JP2022067218A - 片面低伸縮性立体構造ネット、および構造体 - Google Patents

片面低伸縮性立体構造ネット、および構造体 Download PDF

Info

Publication number
JP2022067218A
JP2022067218A JP2020175814A JP2020175814A JP2022067218A JP 2022067218 A JP2022067218 A JP 2022067218A JP 2020175814 A JP2020175814 A JP 2020175814A JP 2020175814 A JP2020175814 A JP 2020175814A JP 2022067218 A JP2022067218 A JP 2022067218A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ground knitting
ground
net
knitting structure
yarn
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020175814A
Other languages
English (en)
Inventor
紘一 松本
Koichi Matsumoto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2020175814A priority Critical patent/JP2022067218A/ja
Publication of JP2022067218A publication Critical patent/JP2022067218A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P60/00Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries
    • Y02P60/14Measures for saving energy, e.g. in green houses

Landscapes

  • Greenhouses (AREA)
  • Knitting Of Fabric (AREA)

Abstract

【課題】ハウス被覆素材としての立体構造ネットにおいて、調光・通気性に加え、保温性を発揮しつつ、外部からの衝撃に対するクッション性にも優れた片面低伸縮性立体構造ネット、及びそれを用いた構造体を提供すること。【解決手段】表裏の地編組織1・2が厚さ方向に平行に配置され、これらを連結糸3で帯状に繋いで構成し、一方の地編組織1は、六角形の網目孔Hが隣接する辺11を共有して横方向に並設された列と、四角形の網目孔Sが隣接する頂点12を共有して横方向に並設された列とが、前記隣接する辺11以外の辺13と、四角形の網目孔Sにおける辺13とを共有して交互に並設されて構成される一方、他方の地編組織2は、一方の地編組織1より横方向及び縦方向において低伸縮性であり、連結糸3は、一方の地編組織1と他方の地編組織2との間で略垂直に連結される部分と斜めに連結される部分とを有する構成とした。【選択図】 図6

