JP2022064614A - 水洗大便器 - Google Patents

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拓 河津
Taku Kawazu
悠 黒木
Yu Kuroki
昭範 神谷
Akinori Kamiya
光 松原
Hikari Matsubara
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Abstract

【課題】水洗大便器の外面の形状を維持したまま通水路の形状を変更し易くできる技術を提供する。【解決手段】複数の分割体56を接合して構成される水洗大便器であって、便鉢部12と、便鉢部12の底部12aに接続される便器排水路14と、給水装置から供給される水を便鉢部12の底部12a及び便器排水路14の何れかに導く通水路40と、通水路40の少なくとも一部を形成する中空部62を有し、複数の分割体56のうちの一つの分割体56である中空分割体56Bと、を備える水洗大便器。【選択図】図2

Description

本開示は、水洗大便器に関する。
水洗大便器(以下、便器ともいう)は、通常、便鉢部と、便鉢部の底部に接続される便器排水路と、を備える。便器は、この他にも、ジェット流路等のような、給水装置から供給される水を便器排水路に導く通水路を備える場合がある。
便器を製造するうえで、半製品としての複数の分割体を用いる場合がある。この場合、鋳込み成形等によって複数の分割体が別々に成形される。この後、複数の分割体の突合せ箇所が接合剤によって接合される。
特許文献1は、複数の分割体の一例として、便鉢部の一部を構成する本体下部パーツと、本体下部パーツに接合される遮蔽パーツとを開示する。特許文献1の便器は、本体下部パーツと遮蔽パーツによって通水路を構成している。この遮蔽パーツは、通水路の他に便鉢部の一部を構成している。
特開2001-279788号公報
設計上、通水路の形状の変更を要求される場合がある。これは、例えば、通水路内を流れる水の流量の変更が目的となる。特許文献1の構造のもとでは、通水路の形状の変更のために遮蔽パーツの形状を変更してしまうと、便鉢部、つまり、便器の外面の形状まで変化してしまう。これに併せて、便器の外面における他の部分の形状まで修正する作業を要してしまい、作業工数の増大を招いてしまう。特許文献1の技術は、この観点から工夫を講じたものではなく、改良の余地があった。
本開示の目的の1つは、水洗大便器の外面の形状を維持したまま通水路の形状を変更し易くできる技術を提供することにある。
本開示の水洗大便器は、複数の分割体を接合して構成される水洗大便器であって、便鉢部と、前記便鉢部の底部に接続される便器排水路と、給水装置から供給される水を前記便鉢部の底部及び前記便器排水路の何れかに導く通水路と、前記通水路の少なくとも一部を形成する中空部を有し、前記複数の分割体のうちの一つの分割体である中空分割体と、を備える。
本開示の水洗大便器は、上面部分と前記上面部分よりも下側の胴部分とを接合して構成される水洗大便器であって、便鉢部と、前記便鉢部の底部に接続される便器排水路と、給水装置から供給される水を前記便鉢部の底部及び前記便器排水路の何れかに導く通水路と、前記胴部分を構成する複数の分割体と、少なくとも一つの前記分割体によって形成され、前記通水路を構成する空洞部と、前記空洞部内に配置され、前記空洞部を構成する分割体との間に前記通水路の一部を形成し、前記複数の分割体のうちの一つの分割体である内部分割体と、を備える。
第1実施形態の水洗大便器の平面図である。 第1実施形態の水洗大便器の側面断面図である。 図1から上面部分を省略した平面図である。 第1実施形態の水洗大便器を分解した状態を示す側面断面図である。 図1のA-A断面図である。 図1のB-B断面図である。 図3から中空分割体を省略した平面図である。 図3のC-C断面図である。 第2実施形態の水洗大便器の側面断面図である。 第2実施形態の水洗大便器から上面部分を省略した平面図である。 第2実施形態の水洗大便器を分解した状態を示す側面断面図である。 図9の一部の拡大図である。 図12のD-D断面図である。 図13から内部分割体を省略した図である。 第3実施形態の水洗大便器の側面断面図である。 第3実施形態の水洗大便器から上面部分を省略した平面図である。 図15のE-E断面図である。 第3実施形態の水洗大便器の底面図である。 第3実施形態の水洗大便器を分解した状態を示す側面断面図である。 第4実施形態の水洗大便器の側面断面図である。 第4実施形態の水洗大便器の一部を図3と同じ視点から見た平面図である。 図21のF-F線に沿った切断面を平面に展開した模式図である。 第5実施形態の水洗大便器の側面断面図である。 第6実施形態の水洗大便器の側面断面図である。
以下、実施形態を説明する。同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。各図面では、説明の便宜のため、適宜、構成要素を省略、拡大、縮小する。図面は符号の向きに合わせて見るものとする。切断線を付した図中の断面は、その切断線によって特定される断面図において表示しない。
(第1実施形態)図1、図2を参照する。以下、各構成要素の位置関係に関して、互いに直交する三つの方向を用いて説明する。この方向とは、前後方向X、左右方向Y及び上下方向Zである。便器10をトイレ室に設置した状態にあるとき、理想的には、前後方向X及び左右方向Yは水平方向となり、上下方向Zは鉛直方向となる。前後方向X及び左右方向Yは、便器10に搭載される便座(不図示)に通常の姿勢で座るユーザの前後左右と対応する。
