JP2022064715A - 冷蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】外観の目視だけでは判別が困難な貯蔵室内の食品の状態及び品質について判定できる冷蔵庫を提供する。【解決手段】冷蔵庫本体1は、特定波長の光を吸収して蛍光を発する食品が収納される野菜室12と、野菜室12内の食品に前記特定波長の光を照射する発光装置15と、野菜室12内の食品が発する蛍光の波長の光を検出するカメラ14と、カメラ14の検出結果に基づいて、野菜室12内の食品の品質を判定する食品品質判定部64と、を備える。【選択図】図3
Description
本開示は、冷蔵庫に関するものである。
冷蔵庫においては、庫内を撮像するための撮像手段と、撮像手段で撮像した庫内の画像情報を外部の装置に送信するための通信手段と、を備え、貯蔵室内の食品の状態を外部から確認できるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に示されるような冷蔵庫においては、貯蔵室内の食品の状態が、画像で目視できる外観からしか判別できない。例えば、葉物野菜では、外観に目視でも確認できる色変化が起きている場合、劣化が進んで黄変したり褐変したり等、枯れて食用に適さなくなっている。また、アボカドでは、熟成、劣化が進んでも表皮の色変化が乏しいため、外観からでは気づかないうちに内部が腐っている場合も起こり得る。
本開示は、このような課題を解決するためになされたものである。その目的は、外観の目視だけでは判別が困難な貯蔵室内の食品の状態及び品質について判定できる冷蔵庫を提供することにある。
本開示に係る冷蔵庫は、特定波長の光を吸収して蛍光を発する食品が収納される貯蔵室と、前記貯蔵室内の食品に前記特定波長の光を照射する光照射手段と、前記貯蔵室内の食品が発する蛍光の波長の光を検出する光検出手段と、前記光検出手段の検出結果に基づいて、前記貯蔵室内の食品の品質を判定する判定部と、を備える。
本開示に係る冷蔵庫によれば、外観の目視だけでは判別が困難な貯蔵室内の食品の状態及び品質について判定できるという効果を奏する。
本開示に係る冷蔵庫を実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一又は相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化又は省略する。以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を表現することがある。なお、本開示は以下の実施の形態に限定されることなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、各実施の形態の自由な組み合わせ、各実施の形態の任意の構成要素の変形、又は各実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
実施の形態1.
図1から図4を参照しながら、本開示の実施の形態1について説明する。図1は冷蔵庫の構成を示す側断面図である。図2は冷蔵庫の制御系統の構成を示すブロック図である。図3は冷蔵庫が備える制御装置の機能的構成を示すブロック図である。図4は冷蔵庫の動作の一例を示すフロー図である。
図1から図4を参照しながら、本開示の実施の形態1について説明する。図1は冷蔵庫の構成を示す側断面図である。図2は冷蔵庫の制御系統の構成を示すブロック図である。図3は冷蔵庫が備える制御装置の機能的構成を示すブロック図である。図4は冷蔵庫の動作の一例を示すフロー図である。
図1に示すように、この実施の形態に係る家庭用の冷蔵庫本体1は、複数の異なる温度帯の貯蔵室を備えている。これらの複数の貯蔵室は、発泡ウレタン等の断熱部材からなる断熱筐体内において仕切られて設けられている。これらの貯蔵室は、具体的にここでは、冷蔵室7、チルド室8、切替室9、製氷室10、冷凍室11及び野菜室12である。貯蔵室は、冷蔵庫本体1において上下方向に4段構成となって配置されている。
冷蔵室7及びチルド室8は、冷蔵庫本体1の最上段に配置されている。冷蔵室7の前面部には扉が開閉自在に設けられている。冷蔵室7の内部の最下段は仕切られており、チルド室8が設けられている。チルド室8には、引出し式の容器が備えられている。チルド室8は、冷蔵室7の内部に設けられているが、冷蔵室7より低い温度を保つことができる貯蔵室である。
冷蔵室7の1つ下段、すなわち、冷蔵庫本体1の上から2段目には、切替室9及び製氷室10が配置されている。これらの切替室9及び製氷室10は、冷蔵庫本体1の上から2段目において左右に並べて配置されている。このため、図1においては、これらの切替室9及び製氷室10が図面に向かって奥行き方向に重なっている。切替室9は、使用者が操作パネル5を操作することにより、予め定められた複数の設定温度のうちから所望の温度を選択し、室内の温度を切り替えることができる。
切替室9及び製氷室10の1つ下段、すなわち、冷蔵庫本体1の上から3段目には、冷凍室11が配置されている。冷凍室11は、主に貯蔵対象を比較的長期にわたって冷凍保存する際に用いるためのものである。冷凍室11の1つ下段、すなわち、冷蔵庫本体1の最下段には、野菜室12が配置されている。野菜室12は、主に果菜類、葉菜類、根菜類等の野菜、果物等を収納するためのものである。
