JP2022061713A - 固形洗浄剤及び該固形洗浄剤を用いた洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水洗トイレの便器のボウル部、洗濯槽、浴槽、洗面台等の水溜りを有する洗浄対象物において、発泡した泡が水溜りとの接触面はもちろんのこと、配管の奥にまで到達し、洗浄効果を発揮することができる洗浄剤を提供すること。【解決手段】発泡剤、有機酸及び界面活性剤を含有し、前記発泡剤は、粒子径105μm以下の粒子の含有量が発泡剤全体の0.5質量%以上であり、且つ粒子径89μm以下の粒子の含有量が発泡剤全体の50質量%以下である固形洗浄剤とする。【選択図】なし

Description

本発明は、固形洗浄剤及び該固形洗浄剤を用いた洗浄方法に関し、更に詳しくは、水又は水溶液(以下、単に「水」ともいう。)に投入して泡を発生させることにより洗浄対象物を洗浄するための固形洗浄剤及び該固形洗浄剤を用いた洗浄方法に関する。
水洗トイレの便器のボウル部、洗濯槽、浴槽、洗面台等の洗浄剤として、使用時に発泡を伴う製品が各種市販されている。このような洗浄剤は、発泡基剤としての有機酸及び発泡剤と、洗浄成分としての界面活性剤とを含有し、水との接触により発泡基剤が反応して起泡し、その泡によって洗浄力を発揮する。
このような製品において、起泡性や洗浄性等を高める検討が種々行われてきた。
例えば、炭酸塩又は炭酸水素塩と、増粘剤や無機硫酸ナトリウム粒子とを併用することにより、発泡量を増やす技術が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。また、洗浄剤中に含まれる炭酸水素塩の粒子径とその含有量を調整することにより、発泡量を増やす技術が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2018-24875号公報 特開2007-277312号公報 特開2020-2295号公報
水洗トイレの便器のボウル部、洗濯槽、浴槽、洗面台等の水溜り部の清掃は、上記したような洗浄剤を用いるか、あるいはブラシやスポンジ等を用いて物理的に清掃を行うことができるが、その奥にある配管内には洗浄剤やブラシ、スポンジ等も届きづらく、効率的に配管奥の洗浄、清掃を行う手段は知られていない。
配管の奥に汚れが蓄積したり微生物が繁殖したりすると悪臭が発生することがあり、水溜り部と共に配管の洗浄もできる手段が求められている。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、水洗トイレの便器のボウル部、洗濯槽、浴槽、洗面台等の水溜りを有する洗浄対象物において、発泡した泡が水溜りとの接触面はもちろんのこと、水溜り部に接続される配管の奥にまで到達し、洗浄効果を発揮できる洗浄剤を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、発泡剤、有機酸及び界面活性剤を含有する固形洗浄剤において、水溜り部に固形洗浄剤を投入したときに水溜り部の底部付近で起泡するように発泡剤粒子の粒子径を設定することで上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下の(1)~(2)によって達成される。
(1)発泡剤、有機酸及び界面活性剤を含有し、前記発泡剤は、粒子径105μm以下の粒子の含有量が発泡剤全体の0.5質量%以上であり、且つ粒子径89μm以下の粒子の含有量が発泡剤全体の50質量%以下であることを特徴とする固形洗浄剤。
(2)前記(1)に記載の固形洗浄剤を、水溜りを有する洗浄対象物の前記水溜りに投入し、発泡させた泡により、前記水溜りの接触面及び配管のうちの少なくとも一方を洗浄することを特徴とする洗浄方法。
本発明の固形洗浄剤によれば、水溜りに洗浄剤を投入するだけで起泡した泡が簡単に配管の奥まで到達し、効率的に十分な洗浄効果を得ることができる。これにより、配管の奥の汚れの蓄積や微生物の繁殖を抑制し、悪臭の発生を抑えることができ、衛生的である。
本発明の洗浄方法を適用可能な水洗トイレの便器を説明するための概略図である。 便器の排水側の配管に排出される泡の評価方法を説明するための図である。 便器の水溜り部における発泡量の評価方法を説明するための図である。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
