JP2022066619A - 端子付き電線 - Google Patents

端子付き電線 Download PDF

Info

Publication number
JP2022066619A
JP2022066619A JP2020175062A JP2020175062A JP2022066619A JP 2022066619 A JP2022066619 A JP 2022066619A JP 2020175062 A JP2020175062 A JP 2020175062A JP 2020175062 A JP2020175062 A JP 2020175062A JP 2022066619 A JP2022066619 A JP 2022066619A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core wire
connecting body
crimping
bottom wall
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2020175062A
Other languages
English (en)
Inventor
悠人 増田
Yuto Masuda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP2020175062A priority Critical patent/JP2022066619A/ja
Publication of JP2022066619A publication Critical patent/JP2022066619A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Connections Effected By Soldering, Adhesion, Or Permanent Deformation (AREA)
  • Insulated Conductors (AREA)

Abstract

【課題】芯線露出部と芯線接続体との間の固着力低下を抑えること。【解決手段】複数本の素線13から成る芯線11及び被覆12が設けられた電線10と、底壁31及びそれぞれの自由端を底壁の内壁面に向け且つそれぞれの自由端側の外壁面同士を突き合わせた湾曲形状の一対のバレル片32,32で断面B字形状を成し、底壁及び一対のバレル片を内壁面側の電線の芯線露出部11aに加締め圧着させた芯線接続体23、芯線接続体に対して間隔を空けて配置され、被覆に加締め圧着させた被覆接続体24、並びに、芯線接続体及び被覆接続体を連結させた連結体25を有する端子金具20と、を備え、芯線接続体は、セレーション33が内壁面に形成されたセレーション領域23Aと、セレーション領域よりも被覆接続体側の端部の領域であり、底壁の内壁面と一対のバレル片のそれぞれの自由端との間隔をセレーション領域よりも拡げた荷重軽減領域23Bと、を有すること。【選択図】図4

