JP2022059904A - 正逆微動回転弾性軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】稼働中の騒音・振動が極めて小さく、メンテナンス不要であり、構造の簡素化並びに小型化・軽量化を比較的容易に実現することが可能な正逆微動回転弾性軸受を提供する。【解決手段】正逆微動回転弾性軸受50は、正逆方向に微動回転する軸体1の周囲に配置された一対の支持部材51,52と、支持部材51,52にそれぞれ基端部53b,54b側が係止され、軸体1の外周に先端部53a,54a側が係止された板状弾性部材53,54と、を備え、湾曲部53c,54cを有する板状弾性部材53,54のそれぞれの基端部53b(54b)側と先端部53a(54a)側が、軸体1を挟んで対向する位置に係止されている。【選択図】図1

Description

本発明は、微小角度で正逆方向に回転を繰り返す軸体を支持する機能及び弾性部材の復元力によって前記軸体を定位置に戻す機能を兼備した正逆微動回転弾性軸受に関する。
一般的な軸受は一定方向に回転する軸体を支持するのに適した構造となっているので、微小な角度で正逆微動回転を繰り返す軸体を支持する部分における使用には適しておらず、軸体を定位置に戻すばねの機能も有していない。しかしながら、正逆微動回転する軸体を支持する機構やばねの機構は様々な機械装置において必要とされるので、従来、転動体を利用した軸受(例えば、特許文献1,2参照。)、あるいは、巻ばねを利用した軸受(例えば、特許文献3参照)などが使用されている。
特許文献1に記載された「揺動軸受」は、外径面が円弧形状に形成され、内径面に凹円弧状の軌道面が設けられた軌道輪と、この軌道輪の軌道面に配列されて転動する複数のころとを有し、軌道輪の外径面をハウジングの凹円弧状部に当接させて固定し、複数のころで可動部材の凸円弧状部を揺動自在に支持する揺動軸受において、軌道輪の外径面に、この外径面が当接されるハウジングの凹円弧状部との間で緩衝作用を有する緩衝手段を設けたものである。
特許文献2に記載された「正逆微動回転用転がり軸受」は、内外輪の軌道面間に転動体が配列された軸受空間にグリースを封入し、正逆微動回転する軸を支持するようにした正逆微動回転用転がり軸受において、転動体をセラミックで形成し、内外輪の軌道面に浸炭窒化層を形成し、グリースの増ちょう剤にウレア化合物を用いたものである。
特許文献3に記載された「弾性支点軸受」は、外周に設けられたセレーション部に巻ばねを巻き付けた軸体を、内周にセレーション部を設けた軸穴に圧入して構成されたものである。
特開2008-64267号公報 特開2006-316850号公報 特開昭60-136633号公報
特許文献1に記載された「揺動軸受」及び特許文献2に記載された「正逆微動回転用転がり軸受」は、構造が複雑であり、稼働中の騒音が大きく、グリースなどの潤滑剤も必要である。また、特許文献1,2に記載された軸受を正逆微動回転部分に使用した場合、各軸受に装備されている複数の転動体は、それぞれ限られた微小な範囲内での転動を繰り返すことになるので、潤滑剤として使用されているグリースなどの油膜が破れて固体接触を起こすこととなり、局部的な摩耗が生じて軸受としての機能が低下し、耐久性に劣る面がある。特に、転動体に大きな荷重が負荷された状態で使用したり、高速で正逆微動回転する軸体に使用したりすると、前述した局部的な摩耗が生じ易い。さらに、特許文献1,2に記載された軸受は、軸体を定位置に戻すばねの機能を有していない。
また、特許文献3に記載された「弾性支点軸受」を正逆微動回転部分に使用した場合、巻ばねと、軸セレーション部並びに軸穴セレーション部との接触部分において微小な摺動運動が反復されるので、騒音が発生したり、フレッティング摩耗が生じたりするのを回避することができない。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、稼働中の騒音・振動が極めて小さく、メンテナンス不要であり、構造の簡素化並びに小型化・軽量化を比較的容易に実現することが可能な正逆微動回転弾性軸受を提供することにある。
本発明に係る正逆微動回転弾性軸受は、
