JP2013159952A - 防波堤 - Google Patents

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孝司 伊藤
Masashi Tozawa
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Abstract

【課題】波のより効果的な逃がしによる低抵抗化を伴い高い消波効果、防波効果が得られ、津波の沿岸への影響を天端高さに応じ、遅延し、軽減し、防止するにも必要強度、必要高さを大幅に低減できるようにする。
【解決手段】波1の進行に対しカウンター方向に平面視凸に屈曲ないしは湾曲した形状の波受け面2を有して設置されて波1を受け止める堤体3と、堤体3の波受け面2に沿って構築されて、堤体3の波受け面2に衝突してくる波1を一次消波し、かつ、堤体3の波受け面2に受け止められて波受け面2に沿って後方左右に分流する波をその分流方向に沿って二次消波する消波帯4と、で単位消波構造101をなして、上記の課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は防波堤に係り、主として長周期をなして発生する津波を消波、防波し、津波の沿岸への影響、被害の遅延、軽減、防止を図る防波堤に関する。
下記特許文献1は、地震多発地帯に位置する上、四方が海に囲まれた島国であることに起因して、地震による直接被害に加え、海岸地域では津波による被害が繰り返されてきたことに関し、海底の地震、噴火等の地殻変動によってその地点の海底プレートが垂直方向に偏位してズレが生じ、そのズレが海底から海面までの間の海水に伝わって海面に波長の長い波が発生し、発生点から四方八方に伝わり陸上部に向かって伝わっていく現象の点、海岸線近くの浅海域で急激に波高が大きくなり、巨大なエネルギーを持ったまま陸上部に侵入し、はい上がっていく「遡上」と呼ばれる現象で、津波の遡上した地域では海岸線近くの低い土地に建てられた家屋等は津波が押し寄せる力でなぎ倒されてしまう点、遡上が頂点に達し力が弱まると同時に、押し寄せた津波(海水)は猛烈な勢いで引いていき、この「引き」の時に多くの人々や路上の車や破壊された家屋が海水とともに海にさらわれてしまい、引いた後の陸上部には何も残らなかったという状況が多く報告されている点、津波は発生頻度は少ないものの発生した時の被害は甚大であるので、津波の被害を無くすために総合的な津波対策が講じられてきた点、を先ず挙げている。
その上で、津波の来襲のおそれのある海岸地域では各種の津波対策施設の建設が進められている。このうち津波の陸上部への侵入や遡上を防止あるいは軽減するための施設としての防潮堤は、水際線や陸上に建設される越波を許さない堤防や胸壁からなり、過去の津波の打ち上げ高等をもとに天端高が決定されているが、段階的嵩上げが予定されるなど、蓄積された津波のデータに基づいて津波対策施設の整備水準もどんどん高くなり、この基準に合致させた防潮堤の天端高は非常に高いものとなってしまい、防潮堤の堤高が高度化すると堤防底面も広くなり、構造物全体としても大規模なものとなるという問題、このように断面積が非常に大きくなる上、建設延長が長いため、防潮堤の建設費が膨大になるという問題、このような防潮堤が漁村等のように狭い土地に生活の場が密集している海岸線に建設されるような場合には、まず建設用地の確保が困難な上、近接して立ち並ぶ民家の風通し、日照等の日常生活が阻害されるおそれがある問題、巨大な壁が海を塞ぐように建設されるので、湾内の漁船の停泊地と防潮堤の内側にある作業場との行き来に支障が生じ、また海辺の景観が損なわれるという問題を提起している。
同特許文献1は、これらの対策として、津波の越波を許容する程度の堤高を有する複数の堤体を津波進行に対して多段に設置し、津波が陸上位置に設置された防潮堤に到達する前に前記堤体を順次越波させて前記津波のエネルギーを減衰させるようする技術を開示し、これにより、津波の越波を許容する程度の堤高を有する複数の堤体を津波進行に対して多段に設置し、津波が陸上位置に設置された防潮堤に到達する前に前記堤体を順次越波させて前記津波のエネルギーを減衰させるようにしたので、津波の有するエネルギーを連続して流れのエネルギーとして変換して遡上するためのエネルギーを減衰させてしまい、津波を陸上部に到達させないか、また到達しても前記防潮堤により遡上を阻止できるため、遡上による被害を最小限に押さえることができるとし、結果、浅海域で津波のエネルギーを効率よく減衰させることができるので、海岸線への到達の大幅に減じることができ、陸上への遡上及び引きによる陸上部での被害を防ぐことができるという効果を奏するとしている。
