JP2022063955A - オープン型斜流羽根車 - Google Patents

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Abstract

【課題】翼端漏れ流れを抑制することができるオープン型斜流羽根車を提供する。【解決手段】本発明によるオープン型斜流羽根車20は、回転可能な複数の羽根1を備える。羽根1は、回転の径方向の端部が翼端5であり、翼端5の全体を覆う側板を備えない。羽根1は、翼端5の一部に、1つまたは複数の、径方向の外側に向かって突出する突出部10を備える。突出部10は、羽根1の回転による遠心力により、翼端5が、予め定められた値より大きい値の変形を起こす位置に設置されるのが好ましい。【選択図】図5

Description

本発明は、羽根が側板で覆われていないオープン型の斜流羽根車に関する。
回転機械は、液体や気体の搬送用機械として、産業用製品や家電用製品に適用されている。羽根車が斜流型の回転機械は、流量と静圧の両方を大きくできる特性を持つ。斜流型の羽根車である斜流羽根車は、オープン型とクローズド型の2種類に分類することができる。
オープン型の斜流羽根車は、羽根の径方向の端部(翼端)が側板と呼ばれるカバーで覆われてなく、翼端とケーシングの間に翼端隙間と呼ばれる狭い流路が存在する。オープン型の斜流羽根車では、羽根車からエネルギを与えられた流体の一部が翼端隙間を流れる。翼端隙間を流れる流体は、翼端漏れ流れと呼ばれ、オープン型斜流羽根車のエネルギ損失の一因である。しかし、オープン型斜流羽根車には、側板が存在しないため、製造が容易であるとともに、軽量であるため材料コストが安いという利点があり、製造費と材料費を低減できるので様々な分野で使用されている。
クローズド型の斜流羽根車は、翼端の全体が側板で覆われており、翼端隙間が存在しないため、高効率で省エネ性が良いという利点がある。しかし、クローズド型斜流羽根車には、製造が難しいとともに、材料コストが高いという課題がある。
特許文献1には、従来の羽根車の例が記載されている。特許文献1に記載の羽根車は、半開放型の軸流ファンに備えられ、複数の羽根を有し、各羽根が空気の吹き出し側(軸方向)に突出する翼端板を備えることで、漏れ流れを抑制しつつ、風量の低下を抑制する。
特開2015-214912号公報
オープン型斜流羽根車には、流量と静圧の両方を大きくでき、製造費と材料費を低減できるという利点があるが、翼端漏れ流れが発生するので翼端漏れ流れによる損失(翼端漏れ流れ損失)が生じ、エネルギ効率が低くて省エネ性が悪いという課題がある。また、オープン型斜流羽根車では、軽量化と小型化を図るために厚さの薄い羽根を設けて、羽根車を高速で回転させることが試みられる。しかし、オープン型斜流羽根車には、羽根車を高速で回転させると、遠心力により羽根が変形して翼端隙間が広がり、翼端漏れ流れが増えて翼端漏れ流れ損失が増大するという課題がある。
本発明の目的は、翼端漏れ流れを抑制することができるオープン型斜流羽根車を提供することである。
本発明によるオープン型斜流羽根車は、回転可能な複数の羽根を備える。前記羽根は、回転の径方向の端部が翼端であり、前記翼端の全体を覆う側板を備えない。前記羽根は、前記翼端の一部に、1つまたは複数の、前記径方向の外側に向かって突出する突出部を備える。
本発明によると、翼端漏れ流れを抑制することができるオープン型斜流羽根車を提供することができる。
従来のオープン型斜流羽根車の一例を示す子午面図である。 クローズド型斜流羽根車の一例を示す子午面図である。 オープン型斜流羽根車において、遠心力により羽根の翼端が変形した例を示す子午面図である。 本発明の実施例1によるオープン型斜流羽根車の羽根とボスを示す斜視図である。 本発明の実施例1によるオープン型斜流羽根車を示す子午面図である。 従来のオープン型斜流羽根車において、羽根が高速で回転した場合の、遠心力による羽根の翼端の変形量の分布の一例を示す図である。 従来のオープン型斜流羽根車において、翼端の前縁と後縁とを示す子午面図である。 突出部を備えるオープン型斜流羽根車を示す子午面図において、突出部とケーシングとの間の隙間で発生する漏れ流れを示す図である。 本発明の実施例3によるオープン型斜流羽根車を示す子午面図である。 本発明の実施例3によるオープン型斜流羽根車の別の構成を示す子午面図である。
