JP2022064302A - ネガ型シロキサン樹脂組成物、硬化膜および素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】低温硬化が可能で、硬度が高く、耐薬品性および基板密着性に優れる硬化膜を提供する。【解決手段】(A)ポリシロキサン、(B)光ラジカル重合開始剤、(C)テトラエトキシシランおよび(D)光重合性モノマーを含有し、前記(D)光重合性モノマーが(D-1)ポリ(オキシアルキレン)基を有するジ(メタ)アクリレートを含有し、前記(D-1)ポリ(オキシアルキレン)基を有するジ(メタ)アクリレートの含有量に対する前記(C)テトラエトキシシランの含有量の比(重量比)(C)/(D-1)が0.05~50であるネガ型シロキサン樹脂組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、ネガ型シロキサン樹脂組成物、それを用いた硬化膜および素子
現在、スマートフォンやタブレット端末の多くに静電容量式タッチパネルが使用されている。静電容量式タッチパネルのセンサー基板は、ガラス上にITO(Indium Tin Oxide)や金属(銅、モリブデン、アルミニウムなど)がパターニングされた配線を有し、配線の交差部に絶縁膜、ITOおよび金属を保護する保護膜を有する構造が一般的である。
タッチパネルの方式は、カバーガラスと液晶パネルとの間にタッチパネル層を形成するOut-cellタイプ、カバーガラスにタッチパネル層を直接形成するOGS(One Glass Solution)タイプ、液晶パネル上にタッチパネル層を形成するOn-cellタイプ、液晶パネルの内部にタッチパネル層を形成するIn-cellタイプに大別される。近年、従来よりも製造プロセスが簡略化できることから、On-cellタイプの開発が盛んに行われている。On-cellタイプにおいては、液晶パネル上に直接タッチパネル層を形成するため、配線や保護膜、絶縁膜を液晶の耐熱温度以下の低温で形成する必要がある。
従来、タッチパネルの保護膜は高硬度な無機系のSiO2、SiNxや感光性透明材料などにより形成される場合が多く、絶縁膜は感光性透明材料により形成される場合が多かった。しかしながら、SiO2やSiNxなどの無機系材料は、CVD(Chemial Vapor Deposition)により高温製膜して形成する必要があり、Oncellタイプへの適用は難しい。そこで、低温硬化が可能で、モジュール化工程で傷が発生しないだけの高い硬度、後工程で行われる酸およびアルカリ処理に耐えうる耐薬品性、基板密着性に優れ、パターン加工可能な感光性透明材料が求められている。
感光性透明材料として、例えば、特定の構造を有するアルカリ可溶性樹脂と、(メタ)アクリロイルオキシ基を2つ以上含む化合物と、ポリシロキサンと、重合開始剤と溶剤とを含有するネガ型感光性組成物(例えば、特許文献1参照)や、ポリシロキサンと、光ラジカル重合開始剤と、多官能モノマーとリン酸誘導体アミン塩とを含有する感光性シロキサン樹脂組成物(例えば、特許文献2参照)などが提案されている。
特許文献1に記載される感光性樹脂組成物は、耐薬試験後の基板密着性が不十分である課題があった。一方、特許文献2に記載される感光性組成物は、近年のタッチパネルに求められる硬度が不十分である課題があった。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、低温硬化が可能で、硬度が高く、耐薬品性および基板密着性に優れる硬化膜を得ることができる。
上記課題を解決するため、本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、以下の構成を採用する。すなわち、
(A)ポリシロキサン、(B)光ラジカル重合開始剤、(C)テトラエトキシシランおよび(D)光重合性モノマーを含有し、前記(D)光重合性モノマーが(D-1)ポリ(オキシアルキレン)基を有するジ(メタ)アクリレートを含有し、前記(D-1)ポリ(オキシアルキレン)基を有するジ(メタ)アクリレートの含有量に対する前記(C)テトラエトキシシランの含有量の比(重量比)(C)/(D-1)が0.05~50であるネガ型シロキサン樹脂組成物、である。
(A)ポリシロキサン、(B)光ラジカル重合開始剤、(C)テトラエトキシシランおよび(D)光重合性モノマーを含有し、前記(D)光重合性モノマーが(D-1)ポリ(オキシアルキレン)基を有するジ(メタ)アクリレートを含有し、前記(D-1)ポリ(オキシアルキレン)基を有するジ(メタ)アクリレートの含有量に対する前記(C)テトラエトキシシランの含有量の比(重量比)(C)/(D-1)が0.05~50であるネガ型シロキサン樹脂組成物、である。
本発明の硬化膜は、以下の構成を採用する。すなわち、
上記ネガ型シロキサン樹脂組成物から形成された硬化膜、である。
上記ネガ型シロキサン樹脂組成物から形成された硬化膜、である。
本発明の素子は、以下の構成を採用する。すなわち、
上記硬化膜を有する素子、である。
上記硬化膜を有する素子、である。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、前記(D-1)ポリ(オキシアルキレン)基を有するジ(メタ)アクリレートが下記一般式(1)で表される構造を有することが好ましい。
(上記一般式(1)中、Xは芳香環を有する2価の有機基を表す。R1およびR2は炭素数2~3のアルキレン基を表す。ただし、アルキレン基の水素の少なくとも一部は水酸基で置換されていてもよい。また、n個のR1およびm個のR2は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R3およびR4は水素またはメチル基を表す。mおよびnはそれぞれ正の整数を表し、m+nは2~50である。)
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、前記(D-1)ポリ(オキシアルキレン)基を有するジ(メタ)アクリレートの一般式(1)中、Xがビスフェノール類に由来する基であることが好ましい。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、前記(D-1)ポリ(オキシアルキレン)基を有するジ(メタ)アクリレートの一般式(1)中、Xがビスフェノール類に由来する基であることが好ましい。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、前記(A)ポリシロキサンがカルボン酸および酸無水物を含まないことが好ましい。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、前記(A)ポリシロキサンの含有量が、前記(A)ポリシロキサン、前記(C)テトラエトキシシランと前記(D)光重合性モノマーとの合計100重量部に対して50重量部以下であることが好ましい。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、前記一般式(1)で表される光重合性モノマーの含有量が、前記(A)ポリシロキサン、前記(C)テトラエトキシシランと前記(D)光重合性モノマーとの合計100重量部に対して3重量部以上40重量部以下であることが好ましい。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、さらに金属キレート化合物を含有することが好ましい。
本発明の硬化膜は、室温にて測定した膜ストレスが12MPa以下であることが好ましい。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、低温硬化が可能で、硬度が高く、耐薬品性および基板密着性に優れる。本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物により、UV硬化および熱硬化により、硬度が高く、耐薬品性および基板密着性に優れる硬化膜を得ることができる。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、(A)ポリシロキサン、(B)光ラジカル重合開始剤、(C)テトラエトキシシランおよび(D)光重合性モノマーを含有し、前記(D)光重合性モノマーが(D-1)ポリ(オキシアルキレン)基を有するジ(メタ)アクリレートを含有する。さらに、前記(D-1)ポリ(オキシアルキレン)基を有するジ(メタ)アクリレートの含有量に対する前記(C)テトラエトキシシランの含有量の比(重量比)(C)/(D-1)が0.05~50である。(A)ポリシロキサンと(B)光ラジカル重合開始剤とともに(D)光重合性モノマーを含有することにより、露光部が光硬化し、未露光部がアルカリ現像液に可溶なネガ型の感光性を有する。さらに前記(C)テトラエトキシシランを含有することにより、低温で硬化することから硬度を向上させることができる一方、硬化が進むと膜ストレスが高くなり基板密着性が低下する課題が生じる。そこで前記(D-1)ポリ(オキシアルキレン)基を有するジ(メタ)アクリレートを含有することにより膜ストレスが低減することから、基板密着性が向上する。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、(A)ポリシロキサンを含有する。(A)ポリシロキサンとしては、たとえばラジカル重合性基を有するオルガノシラン化合物を加水分解し、該加水分解物を縮合して得られるものが好ましい。また、ラジカル重合性基を有さないその他のオルガノシランを同時に用いることができる。
加水分解反応の条件は適宜設定することができるが、例えば、溶剤中、オルガノシラン化合物に酸触媒および水を1~180分かけて添加した後、室温~110℃で1~180分反応させることが好ましい。このような条件で加水分解反応を行うことにより、急激な反応を抑制することができる。反応温度はより好ましくは30~105℃である。
加水分解反応は、酸触媒、アルカリ触媒の存在下で行うことが好ましい。酸触媒の存在下で行うことがより好ましい。酸触媒としては。蟻酸、硝酸、酢酸またはリン酸を含む酸性水溶液が好ましい。これらの酸触媒の好ましい含有量は、加水分解反応時に使用される全オルガノシラン化合物100重量部に対して、好ましくは0.1重量部~5重量部である。酸触媒の量を上記範囲とすることで、加水分解反応が必要かつ十分に進行するよう容易に制御できる。
縮合反応は、たとえば、上記のようにしてオルガノシラン化合物の加水分解反応によるシラノール化合物を得た後、反応液をそのまま50℃以上、溶剤の沸点以下で1~100時間加熱し、反応させることが好ましい。また、ポリシロキサンの重合度を上げるために、再加熱もしくは塩基触媒を添加してもよい。
オルガノシラン化合物の加水分解反応および該加水分解物の縮合反応に用いられる溶剤は特に限定されず、樹脂組成物の安定性、濡れ性、揮発性などを考慮して適宜選択できる。また、溶剤を2種以上組み合わせてもよいし、無溶剤で反応を行ってもよい。
溶剤の具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、t-ブタノール、ペンタノール、4-メチル-2-ペンタノール、3-メチル-2-ブタノール、3-メチル-3-メトキシ-1-ブタノール、1-t-ブトキシ-2-プロパノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノt-ブチルエーテルなどのエーテル類、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、2-ヘプタノンなどのケトン類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、エチルアセテート、プロピルアセテート、ブチルアセテート、イソブチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3-メトキシブチルアセテート、3-メチル-3-メトキシブチルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチルなどのアセテート類、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサンなどの芳香族あるいは脂肪族炭化水素、γ-ブチロラクトン、N-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシドなどを挙げることができる。ポリシロキサンとの相溶性の点から、ジアセトンアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノt-ブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、γ-ブチロラクトンなどが好ましく用いられる。
加水分解反応によって溶剤が生成する場合には、無溶剤で加水分解させることも可能である。反応終了後に、さらに溶剤を添加することにより、樹脂組成物として適切な濃度に調整することも好ましい。また、目的に応じて加水分解後に、生成アルコールなどを加熱および/または減圧下にて適量を留出、除去し、その後好適な溶剤を添加してもよい。