冷蔵室7の正面部には、当該冷蔵室7を開閉するための冷蔵室扉7aが設けられている。冷蔵室扉7aは、例えば、両開き式の回転式の扉である。両開き式の冷蔵室扉7aは、右扉及び左扉により構成されている。冷蔵室扉7aの外側表面には、操作パネル5が設けられている。
切替室9、製氷室10、冷凍室11及び野菜室12は、例えば、それぞれ、引出し式の扉によって開閉される。これらの引出し式の扉は、各貯蔵室の左右の内壁面に水平に形成されたレールに沿って冷蔵庫本体1の奥行方向にスライドできるようになっている。冷蔵庫の使用者は、引出し式の扉をスライドさせることで、切替室9、製氷室10、冷凍室11及び野菜室12を開閉する。
野菜室12について具体的に述べると、野菜室12は、野菜室扉12aによって開閉される。冷蔵庫本体1は、扉開閉検知センサ13を備えている。扉開閉検知センサ13は、野菜室扉12aの開閉状態を検知するためのものである。扉開閉検知センサ13は、野菜室12の前面開口の縁部における野菜室扉12aと対向する位置に設けられている。扉開閉検知センサ13は、例えば、一般的なマグネット方式のスイッチである。つまり、この例の扉開閉検知センサ13は、野菜室扉12aに埋め込まれた磁石の近接を、冷蔵庫本体1本体側の断熱箱体90に設置されたリードスイッチによって検出する。
野菜室12内に食品等を収納できる野菜室収納ケースが設けられてもよい。野菜室収納ケースは、例えば、野菜室12内に引き出し自在に格納される。この場合、野菜室収納ケースは、野菜室扉12aに設けられたフレームによって支持される。野菜室収納ケースは、野菜室扉12aに連動して引き出される。
なお、冷蔵庫本体1に備えられた貯蔵室の数、貯蔵室の配置、貯蔵室を開閉するための扉の構成等は、以上で説明した例に限定されるものではない。例えば、冷蔵室7を開閉するための扉は、スライド式であってもよい。また、切替室9、製氷室10、冷凍室11及び野菜室12を開閉するための扉は、回転式であってもよい。
冷蔵庫本体1は、各貯蔵室へ供給する空気を冷却するための冷凍機構として、圧縮機2、冷却器3、送風機4及び風路16等を備える。圧縮機2及び冷却器3は、図示を省略している凝縮器及び絞り装置等とにより、冷凍サイクルを構成している。圧縮機2は、冷凍サイクル内の冷媒を、圧縮して吐出する。凝縮器は、圧縮機2から吐出された冷媒を凝縮させる。絞り装置は、凝縮器から流出した冷媒を膨張させる。冷却器3は、絞り装置で膨張した冷媒によって、各貯蔵室へ供給する空気を冷却する。圧縮機2は、例えば、図1に示すように、冷蔵庫本体1の背面側の下部に配置される。
風路16は、冷凍サイクルによって冷却された空気を各貯蔵室へ供給するためのものである。風路16は、例えば、冷蔵庫本体1の背面側に配置されている。冷凍サイクルを構成している冷却器3は、この風路16内に設置される。また、風路16内には、冷却器3で冷却された空気を各貯蔵室へ送るための送風機4も設置されている。
送風機4が動作すると、冷却器3で冷却された空気、すなわち冷気が、風路16を通って、冷凍室11、切替室9、製氷室10及び冷蔵室7へ送られる。これにより、冷凍室11、切替室9、製氷室10及び冷蔵室7の各貯蔵室内が冷却される。また、野菜室12には、冷蔵室7から戻った冷気が図示しない戻り風路を介して導入される。これにより、野菜室12内が冷却される。野菜室12を通過した空気は、冷却器3が設置されている風路16内へと戻される。風路16内へと戻された空気は、再び冷却器3によって冷却され、冷蔵庫本体1内を循環する。
また、風路16からそれぞれの貯蔵室へと通じる中途の箇所には、ダンパが設けられている。このダンパは、図1では図示を省略している。各ダンパの開閉状態が変化することで、各貯蔵室へと供給される冷気の風量が調節される。貯蔵室へと供給される冷気の風量は、送風機4の運転が制御されることによっても調節される。また、各貯蔵室へと供給される空気の温度は、圧縮機2の運転が制御されることで調節される。
各貯蔵室には、内部の温度を検出するサーミスタが設置される。前述したダンパ、送風機4及び圧縮機2は、サーミスタの検出結果に基いて制御される。ダンパ、送風機4及び圧縮機2は、各貯蔵室内の温度が予め設定された設定温度になるように制御される。この実施の形態において、以上のように設けられた圧縮機2と冷却器3とを含む冷凍サイクル回路、送風機4、風路16及びダンパは、貯蔵室の内部を冷却する冷却手段の一例である。
この実施の形態に係る冷蔵庫本体1は、発光装置15を備えている。発光装置15は、野菜室12内部の背面部に取り付けられている。発光装置15は、貯蔵室である野菜室12の内部に光を照射可能である。
なお、野菜室12内に野菜室収納ケースがある場合、野菜室収納ケースに窓部が設けられる。窓部は野菜室収納ケースの背面における発光装置15に対向する部分に配置される。発光装置15は、窓部を通して野菜室収納ケースの内部に光を照射できるようになっている。野菜室収納ケースの少なくとも窓部に相当する部分に、発光装置15から照射される光を透過させる性質の材料を用いるようにしてもよい。
発光装置15の位置は、野菜室12内の背面に限られない。野菜室12内の食品に光を照射できるのであれば、発光装置15を野菜室12内の天井面等に設置してもよい。また、発光装置15を野菜室12内の複数箇所に設置してもよい。