本発明によるオープン型斜流羽根車は、羽根が側板で覆われていないオープン型の斜流羽根車において、羽根の翼端の一部に、径方向の外側に向かって突出する突出部を備える。羽根は、1つまたは複数の突出部を備えることができる。翼端は、羽根の回転の径方向における、羽根の端部の面である。すなわち、翼端は、羽根車を収容したケーシングに対向している、羽根の端部の面である。径方向とは、羽根の回転軸(すなわち、羽根車の回転軸)に垂直な方向である。
本発明によるオープン型斜流羽根車は、羽根車の羽根の翼端の一部に突出部を備えることで、翼端漏れ流れ、特に翼端の変形によって翼端隙間が広がることによる翼端漏れ流れを抑制することができ、翼端漏れ流れ損失の増大を抑制することができる。このため、本発明によるオープン型斜流羽根車は、クローズド型斜流羽根車よりも製造費と材料費が低くでき、エネルギ効率の低下と省エネ性の低下を抑制することができる。羽根車のエネルギ効率は、羽根車を回転させるエネルギに対する、羽根車の回転により流体が得るエネルギの比で表すことができる。
初めに、オープン型斜流羽根車とクローズド型斜流羽根車について説明する。なお、本明細書で用いる図面において、同一のまたは対応する構成要素には同一の符号を付け、これらの構成要素については繰り返しの説明を省略する場合がある。
図1は、従来のオープン型斜流羽根車30の一例を示す子午面図である。オープン型斜流羽根車30は、回転機械に設置されている。図1には、オープン型斜流羽根車30を備える回転機械の一部が示されている。
回転機械は、シャフト3と、ケーシング4と、オープン型斜流羽根車30を備える。シャフト3は、回転軸6を中心として回転し、羽根車30を回転させる。ケーシング4は、羽根車30の径方向の外側に位置し、シャフト3と羽根車30を収容し、羽根車30に対する静止壁である。
オープン型斜流羽根車30は、ボス2と、ボス2に周方向に沿って設置されている複数の羽根1を備え、回転軸6を中心として回転する。ボス2は、回転機械のシャフト3に固定され、シャフト3の回転とともに回転して羽根1を回転させる。羽根1は、シャフト3の回転によって回転軸6を中心として回転可能であり、回転することによって流体にエネルギを与える。羽根1の回転によってエネルギが与えられる流体の例には、水などの液体や空気などの気体が含まれる。なお、図1では、流体は左から右に流れる。
オープン型斜流羽根車30は、羽根1の径方向の端部の面(すなわち、羽根1のケーシング4に対向している端部の面)である翼端5が、回転軸6に対して斜めに傾いている斜流羽根車である。斜流羽根車は、軸流羽根車と遠心羽根車に比べて、流量と静圧の両方を大きくできる特性を持つ。
オープン型斜流羽根車30では、図1に示すように、羽根1の翼端5とケーシング4との間に、翼端隙間7と呼ばれる隙間が存在する。羽根1によってエネルギが与えられた流体の一部は、翼端隙間7を流れる。翼端隙間7を流れる流体は、翼端漏れ流れと呼ばれ、オープン型斜流羽根車30のエネルギ損失の一因となり、オープン型斜流羽根車30のエネルギ効率を低下させて省エネ性を悪くする。
図2は、クローズド型斜流羽根車40の一例を示す子午面図である。クローズド型斜流羽根車40は、オープン型斜流羽根車30と同様の構成を備えるが、羽根1の翼端5に、羽根1を覆う側板8が設置されている点がオープン型斜流羽根車30と異なる。側板8は、羽根1の翼端5の全体に設置されており、翼端5の全体を覆う。クローズド型斜流羽根車40では、羽根1の翼端5に側板8が設置されているので、翼端5とケーシング4との間に翼端隙間7が存在せず、翼端漏れ流れが発生しない。