加水分解反応時に使用する溶剤の量は、全オルガノシラン化合物100重量部に対して80重量部以上、500重量部以下が好ましい。溶剤の量を上記範囲とすることで、加水分解反応が必要かつ十分に進行するよう容易に制御できる。
また、加水分解反応に用いる水は、イオン交換水が好ましい。水の量は任意に選択可能であるが、シラン原子1モルに対して、1.0~4.0モルの範囲で用いることが好ましい。
ラジカル重合性基を有するオルガノシラン化合物のラジカル重合性基としては、ビニル基、α―メチルビニル基、アリル基、スチリル基、(メタ)アクリロイル基などが挙げられる。中でも(メタ)アクリロイル基であることが好ましい。(メタ)アクリロイル基にすることで、硬化膜の硬度やパターン加工時の感度をより向上させることができる。(メタ)アクリロイル基とは、メタクリロイル基またはアクリロイル基を表す。
ラジカル重合性基を有するオルガノシラン化合物の具体例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(メトキシエトキシ)シラン、ビニメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジ(メトキシエトキシ)シラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、アリルトリ(メトキシエトキシ)シラン、アリルメチルジメトキシシラン、アリルメチルジエトキシシラン、アリルメチルジ(メトキシエトキシ)シラン、スチリルトリメトキシシラン、スチリルトリエトキシシラン、スチリルトリ(メトキシエトキシ)シラン、スチリルメチルジメトキシシラン、スチリルメチルジエトキシシラン、スチリルメチルジ(メトキシエトキシ)シラン、γ-アクリロイルプロピルトリメトキシシラン、γ-アクリロイルプロピルトリエトキシシラン、γ-アクリロイルプロピルトリ(メトキシエトキシ)シラン、γ-メタクリロイルプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロイルプロピルトリエトキシシラン、γ-メタクリロイルプロピルトリ(メトキシエトキシ)シラン、γ-メタクリロイルプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メタクリロイルプロピルメチルジエトキシシラン、γ-アクリロイルプロピルメチルジメトキシシラン、γ-アクリロイルプロピルメチルジエトキシシラン、γ-メタクリロイルプロピル(メトキシエトキシ)シランなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。これらのうち、硬化膜の硬度をより向上させる観点から、γ-アクリロイルプロピルトリメトキシシラン、γ-アクリロイルプロピルトリエトキシシラン、γ-メタクリロイルプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロイルプロピルトリエトキシシランが好ましい。
その他のオルガノシラン化合物としては、たとえばメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、3-(N,N-ジグリシジル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-β-(アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、β-シアノエチルトリエトキシシラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、α-グリシドキシエチルトリメトキシシラン、α-グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β-グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β-グリシドキシエチルトリエトキシシラン、α-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、α-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、α-グリシドキシブチルトリメトキシシラン、α-グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β-グリシドキシブチルトリメトキシシラン、β-グリシドキシブチルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシブチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシブチルトリエトキシシラン、δ-グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ-グリシドキシブチルトリエトキシシラン、(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロポキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリブトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリフェノキシシラン、3-(3,4-エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、3-(3,4-エポキシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、4-(3,4-エポキシシクロヘキシル)ブチルトリメトキシシラン、4-(3,4-エポキシシクロヘキシル)ブチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ-アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、グリシドキシメチルジメトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジエトキシシラン、α-グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、α-グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、β-グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、β-グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、α-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、α-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、3-クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3-クロロプロピルメチルジエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、オクタデシルメチルジメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、3-トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物などが挙げられる。
(A)ポリシロキサンのラジカル重合性基の含有量、いわゆる二重結合当量に特に制限はないが、150~10,000g/molであることが好ましい。上記範囲であることで、硬度と耐クラック性を両立出来る。二重結合当量はヨウ素価を測定することで算出できる。
(A)ポリシロキサンの重量平均分子量(Mw)は特に制限されないが、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレン換算で、500~100,000であることが好ましい。Mwを上記範囲とすることで、良好な塗布特性が得られ、パターン形成する際の現像液への溶解性も良好となる。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物において、(A)ポリシロキサンの含有量は(A)ポリシロキサンと(C)テトラエトキシシランと(D)光重合性モノマーとの合計100重量部に対して(A)ポリシロキサンの含有量が50重量部以下であることが好ましい。40重量部以下であることがより好ましく、30重量部以下であることがさらに好ましい。(A)ポリシロキサンの含有量を50重量部以下とすることで架橋性が高くなり硬度が向上する。また(A)ポリシロキサンの含有量は5重量部以上であることが好ましく、より好ましくは10重量部以上とすることで基板密着性が良好になる。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、(B)光ラジカル重合開始剤を含有する。具体例としては、2-メチル-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ジメチルアミノ-2-(4-メチルベンジル)-1-(4-モルフォリン-4-イル-フェニル)-ブタン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾイルフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-(2,4,4-トリメチルペンチル)-フォスフィンオキサイド、1-フェニル-1,2-プロパンジオン-2-(o-エトキシカルボニル)オキシム、1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-2-(o-ベンゾイルオキシム)]、1-フェニル-1,2-ブタジオン-2-(o-メトキシカルボニル)オキシム、1,3-ジフェニルプロパントリオン-2-(o-エトキシカルボニル)オキシム、エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(0-アセチルオキシム)、4,4-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、p-ジメチルアミノ安息香酸エチル、2-エチルヘキシル-p-ジメチルアミノベンゾエート、p-ジエチルアミノ安息香酸エチル、ジエトキシアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、ベンジルジメチルケタール、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル-(2-ヒドロキシ-2-プロピル)ケトン、1-ヒドロキシシクロヘキシル-フェニルケトン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾフェノン、o-ベンゾイル安息香酸メチル、4-フェニルベンゾフェノン、4,4-ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4’-メチル-ジフェニルサルファイド、アルキル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4-ベンゾイル-N,N-ジメチル-N-[2-(1-オキソ-2-プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4-ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド、2-ヒドロキシ-3-(4-ベンゾイルフェノキシ)-N,N,N-トリメチル-1-プロペンアミニウムクロリド一水塩、2,2’-ビス(o-クロロフェニル)-4,5,4’,5’-テトラフェニル-1,2-ビイミダゾール、10-ブチル-2-クロロアクリドン、2-エチルアンスラキノン、ベンジル、9,10-フェナンスレンキノン、カンファーキノン、メチルフェニルグリオキシエステル、η5-シクロペンタジエニル-η6-クメニル-アイアン(1+)-ヘキサフルオロフォスフェイト(1-)、ジフェニルスルフィド誘導体、ビス(η5-2,4-シクロペンタジエン-1-イル)-ビス(2,6-ジフルオロ-3-(1H-ピロール-1-イル)-フェニル)チタニウム、チオキサントン、2-メチルチオキサントン、2-クロロチオキサントン、4-ベンゾイル-4-メチルフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,3-ジエトキシアセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニル-2-フェニルアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン、p-t-ブチルジクロロアセトフェノン、ベンジルメトキシエチルアセタール、アントラキノン、2-t-ブチルアントラキノン、2-アミノアントラキノン、β-クロルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンズスベロン、メチレンアントロン、4-アジドベンザルアセトフェノン、2,6-ビス(p-アジドベンジリデン)シクロヘキサン、2,6-ビス(p-アジドベンジリデン)-4-メチルシクロヘキサノン、ナフタレンスルフォニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、N-フェニルチオアクリドン、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホスフィン、四臭素化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾイルおよびエオシン、メチレンブルーなどの光還元性の色素とアスコルビン酸、トリエタノールアミンなどの還元剤の組み合わせなどが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
