JP2714755B2 - 立体構造状複合材料 - Google Patents

立体構造状複合材料

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JP2714755B2
JP2714755B2 JP4926294A JP4926294A JP2714755B2 JP 2714755 B2 JP2714755 B2 JP 2714755B2 JP 4926294 A JP4926294 A JP 4926294A JP 4926294 A JP4926294 A JP 4926294A JP 2714755 B2 JP2714755 B2 JP 2714755B2
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紘一 松本
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旭土建株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、厚み保有層として立体
構造のネットを用いた立体構造状複合材料、詳しくはレ
ジャー用やスポーツ用の防寒用衣料、雨合羽等の防水用
衣料、スウェット衣料、プロテクター等のクッション材
料、あるいは布団等の寝具類に好適に使用できる複合材
料、また栽培農業用の保護マット、保水マットや保温シ
ート、砂漠緑化用の保水マットとして好適に使用できる
複合材料、さらには土木用資材や建築用資材、環境保護
資材、その他の各種の産業用資材に広く好適に利用でき
る立体構造状複合材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来よ
り、各種産業分野で使用される比較的厚みの大きいシー
ト状資材として、二重編地や繊維製不織布等の弾力性の
ある生地が知られている。また弾力性を有する合成樹脂
発泡シートやフェルト等を表裏生地の間に挟み込んだ複
合構造のシート状資材も存する。しかしこれらの生地
は、厚みが大きくなればなるほど、重くなりしかも折畳
みや巻回が困難になって、取扱い難いものとなる。
【0003】また、例えば衣料用資材として、表裏生地
の間に羽毛や綿材等を挟入してキルティングした資材が
知られており、防寒用衣料等に多用されている。
【0004】しかし、このキルティング衣料資材の場
合、目的とする保温効果を上げるために、内部の羽毛や
綿材の量を多くし厚みを大きくすると、嵩ばりかつ重く
なって動き難いものとなり、着用時の快適さが害される
欠点がある。さらに通気性が損なわれて衣服内の湿度が
高くなって身体を蒸し熱くすることもあり、また水濡れ
等の場合に乾燥し難いといった欠点もある。スポーツ用
等の衣料に使用する場合、クッション性や伸縮性が損な
われて動きが阻害されることになる。
【0005】また布団等の寝具類においても、保温効果
を上げるために、内部に挿入した羽毛や中綿を多くする
と、重くなる上に通気性が悪くなるので、快適性が劣る
ことになる。
【0006】さらに農業用マットや保温シート、あるい
は建築用断熱材等として多用されている合成樹脂発泡シ
ートは、通光性や採光性に問題があり、また断熱効果を
高めるために厚みを大きくすると、折畳み等の取扱いが
困難になるため、それほど厚みを大きくすることはでき
ない。
【0007】さらにまた、砂漠の緑化対策として、例え
ば多孔のパイプ材を地中に埋設、あるいは地表面に配し
て、そのパイプ材に水を通して表面地層に水分を供給す
ることが行なわれているが、その給水量の管理が難かし
く、また給水場所が局部的になってしまう。
【0008】本発明は、上記に鑑みてなしたもので、本
出願人が先に提案した(特開平5−187011号)特
殊な立体構造のネットを厚みを保有する層に用いること
により、比較的厚みが大きくても、軽量で取扱い易く、
内部の空隙保有による通気および通水性等の特性を活か
して各種の産業分野において好適に使用できる立体構造
状複合材料を提供しようとするものである。
【0009】また本発明は、厚みがあっても軽くて動き
易く、保温性も良好で、レジャーやスポーツ用の防寒用
衣料その他の衣料用資材あるいは布団等や寝具用資材と
して好適に使用できる立体構造複合材料を提供するもの
である。
【0010】さらに本発明は、農業用マットや保温シー
ト、植栽用あるいは砂漠緑化用の保水マット等としても
好適に使用できる立体構造状複合材料を提供するもので
あり、さらには土木用資材や建築用断熱資材等の各種産
業用資材としても好適に使用できる立体構造状複合材料
を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する本
発明の立体構造状複合材料は、網目孔を画成する紐条部
分が通気および通水可能な実質的に中空立体状をなす立
体構造のネットの表裏の片面または両面に、シート状物
を接合してなることを特徴とする。
【0012】前記の立体構造のネットとしては、合成繊
維糸等の糸条により編組もしくは織成手段により形成さ
れ、紐状部分が適度の弾力性や柔軟性を有するものが、
好適に使用される。
【0013】前記の立体構造のネットの紐条部分は、そ
の内部に、通気および通水可能な空隙を保有する空隙保
