JP2022064657A - 溶接スラグ除去装置及び溶接スラグ除去方法 - Google Patents
溶接スラグ除去装置及び溶接スラグ除去方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2022064657A JP2022064657A JP2020173404A JP2020173404A JP2022064657A JP 2022064657 A JP2022064657 A JP 2022064657A JP 2020173404 A JP2020173404 A JP 2020173404A JP 2020173404 A JP2020173404 A JP 2020173404A JP 2022064657 A JP2022064657 A JP 2022064657A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- slag
- welding
- welded portion
- region
- welded
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Arc Welding In General (AREA)
Abstract
【課題】溶接箇所におけるスラグを正確に識別して適切に除去することが可能な溶接スラグ除去装置を提供する。【解決手段】溶接スラグ除去装置100は、溶接箇所の表面に付着したスラグSを除去するスラグ除去機構と、溶接箇所の表面における赤外線の強度を測定する赤外線センサ23と、赤外線センサ23による測定結果に応じて溶接箇所の表面におけるスラグ付着領域を識別し、スラグ除去機構によってスラグ付着領域のスラグSを除去させる制御部15と、を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、溶接スラグ除去装置及び溶接スラグ除去方法に関する。
溶接時に発生する溶接スラグを、溶接母材から除去する技術が知られている(特許文献1)。特許文献1には、カメラ部によって撮像された溶接箇所の詳細な画像を遠隔側に送信し、画像分析によってスラグを除去すべきであると判断したときにスラグ除去部を作動させる遠隔制御溶接システムが開示されている。
特許文献1のように、カメラ部によって溶接箇所を撮像することで、発生した溶接スラグを除去できる。しかし、溶接時に飛散するヒュームがスラグ表面に堆積した場合、撮像した画像の輝度情報からはスラグの有無を判別しにくい。そのため、スラグの発生位置を正確に特定できず、スラグを適切に除去することが困難となる場合があった。
そこで本発明は、外観からスラグが見えない場合であっても、溶接箇所におけるスラグを正確に識別して適切に除去できる溶接スラグ除去装置及び溶接スラグ除去方法を提供することを目的とする。
本発明は下記の構成からなる。
(1) 溶接箇所の表面に付着したスラグを除去するスラグ除去機構と、
前記溶接箇所の表面における赤外線の強度を測定する赤外線センサと、
前記赤外線センサによる測定結果に応じて前記溶接箇所の表面におけるスラグ付着領域を識別し、前記スラグ除去機構によって前記スラグ付着領域のスラグを除去させる制御部と、
を備える溶接スラグ除去装置。
(2) 溶接箇所の表面に付着したスラグを除去する溶接スラグ除去方法であって、
前記溶接箇所の表面における赤外線の強度を測定する工程と、
前記赤外線の強度の測定結果に応じて前記溶接箇所の表面におけるスラグ付着領域を識別する工程と、
前記スラグ付着領域のスラグを、スラグ除去具を用いて除去する除去工程と、
を含む溶接スラグ除去方法。
(1) 溶接箇所の表面に付着したスラグを除去するスラグ除去機構と、
前記溶接箇所の表面における赤外線の強度を測定する赤外線センサと、
前記赤外線センサによる測定結果に応じて前記溶接箇所の表面におけるスラグ付着領域を識別し、前記スラグ除去機構によって前記スラグ付着領域のスラグを除去させる制御部と、
を備える溶接スラグ除去装置。
(2) 溶接箇所の表面に付着したスラグを除去する溶接スラグ除去方法であって、
前記溶接箇所の表面における赤外線の強度を測定する工程と、
前記赤外線の強度の測定結果に応じて前記溶接箇所の表面におけるスラグ付着領域を識別する工程と、
前記スラグ付着領域のスラグを、スラグ除去具を用いて除去する除去工程と、
を含む溶接スラグ除去方法。
本発明によれば、溶接箇所におけるスラグを正確に識別して適切に除去できる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<溶接スラグ除去装置>
図1は、溶接スラグ除去装置100の全体構成を示す概略構成図である。
<溶接スラグ除去装置>
図1は、溶接スラグ除去装置100の全体構成を示す概略構成図である。
溶接スラグ除去装置100は、溶接箇所の表面に付着した溶接スラグ(以降は、スラグという。)を除去する装置であり、スラグ除去機構11と、赤外線センサであるサーモビュアー13と、制御部であるコントローラ15とを備える。サーモビュアー13は、溶接箇所の表面における赤外線の強度に基づいて、溶接箇所の表面温度を測定する。
スラグ除去機構11は、スラグ除去具17と、スラグ除去具17を支持して溶接箇所に押し当てる支持機構19と、スラグ除去具17を溶接箇所の表面に沿って移動させる移動機構21と、を備える。スラグ除去具17は、多数の金属線が束ねられたチッパーであり、支持機構19に搭載された加振器によって加振される。加振により振動するチッパー先端を溶接箇所に突き当てることで、溶接箇所のスラグが剥がれ落ち、除去される。このスラグ除去具17は、チッパーに限らず、カップブラシ、ホイールブラシ等のブラシを用いてもよい。その場合、支持機構19には、加振器の代わりに圧縮空気又は電動モータ等によって回転駆動されるブラシ回転機構が設けられる。
