JP2022062432A - 潜堤構造物 - Google Patents
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Abstract
【課題】設置が容易で、しかも衝撃砕波力の低減効果が高く、護岸の防護性能が向上する、潜堤構造物を提供すること。【解決手段】海岸線13に近い海底面14に着床させた堤体本体30からなり、堤体本体30は堤体本体30の周囲に形成した拡幅周面32と、堤体本体30の上面に形成した集波上面33とを有し、堤体本体を通過させて波峰線41の一部を屈曲させると共に、拡幅周面32を通じて集波上面33へ誘導した方向の異なる波を互いに衝突させて波が保有するエネルギーを減衰するように構成した。【選択図】図5
Description
本発明は、海岸へ向けて押し寄せる波を強制的に変形(屈折作用および砕波作用)させて、海岸線へ向かって進行する高波等が保有する衝撃砕波力を効率よく減衰できる潜堤構造物に関する。
高波が来襲する海岸線では、海岸線に沿って設けた高剛性の護岸によって高波の浸水を防いでいる。
近年の海面上昇や台風の大型化に伴い、波浪が強大化して護岸に作用する衝撃砕波力が増している。
近年の海面上昇や台風の大型化に伴い、波浪が強大化して護岸に作用する衝撃砕波力が増している。
一方、来襲する波浪の強大化は、全国的に進行する海岸侵食も一因となっている。
護岸前面が侵食されると護岸前面の海域の水深が深くなる。水深が深くなると波が砕け難くなって、護岸に来襲する波の大きさが大きくなる。
このような波浪の強大化現象は急勾配の地形に護岸を形成した現場においても同様である。
護岸前面が侵食されると護岸前面の海域の水深が深くなる。水深が深くなると波が砕け難くなって、護岸に来襲する波の大きさが大きくなる。
このような波浪の強大化現象は急勾配の地形に護岸を形成した現場においても同様である。
一般的な消波工として、海岸線に沿って各種立体形状の消波ブロック群を堤体状に敷設して、消波ブロックが保有する消波機能により波力を減衰することが知られている(特許文献1)。
また巨大な波が襲来する対策工としては、護岸の前方に離岸堤や潜堤等の波浪減衰構造物を設置することが知られている。
離岸堤とは、海岸の沖合に海岸線と平行に構築した堤体構造物であり、離岸堤の頂部が海面から突出している。離岸堤は波の浸入を食い止める機能と波力の減衰機能に優れている(特許文献2,3)。
離岸堤とは、海岸の沖合に海岸線と平行に構築した堤体構造物であり、離岸堤の頂部が海面から突出している。離岸堤は波の浸入を食い止める機能と波力の減衰機能に優れている(特許文献2,3)。
潜堤とは、海面に水没させて設置した消波構造物であり、海岸付近に幅広い浅瀬を人工的に形成したものである(特許文献4,5)。
波は水深が浅くなると砕けてその勢いを失うことから、潜堤によって人工的に作られた浅瀬により波の小さな海域を作り出すことができる。
波は水深が浅くなると砕けてその勢いを失うことから、潜堤によって人工的に作られた浅瀬により波の小さな海域を作り出すことができる。
従来の離岸堤や潜堤等の波浪減衰構造物には次のような問題点がある。
<1>消波ブロックを用いた消波工においては、消波ブロックの一部が海上から露出するので景観性がわるくなる。
<2>離岸堤の場合も堤体の一部が海上に突出するので景観を損ねるだけでなく、離岸堤を水深の深い沖合に構築するため、離岸堤の建設コストが莫大となる。
<3>潜堤は水没しているので景観を損ねない反面、堤体の全高が低いために波浪の減衰効果が低い。
さらに潜堤の高さは、干潮時に波が砕けて消波機能を発揮できる寸法に設定してあるため、水深が増す満潮時や高潮時には十分な消波機能を発揮することができない。
特に干満の潮位差が1m以上もある太平洋側の海岸では、潜堤による消波機能を発揮できる時間が極端に短くなる。
<4>潜堤は、海岸に近い場所に人工的な浅瀬を作り出すために沖合へ向けて巾広で、かつ海岸線に沿って長尺の堤体を構築しなければならない。
そのためには、大量の消波ブロックの運搬工と敷設工が必要であり、潜堤の建設コストが嵩む問題を内包している。
<5>離岸堤と潜堤に共通した問題点は、これらの設置地盤の海底の地形が急勾配や洗掘されて深くなっていると、建設コストがさらに嵩む。
<6>従来の波浪減衰構造物は堤体の強度により衝撃砕波力を受け止めて減衰することが主目的であり、消波は付随的な効果にすぎなかった。
そのため、堤体を大型に形成しても消波効果は限定的であった。
<6>例えば2019年の台風19号の通過時に生じた記録的な高潮、高波によって各種の海岸保全施設が壊滅的な被害を受けた。
