合、前記特定遊技状態に切り替えるようになっており、前記演出制御手段は、前記特定遊技状態に切り替わるまでの残りの変動回数を、特定演出によって間接的に報知することを特徴とする。
前記構成を有する本発明に係る遊技機によれば、遊技状態の切り替わりタイミングを把握し難くすることで、継続して遊技を楽しませることができる。
一実施形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。 図1に示すパチンコ遊技機に設けられた主制御基板及び周辺機器の電気的構成をブロックで示す説明図である。 図1に示すパチンコ遊技機に設けられたサブ制御基板及び周辺機器の電気的構成をブロックで示す説明図である。 大当たり種別判定テーブルの説明図である。 第1特図保留記憶部の記憶内容を示す説明図である。 第2特図保留記憶部の記憶内容を示す説明図である。 第1特図保留演出記憶部の説明図である。 第2特図保留演出記憶部の説明図である。 遊技制御用マイコンが実行するメイン側主制御処理のフローチャートである。 遊技制御用マイコンが図9に示すメイン側主制御処理において実行するメイン側タイマ割込処理のフローチャートである。 遊技制御用マイコンが図10に示すメイン側タイマ割込処理において実行する始動口センサ検出処理のフローチャートである。 遊技制御用マイコンが図10に示すメイン側タイマ割込処理において実行する特別図柄待機処理のフローチャートである。 遊技制御用マイコンが図12に示す特別図柄待機処理において実行する第2特図大当たり判定処理のフローチャートである。 遊技制御用マイコンが図12に示す特別図柄待機処理において実行する第2特図変動パターン選択処理のフローチャートである。 図14の続きのフローチャートである。 遊技制御用マイコンが図10に示すメイン側タイマ割込処理において実行する特別図柄変動処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが実行するサブ側主制御処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが図17に示すサブ側主制御処理において実行する1msタイマ割込処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが図17に示すサブ側主制御処理において実行する10msタイマ割込処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが図19に示す10msタイマ割込処理において実行する受信コマンド解析処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが図20に示す受信コマンド解析処理において実行する変動演出開始処理のフローチャートである。 (a)~(c)は、敵殲滅演出が実行されている場合の遊技画面を示した図である。 演出制御用マイコンが図20に示す受信コマンド解析処理において実行する敵殲滅演出制御処理のフローチャートである。 敵殲滅演出の具体的な一例を示すタイミングチャートである。 変更例における敵殲滅演出の具体的な一例を示すタイミングチャートである。 変更例における敵殲滅演出の具体的な一例を示すタイミングチャートである。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る遊技機であるパチンコ遊技機について図を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において、パチンコ遊技機の各部の方向を説明する場合は、そのパチンコ遊技機と対向して遊技を行う遊技者から見た方向を基準とする。具体的には、パチンコ遊技機の各部の左右方向及び上下方向は、遊技者から見た左右方向及び上下方向とする。また、遊技者に近づく方向を前方とし、遊技者から遠ざかる方向を後方とする。
[パチンコ遊技機の主要構成]
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、遊技機枠16を備える。遊技機枠16は、前方側から順に、前面枠18、内枠(図示せず)、外枠(図示せず)によって構成される。前面枠18は、ハンドル4と、スピーカ8と、演出ボタン9と、左サイドランプ23aと、右サイドランプ23bと、打球供給皿(上皿ともいう)24と、余剰球受皿(下皿ともいう)25とを備えている。
ハンドル4は、前面枠18のうち右下、つまり、パチンコ遊技機1と対向して遊技を行う遊技者が右手で握ることができる位置に設けられている。ハンドル4は、タッチスイッチ92(図2)と、発射レバー4aと、発射停止ボタン4bとを備えている。タッチスイッチ92は、遊技者がハンドル4に触れたことを示す信号を出力するものであり、ハンドル4を握った遊技者の右手が触れる部分に配置されている。発射レバー4aは、遊技球の発射強度を調整するためのものであり、ハンドル4に回動可能に設けられている。発射停止ボタン4bは、遊技球が発射されているときに遊技球の発射を停止するためのものであり、ハンドル4を握った右手の親指により操作可能な位置に設けられている。スピーカ8は、前面枠18のうち上部の左右の隅部にそれぞれ設けられており、音楽、効果音及び報知音等の音を演出内容に応じて出力する。
演出ボタン9は、前面枠18のうち打球供給皿24の上方を覆う部分に設けられている。換言すると、演出ボタン9は、前面枠18のうち、パチンコ遊技機1と対向する遊技者が右手または左手で押圧操作可能な位置に設けられている。演出ボタン9は、例えばプッシュオン式のボタンスイッチを採用することができる。演出ボタン9には、演出ボタン振動モータ9b(図3)と、演出ボタンランプ9c(図3)とが内蔵されている。演出ボタン振動モータ9bは、演出ボタン9を振動させるものであり、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間において所定のタイミングで振動する。本実施形態では、演出ボタンランプ9cはLEDである。演出ボタンランプ9cは、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間に演出ボタン9が押圧操作されたときに点灯または点滅する。演出ボタン9の表面は透光性材料によって形成されており、演出ボタンランプ9cが発した光を遊技者が視認できるように工夫されている。
演出ボタン9には、押圧操作された演出ボタン9を押圧操作前の位置に復帰させるためのバネ等の弾性部材(図示せず)が内蔵されており、演出ボタン9は、押圧操作状態が解除されると、上記弾性部材の復元力によって押圧操作前の状態に復帰する。遊技者が、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間に演出ボタン9を押圧操作すると、特定の演出が行われる。以下、演出ボタン9の操作を契機として行われる特定の演出のことをボタン演出という。
前面枠18のうち、左側には左サイドランプ23aが設けられており、右側には右サイドランプ23bが設けられている。左サイドランプ23a及び右サイドランプ23bが設けられている部分の前面枠18は透光性を有し、その透光性を有する部分の内側には複数のLEDが配置されている。各LEDは、それぞれ複数色を発光可能であり、演出内容に応じて点灯または点滅し、さらに発光色を変化させる。
打球供給皿(上皿ともいう)24は、前面枠18のうち中央下側に設けられている。打球供給皿24は、貸球払出装置80(図2)及び賞球払出装置400(図2)から払出された遊技球を貯留する、又は発射装置90(図2)に供給する遊技球を貯留するためのものである。余剰球受皿(下皿ともいう)25は、前面枠18のうち打球供給皿24の下方に設けられている。余剰球受皿25は、打球供給皿24の貯留可能数を超えた遊技球を貯留する。
また、パチンコ遊技機1は、遊技盤2と、ガラス板5と、演出表示装置7とを備える。遊技盤2は、遊技盤2の略中央、つまり、遊技者の顔と略正対する位置に配置されている。演出表示装置7は、遊技盤2の後側に配置されており、その画面が遊技盤2の略中央から露出している。遊技盤2は、固定入賞装置10と、ゲート12と、一般入賞口13と、センター装飾体14と、レール部材17と、普通可変入賞装置(電チューともいう)20と、大入賞装置30と、表示器類50とを備える。
遊技盤2の盤面には、遊技球が流下(転動)する遊技領域3が形成されている。遊技領域3は、演出表示装置7の画面の左方に形成された左遊技領域3aと、演出表示装置7の画面の右方に形成された右遊技領域3bとを有する。遊技盤2の盤面には、遊技球の流下方向を変化させるための複数の遊技釘(図示せず)が打ち込まれている。遊技盤2の盤面の前方は、透明のガラス板5によって覆われている。遊技盤2の複数箇所には、LEDが設けられており、図3では、それら各LEDを総称して「盤ランプ2a」と示している。盤ランプ2aを構成する各LEDは、複数色を発光可能であり、演出内容に応じて点灯または点滅し、さらに発光色を変化させる。
固定入賞装置10は、遊技盤2のうち下側の略中央に配置されている。固定入賞装置10は、遊技球が1個ずつ入賞(入球)可能な第1始動口11を有する。第1始動口11は常時開口しており、遊技球が第1始動口11に入賞する確率は略変動しない。ゲート12は、右遊技領域3bに配置されており、右遊技領域3bを流下する遊技球が通過可能に構成されている。普通可変入賞装置20は、右遊技領域3bのうちゲート12の下方に配置されている。普通可変入賞装置20は、可動部材(電動チューリップ)21を備える。可動部材21は、基端を回動軸にして回動可能に構成されており、可動部材21が開閉動作することにより、第2始動口22が開閉する。可動部材21が開作動すると、第2始動口22が開口され、遊技球が第2始動口22に1個ずつ入賞(入球)し易い状態になる。また、可動部材21が閉作動すると、第2始動口22が閉口され、遊技球が第2始動口22に入賞することができない状態になる。なお、図1に示す例では普通可変入賞装置20は遊技領域3の右側に配置されているが、遊技領域3の下側に配置してもよい。
大入賞装置30は、遊技盤2のうち固定入賞装置10の右方に配置されている。大入賞装置30は、大入賞口32を開閉する開閉部材31を備える。大入賞口32は、複数の遊技球が入賞(入球)可能な大きさに形成されている。開閉部材31は、左右方向に長い板状に形成されており、左右の下端を回動軸にして回動可能に構成されている。
表示器類50は、遊技盤2のうち遊技領域3の外側であって大入賞装置30の下方に設けられている。図2に示すように、表示器類50は、第1特別図柄(特図1ともいう)を変動表示する第1特別図柄表示器51と、第2特別図柄(特図2ともいう)を変動表示する第2特別図柄表示器52と、普通図柄(普図ともいう)を変動表示する普通図柄表示器53とを備える。さらに、図2に示すように、表示器類50は、第1特別図柄表示器51の作動保留の記憶数を表示する第1特図保留表示器51aと、第2特別図柄表示器52の作動保留の記憶数を表示する第2特図保留表示器52aと、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数を表示する普図保留表示器53aとを備える。以下、第1特別図柄及び第2特別図柄に共通の事項を説明する場合は、単に特別図柄という。また、第1特別図柄表示器51及び第2特別図柄表示器52に共通の事項を説明する場合は、単に特別図柄表示器という。
各特別図柄表示器51,52は、それぞれ複数のLEDにより構成されている。各特別図柄表示器51,52を構成する各LEDは、それぞれ所定の点灯パターンにて点灯し、点灯しているLED及び消灯しているLEDの組み合わせが特別図柄を表しており、点灯するLED及び消灯しているLEDの組み合わせが変化している状態が特別図柄の変動表示を表している。以下、特別図柄が変動表示を開始してから特別図柄が確定表示されるまでの特別図柄の変動パターンを特図変動パターンという。
また、普通図柄表示器53は、2個のLEDから構成されている。点灯したLED及び消灯したLEDが普通図柄を表しており、各LEDが交互に点灯する状態が普通図柄の変動表示を表している。また、遊技球がゲート12を通過すると、当たりか否かを判定する普通図柄の抽選が実行され、普通図柄表示器53が普通図柄を変動表示する。そして、普通図柄表示器53は、普通図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、普通図柄の抽選結果に対応する普通図柄を確定表示する。普通図柄表示器53が確定表示した普通図柄が、当たりを示す普通図柄であった場合は、普通可変入賞装置20が作動して可動部材21が開閉し、第2始動口22が開閉する。
遊技球が第1始動口11に入賞すると大当たりか否かを判定する大当たり判定(大当たり抽選ともいう)が実行され、第1特別図柄表示器51が第1特別図柄を変動表示する。そして、第1特別図柄表示器51は、第1特別図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、大当たり判定の結果に対応する第1特別図柄を確定表示する。ここで、確定表示された第1特別図柄が、大当たりを示す特別図柄であった場合は、大当たりが発生し、大入賞装置30が作動して開閉部材31が開閉し、大入賞口32が開閉する。第1特別図柄表示器51が第1特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第1始動口11に入賞したときは、その入賞を契機とする第1特別図柄表示器51の作動が保留され、その作動保留の数を示す記憶数が第1特図保留表示器51aによって表示される。以下、第1特別図柄表示器51の作動保留の記憶数を第1特図保留数という。
また、遊技球が第2始動口22に入賞すると大当たり判定(大当たり抽選ともいう)が実行され、第2特別図柄表示器52が第2特別図柄を変動表示する。そして、第2特別図柄表示器52は、第2特別図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、大当たり判定の結果に対応する第2特別図柄を確定表示する。ここで、確定表示された第2特別図柄が、大当たりを示す特別図柄であった場合は、大当たりが発生し、大入賞装置30が作動して開閉部材31が開閉し、大入賞口32が開閉する。第2特別図柄表示器52が第2特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第2始動口22に入賞したときは、その入賞を契機とする第2特別図柄表示器52の作動が保留され、その作動保留の数を示す記憶数が第2特図保留表示器52aによって表示される。以下、第2特別図柄表示器52の作動保留の記憶数を第2特図保留数という。また、第1特図保留数及び第2特図保留数に共通の事項を説明する場合は、単に特図保留数という。
以下、特別図柄表示器が特別図柄の変動表示を開始してから特別図柄を確定表示するまでを特別図柄の1回の変動という。また、特別図柄が1回変動される毎に特図保留数が1個ずつ減少することを特図保留数の消化という。また、大入賞口が開口してから閉口するまでに要する期間を大入賞口の開口期間といい、大入賞口が開口してから次回開口するまでの期間をラウンドという。また、最初のラウンド開始から最終ラウンドが終了するまでの遊技を大当たり遊技という。また、大当たり判定において大当たりと判定された場合は、大当たりの種類が抽選により決定される。大当たりの種類によって、大入賞口の開口期間、実行可能な最大ラウンド数等が異なる。
パチンコ遊技機1には、大当たり判定において大当たりと判定される確率(以下、大当たり確率という)として、通常の確率(以下、通常確率という)と、通常確率よりも高い確率(以下、高確率という)とが設定されている。以下、大当たり確率が通常確率に設定されている遊技状態を通常確率状態といい、大当たり確率が高確率に設定されている遊技状態を高確率状態という。なお、上記高確率状態と通常確率状態のどちらに移行するかは、大当たり時の抽選によって基本的に決定される。パチンコ遊技機1は、いわゆる確変機と呼ばれる機種である。
