JP2022066900A - 近接検出回路、近接検出方法、電子機器 - Google Patents

近接検出回路、近接検出方法、電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2022066900A
JP2022066900A JP2020175496A JP2020175496A JP2022066900A JP 2022066900 A JP2022066900 A JP 2022066900A JP 2020175496 A JP2020175496 A JP 2020175496A JP 2020175496 A JP2020175496 A JP 2020175496A JP 2022066900 A JP2022066900 A JP 2022066900A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
proximity
detection value
proximity state
value
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2020175496A
Other languages
English (en)
Inventor
雅也 平川
Masaya Hirakawa
雄二 嶋田
Yuji Shimada
優夫 中嶋
Masao Nakajima
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rohm Co Ltd filed Critical Rohm Co Ltd
Priority to JP2020175496A priority Critical patent/JP2022066900A/ja
Publication of JP2022066900A publication Critical patent/JP2022066900A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electronic Switches (AREA)

Abstract

【課題】温度の影響を低減可能な近接検出回路を提供する。【解決手段】近接検出回路200は、センサ電極102の静電容量Csを示すデジタルの容量検出値SENSEにもとづいて、近接状態、非近接状態を判定する。フィルタ240は、容量検出値SENSEのドリフト成分BASEを抽出する。差分検出器250は、容量検出値SENSEとドリフト成分BASEの差分にもとづく差分検出値DIFFを生成する。判定器260は、差分検出値DIFFとしきい値TH_ON,TH_OFFの比較に応じて、近接状態、非近接状態を判定する。第1補正器270は、判定器260によって非近接状態から近接状態への変化、または近接状態から非近接状態への変化が検出されると、容量検出値SENSEを取り込み、取り込んだ容量値S0にもとづいて、フィルタ240をリセットする。【選択図】図1