本実施形態の便器10は、陶器を素材とする。便器10の素材は特に限定されず、たとえば、樹脂等でもよい。便器10は、便鉢部12と、便鉢部12の底部に接続される便器排水路14と、便鉢部12の上端開口部が開口する上面部16と、便鉢部12の外周側に設けられる外周壁部18と、を備える。
便鉢部12は、汚物を受けるための鉢状の汚物受け面20と、汚物受け面20の外周端縁部から上方に設けられるリム部22と、汚物受け面20に対して下向きに窪む溜水部24とを備える。溜水部24は、便鉢部12の底部12aに設けられる。
便器排水路14は、便鉢部12の底部12aに形成される入口14aを通して、便鉢部12の内部空間に連通する。便器排水路14は、排水ソケット等の接続配管を介して、建物に設置される排水管(不図示)に接続される。便器排水路14には、封水26を貯留する封水貯留部28が設けられる。封水26は、便器排水路14内での空気の流れを遮断する。
封水貯留部28は、下流側に向かうに連れて上昇するとともに後方に延びる上昇管路30を備える。封水貯留部28の下流側端部には、封水26の最高水位WLを定める溢れ縁32が設けられる。本実施形態の溢れ縁32は上昇管路30の下流側端部の内下面に設けられる。ここでの「最高水位WL」とは、静止した状態にある封水26の水位であって、封水貯留部28内に溜めることができる最高の水位をいう。便器排水路14内に溢れ縁32を超える水が入り込んだとき、その水が溢れ縁32から下流側に溢れ出ることで、便器排水路14内に残る封水26の最高水位WLが定められる。
外周壁部18は、ユーザによって視認されるとともに外部空間に露出する外観面を形成する。本実施形態の外周壁部18は、上面部16の外周縁部を介して上面部16に連続するスカート状をなす。
図3を参照する。図3では、後述する上面部分58と胴部分60の境界位置Pbにドット模様を付す。図3では、後述する給水路38、通水路40内での水の流れ方向に矢印を付す。便器10は、便鉢部12の上部に開口する吐水口34と、給水装置36から供給される水を吐水口34に導く給水路38と、を備える。本実施形態の吐水口34は、便鉢部12の左右方向Yの一方側半部(本実施形態では左側半部)に設けられる。給水装置36は、たとえば、フラッシュバルブ、ポンプ付きタンク等である。給水路38は、便鉢部12よりも便鉢部12の外周側に設けられる。
吐水口34は、便器洗浄時において、給水装置36から給水路38を通して供給される水を便鉢部12内に吐き出す。吐水口34から吐き出される水によって、便鉢部12内を洗浄する洗浄水流が形成される。便鉢部12内の汚物は、洗浄水流によって、便器排水路14を通して排出される。
便器10は、給水装置36から供給される水を便鉢部12の底部12a及び便器排水路14の何れかに導く通水路40を備える。図3では、通水路40内での水の流れ方向を示す矢印のある箇所に通水路40の一部があると想定して、そこに通水路40を示す符号を付す。本実施形態の通水路40は、便鉢部12の底部12aに水を導くジェット流路として機能する。この機能を持つ通水路40は、給水装置36から供給される水を吐水口34を経由せずに導くことができる。
通水路40は、上流側水路42から通水路40内に水が流入する流入孔44と、通水路40内から下流側水路46に水が流出する流出孔48とを備える。本実施形態において流入孔44は、便鉢部12よりも後方に設けられる。本実施形態での上流側水路42は、便器10とは別体に設けられ、給水装置36から供給される水を通水路40に供給する給水管50である。本実施形態での下流側水路46とは便鉢部12の底部12aをいう。
ジェット流路としての機能を持つ通水路40は、便器洗浄時において、流出孔48から噴流を吐き出すことによって、汚物の排出を促進する水流を便器排水路14内に形成する。本実施形態の流出孔48は、便鉢部12の底部12aにおいて前面に開口し、便器排水路14内に向かって後向きに噴流を吐き出す。
通水路40は、平面視において、便鉢部12と重なる位置を通る下流側区間52と、下流側区間52に対して上流側に設けられる上流側区間54とを備える。下流側区間52は、便鉢部12の裏側において下流側に向かうにつれて下降するように設けられる。本実施形態の下流側区間52は、平面視において、溜水部24の前後中心Cp1よりも前方まで延びるように設けられる。下流側区間52は、平面視において、溜水部24周りを旋回するように設けられる。
図2、図4を参照する。製品としての便器10は、半製品としての複数の分割体56を接合して構成される。複数の分割体56は、便器10を分割した形状を持つ。複数の分割体56は、複数の型を用いた鋳込み成形等によって成形される。鋳込み成形を用いる場合、鋳込み成形によって、陶器製の複数の分割体56を別々に成形する。この後、半製品としての複数の分割体56の突合せ箇所を接合剤によって接合し、乾燥、施釉、焼成等の後工程を経ることによって、製品としての便器10を得る。個々の分割体56は、単数の鋳込み成形品によって構成されることになる。
本実施形態の便器10は、上面部分58と、上面部分58よりも下側の胴部分60とを接合して構成される。上面部分58は、便器10の上面部16の少なくとも一部を構成する。胴部分60は、便鉢部12の大部分を含むとともに、便器10において上面部分58よりも下側の部分を構成する。上面部分58と胴部分60の境界位置Bpは、給水路38及び吐水口34を分割するように設けられる。各図では、説明の便宜のため、境界位置Bpに実線を付して示す。
上面部分58は、一つの分割体56によって構成される。胴部分60は、二つの分割体56によって構成される。本実施形態では合計三つの分割体56が用いられることになる。「二つの分割体56」とは、次に説明する支持分割体56Aと、中空分割体56Bである。これら二つの分割体56は、上面部分58とは別体であることになる。