Description

本発明は、断熱用部材や遮光部材等として使用することができる片面が低伸縮性の立体構造ネット、及びそれを用いた構造体に関するものである。
園芸植物・農作物(動物の養殖を含む)を栽培する際には、季節や気候に加え、動植物の性質やその生育の度合いに応じた調光・通気・温度調整を要する。植物の生育環境を人工的に調整する施設として、ビニルハウス(トンネルハウス等)等の育成用構造物を構築してハウス内で栽培が行われる場合がある。
一般的に、ビニルハウス等育成用構造物は、構造物の骨組みをなす枠体上に樹脂フィルムを張って構築されるけれども、単にそれだけの構成であると、樹脂フィルムを介して外界の気温や日光の影響が直接に構造物内部に及ぶので、植物の生育に適した温度調整や調光のため、照明や遮光の装置のほか、冷暖房等の空調設備も必要となる。
また、樹脂フィルムは通気性に欠けるので、ハウス内が過湿になったり高温になったりするなど、やはり植物の生育環境の調整の観点からは、通風窓や換気扇等の設備を要することになる。
さらに、前記育成用構造物は、戸外に設置されることが通常であるところ、台風など気象条件により、飛来物が衝突した場合には、飛来物等によって容易に破損して、内部の育成動植物が風雨・風雪等にさらされるという問題がある。
そこで、出願人は、上記のような背景に鑑み、以前、かかるビニルハウス用の被覆部材として、二枚の気密シート材の間にスペーサ部材(spacer:緩衝材)として立体編地を配置することによって空気層を形成する技術を開発して特許出願したことがある(特許文献1参照)(以下「先願発明1」)。
しかるに、先願発明1の立体編地の構成によれば、表裏の地編組織の構成が六角形状の網目組織が対向配置される形状であって、六角形の網目が各頂点方向6方向に伸縮自在に変形するため、張設の際の力の加減によって、表裏の地編組織の六角形の網目の形状が部分的に変形して、網目の間隔が場所によって収縮したり開張したりして不均一となり、調光・保温の効果も場所によって不均等になるという課題があった。
また、表裏の地編組織がいずれも菱形状(四角形状)では、網目の伸縮・開張方向が4頂点の方向に限定され、伸縮性に乏しいため、ハウスへ張設した際に外側となる地編組織が充分に伸びないので、張設の際には外側の地編組織を無理に引っ張ることとなり、その結果として、内側の地編組織は緩むことになる。
地編組織の網目を菱形状(四角形)に構成する場合であっても、やはり張設した際の内外の立体編地における菱形状の網目孔の形状が部分的に不均一に崩れ、調光・保温の効果も場所によって不均等になるという課題があった。
また、出願人は、以前、二重編地の素地の一方を鎖編によるハニカム状の目孔によるネット構造とし、他方をマーキュゼット(マーキゼット)調とする立体マーキュゼット調編地の技術を開発して特許出願したことがある(特許文献2参照) (以下「先願発明2」)。
しかし、この先願発明2では、外側の編地の網目列が単純なハニカム形状の列であるため、斜め方向に力を加えた場合には、六角形の網目孔が傾くことで斜め方向にも大きく伸縮することとなる。
そのため、外側の地編組織が縦横だけでなく斜め方向にも伸縮しやくなり、飛来物等の衝撃で連結糸がせん断方向に荷重を受けて倒れ、二重編地が潰れやすくなるため、クッション性や強度の面になお課題がある。
特開2017-000094号 WO2001/044551
本発明は、上記の従来技術の問題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、ハウス被覆素材としての立体構造ネットにおいて、表裏の地編組織の網目孔の形状安定性を向上させることによって、調光・通気性に加え、表裏の地編組織の間に空気層を保持することによって保温性を発揮しつつ、外部からの衝撃に対するクッション性にも優れた片面低伸縮性立体構造ネット、及びそれを用いた構造体を提供することにある。
本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を説明すれば、次のとおりである。
本発明の片面低伸縮性立体構造ネット(以下、「立体構造ネット」)は、表裏の地編組織と、前記地編組織を連結する連結糸とからなり、前記地編組織は、六角形の網目孔と四角形の網目孔が交互並設された構成(詳細後述)に編成され、前記連結糸は、一方の地編組織と他方の地編組織との間で略垂直に連結される部分と斜めに連結される部分によって構成されることを特徴とする。
即ち、本発明は、表裏の地編組織を厚さ方向に平行に配置し、これら地編組織を連結糸で帯状に繋いだ二重編地から構成し、一方の地編組織よりも他方の地編組織の方が、後述する網目孔の列の方向及びそれに垂直な方向において低伸縮性である立体構造ネットとした。
(表裏の地編組織の網目構成)
ここで、前記一方の地編組織は、六角形の網目孔と四角形の網目孔が交互併設された構成(以下「ハニカム・ダイヤ構造」)であり、その構成の詳細は以下のとおりである。
前記ハニカム・ダイヤ構造について詳述すると、六角形の網目孔が隣接する辺を共有して、当該辺に垂直な方向に並設された列と、四角形の網目孔が隣接する頂点を共有して、前記六角形の網目孔の列と同一方向に並設された列とを有する構成である。
さらに、前記六角形の網目孔における隣接する辺以外の辺と、前記四角形の網目孔における辺とを共有して、前記六角形の列と四角形の列とを交互に並設して構成している。
(地編組織・六角形の網目孔の構成)
前記六角形の網目孔について詳述すると、六角形の網目孔おける隣接する辺の長手方向(以下、「縦方向」)を縦向き、前記縦方向と垂直な方向(以下、「横方向」)を横向きとして地編組織を上から見たとき、縦方向に平行な二辺に対して、両辺の両端から所定角度傾いた辺を斜め方向に延設した六角形となるように構成されている。ここで、横方向に隣り合う六角形において、縦方向に平行な辺は隣り合う辺同士互いに共有する辺となっており、当該隣り合う辺を成す鎖編が線状に並んで結合したやや太く剛性のある辺となっている(以下、「共有隣接辺」)。
また、その他の所定角度傾いた辺(以下、「斜辺」)は単独の鎖編によって辺を成し、前記共有隣接辺よりも曲げ剛性の低い辺となっている。このような構成により、六角形の網目孔は、縦方向に平行な辺を含むが、横方向に平行な辺は含まない構成となっている。
(地編組織・四角形の網目孔の構成)
一方、前記四角形の網目孔について詳述すると、地編組織を上から見たとき、各頂点が上下左右に配置された菱形となるように配置されており、横方向に並ぶ隣り合う各頂点同士を互いに共有して横方向に並設されている(以下、「共有隣接点」)。この共有隣接点は横方向に隣り合う四角形の鎖編がごく少ない編目数で線状に並んで結合している部分であるが、略頂点とみなすことができる。
また、四角形の各辺は、単独の鎖編が縦方向及び横方向のいずれに対しても所定の角度ずつ傾いて配置され、四角形の各辺は前記六角形の斜辺と共通の辺として配置されている。このような構成により、四角形の網目孔は、全ての辺が縦方向及び横方向のいずれにも平行ではない構成となっている。
(連結糸の配置)
本発明における連結糸は、一方の地編組織と他方の地編組織との間で略垂直に連結される部分と斜めに連結される部分とを有している。詳述すると、連結糸は、一方の地編組織の六角形或いは四角形の辺を成す鎖編と、他方の地編組織の所定形状の網目孔の辺との間に挿入されることで、地編組織間を帯状に連結している。
ここで、地編組織を上から見たとき、上下の地編組織の辺同士或いは辺と頂点とが重なって見える部分では、連結糸が上下の地編組織間を略垂直になるように配置されており、その他の部分では、辺同士或いは辺と頂点との間を連結糸が斜めに傾くように配置されている(以下「斜交傾斜連結構造」)。
また、地編組織を上から見たときに、片方の地編組織の辺或いは頂点と、他方の地編組織の辺或いは頂点との離間距離が大きいほど連結糸の傾きが大きくなるように構成されている。
そして、連結糸が略垂直に配置された部分から見た場合に、前記連結糸と隣り合う連結糸ごとに、表裏の地編組織を連結する連結糸の傾斜が垂直よりも漸増するとともに、傾斜が最大に達すると、その傾斜が漸減して再び垂直に近くなるように構成されている。
すなわち、連結糸が垂直に配置されている部分のひとつ隣の連結糸は、垂直よりやや斜めに傾いた連結糸となっており、さらにその隣の連結糸は、前記傾いた連結糸よりもさらに斜めに傾いた連結糸となっている。このように、斜めに傾いている連結糸は、垂直に配置された連結糸の部分を起点に、傾きが最大となる部分まで、その傾きが漸次大きくなるように並んでいる。
また、傾きが最大となった連結糸のさらに隣の連結糸は、今度は傾きがやや小さくなった連結糸となっており、そのさらに隣の連結糸は、前記傾きがやや小さくなった連結糸よりもさらに傾きが小さくなった連結糸となっている。このように、前記のとおり傾きが漸増して傾きが最大となった連結糸に続いて、傾きが再び垂直となる部分まで、その傾きが漸次小さくなるように並んでいる。
(片面低伸縮性の構成1:マーキゼット編地)
ところで、前記他方の地編組織を低伸縮性とするひとつの手段として、縦方向及び横方向に沿う格子状の網目孔を有するマーキゼット編地とすることができる。なお、マーキゼットとは、経糸・横糸ともに強撚糸を用いて絡み織に織った地薄で目の粗い織物とされているが、ここでいうマーキゼット編地とは、ダブルラッセル編機で編成した四角形の網目孔が縦横に連続した伸縮性が低い構成の編地をいう。
マーキゼット編地とすることで、地編組織を上から見たときに、編地を構成しているフィラメントが縦方向及び横方向に直線的に配置されて構成される。
(片面低伸縮性の構成2:熱融着糸構成)
前記他方の地編組織を低伸縮性とする別の手段として、地編組織を、熱融着糸により、又は熱融着糸を含んで構成し、熱融着糸同士及び/又は熱融着糸と地編組織の糸材や連結糸とを熱融着により固着することもできる。熱融着糸は、低融点のフィラメントであり、熱をかけて繊維間を強力に融着することができる糸の総称である。
これにより、地編組織を構成している熱融着糸同士、或いは熱融着糸と地編組織の糸材や連結糸とが互いに融着することで、地編組織全体が太径の鎖編が一体化したシート状の部材として機能するようになる。
