JP2022065511A - 自動ドア管理装置、自動ドア管理方法、自動ドア管理プログラム - Google Patents

自動ドア管理装置、自動ドア管理方法、自動ドア管理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】自動ドアの制御部や構成機器の交換を検知できる自動ドア管理装置を提供する。【解決手段】自動ドア管理装置1は、自動ドアを開閉制御するコントローラ20と、自動ドアを構成するとともに、コントローラ20と通信可能なセンサ30とを備え、コントローラ20およびセンサ30は、開閉制御に必要な情報とは異なる、自機および通信相手の少なくとも一方を特定する特定情報を相互に通信する特定情報通信部202および特定情報通信部302を備える。【選択図】図1

Description

本発明は自動ドアの管理技術に関する。
電気等の動力で自動的に開閉する自動ドアは広く普及し、あらゆるタイプの建物や施設に設置されている。自動ドアのシステムは、扉を開閉制御するコントローラと、それに接続されるセンサ等の様々な構成機器で構成される。コントローラは、各構成機器と扉の開閉に関する情報をやり取りし、状況に応じた開閉制御を行う。例えば、起動センサが扉に近づく通行者を検出すると、コントローラは扉の開駆動を行う。また、扉の閉駆動時に補助センサが扉に挟まれそうな通行者を検出すると、コントローラは扉の反転駆動(開駆動)を行う。また、コントローラは各構成機器に扉の開閉状態等を随時通知する。
このような自動ドアのシステムにおいて、コントローラと構成機器の通信方法は標準化されており、代表的な規格としてCAN(Controller Area Network)が知られている。CANは、ホストコンピュータを介さずにコントローラと構成機器が相互に通信できるように設計されており、自動ドアに限らず様々なシステムの制御情報の転送に広く利用されている。
特開2003-91756号公報
CANのような標準規格に則る自動ドアのシステムにおいて、コントローラや構成機器が交換された場合、それらが標準規格に準拠している限りは、交換前と変わらず正常に通信でき、自動ドアは正常に稼働する。したがって、交換後の通信状況や自動ドアの稼働状況を見ても、交換があったことは分からず、作業員等が交換の記録を別途つける必要があった。しかし、マニュアルでの記録では、記録をつけ忘れたり、不正確あるいは不適切な記録をつけたりする可能性があった。また、第三者によって不正にコントローラや構成機器が交換された場合、その記録が残らないため検知できなかった。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、自動ドアの制御部や構成機器の交換を検知できる自動ドア管理装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の自動ドア管理装置は、自動ドアを開閉制御する制御部と、自動ドアを構成するとともに、制御部と通信可能な構成機器とを備える。制御部および構成機器は、開閉制御に必要な情報とは異なる、自機および通信相手の少なくとも一方を特定する特定情報を相互に通信する。
この態様では、制御部と構成機器の間で、従来CAN等でやり取りされていた自動ドアの開閉制御に必要な情報に加え、通信相手を相互に特定する特定情報を通信させる。制御部や構成機器が交換された場合、CAN等に従う限り自動ドアの開閉制御に必要な情報の通信に変化は生じないが、特定情報の通信には通信相手が変わることで変化が生じる。したがって、自動ドアの制御部や構成機器の交換を検知できる。
本発明の別の態様は、自動ドア管理方法である。この方法は、自動ドアを開閉制御する制御部と、制御部と通信可能な構成機器とを備える自動ドアにおいて、制御部および構成機器に、開閉制御に必要な情報とは異なる、自機および通信相手の少なくとも一方を特定する特定情報を相互に通信させるステップを備える。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、自動ドアの制御部や構成機器の交換を検知できる。
実施形態に係る自動ドア管理装置の構成を模式的に示す図である。 自動ドアを概略的に示す正面図である。 自動ドア管理装置の処理を示すフローチャートである。
初めに実施形態の概要を説明する。本実施形態の自動ドア管理装置は、コントローラやセンサの交換を検知する。交換が発生しても、それがCAN等の標準規格に従っている限り、コントローラとセンサは通信でき、見かけ上は自動ドアは正常に開閉動作する。本実施形態では、このような開閉動作のための標準的な通信に加え、通信相手を特定するための所定パターンの特定情報の通信を相互に行わせる。その特定情報の通信が失敗した場合、自動ドアが正常に開閉動作していたとしても、コントローラやセンサに交換が発生したことが分かる。
また、上記の説明を別の角度から解釈すると、CAN等の標準規格に従っている限り、任意のコントローラやセンサを自由に組み合わせて自動ドアのシステムを構成できるため、そもそも本技術分野ではコントローラやセンサの通信相手を意識する必要がなかったともいえる。本実施形態の自動ドア管理装置は、このような技術分野にあって、コントローラやセンサの交換検知という新たな課題を認識し、その解決のために敢えて特定情報の相互通信を行わせる追加的な構成を設けたものである。
図1は、本発明の実施形態に係る自動ドア管理装置1の構成を模式的に示す。自動ドア管理装置1は、自動ドアを開閉制御する制御部としてのコントローラ20と、自動ドアの開閉制御に必要な情報をコントローラ20と通信可能な構成機器としてのセンサ30を備える。
