JP2022098130A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1特別図柄と第2特別図柄の変動を並行して行うことが可能な機種であっても適切な演出内容の切り替えを可能にした遊技機を提供する。【解決手段】第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動とを並行して行うことが可能な遊技機において、遊技機の遊技状態に基づいて、第1特別図柄と第2特別図柄の内から遊技者に対して主に報知する対象となる特別図柄であるメイン特別図柄を選択するとともに、選択されたメイン特別図柄の変動を演出表示装置で表示し、演出表示装置にメイン特別図柄の変動とともに表示される演出内容を、メイン特別図柄の変動回数に基づいて変更するように構成する。【選択図】図30

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関するものである。
従来より、例えば遊技機の一つであるパチンコ遊技機では、始動入賞口にパチンコ球が入賞すると画像表示装置に表示された図柄が変動を開始するとともに、一定時間後に停止され、停止した図柄が特定の組み合わせに揃うと大入賞口が開放され、遊技者が多くのパチンコ球を獲得できる構成となっている。また、上記始動入賞口が2種類設けられている機種も存在し、そのような機種では始動入賞口毎に入賞に対する保留や図柄の変動が行われる。
更に、2種類の始動入賞口に対する図柄の変動は、仮にそれぞれの始動入賞口に保留が存在していたとしても一般的に並行して行われず、一方の始動入賞口を優先して消化したり、入賞順に消化することが行われる。しかしながら、並行して2種類の始動入賞口に対する図柄の変動を行うことが可能な機種についても知られている(例えば特開2016-146964号公報参照)。
特開2016-146964号公報
ここで、上記特許文献1では、第1特別図柄に対応した第1特別図柄用入賞口と第2特別図柄に対応した第2特別図柄用入賞口がそれぞれ設けられ、並行して第1特別図柄と第2特別図柄の変動が行われる。そして、このように並行して第1特別図柄と第2特別図柄の変動を行うことが可能な機種では、第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動の両方を同時に遊技者に見せることも可能であるが、遊技機の状態に基づいて選択された一方の特別図柄(以下、メイン特別図柄という)の変動のみを主に遊技者に見せるようにし、他方の特別図柄(以下、非メイン特別図柄という)の変動についてはできる限り見せないようにする機種も多い。そのような機種では、仮に非メイン特別図柄の変動が行われていたとしても非メイン特別図柄の変動が行われていることを遊技者は認識せずに遊技を行うことになる。
一方で、パチンコ遊技機では図柄の変動回数に従って表示装置に表示される演出内容を段階的に変化すること(所謂ステージ変化、ゾーン変化)も行われている。例えば大当たり遊技終了直後の1回転~10回転までは朝の風景を背景にしたステージで演出を行い、その後の11回転~20回転までは昼の風景を背景にしたステージで演出を行い、21回転~30回転までは夜の風景を背景にしたステージで演出を行うことが可能である。ここで、上記特許文献1のような第1特別図柄と第2特別図柄の変動を並行して行うことが可能な機種で上記ステージ変化を行うと、遊技者が認識していない非メイン特別図柄の変動を契機としてステージの変化が起きてしまう問題が生じていた。
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、遊技者に対して主に報知する対象となる特別図柄であるメイン特別図柄の変動回数に基づいて演出内容を変化させることによって、第1特別図柄と第2特別図柄の変動を並行して行うことが可能な機種であっても適切な演出内容の切り替えを可能にした遊技機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため本発明に係る遊技機は、第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動とを並行して行うことが可能な遊技機であって、遊技機の遊技状態に基づいて、前記第1特別図柄と前記第2特別図柄の内から遊技者に対して主に報知する対象となる特別図柄であるメイン特別図柄を選択するとともに、選択されたメイン特別図柄の変動を画像表示装置で表示する図柄変動表示手段と、前記画像表示装置に前記メイン特別図柄の変動とともに表示される演出内容を、前記メイン特別図柄の変動回数に基づいて変更する演出変更手段と、を有することを特徴とする。
前記構成を有する本発明に係る遊技機によれば、第1特別図柄と第2特別図柄の変動を並行して行うことが可能な遊技機において、遊技者に対して主に報知する対象となる特別図柄であるメイン特別図柄の変動回数に基づいて演出内容を変化させることによって、第1特別図柄と第2特別図柄の変動を並行して行うことが可能な機種であっても適切な演出内容の切り替えが可能となる。
本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。 右打ちを行った際の遊技球の流れを示した図である。 図1に示すパチンコ遊技機に設けられた表示器類を拡大して示す説明図である。 図1に示すパチンコ遊技機に設けられた主制御基板および周辺機器の電気的構成をブロックで示す説明図である。 図1に示すパチンコ遊技機に設けられたサブ制御基板および周辺機器の電気的構成をブロックで示す説明図である。 大当たり判定テーブルの説明図である。 大当たり種別判定テーブルの説明図である。 遊技機の遊技状態について説明した図である リーチ判定テーブルの説明図である。 特図変動パターン選択テーブルの説明図である。 第1特図保留記憶部の記憶内容を示す説明図である。 第2特図保留記憶部の記憶内容を示す説明図である。 第1特図保留演出記憶部の説明図である。 第2特図保留演出記憶部の説明図である。 遊技制御用マイコンが実行するメイン側主制御処理のフローチャートである。 遊技制御用マイコンが図15に示すメイン側主制御処理において実行するメイン側タイマ割込処理のフローチャートである。 遊技制御用マイコンが図16に示すメイン側タイマ割込処理において実行する始動口センサ検出処理のフローチャートである。 遊技制御用マイコンが図16に示すメイン側タイマ割込処理において実行する特別図柄待機処理のフローチャートである。 遊技制御用マイコンが図16に示す特別図柄待機処理において実行する第2特図大当たり判定処理のフローチャートである。 遊技制御用マイコンが図16に示す特別図柄待機処理において実行する第2特図変動パターン選択処理のフローチャートである。 図20のフローチャートの続きのフローチャートである。 遊技制御用マイコンが図16に示すメイン側タイマ割込処理において実行する特別図柄変動処理のフローチャートである。 遊技制御用マイコンが図22に示す特別図柄変動処理において実行する遊技状態管理処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが実行するサブ側主制御処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが図24に示すサブ側主制御処理において実行する1msタイマ割込処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが図24に示すサブ側主制御処理において実行する10msタイマ割込処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが図26に示す10msタイマ割込処理において実行する受信コマンド解析処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが図27に示す受信コマンド解析処理において実行する変動演出開始処理のフローチャートである。 演出制御用マイコンが図27に示す受信コマンド解析処理において実行するステージ変更処理のフローチャートである。 特別図柄の変動回数に対する演習内容の切り替え態様を示した図である。 演出表示装置で表示される特別図柄の変動画面の一例を示した図である。
本発明の実施形態に係る遊技機について図を参照しつつ説明する。本実施形態では、本発明の実施形態に係る遊技機としてパチンコ遊技機について説明する。なお、以下の説明において、パチンコ遊技機の各部の方向を説明する場合は、そのパチンコ遊技機と対向して遊技を行う遊技者から見た方向を基準とする。具体的には、パチンコ遊技機の各部の左右方向および上下方向は、遊技者から見た左右方向および上下方向とする。また、遊技者に近づく方向を前方とし、遊技者から遠ざかる方向を後方とする。
[パチンコ遊技機の主要構成]
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、遊技機枠16を備える。遊技機枠16は、前方側から順に、前面枠18、内枠(図示せず)、外枠(図示せず)によって構成される。前面枠18は、ハンドル4と、打球供給皿(上皿ともいう)24と、余剰球受皿(下皿ともいう)25と、演出ボタン9と、演出レバー6と、スピーカ8と、左サイドランプ23aと、右サイドランプ23bとを備えている。
ハンドル4は、前面枠18のうち右下、つまり、パチンコ遊技機1と対向して遊技を行う遊技者が右手で握ることができる位置に設けられている。ハンドル4は、タッチスイッチ92(図4)と、発射レバー4aと、発射停止ボタン4bとを備えている。タッチスイッチ92は、遊技者がハンドル4に触れたことを示す信号を出力するものであり、ハンドル4を握った遊技者の右手が触れる部分に配置されている。発射レバー4aは、遊技球の発射強度を調整するためのものであり、ハンドル4に回動可能に設けられている。発射停止ボタン4bは、遊技球が発射されているときに遊技球の発射を停止するためのものであり、ハンドル4を握った右手の親指により操作可能な位置に設けられている。打球供給皿(上皿ともいう)24は、前面枠18のうち中央下側に設けられている。打球供給皿24は、発射装置90(図4)に供給する遊技球を貯留するためのものである。打球供給皿24は、貸球払出装置80(図4)および賞球払出装置400(図4)から払出された遊技球を貯留する。余剰球受皿(下皿ともいう)25は、前面枠18のうち打球供給皿24の下方に設けられている。余剰球受皿25は、打球供給皿24の貯留可能数を超えた遊技球を貯留する。
演出ボタン9は、前面枠18のうち打球供給皿24の上方を覆う部分に設けられている。換言すると、演出ボタン9は、前面枠18のうち、パチンコ遊技機1と対向する遊技者が右手または左手で押圧操作可能な位置に設けられている。本実施形態では、演出ボタン9はプッシュオン式のボタンスイッチである。演出ボタン9には、演出ボタンランプ9c(図5)と、演出ボタン振動モータ9b(図5)とが内蔵されている。演出ボタンランプ9cは、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間に演出ボタン9が押圧操作されたときに点灯または点滅する。演出ボタン9の表面は透光性材料によって形成されており、演出ボタンランプ9cが発した光を遊技者が視認できるように工夫されている。演出ボタン振動モータ9bは、演出ボタン9を振動させるものであり、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間において所定のタイミングで振動する。本実施形態では、演出ボタンランプ9cはLEDである。
演出ボタン9には、押圧操作された演出ボタン9を押圧操作前の位置に復帰させるためのバネなどの弾性部材(図示せず)が内蔵されており、演出ボタン9は、押圧操作状態が解除されると、上記弾性部材の復元力によって押圧操作前の状態に復帰する。遊技者が、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間に演出ボタン9を押圧操作すると、特定の演出が行われる。以下、演出ボタン9の操作を契機として行われる特定の演出のことをボタン演出という。
前面枠18のうち余剰球受皿25の左方、つまり、前面枠18のうち下側の左端寄りには、演出レバー6が設けられている。換言すると、演出レバー6は、前面枠18のうち、パチンコ遊技機1と対向した遊技者が左手で操作可能な位置に設けられている。つまり、演出レバー6は、前面枠18のうち、パチンコ遊技機1と対向した遊技者が左手で操作可能な位置に設けられており、演出ボタン9は、前面枠18のうち、遊技者が左手で演出レバー6を操作している状態で、右手で押圧操作可能な位置に設けられている。
演出レバー6は、左手で掴むことができる棒状に形成されており、右回転または左回転の回転操作の他、後方への押し込み操作が可能である。また、演出レバー6には、演出レバー振動モータ6d(図5)が設けられている。演出レバー振動モータ6dは、演出レバー6を振動させるものであり、演出レバー6の操作が有効な期間において所定のタイミングで振動する。遊技者が、演出レバー6の操作が有効な期間に演出レバー6を操作すると、特定の演出が行われる。以下、演出レバー6の操作を契機として行われる特定の演出のことをレバー演出という。
前面枠18のうち、左側には左サイドランプ23aが設けられており、右側には右サイドランプ23bが設けられている。左サイドランプ23aおよび右サイドランプ23bが設けられている部分の前面枠18は透光性を有し、その透光性を有する部分の内側には複数のLEDが配置されている。各LEDは、それぞれ複数色を発光可能であり、演出内容に応じて点灯または点滅し、さらに発光色を変化させる。スピーカ8は、前面枠18のうち上部の左右の隅部にそれぞれ設けられており、音楽、効果音および報知音などの音を演出内容に応じて出力する。
また、パチンコ遊技機1は、遊技盤2と、ガラス板5と、演出表示装置7とを備える。遊技盤2は、遊技盤2の略中央、つまり、遊技者の顔と略正対する位置に配置されている。演出表示装置7は、遊技盤2の後側に配置されており、その画面が遊技盤2の略中央から露出している。遊技盤2は、中央第1始動口11と、ゲート12と、普通可変入賞装置(電チューともいう)20と、大入賞装置(アタッカー)30と、右側第1始動口31と、第2始動口32と、一般入賞口13と、表示器類50と、センター装飾体14と、レール部材17とを備える。本実施形態のパチンコ遊技機1では第1特別図柄の入賞口である第1始動口が盤面の下部と右側に計2箇所、第2特別図柄の入賞口である第2始動口が右側に1箇所存在する。
遊技盤2の盤面には、遊技球が流下(転動)する遊技領域3が形成されている。遊技領域3は、演出表示装置7の画面の左方に形成された左遊技領域3aと、演出表示装置7の画面の右方に形成された右遊技領域3bとを有する。遊技盤2の盤面には、遊技球の流下方向を変化させるための複数の遊技釘(図示せず)が打ち込まれている。遊技盤2の盤面の前方は、透明のガラス板5によって覆われている。また、図1には示さないが、遊技盤2の複数箇所には、LEDが設けられている。それら各LEDを総称して盤ランプ(図4において符号2aで示す)という。盤ランプ2aを構成する各LEDは、複数色を発光可能であり、演出内容に応じて点灯または点滅し、さらに発光色を変化させる。つまり、パチンコ遊技機1は、遊技制御中に演出内容に応じて左サイドランプ23a、右サイドランプ23bおよび盤ランプ2aを点灯または点滅させ、各スピーカ8から音を出力する。
中央第1始動口11は、遊技盤2のうち下側の略中央に配置され、遊技球が1個ずつ入賞(入球)可能となっている。中央第1始動口11は常時開口しており、遊技球が中央第1始動口11に入賞する確率は略変動しない。ゲート12は、右遊技領域3bに配置されており、右遊技領域3bを流下する遊技球が通過可能に構成されている。普通可変入賞装置20は、右遊技領域3bのうちゲート12の下方に配置されている。普通可変入賞装置20は、可動部材(電動チューリップ)21を備える。可動部材21は、水平方向(正面方向、奥側方向)にスライド移動可能に構成されており、可動部材21が開閉動作することにより、右側第1始動口31が開閉する。また、可動部材21の下流には第2始動口32が設けられている。可動部材21が開作動すると、図2に示すように右側第1始動口31が開口され、上流側から流れてきた遊技球が可動部材21の下方にある右側第1始動口31に極めて高い確率で入賞(入球)する状態になる。また、可動部材21が閉作動すると、右側第1始動口31が閉口され、遊技球が右側第1始動口31に入賞することができない状態になるが、右側第1始動口31に入賞できなかった遊技球は可動部材21の上を通過し、その下流にある第2始動口32に極めて高い確率で入球する。
即ち、本実施形態のパチンコ遊技機1では、遊技者が左遊技領域3aを狙う所謂左打ちを行った場合には、基本的に遊技球は中央第1始動口11にのみ入球可能となる。一方で遊技者が右遊技領域3bを狙う所謂右打ちを行った場合に、時短中等の普通可変入賞装置20が作動する状態(電サポ状態)では基本的に遊技球は図2の上図のように開口した右側第1始動口31に入球するが、稀に可動部材21が閉鎖した状態で可動部材21上を通過し、遊技球が第2始動口32に入球する場合もある。即ち、電サポ状態では右側第1始動口31と第2始動口32の両方に入球可能であるが、右側第1始動口31に比べて第2始動口32への入球は困難となっている。一方、遊技者が右遊技領域3bを狙う所謂右打ちを行った場合であって、後述の小当たりラッシュ中等の普通可変入賞装置20が作動しない状態(非電サポ状態)では基本的に遊技球は図2の下図のように可動部材21が閉鎖した状態で可動部材21上を通過するので、大半の遊技球は第2始動口32に入球する。但し、非電サポ状態であっても可動部材21が稀に開口するので、遊技球が右側第1始動口31に入球する場合も僅かながらある。
中央第1始動口11及び右側第1始動口31が本発明の第1特別図柄の入賞口の一例であり、第2始動口32が本発明の第2特別図柄の入賞口の一例である。
一方で大入賞装置30は、演出表示装置7の右方に配置されており、大入賞口33と、大入賞口33を開閉する開閉部材34とを備える。開閉部材34は、羽根形状を有しており、下端を回動軸にして盤面に対して水平方向に回動可能に構成されている。開閉部材34が回動して大入賞口33が開口された状態では右遊技領域3bを流下する遊技球は大入賞口33へ高い確率で入球する