地編組織に熱融着糸を用いる場合には、地編組織の網目孔の構成はマーキゼット編地とすることもできるが、その他の網目孔の編地を採用することもできる。特に、張設時に外側となる一方の地編組織と同一の地編組織を用い、六角形と四角形が互いに対向するように配置する構成を採用することで、連結糸が略垂直に配置される部分と斜めに傾いて配置される部分とをバランス良く配置することができ、好適である。
(片面低伸縮性の構成3:樹脂被覆構成)
前記他方の地編組織を低伸縮性とするさらに別の手段として、前記他方の地編組織を構成している糸材を、塩化ビニール等の樹脂で被覆する構成とすることができる。樹脂の被覆は、コーティング等の種々の方法で加工することができ、合わせて不燃加工を行うこともできる。
(ハウスの構成素材とする構成)
他方、本発明では、前記片面低伸縮性立体構造ネットを利用して温室等ハウス構造体(栽培設備)(以下、「ハウス構造体」)を構成することもできる。この場合、ハウス構造体の骨組みとなる枠体と、前記枠体に低伸縮性の地編組織を下にして張設される片面低伸縮性立体構造ネットと、この片面低伸縮性立体構造ネットの外側の地編組織上に重ねて張設される気密シート材とにより、栽培用施設としてのハウス構造体を構成することができる。
前記立体構造ネットには、気密シート材を二重編地全体に重ねた状態で張設することもできるが、必要に応じて気密シートを一部だけ剥離し、二重編地上の一部に張設した状態とすることも可能である。
さらに、前記片面低伸縮性立体構造ネットを利用したハウス構造体として、構造体の骨組みとなる枠体と、この枠体に張設される第一気密シート材と、この第一気密シート材上にスペーサとして重ねて張設される前記片面低伸縮性立体構造ネットと、この片面低伸縮性立体構造ネット上に重ねて張設される第二気密シート材とを含んだ構成とすることもできる。このような構成とすることで、前記第一気密シート材と第二気密シート材の間に片面低伸縮性立体構造ネットの厚みに応じた任意厚さの空気層が作出することも可能である。
(地編組織にハニカム・ダイヤ構造を採用することによる効果)
本発明では、構造体の外側となる一方の地編組織が縦横に伸縮性を有することにより、例えばトンネルハウスの場合には枠体よりも二重編地の厚みの分だけ大きな円弧で張る必要があるところ、地編組織が柔軟に伸びて張ることができ、構造体全体において均一な網目孔とすることができるという効果がある。
地編組織の伸縮と網目孔との関係について詳述すると、内側の他方の地編組織は縦方向及び横方向において低伸縮性としたことで、内側の地編組織の格子状の網目孔の形状はほとんど崩れず、開孔が構造物全体において均一となる。
一方、外側の一方の地編組織は、横方向に引っ張った場合には、斜辺が角度を変化させるように変形する一方、共有隣接辺は、ほとんど変形することがない。これは、共有隣接辺と斜辺との交点及び共有隣接点を支点として斜辺が角度を変化させる作用による。斜辺が角度を変化させることによって地編組織が縦方向にやや縮んだ分、地編組織全体が横方向に伸長することとなる。
一方、横方向に伸長した地編組織は、角度を変化させた斜辺が元の角度に戻ろうとすることにより地編組織全体が収縮して、元の状態に戻ろうとする。この収縮の仕組みは、共有隣接辺と斜辺との交点及び共有隣接点が、固定された支点であるため、斜辺が角度を変化させることによって一端が固定されたバネのように働く作用による。
また、縦方向に引っ張った場合には、共有隣接辺が縦方向と平行であるため、引っ張り荷重に対して抵抗し、変形することがない。しかし、斜辺は、縦方向に対して所定角度傾斜しているため、引っ張り荷重を受けて共有隣接辺と斜辺との交点及び共有隣接点を支点として斜辺同士の角度を小さくする方向に角度が変化する。この角度の変化によって地編組織が横方向に縮んだ分、地編組織全体が縦方向に伸長することとなる。
縦方向の伸長の場合も、横方向の場合と同様、縦方向に伸長した衣類用生地は斜辺が元の角度に戻ろうとすることにより、地編組織全体が収縮して、元の状態に戻ろうとする。
さらに、斜め方向に引っ張った場合には、網目孔を構成している斜辺の一対が引っ張り方向に対して略平行になるため、引っ張り荷重に対して抵抗し、変形することがない。その一方で、共有隣接辺は引っ張り方向に対して角度を持ち、他の一対の斜辺は湾曲して緩むこととなる。
そのため、縦方向に対して平行であった共有隣接辺は、引っ張り方向にやや傾斜することとなり、傾斜したことによる縦方向及び横方向の変位量だけ、地編組織全体が斜め方向に伸びることとなる。しかし、六角形の網目孔の列と、四角形の網目孔の列とが交互に並設された構成としていることにより、縦方向に平行な共有隣接辺が六角形の網目孔の列にしか含まれず、傾斜する辺の数が少ないため、全体として斜め方向の伸びが少ない。
これらのような特徴を持つ二重編地であることにより、ハウス等の構造体に張設した際、内側になる低伸縮性の地編組織は強くピンと張ったとしても格子状の四角形の網目孔はほとんど潰れることなく、全体として均等な網目孔となる。
一方、外側となる地編組織は、構造体の円弧状の枠体に沿って横方向に張設する場合には、外側の地編組織が伸びる際、共有隣接辺が変形しにくいうえ、全ての斜辺の角度を変化させて良く伸びるため、場所による開孔のばらつきなく伸ばすことができ、全体として均等な網目孔となる。
また、外側となる地編組織を、構造体の円弧状の枠体に沿って縦方向に張設する場合には、枠体の円弧に沿わせる際、外側の地編組織が縦方向に伸びるとともに、横方向に若干縮もうするが、六角形及び四角形の網目孔はあらかじめ横方向に伸ばしておくことで、その変形が元に戻るのみであり、全体として均等な網目孔となる。
上述のとおり、本発明の立体構造ネットにおいて、表裏の地編組織をハニカム・ダイヤ構造に構成することにより、地編組織の網目孔を維持することが可能となり、網目孔からの採光(遮光)・通気作用を維持することができる。また、本発明の立体構造ネットにハニカム・ダイヤ構造を採用することにより、該ネットをハウス等構造物の枠組みに張設する場合でも、伸縮が偏在することを防止できるので、網目孔を介した採光(遮光)・通気の作用を全体として均等に及ぼすことが可能となる。
(連結糸に斜交傾斜連結構造を採用したことによる効果)
また、連結糸については、連結糸に斜交傾斜連結構造を採用していることにより、密に配置された連結糸によって表裏の地編組織間に空気層を保持して保温性を発揮するだけでなく、連結糸によって遮光することもできる。また、外部から厚さ方向に圧力を受けた場合でも、連結糸が撓んで反発することにより、表裏の地編組織の間隔が潰れにくく、優れたクッション機能を発揮する。
(表裏の地編組織を連結する連結糸の配置構成による効果:クッション性)
クッション性について詳述すると、連結糸が垂直に配置された部分を有することで、垂直の連結糸が支柱のように垂直方向の荷重を支えるため、二重編地全体として潰れにくく強度をもたせることができる。また、連結糸が斜めに配置された部分を有することで、連結糸が撓んで反発することで二重編地の厚みを復元させ、形態を安定させることができる。
ここで、飛来物による衝撃や積雪等の堆積物によって外側の地編組織の一部が斜め方向の荷重を受けた場合において、外側となる地編組織が斜め方向に変形しにくいことにより、前記連結糸が引っ張られにくくなり、倒れてクッション性を失うことがない。
(表裏の地編組織を連結する連結糸の配置構成による効果:保温性)
かように連結糸が表裏の地編組織の間隔を維持するクッション機能を有することから、本発明の立体構造ネットは、二重編地の網目孔の各辺に沿って配置された連結糸によって区画された空間部分の空気層を保持する機能を発揮する。かかる空気層保持機能により、本発明の立体構造ネットは、外気温の直接の影響を遮断して内部の温度を保持する保温機能を発揮する。
(片面低伸縮性の構成による効果)
地編組織の伸縮性については、一方の地編組織よりも他方の地編組織を低伸縮性としたことで、低伸縮性の他方の地編組織を内側にしてハウス等の構造体に張設する際、強く引っ張って構造体の屋根の枠体に沿って緩みなく張ることができる。
ここで、低伸縮性の地編組織をマーキゼット編地とすることにより、立体構造ネットの生産において、特殊な加工を追加することなく、低コストで片面を低伸縮性とすることができる。
また、低伸縮性の地編組織を、熱融着糸をヒートセットによって融着できる構成とすることによって、編組織の種類を問わず、任意の組織の特徴を活かして編成することができる。
さらに、他方の地編組織を構成している糸材を、後加工によって樹脂で被覆することにより、低伸縮性の地編組織とすることを少セットで対応が可能になる。
(気密シート材と組み合わせて構造体に用いることによる効果)
他方、二重編地を気密シート材で挟むように重ねて用いることで、二重編地が任意の厚みを有し、また二重編地の糸の隙間に存在する空気によって充分な厚さの空気層を形成することができる。このように気密シート材で挟持した構成の片面低伸縮性立体構造ネットを構造体として使用すれば、高い断熱効果を有するとともに、強度が高いため飛来物や積雪等の堆積物があったとしても、容易に破損することがない。
また、気密シート材を片面低伸縮性立体構造ネットの外側のみに重ねて張設した構造体においては、構造体の外部の空気は気密シート材で遮断される。一方、二重編地の網目孔の各辺に沿って連結糸によって区画された空間部分に存在する空気は独立した気包体のように振る舞い、構造体内部の空気とは対流程度では容易には混ざり合わない。
そのため、二重編地の外側のみに気密シートを重ねて張設した場合には、前記空間部分の空気により断熱の効果を有すると共に、必要に応じて外側の気密シートを剥がすことで、通気性を確保することができるため、多様な環境に即座に対応できる構造体とすることができる。