また、下記特許文献2は、防波堤が外海から押し寄せる波浪の進行方向と直交するように延びているものにおいて、波の衝突による衝撃が大きく、防波堤前面での反射率が大きく反射波と入射波との干渉によって見かけ上の波高が高くなるのを、防波堤の外海側に多数のテトラポッド(登録商標)を積み上げた消波工を組み合わせ、外海から押し寄せる波浪が各テトラポッド(登録商標)間に形成された迷路状に入り組んだ間隙を通過する際に生じる摩擦損失や撹乱作用によって波動エネルギーを減衰させ対応する従来技術につき、特殊形状の消波ブロックの製造、積み重ね作業上効果につくとし、前面の多数のスリット状開口部を介して外部に開放された遊水室を有する消波体を、ケーソンの前面の上部に配置し、ケーソンの上面に固定した支持材に、消波体の支持材挿入部を差し込んで固定する技術を開示している。
また、下記特許文献3は、堤体を外海側から内海側にわたって水平方向に貫通する消波透水路にて、外海側と内海側との間での水の交換を図る従来技術につき、外海側からの波は消波透過路の内部を通過するときに消波され、かつそれに伴って水流が発生し、この水流が内海側に流れ込むことで水の交換が行われるものの、激浪に対処するための防波堤に採用しようとすると、この種の防波堤は大型であり、かつ消波ブロックなどの消波工が被覆されていることが一般的で、消波透過路を設け難い点を指摘し、これへの対応として、消波工を被覆した堤体を設けて激浪を受け止めるのに併せ、この激浪方向とほぼ直角な沿い波方向に向く透過型の堤体を設ける技術を開示している。これにより、消波工を被覆した堤体によって激浪を直角に受け止めながら、沿い波方向では、波力が小さく、堤体も小さくて済み、消波透過路の形成が容易であるため、十分な消波効果を有してしかも透過性能を有する防波堤が構築されるとしている。
なお、消波ブロックは、下記非特許文献1に見られる四脚ブロック、六脚ブロック、八脚ブロック、中空三角ブロック、ドーム型を始めとして、下記特許文献4、5、6、などで知られる各種のものがあり、その例は枚挙にいとまがないほど多種多様である。また、消波ブロックや堤体での消波構造、通水構造も種々知られる。特に、下記特許文献7、8は、背後壁と前部の遮壁との間に遊水路を形成し、遮壁に等間隔な通水口を形成することで、高周期波を消波し軽減する消波構造を開示している。
特開平7−113219号公報 特開2000−212931号公報 特開平8−165626号公報 特開平5−33320号公報 特開平5−9916号公報 特開平11−323880号公報 特開2008−240420号公報 特開2011−202433号公報 特開平11−350448号公報 特開2006−161431号公報 特開2011−214239号公報
Ja.wikipedia.org/wiki/
しかし、従来の堤体、堤構造は一般に、特許文献1〜3、9〜11に記載されるもののように波の進行方向に直角な向きに設置される。このため津波を受け止めるのに巨大なエネルギーをそのまま受けるので相当の強度が必要になる。今回の東日本大震災において、過去の経験から十分な強度に設計されたはずの堤体、堤構造が、予想外の巨大津波によって破壊され、甚大な被害につながることを経験したところである。組み合わせる消波工による消波効果を見込むにも、特許文献1〜3、9〜11で知られるような非超波堤、超波堤、潜堤の別を問わず、波を進行方向に直角な向きで受け止めるリスクは防波規模に応じて受け、堤体、その設置費共に膨大化する。
特許文献7、8に開示の防波堤、防波構造は、後壁との間に遊水路を形成する遮壁の前面を平面視沖側に凸のやや山形が連続する凹凸面にし、受け止める波を凹凸面の凸部から凹部に導いてそこにある通水路に集めて遊水路へ逃がし、消波を図るものであるが、瞬時に働く津波の巨大エネルギーを受けるには、凹凸面の前後方向の距離、通水路幅、通水路ピッチ、遊水路幅は共に小さく、波を進行方向に直角な向きにて受け止めることの不利が解消しきれない。
本発明は、上記のような問題に鑑み、長周期な津波の強大なエネルギーのより効果的な逃がしによる低抵抗化を伴い高い消波効果、防波効果が得られ、津波の沿岸への影響を天端高さに応じ、遅延し、軽減し、防止するにも必要強度、必要高さを大幅に低減できる防波堤の提供を課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の防波堤は、波の進行に対しカウンター方向に平面視凸に屈曲ないしは湾曲した形状の波受け面を有して設置されて波を受け止める堤体と、この堤体の波受け面に沿って構築されて、堤体の波受け面に衝突してくる波を一次消波し、かつ、堤体の波受け面に受け止められて波受け面に沿って後方左右に分流する波をその分流方向に沿って二次消波する消波帯と、で単位消波構造をなしたことを基本的な特徴とする。