表示器類50は、遊技盤2のうち遊技領域3の外側であって普通可変入賞装置20の下方に設けられている。図3に示すように、表示器類50は、第1特別図柄(第1特図ともいう)を変動表示する第1特別図柄表示器51と、第2特別図柄(第2特図ともいう)を変動表示する第2特別図柄表示器52と、普通図柄(普図ともいう)を変動表示する普通図柄表示器53とを備える。さらに、表示器類50は、第1特別図柄表示器51の作動保留の記憶数を表示する第1特図保留表示器51aと、第2特別図柄表示器52の作動保留の記憶数を表示する第2特図保留表示器52aと、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数を表示する普図保留表示器53aとを備える。以下、第1特別図柄および第2特別図柄に共通の事項を説明する場合は、単に特別図柄という。また、第1特別図柄表示器51および第2特別図柄表示器52に共通の事項を説明する場合は、単に特別図柄表示器という。
本実施形態では、第1特別図柄表示器51および第2特別図柄表示器52は、それぞれ4個のLEDから構成されている。点灯したLED(□)および消灯したLED(■)がそれぞれ特別図柄を表しており、LEDの点灯箇所が所定方向(たとえば、左から右)へ流れる状態が特別図柄の変動表示を表している。以下、特別図柄が変動表示を開始してから特別図柄が確定表示されるまでの特別図柄の変動パターンを特図変動パターンという。
また、本実施形態では、普通図柄表示器53は、2個のLEDから構成されている。点灯したLED(□)および消灯したLED(■)が普通図柄を表しており、各LEDが交互に点灯する状態が普通図柄の変動表示を表している。また、遊技球がゲート12を通過すると、当たりか否かを判定する普通図柄の抽選が実行され、普通図柄表示器53が普通図柄を変動表示する。そして、普通図柄表示器53は、普通図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、普通図柄の抽選結果に対応する普通図柄を確定表示する。普通図柄表示器53が確定表示した普通図柄が、当たりを示す普通図柄であった場合は、普通可変入賞装置20が作動して可動部材21が開閉する。
遊技球が中央第1始動口11又は右側第1始動口31に入賞すると大当たりか否かを判定する大当たり判定(大当たり抽選ともいう)が実行され、第1特別図柄表示器51が第1特別図柄を変動表示する。そして、第1特別図柄表示器51は、第1特別図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、大当たり判定の結果に対応する第1特別図柄を確定表示する。ここで、確定表示された第1特別図柄が、大当たりを示す特別図柄であった場合は、大当たりが発生し、大入賞装置30が作動して開閉部材34が開閉し、大入賞口33が開閉する。第1特別図柄表示器51が第1特別図柄を変動表示しているときに遊技球が中央第1始動口11又は右側第1始動口31に入賞したときは、その入賞を契機とする第1特別図柄表示器51の作動が保留され、その作動保留の数を示す記憶数が第1特図保留表示器51aによって表示される。以下、第1特別図柄表示器51の作動保留の記憶数を第1特図保留数という。
また、遊技球が第2始動口32に入賞すると大当たり判定(大当たり抽選ともいう)が実行され、第2特別図柄表示器52が第2特別図柄を変動表示する。そして、第2特別図柄表示器52は、第2特別図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、大当たり判定の結果に対応する第2特別図柄を確定表示する。ここで、確定表示された第2特別図柄が、大当たりを示す特別図柄であった場合は、大当たりが発生し、大入賞装置30が作動して開閉部材34が開閉し、大入賞口33が開閉する。更に、後述のように小当たりに当選した場合においても大入賞装置30が作動して開閉部材34が開閉し、大入賞口33が開閉する。第2特別図柄表示器52が第2特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第2始動口32に入賞したときは、その入賞を契機とする第2特別図柄表示器52の作動が保留され、その作動保留の数を示す記憶数が第2特図保留表示器52aによって表示される。以下、第2特別図柄表示器52の作動保留の記憶数を第2特図保留数という。また、第1特図保留数および第2特図保留数に共通の事項を説明する場合は、単に特図保留数という。
尚、本実施形態に係るパチンコ遊技機1は、前述したように遊技者が右遊技領域3bを狙う右打ちをした場合において、特に電サポ状態では右側第1始動口31と第2始動口32のいずれにも入球する可能性がある構成となっている。即ち第1特別図柄と第2特別図柄を並行して保留可能となる。更に、本実施形態に係るパチンコ遊技機1は、第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動を並行して行うことも特徴とする。従って、電サポ状態で遊技者が右遊技領域3bを狙う右打ちをした場合には、右側第1始動口31に入球したことに基づく第1特別図柄の変動と第2始動口32に入球したことに基づく第2特別図柄の変動が夫々並行して行われることとなる。また、このような機種では第1特別図柄及び第2特別図柄の内、一方の特別図柄に対応した当否判定において当選と判定された場合に行われる大当たり遊技中は、他方の特別図柄の変動時間の計測を停止する。即ち、一方の特別図柄に対応した大当たり遊技が開始される時点で、他方の特別図柄の変動が行われている場合には、大当たり遊技中において他方の特別図柄の変動が継続して行われ、大当たり遊技中に他方の特別図柄が確定表示されることは無い。
以下、特別図柄表示器が特別図柄の変動表示を開始してから特別図柄を確定表示するまでを特別図柄の1回の変動という。また、特別図柄が1回変動される毎に特図保留数が1個ずつ減少することを特図保留数の消化という。また、大入賞口が開口してから閉口するまでに要する期間を大入賞口の開口期間といい、大入賞口が開口してから次回開口するまでの期間をラウンドという。また、最初のラウンド開始から最終ラウンドが終了するまでの遊技を大当たり遊技という。また、大当たり判定において大当たりと判定された場合は、大当たりの種類が抽選により決定される。大当たりの種類によって、大入賞口の開口期間、実行可能な最大ラウンド数などが異なる。更に、パチンコ遊技機1には大当たり以外に小当たりと呼ばれる当たりも存在する。小当たりに当選した場合には、大当たり遊技は行われないが大入賞口33が所定期間のみ開放される(但し、実質的に小当たりで大入賞口33に入球可能となるのは小当たりラッシュ中のみ)。
パチンコ遊技機1には、特別図柄の大当たり判定において大当たりと判定される確率(以下、大当たり確率という)として、通常の確率(以下、通常確率という)と、通常確率よりも高い確率(以下、高確率という)とが設定されている。以下、大当たり確率が通常確率に設定されている遊技状態を通常確率状態といい、大当たり確率が高確率に設定されている遊技状態を高確率状態という。
一般入賞口13は、遊技盤2のうち固定入賞装置10の左方に配置されている。レール部材17は、遊技盤2の周囲に沿って配置されている。レール部材17は、発射装置90(図4)によって発射された遊技球を遊技領域3に案内する。遊技盤2の下部中央には、どこにも入賞しなかった遊技球を排出するためのアウト口19が開口している。センター装飾体14は、遊技盤2のうち上部に配置されている。センター装飾体14は透光性を有し、その内側には、演出内容に応じて点灯・点滅する複数のLEDが設けられている。
また、パチンコ遊技機1は、可動体15を備える。可動体15は、センター装飾体14の後方に配置されている。図1は、可動体15がセンター装飾体14に略隠れた状態を示す。可動体15は、演出内容に応じて所定のタイミングで下方に降下し、遊技者から視認可能な状態に変位する。
演出表示装置7は、演出画像、メッセージ画像、デモンストレーション画像などの動画像および静止画像を表示する。遊技者は、それらの画像をパチンコ遊技機1の前方から見ながら遊技を行う。演出表示装置7は、演出画像として、演出(装飾)図柄を特別図柄の変動と同期させて変動表示する。本実施形態では、演出図柄は、1~9の算用数字を表した図柄である。なお、演出図柄には、アルファベットや特別なキャラクタなど、数字以外を表した図柄を含めてもよいし、数字以外を表した図柄と組み合わせてもよい。本実施形態では、演出表示装置7が演出図柄を変動表示する領域として、左から順に、左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域、右演出図柄表示領域が設定されている。左演出図柄表示領域では左演出図柄9Lが、中演出図柄表示領域では中演出図柄9Cが、右演出図柄表示領域では右演出図柄9Rがそれぞれ変動表示される。以下、左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域および右演出図柄表示領域に共通の事項を説明する場合は、単に演出図柄表示領域という。
本実施形態では、各演出図柄の主な変動パターン(変動態様)は、演出図柄が表す数字が昇順となるように画面の上から下に移動する変動パターン、つまり、縦方向にスクロールする変動パターンである。なお、変動パターンとして、演出図柄が画面の左右の一方から他方へ移動する横スクロール方式、演出図柄が同じ表示位置にて数字の昇順に順番に表示される方式などを用いることもできる。また、演出表示装置7は、演出画像として各演出図柄の背景に背景画像を表示する。たとえば、背景画像は、テレビドラマや映画などの動画像、その動画像をアニメ化した動画像、アニメーション、パチンコ遊技機メーカーオリジナルの動画像などである。本実施形態では、演出表示装置7は、液晶表示装置である。なお、演出表示装置7として、有機EL表示装置、ドットマトリクスLEDを使った表示装置などを用いることもできる。
演出表示装置7は、各演出図柄を特別図柄の変動と同期させて変動表示し、特別図柄が確定表示されると同時に各演出図柄を確定表示し、大当たり判定結果を表示する。ここで、確定表示とは、演出図柄が上下に揺れたり、再変動したりすることなく、完全に停止した停止表示状態のことである。
また、本実施形態に係るパチンコ遊技機1は、第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動を並行して行うことが可能な機種であるが、演出表示装置7によって変動表示される演出図柄は、第1特別図柄と第2特別図柄の内、遊技機の遊技状態に基づいて選択された一方の特別図柄(以下、メイン特別図柄という)のみに対応する。そして、他方の特別図柄(以下、非メイン特別図柄という)の変動については演出表示装置7には表示対象とならない(但し、表示器類50では表示される)ので、実質的に遊技者は非メイン特別図柄の変動を認識することは難しい。例えば本実施形態では、パチンコ遊技機1の遊技状態として、『通常状態(通常確率状態且つ非時短状態)』、『確変遊技状態(高確率状態且つ時短状態)』、『時短遊技状態(通常確率状態且つ時短状態)』、『小当たりラッシュ(高確率状態且つ非時短状態)』の4種類がある。そして、『通常状態』、『確変遊技状態』、『時短遊技状態』では第1特別図柄がメイン特別図柄となる。一方で、『小当たりラッシュ』では第2特別図柄がメイン特別図柄となる。
以下、大当たり判定の結果が大当たりであったことを表す演出図柄を大当たり演出図柄といい、大当たり判定の結果がハズレであったことを表す演出図柄をハズレ演出図柄という。本実施形態では、大当たり演出図柄は、各演出図柄が同じ数字を表す演出図柄で揃った状態、いわゆる、ぞろ目の状態である。たとえば、図1に示すように、確定表示された左演出図柄9L、中演出図柄9Cおよび右演出図柄9Rがそれぞれ「7」で揃った状態である。また、ハズレ演出図柄は、各演出図柄が同じ数字を表す演出図柄で揃っていない状態、つまり、ぞろ目ではない状態の図柄である。たとえば、確定表示された左演出図柄9Lが「7」、中演出図柄9Cが「6」、右演出図柄9Rが「7」の状態である。
以下、演出表示装置7が特別図柄と同期させて変動表示する演出図柄を演出図柄変動パターンといい、その演出図柄変動パターンの背景に表示される画像を背景画像という。背景画像は、静止画像または動画像である。
演出図柄変動パターンは、特図変動パターンの変動表示と同期して変動表示され、特別図柄表示器の作動保留が発生した場合は、演出表示装置7の作動も保留される。つまり、特別図柄表示器の作動保留数と、演出表示装置7の作動保留数とは一致する。尚、第1特図保留数に対応する演出表示装置7の作動保留数、及び第2特図保留数に対応する演出表示装置7の作動保留数は、保留画像によって演出表示装置7に表示される。従って、遊技者は、演出表示装置7に表示される保留画像の数を数えることにより、第1特図保留数や第2特図保留数を知ることができるとともに、第1特図保留数や第2特図保留数に起因する演出表示装置7の作動保留数を知ることができる。尚、演出表示装置7の作動保留数については演出表示装置7に表示せずに演出表示装置7の周辺にあるランプ等を用いて遊技者に報知しても良い。
また、パチンコ遊技機1では、上記演出図柄による大当たり判定の結果の報知に加えて、演出表示装置7に表示される背景画像、スピーカ8から出力される音、盤ランプ2aの点灯、役物の動作等を複合的に用いて、大当たり判定の結果の報知を行う。具体的には、予告演出、リーチ演出等の各種演出が該当する。また、本実施形態のパチンコ遊技機1では、メイン特別図柄に対応した演出図柄の変動とともに表示される演出内容を、メイン特別図柄の変動回数に基づいて段階的に切り替える。より具体的には演出表示装置7に表示される背景画像を変更し、例えば遊技状態が『確変遊技状態』にある場合には、大当たり遊技終了後の1~10回転では背景画像Aを表示し、11~20回転では背景画像Bを表示し、21回転では背景画像Cを表示し、22回転以降では背景画像Dを表示する。一方で『時短遊技状態』にある場合には、大当たり遊技終了後の1~10回転では背景画像Eを表示し、11~90回転では背景画像Fを表示し、91~100回転では背景画像Gを表示する。尚、背景画像以外に、切り替わる背景画像に合わせて予告演出やリーチ演出の演出内容についても段階的に切り替えるようにしても良い。
[パチンコ遊技機の主な電気的構成]
次に、パチンコ遊技機1の主な電気的構成について図4および図5を参照しつつ説明する。
パチンコ遊技機1は、主制御基板60(図4)と、払出制御基板73(図4)と、サブ制御基板100(図5)と、画像制御基板200(図5)と、ランプ制御基板79(図5)と、音声制御基板78(図5)とを備えている。
図4に示すように、主制御基板60には、遊技制御用ワンチップマイコン(以下、遊技制御用マイコンという)61が実装されている。遊技制御用マイコン61は、CPU62と、ROM63と、RAM64と、入出力回路65とを備えている。CPU62は、入賞の検出、大当たり判定、各種乱数の更新などを実行する。ROM63には、CPU62が実行するコンピュータプログラム、大当たり判定テーブルTa1(図6)、大当たり種別判定テーブルTa2(図7)、リーチ判定テーブルTa3(図9)、特図変動パターン選択テーブルTa4(図10)などの各種のテーブルが記憶されている。遊技制御用マイコン61は、大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数など、各種の判定(抽選)にて使用する乱数を発生する。
RAM64は、CPU62がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリなどとして使用される。また、RAM64には、第1特図保留記憶部64aと、第2特図保留記憶部64bと、普図保留記憶部64cとが設けられている。図11に示すように、第1特図保留記憶部64aは、第1ないし第4記憶領域を備えている。つまり、記憶可能な第1特図保留数は最大4個である。各記憶領域には、遊技球が中央第1始動口11又は右側第1始動口31(図1)に入賞したことに起因して遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数が記憶される。第1特別図柄表示器51(図3)が第1特別図柄を変動表示しているときに遊技球が中央第1始動口11又は右側第1始動口31(図1)に入賞したときは、その入賞に起因する第1特別図柄の変動表示は一旦保留(作動保留)され、その入賞に起因して取得された大当たり乱数などは第1特図保留記憶部64aに記憶される。
一方、図12に示すように、第2特図保留記憶部64bは、第1ないし第4記憶領域を備えている。つまり、記憶可能な第2特図保留数は最大4個である。各記憶領域には、遊技球が第2始動口32(図1)に入賞したことに起因して遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数が記憶される。第2特別図柄表示器52(図3)が第2特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第2始動口32(図1)に入賞したときは、その入賞に起因する第2特別図柄の変動表示は一旦保留(作動保留)され、その入賞に起因して取得された大当たり乱数などは第2特図保留記憶部64bに記憶される。
大当たり乱数などは作動保留の発生順、つまり、遊技制御用マイコン61による取得順に第1特図保留記憶部64aおよび第2特図保留記憶部64bの各第1記憶領域から順番に記憶される。このため、大当たり乱数などが第1ないし第4記憶領域まで記憶されている場合は、第4記憶領域に記憶されている大当たり乱数などが時間的に最も新しい情報であり、第1記憶領域に記憶されている大当たり乱数などが時間的に最も古い情報である。各記憶領域に記憶されている大当たり乱数などは、特別図柄の変動表示が1回終了する毎に、記憶の順番が古い方の記憶領域に1つずつシフトする。たとえば、第2記憶領域に記憶されていた大当たり乱数などは第1記憶領域にシフトする。また、第1記憶領域に記憶されている大当たり乱数などに基づく判定(抽選)は、特別図柄表示器による特別図柄の当該変動表示が終了し、次の変動表示が始まる前に実行される。尚、本実施形態では第1特別図柄の抽選や変動に係る処理と第2特別図柄の抽選や変動に係る処理は並行して行われる。
普図保留記憶部64c(図4)は、遊技球がゲート12(図1)を通過したことに起因して遊技制御用マイコン61が取得した普通当たり乱数(普通図柄が当たりか否かを判定(抽選)するための乱数)が記憶される。普通図柄表示器53が普通図柄を変動表示しているときに遊技球がゲート12を通過したときは、その通過に起因する普通図柄表示器53の作動は一旦保留(作動保留)され、その通過に起因して取得された普通当たり乱数は普図保留記憶部64cに記憶される。普通図柄の保留された変動表示は、現在行われている普通図柄の変動表示が終了した次に行われる。本実施形態では、普図保留記憶部64cは、計4個の保留を行うための記憶領域を有し、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数は最大4個である。以下、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数を普図保留数という。