Description

本発明は、静電容量の検出回路に関する。
人体に対する電波の影響が危惧されており、その影響度(SAR:Specific Absorption Rate)に対する対策が求められ、主要国においてSARの基準が規格化されている。そのために、スマートフォンをはじめとする電子機器には、人体が近接を検出し、検出結果に応じて電波強度を制御する機能が要求される。
特開2017-204059号公報
本発明者らは、人体の近接に、静電容量センサを利用することを検討し、以下の課題を認識するに至った。静電容量センサは、センサ電極が周囲(人体)との間に形成する静電容量の変化を検出する。センサ電極が形成される薄膜は、温度の影響を受けて膨張、収縮する。これにより、センサ電極が形成する静電容量は、温度に応じて変化する。温度のほか湿度などによっても、静電容量が変化する可能性がある。温度変動に起因する静電容量変化量は、人体の近接に起因する静電容量変化量に比べて、無視できない程度に大きい。したがって、温度変動によって、人体の近接が誤検出される可能性がある。
本発明は係る状況においてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、温度の影響を低減可能な近接検出回路の提供にある。
本開示のある態様の近接検出回路/近接検出方法では、センサ電極の静電容量を示すデジタルの容量検出値にもとづいて、近接状態、非近接状態が判定される。この回路/方法では、フィルタによって容量検出値のドリフト成分を抽出する。そして容量検出値とドリフト成分の差分にもとづく差分検出値を生成する。そして、差分検出値としきい値の比較に応じて、近接状態、非近接状態を判定する。非近接状態から近接状態への変化、または近接状態から非近接状態への変化が検出されると、容量検出値を取り込み、取り込んだ容量検出値にもとづいて、フィルタをリセットする。
本開示において、「近接」とは、接触した状態を含みうる。つまり、近接検出回路/方法は、タッチ検出にも適用可能である。
なお、以上の構成要素を任意に組み合わせたもの、あるいは本発明の表現を、方法、装置などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本開示によれば、温度変動の影響を低減できる。
実施形態1に係る近接センサのブロック図である。 フィルタの構成例を示すブロック図である。 図3(a)、(b)は、比較技術1に係る近接検出回路の動作を示す波形図である。 図4(a)、(b)は、比較技術2に係る近接検出回路の動作を示す波形図である。 図5(a)、(b)は、実施形態1に係る近接センサの動作を示す波形図である。 実施形態2に係る近接センサのブロック図である。 図7(a)、(b)は、実施形態2に係る近接センサの動作を示す波形図である。 近接センサを備える電子機器のブロック図である。
(実施形態の概要)
本開示のいくつかの例示的な実施形態の概要を説明する。この概要は、後述する詳細な説明の前置きとして、実施形態の基本的な理解を目的として、1つまたは複数の実施形態のいくつかの概念を簡略化して説明するものであり、発明あるいは開示の広さを限定するものではない。またこの概要は、考えられるすべての実施形態の包括的な概要ではなく、実施形態の欠くべからざる構成要素を限定するものではない。便宜上、「一実施形態」は、本明細書に開示するひとつの実施形態または複数の実施形態を指すものとして用いる場合がある。
一実施形態に係る近接検出回路は、センサ電極の静電容量を示すデジタルの容量検出値にもとづいて、近接状態、非近接状態を判定する。近接検出回路は、容量検出値のドリフト成分を抽出するフィルタと、容量検出値とドリフト成分の差分にもとづく差分検出値を生成する差分検出器と、差分検出値としきい値の比較に応じて、近接状態、非近接状態を判定する判定器と、判定器によって非近接状態から近接状態への変化、または近接状態から非近接状態への変化が検出されると、容量検出値を取り込み、取り込んだ容量検出値にもとづいて、フィルタをリセットする第1補正器と、を備える。
この構成によると、温度変動にもとづく容量検出値のドリフトの影響を低減し、近接の有無を判定できる。
第1補正器を設けない構成では、近接状態が長時間にわたり持続する用途において、ドリフト成分が最終的に近接時の容量検出値に収束する。そのため、差分検出値がゼロに近づいていき、近接状態であるにもかかわらず、非近接状態と誤判定される可能性がある。第1補正器を設けることにより、近接状態が長時間にわたり持続する用途において、近接状態を正しく判定することができる。
一実施形態において、フィルタはIIR(Infinite Impulse Response)フィルタであってもよい。
一実施形態において、近接検出回路は、判定器により近接状態と判定される間、差分検出値に基準値を重畳して補正し、補正後の差分検出値を判定器に出力する第2補正器をさらに備えてもよい。第2補正器は、判定器によって非近接状態から近接状態への変化が検出されると、それ自身の出力である補正後の差分検出値を取り込んで保持し、近接状態と判定される期間、保持した値にもとづく基準値を、差分検出値に重畳する。これにより、判定器におけるしきい値を、絶対値として規定することが可能となる。
一実施形態において、近接検出回路は、センサ電極が接続されるセンスピンと、センサ電極の静電容量を電気信号に変換するアナログフロントエンド回路と、アナログフロントエンド回路の出力信号を、容量検出値に変換するA/Dコンバータと、をさらに備えてもよい。
一実施形態において、近接回路は、ひとつの半導体集積回路上に一体集積化されてもよい。「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。回路を1つのチップ上に集積化することにより、回路面積を削減することができるとともに、回路素子の特性を均一に保つことができる。
(実施形態)
以下、本発明を好適な実施形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合や、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る近接センサ100Aのブロック図である。近接センサ100Aは、センサ電極102および近接検出回路200Aを備える。センサ電極102は、近接検出回路200Aのセンスピン(SNS端子)と接続される。センサ電極102の周囲には、静電容量Csが形成され、センサ電極102に人体2が近接すると、静電容量Csが増加する。近接検出回路200Aは、センサ電極102の静電容量Csを検出し、静電容量Csの変化にもとづいて、人体2の近接状態/非近接状態を判定する。図1では、人体2として指を例示するが、検出対象となる人体2の部位は特に限定されず、頭部や掌などでありうる。