正逆方向に微動回転する軸体の周囲に配置された支持部材と、
前記支持部材に基端部が係止され、前記軸体の外周に先端部が係止された複数の弾性部材と、を備え、
前記軸体にねじりモーメントが負荷されたとき前記弾性部材が前記軸体の軸心に関して軸対称に変形可能な位置に、前記弾性部材の基端部と先端部が係止されたことを特徴とする。
前記正逆微動回転弾性軸受においては、前記弾性部材の基端部と先端部を、前記軸体を挟んで対向する位置に係止することができる。
前記正逆微動回転弾性軸受においては、前記軸体にねじりモーメントが負荷されたとき前記弾性部材が前記軸体の軸心に関して軸対称に変形可能な位置に、前記支持部材を配置することが望ましい。
前記正逆微動回転弾性軸受においては、前記支持部材が、前記軸体を挟んで鏡面対称をなす部分を有するようにすることができる。
前記正逆微動回転弾性軸受においては、複数の前記弾性部材が、前記軸体の周囲の半周領域を包囲するように湾曲した湾曲部を有する板状弾性部材であることが望ましい。
前記正逆微動回転弾性軸受においては、前記板状弾性部材が、前記板状弾性部材の板厚が基端部から先端部に向かって減少した部分を有するようにすることができる。
前記正逆微動回転弾性軸受においては、複数の前記弾性部材がコイルバネであってもよい。
前記正逆微動回転弾性軸受においては、前記軸体にねじりモーメントが負荷されたときの前記軸体の回転に伴う複数の前記弾性部材の変形が、前記軸体の軸心に関して軸対称をなすように複数の前記弾性部材を配置することが望ましい。このような配置とすれば、前記軸体にねじりモーメントが負荷されたときの前記軸体の軸心の振れを最小限度に抑制することができる。
本発明により、稼働中の騒音・振動が極めて小さく、メンテナンス不要であり、構造の簡素化並びに小型化・軽量化を比較的容易に実現することが可能な正逆微動回転弾性軸受を提供することができる。
本発明の実施形態である正逆微動回転弾性軸受を示す一部省略斜視図である。 図1中の矢線A方向から見た正逆微動回転弾性軸受の一部省略正面図である。 図1中の矢線B方向から見た正逆微動回転弾性軸受の一部省略側面図である。 図1中の矢線C方向から見た正逆微動回転弾性軸受の一部省略平面図である。 図1に示す正逆微動回転弾性軸受を使用した繰り返しモーメント発生装置の一部省略斜視図である。 図5に示す繰り返しモーメント発生装置の一部拡大図である。 本発明のその他の実施形態である正逆微動回転弾性軸受を示す一部省略斜視図である。 図7に示す正逆微動回転弾性軸受の一部省略正面図である。 本発明のその他の実施形態である正逆微動回転弾性軸受を示す一部省略斜視図である。 図9に示す正逆微動回転弾性軸受の一部省略正面図である。 本発明のその他の実施形態である正逆微動回転弾性軸受を示す一部省略斜視図である。 図11に示す正逆微動回転弾性軸受の一部省略正面図である。 本発明のその他の実施形態である正逆微動回転弾性軸受を示す一部省略斜視図である。 図13に示す微動回転弾性軸受の一部省略正面図である。
以下、図1~図6に基づいて、本発明の実施形態である正逆微動回転弾性軸受50並びに正逆微動回転弾性軸受50を使用した繰り返しモーメント発生装置100について説明し、図7~図14に基づいて、本発明のその他の実施形態である正逆微動回転弾性軸受60,70,80,90について説明する。
初めに、図1~図4に基づいて、正逆微動回転弾性軸受50の構造並びに機能などについて説明する。図1~図4に示すように、正逆微動回転弾性軸受50は、正逆方向に微動回転する軸体1の周囲に配置された支持部材51,52と、支持部材51,52にそれぞれ基端部53b,54b側が係止され、軸体1の外周に先端部53a,54a側が係止された複数の弾性部材53,54と、を備え、弾性部材53,54それぞれの基端部53b(54b)側と先端部53a(54a)側が、軸体1を挟んで対向する位置に係止されている。
複数の弾性部材53,54は、同形状、同寸法の板状弾性部材であり、複数の弾性部材53,54それぞれの基端部53b(54b)側と先端部53a(54a)側は、軸体1にねじりモーメントが負荷されたときに、弾性部材53,54が軸体1の軸心1cに関して軸対称に変形可能な位置に係止されている。