また、主制御基板60には、RAMクリアスイッチ66が搭載されている。パチンコ遊技機1は、RAMクリアスイッチ66が押下された状態で起動すると、RAM64およびサブ制御基板100のRAM120(図5)を初期化する。また、主制御基板60には、表示器類50が電気的に接続されている。さらに、主制御基板60には、中継基板74を介して中央第1始動口センサ11aと、右側第1始動口センサ31aと、第2始動口センサ32aと、ゲートセンサ12aと、大入賞口センサ33aと、一般入賞口センサ13aと、電チューソレノイド20aと、大入賞口ソレノイド34aとが電気的に接続されている。
中央第1始動口センサ11aは、中央第1始動口11(図1)の直下に設けられており、遊技球が中央第1始動口11に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。右側第1始動口センサ31aは、右側第1始動口31(図1)の直下に設けられており、遊技球が右側第1始動口31に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。第2始動口センサ32aは、第2始動口32(図1)の直下に設けられており、遊技球が第2始動口32に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。ゲートセンサ12aは、ゲート12(図1)のうち遊技球の通過領域に設けられており、遊技球がゲート12を通過したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。大入賞口センサ33aは、大入賞口33(図1)の直下に設けられており、遊技球が大入賞口33に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。一般入賞口センサ13aは、一般入賞口13(図1)の直下に設けられており、遊技球が一般入賞口13に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。
電チューソレノイド20aは、普通可変入賞装置20の可動部材21(図1)を開閉駆動する。大入賞口ソレノイド34aは、大入賞装置30の開閉部材34(図1)を開閉駆動する。
また、主制御基板60には、払出制御基板73を介して貸球払出装置80と、カードユニット76と、賞球払出装置400とが電気的に接続されている。カードユニット76は、パチンコ遊技機1に隣接して設けられており、プリペイドカードに対して残高の読取りや書き込みなどを行う。貸球払出装置80は、球貸モータ81と、球貸センサ82とを備えている。球貸モータ81は、貸球としての遊技球を払出す部材を駆動し、球貸センサ82は、その部材によって遊技球が払出されたことを示す信号を払出制御基板73を介して主制御基板60へ出力する。遊技制御用マイコン61は、払出制御基板73から出力される信号に基づいて、貸球払出装置80が払出した貸球数を計数する。カードユニット76に挿入されたプリペイドカードに、払出可能な最小残高以上の残高が記録されているときに、球貸ボタン(図示せず)が操作されると、貸球払出装置80が作動し、最小単位個数の貸球が打球供給皿24に払出される。
賞球払出装置400は、賞球モータ401と、賞球センサ402とを備えている。賞球モータ401は、賞球としての遊技球を払出す部材を駆動し、賞球センサ402は、その部材によって遊技球が払出されたことを示す信号を払出制御基板73を介して主制御基板60へ出力する。遊技制御用マイコン61は、払出制御基板73から出力される信号に基づいて、賞球払出装置400が払出した賞球数を計数する。
また、主制御基板60には、発射制御回路75を介して発射装置90が電気的に接続されている。発射装置90は、発射モータ91と、タッチスイッチ92と、発射ボリューム93とを備えている。発射モータ91は、遊技球を打撃して発射する打撃槌(図示せず)を駆動する。タッチスイッチ92は、遊技者がハンドル4に触れたことを示す信号を出力する。発射ボリューム93は、発射レバー4a(図1)の回転量に応じて、上記打撃槌が遊技球を打撃する強度を調節する。
また、パチンコ遊技機1は、電源基板70を備えている。電源基板70は、主制御基板60および払出制御基板73に電力を供給する。また、電源基板70は、払出制御基板73に電気的に接続された各装置に対して、払出制御基板73を介して電力を供給する。また、電源基板70は、中継基板74に電気的に接続された各センサおよびソレノイドに対して、主制御基板60から中継基板74を介して電力を供給する。また、電源基板70は、主制御基板60に電気的に接続された表示器類50に対して、主制御基板60を介して電力を供給する。
電源基板70には、バックアップ電源回路71が設けられている。バックアップ電源回路71は、パチンコ遊技機1に対して外部から電力が供給されていない場合に、主制御基板60のRAM64などに対して情報の保持に必要な電力を供給する。電源基板70には、電源基板70へ電力を供給する主電源をオンオフするための電源スイッチ72が電気的に接続されている。
主制御基板60は、サブ制御基板100(図5)に対して各種コマンドを送信する。主制御基板60は、コマンドをサブ制御基板100へ送信することはできるが、サブ制御基板100は、主制御基板60へコマンドを送信することができない。つまり、主制御基板60とサブ制御基板100との通信は、主制御基板60からサブ制御基板100へ送信することのみが可能な単方向通信となっている。
図5に示すように、サブ制御基板100には、演出制御用ワンチップマイコン(以下、演出制御用マイコンという)101が実装されている。演出制御用マイコン101は、CPU102と、ROM110と、RAM120と、入出力回路103とを備えている。CPU102は、遊技に伴って演出を制御する。ROM110には、CPU102が演出を制御するためのコンピュータプログラムの他、演出選択テーブルTa5などの各種のテーブルが記憶されている。RAM120は、CPU102がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリとして使用される。また、RAM120には、第1特図保留演出記憶部121と、第2特図保留演出記憶部122と、当該変動用演出記憶部123とが設けられている。なお、演出制御用マイコン101が、本発明の制御手段の一例である。
図13に示すように、第1特図保留演出記憶部121は、第1ないし第4記憶領域から成る4つの記憶領域を有し、各記憶領域は、主制御基板60から出力される第1始動入賞コマンドなどを記憶する。第1始動入賞コマンドは、遊技球が中央第1始動口11に入賞したことを契機として、遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、変動パターン乱数およびリーチ乱数を含むコマンドである。
一方、図14に示すように、第2特図保留演出記憶部122は、第1ないし第4記憶領域から成る4つの記憶領域を有し、各記憶領域は、主制御基板60から出力される第2始動入賞コマンドなどを記憶する。第2始動入賞コマンドは、遊技球が第2始動口32に入賞したことを契機として、遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、変動パターン乱数およびリーチ乱数を含むコマンドである。
当該変動用演出記憶部123は、変動演出パターンの当該変動に用いる第1始動入賞コマンドまたは第2始動入賞コマンドを記憶する。
入出力回路103は、サブ制御基板100に接続された各基板などとの間でデータの送信または受信を行う。
サブ制御基板100には、画像制御基板200が電気的に接続されている。画像制御基板200には、画像制御用CPU202と、VDP201(Video Display Processor)と、制御用ROM203と、制御用RAM204と、CGROM(Character Generator Read Only Memory)205と、VRAM(Video Random Access Memory)206とが実装されている。画像制御用CPU202は、変動演出パターン、ボタン演出画像、レバー演出画像および予告画像などの演出画像を表示するよう演出表示装置7を制御する。制御用ROM203には、画像制御用CPU202が演出表示装置7を制御するためのコンピュータプログラムが記憶されている。制御用RAM204は、画像制御用CPU202がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリとして使用される。CGROM205には、演出表示装置7が演出画像を表示するための画像データが記憶されている。VDP201は、画像制御用CPU202によって作成されるディスプレイリストに従って、CGROM205から画像データを読み出し、その読出した画像データをVRAM206内の展開領域に展開する。そして、VDP201は、VRAM206内に展開した画像データを合成し、その合成した画像データをVRAM206内のフレームバッファに記憶する。そして、VDP201は、VRAM206内のフレームバッファに記憶した画像データをRGB信号に変換して演出表示装置7に出力する。これにより、演出表示装置7は演出画像を表示する。CGROM205が本発明の演出記憶手段の一例である。
サブ制御基板100には、ランプ制御基板79を介して左サイドランプ23a、右サイドランプ23bおよび盤ランプ2aが電気的に接続されている。演出制御用マイコン101は、ROM110に記憶されているデータを用いて各ランプの発光態様を決める発光パターンデータを作成し、その発光パターンデータをランプ制御基板79に送信する。そして、ランプ制御基板79は、受信した発光パターンデータに従って各ランプの発光制御を行う。なお、左サイドランプ23a、右サイドランプ23b、盤ランプ2a、演出ボタンランプおよびランプ制御基板79が、本発明の演出手段の一例である。
ランプ制御基板79には、中継基板77を介して可動体15が電気的に接続されている。可動体15は、可動体15を動作させるための装置(図示せず)が接続されており、その装置には、その装置を駆動するための可動体モータ(図示せず)が接続されている。演出制御用マイコン101は、ROM110に記憶されているデータを用いて可動体15の動作パターンを決める動作パターンデータを作成し、その動作パターンデータをランプ制御基板79に送信する。そして、動作パターンデータを受信したランプ制御基板79は、その動作パターンに従って中継基板77を介して上記可動体モータを駆動し、可動体15の動作制御を行う。
サブ制御基板100には、音声制御基板78を介して各スピーカ8が電気的に接続されている。音声制御基板78には、音声制御用CPU(図示せず)と、音声データROM(図示せず)と、音声合成回路(図示せず)と、アンプ(図示せず)とが搭載されている。音声データROMには、各スピーカ8が音楽や効果音などの音を出力するための音声データが記憶されている。音声制御用CPUは、サブ制御基板100から受信したコマンドに基づいて音声データROMから音声データを読出し、その読出した音声データを音声合成回路に出力する。音声合成回路は、入力した音声データを合成するとともに、その合成した合成音声データをアナログの音声信号に変換してアンプに出力する。アンプは、入力した音声信号を増幅して各スピーカ8に出力する。そして、各スピーカ8は、入力した音声信号により示される音を出力する。
また、サブ制御基板100には、演出ボタン検出スイッチ9aと、演出レバー押込検出スイッチ6gと、演出レバー回転検出スイッチ6hと、演出ボタン振動モータ9bと、演出レバー振動モータ6dとが電気的に接続されている。演出ボタン検出スイッチ9aは、演出ボタン9が押圧操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力し、演出制御用マイコン101は、演出ボタン検出スイッチ9aから入力した信号に基づいて、ボタン演出を実行する。演出レバー押込検出スイッチ6gは、演出レバー6が押込操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力し、演出制御用マイコン101は、演出レバー押込検出スイッチ6gから入力した信号に基づいて、演出レバー6が押込操作されたときに行うレバー演出を実行する。演出レバー回転検出スイッチ6hは、演出レバー6が回転操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力し、演出制御用マイコン101は、演出レバー回転検出スイッチ6hから入力した信号に基づいて、演出レバー6が回転操作されたときに行うレバー演出を実行する。
演出ボタン振動モータ9bは、演出ボタン9を振動させる部材であり、演出ボタン9の内部に収容されている。演出レバー振動モータ6dは、演出レバー6を振動させる部材であり、演出レバー6と接する部位または演出レバー6の内部に設けられている。ROM110には、演出ボタン振動モータ9bの動作パターンを決める動作パターンデータと、演出レバー振動モータ6dの動作パターンを決める動作パターンデータとが記憶されている。演出制御用マイコン101は、演出ボタン9を振動させる演出タイミングになったときに、ROM110から動作パターンデータを読出し、その読出した動作パターンデータに基づいて演出ボタン振動モータ9bを駆動制御する。また、演出制御用マイコン101は、演出レバー6を振動させる演出タイミングになったときに、ROM110から動作パターンデータを読出し、その読出した動作パターンデータに基づいて演出レバー振動モータ6dを駆動制御する。
[遊技状態の説明]
次に、パチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。パチンコ遊技機1の特別図柄表示器および普通図柄表示器53には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能とが備わっている。特別図柄表示器の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態(非高確率状態)」という。高確率状態では、大当たり確率が通常確率状態よりも高くなっている。
また、特別図柄表示器の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動開始から確定表示までに要する時間)が、非時短状態よりも短くなっている。
特別図柄表示器の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄表示器53の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特別図柄表示器の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。つまり、普通図柄表示器53の確率変動機能および変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。したがって、時短状態では、普通図柄の抽選において当たりと判定される確率が非時短状態よりも高くなっている。つまり、普通図柄表示器53の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄表示器53が確定表示する普通図柄が、普通当たり図柄(普通図柄の抽選において当たりと判定されたことを示す普通図柄)となる確率が高くなる。
また、時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。たとえば、普通図柄の変動時間は非時短状態では10秒であるが、時短状態では1秒である。さらに時短状態では、普通可変入賞装置20の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている。つまり、普通可変入賞装置20の開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における普通可変入賞装置20の開放回数が非時短状態よりも多くなっている。つまり、普通可変入賞装置20の開放回数増加機能が作動している。補助遊技とは、確定表示された普通図柄が予め定めた特定の普通図柄である場合に、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて右側第1始動口31を開閉させる遊技のことである。
普通図柄表示器53の確率変動機能および変動時間短縮機能と、普通可変入賞装置20の開放時間延長機能および開放回数増加機能とが作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、普通可変入賞装置20が頻繁に開放され、右側第1始動口31へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合が高くなるため、遊技者は、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、このように、普通図柄表示器53の確率変動機能および変動時間短縮機能と、普通可変入賞装置20の開放時間延長機能および開放回数増加機能とが作動している状況下で、普通可変入賞装置20により右側第1始動口31への入賞をサポートする制御を電サポ制御という。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、大当たり遊技が終了した後の遊技状態は、大当たりの種別によって決定され、電サポ制御が行われるとともに『高確率状態且つ時短状態』、電サポ制御が行われるとともに『通常確率状態且つ時短状態』、電サポ制御は行わないとともに『高確率状態且つ非時短状態(小当たりラッシュ)』のいずれかとなる。また、これらの遊技状態については基本的に次回の大当たりに当選するまで継続するが、『通常確率状態且つ時短状態』については所定条件が成立するまでを上限として継続する。従って、大当たりに当選することなく所定条件を満たすと、電サポ制御や時短状態が終了して『通常状態(通常確率状態且つ非時短状態)』へと移行する。
そして、本実施形態では、上記所定条件を『通常確率状態且つ時短状態』へと移行してからメイン特別図柄の変動回数が第1回転数(例えば100回転)に到達する、或いは『通常確率状態且つ時短状態』へと移行してから第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との合計が第1回転数よりも多い第2回転数(例えば130回転)に到達する、のいずれかを満たすこととする。詳細については後述する。