一般入賞口13は、遊技盤2のうち固定入賞装置10の左方に配置されている。レール部材17は、遊技盤2の周囲に沿って配置されている。レール部材17は、発射装置90(図2)によって発射された遊技球を遊技領域3に案内する。遊技盤2の下部中央には、どこにも入賞しなかった遊技球を排出するためのアウト口19が開口している。センター装飾体14は、遊技盤2のうち上部に配置されている。センター装飾体14は透光性を有し、その内側には、演出内容に応じて点灯・点滅する複数のLEDが設けられている。
演出表示装置7は、演出画像、メッセージ画像、デモンストレーション画像等の動画像及び静止画像を表示する。遊技者は、それらの画像をパチンコ遊技機1の前方から見ながら遊技を行う。演出表示装置7は、演出画像として、演出(装飾)図柄を特別図柄の変動表示と同期させて変動表示する。演出図柄は、算用数字(例えば、1~10)を表した図柄である。なお、演出図柄には、アルファベットや特別なキャラクタ等、数字以外を表した図柄を含めてもよいし、数字以外を表した図柄と組み合わせてもよい。演出表示装置7が演出図柄を変動表示する領域として、左から順に、左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域、右演出図柄表示領域が設定されている。左演出図柄表示領域では左演出図柄9Lが、中演出図柄表示領域では中演出図柄9Cが、右演出図柄表示領域では右演出図柄9Rがそれぞれ変動表示される。以下、左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域及び右演出図柄表示領域に共通の事項を説明する場合は、単に演出図柄表示領域という。
各演出図柄の主な変動パターン(変動態様)は、演出図柄が表す数字が昇順となるように画面の上から下に移動する変動パターン、つまり、縦方向にスクロールする変動パターンである。なお、変動パターンとして、演出図柄が画面の左右の一方から他方へ移動する横スクロール方式、演出図柄が同じ表示位置にて数字の昇順に順番に表示される方式等を用いることもできる。また、演出表示装置7は、演出画像として各演出図柄の背景に背景画像を表示する。例えば、背景画像は、テレビドラマや映画等の動画像、その動画像をアニメ化した動画像、アニメーション、パチンコ遊技機メーカーオリジナルの動画像等である。演出表示装置7は、液晶表示装置である。なお、演出表示装置7として、有機EL表示装置、ドットマトリクスLEDを使った表示装置等を用いることもできる。
演出表示装置7は、各演出図柄を特別図柄の変動表示と同期させて変動表示し、特別図柄が確定表示されると同時に各演出図柄を確定表示し、大当たり判定結果を表示する。ここで、確定表示とは、演出図柄が上下に揺れたり、再変動したりすることなく、完全に停止した停止表示状態のことである。
以下、大当たり判定の結果が大当たりであったことを表す演出図柄を大当たり演出図柄といい、大当たり判定の結果がハズレであったことを表す演出図柄をハズレ演出図柄という。大当たり演出図柄は、各演出図柄が同じ数字を表す演出図柄で揃った状態、いわゆる、ぞろ目の状態である。例えば、図1に示すように、確定表示された左演出図柄9L、中演出図柄9Cおよび右演出図柄9Rがそれぞれ「7」で揃った状態である。また、ハズレ演出図柄は、各演出図柄が同じ数字を表す演出図柄で揃っていない状態、つまり、ぞろ目ではない状態の図柄である。例えば、確定表示された左演出図柄9Lが「7」、中演出図柄9Cが「6」、右演出図柄9Rが「7」の状態である。以下、演出表示装置7が特別図柄と同期させて変動表示する演出図柄の変動パターンを演出図柄変動パターンといい、その演出図柄変動パターンの背景に表示される画像を背景画像という。背景画像は、静止画像または動画像である。
演出図柄変動パターンの変動表示は、特図変動パターンの変動表示と同期して行われ、特別図柄表示器の作動保留が発生した場合は、演出表示装置7の作動も保留される。つまり、特別図柄表示器の作動保留数と、演出表示装置7の作動保留数とは一致する。なお、第1特図保留数に対応する演出表示装置7の作動保留数、及び第2特図保留数に対応する演出表示装置7の作動保留数は、保留画像によって演出表示装置7に表示される。従って、遊技者は、演出表示装置7に表示される保留画像の数を数えることにより、第1特図保留数や第2特図保留数を知ることができるとともに、第1特図保留数や第2特図保留数に起因する演出表示装置7の作動保留数を知ることができる。なお、演出表示装置7の作動保留数については演出表示装置7に表示せずに演出表示装置7の周辺にあるランプ等を用いて遊技者に報知してもよい。
また、パチンコ遊技機1では、上記演出図柄による大当たり判定の結果の報知に加えて、演出表示装置7に表示される背景画像、スピーカ8から出力される音、盤ランプ2aの点灯等を複合的に用いて、大当たり判定の結果の報知を行う。具体的には、予告演出、リーチ演出等の各種演出が該当する。
[パチンコ遊技機の主な電気的構成]
次に、パチンコ遊技機1の主な電気的構成について図2及び図3を参照しつつ説明する。
パチンコ遊技機1は、主制御基板60(図2)と、払出制御基板73(図2)と、サブ制御基板100(図3)と、画像制御基板200(図3)と、音声制御基板78(図3)と、ランプ制御基板79(図3)とを備えている。
図2に示すように、主制御基板60には、遊技制御用ワンチップマイコン(以下、遊技制御用マイコンという)61が実装されている。遊技制御用マイコン61は、CPU62と、ROM63と、RAM64と、入出力回路65とを備えている。CPU62は、入賞の検出、大当たり判定、各種乱数の更新等を実行する。ROM63には、CPU62が実行するコンピュータプログラム、大当たり判定テーブル、大当たり種別判定テーブル、リーチ判定テーブル、特図変動パターン選択テーブル等の各種のテーブルが記憶されている。遊技制御用マイコン61は、大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数等、各種の判定(抽選)にて使用する乱数を発生する。
RAM64は、CPU62がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリ等として使用される。また、RAM64には、第1特図保留記憶部64aと、第2特図保留記憶部64bと、普図保留記憶部64cとが設けられている。図5に示すように、第1特図保留記憶部64aは、第1乃至第4記憶領域を備えている。つまり、記憶可能な第1特図保留数は最大4個である。各記憶領域には、遊技球が第1始動口11(図1)に入賞したことに起因して遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数及び変動パターン乱数が記憶される。第1特別図柄表示器51(図2)が第1特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第1始動口11(図1)に入賞したときは、その入賞に起因する第1特別図柄の変動表示は一旦保留(作動保留)され、その入賞に起因して取得された大当たり乱数等は第1特図保留記憶部64aに記憶される。
図6に示すように、第2特図保留記憶部64bは、第1乃至第4記憶領域を備えている。つまり、記憶可能な第2特図保留数は最大4個である。各記憶領域には、遊技球が第2始動口22(図1)に入賞したことに起因して遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数及び変動パターン乱数が記憶される。第2特別図柄表示器52(図2)が第2特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第2始動口22(図1)に入賞したときは、その入賞に起因する第2特別図柄の変動表示は一旦保留(作動保留)され、その入賞に起因して取得された大当たり乱数等は第2特図保留記憶部64bに記憶される。
大当たり乱数等は、作動保留の発生順、つまり、遊技制御用マイコン61による取得順に第1特図保留記憶部64a及び第2特図保留記憶部64bの各第1記憶領域から順番に記憶される。このため、大当たり乱数等が第1乃至第4記憶領域まで記憶されている場合は、第4記憶領域に記憶されている大当たり乱数等が時間的に最も新しい情報であり、第1記憶領域に記憶されている大当たり乱数等が時間的に最も古い情報である。各記憶領域に記憶されている大当たり乱数等は、特別図柄の変動表示が1回終了する毎に、記憶の順番が古い方の記憶領域に1つずつシフトする。例えば、第2記憶領域に記憶されていた大当たり乱数等は第1記憶領域にシフトする。また、第1記憶領域に記憶されている大当たり乱数等に基づく判定(抽選)は、特別図柄表示器による特別図柄の当該変動表示が終了し、次の変動表示が始まる前に実行される。
普図保留記憶部64c(図2)は、遊技球がゲート12(図1)を通過したことに起因して遊技制御用マイコン61が取得した普通当たり乱数(普通図柄が当たりか否かを判定(抽選)するための乱数)が記憶される。普通図柄表示器53が普通図柄を変動表示しているときに遊技球がゲート12を通過したときは、その通過に起因する普通図柄表示器53の作動は一旦保留(作動保留)され、その通過に起因して取得された普通当たり乱数は普図保留記憶部64cに記憶される。普通図柄の保留された変動表示は、現在行われている普通図柄の変動表示が終了した次に行われる。本実施形態では、普図保留記憶部64cは、計4個の保留を行うための記憶領域を有し、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数は最大4個である。以下、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数を普図保留数という。
また、主制御基板60には、RAMクリアスイッチ66が搭載されている。パチンコ遊技機1は、RAMクリアスイッチ66が押下された状態で起動すると、RAM64及びサブ制御基板100のRAM120(図3)を初期化する。また、主制御基板60には、表示器類50が電気的に接続されている。さらに、主制御基板60には、中継基板74を介して第1始動口センサ11aと、第2始動口センサ22aと、ゲートセンサ12aと、大入賞口センサ32aと、一般入賞口センサ13aと、電チューソレノイド20aと、大入賞口ソレノイド30aとが電気的に接続されている。
第1始動口センサ11aは、第1始動口11(図1)の直下に設けられており、遊技球が第1始動口11に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。第2始動口センサ22aは、第2始動口22(図1)の直下に設けられており、遊技球が第2始動口22に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。ゲートセンサ12aは、ゲート12(図1)のうち遊技球の通過領域に設けられており、遊技球がゲート12を通過したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。大入賞口センサ32aは、大入賞口32(図1)の直下に設けられており、遊技球が大入賞口32に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。一般入賞口センサ13aは、一般入賞口13(図1)の直下に設けられており、遊技球が一般入賞口13に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。
電チューソレノイド20aは、普通可変入賞装置20の可動部材21(図1)を開閉駆動する。大入賞口ソレノイド30aは、大入賞装置30の開閉部材31(図1)を開閉駆動する。
また、主制御基板60には、払出制御基板73を介してカードユニット76と、貸球払出装置80と、賞球払出装置400とが電気的に接続されている。カードユニット76は、パチンコ遊技機1に隣接して設けられており、プリペイドカードに対して残高の読取りや書き込み等を行う。貸球払出装置80は、球貸モータ81と、球貸センサ82とを備えている。球貸モータ81は、貸球としての遊技球を払出す部材を駆動し、球貸センサ82は、その部材によって遊技球が払出されたことを示す信号を、払出制御基板73を介して主制御基板60へ出力する。遊技制御用マイコン61は、払出制御基板73から出力される信号に基づいて、貸球払出装置80が払出した貸球数を計数する。カードユニット76に挿入されたプリペイドカードに、払出可能な最小残高以上の残高が記録されているときに、球貸ボタン(図示せず)が操作されると、貸球払出装置80が作動し、最小単位個数の貸球が打球供給皿24に払出される。
賞球払出装置400は、賞球モータ401と、賞球センサ402とを備えている。賞球モータ401は、賞球としての遊技球を払出す部材を駆動し、賞球センサ402は、その部材によって遊技球が払出されたことを示す信号を、払出制御基板73を介して主制御基板60へ出力する。遊技制御用マイコン61は、払出制御基板73から出力される信号に基づいて、賞球払出装置400が払出した賞球数を計数する。
また、主制御基板60には、発射制御回路75を介して発射装置90が電気的に接続されている。発射装置90は、発射モータ91と、タッチスイッチ92と、発射ボリューム93とを備えている。発射モータ91は、遊技球を打撃して発射する打撃槌(図示せず)を駆動する。タッチスイッチ92は、遊技者がハンドル4に触れたことを示す信号を出力する。発射ボリューム93は、発射レバー4a(図1)の回転量に応じて、上記打撃槌が遊技球を打撃する強度を調節する。
また、パチンコ遊技機1は、電源基板70を備えている。電源基板70は、主制御基板60及び払出制御基板73に電力を供給する。また、電源基板70は、払出制御基板73に電気的に接続された各装置に対して、払出制御基板73を介して電力を供給する。また、電源基板70は、中継基板74に電気的に接続された各センサ及びソレノイドに対して、主制御基板60から中継基板74を介して電力を供給する。また、電源基板70は、主制御基板60に電気的に接続された表示器類50に対して、主制御基板60を介して電力を供給する。
電源基板70には、バックアップ電源回路71が設けられている。バックアップ電源回路71は、パチンコ遊技機1に対して外部から電力が供給されていない場合に、主制御基板60のRAM64等に対して情報の保持に必要な電力を供給する。電源基板70には、電源基板70へ電力を供給する主電源をオンオフするための電源スイッチ72が電気的に接続されている。
主制御基板60は、サブ制御基板100(図3)に対して各種コマンドを送信する。主制御基板60は、コマンドをサブ制御基板100へ送信することはできるが、サブ制御基板100は、主制御基板60へコマンドを送信することができない。つまり、主制御基板60とサブ制御基板100との通信は、主制御基板60からサブ制御基板100へ送信することのみが可能な単方向通信となっている。
図3に示すように、サブ制御基板100には、演出制御用ワンチップマイコン(以下、演出制御用マイコンという)101が実装されている。演出制御用マイコン101は、CPU102と、ROM110と、RAM120と、入出力回路103とを備えている。CPU102は、遊技に伴って演出を制御する。ROM110には、CPU102が演出を制御するためのコンピュータプログラムの他、演出選択テーブル等の各種のテーブルが記憶されている。RAM120は、CPU102がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリとして使用される。また、RAM120には、第1特図保留演出記憶部121と、第2特図保留演出記憶部122と、当該変動用演出記憶部123とが設けられている。