移動機構21は、複数のロボットアーム25を有する多関節ロボットで構成される。ロボットアーム25の先端軸には、支持機構19とともにスラグ除去具17が支持される。スラグ除去具17の位置と姿勢は、多関節ロボットのロボットアーム25の自由度の範囲で3次元的に任意に設定可能である。移動機構21は、多関節ロボットに限らず、2軸又は3軸ステージ等の適宜な移動ステージであってもよく、スラグ除去具17に対してスラグ除去対象となる溶接物(構造体W)を移動させる構成にしてもよい。
コントローラ15は、支持機構19と移動機構21とに駆動信号を出力して、スラグ除去具17を動作させる。つまり、移動機構21は、コントローラ15から入力された駆動信号に応じてロボットアーム25を移動させ、スラグ除去具17をスラグの位置に配置させる。また、支持機構19は、入力された駆動信号に応じてスラグ除去具17を加振させる。そして、移動機構21により、複数の溶着ビードBが積層された構造体Wの表面にスラグ除去具17を突き当てながら、スラグ除去具17を構造体Wの表面に沿って移動させ、構造体Wに形成されたスラグを除去する。
ここで、構造体Wの溶着ビードBが、不図示の溶接ロボットで、予め定めたプログラムに基づいたトーチの移動により形成したものである場合、そのトーチの移動軌跡に沿ってスラグ除去具17を移動させ、スラグを除去することが好ましい。このようにしてスラグを除去すると、広い範囲にわたるスラグ除去作業を効率よく行える。その場合には、コントローラ15へトーチの移動軌跡を表す溶接軌道情報を入力する。コントローラ15は、入力された溶接軌道情報に応じてスラグ除去具17の移動軌跡を、トーチの移動軌跡を辿るように設定する。こうして設定されたスラグ除去具17の移動軌跡に沿ってスラグ除去具17を移動させ、スラグを除去させる。上記のスラグ除去具17の軌道は、一例であって、これに限らない。
図2は、溶接スラグ除去装置100のスラグ除去機構11の要部を説明する概略構成図である。
図2に示すように、ロボットアーム25の先端軸に支持プレート27が固定される。この支持プレート27には、スラグ除去具17を支持する支持機構19が固定される。支持機構19には、先端部にサーモビュアー13が支持されたアーム31を軸線L回りに回転自在に支持する回転駆動部29が設けられる。回転駆動部29は、スラグ除去具17の移動方向(矢印A)先方側にサーモビュアー13が配置されるように、アーム31の回転位置を変更する。
図2に示すように、ロボットアーム25の先端軸に支持プレート27が固定される。この支持プレート27には、スラグ除去具17を支持する支持機構19が固定される。支持機構19には、先端部にサーモビュアー13が支持されたアーム31を軸線L回りに回転自在に支持する回転駆動部29が設けられる。回転駆動部29は、スラグ除去具17の移動方向(矢印A)先方側にサーモビュアー13が配置されるように、アーム31の回転位置を変更する。
また、アーム31と支持機構19とを一体にし、ロボットアーム25を回転軸L2回りに回転動作させることで、サーモビュアー13をスラグ除去具17よりも移動方向先方側に配置する構成としてもよい。いずれにせよ、上記したサーモビュアー13がスラグ除去具17の進行方向先方に配置される位置関係を保てれば、そのためのサーモビュアー13の支持構成は限定されない。なお、スラグ除去具17とサーモビュアー13とは、別々の移動機構に設けた構成としてもよい。
また、スラグ除去具17の近傍位置に、溶接箇所に向けてエア噴射が可能なエア噴射ノズル33を設けてもよい。ここでは、エア噴射ノズル33をサーモビュアー13に固定しているが、固定位置はこれに限らず、ロボットアーム25とは別体として設けてもよい。エア噴射ノズル33は、エア供給部35から圧縮エアが供給され、ノズル先端からエアを噴射する。このエア噴射によって、溶接箇所に存在する比較的小さい、又は薄いスラグSを吹き飛ばし、溶接箇所から除去する。また、剥離したスラグをエア噴射によって吹き飛ばし、溶接箇所から除去する。
<放射率及び赤外線の強度>
次に、溶着ビードBを積層させた構造体Wの放射率について説明する。
一般に、放射率は次のように定義される。黒体と物体の放射発散度(平面状の放射源から半球空間に放射された放射源の単位面積あたりの放射束)をそれぞれM1,M2としたとき、その物体の放射率εは、ε=M2(物体の放射発散度)/M1(同じ温度の黒体の放射発散度)で定義される。放射率εは、その物体の放射(及び吸収)の能率を表す尺度で、0から黒体の値である1までの間の値となる。
次に、溶着ビードBを積層させた構造体Wの放射率について説明する。
一般に、放射率は次のように定義される。黒体と物体の放射発散度(平面状の放射源から半球空間に放射された放射源の単位面積あたりの放射束)をそれぞれM1,M2としたとき、その物体の放射率εは、ε=M2(物体の放射発散度)/M1(同じ温度の黒体の放射発散度)で定義される。放射率εは、その物体の放射(及び吸収)の能率を表す尺度で、0から黒体の値である1までの間の値となる。
図3は、溶着ビードBを積層させた構造体Wの外観を示す画像である。
ここで示す構造体Wは、同一方向に沿った複数の溶着ビードBからなる溶着ビード層BSが、その一端部を階段状にずらして積層されている。この構造体Wを造形する際、溶着ビードBの表面にスラグSが形成されるとともに、溶接時に飛散するヒュームが堆積する。ヒュームがスラグSを覆って付着すると、構造体Wの外観からはスラグSの有無を判別できなくなる。このため、構造体Wの表面をカメラで撮影しても、その画像の輝度情報からスラグSを識別するのは困難となる。