このような構成では、堤体が、波の進行に対しカウンター方向に平面視凸に屈曲ないしは湾曲した形状の波受け面を有して設置されて単位消波構造の耐波圧強度の高い基部をなし、進行してくる波をその進行方向に対しカウンター方向に凸に屈曲ないしは湾曲した波受け面に受け止めることにより、波を波受け面に沿い後方へ逃がしながら左右に振り分け、低抵抗にて強力かつ高速な波の進行を低減でき、消波帯が、堤体の波の進行に対しカウンター方向に平面視凸に屈曲ないしは湾曲した波受け面に沿った帯状域で単位消波構造の消波工をなし、堤体の波受け面に衝突してくる波を無数に分散させながら広域で帯域幅方向に透過させることで一次消波して堤体への衝突エネルギーを低減するのに併せ、堤体の波受け面に受け止められて後方左右に分流する波をその流れに沿う帯域長手方向に連続に透過させていくことで累積二次消波して波の堤体の波受け面に沿った後方へ流れ勢力を大幅に低減できる。
本発明の防波堤は、また、波の進行に対しカウンター方向に平面視凸に屈曲ないしは湾曲した形状の波受け面を有して設置されて波を受け止める堤体と、この堤体の波受け面に沿って構築されて、堤体の波受け面に衝突してくる波を横断させながら一次消波し、かつ、堤体の波受け面に受け止められて波受け面に沿って後方左右に分流する波をその分流方向に沿って二次消波する消波帯と、で単位消波構造をなし、この単位消波構造を、隣接間に船の航路を残して長手方向に並設したことを1つの特徴とする。
このような構成では、単位消波構造によって、防波、一次消波、二次消波を受けて単位消波構造の端部に至る分流波を、単位消波構造間に残す広い船の航路に集めて、ここに直接至る限定域での波と合流する低勢力な限定域波として、単位消波構造間航路を通じ後方へ大きなスパンで分散して逃がすので、船の航行を妨げることなく防波堤に向け進行してくる波全体の後方への波動エネルギーを広域に亘って低減することができる。
本発明の防波堤は、また、波の進行に対しカウンター方向に平面視凸に屈曲ないしは湾曲した形状の波受け面を有して設置されて波を受け止める堤体と、この堤体の波受け面に沿って構築されて、堤体の波受け面に衝突してくる波を横断させながら一次消波し、かつ、堤体の波受け面に受け止められて波受け面に沿って後方左右に分流する波をその分流方向に沿って二次消波する消波帯と、で単位消波構造をなし、この単位消波構造を、相互間に船の航路を残して波側に向け平面視2列以上の多列に千鳥配置したことを別の特徴とする。
このような構成では、前段の単位消波構造配列にて、単位消波構造による防波、一次消波、二次消波を受け単位消波構造の端部に至る分流波を、単位消波構造間に残す広い船の航路にて、ここに直接至る限定域での波と合流する低勢力な限定域波として、後方へ広域に分散して逃がし、前段の単位消波構造配列に向け進行してくる波全体の後方への波動エネルギーを先行低減しながら、この前段の単位消波構造間航路を通じ広域各部に分散されてなお後方に向かう先行低減波のそれぞれを、これに対向する後段の単位消波構造配列での各単位消波構造個々による防波、一次消波、二次消波と、その後単位消波構造の端部に至る分流波を、単位消波構造間に残す広い船の航路にて合流する低勢力な限定域波として、後方へ広域に分散して逃がし、後段の消波構造配列方への波動エネルギーを後行低減し、2段階以上多段階に消波、防波することができる。
本発明の防波堤は、また、波の進行に対しカウンター方向に平面視凸に屈曲ないしは湾曲した形状の波受け面を有して設置されて波を受け止める堤体と、この堤体の波受け面に沿って構築されて、堤体の波受け面に衝突してくる波を横断させながら一次消波し、かつ、堤体の波受け面に受け止められて波受け面に沿って後方左右に分流する波をその分流方向に沿って二次消波する消波帯と、で単位消波構造をなし、この単位消波構造を、隣接間に船の航路を残して長手方向に並設するのに、隣接間距離が大、小異なる配置を含み、隣接間距離が小さい2以上の単位消波構造間の後方には、船の航路を残して1つの単位消波構造を平面視千鳥配置した千鳥型複合消波構造と、隣接間距離が大きい単位消波構造間の後方には、千鳥型複合消波構造を配置した変形千鳥型複合消波構造と、を含むことを他の特徴とする。
このような構成では、前、後段の単位消波構造の千鳥型複合消波構造によって、別の特徴の場合のように、2段以上多段に消波、防波しながら、前段の単位消波構造の隣接間隔距離を他より大きくするのを利用して、ここがなす航路への波の集中量を増大させる分他の隣接間航路およびこれを形成する各単位消波構造に働く波のエネルギーを軽減しながら、隣接間距離の大きさに応じて航路に集中してくる波はそこに必要規模で対向させた千鳥型複合消波構造での2段以上の多段な消波、防波にて、必要に応じ隣接間距離の小さい航路と同程度またはそれ以上にも波の後方へのエネルギーを低減することができる。
上記において、さらに、堤体の波受け面は、進行してくる波を跳ね返すようにカウンター方向にせり出す波返し面を少なくとも有しているものとすることができる。
このような構成では、上記に加え、さらに、堤体が波受け面で進行してくる波を受けるのに、波返し面が波のカウンター方向へのせり出し形態により、波受け面に衝突してくる波を抑え込みながら反進行方向に跳ね返すので、波の堤体に対する嵩の盛り上がり勢力、超波勢力を低減することができる。