有材を保持させた構成とすることも、また適度の弾力性
や柔軟性を有し、かつ通気および通水性を有さないパイ
プ状物を挿入して、その内部に空気または液体を封入可
能な構成とすることもできる。
【0014】前記の立体構造のネットの表裏の片面にシ
ート状物を接合した複合材料において、このシート状物
を、通気および通水性を殆ど又は全く有さない生地や樹
脂フィルム等のシート材よりなるものとすることができ
る。
【0015】また前記の立体構造のネットの表裏両面に
シート状物を接合した構成とする場合において、これら
のシート状物の少なくとも一方を、通気および通水性を
殆ど又は全く有さない生地や樹脂フィルム等のシート材
よりなるものとすることができる。さらに表裏両面のシ
ート状物が、通気および通水性を殆どまたは全く有さな
いものの場合、前記立体空間部に、気体もしくは液体等
よりなる断熱媒体を封入もしくは流通可能に設けること
ができる。
【0016】前記のように立体構造のネットの表裏両面
にシート状物を接合する場合、立体構造のネットの網目
孔による立体空間部に中綿材等の繊維集合体あるいはス
ポンジ等の多孔質体等よりなる断熱材を収納保持した構
成とすることができる。また前記立体空間部に、内部に
空気または水等が封入された弾性体等の弾性材を保持さ
せておくことこともできる。
【0017】また上記いずれの場合も、立体構造のネッ
トとシート状物との間に断熱性シート材を挟入した構成
とすることもできる。
【0018】さらに、前記の立体構造のネットの表裏両
面にシート状物を接合した構成とする場合において、少
なくとも一方のシート状物は通水性を有する素材よりな
るものとすることができる。この場合、ネットの網目孔
による立体空間部に、吸水性樹脂や吸水性繊維あるいは
多孔質体や繊維質体等の吸水性および保水性を併有する
保水材料が収納保持されてなるものが好適である。また
前記の立体構造のネットの表裏の一方に通水性素材より
なるシート状物を、他方に非通水性のシート状物を接合
して構成したものが保水効果の点から特に好ましい。
【0019】
【作用】上記の本発明の立体構造状複合材料によれば、
立体構造のネットにより所要の厚みを保有でき、しかも
この厚みを保有する層がネットであって、かつ該ネット
の網目孔を画成する紐状部分が実質的に中空立体状をな
しているため、このネットの網目孔による空間と紐状部
分の空隙保有により、かなり大きな厚みを有するもので
あっても軽量化でき、またネット特有の適度の柔軟性が
あって折畳みや巻回も容易に可能になる。
【0020】殊に、前記の立体構造のネットが、紐状部
分が適度の弾力性を有するように編組あるいは織成によ
り形成されている場合(請求項2)、複合材料としての
弾力性や柔軟性が良好で、かつ通気および通水性も良好
に保持できる。また立体構造の紐状部分の内部に、通気
および通水可能な空隙保有材を保持させるか(請求項
3)、あるいは通気および通水性を殆どもしくは全く有
さないパイプ状物を挿入して空気や液体を封入もしくは
流通させるにようにした(請求項4)場合、紐状部分の
弾力性がさらに増して立体状に確実に保持され、複合材
料全体の弾力性が良好で厚み保有も確実になされる。
【0021】それゆえ、立体構造のネットとシート状物
とを接合して構成した本発明の複合材料は、ネットによ
る厚みや空間保有、通気および通水性や保温性さらには
弾力性等の特性を利用して、各種産業分野に好適に使用
できる。
【0022】例えば、請求項5のように、立体構造のネ
ットの表裏の片面に、通気および通水性を殆ど又は全く
有さないシート状物を接合した複合材料であると、これ
をネットの側を内側にしてウインドブレーカーあるいは
雨合羽等の衣料に用いた場合、仮にシート状物が薄手の
生地であって、気温が低くて生地内外の温度差により内
側に結露が生じて濡れたようになっても、シート状物が
内側(身体側)の着衣に直接接触することがなく、着衣
が湿ったり、身体が冷えたりすることがない。しかもネ
ットの網目孔による空間保有および紐状部分の内部の空
隙保有によって、通気性および保温性も良好なものとな
る。
【0023】請求項6のように、立体構造のネットの表
裏両面にシート状物を接合した場合は、両シート状物間
のネットの網目孔の部分が紐状部分で画成されたブロッ
ク化した立体空間となって、この部分に空気が保持され
て、厚み保有が良好になされ、保温性も良好でしかも紐
状部分が空気流通部としての役目を果す。したがって衣
料用資材や寝具用資材等として好適に使用できる。
【0024】殊に、請求項8のように、網目孔による立
体空間部に中綿材や多孔質体等よりなる断熱材が保持さ
れた複合材料であると、断熱保温性にさらに優れる上、
断熱材が水分を吸収して湿度を低下させるとともに、紐
状部分により通気性も確保できる。また内部に保持され
た断熱材はネットの紐状部分により画成されて保持さ
れ、片側へ移動するようなこともない。したがって、防
寒用衣料等の衣料資材として、また布団等の寝具用資材
として好適に使用できる。
【0025】また表裏両面のシート状物が通気性を有さ
ないか又は通気性の低い樹脂フィルム等であって、これ
ら両シート状物で形成される内部空間に空気等を封入し