近接検出回路200Aは、フロントエンド回路210、A/Dコンバータ220、信号処理部230を備え、ひとつの半導体基板に集積化された機能IC(Integrated Circuit)である。
アナログフロントエンド回路210は、センサ電極102の静電容量Csを電気信号Vsに変換する。フロントエンド回路210の構成は特に限定されず、自己容量方式あるいは相互容量方式の容量検出回路で構成することができる。
信号処理部230は、容量検出値SENSEにもとづいて、人体2の近接の有無を検出する。信号処理部230は、デジタル信号処理回路である。信号処理部230は、ハードウェアロジックとして実装してもよいし、プロセッサとソフトウェアプログラムの組み合わせとして実装してもよい。
フィルタ240は、容量検出値SENSEのドリフト成分(ベースライン)BASEを抽出する。ドリフト成分BASEは、主としてセンサ電極102を含むフィルムの温度変動に起因する成分であり、人体2の接近、離反に比べて、長い時間スケールで変化する。たとえばフィルタ240は、ローパスフィルタとして構成することができる。
差分検出器250は、容量検出値SENSEとドリフト成分BASEの差分にもとづく差分検出値DIFFを生成する。ドリフト成分BASEは、温度依存の成分であるから、差分検出値DIFFは、温度変動の影響が小さくなっている。
判定器260は、差分検出値DIFFにもとづいて、近接の有無の判定を行う。具体的には判定器260は、差分検出値DIFFとしきい値の比較に応じて、近接状態、非近接状態を判定し、判定結果を示す判定信号JUDGEを出力する。たとえば判定信号JUDGEは、近接状態において第1レベル(ハイ)、非近接状態において第2レベル(ロー)をとるものとする。
判定器260にはヒステリシスを持たせるとよい。具体的には判定器260は、差分検出値DIFFがしきい値TH_ONを超えると、近接状態と判定し、差分検出値DIFFが、しきい値TH_ONより低く定められたしきい値TH_OFFを下回ると、非近接状態と判定する。
第1補正器270には、判定信号JUDGEと、容量検出値SENSEが入力されている。第1補正器270は、判定器260によって非近接状態から近接状態への変化、または近接状態から非近接状態への変化が検出されると、そのとき(変化直後)の容量値Sを取り込み、取り込んだ容量値Sにもとづいて、フィルタ240をリセットする。具体的には第1補正器270は、判定信号JUDGEのエッジに応答して、容量検出値SENSEを取り込み、その値Sを利用してフィルタ240をリセットする。フィルタ240のリセットにより、ドリフト成分BASEは、瞬時に容量値Sまでジャンプすることとなる。
図2は、フィルタ240の構成例を示すブロック図である。x(n)はフィルタ240の入力であり、図1の容量検出値SENSEを表し、y(n)はフィルタ240の出力であり、図1のドリフト成分BASEを表す。
このフィルタ240は、IIR(Infinite Impulse Response)フィルタであり、遅延器として機能する複数のレジスタ(z-1)と、複数の係数乗算器b,b,b,a,aを含む。レジスタおよび係数乗算器の個数は、フィルタの次数に応じて設計される。
IIRフィルタの構成は、図2のそれに限定されず、直接型あるいはカスケード型のさまざまな構成を採り得る。
図1に戻る。第1補正器270は、非近接状態から近接状態への変化、または近接状態から非近接状態への変化が検出されると、フィルタ240の複数のレジスタ(遅延器)の値を、変化後の容量値Sに書き換える。これにより、フィルタ240の出力であるドリフト成分BASEは、容量値Sにリセットされ、その後は、フィルタ240の入力である容量検出値SENSEに応じて変化する。
以上が近接検出回路200Aの構成である。続いて近接検出回路200Aの動作を説明する。近接検出回路200Aの動作を説明する前に、第1補正器270を設けない構成(比較技術1、比較技術2という)において生ずる問題を説明する。
(比較技術1)
図3(a)、(b)は、比較技術1に係る近接検出回路の動作を示す波形図である。ここでは、温度が時間の経過とともに一定の傾きで上昇する状況を説明する。温度上昇にともない、静電容量Csに含まれる温度依存の容量成分が時間とともに単調増加する。時刻tに人体がセンサ電極102に近接すると、静電容量Csが増加する。図3(a)は、近接時間が短い場合を、図3(b)は近接時間が長い場合を示す。
容量検出値SENSEは、静電容量Csと実質的に同じ波形を有しており、ベースラインが右肩上がりで増加しながら、人体の近接期間中は、増加する。
容量検出値SENSEの低周波数成分であるドリフト成分BASEは、容量検出値SENSEに遅れて増大する。差分検出値DIFFは、DIFF=SENSE-BASEである。
時刻tに差分検出値DIFFがしきい値TH_ONを超えると判定信号JUDGEが近接状態を示すレベルに遷移する。
時刻tに、人体がセンサ電極102から離れ、容量検出値SENSEが低下する。図3(a)と(b)とでは、時刻t~tの近接期間の長さが異なっている。近接期間の間も、温度は上昇し続けるため、容量検出値SENSEのベースラインは上昇する。比較技術1では、近接期間の間も、ドリフト成分BASEが更新され、時間とともに増加する。
図3(b)に示すように、近接期間がある程度長い場合には、時刻tにおいて容量検出値SENSEが低下すると、差分検出値DIFFがしきい値TH_OFFを下回るため、非近接状態を正しく検出することができる。
一方、図3(a)に示すように、近接期間の長さが短い場合には、時刻tにおいて容量検出値SENSEが低下しても、差分検出値DIFFがしきい値TH_OFFを下回らないため、近接状態と誤判定される。
この問題を解決するために、近接状態と判定されている間は、ドリフト成分BASEの更新を停止する方法も考えられる(比較技術2)。
図4(a)、(b)は、比較技術2に係る近接検出回路の動作を示す波形図である。この例でも、温度が時間の経過とともに一定の傾きで上昇する状況を説明する。図4(a)は、近接時間が短い場合を、図4(b)は近接時間が長い場合を示す。
時刻tに差分検出値DIFFがしきい値TH_ONを超えると判定信号JUDGEが近接状態を示すレベルに遷移する。
比較技術2では、近接判定される間、ドリフト成分BASEの更新が停止される。したがって、時刻t~tの間、ドリフト成分BASEは一定値となる。