本発明の防波堤の基本的特徴によれば、波の進行に対しカウンター方向に平面視凸に屈曲ないしは湾曲した耐波圧強度の高い形状の波受け面で進行してくる波を波受け面に沿い後方へ逃がしながら左右に振り分け、低抵抗にて強力かつ高速な波の進行を低減する堤体の防波作用と、堤体の波受け面に衝突してくる波を無数に分散させながら波受け面の長手方向に沿った広域な設置帯域の幅方向に透過させる一次消波にて堤体への衝突エネルギーを低減し、かつ、堤体の波受け面に受け止められ後方左右に分流する波をその流れに沿う設置帯域の長手方向に連続に透過させる累積二次消波にて波の堤体の波受け面に沿った後方への流れ勢力を大幅に低減する複合消波作用と、を発揮し、長周期な津波の強大なエネルギーのより効果的な後方への逃がしによる低抵抗化を伴い高い消波効果、防波効果が得られるので、津波の沿岸への影響を天端高さに応じ、遅延し、軽減し、防止するにも必要強度、必要高さを大幅に低減して、防波堤規模、設置費用を低減できる。
本発明の防波堤の1つの特徴によれば、防波、一次消波、二次消波を受けて単位消波構造の端部に至る分流波を、単位消波構造間に残す広い船の航路に集めて、ここに直接至る限定域での波と合流する低勢力な限定域波として、単位消波構造間航路を通じ後方へ大きなスパンで分散して逃がし、船の航行を妨げることなく防波堤に向け進行してくる波全体の後方への波動エネルギーを広域に亘って低減するので、防波必要域に対応して連続にも、不連続にも過不足なく設置しやすい。また、防波堤はその設置域端部を防波必要域と防波不要域との境界または防波不要域に対応させることで、防波必要域に対する消波、防波を、基本的特徴による作用、効果を伴い達成しきれる。
本発明の防波堤の別の特徴によれば、前段の単位消波構造配列での単位消波構造による防波、一次消波、二次消波を受け単位消波構造の端部に至る分流波が、単位消波構造間に残す広い船の航路にてここに直接至る波と合流するも、低勢力な限定域波として広域に分散して逃がすことで、前段の単位消波構造配列に向け進行してくる波全体の後方への波動エネルギーを先行低減させ、また、この広域各部に分散されてなお後方に向かう先行低減波のそれぞれを、後段の単位消波構造配列での各単位消波構造個々による防波、一次消波、二次消波を経て単位消波構造の端部に至る分流波を、単位消波構造間に残す広い船の航路にて合流する低勢力な限定域波として、後方へ広域に分散して逃がし、後段の消波構造配列方への波動エネルギーを後行低減させる、2段階以上多段階な消波、防波を図って、船の航行を妨げることなく防波堤に向け進行してくる波全体の後方への波動エネルギーを広域に亘って大幅に低減するので、津波の沿岸への影響を天端高さに応じ、遅延し、軽減し、防止するにも必要強度、必要高さをさらに低減して、防波堤規模、設置費用をより低減してより巨大な津波に対応できる。この場合も、防波必要域に対応して連続にも、不連続にも過不足なく設置しやすいことに変わりはなく、防波堤はその設置域端部を防波必要域と防波不要域との境界または防波不要域に対応させることで、防波必要域に対する消波、防波を、基本的特徴による作用、効果を伴い達成しきれる。
本発明の防波堤の他の特徴によれば、前、後段の単位消波構造の千鳥型複合消波構造によって、別の特徴の場合のように、2段以上多段に消波、防波しながら、前段の単位消波構造の隣接間隔距離を他より大きくするのを利用して、ここがなす航路への波の集中量を増大させる分他の隣接間航路およびこれを形成する各単位消波構造に働く波のエネルギーを軽減して、防波堤の必要高度、必要高さをさらに低減できるようにしながら、隣接間距離の大きさに応じて航路に集中してくる波はそこに必要規模で対向させてなす変形千鳥型複合消波構造での千鳥型複合消波構造での2段以上の多段な消波、防波にて、必要に応じ隣接間距離の小さい航路と同程度またはそれ以上にも波の後方へのエネルギーを低減することができるので、さらに巨大な津波に強度上、設置費用上より対応しやすい。この場合も、防波必要域に対応して連続にも、不連続にも過不足なく設置しやすいことに変わりはなく、防波堤はその設置域端部を防波必要域と防波不要域との境界または防波不要域に対応させることで、防波必要域に対する消波、防波を、基本的特徴による作用、効果を伴い達成しきれる。
上記に加え、さらに、堤体が波受け面で進行してくる波を受けるのに、波返し面が波のカウンター方向へのせり出し形態により、波受け面に衝突してくる波を抑え込みながら反進行方向に跳ね返すようにすることで、波の堤体に対する嵩の盛り上がり勢力、超波勢力を低減して、津波の沿岸への影響を遅延し、軽減し、防止するにも、必要天端高さをさらに低減し、防波堤のさらなる低規模化、低コスト化、工期短縮が図れる。