た複合材料(請求項7)は、断熱性良好でしかも軽量で
弾力性や柔軟性があり、農業用保温シートや建築用断熱
材等として好適に使用できる。また透明なシート状物を
使用すれば、通光性や採光性をも有する断熱材として使
用できる。
【0026】さらに請求項10のように、シート状物と
ネットとの間にシート状断熱材を挟入した構造の場合、
シート状物が薄手の生地や樹脂フィルム等であっても、
断熱性保温性がさらに良好なものになる。
【0027】また、請求項11のように、立体構造のネ
ットの表裏に接合されたシート状物の少なくとも一方が
通水性を有するシート材よりなる場合、そのシート状物
の通水性と内部のネットの空間保有と紐状部分の通水性
を利用して、造成地の斜面や法面などの地中に埋設する
集排水材として、あるいは農業用のマット等として好適
に使用できる。
【0028】特に請求項12のように、紐状部分で画成
された各網目孔による立体空間部に、高吸水性樹脂や高
吸水性繊維等の吸水性および保水性を併有する保水材を
保持させておくことにより、複合材料の内部の保水材に
より多量の水を保水でき、農業用や植栽用の保水マット
として、また砂漠緑化用の保水マットとして好適に使用
することができる。しかもネットを構成する各紐状部分
が水分や湿気等の流通路として有効に機能し、保水した
水分を広い範囲にわたって万遍に表面地層へ供給するこ
とができる。
【0029】また、請求項13のように、ネット表裏の
一方に通水性のシート状物を、他方に非通水性のシート
状物を接合して内部に前記の保水材を保持させた場合、
例えばこれを非通水性のシート状物を下にして地中に埋
設使用することにより、保水材で吸収した水分の下方へ
の滲出を防止して保水状態に良好に保持でき、上部地層
への水分補給を有効になすことができ、砂漠緑化用等の
保水マットとして特に好適に使用することができる。
【0030】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。
【0031】図1は、経編組織による立体構造のネット
(1) の表裏の片面に、網織物等の生地や樹脂フィルムそ
の他のシート状物(2) を接着や縫製等の接合手段により
接合してなる本発明に係る立体構造状複合材料(A) の実
施例を示し、図2はその一部を拡大して示している。
【0032】また図3は、経編組織による立体構造のネ
ット(1) の表裏両面に、シート状物(2) を前記同様に接
合してなる本発明に係る立体構造状複合材料(A) の実施
例を示し、図4はその一部の拡大断面図を示している。
【0033】前記の各実施例で使用される立体構造のネ
ット(1) は、次のような構成を有している。
【0034】図における(11)は網目孔、(12)は網目孔(1
1)を画成する紐条部分であり、紐条部分(12)は通気及び
通水可能な中空立体状をなしている。(12a) は紐条部分
(12)(12)同士の結節部分である。
【0035】このネット(1) は、ダブルラッシェル機に
より編成されるもので、基本的には鎖編糸と、その鎖編
の複数ウエールにわたって横振り挿入される挿入糸とに
よる比較的粗いメッシュのネット組織の表裏素地(13)(1
4)と、この表裏素地(13)(14)を連結する連結糸(15)とか
らなる。特に連結糸(15)が隣接する2ウェールで表裏素
地(13)(14)間に架け渡されて編込まれており、所要コー
ス毎に鎖編糸または挿入糸を横振りさせて結節部分(12
a) を形成しながら、表裏素地(13)(14)と隣接する2ウ
エールの連結糸(15)により紐状部分(12)を形成するよう
に編成されて構成され、通常は編成後に適当に拡幅され
て熱セットされ、実質的に中空立体状の紐状部分(12)に
より網目孔(11)を画成するように形成される。このよう
なネット組織は経編組織として公知のものがあり、その
詳しい図示説明は省略する。(16)は紐状部分(12)内部の
中空部である。
【0036】上記のダブルラッシェル編によるネット
(1) における網目孔(11)の大小については、紐条部分(1
2)(12)同士の結節部分(12a) でのコース数の増減によっ
て調整でき、その開孔形状は、編成組織によってひし形
や長方形等の四角形や6角形その他の任意の形状に設定
できる。またネット全体として斜め格子状や縦横の格子
状、あるいはスダレ状をなすように形成することができ
る。
【0037】また紐条部分(12)の断面形状とその大きさ
については、表裏素地(13)(14)間の間隔と表裏素地(13)
(14)のウェール間隔等によって適宜設定できるが、断面
形状が角形をなすものが、ネット(1) の表裏面に対する
シート状物(2) の接合が容易で、かつ接合状態が安定し
易くなるので好ましい。
【0038】図5および図6は、それぞれ実質的に中空
立体状の紐状部分(12)の他の構成例を示している。図5
の実施例では、隣接するウエールを横に渡る挿入糸によ
り、両紐状部分(12)(12)を一部で結節した場合を示し、
図6は紐状部分(12)が3ウエール以上(通常は数ウエー
ルから数10ウエール)にわたる中空立体状に形成した
場合を示している。
【0039】特に、図6に示すように、3ウェール以上
の幅をもたせて、その各ウェールにおいて連結糸(15)に