図1に示す各機能ブロックは、ハードウェア的には、演算機能、制御機能、記憶機能、入力機能、出力機能を有するコンピュータや、各種の電子素子、機械部品等で実現され、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックが描かれる。したがって、これらの機能ブロックがハードウェア、ソフトウェアの組合せによって様々な形態で実現できることは、当業者には理解されるところである。
自動ドア管理装置1の詳細な説明を行う前に、その管理対象である自動ドアについて、図2も参照して説明する。図2は、自動ドア100を概略的に示す正面図である。
図2に示されるように、自動ドア100は、開閉駆動される扉部10と、自動ドア100全体を制御するコントローラ20と、通行者を検出するセンサ30と、動力を発生させるドアエンジン40と、動力を扉部10に伝達する動力伝達部50とを主に備える。なお、以下の説明では、図2における左右方向を水平方向とし、図2における上下方向を鉛直方向とするが、自動ドア100は任意の姿勢で設置することができ、その設置方向が以下の例に限定されるものではない。
扉部10は、それぞれ水平方向に可動に設けられる第1の可動扉11Lと第2の可動扉11Rと、第1の可動扉11Lおよび第2の可動扉11Rが開状態のときにそれぞれと重なる位置に設けられる第1の固定扉12Lと第2の固定扉12Rと、第1の可動扉11Lと第2の可動扉11Rの水平方向の動作をガイドするガイド機構13を備える。第1の可動扉11L、第2の可動扉11R、第1の固定扉12L、第2の固定扉12Rは、鉛直方向の寸法が水平方向の寸法よりも大きい縦長の矩形状に構成される。扉部10の開駆動時には、図2で左側に示される第1の可動扉11Lが左方向に駆動され、図2で右側に示される第2の可動扉11Rが右側に駆動される。また、扉部10の閉駆動時には、開駆動時とは逆に、第1の可動扉11Lが右方向に駆動され、第2の可動扉11Rが左方向に駆動される。なお、扉部10を構成する扉の数や形状は上記に限られず、設置場所のニーズに合わせて適宜設計可能である。また、同様に、扉部10の可動方向も水平方向に限られず、水平方向から傾斜した方向としてもよい。
ガイド機構13は、走行レール131と、戸車132と、ガイドレール133と、振れ止め部134を備える。走行レール131は、可動扉11L、11Rの上方において、その可動域の全体に亘って水平方向に延伸する柱状のレール部材である。戸車132は、可動扉11L、11Rの上部にそれぞれ二つずつ設けられ、各可動扉11L、11Rを走行レール131に懸架する。各可動扉11L、11Rが水平方向に開閉駆動される際、戸車132が走行レール131を転動するため、円滑な開閉動作が可能となる。ガイドレール133は、可動扉11L、11Rの下方において、その可動域の全体に亘って水平方向に延伸する溝状のレール部材である。振れ止め部134は、可動扉11L、11Rの下部から張り出して溝状のガイドレール133に収まる。各可動扉11L、11Rが水平方向に開閉駆動される際、振れ止め部134がガイドレール133に沿って動くため、各可動扉11L、11Rの見込み方向(図2の紙面に垂直な方向)の振動を抑制できる。
なお、扉部10の開閉に関する各種のパラメータはコントローラ20で設定可能である。例えば、開閉速度、開閉強度、開口幅等を設定できる。開閉速度は、第1の可動扉11Lおよび第2の可動扉11Rの水平方向の速度であり、両扉の速度の方向は互いに逆向きである。両扉で速度の大きさ(速さ)は等しくするのが好適であるが、異なる速さとしてもよい。また、開閉速度は、通常開閉時とそれ以外の時で異なる値を設定してもよい。例えば、扉部10の通常の閉駆動中に、閉じる可動扉11L、11Rに通行者が挟まれるのを緊急回避するために開駆動に切り替えるいわゆる反転の場合、その開駆動時の可動扉11L、11Rの速度は、通常の開駆動時の速度と異なる値を設定してもよい。
開閉強度は、可動扉11L、11Rの開閉時の力の大きさであり、後述するモータ42の発生トルク値で制御される。上記の開閉速度と同様に、基本的には可動扉11L、11Rで等しい開閉強度とするのが好適である。また、通常開閉時とそれ以外の時で異なる開閉強度を設定してもよい。開口幅は、扉部10が全開のときの第1の可動扉11Lと第2の可動扉11Rの水平方向の間隔である。図2に示されるように、第1の可動扉11Lの全閉位置と全開位置の間の移動距離をW1、第2の可動扉11Rの全閉位置と全開位置の間の移動距離をW2とすれば、開口幅はW1+W2で表される。ここで、移動距離W1、W2は、自動ドア100の水平方向寸法に収まる範囲で個別に設定できる。
図2には、図1のセンサ30の例として、起動センサ31と、補助センサ32が設けられる。起動センサ31は、扉部10の上方の無目60の表面に設けられる光電センサである。起動センサ31は、赤外線等の光を床面に向けて発射する投光部と、床面からの反射光を検出する受光部を備える。自動ドア100に通行者が近づいて光を遮ると受光部の受光量が変化するため、通行者を検出できる。このような起動センサ31での検出情報が後述する開閉情報通信部301を介してコントローラ20に入力されると、ドアエンジン40の駆動により扉部10が開く。
なお、起動センサ31は、マイクロ波等の電波や超音波の反射により通行者を検出する構成としてもよい。また、図2で31Aとして示すように、可動扉11Lおよび11Rの少なくとも一方に設けられるタッチプレートが通行者によって押されることで通行者を検出する構成としてもよい。