これらのうち、硬化膜の硬度をより高くするためには、α-アミノアルキルフェノン化合物、アシルホスフィンオキサイド化合物、オキシムエステル化合物、アミノ基を有するベンゾフェノン化合物またはアミノ基を有する安息香酸エステル化合物が好ましい。
α-アミノアルキルフェノン化合物の具体例としては、2-メチル-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ジメチルアミノ-2-(4-メチルベンジル)-1-(4-モルフォリン-4-イル-フェニル)-ブタン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1などが挙げられる。アシルホスフィンオキサイド化合物の具体例としては、2,4,6-トリメチルベンゾイルフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-(2,4,4-トリメチルペンチル)-フォスフィンオキサイドなどが挙げられる。オキシムエステル化合物の具体例としては、1-フェニル-1,2-プロパンジオン-2-(o-エトキシカルボニル)オキシム、1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-2-(O-ベンゾイルオキシム)]、1-フェニル-1,2-ブタジオン-2-(o-メトキシカルボニル)オキシム、1,3-ジフェニルプロパントリオン-2-(o-エトキシカルボニル)オキシム、エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(0-アセチルオキシム)などが挙げられる。アミノ基を有するベンゾフェノン化合物の具体例としては、4,4-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどが挙げられる。アミノ基を有する安息香酸エステル化合物の具体例としては、p-ジメチルアミノ安息香酸エチル、2-エチルヘキシル-p-ジメチルアミノベンゾエート、p-ジエチルアミノ安息香酸エチルなどが挙げられる。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物において、(B)光ラジカル重合開始剤の含有量に特に制限はないが、(A)ポリシロキサンと(C)テトラエトキシシランと(D)光重合性モノマーとの合計100重量部に対して、0.1~20重量部であることが好ましい。上記範囲とすることで、ラジカル硬化を十分に進めることができ、硬度が高く、耐薬品性および基板密着性に優れる硬化膜の形成が可能となる。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、(C)テトラエトキシシランを含有する。
キュア時に上記(A)ポリシロキサンと(C)テトラエトキシシランの架橋が進行し、低温でも硬化可能で硬度が高く、耐薬品性に優れる硬化膜が得られる。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物において、(C)テトラエトキシシランの含有量に特に制限はないが、(A)ポリシロキサンと(C)テトラエトキシシランと(D)光重合性モノマーとの合計100重量部に対して、0.1~40重量部であることが好ましい。上記範囲とすることで、低温でも硬化可能で硬度が高く、耐薬品性に優れた硬化膜が得られる。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、(D)光重合性モノマーとして、(D-1)ポリ(オキシアルキレン)基を有するジ(メタ)アクリレートを含有することを特徴とする。ここで、光重合性モノマーとは、エチレン性不飽和基を含むモノマーを指す。エチレン性不飽和基としては、(メタ)アクリル基が好ましい。光照射により上記(B)光ラジカル重合開始剤から発生したラジカルによって(D)光重合性モノマーの(メタ)アクリル基の重合が進行し、本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物の露光部がアルカリ水溶液に対して不溶化し、ネガ型のパターンを形成することができる。また、(D)光重合性モノマーの二重結合当量は80~400g/molであることが、感度、硬度の点から好ましい。前述のとおり、従来は、(A)ポリシロキサンの含有量を50重量部以下とすると架橋性が高くなり、基板密着性が低下しやすい傾向にある。そこで、本発明においては、(D)光重合性モノマーとしてポリ(オキシアルキレン)基を有するジ(メタ)アクリレートを用いることにより、架橋密度を適度に抑えて基板密着性を向上させることができる。ここで、(メタ)アクリル基とは、アクリル基またはメタクリル基を表す。また、ポリ(オキシアルキレン)基の水素の少なくとも一部は、水酸基などの置換基により置換されていてもよい。オキシアルキレンの炭素数は2~3が好ましい。1分子中のオキシアルキレン単位数は、2以上が好ましく、10以上がより好ましく、20以上がさらに好ましい。一方、1分子中のオキシアルキレン単位数は、50以下が好ましく、40以下がより好ましい。
ポリ(オキシアルキレン)基を有する光重合性モノマーは、下記一般式(1)で表される構造を有することが好ましい。
上記一般式(1)中、Xは芳香環を有する2価の有機基を表す。R1およびR2は炭素数2~3のアルキレン基を表す。ただし、アルキレン基の水素の少なくとも一部は水酸基で置換されていてもよく、アルキレン基は直鎖状でも分岐状でもよい。また、n個のR1およびm個のR2は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R3およびR4は水素またはメチル基を表す。mおよびnはそれぞれ正の整数を表し、m+nは2~50である。
Xに芳香環を有することにより、架橋密度を抑制し、基板密着性をさらに向上させることができる。Xは、ビスフェノール類に由来する基であることがより好ましく、基板密着性をさらに向上させることができる。ビスフェノール類としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどが挙げられる。これらを2種以上有してもよい。これらの中でも、ビスフェノールAに由来する基がより好ましい。
mとnの和は、基板密着性をより向上させる観点から、10以上がより好ましく、20以上がさらに好ましい。一方、mとnの和は、硬度をより向上させる観点から、50以下が好ましく、40以下がより好ましい。
前記一般式(1)で表される構造を有する光重合性モノマーとしては、例えば、エポキシエステル3002A(N)、エポキシエステル3002M(N)、エポキシエステル3002MK、エポキシエステル3000A、エポキシエステル40EM、エポキシエステル70PA、(以上商品名、共栄社化学(株)製)、A-BPE-3、A-BPE-4、A-BPE-10、A-BPE-20、A-BPE-30、BPE-500、BPE-900、BPE-1300N(以上商品名、新中村化学工業(株)製)などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。これらの中でも、柔軟性をより向上させる観点から、A-BPE-3、A-BPE-4、A-BPE-10、A-BPE-20、A-BPE-30が好ましく、A-BPE-20、A-BPE-30、BPE-500、BPE-900、BPE-1300Nがより好ましい。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物における前記一般式(1)で表される構造を有する光重合性モノマーの含有量は、基板密着性をより向上させる観点から、((A)ポリシロキサンと(C)テトラエトキシシランと(D)光重合性モノマーとの合計100重量部に対して、3重量部以上が好ましく、10重量部以上がより好ましい。一方、硬度をより向上させる観点から、前記一般式(1)で表される構造を有する光重合性モノマーの含有量は、(A)ポリシロキサンと(C)テトラエトキシシランと(D)光重合性モノマーとの合計100重量部に対して、40重量部以下が好ましく、30重量部以下がより好ましい。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物において、前記(D-1)ポリ(オキシアルキレン)基を有するジ(メタ)アクリレートの含有量に対する前記(C)テトラエトキシシランの含有量の比(重量比)(C)/(D-1)は0.05~50である。(C)/(D-1)が0.05に満たない場合には、硬度を向上させることができない。(C)/(D-1)は、0.20以上が好ましい。一方、(C)/(D-1)が50を超える場合には、基板密着性を向上させることができない。(C)/(D-1)は、20以下が好ましく、10以下がより好ましい。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、(D)光重合性モノマーとして、ポリ(オキシアルキレン)基を有する光重合性モノマーとともに、その他の光重合性モノマーを含有してもよい。
その他の光重合性モノマーとしては、例えば、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、トリス(2-アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2-メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、ビス(アクリロキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、ビス(メタクリロキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、9,9-ビス[4-(2-アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9-ビス[4-(2-メタクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9-ビス[4-(2-メタクリロイルオキシエトキシ)-3-メチルフェニル]フルオレン、(2-アクリロイルオキシプロポキシ)-3-メチルフェニル]フルオレン、9,9-ビス[4-(2-アクリロイルオキシエトキシ)-3、5-ジメチルフェニル]フルオレン、9,9-ビス[4-(2-メタクリロイルオキシエトキシ)-3、5-ジメチルフェニル]フルオレンなどが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、金属キレート化合物を含有することが好ましい。金属キレート化合物とは、中心金属と、該中心金属に二以上の部位で配位した配位子と、を有する化合物をいう。金属キレート化合物を含有することで、得られる硬化膜の耐薬品性を向上させることができる。これは、該金属キレート化合物が熱によって樹脂などと反応し、熱硬化時に形成される三次元網目構造の一部として取り込まれているためであると推測される。すなわち、比較的サイズの大きい原子が硬化膜に取り込まれることで、硬化膜の膜密度が上昇し、水分や薬液の透過性が低下するため、得られる硬化膜の耐薬品性が向上すると考えられる。金属キレート化合物としては、例えば、チタンキレート化合物、ジルコニウムキレート化合物、アルミニウムキレート化合物、マグネシウムキレート化合物、亜鉛キレート化合物、インジウムキレート化合物、スズキレート化合物又は銅キレート化合物が挙げられるが、硬化膜の耐薬品性の観点から、チタンキレート化合物、ジルコニウムキレート化合物、アルミニウムキレート化合物又はマグネシウムキレート化合物が好ましい。
これらの金属キレート化合物は、金属アルコキシドにキレート化剤を反応させることにより容易に得ることができる。キレート化剤としては、例えば、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン若しくはジベンゾイルメタンなどのβ-ジケトン又はアセト酢酸エチル若しくはベンゾイル酢酸エチルなどのβ-ケトエステルが挙げられる。