支持分割体56Aは、胴部分60の本体を構成する。支持分割体56Aは、トイレ室に便器10を設置した状態にあるとき、トイレ室の一部に固定され、胴部分60を構成する他の分割体56(本実施形態では中空分割体56B)を支持する。本実施形態の支持分割体56Aは、トイレ室の一部となる床に固定される。この他にも、支持分割体56Aは、トイレ室の一部となる壁部に固定されてもよい。この他にも、支持分割体56Aは、支持フレームを介して、トイレ室の床及び壁部の何れかに固定されてもよい。
図2、図5、図6を参照する。中空分割体56Bは、通水路40の少なくとも一部を形成する中空部62を備える。本実施形態の中空部62は、その内部に通水路40を形成し、通水路40内での水の流れ方向に延びるように設けられる。本実施形態の中空分割体56Bは、通水路40の流入孔44から流出孔48までの範囲で通水路40を中空部62内に形成する。つまり、中空部62は、通水路40の全部を形成する。中空部62は、通水路40の下流側区間52を形成する下流側部分64と、通水路40の上流側区間54を形成する上流側部分66と、を備える。
中空分割体56Bは、便器10の外面を形成する第1外壁部68と、第1外壁部68との間に中空部62の内部空間を形成する第1内壁部70と、を備える。第1内壁部70は、中空部62の一部として設けられる。ここでの「外面」とは、トイレ室に設置される前の状態にある便器10を観察したときに、便器10の外部にある外部空間に露出する面をいう。このような「外面」としては、便鉢部12の内面の他に、便器10の下面72も含まれる。本実施形態の第1外壁部68は、便器10の外面の一部となる便鉢部12の内面を形成する。詳しくは、汚物受け面20、リム部22及び溜水部24のそれぞれの内面の一部を形成する。第1外壁部68と第1内壁部70との間には、本実施形態において、中空部62の下流側部分64の内部空間が形成される。流出孔48は、中空分割体56Bの第1外壁部68にのみ開口し、第1内壁部70には開口しない。
図3、図7を参照する。支持分割体56Aは、中空分割体56Bの下側に設けられ、中空分割体56Bを収容する収容部74を備える。収容部74は、支持分割体56Aの上面部から下向きに凹むとともに、通水路40に沿って延びる溝状をなす。収容部74は、中空分割体56Bの一部を収容する第1部分74aと、その他の一部を収容する第2部分74bとを備える。ここでの「中空分割体56Bの一部」とは、通水路40の下流側区間52と上下方向Zに重なる箇所にある部位をいう。「中空分割体56Bの他の一部」とは、通水路40の上流側区間54と重なる箇所にある部位をいう。
図2、図5を参照する。収容部74の第1部分74aは、支持分割体56Aにおいて便鉢部12の内面に開口する開口部74cを備える。中空分割体56Bの第1外壁部68は、支持分割体56Aの開口部74cを塞ぐように設けられる。第1外壁部68は、第1外壁部68の外周縁部に沿って設けられる突合せ部68aを備える。突合せ部68aは、支持分割体56Aの一部、詳しくは、開口部74cの周縁部と突き合わせられる。第1外壁部68の突合せ部68aは、第1内壁部70よりも突き出ており、第1内壁部70は、収容部74に対して間隔を空けた箇所に配置される。
第1外壁部68の突合せ部68aと開口部74cの周縁部とは、中空分割体56Bと支持分割体56Aとの間の継ぎ目76を形成する。支持分割体56Aと中空分割体56Bとは、このような継ぎ目76を形成する箇所において、接合剤によって接合される。
中空分割体56Bの第1外壁部68と他の分割体56(本実施形態では支持分割体56A)との間の継ぎ目76は、通水路40とは異なる箇所に形成される。これらの間の継ぎ目76は、通水路40には形成されないということである。本実施形態では、便鉢部12の内面にのみ継ぎ目76が形成される。継ぎ目76の一部は、静止した状態にある封水26に浸かる位置に設けられる。継ぎ目76は、封水26の最高水位WLよりも下方に設けられるともいえる。
図6、図8を参照する。中空分割体56Bの上流側部分66は、上面部分58と支持分割体56Aとの間に配置される。収容部74の第2部分74bは、上面部分58によって上側から覆い塞がれている。中空分割体56Bの上流側部分66は、通水路40の上流側区間54を内部に形成する筒状部78を備える。
中空分割体56Bは、通水路40の上流側端部において通水路40と他の空間とを隔てる隔壁部80を備える。ここでの「他の空間」とは、本実施形態では、便器10の外部にある外部空間をいう。隔壁部80は、筒状部78の上流側端部を塞ぐ。隔壁部80は、上下方向Zに延びる側壁部分80aを構成する。側壁部分80aは、便器10の外面の一部となる便器10の後面82を形成する。側壁部分80aは、上面部分58及び支持分割体56Aが形成する便器10の後面82と面一となるように設けられる。
流入孔44は、中空分割体56Bの隔壁部80に開口する。本実施形態の流入孔44は、側壁部分80aを構成する隔壁部80に開口する。この他にも、流入孔44は、上壁部分及び下壁部分の何れかを構成する隔壁部80に開口していてもよい。ここでの上壁部分とは、上側を向く壁部分をいい、下壁部分とは、下側を向く壁部分をいう。
図3を参照する。中空分割体56Bには、中空部62の外部の空間と中空部62の内部空間とを通じさせる貫通孔84が形成される。本実施形態の貫通孔84は、流入孔44及び流出孔48のそれぞれによって構成される。
以上の便器10の効果を説明する。
(A)便器10は、通水路40の少なくとも一部を形成する中空部62を有する中空分割体56Bを備える。よって、中空部62の形状を変更することによって、便器10の外面の形状を維持したまま通水路40の形状を変更し易くできる。