なお、本発明において、固形洗浄剤を投入する水や水溶液等の液体を包括して「水」といい、純粋な水だけでなく、洗浄対象物に応じた種々の液体を含む。例えば、水洗トイレにオンタンク式のトイレ芳香剤を設置した場合、便器のボウル部に形成された水溜りは、芳香成分が溶解された水溶液であると言うことができ、その他にも、排水溝の水溜り、浴槽や洗濯槽に満たされた水等が挙げられる。
本発明の固形洗浄剤は、発泡剤、有機酸及び界面活性剤を含有する。以下、各成分について説明する。
(発泡剤)
発泡剤は、水中で後述の有機酸と反応して炭酸ガスを発生させる成分である。発泡剤としては、炭酸塩、炭酸水素塩、過炭酸塩、過ホウ酸塩等が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。中でも発泡性に優れることから炭酸塩、炭酸水素塩を用いることが好ましい。
炭酸塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸アンモニウム等が挙げられる。炭酸水素塩としては、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素カルシウム、炭酸水素アンモニウム等が挙げられる。これらの炭酸塩、炭酸水素塩は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。中でも、発泡性に優れ、汎用性が高いことから、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カルシウムを用いることが好ましい。
本発明においては、発泡剤は、粒子径105μm以下の粒子を発泡剤全体の0.5質量%以上含有し、且つ粒子径89μm以下の粒子を発泡剤全体の50質量%以下含有する。発泡剤全体において、粒子径105μm以下の粒子を0.5質量%以上、且つ粒子径89μm以下の粒子を50質量%以下の範囲で含有することで、粒子径が大きめの発泡剤と粒子径の小さい発泡剤とをバランスよく含む。粒子径の小さい発泡剤は軽いため水溜りの水面近くで溶解して有機酸と反応するので、固形洗浄剤を水溜りに投入した際に洗浄対象物の水溜りとの接触面への発泡が大きくなり、該接触面を良好に洗浄できる。一方、粒子径の大きい発泡剤は重いため水溜りの底部付近で溶解して有機酸と反応する。洗浄対象物の水溜まり部に配管が接続されている場合、配管は底部付近に接続されていることが多いので、発生した泡が配管へ移動しやすくなるので、配管の奥の汚れの蓄積や微生物の繁殖を抑制し、悪臭の発生を抑えることができる。従来の固形洗浄剤は、水溜りの底部付近で溶解する発泡剤量が少なく、発生した泡が水溜りの水面側に多く発泡していたが、本発明により水溜りと接触している接触面だけでなく、水溜り部の奥にある配管内へも泡を到達させることができる。
105μm以下の粒子径を有する発泡剤粒子の含有量は、発泡剤全体の0.5質量%以上であり、5質量%以上であることが好ましく、30質量%以上がより好ましい。これにより、洗剤対象物の水溜りとの接触面での発泡が十分に確保され、該接触面を十分に洗浄することができる。また、105μm以下の粒子径を有する発泡剤粒子は、発泡剤全体の60質量%以下であることが好ましく、50質量%以下がより好ましく、40質量%以下がさらに好ましい。
一方、89μm以下の粒子径を有する発泡剤粒子の含有量は、50質量%以下であり、45質量%以下であることが好ましく、40質量%以下がより好ましい。これにより、粒子径が大きめの発泡剤が十分に含有されるので、水溜りの底部付近での発泡量が多くなり、配管の奥の汚れの蓄積や微生物の繁殖を抑制し、悪臭の発生を抑えることができる。また、89μm以下の粒子径を有する発泡剤粒子は、発泡剤全体の5質量%以上であることが好ましく、20質量%以上がより好ましい。
また、発泡剤は、粒子径106μm以上の粒子の含有量が発泡剤全体の50質量%以上であることが好ましい。106μm以上の粒子径を有する発泡剤の含有量が前記範囲であると、配管の洗浄性がより向上する。106μm以上の粒子径を有する発泡剤の含有量は、発泡剤全体の60質量%以上であることがより好ましく、65質量%以上がさらに好ましい。また、粒子径106μm以上の発泡剤粒子は、発泡剤全体の99.5質量%以下であることが好ましく、80質量%以下がより好ましく、70質量%以下がさらに好ましい。
なお、本明細書において、粒子径は、篩を用いて粒度分布を求め、その粒度分布から算出する方法によって確認することができる。
