JP2022062799A - 水洗大便器 - Google Patents

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隆志 丸山
Takashi Maruyama
亮介 中村
Ryosuke Nakamura
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【課題】便器の後部が汚れにくい水洗大便器を提供する。【解決手段】水洗大便器T1は、便鉢部22と、便鉢部22の後部に形成され、便鉢部22の中央に向けて下方に傾斜した平面26Aを有する凹部26とを備えている。【選択図】図2

Description

本開示は、水洗大便器に関する。
特許文献1には、便器本体に機能部が載置された水洗大便器が開示されている。
特開2017-160670号公報
特許文献1の便器本体の上面は、平坦に形成されている。このため、便器本体の後部に配置される機能部の下面と便器の後部との間に水が入り込むと、水は便器本体の上面と機能部との間から流れ出し難い。このため特許文献1のものは、便器本体の後部と機能部との間が汚れ易い。
本開示は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、便器の後部が汚れ難い水洗大便器を提供することを目的とする。
本開示の水洗大便器は、便鉢部と、前記便鉢部の後部に形成され、前記便鉢部の中央に向けて下方に傾斜した平面を有する凹部と、を備えている。
実施形態の水洗大便器の側面図である。 実施形態の水洗大便器の側断面図である。 便器の平面図である。 図3におけるA-A断面図である。 図3におけるB-B断面図である。 図3におけるC-C断面図である。 図2において、凹部、及び照明装置を拡大して示す一部拡大断面図である。 凹部の左端部及びその周辺を前方上側から見た部分拡大斜視図である。 他の実施形態の一部拡大断面図であって、凹部よりも下方に突出する機能部の前端部に水抜き孔が形成されている状態を示す。
<実施形態>
以下、本開示を具体化した実施形態を図1から図7を参照しつつ説明する。以下の説明において、前後の方向については、図1における左方を前方、右方を後方と定義する。上下の方向については、図1にあらわれる向きをそのまま上方、下方と定義する。左右の方向については、図1における奥側を左方、手前側を右方と定義する。
本実施形態における水洗大便器T1は、図1に示すように、便器20及び機能部30を備えている。
便器20は、図2に示すように、便鉢部22、凹部26、便器排水部23、及び外周壁部24を有している。便器20は、陶器製である。便鉢部22、凹部26、便器排水部23、及び外周壁部24は、一体に形成されている。
便鉢部22は、リム部22A、棚部22B、及び窪み部22Cを有している。リム部22Aは、帯状をなして便鉢部22の上部に設けられている。左側のリム部22Aの前後方向中央部には、吐水口22Dが開口して形成されている。吐水口22Dは、図示しない導水部から供給される洗浄水を便鉢部22内に吐水する。吐水口22Dは、洗浄水を前向きに吐水する。
棚部22Bは、リム部22Aの内面22Fの下端に連続して便鉢部22の中央部に向けて延びている。窪み部22Cは、上端が棚部22Bの内周縁に連続して下方に窪むように形成されている。窪み部22Cの下流端には、後述する便器排水部23が連続している。棚部22B、及び窪み部22Cの表面は、汚物を受ける汚物受け面である。
凹部26は、図3に示すように、便鉢部22の後部に形成されている。具体的には、凹部26は、リム部22Aの後部の上面22Eの左右方向中央部が下方に窪んで形成されている。凹部26は、平面26Aを有している。平面26Aは、図5、6、7に示すように、便鉢部22の中央に向けて下方に傾斜している。平面26Aは、前向きに下り傾斜している。凹部26は、左右方向中央が最も深く窪んでおり、左右方向外側に向けて窪みが浅くなっている(図4参照。)。上方からの平面視において、凹部26の前後方向の寸法は、左右中央部が最も大きく、左右方向外側に向かうにつれて小さくなっている(図3参照。)。
図8に示すように、凹部26と、リム部22Aの上面22Eとは、上向きに湾曲する曲面22Gを介してなめらかに連続している。凹部26と、リム部22Aの内面22Fとは、上向きに湾曲する曲面22Hを介してなめらかに連続している。リム部22Aの上面22Eと、リム部22Aの内面22Fとは、上向きに湾曲する曲面22Jを介してなめらかに連続している。曲面22G,22H,22Jは、上向きに湾曲する凸部22Kを介してなめらかに連続している。曲面22Jの幅は、W1(以下、単に幅W1ともいう)である。曲面22Gと凸部22Kとが連続する部分の幅は、W2(以下、単に幅W2ともいう)である。幅W2は、幅W1の1/3以上であることが好ましく、1/2以上であるとより好ましい。曲面22Gと凸部22Kとが連続する部分の左右方向の幅W3(以下、単に幅W3ともいう)は、幅W1よりも小さい。図8は、凹部26の左端部及びその周辺を示している。これに限らず、凹部26の右端部及びその周辺も同じ構成である。