ここで示す構造体Wは、同一方向に沿った複数の溶着ビードBからなる溶着ビード層BSが、その一端部を階段状にずらして積層されている。この構造体Wを造形する際、溶着ビードBの表面にスラグSが形成されるとともに、溶接時に飛散するヒュームが堆積する。ヒュームがスラグSを覆って付着すると、構造体Wの外観からはスラグSの有無を判別できなくなる。このため、構造体Wの表面をカメラで撮影しても、その画像の輝度情報からスラグSを識別するのは困難となる。
そこで、本構成の溶接スラグ除去装置100では、スラグSの放射率が、構造体Wの母材である金属(ここでは鋼材)の放射率よりも高いことを利用して、サーモビュワーにおいて設定された放射率(ここでは、母材とスラグとを区別せずに同一の放射率を用いる。)と、構造体Wから発する赤外線の強度と、に基づいて測定された構造体Wの温度の分布から、外観から観察できないスラグSの位置を検出する。
図4は、図3に示す構造体の赤外線の強度をサーモビュワーにより測定した温度の検出画像である。
図4に示す検出画像では、構造体Wに対応する領域内において、濃度の濃い部分は赤外線の強度が高く、淡い部分は赤外線の強度が低い部分を表している。検出画像には、溶着ビードBの形成方向に沿った縞模様が生じており、スラグSが存在する部分が、母材である金属の露出部分よりも温度が見かけ上、高く検出されている。
図4に示す検出画像では、構造体Wに対応する領域内において、濃度の濃い部分は赤外線の強度が高く、淡い部分は赤外線の強度が低い部分を表している。検出画像には、溶着ビードBの形成方向に沿った縞模様が生じており、スラグSが存在する部分が、母材である金属の露出部分よりも温度が見かけ上、高く検出されている。
図5は、図4に示す検出画像のP-P線上における温度の分布を示すグラフである。
溶着ビードBを積層して造形した構造体Wは、スラグSが付着していることで、スラグSの付着部分で赤外線の強度が高くなる部分TAが発生し、ビード幅方向に沿って見かけ上の温度の分布に凹凸が生じる。また、溶着ビードBの形成直後の部分TBでは、比較的高温であるために金属表面とスラグSとの見かけ上の温度の差が少ない。そのため、スラグSの検出は、溶着ビードBの温度が所定の温度以下に冷却された後で実施するのが好ましい。
溶着ビードBを積層して造形した構造体Wは、スラグSが付着していることで、スラグSの付着部分で赤外線の強度が高くなる部分TAが発生し、ビード幅方向に沿って見かけ上の温度の分布に凹凸が生じる。また、溶着ビードBの形成直後の部分TBでは、比較的高温であるために金属表面とスラグSとの見かけ上の温度の差が少ない。そのため、スラグSの検出は、溶着ビードBの温度が所定の温度以下に冷却された後で実施するのが好ましい。
<スラグの除去手順>
次に、溶接スラグ除去装置100によるスラグの除去手順について説明する。
図6は、スラグの除去手順を示すフローチャートである。
次に、溶接スラグ除去装置100によるスラグの除去手順について説明する。
図6は、スラグの除去手順を示すフローチャートである。
溶接装置によって溶着ビードBを形成し、複数の溶着ビードBが積層された構造体Wを造形する(ステップS1)。
溶着ビードBの形成後、溶着ビードBがある程度冷却されるまで待機する(ステップS2)。これにより、溶着ビードBでは、母材である金属表面とスラグSとの赤外線の強度の差が大きくなり、スラグSをより正確に識別できる状態となる。この待機時間としては、予めコントローラ15へ送信された溶接軌道情報に基づいて、溶着ビードBを形成するパスと、次の溶着ビードBを形成するパスとの間のパス間時間を利用できる。
ここでいうパス間時間としては、例えば、溶着ビードBを積層させた構造体Wに所望の強度、性状が得られるまでの冷却時間、又は、次に形成する上層の溶着ビードBの形成時に下層の温度が高い場合に生じ得る「垂れ」を抑制するための冷却時間等が挙げられる。また、溶着ビードBを積層して造形した構造体Wにおいて、下層の溶着ビードBの温度分布を予測し、構造体Wの表面がスラグSの測定に適した温度になるまでの時間を待機時間として設定してもよい。
待機時間の経過後、サーモビュアー13によって構造体Wの表面における赤外線の強度と、設定された放射率とから温度を測定する(ステップS3)。具体的には、ロボットアーム25の先端のスラグ除去具17を構造体Wの溶着ビードBの表面に沿って移動させながら、サーモビュアー13で構造体Wの表面の温度を連続して測定する。このスラグ除去具17の移動は、コントローラ15に入力された溶接軌道情報におけるトーチの軌道計画を利用して、このトーチの軌道に沿って行われる。このとき、スラグ除去具17の移動とともに、回転駆動部29を駆動して、スラグ除去具17の移動方向上流側にサーモビュアー13を常に配置させる。
こうして、サーモビュアー13によってスラグ除去具17の移動方向上流側における構造体Wの表面の温度を測定する。サーモビュアー13による温度の測定結果は、コントローラ15へ送信される。
コントローラ15は、受信した温度の測定結果から構造体WにおけるスラグSが付着した箇所を判定する(ステップS4)。
図7は、サーモビュアー13により測定される温度の分布を、予め定めた閾値により2値化した結果の一例を示す説明図である。ここで示す円形の領域Arは、サーモビュアー13により測定される温度分布の測定領域全体を示している。
図7は、サーモビュアー13により測定される温度の分布を、予め定めた閾値により2値化した結果の一例を示す説明図である。ここで示す円形の領域Arは、サーモビュアー13により測定される温度分布の測定領域全体を示している。