本発明の実施例1における片面低伸縮性立体構造ネットを表す概略断面図である。 本発明の実施例1における一方の地編組織を表す概略平面図である。 本発明の実施例1における一方の地編組織の横方向の引っ張りの様子を表す概略平面図である。 本発明の実施例1及び従来のハニカム状地編組織における一方の地編組織の斜め方向の引っ張りの様子を表す概略平面図である。 本発明の実施例1における他方の地編組織を表す概略平面図である。 本発明の実施例1における片面低伸縮性立体構造ネットを表す概略平面図及び概略斜視図である。 本発明の実施例1における連結糸の傾きの様子を表す説明図である。 本発明の実施例2における片面低伸縮性立体構造ネットを表す概略平面図及び概略斜視図である。 本発明の実施例2における連結糸の傾きの様子を表す説明図である。 本発明の実施例3における構造体を表す説明図である。 本発明の実施例4における構造体を表す説明図である。 本発明の実施例5における植生ネット構造体Wを表す説明図である。
本発明の実施例を図1~図6に基づいて説明する。なお、本発明はこれらの図面に示す態様に限定されるものではない。
『実施例1』
まず、本実施例の立体構造ネットの基本構成について説明すると、図1に示すように、表裏の紐状の地編組織1・2を厚さ方向に平行に配置して、これらを連結糸3で帯状に繋いだ二重編地から立体構造ネットNを構成している。この立体構造ネットNはダブルラッセル機によって編成することができるが、表側の一方の地編組織1に比べ、裏側の他方の地編組織2の方が低伸縮性となるように構成している。
ここで、表側の一方の地編組織1について説明すると、一方の地編組織1のみを抜き出した図2に示すように、本実施例の一方の地編組織1は六角形の網目孔H・H…と、四角形の網目孔S・S…とを有している。六角形の網目孔H・H…は、隣接する辺を共有した共有隣接辺11・11…を有し、共有隣接辺11・11…に垂直な方向(横方向)に並設された列を形成している。また、四角形の網目孔S・S…は、隣接する頂点を共有した共有隣接点12・12…を有し、六角形の網目孔H・H…の列と同一方向(横方向)に並設された列を形成している。
そして、共有隣接辺11・11…以外の辺と、四角形の網目孔S・S…における辺とを共通の斜辺13・13…とし、六角形の網目孔H・H…の列と四角形の網目孔S・S…の列とを当該列に垂直な方向(縦方向)に交互に並設して構成している。
共有隣接辺11・11…や斜辺13・13…は、ループを編み込んで編成された鎖編C・C…で構成されており、本実施例では鎖編C・C…に用いる糸材としてモノフィラメント糸を使用している。このモノフィラメント糸としては、強度や張力、弾性等を考慮してナイロンやポリエステル、ポリウレタン、炭素繊維、アラミド繊維等の素材を適宜選択したり、ゴム等の弾性糸を一部に用いたりすることができる。場合によっては、緩めに編成した鎖編C・C…の間に弾性糸を挿入して構成することもできる。また、この糸の素材は、必要に応じて紡績糸を使用することもでき、また複数本の糸材を引き揃えて使用することもできる。
また糸材には、金属繊維等の通電により発熱する材料を使用することもでき、また所定の波長域の可視光を吸収する色付きの糸材を使用することもできる。なお金属繊維等の通電により発熱する材料を使用することで、ビニルハウス内の室温管理が行え、また所定の波長域の可視光を吸収する糸材を使用することにより、日射光(自然光)の内、植物の育成等に好ましい波長域の光をビニルハウス内に照射できる。
さらに、糸材としてマルチフィラメント糸を使用することもでき、太さ10~30000デニール、より好ましくは100~12000デニールの糸材を使用するのが望ましい。また通電性に優れた金属線材を他の糸材と一緒に使用することもできる。
このような糸材から成る鎖編C・C…は、縦方向に二目ずつ列をなし、共有隣接辺11・11…及び共有隣接点12・12…では、四目の列となっている。すなわち、共有隣接辺11・11…は、鎖編C・C…の列が線状に横に並んでループ同士を結合したやや太い辺となっており、剛性が高く結合部が緩まないようになっている。
斜辺13・13…は、六角形の網目孔H・H…と四角形の網目孔S・S…の辺を兼ねており、二目の列の鎖編C・C…が縦方向及び横方向のいずれに対しても所定の角度ずつ傾いて配置されている。すなわち、共有隣接点12・12…は、鎖編C・C…の列がごく少ない編目数で線状に横に並んでループ同士を結合しており、略点状であるとみなすことができ、剛性が高く結合部が緩まないようになっている。
本実施例では、斜辺13・13…は45度ずつ傾いた状態で編成しており、四角形の網目孔S・S…は正方形が45度傾いた菱形を成している。それ故、六角形の網目孔H・H…は正六角形ではなく、斜辺13・13…よりも共有隣接辺11・11…の方が長くなっている。なお、四角形の網目孔S・S…は、正方形に限定するものではなく、必要に応じて様々な四角形の網目孔とすることができる。
以上のような網目孔を有する一方の地編組織1は、六角形の網目孔H・H…の列と四角形の網目孔S・S…の列とを交互に並設して構成したことにより、縦方向及び横方向には柔軟に伸縮し、斜め方向には伸縮しにくい形状でありながら、伸ばした状態でも地編組織全体において網目孔が均一になるという特徴がある。
図3に示すように、横方向に引っ張った場合には、共有隣接辺11・11…と斜辺13・13…との交点14・14…を支点として斜辺13・13…が共有隣接辺11・11…に対して垂直に近づく方向に角度を変化させる。また、共有隣接点12・12…を支点として斜辺13・13…同士が平行に近づく方向に角度を変化させる。このように斜辺13・13…が蛇腹のように角度を変化させることで、四角形の網目孔S・S…がプリーツのような働きをしている。このような作用により、四角形の網目孔S・S…が縦方向にやや縮んだ分、一方の地編組織1全体が横方向に均等に伸びるとともに、網目孔が地編組織全体に亘って均一となる。
また、縦方向に引っ張った場合には、前記横方向に引っ張った場合と逆の作用により縦方向に伸びることとなる。ここで、縦方向に引っ張る場合には、共有隣接辺11・11…が縦方向と平行であるため、引っ張り荷重に対して抵抗し、傾斜したり湾曲したりすることはない。しかし、斜辺13・13…は、縦方向に対して所定角度傾斜しているため、引っ張り荷重を受けて共有隣接辺11・11…と斜辺13・13…との交点14・14…及び共有隣接点12・12…を支点として斜辺13・13…同士の角度を小さくする方向に角度が変化する。この角度の変化によって地編組織が横方向に縮んだ分、一方の地編組織1全体が縦方向に伸びるとともに、網目孔が地編組織全体に亘って均一となる。
さらに、斜め方向に引っ張った場合には、図4(a)に示すように、網目孔を構成している斜辺13・13…の一対が引っ張り方向に対して略平行になるため、引っ張り荷重に対して抵抗し、変形することがない。その一方で、共有隣接辺11・11…は引っ張り方向に対して角度を持ち、他の一対の斜辺13・13…は湾曲して緩むこととなる。
そのため、縦方向に対して平行であった共有隣接辺11・11…は、引っ張り方向にやや傾斜することとなり、傾斜したことによる縦方向及び横方向の変位量だけ、一方の地編組織1全体が斜め方向に伸びることとなる。
ここで、仮に、図4(b)に示すように、地編組織の全体が六角形のハニカム状の網目孔の従来例の場合は、各列全てが六角形の網目孔H・H…であるため、共有隣接辺11・11…が六角形の網目孔H・H…の各列全てに含まれており、斜めに引っ張った場合には、各列全てにおいて共有隣接辺11・11…が傾斜することとなる。そのため、斜め方向の変位量が大きくなり、地編組織全体として斜め方向に大きく伸びることとなる。
しかし、本実施例においては、六角形の網目孔H・H…の列と、四角形の網目孔S・S…の列とが交互に並設された構成としていることにより、縦方向に平行な共有隣接辺11・11…が六角形の網目孔H・H…の列にしか含まれず、傾斜する辺の数が少ないため、一方の地編組織1全体として斜め方向の伸びが少ない。
次に、裏側の他方の地編組織2について説明すると、他方の地編組織2のみを抜き出した図5に示すように、本実施例の他方の地編組織2は、角目の所謂マーキゼット編地から構成されている。この他方の地編組織2は、格子状の網目孔L・L…を有し、縦方向の辺21・21…と横方向の辺22・22…とが同じ長さになるように編み込まれた正方形の網目孔である。
縦方向の辺21・21…は、ループを編み込んで編成された一目の鎖編C・C…で構成されており、本実施例では鎖編C・C…に用いる糸材として、一方の地編組織1同様、モノフィラメント糸を使用しているが、前記同様その他の種々の糸材を用いることもでき、一方の地編組織1の糸材とは異なった糸材を用いることもできるし、同一の糸材を用いることもできる。
また、横方向の辺22・22…は、鎖編C・C…間を連結する連結編J・J…で構成されており、縦方向の辺21・21…の長さ分だけ縦方向に離間して、鎖編C・C…同士を掛け渡すように編成されている。本実施例では、隣り合う鎖編C・C…間に複数の糸を掛け渡して横方向の辺22・22…を形成しているが、ひとつおきに鎖編C・C…同士を掛け渡し、糸を折り返す編成とすることもできる。また、横の方向の辺22・22…も鎖編C・C…によって編成することもできる。
このような網目孔を有する他方の地編組織2は、縦方向及び横方向に直線的な格子状の網目孔L・L…を有することで、縦方向及び横方向においてほとんど伸縮せず、網目孔が均一なままとすることができるという特徴がある。
そして、図6に示すように、立体構造ネットNを上からみたときに、一方の地編組織1における共有隣接辺11・11…と、他方の地編組織2における縦方向の辺21・21…が重なるように配置し、かつ、一方の地編組織1における共有隣接辺11・11…間には、他方の地編組織2における3本の縦方向の辺21・21…を図6のとおり均等な間隔となるように配置する。また、一方の地編組織1における共有隣接点12・12…間には、他方の地編組織2における6本の横方向の辺22・22…を図6のとおり均等な間隔となるように配置する。この配置状態で裏表の地編組織1・2における鎖編C・C…間を連結糸3・3…で連結している。