Description

本発明は、端子付き電線に関する。
従来、端子付き電線としては、端子金具の芯線接続体を電線の芯線露出部に対して加締め圧着させ、かつ、その芯線接続体に連結体を介して繋がれている被覆接続体を電線の被覆に加締め圧着させたものが知られている。この種の端子付き電線については、例えば、下記の特許文献1に開示されている。
特開平11-219769号公報
ところで、上記の如き端子付き電線においては、芯線に対する被覆接続体の加圧力よりも芯線に対する芯線接続体の加圧力の方が大きい一方で、その芯線接続体と被覆接続体との間の連結体が芯線露出部に加圧力を加えていない。このため、この端子付き電線においては、複数本の素線から成る芯線露出部にて、芯線接続体に加締め圧着されている部分の内の被覆接続体側の端部で応力が増大してしまう可能性がある。そして、この端子付き電線においては、その応力集中が起こっている部分の各素線の強度が低下して、芯線露出部と芯線接続体との間の固着力を低下させてしまう可能性がある。
そこで、本発明は、芯線露出部と芯線接続体との間の固着力低下を抑え得る端子付き電線を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、本発明は、複数本の素線から成る芯線及び前記芯線における剥き出しの芯線露出部以外を覆う被覆が設けられた電線と、底壁及びそれぞれの自由端を前記底壁の内壁面に向け且つそれぞれの自由端側の外壁面同士を突き合わせた湾曲形状の一対のバレル片で断面B字形状を成し、前記底壁及び前記一対のバレル片を前記内壁面側の前記芯線露出部に加締め圧着させた芯線接続体、前記芯線接続体に対して間隔を空けて配置され、前記被覆に加締め圧着させた被覆接続体、並びに、前記芯線接続体及び前記被覆接続体を連結させた連結体を有する端子金具と、を備え、前記芯線接続体は、複数の凹部、複数の凸部又は複数の凹部と凸部の組み合わせが並べられたセレーションが前記内壁面に形成されたセレーション領域と、前記セレーション領域よりも前記被覆接続体側の端部の領域であり、前記底壁の前記内壁面と前記一対のバレル片のそれぞれの前記自由端との間隔を前記セレーション領域よりも拡げた荷重軽減領域と、を有することを特徴としている。
ここで、前記芯線露出部の軸線方向に並べられた前記セレーション領域と前記荷重軽減領域は、前記荷重軽減領域よりも前記セレーション領域の方が前記軸線方向における長さの長い領域となっていることが望ましい。
また、前記荷重軽減領域は、前記被覆接続体側の端部にベルマウス部を有することが望ましい。
芯線接続体においては、セレーション領域で芯線露出部との間の固着力を確保することができる。そして、この芯線接続体の荷重軽減領域においては、セレーション領域と比較して、一対のバレル片のそれぞれの自由端の芯線露出部に対する食い込み量が少なくなるので、その芯線露出部に対する荷重が軽減されて、この芯線露出部に対する加圧力を低下させることができる。これにより、この芯線接続体は、その荷重軽減領域の内方の芯線露出部に対する応力集中を緩和させることができる。このため、本発明に係る端子付き電線においては、荷重軽減領域の内方の芯線露出部にて、各素線の強度低下を抑えることができるので、この各素線の強度低下に伴う芯線露出部と芯線接続体との間の固着力の低下を抑制することができる。
図1は、実施形態の端子付き電線を示す斜視図である。 図2は、実施形態の端子付き電線を部分的に側方から見た平面図である。 図3は、図2のX1-X1線断面に相当する図である。 図4は、図2のX2-X2線断面に相当する図である。 図5は、実施形態の端子付き電線における一方のバレル片側を軸線方向に切った断面図である。 図6は、端子金具の電線接続体を内壁面側から見た展開図である。 図7は、端子金具の電線接続体の変形形態を内壁面側から見た展開図である。 図8は、端子付き電線の製造装置を示すブロック図である。 図9は、圧着加工直前の圧着機について説明する説明図である。 図10は、図9のY-Y線断面図である。 図11は、圧着加工終了後の圧着機について説明する説明図である。 図12は、図11のY-Y線断面図である。
以下に、本発明に係る端子付き電線の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
[実施形態]
本発明に係る端子付き電線の実施形態の1つを図1から図12に基づいて説明する。
図1から図5の符号1は、本実施形態の端子付き電線を示す。この端子付き電線1は、互いに物理的且つ電気的に接続された電線10と端子金具20とを備える。
電線10は、芯線11と、これを覆う被覆12と、を備える(図1、図2及び図5)。芯線11は、導電性の金属の線材から成る複数本の素線13が束ねられて構成されている。例えば、その素線13は、アルミニウムから成るもの、アルミニウム合金から成るもの、銅から成るもの、銅合金から成るもの、銅から成る線材に錫メッキを施したもの等が適用される。一方、被覆12は、芯線11における剥き出しの芯線露出部11a以外を覆う絶縁性の樹脂材料で成形されている。端子付き電線1においては、その芯線露出部11aに対して端子金具20が物理的且つ電気的に接続される。ここで示す電線10は、その端末において、被覆12が剥ぎ取られ、芯線露出部11aが形成されている。よって、ここで示す端子付き電線1においては、その電線10の端末に対して端子金具20が取り付けられている。