図7に示すように、第1特図保留演出記憶部121は、第1乃至第4記憶領域から成る4つの記憶領域を有し、各記憶領域は、主制御基板60から出力される第1始動入賞コマンド等を記憶する。第1始動入賞コマンドは、遊技球が第1始動口11に入賞したことを契機として、遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、変動パターン乱数及びリーチ乱数を含むコマンドである。
一方、図8に示すように、第2特図保留演出記憶部122は、第1乃至第4記憶領域から成る4つの記憶領域を有し、各記憶領域は、主制御基板60から出力される第2始動入賞コマンド等を記憶する。第2始動入賞コマンドは、遊技球が第2始動口22に入賞したことを契機として、遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、変動パターン乱数及びリーチ乱数を含むコマンドである。
当該変動用演出記憶部123は、変動演出パターンの当該変動に用いる第1始動入賞コマンドまたは第2始動入賞コマンドを記憶する。入出力回路103は、サブ制御基板100に接続された各基板等との間でデータの送信または受信を行う。
サブ制御基板100には、画像制御基板200が電気的に接続されている。画像制御基板200には、VDP201(Video Display Processor)と、画像制御用CPU202と、制御用ROM203と、制御用RAM204と、CGROM(Character Generator Read Only Memory)205と、VRAM(Video Random Access Memory)206とが実装されている。画像制御用CPU202は、変動演出パターン、ボタン演出画像、及び予告画像等の演出画像を表示するよう演出表示装置7を制御する。制御用ROM203には、画像制御用CPU202が演出表示装置7を制御するためのコンピュータプログラムが記憶されている。制御用RAM204は、画像制御用CPU202がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリとして使用される。CGROM205には、演出表示装置7が演出画像を表示するための画像データが記憶されている。VDP201は、画像制御用CPU202によって作成されるディスプレイリストに従って、CGROM205から画像データを読み出し、その読み出した画像データをVRAM206内の展開領域に展開する。そして、VDP201は、VRAM206内に展開した画像データを合成し、その合成した画像データをVRAM206内のフレームバッファに記憶する。そして、VDP201は、VRAM206内のフレームバッファに記憶した画像データをRGB信号に変換して演出表示装置7に出力する。これにより、演出表示装置7は演出画像を表示する。
サブ制御基板100には、ランプ制御基板79を介して盤ランプ2a、演出ボタンランプ9c、左サイドランプ23a、右サイドランプ23bが電気的に接続されている。演出制御用マイコン101は、ROM110に記憶されているデータを用いて各ランプの発光態様を決める発光パターンデータを作成し、その発光パターンデータをランプ制御基板79に送信する。そして、ランプ制御基板79は、受信した発光パターンデータに従って各ランプの発光制御を行う。
サブ制御基板100には、音声制御基板78を介して各スピーカ8が電気的に接続されている。音声制御基板78には、音声制御用CPU(図示せず)と、音声データROM(図示せず)と、音声合成回路(図示せず)と、アンプ(図示せず)とが搭載されている。音声データROMには、各スピーカ8が音楽や効果音等の音を出力するための音声データが記憶されている。音声制御用CPUは、サブ制御基板100から受信したコマンドに基づいて音声データROMから音声データを読み出し、その読み出した音声データを音声合成回路に出力する。音声合成回路は、入力した音声データを合成するとともに、その合成した合成音声データをアナログの音声信号に変換してアンプに出力する。アンプは、入力した音声信号を増幅して各スピーカ8に出力する。そして、各スピーカ8は、入力した音声信号により示される音を出力する。
また、サブ制御基板100には、演出ボタン検出スイッチ9aと、演出ボタン振動モータ9bとが電気的に接続されている。演出ボタン検出スイッチ9aは、演出ボタン9が押圧操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力し、演出制御用マイコン101は、演出ボタン検出スイッチ9aから入力した信号に基づいて、ボタン演出を実行する。
演出ボタン振動モータ9bは、演出ボタン9を振動させる部材であり、演出ボタン9の内部に収容されている。ROM110には、演出ボタン振動モータ9bの動作パターンを決める動作パターンデータが記憶されている。演出制御用マイコン101は、演出ボタン9を振動させる演出タイミングになったときに、ROM110から動作パターンデータを読み出し、その読み出した動作パターンデータに基づいて演出ボタン振動モータ9bを駆動制御する。
[遊技状態の説明]
次に、パチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。パチンコ遊技機1の特別図柄表示器及び普通図柄表示器53には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能とが備わっている。特別図柄表示器の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態(非高確率状態)」という。高確率状態では、大当たり確率が通常確率状態よりも高くなっている。
また、特別図柄表示器の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示開始から確定表示までに要する時間)が、非時短状態よりも短くなっている。
特別図柄表示器の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄表示器53の確率変動機能及び変動時間短縮機能は、特別図柄表示器の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。つまり、普通図柄表示器53の確率変動機能及び変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。したがって、時短状態では、普通図柄の抽選において当たりと判定される確率が非時短状態よりも高くなっている。つまり、普通図柄表示器53の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄表示器53に確定表示する普通図柄が、普通当たり図柄(普通図柄の抽選において当たりと判定されたことを示す普通図柄)となる確率が高くなる。
また、時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。例えば、普通図柄の変動時間は非時短状態では10秒であるが、時短状態では1秒である。さらに時短状態では、普通可変入賞装置20の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている。つまり、普通可変入賞装置20の開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における普通可変入賞装置20の開放回数が非時短状態よりも多くなっている。つまり、普通可変入賞装置20の開放回数増加機能が作動している。補助遊技とは、確定表示された普通図柄が予め定めた特定の普通図柄である場合に、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口22を開閉させる遊技のことである。
普通図柄表示器53の確率変動機能及び変動時間短縮機能と、普通可変入賞装置20の開放時間延長機能及び開放回数増加機能とが作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、普通可変入賞装置20が頻繁に開放され、第2始動口22へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合が高くなるため、遊技者は、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、このように、普通図柄表示器53の確率変動機能及び変動時間短縮機能と、普通可変入賞装置20の開放時間延長機能及び開放回数増加機能とが作動している状況下で、普通可変入賞装置20により第2始動口22への入賞をサポートする制御を電サポ制御という。時短状態が、入球口(第2始動口22)へ遊技球が入球し易い特定遊技状態の一例である。また、非時短状態が、特定遊技状態よりも入球口(第2始動口22)へ遊技球が入球し難い通常遊技状態の一例である。
[大当たり判定テーブル]
大当たり判定テーブルは、遊技制御用マイコン61(図2)が大当たりか否かの大当たり判定を実行する際に参照するテーブルである。大当たり判定テーブルは、遊技状態と大当たり乱数とを対応付けて構成されている。大当たり乱数は、大当たり乱数カウンタが発生する大当たり乱数の中から所定の乱数を選択したものである。大当たり乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、大当たり乱数カウンタが動作して大当たり乱数が発生する。大当たり乱数カウンタは、カウンタIC等の乱数生成回路を利用したものでもよい。パチンコ遊技機1の大当たり乱数カウンタは、0~65535の計65536個の大当たり乱数をカウントする。つまり、0~65535の計65536個の大当たり乱数を発生する。大当たり判定テーブルには、遊技状態が通常確率状態のときの大当たり乱数として、0~164の計165個の大当たり乱数が設定されている。遊技制御用マイコン61は、遊技状態が通常確率状態のときに大当たり乱数カウンタから取得した大当たり乱数が0~164のいずれかであった場合は、大当たり判定において大当たりと判定し、0~65535のうち0~164以外であった場合は、大当たりではない、つまり、ハズレと判定する。
また、大当たり判定テーブルには、遊技状態が高確率状態のときの大当たり乱数として、0~649の計650個の大当たり乱数が設定されている。つまり、通常確率状態のときよりも多くの大当たり乱数が設定されており、通常確率状態のときよりも大当たり判定において大当たりと判定される確率が高くなっている。遊技制御用マイコン61は、遊技状態が高確率状態のときに大当たり乱数カウンタから取得した大当たり乱数が0~649のいずれかであった場合は、大当たり判定において大当たりと判定し、0~65535のうち0~649以外であった場合は、大当たりではない、つまり、ハズレと判定する。なお、パチンコ遊技機1における大当たり判定テーブルは、特図1の抽選と特図2の抽選で共通とする。
[大当たり種別判定テーブル]
図4に示す大当たり種別判定テーブルは、大当たりと判定された場合に遊技制御用マイコン61(図2)が大当たりの種別判定を実行する際に参照するテーブルである。大当たり種別判定テーブルは、抽選の種類(特図1の抽選か特図2の抽選か)と大当たり種別乱数とを対応付けて構成されている。大当たり種別乱数は、大当たり種別乱数カウンタが発生する大当たり種別乱数の中から所定の乱数を選択したものである。大当たり種別乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、大当たり種別乱数カウンタが動作して大当たり種別乱数が発生する。大当たり種別乱数カウンタは、カウンタIC等の乱数生成回路を利用したものでもよい。パチンコ遊技機1の大当たり種別乱数カウンタは、0~9の計10個の大当たり種別乱数をカウントする。つまり、0~9の計10個の大当たり種別乱数を発生する。パチンコ遊技機1では、大当たりの種別として、「2R通常大当たり」と、「10R通常大当たり」と、「2R確変大当たり」と、「10R確変大当たり」がある。そして、パチンコ遊技機1では、特図1の抽選において、大当たり種別乱数が0~2の範囲内の値であれば「2R通常大当たり」に当選したと判定し、3であれば「10R通常大当たり」に当選したと判定し、4~8の範囲内の値であれば「2R確変大当たり」に当選したと判定し、9であれば「10R確変大当たり」に当選したと判定する。一方、特図2の抽選では、大当たり種別乱数が0~1の範囲内の値であれば「2R通常大当たり」に当選したと判定し、2~3の範囲内の値であれば「10R通常大当たり」に当選したと判定し、4~6の範囲内の値であれば「2R確変大当たり」に当選したと判定し、7~9の範囲内の値であれば「10R確変大当たり」に当選したと判定する。
2R通常大当たりに当選した場合、当選時の遊技状態にかかわらず、大当たり遊技終了後の遊技状態は、通常確率状態かつ非時短状態となる。一方、10R通常大当たりに当選した場合、当選時の遊技状態にかかわらず、大当たり遊技終了後の遊技状態は、通常確率状態かつ時短状態となる。ただし、時短状態は、大当たり遊技終了後、所定回数(この例では100回)の特図変動が実行されるまで付与されるようになっている。2R確変大当たりに当選した場合、当選時の遊技状態にかかわらず、大当たり遊技終了後の遊技状態は、高確率状態かつ非時短状態となる。10R確変大当たりに当選した場合、当選時の遊技状態にかかわらず、大当たり遊技終了後の遊技状態は、高確率状態かつ時短状態となる。ただし、時短状態は、次回当否判定で大当たりと判定されるまで付与されるようになっている。以下の説明において、「通常確率状態かつ非時短状態」を「通常+非時短」と示し、「通常確率状態かつ時短状態」を「通常+時短」と示し、「高確率状態かつ非時短状態」を「高確率+非時短」と示し、「高確率状態かつ時短状態」を「高確率+時短」と示す。
[演出モード]
次に、演出モードについて説明する。演出モードは、特定のテーマ毎に分類された演出の区分である。パチンコ遊技機1では、「非時短演出モード」「時短演出モード」「確変演出モード」が設定されている。
非時短演出モードは、「通常+非時短」又は「高確率+非時短」において設定可能な演出モードである。時短演出モードは、「通常+時短」又は「高確率+時短」において設定可能な演出モードである。「確変演出モード」は、「高確率+時短」かつ、大当たり遊技終了後、101回目の特図変動から設定可能な演出モードである。よって、2R通常大当たり又は2R確変大当たりに当選した場合、大当たり遊技終了後、非時短演出モードが設定される。10R通常大当たりに当選した場合、大当たり遊技終了後、時短演出モードが設定され、大当たり遊技終了後、101回目の特図変動から非時短演出モードが設定される。一方、10R確変大当たりに当選した場合、大当たり遊技終了後、時短演出モードが設定され、大当たり遊技終了後、101回目の特図変動から確変確変演出モードが設定される。なお、非時短演出モードでは、非時短演出モードに属するが、例えば、演出の種類や演出表示装置7における背景画像を異ならせた複数のステージを設定してもよい。
[リーチ判定テーブル]
リーチ判定テーブルは、遊技制御用マイコン61(図2)が大当たり判定の結果がハズレであった場合に、リーチが出現する特図変動パターンを選択するか否かを判定する際に参照するテーブルである。ここで、リーチとは、複数の特別図柄のうち変動表示されている特別図柄が残り1つとなっている状態であって、変動表示されている特別図柄がどの特別図柄で確定表示されるか次第で大当たりを示す特別図柄の組み合わせとなる状態のことである。また、リーチとは、演出表示装置7の複数の表示領域においてそれぞれ変動表示されている演出図柄のうち、変動表示されている演出図柄が残り1つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの演出図柄で確定表示されるか次第で大当たり演出図柄の組み合わせとなる状態のことである。