大きな衝撃砕波力が護岸に作用すると、護岸の振動が伝播して背後地盤を地震のように震度させることが知られていたが、今回の台風では海底が急勾配で水深が深い現場では衝撃砕波力が強大なって被害をより大きくした。
このような経験を経て、簡易な構造により衝撃砕波力を低減できて護岸の防護性能が向上する、波浪減衰技術の提案が望まれている。
<1>消波ブロックを用いた消波工においては、消波ブロックの一部が海上から露出するので景観性がわるくなる。
<2>離岸堤の場合も堤体の一部が海上に突出するので景観を損ねるだけでなく、離岸堤を水深の深い沖合に構築するため、離岸堤の建設コストが莫大となる。
<3>潜堤は水没しているので景観を損ねない反面、堤体の全高が低いために波浪の減衰効果が低い。
さらに潜堤の高さは、干潮時に波が砕けて消波機能を発揮できる寸法に設定してあるため、水深が増す満潮時や高潮時には十分な消波機能を発揮することができない。
特に干満の潮位差が1m以上もある太平洋側の海岸では、潜堤による消波機能を発揮できる時間が極端に短くなる。
<4>潜堤は、海岸に近い場所に人工的な浅瀬を作り出すために沖合へ向けて巾広で、かつ海岸線に沿って長尺の堤体を構築しなければならない。
そのためには、大量の消波ブロックの運搬工と敷設工が必要であり、潜堤の建設コストが嵩む問題を内包している。
<5>離岸堤と潜堤に共通した問題点は、これらの設置地盤の海底の地形が急勾配や洗掘されて深くなっていると、建設コストがさらに嵩む。
<6>従来の波浪減衰構造物は堤体の強度により衝撃砕波力を受け止めて減衰することが主目的であり、消波は付随的な効果にすぎなかった。
そのため、堤体を大型に形成しても消波効果は限定的であった。
<6>例えば2019年の台風19号の通過時に生じた記録的な高潮、高波によって各種の海岸保全施設が壊滅的な被害を受けた。
大きな衝撃砕波力が護岸に作用すると、護岸の振動が伝播して背後地盤を地震のように震度させることが知られていたが、今回の台風では海底が急勾配で水深が深い現場では衝撃砕波力が強大なって被害をより大きくした。
このような経験を経て、簡易な構造により衝撃砕波力を低減できて護岸の防護性能が向上する、波浪減衰技術の提案が望まれている。
本発明は以上の点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、設置が容易で、しかも衝撃砕波力の低減効果が高く、護岸の防護性能が向上する、潜堤構造物を提供することにある。
本発明は、海底面に水没させた潜堤構造物であって、海岸線に近い海底面に着床させた堤体本体からなり、前記堤体本体は堤体本体の左右の側面に形成した拡幅周面と、前記堤体本体の上面に形成した集波上面とを有し、堤体本体の前記拡幅周面を通じて海岸線に向かう波峰線一部を屈曲させて入射させると共に、前記拡幅周面を通じて集波上面へ誘導した波の高さを高くすることで砕波させて波が保有するエネルギーを減衰するように構成した。
本発明の他の形態において、拡幅周面を有する前記堤体本体の平面形状が海岸線から沖合へ向けて横幅が漸減して張り出した凸型形を呈する。
本発明の他の形態において、前記拡幅周面が堤体本体の内側へ向けて傾斜している。
本発明の他の形態において、前記堤体本体の平面形状が左右対称形または左右非対称形である。
本発明の他の形態において、前記堤体本体の集波上面の一部に凹部を形成してもよい。
本発明の他の形態において、前記堤体本体が消波ブロック、捨石、捨石と被覆ブロックの組み合わせ構造体、大型土のう、または大型布団篭の何れか一種、またはこれら複数種の組み合わせからなる。
本発明の他の形態において、拡幅周面を有する前記堤体本体の平面形状が海岸線から沖合へ向けて横幅が漸減して張り出した凸型形を呈する。
本発明の他の形態において、前記拡幅周面が堤体本体の内側へ向けて傾斜している。
本発明の他の形態において、前記堤体本体の平面形状が左右対称形または左右非対称形である。
本発明の他の形態において、前記堤体本体の集波上面の一部に凹部を形成してもよい。
本発明の他の形態において、前記堤体本体が消波ブロック、捨石、捨石と被覆ブロックの組み合わせ構造体、大型土のう、または大型布団篭の何れか一種、またはこれら複数種の組み合わせからなる。
<1>本発明は、潜堤構造物が堤体本体の周囲に拡幅周面を有し、最上面に集波上面を形成しただけの簡易な構造により、海岸または護岸体に作用する最終的な衝撃砕波力(波力エネルギー)を格段に小さくできる。
したがって、従来の潜堤と比べて、衝撃砕波力の低減効果が格段に高くなる。
<2>従来の潜堤は波力エネルギーを減衰するために消波させているに対し、本発明は、波の入射する方向を斜めにして衝撃波力を小さくしようとすることを主体とし、付随的に集波上面に誘導した波の高さを高くして破砕を行う潜堤構造物である。