支持部材51,52は、ブロック体55上に一体的に立設され、図2に示すように、支持部材51,52及びブロック体55は正面視形状が凹形状をなしている。図2に示すように、支持部材51,52は軸体1を挟んで鏡面対称をなす部分を有している。支持部材51,52は、軸体1にねじりモーメントが負荷されたときに、弾性部材53,54が軸体1の軸心1cに関して軸対称に変形可能な位置に配置されている。
前述したように、弾性部材53,54は同形状、同寸法の板状弾性部材であり、軸体1の周囲の半周領域を包囲するように湾曲した湾曲部53c,54cを有する。板状弾性部材53,53の板厚53t,54tは、板状弾性部材53,54の基端部53b,54bから先端部53a,54aに向かってそれぞれ連続的に減少している。
板状弾性部材53の基端部53bは支持部材51の左側面51sから軸体1に向かって支持部材51及び基端部53bを貫通するボルト57bとボルト57bに螺着されたナット57nによって支持部材51に固定されている。同様に、板状弾性部材54の基端部54bは支持部材52の右側面52sから軸体1に向かって支持部材52及び基端部54bを貫通するボルト58bとボルト58bに螺着されたナット58nによって支持部材52に固定されている。
板状弾性部材53の先端部53aは、ボルト59によって軸体1の外周面に固定され、板状弾性部材54の先端部54aは、ボルト56によって軸体1の外周面に固定されている。図1,図2に示すように、一方の板状弾性部材53の基端部53b及び先端部53aと、他方の板状弾性部材54の基端部54b及び先端部54aとは、軸体1の軸心1cと直交する仮想直線L上で直列をなすように配置されている。
正逆微動回転弾性軸受50においては、軸体1を挟んで対向するように配置された一対の板状弾性部材53,54によって軸体1を支持しているので、正逆微動回転する軸体1を一定位置に安定的に支持することができるだけでなく、軸体1に負荷されるねじりモーメントの大きさに比例した回転角を軸体1に付与することができ、ねじりモーメントに抗して回転角がゼロとなる定位置に軸体1を戻す復元力を付与することができる。
また、正逆微動回転している軸体1を支持する正逆微動回転弾性軸受50においては、互いに接触・離隔したり、微小領域で摺動したりする部分が存在しないので、稼働中の騒音・振動が極めて小さく、メンテナンス不要であり、また、正逆微動回転弾性軸受50は構成部品の点数が少ないので、構造の簡素化並びに小型化・軽量化を比較的容易に実現することが可能である。
次に、図5,図6に基づいて、図1~図4に示す正逆微動回転弾性軸受50を使用した繰り返しモーメント発生装置100について説明する。なお、図5,図6においては、視認性を高めるため、構成部材の一部(例えば、テーブル24や支持脚25など)を透明にして表示している部分がある。
図5,図6に示すように、繰り返しモーメント発生装置100は、供試体に繰り返しモーメントを負荷して疲労強度特性を試験する疲労試験機(図示せず)などに使用可能なものである。繰り返しモーメント発生装置100においては、前記疲労試験機にセットされた供試体(図示せず)に繰り返しモーメントを伝達する軸体1を正逆微動回転自在に保持するため、軸体1の両端部寄りの部分にそれぞれ正逆微動回転弾性軸受50,50が配置されている。正逆微動回転弾性軸受50,50は、テーブル24の上面に軸体1の軸心1c方向に所定距離を隔てて配置されている。
正逆微動回転弾性軸受50,50の間の領域において、軸体1の軸心1c方向に離れた位置にそれぞれ軸体1と直交する状態で一対の梃子部材3a,3bが軸体1に取り付けられ、梃子部材3a,3bが対向する領域において軸体1を挟んで対称をなす位置にそれぞれ軸体1と平行な軸心4c,5cを中心に回転自在な軸体4,5が設けられ、軸体4,5の一部には軸心4c,5cを中心に軸体4,5と共に回転する偏心重錘ロータ6,7が設けられている。
図6に示すように、偏心重錘ロータ6,7は、それぞれ軸体4,5の一部に設けられた拡径部6b,7bと、拡径部6b,7bに軸心4c,5cと直交する方向に開設された貫通状の雌ネジ孔6h,7hに軸体4,5と直交する状態で且つ軸体4,5と直交する方向に沿って移動可能な状態で挿通された偏心重錘部材6c,7cと、を備えている。