例えば、大当たり演出図柄の組み合わせの1つが「777」である場合に、左演出図柄表示領域において左演出図柄9Lとして「7」が確定表示されており、右演出図柄表示領域において右演出図柄9Rとして「7」が確定表示されており、中演出図柄表示領域において中演出図柄9Cが変動表示されている状態のことである。なお、リーチの概念には、中演出図柄9Cがスクロールしている状態の他、揺れている状態、拡大と縮小を繰り返す状態等が含まれる。
リーチ乱数は、大当たり判定の結果がハズレであった場合に、リーチが出現する特図変動パターンを選択するか否かを判定するための乱数である。リーチ判定テーブルは、遊技状態とリーチ乱数とを対応付けて構成されている。リーチ乱数は、リーチ乱数カウンタが発生するリーチ乱数の中から所定の乱数を選択したものである。パチンコ遊技機1のリーチ乱数カウンタは、0~255の計256個のリーチ乱数をカウントする。つまり、0~256の計256個のリーチ乱数を発生する。リーチ乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、リーチ乱数カウンタが動作してリーチ乱数が発生する。パチンコ遊技機1では、遊技状態が非時短状態のときのリーチ乱数として、0~27の計28個のリーチ乱数が設定されている。遊技制御用マイコン61は、遊技状態が非時短状態のときにリーチ乱数カウンタから取得したリーチ乱数が0~27のいずれかであった場合は、リーチ判定においてリーチ有りと判定し、0~255のうち0~27以外であった場合は、リーチ無しと判定する。
また、パチンコ遊技機1では、遊技状態が時短状態のときのリーチ乱数として、0~11の計12個のリーチ乱数が設定されている。遊技制御用マイコン61は、遊技状態が時短状態のときにリーチ乱数カウンタから取得したリーチ乱数が0~11のいずれかであった場合は、リーチ判定においてリーチ有りと判定し、0~255のうち0~11以外であった場合は、リーチ無しと判定する。
リーチ有りと判定されるリーチ乱数は、非時短状態よりも時短状態の方が少なく設定されている。これにより、時短状態ではリーチ有りと判定される確率が非時短状態よりも低くなる。つまり、リーチ無しと判定される確率が高くなるため、その分、特図変動パターンを選択する際に、リーチ無しの特図変動パターンを選択する確率が高くなる。このため、時短状態では、特図保留数の消化のペースが速くなる。なお、パチンコ遊技機1におけるリーチ判定テーブルは、特図1の抽選と特図2の抽選で同一としてもよいし、異ならせてもよい。
[特図変動パターン選択テーブル]
特図変動パターン選択テーブルは、遊技制御用マイコン61(図2)が特図変動パターンを抽選により決定する際に参照するテーブルである。特図変動パターン選択テーブルは、遊技状態と、判定(大当たり判定及びリーチ判定)結果と、特図保留数と、変動パターン乱数と、特図変動パターンと、変動時間と、停止時間とを対応付けて構成されている。なお、大当たり種別について対応付けてもよい。特図変動パターンとしては、大当り変動用の変動パターンと、ハズレ変動用の変動パターンが存在する。大当たり変動用の変動パターンは、大当たり判定で大当たりと判定されたときに選択される変動パターンである。ハズレ変動用の変動パターンは、大当たり判定でハズレと判定されたときに選択される変動パターンである。さらに、ハズレ変動用の変動パターンは、リーチ判定でリーチ有りと判定されたときに選択される変動パターンと、リーチ判定でリーチ無しと判定されたときに選択される変動パターンに分類可能である。
[遊技制御用マイコン61の主な処理]
次に、遊技制御用マイコン61(図2)が実行する主な処理について図を参照しつつ説明する。
(メイン側主制御処理)
最初に、遊技制御用マイコン61が実行するメイン側主制御処理の内容についてそれを示す図9を参照しつつ説明する。
遊技制御用マイコン61は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM63(図2)から図9に示すメイン側主制御処理のコンピュータプログラムを読み出して実行する。遊技制御用マイコン61は、最初に初期設定を行う(ステップ(以下、Sと略す)1)。この初期設定では、例えば、スタックの設定、定数の設定、割込時間の設定、CPU62の設定、SIO(System Input/Output)、PIO(Parallel Input/Output)、CTC(Counter/Timer Circuit:割込時間を管理するための回路)の設定、各種のフラグ、カウンタ及びタイマ等のリセット等を行う。続いて、遊技制御用マイコン61は、割込禁止を実行し(S2)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理を実行する(S3)。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理では、前述した大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数及び変動パターン乱数を発生する各乱数カウンタの初期値をそれぞれ「1」加算して更新する。各乱数カウンタのカウント値は上限値に達すると「0」に戻って再び「1」加算される。なお、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また、各乱数カウンタのカウント値にそれぞれ「2」以上の数値を加算して更新してもよい。また、各乱数は、カウンタIC等から成る公知の乱数生成回路を利用して生成される、いわゆるハードウェア乱数であってもよい。このハードウェア乱数を用いる場合は、ソフトウェアによる乱数の更新処理(S3)は必要ない。
続いて、遊技制御用マイコン61は、割込許可を実行する(S4)。割込許可中は、メイン側タイマ割込処理(S5)の実行が可能となる。メイン側タイマ割込処理(S5)は、例えば、4msec周期でCPU62に対して入力される割込パルスに基づいて実行される。つまり、4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割込処理(S5)が終了してから、次にメイン側タイマ割込処理(S5)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)による各種カウンタの初期値更新処理が実行される。なお、割込禁止状態のときにCPU62に割込パルスが入力された場合は、メイン側タイマ割込処理(S5)は直ぐには開始されず、割込許可(S4)が実行されてから開始される。
(メイン側タイマ割込処理)
次に、遊技制御用マイコン61が実行するメイン側タイマ割込処理(図9のS5)の内容についてそれを示す図10を参照しつつ説明する。
遊技制御用マイコン61は、出力処理を実行する(S10)。この出力処理では、以下に説明する各処理において主制御基板60のRAM64(図2)に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等をサブ制御基板100(図3)や払出制御基板73(図2)等に出力する。遊技制御用マイコン61は、普通図柄が変動を開始した場合に普通図柄が変動を開始したことを示す普図用の変動開始コマンド、及び特別図柄が変動を開始した場合に特別図柄が変動を開始したことを示す特図用の変動開始コマンドについても出力する。続いて、遊技制御用マイコン61は、入力処理を実行する(S11)。この入力処理では、主にパチンコ遊技機1に取付けられている各種センサ(第1始動口センサ11a、第2始動口センサ22a、大入賞口センサ32a、ゲートセンサ12a等(図2))が検出した各検出信号を読み込む。続いて、遊技制御用マイコン61は、タイマ更新処理を実行する(S12)。このタイマ更新処理では、タイマとして作動している減算カウンタの更新(減算)を行う。続いて、遊技制御用マイコン61は、賞球制御処理を実行する(S13)。この賞球制御処理では、入力処理(S11)において読み込んだ各種センサの検出信号に基づいて、入賞口の種類に応じた賞球を払い出すための払出コマンドをRAM64の出力バッファにセットする。払出コマンドは、払出制御基板73に対して出力されるコマンドである。続いて、遊技制御用マイコン61は、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理を実行する(S14)。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理は、図9のメイン側主制御処理で実行する普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)と同じである。つまり、各乱数カウンタの初期値の更新処理は、メイン側タイマ割込処理(S5)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割込処理(S5)の終了後、次のメイン側タイマ割込処理(S5)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
続いて、遊技制御用マイコン61は、後述する始動口センサ検出処理(S15)、普通動作処理(S16)、特別図柄待機処理(S17)、特別図柄変動処理(S18)、その他の処理(S19)を実行して、メイン側タイマ割込処理(S5)を終了する。その他の処理(S19)は、不正入賞を検知して報知するセキュリティ制御処理、磁気を利用した不正行為を検知して報知する磁気検出処理、前面枠18(図1)や内枠の開放を検知して報知する扉開放処理、電波を利用した不正行為を検知して報知する不正電波検出処理、パチンコ遊技機1を振動させる不正行為を検知して報知する衝撃検出処理等である。そして、次にCPU62に割込パルスが入力されるまではメイン側主制御処理のS2~S4の処理が繰り返し実行され(図9)、割込パルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割込処理(S5)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割込処理(S5)の出力処理(S10)においては、前回のメイン側タイマ割込処理(S5)にてRAM64(図2)の出力バッファにセットされたコマンド等が所定の基板へ出力される。
(始動口センサ検出処理)
次に、遊技制御用マイコン61が実行する始動口センサ検出処理(図10のS15)の内容についてそれを示す図11を参照しつつ説明する。
遊技制御用マイコン61は、遊技球がゲート12(図1)を通過したか否かを判定する(S20)。遊技球がゲート12を通過したことはゲートセンサ12aによって検出される。遊技球がゲート12を通過したと判定した場合(S20:Yes)、遊技制御用マイコン61は、ゲート通過処理を実行する(S21)。このゲート通過処理では、普図保留数が4以上であるか否か判定し、普図保留数が4以上でなければ、普図保留数に「1」を加算し、普通図柄の抽選を行うための当たり乱数を取得して記憶する処理を行う。
S21の終了後、又は遊技球がゲート12を通過していないと判定した場合(S20:No)、遊技制御用マイコン61は、遊技球が第2始動口22(図1)に入賞したか否かを判定する(S22)。遊技球が第2始動口22に入賞したことは第2始動口センサ22aによって検出される。遊技球が第2始動口22に入賞したと判定した場合(S22:Yes)、遊技制御用マイコン61は、第2特図保留数U2が上限値の「4」に達しているか否か判定する(S23)。第2特図保留数U2が「4」に達していないと判定した場合(S23:No)、遊技制御用マイコン61は、第2特図保留数U2に1を加算する(S24)。これにより、第2特別図柄の変動保留条件が成立する。また、遊技制御用マイコン61は、更新後の第2特図保留数を表示するように、第2特図保留表示器52aを制御する。続いて、遊技制御用マイコン61は、第2特図関係乱数取得処理を実行する(S25)。この第2特図関係乱数取得処理では、大当たり乱数カウンタがカウントする大当たり乱数と、大当たり種別乱数カウンタがカウントする大当たり種別乱数と、リーチ乱数カウンタがカウントするリーチ乱数と、変動パターン乱数カウンタがカウントする変動パターン乱数とを取得し、それら取得した各乱数を第2特図保留記憶部64b(図6)のうち、現在の第2特図保留数に応じた記憶領域に記憶する。例えば、現在の第2特図保留数が「3」であった場合は、各乱数を第4記憶領域に記憶する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、第2始動入賞コマンド作成処理を実行する(S26)。この第2始動入賞コマンド作成処理では、S25において第2特図保留記憶部64bに格納した各乱数群に基づいて第2始動入賞コマンドを作成する。この第2始動入賞コマンドは、遊技球が第2始動口に入賞したことを示すデータ、S25において第2特図保留記憶部64bに格納した各乱数を示すデータ等により構成されている。続いて、遊技制御用マイコン61は、S26において作成した第2始動入賞コマンドをRAM64の出力バッファにセットする(S27)。このセットされた第2始動入賞コマンドは、出力処理(図10のS10)においてサブ制御基板100(図3)に出力され、演出制御用マイコン101が第2始動入賞コマンドに含まれる各乱数に基づいて演出を実行する。また、遊技制御用マイコン61は、更新後の第2特図保留数を特定可能な第2保留指定コマンドを作成し、該コマンドをRAM64の出力バッファにセットする。
S27の終了後、遊技球が第2始動口22に入賞していないと判定した場合(S22:No)、又は第2特図保留数U2が「4」に達していると判定した場合(S23:No)、遊技制御用マイコン61は、遊技球が第1始動口11(図1)に入賞したか否かを判定する(S28)。遊技球が第1始動口11に入賞したことは第1始動口センサ11aによって検出される。遊技球が第1始動口11に入賞したと判定した場合(S28:Yes)、遊技制御用マイコン61は、第1特図保留数U1が上限値の「4」に達しているか否か判定する(S29)。第1特図保留数U1が「4」に達していないと判定した場合(S29:No)、遊技制御用マイコン61は、第1特図保留数U1に1を加算する(S30)。これにより、第1特別図柄の変動保留条件が成立する。また、遊技制御用マイコン61は、更新後の第1特図保留数を表示するように、第1特図保留表示器51aを制御する。続いて、遊技制御用マイコン61は、第1特図関係乱数取得処理を実行する(S31)。この第1特図関係乱数取得処理では、大当たり乱数と、大当たり種別乱数と、リーチ乱数と、変動パターン乱数とを取得し、それら取得した各乱数を第1特図保留記憶部64a(図5)のうち、現在の第1特図保留数に応じた記憶領域に格納する。例えば、現在の第1特図保留数が「3」であった場合は、各乱数を第4記憶領域に記憶する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、第1始動入賞コマンド作成処理を実行する(S32)。この第1始動入賞コマンド作成処理では、S31において第1特図保留記憶部64aに格納した各乱数群に基づいて第1始動入賞コマンドを作成する。この第1始動入賞コマンドは、遊技球が第1始動口11に入賞したことを示すデータ、S31において第1特図保留記憶部64aに格納した各乱数を示すデータ等により構成されている。続いて、遊技制御用マイコン61は、S32において作成した第1始動入賞コマンドをRAM64の出力バッファにセットする(S33)。このセットされた第1始動入賞コマンドは、出力処理(図10のS10)においてサブ制御基板100(図3)に出力され、演出制御用マイコン101が第1始動入賞コマンドに含まれる各乱数に基づいて演出を実行する。また、遊技制御用マイコン61は、更新後の第1特図保留数を特定可能な第1保留指定コマンドを作成し、該コマンドをRAM64の出力バッファにセットする。S33の終了後、遊技球が第1始動口11に入賞していないと判定した場合(S28:No)、又は第1特図保留数U1が「4」に達していると判定した場合(S29:Yes)、遊技制御用マイコン61は、始動口センサ検出処理を終了する。