コントローラ15は、測定された温度の分布を、予め定めた閾値により2値化して2値化画像を求める。閾値としては、スラグの温度と、母材である金属の温度との間の値が用いられる。そして、得られた2値化画像において、閾値以上となる領域Saと、閾値未満である領域Sbのうち、スラグ位置を表す領域Saの面積を求める。この領域Saの面積の大きさに応じて、スラグSを除去するか否かと、除去する際のスラグ除去具17の動作パターンを決定する。
動作パターンは、スラグSの除去能力の大小レベルが異なる複数種の中から選ばれる。領域Saの面積が大きいほど、除去能力の高い動作パターンが選択される。具体的な動作パターンについては後述する。
コントローラ15は、スラグSを除去する場合に、決定した動作パターンに基づいてスラグ除去具17を動作させ、構造体Wに付着したスラグSを除去する(ステップS5)。これにより、スラグSが存在する領域には、そのスラグSの存在度合い(スラグの母材との密着度、スラグの厚さ等)に応じたスラグ除去動作が実施され、無駄のない効率的なスラグ除去が行える。
<スラグ除去の動作パターン>
ここで、上記したスラグSを除去する動作パターンについて説明する。
動作パターンとして、スラグSの除去能力に応じて、低レベル除去動作、中レベル除去動作、高レベル除去動作に分類する。
(低レベル除去動作)
例えば、構造体Wの表面にヒュームや薄いスラグSが付着している程度の場合、スラグ除去具17を動作させずに、エア噴射ノズル33からエアを噴射させる。これにより、構造体Wの表面に付着したヒュームや薄いスラグSを、エアの噴射によって簡便に除去できる。
ここで、上記したスラグSを除去する動作パターンについて説明する。
動作パターンとして、スラグSの除去能力に応じて、低レベル除去動作、中レベル除去動作、高レベル除去動作に分類する。
(低レベル除去動作)
例えば、構造体Wの表面にヒュームや薄いスラグSが付着している程度の場合、スラグ除去具17を動作させずに、エア噴射ノズル33からエアを噴射させる。これにより、構造体Wの表面に付着したヒュームや薄いスラグSを、エアの噴射によって簡便に除去できる。
(中レベル除去動作)
構造体Wの表面に、エア噴射ノズル33からのエアの噴射では除去できないスラグSが付着している場合、スラグ除去具17を振動させて構造体Wの表面に押し当てる。
図8は、スラグ除去具17を構造体Wの表面に押し当てた様子を示す概略図である。
コントローラ15は、図8(図2も参照)に示すように、所定量のスラグSが付着していると判定されたスラグ付着領域SAにスラグ除去具17を配置させ、スラグ除去具17を振動させながら、その先端を構造体Wの表面に押し当てる。すると、構造体Wの表面に付着したスラグSがスラグ除去具17からの振動によって剥がされて、構造体Wの表面から除去される。
構造体Wの表面に、エア噴射ノズル33からのエアの噴射では除去できないスラグSが付着している場合、スラグ除去具17を振動させて構造体Wの表面に押し当てる。
図8は、スラグ除去具17を構造体Wの表面に押し当てた様子を示す概略図である。
コントローラ15は、図8(図2も参照)に示すように、所定量のスラグSが付着していると判定されたスラグ付着領域SAにスラグ除去具17を配置させ、スラグ除去具17を振動させながら、その先端を構造体Wの表面に押し当てる。すると、構造体Wの表面に付着したスラグSがスラグ除去具17からの振動によって剥がされて、構造体Wの表面から除去される。
また、スラグ付着領域SA以外の、所定量のスラグSが付着していないと判定された領域NSAでは、スラグ除去具17の移動速度を増加させる。これにより、スラグ除去具17によるスラグ除去時間を短縮させて、スラグ除去のタクトタイムを短縮できる。
スラグ除去具17の移動経路から外れた箇所にスラグSが付着している場合は、スラグ除去具17の移動経路を、スラグSの付着位置を通過するように変更してもよい。これにより、スラグ除去具17の押し当て位置をスラグSの付着位置に一致させて、より効率の高いスラグS除去を実現できる。
(高レベル除去動作)
構造体Wの表面のスラグ付着領域SAが広い場合には、スラグSが強固に金属表面に付着している場合がある。そのため、スラグ除去具17によるスラグ除去を、さらに強力にして実施する。
この高レベル除去動作としては、以下のものがあり、上記した中レベル除去動作に対して少なくとも1つを併用した動作とする。また、これら動作を2つ以上組み合わせることにより、さらに強固に付着したスラグSの除去も可能である。
構造体Wの表面のスラグ付着領域SAが広い場合には、スラグSが強固に金属表面に付着している場合がある。そのため、スラグ除去具17によるスラグ除去を、さらに強力にして実施する。
この高レベル除去動作としては、以下のものがあり、上記した中レベル除去動作に対して少なくとも1つを併用した動作とする。また、これら動作を2つ以上組み合わせることにより、さらに強固に付着したスラグSの除去も可能である。
(1)移動速度の変更
スラグSが付着しているスラグ付着領域SAにおいて、スラグ除去具17の移動速度を遅くする。これにより、スラグSへのスラグ除去具17の押し当て時間を長くして、スラグ除去効果を増大させる。
スラグSが付着しているスラグ付着領域SAにおいて、スラグ除去具17の移動速度を遅くする。これにより、スラグSへのスラグ除去具17の押し当て時間を長くして、スラグ除去効果を増大させる。
(2)押し当て力の変更
スラグSが付着しているスラグ付着領域SAにおいて、スラグ除去具17の押し当て力を高める。押し当て力は、スラグ除去具17と構造体Wの表面との間の距離を狭めることで高められる。
スラグSが付着しているスラグ付着領域SAにおいて、スラグ除去具17の押し当て力を高める。押し当て力は、スラグ除去具17と構造体Wの表面との間の距離を狭めることで高められる。