重錘部材6c,7cは、拡径部6b,7bを貫通するように螺合されたボルト部材6e,7eと、ボルト部材6e,7eの一方の端部に設けられた重錘6g,7gと、ボルト部材6e,7eを拡径部6b,7bに係止するためボルト部材6e,7eに螺合されたロックナット6d,7dと、を備えている。ボルト部材6e,7eの外周には雄ネジが形成され、重錘部材6c,7cの他方の端部には雄ネジ部分より拡径した短円柱形状のストッパ部6f,7fが設けられている。また、軸体4,5を同期して回転させる駆動手段であるモータ14を備えている。
外周に雄ネジを有するボルト部材6e,7eは、雌ネジ孔6h,7hを有する拡径部6b,7bを貫通した状態で螺合されており、ボルト部材6e,7eをその軸心周りに回転させて長手方向に移動させ、重錘6g,7gと軸体4,5の軸心4c,5cとの間の距離を変更することにより、重錘部材6c,7cの重心(図示せず)の位置を軸心4c,5cから離れたり、軸心4c,5cに近づけたりする方向に変更することができる。
図5に示すように、テーブル24は四角形平板状の部材であり、その四つのコーナ部24cの下面側に配置された四つの支持脚25により水平状態に保たれている。支持脚25は水平断面がL字状をなし、下面側に底板25bが設けられている。テーブル24の四つのコーナ部24cはそれぞれ四つの支持脚25の上面25aに載置した状態で固定され、四か所に位置する底板25bの上に四角形平板状のアンダーテーブル26が配置されている。
テーブル24の下方のアンダーテーブル26上には、二つの偏心重錘ロータ6,7を同期して回転させる駆動手段として、モータ14,中タイミングプーリ15,16、大タイミングプーリ18、小タイミングプーリ19a,19b並びにタイミングベルト21,22を備えている。モータ14が稼働すると、その回転力はギアボックス17を経由して回転軸14aに出力される。
モータ14により回転する回転軸14aには中タイミングプーリ15が取り付けられ、軸体1には中タイミングプーリ16並びに大タイミングプーリ18が軸受を介して回転自在に取り付けられている。回転軸14aは軸体1と平行をなし、モータ14側の中タイミングプーリ15は、軸体1側の中タイミングプーリ16の直下に位置し、中タイミングプーリ15,16が上下方向に直列をなすように対向配置されている。
軸体4,5には小タイミングプーリ19a,19bが取り付けられている。小タイミングプーリ19a,19bは大タイミングプーリ18を挟んで直列をなすように配置されている。小タイミングプーリ19a,19bのサイズ(外径)は互いに同一であり、中タイミングプーリ15,16のサイズ(外径)も互いに同一である。
中タイミングプーリ15と中タイミングプーリ16とはタイミングベルト21で連係され、小タイミングプーリ19a,19b及び大タイミングプーリ18はタイミングベルト22で連係されている。
モータ14を稼働させると、回転軸14aに一体的に取り付けられた中タイミングプーリ15が回転し、中タイミングプーリ15の回転はタイミングベルト21を介して中タイミングプーリ16に伝達されるので、中タイミングプーリ16は回転軸14aと同じ方向に同じ回転数で回転する。中タイミングプーリ16の回転は、軸体1を介して中タイミングプーリ15と一体化した大タイミングプーリ18に伝達される。
大タイミングプーリ18の回転はタイミングベルト22を介して小タイミングプーリ19a,19bに伝達されるので、小タイミングプーリ19a,19bがそれぞれ取り付けられた軸体4,5は互いに同じ方向に同じ回転数で回転し、これにより、二つの偏心重錘ロータ6,7も互いに同期して同じ方向に同じ回転数で回転する。なお、繰り返しモーメント発生装置100において、二つの偏心重錘ロータ6,7の回転中心線はそれぞれ軸体4,5の軸心4c,5cと同一である。
図5に示す繰り返しモーメント発生装置100においては、二つの偏心重錘ロータ6,7が、それぞれの重錘部材6c,7cの重心の偏心方向(図6に示す遠心力6a,7aの方向)がそれぞれの軸体4,5の軸心4c,5cを中心に互いに180度異なるように配置されている。従って、二つの偏心重錘ロータ6,7は、それぞれの遠心力6a,7aの方向が回転中心線(軸心4c,5c)を中心に互いに180度異なる関係を維持しながら回転する。