図11の処理、特にS25,S31の処理を行う遊技制御用マイコン61は、遊技情報取得手段の一例である。また、S25,S31で取得される各種乱数が、遊技情報の一例である。
(普通動作処理)
次に、遊技制御用マイコン61が実行する普通動作処理(図10のS16)の内容について説明する。
遊技制御用マイコン61は、普図保留数の加算、普通図柄表示器53による普通図柄の変動表示、普通図柄が当たりか否かの当たり判定、当たり判定の結果が当たりであった場合の普通可変入賞装置20の開閉動作等の処理を行う。
(特別図柄待機処理)
次に、遊技制御用マイコン61が実行する特別図柄待機処理(図10のS17)の内容についてそれを示す図12を参照しつつ説明する。
遊技制御用マイコン61は、第2特図保留数U2が「0」であるか否かを判定する(S40)。「0」ではないと判定した場合(S40:No)、遊技制御用マイコン61は、後述する第2特図大当たり判定処理(図13)を実行する(S41)。続いて、遊技制御用マイコン61は、後述する第2特図変動パターン選択処理(図14,図15)を実行する(S42)。続いて、遊技制御用マイコン61は、第2特図保留数U2から「1」を減算し(S43)、第2特図保留記憶部64b(図6)の各記憶領域に格納されている各データを、記憶の順番が古い方の記憶領域、つまり、読み出される側に1つずつシフトする(S44)。また、遊技制御用マイコン61は、減算後の第2特図保留数を表示させるように第2特図保留表示器52aを制御する。続いて、遊技制御用マイコン61は、第2特図変動開始処理を実行する(S45)。つまり、第2特別図柄表示器52は、遊技制御用マイコン61が第2特図保留記憶部64b(図6)に記憶されている大当たり乱数に基づいて当否判定を実行する順に第2特別図柄の変動表示を行う。また、第2特別図柄表示器52が第2特別図柄の変動表示を行う毎に、第2特図保留記憶部64bの各記憶領域に記憶されている各データは、記憶の順番が古い方の記憶領域にシフトされる。
この第2特図変動開始処理では、変動開始コマンドをRAM64の出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。RAM64の出力バッファにセットする変動開始コマンドには、後述する第2特図大当たり判定処理(図13)においてセットされた特図停止図柄のデータや第2特図変動パターン選択処理(図14,図15)においてセットされた特図変動パターンのデータが含まれている。また、遊技制御用マイコン61は、更新後の第2特図保留数を特定可能な第2保留指定コマンドをRAM64の出力バッファにセットする。S45の実行後、遊技制御用マイコン61は、特別図柄待機処理を終了する。
また、遊技制御用マイコン61は、S40において、第2特図保留数U2が「0」であると判定した場合(S40:Yes)、第1特図保留数U1が「0」であるか否かを判定する(S46)。「0」ではないと判定した場合(S46:No)、遊技制御用マイコン61は、後述する第1特図大当たり判定処理(図13)を実行する(S47)。続いて、遊技制御用マイコン61は、後述する第1特図変動パターン選択処理(図14,図15)を実行する(S48)。続いて、遊技制御用マイコン61は、第1特図保留数U1から「1」を減算し(S49)、第1特図保留記憶部64a(図5)の各記憶領域に格納されている各データを、記憶の順番が古い方の記憶領域、つまり、読み出される側に1つずつシフトする(S50)。また、遊技制御用マイコン61は、減算後の第1特図保留数を表示させるように第1特図保留表示器51aを制御する。続いて、遊技制御用マイコン61は、第1特図変動開始処理を実行する(S51)。つまり、第1特別図柄表示器51は、遊技制御用マイコン61が第1特図保留記憶部64a(図5)に記憶されている大当たり乱数に基づいて当否判定を実行する順に第1特別図柄の変動表示を行う。また、第1特別図柄表示器51が第1特別図柄の変動表示を行う毎に、第1特図保留記憶部64aの各記憶領域に記憶されている各データは、記憶の順番が古い方の記憶領域にシフトされる。
この第1特図変動開始処理では、変動開始コマンドをRAM64の出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。RAM64の出力バッファにセットする変動開始コマンドには、後述する第1特図大当たり判定処理(図13)においてセットされた特図停止図柄のデータや第1特図変動パターン選択処理(図14,図15)においてセットされた変動パターンのデータが含まれている。また、遊技制御用マイコン61は、更新後の第1特図保留数を特定可能な第1保留指定コマンドをRAM64の出力バッファにセットする。S51の実行後、遊技制御用マイコン61は、特別図柄待機処理を終了する。
また、遊技制御用マイコン61は、S46において、第1特図保留数U1が「0」であると判定した場合(S46:Yes)、演出表示装置7が待機画面(客待ち用のデモ画面)を表示しているか否かを判定する(S52)。すなわち、遊技制御用マイコン61は、待機状態中かを判定する。待機状態は、大当たり遊技中でなく、特別図柄の変動中ではなく、かつ特図保留数が零である状態を指す。ここで、待機画面を表示していると判定した場合(S52:Yes)、遊技制御用マイコン61は、特別図柄待機処理を終了し、待機画面を表示していないと判定した場合(S52:No)、待機画面設定処理を実行する(S53)。この待機画面設定処理では、所定の待機時間の経過を待って、待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをRAM64の出力バッファにセットする。その後、遊技制御用マイコン61は特別図柄待機処理を終了する。また、本実施形態では、第1特図保留に基づく第1特別図柄の変動表示は、第2特図保留数U2が「0」の場合(S40:Yesの場合)に限って行われる。つまり、第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。
(第2特図大当たり判定処理(第1特図大当たり判定処理))
次に、遊技制御用マイコン61が実行する第2特図大当たり判定処理(第1特図大当たり判定処理):図12のS41)の内容についてそれを示す図13を参照しつつ説明する。なお、第2特図大当たり判定処理(図12のS41)と第1特図大当たり判定処理(図12のS47)とは、処理の流れが同じであるため、まとめて説明する。また、第1特図保留記憶部64a及び第2特図保留記憶部64bに共通の事項を説明する場合は、単に特図保留記憶部という。
遊技制御用マイコン61は、RAM64の特図保留記憶部の第1記憶領域(図5、図6)に記憶されている大当たり乱数を読み出し(S60)、大当たり判定テーブルを参照する(S61)。続いて、遊技制御用マイコン61は、確変フラグがONしているか否か、つまり、現在の遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(S62)。なお、確変フラグは、いずれかの確変大当たりに当選したときにONされ、いずれかの通常大当たりに当選したときにOFFされる。ここで、確変フラグがONしていない、つまり、通常確率状態であると判定した場合(S62:No)、遊技制御用マイコン61は、大当たり判定テーブルのうち、通常確率状態の大当たり乱数を参照し、S60において読み出した大当たり乱数と同じ乱数が存在するか否か、つまり、大当たりか否かの当否判定を行う(S63)。
一方、S62において確変フラグがONしている、つまり、現在の遊技状態が高確率状態であると判定した場合(S62:Yes)、遊技制御用マイコン61は、大当たり判定テーブルのうち、高確率状態の大当たり乱数を参照し、S60において読み出した大当たり乱数と同じ乱数があるか否か、つまり、大当たりか否かの当否判定を行う(S64)。
S63で大当たりと判定した場合(S63:Yes)又はS64で大当たりと判定した場合(S64:Yes)、遊技制御用マイコン61は、特図保留記憶部の第1記憶領域(図5、図6)に記憶されている大当たり種別乱数を読み出し、複数の大当たりの種類が設定された大当たり種別判定テーブル(図4)を参照し、大当たりの種別を判定する(S65)。大当たりの種別によって、特図の大当たり図柄、特図の停止図柄、振分率、最大ラウンド数及び大当たり演出図柄等が異なる。ここで、振分率とは、大当たり種別判定テーブルに設定されている複数種類の大当たりのうち、所定の大当たりが選択される確率のことである。また、最大ラウンド数とは、大当たり遊技における実行可能な最大ラウンド数のことである。続いて、遊技制御用マイコン61は、大当たり判定において、大当たりと判定したことを示す大当たりフラグをONする(S66)。
S63で大当たりと判定しなかった場合(S63:No)、S66の終了後、又はS64で大当たりと判定しなかった場合(S64:No)、遊技制御用マイコン61は、ステップS67に移行する。大当たりと判定した場合、遊技制御用マイコン61は、S67において、S65において判定した大当たりの種類に応じた特図の大当たり図柄を確定表示するための特図停止図柄データをRAM64(図2)に設けた特図バッファにセットし、第2特図大当たり判定処理を終了する。また、大当たりではない、つまり、ハズレと判定した場合、遊技制御用マイコン61は、特図のハズレ図柄を確定表示するための特図停止図柄データを特図バッファにセットし、第2特図大当たり判定処理を終了する。図13の処理を実行する遊技制御用マイコン61は、大当たり判定を行う大当たり判定手段の一例である。
(第2特図変動パターン選択処理(第1特図変動パターン選択処理))
次に、遊技制御用マイコン61が実行する第2特図変動パターン選択処理(第1特図変動パターン選択処理):図12のS42,S48)の内容についてそれを示す図14及び図15を参照しつつ説明する。なお、第2特図変動パターン選択処理(図12のS42)と第1特図変動パターン選択処理(図12のS48)とは、処理の流れが同じであるため、まとめて説明する。
遊技制御用マイコン61は、遊技状態が時短状態中であるか否かを判定する(S70)。時短状態中であるか否かは、時短状態中であるか否かを特定可能な情報(時短フラグ)がONしているか否かによって判定することができる。時短フラグは、時短状態に制御されるときにONされる一方、時短状態が終了するときにOFFされる。
時短フラグがONしていない、つまり、時短状態中ではないと判定した場合(S70:No)、遊技制御用マイコン61は、ステップS71に移行する。一方、時短フラグがONしている、つまり、時短状態中であると判定した場合(S70:Yes)、遊技制御用マイコン61は、ステップS77に移行する。ステップS71又はステップS77に移行した遊技制御用マイコン61は、大当たりフラグがONしているか否かを判定する(S71,S77)。大当たりフラグがONしていると判定した場合(S71,S77:Yes)、遊技制御用マイコン61は、特図変動パターン選択テーブルを参照して特図変動パターンを選択する(S72,S78)。例えば、非時短状態中であれば、遊技制御用マイコン61は、特図変動パターン選択テーブルにおいて非時短状態で大当たりの場合の変動パターン乱数を参照する。同様に、時短状態中であれば、遊技制御用マイコン61は、時短状態で大当たりの場合の変動パターン乱数を参照する。そして、遊技制御用マイコン61は、特図保留記憶部の第1記憶領域(図5、図6)に記憶されている変動パターン乱数を取得し、その取得した変動パターン乱数と同じ変動パターン乱数と対応付けられている特図変動パターンを選択する。
また、S71又はS77において大当たりフラグがONしていない、つまり、ハズレと判定した場合(S71,S77:No)、遊技制御用マイコン61は、特図保留記憶部の第1記憶領域(図5、図6)に記憶されているリーチ乱数を取得し、その取得したリーチ乱数がリーチ成立乱数であるか否かを判定する(S73,S79)。非時短状態である場合、特図保留記憶部の第1記憶領域から取得したリーチ乱数が、リーチ判定テーブルのうち、非時短状態に設定されているリーチ乱数であるか否かを判定する。取得したリーチ乱数が、非時短状態時のリーチ乱数の中に存在する場合、遊技制御用マイコン61は、リーチ成立乱数であると判定する(S73:Yes)。
同様に、時短状態である場合、遊技制御用マイコン61は、特図保留記憶部の第1記憶領域から取得したリーチ乱数が、リーチ判定テーブルのうち、時短状態に設定されているリーチ乱数であるか否かを判定する。取得したリーチ乱数が、時短状態時のリーチ乱数の中に存在する場合、遊技制御用マイコン61は、リーチ成立乱数であると判定する(S79:Yes)。
その後、遊技制御用マイコン61は、特図変動パターン選択テーブルを参照して特図変動パターンを選択する(S74,S80)。例えば、非時短状態であれば、遊技制御用マイコン61は、特図変動パターン選択テーブルにおいて非時短状態でリーチ有りハズレの場合の変動パターン乱数を参照する。同様に、時短状態であれば、遊技制御用マイコン61は、時短状態でリーチ有りハズレの場合の変動パターン乱数を参照する。そして、遊技制御用マイコン61は、特図保留記憶部の第1記憶領域(図5、図6)に記憶されている変動パターン乱数を取得し、その取得した変動パターン乱数と同じ変動パターン乱数と対応付けられている特図変動パターンを選択する。
また、S73又はS79においてリーチ乱数がリーチ成立乱数ではないと判定した場合(S73,S79:No)、遊技制御用マイコン61は、特図変動パターン選択テーブルを参照して特図変動パターンを選択する(S75,S81)。例えば、非時短状態であれば、遊技制御用マイコン61は、特図変動パターン選択テーブルにおいて非時短状態でリーチ無しハズレの場合の変動パターン乱数を参照する。同様に、時短状態であれば、遊技制御用マイコン61は、特図変動パターン選択テーブルにおいて時短状態でリーチ無しハズレの場合の変動パターン乱数を参照する。そして、遊技制御用マイコン61は、特図保留記憶部の第1記憶領域(図5、図6)に記憶されている変動パターン乱数を取得し、その取得した変動パターン乱数と同じ変動パターン乱数と対応付けられている特図変動パターンを選択する。
S72,S74,S75,S78,S80,S81の終了後、遊技制御用マイコン61は、選択した変動パターンを示す変動パターンデータをRAM64(図2)に設けた特図変動パターンバッファにセットし(図14のS76)、第2特図変動パターン選択処理を終了する。
S76において特図変動パターンバッファにセットした変動パターンデータは、前述した特別図柄待機処理のS45(図12)においてセットされる変動開始コマンドに含められ、メイン側タイマ割込処理の出力処理(図10のS10)により、サブ制御基板100(図3)へ出力される。また、第1特図変動パターン選択処理も第2特図変動パターン選択処理と同じ流れで実行され、S76において特図変動パターンバッファにセットした変動パターンデータは、前述した特別図柄待機処理のS51(図12)においてセットされる変動開始コマンドに含められ、メイン側タイマ割込処理の出力処理(図10のS10)により、サブ制御基板100(図3)へ出力される。
(特別図柄変動処理)
次に、遊技制御用マイコン61が実行する特別図柄変動処理(図10のS18)の内容についてそれを示す図16を参照しつつ説明する。