なお、パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、電サポ制御は行わないとともに『通常状態(通常確率状態且つ非時短状態)』である。
[大当たり判定テーブル]
図6に示す大当たり判定テーブルTa1は、遊技制御用マイコン61(図4)が大当たりか否かの大当たり判定を実行する際に参照するテーブルである。大当たり判定テーブルTa1は、遊技状態と大当たり乱数とを対応付けて構成されている。大当たり乱数は、大当たり乱数カウンタが発生する大当たり乱数の中から所定の乱数を選択したものである。大当たり乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、大当たり乱数カウンタが動作して大当たり乱数が発生する。大当たり乱数カウンタは、カウンタICなどの乱数生成回路を利用したものでも良い。本実施形態では、大当たり乱数カウンタは、0~65535の計65536個の大当たり乱数をカウントする。つまり、0~65535の計65536個の大当たり乱数を発生する。本実施形態では、大当たり判定テーブルTa1には、遊技状態が通常確率状態のときの大当たり乱数として、0~164の計165個の大当たり乱数が設定されている。遊技制御用マイコン61は、遊技状態が通常確率状態のときに大当たり乱数カウンタから取得した大当たり乱数が0~164のいずれかであった場合は、大当たり判定において大当たりと判定し、0~65535のうち0~164以外であった場合は、大当たりではない、つまり、ハズレと判定する。また、第1特別図柄の抽選(特図1の抽選)ではハズレと判定される場合であって、特に大当たり乱数カウンタから取得した大当たり乱数が165~264のいずれかであった場合は、小当たりと判定される。一方、第2特別図柄の抽選(特図2の抽選)ではハズレと判定される場合であって、特に大当たり乱数カウンタから取得した大当たり乱数が165~65434のいずれかであった場合は、小当たりと判定される。即ち、第2特別図柄の抽選では大当たりに当選しなかった場合であっても、極めて高い確率で小当たりに当選することとなる。
また、本実施形態では、大当たり判定テーブルTa1には、遊技状態が高確率状態のときの大当たり乱数として、0~649の計650個の大当たり乱数が設定されている。つまり、通常確率状態のときよりも多くの大当たり乱数が設定されており、通常確率状態のときよりも大当たり判定において大当たりと判定される確率が高くなっている。遊技制御用マイコン61は、遊技状態が高確率状態のときに大当たり乱数カウンタから取得した大当たり乱数が0~649のいずれかであった場合は、大当たり判定において大当たりと判定し、0~65535のうち0~649以外であった場合は、大当たりではない、つまり、ハズレと判定する。また、第1特別図柄の抽選(特図1の抽選)ではハズレと判定される場合であって、特に大当たり乱数カウンタから取得した大当たり乱数が650~749のいずれかであった場合は、小当たりと判定される。一方、第2特別図柄の抽選(特図2の抽選)ではハズレと判定される場合であって、特に大当たり乱数カウンタから取得した大当たり乱数が650~65919のいずれかであった場合は、小当たりと判定される。即ち、第2特別図柄の抽選では大当たりに当選しなかった場合であっても、極めて高い確率で小当たりに当選することとなる。
[大当たり種別判定テーブル]
図7に示す大当たり種別判定テーブルTa2は、大当たりと判定された場合に遊技制御用マイコン61(図4)が大当たりの種別判定を実行する際に参照するテーブルである。大当たり種別判定テーブルTa2は、抽選の種類(特図1の抽選か特図2の抽選か)と大当たり種別乱数とを対応付けて構成されている。大当たり種別乱数は、大当たり種別乱数カウンタが発生する大当たり種別乱数の中から所定の乱数を選択したものである。大当たり種別乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、大当たり種別乱数カウンタが動作して大当たり種別乱数が発生する。大当たり種別乱数カウンタは、カウンタICなどの乱数生成回路を利用したものでも良い。本実施形態では、大当たり種別乱数カウンタは、0~9の計10個の大当たり種別乱数をカウントする。つまり、0~9の計10個の大当たり種別乱数を発生する。本実施形態のパチンコ遊技機1では,大当たりの種別として、「10R確変大当たり(小当たりラッシュ突入)」と、「10R確変大当たり(小当たりラッシュ非突入)」と、「10R通常大当たり」と、「15R確変大当たり(小当たりラッシュ突入)」と、「15R確変大当たり(小当たりラッシュ非突入)」と、「5R通常大当たり」がある。そして、パチンコ遊技機1では、図7に示すように第1特別図柄の抽選(特図1の抽選)では、大当たり種別乱数が0~1の範囲内の値であれば、「10R確変大当たり(小当たりラッシュ突入)」に当選したと判定し、大当たり種別乱数が2~6であれば、「10R確変大当たり(小当たりラッシュ非突入)」に当選したと判定し、それ以外の数値であれば「10R通常大当たり」と判定する。一方、第2特別図柄の抽選(特図2の抽選)では大当たり種別乱数が0~1の範囲内の値であれば、「15R確変大当たり(小当たりラッシュ突入)」に当選したと判定し、大当たり種別乱数が2~6であれば、「15R確変大当たり(小当たりラッシュ非突入)」に当選したと判定し、それ以外の数値であれば「5R通常大当たり」と判定する。
また、10R確変大当たり(小当たりラッシュ突入)又は15R確変大当たり(小当たりラッシュ突入)に当選した場合には、大当たり遊技後に“小当たりラッシュ”に突入し、次回に大当たりするまで継続する。ここで、図8に示すように“小当たりラッシュ”は特別図柄の大当たり確率は高確率状態となるが特別図柄の変動時間短縮機能は機能しない。一方、普通図柄の大当たり確率は低確率状態となり普通図柄の変動時間短縮機能は機能しない、すなわち電サポは機能しない。但し、図2に示すように可動部材21が閉鎖した状態であっても右打ちされた遊技球は第2始動口32へと高確率で入球し、特図2の保留の消化も時短状態に比べると遅いので、遊技者は右打ちすることによって第2始動口32に特図2の保留を切らすことが無い程度には入球させることが可能となる。一方で、特図2は小当たりの当選確率は極めて高く設定されているので、小当たりに連続して当選し、大入賞口33が開口されることとなるので、遊技者は右打ちすることによって遊技球を徐々に増やすことが可能となる。
また、10R確変大当たり(小当たりラッシュ非突入)又は15R確変大当たり(小当たりラッシュ非突入)に当選した場合には、大当たり遊技後に“確変遊技状態”に突入し、次回に大当たりするまで継続する。ここで、図8に示すように“確変遊技状態”は特別図柄の大当たり確率は高確率状態となって且つ特別図柄の変動時間短縮機能も機能する。一方、普通図柄の大当たり確率についても高確率状態となって且つ普通図柄の変動時間短縮機能も機能する。その結果、いわゆる電サポ状態となり、遊技者は右打ちすることによって遊技球を大きく減少させることなく、右側第1始動口31に特図1の保留を切らすこと無く次々と入球させることが可能となる。尚、“確変遊技状態”では電チューがほぼ常時解放された状態となるので、右打ちした遊技球は右側第1始動口31に優先して入賞し、下流にある第2始動口32には稀にしか入球しないように構成されている。また、本実施形態では特図1と特図2の変動は並行して行われるが、“確変状態”では非メイン特別図柄である特図2は極めて長い変動時間(例えば300秒)となるように設定されているので、仮に第2始動口32に遊技球が入球したとしても特図2の変動回数は極めて長い間隔でしか消化されない。また、小当たりに当選したとしても大入賞口33はごく短い時間しか開かないので、遊技球がほとんど入球しないように構成されている。従って、基本的に“確変遊技状態”にある場合には遊技球が増加しないように設計されている。
一方、10R通常大当たり又は5R通常大当たりに当選した場合には、大当たり遊技後に“時短遊技状態”に突入し、所定条件が成立するまで上限として次回に大当たりするまで継続する。ここで、図8に示すように“時短遊技状態”は特別図柄の大当たり確率は低確率状態であるが特別図柄の変動時間短縮機能は機能する。一方、普通図柄の大当たり確率については高確率状態となって且つ普通図柄の変動時間短縮機能も機能する。その結果、いわゆる電サポ状態となり、遊技者は右打ちすることによって遊技球を大きく減少させることなく、右側第1始動口31に特図1の保留を切らすこと無く次々と入球させることが可能となる。尚、“時短遊技状態”では電チューがほぼ常時解放された状態となるので、右打ちした遊技球は右側第1始動口31に優先して入賞し、下流にある第2始動口32には稀にしか入球しないように構成されている。また、本実施形態では特図1と特図2の変動は並行して行われるが、“時短遊技状態”では非メイン特別図柄である特図2は極めて長い変動時間(例えば300秒)となるように設定されているので、仮に第2始動口32に遊技球が入球したとしても特図2の変動回数は極めて長い間隔でしか消化されない。また、小当たりに当選したとしても大入賞口33はごく短い時間しか開かないので、遊技球がほとんど入球しないように構成されている。従って、基本的に“時短遊技状態”にある場合には遊技球が増加しないように設計されている。
また、本実施形態では、上記所定条件を“時短遊技状態”へと移行してからメイン特別図柄の変動回数が第1回転数(例えば100回転)に到達する、或いは“時短遊技状態”へと移行してから第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との合計が第1回転数よりも多い第2回転数(例えば130回転)に到達する、のいずれかを満たすこととする。そして、上記“時短遊技状態”において大当たりすることなく所定条件を満たした場合には“通常状態”へと移行する。ここで、図8に示すように“通常状態”は特別図柄の大当たり確率は低確率状態であって特別図柄の変動時間短縮機能は機能しない。一方、普通図柄の大当たり確率についても低確率状態であって普通図柄の変動時間短縮機能も機能しない。また、本実施形態では特図1と特図2の変動は並行して行われるが、“通常状態”では非メイン特別図柄である特図2は極めて長い変動時間(例えば300秒)となるように設定されている。従って、“通常状態”では仮に遊技者が右打ちを行って第2始動口32に遊技球を入球させたとしても、特図2の変動時間が極めて長く、また、小当たりに当選しても大入賞口33はごく短い時間しか開放されない。従って、メーカー側や遊技店側が想定しない通常状態での小当たりを狙った右打ち遊技を防止することが可能となる。
[リーチ判定テーブル]
図9に示すリーチ判定テーブルTa3は、遊技制御用マイコン61(図4)が大当たり判定の結果がハズレであった場合に、リーチが出現する特図変動パターンを選択するか否かを判定する際に参照するテーブルである。ここで、リーチとは、複数の特別図柄のうち変動表示されている特別図柄が残り1つとなっている状態であって、変動表示されている特別図柄がどの特別図柄で確定表示されるか次第で大当たりを示す特別図柄の組み合わせとなる状態のことである。また、リーチとは、演出表示装置7の複数の表示領域においてそれぞれ変動表示されている演出図柄のうち、変動表示されている演出図柄が残り1つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの演出図柄で確定表示されるか次第で大当たり演出図柄の組み合わせとなる状態のことである。
たとえば、大当たり演出図柄の組み合わせの1つが「777」である場合に、左演出図柄表示領域において左演出図柄9Lとして「7」が確定表示されており、右演出図柄表示領域において右演出図柄9Rとして「7」が確定表示されており、中演出図柄表示領域において中演出図柄9Cが変動表示されている状態のことである。なお、リーチの概念には、中演出図柄9Cがスクロールしている状態の他、揺れている状態、拡大と縮小を繰り返す状態などが含まれる。
リーチ乱数は、大当たり判定の結果がハズレであった場合に、リーチが出現する特図変動パターンを選択するか否かを判定するための乱数である。リーチ判定テーブルTa3は、遊技状態とリーチ乱数とを対応付けて構成されている。リーチ乱数は、リーチ乱数カウンタが発生するリーチ乱数の中から所定の乱数を選択したものである。本実施形態では、リーチ乱数カウンタは、0~255の計256個のリーチ乱数をカウントする。つまり、0~256の計256個のリーチ乱数を発生する。リーチ乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、リーチ乱数カウンタが動作してリーチ乱数が発生する。本実施形態では、遊技状態が(特別図柄の)非時短状態のときのリーチ乱数として、0~27の計28個のリーチ乱数が設定されている。遊技制御用マイコン61は、遊技状態が非時短状態のときにリーチ乱数カウンタから取得したリーチ乱数が0~27のいずれかであった場合は、リーチ判定においてリーチ有りと判定し、0~255のうち0~27以外であった場合は、リーチ無しと判定する。
また、本実施形態では、遊技状態が(特別図柄の)時短状態のときのリーチ乱数として、0~11の計12個のリーチ乱数が設定されている。遊技制御用マイコン61は、遊技状態が時短状態のときにリーチ乱数カウンタから取得したリーチ乱数が0~11のいずれかであった場合は、リーチ判定においてリーチ有りと判定し、0~255のうち0~11以外であった場合は、リーチ無しと判定する。
リーチ有りと判定されるリーチ乱数は、非時短状態よりも時短状態の方が少なく設定されている。これにより、時短状態ではリーチ有りと判定される確率が非時短状態よりも低くなる。つまり、リーチ無しと判定される確率が高くなるため、その分、特図変動パターンを選択する際に、リーチ無しの特図変動パターンを選択する確率が高くなる。このため、時短状態では、特図保留数の消化のペースが速くなる。
尚、図9は基本的にメイン特別図柄に対応するリーチ判定テーブルを示す。非メイン特別図柄は演出表示装置7への表示対象とならないのでリーチ判定テーブルは基本的には用いない。
[特図変動パターン選択テーブル]
図10に示す特図変動パターン選択テーブルTa4は、遊技制御用マイコン61(図4)が特図変動パターンを抽選により決定する際に参照するテーブルである。尚、図10は特に小当たりラッシュ中以外の遊技状態である場合に用いられるテーブルを示し、小当たりラッシュ中である場合は専用のテーブル(図示せず)となる。特図変動パターン選択テーブルTa4は、遊技状態と、変動する対象となる特図の種類(特図1又は特図2)と、判定(大当たり判定、小当たり判定、およびリーチ判定)結果と、特図保留数と、変動パターン乱数と、特図変動パターンと、変動時間と、停止時間とを対応付けて構成されている。尚、大当たり種別について対応付けても良い。特図変動パターン選択テーブルTa4における変動演出パターンは、選択された特図変動パターンに対応して演出表示装置7が変動表示する変動演出パターンであり、参考のために記載してある。変動パターン乱数は、変動パターン乱数カウンタが発生する変動パターン乱数の中から所定の乱数を選択したものである。本実施形態では、変動パターン乱数カウンタは、0~99の計100個の変動パターン乱数をカウントする。つまり、0~99の計100個の変動パターン乱数を発生する。変動パターン乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、変動パターン乱数カウンタが動作して変動パターン乱数が発生する。
遊技状態が非時短状態のときに第1特別図柄の大当たり判定において大当たりと判定され、変動パターン乱数カウンタから取得した変動パターン乱数が0~94のいずれかであった場合は、特図保留数に関係無く、特図変動パターンP1が選択される。つまり、特図変動パターンP1が選択される確率は95%である。また、変動パターン乱数が95~99のいずれかであった場合は、保留球数に関係無く、特図変動パターンP2が選択される。つまり、特図変動パターンP2が選択される確率は5%である。特図変動パターンP1の変動時間は400,000msであり、特別図柄の停止時間、つまり、特別図柄を確定表示している時間は500msである。特図変動パターンP2の変動時間は150,000msであり、特別図柄の停止時間は500msである。また、特図変動パターンP1が選択された場合は、演出表示装置7は、変動演出パターンとしてリーチ状態から発展したSP(スーパー)リーチを表示する。また、特図変動パターンP2が選択された場合は、演出表示装置7は、変動演出パターンとしてノーマルリーチを表示する。
また、遊技状態が非時短状態のときに第1特別図柄の大当たり判定においてハズレと判定され、かつ、リーチ判定においてリーチ有りと判定された場合、つまり、リーチ有りハズレの場合であって、変動パターン乱数カウンタから取得した変動パターン乱数が0~9のいずれかであった場合は、特図保留数に関係無く、特図変動パターンP3が選択される。つまり、特図変動パターンP3が選択される確率は10%である。また、変動パターン乱数が10~99のいずれかであった場合は、保留球数に関係無く、特図変動パターンP4が選択される。つまり、特図変動パターンP4が選択される確率は90%である。特図変動パターンP3の変動時間は400,000msであり、特別図柄の停止時間は500msである。特図変動パターンP4の変動時間は150,000msであり、特別図柄の停止時間は500msである。また、特図変動パターンP3が選択された場合は、演出表示装置7は、変動演出パターンとしてリーチ状態から発展したSPリーチを表示する。また、特図変動パターンP4が選択された場合は、演出表示装置7は、変動演出パターンとしてノーマルリーチを表示する。
また、遊技状態が非時短状態のときに第1特別図柄の大当たり判定においてハズレと判定され、かつ、リーチ判定においてリーチ無しと判定された場合、つまり、リーチ無しハズレの場合であって、特図保留数が0~2個であり、変動パターン乱数カウンタから取得した変動パターン乱数が0~99のいずれかであった場合は、特図変動パターンP5が選択される。つまり、特図変動パターンP5が選択される確率は100%である。また、特図保留数が3~4個であり、変動パターン乱数カウンタから取得した変動パターン乱数が0~99のいずれかであった場合は、特図変動パターンP6が選択される。つまり、特図変動パターンP6が選択される確率は100%である。特図変動パターンP5の変動時間は10,000msであり、特別図柄の停止時間は500msである。特図変動パターンP6の変動時間は5,000msであり、特別図柄の停止時間は500msである。また、特図変動パターンP5または特図変動パターンP6が選択された場合は、演出表示装置7は、変動演出パターンとして通常変動を表示する。