より表裏素地(13)(14)を連結するように編成し、内部の
中空部(16)を複数に区画した構成とした場合は、紐状部
分(12)の厚み方向の剛性や弾力性がさらに良好に保持さ
れる。さらに3ウェール以上に渡る場合、中間ウェール
の連結糸を省略して、少なくとも両端のウェールで表裏
素地(13)(14)を連結糸(15)により連結して、内部に大き
な中空部を構成することもできる。
【0040】上記のネット(1) の表裏素地(13)(14)を構
成する糸条は、用途に応じて種々の素材の糸が使用さ
れ、他えば衣料用や寝具用の資材として使用する場合
は、比較的柔軟で弾力性のある合成繊維や天然繊維の糸
が選択されて使用される。また工業用資材や農業用や土
木用あるいは砂漠緑化用等に使用する場合は、比較的耐
水性に優れる合成繊維糸条が使用され、ナイロン糸や炭
素繊維糸その他の各種の合成繊維の紡績糸やマルチフィ
ラメント糸あるいはモノフィラメント糸が好適に用いら
れる。その太さや素材は、要求される強度や張力、弾性
および透明性、色彩等を考慮して決定される。また連結
糸(15)としては、前記表裏素地(13)(14)を連結して立体
状に支えるのに適するように、前記同様に各種の糸条か
ら弾性や強度等を考慮して適宜選択され、特に立体構造
の保持の点から、熱セット性のよい合成繊維糸やモノフ
ィラメント糸が好適に用いられる。これらの糸条は、編
成後の熱セットもしくは合成樹脂加工により、適度に剛
性および耐圧縮性を与えることができる。このようなネ
ットであっても、網目孔(11)の変形による伸縮性や柔軟
性は確保できる。
【0041】また、上記の表裏素地(13)(14)を構成する
糸および連結糸(15)の全部または一部に弾性糸を用いる
ことにより、伸縮性を持った立体構造のネットとするこ
とも可能である。この場合、弾性糸を使用していないネ
ットでは得られないフィット性や弾力性あるいは柔軟性
が得られる。
【0042】また上記のシート状物(2) は、上記のネッ
ト(1) に対して、各紐状部分(12)で全面的に接合してお
く場合のほか、所々を部分的に接合して重ねた状態で使
用することもできる。
【0043】このシート状物(2) としては、立体構造の
ネット(1) の弾力性や伸縮性あるいは柔軟性といった特
性を生かすために、ニット地等の伸縮性を有する生地を
使用することができる。このほか、各種の織物地その他
の布帛、あるいは合成樹脂フィルムやシート、あるいは
不織布その他のシート材を、その用途に応じて選択して
用いることができる。
【0044】例えば、立体構造のネット(1) の表裏の片
面にシート状物(2) を接合した図1(図2)の実施例に
おいて、シート状物(2) として、従来より雨合羽やレジ
ャーやスボーツ用のウインドブレーカーに使用されてい
る比較的薄手の防水生地、あるいは合成樹脂フィルムの
単層もしくは複層体、その他の通気および通水性を有さ
ないか、あるいは通気および通水性の低い(通気、通水
し難い)シート材を用いることにより、ウインドブレー
カーあるいは雨合羽等の衣料に好適に使用できる。
【0045】すなわち、例えば雨合羽やレジャー、スポ
ーツ用のウインドブレーカー等においては、通気および
通水性を有さないか、あるいは通気および通水性の低い
比較的薄手の生地を使用している。このような生地は、
気温の低い季節の場合に、生地内外で大きな温度差が生
じ、湿度の高い時には生地の内側に(身体側)に結露が
生じて濡れたようになり、これに接触する内側の着衣が
湿ったりベトついたりする。また前記の薄手の生地が直
接肌に触れると、不快感が増すだけでなく、保温性にも
問題がある。
【0046】これに対し、前記のように立体構造のネッ
ト(1) の片面にシート状物(2) を接合した複合材料であ
ると、これをネット(1) の側を内側にしてウインドブレ
ーカーあるいは雨合羽等の衣料に用いた場合、外側のシ
ート状物(2) が内側(身体側)の着衣や肌に直接接触す
ることがないため、薄手の防水生地等よりなるシート状
物(2) の内側に結露が生じて濡れたようになっても、内
側の着衣が湿ったり身体が濡れて冷えたりすることがな
い。しかもネット(1) の網目孔(11)による空間保有およ
び紐状部分(12)の内部の空隙保有によって、通気性およ
び保温性も良好となる。
【0047】特に、前記のような複合材料(A) の衣料用
としての使用において、シート状物(2) 内面の結露を防
止する場合は、図7の(a)のように連接部分に内外の
通気部(17)を形成するように複合材料(A) を縫製するの
が好ましい。また保温性を重視する場合は、図7の
(b)のように、シート状物(2)(2)同士を密に接合し
て、網目孔(11)による立体空間の空気を身体側に保持で
きるように構成すればよい。また前記のシート状物(2)
として、図8のように薄手の防水生地や樹脂フィルム(2
1)と保温性のある生地(22)とを重ねた2重生地にして、
ネット(1) に接合して使用することもできる。この場
合、保温性がさらに良好なものになる。
【0048】また、立体構造のネット(1) の表裏両面に
シート状物(2) を接合した図3(図4)の複合材料(A)
の場合、両シート状物(2)(2)間のネット(1) の網目孔(1
1)の部分が紐状部分(12)で画成されたブロック化した立