遊技制御用マイコン61は、特別図柄の変動時間(図12のS42またはS48において選択された特図変動パターンに応じて決まる変動時間)が終了したか否かを判定する(S90)。特別図柄の変動時間が終了したと判定した場合(S90:Yes)、遊技制御用マイコン61は、特別図柄の変動表示を停止させるための変動停止コマンドをRAM64(図2)に設けたコマンドバッファにセットする(S91)。続いて、遊技制御用マイコン61は、特別図柄の変動表示を、第2特図大当たり判定処理(第1特図大当たり判定処理)のS67(図13)においてセットした特図停止図柄データに応じた図柄(特図の大当たり図柄または特図のハズレ図柄)で停止させる特別図柄停止処理を実行する(S92)。
続いて、遊技制御用マイコン61は、遊技状態管理処理を実行する(S93)。パチンコ遊技機1における遊技状態管理処理では、大当たり判定で大当たりと判定された場合、大当たりの種別に基づいて、大当たり遊技終了後の遊技状態が制御されるようになっている。具体的には、いずれかの確変大当たり(図4)を決定した場合、遊技制御用マイコン61は、当選時の遊技状態にかかわらず、大当たり遊技の終了後、確変フラグをONにし、高確率状態に制御する。一方、遊技制御用マイコン61は、いずれかの通常大当たり(図4)を決定した場合、当選時の遊技状態にかかわらず、大当たり遊技の終了後、確変フラグをOFFにし、通常確率状態に制御する。
一方、遊技制御用マイコン61は、2R通常大当たり又は2R確変大当たり(図4)を決定した場合、時短フラグをONにしない。一方、10R通常大当たりを決定した場合、遊技制御用マイコン61は、当選時の遊技状態にかかわらず、大当たり遊技の終了後、時短フラグをONにし、時短状態に制御する。加えて、遊技制御用マイコン61は、減算方式でカウントする第1時短カウンタの値に「100」をセットし、時短状態中に特別図柄の図柄変動が行われる度に、第1時短カウンタの値を1ずつ減算する。そして、第1時短カウンタの値が「0」であると判定した場合、遊技制御用マイコン61は、時短フラグをOFFにする。一方、10R確変大当たりを決定した場合、遊技制御用マイコン61は、大当たり判定で大当たりと判定されるまで、時短フラグをONの状態で維持し、時短状態に制御する。また、遊技制御用マイコン61は、「通常+非時短」状態中に特別図柄の図柄変動が行われる度に、加算方式でカウントする第2時短カウンタの値を1ずつ加算するようになっており、当該カウンタの値が所定値(この例では「1000」)に到達した場合、時短フラグをONにする。第2時短カウンタの値が所定値であったことを契機に時短フラグをONにした遊技制御用マイコン61は、第1時短カウンタの値に特定値(この例では「1330」)をセットし、時短状態中に特別図柄の図柄変動が行われる度に、第1時短カウンタの値を1ずつ減算し、「0」となった場合に時短フラグをOFFにし、非時短状態に制御する。このように、パチンコ遊技機1では、特定の大当たりを決定した場合だけでなく、大当たり遊技終了後、次回の大当たり遊技が開始されるまでに、非時短状態での特図変動の変動回数が特定回数に到達した場合にも、時短状態で制御されるようになっている。
そして、遊技制御用マイコン61は、各フラグの情報を含む遊技状態指定コマンドをRAM64の出力バッファにセットし、遊技状態管理処理を終了する。RAM64の出力バッファにセットされた遊技状態指定コマンドは、メイン側タイマ割込処理の出力処理(図10のS10)においてサブ制御基板100に出力される。
続いて、遊技制御用マイコン61は、大当たりフラグがONになっているか否かを判定し(S94)、ONになっていると判定した場合(S94:Yes)、遊技状態リセット処理を実行する(S95)。この遊技状態リセット処理では、確変フラグがONになっているか否かを判定し、ONになっていると判定した場合は、確変フラグをOFFにする。また、時短フラグがONになっているか否かを判定し、ONになっていると判定した場合は、時短フラグをOFFにする。つまり、大当たり遊技の実行中は、「通常+非時短」に制御される。
続いて、遊技制御用マイコン61は、大当たり遊技を開始するために、大当たりオープニング設定を行い(S96)、大当たりオープニングを実行させるためのオープニングコマンドをセットする(S97)。大当たりオープニングとは、大当たりの発生を祝う演出画像を演出表示装置7に表示したり、大当たりの発生を祝う楽曲を各スピーカ8から再生したりする演出のことである。オープニング設定では、大当たり遊技のオープニングの実行時間を所定のタイマにセットする。
続いて、遊技制御用マイコン61は、特別電役作動有効カウンタの値をセットする(S98)。特別電役作動有効カウンタは、大当たり遊技におけるラウンド数の残回数をカウントするカウンタである。なお、遊技制御用マイコン61は、実行中の大当たり遊技のラウンド数を特定するラウンド指定コマンドをセットする。そして、遊技制御用マイコン61は、大当たり遊技を終了させるに際し、エンディング演出を実行させるためのエンディングコマンドをセットする。
S98の終了後、特別図柄の変動時間が終了していないと判定した場合(S90:No)、又は大当たりフラグがONになっていないと判定した場合(S94:No)、遊技制御用マイコン61は、特別図柄変動処理を終了する。
(サブ側主制御処理)
次に、演出制御用マイコン101(図3)が実行するサブ側主制御処理についてそれを示す図17を参照しつつ説明する。
最初に、演出制御用マイコン101は、初期設定を実行する(S100)。この初期設定では、例えば、スタックの設定、定数の設定、割込時間の設定、CPU102(図3)の設定、SIO(System Input/Output)、PIO(Parallel Input/Output)、CTC(Counter/Timer Circuit:割込時間を管理するための回路)の設定、各種のフラグ、カウンタ及びタイマ等のリセット等を行う。続いて、演出制御用マイコン101は、電源断信号がONしており、かつ、RAM120(図3)の内容が正常であるか否かを判定し(S101)、否定判定した場合(S101:No)、RAM120を初期化し(S102)、S103に進む。また、S101において肯定判定した場合(S101:Yes)、遊技制御用マイコン61は、RAM120を初期化しないでS103に進む。つまり、電源断信号がONになっていない場合、または、電源断信号がONになっていてもRAM120の内容が正常でない場合には(S101:No)、演出制御用マイコン101は、RAM120を初期化するが、停電等で電源断信号がONとなったがRAM120の内容が正常に保たれている場合には(S101:Yes)、RAM120を初期化しない。なお、RAM120を初期化すれば、各種のフラグ、カウンタ及びタイマ等の値はリセットされる。また、このS100~S102は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
続いて、演出制御用マイコン101は、割込禁止を行い(S103)、乱数更新処理を実行する(S104)。この乱数更新処理では、種々の演出決定用乱数カウンタの初期値を更新する。なお、演出決定用乱数には、変動演出パターンを決定するための変動演出パターン乱数、種々の予告演出を決定するための予告演出乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の遊技制御用マイコン61が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。続いて、演出制御用マイコン101は、コマンド送信処理を実行する(S105)。このコマンド送信処理では、演出制御用マイコン101のRAM120内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板200、音声制御基板78及びランプ制御基板79等に送信する。続いて、演出制御用マイコン101は割込許可を実行する(S106)。以降、S103~S106を繰り返し実行する。また、割込許可中においては、受信割込処理(S107)、1msタイマ割込処理(S108)及び10msタイマ割込処理(S109)の実行が可能となる。
(受信割込処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する受信割込処理(図17のS107)について説明する。
演出制御用マイコン101は、主制御基板60(図2)から、演出制御用マイコン101の外部INT(割込)入力部に与えられるストローブ信号(STB信号)の信号レベルが変化したか否か、つまり、コマンドを受信するタイミングであるか否かを判定する。例えば、ストローブ信号の信号レベルがハイレベルからローレベルに変化したか否かを判定する。そして、受信するタイミングではないと判定した場合、演出制御用マイコン101は、本処理を終了する。一方、受信するタイミングであると判定した場合、演出制御用マイコン101は、主制御基板60から送信されてきた各種のコマンドを受信し、それら受信した各種のコマンドをRAM120(図3)の受信バッファに格納する。この受信割込処理は、他の割込処理(S108,S109)に優先して実行される処理である。
(1msタイマ割込処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する1msタイマ割込処理(図17のS108)についてそれを示す図18を参照しつつ説明する。
演出制御用マイコン101は、サブ制御基板100に1msec周期の割込パルスが入力される度に、この1msタイマ割込処理を実行する。演出制御用マイコン101は、入力処理を実行する(S110)。この入力処理では、演出ボタン検出スイッチ9aからの検出信号に基づいて、スイッチがONしたことを示すスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する。続いて、演出制御用マイコン101は、出力処理を実行する(S111)。この出力処理では、後述する変動演出開始処理のS155(図21)においてRAM120(図3)のコマンドバッファにセットされる変動開始コマンドを画像制御基板200に出力する。
また、演出表示装置7の表示に合わせて盤ランプ2a、左サイドランプ23a及び右サイドランプ23b(図3)を発光させるために、後述する10msタイマ割込処理におけるランプ処理(図19のS123)等で作成したランプデータをランプ制御基板79(図3)に出力する。つまり、ランプデータに従って盤ランプ2a、左サイドランプ23a及び右サイドランプ23bを所定の発光態様で発光させる。
続いて、演出制御用マイコン101は、変動開始コマンドを出力したか否かを判定する(S112)。変動開始コマンドは、後述する変動演出開始処理のS155(図21)においてRAM120(図3)のコマンドバッファにセットされ、S111において画像制御基板200に出力される。ここで、演出制御用マイコン101は、変動開始コマンドを出力したと判定した場合(S112:Yes)、変動演出パターンの変動時間の計測を開始する(S113)。続いて、演出制御用マイコン101は、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理を行う(S114)。S114の終了後、又は変動開始コマンドを出力していないと判定した場合(S112:No)、演出制御用マイコン101は、1msタイマ割込処理を終了する。
(10msタイマ割込処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する10msタイマ割込処理(図17のS109)についてそれを示す図19を参照しつつ説明する。
演出制御用マイコン101は、サブ制御基板100に10msec周期の割込パルスが入力される度に、この10msタイマ割込処理を実行する。演出制御用マイコン101は、後述する受信コマンド解析処理(図20)を実行し(S120)、スイッチ状態取得処理を実行する(S121)。このスイッチ状態取得処理では、1msタイマ割込処理の入力処理(図18のS110)において作成したスイッチデータを10msタイマ割込処理用のスイッチデータとしてRAM120に格納する。続いて、スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて、演出表示装置7が表示するボタン演出等の表示内容を設定するスイッチ処理を実行する(S122)。続いて、演出制御用マイコン101は、ランプ処理を実行する(S123)。このランプ処理では、演出表示装置7の表示に合わせて各ランプ(盤ランプ2a、左サイドランプ23a及び右サイドランプ23b等)の発光を制御するためのランプデータの作成や発光演出の時間管理等を行う。これにより、各ランプは、演出表示装置7の表示に合った発光演出を行う。
続いて、演出制御用マイコン101は、音声制御処理を実行する(S124)。この音声制御処理では、音声制御データ(各スピーカ8からの音声の出力を制御するためのデータ)の作成、その作成した音声制御データの音声制御基板78(図3)への出力、音声演出の時間管理等を行う。これにより、演出表示装置7の表示に合わせて音声が各スピーカ8から出力される。続いて、演出制御用マイコン101は、その他の処理を実行し(S125)、10msタイマ割込処理を終了する。その他の処理(S125)では、変動演出パターン乱数、予告演出を決定するための予告演出乱数等を更新する等の処理を実行する。
(受信コマンド解析処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する受信コマンド解析処理(図19のS120)についてそれを示す図20を参照しつつ説明する。
演出制御用マイコン101は、主制御基板60(図2)から遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定する(S130)。遊技状態指定コマンドを受信したと判定した場合(S130:Yes)、演出制御用マイコン101は、サブ側遊技状態設定処理を実行する(S131)。遊技状態指定コマンドには、遊技状態(通常確率状態か高確率状態か、時短状態か非時短状態か)を示す情報等が含まれている。このサブ側遊技状態設定処理では、受信した遊技状態指定コマンドを解析し、遊技状態指定コマンドに含まれている情報に基づき、遊技状態フラグを設定する。遊技状態フラグは、現時点で設定されている遊技状態を示すフラグである。遊技状態指定コマンドに含まれている情報が通常確率状態かつ非時短状態を示している場合は、遊技状態フラグ「1」をセットする。また、通常確率状態かつ時短状態を示している場合は、遊技状態フラグ「2」をセットする。また、高確率状態かつ時短状態を示している場合は、遊技状態フラグ「3」をセットする。
S131の終了後、又は遊技状態指定コマンドを受信していないと判定した場合(S130:No)、演出制御用マイコン101は、主制御基板60からオープニングコマンドを受信したか否かを判定する(S132)。オープニングコマンドを受信したと判定した場合(S132:Yes)、演出制御用マイコン101は、オープニング演出選択処理を実行する(S133)。このオープニング演出選択処理では、オープニングコマンドを解析し、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のオープニング中に実行するオープニング演出のパターン(内容)を選択する。詳しくは、オープニングコマンド毎にオープニング演出パターンが対応付けて設定されたオープニング演出パターン選択テーブル(図示せず)を参照し、受信したオープニングコマンドと対応付けられているオープニング演出パターンを選択する。そして、選択したオープニング演出パターンにてオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをRAM120(図3)の出力バッファにセットする。