また、遊技状態が非時短状態のときに第1特別図柄の大当たり判定において小当たりと判定された場合は、特図変動パターンP7が選択される。特図変動パターンP7の変動時間は5,000msであり、特別図柄の停止時間は500msである。また、特図変動パターンP7が選択された場合は、演出表示装置7は、変動演出パターンとして小当たり当選時の専用演出を表示する。
遊技状態が時短状態のときに第1特別図柄の大当たり判定において大当たりと判定され、変動パターン乱数カウンタから取得した変動パターン乱数が0~99のいずれかであった場合は、特図保留数に関係無く、特図変動パターンP11が選択される。つまり、特図変動パターンP11が選択される確率は100%である。また、遊技状態が時短状態のときにハズレと判定され、かつ、リーチ判定においてリーチ有りと判定された場合、つまり、リーチ有りハズレの場合であって、変動パターン乱数カウンタから取得した変動パターン乱数が0~99のいずれかであった場合は、特図保留数に関係無く、特図変動パターンP12が選択される。つまり、特図変動パターンP12が選択される確率は100%である。特図変動パターンP11および特図変動パターンP12の変動時間はそれぞれ400,000msであり、特別図柄の停止時間はそれぞれ500msである。また、特図変動パターンP11または特図変動パターンP12が選択された場合は、演出表示装置7は、変動演出パターンとしてリーチ状態から発展したSPリーチを表示する。
また、遊技状態が時短状態のときに第1特別図柄の大当たり判定においてハズレと判定され、かつ、リーチ判定においてリーチ無しと判定された場合、つまり、リーチ無しハズレの場合であって、特図保留数が0~1個であり、変動パターン乱数カウンタから取得した変動パターン乱数が0~99のいずれかであった場合は、特図変動パターンP13が選択される。つまり、特図変動パターンP13が選択される確率は100%である。また、特図保留数が2~4個であり、変動パターン乱数カウンタから取得した変動パターン乱数が0~99のいずれかであった場合は、特図変動パターンP14が選択される。つまり、特図変動パターンP14が選択される確率は100%である。特図変動パターンP13の変動時間は10,000msであり、特別図柄の停止時間は500msである。特図変動パターンP14の変動時間は2,500msであり、特別図柄の停止時間は500msである。また、特図変動パターンP13または特図変動パターンP14が選択された場合は、演出表示装置7は、変動演出パターンとして通常変動を表示する。
また、遊技状態が時短状態のときに第1特別図柄の大当たり判定において小当たりと判定された場合は、特図変動パターンP15が選択される。特図変動パターンP15の変動時間は2,500msであり、特別図柄の停止時間は500msである。また、特図変動パターンP15が選択された場合は、演出表示装置7は、変動演出パターンとして小当たり当選時の専用演出を表示する。
上述したように、非時短状態のときにSPリーチまで発展が選択される確率は、大当たり判定において大当たりと判定された場合は95%であるが、大当たり判定においてハズレと判定され、かつ、リーチ有りと判定された場合は10%である。また、非時短状態のときにノーマルリーチ止まりが選択される確率は、大当たり判定において大当たりと判定された場合は5%であるが、大当たり判定においてハズレと判定され、かつ、リーチ有りと判定された場合は90%である。
つまり、演出表示装置7が変動演出パターンとしてSPリーチまで発展した場合は、大当たりが発生する可能性が高い。換言すると、SPリーチは、大当たりの発生に対する期待度がノーマルリーチ止まりの場合よりも高い変動演出パターンである。
また、遊技状態がいずれの状態にあるかに関わらず非メイン特別図柄である第2特別図柄の変動については変動時間としては固定の300,000ms(約5分)が選択される。尚、小当たりラッシュ中以外では第2特別図柄は非メイン特別図柄となるので、第2特別図柄の変動は演出表示装置7を用いた表示の対象とならない。但し、表示器類50での表示対象にはなる。
一方で小当たりラッシュ中の特図変動パターン選択テーブルTa4については図示を省略するが、第2特別図柄がメイン特別図柄となり、第1特別図柄が非メイン特別図柄となる。従って第1特別図柄の変動については変動時間としては固定の時間(例えば10,000ms)が選択される。そして、第1特別図柄の変動は演出表示装置7を用いた表示の対象とならない。一方、メイン特別図柄である第2特別図柄の変動については演出表示装置7による表示対象となるが、小当たりラッシュ中は基本的に小当たりラッシュ用の専用演出が行われ、通常の予告演出やリーチ演出は行われない。具体的には小当たりが当選した場合に専用の演出図柄を演出表示装置7に停止表示して小当たりが当選したことを報知し、更に大入賞口33が解放されることを遊技者に報知する演出が行われる。大当たりが当選した場合についても特に予告演出やリーチ演出などは行わずに同じ演出図柄の組み合わせ(例えば7・7・7)を演出表示装置7に停止表示して大当たりが当選したことを報知し、大当たり遊技を開始する。
また、本実施形態のような第1特別図柄と第2特別図柄の変動を並行して行う機種では、大当たり遊技中には他方の特別図柄の変動時間の計測が停止される。例えば、第1特別図柄の変動中に第2特別図柄で大当たりした場合には、大当たり遊技中は第1特別図柄の変動時間の計測が停止される。従って、特図変動パターン選択テーブルで選択される変動時間は、大当たり遊技が行われる時間については除外した変動時間となる。
[遊技制御用マイコン61の主な処理]
次に、遊技制御用マイコン61(図3)が実行する主な処理について図を参照しつつ説明する。
(メイン側主制御処理)
最初に、遊技制御用マイコン61が実行するメイン側主制御処理の内容についてそれを示す図15を参照しつつ説明する。
遊技制御用マイコン61は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM63(図3)から図14に示すメイン側主制御処理のコンピュータプログラムを読み出して実行する。遊技制御用マイコン61は、最初に初期設定を行う(ステップ(以下、Sと略す)1)。この初期設定では、たとえば、スタックの設定、定数の設定、割込時間の設定、CPU62の設定、SIO(System Input/Output)、PIO(Parallel Input/Output)、CTC(Counter/Timer Circuit:割込時間を管理するための回路)の設定、各種のフラグ、カウンタおよびタイマなどのリセットなどを行う。続いて、遊技制御用マイコン61は、割込禁止を実行し(S2)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理を実行する(S3)。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理では、前述した大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数を発生する各乱数カウンタの初期値をそれぞれ「1」加算して更新する。各乱数カウンタのカウント値は上限値に達すると「0」に戻って再び「1」加算される。なお、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また、各乱数カウンタのカウント値にそれぞれ「2」以上の数値を加算して更新してもよい。また、各乱数は、カウンタICなどから成る公知の乱数生成回路を利用して生成される、いわゆるハードウェア乱数であってもよい。このハードウェア乱数を用いる場合は、ソフトウェアによる乱数の更新処理(S3)は必要ない。
続いて、遊技制御用マイコン61は、割込許可を実行する(S4)。割込許可中は、メイン側タイマ割込処理(S5)の実行が可能となる。メイン側タイマ割込処理(S5)は、たとえば、4msec周期でCPU62に対して入力される割込パルスに基づいて実行される。つまり、4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割込処理(S5)が終了してから、次にメイン側タイマ割込処理(S5)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)による各種カウンタの初期値更新処理が実行される。なお、割込禁止状態のときにCPU62に割込パルスが入力された場合は、メイン側タイマ割込処理(S5)は直ぐには開始されず、割込許可(S4)が実行されてから開始される。
(メイン側タイマ割込処理)
次に、遊技制御用マイコン61が実行するメイン側タイマ割込処理(図15のS5)の内容についてそれを示す図16を参照しつつ説明する。
遊技制御用マイコン61は、出力処理を実行する(S10)。この出力処理では、以下に説明する各処理において主制御基板60のRAM64(図4)に設けられた出力バッファにセットされたコマンドなどをサブ制御基板100(図5)や払出制御基板73(図4)などに出力する。特に本実施形態では普通図柄が変動を開始した場合に普通図柄が変動を開始したことを示す普図変動開始コマンド、及び特別図柄が変動を開始した場合に特別図柄が変動を開始したことを示す特図変動開始コマンドについても出力する。続いて、遊技制御用マイコン61は、入力処理を実行する(S11)。この入力処理では、主にパチンコ遊技機1に取付けられている各種センサ(中央第1始動口センサ11a、右側第1始動口センサ31a、第2始動口センサ32a、大入賞口センサ33a、ゲートセンサ12aなど(図4))が検出した各検出信号を読み込む。続いて、遊技制御用マイコン61は、タイマ更新処理を実行する(S12)。このタイマ更新処理では、タイマとして作動している減算カウンタの更新(減算)を行う。続いて、遊技制御用マイコン61は、賞球制御処理を実行する(S13)。この賞球制御処理では、入力処理(S11)において読み込んだ各種センサの検出信号に基づいて、入賞口の種類に応じた賞球を払い出すための払出コマンドをRAM64の出力バッファにセットする。払出コマンドは、払出制御基板73に対して出力されるコマンドである。続いて、遊技制御用マイコン61は、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理を実行する(S14)。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理は、図15のメイン側主制御処理で実行する普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)と同じである。つまり、各乱数カウンタの初期値の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S5)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割込処理(S5)の終了後、次のメイン側タイマ割込処理(S5)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
続いて、遊技制御用マイコン61は、後述する始動口センサ検出処理(S15)、普通動作処理(S16)、特別図柄待機処理(S17)、特別図柄変動処理(S18)、その他の処理(S19)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S5)を終了する。その他の処理(S19)は、不正入賞を検知して報知するセキュリティ制御処理、磁気を利用した不正行為を検知して報知する磁気検出処理、前面枠18(図1)や内枠の開放を検知して報知する扉開放処理、電波を利用した不正行為を検知して報知する不正電波検出処理、パチンコ遊技機1を振動させる不正行為を検知して報知する衝撃検出処理などである。そして、次にCPU62に割込パルスが入力されるまではメイン側主制御処理のS2~S4の処理が繰り返し実行され(図15)、割込パルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S5)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S5)の出力処理(S10)においては、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S5)にてRAM64(図4)の出力バッファにセットされたコマンドなどが所定の基板へ出力される。
(始動口センサ検出処理)
次に、遊技制御用マイコン61が実行する始動口センサ検出処理(図16のS15)の内容についてそれを示す図17を参照しつつ説明する。
遊技制御用マイコン61は、遊技球がゲート12(図1)を通過したか否かを判定し(S20)、通過したと判定した場合は(S20:Yes)、ゲート通過処理を実行する(S21)。このゲート通過処理では、普図保留数が4以上であるか否か判定し、普図保留数が4以上でなければ、普図保留数に「1」を加算し、普通図柄の抽選を行うための当たり乱数を取得して記憶する処理を行う。
また、S20において、遊技球がゲート12を通過していないと判定した場合は(S20:No)、遊技球が第2始動口32(図1)に入賞したか否かを判定する(S22)。ここで、遊技球が第2始動口32に入賞したと判定した場合は(S22:Yes)、第2特図保留数U2が上限値の「4」に達しているか否か判定する(S23)。ここで、第2特図保留数U2が「4」に達していると判定した場合は(S23:Yes)、S28に進むが、第2特図保留数U2が「4」に達していないと判定した場合は(S23:No)、第2特図保留数U2に1を加算する(S24)。続いて、遊技制御用マイコン61は、第2特図関係乱数取得処理を実行する(S25)。この第2特図関係乱数取得処理では、大当たり乱数カウンタがカウントする大当たり乱数と、大当たり種別乱数カウンタがカウントする大当たり種別乱数と、リーチ乱数カウンタがカウントするリーチ乱数と、変動パターン乱数カウンタがカウントする変動パターン乱数とを取得し、それら取得した各乱数を第2特図保留記憶部64b(図12)のうち、現在の第2特図保留数に応じた記憶領域に記憶する。たとえば、現在の第2特図保留数が「3」であった場合は、各乱数を第4記憶領域に記憶する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、第2始動入賞コマンド作成処理を実行する(S26)。この第2始動入賞コマンド作成処理では、S25において第2特図保留記憶部64bに格納した各乱数群に基づいて第2始動入賞コマンドを作成する。この第2始動入賞コマンドは、遊技球が第2始動口に入賞したことを示すデータ、S25において第2特図保留記憶部64bに格納した各乱数を示すデータなどにより構成されている。続いて、遊技制御用マイコン61は、S26において作成した第2始動入賞コマンドをRAM64の出力バッファにセットする(S27)。このセットされた第2始動入賞コマンドは、出力処理(図16のS10)においてサブ制御基板100(図5)に出力され、演出制御用マイコン101が第2始動入賞コマンドに含まれる各乱数に基づいて演出を実行する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、遊技球が中央第1始動口11又は右側第1始動口31(図1)に入賞したか否かを判定する(S28)。ここで、遊技球が中央第1始動口11又は右側第1始動口31に入賞したと判定した場合は(S28:Yes)、第1特図保留数U1が上限値の「4」に達しているか否か判定する(S29)。ここで、第1特図保留数U1が「4」に達していると判定した場合は(S29:Yes)、この始動口センサ検出処理を終了するが、第1特図保留数U1が「4」に達していないと判定した場合は(S29:No)、第1特図保留数U1に1を加算する(S30)。続いて、遊技制御用マイコン61は、第1特図関係乱数取得処理を実行する(S31)。この第1特図関係乱数取得処理では、大当たり乱数と、大当たり種別乱数と、リーチ乱数と、変動パターン乱数とを取得し、それら取得した各乱数を第1特図保留記憶部64a(図11)のうち、現在の第1特図保留数に応じた記憶領域に格納する。たとえば、現在の第1特図保留数が「3」であった場合は、各乱数を第4記憶領域に記憶する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、第1始動入賞コマンド作成処理を実行する(S32)。この第1始動入賞コマンド特定処理では、S31において第1特図保留記憶部64aに格納した各乱数群に基づいて第1始動入賞コマンドを作成する。この第1始動入賞コマンドは、遊技球が中央第1始動口11に入賞したことを示すデータ、S31において第1特図保留記憶部64aに格納した各乱数を示すデータなどにより構成されている。続いて、遊技制御用マイコン61は、S32において作成した第1始動入賞コマンドをRAM64の出力バッファにセットする(S33)。このセットされた第1始動入賞コマンドは、出力処理(図16のS10)においてサブ制御基板100(図5)に出力され、演出制御用マイコン101が第1始動入賞コマンドに含まれる各乱数に基づいて演出を実行する。
(普通動作処理)
次に、遊技制御用マイコン61が実行する普通動作処理(図16のS16)の内容について説明する。
遊技制御用マイコン61は、普図保留数の加算、普通図柄表示器53による普通図柄の変動表示、普通図柄が当たりか否かの当たり判定、当たり判定の結果が当たりであった場合の普通可変入賞装置20の開閉動作などの処理を行う。
(特別図柄待機処理)
次に、遊技制御用マイコン61が実行する特別図柄待機処理(図16のS17)の内容についてそれを示す図18を参照しつつ説明する。
遊技制御用マイコン61は、第2特図保留数U2が「0」であるか否かを判定し(S40)、「0」ではないと判定した場合は(S40:No)、後述する第2特図大当たり判定処理(図19)を実行する(S41)。続いて、遊技制御用マイコン61は、後述する第2特図変動パターン選択処理(図20、図21)を実行する(S42)。続いて、遊技制御用マイコン61は、第2特図保留数U2から「1」を減算し(S43)、第2特図保留記憶部64b(図12)の各記憶領域に格納されている各データを、記憶の順番が古い方の記憶領域、つまり、読み出される側に1つずつシフトする(S44)。続いて、遊技制御用マイコン61は、第2特図変動開始処理を実行する(S45)。つまり、第2特別図柄表示器52は、遊技制御用マイコン61が第2特図保留記憶部64b(図12)に記憶されている大当たり乱数に基づいて当否判定を実行する順に第2特別図柄の変動表示を行う。また、第2特別図柄表示器52が第2特別図柄の変動表示を行う毎に、第2特図保留記憶部64bの各記憶領域に記憶されている各データは、記憶の順番が古い方の記憶領域にシフトされる。その後、S46へと移行する。