本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下の詳細な説明および図面によって明らかになる。本発明の各特徴は、それ自体単独で、または可能な範囲で種々に複合して採用することができる。
本発明に係る基本的な実施の形態の防波堤の半部を示す平面図。 図1の防波堤の1つの立設形態を示す断面図。 図1の防波堤の別の立設形態を示す断面図。 本発明に係る別の実施形態の防波堤を最小単位で示す平面図。 本発明に係る他の実施形態の防波堤を最小単位で示す平面図。 本発明に係る1つの実施例を示す平面図。 本発明に係る別の実施例を示す平面図。 本発明に係る他の実施例を示す平面図。
本発明に係る防波堤の実施の形態としては、基本的に、図1に左右の半部を示す防波堤100のように、津波で代表される波1の進行に対しカウンター方向に平面視凸に屈曲ないしは湾曲した形状の波受け面2を有して設置されて波を受け止める堤体3と、この堤体3の波受け面2に沿って構築されて、堤体3の波受け面2に衝突してくる波1を一次消波し、かつ、堤体3の波受け面2に受け止められて波受け面2に沿って後方左右に分流する分流波1aをその分流方向に沿って二次消波する消波帯4と、で単位消波構造101をなす。ここに、堤体3は、既にしられる各種材料、工法にて構築されるものでよいし、消波帯4は、既にしられる各種の消波ブロック、消波構造を、堤体3に一体のもの、別体のもの、これらを複合したものを問わず、前記一次消波作用、二次消波作用をなす消波工として、堤体3の波受け面2に沿う帯域に帯状をなすように構築されればよい。
このような防波堤100は、堤体3が、波1の進行に対しカウンター方向に平面視凸に屈曲ないしは湾曲した形状の波受け面2を有して設置されて単位消波構造101の耐波圧強度の高い基部をなし、進行してくる波1をその進行方向に対しカウンター方向に凸に屈曲ないしは湾曲した波受け面2に受け止めることにより、波1を波受け面2に沿い後方へ逃がしながら左右に振り分け、低抵抗にて強力かつ高速な波の進行を低減する。また、消波帯4が、堤体3の波1の進行に対しカウンター方向に平面視凸に屈曲ないしは湾曲した波受け面2に沿った帯状域で単位消波構造101の消波工をなし、堤体3の波受け面2に衝突してくる波1を無数に分散させながら広域で矢印Aで示す帯域幅方向に透過させることで一次消波して堤体3への衝突エネルギーを低減するのに併せ、堤体3の波受け面2に受け止められて後方左右に分流する分流波1aをその流れに沿う矢印Bで示す帯域長手方向に連続に透過させていくことで累積二次消波して波1の堤体3の波受け面2に沿った後へ流れ勢力を大幅に低減できる。
これにより、防波堤100は、波1の進行に対しカウンター方向に平面視凸に屈曲ないしは湾曲した耐波圧強度の高い形状の波受け面2で進行してくる波1を波受け面2に沿い後方へ逃がしながら左右に振り分け、低抵抗にて強力かつ高速な波の進行を低減する堤体3の防波作用と、堤体3の波受け面2に衝突してくる波1を無数に分散させながら波受け面2の長手方向に沿った広域な設置帯域Cに亘って矢印Aで示す幅方向に透過させる一次消波にて堤体3への衝突エネルギーを低減し、かつ、堤体3の波受け面2に受け止められ後方左右に分流する分流波1aをその流れに沿う設置帯域Cでの矢印Bで示す長手方向に連続に透過させる累積二次消波にて波1の堤体3の波受け面2に沿った後方への流れ勢力を大幅に低減する複合消波作用と、を発揮し、長周期な津波の強大なエネルギーのより効果的な後方への逃がしによる低抵抗化を伴い高い消波効果、防波効果が得られる。この結果、津波の沿岸への影響を天端高さに応じ、遅延し、軽減し、防止するにも必要強度、必要高さを大幅に低減して、防波堤規模、設置費用を低減できる。従って、工期も短縮する。
なお、堤体3の後面の形状はフラットにするなど特に問うものではないが、波1の進行方向に対しカウンター方向に凸な屈曲面、湾曲面としたことによる、耐圧強度向上に伴い、図示例のように等厚な軽量構造にして十分な耐久性が得られる。消波帯4を前記一次消波作用、二次消波作用をなす消波工として構築するには、消波空隙、消波通路が、一次消波作用方向、および二次消波作用方向に無数に分岐して連続する形態がよい。それには、既に知られる4脚ブロックなどの有脚ブロックを堤体3の波受け面2に沿って必要幅を満足して、図2、図3に示す例で代表して示すように積み重ねるだけで消波空隙、消波通路が無方向に連続する一次消波、二次消波に有利な好適形態で達成できる。また、堤体3が波1の進行方向に凸な屈曲、湾曲形態をなして、波受け面2の凸部2aにて波1の波動エネルギーを最大に受け、左右端部に向け小さくなる傾向を示すことにつき、消波帯4は波受け面2の凸部2aにて最大幅となるように構築して凸部2a側ほど消波、防波効果を高めることで、凸部2a側が破壊され、超波してしまうようなことを防止できる。図1に示す例では、堤体3が笠型断面形態をなしていることに対応して、極域となる凸部2a範囲にその頂点位置から凸部2a周辺へ向け設置幅を小さくすることで対応している。また、防波堤100に衝突してくる波1が巨大津波によるような強大な波圧、進行速度などにて消波帯4の消波空隙、消波通路を透過せず、また十分に透過せずバイパスして超波することが考えられる。これを防止し、抑制するには消波帯4での消波空隙、消波通路の波1に対する透過抵抗を適度に抑える必要があり、波1の防波堤100への衝突エネルギーと、衝突後の分流波1aの分流エネルギーと、の大小の違いに対応して、消波帯4の幅方向と長手方向とで、波1に対する透過抵抗に差を与えた設計をすることも有効である。これらの具体的データはシミュレーションやモデル実験によって検証される。