端子金具20は、金属等の導電性材料で成形される。この端子金具20は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金を用いて成形される。また、この端子金具20は、例えば、母材となる金属板に対する折曲げ加工や切断加工等のプレス成形によって所定形状に成形される。
この端子金具20は、相手方端子金具の端子接続体(図示略)に対して物理的且つ電気的に接続される端子接続体21を有する(図1及び図2)。例えば、端子金具20の端子接続体21と相手方端子金具の端子接続体は、その内の一方が雌端子形状に形成され、かつ、その内の他方が雄端子形状に形成されて、互いに挿入嵌合させられる。
また、この端子金具20は、電線10に接続させる電線接続体22を有する(図1から図8)。その電線接続体22は、芯線露出部11aに加締め圧着させることによって、この芯線露出部11aに対して物理的且つ電気的に接続される芯線接続体23を有する(図1から図8)。更に、この電線接続体22は、その芯線接続体23に対して間隔を空けて配置され、被覆12に加締め圧着させることによって、この被覆12に対して物理的に接続される被覆接続体24を有する(図1、図2及び図5)。また更に、この端子金具20は、芯線接続体23及び被覆接続体24を連結させた連結体25を有する(図1、図2、図5及び図8)。その芯線接続体23と連結体25と被覆接続体24は、加締め圧着された芯線露出部11aの軸線方向に並べられている。以下においては、単に軸線方向と記した場合、その加締め圧着後の芯線露出部11aの軸線方向のことを示す。
芯線接続体23は、底壁31と一対のバレル片32,32とを有する(図1、図3及び図4)。この芯線接続体23は、展開形状で底壁31と一対のバレル片32,32とが同一平面上の平板状に形成されており(図6及び図7)、その展開形状に対する折り曲げ加工によって、底壁31を底部とする加締め圧着前のU字形状又はV字形状に形成される(図9及び図10)。
底壁31は、加締め圧着前又は加締め圧着の最中に芯線露出部11aが内壁面側に載せ置かれる部位である。この底壁31は、展開形状のときに矩形の平板状に形成されており(図6及び図7)、加締め圧着前形状のときに弧状に折り曲げられている(図9)。また、この底壁31は、加締め圧着後も弧状を成している(図11)。
一対のバレル片32,32は、底壁31における軸線方向に対する直交方向の両端部から各々突出させる。つまり、バレル片32は、その底壁31の端部を固定端とする片持ち形状に形成されている。それぞれのバレル片32,32は、展開形状のときに底壁31と同一平面の平板状に形成されている(図6及び図7)。また、それぞれのバレル片32,32は、加締め圧着前形状のときに、各々底壁31の端部から立設させ、互いの内壁面同士を向かい合わせにして配置されている(図9)。例えば、それぞれのバレル片32,32は、加締め圧着前形状のときにも平板状態を保っている。また、それぞれのバレル片32,32は、加締め圧着後形状のときに、それぞれの自由端を底壁31の内壁面に向け且つそれぞれの自由端側の外壁面同士を突き合わせた湾曲形状に折り曲げられている(図3、図4及び図11)。
この芯線接続体23は、加締め圧着後形状のときに、その底壁31及び一対のバレル片32,32で軸線方向に対する直交断面がB字形状を成している(図3及び図4)。そして、この加締め圧着後の芯線接続体23は、その断面B字形状の底壁31及び一対のバレル片32,32を内壁面側の芯線露出部11aに加締め圧着させている。つまり、加締め圧着後の芯線接続体23は、所謂Bクリンプと称する加締め圧着が芯線露出部11aに対して為されたものであり(図1)、それぞれのバレル片32,32の自由端を芯線露出部11aに食い込ませている。
ここで示す被覆接続体24は、芯線接続体23と同じように、底壁41と一対のバレル片42,42とを有する(図1)。この被覆接続体24は、展開形状で底壁41と一対のバレル片42,42とが同一平面上の平板状に形成されており(図6及び図7)、その展開形状に対する折り曲げ加工によって、底壁41を底部とする加締め圧着前のU字形状又はV字形状に形成される。
底壁41は、加締め圧着前又は加締め圧着の最中に被覆12が内壁面側に載せ置かれる部位である。この底壁41は、展開形状のときに矩形の平板状に形成されており(図6及び図7)、加締め圧着前形状のときに弧状に折り曲げられている。また、この底壁41は、加締め圧着後も弧状を成している。
一対のバレル片42,42は、芯線接続体23と同じように、底壁41における軸線方向に対する直交方向の端部を固定端とする片持ち形状に形成されている。それぞれのバレル片42,42は、展開形状のときに底壁41と同一平面の矩形の平板状に形成されている(図6及び図7)。また、それぞれのバレル片42,42は、加締め圧着前形状のときに、各々底壁41の端部から立設させ、互いの内壁面同士を向かい合わせにして配置されている。例えば、それぞれのバレル片42,42は、加締め圧着前形状のときにも平板状態を保っている。また、それぞれのバレル片42,42は、加締め圧着後形状のときに、それぞれの自由端を底壁41の内壁面に向け且つそれぞれの自由端側の外壁面同士を突き合わせた湾曲形状に折り曲げられている。