オープン型斜流羽根車30(図1)は、側板8を備えないので、クローズド型斜流羽根車40よりも製造費と材料費などのコストを低減することができる。また、オープン型斜流羽根車30では、さらにコストを下げるために厚さの薄い羽根1を備え、羽根1を高速で回転させる運転を行うことがある。羽根1が高速で回転すると、翼端5が遠心力により変形して翼端隙間7が広がり、翼端漏れ流れが増えて羽根車30のエネルギ効率が著しく低下することがある。
図3は、オープン型斜流羽根車30において、遠心力により羽根1の翼端5が変形した例を示す子午面図である。図3には、遠心力により変形した羽根1を破線で示しており、羽根1の翼端5が遠心力により翼端9のように変形した例を示している。
羽根1の翼端5は、遠心力によって、破線で示された翼端9のように、すなわち翼端隙間7が広がるように変形することが多い。オープン型斜流羽根車30は、翼端隙間7が広がると、翼端漏れ流れが増えて翼端漏れ流れ損失が増大し、エネルギ効率が著しく低下する。
本発明の実施例によるオープン型斜流羽根車は、翼端漏れ流れを抑制することができるとともに、羽根1が遠心力で変形しても翼端漏れ流れを抑制することができる。
以下、本発明の実施例によるオープン型斜流羽根車を説明する。
図4と図5を用いて、本発明の実施例1によるオープン型斜流羽根車20を説明する。図4は、本実施例によるオープン型斜流羽根車20の羽根1とボス2を示す斜視図である。図5は、本実施例によるオープン型斜流羽根車20を示す子午面図である。以下では、本実施例によるオープン型斜流羽根車20について、図1に示した従来のオープン型斜流羽根車30と異なる構成を主に説明する。
本実施例によるオープン型斜流羽根車20は、回転可能な複数の羽根1と、複数の羽根1が周方向に沿って設置されたボス2を備え、羽根1の翼端5に、翼端5の全体を覆う側板を備えない。翼端5は、羽根1の径方向の端部の面である。本実施例によるオープン型斜流羽根車20は、ケーシング4に収容される。ケーシング4は、羽根車30の径方向の外側に位置する。
本実施例によるオープン型斜流羽根車20は、羽根1の翼端5の一部に、1つまたは複数の突出部10を備える。突出部10は、径方向の外側に向かって、すなわちケーシング4に向かって突出する。突出部10は、任意の形状と大きさを備えることができる。例えば、突出部10は、複数の羽根1の翼端5の一部を囲むように複数の羽根1に渡って設置された1つの筒状部材で構成してもよく、複数の羽根1のそれぞれに個別に設置された突起状部材で構成してもよい。突出部10は、例えば、クローズド型斜流羽根車40が羽根1に備える側板8と同様の素材で構成することができる。
突出部10は、羽根1の翼端5の全体に設置されるのではなく、翼端5に部分的に設置される。すなわち、本実施例によるオープン型斜流羽根車20では、1つまたは複数の突出部10が、羽根1の翼端5の一部に設置され、翼端5の一部を覆う。
本実施例によるオープン型斜流羽根車20では、流体は、流れ方向15に示す向きに流れる。
本実施例によるオープン型斜流羽根車20では、一例として図5に示すように、翼端5の後縁部5a(流体の流れ方向15における下流部)に、1つの突出部10が設置されている。突出部10は、翼端5の後縁部5aに複数が設置されてもよい。また、突出部10は、翼端5の前縁部5b(流体の流れ方向15における上流部)に1つまたは複数が設置されてもよく、翼端5の後縁部5aと前縁部5bの両方に設置されてもよい。
図3を用いて説明したように、従来のオープン型斜流羽根車30では、羽根1が高速で回転すると、羽根1の翼端5が遠心力により変形して翼端隙間7が広がる。翼端隙間7が広がると、翼端漏れ流れが増えて翼端漏れ流れ損失が増大し、羽根車30のエネルギ効率が低下する。