<3>潜堤構造物の平面形状が凸型を呈するため、同一の横幅寸法の潜堤を沖合へ突設する場合と比べて、潜堤構造物の体積をコンパクトに抑えることができる。
そのため、潜堤構造物の建設コストを低廉に抑えることができる。
<4>堤体本体の集波上面の一部に凹部を形成すると、離岸流が生じ難くなって海岸の安全性が高くなる。
したがって、従来の潜堤と比べて、衝撃砕波力の低減効果が格段に高くなる。
<2>従来の潜堤は波力エネルギーを減衰するために消波させているに対し、本発明は、波の入射する方向を斜めにして衝撃波力を小さくしようとすることを主体とし、付随的に集波上面に誘導した波の高さを高くして破砕を行う潜堤構造物である。
<3>潜堤構造物の平面形状が凸型を呈するため、同一の横幅寸法の潜堤を沖合へ突設する場合と比べて、潜堤構造物の体積をコンパクトに抑えることができる。
そのため、潜堤構造物の建設コストを低廉に抑えることができる。
<4>堤体本体の集波上面の一部に凹部を形成すると、離岸流が生じ難くなって海岸の安全性が高くなる。
以下、図面を参照しながら本発明の潜堤構造物について詳細に説明する。
[実施例1]
<1>潜堤構造物の概要
図1は護岸体10を有する一般的な海岸部の横断面を示している。
護岸体10の前方には砂浜、磯浜等の浜辺11を形成していて、護岸体10の背面が背後地盤12と接している。
護岸体10はコンクリート擁壁、海岸堤防、防波堤などを含む。
浜辺11は沖合へ向けて延伸していて、海岸線(汀線)13を境界として沖合へ向けて下り勾配の海底面14を有している。
本例では海岸部が護岸体10と浜辺11の両要素を具備する形態について説明するが、護岸体10または浜辺11の何れか一方のみで構成する形態を含む。
<1>潜堤構造物の概要
図1は護岸体10を有する一般的な海岸部の横断面を示している。
護岸体10の前方には砂浜、磯浜等の浜辺11を形成していて、護岸体10の背面が背後地盤12と接している。
護岸体10はコンクリート擁壁、海岸堤防、防波堤などを含む。
浜辺11は沖合へ向けて延伸していて、海岸線(汀線)13を境界として沖合へ向けて下り勾配の海底面14を有している。
本例では海岸部が護岸体10と浜辺11の両要素を具備する形態について説明するが、護岸体10または浜辺11の何れか一方のみで構成する形態を含む。
本発明の潜堤構造物20は、海岸線13に近い海底面14に位置させた水没型の堤体構造物であり、浜辺11へ向けて押し寄せる波の来襲方向を強制的に屈曲させる波の屈曲機能と、押し寄せる波を特定エリアに誘導して波高を高くして砕波させる消波機能とを併有する。
潜堤構造物20は平面凸型形状を呈する扁平の堤体本体30からなり、堤体本体30の突端部を沖合へ向けて張り出した状態で海底面14に位置する。
本発明の潜堤構造物20は、単純に断面諸元を増大させるのではなく、波の特性を活かして減衰できるように、堤体本体30の外周に複数の機能面(波の誘導面と波の消波面)を形成したものである。
潜堤構造物20は平面凸型形状を呈する扁平の堤体本体30からなり、堤体本体30の突端部を沖合へ向けて張り出した状態で海底面14に位置する。
本発明の潜堤構造物20は、単純に断面諸元を増大させるのではなく、波の特性を活かして減衰できるように、堤体本体30の外周に複数の機能面(波の誘導面と波の消波面)を形成したものである。
<2>堤体本体
堤体本体30は、海底面14に着床する底面31と、底面31から起立した拡幅周面32と、海底面14から離隔して位置する集波上面33とを有する。
堤体本体30は、海底面14に着床する底面31と、底面31から起立した拡幅周面32と、海底面14から離隔して位置する集波上面33とを有する。
堤体本体30は、例えば公知の消波ブロック(図2(A))、捨石(図2(B))、捨石と被覆ブロック(消波ブロック含む)の組み合わせ構造体、大型土のう、大型布団篭等の何れか一種、またはこれら複数種の組み合わせからできている。
堤体本体30は上記した組成の他にコンクリート製の一体構造物で形成することも可能である。
さらに堤体本体30は通水可能な透過構造体、または通水不能な遮水構造体の何れの構造体でもよい。
堤体本体30は上記した組成の他にコンクリート製の一体構造物で形成することも可能である。
さらに堤体本体30は通水可能な透過構造体、または通水不能な遮水構造体の何れの構造体でもよい。
<2.1>堤体本体の平面形状
堤体本体30の平面形状は、海岸線13から沖合へ向けて堤体本体30の横幅が漸減した凸型形を呈している。
換言すれば、凸型形とは、三角形、半楕円形、半円形等の沖合側の先端部が細幅で、海岸線13側の基端部が幅広の平面形状であればよい。