金属キレート化合物としては、例えば、テトラキス(アセチルアセトナート)チタン(IV)、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセタート)チタン(IV)、ジイソプロポキシビス(アセチルアセトナート)チタン(IV)、ジ-n-オクチロキシビス(オクチレングリコラート)チタン(IV)、ジイソプロポキシビス(トリエタノールアミナート)チタン(IV)、ジヒドロキシビス(2-ヒドロキシプロピオナート)チタン(IV)若しくはジヒドロキシビス(2-ヒドロキシプロピオナート)チタン(IV)アンモニウム塩などのチタンキレート化合物、テトラキス(アセチルアセトナート)ジルコニウム(IV)、ジ-n-ブトキシビス(エチルアセトアセタート)ジルコニウム(IV)、トリ-n-ブトキシモノ(アセチルアセトナート)ジルコニウム(IV)若しくはトリ-n-ブトキシモノ(ステアラート)ジルコニウム(IV)などのジルコニウムキレート化合物、トリス(アセチルアセトナート)アルミニウム(III)、トリス(エチルアセトアセタート)アルミニウム(III)、モノ(アセチルアセトナート)ビス(エチルアセトアセタート)アルミウム(III)、ジイソプロポキシモノ(エチルアセトアセタート)アルミニウム(III)若しくはプレンアクト(登録商標)AL-M(川研ファインケミカル(株)製;ジイソプロポキシモノ(9-オクタデカニルアセトアセタート)アルミニウム(III))などのアルミニウムキレート化合物、ビス(アセチルアセトナート)マグネシウム(II)、ビス(エチルアセトアセタート)マグネシウム(II)、イソプロポキシモノ(アセチルアセトナート)マグネシウム(II)若しくはイソプロポキシモノ(エチルアセトアセタート)マグネシウム(II)などのマグネシウムキレート化合物、ビス(アセチルアセトナート)亜鉛(II)若しくはビス(エチルアセトアセタート)亜鉛(II)などの亜鉛キレート化合物、ビス(アセチルアセトナート)インジウム(III)若しくはビス(エチルアセトアセタート)インジウム(III)などのインジウムキレート化合物、ビス(アセチルアセトナート)スズ(II)若しくはビス(エチルアセトアセタート)スズ(II)などのスズキレート化合物又はビス(アセチルアセトナート)銅(II)若しくはビス(エチルアセトアセタート)銅(II)などの銅キレート化合物が挙げられる。
金属キレート化合物としては、例えば、一般式(2)で表される化合物が挙げられる。
(Mは、チタン、ジルコニウム、アルミニウム又はマグネシウムを表し、R1は、水素、炭素数1~10のアルキル基、炭素数4~10のシクロアルキル基又は炭素数6~15のアリール基を表し、R2及びR3は、それぞれ独立して、水素、炭素数1~20のアルキル基、炭素数4~10のシクロアルキル基、炭素数6~15のアリール基、炭素数1~6のアルコキシ基又はヒドロキシ基を表し、n及びmは、0~4の整数を表し、n+m=2~4である。)
R1は、水素、炭素数1~6のアルキル基、炭素数4~7のシクロアルキル基又は炭素数6~10のアリール基が好ましく、R2及びR3は、それぞれ独立して、水素、炭素数1~18のアルキル基、炭素数4~7のシクロアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数1~4のアルコキシ基又はヒドロキシ基が好ましい。上記のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアルコキシ基は、無置換体又は置換体のいずれであっても構わない。Mは、ジルコニウムが好ましい。
(Mは、チタン、ジルコニウム、アルミニウム又はマグネシウムを表し、R1は、水素、炭素数1~10のアルキル基、炭素数4~10のシクロアルキル基又は炭素数6~15のアリール基を表し、R2及びR3は、それぞれ独立して、水素、炭素数1~20のアルキル基、炭素数4~10のシクロアルキル基、炭素数6~15のアリール基、炭素数1~6のアルコキシ基又はヒドロキシ基を表し、n及びmは、0~4の整数を表し、n+m=2~4である。)
R1は、水素、炭素数1~6のアルキル基、炭素数4~7のシクロアルキル基又は炭素数6~10のアリール基が好ましく、R2及びR3は、それぞれ独立して、水素、炭素数1~18のアルキル基、炭素数4~7のシクロアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数1~4のアルコキシ基又はヒドロキシ基が好ましい。上記のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアルコキシ基は、無置換体又は置換体のいずれであっても構わない。Mは、ジルコニウムが好ましい。
一般式(2)で表される化合物としては、例えば、テトラキス(アセチルアセトナート)チタン(IV)、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセタート)チタン(IV)若しくはジイソプロポキシビス(アセチルアセトナート)チタン(IV)などのチタンキレート化合物、テトラキス(アセチルアセトナート)ジルコニウム(IV)、ジ-n-ブトキシビス(エチルアセトアセタート)ジルコニウム(IV)若しくはトリ-n-ブトキシモノ(アセチルアセトナート)ジルコニウム(IV)などのジルコニウムキレート化合物、トリス(アセチルアセトナート)アルミニウム(III)、トリス(エチルアセトアセタート)アルミニウム(III)、モノ(アセチルアセトナート)ビス(エチルアセトアセタート)アルミウム(III)、ジイソプロポキシモノ(エチルアセトアセタート)アルミニウム(III)若しくはプレンアクト(登録商標)AL-M(川研ファインケミカル(株)製)などのアルミニウムキレート化合物又はビス(アセチルアセトナート)マグネシウム(II)、ビス(エチルアセトアセタート)マグネシウム(II)、イソプロポキシモノ(アセチルアセトナート)マグネシウム(II)若しくはイソプロポキシモノ(エチルアセトアセタート)マグネシウム(II)などのマグネシウムキレート化合物が挙げられる。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物に占める金属キレート化合物の含有量は、(A)ポリシロキサンと(C)テトラエトキシシランと(D)光重合性モノマーとの合計100重量部に対して、0.1~10重量部が好ましく、0.5~5重量部がより好ましい。金属キレート化合物の含有量が上記好ましい範囲であると、耐薬品性向上の効果が十分で、一方、透明性の低下を防ぎ、現像後の残渣発生の原因となるのを防ぎ、また塗液の保管安定性に優れる。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、溶剤を含有してもよい。各成分を均一に溶解し、得られる塗布膜の透明性を向上させることができる点で、アルコール性水酸基を有する化合物またはカルボニル基を有する環状化合物が好ましく用いられる。これらを2種以上用いてもよい。また、大気圧下の沸点が110~250℃である化合物がより好ましい。沸点を110℃以上とすることで、塗膜時に適度に乾燥が進み、塗布ムラのない良好な塗膜が得られる。一方、沸点を250℃以下とした場合、膜中の残存溶剤量を少なく抑えることができ、熱硬化時の膜収縮をより低減できるため、より良好な平坦性が得られる。
アルコール性水酸基を有し、大気圧下の沸点が110~250℃である化合物の具体例としては、アセトール、3-ヒドロキシ-3-メチル-2-ブタノン、4-ヒドロキシ-3-メチル-2-ブタノン、5-ヒドロキシ-2-ペンタノン、4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノン(ジアセトンアルコール)、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノn-プロピルエーテル、プロピレングリコールモノn-ブチルエーテル、プロピレングリコールモノt-ブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、3-メトキシ-1-ブタノール、3-メチル-3-メトキシ-1-ブタノールなどが挙げられる。これらの中でも、保存安定性の観点からはジアセトンアルコールが好ましく用いられる。
カルボニル基を有し、大気圧下の沸点が110~250℃である環状化合物の具体例としては、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、δ-バレロラクトン、炭酸プロピレン、N-メチルピロリドン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノンなどが挙げられる。これらの中でも、γ-ブチロラクトンが特に好ましく用いられる。
また、本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、上記以外の溶剤を含有してもよい。例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチルエーテルなどのエーテル類;メチルエチルケトン、アセチルアセトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、2-ヘプタノンなどのケトン類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;エチルアセテート、プロピルアセテート、ブチルアセテート、イソブチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3-メトキシブチルアセテート、3-メチル-3-メトキシブチルアセテートなどのアセテート類などが挙げられる。
溶剤の含有量に特に制限はなく、塗布方法などに応じて任意の量用いることができる。例えば、スピンコーティングにより膜形成を行う場合には、ネガ型シロキサン樹脂組成物全体の50~95重量部とすることが一般的である。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、紫外線吸収剤を含有してもよい。紫外線吸収剤を含有することで、得られる硬化膜の耐光性が向上し、現像後の解像度が向上する。紫外線吸収剤としては特に限定はなく公知のものが使用できるが、透明性、非着色性の面から、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物が好ましく用いられる。
ベンゾトリアゾール系化合物としては、例えば、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-p-クレゾール、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-6-ビス(1-メチル-1-フェニルエチル)フェノール、2-[5クロロ(2H)-ベンゾトリアゾール-2-イル]-4-メチル-6-(tert-ブチルフェノール)、2,4ジ-tert-ブチル-6-(5-クロロベンゾトリアゾール-2-イル)フェノール、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)フェノール、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4,6-tert-ペンチルフェノール、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール、2(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-ドデシル-4-メチルフェノール又は2[2-ヒドロキシ-3-(3,4,5,6テトラヒドロフタルイミド-メチル)-5-メチルフェニル]ベンゾトリアゾールが挙げられる。
ベンゾフェノン系化合物としては、例えば、オクタベンゾン又は2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノンが挙げられる。
トリアジン系化合物としては、例えば、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5トリアジン-2-イル)-5-[(ヘキシル)オキシ]-フェノールが挙げられる。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、フィラーを含有しても構わない。フィラーとしては、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア若しくは硫酸バリウム等の無機酸化物粒子、金属粒子又はアクリル、スチレン若しくはフッ素含有ポリマー等の樹脂粒子などが挙げられるが、分散性の観点から、シリカ又は硫酸バリウム粒子が好ましい。フィラーの粒子径は、重量平均径で4μm以下、0.5μm以上が好ましい。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、樹脂組成物の硬化を促進させる、あるいは硬化を容易ならしめる各種の硬化剤を含有してもよい。硬化剤としては特に限定はなく公知のものが使用できるが、具体例としては、窒素含有有機物、シリコーン樹脂硬化剤、各種イソシアネート化合物およびその重合体、メチロール化メラミン誘導体、メチロール化尿素誘導体などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。なかでも、硬化剤の安定性、得られた塗布膜の加工性などからメチロール化メラミン誘導体、メチロール化尿素誘導体が好ましく用いられる。