(B)中空分割体56Bの第1外壁部68は、便器10の外面の一部となる便鉢部12の内面を形成する。よって、便鉢部12の内面の形状を維持したまま通水路40の形状を変更し易くできる。
(C)中空分割体56Bの中空部62は、その内部に通水路40を形成する。よって、中空部62が設けられている箇所では、中空分割体56Bと他の分割体56の間の継ぎ目76を通水路40に形成せずに済む。これにより、中空分割体56Bと他の分割体56を接合する接合剤が、中空部62によって形成される通水路40内にはみ出る事態を防止できる。ひいては、接合剤のはみ出しに起因して、中空部62によって形成される通水路40内での流れが意図せず変化する事態を防止できる。
(D)中空分割体56Bの第1外壁部68と他の分割体56との間の継ぎ目76は、通水路40とは異なる箇所に形成される。中空分割体56Bと他の分割体56との間で接合不良が生じた場合を考える。この場合でも、中空分割体56Bと他の分割体56との間の継ぎ目76を通して、通水路40そのものから水漏れする事態を避けることができる。
(E)封水26に浸かる位置に設けられる継ぎ目76は、通水路40とは異なる箇所に形成される。よって、中空分割体56Bと他の分割体56との間の継ぎ目76を通して、通水路40から外部の封水26に水漏れする事態を防止できる。この種の水漏れは検査が困難である。このような検査の困難な水漏れを回避できる利点がある。
(F)中空分割体56Bには貫通孔84が形成される。これにより、鋳込み成形品としての中空分割体56Bの焼成時において、中空部62内の気体を抜く圧抜き孔として貫通孔84を利用できる。ひいては、中空部62内の気体の膨張に伴う中空分割体56Bの変形を防止できる。
(G)貫通孔84は流入孔44及び流出孔48のそれぞれである。よって、専用の圧抜き孔を別に形成せずに済み、中空分割体56Bの構造を簡素化できる。
(H)支持分割体56Aは、中空分割体56Bの下側に設けられ、中空分割体56Bを収容する収容部74を備える。よって、便器10の下面72とは異なる箇所に支持分割体56Aと中空分割体56Bの継ぎ目76が設けられる構造となる。言い換えると、水洗大便器10の下面72に支持分割体56Aと中空分割体56Bの継ぎ目76が現れない構造となる。よって、支持分割体56Aと中空分割体56Bの間の継ぎ目76で接合不良が生じたとしても、その継ぎ目76からトイレ室の床上に水が垂れる事態を避けることができる。
(第2実施形態)第2実施形態の便器10を説明する。図9、図10を参照する。図10では、上面部分58と胴部分60の境界位置Pbにドット模様を付す。吐水口34は、第1吐水口34Aと第2吐水口34Bを含む。第1吐水口34Aは、便鉢部12の左右方向Yの一方側半部(本実施形態では左側半部)に設けられる。第2吐水口34Bは、便鉢部12の左右方向Yの他方側半部(本実施形態では右側半部)に設けられる。
給水路38は、第1給水路38Aと、第2給水路38Bとを含む。図10では、各給水路38の水の流れ方向に矢印を付す。第1給水路38Aは、便器10の後面部に開口する給水孔86から、第1吐水口34Aまで連続している。第2給水路38Bは、第1給水路38Aの上流側端部から分岐しており、第2吐水口34Bまで連続している。
便器10は、給水路38から分岐する分岐水路88を備える。分岐水路88は、第1給水路38Aから分岐する第1分岐水路88Aと、第2給水路38Bから分岐する第2分岐水路88Bとを含む。
本実施形態の通水路40は、給水装置36から供給される水を便器排水路14に導くことができる。通水路40からの水の流出先となる下流側水路46は、第1実施形態とは異なり、便器排水路14になる。本実施形態の通水路40は、給水路38内の水を便器排水路14に排出する水抜き水路として機能する。この機能を持つ通水路40の流入孔44は、各分岐水路88A、88Bの下流側端部に開口している。これにより、給水路38内の水が、分岐水路88A、88Bを通して、便器排水路14に排出される。通水路40への水の流入元となる上流側水路42は、第1実施形態とは異なり、分岐水路88A、88Bになる。
通水路40の流出孔48は、封水26の最高水位WLよりも下方にて、便器排水路14の内壁面に開口する。詳しくは、流出孔48は、便器排水路14の内上面に開口する。通水路40は、便鉢部12よりも後方にのみ設けられ、溜水部24の前後中心Cp1よりも前方には設けられない。
図9、図11を参照する。本実施形態の便器10も、第1実施形態と同様、上面部分58と、上面部分58よりも下側の胴部分60とを接合して構成される。上面部分58は、第1実施形態と同様、一つの分割体56によって構成される。本実施形態の胴部分60は、便器10を構成する複数の分割体56のうちの三つの分割体56によって構成される。本実施形態では合計四つの分割体56が用いられることになる。「三つの分割体56」とは、次に説明する支持分割体56Aと、中空分割体56Bと、内部分割体56Cである。
支持分割体56Aは、第1実施形態と同様、胴部分60の本体を構成し、胴部分60を構成する他の分割体56(本実施形態では中空分割体56B及び内部分割体56C)を支持する。
図12~図14を参照する。中空分割体56Bは、便器10の外面を形成する第1外壁部68と、第1外壁部68との間に中空部62の内部空間を形成する第1内壁部70とを備える。本実施形態の第1外壁部68も、第1実施形態と同様、便器10の外面の一部となる便鉢部12の内面を形成する。