発泡剤は、固形洗浄剤中、20~65質量%の範囲で含有することが好ましく、より好ましくは25~60質量%であり、更に好ましくは30~50質量%である。発泡剤の含有量が少なすぎると有機酸との反応により発生する炭酸ガスの量が少なくなり、発泡量が低下する傾向にある。また、発泡剤の含有量が多すぎると、水のpHが上がり過ぎ、発泡剤がイオン化し、発泡量が低下する虞がある。
(有機酸)
本発明で使用される有機酸は、上記のように水中で発泡剤と反応して炭酸ガスを発生させるものである。
有機酸としては、例えば、クエン酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、アスコルビン酸、コハク酸、マロン酸、ピロリドンカルボン酸、マレイン酸等が挙げられ、本発明においては、発泡性の観点から、クエン酸、リンゴ酸を使用することが好ましい。これらの有機酸は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
有機酸の粒子径は特に限定されないが、水中での溶解性及び発泡性の観点から、使用する有機酸によって適切な粒子径を選択して使用することができる。有機酸は水中で発泡剤よりも先に溶解することが好ましく、発泡剤よりも先に溶解することで水のpHが酸性となるので発泡剤の溶解性が向上し、炭酸ガスを発生させやすくすることができる。
例えば、クエン酸ではその平均粒子径は2000μm以下であることが好ましく、75~1700μmがより好ましく、150~850μmが更に好ましい。リンゴ酸ではその平均粒子径は800μm以下であることが好ましく、20~400μmがより好ましく、50~350μmが更に好ましく、100~300μmが特に好ましい。有機酸の粒子径が大きすぎると発泡が不十分となる場合があり、また、水中での溶解に時間がかかるため発泡が遅くなる場合がある。一方で有機酸の粒子径が小さすぎると、水中での溶解が早すぎ、局所的にpHが下がり過ぎ、炭酸ガスが水中に溶け込み発泡量が低下する虞がある。
有機酸は、固形洗浄剤中、30~75質量%の範囲で含有することが好ましく、より好ましくは30~70質量%であり、更に好ましくは40~65質量%である。有機酸の含有量が少なすぎると発泡剤との反応により発生する炭酸ガスの量が少なく、発泡量が低下する傾向にある。また、有機酸の含有量が多すぎると、水のpHが下がり過ぎ、炭酸ガスが水中に溶け込み発泡量が低下する虞がある。
本発明において、発泡剤に対する有機酸の含有比(質量比)(有機酸/発泡剤)は0.5~2.5であることが好ましい。有機酸を発泡剤と同量かそれよりも多く含有させることにより、十分な発泡量を保ちつつ、15℃以下の低温の水で使用した場合でも、発泡量の低下を抑制できる。よって、使用環境温度の変化に影響を受けることなく十分な発泡量による所望の洗浄効果を得ることができる。また、有機酸/発泡剤が2.5以下であると、水のpHを3.0~8.0の範囲に保つことができ、発泡剤を効率良く溶解させることができる。有機酸/発泡剤は、0.6~2.0であることがより好ましい。
(界面活性剤)
界面活性剤は、洗浄対象物の汚れを除去するための成分である。
界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等を配合することができる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸塩、アルキルエトキシ硫酸塩、アルキルスルホ酢酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸塩、アルキルサルコシン塩、N-アシルタウリン塩、メチルエステルスルホン酸塩、脂肪酸塩等が挙げられる。ノニオン界面活性剤としては、例えば、アルキルグリコシド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸モノグリセリド等が挙げられる。カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアンモニウム、アルキルベンジルアンモニウム塩等が挙げられる。両性界面活性剤としては、例えば、レシチン、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルアミノジ酢酸塩等の酢酸ベタイン型両性界面活性剤等が挙げられる。これらの界面活性剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。中でも、泡の発生量及び発泡持続時間に優れるという観点から、アニオン界面活性剤及びノニオン界面活性剤の1種以上が好ましい。