本実施例によるオープン型斜流羽根車20(図5)において、突出部10は、羽根1の回転による遠心力により、羽根1の翼端5が大きい変形を起こす位置に、部分的に設置されるのが好ましい。遠心力により翼端5が大きく変形する位置は、羽根1の形状などによって異なる。図5に示したオープン型斜流羽根車20では、遠心力による羽根1の翼端5の変形が大きい位置が翼端5の後縁部5aであるとして、翼端5の後縁部5aに突出部10が設置されている。例えば、遠心力による羽根1の翼端5の変形が大きい位置が翼端5の前縁部5bであれば、突出部10は、翼端5の前縁部5bに設置されるのが好ましい。図5に示したオープン型斜流羽根車20では、突出部10は、遠心力による翼端5の変形により後縁部5aでの翼端隙間7が広がるのを防ぎ、後縁部5aでの翼端漏れ流れを抑制する。
なお、図5に示したケーシング4は、羽根1の翼端5の一部に突出部10が設置されたため、図1や図3に示したケーシング4と形状が異なる。図5において、後縁部5aの径方向外側の部分では、突出部10とケーシング4との間に隙間60がある。この隙間60は、羽根1の上流側と下流側との圧力差が小さい部分であるので、翼端漏れ流れの量が少ない。すなわち、隙間60が存在しても、翼端漏れ流れは増加しない。
以上説明したように、本実施例によるオープン型斜流羽根車20は、翼端漏れ流れ、特に翼端5の変形によって翼端隙間7が広がることによる翼端漏れ流れを抑制するために、羽根1の翼端5の一部に突出部10を備える。突出部10は、翼端隙間7を狭めるので、翼端漏れ流れを抑制し、翼端漏れ流れ損失の増大を抑制することができる。本実施例によるオープン型斜流羽根車20は、羽根1の翼端5の一部に突出部10を備えることで、エネルギ効率の低下を防止できる。
また、突出部10は、羽根1の翼端5の前縁部5bから後縁部5aにかけて、すなわち翼端5の全体に設置されていない。このため、本実施例によるオープン型斜流羽根車20は、クローズド型斜流羽根車40よりも製造が容易であり軽量であるため、製造費と材料費を低減することができる。
本発明の実施例2によるオープン型斜流羽根車20について説明する。本実施例では、突出部10が設置される位置の例について説明する。実施例1で説明したように、突出部10は、遠心力による羽根1の翼端5の変形が大きい位置に、部分的に設置されるのが好ましい。例えば、突出部10は、遠心力により翼端5が予め定められた値より大きい値の変形を起こす位置に、部分的に設置される。図3を用いて説明したように、従来のオープン型斜流羽根車30では、羽根1が高速で回転すると、羽根1の翼端5が遠心力により変形して翼端隙間7が広がる。
図6は、従来のオープン型斜流羽根車30において、羽根1が高速で回転した場合の、遠心力による羽根1の翼端5の変形量の分布の一例を示す図である。図6のグラフは、従来のオープン型斜流羽根車30の典型的な構成について、数値計算を実行することにより得られた。
図7は、従来のオープン型斜流羽根車30において、翼端5の前縁11と後縁12とを示す子午面図である。翼端5の前縁11は、翼端5の、流体の流れ方向15における上流の端である。翼端5の後縁12は、翼端5の、流体の流れ方向15における下流の端である。
図6において、横軸は、前縁11からの無次元距離で、翼端5の部分の位置を表している。横軸が0.0の値は、前縁11の位置にある翼端5の部分の位置を示しており、横軸が1.0の値は、後縁12の位置にある翼端5の部分の位置を示している。
図6において、縦軸は、横軸で示す各位置における翼端5の変形量を、その位置における翼端隙間7で割った値を表している。翼端5の変形量とは、遠心力により翼端5が変形したときの、翼端5上の点(翼端5を構成する点)の移動量である。図6の縦軸は、この翼端5の変形量を、変形量を求めた翼端5上の点の位置における、翼端5の変形前の翼端隙間7で割った値を示す。縦軸の値が100%ということは、遠心力による翼端5の変形量が翼端隙間7の大きさと同じであることを意味する。