補助センサ32は、扉部10の第1の固定扉12Lと第2の固定扉12Rに設けられる光電センサである。補助センサ32は、第1の固定扉12Lおよび第2の固定扉12Rの一方に設けられる投光部と、他方に設けられる受光部を備える。投光部と受光部は床面から同じ高さに設けられ、投光部から水平方向に発射される赤外線等の光を受光部で検出する。扉部10が開いている状態で、その開口部を通行者が通過して光を遮ると受光部の受光量が変化するため、通行者を検出できる。補助センサ32の主な目的は閉保護であり、可動扉11L、11Rの閉動作中に補助センサ32が通行者を検出すると、コントローラ20は閉駆動を中止して開駆動に切り替える反転制御を行う。これにより、通行者が閉じる可動扉11L、11Rに挟まれるのを防止できる。なお、このような閉保護の制御において、補助センサ32と同様に光電センサで構成される起動センサ31の検出情報を併用することで、通行者の検出精度を高めて安全性を更に向上できる。
なお、補助センサ32は、マイクロ波等の電波や超音波の反射により通行者を検出する構成としてもよい。また、補助センサ32は固定扉12L、12Rとは異なる場所に設けてもよい。例えば、起動センサ31と同様に無目60に設けてもよいし、自動ドア100近傍の天井に設置してもよい。このような補助センサ32を複数設ければ、コスト高にはなるものの、安全性が飛躍的に高まる。
上記の起動センサ31および補助センサ32は、出力段に増幅器を備えており、各センサでの検出値を、後段のコントローラ20で扱える所定のレベルまで増幅する。したがって、センサの検出強度が低い場合は増幅率が高くなり、センサの検出強度が大きい場合は増幅率が低くなる。このように、各センサの増幅率は各センサの検出強度を示すデータになっている。
ドアエンジン40は、モータ駆動部41と、モータ42と、駆動プーリ43を備える。モータ駆動部41は、インテリジェントパワーモジュール(IPM)で構成され、コントローラ20の制御の下でモータ42を駆動する電圧ないし電流を発生させる。回転動力を発生させる動力源としてのモータ42は、各種の公知のモータとして構成できるが、本実施形態では、一例として、ホール素子を用いたエンコーダ42Aを備えるブラシレスモータとする。エンコーダ42Aで検出されたモータ42の回転子の位置がモータ駆動部41に入力され、それに応じた駆動電圧ないし駆動電流がモータ42に印加されることで、所望の回転動力が発生される。モータ42によって回転駆動される駆動プーリ43は、図示しない歯車機構等を介してモータ42の回転子と連結され、連動して回転する。
動力伝達部50は、ドアエンジン40で発生された動力を扉部10に伝達し、可動扉11L、11Rを開閉駆動する。動力伝達部50は、動力伝達ベルト51、従動プーリ52、連結部材53を備える。動力伝達ベルト51は、内周面に多数の歯が形成された環状のタイミングベルトであり、図2の右側において駆動プーリ43に巻き付けられ、図2の左側において従動プーリ52に巻き付けられる。この状態において動力伝達ベルト51の水平方向の寸法は、駆動プーリ43と従動プーリ52の水平方向の距離に等しく、また可動扉11L、11Rの可動域の水平方向の寸法と同程度である。モータ42により駆動プーリ43が回転すると、動力伝達ベルト51を介して従動プーリ52が連動して回転する。
連結部材53は、可動扉11L、11Rをそれぞれ動力伝達ベルト51に連結して、開閉駆動する。ここで、一方の可動扉は動力伝達ベルト51の上側に連結され、他方の可動扉は動力伝達ベルト51の下側に連結される。図2の例では、動力伝達ベルト51が反時計回りに回転すると、第1の可動扉11Lが左側に移動し第2の可動扉11Rが右側に移動する開動作となり、動力伝達ベルト51が時計回りに回転すると、第1の可動扉11Lが右側に移動し第2の可動扉11Rが左側に移動する閉動作となる。
以上のような構成の自動ドア100において、起動センサ31が通行者を検出すると、コントローラ20の制御の下、ドアエンジン40が反時計回りの回転動力を発生させ、扉部10を開駆動する。また、開駆動後、通行者が検出されない状態が所定時間継続した場合は、コントローラ20の制御の下、ドアエンジン40が時計回りの回転動力を発生させ、扉部10を閉駆動する。なお、閉駆動中に補助センサ32や起動センサ31が通行者を検出すると、コントローラ20が閉駆動から開駆動に切り替える反転制御を行う。
図1に戻り、本実施形態の自動ドア管理装置1を詳細に説明する。自動ドア管理装置1の主要な機能は、コントローラ20と、センサ30と、記憶部70により実現される。
コントローラ20は、マイクロコントローラに実装された演算処理装置で実現され、自動ドア100における各種の情報処理と制御を司る。コントローラ20は、開閉情報通信部201と、特定情報通信部202と、監視部203と、診断部204と、動作モード変更部205と、提示部206を備える。
開閉情報通信部201は、センサ30およびドアエンジン40を含む自動ドア100の各種の構成機器と、自動ドア100の開閉制御に必要な情報を通信する。特定情報通信部202は、開閉情報通信部201で通信される開閉制御に必要な情報とは異なる、通信相手を特定する特定情報を通信する。ここで、開閉情報通信部201および特定情報通信部202は、ソフトウェア的には区別可能な通信機能として実現されるが、ハードウェア的には共通の通信回路で実現される。一般的な自動ドア100は、コントローラ20と各構成機器の間でCAN等の標準規格に則った通信が可能であり、そのための通信回路がコントローラ20と各構成機器に設けられている。開閉情報通信部201および特定情報通信部202は、このような既存の通信回路を利用して実現できる。なお、開閉情報通信部201および特定情報通信部202の具体的な通信の内容は後述する。
監視部203は、特定情報通信部202と、それに対応するセンサ30の特定情報通信部302の間の特定情報の通信の成否を監視する。診断部204は、監視部203が特定情報の通信の失敗を検知した際に、自動ドア100の状態を診断する。動作モード変更部205は、監視部203が特定情報の通信の失敗を検知した際に、モータ駆動部41を介して自動ドア100の動作モードを変更する。提示部206は、監視部203が特定情報の通信の失敗を検知した際に、その旨を提示する。以上の各機能部の詳細は後述する。