(3)ウィービング動作
スラグSが付着しているスラグ付着領域SAにおいて、スラグ除去具17を、その移動方向と交差する方向へ往復移動させるウィービング動作を行う。なお、ウィービング動作は、スラグ除去具17の移動方向に沿った往復移動であってもよく、これらを組み合わせてもよい。
スラグSが付着しているスラグ付着領域SAにおいて、スラグ除去具17を、その移動方向と交差する方向へ往復移動させるウィービング動作を行う。なお、ウィービング動作は、スラグ除去具17の移動方向に沿った往復移動であってもよく、これらを組み合わせてもよい。
また、ウィービング動作においては、スラグSの付着状態に応じて、ウィービングの軌道を調整してもよい。
図9及び図10は、ウィービング動作の軌跡を模式的に示す説明図である。
例えば、図9に示すような三角波状の軌跡について、スラグSの付着強度が高い箇所においては、他の箇所よりもウィービングの周波数を高くした高周波数領域fhを設ける。これにより、高周波数領域fhにおいて、より強力にスラグSを除去できる。
図9及び図10は、ウィービング動作の軌跡を模式的に示す説明図である。
例えば、図9に示すような三角波状の軌跡について、スラグSの付着強度が高い箇所においては、他の箇所よりもウィービングの周波数を高くした高周波数領域fhを設ける。これにより、高周波数領域fhにおいて、より強力にスラグSを除去できる。
また、図10に示すように、ウィービング動作の折り返し箇所において、ウィービング動作を僅かな時間、停止させる端点停止時間tを設けてもよい。このようにすると、ウィービングの振幅中心CLからスラグSの付着位置が偏っている場合でも、停止された端点である最大振幅点におけるスラグ除去具17の滞留時間が長くなり、より確実にスラグSを除去できる。また、ウィービングの振幅幅の領域内で、スラグSの除去を均等に行うことができる。
以上のように、本構成の溶接スラグ除去装置100によれば、溶接箇所の表面における赤外線の強度に応じてスラグ付着領域SAを識別し、スラグ付着領域SAのスラグをスラグ除去具17によって選択的に除去できる。仮に溶接箇所の表面にヒュームが堆積してスラグSが視認できない場合でも、スラグ付着領域SAを確実に識別できる。そのため、溶接箇所をカメラで撮影してスラグSを検出する場合と比べて、高精度にスラグ付着領域SAを識別でき、スラグをより確実に除去できる。
また、サーモビュアー13の測定領域において、赤外線の強度が閾値以上となる領域の面積が大きいほど、より強力にスラグを除去するスラグ除去具17の動作パターンが設定される。これにより、強固に付着したスラグSであっても確実に除去できる。また、サーモビュアー13の測定領域において、赤外線の強度が閾値以上となる領域の面積が小さいほど、無駄なスラグ除去動作が抑えられる。つまり、スラグ除去が必要な箇所を、必要なだけスラグ除去動作を実施でき、高効率で且つ高速なスラグ除去作業が可能となる。
また、溶接後から所定の待機時間の経過後に赤外線の強度の測定を開始することにより、溶接箇所が冷却され、スラグSと金属表面の赤外線の強度差が十分に生じた状態で赤外線の強度を測定できる。これにより、サーモビュアー13の測定結果に応じたスラグSの識別精度を向上できる。
以上、複数の溶着ビードBを積層させた構造体WのスラグSを除去する場合を例示して説明したが、本構成の溶接スラグ除去装置100は、積層造形された造形体のほか、突合せ継手、重ね継手、両面当て金継手、片面当て金継手、角継手、T継手などの各種の継手の溶接部位に対して、スラグを除去する場合にも好適に適用できる。
例えば、板材同士を隅肉溶接した後では、溶着ビードの表面にスラグが付着する。この隅肉溶接部にヒュームが堆積した場合には、外観からスラグの位置を容易に判別できない。その場合でも、前述した赤外線の強度の測定によってスラグ付着領域を簡単に特定でき、付着したスラグを選択的に、且つ効率よく除去できる。
例えば、板材同士を隅肉溶接した後では、溶着ビードの表面にスラグが付着する。この隅肉溶接部にヒュームが堆積した場合には、外観からスラグの位置を容易に判別できない。その場合でも、前述した赤外線の強度の測定によってスラグ付着領域を簡単に特定でき、付着したスラグを選択的に、且つ効率よく除去できる。
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の各構成を相互に組み合わせることや、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
以上の通り、本明細書には次の事項が開示されている。
(1) 溶接箇所の表面に付着したスラグを除去するスラグ除去機構と、
前記溶接箇所の表面における赤外線の強度を測定する赤外線センサと、
前記赤外線センサによる測定結果に応じて前記溶接箇所の表面におけるスラグ付着領域を識別し、前記スラグ除去機構によって前記スラグ付着領域のスラグを除去させる制御部と、
を備える溶接スラグ除去装置。
この溶接スラグ除去装置によれば、溶接箇所の表面における赤外線の強度に応じてスラグ付着領域を識別するため、ヒューム等により外観からは判断しにくいスラグ付着領域を正確に特定でき、スラグ除去を効率よく行える。
(1) 溶接箇所の表面に付着したスラグを除去するスラグ除去機構と、
前記溶接箇所の表面における赤外線の強度を測定する赤外線センサと、
前記赤外線センサによる測定結果に応じて前記溶接箇所の表面におけるスラグ付着領域を識別し、前記スラグ除去機構によって前記スラグ付着領域のスラグを除去させる制御部と、
を備える溶接スラグ除去装置。
この溶接スラグ除去装置によれば、溶接箇所の表面における赤外線の強度に応じてスラグ付着領域を識別するため、ヒューム等により外観からは判断しにくいスラグ付着領域を正確に特定でき、スラグ除去を効率よく行える。