連結糸3に使用する糸材については、本実施例ではモノフィラメント糸を使用しているが、複数本の糸材を引き揃えて使用することもできる。またモノフィラメント糸の材質には、強度や張力、弾性等を考慮してナイロンやポリエステル、ポリウレタン、炭素繊維、アラミド繊維等の素材を適宜選択したり、ゴム等の弾性糸を用いたりすることができる。また表裏の地編組織1・2間の連結糸3の長さを変えることで、立体構造ネットNの厚さを適宜変更できる。
また連結糸3の糸材については、表裏の地編組織1・2と異なる糸材を使用することもできる。また連結糸3の糸材には、マルチフィラメント糸や天然紡績糸を使用することもでき、太さ10~30000デニール、好ましくは100~12000デニールの糸材で、地編組織1・2の糸材よりも太いものを好適に使用できる。
このような糸材から成る連結糸3を用いて地編組織1・2を前記配置で連結することにより、図6に示すように、立体構造ネットNを上からみたときに、一方の地編組織1の斜辺13・13…と、他方の地編組織2の縦方向の辺21・21…とが重なる部分(a及びa’の部分)は、連結糸3が略垂直に配置されることになる。
また、一方の地編組織1の斜辺13・13…(他方の地編組織2の縦方向の辺21・21…と重ならない部分)と、他方の地編組織2の縦方向の辺21・21…間(b、dの部分)は、連結糸3が斜め方向に傾いて配置されることになる。
さらに、一方の地編組織1の共有隣接辺11・11…と、他方の地編組織2の縦方向の辺21・21…間は、連結糸3が斜め方向に傾いて配置され、かつ、その傾きは最大となる。
図7では、図6のa~d、a’に示す部分の連結糸の傾きを、図7の(a)~(d)、(a’)に対応させて示している。ここで、図7では連結糸3の傾きの様子の説明のため便宜上直線的としているが、実際にはやや湾曲して適度な緩みを持たせてある。これにより、裏表の地編組織1・2がせん断方向に柔軟に動きやすくなり、外部からのせん断方向の衝撃を受けた場合に、湾曲していた連結糸3が伸びてバネのように働き、クッション性が向上する。
連結糸の傾きについて詳述すると、図7に示すように、aの位置においては、前記のとおり一方の地編組織1の斜辺13・13…と他方の地編組織2の縦方向の辺21・21…間とは、連結糸3が略垂直に配置されており、斜辺13・13…の鎖編Cと縦方向の辺21の鎖編Cとに連結糸3を編み込んで連結している。
bの位置においては、一方の地編組織1の斜辺13が横方向に対して45度斜め方向に傾いているため、他方の地編組織2の縦方向の辺21から徐々に離間している中途部分である。そのため、斜辺13の鎖編Cと縦方向の辺21の鎖編Cとに連結糸3を編み込んで連結することにより、連結糸3は厚さ方向に対して若干傾いて連結されることとなる。
cの位置は、一方の地編組織1の斜辺13が他方の地編組織2の縦方向の辺21からの離間距離が最大となる位置であり、一方の地編組織1における共有隣接辺11の位置である。そのため、共有隣接辺11と縦方向の辺21とに連結糸3を編み込んで連結することにより、連結糸3は厚さ方向に対して大きく傾いて連結されることとなり、その傾き角度は最大となる。
そして、dの位置は、一方の地編組織1の共有隣接辺11・11…の中央部を基準としてbの位置と対向する位置であり、連結糸3はbの位置の傾きと同程度傾いた状態となる。また、aの位置と対向する位置のa’の連結糸3においては、aと同様の傾きとなっている。
このように、連結糸3は略垂直に配置されるaの位置から、b、cと徐々に隣り合う連結糸3の傾きが大きくなるようになっており、次いでc、dの位置を経て傾きは徐々に小さくなり、再度a’の位置で略垂直となる。これが横方向に連続して配置されることで、二重編地全体において連結糸3が垂直に配置される部分と傾いて配置される部分とがバランス良く配置されることになる。
本実施例では、連結糸3が垂直に配置された部分を有することで、垂直の連結糸3・3…が支柱のように垂直方向の荷重を支えるため、二重編地全体として潰れにくく強度をもたせることができる。この垂直な連結糸3・3…は、荷重に屈して撓んだ場合には座屈現象のように反発力を失ってしまうことになる。しかし、連結糸3が斜めに配置された部分を有することで、垂直な連結糸3・3…が潰れた場合であっても、若しくは潰れていなかったとしても垂直な連結糸3・3…と傾斜した連結糸3・3…とが協働して、連結糸3・3…がワイヤーバネのような作用により二重編地の厚みを復元させ、形態を安定させることができる。
また、外部からの衝撃は垂直方向だけでなく、斜め方向からの荷重がかかることもある。この場合、垂直な連結糸3のみでは容易に倒れてしまうが、傾斜した連結糸3・3…を有することにより、斜め方向の荷重もバネのように反発してクッションのように二重編地が潰れることを防止することができる。
さらに、傾斜角度が垂直方向から最大傾斜まで徐々に変化する連結糸3・3…であることにより、あらゆる方向からの荷重を柔軟に受け止め、また二重編地全体に亘ってバランス良く配置されるため、どの場所に荷重が作用しても、クッション性を発揮することができ、強度も均等となる。
加えて、一方の地編組織1が斜め方向に変形しにくいことにより、二重編地に斜め方向のせん断力が作用した場合であっても、他方の地編組織2に対して一方の地編組織1が斜め方向に変形しにくいため、一方の地編組織1や連結糸3に局所的な引っ張り応力が発生しにくくなり、二重編地全体として強度が向上する。
またさらに、連結糸3・3…が密に配置されていることにより、連結糸3・3…間は空気が通りにくくなっており、連結糸3・3…が網目孔の各辺に沿って林立することで、所定の大きさに区画された部分とみなすことができる。その区画された部分は空気層を形成しており、特に傾いて配置された連結糸3・3…は外気に向かって狭まるように開孔しているため、肌或いは下着との間で空間を形成している。
このように、連結糸3・3…が密に配置される部分と、傾斜した部分は傾きが漸増、漸減するように連続的に配置された部分とを有することにより、空気層を形成することができ、優れた保温効果を発揮する。
以上のように、本実施例における立体構造ネットNは、二重編地の他方の地編組織2が低伸縮性であることで、構造体等の対象物に張設する際に緩みなく張ることができる。また、湾曲させて張設する際には、外側の一方の地編組織1が所定の網目孔を有することにより柔軟に伸縮するため、部分的に緩んだり過度に引っ張られたりすることなく網目孔を均一にすることができる。
また、連結糸3・3…が垂直に配置される部分と所定の角度傾斜する部分とを有することにより、二重編地全体において強度があり、高いクッション性を有した立体構造ネットNとなっている。
『実施例2』
本発明の実施例2について図8及び図9に基づいて説明する。本実施例では、図8に示すように裏側の他方の地編組織2に、表側の一方の地編組織1と同じ地編組織を用いている点が実施例1と異なる。また、他方の地編組織2の糸材として、熱融着糸を使用している点においても相違する。
本実施例の一方の地編組織1は、図8に示すように、一方の地編組織1と他方の地編組織2とを同一の網目孔を有する地編組織とし、地編組織を上から見たとき、表側となる一方の地編組織における六角形の網目孔Hと、裏側となる他方の地編組織2の四角形の網目孔Sとが対向する位置としている。また、他方の地編組織2の共有隣接点12が、一方の地編組織1の共有隣接辺11の中央部と重なって見える位置に配置している。
このような配置にすることで、図8に示すように、一方の地編組織1の共有隣接辺11・11…の中央部と他方の地編組織2の共有隣接点12・12…間とは、連結糸3が略垂直に配置されることになる。また、一方の地編組織1の共有隣接辺11・11…及び斜辺13・13…と他方の地編組織2の斜辺13・13…及び共有隣接辺11・11…間とは、連結糸3が斜め方向に傾いて配置されることになる。特に斜辺13・13…の中央部同士間を連結する連結糸の傾きは最大となる。
図9では、図8のa~d、a’に示す部分の連結糸の傾きを、図9の(a)~(d)、(a’)に対応させて示している。ここで、図8では連結糸3の傾きの様子の説明のため便宜上直線的としている点は図7と同様である。
連結糸の傾きについて詳述すると、図9に示すように、aの位置においては、前記のとおり共有隣接辺11・11…の中央部と共有隣接点12・12…間とは、連結糸3が略垂直に配置されており、共有隣接辺11・11…の鎖編Cと共有隣接点12・12…の鎖編Cとに連結糸3を編み込んで連結している。
bの位置においては、斜辺13が横方向に対して45度斜め方向に傾いているため、縦方向と平行な共有隣接辺11から徐々に離間している中途部分である。そのため、斜辺13の鎖編Cと共有隣接辺11の鎖編Cとに連結糸3を編み込んで連結することにより、連結糸3は厚さ方向に対して若干傾いて連結されることとなる。
cの位置は、表裏の地編組織1・2の互いの斜辺13が平行に最大距離で離間した位置であり、斜辺13・13同士間の鎖編C・Cに連結糸3を編み込んで連結することにより、連結糸3は厚さ方向に対して大きく傾いて連結されることとなり、その傾き角度は最大となる。
そして、dの位置は、cの位置を基準としてbの位置と対向する位置であり、連結糸3はbの位置の傾きと同程度傾いた状態となる。また、aの位置と対向する位置のa’の連結糸3においては、aと同様の傾きとなっている。
このように、連結糸3は略垂直に配置されるaの位置から、b、cと徐々に隣り合う連結糸3の傾きが大きくなるようになっており、次いでc、dの位置を経て傾きは徐々に小さくなり、再度a’の位置で略垂直となる。これが横方向に連続して配置されることで、二重編地全体において連結糸3が垂直に配置される部分と傾いて配置される部分とがバランス良く配置されることになる。
ここで、他方の地編組織2の糸材の一部には熱融着糸を用いており、本実施例では、ポリエステル繊維から成る熱融着糸を用いているが、ヒートセット加工により熱融着できるものであれば、ポリアミド繊維等の他の素材から成る熱融着糸を用いてもよい。なお、本実施例では熱融着糸を他方の地編組織2の糸材の一部に用いているが、他方の地編組織2の糸材を全部熱融着糸としてもよい。