センサ30は、検出部300と、開閉情報通信部301と、特定情報通信部302と、監視部303と、診断部304と、動作モード変更部305と、提示部306を備える。本図のセンサ30は、図2の起動センサ31と補助センサ32をまとめて一つの機能ブロック(30)で示すが、実際は起動センサ31と補助センサ32それぞれに対応した別個の機能ブロック(30)が存在する。また、補助センサ32が複数設けられる場合は、それぞれの補助センサに対応した別個の機能ブロック(30)が存在する。さらに、センサ以外にコントローラ20と通信可能な自動ドア100の構成機器がある場合は、それに対応した機能ブロック(30)が存在する(ただし、センサに特有の検出部300は、その構成機器に特有の機能ブロックに置き換わる)。このような構成機器としては、扉部10の施錠と解錠を行う電気錠や、扉部10の開閉動作等を音声で案内するスピーカが例示される。
検出部300は、いずれも光電センサで構成される起動センサ31および補助センサ32において、受光量の変化から通行者を検出する機能ブロックである。上述の通り、検出部300は、電波や超音波の検出量の変化から通行者を検出するものでもよい。また、起動センサ31では、通行者によるタッチプレート31Aの操作に基づき通行者を検出するものでもよい。
開閉情報通信部301は、開閉情報通信部201との間で、ドアの開閉制御に必要な情報を通信する。開閉情報通信部301が送信部として機能する場合、検出部300の検出情報を開閉情報通信部201に送信する。その送信情報が起動センサ31の通行者検出情報の場合、それを受けて開閉情報通信部201はドアエンジン40を介して扉部10を開駆動する。また、その送信情報が補助センサ32の通行者検出情報で、扉部10が閉駆動中の場合、それを受けて開閉情報通信部201はドアエンジン40を介して扉部10を開駆動に反転する。一方、開閉情報通信部301が受信部として機能する場合、後述するように、開閉情報通信部201から扉部10の開閉状態等の自動ドア100の動作、状態、制御に関する情報を受信する。
以下、特定情報通信部302、監視部303、診断部304、動作モード変更部305、提示部306は、それぞれ、コントローラ20の特定情報通信部202、監視部203、診断部204、動作モード変更部205、提示部206と同様の機能ブロックであるため、重複した説明は避ける。
なお、図1で示す機能ブロックは本実施形態の要点を説明するための最小限のものであり、実際の実装では図示されない多数の構成要素が設けられる。特に、自動ドア100全体を制御するコントローラ20には、本実施形態では説明しない多くの複雑な機能が求められるため、比較的高度な演算処理能力を持つマイクロコントローラ等で実装する必要がある。これに対して、センサ30では、既存のCAN通信回路等で実現可能な通信部301、302を除くと、新たに求められる制御機能は図示された監視部303、診断部304、動作モード変更部305、提示部306に実質的に限定される。したがって、センサ30にこれらの制御機能を実装する場合、コントローラ20ほどの高度な演算処理能力は求められず、比較的安価に実現できる。
記憶部70は、自動ドア100の各種のデータを記憶する汎用メモリであり、コントローラ20およびセンサ30等の各種構成機器からアクセス可能に構成される。後述するように、本実施形態では、コントローラ20の特定情報通信部202とセンサ30の特定情報通信部302の間の特定情報の通信履歴の記憶に記憶部70が利用される。
続いて、以上のような構成の自動ドア管理装置1におけるコントローラ20とセンサ30の間の通信と、それに基づく制御について説明する。
まず、コントローラ20の開閉情報通信部201とセンサ30の開閉情報通信部301の間の通信について説明する。開閉情報通信部301が送信側、開閉情報通信部201が受信側となる場合、上述の通り、検出部300の検出情報がセンサ30からコントローラ20に送信され、それに基づいてドアエンジン40が駆動される。
一方、開閉情報通信部201が送信側、開閉情報通信部301が受信側となる場合、扉部10の開閉状態等の自動ドア100の動作、状態、制御に関する以下のような情報がコントローラ20からセンサ30に送信される。
・自動ドア100の動作状態に関する情報:例えば、扉部10の動作状態に応じた「全閉待機時」、「全開待機時」、「停止中」(全閉待機時、全開待機時以外で扉部10が停止中)、「閉作動中」、「開作動中」、「開閉作動中」等の情報
・自動ドア100に発生した異常に関する情報
・扉部10の開閉状態に関する情報:例えば、扉部10が全閉位置まで到達したときに出力される「全閉リミット」、扉部10が全開位置まで到達したときに出力される「全開リミット」等の情報
・自動ドア100の動作モードに関する情報
・各種構成機器(センサ、電気錠、スピーカ等)を制御する情報
以上のような情報は、コントローラ20で随時生成され、センサ30を含む各種構成機器に適時に送信される。これにより、各種構成機器が状況に応じて適切に動作することが可能になる。また、特定の情報(例えば「全閉リミット」「全開リミット」)が全ての構成機器にコントローラ20から常時供給されるようにしてもよい。
続いて、コントローラ20の特定情報通信部202とセンサ30の特定情報通信部302の間の通信について説明する。ここで通信される特定情報は、通信相手を特定するための所定のパターンを有する信号であり、特定情報通信部202および特定情報通信部302のいずれの側からも送信できる。特定情報通信部202および特定情報通信部302の一方が特定情報として第1のパターンの信号を送信すると、それを受信した他方の特定情報通信部は、第1のパターンが既知の場合、それに対応する第2のパターンの信号を特定情報として返信する。それを受信した一方の特定情報通信部は、返信信号に既知の第2のパターンが含まれることをもって、他方の特定情報通信部が所期の通信相手であることを特定できる。このような特定情報の通信を、コントローラ20側(特定情報通信部202)およびセンサ側(特定情報通信部302)から相互に行うことで、コントローラ20とセンサ30はお互いに所期の通信相手であることを特定できる。