本発明に係る防波堤の別の実施の形態としては、また、波の進行に対しカウンター方向に平面視凸に屈曲ないしは湾曲した形状の波受け面2を有して設置されて波1を受け止める既述のような堤体3と、この堤体3の波受け面2に沿って既述のように構築されて、堤体3の波受け面2に衝突してくる波1を横断させながら一次消波し、かつ、堤体3の波受け面2に受け止められて波受け面2に沿って後方左右に分流する分流波1aをその分流方向に沿って二次消波する消波帯4と、で単位消波構造101をなし、この単位消波構造101を、隣接間に船の航路11を残して、図4の例、図5の例の波1の進行方向で見た前列で見られるように長手方向に並設した防波堤200として有効に実現する。
このようにすると、単位消波構造101によって、防波、一次消波、二次消波を受けて単位消波構造101の端部に至る分流波1aを、単位消波構造101間に残す広い船の航路11に集めて、ここに直接至る限定域での波1bと合流する低勢力な限定域波1cとして、単位消波構造間航路11を通じ後方へ大きなスパンSで分散して逃がすので、船の航行を妨げることなく防波堤200に向け進行してくる波1全体の後方への波動エネルギーを広域に亘って低減することができる。これにより、防波、一次消波、二次消波を受けて単位消波構造101の端部に至る分流波1aを、単位消波構造101間に残す広い船の航路11に集めて、ここに直接至る限定域での波1bと合流する低勢力な限定域波1cとして、単位消波構造間航路11を通じ後方へ大きなスパンで分散して逃がし、船の航行を妨げることなく防波堤200に向け進行してくる波1全体の後方への波動エネルギーを広域に亘って低減するので、沿岸の防波必要域に対応して連続にも、不連続にも過不足なく設置しやすい。また、防波堤200はその設置域端部を防波必要域と防波不要域との境界または防波不要域に対応させることで、防波必要域に対する消波、防波を、基本的特徴による作用、効果を伴い達成しきれる。
本発明に係る防波堤の他の実施の形態としては、図4の例全体で示すように、波1の進行に対しカウンター方向に平面視凸に屈曲ないしは湾曲した形状の波受け面2を有して設置されて波1を受け止める堤体3と、この堤体3の波受け面2に沿って構築されて、堤体3の波受け面2に衝突してくる波1を横断させながら一次消波し、かつ、堤体3の波受け面2に受け止められて波受け面2に沿って後方左右に分流する分流波1aをその分流方向に沿って二次消波する消波帯4と、で単位消波構造101をなし、この単位消波構造101を、相互間に船の航路11を残して波側に向け平面視2列以上の多列に千鳥配置した防波堤300として、さらに有効に実現する。
このような防波堤300は、前段の防波堤200をなす単位消波構造配列にて、単位消波構造101による防波、一次消波、二次消波を受け単位消波構造101の端部に至る分流波1aを、単位消波構造101間に残す広い船の航路11にて、ここに直接至る限定域での波1bと合流する低勢力な限定域波1cとして、後方へ広域に分散して逃がし、前段の単位消波構造配列である防波堤200に向け進行してくる波1全体の後方への波動エネルギーを先行低減しながら、この前段の単位消波構造間航路11を通じ広域各部に分散されてなお後方に向かう先行低減波としての限定域波1cのそれぞれを、これに対向する後段の単位消波構造101の配列での各単位消波構造101個々による防波、一次消波、二次消波と、その後単位消波構造101の端部に至る分流波1dを、単位消波構造101間に残す広い船の航路11にて合流する低勢力な限定域波1cとしての合流波1eとして、後方へ広域に分散して逃がし、後段の消波構造配列方への波動エネルギーを後行低減し、2段階以上多段階に消波、防波することができる。