加締め圧着後の被覆接続体24は、芯線接続体23と同じように、底壁41と一対のバレル片42,42とによって、所謂Bクリンプと称する加締め圧着が被覆12に対して為されたものである(図1)。この加締め圧着後の被覆接続体24においては、それぞれのバレル片42,42の自由端を被覆12に突き当てている。
ここで示す連結体25は、主に芯線接続体23の底壁31と被覆接続体24の底壁41とを連結させるものであり、加締め圧着後の芯線接続体23のそれぞれのバレル片32,32と被覆接続体24のそれぞれのバレル片42,42との間で芯線露出部11aを露出させる(図1)。
ところで、この電線接続体22による加締め圧着後の圧着構造においては、底壁31の内壁面と一対のバレル片32,32における断面B字形状の弧状部分の頂点の内壁面との間隔が、底壁41の内壁面と一対のバレル片42,42における断面B字形状の弧状部分の頂点の内壁面との間隔よりも狭くなっている。そして、そのぞれぞれの間隔の差は、被覆12の肉厚の2倍よりも大きくなっている場合もある。更に、この圧着構造においては、芯線11との間に被覆12が介在しているので、その芯線11に作用する底壁41と一対のバレル片42,42からの加圧力の一部が被覆12に吸収される。これらについて勘案すると、この圧着構造においては、被覆12を介した芯線11に対する被覆接続体24の加圧力よりも芯線露出部11aに対する芯線接続体23の加圧力の方が大きくなっている。また、この圧着構造においては、連結体25が芯線露出部11aに対して加圧力を加えていない。以上のことから、この圧着構造においては、芯線露出部11aにて、芯線接続体23に加締め圧着されている部分の内の被覆接続体24側の端部で応力が増大してしまう可能性があり、その応力集中が起こっている部分の各素線13の強度が低下して、芯線露出部11aと芯線接続体23との間の固着力を低下させてしまう可能性がある。
そこで、この圧着構造においては、芯線接続体23を次のような形状に形成し、芯線露出部11aに対する応力集中を緩和させることによって、この芯線露出部11aにおける各素線13の強度低下の抑制を図る。
芯線接続体23は、セレーション領域23Aと、このセレーション領域23Aよりも被覆接続体24側の端部の荷重軽減領域23Bと、を有するものとして形成されている(図2及び図5から図7)。ここで示す芯線接続体23は、そのセレーション領域23Aと荷重軽減領域23Bとに大別され、これらが軸線方向に並べられている。
セレーション領域23Aとは、複数の凹部、複数の凸部又は複数の凹部と凸部の組み合わせが並べられたセレーション33が内壁面に形成された領域のことである(図5から図7)。例えば、その凹部や凸部については、円柱状、三角形や四角形、菱形等の多角形の柱状などに形成される。ここで示すセレーション領域23Aにおいては、円柱状に凹ませた凹状のセレーション33を底壁31からそれぞれのバレル片32,32の自由端側にまで羅列させている。
このセレーション領域23Aにおいては、芯線接続体23を芯線露出部11aに加締め圧着しているときに、それぞれのセレーション33のエッジ部分と素線13の外表面とを摺動させながら、これらを凝着させることによって、芯線露出部11aと芯線接続体23との間の固着力を増加させる。また、このセレーション領域23Aにおいては、例えば素線13がアルミニウムから成る場合、芯線接続体23を芯線露出部11aに加締め圧着しているときに、それぞれのセレーション33のエッジ部分と素線13の外表面とを摺動させながら、この素線13の外表面の酸化皮膜を取り除いて、凝着性能を高める。
荷重軽減領域23Bとは、加締め圧着後の芯線接続体23において、芯線露出部11aに対する荷重をセレーション領域23Aよりも軽減させることによって、芯線露出部11aに対する加圧力をセレーション領域23Aよりも低下させるための領域のことである。そこで、この荷重軽減領域23Bでは、加締め圧着後の芯線接続体23において、底壁31の内壁面と一対のバレル片32,32のそれぞれの自由端との間隔をセレーション領域23Aよりも拡げている。図3の符号S1は、セレーション領域23Aにおける底壁31の内壁面と一対のバレル片32,32のそれぞれの自由端との間隔を示している。一方、図4の符号S2は、荷重軽減領域23Bにおける底壁31の内壁面と一対のバレル片32,32のそれぞれの自由端との間隔を示している。この荷重軽減領域23Bにおいては、セレーション領域23Aと比較して、一対のバレル片32,32のそれぞれの自由端の芯線露出部11aに対する食い込み量が少なくなるので、その芯線露出部11aに対する荷重が軽減されて、この芯線露出部11aに対する加圧力を低下させることができる。尚、この荷重軽減領域23Bには、セレーション33を設けない。