体空間となり、この部分に空気が保持され、所要の厚み
を保有した弾力性のある資材として使用できる。
【0049】前記の表裏のシート状物(2)(2)のうち少な
くとも一方、好ましくは両方が、上記した比較的薄手の
防水生地あるいは合成樹脂フィルム等の通気および通水
性を有さないか、または通気および通水性の低いシート
材である場合、前記の立体空間内に空気を閉じ込められ
ることになり、弾力性や断熱保温性が良好なものにな
る。防水や防寒用衣料に好適に使用できる。
【0050】特に、前記のようにネット(1) の表裏両面
にシート状物(2) を接合したものにおいて、例えば図9
に示すように、ネット(1) の網目孔(11)による立体空間
部に、合成繊維等の人工の中綿材やウール等の天然繊維
による中綿材等の繊維集合体、あるいはポリウレタンフ
ォーム等の適度の弾力性を有する多孔質体をその他の空
隙保有効果のある断熱材(3) を充填した構成とすること
により、前記の弾力性や断熱保温効果をさらに高めるこ
とができる。また前記の中綿材等の断熱材(3)が水分を
吸収して湿度を低下させ、紐状部分(12)が通気性を有す
ることと相まって、ムレ等が生じたりするのを防止でき
る。また内部に保持された断熱材(3) はネットの紐状部
分(12)により画成されて保持され、一方に偏ったりする
こともない。したがって防寒用衣料等の衣料資材とし
て、あるいは寝具用資材として好適に使用できる。この
実施例において、シート状物としての当触感や保温性の
よい厚手の布帛等を用いることもできる。
【0051】また図示していないが、前記のようにネッ
ト(1) の表裏両面にシート状物(2)(2) を接合した場
合、ネット(1) の網目孔による立体空間部に、空気また
は水等が封入された弾性体等よりなる弾性材を保持させ
て、弾力性を高めた構成とすることもできる。
【0052】さらに、上記各実施例において、図10に
例示するように、シート状物(2) とネット(1) との間
に、断熱効果のある天然綿やウール等よりなる不織布や
フェルトあるいは発泡シート等のシート状断熱材(4) を
挟入しておけば、外気遮断の効果が大きく、保温力をさ
らに高めることができる。
【0053】図11は、上記のように立体構造のネット
(1) の表裏両面にシート状物(2) を接合する場合におい
て、その少なくとも一方のシート状物(2a)として、編物
や織物あるいは不織布等の通水性を有するシート材を用
いた実施例を示している。この場合、前記のシート状物
(2a)の通水性と内部のネット(1) の空間保有と紐状部分
(12)の通水性を利用して、造成地の斜面や法面等の地中
に埋設する集排水材として、あるいは農業用の保水マッ
ト等として好適に使用することができる。
【0054】また図12に示すように、前記の紐状部分
(12)で画成された各網目孔(11)による立体空間部に、高
吸水性樹脂や高吸水性繊維等の吸水性と保水性を併有す
る保水材(5) を保持させておくと、複合材料(A) の内部
の保水材(5) により多量の水を保水でき、農業用や植栽
用の保水マットとして、また砂漠緑化用等の保水マット
として好適に使用できる。この場合、ネット(1) を構成
する各紐状部分(12)が水分や湿気等の流通路として有効
に機能し、保水した水分を広い範囲にわたって万遍に表
面地層へ供給することができる。
【0055】さらに前記の実施例において、両面のシー
ト状物(2)(2)を通水性を有するシート材とすることもで
きるが、図11や図12のように、ネット(1) 表裏の一
方に通水性のあるシート状物(2a)を、他方に非通水性の
シート状物(2b)を接合して、内部に前記の保水材(5) を
保持させておくのがよい。すなわち、これを非通水性の
シート状物(2b)を下にして地中に埋設使用することによ
り、保水材(5) が吸収した水分の下方へ滲出を防止して
確実に保水でき、しかも紐状部分(12)が湿気および水分
などの流通路として有効に機能して、上部地層への水分
補給を確実になすことができ、砂漠緑化用等の保水マッ
トとして特に好適に使用することができる。
【0056】なお、前記の保水材(5) として使用する高
吸水性樹脂は、例えば架橋ポリアクリル酸塩、デンプン
・アクリル酸グラフト重合体等のそれ自体が吸水性を有
する吸水性ポリマーで、その吸水倍率が100〜100
0倍にもなるものであって、主として粉粒状をなすもの
である。このような粉粒状等をなす保水材(5) であって
も、ネット(1) の紐状部分(12)で画成された網目孔(11)
による空間を利用して全面に渡って確実に保持させてお
くことができる。
【0057】また図11における立体構造のネット(1)
および表裏両面のトート状物(2) を構成する素材を透明
性のある素材とし、かつシート状物(2) は通気性が殆ど
又は全く有さない生地または合成樹脂フィルムとするこ
とにより、透明で光が通過可能な採光可能な保温シート
または断熱材として好適に使用できる。
【0058】この場合、具体的には、例えばネット(1)
は透明のポリエステルモノフィラメト400〜1000
デニール、またシート状物(2) は超透明ビニールシート
で厚さ0.3mmにして構成する。これらの素材は用途