このような糸材を含んで編成された本実施例の立体構造ネットNは、編成後にヒートセット加工を行うことにより、他方の地編組織2の鎖編C・C…同士が融着一体化する。このとき、連結糸3・3…と他方の地編組織2の鎖編C・C…とが結合している部分においても一体化されるようにしてもよい。
ヒートセット加工により他方の地編組織2が融着一体化したシート状を呈するようになり、あらゆる方向に対して伸縮しにくくなる。これにより、実施例1同様の効果を奏することができるだけでなく、他方の地編組織2に用いる編組織を任意に選択することができるため、開孔率等の面で選択の幅が広がるという効果がある。
『実施例3』
次に、本発明の実施例3について、図10に基づいて説明する。本実施例の構造体Kは、実施例1或いは実施例2における立体構造ネットNを用いて農業用ハウス等に張設した構成としている。立体構造ネットNの外側には、樹脂を薄いシート状にした通気性の無い、或いは通気性の低い気密シートAを重ねて張設している。
図10に示すように、本実施例の構造体Kは、アーチパイプ状の枠体Fを奥行き方向に複数並べて設置すると共に、気密シート材Aと立体構造ネットNの両端をシート押え具Pで地面Gに固定している。なお構造体Kを大型のビニルハウスとする場合には、枠体Fを直管から成る母屋パイプで連結すると共に、両端に設置されたアーチパイプの内側に直管から成る支柱や水平梁を組んで小屋サイズの構造物を構築することもできる(図示せず)。また構造体Kをその他の建築物とする場合には、枠体Fに鉄骨等を使用することもできる。
次に、前記密シート材Aに関しては、農業用のポリオレフィン系フィルムを使用しているが、気密性を有する合成樹脂シートであればよく、例えば、ポリ塩化ビニルフィルムやフッ素樹脂フィルム、樹脂を含浸させた帆布等を気密シート材として使用することもできる。また気密シート材は柔軟な樹脂フィルムを好適に使用することができるが、硬質なプラスチック製薄板を使用することもできる。
また、前記気密シート材Aには、採光が可能な白色の半透明フィルムを使用しているが、全波長域または特定波長域の光透過性を考慮して透明度や色を変更することもできる。また、上記気密シート材Aに関しては、非通気加工を施した布帛や不織布を使用することもできる。
本実施例の構造体Kの施工においては、まず構造体Kの骨組みとなる枠体Fを組み上げた後、この枠体F上に立体構造ネットNを、低伸縮性である他方の地編組織2が内側となるようにして張設する。この際、内側の他方の地編組織2が低伸縮性で強度があることにより、緩み無く強く張ることができる。また、外側の一方の地編組織1は二重編地の厚みの分だけ大きな円弧で張る必要があるが、前記の六角形の網目孔H・H…と四角形の網目孔S・S…の列が交互に配置された網目孔を有する地編組織であることにより、柔軟に伸びて張りやすいうえ、網目孔が地編組織全体において均等に張ることができる。
そして、立体構造ネットNを張設した後、立体構造ネットN上に気密シート材Aを重ねて張設する。立体構造ネットNと気密シート材Aの両端部については、余裕を持った幅で地面に沿わせて、シート押え具Pで両者を貫通させて地面Gに固定している。なお、両端部の固定に関しては、本実施例ではシート押え具Pを用いて固定しているが、気密シート材Aと立体構造ネットNの両端を棒体に巻き付けて固定することもできる(図示せず)。
このようにして構成される本実施例の構造体Kは、気密シート材Aを立体構造ネットNの外側のみに重ねて張設したことで、構造体Kの外部の空気は気密シート材で遮断される。一方、二重編地の網目孔の各辺に沿って連結糸3・3…によって区画された空間部分に存在する空気は、連結糸3・3…間の隙間によって完全には遮断されていないものの、構造体K内部の空気とは対流程度では容易には混ざり合わない程度の通気阻害性をもっている。そのため、独立した気包体のように振る舞い、断熱の効果を有する。
一方、構造体K内の温度や湿度が高くなりすぎた場合には、立体構造ネットN上に重ねた気密シート材Aのみを外せば、裏表の地編組織1・2が有する網目孔により構造体K内に容易に通気させることができ、必要に応じて部分的に気密シート材Aを外すこともできる。
以上のように、本実施例の構造体Kにおいては、張設が容易なうえ、構造体Kを断熱して保温することができると共に、必要に応じて容易に通気させることができる。その場合においても、防虫や採光・遮光の効果は構造体K全体において均一であり、場所によってばらつく事もない。また、強度が高く、クッション性の良い立体構造ネットNであることにより、強風時や積雪等があった場合であっても、破損することなく構造体K内の環境を維持することができる。
『実施例4』
本発明の構造体は、上記実施例の形態に限定されるものではなく、図11に示すように、構造体Kにおいて、まず枠体F上に第一気密シート材A1を張設し、その上に他方の地編組織2を下にして立体構造ネットNを張設し、さらにその上に第二気密シート材A2を張設する構成とすることができる。
この場合、立体構造ネットNはスペーサとして二つの気密シート材A1・A2とによって挟持され、気密シート材A1・A2間に立体構造ネットNの厚みに応じた任意厚さの空気層を作出できる。これにより、より断熱効果を高めた構造体Kとすることができる。
『実施例5』
また、本実施例の構造体の別の用途として、図12に示すように、コンクリート製のU字ブロックUに、立体構造ネットNを周知の手段で固定した植生ネット構造体Wとすることができる。
この植生ネット構造体Wは、例えば河川・湖沼や海洋に設置することにより、水中を浮遊する藻類や海藻等の植物性プランクトン、貝類や甲殻類等の幼生や動物性プランクトンが定着し、これら海洋性動植物の繁茂や繁殖を促進することができる。また、かかる藻類や海藻等の繁茂・繁殖により、これを隠れ家として、小魚等の小型海洋生物が生息する環境となることも期待される。
本実施例の植生ネット構造体Wは、立体構造ネットNの他方の地編組織2を底面側にして配置し、立体構造ネットNと当該底面とを所定の接着剤によって固定して植生ネット構造体Wを構成している。この接着剤はU字ブロックU同士を連結する際に止水のために用いられる接着剤と同様なものを好適に使用できる。
この植生ネット構造体Wを例えば河川や用水路に沈めることで、立体構造ネットNの六角形の網目孔H・H…や四角形の網目孔S・S…と連結糸3・3…とによってできた空間部に予め石を留めたり、流れてきた石を立体構造ネットNで捉えて留めたりすることができるとともに、連結糸3・3…が密に配置されることで、石と石との間を埋める細かい砂泥が流出しにくくなる。そのため、立体構造ネットNに堰き止められた砂泥を土壌として、水中植物が根をしっかり張り、水中植物の生育が促進され、環境の回復や保全に効果を発揮する。
また、連結糸3・3…が斜めに連結する部分と、連結糸3・3…が垂直に連結する部分とを有することにより、高いクッション性を得ることができ、比較的重たい石等が乗ったとしても潰れることなく空間部を維持することができる。
本実施例では、立体構造ネットNに片面が低伸縮性であるものを採用しているが、片面を低伸縮性とせず、実施例2同様のハニカム・ダイヤ構造の網目孔が対向配置された構成において、ヒートセットしない立体構造ネットNを採用することもできる。また、地編組織1・2に用いる糸材は、起毛加工を施したものを採用するのが、植物の根や微生物の定着の面で好ましい。
また、本実施例では、立体構造ネットNをU字ブロックUに接着で固定しているが、立体構造ネットNのU字ブロックUへの固定はこれに限らず、ボルト等種々の一般的な手段により固定することができ、U字ブロックUを製造する際に、予め立体構造ネットNを埋設して構成してもよい。直接埋設する場合には、洪水や波浪で強い水流を受けた場合であっても、立体構造ネットNがより流失にしにくくなる。
さらに、立体構造ネットNはU字ブロックUの底面ではなく、側面に配置してもよいし、固定する対象はU字ブロックUに限られず、コンクリート板や、河川や用水路、海中の底面に直接固定してもよい。また、河川等の水中に限られず、地上の法面や地面上に載置固定することもできる。
なお、本発明の立体構造ネット及びそれを用いた構造体の用途に関しては、新規にシート張り構造物を構築したり植生用のネット構造体に使用したりする以外にも、ハニカム・ダイヤ構造の諸機能を活用して、下記の諸用途に応用することもできる。
すなわち、園芸ハウス、トンネルハウス、害鳥対策ネット、害獣対策ネット、防風・防砂ネット、落下防止ネット、遮光ネット等の農業資材や、宅地、グラウンド、造成地等の排水用ネットや吸水ネット、或いは法面の保護ネットや種子吹付け用ネット、土嚢、モルタル及び樹脂材の下地材等の土木資材用として幅広く利用できる。
また、その他にも、各種衣料や服飾用資材(保温用衣服、帽子、レッグウォーマー、汗取りバンド、ショール、ストール、スペーサ等)、医療用包帯、医療用ホットウォーマー等の医療用資材、ヘルメット、靴のインソール、椅子やベンチ、カーペットやベッドマット及びその芯材や下張り用クッション材等のクッション用途、ゴミ取り用または空気清浄用のフィルターや有菌浄化フィルター、エアコン用フィルター及び水の浄化フィルター等の各種フィルター、布団やマットの中綿やスペーサ、芯材、掛け布団、枕、クッション、ブランケット等の寝装具、洗濯ネット、インテリア用カーテン、窓用保温カバー、手芸用品等の家庭用品、乗物用シートやアスファルト運搬トラックカバー等の車両用資材、その他蓄熱器のカバー、水槽のカバー、海苔網やバイオ基布、農林漁業用ネット、水抜き及び通気用ドレーン、グラスウール断熱、保温用運搬ボックス、防音材用基布、不織布の基布、合成樹脂複合資材の基布、梱包用の緩衝シート材等の各種工業分野に広く利用することができる。
1 一方の地編組織(表側)
11 共有隣接辺
12 共有隣接点
13 斜辺
14 交点
2 他方の地編組織(裏側)
21 縦方向の辺
22 横方向の辺
23 格子節点
3 連結糸
A 気密シート材
1 第一気密シート材
2 第二気密シート材
C 鎖編
F 枠体
G 地面
H 六角形の網目孔
J 連結編
K 構造体
N 片面低伸縮性立体構造ネット
P シート押え具
S 四角形の網目孔
U U字ブロック
W 植生ネット構造体