この荷重軽減領域23Bは、底壁31からそれぞれのバレル片32の自由端までの長さをセレーション領域23Aよりも短くすることによって形成される。例えば、図6の例示の展開形状では、荷重軽減領域23Bにおけるそれぞれのバレル片32の自由端をセレーション領域23Aに対して底壁31側にオフセットさせることによって、底壁31からそれぞれのバレル片32の自由端までの長さがセレーション領域23Aよりも荷重軽減領域23Bの方で短くなるようにしている。また、図7の例示の展開形状では、荷重軽減領域23Bにおけるそれぞれのバレル片32の自由端をセレーション領域23A側から被覆接続体24に向かうほど底壁31側に近づく面取り形状に形成することによって、底壁31からそれぞれのバレル片32の自由端までの長さがセレーション領域23Aよりも荷重軽減領域23Bの方で短くなるようにしている。
ここで示す芯線接続体23においては、荷重軽減領域23Bよりもセレーション領域23Aの方が軸線方向における長さの長い領域となっている(図2、図6及び図7)。
このように、加締め圧着後の芯線接続体23においては、セレーション領域23Aで芯線露出部11aとの間の固着力を確保することができる。そして、この加締め圧着後の芯線接続体23は、セレーション領域23Aよりも被覆接続体24側の端部の荷重軽減領域23Bで芯線露出部11aに対する加圧力を低下させることによって、この荷重軽減領域23Bの内方の芯線露出部11aに対する応力集中を緩和させることができる。このため、この端子付き電線1においては、荷重軽減領域23Bの内方の芯線露出部11aにて、各素線13の強度低下を抑えることができるので、この各素線13の強度低下に伴う芯線露出部11aと芯線接続体23との間の固着力の低下を抑制することができる。
続いて、この端子付き電線1の製造方法とこの製造方法で用いられる製造装置101について説明する(図8)。この例示では、加締め圧着前の複数の端子金具20が等間隔で繋がれた端子連鎖体(図示略)において、その端子金具20を1つずつ送り出しながら、この端子金具20を電線10に圧着させる。
この製造方法は、端子連鎖体の複数の端子金具20を先頭から順に圧着位置まで送り出す送出工程を有する。この送出工程は、製造装置101の送出機110を用いて行う(図8)。ここでは、この技術分野で周知の構成の送出機110が用いられる。また、この送出機110の動作は、制御装置191によって制御される(図8)。
この送出機110には、加締め圧着前の複数の端子金具20をリール状に巻き取った端子連鎖体が設置される。この送出機110は、そのリール状に巻き取られている端子連鎖体の外周側における先頭の加締め圧着前の端子金具20を引き出して、後工程の後述する圧着機120の圧着位置に向けて順次送り出す。
更に、この製造方法は、圧着位置で加締め圧着前の端子金具20を電線10に圧着させる圧着工程を有する。この圧着工程では、加締め圧着前の端子金具20の電線接続体22を電線10に対して加締め圧着させることによって、その電線10及び端子金具20が接続された端子付き電線1を形成する。この圧着工程は、製造装置101の圧着機120を用いて行う(図8)。ここでは、この技術分野で周知の構成の圧着機120が用いられる。また、この圧着機120の動作は、制御装置191によって制御される(図8)。
その圧着機120においては、加締め圧着前の端子金具20が圧着位置まで供給されてくると、その端子金具20の電線接続体22における芯線接続体23の内方の空間に芯線露出部11aが設置され、かつ、その電線接続体22における被覆接続体24の内方の空間に芯線露出部11aに連なる電線10の被覆12が設置される。よって、この製造方法は、端子金具20の電線接続体22に対して電線10の端末を設置する電線設置工程を有する。この電線設置工程は、制御装置191に制御されたアームを動かし、そのアームが掴んだ電線10を電線接続体22に対して設置する電線設置機(図示略)を利用するものであってもよく、作業者がその手指で掴んだ電線10を電線接続体22に対して設置するものであってもよい。
この圧着機120においては、圧着位置まで供給された加締め圧着前の端子金具20の電線接続体22を電線10の端末に加締めながら変形させていくことによって、この電線接続体22を電線10の端末に加締め圧着させる。ここで示す圧着機120は、その電線接続体22における芯線接続体23を加圧変形させながら電線10の芯線露出部11aに加締め圧着させると共に、その電線接続体22における被覆接続体24を加圧変形させながら電線10の端末の被覆12に加締め圧着させる。
この圧着機120は、電線10と電線接続体22とを間に配置させる第1金型121と第2金型122とを備える(図9から図12)。その第1金型121と第2金型122は、電線10の端末が内方の空間に配置された電線接続体22を挟み込みながら加圧して、芯線接続体23を加圧変形させながら芯線露出部11aに加締め圧着させ、かつ、被覆接続体24を加圧変形させながら電線10の端末の被覆12に加締め圧着させる。ここで示す圧着機120においては、第1金型121が下型(アンビル)として配置され、この第1金型121に電線接続体22における芯線接続体23の底壁31と連結体25と被覆接続体24の底壁41が載せ置かれる。また、ここで示す圧着機120においては、上型(クリンパ)としての第2金型122が第1金型121の上方に間隔を空けて配置される。