なお、図3を用いて説明したように、翼端5は、遠心力によって、ケーシング4に近づくように変形する、すなわち翼端隙間7を小さくするように変形するわけではなく、翼端隙間7が広がるように変形することが多い。
図6のグラフが得られたオープン型斜流羽根車30では、翼端5が変形して翼端5の変形量が翼端隙間7の50%よりも大きいと、翼端隙間7が大きく広がり、翼端漏れ流れが増えて翼端漏れ流れ損失が増大し、翼端5が変形する前に比べて、羽根車30のエネルギ効率が許容できない程度に低下する。すなわち、翼端5の変形量が翼端隙間7の50%よりも大きいと、羽根車30のエネルギ効率が大きく低下する。図6より、翼端5の変形量が翼端隙間7の50%よりも大きい位置は、翼端5の前縁11からの位置が0.77から1.0の間の位置である。
本実施例によるオープン型斜流羽根車20では、突出部10は、羽根1の回転による遠心力により、翼端5が予め定められた値より大きい値の変形を起こす位置に、部分的に設置される。具体的には、羽根1の回転の遠心力による翼端5の変形量が、翼端隙間7の50%よりも大きい位置に、突出部10が設置される。すなわち、突出部10は、翼端5の前縁11からの位置が0.77から1.0の間の位置において、翼端5に設置される。本実施例によるオープン型斜流羽根車20は、翼端5の変形量が予め定められた値より大きい値である位置(翼端5の変形量が翼端隙間7の50%よりも大きい位置)に突出部10を備え、突出部10が翼端漏れ流れを抑制して翼端漏れ流れ損失の増大を抑制するので、翼端5の変形による羽根車20のエネルギ効率の低下は、許容される程度である。
本実施例では、翼端5の変形量が翼端隙間7の50%よりも大きいと、羽根車のエネルギ効率を大きく(許容できない程度に)低下させる例について説明した。羽根車のエネルギ効率を大きく低下させる翼端5の変形量は、必ずしも翼端隙間7の50%よりも大きい変形量であるというわけではない。
また、本実施例によるオープン型斜流羽根車20では、突出部10は、羽根1の回転による遠心力により、翼端5が、羽根車20のエネルギ効率が予め定められた値より低下するような変形を起こす位置に設置されるのが好ましい。この予め定められた値とは、例えば、羽根車20に対して要求されているエネルギ効率の値である。すなわち、突出部10は、翼端5が遠心力で変形することで生じる羽根車20のエネルギ効率の低下を防止できる、翼端5の位置に設置されるのが好ましい。突出部10がこのような位置に設置されることで、本実施例によるオープン型斜流羽根車20は、翼端漏れ流れを抑制し、翼端漏れ流れ損失の増大を抑制することができる。
実施例1、2によるオープン型斜流羽根車20は、突出部10を、羽根1の翼端5の一部に、好ましくは遠心力による羽根1の翼端5の変形が大きく翼端隙間7が広がる位置に備え、翼端漏れ流れを抑制して、エネルギ効率の低下を防止する。しかし、突出部10とケーシング4との間に隙間が存在すると、羽根車20からエネルギを与えられた流体の一部が、この隙間を流れて羽根車20の吸い込み側(上流側)に戻ることがある。この現象も漏れ流れであり、羽根車20のエネルギ効率を低下させる。
図8は、突出部10を備えるオープン型斜流羽根車20を示す子午面図(図5)において、突出部10とケーシング4との間の隙間13で発生する漏れ流れを示す図である。羽根車20からエネルギを与えられた流体の一部は、流れ方向14に示す向きに流れ、突出部10とケーシング4との間の隙間13を流れて、羽根車20の吸い込み側17に戻る。
本発明の実施例3によるオープン型斜流羽根車20は、突出部10またはケーシング4が凹凸部(ラビリンス構造)を備え、流体が流れ方向14に示す向きに流れて吸い込み側17に戻る漏れ流れを抑制する。
図9は、本実施例によるオープン型斜流羽根車20を示す子午面図である。以下では、本実施例によるオープン型斜流羽根車20について、実施例1によるオープン型斜流羽根車20(図5)と異なる構成を主に説明する。