この実施の形態に係る冷蔵庫本体1は、カメラ14を備えている。カメラ14は、野菜室12内部の背面部に取り付けられている。カメラ14は、貯蔵室である野菜室12内の画像を撮影可能である。カメラ14の位置は、野菜室12内の背面に限られない。野菜室12内の食品の画像を撮影できるのであれば、カメラ14を野菜室12内の天井面等に設置してもよい。また、カメラ14を野菜室12内の複数箇所に設置してもよい。
冷蔵庫本体1は、制御装置6を備えている。制御装置6は、例えば、図1に示すように、冷蔵庫本体1の背面側の上部に設けられる。制御装置6には、冷蔵庫本体1の動作を制御するための制御回路等が備えられている。制御装置6の各機能は、この制御回路によって実現される。
図2は、この実施の形態に係る冷蔵庫本体1の制御系統の要部構成を機能的に示すブロック図である。制御装置6の制御回路には、例えば、プロセッサ6a及びメモリ6bが備えられている。制御装置6は、メモリ6bに記憶されたプログラムをプロセッサ6aが実行することによって予め設定された処理を実行し、冷蔵庫本体1を制御する。
プロセッサ6aは、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータあるいはDSPともいう。メモリ6bには、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリー、EPROM及びEEPROM等の不揮発性又は揮発性の半導体メモリ、又は磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク及びDVD等が該当する。
なお、制御装置6の制御回路は、例えば、専用のハードウェアとして形成されてもよい。制御装置6の制御回路の一部が専用のハードウェアとして形成され、かつ、当該制御回路にプロセッサ6a及びメモリ6bが備えられていてもよい。一部が専用のハードウェアとして形成される制御回路には、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又は、これらを組み合わせたもの等が該当する。
また、制御装置6は、通信部6cを備えている。通信部6cは、冷蔵庫本体1の制御装置が外部機器との通信を行うための回路である。冷蔵庫本体1と通信する外部機器としては、例えば、スマートフォン等の携帯端末を挙げることができる。例えば、使用者が携帯端末を操作して冷蔵庫本体1の設定温度の変更を指示したり、庫内状況を確認したりすることができるようにすることが考えられる。
操作パネル5は、入力部5a及び報知部5bを備えている。入力部5aは、各貯蔵室の保冷温度等を設定するための操作スイッチ等である。報知部5bは、各貯蔵室の温度等の各種情報を表示する液晶表示部、表示ランプ、スピーカ等である。操作パネル5は、入力部5aと報知部5bの液晶表示部を兼ねるタッチパネルを備えていてもよい。入力部5aは、使用者による当該入力部5aの操作に応じた信号を制御装置6へ出力する。そして、制御装置6には、操作パネル5の入力部5aからの信号が入力される。また、制御装置6は、操作パネル5の報知部5bに報知制御信号を出力し、報知部5bの動作を制御する。
図2では図示を省略しているが、制御装置6には、各貯蔵室の内部の温度を検出するサーミスタから信号が入力される。また、制御装置6には、扉開閉検知センサ13からの信号も入力される。制御装置6は、入力された信号に基づいて、各貯蔵室内が設定された温度に維持されるように、圧縮機2、冷却器3及び送風機4の動作並びに各ダンパの開度等を制御する処理を実行する。なお、図2では、各ダンパの図示を省略している。
前述したように、野菜室12には、野菜、果物等が収納される。野菜、果物等はクロロフィルを含む食品の例である。クロロフィルを含む食品に特定の波長、具体的には400nm以上500nm以下の波長の光を照射すると、クロロフィルが光を吸収して蛍光を発する。また、野菜、果物等はポリフェノール類を含む食品の例でもある。ポリフェノール類を含む食品に特定の波長、具体的には315nm以上400nm以下の波長の光を照射すると、ポリフェノール類が光を吸収して蛍光を発する。この実施の形態に係る野菜室12は、特定波長の光を吸収して蛍光を発する食品が収納される貯蔵室の一例である。
発光装置15は、野菜室12内の蛍光を発する食品に、前述した特定波長の光を照射する光照射手段である。ここで説明する構成例では、図2に示すように、発光装置15は、複数の光源部として白色LED15a、青色LED15b及びUV-LED15cの3種の発光ダイオード(LED)を備えている。複数の光源部であるこれらの発光ダイオードは、互いに異なる波長の光を照射する。また、複数の光源部であるこれらの発光ダイオードは、個別に発光を制御可能である。
白色LED15aは、白色光を照射し、カメラ14で野菜室12内に収納された食品の状況を撮影する際に点灯される。青色LED15bは、一般的に青色と称される波長範囲の光を照射する。具体的には、青色LED15bは、400nm以上500nm以下の範囲にピーク波長を有する光を照射する。青色LED15bが照射する光のピーク波長は、望ましくは420nm以上490nm以下である。UV-LED15cは、一般的にUVA(紫外線A波)と称される波長範囲の光を照射する。UV-LED15cは、315nm以上400nm以下の範囲にピーク波長を有する光を照射する。UV-LED15cが照射する光のピーク波長は、望ましくは350nm以上380nm以下である。