ここで示す第1金型121と第2金型122は、それぞれに、芯線接続体23を芯線露出部11aに加締め圧着させる第1成形部121A,122Aと、被覆接続体24を電線10の端末の被覆12に加締め圧着させる第2成形部121B,122Bと、を有している(図10及び図12)。また、第1金型121は、その第1成形部121Aと第2成形部121Bを保持する金型保持部121Cも有している。
この圧着機120においては、第1金型121の第1成形部121Aと第2成形部121Bの上面が圧着位置となり、この圧着位置に電線接続体22が載せ置かれる。そして、この圧着機120においては、第1金型121の位置を固定させ、この第1金型121に対して第2金型122を上下動させることによって、圧着位置の電線接続体22を電線10の端末に圧着させる。その際、この圧着機120においては、圧着位置の電線接続体22に向けて第2金型122を下降させることによって、その電線接続体22の底壁(芯線接続体23の底壁31、連結体25、被覆接続体24の底壁41)に電線10の端末が載せ置かれながら、この電線接続体22が第1成形部121A,122Aの間及び第2成形部121B,122Bの間で加圧変形されていく。
第2金型122の第1成形部122Aには、第1金型121の第1成形部121Aの上面121aに対向配置され、芯線接続体23の一対のバレル片32,32を摺動させながら加圧変形させる加圧面122aが形成されている(図10)。その加圧面122aは、加締め圧着後の芯線接続体23が底壁31と一対のバレル片32,32とによって断面B字形状を成すように形成されている。また、第2金型122の第2成形部122Bには、第1金型121の第2成形部121Bの上面121bに対向配置され、被覆接続体24の一対のバレル片42,42を摺動させながら加圧変形させる加圧面122bが形成されている(図10)。その加圧面122bは、加締め圧着後の被覆接続体24が底壁41と一対のバレル片42,42とによって断面B字形状を成すように形成されている。圧着機120は、第1金型121に対して第2金型122を一定のストロークで上下動させる動力伝達機構を備える(図示略)。
この圧着機120を用いた圧着工程では、第1金型121の第1成形部121Aの上面121aに芯線接続体23が載せ置かれ、かつ、第1金型121の第2成形部121Bの上面121bに被覆接続体24が載せ置かれる(図9及び図10)。そして、この圧着工程では、その芯線接続体23の内方の空間に芯線露出部111aが設置され、かつ、その被覆接続体24の内方の空間に電線10の端末の被覆12が設置された状態で、その芯線接続体23に向けて第2金型122の第1成形部122Aを下降させ、かつ、その被覆接続体24に向けて第2金型122の第2成形部122Bを下降させる。これにより、この圧着工程では、芯線接続体23の底壁31の内壁面に電線10の芯線露出部11aが載せ置かれながら、この芯線接続体23を芯線露出部11aに対して加締め圧着させると共に、被覆接続体24の底壁41の内壁面に電線10の端末の被覆12が載せ置かれながら、この被覆接続体24をその被覆12に対して加締め圧着させる(図11及び図12)。
更に、この製造方法においては、その圧着工程を終えた後で、圧着し終えた端子金具20を端子連鎖体から切り離す切離し工程を有する。この切離し工程は、切断機130を用いて行ってもよく(図8)、作業者が行ってもよい。切断機130を用いる場合、その切断機130は、製造装置101の構成要素の1つとして設置されており、その動作が制御装置191によって制御される(図8)。
ここで、圧着機120においては、加締め圧着後の芯線接続体23における被覆接続体24側の端部にベルマウス部34(図2及び図5)が形成されるように、第2金型122を形成してもよい。つまり、加締め圧着後の芯線接続体23において、荷重軽減領域23Bは、被覆接続体24側の端部にベルマウス部34を有していてもよい。これに依れば、この加締め圧着後の芯線接続体23は、荷重軽減領域23Bの内方の芯線露出部11aの中でも、そのベルマウス部34の内方に位置する部分に対しての荷重を更に軽減させ、かかる部分に対する加圧力を更に低下させることができる。このため、この加締め圧着後の芯線接続体23は、荷重軽減領域23Bの内方の芯線露出部11aに対する応力集中を更に緩和させることができる。従って、この端子付き電線1においては、荷重軽減領域23Bの内方の芯線露出部11aにて、各素線13の強度低下の更なる抑制が可能になるので、この各素線13の強度低下に伴う芯線露出部11aと芯線接続体23との間の固着力の低下を更に抑えることができる。
1 端子付き電線
10 電線
11 芯線
11a 芯線露出部
12 被覆
13 素線
20 端子金具
23 芯線接続体
23A セレーション領域
23B 荷重軽減領域
24 被覆接続体
25 連結体
31 底壁
32 バレル片
33 セレーション
34 ベルマウス部