界面活性剤は、固形洗浄剤中、0.5~10質量%の範囲で含有することが好ましく、より好ましくは1.0~5.0質量%であり、更に好ましくは1.5~4.0質量%である。界面活性剤の含有量が少なすぎると泡の発生が少なく、発泡持続時間も短くなり、所望の洗浄効果が得られなくなる場合があるので、0.5質量%以上を含有することが好ましい。
(その他の成分)
本発明の固形洗浄剤には、本発明の効果を妨げない範囲において、上記の成分以外に任意の成分を含有できる。任意の成分としては、例えば、増粘剤、pH調整剤、殺菌剤、色素、香料、流動化改善剤、固結防止剤、酵素、比重調整剤等の公知の各種添加剤が挙げられる。
増粘剤は、固形洗浄剤を水に投入した際に迅速に溶解し、水の粘度を増加させ得るものであれば特に制限されない。水に適度な粘度を付与することで、泡の保持性を向上できる。
増粘剤としては、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース及びそれらの塩等のセルロース系増粘剤;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等のビニル系増粘剤;プルラン、キサンタンガム、カラギーナン、グアーガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、トラガントガム、タマリンドガム、寒天、アガロース、マンナン、カードラン、アルギン酸又はその塩類、ペクチン、デンプン、コンドロイチン硫酸又はその塩類、キトサン及びその誘導体等の多糖類及びその誘導体;ポリアクリル酸およびその塩;ポリエチレングリコール類;ポリエチレンオキサイド類;カルバモイル基を有する樹脂等挙げられる。これらの増粘剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。中でも、泡の発生量及び発泡持続時間に優れるという観点から、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース及びそれらの塩等が好ましい。
増粘剤は、固形洗浄剤中、0.1~3.0質量%の範囲で含有することが好ましく、より好ましくは0.15~2.5質量%であり、更に好ましくは0.2~2.0質量%である。増粘剤の含有量が前記範囲であれば、泡を安定化させることができる。
pH調整剤は、固形洗浄剤が溶解した水を発泡に適したpHに調整する。固形洗浄剤10gを水100gに溶解させた際、pHが3.0~8.0の範囲となることが好ましく、水のpHが前記範囲であると、発泡剤が効率良く溶解するので発泡量を増加できる。溶解時のpHは4.0~7.0がより好ましく、4.5~6.5が更に好ましい。
pH調整剤としては、例えば、ホウ酸、ホウ酸塩等のホウ酸緩衝剤;リン酸、リン酸塩等のリン酸緩衝剤;炭酸、炭酸塩等の炭酸緩衝剤;クエン酸、クエン酸塩等のクエン酸緩衝剤;酢酸、酢酸塩等の酢酸緩衝剤;塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、リン酸ナトリウム等の無機塩類等が挙げられる。
また、固形洗浄剤に殺菌剤を含有させることにより、発泡により泡の到達した硬質表面を除菌することができる。殺菌剤としては、例えば、塩素系殺菌剤、酸素系殺菌剤、イミダゾール系殺菌剤、4級アンモニウム系殺菌剤、イソチアゾリノン系殺菌剤、ビグアニド系殺菌剤等が挙げられる。塩素系殺菌剤としては、例えば、ジクロロイソシアヌル酸塩、トリクロロイソシアヌル酸、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、二酸化塩素等が挙げられる。酸素系殺菌剤としては、例えば、過炭酸塩、過ホウ酸塩等が挙げられる。イミダゾール系殺菌剤としては、例えば、エニルコナゾール等が挙げられる。4級アンモニウム系殺菌剤としては、例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。イソチアゾリノン系殺菌剤としては、例えば、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリル-3-オン等が挙げられる。ビグアニド系殺菌剤としては、例えば、ポリヘキサメチレンビクアニド、ポリアミノプロピルビグアニド等が挙げられる。