及び要求さる物性等によって使い分けすればよい。
【0059】上記のように使用する複合素材(A) として
の厚みは、その用途によって適宜設定でき、例えば衣料
用や寝具用としては数mm〜数100mm、また農業用
や砂漠緑化用等の保水マットとしては数10mm〜数1
00mmの範囲に設定されるが、もちろん前記範囲外の
場合もある。
【0060】上記の各実施例において、厚み保有層とな
るネット(1) の紐状部分(12)は、上記のような実質的に
中空立体状をなすように構成しておくものに限らず、図
13に示すように、その内部に綿材や海綿状物質等の通
気および通水可能な空隙を保有する空隙保有材(6) を充
填して保持させた構成とすることができる。この場合、
紐状部分(12)の弾力性が増し立体状に確実に保持され、
複合材料(A) 全体の弾力性が良好で厚み保有も確実なも
のとなる。
【0061】さらに、上記した各実施例の複合材料(A)
において、これに使用するダブルラッシェル編成による
立体構造のネット(1) おいて、経挿入による編成組織を
利用して、網目孔(11)を画成する紐条部分(12)の内部
に、図14に示すように、通水性を有さない柔軟性のあ
る合成樹脂製パイプ等のパイプ状物(7) を挿入して、該
パイプ状物(7) の内部に、空気あるいは水等の液体を封
入可能に構成することができる。
【0062】この場合、立体構造のネット(1) の紐状部
分(12)の弾力性、延いては複合材料(A) としての弾力性
が増し、クッション性が良好になるので、クッション性
が要求される用途に好適に使用できる。
【0063】また、前記のパイプ状物(7) 内に温度可変
の空気、水等の液体を注入してこれを循環させるように
構成して実施することもできる。この場合、例えばハウ
ス栽培等において温度管理を兼ねる農業用マットとして
好適に使用できる。
【0064】また立体構造のネット(1) の中空立体状の
紐状部分(12)の内部に、金属あるいは炭素線等の通電性
素線を挿入して、通電により加温できる構成とすること
もできる。この実施例の場合も、例えば温度管理が必要
な農業用マット等として好適に使用できる。また保温用
ベッドシートとしても使用できる。
【0065】さらに、上記したように立体構造のネット
(1) の表裏両面に非通水性のシート状物(2) を接合して
実施する場合において、両シート状物(2)(2)間に、水等
の液体や空気を封入した構成とすることができる。この
場合、クッション性が要求される用途に好適に使用でき
る。この場合も、前記のように封入される空気や液体を
温度可変に構成することができる。
【0066】また、本発明で使用する立体構造のネット
(1) として、その紐状部分(12)の内部に、図15に示す
ように、合成樹脂製の有孔パイプ(8a)もしくは繊維製の
網状パイプ(8b)等の適度に可撓性および弾性があって通
気及び通水性を有するパイプ体を挿入しておくことがで
きる。これは、例えば編成時の経挿入の組織を利用する
ことにより編成できる。前記のパイプ体を後挿入によっ
て挿入することも可能である。この場合、紐条部分(12)
の耐圧強度が、上記した実施例の場合よりも向上し、立
体構造の保持を確実になし得る。
【0067】さらにまた、ネット(1) の中空立体状の紐
条部分(12)の内部に、上記のパイプ体のほか、用途や目
的に応じて、例えば図16のように、ロープ等の補強用
の紐(9) を挿入しておくことができる。この場合も、紐
状部分(12)を紐(9) によって立体状に良好に保持できか
つ補強できる。また伸縮性や弾力性のある紐を前記のよ
うに挿入しておくこともできる。
【0068】また、上記のネット(1) において、表裏素
地(13)(14)を連結する連結糸(15)を、部分的に省略して
紐条部分(12)の側面一部を開口させて、上記したパイプ
体や紐を紐条部分(12)に対し交叉する方向に通して実施
することも可能である。
【0069】図17は、本発明の複合材料(A) に用いる
立体構造のネット(1) の他の例を示している。このネッ
ト(1) は、編組、織成等の手段、例えば経編編成によ
り、表裏一方側の素地、例えば表側素地(13)をネット構
造とし、他方側の素地(14)を平地とし、さらにこの表裏
素地(13)(14)を連結糸(15)で連結して、片側面において
網目孔(11)を画成する紐条部分(12)を、通気及び通水可
能な中空立体状に形成している。
【0070】このネット(1) の場合、上記した各実施例
に同様に用いることができるが、特に平地面の素地(14)
によるシートとしての機能と、片側面の立体構造のネッ
トとして機能とを併せ持つため、表裏少なくとも片面、
例えば素地(13)側にシート状物(2) を接合して、表裏に
シート状物を接合した複合材料(A) として同様に使用で
き、特に衣類や寝具等に好適に使用できる。
【0071】またこの実施例においても、網目孔(11)の
大きさや厚み等は用途等に応じて決定でき、また紐その
構成糸を使用する糸の種類を弾性糸や非弾性糸あるいは
綿糸等を適宜選択使用することにより、網目孔(11)に大
小あるいは形状に変化を与えることができる。
【0072】上記した各実施例における複合材料(A)
は、これを単層で使用するほか、複数を重ねて用いるこ