また、上記の特定情報の通信が失敗した場合、コントローラ20およびセンサ30の少なくともいずれかに変化が発生していることが分かる。例えば、コントローラ20側から第1のパターンの特定情報を送信したにも関わらず、センサ30から何の反応もない場合や返信信号に第2のパターンが含まれない場合は、センサ30に交換や故障などの変化が発生していることが分かる。同様に、センサ30側から第1のパターンの特定情報を送信したにも関わらず、コントローラ20から何の反応もない場合や返信信号に第2のパターンが含まれない場合は、コントローラ20に交換や故障などの変化が発生していることが分かる。なお、このような特定情報の通信の成否の監視は監視部203、303で行われ、通信失敗時の交換や故障などの判断は診断部204、304で行われる。
特定情報を構成する送信信号パターンとしての第1のパターンおよび返信信号パターンとしての第2のパターンは、それぞれ送信側および受信側(返信側)で既知であればどのようなものでもよい。また、コントローラ20およびセンサ30その他の構成機器ごとに異なる第1のパターンおよび第2パターンを設定してもよい。これらの信号パターンは、0と1のデジタル値の任意の組合せによる信号列(ビット列やバイト列)で実現できるが、より効果的な確認のために以下のように構成するのが好ましい。
特定情報の信号パターンの先頭に、それが特定情報であることを示す固有信号列を付加する。この固有信号列は、送信信号(第1のパターン)にも返信信号(第2のパターン)にも共通して挿入される。この固有信号列によって特定情報の通信であることが分かるので、より優先度の高い自動ドア100の開閉制御に必要な情報を通信する必要がある際は、特定情報の通信を迅速に中断できる。なお、このように送信側と返信側で共通の固有信号列のみで簡易的に特定情報を構成することもできる。
上記の固有信号列に続く特定情報の本体部分の信号列を、送信元の個体識別情報に基づいて構成する。すなわち、コントローラ20が生成する送信信号(第1のパターン)および返信信号(第2のパターン)には、コントローラ20のシリアル番号等の個体識別情報に基づく信号列を含ませ、センサ30が生成する送信信号(第1のパターン)および返信信号(第2のパターン)には、センサ30のシリアル番号等の個体識別情報に基づく信号列を含ませる。これにより、特定情報の通信時に通信相手の個体識別情報まで分かるので、確実に通信相手を特定できる。なお、個体識別情報に基づき信号列を構成する際に暗号化を行うことがセキュリティ観点から好ましい。
続いて、以上のような特定情報の通信に基づく制御について説明する。監視部203、303は、特定情報の通信の成否をコントローラ20側、センサ30側でそれぞれ監視する。コントローラ20側の監視部203は、特定情報通信部202が特定情報通信部302から所期の信号パターンの特定情報を受信した場合に通信が成功したと判断し、特定情報通信部202が特定情報を送信した後の所定時間内に特定情報通信部302から所期の信号パターンの特定情報を受信しない場合に通信が失敗したと判断する。同様に、センサ30側の監視部303は、特定情報通信部302が特定情報通信部202から所期の信号パターンの特定情報を受信した場合に通信が成功したと判断し、特定情報通信部302が特定情報を送信した後の所定時間内に特定情報通信部202から所期の信号パターンの特定情報を受信しない場合に通信が失敗したと判断する。
診断部204、304は、監視部203、303が特定情報の通信の失敗を検知した際の診断を、コントローラ20側、センサ30側でそれぞれ行う。診断の類型は交換と故障の二つに大別され、それぞれの類型がコントローラ20およびセンサ30で発生しうるので、典型的には以下の四つのケースがある。
(1)センサ30が交換
(2)センサ30が故障
(3)コントローラ20が交換
(4)コントローラ20が故障
以下それぞれのケースを説明する。
(1)センサ30が交換
コントローラ20の監視部203が特定情報の通信の失敗を検知した際は、通信相手のセンサ30の特定情報通信部302が既定の特定情報を通信できない状況にあるため、センサ30に交換または故障が発生している。センサ30が交換された場合、特定情報の通信には支障が生じるが、CAN等の標準規格に従う限り自動ドア100の開閉制御に必要な情報の通信には支障は生じない。そこで、診断部204は、コントローラ20の開閉情報通信部201とセンサ30の開閉情報通信部301の間の通信状況を確認し、開閉情報通信部201が開閉情報通信部301から自動ドア100の開閉制御に必要な情報を受信している場合、センサ30に交換が発生したと判断する。例えば、開閉情報通信部201が開閉情報通信部301から、検出部300の検出情報に相当する情報を受信していることを確認した場合に交換があったと判断する。
(2)センサ30が故障
コントローラ20の監視部203が特定情報の通信の失敗を検知した際、開閉情報の通信が確認されない場合(上記(1)でセンサ30の交換が確認されない場合)、診断部204はセンサ30に故障が発生したと判断する。
(3)コントローラ20が交換