殺菌剤は、固形洗浄剤中、0.001~30質量%の範囲で含有することが好ましく、0.01~20質量%がより好ましく、0.01~10質量%が更に好ましい。殺菌剤の含有量が前記範囲であると十分な発泡性と発泡時間の継続を保ちつつ、殺菌効果を発揮できる。
色素としては、例えば、赤色2号(アマランス)、赤色3号(エリスロシン)、赤色102号(ニューコクシン)、赤色104号の(1)(フロキシンB)、赤色105号の(1)(ローズベンガル)、赤色106号(アシッドレッド)、黄色4号(タートラジン)、黄色5号(サンセットイエローFCF)、青色1号(ブリリアントブルーFCF)、青色2号(インジゴカルミソ)、緑色3号(ファストグリーンFCF)、赤色201号(リソールルビンB)、赤色205号(リソールレッド)、赤色213号(ローダミンB)、赤色214号(ローダミンBアセテート)、赤色219号(ブリリアントレーキレッドR)、赤色227号(ファストアシッドマゲンタ)、赤色230号の(1)(エオシンYS)、赤色230号の(2)(エオシンYSK)、赤色231号(フロキシンBK)、赤色232号(ローズベンガルK)、橙色207号(エリスロシン黄NA)、黄色202号の(2)(ウラニンK)、黄色203号(キノリンイエローWS)、緑色205号(ライトグリーンSF黄)、青色202号(パテントブルーNA)、青色203号(パテントブルーCA)、青色205号(アルファズリンFG)、褐色201号(レゾルシンブラウン)、赤色401号(ビオラミンR)、赤色502号(ポンソー3R)、赤色503号(ポンソーR)、赤色504号(ポンソーSX)、赤色506号(ファストレッドS)、橙色402号(オレンジI)、黄色402号(ポーライエロー5G)、黄色403号の(1)(ナフトールイエローS)、黄色406号(ノタニルイエロー)、黄色407号(ファストライトイエロー3G)、緑色401号(ナフトールグリーンB)、緑色402号(ギネアグリーンB)、紫色401号(アリズロールパープル)、黒色401号(ナフトールブルーブラック)等が挙げられる。
香料としては、例えば、レモン、オレンジ、ベルガモット、グレープフルーツ、ラベンダー、ローズマリー、ジャスミン、ローズ、ペパーミント、ユーカリ、樟脳等から抽出した精油;リモネン、リナロール、リナロールアセテート、ボルネオール、シトラール、シトロネラール、メントール、シネオール、メンチルアセテート、ゲラニルアセテート、フェネチルアセテート等が挙げられる。
流動化改善剤としては、例えば、流動パラフィン、灯油、シリコーンオイル、ケイ酸塩等が挙げられる。
固結防止剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等が挙げられる。
酵素としては、例えば、プロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、ペクチナーゼ、セルラーゼ、リゾチーム等が挙げられる。
比重調整剤としては、例えば、硫酸ナトリウム等が挙げられる。
本発明の固形洗浄剤の剤型としては特に限定されないが、例えば、粉末剤、粒剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、分包剤等を挙げることができる。固形洗浄剤に配合される各成分は、固形状であることが好ましく、粉末状、粒状、顆粒状等に成形した各成分を混合した混合物からなる固形洗浄剤がより好ましい。これらの剤型を得るためには、公知の製造方法に従えばよい。
本発明の固形洗浄剤を水に投入するに際し、水1Lに対して固形洗浄剤を30g以上投入すればよく、好ましくは50g以上、より好ましくは55g以上となるような量で投入する。固形洗浄剤の投入量が少なすぎると十分な発泡量が得られず所望の洗浄効果が得られない場合がある。固形洗浄剤の投入量の上限は特に限定されないが、泡が洗浄対象物から溢れてしまわないよう、洗浄対象物のサイズに合わせて適宜設定すればよい。たとえば洗浄対象物がトイレ便器の場合は、500g以下とすればよい。
なお、本発明の固形洗浄剤を水に投入するに際し、水1Lに対してオレフィンスルホン酸塩が0.25~2.5gの範囲で投入されるようにすることが好ましく、0.5~2gとなるような量で投入することがより好ましい。オレフィンスルホン酸塩の投入量が少なすぎると泡の消泡が早くなり、洗浄対象物内を泡で充分に満たすことができない場合があり、また投入量が多すぎると泡の塊が形成しにくくなる場合がある。