本実施例によるオープン型斜流羽根車20は、突出部10が凹凸部16を備える。突出部10が備える凹凸部16は、突出部10とケーシング4との間の隙間13において、突出部10のケーシング4に向く位置に設けられる。突出部10が備える凹凸部16は、径方向の内側に向かって、すなわちケーシング4から離れる向きに凹む凹部と、径方向の外側に向かって、すなわちケーシング4に向かって突出する凸部を備える。
図10は、本実施例によるオープン型斜流羽根車20の別の構成を示す子午面図である。本実施例によるオープン型斜流羽根車20は、羽根車30を収容するケーシング4を備え、ケーシング4が凹凸部16を備えてもよい。ケーシング4が備える凹凸部16は、突出部10とケーシング4との間の隙間13において、ケーシング4の突出部10に向く位置に設けられる。ケーシング4が備える凹凸部16は、径方向の外側に向かって、すなわち突出部10から離れる向きに凹む凹部と、径方向の内側に向かって、すなわち突出部10に向かって突出する凸部を備える。
凹凸部16は、その凹部の内部で発生する2次流れ渦によって、隙間13を流れる漏れ流れの圧力損失を増大させるので、隙間13を流れる漏れ流れを抑制することができる。従って、本実施例によるオープン型斜流羽根車20は、翼端漏れ流れ損失の増大を抑制することができ、エネルギ効率の低下を防止できる。なお、凹凸部16は、翼端5の前縁部5bから後縁部5aに向かう流体の流れ(すなわち、羽根1の上流側と下流側との圧力差により生じる流れ)を抑制しない。
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記の実施例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明は、必ずしも説明した全ての構成を備える態様に限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、削除したり、他の構成を追加・置換したりすることが可能である。
1…羽根、2…ボス、3…シャフト、4…ケーシング、5…翼端、5a…後縁部、5b…前縁部、6…回転軸、7…翼端隙間、8…側板、9…遠心力により変形した翼端、10…突出部、11…前縁、12…後縁、13…突出部とケーシングとの間の隙間、14、15…流体の流れ方向、16…凹凸部、17…吸い込み側、20…オープン型斜流羽根車、30…従来のオープン型斜流羽根車、40…クローズド型斜流羽根車、60…突出部とケーシングとの間の隙間。

Claims (5)

  1. 回転可能な複数の羽根を備え、
    前記羽根は、回転の径方向の端部が翼端であり、前記翼端の全体を覆う側板を備えず、
    前記羽根は、前記翼端の一部に、1つまたは複数の、前記径方向の外側に向かって突出する突出部を備える、
    ことを特徴とするオープン型斜流羽根車。
  2. 前記突出部は、前記羽根の回転による遠心力により、前記翼端が、予め定められた値より大きい値の変形を起こす位置に設置される、
    請求項1に記載のオープン型斜流羽根車。
  3. 前記突出部は、前記羽根の回転による遠心力により、前記翼端が、前記オープン型斜流羽根車のエネルギ効率が予め定められた値より低下するような変形を起こす位置に設置される、
    請求項1に記載のオープン型斜流羽根車。
  4. 前記オープン型斜流羽根車は、ケーシングに収容され、
    前記突出部は、前記ケーシングに向く位置に凹凸部を備える、
    請求項1に記載のオープン型斜流羽根車。
  5. 前記オープン型斜流羽根車を収容するケーシングを備え、
    前記ケーシングは、前記突出部に向く位置に凹凸部を備える、
    請求項1に記載のオープン型斜流羽根車。
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