この実施の形態においては、光照射手段である発光装置15は、光源部としてUV-LED15cを備えることで、前述した特定波長の光として315nm以上400nm以下の範囲にピーク波長を有する第1の光を照射可能である。また、光照射手段である発光装置15は、光源部として青色LED15bを備えることで、前述した特定波長の光として400nm以上500nm以下の範囲にピーク波長を有する第2の光を照射可能である。
青色LED15b及びUV-LED15cが照射する光の光量は、それぞれ0.1[W/m^2]以上10000[W/m^2]以下である。ただし、UV-LED15cが照射する第1の光の光量は、望ましくは4[W/m^2]以上500[W/m^2]以下であり、さらに望ましくは10[W/m^2]以上100[W/m^2]以下である。また、青色LED15bが照射する第2の光の光量は、望ましくは1[W/m^2]以上500[W/m^2]以下であり、さらに望ましくは8[W/m^2]以上100[W/m^2]以下である。
ポリフェノール類を含む食品に前述した波長の第1の光を照射すると、ポリフェノール類がこの光を吸収して蛍光を発する。ポリフェノール類の蛍光は淡く色づいているものもあるが、白色光が多い。クロロフィルを含む食品に前述した波長の第2の光を照射すると、クロロフィルがこの光を吸収して蛍光を発する。クロロフィルの蛍光は680nmあたりにピークを有する赤色光である。カメラ14は、これらの蛍光の波長の光を含む可視光を感知して画像として出力する。すなわち、この実施の形態におけるカメラ14は、野菜室12内の食品が発する蛍光の波長の光を検出する光検出手段である。
図3に示すように、制御装置6は、照射制御部61、カメラ制御部62、食品カテゴリ判別部63、食品品質判定部64及び報知制御部65を備えている。照射制御部61は、発光装置15の発光動作を制御する。前述したように、照射制御部61は、発光装置15が有する複数の光源部である白色LED15a、青色LED15b及びUV-LED15cの発光動作を個別に制御可能である。カメラ制御部62は、カメラ14の撮影動作を制御する。
扉開閉検知センサ13により野菜室扉12aが閉じられたことが検知されると、照射制御部61は、白色LED15aを点灯させる。そして、カメラ制御部62は、白色LED15aが点灯されている間にカメラ14により撮影を行わせる。カメラ14による撮影が終了したら、照射制御部61は白色LED15aを消灯させる。
食品カテゴリ判別部63は、カメラ14により撮影された画像を用いて、野菜室12内の食品のカテゴリを判別する。食品のカテゴリには2種類ある。1つめのカテゴリは、クロロフィルの蛍光を用いて品質を判定する食品が属するカテゴリ(以下、「カテゴリB」と称する)である。2つめのカテゴリは、ポリフェノール類の蛍光を用いて品質を判定する食品が属するカテゴリ(以下、「カテゴリUV」と称する)である。
食品カテゴリ判別部63は、カメラ14により撮影された画像から、野菜室12内に収納されたそれぞれの食品の画像を切り出す。次に、食品カテゴリ判別部63は、切り出されたされた食品画像から特徴量を抽出する。例えば制御装置6のメモリ6b等の記憶手段には、食品画像の特徴量と当該食品が属するカテゴリとが対応付けられた判別用データが予め記憶されている。食品カテゴリ判別部63は、食品画像から抽出された特徴量と、判別用データとを照合して、野菜室12内のそれぞれの食品のカテゴリが、カテゴリBとカテゴリUVのいずれであるのかを判別する。
カテゴリBの食品が野菜室12内に投入されると、照射制御部61は、青色LED15bを点灯させる。そして、カメラ制御部62は、青色LED15bが点灯されている間にカメラ14により撮影を行わせる。カメラ14による撮影が終了したら、照射制御部61は青色LED15bを消灯させる。このようにして、カテゴリBの食品が青色LED15bからの第2の光を受けて発する蛍光が撮影される。また、カテゴリUVの食品が野菜室12内に投入されると、照射制御部61は、UV-LED15cを点灯させる。そして、カメラ制御部62は、UV-LED15cが点灯されている間にカメラ14により撮影を行わせる。カメラ14による撮影が終了したら、照射制御部61はUV-LED15cを消灯させる。このようにして、カテゴリUVの食品がUV-LED15cからの第1の光を受けて発する蛍光が撮影される。
食品品質判定部64は、光検出手段であるカメラ14の検出結果に基づいて、貯蔵室である野菜室12内の食品の品質を判定する判定部である。ここでいう食品の品質には、食品の鮮度、熟度、劣化、及び、擦過、圧迫等による傷みの有無等が含まれる。
食品品質判定部64は、カメラ14により撮影された蛍光に基づいて、食品の品質を判定する。食品が野菜室12内に投入された後、予め設定された一定周期毎に、食品のカテゴリに応じて青色LED15b及びUV-LED15cの一方又は両方が点灯され、カメラ14により食品が発する蛍光が撮影される。食品品質判定部64は、例えばこうして一定周期毎に撮影された蛍光の時間変化に基づいて、食品の品質を判定する。
具体的に例えば、それぞれの食品について最初に撮影された蛍光の状態を初期状態とし、初期状態からの蛍光の変化量が予め設定された第1の基準値以上である場合に、食品品質判定部64は当該食品について「食べ頃」であると判定する。また、初期状態からの蛍光の変化量が予め設定された第2の基準値以上である場合に、食品品質判定部64は当該食品について食べ頃を過ぎて「劣化」していると判定する。なお、第2の基準値は、第1の基準値よりも初期状態からの変化が大きくなる値に設定される。