幅W3の大きさが小さくなる程(すなわち、凸部22Kにおける曲率が大きくなる程)凹部26の左端部(右端部)における輪郭がより明確になり、リム部22Aの上面22E、及び内面22Fと区別し易くなり、精緻な印象を与え易く見栄えが良い。幅W3の大きさが大きくなる程(すなわち、凸部22Kの曲率が小さくなる程)凹部26の左端部(右端部)における輪郭が明確でなくなり、リム部22Aの上面22E、及び内面22Fと区別し難くなり、粗雑な印象を与え易く見栄えが良くない。
便器排水部23は、図2に示すように、上昇流路23B及び下降流路23Cを有している。上昇流路23Bは、便鉢部22の窪み部22Cの下流端に連続し、後向き斜め上方に延びている。下降流路23Cは、上昇流路23Bの下流端に連続し、概ね鉛直方向に垂下している。下降流路23Cの下流端は、鉛直下方に開口している。下降流路23Cの下流端には、排水ソケット21が接続されている。排水ソケット21は、筒状をなしている。排水ソケット21の上流側は、下降流路23Cの下流端に接続して下向きに延びている。排水ソケット21の下流側は、後向きに延びている。排水ソケット21の下流端は、例えば、壁面に設けられた排水管等に接続することができる。排水管は図示しない。
外周壁部24は、図1に示すように、前壁24A、及び左右壁24Bを有している。前壁24A及び左右壁24Bは、下向きに内側に傾斜している。左右壁24Bは、下向き内側に傾斜している様子は図示しない。外周壁部24の下端は設置面10に接触する。左右壁24Bは、上下方向及び前後方向に拡がっている。左右壁24Bの各々後方には、便器排水部23を左右から覆うように、一対のカバー25が取り付けられている。
機能部30は、便器20の後部に載置される。機能部30は、図2に示すように、リム部22Aの上方に沿って配置された便座32と、リム部22Aを覆う便蓋33と、を起立状態と倒伏状態に回動自在に軸支している。便座32、及び便蓋33は、倒伏状態において便鉢部22の上方に位置する。
機能部30には、図4に示すように、凹部26の左右方向中央部の上方に位置する部分に、水抜き孔30Aが開口して形成されている。機能部30には、人体の局部を洗浄する局部洗浄装置(肛門洗浄やビデ洗浄に用いられる装置)(図示せず)や夜間に便鉢部22内を照らす照明装置31等の機能部品Fが収容されている。照明装置31は、凹部26の左右方向中央部の上方に位置している。照明装置31には、例えば、白色LEDや電球等が用いられる。照明装置31の一部は、水抜き孔30Aを介して凹部26に臨んでいる。凹部26の平面26Aと、機能部30との間には、空間Sが形成されている。機能部30の前端は、凹部26の前端よりも前方に位置している。機能部30は、凹部26の上方全体を覆っている。機能部30の前端部は、凹部26よりも下方に突出して、凹部26の前方に隣合っている。
照明装置31は、水抜き孔30Aを介して後向き下方に光を照射する。照明装置31から所定の平面に対して垂直に光を照射した場合、光は、円錐状に広がり、平面上に円形に照射される。平面に照射された光のうち円形の中央部が最も明るく、円形の周縁部が中央部よりも暗い。照明装置31から照射された光のうちほとんどが凹部26の平面26Aに到達する。つまり、照明装置31は、リム部22Aの内面22Fよりも後方に光を照射している。平面26Aに到達した光は、平面26Aにおいて反射して、凹部26の上方に位置する機能部30の下面30Bに到達する。機能部30の下面30Bに到達した光は、下面30Bにおいて反射して便鉢部22に向かう。水抜き孔30Aを通過した光は、平面26A、及び機能部30の下面30Bにおいて反射して拡散する。このため、照明装置31は、便鉢部22内を明暗の斑を抑えて照らすことができる。照明装置31から照射された光のうちの一部(中央部よりも暗い周縁部の光)は、リム部22Aの内面22Fに直接照射される。こうして、照明装置31は、リム部22Aの内面22Fよりも後方を明るく照らし、リム部22Aの内面22Fよりも後方よりもリム部22Aの内面22Fを暗く照らす。
上記のように構成された実施形態の作用及び効果について説明する。
水洗大便器T1は、便鉢部22と、便鉢部22の後部に形成され、便鉢部22の中央に向けて下方に傾斜した平面26Aを有する凹部26と、を備えている。この構成によれば、便鉢部22の後部に跳ねた汚水(洗浄時の跳ねた洗浄水、尿や便によって跳ねた水)は、凹部26内に流入しても、凹部26から便鉢部22に流れ易い。