時刻tに、人体がセンサ電極102から離れ、容量検出値SENSEが低下する。図4(a)に示すように、近接期間が短い場合には、時刻tにおいて容量検出値SENSEが低下すると、差分検出値DIFFがしきい値TH_OFFを下回るため、非近接状態を正しく検出することができる。
一方、図4(b)に示すように、近接期間が長い場合には、時刻tにおいて容量検出値SENSEが低下しても、差分検出値DIFFがしきい値TH_OFFを下回らないため、近接状態と誤判定される。
このように、比較技術1や2では、近接状態において温度変化が生じている場合に、誤判定となる場合がある。
続いて、実施形態1に係る近接センサ100Aの動作を説明する。図5(a)、(b)は、実施形態1に係る近接センサ100Aの動作を示す波形図である。この例でも、温度が時間の経過とともに一定の傾きで上昇する状況を説明する。図5(a)は、近接時間が短い場合を、図5(b)は近接時間が長い場合を示す。
時刻tに差分検出値DIFFがしきい値TH_ONを超えると判定信号JUDGEが近接状態を示すレベルに遷移する。
近接状態と判定されると、ドリフト成分BASEの値が、近接状態と判定されたときの容量値Sにリセットされる。この容量値Sは、回路の応答速度に依存するが、しきい値TH_ONと容量検出値SENSEのピークの間となる。
時刻tに、人体がセンサ電極102から離れ、容量検出値SENSEが低下する。実施形態1では、比較技術1(図3(a)、(b))と同様に、近接期間t~tの間も、ドリフト成分BASEが更新されるが、時刻tにおけるドリフト成分BASEの値が異なっている。
図5(a)のように近接状態が短い場合でも、時刻tの直前におけるドリフト成分BASEが、容量検出値SENSEに十分に近づいている。その結果、時刻tに近接状態が解除されると、差分検出値DIFFは、しきい値TH_OFFを下回ることとなり、非近接状態を正しく判定することができる。
図5(b)のように近接状態が長い場合も、近接状態・非近接状態を正しく判定できる。
程度長い場合には、時刻tにおいて容量検出値SENSEが低下すると、差分検出値DIFFがしきい値TH_OFFを下回るため、非近接状態を正しく検出することができる。
このように実施形態1に係る近接センサ100Aによれば、さまざまな状況において、近接状態、非近接状態を正しく判定できるようになる。
(実施形態2)
図6は、実施形態2に係る近接センサ100Bのブロック図である。近接検出回路200Bは、第1補正器270に加えて第2補正器280を備える。
第2補正器280は、差分検出値DIFFを受け、それに基準値REFを重畳し、補正後の差分検出値DIFF_COMPを出力する。第2補正器280は、判定器260によって非近接状態から近接状態への変化が検出されると、それ自身の出力である補正後の差分検出値DIFF_COMPを取り込んで保持し、近接状態と判定される期間、取り込んだ差分検出値DIFF_COMPにもとづく基準値REFを、差分検出値DIFFに重畳する。非近接状態と判定される状態(JUDGE=L)では、基準値REFは0とされる。判定器260は、補正後の差分検出値DIFF_COMPをしきい値TH_ON,TH_OFFと比較することにより、判定信号JUDGEを生成する。
この例では、第2補正器280は、加算器282、セレクタ284、ホールド回路286を含む。この実施例では、ホールド回路286は、判定信号JUDGEのポジティブエッジに応答して、補正後の差分検出値DIFF_COMPを取り込み、ホールドする。ホールド回路286がホールドする値Sがセレクタ284に入力される。
セレクタ284は、値0とSのうち、判定信号JUDGEに応じた一方を選択し、基準値REFとして出力する。加算器282は、差分検出値DIFFに基準値REFを加算し、補正後の差分検出値DIFF_COMPを出力する。
なお、第2補正器280の構成はこれに限定されず、セレクタ284とホールド回路286を、リセット可能なメモリで構成してもよい。この場合、メモリには、判定信号JUDGEのポジティブエッジに応答して、補正後の差分検出値DIFF_COMPが書き込まれる。メモリに書き込まれた値が、基準値REFとして加算器282に出力される。メモリの値は、判定信号JUDGEのポジティブエッジに応答して、メモリの値は0にリセットされ、したがって基準値REFが0となる。
図7(a)、(b)は、実施形態2に係る近接センサ100Bの動作を示す波形図である。この例でも、温度が時間の経過とともに一定の傾きで上昇する状況を説明する。図7(a)は、近接時間が短い場合を、図7(b)は近接時間が長い場合を示す。
上述の実施形態1では、差分検出値DIFFは、ゼロ近傍を中心とした信号となり、人体が近接するときに正方向に変化し、人体が離れるときに負方向に変化していた。これに対して、実施形態2では、補正後の差分検出値DIFF_COMPは、非近接状態においてゼロ近傍の値をとり、近接状態において、正の値をとることとなり、人体に起因する静電容量を直接的に表すこととなる。その結果、しきい値TH_ON,TH_OFFを、ゼロを基準とする正の値として定めることが可能となる。
(用途)
図8は、近接センサ100を備える電子機器300のブロック図である。電子機器300は、無線通信装置310、ホストコントローラ320および上述の近接センサ100を備える。無線通信装置310は、外部の基地局あるいは無線通信機器との間で通信を行う。
近接センサ100は、人体、すなわち電子機器300のユーザの近接を監視する。近接センサ100は、人体(たとえば頭部)の近接を検出すると、判定信号JUDGEをアサートし、ホストコントローラ320に通知する。ホストコントローラ320は、判定信号JUDGEにもとづいて、無線通信装置310を制御する。たとえばホストコントローラ320は、判定信号JUDGEが人体の近接状態を示すとき、無線通信装置310の送信電力を低下させる。
なお、近接センサ100の用途は、図8で説明したものに限定されず、タッチセンサや近接センサとして広く用いることができる。
実施形態にもとづき、具体的な語句を用いて本発明を説明したが、実施形態は、本発明の原理、応用の一側面を示しているにすぎず、実施形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
100 近接センサ
102 センサ電極
200 近接検出回路
210 フロントエンド回路
220 A/Dコンバータ
230 信号処理部
240 フィルタ
250 差分検出器
260 判定器
270 第1補正器
280 第2補正器