とができる。
【0073】なお、本発明の立体構造状複合素材(A) に
おいて、厚みを保有する層となる立体構造のネット(1)
としては、上記した実施例のような経編編成によるネッ
トには限らず、他の横編や丸編あるいは組物等の他の編
組手段により、また織成その他の手段によって、網目孔
を画成する紐状部分が通気および通水可能な中空立体状
をなすように形成したネットを用いることができる。
【0074】例えば、図示していないが、立体平面状に
製造した後、所要個所をナイフカットまたはヒートカッ
トして拡幅することによりネット状に形成した、立体構
造のネット(1) を用いることもできる。また、同様の手
法を使うことにより、不織布を基材として、これに有孔
パイプもしくは網状パイプを挿入して、不織布の所要個
所をカットして網目孔として開孔させて立体状に構成し
たネットを用いることもできる。
【0075】また図18のように、合成繊維や金属繊維
から編組された多数本の網状パイプ(8b)を所要間隔に並
列して交叉させ、その交叉部を縫合手段によりあるいは
接着や融着手段により結合して形成した立体構造のネッ
ト(1) 、さらに図19のように、網状パイプ(8b)を所要
間隔に並列し、縫合手段あるいは他の結合手段(8c)によ
り結合して構成した立体構造のネット(1) を用いること
もできる。
【0076】これらのネット(1) を用いて、その両面ま
たは片面にシート状物(2) を接合することにより、上記
した実施例と同様の複合材料が得られ、特に強度が要求
される土木用資材等に好適に使用できるものとなる。
【0077】
【発明の効果】上記したように本発明によれば、所要の
厚みを保有した立体構造状の複合材料であるにも拘ら
ず、厚みを保有する層が立体構造のネットであって、か
つ網目孔を画成する紐状部分が実質的に中空立体状をな
しているために、従来の厚手の二重編地やシート状複合
材等に比してはるかに軽量で、しかも適度に柔軟性があ
って折畳みや巻回も容易に可能であり、取扱い容易なも
のである。特に請求項2〜4の構成による場合、複合材
料としての弾力性や柔軟性、および通気性や通水性も良
好に保持される。
【0078】したがって、本発明の複合材料は、ネット
による空間保有、通気および通水性や保温性さらには弾
力性等の特性を利用して、例えば衣料用資材や寝具用資
材、農業用や土木用資材その他の各種産業分野に広く好
適に使用できる。
【0079】例えば、請求項5〜10のようにして、レ
ジャーやスポーツ用の防寒用衣料その他の衣料用資材あ
るいは布団等の寝具用資材として使用した場合、厚みが
あっても軽くて動き易く、断熱保温性も良好なものとな
る。
【0080】特に請求項5の複合材料にして、ネットの
側を内側にしてウインドブレーカーあるいは雨合羽等の
衣料として使用した場合、外側のシート状物が内側(身
体側)の着衣や身体に直接接触するのを防止できるの
で、シート状物が薄手の防水生地等よりよりなるもので
あっても、不快感なく着用できる。
【0081】また請求項6〜10の複合材料の場合、そ
れぞれ断熱保温性が良好で、例えば従来のキルティング
衣料に代る防寒用衣料資材として、また寝具用資材とし
て好適に使用できる。中でも請求項8の複合材料は、内
部に保持された断熱材により湿気を吸収できるととも
に、紐状部分による通気性も良好に確保されるので、ム
レが生じたりすることもなく、快適に使用できる。
【0082】また、透明性のある糸を素材とする立体構
造のネットと透明性のあるシート状物とにより構成した
立体構造状複合材料の立体空間部に空気等を保持させた
ものは、透明で採光可能な保温シートや断熱材として、
農業用あるいは建築用に好適に使用できる。
【0083】また請求項11の複合材料は、少なくとも
一方のシート状物の通水性と内部のネットの空間保有と
紐状部分の通水性を利用して、造成地の斜面や法面など
の地中に埋設する集排水材として、あるいは農業用のマ
ット等として好適に使用でき、また請求項12および1
3の複合材料は、内部に収納保持した高吸水性樹脂や高
吸水性繊維等の保水材により多量の水を保水できるの
で、農業用や植栽用の保水マットとして、また砂漠緑化
用の保水マットとして好適に使用することができる。さ
らにまた、前記の吸水性を利用して医療用ベッドシート
としても好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】立体構造のネットの表裏の片面にシート状物を
接合した本発明の1実施例を示す略示斜視図である。
【図2】同上の1部の拡大斜視図である。
【図3】立体構造のネットの表裏両面にシート状物を接
合した本発明の実施例を示す略示斜視図である。
【図4】同上の一部の拡大断面図である。
【図5】立体構造のネットの変更例を示す一部の拡大斜
視図である。
【図6】立体構造のネットの他の変更例を示す一部の拡
大斜視図である。
【図7】(a)(b)それぞれネットの片面にシート状
物を接合した複合材料の使用例を示す1部の断面図であ
る。
【図8】本発明の他の実施例を示す一部の断面図であ
る。
【図9】本発明のさらに他の実施例を示す一部の断面図
である。
【図10】本発明のさらに他の実施例を示す一部の断面
図である。
【図11】本発明のさらに他の実施例を示す一部の断面