水洗大便器T1の凹部26は、左右方向中央から左右方向外側に向けて浅くなっている。この構成によれば、凹部26に入り込んだ汚水は、左右方向中央に向けて流れ易い。
水洗大便器T1は、内部に機能部品Fを収容し、便鉢部22の上面22Eの後部に載置される機能部30を備え、凹部26の平面26Aと機能部30との間に空間Sが形成されている。この構成によれば、機能部30と凹部26との間に入り込んだ汚水を便鉢部22に流れ易くすることができる。
水洗大便器T1の機能部30の前端は、凹部26の前端よりも前方に位置している。この構成によれば、凹部26を目立ち難くすることができる。
水洗大便器T1の機能部30の前端部は、凹部26の前方に隣合っている。この構成によれば、凹部26をより目立ち難くすることができる。
水洗大便器T1の機能部30は、水抜き孔30Aが開口して形成され、水抜き孔30Aが凹部26の上方に配置されている。この構成によれば、水抜き孔30Aから流出した水が凹部26を介して便鉢部22内に排水できる。さらに、水抜き孔30Aが凹部26の上方に位置しているため、水抜き孔30Aから機能部30内に汚水が流入し難い。
水洗大便器T1の機能部30は、凹部26に向けて光を照射する照明装置31を有する。この構成によれば、照明装置31から凹部26に照射された光は、凹部26によって拡散しつつ反射される。凹部26によって拡散しつつ反射された光によって、便鉢部22内を柔らかい光(間接照明)で照らすことができる。
水洗大便器T1の照明装置31は、後向きに光を照射する。この構成によれば、便鉢部22を避けて凹部26に向けて光を照射し易くなるため、便鉢部22内を柔らかい光で照らす効果をより高め易い。
<他の実施形態>
本開示は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本開示の技術的範囲に含まれる。
(1)実施形態において、照明装置は1つ設けられている。これに限らず、照明装置の数は、2つ以上であってもよい。
(2)実施形態において、照明装置は、凹部の左右方向中央部に配置されている。これに限らず、凹部の左側や右側に配置してもよい。
(3)実施形態において、照明装置の一部は、水抜き孔を介して凹部に臨んでいることが開示されている。これに限らず、照明装置の一部が凹部に臨む孔とは別に、水抜き孔を形成してもよい。この場合、水抜き孔は、凹部の平面の上方に配置されている。
(4)凹部26よりも下方に突出する機能部130の前端部に水抜き孔130Aを形成してもよい。具体的には、図9に示すように、水抜き孔130Aは、凹部26の前方であって、凹部26に対して上下方向に重ならない位置に配置する。これによって、機能部130内から便鉢部22に向けて直接水を流すことができる。水抜き孔130Aは、複数が左右方向に並んで形成する。これによって、機能部130内に溜まった水を便鉢部22に向けて速やかに流すことができる。水抜き孔130Aの後端と凹部26の前端との間は、所定の寸法離隔する。これによって、水抜き孔130Aから流れ出た水は、内面22Fにかかり難い。水抜き孔130Aは、機能部130の前端部の下端部に形成する。これによって、機能部130の前端部に溜まった水も便鉢部22に流すことができる。水抜き孔130Aは、照明装置31よりも下方に位置する。これによって、照明装置31に水がかかる機会を減らすことができる。
F…機能部品、S…空間、T1…水洗大便器、22…便鉢部、22E…便鉢部の上面、26…凹部、26A…平面、30…機能部、30A…水抜き孔、31…照明装置

Claims (8)

  1. 便鉢部と、
    前記便鉢部の後部に形成され、前記便鉢部の中央に向けて下方に傾斜した平面を有する凹部と、
    を備えた水洗大便器。
  2. 前記凹部は、左右方向中央から左右方向外側に向けて浅くなる請求項1に記載の水洗大便器。
  3. 内部に機能部品を収容し、前記便鉢部の上面の後部に載置される機能部を備え、
    前記凹部の前記平面と前記機能部との間に空間が形成されている請求項1から請求項2までのいずれか1項に記載の水洗大便器。
  4. 前記機能部の前端が、前記凹部の前端よりも前方に位置している請求項3に記載の水洗大便器。
  5. 前記機能部の前端部は、前記凹部の前方に隣合っている請求項3から請求項4までのいずれか1項に記載の水洗大便器。
  6. 前記機能部は、水抜き孔が開口して形成され、前記水抜き孔が前記凹部の上方に配置されている請求項3から請求項5までのいずれか1項に記載の水洗大便器。
  7. 前記機能部は、前記凹部に向けて光を照射する照明装置を有する請求項3から請求項6までのいずれか1項に記載の水洗大便器。
  8. 前記照明装置は、後向きに光を照射する請求項7に記載の水洗大便器。
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