(2) 前記制御部は、前記赤外線センサの測定領域における赤外線の強度が閾値以上となる領域の面積に応じて、前記スラグ除去機構による前記スラグを除去する動作パターンを変更する、(1)に記載の溶接スラグ除去装置。
この溶接スラグ除去装置によれば、スラグの付着度合いに応じた動作でスラグを除去できる。
この溶接スラグ除去装置によれば、スラグの付着度合いに応じた動作でスラグを除去できる。
(3) 前記スラグ除去機構は、スラグ除去具と、前記スラグ除去具を支持して前記溶接箇所に押し当てる支持機構と、前記スラグ除去具を前記溶接箇所の表面に沿って移動させる移動機構と、を備える(1)又は(2)に記載の溶接スラグ除去装置。
この溶接スラグ除去装置によれば、スラグ除去具を溶接箇所に押し当てながら、溶接箇所の表面に沿って移動することで、任意位置のスラグを除去できる。
この溶接スラグ除去装置によれば、スラグ除去具を溶接箇所に押し当てながら、溶接箇所の表面に沿って移動することで、任意位置のスラグを除去できる。
(4) 前記制御部は、前記赤外線の強度が閾値以上となる領域の面積が大きいほど、前記溶接箇所に対する前記スラグ除去具の移動速度を遅くする、(3)に記載の溶接スラグ除去装置。
この溶接スラグ除去装置によれば、赤外線センサの測定領域内では、スラグ除去具の移動を遅くして、重点的にスラグを除去できる。
この溶接スラグ除去装置によれば、赤外線センサの測定領域内では、スラグ除去具の移動を遅くして、重点的にスラグを除去できる。
(5) 前記制御部は、前記赤外線の強度が閾値以上となる領域の面積が大きいほど、前記スラグ除去具の前記溶接箇所への押し当て力を大きくする、(3)又は(4)に記載の溶接スラグ除去装置。
この溶接スラグ除去装置によれば、赤外線センサの測定領域中における赤外線の強度が閾値以上となる領域においてスラグ除去具の押し当て力を大きくすることで、重点的にスラグを除去できる。
この溶接スラグ除去装置によれば、赤外線センサの測定領域中における赤外線の強度が閾値以上となる領域においてスラグ除去具の押し当て力を大きくすることで、重点的にスラグを除去できる。
(6) 前記スラグ除去具は、チッパー又はブラシである、(3)~(5)のいずれか1つに記載の溶接スラグ除去装置。
この溶接スラグ除去装置によれば、チッパーの押し当て又はブラシによる掻き取りによって、スラグを確実に除去できる。
この溶接スラグ除去装置によれば、チッパーの押し当て又はブラシによる掻き取りによって、スラグを確実に除去できる。
(7) 前記移動機構は、前記溶接箇所を中心に前記スラグ除去具をウィービング動作させる機構を更に備える、(3)~(6)のいずれか1つに記載の溶接スラグ除去装置。
この溶接スラグ除去装置によれば、スラグ除去具をウィービングさせることで、広い範囲にわたってスラグを均一に除去できる。
この溶接スラグ除去装置によれば、スラグ除去具をウィービングさせることで、広い範囲にわたってスラグを均一に除去できる。
(8)前記制御部は、前記赤外線センサによる赤外線の強度の測定を、前記溶接箇所の溶接後から予め設定した待機時間の経過後に開始させる、(1)~(7)のいずれか1つに記載の溶接スラグ除去装置。
この溶接スラグ除去装置によれば、溶接直後の温度が高い状態での測定を避けて、待機時間経過後の冷却された状態で測定することで、スラグと母材の金属露出部分との赤外線の強度差が顕著となり、赤外線の強度の測定精度を向上できる。
この溶接スラグ除去装置によれば、溶接直後の温度が高い状態での測定を避けて、待機時間経過後の冷却された状態で測定することで、スラグと母材の金属露出部分との赤外線の強度差が顕著となり、赤外線の強度の測定精度を向上できる。
(9)溶接箇所の表面に付着したスラグを除去する溶接スラグ除去方法であって、
前記溶接箇所の表面における赤外線の強度を測定する工程と、
前記赤外線の強度の測定結果に応じて前記溶接箇所の表面におけるスラグ付着領域を識別する工程と、
前記スラグ付着領域のスラグを、スラグ除去具を用いて除去する除去工程と、
を含む溶接スラグ除去方法。
この溶接スラグ除去方法によれば、溶接箇所の表面における赤外線の強度に応じてスラグ付着領域を識別するため、ヒューム等により外観からは判断しにくいスラグ付着領域を正確に特定でき、スラグ除去を効率よく行える。
前記溶接箇所の表面における赤外線の強度を測定する工程と、
前記赤外線の強度の測定結果に応じて前記溶接箇所の表面におけるスラグ付着領域を識別する工程と、
前記スラグ付着領域のスラグを、スラグ除去具を用いて除去する除去工程と、
を含む溶接スラグ除去方法。
この溶接スラグ除去方法によれば、溶接箇所の表面における赤外線の強度に応じてスラグ付着領域を識別するため、ヒューム等により外観からは判断しにくいスラグ付着領域を正確に特定でき、スラグ除去を効率よく行える。
(10) 前記除去工程では、前記赤外線の強度の測定領域における赤外線の強度が閾値以上となる領域の面積に応じて、前記スラグ除去具による前記スラグを除去する動作パターンを変更する、(9)に記載の溶接スラグ除去方法。
この溶接スラグ除去方法によれば、赤外線センサの測定領域において、赤外線の強度が閾値以上となる領域の面積の大小に応じて、スラグ除去機構による除去動作を変更することで、閾値以上となる領域のスラグを特に重点的に除去できる。これにより、スラグの付着度合いに応じた除去動作を実施できる。
この溶接スラグ除去方法によれば、赤外線センサの測定領域において、赤外線の強度が閾値以上となる領域の面積の大小に応じて、スラグ除去機構による除去動作を変更することで、閾値以上となる領域のスラグを特に重点的に除去できる。これにより、スラグの付着度合いに応じた除去動作を実施できる。