ポリシロキサンは酸により硬化が促進されるので、本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物中に熱酸発生剤などの硬化触媒を含有してもよい。熱酸発生剤としては特に限定はなく公知のものが使用できるが、芳香族ジアゾニウム塩、スルフォニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルフォニウム塩、トリアリールセレニウム塩などの各種オニウム塩系化合物、スルホン酸エステル、ハロゲン化合物などが挙げられる。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、塗布時のフロー性向上のために、各種のフッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などの各種界面活性剤を含有してもよい。
界面活性剤の種類に特に制限はなく、例えば、“メガファック”(登録商標)F142D、“メガファック”(登録商標)F172、“メガファック”(登録商標)F173、“メガファック”(登録商標)F183“メガファック”(登録商標)F444、“メガファック”(登録商標)F445、“メガファック”(登録商標)F470、“メガファック”(登録商標)F475、“メガファック”(登録商標)F477、“メガファック”(登録商標)DS21(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、NBX-15、FTX-218(以上、(株)ネオス製)などのフッ素系界面活性剤、BYK-333、BYK-301、BYK-331、BYK-345、BYK-348、BYK-361、BYK-3550、BYK-307、BYK-3550(以上、ビックケミー・ジャパン(株)製)などのシリコーン系界面活性剤、ポリアルキレンオキシド系界面活性剤、ポリ(メタ)アクリレート系界面活性剤などを用いることができる。これらを2種以上用いてもよい。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、重合禁止剤を含有してもよい。重合禁止剤の種類に特に制限はなく、例えば、ヒドロキノン系又はカテコール系の重合禁止剤が挙げられる。ヒドロキノン系の重合禁止剤としては、例えば、ヒドロキノン、tert-ブチルヒドロキノン、2,5-ビス(1,1,3,3-テトラメチルブチル)ヒドロキノン又は2,5-ビス(1,1-ジメチルブチル)ヒドロキノンが挙げられ、カテコール系の重合禁止剤としては、例えば、カテコール又はtert-ブチルカテコールが挙げられる。重合禁止剤の含有量は、(A)ポリシロキサンと(C)テトラエトキシシランと(D)光重合性モノマーとの合計100重量部に対して、0.05~0.5重量部が好ましい。重合禁止剤の割合が上記好ましい範囲であると、パターンの太りを軽減する効果に優れる一方、極性溶剤浸漬時に感度の低下を防ぎ、膜表面が浸食され難く、シミが発生し難くなる。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、シランカップリング剤を含有しても良い。シランカップリング剤を含有することで、基板との密着性が向上する。
シランカップリング剤の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラプロポキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n-プロピルトリメトキシシラン、n-プロピルトリエトキシシラン、n-ブチルトリメトキシシラン、n-ブチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、〔(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシ〕プロピルトリメトキシシラン、〔(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシ〕プロピルトリエトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3-トリメトキシシリルプロピルコハク酸、N-t-ブチル-3-(3-トリメトキシシリルプロピル)コハク酸イミド、エチルシリケートなどが挙げられる。これらの加水分解縮合物を用いても良い。
シランカップリング剤の添加量に特に制限は無いが、好ましくは(A)ポリシロキサンと(C)テトラエトキシシランと(D)光重合性モノマーとの合計100重量部に対して、0.1~40重量部の範囲である。添加量が上記好ましい範囲であると密着性向上の効果が十分で、一方、保管中にシランカップリン剤同士が縮合反応し難く、現像時の溶け残りの原因となるのを防止できる。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物には、必要に応じて、溶解抑止剤、安定剤、消泡剤などの添加剤を含有することもできる。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物の固形分濃度に特に制限はなく、塗布方法などに応じて任意の量の溶剤や溶質を用いることができる。例えば、後述のようにスピンコーティングにより膜形成を行う場合には、固形分濃度を5~50wt%とすることが一般的である。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物を用いた硬化膜の形成方法について例を挙げて説明する。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物を、マイクログラビアコーティング、スピンコーティング、ディップコーティング、カーテンフローコーティング、ロールコーティング、スプレーコーティング、スリットコーティングなどの公知の方法によって下地基板上に塗布し、ホットプレート、オーブンなどの加熱装置でプリベークする。プリベークは、50~120℃の範囲で30秒~30分間行い、プリベーク後の膜厚は、0.1~15μmとすることが好ましい。
プリベーク後、ステッパー、ミラープロジェクションマスクアライナー(MPA)、パラレルライトマスクアライナー(PLA)などの露光機を用いて、1~4,000mJ/cm2程度(波長365nm露光量換算)の光を所望のマスクを介してあるいは介さずに照射する。露光光源に制限はなく、i線、h線、g線などの紫外線や、KrF(波長248nm)レーザー、ArF(波長193nm)レーザーなどを用いることができる。
パターニング露光後、現像により露光部が溶解し、ネガ型のパターンを得ることができる。現像方法としては、シャワー、ディッピング、パドルなどの方法で現像液に5秒~10分間浸漬することが好ましい。現像液としては、公知のアルカリ現像液を用いることができる。具体例としては、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩などの無機アルカリ、2-ジエチルアミノエタノール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、コリンなどの4級アンモニウム塩を1種あるいは2種以上含む水溶液などが挙げられる。現像後、水でリンスすることが好ましく、続いて50~150℃の範囲で乾燥ベークを行ってもよい。その後、この膜をホットプレート、オーブンなどの加熱装置で80~280℃の範囲で0.5~1時間程度熱硬化することにより、硬化膜を得る。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、プリベーク後の膜厚が3.3μmとなるようにシリコンウエハ上に塗布し、乾燥したプリベーク膜を、超高圧水銀ランプを使用して露光量100mJ/cm2(i線換算)露光し、現像し、温度130℃のオーブン中で30分間加熱することにより、硬化膜を形成した場合、当該硬化膜の室温にて測定した膜ストレスが12MPa以下となることが好ましい。10MPa以下がより好ましい。
膜ストレスの測定は、ネガ型シロキサン樹脂組成物を、スピンコーティングでシリコンウエハに、プリベーク後の膜厚が3.3μmとなるように塗布し、基板をホットプレートにコンタクト方式でプリベークする。基板到達温度は90℃で100秒間行い膜厚測定を行う。その後、超高圧水銀ランプを使用した露光機((株)三永電機製作所製UVE-502S)を用いて超高圧水銀灯を光源として100mJ/cm2(i線換算)の光を所望のマスクを介してあるいは介さずに照射する。その後、0.8wt%水酸化カリウム水溶液で50秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間リンスする。その後、オーブン(エスペック(株)製IHPS-222)を用いて空気中130℃で30分間キュアして膜厚3.0μmの硬化膜を作製する。得られたシリコンウエハ上の硬化膜について、薄膜ストレス測定装置(東朋テクノロジー(株)製)を用いて、室温23℃における膜ストレスを測定する。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物を硬化して得られる硬化膜は、タッチパネル用保護膜、各種ハードコート材、TFT用平坦化膜、カラーフィルター用オーバーコート、反射防止フィルムなどの各種保護膜および、光学フィルター、タッチセンサー用絶縁膜、TFT用絶縁膜、カラーフィルター用フォトスペーサーなどに用いることができる。これらの中でも、硬度が高く、耐薬品性および基板密着性に優れることからタッチパネル用保護膜、タッチセンサー用絶縁膜として好適に用いることができる。
以下に本発明をその実施例を用いて説明するが、本発明の様態はこれらの実施例に限定されるものではない。
各実施例および比較例における評価方法を以下に示す。
(1)基板密着性
各実施例および比較例において作製した組成物を、表面にITOをスパッタリングしたガラス基板(以下、「ITO基板」)上に、スピンコーター(ミカサ(株)製1H-360S)を用いてスピンコートした後、ホットプレート(大日本スクリーン製造(株)製SCW-636)を用いて90℃で100秒間プリベークし、膜厚3.3μmのプリベーク膜を作製した。作製したプリベーク膜を、超高圧水銀ランプを使用した露光機((株)三永電機製作所製UVE-502S)を用いて超高圧水銀灯を光源として100mJ/cm2(i線換算)の光を、マスクを介さずに露光した後、0.8wt%水酸化カリウム水溶液で50秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間リンスした後、オーブン(エスペック(株)製IHPS-222)を用いて、空気中130℃で30分間キュアして、膜厚3.0μmの硬化膜を作製した。なお、膜厚は大日本スクリーン製造(株)製ラムダエースSTM-602を用いて屈折率1.55で測定した。以下に記載する膜厚も同様である。
各実施例および比較例において作製した組成物を、表面にITOをスパッタリングしたガラス基板(以下、「ITO基板」)上に、スピンコーター(ミカサ(株)製1H-360S)を用いてスピンコートした後、ホットプレート(大日本スクリーン製造(株)製SCW-636)を用いて90℃で100秒間プリベークし、膜厚3.3μmのプリベーク膜を作製した。作製したプリベーク膜を、超高圧水銀ランプを使用した露光機((株)三永電機製作所製UVE-502S)を用いて超高圧水銀灯を光源として100mJ/cm2(i線換算)の光を、マスクを介さずに露光した後、0.8wt%水酸化カリウム水溶液で50秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間リンスした後、オーブン(エスペック(株)製IHPS-222)を用いて、空気中130℃で30分間キュアして、膜厚3.0μmの硬化膜を作製した。なお、膜厚は大日本スクリーン製造(株)製ラムダエースSTM-602を用いて屈折率1.55で測定した。以下に記載する膜厚も同様である。
得られた硬化膜について、JIS K 5600-5-6(1999年4月20日制定)」に準じてITOと硬化膜の密着性を評価した。すなわち、ITO基板上のITO表面に、カッターナイフでガラス板の素地に到達するように、直交する縦横11本ずつの平行な直線を1mm間隔で引いて、1mm×1mmのマス目を100個作製した。切られた硬化膜表面にセロハン粘着テープ(幅=18mm、粘着力=3.7N/10mm)を張り付け、消しゴム(JIS S 6050合格品)で擦って密着させ、テープの一端を持ち、板に直角を保ち瞬間的に剥離した際のマス目の残存数を目視によって計数し、剥離面積を算出した。マス目の剥離面積から以下の基準により評価し、3以上を合格とした。