通水路40は、第1実施形態とは異なり、第1内壁部70を挟んで中空部62の内部空間とは反対側、つまり、中空部62の外部に設けられる。通水路40は、中空分割体56Bと他の分割体56(本実施形態では支持分割体56A)との間に形成される。通水路40の一部は、中空分割体56Bの中空部62よりも下側に設けられる。第1内壁部70は、中空部62の内部空間とは壁厚方向の反対側の外面によって通水路40の一部を形成する。この他に、第1外壁部68は、中空部62の外部において第1外壁部68の裏面によって通水路40の一部を形成する。
本実施形態の中空分割体56Bは、通水路40の流入孔44から流出孔48までの範囲のうちの一部の範囲で通水路40を形成する。中空分割体56Bの中空部62は、通水路40の一部を形成するとも捉えることができる。流入孔44及び流出孔48のそれぞれは、支持分割体56Aに開口する。
中空分割体56Bの貫通孔84は、第1内壁部70に形成される。貫通孔84は、第1内壁部70の下部、詳しくは、その下端部に形成される。貫通孔84は、中空部62の内部空間を下向きに開放している。これにより、通水路40内に水が溜まることで中空部62内に水が入り込んだとしても、貫通孔84から容易に排出できる。
便器10は、少なくとも一つの分割体56によって形成され、通水路40を構成する空洞部90を備える。図12、図13では、空洞部90のある範囲を示す。本実施形態の空洞部90は、中空分割体56Bと支持分割体56Aとの間に形成される。空洞部90は、便器排水路14の上方であって便鉢部12の後方に設けられる。空洞部90は、前後方向Xに対向する前壁面90a及び後壁面90bと、前壁面90a及び後壁面90bを接続する一対の側壁面90c、90dとを備える。後壁面90bは、下方に向かうにつれて前向きに延びるように設けられる。
便器10は、空洞部90内に配置される内部分割体56Cを備える。本実施形態の内部分割体56Cはブロック状の中実構造体である。内部分割体56Cは、空洞部90を構成する分割体56(本実施形態では支持分割体56A及び中空分割体56B)との間に通水路40の一部を形成する。内部分割体56Cは、前壁面90a、後壁面90b及び一方の側壁面90cとの間に通水路40の一部を形成する。
後壁面90bは、前方に突き出るとともに上下方向Zに延びる突起状の間隔保持部90eを備える。内部分割体56Cは、後壁面90bの間隔保持部90eと接触することによって、後壁面90bとの間に間隔を空けて保持され、その後壁面90bとの間に通水路40の一部を形成する。内部分割体56Cは、間隔保持部90eの先端面との突合せ箇所で接合されるとともに、空洞部90の他方の側壁面90cとの突合せ箇所で接合される。
内部分割体56Cは、封水26の最高水位WLよりも下方において空洞部90の内部空間90fを部分的に埋めるように設けられる。封水26の最高水位WLよりも下方における内部空間90fの容積をVa[mm]とする。このとき、内部分割体56Cは、例えば、Va×0.5倍以上の容積を埋めるように設けられる。これにより、内部分割体56Cは、通水路40の流出孔48を通して通水路40内に入り込もうとする封水26の流入量を減らすことができる。このため、尿等の汚れ成分が封水26に混じっていたとしても、その汚れ成分の通水路40内への流入量を減らすことができる。ひいては、通水路40内での汚れ成分の残存量を減らすことができ、通水路40内を衛生的に保つことができる。
以上の便器10の効果を説明する。
(I)通水路40は、第1内壁部70を挟んで中空部62とは反対側に設けられる。よって、他の分割体56と中空分割体56Bとの間に通水路40がある構造を実現できる。
(J)貫通孔84は、便器10の外面を形成する第1外壁部68の裏側に配置される第1内壁部70に形成される。よって、貫通孔84が外観に影響を及ぼすことがなくなる。ひいては、意匠性を考慮して貫通孔84を塞ぐ作業をせずともよくなる。
(K)便器10は、通水路40を構成する空洞部90内に配置され、空洞部90を構成する分割体56との間に通水路40を形成する内部分割体56Cを備える。よって、内部分割体56Cの形状を変更することによって、便器10の外面の形状を維持したまま通水路40の形状を変更し易くできる。
この他に、本実施形態の便器10は、前述した(A)、(B)、(F)で説明した構成要素を備える。これにより、便器10は、それらの説明に対応する効果を得られる。この他に、後述する(L)の説明に対応する効果を得られる。
(第3実施形態)第3実施形態の便器10を説明する。図15、図16を参照する。図16では、上面部分58と胴部分60の境界位置Pbにドット模様を付す。吐水口34は、第1実施形態と同様、第1吐水口34Aと、第2吐水口34Bとを含む。給水路38は、第1実施形態と同様、第1給水路38Aと、第2給水路38Bとを含む。第1給水路38Aは、水の流れ方向を便鉢部12の周方向に折り返すように誘導する折り返し部38aを備える。
便器10は、第1給水路38Aから分岐する第1分岐水路88Aを備える。第1分岐水路88Aは、リム部22の裏側において、第1給水路38Aの折り返し部38aから周方向に延びるように形成される。
本実施形態の通水路40は、給水装置36から供給される水を便鉢部12の底部12aに導くことができるジェット流路として機能する。通水路40の流入孔44は、第1分岐水路88Aの下流側端部に開口している。通水路40への水の流入元となる上流側水路42は、分岐水路88Aとなる。通水路40の流出孔48は、第1実施形態と同様、便鉢部12の底部12aにおいて前面に開口する。通水路40からの水の流出先となる下流側水路46は、第1実施形態と同様、便鉢部12の底部12aとなる。
通水路40は、後述のように、支持分割体56Aの内部に形成される第1部分40aと、中空分割体56Bによって形成される第2部分40bとを備える。第1部分40aは、通水路40の上流側に設けられ、第2部分40bは、第1部分40aに対して下流側に連続する。