Claims (3)

  1. 複数本の素線から成る芯線及び前記芯線における剥き出しの芯線露出部以外を覆う被覆が設けられた電線と、
    底壁及びそれぞれの自由端を前記底壁の内壁面に向け且つそれぞれの自由端側の外壁面同士を突き合わせた湾曲形状の一対のバレル片で断面B字形状を成し、前記底壁及び前記一対のバレル片を前記内壁面側の前記芯線露出部に加締め圧着させた芯線接続体、前記芯線接続体に対して間隔を空けて配置され、前記被覆に加締め圧着させた被覆接続体、並びに、前記芯線接続体及び前記被覆接続体を連結させた連結体を有する端子金具と、
    を備え、
    前記芯線接続体は、複数の凹部、複数の凸部又は複数の凹部と凸部の組み合わせが並べられたセレーションが前記内壁面に形成されたセレーション領域と、前記セレーション領域よりも前記被覆接続体側の端部の領域であり、前記底壁の前記内壁面と前記一対のバレル片のそれぞれの前記自由端との間隔を前記セレーション領域よりも拡げた荷重軽減領域と、を有することを特徴とした端子付き電線。
  2. 前記芯線露出部の軸線方向に並べられた前記セレーション領域と前記荷重軽減領域は、前記荷重軽減領域よりも前記セレーション領域の方が前記軸線方向における長さの長い領域となっていることを特徴とした請求項1に記載の端子付き電線。
  3. 前記荷重軽減領域は、前記被覆接続体側の端部にベルマウス部を有することを特徴とした請求項1又は2に記載の端子付き電線。
JP2020175062A 2020-10-19 2020-10-19 端子付き電線 Abandoned JP2022066619A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020175062A JP2022066619A (ja) 2020-10-19 2020-10-19 端子付き電線