重錘部材6c,7cの重心が軸心4c,5cから偏心した状態において、モータ14の駆動力により回転する軸体4,5の回転に伴って偏心重錘ロータ6,7が回転すると、重錘部材6c,7cも軸心4c,5cを中心に回転し、重錘部材6c,7cの重心の偏心量と回転数で決まる大きさの遠心力6a,7aがボルト部材6e,7eの軸心方向に発生する。この遠心力6a,7aが作用する方向は軸心4c,5cを中心に回転するので、回転に伴って遠心力6a,7aの方向は上下左右に変化する。
このように、二つの偏心重錘ロータ6,7が、それぞれ回転中心線(軸心4c,5c)を中心に回転することによって振動が生じ、この振動は軸体4,5を介して梃子部材3a,3bの両端部分を交互に上下振動させるので、梃子部材3a,3bは軸体1の軸心1cを中心に細かいシーソー運動を繰り返し、これにより、梃子部材3a,3bと一体化された軸体1は細かい正逆微動回転を繰り返す。従って、軸体1の軸心1cの延長上に供試体(図示せず)をセットしておけば、この供試体に対して繰り返し荷重(繰り返しモーメント)を負荷することができる。
繰り返しモーメント発生装置100において、重錘部材6c、7cの重心の偏心量を同一に設定しておけば、遠心力6a,7bは常に大きさが同じで互いに平行で逆向きに作用するので、偏心重錘ロータ6,7を一定の回転数で回転させれば正弦波の繰り返し偶力(モーメント)が発生する。これにより、軸体1の延長上にセットされた供試材(図示せず)に繰り返しモーメントが負荷されるので、供試体の疲労試験を行うことができる。
また、重錘部材6c、7cの重心の偏心量を同一に設定しておけば、遠心力6a,7bは常に大きさが同じで互いに平行で逆向きに作用するので、偏心重錘ロータ6,7がいかなる位置にあっても並進運動の原因となる力の成分は常に相殺され、振動は生じない。これにより、軸体1および軸体を支える正逆微動回転弾性軸受50には常に軸心1cに関して軸対称のモーメントだけが伝わるので、軸体1の軸心1cは不動を保つ。
繰り返しモーメント発生装置100の一部をなす正逆微動回転弾性軸受50においては、軸体1を挟んで対称を成すように配置された一対の板状弾性部材53,54によって軸体1を支持しているので、正逆微動回転する軸体1を一定位置に安定的に支持することができるだけでなく、軸体1に負荷されるねじりモーメントの大きさに比例した回転角を軸体1に付与することができ、ねじりモーメントに抗して回転角がゼロとなる定位置に軸体1を戻す復元力を付与することができる。
また、繰り返しモーメント発生装置100において正逆微動回転している軸体1を支持する正逆微動回転弾性軸受50には、互いに接触・離隔したり、微小領域で摺動したりする部分が存在しないので、稼働中の騒音・振動が極めて小さく、メンテナンス不要であり、また、正逆微動回転弾性軸受50を構成する部品点数が少ないので、構造の簡素化並びに小型化・軽量化を比較的容易に実現することが可能である。
次に、図7~図14に基づいて、本発明のその他の実施形態である正逆微動回転弾性軸受60,70,80,90について説明する。なお、図7~図14に示す正逆微動回転弾性軸受60,70,80,90を構成する部分において、前述した正逆微動回転弾性軸受50の構成部分と共通する部分については、図1~図4中に示す符号と同符号を付して説明を省略しているところがある。
図7,図8に示す正逆微動回転弾性軸受60は、短円筒形の支持部材61の内周面に突設された複数の支持部61a,61bと、支持部61a,61bにそれぞれ基端部53b,54b側が係止され、軸体1に着脱可能な短円筒形のボス62の外周に先端部53a,54a側が係止された板状弾性部材53,54と、を備えている。板状弾性部材53,54は同形状、同サイズであり、ボス62の中心軸(図示せず)と支持部材61の中心軸とは一致するように配置されている。ボス62に開設された貫通孔62aに軸体1を挿入し、キー溝1b,62bの位置を合わせてキー(図示せず)を差し込めばボス62と軸体1とは一体的に固定される。