図17、図18を参照する。便器10は、便鉢部12の下方に設けられる第1便器空洞部100と、便鉢部12の下面と外周壁部18とを接続する第3外壁部102と、第3外壁部102と外周壁部18を接続する第2内壁部104とを備える。第3外壁部102は、第1便器空洞部100の一部を形成する。第2内壁部104は、通水路40の第1部分40aの一部を形成する。
第1便器空洞部100は、第1便器空洞部100を下向きに開放する下側開口部106を備える。便器10の下面72には、下側開口部106の奥側に設けられる面部分が含まれる。この面部分には、便鉢部12の下面の一部、通水路40を形成する中空分割体56Bの第1外壁部68(後述する)の外面、第3外壁部102の外面の一部が含まれる。
図15、図19を参照する。本実施形態の便器10も、第1実施形態と同様、上面部分58と、上面部分58よりも下側の胴部分60とを接合して構成される。上面部分58は、第1実施形態と同様、一つの分割体56によって構成される。胴部分60は、三つの分割体56によって構成される。本実施形態では合計四つの分割体56が用いられることになる。「三つの分割体56」とは、次に説明する支持分割体56Aと、中空分割体56Bと、分割体56Dである。図18では中空分割体56Bのある箇所を一点鎖線で囲んで示す。
図15~図17を参照する。支持分割体56Aは、第1実施形態と同様、胴部分60の本体を構成し、胴部分60を構成する他の分割体56(本実施形態では中空分割体56B、分割体56D)を支持する。支持分割体56Aは、上面部分58よりも下側に設けられる便鉢部12の大部分と、上面部分58よりも下側に設けられる外周壁部18の全部分とを備える。この他に、支持分割体56Aは、第3外壁部102及び第2内壁部104を少なくとも備える。第3外壁部102には、通水路40の第1部分40aの一部として、第1部分40aと第2部分40bを連通する連通孔102aが形成される。本実施形態の流入孔44は、支持分割体56Aにおいて分岐水路88Aを形成する上面部に開口する。本実施形態の流出孔48は、支持分割体56Aにおいて便鉢部12に開口する。
中空分割体56Bの中空部62は、通水路40の第2部分40bの一部を形成する。中空分割体56Bの中空部62は、第1実施形態と同様、通水路40の第2部分40b内での水の流れ方向に延びるように設けられる。通水路40の第2部分40bは、第2実施形態と同様、第1内壁部70を挟んで中空部62の内部空間とは反対側に設けられる。通水路40の第2部分40bは、中空分割体56Bと他の分割体(本実施形態では支持分割体56A)との間に形成される。詳しくは、中空分割体56Bの第1外壁部68と支持分割体56Aの便鉢部12との間、中空分割体56Bの第1外壁部68と支持分割体56Aの第3外壁部102との間に形成される。
本実施形態の中空分割体56Bの第1外壁部68は、第1実施形態とは異なり、便器10の外面の一部となる便器10の下面72を形成する。中空分割体56Bの第1外壁部68は、第1外壁部68の外周縁部に沿って設けられる突合せ部68aを備える。突合せ部68aは、支持分割体56Aの一部、詳しくは、支持分割体56Aにおける便鉢部12の下面の他に、第3外壁部102の外面に突き合せられる。第1外壁部68の突合せ部68aは、支持分割体56Aとの間に継ぎ目76を形成する。支持分割体56Aと中空分割体56Bとは、このような継ぎ目76を形成する箇所において、接合剤によって接合される。中空分割体56Bは、支持分割体56Aに接合するとき、下側開口部106を通して第1便器空洞部100の内側に配置される。
分割体56Dは、上面部分58よりも下側に設けられる便鉢部12の全部分のうちの一部分を構成する。ここでの「一部分」とは、通水路40の第1部分40aと便鉢部12の内部空間とを隔てる部分となる。上面部分58よりも下側に設けられる便鉢部12の全部分は、支持分割体56Aと分割体56Dとによって構成される。通水路40の第1部分40aは、支持分割体56Aにおいて外周壁部18、第3外壁部102及び第2内壁部104を構成する部分と、分割体56Dとによって構成される。支持分割体56Aにおいて通水路40の第1部分40aを構成する箇所は、支持分割体56よりも上側に配置される上型によって、鋳込み成形等によって成形される。上面部分58よりも下側に設けられる便鉢部12の全部分は、分割体56Dの配置箇所を通して上型を配置するため、支持分割体56Aと分割体56Dに分割されている。
中空分割体56Bには圧抜き孔として利用される貫通孔84が形成される。貫通孔84は、便器10の下面72を形成する中空分割体56Bの第1外壁部68に形成される。第1外壁部68は、下側を向く下壁部分68bと、上下方向Zに延びる側壁部分68cとを備える。本実施形態の貫通孔84は第1外壁部68の下壁部分68bに形成される。この他にも、貫通孔84は、第1外壁部68の側壁部分68cに形成されてもよい。
第3実施形態の便器10の効果を説明する。中空分割体56Bの第1外壁部68は、便器10の外面の一部となる便器10の下面72を形成する。よって、便器10の下面の形状を維持したまま通水路40の形状を変更し易くできる。
この他に、本実施形態の便器10は、前述した(A)、(F)、(I)で説明した構成要素を備える。これにより、便器10は、それらの説明に対応する効果を得られる。