食品のカテゴリに応じた品質判定について、さらに詳しく説明する。カテゴリBの食品に青色LED15bから前述した波長の第2の光を照射すると、食品に含まれるクロロフィルが683nm付近の波長を中心とした赤色の蛍光を発する。そこで、カテゴリBの食品における蛍光の変化は、光の赤色成分を定量化した指標を用いて評価できる。具体的に例えば、カメラ14により撮影された画像における、L*a*b*(CIELAB)表色系のa*値の変化量を用いることで蛍光の変化を定量化して評価できる。そして、クロロフィルの蛍光の初期状態からの減少量により、食品の熟成、劣化を判定できる。また、クロロフィルの蛍光の初期状態からの増加量により、具体的に例えばジャガイモの緑化を判定できる。
また、カテゴリUVの食品にUV-LED15cから前述した波長の第1の光を照射すると、食品に含まれるポリフェノール類が主に白色の蛍光を発する。そこで、カテゴリBの食品における蛍光の変化は、光の強度の明度又は強度を定量化した指標を用いて評価できる。具体的に例えば、カメラ14により撮影された画像における、L*a*b*表色系のL*値の変化量を用いることで蛍光の変化を定量化して評価できる。そして、ポリフェノール類の蛍光の初期状態からの減少量により、具体的に例えばバナナの成熟等、食品の熟成、劣化を判定できる。また、ポリフェノール類の蛍光の初期状態からの増加量により、擦過、圧迫等による食品の傷みを判定することもできる。
このようにして、ここで説明する構成例においては、食品品質判定部64は、光を照射する光源部に応じて設定される基準により野菜室12内の食品の品質を判定する。このようにすることで、様々な食品の品質を、より適切に判定できる。
報知制御部65は、操作パネル5の報知部5bの動作を制御して、食品品質判定部64による判定結果を報知させる。例えば、食品品質判定部64により食品の食べ頃であると判定された場合、その旨を液晶表示部に表示等して報知させる。また、食品品質判定部64により食品の劣化が始まっていると判定された場合も同様に、その旨を液晶表示部に表示等して報知させる。
以上のように構成された冷蔵庫によれば、特定波長の光を吸収して蛍光を発する食品に対して、当該特定波長の光を照射して励起された蛍光を検出し、この検出結果に基づいて、食品のクロロフィル及びポリフェノール類等の状態について評価して、貯蔵室内の食品の品質を判定できる。このため、外観の目視だけでは判別が困難な貯蔵室内の食品の状態及び品質について判定でき、ひいては、収納した野菜等の食品の適切な使用を促進し、無駄な廃棄の抑制を図ることができる。
次に、以上のように構成された冷蔵庫における食品の品質判定処理の一例について、図4のフロー図を参照しながら説明する。まず、ステップS1で、野菜室扉12aが開き、野菜室12内に食品(例えば野菜)が投入される。続くステップS2で、野菜室扉12aが閉まったことを扉開閉検知センサ13が検知すると、処理はステップS3へと進む。
ステップS3においては、照射制御部61は、発光装置15の白色LED15aを点灯させる。続くステップS4で、カメラ制御部62は、カメラ14に野菜室12内の画像を撮影させる。ステップS4のカメラ14による撮影が終了すれば処理はステップS5へと進んで、照射制御部61は、発光装置15の白色LED15aを消灯させる。ステップS5の後、処理はステップS6に進む。ステップS6においては、食品カテゴリ判別部63は、ステップS4でカメラ14が撮影した画像を用いて、ステップS1で野菜室12内に投入された食品のカテゴリを判別する。食品がカテゴリBであると判定された場合、処理はステップS7へと進む。
ステップS7においては、ステップS1で食品が投入された直後の初期蛍光fluo-b_iniを取得し、例えば制御装置6のメモリ6bに記憶する。そのために、まず、照射制御部61は、発光装置15の青色LED15bを点灯させる。次に、カメラ制御部62は、カメラ14に野菜室12内の画像を撮影させる。カメラ14による撮影が終了すれば、照射制御部61は、発光装置15の青色LED15bを消灯させる。そして、食品品質判定部64は、カメラ14により撮影された食品画像のL*a*b*表色系におけるa*値を初期蛍光fluo-b_iniとして取得する。ステップS7の後、処理はステップS8に進む。
ステップS8においては、食品品質判定部64は、前回に初期蛍光fluo-b_ini又は中間蛍光fluo-b_nを取得してからの経過時間Δtが、予め設定された一定時間Δt_setとなるまで待機する。そして、経過時間ΔtがΔt_setとなれば、処理はステップS9へと進む。
ステップS9においては、ステップS1で投入された食品の中間蛍光fluo-b_nを取得する。そのために、ステップS7と同様に、まず、照射制御部61は、発光装置15の青色LED15bを点灯させる。次に、カメラ制御部62は、カメラ14に野菜室12内の画像を撮影させる。カメラ14による撮影が終了すれば、照射制御部61は、発光装置15の青色LED15bを消灯させる。そして、食品品質判定部64は、カメラ14により撮影された食品画像のL*a*b*表色系におけるa*値を中間蛍光fluo-b_nとして取得する。ステップS9の後、処理はステップS10に進む。