センサ30の監視部303が特定情報の通信の失敗を検知した際は、通信相手のコントローラ20の特定情報通信部202が既定の特定情報を通信できない状況にあるため、コントローラ20に交換または故障が発生している。コントローラ20が交換された場合、特定情報の通信には支障が生じるが、CAN等の標準規格に従う限り自動ドア100の開閉制御に必要な情報の通信には支障は生じない。そこで、診断部304は、センサ30の開閉情報通信部301とコントローラ20の開閉情報通信部201の間の通信状況を確認し、開閉情報通信部301が開閉情報通信部201から自動ドア100の開閉制御に必要な情報を受信している場合、コントローラ20に交換が発生したと判断する。例えば、開閉情報通信部301が開閉情報通信部201から、上記で例示列挙した「自動ドア100の動作状態に関する情報」「自動ドア100に発生した異常に関する情報」「扉部10の開閉状態に関する情報」「自動ドア100の動作モードに関する情報」「各種構成機器を制御する情報」のいずれかに相当する情報を受信していることを確認した場合に交換があったと判断する。
(4)コントローラ20が故障
センサ30の監視部303が特定情報の通信の失敗を検知した際、開閉情報の通信が確認されない場合(上記(3)でコントローラ20の交換が確認されない場合)、診断部304はコントローラ20に故障が発生したと判断する。
動作モード変更部205、305は、それぞれ監視部203、303が特定情報の通信の失敗を検知した際、それぞれ診断部204、304の診断結果に基づいて、モータ駆動部41を介して自動ドア100の動作モードを変更する。上記の通り、監視部203、303が特定情報の通知の失敗を検知した際は、コントローラ20やセンサ30に交換や故障が発生している可能性があり、より安全性を重視して自動ドア100を稼働する必要がある。そこで、動作モード変更部205、305は、通常時よりも扉部10の開閉速度を低減した低速モード等に切り替える。また、提示部206、306に関して後述するように、低速モード等に切り替わった旨は自動ドア100の保守担当に報知されるため、迅速な点検と復旧を促すことができる。なお、特定情報通信失敗時に切り替える動作モードは、上記の四つのケース(センサ/コントローラが交換/故障)で同じでもよいし、異なってもよい。ケース毎に異なった動作モードを設定する場合、例えば、故障が交換よりリスクが高いとしてより低速の動作モードを設定し、コントローラがセンサよりリスクが高いとしてより低速の動作モードを設定できる。
提示部206、306は、それぞれ監視部203、303が特定情報の通信の失敗を検知した際、その旨を診断部204、304の診断結果や、動作モード変更部205、305の動作モード変更結果と併せて様々な態様で提示する。
例えば、提示部206、306は、LED等の発光デバイスで構成できる。これによれば、監視部203、303の監視結果、診断部204、304の診断結果、動作モード変更部205、305の動作モード変更結果を、発光の色や強度、点滅等の点灯態様を適宜変えながら視覚的に提示できる。このような発光デバイスは、外部から視認可能な位置に設けるのが好ましく、例えば図2で元々外部に露出して設けられている起動センサ31の表面に提示部306を設けることができる。また、図2でコントローラ20は無目60の内部に格納されているが、コントローラ20の提示部206を構成する発光デバイスのみが無目60の表面に露出するように設けることもできる。なお、提示部206、306は音声で情報提示するスピーカ等で構成してもよい。
また、提示部206、306は、有線または無線の接続により、自動ドア100外の通信機器と通信可能な通信デバイスで構成できる。この場合、主に二つの利用形態が想定される。一つ目の利用形態では、自動ドア100の設置現場で保守点検を行う作業員が使用する作業端末を提示部206、306に接続し、監視結果、診断結果、動作モード変更結果を読み出して利用できる。このとき、リアルタイムの結果に加え、記憶部70に経時的に記憶された履歴も利用できる。このように保守点検の現場でコントローラ20やセンサ30の交換や故障に関する包括的なデータを利用できるので、保守点検作業を効率化できる。二つ目の利用形態では、提示部206、306が、インターネット等の公衆情報通信網を介して遠隔にあるサーバに接続され、監視結果、診断結果、動作モード変更結果が随時サーバに送信される。これらの結果は他の自動ドアの情報とともにデータベース化され、各地に設置された自動ドアの保守計画の立案や実行に利用される。また、ある自動ドア100のコントローラ20やセンサ30に交換や故障が発生した場合、その提示部206、306は、その旨を報知するアラート情報を監視結果、診断結果、動作モード変更結果に基づいて生成し、サーバを介して自動ドア100の保守担当に通知する。これを受けた保守担当は点検と復旧のためのアクションを迅速に取ることができる。
図3は、以上のような構成の自動ドア管理装置1の処理を示すフローチャートである。本図の説明において「S」はステップを意味する。自動ドア100に電源が投入されると、コントローラ20側での処理S20と、センサ30側での処理S30が個別に実行される。図示される通り、S20とS30はほとんどのステップが共通している。
コントローラ20側の処理S20は、S21~S26の各ステップで構成される。S21では、特定情報通信部202がセンサ30に向けて特定情報を送信する。続くS22で、特定情報通信部202がセンサ30から所期の特定情報の返信を受け取った場合、監視部203は特定情報の通信の成功を検知する。このとき、センサ30には交換が発生しておらず、特定情報の通信状況を見る限り特段の故障が検知されない。一方、S22で特定情報通信部202がセンサ30から所期の特定情報の返信を受け取らないままS23で所定時間が経過した場合、監視部203は特定情報の通信の失敗を検知する。続くS24では、診断部204がセンサ30を診断し、交換が発生したのか故障が発生したのかを判断する。S25では、動作モード変更部205が、診断部204の診断結果に基づき自動ドア100の動作モードを変更する。S26では、提示部206が、S22での監視結果、S24での診断結果、S25での動作モード変更結果等を各種の態様で提示する。