(11) 前記赤外線の強度が閾値以上となる領域の面積の割合が大きいほど、前記溶接箇所に対する前記スラグ除去具の移動速度を遅くする、(10)に記載の溶接スラグ除去方法。
この溶接スラグ除去方法によれば、赤外線センサの測定領域中における赤外線の強度が閾値以上となる領域の面積の割合が大きいほど、この領域においてスラグ除去具の移動を遅くして、重点的にスラグを除去できる。
この溶接スラグ除去方法によれば、赤外線センサの測定領域中における赤外線の強度が閾値以上となる領域の面積の割合が大きいほど、この領域においてスラグ除去具の移動を遅くして、重点的にスラグを除去できる。
(12) 前記赤外線の強度が閾値以上となる領域の面積の割合が大きいほど、前記スラグ除去具の前記溶接箇所への押し当てを大きくする、(10)又は(11)に記載の溶接スラグ除去方法。
この溶接スラグ除去方法によれば、赤外線センサの測定領域中における赤外線の強度が閾値以上となる領域の面積の割合が大きいほど、この領域においてスラグ除去具の押し当て力を大きくして、重点的にスラグを除去できる。
この溶接スラグ除去方法によれば、赤外線センサの測定領域中における赤外線の強度が閾値以上となる領域の面積の割合が大きいほど、この領域においてスラグ除去具の押し当て力を大きくして、重点的にスラグを除去できる。
(13) 前記除去工程では、前記スラグ除去具をウィービング動作させる、(10)~(12)のいずれか1つに記載の溶接スラグ除去方法。
この溶接スラグ除去方法によれば、スラグ除去具をウィービングさせることで、広い範囲のスラグを均一に除去できる。
この溶接スラグ除去方法によれば、スラグ除去具をウィービングさせることで、広い範囲のスラグを均一に除去できる。
(14) 前記赤外線の強度の測定を、前記溶接箇所の溶接後から予め設定した待機時間の経過後に開始させる、(10)~(13)のいずれか1つに記載の溶接スラグ除去方法。
この溶接スラグ除去方法によれば、溶接直後の温度が高い状態では、スラグと金属表面との赤外線の強度差が生じにくいが、待機時間を経過した後には赤外線の強度差が顕著となるため、赤外線の強度の測定精度を向上できる。
この溶接スラグ除去方法によれば、溶接直後の温度が高い状態では、スラグと金属表面との赤外線の強度差が生じにくいが、待機時間を経過した後には赤外線の強度差が顕著となるため、赤外線の強度の測定精度を向上できる。
(15) 前記待機時間は、前記溶接箇所の溶接パスが完了した後、次の溶接パスを開始するまでのパス間時間の一部である、(14)に記載の溶接スラグ除去方法。
この溶接スラグ除去方法によれば、パス間時間を利用して待機することで、タクトタイムの短縮化を図れる。
この溶接スラグ除去方法によれば、パス間時間を利用して待機することで、タクトタイムの短縮化を図れる。
11 スラグ除去機構
13 サーモビュアー(赤外線センサ)
15 コントローラ(制御部)
17 スラグ除去具
19 支持機構
21 移動機構
25 ロボットアーム
27 支持プレート
29 回転駆動部
31 アーム
33 エア噴射ノズル
35 エア供給部
100 溶接スラグ除去装置
B 溶着ビード
S スラグ
W 構造体
13 サーモビュアー(赤外線センサ)
15 コントローラ(制御部)
17 スラグ除去具
19 支持機構
21 移動機構
25 ロボットアーム
27 支持プレート
29 回転駆動部
31 アーム
33 エア噴射ノズル
35 エア供給部
100 溶接スラグ除去装置
B 溶着ビード
S スラグ
W 構造体
Claims (15)
- 溶接箇所の表面に付着したスラグを除去するスラグ除去機構と、
前記溶接箇所の表面における赤外線の強度を測定する赤外線センサと、
前記赤外線センサによる測定結果に応じて前記溶接箇所の表面におけるスラグ付着領域を識別し、前記スラグ除去機構によって前記スラグ付着領域のスラグを除去させる制御部と、
を備える溶接スラグ除去装置。 - 前記制御部は、前記赤外線センサの測定領域における赤外線の強度が閾値以上となる領域の面積に応じて、前記スラグ除去機構による前記スラグを除去する動作パターンを変更する、
請求項1に記載の溶接スラグ除去装置。 - 前記スラグ除去機構は、スラグ除去具と、前記スラグ除去具を支持して前記溶接箇所に押し当てる支持機構と、前記スラグ除去具を前記溶接箇所の表面に沿って移動させる移動機構と、
を備える請求項1又は2に記載の溶接スラグ除去装置。 - 前記制御部は、前記赤外線の強度が閾値以上となる領域の面積が大きいほど、前記溶接箇所に対する前記スラグ除去具の移動速度を遅くする、
請求項3に記載の溶接スラグ除去装置。 - 前記制御部は、前記赤外線の強度が閾値以上となる領域の面積が大きいほど、前記スラグ除去具の前記溶接箇所への押し当て力を大きくする、
請求項3又は請求項4に記載の溶接スラグ除去装置。 - 前記スラグ除去具は、チッパー又はブラシである、
請求項3~5のいずれか1項に記載の溶接スラグ除去装置。 - 前記移動機構は、前記溶接箇所を中心に前記スラグ除去具をウィービング動作させる機構を更に備える、
請求項3~6のいずれか1項に記載の溶接スラグ除去装置。 - 前記制御部は、前記赤外線センサによる赤外線の強度の測定を、前記溶接箇所の溶接後から予め設定した待機時間の経過後に開始させる、
請求項1~7のいずれか1項に記載の溶接スラグ除去装置。 - 溶接箇所の表面に付着したスラグを除去する溶接スラグ除去方法であって、
前記溶接箇所の表面における赤外線の強度を測定する工程と、
前記赤外線の強度の測定結果に応じて前記溶接箇所の表面におけるスラグ付着領域を識別する工程と、
前記スラグ付着領域のスラグを、スラグ除去具を用いて除去する除去工程と、