ステップS10においては、食品品質判定部64は、ステップS9で取得した中間蛍光fluo-b_nを、第1の基準値と比較する。この処理例では、第1の基準値は、ステップS7で取得した初期蛍光fluo-b_iniに係数α1を乗じた値に設定される。係数α1は、0<α1<1を満たす値に予め設定されている。そして、中間蛍光fluo-b_nが、第1の基準値(α1×fluo-b_ini)未満でなければ、処理はステップS8へと戻る。一方、中間蛍光fluo-b_nが、第1の基準値(α1×fluo-b_ini)未満であれば、処理はステップS11へと進む。
ステップS11においては、食品品質判定部64は、ステップS9で取得した中間蛍光fluo-b_nを、第2の基準値と比較する。この処理例では、第2の基準値は、ステップS7で取得した初期蛍光fluo-b_iniに係数α2を乗じた値に設定される。係数α2は、0<α2<α1を満たす値に予め設定されている。そして、中間蛍光fluo-b_nが、第2の基準値(α2×fluo-b_ini)を超えていれば、処理はステップS12へと進む。
ステップS12においては、食品品質判定部64は、当該食品の品質が食べ頃であると判定する。そして、報知制御部65は、当該食品が食べ頃であることを操作パネル5の報知部5bにより使用者に報知させる。ステップS12の後、処理はステップS8へと戻る。
一方、ステップS11で、中間蛍光fluo-b_nが、第2の基準値(α2×fluo-b_ini)未満であれば、処理はステップS13へと進む。ステップS13においては、食品品質判定部64は、当該食品の品質が劣化を開始していると判定する。そして、報知制御部65は、当該食品の劣化が始まっていることを操作パネル5の報知部5bにより使用者に報知させる。ステップS13の処理が完了すると、一連の処理は終了となる。
一方、ステップS6で食品がカテゴリUVであると判定された場合、処理はステップS14へと進む。ステップS14においては、ステップS1で食品が投入された直後の初期蛍光fluo-UV_iniを取得し、例えば制御装置6のメモリ6bに記憶する。そのために、まず、照射制御部61は、発光装置15のUV-LED15cを点灯させる。次に、カメラ制御部62は、カメラ14に野菜室12内の画像を撮影させる。カメラ14による撮影が終了すれば、照射制御部61は、発光装置15のUV-LED15cを消灯させる。そして、食品品質判定部64は、カメラ14により撮影された食品画像のL*a*b*表色系におけるL*値を初期蛍光fluo-UV_iniとして取得する。ステップS14の後、処理はステップS15に進む。
ステップS15においては、食品品質判定部64は、前回に初期蛍光fluo-UV_ini又は中間蛍光fluo-UV_nを取得してからの経過時間Δtが、予め設定された一定時間Δt_setとなるまで待機する。そして、経過時間ΔtがΔt_setとなれば、処理はステップS16へと進む。
ステップS16においては、ステップS1で投入された食品の中間蛍光fluo-UV_nを取得する。そのために、ステップS14と同様に、まず、照射制御部61は、発光装置15のUV-LED15cを点灯させる。次に、カメラ制御部62は、カメラ14に野菜室12内の画像を撮影させる。カメラ14による撮影が終了すれば、照射制御部61は、発光装置15のUV-LED15cを消灯させる。そして、食品品質判定部64は、カメラ14により撮影された食品画像のL*a*b*表色系におけるL*値を中間蛍光fluo-UV_nとして取得する。ステップS16の後、処理はステップS17に進む。
ステップS17においては、食品品質判定部64は、ステップS16で取得した中間蛍光fluo-UV_nを、第1の基準値と比較する。この処理例では、第1の基準値は、ステップS14で取得した初期蛍光fluo-UV_iniに係数β1を乗じた値に設定される。係数β1は、0<β1<1を満たす値に予め設定されている。そして、中間蛍光fluo-UV_nが、第1の基準値(β1×fluo-UV_ini)未満でなければ、処理はステップS15へと戻る。一方、中間蛍光fluo-UV_nが、第1の基準値(β1×fluo-UV_ini)未満であれば、処理はステップS18へと進む。
ステップS18においては、食品品質判定部64は、ステップS16で取得した中間蛍光fluo-UV_nを、第2の基準値と比較する。この処理例では、第2の基準値は、ステップS14で取得した初期蛍光fluo-UV_iniに係数β2を乗じた値に設定される。係数β2は、0<β2<β1を満たす値に予め設定されている。そして、中間蛍光fluo-UV_nが、第2の基準値(β2×fluo-UV_ini)を超えていれば、処理はステップS19へと進む。
ステップS19においては、食品品質判定部64は、当該食品の品質が食べ頃であると判定する。そして、報知制御部65は、当該食品が食べ頃であることを操作パネル5の報知部5bにより使用者に報知させる。ステップS19の後、処理はステップS15へと戻る。
一方、ステップS18で、中間蛍光fluo-UV_nが、第2の基準値(β2×fluo-UV_ini)未満であれば、処理はステップS20へと進む。ステップS20においては、食品品質判定部64は、当該食品の品質が劣化を開始していると判定する。そして、報知制御部65は、当該食品の劣化が始まっていることを操作パネル5の報知部5bにより使用者に報知させる。ステップS20の処理が完了すると、一連の処理は終了となる。