図である。
【図12】本発明のさらに他の実施例を示す一部の断面
図である。
【図13】ネットの紐状部分に空隙保有材を収納し保持
させた実施例を示す一部の断面図である。
【図14】本発明で使用するネットの紐状部分にパイプ
状物を挿入した実施例を示す一部の断面図である。
【図15】本発明で使用するネット構成の他の例を示す
一部の略示斜視図である。
【図16】本発明で使用するネット構成のさらに他の例
を示す一部の略示斜視図である。
【図17】本発明で使用するネット構成のさらに他の例
を示す一部の略示斜視図である。
【図18】本発明で使用するネット構成のさらに他の例
を示す一部の略示斜視図である。
【図19】本発明で使用するネット構成のさらに他の例
を示す一部の略示斜視図である。
【符号の説明】
(A) 立体構造の複合材料 (1) 立体構造のネット (2) シート状物 (2a) 通気性のあるシート状物 (2b) 非通気性のシート状物 (11) 網目孔 (12) 紐条部分 (12a) 結節部分 (13) 表側素地 (14) 裏側素地 (15) 連結糸 (16) 中空部 (3) 断熱材 (4) シート状断熱材 (5) 保水材 (6) 空隙保有材 (7) パイプ状物 (8a) 有孔パイプ (8b) 網状パイプ (9) 紐

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】網目孔を画成する紐条部分が通気および通
    水可能な実質的に中空立体状をなす立体構造のネットの
    表裏の片面または両面に、シート状物を接合してなるこ
    とを特徴とする立体構造状複合材料。
  2. 【請求項2】立体構造のネットが合成繊維糸等の糸条に
    より編組もしくは織成手段により形成され、紐状部分が
    適度の弾力性や柔軟性を有することを特徴とする請求項
    1に記載の立体構造状複合材料。
  3. 【請求項3】立体構造のネットの紐条部分の内部に、通
    気および通水可能な空隙を保有する空隙保有材を保持さ
    せてなる請求項1または2に記載の立体構造状複合材
    料。
  4. 【請求項4】立体構造のネットの紐条部分の内部に、適
    度の弾力性や柔軟性を有し、かつ通気および通水性を有
    さないパイプ状物を挿入して、その内部に空気または液
    体を封入可能に設けてなる請求項1または2に記載の立
    体構造状複合材料。
  5. 【請求項5】立体構造のネットの表裏の片面にシート状
    物を接合した複合材料であって、シート状物が、通気お
    よび通水性を有さないか、もしくは通気および通水性の
    低いシート材よりなる請求項1〜4のいずれかに記載の
    立体構造状複合材料。
  6. 【請求項6】立体構造のネットの表裏両面にシート状物
    を接合した複合材料であって、少なくとも一方のシート
    状物が、通気および通水性を有さないか、もしくは通気
    および通水性の低いシート材よりなる請求項1〜4のい
    ずれかに記載の立体構造状複合材料。
  7. 【請求項7】立体構造のネットの表裏両面に、通気およ
    び通水性を有さないか、もしくは通気および通水性の低
    いシート状物を接合した複合材料であって、ネットの網
    目孔による立体空間部に、気体もしくは液体等よりなる
    断熱媒体が封入もしくは流通可能に設けられてなる請求
    項6に記載の立体構造状複合材料。
  8. 【請求項8】立体構造のネットの表裏両面にシート状物
    を接合した複合材料であって、ネットの網目孔による立
    体空間部に、中綿材等の繊維集合体あるいはスポンジ等
    の多孔質体等よりなる断熱材が保持されてなる請求項1
    〜4および6のいずれかに記載の立体構造状複合材料。
  9. 【請求項9】立体構造のネットの表裏両面にシート状物
    を接合した複合材料であって、ネットの網目孔による立
    体空間部に、内部に空気または水等が封入された弾性体
    等の弾性材が保持されてなる請求項1〜4および6のい
    ずれかに記載の立体構造状複合材料。
  10. 【請求項10】立体構造のネットとシート状物との間
    に、シート状断熱材が挟入されてなる請求項1〜9のい
    ずれかに記載の立体構造状複合材料。
  11. 【請求項11】立体構造のネットの表裏両面にシート状
    物が接合されており、少なくとも一方のシート状物は通
    水性を有するシート材よりなる請求項1〜3のいずれか
    に記載の立体構造状複合材料。
  12. 【請求項12】立体構造のネットの紐状部分および/ま
    たは網目孔による立体空間部に、吸水性樹脂や吸水性繊
    維あるいは多孔質体や繊維質体等の吸水性と保水性を併
    有する保水材料が収納保持されてなる請求項11に記載
    の立体構造状複合材料。
  13. 【請求項13】ネットの表裏の片面に通水性のシート状
    物が、他面に非通水性のシート状物が接合されてなる請
    求項11または12に記載の立体構造状複合材料。
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