センサ30側の処理S30は、S31~S36の各ステップで構成される。S31では、特定情報通信部302がコントローラ20に向けて特定情報を送信する。続くS32で、特定情報通信部302がコントローラ20から所期の特定情報の返信を受け取った場合、監視部303は特定情報の通信の成功を検知する。このとき、コントローラ20には交換が発生しておらず、特定情報の通信状況を見る限り特段の故障が検知されない。一方、S32で特定情報通信部302がコントローラ20から所期の特定情報の返信を受け取らないままS33で所定時間が経過した場合、監視部303は特定情報の通信の失敗を検知する。続くS34では、診断部304がコントローラ20を診断し、交換が発生したのか故障が発生したのかを判断する。S35では、動作モード変更部305が、診断部304の診断結果に基づき自動ドア100の動作モードを変更する。S36では、提示部306が、S32での監視結果、S34での診断結果、S35での動作モード変更結果等を各種の態様で提示する。
なお、このような並列的な処理S20およびS30において、その最初のステップ群である特定情報通信ステップS21~23、S31~33は、同一の通信リソース(特定情報通信部202、302)を利用する。そこで、複数ステップでのリソース競合を避けるために、S21~23とS31~33はタイミングをずらして行うのが好ましい。例えば、最初にS21~23を実行し、その完了を待ってS31~33を実行する。
また、上記の特定情報通信ステップS21~23、S31~33を実行する特定情報通信部202、302は、開閉情報通信部201、301と共通の通信回路で実現されるため、ここでもリソース競合が発生する。このように開閉情報通信部201、301の開閉情報の通信と、特定情報通信部202、302の特定情報の通信に競合が発生した場合は、常に開閉情報の通信を優先し、開閉情報の通信時は特定情報の通信を禁止する。また、S21~23、S31~33で特定情報の通信中であったとしても、それを即時に中断して開閉情報を優先的に通信する。開閉情報は自動ドア100をリアルタイムで通行する通行者の安全に関わる情報であり、それと比較すれば特定情報は緊急性が低いためである。
以上のS20およびS30を通じて、コントローラ20およびセンサ30の特定が一通り完了する。その後はS40で次の特定タイミングが来るまで待機状態となる。特定タイミングは保守担当のマニュアル操作で任意に設定してもよいし、所定の頻度や時間帯を予め設定してもよい。頻度は例えば一日毎、一週毎、一月毎を設定する。時間帯は例えば通行者の少ない夜間を設定する。
以上のようなフローチャートにおいて、自動ドア100の電源投入直後に特定ステップS20およびS30を実行することで、コントローラ20またはセンサ30の交換を効果的に検知できる。すなわち、コントローラ20またはセンサ30を交換する際は自動ドア100の電源を切る必要があるため、交換後に電源を再投入した際に特定ステップS20およびS30を実行すれば、直ちに交換を検知できる。特に第三者によって不正に交換が行われた場合、未知のコントローラ20またはセンサ30が入った状態で自動ドア100を稼働し続けることにはリスクがあるが、電源投入直後に確認を行うことで早期にリスクを認識して迅速に保守対応を行える。
また、コントローラ20側の処理S20と、センサ30側の処理S30を別々に実行することで、コントローラ20およびセンサ30の一方側に交換や故障が発生したとしても、他方側の処理でそれを検知できる。したがって、交換や故障に対するシステムの堅牢性が向上する。
以上、本発明を実施形態に基づいて説明した。実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
実施形態では、監視部203、303、診断部204、304、動作モード変更部205、305、提示部206、306の各機能ブロックがコントローラ20とセンサ30の双方に設けられたが、これらの機能ブロックは自動ドア100外の情報処理装置内に実現されてもよい。
例えば、自動ドア100の設置現場で保守点検を行う作業員が使用する作業端末内に監視部、診断部、動作モード変更部、提示部の各機能を実現できる。この場合、自動ドア100と通信可能な状態で接続された作業端末が、コントローラ20とセンサ30の間の特定情報の通信の成否を監視し(監視部)、その失敗を検知した際にコントローラ20とセンサ30の間の開閉情報の通信状況に基づきそれぞれを診断し(診断部)、その診断結果に基づき作業員のマニュアル操作または自動で自動ドア100の動作モードを変更し(動作モード変更部)、作業端末の表示画面等で監視結果、診断結果、動作モード変更結果等を提示する(提示部)。
同様に、インターネット等の公衆情報通信網を介して自動ドア100と接続された遠隔にあるサーバやコンピュータ内にも監視部、診断部、動作モード変更部、提示部の各機能を実現できる。この場合、自動ドア100と通信可能な状態で接続されたサーバまたはコンピュータが、コントローラ20とセンサ30の間の特定情報の通信の成否を監視し(監視部)、その失敗を検知した際にコントローラ20とセンサ30の間の開閉情報の通信状況に基づきそれぞれを診断し(診断部)、その診断結果に基づきマニュアル操作または自動で自動ドア100の動作モードを変更し(動作モード変更部)、サーバやコンピュータの表示画面等で監視結果、診断結果、動作モード変更結果等を提示する(提示部)。