この結果、前段の単位消波構造配列での単位消波構造101による防波、一次消波、二次消波を受け単位消波構造101の端部に至る分流波1aが、単位消波構造101間に残す広い船の航路11にてここに直接至る限定域波1bと合流するも、低勢力な限定域波1cとして広域に分散して逃がすことで、前段の単位消波構造配列に向け進行してくる波1全体の後方への波動エネルギーを先行低減させ、また、この広域各部に分散されてなお後方に向かう先行低減波のそれぞれを、後段の単位消波構造配列での各単位消波構造101個々による防波、一次消波、二次消波を経て単位消波構造101の端部に至る分流波を、単位消波構造間に残す広い船の航路11にて合流する低勢力な限定域波1cとして合流は1eとして、後方へ広域に分散して逃がし、後段の消波構造配列方への波動エネルギーを後行低減させる、2段階以上多段階な消波、防波を図って、船の航行を妨げることなく防波堤300に向け進行してくる波1全体の後方への波動エネルギーを広域に亘って大幅に低減するので、津波の沿岸への影響を天端高さに応じ、遅延し、軽減し、防止するにも必要強度、必要高さをさらに低減して、防波堤規模、設置費用をより低減してより巨大な津波に対応できる。この場合も、防波必要域に対応して連続にも、不連続にも過不足なく設置しやすいことに変わりはなく、防波堤200はその設置域端部を防波必要域と防波不要域との境界または防波不要域に対応させることで、防波必要域に対する消波、防波を、基本的特徴による作用、効果を伴い達成しきれる。
なお、ここでの、単位消波構造101の千鳥配置は、図4、図5に見られる前段2つ、後段1つの単位消波構造の単位の組み合わせとして、図1に示す単位消波構造101単体として、消波、防波により有効である。
本発明に係る防波堤の他の実施の形態としては、また、図5に示すように、波1の進行に対しカウンター方向に平面視凸に屈曲ないしは湾曲した形状の波受け面2を有して設置されて波を受け止める堤体3と、この堤体3の波受け面2に沿って構築されて、堤体3の波受け面2に衝突してくる波1を矢印Aで示す方向に横断させながら一次消波し、かつ、堤体3の波受け面2に受け止められて波受け面2に沿って矢印Bで示す後方左右に分流する分流波1aをその分流方向に沿って二次消波する消波帯4と、で単位消波構造101をなし、この単位消波構造101を、隣接間に船の航路11を残して長手方向に並設するのに、隣接間距離が大、小異なる配置を含み、隣接間距離が小さい2以上の単位消波構造101間の後方には、船の航路11を残して1つの単位消波構造101を平面視千鳥配置した千鳥型複合消波構造400と、隣接間距離が大きい単位消波構造101間の後方には、千鳥型複合消波構造400を配置した変形千鳥型複合消波構造500と、を含む防波堤600として、より特徴的に実現することができる。
このようにした防波堤600では、前、後段の単位消波構造101の千鳥型複合消波構造400によって、2段以上多段に消波、防波しながら、前段の単位消波構造101の隣接間隔距離を他より大きくするのを利用して、ここがなす航路11への波の集中量を増大させる分他の隣接間航路11およびこれを形成する各単位消波構造101に働く波のエネルギーを軽減しながら、隣接間距離の大きさに応じて航路11に集中してくる合流波1fはそこに必要規模で対向させて変形千鳥型複合消波構造500をなす千鳥型複合消波構造400での2段以上の多段な消波、防波にて、必要に応じ隣接間距離の小さい航路11と同程度またはそれ以上にも波の後方へのエネルギーを低減することができる。
したがって前、後段の単位消波構造101の千鳥型複合消波構造400によって、2段以上多段に消波、防波しながら、前段の単位消波構造101の隣接間隔距離を他より大きくするのを利用して、ここがなす航路11への波の集中量を増大させる分他の隣接間航路11およびこれを形成する各単位消波構造101に働く波1のエネルギーを軽減して、防波堤の必要高度、必要高さをさらに低減できるようにしながら、隣接間距離の大きさに応じて航路11に集中してくる合流波1fはそこに必要規模で対向させて変形千鳥型複合消波構造500での千鳥型複合消波構造400での2段以上の多段な消波、防波にて、必要に応じ隣接間距離の小さい航路11と同程度またはそれ以上にも波の後方へのエネルギーを低減することができるので、さらに巨大な津波に強度上、設置費用上より対応しやすい。この場合も、防波堤600は防波必要域に対応して連続にも、不連続にも過不足なく設置しやすいことに変わりはなく、防波堤600はその設置域端部を防波必要域と防波不要域との境界または防波不要域に対応させることで、防波必要域に対する消波、防波を、基本的特徴による作用、効果を伴い達成しきれる。
防波堤100、200、300、600のいずれにおいても、完全な超波を目的としない場合、消波帯4は図2に示すように堤体3の天端近くを残して、かつ、天端側で帯域幅が小さくなる形態に構築することにより、堤体3に衝突してくる波1の波動エネルギーを上方後方に無理なく逃がして緩衝を図ることができる。
また、防波堤100、200、300、600のいずれも、図3に示すように堤体3の波受け面2は、進行してくる波を跳ね返すようにカウンターにせり出す波返し面5を少なくとも有しているものとすることができる。これにより、堤体3が波受け面2で進行してくる波1を受けるのに、波受け面2の波返し面5の波1のカウンター方向へせり出した形態により、波受け面2に衝突してくる波を抑え込みながら反進行方向に跳ね返すので、波1の堤体3に対する嵩の盛り上がり勢力、超波勢力を低減することができる。