支持部材61の内周面に180度間隔を置いて形成された支持部61a,61bは軸体1(ボス62)を挟んで鏡面対称をなしている。湾曲部53c,54cを有する板状弾性部材53,54のそれぞれの基端部53b(54b)側と先端部53a(54a)側が、軸体1(ボス62)を挟んで対向する位置に係止されている。
正逆微動回転弾性軸受60は、軸体1が挿入・離脱可能な貫通孔62aを有するボス62を備えているので、正逆微動回転弾性軸受60を単品の製品として市場に流通させることができる。また、支持部材61の外周面の一部にキー溝61cが設けられている。正逆微動回転弾性軸受60の用途、使用目的などは限定しないが、例えば、繰り返しモーメント発生装置などの各種装置に取り付けて使用可能であり、図1に示す正逆微動回転弾性軸受50と同様の作用、効果を発揮する。
次に、図9,図10に示す正逆微動回転弾性軸受70においては、多角形(六角形)リング状の支持部材71の内側に3個の板状弾性部材73,74,75並びに軸体1が配置されている。板状弾性部材73,74,75は同形状、同寸法であり、図1に示す板状弾性部材51,52と同様の形状、機能を有している。
3個の板状弾性部材73,74,75の基端部73b,74b,75b側は、支持部材71の内周面に、軸体1の軸心1cを中心に60度間隔を置いて配置され、それぞれ複数のボルトナット72で支持部材71に固定されている。板状弾性部材73,74,75の先端部73a,74a,75a側は、軸体1の外周面に、軸心1cを中心に60度間隔を置いて配置され、それぞれ複数のボルト76で軸体1に固定されている。板状弾性部材73,74,75の基端部73b,74b,75b側と、先端部73a,74a,75a側は、それぞれ軸体1を挟んで対向する位置に係止されている。
正逆微動回転弾性軸受70の用途や使用目的などは限定しないが、例えば、繰り返しモーメント発生装置などの各種装置に取り付けて使用可能であり、図1に示す正逆微動回転弾性軸受50と同様の作用、効果を発揮する。なお、正逆微動回転弾性軸受70においては、多角形(六角形)リング状の支持部材71の内側に3個の板状弾性部材73,74,75を配置しているが、これに限定するものではなく、4個以上の板状弾性部材を配置することもできる。
次に、図11,図12に示す正逆微動回転弾性軸受80は、正逆方向に微動回転する軸体1の周囲に配置された支持部材81,82と、支持部材81,82にそれぞれ基端部53b,54b側が係止され、軸体1の外周に先端部53a,54a側が係止された複数の弾性部材53,54と、を備え、弾性部材53,54それぞれの基端部53b,54b側と先端部53a,54a側が、軸体1を挟んで対向する位置に係止されている。複数の弾性部材53,54は、同形状、同寸法の板状弾性部材である。支持部材81,82はブロック体85上に一体的に立設され、図12に示すように、支持部材81,82及びブロック体85は正面視形状が凹形状をなしている。
図11,図12に示すように、正逆微動回転弾性軸受80は、図1に示す正逆微動回転弾性軸受50を左右対称に軸体1の軸心方向に沿って二連配置したものと同様の機能を有している。このように複数の弾性部材53,54を並列配置することにより、微小角度で正逆方向に回転を繰り返す軸体1を支持する弾性力を高めることができる。なお、弾性部材53,54の形状は任意に設定することができ、板厚や板幅は一定である必要はなく、基端部から先端部まで自由に変化させることができるが、同じ形状・寸法の弾性部材を等間隔で配置すれば同等の機能を発揮する。
次に、図13,図14に示す正逆微動回転弾性軸受90においては、多角形(四角形)リング状の支持部材91の内側に2個のコイルバネ93,94並びに軸体1が配置されている。コイルバネ93,94は同形状、同寸法であり、コイルバネ93,94の基端部93b,94b側はそれぞれ支持部材91の内周面に係止され、コイルバネ93,94の先端部93a,94a側はそれぞれ平板状の連結部材95,96を介して軸体1の外周面に係止されている。