以上のような機能ブロックを自動ドア100外で実現することにより、自動ドア100の状態の影響を受けにくい堅牢なシステムを構成できる。特に、コントローラ20およびセンサ30の双方に交換や故障が発生している場合も、それらを検知できる。なお、実施形態でも説明したように、監視部、診断部、動作モード変更部、提示部の各機能ブロックは、リアルタイムの通信情報(開閉情報および特定情報)だけでなく、記憶部70に記憶されたそれらの履歴を利用できる。つまり、上記の例で各機能ブロックが実現される作業端末や、遠隔のサーバまたはコンピュータは、記憶部70にアクセス可能であり、そこに記憶された履歴を利用できる。
なお、実施形態で説明した各装置の機能構成はハードウェア資源またはソフトウェア資源により、あるいはハードウェア資源とソフトウェア資源の協働により実現できる。ハードウェア資源としてプロセッサ、ROM、RAM、その他のLSIを利用できる。ソフトウェア資源としてオペレーティングシステム、アプリケーション等のプログラムを利用できる。
本明細書で開示した実施形態のうち、複数の機能が分散して設けられているものは、当該複数の機能の一部又は全部を集約して設けても良く、逆に複数の機能が集約して設けられているものを、当該複数の機能の一部又は全部が分散するように設けることができる。機能が集約されているか分散されているかにかかわらず、発明の目的を達成できるように構成されていればよい。
1 自動ドア管理装置、10 扉部、20 コントローラ、30 センサ、40 ドアエンジン、50 動力伝達部、70 記憶部、100 自動ドア、201 開閉情報通信部、202 特定情報通信部、203 監視部、204 診断部、205 動作モード変更部、206 提示部、300 検出部、301 開閉情報通信部、302 特定情報通信部、303 監視部、304 診断部、305 動作モード変更部、306 提示部。

Claims (15)

  1. 自動ドアを開閉制御する制御部と、
    前記自動ドアを構成するとともに、前記制御部と通信可能な構成機器と
    を備え、
    前記制御部および前記構成機器は、前記開閉制御に必要な情報とは異なる、自機および通信相手の少なくとも一方を特定する特定情報を相互に通信する
    自動ドア管理装置。
  2. 前記制御部および前記構成機器の一方は、前記特定情報として第1のパターンの信号を送信し、
    前記制御部および前記構成機器の他方は、前記第1のパターンが既知の場合、それに対応する第2のパターンの信号を前記特定情報として返信する
    請求項1に記載の自動ドア管理装置。
  3. 前記第1のパターンおよび前記第2のパターンの少なくとも一方は、その信号の送信元の個体識別情報に基づいて構成される
    請求項2に記載の自動ドア管理装置。
  4. 前記特定情報の通信は、少なくとも自動ドアの電源投入時から所定時間内に行う
    請求項1から3のいずれかに記載の自動ドア管理装置。
  5. 前記開閉制御に必要な情報の通信時は、前記特定情報の通信を禁止する
    請求項1から4のいずれかに記載の自動ドア管理装置。
  6. 前記特定情報の通信の履歴を記憶する記憶部を備える
    請求項1から5のいずれかに記載の自動ドア管理装置。
  7. 前記特定情報の通信の成否を監視する監視部を備える
    請求項1から6のいずれかに記載の自動ドア管理装置。
  8. 前記監視部は、前記制御部と前記構成機器の双方に設けられる
    請求項7に記載の自動ドア管理装置。
  9. 前記監視部が前記特定情報の通信の失敗を検知した際に、自動ドアの状態を診断する診断部を備え、
    当該診断部は、前記制御部と前記構成機器が前記開閉制御に必要な情報を通信している場合は前記制御部および前記構成機器の少なくとも一方に交換が発生したと判断し、そうでない場合は前記制御部および前記構成機器の少なくとも一方に故障が発生したと判断する
    請求項7または8に記載の自動ドア管理装置。
  10. 前記監視部が、前記制御部が前記特定情報を送信し、前記構成機器が前記特定情報を送信しないことを検知した際、
    前記診断部は、前記構成機器が前記開閉制御に必要な情報を前記制御部と通信しているときは前記構成機器に交換が発生したと判断し、そうでない場合は前記構成機器に故障が発生したと判断する
    請求項9に記載の自動ドア管理装置。
  11. 前記監視部が、前記構成機器が前記特定情報を送信し、前記制御部が前記特定情報を送信しないことを検知した際、
    前記診断部は、前記制御部が前記開閉制御に必要な情報を前記構成機器と通信しているときは前記制御部に交換が発生したと判断し、そうでない場合は前記制御部に故障が発生したと判断する
    請求項9または10に記載の自動ドア管理装置。
  12. 前記監視部が前記特定情報の通信の失敗を検知した際に、自動ドアの動作モードを変更する動作モード変更部を備える
    請求項7から11のいずれかに記載の自動ドア管理装置。
  13. 前記監視部が前記特定情報の通信の失敗を検知した際に、その旨を提示する提示部を備える
    請求項7から12のいずれかに記載の自動ドア管理装置。
  14. 自動ドアを開閉制御する制御部と、前記制御部と通信可能な構成機器とを備える自動ドアにおいて、
    前記制御部および前記構成機器に、前記開閉制御に必要な情報とは異なる、自機および通信相手の少なくとも一方を特定する特定情報を相互に通信させるステップを備える
    自動ドア管理方法。
  15. 自動ドアを開閉制御する制御部と、前記制御部と通信可能な構成機器とを備える自動ドアにおいて、
    前記制御部および前記構成機器に、前記開閉制御に必要な情報とは異なる、自機および通信相手の少なくとも一方を特定する特定情報を相互に通信させるステップをコンピュータに実行させる
    自動ドア管理プログラム。
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