(第4実施形態)図20~図22を参照する。図21では、通水路40内での水の流れ方向に矢印を付す。本実施形態は、第1実施形態と比べて、中空分割体56B周りの構成に関して相違する。本実施形態の通水路40は、中空分割体56Bの中空部62よりも下側に設けられる。通水路40の少なくとも一部は、中空分割体56Bの中空部62によって形成される。詳しくは、通水路40の一部は、中空部62を構成する中空分割体56Bの第1内壁部70によって形成される。通水路40の内上面は、通水路40の下流側区間52の全域において、中空部62を構成する第1内壁部70によって形成される。通水路40は、中空分割体56B以外の箇所は、支持分割体56Aによって形成される。
通水路40の容積の半分以上の範囲は最高水位WLにある封水26の水面下に設けられる。ここでの通水路40の容積とは、通水路40の流入孔44から流出孔48までの範囲における通水路40の容積をいう。通水路40は、通水路40の下流側区間52の全域において、封水26で満たされるように設けられる。これらは、通水路40内において空気溜りの生じる箇所を減らすことを目的としている。
中空分割体56Bの隔壁部80は、その第1外壁部68から便鉢部12の径方向外側に突き出ている。隔壁部80は、第1実施形態と同様、通水路40の上流側端部において通水路40と他の空間とを隔てている。ここでの「他の空間」とは、例えば、上面部分58と胴部分60の間に形成される空洞部108の内部空間である。この「他の空間」の具体例は特に限定されず、便器10の外側の外部空間でもよい。隔壁部80は、上側を向く上壁部分80bを構成する。流入孔44は、上壁部分80bを構成する隔壁部80に開口する。継ぎ目76において便鉢部12の内面となる箇所は封水26の水面よりも上方に設けられる。
(L)通水路40は、中空分割体56Bの中空部62よりも下側に設けられる。よって、中空分割体56Bに第1内壁部70がない場合と比べて、封水26の水面よりも下方に通水路40を形成し易くなる。ひいては、通水路40を封水26で満たし易くなり、通水路40内に空気溜りが生じ難くなる。言い換えると、通水路40内における空気の量を減らし易くなる。このような通水路40がジェット流路として機能する場合、通水路40の流出孔48から噴流を吐き出すとき、音鳴りの原因となる空気の排出量を減らし易くなる。ひいては、便器洗浄時における静音性を高めることができる。
この他に、本実施形態の便器10は、前述した(A)、(B)、(H)で説明した構成要素を備える。これにより、便器10は、それらの説明に対応する効果を得られる。
(第5実施形態)図23を参照する。本実施形態は、第4実施形態と比べて、通水路40の周辺構造において相違する。支持分割体56Aの収容部74は、支持分割体56Aに形成される流出孔48に対して上流側に連続する水路空間74dを備える。中空分割体56Bの第1内壁部70には圧抜き孔として利用される貫通孔84が形成される。貫通孔84は、中空部62の内部空間と水路空間74dを連通させる。本実施形態の通水路40は、流入孔44(不図示)→中空分割体56Bの中空部62の内部空間→貫通孔84→水路空間74d→流出孔48の順で連続している。流入孔44(不図示)は、第1実施形態と同様、中空分割体56Bに形成される。第4実施形態と同様、継ぎ目76において便鉢部12の内面となる箇所は封水26の水面よりも上方に設けられる。
(第6実施形態)図24を参照する。本実施形態は、第5実施形態と比べて、通水路40の周辺構造において相違する。詳しくは、通水路40は、流入孔44(不図示)→中空分割体56Bの中空部62の内部空間→貫通孔84→流出孔48の順で連続している。
各構成要素の他の変形形態を説明する。
第1実施形態の中空部62は、通水路40の一部を形成してもよい。第2、第3実施形態の中空部62は、通水路40の全部を形成していてもよい。第3実施形態の中空部62は、通水路40の第2部分40bの全部を形成していてもよい。第3実施形態のように、中空分割体56Bの第1外壁部68によって便器10の下面を形成する場合も、通水路40は中空部62よりも下側に設けられてもよい。
通水路40への水の流入元となる上流側水路42として、第1実施形態では給水管50を説明し、第2実施形態では分岐水路88A、88Bを説明した。この他にも、上流側水路42は、便器10の給水路38でもよい。いずれにしても、上流側水路42は、便器10の一部として設けられてもよいし、便器10とは別体に設けられてもよい。
通水路40の流出孔48は、実施形態で説明したように、便鉢部12の底部12a及び便器排水路14の何れかに開口していればよい。
第2実施形態の通水路40の流出孔48は便器排水路14の内上面に開口し、通水路40は水抜き水路として機能する例を説明した。通水路40の流出孔48が便器排水路14の内上面に開口する場合でも、第1実施形態と同様、通水路40は、流出孔48から噴流を噴射するジェット流路として機能してもよい。
貫通孔84は、鋳込み成形品としての中空分割体56Bの焼成後において、栓体によって閉塞されていてもよい。(G)の効果を得るうえで、貫通孔84は、流入孔44及び流出孔48の少なくとも一方のみであってもよい。貫通孔84は、中空分割体56Bに流入孔44及び流出孔48とは別に形成してもよい。
空洞部90は、支持分割体56Aと中空分割体56Bとの間に形成される例を説明した。空洞部90は、少なくとも一つの分割体56によって形成されていればよい。たとえば、空洞部90は、支持分割体56Aのみによって形成されてもよい。
内部分割体56Cを用いる場合、中空分割体56Bが用いられていなくともよい。たとえば、図11の実施形態において、第1内壁部70を省略して第1外壁部68のみを備える分割体56を用いてもよいということである。内部分割体56Cは、中実構造体の他に、中空構造体でもよい。内部分割体56Cは、封水26の最高水位WLよりも上方にのみ配置されてもよい。