コイルバネ93,94は、それぞれの伸縮方向(長手方向)93s,94sが軸体1を挟んで互いに平行をなすように配置され、連結部材95,96は軸体1の外周面に180度間隔を置いた位置に固定されている。連結部材95,96は軸体1の軸心1cから軸体1の半径方向に突出するように固定され、コイルバネ93,94の伸縮方向(長手方向)93s,94sは連結部材95,96の面方向と直交している。
正逆微動回転弾性軸受90は、図1に示す正逆微動回転弾性軸受50と同様に使用することができ、同様の作用効果を得ることができる。また、正逆微動回転弾性軸受90を構成するコイルバネ93,94はシンプルな形状であり、入手容易な汎用部品であるため、正逆微動回転弾性軸受90は構造の簡素化、製作コストの軽減を図ることができる。
なお、図1~図14に基づいて説明した正逆微動回転弾性軸受50,60,70,80,90は、本発明に係る正逆微動回転弾性軸受を例示するものであり、本発明に係る正逆微動回転弾性軸受は前述した正逆微動回転弾性軸受50,60,70,80,90に限定されない。
本発明に係る正逆微動回転弾性軸受は、微小な角度で正逆微動回転を繰り返す軸体を支持する機構として様々な機械装置において広く利用することができる。
1,4,5 軸体
1b,61c,62b キー溝
1c,4c,5c 軸心
3a,3b 梃子部材
6,7 偏心重錘ロータ
6a,7a 遠心力
6b,7b 拡径部
6c,7c 重錘部材
6d,7d ロックナット
6e,7e ボルト部材
6f,7f ストッパ部
6g,7g 重錘
6h,7h,38 貫通孔
14 モータ
14a 回転軸
15,16 中タイミングプーリ
17 ギアボックス
18 大タイミングプーリ
19a,19b 小タイミングプーリ
21,22 タイミングベルト
24 テーブル
24c コーナ部
25 支持脚
25a 上面
25b 底板
26 アンダーテーブル
50,60,70,80,90 正逆微動回転弾性軸受
51,52,61,71,81,82,91 支持部材
51s 左側面
52s 右側面
53,54,73,74,75 弾性部材(板状弾性部材)
53a,54a,73a,74a,75a 先端部
53b,54b,73b,74b,75b 基端部
53c,54c 湾曲部
53t,54t 板厚
55,85 ブロック体
56,57b,58b,59,76 ボルト
57n,58n ナット
61a,61b 支持部
62 ボス
62a 貫通孔
72 ボルトナット
93,94 コイルバネ
93s,94s 伸縮方向(長手方向)
95,96 連結部材
100 繰り返しモーメント発生装置

Claims (8)

  1. 正逆方向に微動回転する軸体の周囲に配置された支持部材と、
    前記支持部材に基端部側が係止され、前記軸体の外周に先端部側が係止された複数の弾性部材と、を備え、
    前記軸体にねじりモーメントが負荷されたとき前記弾性部材が前記軸体の軸心に関して軸対称に変形可能な位置に、前記弾性部材の基端部側と先端部側が係止された正逆微動回転弾性軸受。
  2. 前記弾性部材の基端部側と先端部側が、前記軸体を挟んで対向する位置に係止された請求項1記載の正逆微動回転弾性軸受。
  3. 前記軸体にねじりモーメントが負荷されたとき前記弾性部材が前記軸体の軸心に関して軸対称に変形可能な位置に、前記支持部材が配置された請求項1または2記載の正逆微動回転弾性軸受。
  4. 前記支持部材が、前記軸体を挟んで鏡面対称をなす部分を有する請求項1~3の何れかの項に記載の正逆微動回転弾性軸受。
  5. 複数の前記弾性部材が、前記軸体の周囲の半周領域を包囲するように湾曲した湾曲部を有する板状弾性部材である請求項1または2記載の正逆微動回転弾性軸受。
  6. 前記板状弾性部材が、前記板状弾性部材の板厚が基端部から先端部に向かって減少した部分を有する請求項5記載の正逆微動回転弾性軸受。
  7. 複数の前記弾性部材がコイルバネである請求項1,3,4の何れかの項に記載の正逆微動回転弾性軸受。
  8. 前記軸体にねじりモーメントが負荷されたときの前記軸体の回転に伴う複数の前記弾性部材の変形が、前記軸体の軸心に関して軸対称をなすように、複数の前記弾性部材を配置した請求項1~7の何れかの項に記載の正逆微動回転弾性軸受。
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