を含む溶接スラグ除去方法。 - 前記除去工程では、前記赤外線の強度の測定領域における赤外線の強度が閾値以上となる領域の面積に応じて、前記スラグ除去具による前記スラグを除去する動作パターンを変更する、
請求項9に記載の溶接スラグ除去方法。 - 前記赤外線の強度が閾値以上となる領域の面積が大きいほど、前記溶接箇所に対する前記スラグ除去具の移動速度を遅くする、
請求項10に記載の溶接スラグ除去方法。 - 前記赤外線の強度が閾値以上となる領域の面積が大きいほど、前記スラグ除去具の前記溶接箇所への押し当て力を大きくする、
請求項10又は11に記載の溶接スラグ除去方法。 - 前記除去工程では、前記スラグ除去具をウィービング動作させる、
請求項10~12のいずれか1項に記載の溶接スラグ除去方法。 - 前記赤外線の強度の測定を、前記溶接箇所の溶接後から予め設定した待機時間の経過後に開始させる、
請求項10~13のいずれか1項に記載の溶接スラグ除去方法。 - 前記待機時間は、前記溶接箇所の溶接パスが完了した後、次の溶接パスを開始するまでのパス間時間の一部である、
請求項14に記載の溶接スラグ除去方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020173404A JP2022064657A (ja) | 2020-10-14 | 2020-10-14 | 溶接スラグ除去装置及び溶接スラグ除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020173404A JP2022064657A (ja) | 2020-10-14 | 2020-10-14 | 溶接スラグ除去装置及び溶接スラグ除去方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022064657A true JP2022064657A (ja) | 2022-04-26 |
Family
ID=81386066
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020173404A Pending JP2022064657A (ja) | 2020-10-14 | 2020-10-14 | 溶接スラグ除去装置及び溶接スラグ除去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022064657A (ja) |
-
2020
- 2020-10-14 JP JP2020173404A patent/JP2022064657A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20190217418A1 (en) | Laser hybrid welding control systems and methods | |
CA2994764C (en) | Device and method for homogeneously welding two-dimensionally bent structures by friction stir welding | |
JP2003098161A (ja) | 非破壊検査方法 | |
JP2009505075A5 (ja) | ||
JP2004136675A (ja) | 合成樹脂より成る物品を3次元形態に接合する方法および装置 | |
US10906130B2 (en) | Method and apparatus for laser assisted power washing | |
JP5064704B2 (ja) | レーザ溶接方法 | |
JP7014823B2 (ja) | 少なくとも2つのワークピースを接合するための方法および装置 | |
JP2020189324A (ja) | 構造体の製造システム及び製造方法 | |
JP6327172B2 (ja) | レーザー溶接システム及びレーザー溶接方法 | |
JP2022064657A (ja) | 溶接スラグ除去装置及び溶接スラグ除去方法 | |
JP2007245235A5 (ja) | ||
JP2008272767A (ja) | レーザ溶接装置及びレーザ溶接の品質管理方法 | |
JP4617324B2 (ja) | レーザ溶接部形成方法 | |
JPH04234637A (ja) | 熱可塑性樹脂の高周波溶接 | |
JP5761490B2 (ja) | レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置 | |
JP2005138126A (ja) | 溶接システム | |
JP4642790B2 (ja) | レーザ溶接部形成方法 | |
JP2003290946A (ja) | レーザ溶接品質評価装置、レーザ溶接装置及び方法 | |
JPH07108390A (ja) | 肉盛り加工方法および肉盛り加工装置 | |
KR100737680B1 (ko) | 실링비드 및 본 용접의 동시수행이 가능한 자동용접장치및 이를 이용한 자동용접방법 | |
JPH0871750A (ja) | 溶接装置 | |
JP2014092372A (ja) | スラブの地金位置検出方法及び地金位置検出装置 | |
KR102591186B1 (ko) | 바른 용접비드가 형성되는 동시에 열변형이 발생하지 않도록 적정 헤르츠로 위빙 동작을 수행하며 한 쌍의 강관의 이음부위의 구배의 차이에 따라 용접선과의 거리를 보정하여 정교한 용접을 수행할 수 있는 용접 로봇 | |
KR101412336B1 (ko) | 아크 용접 장치 |