以上の実施形態及び変形形態は例示に過ぎない。これらを抽象化した技術的思想は、実施形態及び変形形態の内容に限定的に解釈されるべきではない。実施形態及び変形形態の内容は、構成要素の変更、追加、削除等の多くの設計変更が可能である。前述の実施形態では、このような設計変更が可能な内容に関して、「実施形態」との表記を付して強調している。しかしながら、そのような表記のない内容でも設計変更が許容される。図面の断面に付したハッチングは、ハッチングを付した対象の材質を限定するものではない。実施形態及び変形形態において言及している構造には、製造誤差等を考慮すると同一とみなすことができる誤差の分だけずれた構造も当然に含まれる。
以上の構成要素の任意の組み合わせも有効である。たとえば、実施形態に対して他の実施形態の任意の説明事項を組み合わせてもよいし、変形形態に対して実施形態及び他の変形形態の任意の説明事項を組み合わせてもよい。
たとえば、第3実施形態のように、中空分割体56Bの第1外壁部68が便器10の下面72を構成する場合でも、中空部62の内部に通水路40が形成されていてもよい。第2実施形態の内部分割体56Cは、第1実施形態及び第3実施形態の通水路40を構成する空洞部90内に配置されてもよい。この他にも、第3実施形態の中空分割体56Bにも、第1実施形態及び第2実施形態と同様、中空部62の外部の空間と内部空間を連通させる貫通孔84が形成されてもよい。この他にも、本実施形態の便器10においても、前述した貫通孔84が形成されてもよい。
10…水洗大便器、12…便鉢部、14…便器排水路、26…封水、28…封水貯留部、36…給水装置、40…通水路、44…流入孔、48…流出孔、56…分割体、56A…支持分割体、56B…中空分割体、56C…内部分割体、58…上面部分、60…胴部分、62…中空部、68…外壁部(第1外壁部)、70…内壁部(第1内壁部)、72…下面、74…収容部、76…継ぎ目、84…貫通孔、90…空洞部、90f…内部空間。

Claims (16)

  1. 複数の分割体を接合して構成される水洗大便器であって、
    便鉢部と、
    前記便鉢部の底部に接続される便器排水路と、
    給水装置から供給される水を前記便鉢部の底部及び前記便器排水路の何れかに導く通水路と、
    前記通水路の少なくとも一部を形成する中空部を有し、前記複数の分割体のうちの一つの分割体である中空分割体と、を備える水洗大便器。
  2. 前記中空部は、その内部に前記通水路を形成する請求項1に記載の水洗大便器。
  3. 前記中空分割体は、本水洗大便器の外面を形成する外壁部と、前記外壁部との間に前記中空部の内部空間を形成する内壁部と、を備える請求項1から2のいずれか1項に記載の水洗大便器。
  4. 前記外壁部と他の前記分割体との間の継ぎ目は、前記通水路とは異なる箇所に形成される請求項3に記載の水洗大便器。
  5. 前記便鉢部の底部には封水が溜められ、
    前記継ぎ目は、前記封水に浸かる位置に設けられる請求項4に記載の水洗大便器。
  6. 前記通水路は、前記内壁部を挟んで前記内部空間とは反対側に設けられる請求項3に記載の水洗大便器。
  7. 前記通水路は、前記中空部よりも下側に設けられる請求項6に記載の水洗大便器。
  8. 前記外壁部は、本水洗大便器の外面の一部となる前記便鉢部の内面を形成する請求項5から7のいずれか1項に記載の水洗大便器。
  9. 前記外壁部は、本水洗大便器の外面の一部となる本水洗大便器の下面を形成する請求項5から7のいずれか1項に記載の水洗大便器。
  10. 前記中空分割体には、前記中空部の外部の空間と前記内部空間とを通じさせる貫通孔が形成される請求項5から9のいずれか1項に記載の水洗大便器。
  11. 前記通水路は、前記通水路内に水が流入する流入孔と、前記通水路内から水が流出する流出孔と、を備え、
    前記貫通孔は、前記流入孔及び前記流出孔の少なくとも一方である請求項10に記載の水洗大便器。
  12. 前記貫通孔は、前記内壁部に形成される請求項10に記載の水洗大便器。
  13. 本水洗大便器は、上面部分と、前記上面部分よりも下側の胴部分とを接合して構成され、
    前記中空分割体は、前記上面部分とは別体である請求項1から12のいずれか1項に記載の水洗大便器。
  14. 前記胴部分は、
    前記中空分割体と、
    前記複数の分割体のうちの一つの分割体であり、前記中空分割体との間に前記通水路を構成する空洞部を形成する支持分割体と、
    前記空洞部内に配置され、前記支持分割体との間に前記通水路の一部を形成し、前記複数の分割体のうちの一つの分割体である内部分割体と、を備える請求項13に記載の水洗大便器。
  15. 上面部分と前記上面部分よりも下側の胴部分とを接合して構成される水洗大便器であって、
    便鉢部と、
    前記便鉢部の底部に接続される便器排水路と、
    給水装置から供給される水を前記便鉢部の底部及び前記便器排水路の何れかに導く通水路と、
    前記胴部分を構成する複数の分割体と、
    少なくとも一つの前記分割体によって形成され、前記通水路を構成する空洞部と、
    前記空洞部内に配置され、前記空洞部を構成する前記分割体との間に前記通水路の一部を形成し、前記複数の分割体のうちの一つの分割体である内部分割体と、を備える水洗大便器。
  16. 前記便器排水路は、封水を貯留する封水貯留部を備え、
    前記内部分割体は、前記封水の最高水位よりも下方において前記空洞部の内部空間を部分的に埋めるように設けられる請求項14から15のいずれか1項に記載の水洗大便器。
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