この第2特図変動開始処理では、変動開始コマンドをRAM64の出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。RAM64の出力バッファにセットする変動開始コマンドには、後述する第2特図大当たり判定処理(図19)においてセットされた特図停止図柄のデータや第2特図変動パターン選択処理(図20、図21)においてセットされた特図変動パターンのデータが含まれている。
S46では第1特図保留数U1が「0」であるか否かを判定し、「0」ではないと判定した場合は(S46:No)、後述する第1特図大当たり判定処理(図19)を実行する(S47)。続いて、遊技制御用マイコン61は、後述する第1特図変動パターン選択処理(図20、図21)を実行する(S48)。続いて、遊技制御用マイコン61は、第1特図保留数U1から「1」を減算し(S49)、第1特図保留記憶部64a(図11)の各記憶領域に格納されている各データを、記憶の順番が古い方の記憶領域、つまり、読み出される側に1つずつシフトする(S50)。続いて、遊技制御用マイコン61は、第1特図変動開始処理を実行する(S51)。つまり、第1特別図柄表示器51は、遊技制御用マイコン61が第1特図保留記憶部64a(図11)に記憶されている大当たり乱数に基づいて当否判定を実行する順に第1特別図柄の変動表示を行う。また、第1特別図柄表示器51が第1特別図柄の変動表示を行う毎に、第1特図保留記憶部64aの各記憶領域に記憶されている各データは、記憶の順番が古い方の記憶領域にシフトされる。
この第1特図変動開始処理では、変動開始コマンドをRAM64の出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。RAM64の出力バッファにセットする変動開始コマンドには、後述する第1特図大当たり判定処理(図19)においてセットされた特図停止図柄のデータや第1特図変動パターン選択処理(図20、図21)においてセットされた変動パターンのデータが含まれている。
また、遊技制御用マイコン61は、S46において、第1特図保留数U1が「0」であると判定した場合は(S46:Yes)、特別図柄待機処理を終了する。一方、遊技制御用マイコン61は、S40において、第2特図保留数U2が「0」であると判定した場合は(S40:Yes)、第1特図保留数U1が「0」であるか否かを判定する(S52)。そして、第1特図保留数U1が「0」であると判定した場合は(S52:Yes)、演出表示装置7が待機画面(客待ち用のデモ画面)を表示しているか否かを判定する(S53)。一方、第1特図保留数U1が「0」ではないと判定した場合は(S52:No)は、S47へ移行する。また、待機画面を表示していると判定した場合(S53:Yes)は、この特別図柄待機処理を終了し、待機画面を表示していないと判定した場合は(S53:No)、待機画面設定処理を実行する(S54)。この待機画面設定処理では、所定の待機時間の経過を待って、待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをRAM64の出力バッファにセットする。
また、本実施形態では、第1特図保留に基づく第1特別図柄の変動表示は、第2特図保留数U2が「0」であるか否かに関わらず第1特図保留数U1が「0」でなければ行われる。つまり、第2特図保留の消化(即ち上記S41~S45の第2特別図柄の抽選、変動表示及び停止表示に係る処理)と第1特図保留の消化(即ち上記S47~S51の第1特別図柄の抽選、変動表示及び停止表示に係る処理)は、並行して実行される。
(第2特図大当たり判定処理(第1特図大当たり判定処理))
次に、遊技制御用マイコン61が実行する第2特図大当たり判定処理(第1特図大当たり判定処理):図18のS41)の内容についてそれを示す図19を参照しつつ説明する。なお、第2特図大当たり判定処理(図18のS41)と第1特図大当たり判定処理(図18のS47)とは、処理の流れが同じであるため、まとめて説明する。また、第1特図保留記憶部64aおよび第2特図保留記憶部64bに共通の事項を説明する場合は、単に特図保留記憶部という。
遊技制御用マイコン61は、RAM64の特図保留記憶部の第1記憶領域(図11、図12)に記憶されている大当たり乱数を読出し(S60)、大当たり判定テーブルTa1(図6)を参照する(S61)。続いて、遊技制御用マイコン61は、確変フラグがONしているか否か、つまり、現在の遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(S62)。なお、確変フラグは、確変大当たりに当選した場合にONになる。ここで、確変フラグがONしていない、つまり、通常確率状態であると判定した場合は(S62:No)、大当たり判定テーブルTa1のうち、通常確率状態の大当たり乱数を参照し、S60において読出した大当たり乱数と同じ乱数が存在するか否か、つまり、大当たりか否かの当否判定を行う(S63)。たとえば、S60において読出した大当たり乱数が「7」であった場合は、大当たり判定テーブルTa1のうち、通常確率状態の大当たり乱数0~164の中に「7」が存在するため、大当たりと判定する(S63:Yes)。
遊技制御用マイコン61は、S63において大当たりと判定した場合は(S63:Yes)、特図保留記憶部の第1記憶領域(図11、図12)に記憶されている大当たり種別乱数を読み出し、複数の大当たりの種類が設定された大当たり種別判定テーブルTa2(図7)を参照し、大当たりの種類を判定する(S65)。大当たりの種類によって、特図の大当たり図柄、特図の停止図柄、振分率、最大ラウンド数および大当たり演出図柄などが異なる。ここで、振分率とは、大当たり種別判定テーブルに設定されている複数種類の大当たりのうち、所定の大当たりが選択される確率のことである。また、最大ラウンド数とは、大当たり遊技における実行可能な最大ラウンド数のことである。
続いて、遊技制御用マイコン61は、大当たり判定において、大当たりと判定したことを示す大当たりフラグをONし(S66)、S65において判定した大当たりの種類に応じた特図の大当たり図柄を確定表示するための特図停止図柄データをRAM64(図4)に設けた特図バッファにセットし(S67)、この第2特図大当たり判定処理を終える。また、S63において、大当たりではない、つまり、ハズレと判定した場合は(S63:No)、特図のハズレ図柄を確定表示するための特図停止図柄データを特図バッファにセットし(S67)、この第2特図大当たり判定処理を終える。
また、遊技制御用マイコン61は、S62において確変フラグがONしている、つまり、現在の遊技状態が高確率状態であると判定した場合は(S62:Yes)、大当たり判定テーブルTa1のうち、高確率状態の大当たり乱数を参照し、S60において読出した大当たり乱数と同じ乱数があるか否か、つまり、大当たりか否かの当否判定を行う(S64)。たとえば、S60において読出した大当たり乱数が「600」であった場合は、大当たり判定テーブルTa1のうち、高確率状態の大当たり乱数0~649の中に「600」が存在するため、大当たりと判定する(S64:Yes)。続いて、遊技制御用マイコン61は、大当たりの種別を判定し(S65)、大当たりフラグをONし(S66)、特図停止図柄データを特図バッファにセットし(S67)、この第2特図大当たり判定処理を終える。
(第2特図変動パターン選択処理(第1特図変動パターン選択処理))
次に、遊技制御用マイコン61が実行する第2特図変動パターン選択処理(第1特図変動パターン選択処理):図18のS42,S48)の内容についてそれを示す図20および図21を参照しつつ説明する。なお、第2特図変動パターン選択処理(図18のS42)と第1特図変動パターン選択処理(図18のS48)とは、処理の流れが同じであるため、まとめて説明する。また、第1特図保留記憶部64aおよび第2特図保留記憶部64bに共通の事項を説明する場合は、単に特図保留記憶部という。
遊技制御用マイコン61は、変動パターンを選択する対象となる特別図柄が遊技者に主に報知する対象となるメイン特別図柄か否かを判定する。本実施形態では、パチンコ遊技機1の遊技状態として、『通常状態(通常確率状態且つ非時短状態)』、『確変遊技状態(高確率状態且つ時短状態)』、『時短遊技状態(通常確率状態且つ時短状態)』、『小当たりラッシュ(高確率状態且つ非時短状態)』の4種類がある。そして、『通常状態』、『確変遊技状態』、『時短遊技状態』では第1特別図柄がメイン特別図柄となる。一方で、『小当たりラッシュ』では第2特別図柄がメイン特別図柄となる。
そして、変動パターンを選択する対象となる特別図柄が遊技者に主に報知する対象となるメイン特別図柄であると判定した場合は(S69:Yes)にはS70へと移行する。それに対して、変動パターンを選択する対象となる特別図柄がメイン特別図柄でないと判定した場合は(S69:No)にはS82へと移行する。
その後、遊技制御用マイコン61は、遊技状態が時短状態中であるか否かを判定し(S70)、時短状態中ではないと判定した場合は(S70:No)、大当たりフラグがONしているか否かを判定する(S71)。ここで、大当たりフラグがONしていると判定した場合は(S71:Yes)、特図変動パターン選択テーブルTa4(図10)を参照して特図変動パターンを選択する(S72)。詳しくは、特図変動パターン選択テーブルTa4のうち、非時短状態で大当たりの場合の変動パターン乱数を参照する。そして、特図保留記憶部の第1記憶領域(図11、図12)に記憶されている変動パターン乱数を取得し、その取得した変動パターン乱数と同じ変動パターン乱数と対応付けられている特図変動パターンを選択する。たとえば、特図保留記憶部の第1記憶領域から取得した変動パターン乱数が「50」であった場合は、特図変動パターン選択テーブルTa4において非時短状態で大当たりの場合の変動パターン乱数0~94と対応付けられている特図変動パターンP1を選択する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、選択した変動パターンを示す変動パターンデータをRAM64(図4)に設けた特図変動パターンバッファにセットし(S76)、この第2特図変動パターン選択処理を終える。
また、遊技制御用マイコン61は、S71において大当たりフラグがONしていない、つまり、ハズレと判定した場合は(S71:No)、特図保留記憶部の第1記憶領域(図11、図12)に記憶されているリーチ乱数を取得し、その取得したリーチ乱数がリーチ成立乱数であるか否かを判定する(S73)。つまり、特図保留記憶部の第1記憶領域から取得したリーチ乱数が、リーチ判定テーブルTa3(図9)のうち、非時短状態に設定されているリーチ乱数であるか否かを判定する。たとえば、特図保留記憶部の第1記憶領域から取得したリーチ乱数が「20」であった場合は、リーチ乱数「20」は、非時短状態に設定されているリーチ乱数0~27に存在するため、リーチ成立乱数であると判定する(S73:Yes)。ここで、遊技制御用マイコン61は、リーチ乱数がリーチ成立乱数であると判定した場合は(S73:Yes)、特図変動パターン選択テーブルTa4(図10)を参照して特図変動パターンを選択する(S74)。詳しくは、特図変動パターン選択テーブルTa4のうち、非時短状態でリーチ有りハズレの場合の変動パターン乱数を参照する。そして、特図保留記憶部の第1記憶領域に記憶されている変動パターン乱数を取得し、その取得した変動パターン乱数と同じ変動パターン乱数と対応付けられている特図変動パターンを選択する。たとえば、特図保留記憶部の第1記憶領域から取得した変動パターン乱数が「30」であった場合は、特図変動パターン選択テーブルTa4において変動パターン乱数10~99と対応付けられている特図変動パターンP4を選択する。続いて、遊技制御用マイコン61は、選択した変動パターンを示す変動パターンデータをRAM64(図4)に設けた特図変動パターンバッファにセットし(S76)、この第2特図変動パターン選択処理を終える。
また、遊技制御用マイコン61は、S73においてリーチ乱数がリーチ成立乱数ではないと判定した場合は(S73:No)、特図変動パターン選択テーブルTa4(図10)を参照して特図変動パターンを選択する(S75)。本実施形態では、リーチ無しハズレの場合は、取得した変動パターン乱数に基づく特図変動パターンの選択は無く、特図保留数が0~2の場合は特図変動パターンP5を選択し、特図保留数が3~4の場合は特図変動パターンP6を選択する。特図変動パターンP6の変動時間は特図変動パターンP5よりも短くなっており、特図保留数が3~4の場合には、特図の変動が早く終了し、特図保留の消化ペースが速くなるようになっている。
続いて、遊技制御用マイコン61は、選択した変動パターンを示す変動パターンデータをRAM64(図4)に設けた特図変動パターンバッファにセットし(S76)、この第2特図変動パターン選択処理を終える。
また、遊技制御用マイコン61は、S70において時短状態中であると判定した場合は(S70:Yes)、大当たりフラグがONしているか否かを判定する(図20のS77)。ここで、大当たりフラグがONしていると判定した場合は(S77:Yes)、特図変動パターン選択テーブルTa4(図10)を参照して特図変動パターンを選択する(S78)。詳しくは、特図変動パターン選択テーブルTa4のうち、時短状態で大当たりの場合の変動パターン乱数を参照する。そして、特図保留記憶部の第1記憶領域に記憶されている変動パターン乱数を取得し、その取得した変動パターン乱数と同じ変動パターン乱数と対応付けられている特図変動パターンを選択する。本実施形態では、特図変動パターン選択テーブルTa4の時短状態の大当たりには、変動パターン乱数カウンタがカウントする変動パターン乱数0~99と同じ範囲の変動パターン乱数が設定されているため、取得した変動パターン乱数に関係無く特図変動パターンP11が選択される。続いて、遊技制御用マイコン61は、選択した変動パターンを示す変動パターンデータをRAM64(図4)に設けた特図変動パターンバッファにセットし(図20のS76)、この第2特図変動パターン選択処理を終える。
また、遊技制御用マイコン61は、S77において大当たりフラグがONしていない、つまり、ハズレと判定した場合は(S77:No)、特図保留記憶部の第1記憶領域(図11、図12)に記憶されているリーチ乱数を取得し、その取得したリーチ乱数がリーチ成立乱数であるか否かを判定する(S79)。つまり、特図保留記憶部の第1記憶領域から取得したリーチ乱数が、リーチ判定テーブルTa3(図9)のうち、時短状態に設定されているリーチ乱数であるか否かを判定する。たとえば、特図保留記憶部の第1記憶領域から取得したリーチ乱数が「8」であった場合は、リーチ乱数「8」は、時短状態に設定されているリーチ乱数0~11に存在するため、リーチ成立乱数であると判定する(S79:Yes)。ここで、遊技制御用マイコン61は、リーチ乱数がリーチ成立乱数であると判定した場合は(S79:Yes)、特図変動パターン選択テーブルTa4(図10)を参照して特図変動パターンを選択する(S80)。詳しくは、特図変動パターン選択テーブルTa4のうち、時短状態でリーチ有りハズレの場合の変動パターン乱数を参照する。そして、特図保留記憶部の第1記憶領域に記憶されている変動パターン乱数を取得し、その取得した変動パターン乱数と同じ変動パターン乱数と対応付けられている特図変動パターンを選択する。本実施形態では、特図変動パターン選択テーブルTa4の時短状態のリーチ有りハズレには、変動パターン乱数カウンタがカウントする変動パターン乱数0~99と同じ範囲の変動パターン乱数が設定されているため、取得した変動パターン乱数に関係無く特図変動パターンP12が選択される。続いて、遊技制御用マイコン61は、選択した変動パターンを示す変動パターンデータをRAM64(図4)に設けた特図変動パターンバッファにセットし(図20のS76)、この第2特図変動パターン選択処理を終える。
また、遊技制御用マイコン61は、S79においてリーチ乱数がリーチ成立乱数ではないと判定した場合は(S79:No)、特図変動パターン選択テーブルTa4(図10)を参照して特図変動パターンを選択する(S81)。詳しくは、特図変動パターン選択テーブルTa4のうち、時短状態でリーチ無しハズレの場合の変動パターン乱数を参照する。そして、特図保留記憶部の第1記憶領域(図11、図12)に記憶されている変動パターン乱数を取得し、その取得した変動パターン乱数と同じ変動パターン乱数と対応付けられている特図変動パターンを選択する。本実施形態では、リーチ無しハズレの場合は、取得した変動パターン乱数に基づく特図変動パターンの選択は無く、特図保留数が0~1の場合は特図変動パターンP13を選択し、特図保留数が2~4の場合は特図変動パターンP14を選択する。特図変動パターンP14の変動時間は特図変動パターンP13よりも短くなっており、特図保留数が2~4の場合には、特図の変動が早く終了し、特図保留の消化ペースが速くなるようになっている。続いて、遊技制御用マイコン61は、選択した変動パターンを示す変動パターンデータをRAM64(図4)に設けた特図変動パターンバッファにセットし(図20のS76)、この第2特図変動パターン選択処理を終える。
S76において特図変動パターンバッファにセットした変動パターンデータは、前述した特別図柄待機処理のS45(図18)においてセットされる変動開始コマンドに含められ、メイン側タイマ割込処理の出力処理(図16のS10)により、サブ制御基板100(図5)へ出力される。また、第1特図変動パターン選択処理も第2特図変動パターン選択処理と同じ流れで実行され、S76において特図変動パターンバッファにセットした変動パターンデータは、前述した特別図柄待機処理のS51(図18)においてセットされる変動開始コマンドに含められ、メイン側タイマ割込処理の出力処理(図16のS10)により、サブ制御基板100(図5)へ出力される。
一方、変動パターンを選択する対象となる特別図柄が非メイン特別図柄である場合に、遊技制御用マイコン61は固定の長変動の特図変動パターンを選択する(S82)。例えば、小当たりラッシュ中以外の第2特図の変動パターン選択については、固定の300,000ms(約5分)が選択される。一方で、小当たりラッシュ中の第1特図の変動パターン選択については、固定の10,000msが選択される。
(特別図柄変動処理)
次に、遊技制御用マイコン61が実行する特別図柄変動処理(図16のS18)の内容についてそれを示す図22を参照しつつ説明する。