S133の終了後、又はオープニングコマンドを受信していないと判定した場合(S132:No)、演出制御用マイコン101は、主制御基板60からラウンド指定コマンドを受信したか否かを判定する(S134)。ラウンド指定コマンドを受信したと判定した場合(S134:Yes)、演出制御用マイコン101は、ラウンド演出選択処理を実行する(S135)。このラウンド演出選択処理では、大当たり遊技の各ラウンドにおいて実行する演出の種類を選択する。この演出は、演出表示装置7が表示する画像及び各スピーカ8が出力する音声等による演出であり、大当たりの種類によって異なる。詳しくは、ラウンド指定コマンド毎にラウンド演出が対応付けられたラウンド演出テーブル(図示せず)を参照し、受信したラウンド指定コマンドと対応付けられているラウンド演出を選択する。
S135の終了後、又はラウンド指定コマンドを受信していないと判定した場合(S134:No)、演出制御用マイコン101は、主制御基板60からエンディングコマンドを受信したか否かを判定する(S136)。主制御基板60からエンディングコマンドを受信したと判定した場合(S136:Yes)、演出制御用マイコン101は、エンディング演出選択処理を実行する(S137)。このエンディング演出選択処理では、実行中の大当たり遊技の契機となった大当たりの種類に応じて、大当たりの終了時に演出表示装置7及び各スピーカ8により実行するエンディング演出の種類を選択すること等を行う。
続いて、演出制御用マイコン101は、演出モード設定処理を実行する(S138)。第1始動入賞コマンド又は第2始動入賞コマンドにより、2R通常大当たり又は2R確変大当たりを特定した場合、演出制御用マイコン101は、非時短演出モードを設定することを示す値をモードフラグにセットするとともに、非時短演出モードを設定することを指定するモード指定コマンドをRAM120の出力バッファにセットする。2R通常大当たり又は2R確変大当たりに当選している場合、演出制御用マイコン101は、通常の特図変動が行われているときのステージとは異なるステージを設定するようにしてもよい。また、第1始動入賞コマンド又は第2始動入賞コマンドにより、10R通常大当たり又は10R確変大当たりを特定した場合、演出制御用マイコン101は、時短演出モードを設定することを示す値をモードフラグにセットするとともに、時短演出モードを設定することを指定するモード指定コマンドをRAM120の出力バッファにセットする。
S138の終了後、又は主制御基板60からエンディングコマンドを受信していないと判定した場合(S136:No)、演出制御用マイコン101は、主制御基板60から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(S139)。主制御基板60から変動開始コマンドを受信したと判定した場合(S139:Yes)、演出制御用マイコン101は、後述する変動演出開始処理(図21)を実行する(S140)。続いて、演出制御用マイコン101は、特定演出としての敵殲滅演出を演出表示装置7に実行させるための敵殲滅演出制御処理(図23)を実行する(S141)。敵殲滅演出の詳細は後述する。S141の終了後、又は主制御基板60から変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(S139:No)、演出制御用マイコン101は、主制御基板60から変動停止コマンドを受信したか否かを判定する(S142)。主制御基板60から変動停止コマンドを受信したと判定した場合(S142:Yes)、演出制御用マイコン101は、変動演出終了処理を実行する(S143)。この変動演出終了処理では、演出制御用マイコン101は、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをRAM120(図3)の出力バッファにセットする。セットした変動演出終了コマンドがコマンド送信処理(図17のS105)によって画像制御基板200(図3)に送信されると、画像制御基板200は、演出表示装置7において左演出図柄9L、中演出図柄9C及び右演出図柄9R(図1)を所定の停止パターンを経て確定表示する。S143の終了後、又は主制御基板60から変動停止コマンドを受信していないと判定した場合(S142:No)、演出制御用マイコン101は、その他の処理を実行し(S144)、受信コマンド解析処理を終了する。その他の処理(S144)では、上記各コマンド以外のコマンド(例えば、普図用の変動開始コマンドや普通図柄変動停止コマンド)に基づく処理等を行う。
画像制御基板200に対して、敵殲滅演出の実行指示を行う演出制御用マイコン101は、演出制御手段の一例である。また、演出制御用マイコン101からの指示を受け、演出表示装置7に敵殲滅演出を表示させる画像制御基板200も、演出制御手段の一例である。また、敵殲滅演出中、演出内容に合わせてスピーカ8から音声が出力されたり、サイドランプ23a,23b等が点滅してもよい。この場合、これらの部材を制御する各制御基板78,79も、演出制御手段の一例である。
(変動演出開始処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する変動演出開始処理(図20のS140)についてそれを示す図21を参照しつつ説明する。
演出制御用マイコン101は、受信した変動開始コマンドを解析する(S150)。変動開始コマンドには、第2特図変動パターン選択処理(第1特図変動パターン選択処理)でセットされた第2特図変動パターン(第1特図変動パターン)の情報、特図停止図柄(大当たり種別判定結果)等が含まれている。続いて、演出制御用マイコン101は、S150において解析した変動開始コマンドが第1特図用の変動開始コマンドである場合は、第1特図保留数と同期するよう、第1特図保留演出カウンタの値を「1」減算し、第2特図用の変動開始コマンドである場合は、第2特図保留数と同期するよう、第2特図保留演出カウンタの値を「1」減算する(S151)。続いて、演出制御用マイコン101は、特図保留演出記憶部に記憶されている始動入賞コマンド等の各データを古い記憶領域の方にシフトする(S152)。続いて、演出制御用マイコン101は、演出表示装置7が変動演出パターンを表示する際に最終的に確定表示する左演出図柄9L、中演出図柄9C及び右演出図柄9R(図1)の組み合わせを、演出図柄選択テーブル(図示せず)を参照して選択する(S153)。
続いて、演出制御用マイコン101は、演出内容選択処理を実行する(S154)。演出内容選択処理では、演出図柄の変動に伴ってパチンコ遊技機1で行われる演出の内容を、演出選択テーブル(図示せず)の中から、指示された特図変動パターンに基づいて選択する。続いて、演出制御用マイコン101は、S154において選択した演出内容の表示を演出表示装置7に開始させるための演出図柄変動表示開始コマンドをRAM120の出力バッファにセットする(S155)。その後、演出制御用マイコン101は、変動演出開始処理を終了する。
(敵殲滅演出制御処理)
最初に、敵殲滅演出の演出態様について図22を参照しつつ説明する。
通常確率状態かつ非時短状態で行われる変動回数が所定回数(この例では20×n(n=整数))に到達すると、図22(a)に示すように、演出表示装置7では複数の敵を表す敵画像TGと、その残数を示す残数カウンタZCと、演出ボタン9の操作を促すボタン画像BGが表示される。そして、演出ボタン9が操作されると、図22(b)に示すように、敵画像TGが撃破されるとともに、残数カウンタZCの値が減少する。そして、通常確率状態かつ非時短状態で行われる変動回数が特定回数(この例では1000回)に到達すると、図22(c)に示すように、演出表示装置7では、敵画像TGが全て撃破された画像とともに残数カウンタZCの値が零となり、敵殲滅演出が終了する。このように、敵殲滅演出は、対象物としての敵を殲滅させることを目的として行われる演出となっている。ちなみに、パチンコ遊技機1では、第2時短カウンタの値や、後述するサブ側第2時短カウンタの値を更新することで、「通常+非時短」の状態で行われた特図変動の実行回数を内部的にカウントしているが、その回数を演出表示装置7などの報知手段によって直接報知しないようになっている。よって、パチンコ遊技機1は、「通常+非時短」の遊技状態であと何回変動が行われると時短状態が付与されるのかを遊技者が直接把握することができない仕様となっている。また、パチンコ遊技機1では、所定回数毎に敵殲滅演出が実行されるようになっているが、敵殲滅演出終了後、次の敵殲滅演出が開始されるまでの間も、残数カウンタZCによって特定される値(敵の残数)が、演出表示装置7に表示されるようになっている。
次に、演出制御用マイコン101が実行する敵殲滅演出制御処理(図20のS141)についてそれを示す図23を参照しつつ説明する。
演出制御用マイコン101は、遊技状態フラグの値を確認し、その値が「1」であるか否か、つまり、現在の遊技状態が「通常+非時短」であるか否かを確認する(S160)。現在の遊技状態が「通常+非時短」でない場合(S160:No)、演出制御用マイコン101は、敵殲滅演出制御処理を終了する。一方、現在の遊技状態が「通常+非時」である場合(S160:Yes)、演出制御用マイコン101は、S161の処理に進む。すなわち、演出制御用マイコン101は、現在の遊技状態が「通常+非時短」である場合のみ、演出表示装置7等に対して敵殲滅演出を実行させ得る。
S161において演出制御用マイコン101は、これから開始させようとする図柄変動が、「通常+非時短」で行われる20×n回目の図柄変動であるか否かを判定する。演出制御用マイコン101は、「通常+非時短」で図柄変動が行われる度に、加算方式でカウントするサブ側第2時短カウンタの値を1ずつ加算し、変動回数を計数する。このため、演出制御用マイコン101は、「通常+非時短」で行われる図柄変動の回数を把握することができる。なお、サブ側第2時短カウンタの値は、主制御基板60側の第2時短カウンタと一致する。
「通常+非時短」で行われる20×n回目の図柄変動ではないと判定した場合(S161:No)、演出制御用マイコン101は、敵殲滅演出制御処理を終了する。一方、「通常+非時短」で行われる20×n回目の図柄変動であると判定した場合(S161:Yes)、演出制御用マイコン101は、S162の処理に進む。すなわち、演出制御用マイコン101は、「通常+非時短」において、毎回、敵殲滅演出を実行させるのではなく、20×n回目の図柄変動毎に、敵殲滅演出を実行させ得る。
S162の説明に戻り、演出制御用マイコン101は、変動演出開始処理(図21)で解析した変動開始コマンドに基づく図柄変動が、「通常+非時短」で行われる1000回目の図柄変動であるか否かを判定する。「通常+非時短」で行われる1000回目の図柄変動であると判定した場合(S162:Yes)、演出制御用マイコン101は、敵殲滅演出において、敵の残数が零となるよう、殲滅数を決定する(S163)。すなわち、演出制御用マイコン101は、図22(a)等に示す残数カウンタZCの値が零となるよう、殲滅数を決定する。殲滅数を決定した演出制御用マイコン101は、その後、残数カウンタZCの値を零とすること、敵画像TGの残数を零とすることなどを指示する殲滅指示コマンドをRAM120の送信バッファにセットし(S164)、敵殲滅演出制御処理を終了する。
一方、「通常+非時短」の状態で行われる1000回目の図柄変動ではないと判定した場合(S162:No)、演出制御用マイコン101は、演出ボタン9が操作されたか否かを判定する(S165)。演出ボタン9が操作されたと判定した場合(S165:Yes)、演出制御用マイコン101は、抽選により敵の殲滅数を決定する(S166)。敵の殲滅数は、殲滅数決定用のテーブル(図示せず)を用いて決定する。殲滅数決定用のテーブルでは、敵の残数毎に殲滅数が対応付けられている。例えば、敵の残数が5000体以下4000体以上であるときには、敵の殲滅数として「500体」、「300体」、「100体」のうちいずれかを選択可能となるよう、乱数が対応付けられている一方で、敵の残数が1000体以下500体以上であるときには、敵の殲滅数として「50体」「10体」「1体」のうちいずれかを選択可能となるよう、乱数が対応付けられている。そして、演出制御用マイコン101は、敵の殲滅数を決定するために取得した乱数値と、殲滅数決定用のテーブルに対応付けられた乱数を比較し、敵の殲滅数を決定する。
S166にて敵の殲滅数を決定した演出制御用マイコン101は、S164に移行し、現在の敵の数から決定した敵の殲滅数を減算した値を残数カウンタZCの値とすること、敵画像TGを減らすことなどを指示する殲滅指示コマンドをRAM120の送信バッファにセットし、敵殲滅演出制御処理を終了する。つまり、演出制御用マイコン101は、演出ボタン9が操作されたことを契機に敵を減少させる。その一方で、演出ボタン9が操作されていないと判定した場合(S165:No)、演出制御用マイコン101は、敵殲滅演出制御処理を終了する。
このように、演出制御用マイコン101は、20×n回目の図柄変動では、演出ボタン9が操作された場合に限り、敵を減少させるようになっている。ただし、1000回目の図柄変動である場合には、演出ボタン9が操作されたか否かを問わず、必ず敵殲滅演出で敵の残数を「零」とするようになっている。なお、演出ボタン9は、操作手段の一例である。
次に、敵殲滅演出における演出の流れについて図24を参照しつつ説明する。
図24は、2R通常大当たりに当選した場合において、大当たり遊技終了後に行われる敵殲滅演出の具体的な一例を示している。
前提により、2R通常大当たりに当選すると、大当たり遊技終了後の遊技状態は、「通常+非時短」となる。そして、この遊技状態となってから20回目の図柄変動において敵殲滅演出が行われる(時点a)。ここで、演出ボタン9が操作されると、演出表示装置7では、遊技者が演じるキャラクタが敵を撃破したかのような演出が行われ、敵画像TGが減少するとともに、残数カウンタZCの値が減少する(図22(b)参照)。その後も、指示された変動パターンに基づく演出内容で図柄変動が複数回実行され、再度、敵殲滅演出の実行タイミングが到来すると、演出表示装置7において敵殲滅演出が行われる(時点b)。ここで、演出ボタン9が操作されると、時点aで実行された敵殲滅演出と同様、敵画像TGが減少するとともに、残数カウンタZCの値が減少する。
その後も、敵殲滅演出の実行タイミングが到来する度に(20×n回目)、敵殲滅演出が実行される。つまり、この実施形態では、20回毎に敵殲滅演出の実行チャンスが到来する。そして、演出ボタン9が操作される度に敵が減少する態様で演出が実行されるので、遊技者は、敵を撃破すると有利な展開になるのではと期待を抱くことができる。さらに、遊技者は、残数カウンタZCの値とパチンコ遊技機1で発生する事象の関連性に期待を持つようになり、残数カウンタZCの値にも注目するようになる。
そして、「通常+非時短」の状態で行われる変動回数が1000回に到達すると(時点c)、演出表示装置7では、敵画像TGが全て撃破され、かつ残数カウンタZCの値が零となり、敵殲滅演出が終了する(図22(c)参照)。その後、演出表示装置7では、例えば「時短突入」などのメッセージが表示され、次の図柄変動からは、予め定めた回数(この零では1330回)の図柄変動が行われるか、大当たり判定で大当たりと判定されるまで、時短状態に制御される。
このような態様で敵殲滅演出を実行させることで、遊技者は、敵の残数と非時短状態から時短状態に切り替わるまでの残り変動回数とが、間接的に関連していることを把握することができる。そして、残数カウンタZCの値が零となると、非時短状態から時短状態に切り替わるという本パチンコ遊技機1の遊技性を理解することができる。
[第1実施形態の効果]
