JP2022057307A - アンモニア代謝促進剤 - Google Patents

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卓広 蓮村
Takahiro Hasumura
みずき 綱川
Mizuki Tsunakawa
慶彦 峯岸
Yoshihiko Minegishi
真純 岩下
Masumi Iwashita
浩二郎 橋爪
Kojiro Hashizume
幸一 三澤
Koichi Misawa
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Abstract

【課題】優れたアンモニア代謝改善作用を有する素材の提供。【解決手段】ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とするアンモニア代謝促進剤。さらには持久力向上剤、抗疲労剤、認知機能改善剤。認知機能の改善がアンモニアの過剰蓄積を伴う認知能低下の改善であり、アルツハイマー型認知症に伴う認知能低下の改善であり、アルツハイマー病の予防または改善剤。またヘスペリジン類とオルニチンとの質量比が1:0.1~10である。【選択図】なし

Description

本発明は、体内のアンモニア代謝を促進する素材に関する。
体内のアンモニアは、主にタンパク質代謝または運動による筋肉の分解などにおけるアミノ酸の異化の過程で発生する。アンモニアは、ピルビン酸からアセチルCoAへの酸化を阻害して疲労を起こさせる(非特許文献1参照)。また、アンモニアが神経系の機能低下をもたらして中枢性疲労の原因になることや、筋肉での乳酸の蓄積を促進して筋肉疲労を促すことが知られている(特許文献1)。
体内のアンモニアは、肝臓の尿素回路により無毒な尿素へと変換され、尿中に排出される。アルギニン、オルニチンおよびシトルリンは、アンモニアを無毒な尿素に変換する肝臓の尿素回路に関与している。尿素回路に関与するアミノ酸であるオルニチン、シトルリンまたはアルギニンにより血中アンモニアの上昇が抑制されることが報告されている(特許文献2、3、および非特許文献1)。生体内ではオルニチンからシトルリンが合成され、シトルリンはアルギニンへと変換される。オルニチンにより血中アンモニアの上昇が抑制されることや、疲労が改善するという報告がある(特許文献2参照)。またシトルリン摂取により血中アルギニンが上昇することや、脳疲労が改善することが報告されている(特許文献3、4)。
持久力は運動競技において必要とされるだけでなく、我々の日常生活において、歩く、走る等の単純な動作や、筋肉労作を繰り返し行う労働においても必要不可欠なものである。持久力の低下は、特に高齢者において、日常動作の困難の原因となり、生活の質(quality of life:QOL)に重大な悪影響をもたらす。持久力の向上には運動トレーニングが有効であることは広く認識されているが、時間の確保やモチベーションの維持の困難さから、また高齢者においては怪我の恐れがあるため、トレーニングによる持久力の維持または向上は決して容易なことではない。
持久力向上または疲労を防止する作用を有する成分として、各種アミノ酸、例えば、オルニチン(特許文献2)、シトルリン(非特許文献1)、シトルリンとアルギニンの併用(特許文献3)、アルギニン、オルニチンおよびシトルリンの併用(非特許文献2)などが報告されている。また、アンモニア代謝を促進し、持久力向上、疲労を防止する作用を有する成分として、カテキン類とオルニチンの併用が報告されている(特許文献5)。
また、アンモニアは、脳機能に対する毒性が実証されているヒト組織の代謝の正常な最終産物であり、例えば、肝機能低下による血中アンモニア上昇が脳機能を低下することは、肝性脳症として知られている。また、従来から、血中アンモニアレベルとアルツハイマー病との間の関連性が様々提唱・示唆されており(非特許文献3-7)、最近、アンモニア曝露の持続時間及び大きさに依存して、脳アンモニアの上昇は、記憶機能障害、認知及び空間学習障害を含むアルツハイマー病に共通する典型的な神経学的症状を引き起こすこと、病態生理学的には、ミトコンドリア機能障害、細胞グルコース代謝の崩壊、神経伝達の低下及び炎症反応が起こることが報告され、慢性的に上昇したアンモニアレベルがアルツハイマー病の発症に関連するとの従来の推定が妥当であることが報告されている(非特許文献8)。
非特許文献8においては、アルツハイマー病の脳とアンモニアの関係について以下のように考察されている。脳では、正常又は高アンモニア性状態のいずれかにおいて、グルタミン合成酵素(1-グルタミン酸:アンモニアリガーゼ(ADP形成;EC6.3.1.2))(GS)によるグルタミンのATP依存性形成の経路は、主にアンモニア除去に使用される。アルツハイマー病の脳において、皮質におけるAβ及び老人斑(SP)の細胞外沈着密度は、Aβの神経毒性を増強するだけでなく、それと相互作用することによってGSの酸化的構造変化を誘発する。これは、アストロサイトのGS活性の喪失を引き起こし、脳のアンモニアクリアランス機構(グルタメート-グルタミンサイクル)及びアストロサイトの障害を誘発する。
すなわち、非特許文献8においては、アルツハイマー病の脳におけるAβ及び老人斑(SP)の細胞外沈着は、それ自体が神経障害を引き起こすだけでなく、脳のアンモニアクリアランス能力も低下させ、認知機能低下を引き起こすことが示され、アルツハイマー病におけるアンモニア低減の重要性が提案されている。