次に、この実施の形態係る冷蔵庫の変形例について図5及び図6を参照しながら説明する。これまでに説明した構成例では、発光装置15は、クロロフィルとポリフェノール類のそれぞれの蛍光を励起させるために青色LED15bとUV-LED15cの2種類の光源部を備えていた。これに対し、次に説明する変形例では、クロロフィルとポリフェノール類の蛍光を励起するために1種類の光源部を発光装置15を備えるようにしたものである。
すなわち、図5に示すように、この変形例の発光装置15は、白色LED15aとVio-LED15dを備えている。白色LED15aは、白色光を照射し、カメラ14で野菜室12内に収納された食品の状況を撮影する際に点灯される。Vio-LED15dは、可視光領域と近紫外領域の境界付近の波長範囲の光を照射する。具体的には、Vio-LED15dは、380nm以上420nm以下の範囲にピーク波長を有する光を照射する。Vio-LED15dが照射する光のピーク波長は、望ましくは380nm以上410nm以下である。したがって、この変形例においては、光照射手段である発光装置15は、光源部としてVio-LED15dを備えることで、前述した特定波長の光として38nm以上420nm以下の範囲にピーク波長を有する第3の光を照射可能である。
Vio-LED15dが照射する第3の光の光量は、0.1[W/m^2]以上10000[W/m^2]以下である。ただし、Vio-LED15dが照射する第3の光の光量は、望ましくは2[W/m^2]以上500[W/m^2]以下であり、さらに望ましくは7[W/m^2]以上100[W/m^2]以下である。
ポリフェノール類を含むを含む食品に前述した波長の第3の光を照射すると、ポリフェノール類がこの光を吸収して蛍光を発する。また、クロロフィルを含む食品に前述した波長の第3の光を照射すると、クロロフィルがこの光を吸収して蛍光を発する。このようにして、この変形例においては、光源部として1種類のVio-LED15dを備えることで、クロロフィルとポリフェノール類の蛍光を励起できる。したがって、カテゴリB及びカテゴリUVの両方の食品について品質を判定可能であるとともに、必要な発光ダイオードの数を減らせるので、より安価に発光装置15を提供できる。
次に、この変形例の冷蔵庫における食品の品質判定処理の一例について、図6のフロー図を参照しながら説明する。図6の各ステップについて、図4と同じ処理は図4と同じ符号を振り、その説明は省略する。図6の処理フローにおいて、ステップS6で食品がカテゴリBであると判定された場合、処理はステップS21へと進む。
ステップS21においては、ステップS1で食品が投入された直後の初期蛍光fluo-b_iniを取得し、例えば制御装置6のメモリ6bに記憶する。そのために、まず、照射制御部61は、発光装置15のVio-LED15dを点灯させる。次に、カメラ制御部62は、カメラ14に野菜室12内の画像を撮影させる。カメラ14による撮影が終了すれば、照射制御部61は、発光装置15のVio-LED15dを消灯させる。そして、食品品質判定部64は、カメラ14により撮影された食品画像のL*a*b*表色系におけるa*値を初期蛍光fluo-b_iniとして取得する。ステップS21の後、処理はステップS8に進む。
そして、ステップS8において経過時間ΔtがΔt_setとなれば、処理はステップS22へと進む。ステップS22においては、ステップS1で投入された食品の中間蛍光fluo-b_nを取得する。そのために、ステップS21と同様に、まず、照射制御部61は、発光装置15のVio-LED15dを点灯させる。次に、カメラ制御部62は、カメラ14に野菜室12内の画像を撮影させる。カメラ14による撮影が終了すれば、照射制御部61は、発光装置15のVio-LED15dを消灯させる。そして、食品品質判定部64は、カメラ14により撮影された食品画像のL*a*b*表色系におけるa*値を中間蛍光fluo-b_nとして取得する。ステップS22の後、処理はステップS10に進む。ステップS10からS13までの処理は図4のものと同様である。
一方、図6の処理フローにおいて、ステップS6で食品がカテゴリUVであると判定された場合、処理はステップS23へと進む。ステップS23においては、ステップS1で食品が投入された直後の初期蛍光fluo-UV_iniを取得し、例えば制御装置6のメモリ6bに記憶する。そのために、まず、照射制御部61は、発光装置15のVio-LED15dを点灯させる。次に、カメラ制御部62は、カメラ14に野菜室12内の画像を撮影させる。カメラ14による撮影が終了すれば、照射制御部61は、発光装置15のVio-LED15dを消灯させる。そして、食品品質判定部64は、カメラ14により撮影された食品画像のL*a*b*表色系におけるL*値を初期蛍光fluo-UV_iniとして取得する。ステップS23の後、処理はステップS15に進む。
そして、ステップS15において経過時間ΔtがΔt_setとなれば、処理はステップS24へと進む。ステップS24においては、ステップS1で投入された食品の中間蛍光fluo-UV_nを取得する。そのために、ステップS23と同様に、まず、照射制御部61は、発光装置15のVio-LED15dを点灯させる。次に、カメラ制御部62は、カメラ14に野菜室12内の画像を撮影させる。カメラ14による撮影が終了すれば、照射制御部61は、発光装置15のVio-LED15dを消灯させる。そして、食品品質判定部64は、カメラ14により撮影された食品画像のL*a*b*表色系におけるL*値を中間蛍光fluo-UV_nとして取得する。ステップS24の後、処理はステップS17に進む。ステップS17からS20までの処理は図4のものと同様である。