結果、堤体3が波受け面2で進行してくる波1を受けるのに、波返し面5が波1のカウンター方向へのせり出し形態により、波受け面2に衝突してくる波1を抑え込みながら反進行方向に跳ね返すようにすることで、波1の堤体3に対する嵩の盛り上がり勢力、超波勢力を低減して、津波の沿岸への影響を遅延し、軽減し、防止するにも、必要天端高さをさらに低減し、防波堤のさらなる低規模化、低コスト化、工期短縮が図れる。なお、波返し面5は、波受け面2の縦方向全域に亘っていわゆるフレア型に湾曲するなど、特許文献10、11などで既にしられる種々の形態を採って波1の盛り上げと抑え込みとによる干渉消波を併せ図るなどすることができる。
以下、図6〜図8を参照して、本願発明を適用する場合の3つの実施例について説明する。図6に示す実施例は、図4に示す3つの単位消波構造101を千鳥配置した防波堤300を、沿岸の既設港施設700を必要防波域対象として設置しており、既設港施設700への津波の影響を遅延、軽減、防止するようにしている。図7に示す実施例は、図6に示す実施例での防波堤300を、既設港施設700に対応するものに加え、その両側にも配した防波堤800として、既設港施設700である重要施設を中心とした人口密集地域を必要防波対象として、防波効果が得られるようにしている。しかも、各防波堤300の設置間隔を、各防波堤300での単位消波構造101の隣接間隔よりも大きくして、その大きくした分そこに波1のエネルギーを広域に分散集中させて、波1の防波堤800に向かってくる波動エネルギーを有効に低減できるようにしている。図8に示す実施例は、図5に示す防波堤600を、港施設700を中心に人口密集地域に対向して設置し、防波するようにしている。
本発明は、長周期な巨大津波に低強度にて対向できる有効な防波堤の実現に貢献する。
1 波
2 波受け面
3 堤体
4 消波帯
5 波返し面
100、200、300、600、800 防波堤
101 単位消波構造
11 航路
400 千鳥型複合消波構造
500 変形千鳥型複合消波構造
700 港施設

Claims (5)

  1. 波の進行に対しカウンター方向に平面視凸に屈曲ないしは湾曲した形状の波受け面を有して設置されて波を受け止める堤体と、この堤体の波受け面に沿って構築されて、堤体の波受け面に衝突してくる波を一次消波し、かつ、堤体の波受け面に受け止められて波受け面に沿って後方左右に分流する波をその分流方向に沿って二次消波する消波帯と、で単位消波構造をなしたことを特徴とする防波堤。
  2. 波の進行に対しカウンター方向に平面視凸に屈曲ないしは湾曲した形状の波受け面を有して設置されて波を受け止める堤体と、この堤体の波受け面に沿って構築されて、堤体の波受け面に衝突してくる波を横断させながら一次消波し、かつ、堤体の波受け面に受け止められて波受け面に沿って後方左右に分流する波をその分流方向に沿って二次消波する消波帯と、で単位消波構造をなし、この単位消波構造を、隣接間に船の航路を残して長手方向に並設したことを特徴とする防波堤。
  3. 波の進行に対しカウンター方向に平面視凸に屈曲ないしは湾曲した形状の波受け面を有して設置されて波を受け止める堤体と、この堤体の波受け面に沿って構築されて、堤体の波受け面に衝突してくる波を横断させながら一次消波し、かつ、堤体の波受け面に受け止められて波受け面に沿って後方左右に分流する波をその分流方向に沿って二次消波する消波帯と、で単位消波構造をなし、この単位消波構造を、相互間に船の航路を残して波側に向け平面視2列以上の多列に千鳥配置したことを特徴とする防波堤。
  4. 波の進行に対しカウンター方向に平面視凸に屈曲ないしは湾曲した形状の波受け面を有して設置されて波を受け止める堤体と、この堤体の波受け面に沿って構築されて、堤体の波受け面に衝突してくる波を横断させながら一次消波し、かつ、堤体の波受け面に受け止められて波受け面に沿って後方左右に分流する波をその分流方向に沿って二次消波する消波帯と、で単位消波構造をなし、この単位消波構造を、隣接間に船の航路を残して長手方向に並設するのに、隣接間距離が大、小異なる配置を含み、隣接間距離が小さい2以上の単位消波構造間の後方には、船の航路を残して1つの単位消波構造を平面視千鳥配置した千鳥型複合消波構造と、隣接間距離が大きい単位消波構造間の後方には、千鳥型複合消波構造を配置した変形千鳥型複合消波構造と、を含むことを特徴とする防波堤。
  5. 堤体の波受け面は、進行してくる波を跳ね返すようにカウンター方向にせり出す波返し面を少なくとも有している請求項1〜4のいずれか1項に記載の防波堤。
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