本例では堤体本体30の平面形状を左右対称形に形成する場合について説明するが、拡幅周面32と集波上面33とを具備してれば、堤体本体30の平面形状は左右非対称形でもよい。
堤体本体30の平面形状は、海岸線13から沖合へ向けて堤体本体30の横幅が漸減した凸型形を呈している。
換言すれば、凸型形とは、三角形、半楕円形、半円形等の沖合側の先端部が細幅で、海岸線13側の基端部が幅広の平面形状であればよい。
本例では堤体本体30の平面形状を左右対称形に形成する場合について説明するが、拡幅周面32と集波上面33とを具備してれば、堤体本体30の平面形状は左右非対称形でもよい。
図4に例示した堤体本体30は平面形状が左右対称の半楕円形を示していて、突端部の横幅L1が海岸線13側へ向けて漸増し、堤体本体30の基端部の横幅L2が最大なっている。
堤体本体30の基端部の横幅L2や岸沖方向へ向けた堤体本体30の全長L3は、海底面14の勾配等に応じて適宜選択が可能である。
堤体本体30の基端部の横幅L2や岸沖方向へ向けた堤体本体30の全長L3は、海底面14の勾配等に応じて適宜選択が可能である。
<2.2>堤体本体の躯体厚
堤体本体30の岸沖断面方向へ向けた躯体厚は、集波上面33が海底面14と比べて緩勾配となるように海岸線(汀線)13から沖合へ向けて漸増している(図2)。
堤体本体30の海岸線13に沿った躯体厚は、両側部を除いて集波上面33がなだらかな傾斜面を維持できるようにほぼ均一厚になっている(図3)。
堤体本体30の両側部は安定勾配で斜めに傾斜していて、堤体本体30の傾斜した両側部が拡幅周面32を構成している。
堤体本体30の岸沖断面方向へ向けた躯体厚は、集波上面33が海底面14と比べて緩勾配となるように海岸線(汀線)13から沖合へ向けて漸増している(図2)。
堤体本体30の海岸線13に沿った躯体厚は、両側部を除いて集波上面33がなだらかな傾斜面を維持できるようにほぼ均一厚になっている(図3)。
堤体本体30の両側部は安定勾配で斜めに傾斜していて、堤体本体30の傾斜した両側部が拡幅周面32を構成している。
<2.3>拡幅周面
拡幅周面32は堤体本体30の周縁部の傾斜した側面であり、堤体本体30の突端部から基端部へかけて連続面として形成してある。
拡幅周面32は堤体本体30の周縁部の傾斜した側面であり、堤体本体30の突端部から基端部へかけて連続面として形成してある。
<2.3.1>拡幅周面を海岸線に対して斜めに交差させた理由
図4を参照して説明すると、堤体本体30の左右に形成した拡幅周面32の延長線は、海岸線13に対して斜めに交差する関係にあり、拡幅周面32の延長線と海岸線13の交差角θは鋭角になっている。
海岸線13に対して堤体本体30の拡幅周面32を非直角の関係に形成したのは、海岸線13に対して波が斜め(非直角)に入射するように、海岸に向けて襲来する波(波峰線)の向きを強制的に屈曲させるためである。
図4を参照して説明すると、堤体本体30の左右に形成した拡幅周面32の延長線は、海岸線13に対して斜めに交差する関係にあり、拡幅周面32の延長線と海岸線13の交差角θは鋭角になっている。
海岸線13に対して堤体本体30の拡幅周面32を非直角の関係に形成したのは、海岸線13に対して波が斜め(非直角)に入射するように、海岸に向けて襲来する波(波峰線)の向きを強制的に屈曲させるためである。
したがって、拡幅周面32の延長線と海岸線13の交差角θが小さくなると、波峰線が護岸体10に斜めに当たることになる。この際、波峰線は護岸体10に徐々に当たるため、波力が大きくならない。
逆に交差角θが大きくなると、波峰線が護岸体10と平行に当たり易くなる。
すなわち、交差角θが大きくなると、いっきに波が護岸体10に当たるため、衝撃砕波力が強大になる。
逆に交差角θが大きくなると、波峰線が護岸体10と平行に当たり易くなる。
すなわち、交差角θが大きくなると、いっきに波が護岸体10に当たるため、衝撃砕波力が強大になる。
<2.3.2>拡幅周面を内側へ傾斜させた理由
前記したように拡幅周面32は垂直面ではなく、堤体本体30の内側へ向けて傾斜している。
拡幅周面32を堤体本体30の内側へ向けて傾斜させたのは、海岸に向けて襲来する波を堤体本体30の集波上面33の中心部へ向けて誘導し易くするためである。
前記したように拡幅周面32は垂直面ではなく、堤体本体30の内側へ向けて傾斜している。
拡幅周面32を堤体本体30の内側へ向けて傾斜させたのは、海岸に向けて襲来する波を堤体本体30の集波上面33の中心部へ向けて誘導し易くするためである。
<2.3.3>拡幅周面の形状