以上のように構成された変形例においても、図1から図4を参照して説明した構成例と同様の効果を奏することができる。そして、必要な発光ダイオードの数を減らし、発光装置15の製造費用を抑制しつつ、カテゴリB及びカテゴリUVの両方の食品について品質を判定可能である。
なお、以上において、食品品質判定部64による判定は、カメラ14により撮影された画像の明るさを調整した上で行うとよい。この際、画像の明るさ調整は、カメラ14の露光時間及び絞り値の両方を調整してもよいし、どちらか一方のみを調整してもよい。例えば、撮影時間を短くしたい場合は絞り値のみを小さくするとよい。また、焦点の合う範囲を大きしたい場合は露光時間のみを長くするとよい。
また、以上においては、野菜室12内の食品が発する蛍光の波長の光を検出する光検出手段として、カメラ14を用いた場合を例に挙げて説明したが、これに限られない。他に例えば、光検出手段として光センサを用いて、蛍光光量の変化を検出しても同様の効果が得られる。
また、以上においては、食品品質判定部64は、L*a*b*表色系のa*値及びL*値を用いて蛍光の強さを評価し、食品の品質を判定した例を示したが、これに限られず他の色空間表色系を用いてもよい。また、例えばa*値及びL*値の大きさではなく、a*値及びL*値が一定以上である面積を用いて蛍光の強さを評価してもよい。さらに、食品の品質を判定する際の基準値として初期蛍光に係数を乗じたものを用いた例を説明したが、初期蛍光から予め設定された定数値を差し引いたものを基準値として用いてもよい。
また、報知制御部65は、食品品質判定部64による判定結果を、いわゆるプッシュ通知により報知させるようにしてもよいし、使用者が野菜室12内の状況を確認する操作を行った際等に受動的に報知させるようにしてもよい。プッシュ通知の条件の例としては、食品品質判定部64による食品品質判定結果が特定のもの(例えば「食べ頃」、「劣化」等)であった場合とすることが挙げられる。
1 冷蔵庫本体
2 圧縮機
3 冷却器
4 送風機
5 操作パネル
5a 入力部
5b 報知部
6 制御装置
6a プロセッサ
6b メモリ
6c 通信部
7 冷蔵室
7a 冷蔵室扉
8 チルド室
9 切替室
10 製氷室
11 冷凍室
12 野菜室
12a 野菜室扉
13 扉開閉検知センサ
14 カメラ
15 発光装置
15a 白色LED
15b 青色LED
15c UV-LED
15d Vio-LED
16 風路
61 照射制御部
62 カメラ制御部
63 食品カテゴリ判別部
64 食品品質判定部
65 報知制御部
2 圧縮機
3 冷却器
4 送風機
5 操作パネル
5a 入力部
5b 報知部
6 制御装置
6a プロセッサ
6b メモリ
6c 通信部
7 冷蔵室
7a 冷蔵室扉
8 チルド室
9 切替室
10 製氷室
11 冷凍室
12 野菜室
12a 野菜室扉
13 扉開閉検知センサ
14 カメラ
15 発光装置
15a 白色LED
15b 青色LED
15c UV-LED
15d Vio-LED
16 風路
61 照射制御部
62 カメラ制御部
63 食品カテゴリ判別部
64 食品品質判定部
65 報知制御部
Claims (9)
- 特定波長の光を吸収して蛍光を発する食品が収納される貯蔵室と、
前記貯蔵室内の食品に前記特定波長の光を照射する光照射手段と、
前記貯蔵室内の食品が発する蛍光の波長の光を検出する光検出手段と、
前記光検出手段の検出結果に基づいて、前記貯蔵室内の食品の品質を判定する判定部と、を備えた冷蔵庫。 - 前記光照射手段は、互いに異なる波長の光を照射し、個別に発光を制御可能な複数の光源部を備え、
前記判定部は、光を照射する前記光源部に応じて設定される基準により前記貯蔵室内の食品の品質を判定する請求項1に記載の冷蔵庫。 - 前記光照射手段は、前記光源部として発光ダイオードを備えた請求項2に記載の冷蔵庫。
- 前記光照射手段は、前記特定波長の光として、315nm以上400nm以下の範囲にピーク波長を有する第1の光を照射する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
- 前記光照射手段は、前記第1の光を、4W/m^2以上500W/m^2以下の光量で照射する請求項4に記載の冷蔵庫。
- 前記光照射手段は、前記特定波長の光として、400nm以上500nm以下の範囲にピーク波長を有する第2の光を照射する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
- 前記光照射手段は、前記第2の光を、1W/m^2以上500W/m^2以下の光量で照射する請求項6に記載の冷蔵庫。
- 前記光照射手段は、前記特定波長の光として、380nm以上420nm以下の範囲にピーク波長を有する第3の光を照射する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
- 前記光照射手段は、前記第3の光を、2W/m^2以上500W/m^2以下の光量で照射する請求項8に記載の冷蔵庫。
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