5:剥離面積=0%
4:剥離面積=1~4%
3:剥離面積=5~14%
2:剥離面積=15~34%
1:剥離面積=35~64%
0:剥離面積=65~100%。
(2)硬度
前記(1)記載の方法で得られた硬化膜について、JIS K 5600-5-4(1999)に準拠して鉛筆硬度を測定した。
4:剥離面積=1~4%
3:剥離面積=5~14%
2:剥離面積=15~34%
1:剥離面積=35~64%
0:剥離面積=65~100%。
(2)硬度
前記(1)記載の方法で得られた硬化膜について、JIS K 5600-5-4(1999)に準拠して鉛筆硬度を測定した。
◎:2H以上
○:F以上2H未満
×:F未満
(3)耐薬品性
前記(1)記載の方法で得られた硬化膜を有するITO基板をHCl/HNO3/H2O=18/4/78(重量比)で混合した40℃の水溶液に5分間浸漬処理した後、JIS K 5600-5-6(1999年4月20日制定)に準じてITOと硬化膜の密着性を評価した。すなわち、ITO基板上のITO表面に、カッターナイフでガラス板の素地に到達するように、直交する縦横11本ずつの平行な直線を1mm間隔で引いて、1mm×1mmのマス目を100個作製した。切られた硬化膜表面にセロファン粘着テープ(幅=18mm、粘着力=3.7N/10mm)を張り付け、消しゴム(JIS S 6050合格品)で擦って密着させ、テープの一端を持ち、板に直角を保ち瞬間的に剥離した際のマス目の残存数を目視によって計数し、剥離面積を算出した。マス目の剥離面積から以下の基準により評価し、3以上を合格とした。
○:F以上2H未満
×:F未満
(3)耐薬品性
前記(1)記載の方法で得られた硬化膜を有するITO基板をHCl/HNO3/H2O=18/4/78(重量比)で混合した40℃の水溶液に5分間浸漬処理した後、JIS K 5600-5-6(1999年4月20日制定)に準じてITOと硬化膜の密着性を評価した。すなわち、ITO基板上のITO表面に、カッターナイフでガラス板の素地に到達するように、直交する縦横11本ずつの平行な直線を1mm間隔で引いて、1mm×1mmのマス目を100個作製した。切られた硬化膜表面にセロファン粘着テープ(幅=18mm、粘着力=3.7N/10mm)を張り付け、消しゴム(JIS S 6050合格品)で擦って密着させ、テープの一端を持ち、板に直角を保ち瞬間的に剥離した際のマス目の残存数を目視によって計数し、剥離面積を算出した。マス目の剥離面積から以下の基準により評価し、3以上を合格とした。
5:剥離面積=0%
4:剥離面積=1~4%
3:剥離面積=5~14%
2:剥離面積=15~34%
1:剥離面積=35~64%
0:剥離面積=65~100%。
4:剥離面積=1~4%
3:剥離面積=5~14%
2:剥離面積=15~34%
1:剥離面積=35~64%
0:剥離面積=65~100%。
(4)膜ストレス
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、シリコンウエハ上に塗布し、乾燥したプリベーク膜を、超高圧水銀ランプを使用して露光量100mJ/cm2(i線換算)露光し、現像し、温度130℃のオーブン中で30分間加熱することにより、硬化膜を形成し、室温にて測定した膜ストレスが12MPa以下である。
本発明のネガ型シロキサン樹脂組成物は、シリコンウエハ上に塗布し、乾燥したプリベーク膜を、超高圧水銀ランプを使用して露光量100mJ/cm2(i線換算)露光し、現像し、温度130℃のオーブン中で30分間加熱することにより、硬化膜を形成し、室温にて測定した膜ストレスが12MPa以下である。
各実施例および比較例において作製した組成物を、スピンコーティングでシリコンウエハに、プリベーク後の膜厚が3.3μmとなるように塗布し、基板をホットプレートにコンタクト方式でプリベークする。基板到達温度は90℃で100秒間行い膜厚測定を行う。その後、超高圧水銀ランプを使用した露光機((株)三永電機製作所製UVE-502S)を用いて超高圧水銀灯を光源として100mJ/cm2(i線換算)の光を、マスクを介さずに照射する。その後、0.8wt%水酸化カリウム水溶液で50秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間リンスする。その後、オーブン(エスペック(株)製IHPS-222)を用いて空気中130℃で30分間キュアして膜厚3.0μmの硬化膜を作製した。得られたシリコンウエハ上の硬化膜について、薄膜ストレス測定装置(東朋テクノロジー(株)製)を用いて、室温23℃における膜ストレスを測定した。
(5)透過率
各実施例および比較例において作製した組成物を、スピンコーティングで5cm角のテンパックスガラス基板(AGCテクノグラス(株)製)に、プリベーク後の膜厚が3.3μmとなるように塗布し、基板をホットプレートにコンタクト方式でプリベークする。基板到達温度は90℃で100秒間行い膜厚測定を行う。その後、超高圧水銀ランプを使用した露光機((株)三永電機製作所製UVE-502S)を用いて超高圧水銀灯を光源として100mJ/cm2(i線換算)の光を、マスクを介さずに照射する。その後、0.8wt%水酸化カリウム水溶液で50秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間リンスする。その後、オーブン(エスペック(株)製IHPS-222)を用いて空気中130℃で30分間キュアして膜厚3.0μmの硬化膜を作製した。得られた硬化膜について、紫外-可視分光光度計UV-260((株)島津製作所製)を用いて、400nmの透過率を測定した。
各実施例および比較例において作製した組成物を、スピンコーティングで5cm角のテンパックスガラス基板(AGCテクノグラス(株)製)に、プリベーク後の膜厚が3.3μmとなるように塗布し、基板をホットプレートにコンタクト方式でプリベークする。基板到達温度は90℃で100秒間行い膜厚測定を行う。その後、超高圧水銀ランプを使用した露光機((株)三永電機製作所製UVE-502S)を用いて超高圧水銀灯を光源として100mJ/cm2(i線換算)の光を、マスクを介さずに照射する。その後、0.8wt%水酸化カリウム水溶液で50秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間リンスする。その後、オーブン(エスペック(株)製IHPS-222)を用いて空気中130℃で30分間キュアして膜厚3.0μmの硬化膜を作製した。得られた硬化膜について、紫外-可視分光光度計UV-260((株)島津製作所製)を用いて、400nmの透過率を測定した。
合成例1 ポリシロキサン溶液(i)の合成
500mLの三口フラスコにメチルトリメトキシシランを32.69g(0.30mol)、フェニルトリメトキシシランを47.59g(0.30mol)、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン39.74g(0.20mol)、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランを18.90g(0.10mol)、テトラエトキシシランを16.66g(0.10mol)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEA)を176.79g仕込み、40℃のオイルバスに漬けて撹拌しながら水44.64gに1mol硝酸水溶液2.470g(仕込みモノマーに対して0.1重量部)を溶かした硝酸水溶液を滴下ロートで10分かけて添加した。40℃で1時間撹拌した後、オイルバス温度を70℃に設定して1時間撹拌し、さらにオイルバスを30分かけて100℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が90℃に到達し、そこから2時間加熱撹拌した(内温は90~100℃)。反応中に副生成物であるメタノール、水が合計75g留出した。得られたポリシロキサンのPGMEA溶液に、ポリマー濃度が30wt%となるようにPGMEAを加えてポリシロキサン溶液(i)を得た。なお、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)をGPCにより測定したところ1,000(ポリスチレン換算)であった。
500mLの三口フラスコにメチルトリメトキシシランを32.69g(0.30mol)、フェニルトリメトキシシランを47.59g(0.30mol)、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン39.74g(0.20mol)、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランを18.90g(0.10mol)、テトラエトキシシランを16.66g(0.10mol)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEA)を176.79g仕込み、40℃のオイルバスに漬けて撹拌しながら水44.64gに1mol硝酸水溶液2.470g(仕込みモノマーに対して0.1重量部)を溶かした硝酸水溶液を滴下ロートで10分かけて添加した。40℃で1時間撹拌した後、オイルバス温度を70℃に設定して1時間撹拌し、さらにオイルバスを30分かけて100℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が90℃に到達し、そこから2時間加熱撹拌した(内温は90~100℃)。反応中に副生成物であるメタノール、水が合計75g留出した。得られたポリシロキサンのPGMEA溶液に、ポリマー濃度が30wt%となるようにPGMEAを加えてポリシロキサン溶液(i)を得た。なお、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)をGPCにより測定したところ1,000(ポリスチレン換算)であった。
合成例2 ポリシロキサン溶液(ii)の合成
500mLの三口フラスコにメチルトリメトキシシランを32.69g(0.30mol)、フェニルトリメトキシシランを63.46g(0.40mol)、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン39.74g(0.20mol)、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランを18.90g(0.10mol)、PGMEAを177.09g仕込み、40℃のオイルバスに漬けて撹拌しながら水43.20gに1mol硝酸水溶液2.457g(仕込みモノマーに対して0.1重量部)を溶かした硝酸水溶液を滴下ロートで10分かけて添加した。40℃で1時間撹拌した後、オイルバス温度を70℃に設定して1時間撹拌し、さらにオイルバスを30分かけて100℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が90℃に到達し、そこから2時間加熱撹拌した(内温は90~100℃)。反応中に副生成物であるメタノール、水が合計75g留出した。得られたポリシロキサンのPGMEA溶液に、ポリマー濃度が30wt%となるようにPGMEAを加えてポリシロキサン溶液(ii)を得た。なお、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)をGPCにより測定したところ1,000(ポリスチレン換算)であった。
500mLの三口フラスコにメチルトリメトキシシランを32.69g(0.30mol)、フェニルトリメトキシシランを63.46g(0.40mol)、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン39.74g(0.20mol)、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランを18.90g(0.10mol)、PGMEAを177.09g仕込み、40℃のオイルバスに漬けて撹拌しながら水43.20gに1mol硝酸水溶液2.457g(仕込みモノマーに対して0.1重量部)を溶かした硝酸水溶液を滴下ロートで10分かけて添加した。40℃で1時間撹拌した後、オイルバス温度を70℃に設定して1時間撹拌し、さらにオイルバスを30分かけて100℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が90℃に到達し、そこから2時間加熱撹拌した(内温は90~100℃)。反応中に副生成物であるメタノール、水が合計75g留出した。得られたポリシロキサンのPGMEA溶液に、ポリマー濃度が30wt%となるようにPGMEAを加えてポリシロキサン溶液(ii)を得た。なお、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)をGPCにより測定したところ1,000(ポリスチレン換算)であった。
合成例3 ポリシロキサン溶液(iii)の合成