堤体本体30の突端部から基端部の間を結ぶ左右の拡幅周面32は直線形でもよいし、内側または外側に湾曲した曲面でもよい。
本例では堤体本体30の最先端部の平面形状を湾曲形状に形成した形態について示しているが、堤体本体30の最先端部の平面形状は先鋭なV字形またはコ字形でもよい。
堤体本体30の左右の側面に拡幅周面32を形成していればよい。
堤体本体30の突端部から基端部の間を結ぶ左右の拡幅周面32は直線形でもよいし、内側または外側に湾曲した曲面でもよい。
本例では堤体本体30の最先端部の平面形状を湾曲形状に形成した形態について示しているが、堤体本体30の最先端部の平面形状は先鋭なV字形またはコ字形でもよい。
堤体本体30の左右の側面に拡幅周面32を形成していればよい。
<2.4>集波上面
集波上面33は周囲の拡幅周面32を通じて複数方向から波が寄せ集まる部位である。
集波上面33では波のエネルギーが集まってくるため、波の高さが高くなって砕波しやすい環境となる。
一般的に砕波後の波は護岸体に衝突しても大きな波力を発生しないことが分かっている。
本例では集波上面33の平面形状を堤体本体30の輪郭形に沿った半楕円形(U字形)にした形態について示しているが、集波上面33の平面形状は特に制約がなく、任意の平面形状を選択できる。
集波上面33の向きは水平でもよいし、海底面14より緩勾配に形成してもよい。
集波上面33は周囲の拡幅周面32を通じて複数方向から波が寄せ集まる部位である。
集波上面33では波のエネルギーが集まってくるため、波の高さが高くなって砕波しやすい環境となる。
一般的に砕波後の波は護岸体に衝突しても大きな波力を発生しないことが分かっている。
本例では集波上面33の平面形状を堤体本体30の輪郭形に沿った半楕円形(U字形)にした形態について示しているが、集波上面33の平面形状は特に制約がなく、任意の平面形状を選択できる。
集波上面33の向きは水平でもよいし、海底面14より緩勾配に形成してもよい。
従来の潜堤は波の高さを小さくできるように、潜堤の上面を海面近い高さに形成する必要があった。
これに対して、本発明では集波上面33が砕波して波が保有するエネルギーを減衰する場所であることから、集波上面33を海面に近い高さに形成する必要がない。
これに対して、本発明では集波上面33が砕波して波が保有するエネルギーを減衰する場所であることから、集波上面33を海面に近い高さに形成する必要がない。
<3>潜堤構造物の配置例
図5に潜堤構造物20の配置例を示す。
海岸線13に近い海底面に、海岸線13に沿って複数の潜堤構造物20を並設する。
複数の潜堤構造物20は幅広の基端部を海岸線13に向けると共に、突端部を沖合へ向けて水没した形態で設置する。
各潜堤構造物20はその構成材(消波ブロック等)を現地へ搬入した後に海底面14に敷設して既述した所定の立体形状の堤体本体30を構築する。
隣り合う潜堤構造物20の基端部間は所定の間隔を隔てて設置してもよいし、隣接させて設置してもよい。
複数の潜堤構造物20は、満潮時には露出しない高さに形成してあるので、景観を極力損ねない。
図5に潜堤構造物20の配置例を示す。
海岸線13に近い海底面に、海岸線13に沿って複数の潜堤構造物20を並設する。
複数の潜堤構造物20は幅広の基端部を海岸線13に向けると共に、突端部を沖合へ向けて水没した形態で設置する。
各潜堤構造物20はその構成材(消波ブロック等)を現地へ搬入した後に海底面14に敷設して既述した所定の立体形状の堤体本体30を構築する。
隣り合う潜堤構造物20の基端部間は所定の間隔を隔てて設置してもよいし、隣接させて設置してもよい。
複数の潜堤構造物20は、満潮時には露出しない高さに形成してあるので、景観を極力損ねない。
[潜堤構造物による波の減衰作用]
潜堤構造物20の外周面の形状に起因した複数の波の減衰作用について説明する。
潜堤構造物20の外周面の形状に起因した複数の波の減衰作用について説明する。
<1>屈曲による波の減衰作用
本発明に係る潜堤構造物20は堤体本体30の周囲に内側へ向けて傾斜した拡幅周面32を有し、最上面に集波上面33を有している。集波上面33は沖合から海岸線13へ向けて水深が徐々に浅くなっている。
本発明に係る潜堤構造物20は堤体本体30の周囲に内側へ向けて傾斜した拡幅周面32を有し、最上面に集波上面33を有している。集波上面33は沖合から海岸線13へ向けて水深が徐々に浅くなっている。
海岸へ向けて襲来する波は、浅くなると波の速度が落ちて波向きが変化することから、波が潜堤構造物20の真上を通過する際に波峰線40の一部が乱されて屈曲した波峰線41となる。
すなわち、潜堤構造物20は波峰線40の屈曲作用を発揮し、潜堤構造物20の到達前と通過後では波峰線の形状が異なる。