Claims (7)

  1. 表裏の地編組織が厚さ方向に平行に配置され、これら地編組織を連結糸で帯状に繋いだ二重編地から構成される立体構造ネットであって、
    少なくとも一方の地編組織は、六角形の網目孔が隣接する辺を共有して、当該辺に垂直な方向に並設された列と、
    四角形の網目孔が隣接する頂点を共有して、前記六角形の網目孔の列と同一方向に並設された列とが、
    前記六角形の網目孔における隣接する辺以外の辺と、前記四角形の網目孔における辺とが共通の辺として交互に並設されて構成される一方、
    前記一方の地編組織よりも他方の地編組織の方が、六角形の網目孔おける隣接する辺の長手方向及びそれに垂直な方向において低伸縮性であり、
    前記連結糸は、一方の地編組織と他方の地編組織との間で略垂直に連結される部分と斜めに連結される部分とを有している構成であることを特徴とする片面低伸縮性立体構造ネット。
  2. 前記他方の地編組織は、一方の地編組織の前記網目孔の列の方向及びそれと垂直な方向に沿う格子状の網目孔を有するマーキゼット編地であることを特徴とする、請求項1に記載の片面低伸縮性立体構造ネット。
  3. 前記他方の地編組織は、熱融着糸により、又は熱融着糸を含んで構成され、熱融着糸同士及び/又は熱融着糸と地編組織の糸材や連結糸とが熱融着により固着されていることを特徴とする、請求項1に記載の片面低伸縮性立体構造ネット。
  4. 前記他方の地編組織は、当該地編組織を構成している糸材が樹脂で被覆されて固着されていることを特徴とする、請求項1に記載の片面低伸縮性立体構造ネット。
  5. 前記一方の地編組織と他方の地編組織とは同一の編組織からなり、
    一方の地編組織と他方の地編組織とが、一方の六角形の網目孔と他方の四角形の網目孔とが対向する位置で配置されて構成されていることを特徴とする、請求項3又は4に記載の片面低伸縮性立体構造ネット。
  6. 構造体の骨組みとなる枠体と、前記枠体に前記他方の地編組織を下にして張設される請求項1~5の何れかに記載の片面低伸縮性立体構造ネットと、この片面低伸縮性立体構造ネット上に重ねて張設される気密シート材とを含んで成ることを特徴とする構造体。
  7. 構造体の骨組みとなる枠体と、この枠体に張設される第一気密シート材と、この第一気密シート材上にスペーサとして重ねて張設される請求項1~5の何れかに記載の片面低伸縮性立体構造ネットと、この片面低伸縮性立体構造ネット上に重ねて張設される第二気密シート材とを含んで成り、前記第一気密シート材と第二気密シート材の間に片面低伸縮性立体構造ネットの厚みに応じた任意厚さの空気層が作出されることを特徴とする構造体。
JP2020175814A 2020-10-20 2020-10-20 片面低伸縮性立体構造ネット、および構造体 Pending JP2022067218A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020175814A JP2022067218A (ja) 2020-10-20 2020-10-20 片面低伸縮性立体構造ネット、および構造体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020175814A JP2022067218A (ja) 2020-10-20 2020-10-20 片面低伸縮性立体構造ネット、および構造体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022067218A true JP2022067218A (ja) 2022-05-06