500mLの三口フラスコにメチルトリメトキシシランを32.69g(0.30mol)、フェニルトリメトキシシランを31.73g(0.20mol)、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン39.74g(0.20mol)、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランを18.90g(0.10mol)、テトラエトキシシランを16.66g(0.10mol)、3-トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物を20.99g(0.10mol)、PGMEAを188.40g仕込み、40℃のオイルバスに漬けて撹拌しながら水40.32gに1mol硝酸水溶液2.551g(仕込みモノマーに対して0.1重量部)を溶かした硝酸水溶液を滴下ロートで10分かけて添加した。40℃で1時間撹拌した後、オイルバス温度を70℃に設定して1時間撹拌し、さらにオイルバスを30分かけて100℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が90℃に到達し、そこから2時間加熱撹拌した(内温は90~100℃)。反応中に副生成物であるメタノール、水が合計75g留出した。得られたポリシロキサンのPGMEA溶液に、ポリマー濃度が30wt%となるようにPGMEAを加えてポリシロキサン溶液(iii)を得た。なお、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)をGPCにより測定したところ1,000(ポリスチレン換算)であった。
500mLの三口フラスコにメチルトリメトキシシランを32.69g(0.30mol)、フェニルトリメトキシシランを31.73g(0.20mol)、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン39.74g(0.20mol)、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランを18.90g(0.10mol)、テトラエトキシシランを16.66g(0.10mol)、3-トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物を20.99g(0.10mol)、PGMEAを188.40g仕込み、40℃のオイルバスに漬けて撹拌しながら水40.32gに1mol硝酸水溶液2.551g(仕込みモノマーに対して0.1重量部)を溶かした硝酸水溶液を滴下ロートで10分かけて添加した。40℃で1時間撹拌した後、オイルバス温度を70℃に設定して1時間撹拌し、さらにオイルバスを30分かけて100℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が90℃に到達し、そこから2時間加熱撹拌した(内温は90~100℃)。反応中に副生成物であるメタノール、水が合計75g留出した。得られたポリシロキサンのPGMEA溶液に、ポリマー濃度が30wt%となるようにPGMEAを加えてポリシロキサン溶液(iii)を得た。なお、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)をGPCにより測定したところ1,000(ポリスチレン換算)であった。
合成例4 ポリシロキサン溶液(iV)の合成
500mLの三口フラスコにメチルトリメトキシシランを54.48g(0.50mol)、フェニルトリメトキシシランを63.46g(0.40mol)、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランを18.90g(0.10mol)、PGMEAを177.09g仕込み、40℃のオイルバスに漬けて撹拌しながら水43.20gに1mol硝酸水溶液2.457g(仕込みモノマーに対して0.1重量部)を溶かした硝酸水溶液を滴下ロートで10分かけて添加した。40℃で1時間撹拌した後、オイルバス温度を70℃に設定して1時間撹拌し、さらにオイルバスを30分かけて100℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が90℃に到達し、そこから2時間加熱撹拌した(内温は90~100℃)。反応中に副生成物であるメタノール、水が合計75g留出した。得られたポリシロキサンのPGMEA溶液に、ポリマー濃度が30wt%となるようにPGMEAを加えてポリシロキサン溶液(iV)を得た。なお、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)をGPCにより測定したところ1,000(ポリスチレン換算)であった。
500mLの三口フラスコにメチルトリメトキシシランを54.48g(0.50mol)、フェニルトリメトキシシランを63.46g(0.40mol)、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランを18.90g(0.10mol)、PGMEAを177.09g仕込み、40℃のオイルバスに漬けて撹拌しながら水43.20gに1mol硝酸水溶液2.457g(仕込みモノマーに対して0.1重量部)を溶かした硝酸水溶液を滴下ロートで10分かけて添加した。40℃で1時間撹拌した後、オイルバス温度を70℃に設定して1時間撹拌し、さらにオイルバスを30分かけて100℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が90℃に到達し、そこから2時間加熱撹拌した(内温は90~100℃)。反応中に副生成物であるメタノール、水が合計75g留出した。得られたポリシロキサンのPGMEA溶液に、ポリマー濃度が30wt%となるようにPGMEAを加えてポリシロキサン溶液(iV)を得た。なお、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)をGPCにより測定したところ1,000(ポリスチレン換算)であった。
合成例5 アクリル樹脂溶液(A)の合成
500mLのフラスコに2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)を2g、PGMEA(プロピレングリコールメチルエーテルアセテート)を50g仕込んだ。その後、メタクリル酸を23.26g、ベンジルメタクリレートを31.46g、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン-8-イルメタクリレートを32.80g仕込み、室温でしばらく撹拌し、フラスコ内をバブリングによって十分に窒素置換した後、70℃で5時間加熱撹拌した。次に、得られた溶液にメタクリル酸グリシジルを12.69g、ジメチルベンジルアミンを1g、p-メトキシフェノールを0.2g、PGMEAを100g添加し、90℃で4時間加熱撹拌し、アクリル樹脂溶液(A)を得た。得られたアクリル樹脂溶液(A)に固形分濃度が30wt%になるようにPGMEAを加えた。アクリル樹脂(A)の重量平均分子量は24,000であった。
500mLのフラスコに2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)を2g、PGMEA(プロピレングリコールメチルエーテルアセテート)を50g仕込んだ。その後、メタクリル酸を23.26g、ベンジルメタクリレートを31.46g、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン-8-イルメタクリレートを32.80g仕込み、室温でしばらく撹拌し、フラスコ内をバブリングによって十分に窒素置換した後、70℃で5時間加熱撹拌した。次に、得られた溶液にメタクリル酸グリシジルを12.69g、ジメチルベンジルアミンを1g、p-メトキシフェノールを0.2g、PGMEAを100g添加し、90℃で4時間加熱撹拌し、アクリル樹脂溶液(A)を得た。得られたアクリル樹脂溶液(A)に固形分濃度が30wt%になるようにPGMEAを加えた。アクリル樹脂(A)の重量平均分子量は24,000であった。
実施例1
黄色灯下にてエタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(O-アセチルオキシム)(チバスペシャリティケミカル製“イルガキュア”(登録商標)OXE-02(以下、「OXE-02」)0.581g(4.2重量部)、テトラキス(アセチルアセトナート)ジルコニウム(IV)(マツモトファインケミカル製“オルガチックス”(登録商標)ZC-150(以下、「ZC-150」)0.232g(1.7重量部)をPGMEA75.882gに溶解させ、シリコーン系界面活性剤であるビックケミージャパン(株)製「BYK-333」(以下、「BYK333」)のPGMEA1wt%溶液1.000g(濃度100ppmに相当)、4-t-ブチルカテコール0.012g(0.1重量部)、3-アミノプロピルトリメトキシシラン0.232g(1.7重量部)を加え、撹拌した。そこへ、テトラエトキシシラン2.322g(16.7重量部)、新中村化学工業(株)製「BPE-1300N」(以下、「BPE-1300N」)4.064g(29.2重量部)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新日本化薬製“カヤラッド”(登録商標)DPHA(以下、「DPHA」)4.064g(29.2重量部)、ポリシロキサン溶液(i)11.611g(25.0重量部)を加えて、撹拌した。次いで0.45μmのフィルターでろ過を行い、組成物1を得た。得られた組成物1について、主な組成を表1に示し、前記方法で基板密着性、硬度、耐薬品性、膜ストレス、透過率を評価した結果を表3に示す。
黄色灯下にてエタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(O-アセチルオキシム)(チバスペシャリティケミカル製“イルガキュア”(登録商標)OXE-02(以下、「OXE-02」)0.581g(4.2重量部)、テトラキス(アセチルアセトナート)ジルコニウム(IV)(マツモトファインケミカル製“オルガチックス”(登録商標)ZC-150(以下、「ZC-150」)0.232g(1.7重量部)をPGMEA75.882gに溶解させ、シリコーン系界面活性剤であるビックケミージャパン(株)製「BYK-333」(以下、「BYK333」)のPGMEA1wt%溶液1.000g(濃度100ppmに相当)、4-t-ブチルカテコール0.012g(0.1重量部)、3-アミノプロピルトリメトキシシラン0.232g(1.7重量部)を加え、撹拌した。そこへ、テトラエトキシシラン2.322g(16.7重量部)、新中村化学工業(株)製「BPE-1300N」(以下、「BPE-1300N」)4.064g(29.2重量部)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新日本化薬製“カヤラッド”(登録商標)DPHA(以下、「DPHA」)4.064g(29.2重量部)、ポリシロキサン溶液(i)11.611g(25.0重量部)を加えて、撹拌した。次いで0.45μmのフィルターでろ過を行い、組成物1を得た。得られた組成物1について、主な組成を表1に示し、前記方法で基板密着性、硬度、耐薬品性、膜ストレス、透過率を評価した結果を表3に示す。
実施例2
「DPHA」は添加せずに、「BPE-1300N」の添加量を0.232g(1.7重量部)、テトラエトキシシランの添加量を10.218g(73.3重量部)にそれぞれ変更したこと以外は実施例1と同様にして組成物2を得た。得られた組成物2について、主な組成を表1に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
「DPHA」は添加せずに、「BPE-1300N」の添加量を0.232g(1.7重量部)、テトラエトキシシランの添加量を10.218g(73.3重量部)にそれぞれ変更したこと以外は実施例1と同様にして組成物2を得た。得られた組成物2について、主な組成を表1に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
実施例3
「DPHA」は添加せずに、「BPE-1300N」の添加量を0.581g(4.2重量部)、テトラエトキシシランの添加量を9.870g(70.8重量部)にそれぞれ変更したこと以外は実施例1と同様にして組成物3を得た。得られた組成物3について、主な組成を表1に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
「DPHA」は添加せずに、「BPE-1300N」の添加量を0.581g(4.2重量部)、テトラエトキシシランの添加量を9.870g(70.8重量部)にそれぞれ変更したこと以外は実施例1と同様にして組成物3を得た。得られた組成物3について、主な組成を表1に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
実施例4