すなわち、潜堤構造物20は波峰線40の屈曲作用を発揮し、潜堤構造物20の到達前と通過後では波峰線の形状が異なる。
波峰線41が屈曲することで、波は海岸線13に対して斜めに傾いた状態で入射する。
波が海岸線13に対して斜いて入射することで、海岸または護岸体10が受ける衝撃砕波力(波力エネルギー)は小さくなる。
波が海岸線13に対して斜いて入射することで、海岸または護岸体10が受ける衝撃砕波力(波力エネルギー)は小さくなる。
図6を参照して海岸または護岸体10に対して斜めに入射する波の衝撃砕波力が減衰される理由について説明する。
図6は楔状物体45の先端部の角度と水面に衝突する衝撃力との関係を示した説明図であり、(A)は楔状物体45の先端部が鈍角の形態を示し、(B)は楔状物体45の先端部が鋭角の形態を示している。
波が砕波して構造物に衝突するときに発生する衝撃砕波力は、楔状物体45が海面に落下するときに発生する衝撃力と同じである。
楔状物体45の斜面46と水面とのなす角をβとすると、楔状物体45が水面に衝突するときに発生する衝撃力は、(cotβ)2に比例することが知られており、βが小さいと強大な衝撃力となる。
上向きの矢印は、楔状物体45が水面に落ちたときに加速する流体の付加質量を示していて、先端部が鈍角の(A)の形態では、加速する流体の負荷質量が大きくなり、先端部が鋭角の(B)の形態では、加速する流体の負荷質量が小さくなる。
護岸体10に対して波峰線(図示を省略)が平行に衝突するときは、βがゼロに近くなって、この場合は強大な衝撃力が発生する。
逆に、護岸体10に対して波峰線が斜めに衝突する場合、すなわちβが大きい場合には、衝撃力が大幅に小さくなる。
図6は楔状物体45の先端部の角度と水面に衝突する衝撃力との関係を示した説明図であり、(A)は楔状物体45の先端部が鈍角の形態を示し、(B)は楔状物体45の先端部が鋭角の形態を示している。
波が砕波して構造物に衝突するときに発生する衝撃砕波力は、楔状物体45が海面に落下するときに発生する衝撃力と同じである。
楔状物体45の斜面46と水面とのなす角をβとすると、楔状物体45が水面に衝突するときに発生する衝撃力は、(cotβ)2に比例することが知られており、βが小さいと強大な衝撃力となる。
上向きの矢印は、楔状物体45が水面に落ちたときに加速する流体の付加質量を示していて、先端部が鈍角の(A)の形態では、加速する流体の負荷質量が大きくなり、先端部が鋭角の(B)の形態では、加速する流体の負荷質量が小さくなる。
護岸体10に対して波峰線(図示を省略)が平行に衝突するときは、βがゼロに近くなって、この場合は強大な衝撃力が発生する。
逆に、護岸体10に対して波峰線が斜めに衝突する場合、すなわちβが大きい場合には、衝撃力が大幅に小さくなる。
<2>波のエネルギーの集中による砕波と砕波後の波の護岸への衝突
図5を参照して説明すると、波が潜堤構造物20の真上を通過する際に、各堤体本体30の周囲の波が集波上面33の中心部へ誘導される。
集波上面33のうちでも、一点鎖線で示した楕円形の範囲に波が集まりやすくなる。
拡幅周面32および集波上面33を波が進行する際、波峰線41は斜めになり、一部のエネルギーは集波上面33に集まることで波の高さが高くなって砕波が生じる。
集波上面33を通過した波は砕波した後の波(砕波後の波)となって護岸体10に衝突する。
砕波後の波は波面が乱れており、先の図6(B)で説明した楔状物体の衝突力のような大きな波力は護岸体10に作用しない。
このように潜堤構造物20の真上を波が通過する際に、既述した潜堤構造物20の消波作用により減衰されるので、海岸または護岸体10が受ける衝撃砕波力(波力エネルギー)が小さくなる。
図5を参照して説明すると、波が潜堤構造物20の真上を通過する際に、各堤体本体30の周囲の波が集波上面33の中心部へ誘導される。
集波上面33のうちでも、一点鎖線で示した楕円形の範囲に波が集まりやすくなる。
拡幅周面32および集波上面33を波が進行する際、波峰線41は斜めになり、一部のエネルギーは集波上面33に集まることで波の高さが高くなって砕波が生じる。
集波上面33を通過した波は砕波した後の波(砕波後の波)となって護岸体10に衝突する。
砕波後の波は波面が乱れており、先の図6(B)で説明した楔状物体の衝突力のような大きな波力は護岸体10に作用しない。
このように潜堤構造物20の真上を波が通過する際に、既述した潜堤構造物20の消波作用により減衰されるので、海岸または護岸体10が受ける衝撃砕波力(波力エネルギー)が小さくなる。
<3>拡幅周面による波の減衰作用