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020175062A JP2022066619A (ja) 2020-10-19 2020-10-19 端子付き電線

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022066619A true JP2022066619A (ja) 2022-05-02

Family

ID=81389723

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020175062A Abandoned JP2022066619A (ja) 2020-10-19 2020-10-19 端子付き電線

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022066619A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107946783B (zh) 压接端子和端子压接装置
US10381794B2 (en) Terminal-equipped electric wire, terminal crimping apparatus, and method of manufacturing terminal-equipped electric wire
CN109037975B (zh) 带端子的电线以及端子压接装置
WO2012008524A1 (ja) 金型及び圧着方法
WO2010110160A1 (ja) 端子金具付き電線の製造方法
CN107453182B (zh) 具有端子的电线的制造方法
CN109244708B (zh) 带端子的电线、端子压接装置和带端子的电线的制造方法
JP4983467B2 (ja) 端子圧着装置、端子圧着電線の製造方法及び端子圧着電線
CN110323581B (zh) 带端子的电线
WO2018198894A1 (ja) 電線の接続構造、およびハーネスの製造方法
EP3573184A1 (en) Electric wire with terminal and method for manufacturing electric wire with terminal
JP6182367B2 (ja) 圧着接続構造体、ワイヤハーネス、端子圧着装置及び端子圧着方法
JP6786312B2 (ja) 圧着端子
JP7086466B2 (ja) 端子付き電線および端子付き電線の製造方法
JP2022066619A (ja) 端子付き電線
WO2018092597A1 (ja) 圧着端子および端子付き電線
JP2018085232A (ja) 圧着端子、端子付き電線、及び、端子付き電線の製造方法
JP2009037908A (ja) 端子圧着装置、端子圧着電線の製造方法及び端子圧着電線
EP4047753A1 (en) Manufacturing method of electric wire with terminal, manufacturing device of electric wire with terminal, and electric wire with terminal
WO2020209179A1 (ja) 端子、および端子付き電線
JP7442943B2 (ja) 端子付き電線の製造方法
JP7418482B2 (ja) 端子付き電線
JP6770659B1 (ja) 接続端子の電線導体圧着方法
JP7080557B2 (ja) 端子付き電線、端子付き電線の製造方法、および端子圧着装置
JP5720955B2 (ja) 端子の製造方法および連鎖端子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230919

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240305

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20240419