「DPHA」は添加せずに、「BPE-1300N」の添加量を1.161g(8.3重量部)、テトラエトキシシランの添加量を9.289g(66.7重量部)にそれぞれ変更したこと以外は実施例1と同様にして組成物4を得た。得られた組成物4について、主な組成を表1に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
「DPHA」は添加せずに、「BPE-1300N」の添加量を1.161g(8.3重量部)、テトラエトキシシランの添加量を9.289g(66.7重量部)にそれぞれ変更したこと以外は実施例1と同様にして組成物4を得た。得られた組成物4について、主な組成を表1に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
実施例5
「DPHA」は添加せずに、「BPE-1300N」の添加量を2.322g(16.7重量部)、テトラエトキシシランの添加量を8.128g(58.3重量部)にそれぞれ変更したこと以外は実施例1と同様にして組成物5を得た。得られた組成物5について、主な組成を表1に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
「DPHA」は添加せずに、「BPE-1300N」の添加量を2.322g(16.7重量部)、テトラエトキシシランの添加量を8.128g(58.3重量部)にそれぞれ変更したこと以外は実施例1と同様にして組成物5を得た。得られた組成物5について、主な組成を表1に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
実施例6
「DPHA」の添加量を6.154g(44.2重量部)、「BPE-1300N」の添加量を4.064g(29.2重量部)、テトラエトキシシランの添加量を0.232g(1.7重量部)にそれぞれ変更したこと以外は実施例1と同様にして組成物6を得た。得られた組成物6について、主な組成を表1に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
「DPHA」の添加量を6.154g(44.2重量部)、「BPE-1300N」の添加量を4.064g(29.2重量部)、テトラエトキシシランの添加量を0.232g(1.7重量部)にそれぞれ変更したこと以外は実施例1と同様にして組成物6を得た。得られた組成物6について、主な組成を表1に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
実施例7
ポリシロキサン溶液(i)の替わりにポリシロキサン溶液(ii)を用いる以外は実施例1と同様に行い、組成物7を得た。得られた組成物7について、主な組成を表1に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
ポリシロキサン溶液(i)の替わりにポリシロキサン溶液(ii)を用いる以外は実施例1と同様に行い、組成物7を得た。得られた組成物7について、主な組成を表1に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
実施例8
ポリシロキサン溶液(i)の替わりにポリシロキサン溶液(iii)を用いる以外は実施例1と同様に行い、組成物8を得た。得られた組成物8について、主な組成を表1に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
ポリシロキサン溶液(i)の替わりにポリシロキサン溶液(iii)を用いる以外は実施例1と同様に行い、組成物8を得た。得られた組成物8について、主な組成を表1に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
実施例9
黄色灯下にて「OXE-02」0.687g(4.2重量部)、「ZC-150」0.275g(1.7重量部)をPGMEA68.622gに溶解させ、「BYK333」のPGMEA1wt%溶液1.000g(濃度100ppmに相当)、4-t-ブチルカテコール0.014g(0.1重量部)、3-アミノプロピルトリメトキシシラン0.275g(1.7重量部)を加え、撹拌した。そこへ、テトラエトキシシラン1.999g(12.1重量部)、「BPE-1300N」3.497g(21.2重量部)、「DPHA」1.649g(10.0重量部)、ポリシロキサン溶液(i)21.984g(40.0重量部)を加えて、撹拌した。次いで0.45μmのフィルターでろ過を行い、組成物9を得た。得られた組成物9について、主な組成を表1に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
黄色灯下にて「OXE-02」0.687g(4.2重量部)、「ZC-150」0.275g(1.7重量部)をPGMEA68.622gに溶解させ、「BYK333」のPGMEA1wt%溶液1.000g(濃度100ppmに相当)、4-t-ブチルカテコール0.014g(0.1重量部)、3-アミノプロピルトリメトキシシラン0.275g(1.7重量部)を加え、撹拌した。そこへ、テトラエトキシシラン1.999g(12.1重量部)、「BPE-1300N」3.497g(21.2重量部)、「DPHA」1.649g(10.0重量部)、ポリシロキサン溶液(i)21.984g(40.0重量部)を加えて、撹拌した。次いで0.45μmのフィルターでろ過を行い、組成物9を得た。得られた組成物9について、主な組成を表1に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
実施例10
黄色灯下にて「OXE-02」0.590g(4.2重量部)をPGMEA75.754gに溶解させ、「BYK333」のPGMEA1wt%溶液1.000g(濃度100ppmに相当)、4-t-ブチルカテコール0.012g(0.1重量部)、3-アミノプロピルトリメトキシシラン0.236g(1.7重量部)を加え、撹拌した。そこへ、テトラエトキシシラン2.359g(16.7重量部)、「BPE-1300N」4.128g(29.2重量部)、「DPHA」4.128g(29.2重量部)、ポリシロキサン溶液(i)11.794g(25.0重量部)を加えて、撹拌した。次いで0.45μmのフィルターでろ過を行い、組成物10を得た。得られた組成物10について、主な組成を表1に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
黄色灯下にて「OXE-02」0.590g(4.2重量部)をPGMEA75.754gに溶解させ、「BYK333」のPGMEA1wt%溶液1.000g(濃度100ppmに相当)、4-t-ブチルカテコール0.012g(0.1重量部)、3-アミノプロピルトリメトキシシラン0.236g(1.7重量部)を加え、撹拌した。そこへ、テトラエトキシシラン2.359g(16.7重量部)、「BPE-1300N」4.128g(29.2重量部)、「DPHA」4.128g(29.2重量部)、ポリシロキサン溶液(i)11.794g(25.0重量部)を加えて、撹拌した。次いで0.45μmのフィルターでろ過を行い、組成物10を得た。得られた組成物10について、主な組成を表1に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
実施例11
「BPE-1300N」の替わりに共栄社化学(株)製エポキシエステル3002A(N)(以下、「3002A(N)」)を用いる以外は実施例1と同様に行い、組成物11を得た。得られた組成物11について、主な組成を表2に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
「BPE-1300N」の替わりに共栄社化学(株)製エポキシエステル3002A(N)(以下、「3002A(N)」)を用いる以外は実施例1と同様に行い、組成物11を得た。得られた組成物11について、主な組成を表2に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
実施例12
ポリシロキサン溶液(i)の替わりにポリシロキサン溶液(iV)を用いる以外は実施例1と同様に行い、組成物12を得た。得られた組成物12について、主な組成を表2に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
ポリシロキサン溶液(i)の替わりにポリシロキサン溶液(iV)を用いる以外は実施例1と同様に行い、組成物12を得た。得られた組成物12について、主な組成を表2に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
比較例1
ポリシロキサン溶液(i)の替わりにアクリル樹脂溶液(A)を用いる以外は実施例1と同様に行い、組成物13を得た。得られた組成物13について、主な組成を表2に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
ポリシロキサン溶液(i)の替わりにアクリル樹脂溶液(A)を用いる以外は実施例1と同様に行い、組成物13を得た。得られた組成物13について、主な組成を表2に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
比較例2
テトラエトキシシランは添加せずに、「DPHA」の添加量を6.386g(45.8重量部)にそれぞれ変更したこと以外は実施例1と同様にして組成物14を得た。得られた組成物14について、主な組成を表2に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
テトラエトキシシランは添加せずに、「DPHA」の添加量を6.386g(45.8重量部)にそれぞれ変更したこと以外は実施例1と同様にして組成物14を得た。得られた組成物14について、主な組成を表2に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
比較例3
「BPE-1300N」は添加せずに、「DPHA」の添加量を8.128g(58.3重量部)にそれぞれ変更したこと以外は実施例1と同様にして組成物15を得た。得られた組成物15について、主な組成を表2に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
「BPE-1300N」は添加せずに、「DPHA」の添加量を8.128g(58.3重量部)にそれぞれ変更したこと以外は実施例1と同様にして組成物15を得た。得られた組成物15について、主な組成を表2に示し、前記方法により評価した結果を表3に示す。
Claims (10)
- (A)ポリシロキサン、(B)光ラジカル重合開始剤、(C)テトラエトキシシランおよび(D)光重合性モノマーを含有し、前記(D)光重合性モノマーが(D-1)ポリ(オキシアルキレン)基を有するジ(メタ)アクリレートを含有し、前記(D-1)ポリ(オキシアルキレン)基を有するジ(メタ)アクリレートの含有量に対する前記(C)テトラエトキシシランの含有量の比(重量比)(C)/(D-1)が0.05~50であるネガ型シロキサン樹脂組成物。
- 前記(D-1)ポリ(オキシアルキレン)基を有するジ(メタ)アクリレートの一般式(1)中、Xがビスフェノール類に由来する基である請求項1または2に記載のネガ型シロキサン樹脂組成物。
- 前記(A)ポリシロキサンがカルボン酸および酸無水物を含まない請求項1~3のいずれか一項に記載のネガ型シロキサン樹脂組成物。
- 前記(A)ポリシロキサンの含有量が、前記(A)ポリシロキサン、前記(C)テトラエトキシシランと前記(D)光重合性モノマーとの合計100重量部に対して50重量部以下である請求項1~4のいずれか一項に記載のネガ型シロキサン樹脂組成物。
- 前記一般式(1)で表される光重合性モノマーの含有量が、前記(A)ポリシロキサン、前記(C)テトラエトキシシランと前記(D)光重合性モノマーとの合計100重量部に対して3重量部以上40重量部以下である請求項1~5のいずれか一項に記載のネガ型シロキサン樹脂組成物。
- さらに金属キレート化合物を含有する請求項1~6のいずれか一項に記載のネガ型シロキサン樹脂組成物。
- 請求項1~7記載のネガ型シロキサン樹脂組成物から形成された硬化膜。
- 室温にて測定した膜ストレスが12MPa以下である請求項8記載の硬化膜。
- 請求項9記載の硬化膜を有する素子。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2024101181A1 (ja) * | 2022-11-11 | 2024-05-16 | 信越化学工業株式会社 | 感光性樹脂組成物、感光性樹脂皮膜、パターン形成方法及び発光素子 |
-
2021
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2024101181A1 (ja) * | 2022-11-11 | 2024-05-16 | 信越化学工業株式会社 | 感光性樹脂組成物、感光性樹脂皮膜、パターン形成方法及び発光素子 |
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