遊技制御用マイコン61は、特別図柄の変動時間(図18のS42またはS48において選択された特図変動パターンに応じて決まる変動時間、図10参照)が終了したか否かを判定する(S90)。尚、S90以降に示す特別図柄変動処理は、第1特別図柄と第2特別図柄の夫々を対象として行われる。また、変動時間は後述のように大当たり遊技中は計測が中断される。ここで、終了していないと判定した場合は(S90:No)、この特別図柄変動処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。一方、終了したと判定した場合は(S90:Yes)、特別図柄の変動表示を停止させるための変動停止コマンドをRAM64(図4)に設けたコマンドバッファにセットする(S91)。続いて、遊技制御用マイコン61は、特別図柄の変動表示を、第2特図大当たり判定処理(第1特図大当たり判定処理)のS67(図19)においてセットした特図停止図柄データに応じた図柄(特図の大当たり図柄または特図のハズレ図柄)で停止させる特別図柄停止処理を実行する(S92)。尚、非メイン特別図柄であっても表示器類50を用いた特別図柄の変動表示については行われる。
続いて、遊技制御用マイコン61は、後述の遊技状態管理処理を実行する(S93)。この遊技状態管理処理では、大当たり遊技終了後の特別図柄の変動回数に基づいて遊技機の遊技状態(特に時短遊技状態)の遷移を行う。
続いて、遊技制御用マイコン61は、大当たりフラグがONになっているか否かを判定し(S94)、ONになっていると判定した場合は(S94:Yes)、遊技状態リセット処理を実行する(S95)。この遊技状態リセット処理では、確変フラグがONになっているか否かを判定し、ONになっていると判定した場合は、確変フラグをOFFにする。また、時短フラグがONになっているか否かを判定し、ONになっていると判定した場合は、時短フラグをOFFにする。つまり、大当たり遊技の実行中は、通常確率状態かつ非時短状態に制御される。
続いて、遊技制御用マイコン61は、大当たり遊技を開始するために、大当たりオープニング設定を行い(S96)、大当たりオープニングを実行させるためのオープニングコマンドをセットする(S97)。大当たりオープニングとは、大当たりの発生を祝う演出画像を演出表示装置7に表示したり、大当たりの発生を祝う楽曲を各スピーカ8から再生したりする演出のことである。オープニング設定では、大当たり遊技のオープニングの実行時間を所定のタイマにセットする。
続いて、遊技制御用マイコン61は、現時点で特別図柄の変動が行われている場合には、変動時間の計測を一時的に中断する(S98)。本実施形態に係るパチンコ遊技機1は、第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動を並行して行うことが可能な機種であるので、一方の特別図柄(例えば第1特別図柄)の大当たり遊技の開始時点において他方の特別図柄(例えば第2特別図柄)が変動状態にある場合が生じ得る。
続いて、遊技制御用マイコン61は、特別電役作動有効カウンタの値をセットし(S99)、この特別図柄変動処理を終える。特別電役作動有効カウンタは、大当たり遊技におけるラウンド数の残回数をカウントするカウンタである。また、S94において大当たりフラグがONになっていないと判定した場合は(S94:No)、この特別図柄変動処理を終える。
(遊技状態管理処理)
次に、遊技制御用マイコン61が実行する遊技状態管理処理(図22のS93)の内容についてそれを示す図23を参照しつつ説明する。
遊技制御用マイコン61は、先ずパチンコ遊技機1の確変フラグがOFFで時短フラグがONになっているか否かを判定する(S100)。尚、『時短遊技状態(通常確率状態且つ時短状態)』に移行する種類の大当たりに当選した場合において、大当たり遊技後に確変フラグがOFF且つ時短フラグがONにセットされる。
そして、確変フラグがOFFで時短フラグがONになっていると判定した場合(S100:Yes)には、時短遊技状態に移行してから、すなわち直近の大当たり遊技終了後からの第1特別図柄の変動回数をカウントしたカウント値を取得する(S101)。尚、『時短遊技状態(通常確率状態且つ時短状態)』ではパチンコ遊技機1のメイン特別図柄は第1特別図柄である。従って、前記S101はメイン特別図柄の変動回数を取得する処理にも相当する。更に、時短遊技状態に移行してから、すなわち直近の大当たり遊技終了後からの第2特別図柄、即ち非メイン特別図柄の変動回数をカウントしたカウント値についても取得する(S102)。
一方で、確変フラグがOFFで時短フラグがONになっていないと判定した場合(S100:No)には、遊技状態管理処理を終了してS94へと移行する。
その後、時短遊技状態に移行してから、すなわち直近の大当たり遊技終了後からの第1特別図柄(メイン特別図柄)の変動回数が第1回転数に到達したか否かを判定する。尚、第1回転数は機種毎に適宜設定可能であるが、例えば100回転とする。
そして、時短遊技状態に移行してから、すなわち直近の大当たり遊技終了後からの第1特別図柄(メイン特別図柄)の変動回数が第1回転数に到達したと判定した場合(S103:Yes)には、S105へと移行する。それに対して、時短遊技状態に移行してから、すなわち直近の大当たり遊技終了後からの第1特別図柄(メイン特別図柄)の変動回数が第1回転数に到達していないと判定した場合(S103:No)には、S104へと移行する。
S104では、時短遊技状態に移行してから、すなわち直近の大当たり遊技終了後からの第1特別図柄(メイン特別図柄)の変動回数と第2特別図柄(非メイン特別図柄)の変動回数の合計が第2回転数に到達したか否かを判定する。尚、第2回転数は機種毎に適宜設定可能であるが、第1回転数より多い回転数を設定する。具体的には、時短状態において遊技者が変則打ち等を行わずに通常通り右打ちを行った場合において、第1特別図柄の回転数が第1回転数に到達するまでに第2特別図柄が変動可能な回転数の理論上の上限値をXとした場合に、第2回転数は第1回転数にXを加算した数よりも多い値に設定する。尚、前述したように本実施形態のパチンコ遊技機1は、第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動を並行して行うが、時短遊技状態にある場合には非メイン特別図柄である第2特別図柄の変動時間は極めて長い時間(例えば5分)に設定される(S82)。従って、仮に第1特別図柄と第2特別図柄の保留がいずれも切れないと仮定した場合であっても時短遊技状態での第2特別図柄の変動回数は第1特別図柄の変動回数に比べて少なくなる。具体的には、メイン特別図柄である第1特別図柄を100回転変動させる間において、第2特別図柄の変動回数が30回転を上回ることは基本的に無い。従って、例えば第1回転数を100回とした場合に、第2回転数は130回とする。
その結果、本実施形態では第1特別図柄と第2特別図柄を並行して変動する機種ではあるが、遊技者が認識しない非メイン特別図柄の変動によって時短遊技状態の残り回数が減ることなく、少なくとも遊技者が変動を認識するメイン特別図柄について時短遊技状態が終了するまでに予め設定した第1回転数(例えば100回)を変動させることが可能となる。一方で、遊技者がメイン特別図柄を変動させずに非メイン特別図柄を変動させるような特殊な打ち方を行ったとしても時短遊技状態を半永久的に継続させることなく上限回数(例えば第1特別図柄と第2特別図柄の変動の合計が130回)までで時短遊技状態を終了させることが可能となる。
そして、時短遊技状態に移行してから、すなわち直近の大当たり遊技終了後からの第1特別図柄(メイン特別図柄)の変動回数と第2特別図柄(非メイン特別図柄)の変動回数の合計が第2回転数に到達したと判定した場合(S104:Yes)には、S105へと移行する。それに対して、時短遊技状態に移行してから、すなわち直近の大当たり遊技終了後からの第1特別図柄(メイン特別図柄)の変動回数と第2特別図柄(非メイン特別図柄)の変動回数の合計が第2回転数に到達していないと判定した場合(S104:No)には、遊技状態管理処理を終了してS94へと移行する。
その後、S105において時短フラグをOFFにする。更に、大当たり遊技終了後からの第1特別図柄の変動回数をカウントしたカウント値と第2特別図柄の変動回数をカウントしたカウント値を夫々リセットする(S106)。その後、遊技制御用マイコン61は、時短フラグの情報を含む遊技状態指定コマンドをRAM64の出力バッファにセットし、遊技状態管理処理を終える。RAM64の出力バッファにセットされた遊技状態指定コマンドは、メイン側タイマ割込処理の出力処理(図16のS10)においてサブ制御基板100に出力される。その結果、時短遊技状態が終了して通常状態へと移行することとなる。
(サブ側主制御処理)
次に、演出制御用マイコン101(図5)が実行するサブ側主制御処理についてそれを示す図24を参照しつつ説明する。
最初に、演出制御用マイコン101は、初期設定を実行する(S110)。この初期設定では、たとえば、スタックの設定、定数の設定、割込時間の設定、CPU102(図5)の設定、SIO(System Input/Output)、PIO(Parallel Input/Output)、CTC(Counter/Timer Circuit:割込時間を管理するための回路)の設定、各種のフラグ、カウンタおよびタイマなどのリセットなどを行う。続いて、演出制御用マイコン101は、電源断信号がONしており、かつ、RAM120(図5)の内容が正常であるか否かを判定し(S111)、ここで否定判定した場合は(S111:No)、RAM120を初期化し(S112)、S113に進む。また、S111において肯定判定した場合は(S111:Yes)、RAM120を初期化しないでS113に進む。つまり、電源断信号がONになっていない場合、または、電源断信号がONになっていてもRAM120の内容が正常でない場合には(S111:No)、RAM120を初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAM120の内容が正常に保たれている場合には(S111:Yes)、RAM120を初期化しない。なお、RAM120を初期化すれば、各種のフラグ、カウンタおよびタイマなどの値はリセットされる。また、このS110~S112は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
続いて、演出制御用マイコン101は、割込禁止を行い(S113)、乱数更新処理を実行する(S114)。この乱数更新処理では、種々の演出決定用乱数カウンタの初期値を更新する。なお、演出決定用乱数には、変動演出パターンを決定するための変動演出パターン乱数、種々の予告演出を決定するための予告演出乱数などがある。乱数の更新方法は、前述の遊技制御用マイコン61が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。続いて、演出制御用マイコン101は、コマンド送信処理を実行する(S115)。このコマンド送信処理では、演出制御用マイコン101のRAM120内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板200、音声制御基板78およびランプ制御基板79などに送信する。続いて、演出制御用マイコン101は割込許可を実行する(S116)。以降、S113~S116を繰り返し実行する。また、割込許可中においては、受信割込処理(S117)、1msタイマ割込処理(S118)および10msタイマ割込処理(S119)の実行が可能となる。
(受信割込処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する受信割込処理(図24のS117)について説明する。
演出制御用マイコン101は、主制御基板60(図4)から、演出制御用マイコン101の外部INT(割込)入力部に与えられるストローブ信号(STB信号)の信号レベルが変化したか否か、つまり、コマンドを受信するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、たとえば、ストローブ信号の信号レベルがハイレベルからローレベルに変化したか否かを判定する。そして、受信するタイミングでなはないと判定した場合は、この受信割込処理を終え、受信するタイミングであると判定した場合は、主制御基板60から送信されてきた各種のコマンドを受信し、それら受信した各種のコマンドをRAM120(図5)の受信バッファに格納する。この受信割込処理は、他の割込処理(S118、S119)に優先して実行される処理である。
(1msタイマ割込処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する1msタイマ割込処理(図24のS118)についてそれを示す図25を参照しつつ説明する。
演出制御用マイコン101は、サブ制御基板100に1msec周期の割込パルスが入力される度に、この1msタイマ割込処理を実行する。演出制御用マイコン101は、入力処理を実行する(S120)。この入力処理では、演出ボタン検出スイッチ9a、演出レバー押込検出スイッチ6gおよび演出レバー回転検出スイッチ6h(図5)からの検出信号に基づいて、スイッチがONしたことを示すスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)を作成する。続いて、演出制御用マイコン101は、出力処理を実行する(S121)。この出力処理では、後述する変動演出開始処理のS165(図28)においてRAM120(図5)のコマンドバッファにセットされる変動開始コマンドを画像制御基板200に出力する。
また、演出表示装置7の表示に合わせて盤ランプ2a、左サイドランプ23aおよび右サイドランプ23b(図5)を発光させるために、後述する10msタイマ割込処理におけるランプ処理(図26のS133)などで作成したランプデータをランプ制御基板79(図5)に出力する。つまり、ランプデータに従って盤ランプ2a、左サイドランプ23aおよび右サイドランプ23bを所定の発光態様で発光させる。また、演出表示装置7の表示に合わせて可動体15(図5)を駆動させるために、駆動データ(可動体15を駆動するためのデータ)を作成し、その作成した駆動データを出力する。つまり、駆動データにしたがって可動体15を所定の動作パターンで駆動させる。
続いて、演出制御用マイコン101は、メイン特別図柄の変動開始コマンドを出力したか否かを判定する(S122)。変動開始コマンドは、後述する変動演出開始処理のS165(図28)においてRAM120(図5)のコマンドバッファにセットされ、S121において画像制御基板200に出力される。ここで、演出制御用マイコン101は、メイン特別図柄の変動開始コマンドを出力したと判定した場合は(S122:Yes)、変動演出パターンの変動時間の計測を開始する(S123)。続いて、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理を行い(S124)、この1msタイマ割込処理を終える。
(10msタイマ割込処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する10msタイマ割込処理(図24のS119)についてそれを示す図26を参照しつつ説明する。
演出制御用マイコン101は、サブ制御基板100に10msec周期の割込パルスが入力される度に、この10msタイマ割込処理を実行する。演出制御用マイコン101は、後述する受信コマンド解析処理(図27)を実行し(S130)、スイッチ状態取得処理を実行する(S131)。このスイッチ状態取得処理では、1msタイマ割込処理の入力処理(図25のS120)において作成したスイッチデータを10msタイマ割込処理用のスイッチデータとしてRAM120に格納する。続いて、スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて、演出表示装置7が表示するボタン演出やレバー演出などの表示内容を設定するスイッチ処理を実行する(S132)。続いて、演出制御用マイコン101は、ランプ処理を実行する(S133)。このランプ処理では、演出表示装置7の表示に合わせて各ランプ(盤ランプ2a、左サイドランプ23aおよび右サイドランプ23bなど)の発光を制御するためのランプデータの作成や発光演出の時間管理などを行う。これにより、各ランプは、演出表示装置7の表示に合った発光演出を行う。
続いて、演出制御用マイコン101は、音声制御処理を実行する(S144)。この音声制御処理では、音声制御データ(各スピーカ8からの音声の出力を制御するためのデータ)の作成、その作成した音声制御データの音声制御基板78(図5)への出力、音声演出の時間管理などを行う。これにより、演出表示装置7の表示に合わせて音声が各スピーカ8から出力される。続いて、演出制御用マイコン101は、その他の処理を実行し(S135)、この10msタイマ割込処理を終える。その他の処理(S135)では、変動演出パターン乱数、予告演出を決定するための予告演出乱数などを更新するなどの処理を実行する。
(受信コマンド解析処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する受信コマンド解析処理(図26のS130)についてそれを示す図27を参照しつつ説明する。
演出制御用マイコン101は、主制御基板60(図4)から遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定し(S140)、受信したと判定した場合は(S140:Yes)、サブ側遊技状態設定処理を実行する(S141)。遊技状態指定コマンドには、遊技状態(通常確率状態か高確率状態か、時短状態か非時短状態か)を示す情報などが含まれている。このサブ側遊技状態設定処理では、受信した遊技状態指定コマンドを解析し、遊技状態指定コマンドに含まれている情報に基づき、遊技状態フラグを設定する。遊技状態フラグは、現時点で設定されている遊技状態を示すフラグである。遊技状態指定コマンドに含まれている情報が通常確率状態かつ非時短状態を示している場合は、遊技状態フラグ「1」をセットする。また、通常確率状態かつ時短状態を示している場合は、遊技状態フラグ「2」をセットする。また、高確率状態かつ時短状態を示している場合は、遊技状態フラグ「3」をセットする。また、高確率状態かつ非時短状態を示している場合は、遊技状態フラグ「4」をセットする。