Claims (9)

  1. センサ電極の静電容量を示すデジタルの容量検出値にもとづいて、近接状態、非近接状態を判定する近接検出回路であって、
    前記容量検出値のドリフト成分を抽出するフィルタと、
    前記容量検出値と前記ドリフト成分の差分にもとづく差分検出値を生成する差分検出器と、
    前記差分検出値としきい値の比較に応じて、前記近接状態、前記非近接状態を判定する判定器と、
    前記判定器によって前記非近接状態から前記近接状態への変化、または前記近接状態から前記非近接状態への変化が検出されると、前記容量検出値を取り込み、取り込んだ前記容量検出値にもとづいて、前記フィルタをリセットする第1補正器と、
    を備えることを特徴とする近接検出回路。
  2. 前記フィルタはIIR(Infinite Impulse Response)フィルタであることを特徴とする請求項1に記載の近接検出回路。
  3. 前記判定器により前記近接状態と判定される間、前記差分検出値に基準値を重畳して補正し、補正後の差分検出値を前記判定器に出力する第2補正器をさらに備え、
    前記第2補正器は、前記判定器によって前記非近接状態から前記近接状態への変化が検出されると、それ自身の出力である前記補正後の差分検出値を取り込んで保持し、前記近接状態と判定される期間、保持した値にもとづく前記基準値を、前記差分検出値に重畳することを特徴とする請求項1または2に記載の近接検出回路。
  4. 前記センサ電極が接続されるセンスピンと、
    前記センサ電極の前記静電容量を電気信号に変換するアナログフロントエンド回路と、
    前記アナログフロントエンド回路の出力信号を、前記容量検出値に変換するA/Dコンバータと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の近接検出回路。
  5. ひとつの半導体集積回路上に一体集積化されたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の近接検出回路。
  6. センサ電極と、
    前記センサ電極の静電容量にもとづいて、前記近接状態、前記非近接状態を判定する請求項4に記載の近接検出回路と、
    を備えることを特徴とする電子機器。
  7. 無線通信装置と、
    前記近接検出回路による判定結果にもとづいて、前記無線通信装置を制御するコントローラと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
  8. センサ電極の静電容量を示すデジタルの容量検出値にもとづいて、近接状態、非近接状態を判定する近接検出方法であって、
    フィルタによって前記容量検出値のドリフト成分を抽出するステップと、
    前記容量検出値と前記ドリフト成分の差分にもとづく差分検出値を生成するステップと、
    前記差分検出値としきい値の比較に応じて、前記近接状態、前記非近接状態を判定するステップと、
    前記非近接状態から前記近接状態への変化、または前記近接状態から前記非近接状態への変化が検出されると、前記容量検出値を取り込み、取り込んだ容量検出値にもとづいて、前記フィルタをリセットするステップと、
    を備えることを特徴とする近接検出方法。
  9. 前記近接状態と判定される間、前記差分検出値に基準値を重畳して補正するステップをさらに備え、
    前記判定するステップは、補正後の前記差分検出値と前記しきい値の比較に応じて、前記近接状態、前記非近接状態を判定するものであり、
    前記補正するステップは、前記非近接状態から前記近接状態への変化が検出されると、前記補正後の差分検出値を取り込んで保持し、前記近接状態と判定される期間、保持した値にもとづく前記基準値を、前記差分検出値に重畳することを特徴とする請求項8に記載の近接検出方法。
JP2020175496A 2020-10-19 2020-10-19 近接検出回路、近接検出方法、電子機器 Withdrawn JP2022066900A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020175496A JP2022066900A (ja) 2020-10-19 2020-10-19 近接検出回路、近接検出方法、電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020175496A JP2022066900A (ja) 2020-10-19 2020-10-19 近接検出回路、近接検出方法、電子機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022066900A true JP2022066900A (ja) 2022-05-02