また、本発明の固形洗浄剤を水に投入するに際し、水1Lに対して発泡剤が20~100gの範囲で投入されるようにすることが好ましく、25~70gとなるような量で投入することがより好ましい。発泡剤の投入量が少なすぎると発生するガスの量が少なくなるため、洗浄対象物内を泡で充分に満たすことができない場合があり、また投入量が多すぎると泡が洗浄対象物から溢れてしまう場合がある。
また、本発明の固形洗浄剤を水に投入するに際し、水に対してオレフィンスルホン酸塩を0.05w/v%以上、発泡剤を2w/v%以上とすることで、発生した泡が割れにくくなり、洗浄面に泡を長時間とどめておくことができる。
(洗浄方法)
次に本発明の洗浄方法について説明する。
本発明の洗浄方法は、水溜りを有する洗浄対象物の前記水溜りとの接触面及び水溜りに接続する配管のうちの少なくとも一方を洗浄する洗浄方法であって、前記本発明の固形洗浄剤を水溜りに投入して発泡させた泡により接触面及び/又は配管を洗浄する。
洗浄対象物としては、水洗トイレの便器のボウル部、洗濯槽、浴室の浴槽、洗面所の洗面ボウル部等が挙げられ、水溜りとそれに接続する配管(例えば、排水側の配管)を有するものであれば特に制限されない。以下、水洗トイレの便器を例にとり説明する。
図1は、本発明の洗浄方法を適用可能な水洗トイレの便器を説明するための概略図である。
水洗トイレの便器1は公知の洋式便器であって、便座13と、ボウル部11と、該ボウル部11に連続して接続する排水側の配管(以下、「排管」ともいう。)15を備えている。ボウル部11と排管15との間には、ボウル部11内の水溜りWによって排管15を水封するトラップ部17を有する。ボウル部11内の水溜りWは、喫水面Pを形成している。
本発明の洗浄方法において、水溜りWとの接触面とは、水溜りWを形成している部材内壁全体を指し、図1の便器1では水溜りWを形成しているボウル部11の内壁全体を指す。
本発明の洗浄方法では、本発明の固形洗浄剤を水溜りWに投入し、発泡させ、生じた泡が喫水面Pより上部のボウル部11の内壁全体に行き渡るとともに、トラップ部17を超えて排管15の壁面に沿って流れる。
固形洗浄剤の使用量としては、一般的な便器ボウルの水溜りWの水量約1.8Lに対して50~250g程度である。その状態で30~600分程度放置し、その後水洗することにより、水溜りWとの接触面、すなわち便器1のボウル部11の内壁と、排管15とを洗浄することができる。本発明の洗浄方法によれば、トイレ便器のボウル部の内壁だけでなく排管に泡を到達させることができるので、排管の奥の汚れの蓄積や微生物の繁殖を抑制し、悪臭の発生を抑えることができる。
以下、本発明を下記例により更に説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
(試験例1)
(実施例1~16、比較例1~2)
表1~3に示す処方に従い各成分を均一に混合し、固形洗浄剤(粉剤)を作製した。
なお、実施例で用いた有機酸及び発泡剤は以下のとおりである。
<有機酸>
・無水クエン酸A:扶桑化学工業株式会社製「クエン酸フソウ(無水)M」(商品名)
・無水クエン酸B:扶桑化学工業株式会社製「クエン酸フソウ(無水)L」(商品名)
・リンゴ酸:扶桑化学工業株式会社製「リンゴ酸フソウM」(商品名)
<発泡剤>
・炭酸水素ナトリウムA:AGC株式会社製「重炭酸ナトリウムKP」(商品名)
・炭酸水素ナトリウムB:AGC株式会社製「重炭酸ナトリウムKF」(商品名)
・炭酸水素ナトリウムC:AGC株式会社製「重炭酸ナトリウムKG」(商品名)
・炭酸ナトリウムA:株式会社トクヤマ製「ソーダ灰ライト」(商品名)
・炭酸ナトリウムB:株式会社トクヤマ製「ソーダ灰デンス」(商品名)
<所定サイズの発泡剤粒子の割合の測定>
篩を用いて発泡剤の粒度分布を求め、その粒度分布から、発泡剤全体における、粒子径180μm以上の粒子の割合、粒子径150μm以上の粒子の割合、粒子径106μm以上の粒子の割合、粒子径90μm以上の粒子の割合、粒子径105μm以下の粒子の割合、及び粒子径89μm以下の粒子の割合を算出した。結果を表1~3に示す。
<泡立ちの評価>
1.排管における評価
1.8Lの水溜りを有する、図1に示すような水洗トイレの便器1を準備し、ボウル部11に水を1.5L溜めて水温を25℃とした。
上記で作製した固形洗浄剤の全量を、ボウル部11の水溜りWに、約20cmの高さから水溜りWの中心に向かって投入した。