(1-1)敵を減少させるという敵殲滅演出の内容によって、非時短状態から時短状態に切り替わるまでの残り変動回数が直接報知されるわけではなく、間接的に報知されるので、遊技者は、敵殲滅演出の内容からは遊技状態の切り替わりタイミングを把握し難い。そして、遊技者は、敵殲滅演出でどのような演出が行われると有利な展開になるのかということに興味を持つことになるので、結果、継続して遊技を楽しませることができる。
(1-2)敵殲滅演出が実行される度に敵の残数も変化するが、敵の残数と、非時短状態から時短状態に切り替わるまでの残り変動回数が一致するわけではない。これにより、遊技者に対して、敵の残数と遊技状態が切り替わるまでの残り変動回数との関係性を知りたいと思わせることができ、結果、継続して遊技を楽しませることができる。
(1-3)敵殲滅演出の途中過程では、いつ、非時短状態から時短状態に切り替わるのかが分かり難かったとしても、「通常+非時短」の状態で行われる変動回数が特定回数(1000回)に到達したときには、対象物である敵の残数が零となり、かつ時短状態に切り替わるので、遊技者にとって分かりやすい演出とすることができる。
(1-4)敵殲滅演出における敵の減少数は、抽選によってランダムに決定されるので、敵の残数から、非時短状態から時短状態への切り替わりタイミングの到来時期を推測させ難くすることができる。また、例えば、1回あたりの敵の減少数が多ければ、切り替わりタイミングがもうすく到来するかもしれない等の期待を持たせることができる。
(1-5)敵殲滅演出における敵の減少数は、抽選によってランダムに決定されるので、例えば、残数カウンタZCの値が「50」であっても、非時短状態から時短状態へ切り替わるまでに必要な変動数が「200回」という状況も発生し得る。また、残数カウンタZCの値が「1」であっても、非時短状態から時短状態へ切り替わるまでに必要な変動数が「50回」という状況も発生し得る。このように、「敵の残数と遊技状態が切り替わるまでに必要な変動数」として様々な組み合わせが発生し得るので、より一層、興趣の向上に繋がる。
(1-6)演出ボタン9が操作された場合に敵を減少させるという、遊技者参加型の演出とすることで、遊技者自身の操作によって、非時短状態から時短状態への切り替わりタイミングを引き寄せているかのような感覚を与えることができる。
(1-7)敵殲滅演出を毎変動行うのではなく、予め定めた実行タイミングの到来に伴って行うようにした。これによれば、次の敵殲滅演出は、前回の敵殲滅演出の続きから開始されることになるので、敵殲滅演出の続きを視認したい遊技者に対して、継続して遊技を楽しませることができる。
(1-8)非時短状態から時短状態へ切り替わるために必要な変動数(この例では1000回)よりも、敵殲滅演出の開始時における残数カウンタZCの値を多くすることで(この例では5000)、残り変動数と敵の減少数が1対1の関係ではなくなる。よって、敵殲滅演出の態様からは、あと何回、図柄変動を行えば時短状態に切り替わるのかが分かり難くなり、結果、時短状態に切り替わるまで継続して遊技を楽しませることができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態のパチンコ遊技機について図25(a),(b)を参照しつつ説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機は、予め定めた回数分の図柄変動が終了するまで確変機能が作動する、所謂、ST機である。なお、本実施形態のパチンコ遊技機は、係る特徴以外は、前述した第1実施形態のパチンコ遊技機1と同一であるため、その同一部分の説明を省略する。また、第1実施形態のパチンコ遊技機1と同一の構成については同一の符号を用いる。
図25(a)は、2R通常大当たりに当選した場合に行われる敵殲滅演出の具体的な一例を示している。この例では、第1実施形態の図24と同じ流れで遊技が実行されることになるので、ここでは説明を省略する。
図25(b)は、2R確変大当たりに当選した場合に行われる敵殲滅演出の具体的な一例を示している。
前提により、2R確変大当たりに当選すると、大当たり遊技終了後の遊技状態は、「高確率+非時短」となる。そして、「高確率+非時短」の状態で予め定めた回数(この例では30回)の図柄変動が行われると、遊技状態が「高確率+非時短」から「通常+非時短」に切り替わる(時点d)。そして、「通常+非時短」の状態となってから20×n回目の図柄変動において敵殲滅演出が行われる。なお、図25(a)に示す時点cと、図25(b)に示す時点eとでは、大当たり遊技終了後からの変動回数が同一回数であるが、図25(a)に示す時点cでは、残数カウンタZCの値が零となる一方で、図25(b)に示す時点eでは、残数カウンタZCの値が零とならない。
その理由を以下に示す。図25(b)の例では、大当たり遊技終了後、まず「高確率+非時短」の状態で図柄変動が実行されているため、第2時短カウンタ及びサブ側第2時短カウンタは作動せず、遊技状態が「高確率+非時短」から「通常+非時短」に切り替わって初めて、第2時短カウンタ及びサブ側第2時短カウンタが作動するからである。よって、図25(b)の例では、大当たり遊技終了後、1030回目、すなわち、「通常+非時短」の状態で行われた図柄変動の回数が1000回に到達したタイミング(時点f)で、残数カウンタZCの値が零となり、次の図柄変動からは、予め定めた回数の図柄変動が行われるか、大当たり判定で大当たりと判定されるまで、時短状態に制御される。
[第2実施形態の効果]
本実施形態によれば、第1実施形態の効果(1-1)~(1-8)に加えて以下の効果を有する。
(2-1)ST機において2R通常大当たり又は2R確変大当たりに当選した場合、残数カウンタZCの値が零となるタイミングが一致しない。すなわち、2R確変大当たりに当選した場合、2R通常大当たりに当選した場合に比して、「高確率+非時短」の状態で行われた変動回数分遅れて、残数カウンタZCの値が零となる。よって、例えば、遊技者が、データカウンタの値に基づいて、大当たり遊技終了後からの変動回数を把握し、その変動回数をもとに時短状態への切り替わりタイミングを予測していたとしても、当該データカウンタに基づくタイミングで時短状態に制御されるとは限らない。よって、より一層、非時短状態から時短状態への切り替わりタイミングが予測し難くなり、結果、継続して遊技を楽しませることができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態のパチンコ遊技機について図26(a),(b)を参照しつつ説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機は、転落抽選に当選するまで確変機能が作動する、所謂、転落機である。なお、本実施形態のパチンコ遊技機は、係る特徴以外は、前述した第1実施形態のパチンコ遊技機1と同一であるため、その同一部分の説明を省略する。また、第1実施形態のパチンコ遊技機1と同一の構成については同一の符号を用いる。
図26(a)は、大当たり遊技終了後、20回目の図柄変動で行われた転落抽選で「転落」に当選した場合に行われる敵殲滅演出の具体的な一例を示している。
前提により、この例では、大当たり遊技終了後、「高確率+時短」の状態で図柄変動が行われるが、大当たり遊技終了後、20回目の図柄変動で行われる転落抽選で「転落」に当選すると、遊技状態が「高確率+時短」から「低確率+時短」に切り替わる(時点g)。そして、大当たり遊技終了後、予め定めた変動回数に到達すると(この例では100回)、時短状態が終了し、「通常+時短」から「通常+非時短」に切り替わる(時点h)。そして、「通常+非時短」の状態で行われた図柄変動の回数が1000回に到達したタイミング(時点i)で、残数カウンタZCの値が零となり、次の図柄変動からは、予め定めた回数の図柄変動が行われるか、大当たり判定で大当たりと判定されるまで、時短状態に制御される。
一方、図26(b)では、時点gにおいて、転落抽選に当選していない。これにより、時点gを過ぎても、「高確率+時短」の状態で図柄変動が行われ、その後も転落抽選に当選せず、大当たり遊技終了後、120回目の図柄変動で行われる転落抽選で「転落」に当選したとする。すると、遊技状態が「高確率+時短」から「低確率+非時短」に切り替わる(時点j)。そして、「通常+非時短」の状態で行われた図柄変動の回数が1000回に到達したタイミング(時点k)で、残数カウンタZCの値が零となり、次の図柄変動からは、予め定めた回数の図柄変動が行われるか、大当たり判定で大当たりと判定されるまで、時短状態に制御される。
[第3実施形態の効果]
本実施形態によれば、第1実施形態の効果(1-1)~(1-8)に加えて以下の効果を有する。
(3-1)転落機では、転落抽選に当選したタイミングに依拠し、遊技状態を「通常+非時短」から「通常+時短」に切り替えるためのカウントがそれぞれ開始されるため、転落抽選の当選タイミングによっては、大当たり遊技終了後からの変動回数が同一であっても、同じタイミング(同じ変動数)で敵殲滅演出が行われたり、残数カウンタZCの値が零になったりするわけではない。よって、より一層、非時短状態から時短状態への切り替わりタイミングが予測し難くなり、結果、継続して遊技を楽しませることができる。
<他の実施形態>
・遊技者が操作可能な部材であれば、操作手段は演出ボタン9に限られない。例えば、レバー等でもよい。
・敵殲滅演出において、演出ボタン9が操作されたか否かを問わず、抽選で決定された数だけ、敵を減少させてもよい。
・敵殲滅演出の途中過程では敵を減少させず、時短状態から非時短状態への切り替わりタイミングとなる図柄変動において、全ての敵を殲滅させるようにしてもよい。このようにすることで、遊技者に意外性を与えることができる。
・上記実施形態では、大当たり遊技終了後、「通常+非時短」で行われる20×n回目の図柄変動において敵殲滅演出を実行していた。これに代えて、敵殲滅演出の実行タイミングも抽選で決めるようにしてもよい。また、「通常+非時短」状態中は、毎変動、敵殲滅演出を実行させるようにしてもよい。
・「通常+非時短」の状態中は、毎変動、敵殲滅演出を実行させるようにしてもよい。
・非時短状態から時短状態への切り替わりタイミングが近付くにつれて、敵殲滅演出における敵の減少数として多い数が決定されるようにしてもよい。このような態様とすることで、敵が大量に撃破されることになり、遊技者に対して非時短状態から時短状態への切り替わりタイミングが近いかもしれないという期待を抱かせることができる。
・非時短演出モードにおいて複数のステージを設定した場合、敵殲滅演出は、複数のステージのうち特定のステージが設定されている場合のみ、実行させるようにしてもよい。
・演出表示装置7において、「時短が付与されるまで、あと〇〇回」というように、非時短状態から時短状態への切り替わりタイミングを直接報知する演出(以下、直接演出と示す)を実行させた上で、敵殲滅演出を実行させてもよい。直接演出によれば、時短状態が付与されるまでの回数が明確になるが、単に直接演出のみを実行させた場合には、時短状態が付与されるまでの残り回数が多いと、遊技者は当該遊技機を敬遠してしまうおそれがある。しかし、特定演出と組み合わせることで、特定演出の演出態様(敵の減少数)と時短状態が付与されるまでの残り回数に関連性があることを遊技者に印象付けることが可能となる。
・敵殲滅演出の開始時に、例えば「敵5000体を倒せば時短演出モード突入」などのような報知を行ってもよい。このようにすることで、敵殲滅演出と時短状態への切り替わりに関連性があることを遊技者に対して明確に理解させることができる。
・上記実施形態では、非時短状態から時短状態への切り替わりタイミングにおいて、敵殲滅演出で残数カウンタZCの値を特定数(零)とし、その値から切り替わりタイミングに到達したことを間接的に報知していた。これに代えて、切り替わりタイミングに到達したときに遊技者に報知される特定数の値を、例えば、「777」など大当たりを連想させる値としたり、「194(イクヨ)」など語呂合わせの値としてもよい。このような仕様とすることで、残数カウンタZCの値そのものにも興味を持たせることができる。
・特定演出は、対象物を増加させる態様により、非時短状態から時短状態への切り替わりタイミングを間接的に報知する態様であってもよい。例えば、全アイテムを収集することができれば時短状態が付与されるような態様としてもよい。
・特定演出は、演出表示装置7で実行されるものに限られず、非時短状態から時短状態へ切り替わるタイミングを間接的に報知することができるのであれば、その他の部材で行われる演出であってもよい。例えば、時短状態へ切り替わるタイミングに近付くほど、サイドランプ23a,23bを激しく点滅させるような態様であってもよい。
・パチンコ遊技機1として、第1特別図柄のみを変動させて行うパチンコ遊技機に具体化してもよい。
1…パチンコ遊技機
7…演出表示装置
9…演出ボタン(操作手段)
22…第2始動口(入球口)
61…遊技制御用マイコン(遊技情報取得手段、大当たり判定手段、遊技状態制御手段)
101…演出制御用マイコン(演出制御手段)
200…画像制御基板(演出制御手段)
TG…敵画像
ZC…残数カウンタ

Claims (6)

  1. 遊技球が入球可能な入球口と、
    前記入球口に遊技球が入球したことに基づいて遊技情報を取得する遊技情報取得手段と、
    前記遊技情報に基づいて大当たり判定を行う大当たり判定手段と、
    遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
    各種演出を実行させる演出制御手段と、を備え、
    前記遊技状態制御手段によって制御される遊技状態には、
    前記入球口へ遊技球が入球し易い特定遊技状態と、前記特定遊技状態よりも前記入球口へ遊技球が入球し難い通常遊技状態と、があり、
    前記遊技状態制御手段は、
    前記大当たり判定手段で大当たりと判定された場合、前記遊技情報に基づいて、大当たり遊技終了後の遊技状態を制御し、
    前記大当たり遊技終了後、次回の大当たり遊技が開始される前に前記通常遊技状態での変動回数が特定回数に到達した場合、前記特定遊技状態に切り替えるようになっており、
    前記演出制御手段は、
    前記特定遊技状態に切り替わるまでの残りの変動回数を、特定演出によって間接的に報知する、遊技機。
  2. 前記演出制御手段は、前記通常遊技状態での変動回数が所定回数に到達する度に、対象物を減少させる態様で前記特定演出を実行させ、前記通常遊技状態での変動回数が前記特定回数に到達した場合には、前記対象物の残数を特定数とする、請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記演出制御手段は、前記通常遊技状態での変動回数が更新される度に、対象物を減少させる態様で前記特定演出を実行させ、前記通常遊技状態での変動回数が前記特定回数に到達した場合には、前記対象物の残数を特定数とする、請求項1に記載の遊技機。
  4. 前記通常遊技状態での変動回数が前記特定回数に到達した場合における前記対象物の残数は、零である、請求項2又は請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記演出制御手段は、前記通常遊技状態での変動回数が更新される度に、前記対象物の減少数を抽選で決定し、該抽選で決定した数を前記対象物から減らす、請求項2乃至請求項4の何れか一項に記載の遊技機。
  6. 遊技者が操作可能な操作手段を備え、
    前記演出制御手段は、前記操作手段が操作されたことを契機に、前記対象物を減少させる、請求項2乃至請求項5の何れか一項に記載の遊技機。
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JP2020108479A (ja) * 2018-12-31 2020-07-16 株式会社藤商事 遊技機

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