Family

ID=81389834

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020175496A Withdrawn JP2022066900A (ja) 2020-10-19 2020-10-19 近接検出回路、近接検出方法、電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022066900A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023223625A1 (ja) * 2022-05-16 2023-11-23 アルプスアルパイン株式会社 静電容量検出装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023223625A1 (ja) * 2022-05-16 2023-11-23 アルプスアルパイン株式会社 静電容量検出装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107636436B (zh) 按压传感器以及电子设备
US20150378511A1 (en) Capacitive Voltage Information Sensing Circuit and Related Anti-Noise Touch Circuit
US9899832B2 (en) Wearable device and electrostatic discharge protection circuit of the same
US20140176231A1 (en) Circuit and method for dynamic offset compensation in a mems sensor device
JP2022066900A (ja) 近接検出回路、近接検出方法、電子機器
US10146370B2 (en) Touch panel device having state restoration function
US20170192446A1 (en) Serial bus apparatus with controller circuit and related uses
CN110892370A (zh) 信息处理装置、信息处理方法和程序
JP2019075780A (ja) 静電容量スイッチコントローラ、静電容量スイッチ、電子機器、異常検出方法
US11120246B2 (en) Method and system for providing vibration notification based on fingerprint similarity
US10451662B2 (en) Capacitive pressure sensing circuit and capacitance-to-voltage converter thereof
US10775526B2 (en) Capacitance detecting device
US11983362B2 (en) Capacitance detection device and input device
JP2015211455A (ja) 情報処理装置および情報処理装置の制御方法
JP2018054361A (ja) 測定モジュール
US9203390B1 (en) Functional device and test mode activation circuit of the same
CN104143813A (zh) 一种移动终端的温度控制方法及系统
CN218496123U (zh) 具有漂移补偿的电容传感器装置和相关便携式电子装置
CN113497615A (zh) 近接侦测方法及其电路
US10121046B2 (en) Dermatoglyph identification apparatus and identifying method thereof
JP6399447B2 (ja) 赤外線検出装置
JP7354432B2 (ja) 静電容量検出装置及び入力装置
US11897762B2 (en) Digital microphone with over-voltage protection
TWI472928B (zh) 訊號傳輸電路及訊號傳輸介面的偵測方法
KR101053433B1 (ko) 근접센서와 이를 이용한 근접센서 모듈 및 근접센싱 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230906

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20240625