水中で固形洗浄剤が発泡してから、便器1の排水側の配管(排管)に排出される泡の様子を確認し、下記評価基準に基づき評価した。なお、1点及び2点が合格レベルである。結果を表1~3に示す。
〔排管における泡立ちの評価基準〕
0点:図2(a)に示すように、排管15側からの泡Fの排出はない。
1点:図2(b)に示すように、排管15の一部を泡Fが伝って排出される。
2点:図2(c)に示すように、排管15全体を泡Fが伝って、排管15の内壁を筒状に洗浄する。
2.ボウル部における評価
上記1.において、水中で固形洗浄剤が発泡してからボウル部における発泡量を、下記評価基準に基づき評価した。結果を表1~3に示す。
〔ボウル部における泡立ちの評価基準〕
図3に示すように、便器1のボウル部11の喫水面Pからボウル部11の縁部11aまでの距離を5等分し、泡の到達点を目視にて確認し、下記の0点~5点の6段階で評価した。
0点:泡の高さが、喫水面(0地点)とほぼ同じ
1点:泡の高さが、喫水面を超え、喫水面と縁部の1/5地点までの間
2点:泡の高さが、喫水面と縁部の1/5地点を超え、2/5地点までの間
3点:泡の高さが、喫水面と縁部の2/5地点を超え、3/5地点までの間
4点:泡の高さが、喫水面と縁部の3/5地点を超え、4/5地点までの間
5点:泡の高さが、喫水面と縁部の4/5地点を超え、5/5地点までの間
Figure 2022061713000001
Figure 2022061713000002
Figure 2022061713000003
表1~3の結果より、実施例1~16は、発泡剤が、粒子径89μm以下の粒子の含有量が発泡剤全体の50質量%以下であり、且つ粒子径105μm以下の粒子の含有量が発泡剤全体の0.5質量%以上であるので、排管側に発泡する泡量が多くなり、排管に泡を流入させることができた。
これに対し、比較例1、2は、発泡剤が、粒子径89μm以下の粒子の含有量が発泡剤全体の50質量%を超える例であるが、ボウル部における泡立ちは良好だが、排管へは泡は排出されなかった。
実施例1~16は、小さい粒子も有しつつ大きめの粒子を多めに含有するため、排管へ排出される泡の量が増え、排管を伝って泡を排出させることができた。また、粒子径106μm以上の粒子を発泡剤全体の50質量%以上含有させるようにすると、排管の泡量がより増加することがわかった(実施例1~4、6~10、12~14、16)。また、粒子径106μm以上の粒子を発泡剤全体の50質量%以上、且つ粒子径89μm以下の粒子を発泡剤全体の20質量%以上となるように含有させると、排管の泡量とボウル部の泡立ちが共に良好となることがわかった(実施例2、8、10、12、14、16)。そして、粒子径89μm以下の粒子が発泡剤全体の50質量%以下、且つ粒子径105μm以下の粒子が発泡剤全体の0.5質量%以上であることで、発泡に寄与すると考えられる増粘剤が含有されていなくても、排管の泡量を増加できることがわかった(実施例9、10、14)。
(試験例2)
試験例1で作製した実施例1の固形洗浄剤について、洗浄剤の使用量ごとの配管及びボウル部における泡立ちの評価を行った。
評価は試験例1と同様にして行い、固形洗浄剤の投入量を、20g、30g、40g、50g、100g、360g、480gに変更して試験を行った。結果を表4に示す。
Figure 2022061713000004
実施例1は、発泡剤を固形洗浄剤中37.13質量%含有する。実施例1の固形洗浄剤は、水1.5Lに対して30g以上使用することにより、トイレの便器の便器ボウルを洗浄した際に排管へ泡を流入させることができることがわかった。
1 便器
11 ボウル部
11a 縁裏
13 便座
15 排水側の配管(排管)
17 トラップ部
W 水溜り
P 喫水面
F 泡

Claims (2)

  1. 発泡剤、有機酸及び界面活性剤を含有し、前記発泡剤は、粒子径105μm以下の粒子の含有量が発泡剤全体の0.5質量%以上であり、且つ粒子径89μm以下の粒子の含有量が発泡剤全体の50質量%以下であることを特徴とする固形洗浄剤。
  2. 請求項1に記載の固形洗浄剤を、水溜りを有する洗浄対象物の前記水溜りに投入し、発泡させた泡により、前記水溜りの接触面及び配管のうちの少なくとも一方を洗浄することを特徴とする洗浄方法。
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