Family

ID=81390278

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020175814A Pending JP2022067218A (ja) 2020-10-20 2020-10-20 片面低伸縮性立体構造ネット、および構造体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022067218A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2547693B2 (ja) 立体構造状ネット
EP0774544B1 (en) Net of three-dimensional construction and vegetation method for surface of slope
US8172486B2 (en) Engineering-purpose netted vegetation blanket
CA1048786A (en) Knitted fabric mulches
JP3567702B2 (ja) 立体構造状ネット
KR100848404B1 (ko) 식생 매트
JP2022067218A (ja) 片面低伸縮性立体構造ネット、および構造体
JP3131599U (ja) 農業用の防風防虫ネット
JPH11318234A (ja) 地盤補強性能を備えた防草用マット
JP6284161B2 (ja) シート張り構造物の断熱施工法、シート張り構造物、シート張り構造物の断熱施工用スペーサ部材、及び構造物の断熱施工用中空板
JP6845512B2 (ja) 立体構造ネット、および保温構造体
EP2295622A1 (en) Engineering-purpose netted vegetation blanket
JP2762052B2 (ja) トラス型立体構造状ネット
JP2714755B2 (ja) 立体構造状複合材料
KR20090000374U (ko) 하천제방의 녹화 발아매트
JP4605529B2 (ja) 農業用ネット
JP2008184857A (ja) 起毛植生ネット、及び法面緑化保護方法
JP3285292B2 (ja) 植生用ネット構造体
JP5489286B2 (ja) 防草基材、及び防草基材を用いた緑化工法
JPH08228600A (ja) 水はけ用マット
TWI472295B (zh) 植栽用立體織物
JP2024076366A (ja) 緑化用具
KR100228812B1 (ko) 입체구조형상 네트 및 법면 등의 식생공법
JP4716774B2 (ja) 植物育成用基材及び該植物育成用基材を備える土壌被覆材
JP2002034331A (ja) 植栽用隔離ベッド

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20231013

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240530

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240607