続いて、演出制御用マイコン101は、主制御基板60からオープニングコマンドを受信したか否かを判定し(S142)、受信したと判定した場合は(S142:Yes)、オープニング演出選択処理を実行する(S143)。このオープニング演出選択処理では、オープニングコマンドを解析し、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のオープニング中に実行するオープニング演出のパターン(内容)を選択する。詳しくは、オープニングコマンド毎にオープニング演出パターンが対応付けて設定されたオープニング演出パターン選択テーブル(図示せず)を参照し、受信したオープニングコマンドと対応付けられているオープニング演出パターンを選択する。そして、選択したオープニング演出パターンにてオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをRAM120(図5)の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン101は、主制御基板60からラウンド指定コマンドを受信したか否かを判定し(S144)、受信したと判定した場合は(S144:Yes)、ラウンド演出選択処理を実行する(S145)。このラウンド演出選択処理では、大当たり遊技の各ラウンドにおいて実行する演出の種類を選択する。この演出は、演出表示装置7が表示する画像および各スピーカ8が出力する音声などによる演出であり、大当たりの種類によって異なる。詳しくは、ラウンド指定コマンド毎にラウンド演出が対応付けられたラウンド演出テーブル(図示せず)を参照し、受信したラウンド指定コマンドと対応付けられているラウンド演出を選択する。
続いて、演出制御用マイコン101は、主制御基板60からエンディングコマンドを受信したか否かを判定し(S146)、受信したと判定した場合は(S146:Yes)、エンディング演出選択処理を実行する(S147)。このエンディング演出選択処理では、実行中の大当たり遊技の契機となった大当たりの種類に応じて、大当たりの終了時に演出表示装置7および各スピーカ8により実行するエンディング演出の種類を選択することなどを行う。続いて、演出制御用マイコン101は、主制御基板60から現在の遊技状態に対応したメイン特別図柄の変動開始コマンドを受信したか否かを判定し(S148)、受信したと判定した場合は(S148:Yes)、後述する変動演出開始処理(図28)を実行する(S149)。
続いて、演出制御用マイコン101は、特に確変遊技状態又は時短遊技状態の遊技が実行されている場合において、メイン特別図柄の変動回数に基づいて演出内容を切り替えるステージ変更処理(図29)を実行する(S150)。
更に、演出制御用マイコン101は、主制御基板60からメイン特別図柄の変動停止コマンドを受信したか否かを判定し(S151)、受信したと判定した場合は(S151:Yes)、変動演出終了処理を実行する(S152)。この変動演出終了処理では、演出制御用マイコン101は、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをRAM120(図5)の出力バッファにセットする。セットした変動演出終了コマンドがコマンド送信処理(図26のS115)によって画像制御基板200(図5)に送信されると、画像制御基板200は、演出表示装置7において左演出図柄9L、中演出図柄9Cおよび右演出図柄9R(図1)を所定の停止パターンを経て確定表示する。続いて、演出制御用マイコン101は、その他の処理を実行し(S153)、この受信コマンド解析処理を終える。その他の処理(S153)では、上記各コマンド以外のコマンド(たとえば、普通図柄変動開始コマンドや普通図柄変動停止コマンド)に基づく処理などを行う。
(変動演出開始処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行する変動演出開始処理(図27のS149)についてそれを示す図28を参照しつつ説明する。
演出制御用マイコン101は、受信したメイン特別図柄の変動開始コマンドを解析する(S160)。変動開始コマンドには、第2特図変動パターン選択処理(第1特図変動パターン選択処理):図20のS72、S74、S75、S78、S80、S81)でセットされた第2特図変動パターンの情報、または、第1特図変動パターンの情報が含まれている。続いて、演出制御用マイコン101は、S160において解析した変動開始コマンドが第1特図変動開始コマンドである場合は、第1特図保留演出カウンタの値を「1」減算し、第2特図変動開始コマンドである場合は、第2特図保留演出カウンタの値を「1」減算する(S161)。続いて、演出制御用マイコン101は、特図保留演出記憶部(第1特図保留演出記憶部121または第2特図保留演出記憶部122:図9、図10)に記憶されている始動入賞コマンドおよび先読み大当たりフラグなどの各データを古い記憶領域の方にシフトする(S162)。続いて、演出制御用マイコン101は、演出表示装置7が変動演出パターンを表示する際に最終的に確定表示する左演出図柄9L、中演出図柄9Cおよび右演出図柄9R(図1)の組み合わせを、演出図柄選択テーブル(図示せず)を参照して選択する(S163)。
続いて、演出制御用マイコン101は、演出内容選択処理を実行する(S164)。演出内容選択処理では、演出図柄の変動に伴ってパチンコ遊技機1で行われる演出の内容を演出選択テーブルTa5を用いて選択する。演出選択テーブルTa5は、特図変動パターンと、判定結果と、演出選択乱数と、演出内容とを対応付けて構成されている。特図変動パターンは、S160における解析により得た特図変動パターンと対応している。演出選択乱数は、演出選択乱数カウンタがカウントする乱数の範囲の中で選択した乱数である。演出制御用マイコン101は、演出選択乱数カウンタがカウントする演出選択乱数を取得する。そして、演出選択テーブルTa5を参照し、S160における解析により得た特図変動パターンの情報に基づいて、その特図変動パターンと対応付けられている演出内容のうち、上記の取得した演出選択乱数と対応付けられている演出内容を選択する。また、パチンコ遊技機1が時短遊技状態である場合には、時短遊技状態が終了するまでのメイン特別図柄の残りの変動回数を表示する。具体的には第1回転数から現在までのメイン特別図柄の変動回数を引いた値を表示する。続いて、演出制御用マイコン101は、S164において選択した演出内容の表示を演出表示装置7に開始させるための演出図柄変動表示開始コマンドをRAM120の出力バッファにセットする(S165)。
(ステージ変更処理)
次に、演出制御用マイコン101が実行するステージ変更処理(図27のS150)についてそれを示す図29を参照しつつ説明する。
演出制御用マイコン101は、先ずS170においてパチンコ遊技機1の遊技状態が確変遊技状態又は時短遊技状態のいずれかであるか否か判定する。そして、パチンコ遊技機1の遊技状態が確変遊技状態又は時短遊技状態のいずれかであると判定された場合(S170:Yes)には、確変遊技状態又は時短遊技状態に移行してから、すなわち直近の大当たり遊技終了後からの第1特別図柄の変動回数をカウントしたカウント値を取得する(S171)。尚、『確変遊技状態(高確率状態且つ時短状態)』及び『時短遊技状態(通常確率状態且つ時短状態)』ではパチンコ遊技機1のメイン特別図柄はいずれも第1特別図柄である。従って、前記S171はメイン特別図柄の変動回数を取得する処理にも相当する。一方で、パチンコ遊技機1の遊技状態が確変遊技状態でも時短遊技状態でもないと判定された場合(S171:No)には、演出内容の切り替えを行うことなくステージ変更処理を終了する。
その後、確変遊技状態又は時短遊技状態に移行してから、すなわち直近の大当たり遊技終了後からの第1特別図柄(メイン特別図柄)の変動回数をカウントしたカウント値を取得する(S171)。
次に、S172において演出制御用マイコン101は、確変遊技状態又は時短遊技状態に移行してから、すなわち直近の大当たり遊技終了後からの第1特別図柄(メイン特別図柄)の変動回数が予め設定された規定値に到達したか否かを判定する。ここで、本実施形態ではパチンコ遊技機1が確変遊技状態にある場合に上記規定値は、11回転、21回転、22回転とする。一方でパチンコ遊技機1が時短遊技状態にある場合に上記規定値は、11回転、91回転とする。
そして、確変遊技状態又は時短遊技状態に移行してから、すなわち直近の大当たり遊技終了後からの第1特別図柄(メイン特別図柄)の変動回数が予め設定された規定値に到達したと判定された場合(S172:Yes)には、メイン特別図柄に対応した演出図柄の変動とともに表示される演出内容を、到達したメイン特別図柄の変動回数に基づいて切り替える(S173)。特に本実施形態では演出表示装置7に表示される背景画像の種類を所定の順序で切り替える。
例えば図30に示すようにパチンコ遊技機1の遊技状態が『確変遊技状態』にある場合には、大当たり遊技終了後の1~10回転では背景画像Aを表示し、11~20回転では背景画像Bを表示し、21回転では背景画像Cを表示し、22回転以降では背景画像Dを表示する。一方で『時短遊技状態』にある場合には、大当たり遊技終了後の1~10回転では背景画像Eを表示し、11~90回転では背景画像Fを表示し、91~100回転では背景画像Gを表示する。尚、背景画像の内容は特に限定されないが、変動回数に応じて徐々に進行するストーリーに対応させた背景画像とするのが望ましい。例えば背景画像Aがプロローグに対応する背景画像とし、背景画像Bがプロローグ後の序盤のストーリーに対応する背景画像とし、背景画像Cが中盤のストーリーに対応する背景画像とし、背景画像Dが終盤のストーリーに対応する背景画像とする。尚、背景画像以外に、切り替わる背景画像に合わせて予告演出やリーチ演出の演出内容についても段階的に切り替えるようにしても良い。
例えば、図31はパチンコ遊技機1が時短遊技状態である場合に演出表示装置7に表示されるメイン特別図柄の変動画面211の一例を示した図である。図31に示す例では、時短遊技状態に突入した直後は背景画像212が表示される。その後に、メイン特別図柄の変動回転数が11回転目になると、背景画像212から背景画像213へと切り替わる。その後、メイン特別図柄の変動回転数が91回転目になると、背景画像213から背景画像214へと更に切り替わる。
本実施形態のパチンコ遊技機1は、第1特別図柄と第2特別図柄の変動を並行して行うことが可能な機種であるが、上記のように遊技者に対して主に報知する対象となるメイン特別図柄の変動回数のみに基づいて演出内容を変化させる。その結果、遊技者が認識しない非メイン特別図柄の変動に基づいて演出内容が切り替わることを防止できる。また、特に時短遊技状態や確変遊技状態においてメイン特別図柄の変動回数によって進行するストーリーを演出として展開したい場合に、非メイン特別図柄の変動によって回転数とストーリーの展開にズレが生じることを防止できる。更に、1回転の変動のみ限定で出現する演出がある場合において、非メイン特別図柄の変動開始がそのタイミングに重なることによって、そのようなレアな演出が出現できなくなることを防止できる。即ち、本実施形態では非メイン特別図柄の変動に影響を受けることなくメイン特別図柄の変動のみに基づいて確実に演出を進行させることが可能となる
[実施形態の効果]
(1)上述した実施形態のパチンコ遊技機1を実施すれば、第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動とを並行して行うことが可能な遊技機において、遊技機の遊技状態に基づいて、第1特別図柄と第2特別図柄の内から遊技者に対して主に報知する対象となる特別図柄であるメイン特別図柄を選択するとともに、選択されたメイン特別図柄の変動を演出表示装置7で表示し、演出表示装置7にメイン特別図柄の変動とともに表示される演出内容を、メイン特別図柄の変動回数に基づいて変更する。その結果、第1特別図柄と第2特別図柄の変動を並行して行うことが可能な機種であっても適切な演出内容の切り替えが可能となる。
(2)また、演出表示装置7に表示される演出内容は複数種類あって、メイン特別図柄の変動回数が所定回数となったタイミングで、演出表示装置7に表示される演出内容の種類を所定の順序で切り替える。その結果、第1特別図柄と第2特別図柄の変動を並行して行うことが可能な機種であっても、メイン特別図柄の変動回数を基準として切り替わるステージやゾーンについて適切なタイミングでの切り替えが可能となる。また、順に切り替わるステージやゾーンによってストーリーを展開することが可能となる。
(3)また、演出表示装置7に表示される演出内容はメイン特別図柄の変動中の背景画像である。その結果、メイン特別図柄の変動回数を基準として背景画像の適切な切り替えが可能となる。
(4)また、遊技機の遊技状態がメイン特別図柄の入賞口への入賞が通常遊技状態よりも容易な状態である入球容易状態である場合に、演出表示装置7にメイン特別図柄の変動とともに表示される演出内容を、メイン特別図柄の変動回数に基づいて変更する。その結果、特に時短遊技状態や確変遊技状態などの特殊な遊技状態において展開される演出について、適切な演出内容の切り替えが可能となる。
(5)また、遊技機の遊技状態が入球容易状態である場合に、盤面中央よりも右側の遊技領域を流下する遊技球がメイン特別図柄の入賞口とメイン特別図柄と異なる非メイン特別図柄の入賞口の両方に入球可能であって、且つメイン特別図柄の入賞口に比べて非メイン特別図柄の入賞口への入球が困難な状態となる。その結果、メイン特別図柄の入賞口へと入球させる際に非メイン特別図柄の入賞口への入球が避けられない場合においても、非メイン特別図柄の変動に影響を受けることなくメイン特別図柄の変動のみに基づいて確実に演出を進行させることが可能となる。
〈他の実施形態〉
(1)前述した実施形態では、パチンコ遊技機1の遊技状態が『通常状態』、『確変遊技状態』、『時短遊技状態』である場合には第1特別図柄をメイン特別図柄とし、『小当たりラッシュ』である場合には第2特別図柄をメイン特別図柄としているが、遊技状態とメイン特別図柄の組み合わせについては適宜変更可能である。また、小当たりラッシュは非搭載としても良い。
(2)また、前述した実施形態では、パチンコ遊技機1の遊技状態が『確変遊技状態』又は『時短遊技状態』である場合に、メイン特別図柄の変動回数に基づく演出内容の切り替えを行っているが、『通常状態』や『小当たりラッシュ』である場合においても同様にメイン特別図柄の変動回数に基づく演出内容の切り替えを行っても良い。
(3)また、前述した実施形態では、『時短遊技状態』は特定種類の大当たりに当選した場合において大当たり遊技後に移行する状態としているが、通常状態において特別図柄の変動回数が規定値(例えば900回)に到達した場合に移行する状態としても良い。或いは、通常状態において行われる抽選の結果に基づいて移行する状態としても良い。
(4)また、前述した実施形態では、確変機と呼ばれる機種を例に挙げて説明したが、遊技球が特定領域を通過(V入賞)することによって遊技状態が高確率状態に移行する所謂V確機と呼ばれる機種やST機に対して適用することも可能である。
(5)また、ST機に適用する場合においてはST中の確変遊技状態を終了して通常状態へと移行する条件について、“確変遊技状態”へと移行してからメイン特別図柄の変動回数が第1回転数(例えば100回転)に到達する、或いは“確変遊技状態”へと移行してから第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との合計が第1回転数よりも多い第2回転数(例えば130回転)に到達する、のいずれかを満たすとしても良い。即ち、前述した実施形態では、『入球容易状態』が実質的に時短遊技状態を指すものとして説明しているが、『入球容易状態』は特別図柄用入賞口への入賞が通常遊技状態よりも容易な状態を伴う状態であれば時短遊技状態以外の状態を指しても良い。例えば確変状態(高確率遊技状態)を指しても良い。また、『時短遊技状態』は普通図柄の当選確率が高確率状態であって、且つ普通図柄の変動時間が短縮され、更に普通可変入賞装置20の開放時間が延長された状態或いは開放回数が増加した状態としているが、『時短遊技状態』は上記条件の一部のみを満たす状態としてもよい。例えば、普通図柄の当選確率が高確率状態である場合、或いは普通図柄の変動時間が短縮された状態を『時短遊技状態』としても良い。そのような場合であっても『時短遊技状態』は特別図柄用入賞口への入賞が通常遊技状態よりも容易な状態となる。
1 パチンコ遊技機
2a 盤ランプ
7 演出表示装置
8 スピーカ
11 中央第1始動口
23a 左サイドランプ
23b 右サイドランプ
31 右側第1始動口
32 第2始動口
78 音声制御基板
79 ランプ制御基板
101 演出制御用マイコン
202 画像制御用CPU
205 CGROM
211 変動画面
212~214 背景画像

Claims (5)

  1. 第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動とを並行して行うことが可能な遊技機であって、
    遊技機の遊技状態に基づいて、前記第1特別図柄と前記第2特別図柄の内から遊技者に対して主に報知する対象となる特別図柄であるメイン特別図柄を選択するとともに、選択されたメイン特別図柄の変動を画像表示装置で表示する図柄変動表示手段と、
    前記画像表示装置に前記メイン特別図柄の変動とともに表示される演出内容を、前記メイン特別図柄の変動回数に基づいて変更する演出変更手段と、を有することを特徴とする遊技機。
  2. 前記画像表示装置に表示される演出内容は複数種類あって、
    前記演出変更手段は、前記メイン特別図柄の変動回数が所定回数となったタイミングで、前記画像表示装置に表示される演出内容の種類を所定の順序で切り替えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記画像表示装置に表示される演出内容は前記メイン特別図柄の変動中の背景画像である請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記演出変更手段は、遊技機の遊技状態が前記メイン特別図柄の入賞口への入賞が通常遊技状態よりも容易な状態である入球容易状態である場合に、前記画像表示装置に前記メイン特別図柄の変動とともに表示される演出内容を、前記メイン特別図柄の変動回数に基づいて変更する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の遊技機。
  5. 遊技機の遊技状態が前記入球容易状態である場合に、盤面中央よりも右側の遊技領域を流下する遊技球が前記メイン特別図柄の入賞口と前記メイン特別図柄と異なる非メイン特別図柄の入賞口の両方に入球可能であって、且つ前記メイン特別図柄の入賞口に比べて前記非メイン特別図柄の入賞口への入球が困難な状態となることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
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