波は集波上面33の中心部へ誘導される際に潜堤構造物20の傾斜した拡幅周面32を通過する。拡幅周面32はその断面が漸増して水深が徐々に浅くなっているので、拡幅周面32を通過する際に波のエネルギーが減衰される。
波は集波上面33の中心部へ誘導される際に潜堤構造物20の傾斜した拡幅周面32を通過する。拡幅周面32はその断面が漸増して水深が徐々に浅くなっているので、拡幅周面32を通過する際に波のエネルギーが減衰される。
<4>波の屈曲作用と消波作用の同時発生
既述した潜堤構造物20による複数の波の減衰作用が同時期に並行して生じるので、衝撃砕波力(波力エネルギー)を効率よく減衰することができる。
したがって、海岸または護岸体10に作用する最終的な衝撃砕波力(波力エネルギー)を格段に小さくできる。
海岸に面して護岸体10が位置する場合は、護岸体10に衝突する衝撃砕波力を小さくできるので、護岸体10が負担する衝撃力が小さくなるだけでなく、護岸体10の背後地盤へ伝播する震動が小さくなる。
既述した潜堤構造物20による複数の波の減衰作用が同時期に並行して生じるので、衝撃砕波力(波力エネルギー)を効率よく減衰することができる。
したがって、海岸または護岸体10に作用する最終的な衝撃砕波力(波力エネルギー)を格段に小さくできる。
海岸に面して護岸体10が位置する場合は、護岸体10に衝突する衝撃砕波力を小さくできるので、護岸体10が負担する衝撃力が小さくなるだけでなく、護岸体10の背後地盤へ伝播する震動が小さくなる。
<5>潜堤構造物を小型化できる理由
本発明に係る潜堤構造物20は、海岸線13に近い海底面14に設置しつつ、潜堤構造物20を薄厚に形成しても、格段に高い衝撃砕波力の低減効果を発揮できる。
したがって、潜堤構造物20を設置する海底の地形が急勾配や洗掘されて深くなっていても、海底面14の形状の影響を受けずに潜堤構造物20をコンパクトに構築できる。
したがって、潜堤構造物20の建設コストを低廉に抑えることができる。
本発明に係る潜堤構造物20は、海岸線13に近い海底面14に設置しつつ、潜堤構造物20を薄厚に形成しても、格段に高い衝撃砕波力の低減効果を発揮できる。
したがって、潜堤構造物20を設置する海底の地形が急勾配や洗掘されて深くなっていても、海底面14の形状の影響を受けずに潜堤構造物20をコンパクトに構築できる。
したがって、潜堤構造物20の建設コストを低廉に抑えることができる。
換言すると、沖合の深い場所に構造物を設置すると、構造物の体積が大きくなるため、建設コストが大きくなる。
これに対して本発明の凸型の潜堤構造物20のうち、海岸線13に近い広い部分は、水深が浅いために潜堤構造物20の体積があまり大きくならずに済み、かつ、潜堤構造物20の沖合の先端部分は尖っているため水深が深くなっても、潜堤構造物20の体積はあまり大きくならずに済む。
そのため、潜堤構造物20の建設コストを低廉に抑えることができる。
これに対して本発明の凸型の潜堤構造物20のうち、海岸線13に近い広い部分は、水深が浅いために潜堤構造物20の体積があまり大きくならずに済み、かつ、潜堤構造物20の沖合の先端部分は尖っているため水深が深くなっても、潜堤構造物20の体積はあまり大きくならずに済む。
そのため、潜堤構造物20の建設コストを低廉に抑えることができる。
[実施例2]
以降に他の実施例について説明するが、その説明に際し、前記した実施例と同一の部位は同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。
以降に他の実施例について説明するが、その説明に際し、前記した実施例と同一の部位は同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。
<1>他の潜堤構造物
図7は集波上面33を陥没させて堤体本体30をドーナツ状に形成した他の潜堤構造物20を示している。
堤体本体30の上面である集波上面33には円形または楕円形の凹部34を形成していて、凹部34の周囲の堤体本体30の上面にドーナツ形の集波上面33を形成している。
集波上面33を除いた他の構成は既述した実施例と同様である。
図7は集波上面33を陥没させて堤体本体30をドーナツ状に形成した他の潜堤構造物20を示している。
堤体本体30の上面である集波上面33には円形または楕円形の凹部34を形成していて、凹部34の周囲の堤体本体30の上面にドーナツ形の集波上面33を形成している。
集波上面33を除いた他の構成は既述した実施例と同様である。
<2>本実施例の効果
本実施例にあっては基本的な減衰作用は既述した実施例1と同様であるが、つぎの点で作用が異なる。
すなわち、本実施例では、集波上面33の一部を窪ませることで、沖合へ向けた離岸流の発生を抑制できる。
本実施例にあっては基本的な減衰作用は既述した実施例1と同様であるが、つぎの点で作用が異なる。
すなわち、本実施例では、集波上面33の一部を窪ませることで、沖合へ向けた離岸流の発生を抑制できる。
[実施例3]
<1>他の潜堤構造物
図8は堤体本体30の上面である集波上面33にブーメラン状の半月凹部35を陥没させて形成した他の潜堤構造物20を示している。
の半月凹部35は沖合側が最も深く、海岸側へ向けて徐々に浅くなっている。
<1>他の潜堤構造物
図8は堤体本体30の上面である集波上面33にブーメラン状の半月凹部35を陥没させて形成した他の潜堤構造物20を示している。
の半月凹部35は沖合側が最も深く、海岸側へ向けて徐々に浅くなっている。
<2>本実施例の効果
本実施例にあっては基本的な減衰作用は既述した実施例1と同様であるが、本例にあっても沖合へ向けた離岸流の発生抑制効果を期待することができる。
本実施例にあっては基本的な減衰作用は既述した実施例1と同様であるが、本例にあっても沖合へ向けた離岸流の発生抑制効果を期待することができる。
10・・・護岸体
11・・・浜辺
12・・・背後地盤
13・・・海岸線(汀線)
14・・・海底面
20・・・潜堤構造物
30・・・堤体本体
31・・・堤体本体の底面
32・・・堤体本体の拡幅周面
33・・・集波上面
34・・・凹部
35・・・半月凹部
40・・・波峰線
41・・・屈曲した波峰線
11・・・浜辺
12・・・背後地盤
13・・・海岸線(汀線)
14・・・海底面
20・・・潜堤構造物
30・・・堤体本体
31・・・堤体本体の底面
32・・・堤体本体の拡幅周面
33・・・集波上面
34・・・凹部
35・・・半月凹部
40・・・波峰線
41・・・屈曲した波峰線
Claims (6)
- 海底面に水没させた潜堤構造物であって、
海岸線に近い海底面に着床させた堤体本体からなり、
前記堤体本体は堤体本体の左右の側面に形成した拡幅周面と、
前記堤体本体の上面に形成した集波上面とを有し、
堤体本体の前記拡幅周面を通じて海岸線に向かう波峰線一部を屈曲させて入射させると共に、
前記拡幅周面を通じて集波上面へ誘導した波の高さを高くすることで砕波させて波が保有するエネルギーを減衰するように構成したことを特徴とする、
潜堤構造物。 - 拡幅周面を有する前記堤体本体の平面形状が海岸線から沖合へ向けて横幅が漸減して張り出した凸型形を呈することを特徴とする、請求項1に記載の潜堤構造物。
- 前記拡幅周面が堤体本体の内側へ向けて傾斜していることを特徴とする、請求項1または2に記載の潜堤構造物。
- 前記堤体本体の平面形状が左右対称形または左右非対称形であることを特徴とする、請求項1乃至3の何れか一項に記載の潜堤構造物。
- 前記堤体本体の集波上面の一部に凹部を形成したことを特徴とする、請求項1に記載の潜堤構造物。
- 前記堤体本体が消波ブロック、捨石、捨石と被覆ブロックの組み合わせ構造体、大型土のう、または大型布団篭の何れか一種、またはこれら複数種の組み合わせからなることを特徴とする、請求項1乃至5の何れか一項に記載の潜堤構造物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020170441A JP2022062432A (ja) | 2020-10-08 | 2020-10-08 | 潜堤構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020170441A JP2022062432A (ja) | 2020-10-08 | 2020-10-08 | 潜堤構造物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022062432A true JP2022062432A (ja) | 2022-04-20 |
Family
ID=81210988
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020170441A Pending JP2022062432A (ja) | 2020-10-08 | 2020-10-08 | 潜堤構造物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022062432A (ja) |
-
2020
- 2020-10-08 JP JP2020170441A patent/JP2022062432A/ja active Pending
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