さらに、非特許文献8においては、大量の乳酸菌を含む食事がアルツハイマー病の治療に効果があることが記載され、その機序は、乳酸菌により消化管からのアンモニア産生又は吸収が抑制され、血中アンモニア濃度の低下をもたらしたためと考察されている。
したがって、末梢に作用して血中アンモニア濃度を低下させることがアルツハイマー病の治療に効果があると考えられる。
一方、ヘスペリジン類は、柑橘類に多く含まれるフラボノイドであり、毛細血管の強化作用、血流改善作用、抗アレルギー作用などの生理作用を有することが報告されている。しかしながら、アンモニア代謝に対するヘスペリジンの作用に関する報告はない。また、オルニチンと組み合わせた場合の作用効果も報告されていない。
特開2000-239179号公報 特開2011-132174号公報 国際公開公報第2009/048148号 特開2013-060406号公報 特開2018-203719号公報
Takeda et al, J Nutr Sci Vitaminol, 2011, 57:246-250 Meneguello et al, Cell Biochem Funct, 2003, 21:85-91 Fisman M. et.al., J. Am. Geriatr. Soc., 1989, 37, 1102-1102 Fisman M. et.al., AM. J. PSYCHIATRY, 1985, 142, 71-73 Hoyer S., ADV. EXP. MED. BIOL., 1994, 368, 197-205 Seiler N., Neurochem. Int., 2002, 41, 189-207 Seiler N., Neurochem Res., 1993, 18, 235-245 Jin Y.Y. et.al., Nutrients, 2018, 10, 564
本発明は、優れたアンモニア代謝促進作用を有する素材を提供することに関する。
本発明者らは、ヘスペリジン類とオルニチンとを併用することにより、ヘスペリジン類単独またはオルニチン単独の場合と比べて、肝細胞におけるアンモニア代謝が顕著に向上することを見出した。
したがって、本発明は、ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とするアンモニア代謝促進剤を提供する。
また本発明は、ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする持久力向上剤を提供する。
また本発明は、ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする抗疲労剤を提供する。
また本発明は、ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする認知機能改善剤を提供する。
また本発明は、ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とするアルツハイマー病の予防または改善剤を提供する。
さらに本発明は、ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とするアンモニア代謝促進用食品を提供する。
また本発明は、ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする持久力向上用食品を提供する。
また本発明は、ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする抗疲労用食品を提供する。
また本発明は、ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする認知機能改善用食品を提供する。
また本発明は、ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とするアルツハイマー病の予防または改善用食品を提供する。
本発明によると、体内のアンモニア代謝を促進することができ、持久力向上、疲労の軽減、認知機能改善、認知機能の低下を伴う障害、例えばアルツハイマー病の予防または改善が可能となる。
ヘスペリジンおよびオルニチンがヒトiPS細胞由来肝細胞のアンモニア代謝(尿素産生量)に及ぼす影響。横軸はヒト肝細胞培養培地、縦軸は該培地中の尿素濃度を表す。データは平均値±SE(n=4)、*p<0.05(Dunnett test, vs. 対照群)。 ヘスペリジン類およびオルニチンがヒトiPS細胞由来肝細胞のアンモニア代謝(尿素産生量)に及ぼす影響。横軸はヒト肝細胞培養培地、縦軸は該培地中の尿素濃度を表す。データは平均値±SE(n=4)、*p<0.05(Dunnett test, vs. 対照群)。 尿素回路活性化物質がヒトiPS細胞由来肝細胞のアンモニア代謝(尿素産生量)に及ぼす影響。横軸はヒト肝細胞培養培地、縦軸は該培地中の尿素濃度を表す。データは平均値±SE(n=4)、*p<0.05(t-test)。
本明細書中で引用された全ての特許文献、非特許文献、およびその他の刊行物は、その全体が本明細書中において参考として援用される。
本明細書において、「非治療的」とは、医療行為を含まない、すなわち人間を手術、治治療または診断する方法を含まない、より具体的には医師、または医療従事者もしくは医師の指示を受けた者が人間に対して手術、治療または診断を実施する方法を含まない概念である。
本明細書において、「予防」とは、個体における疾患もしくは状態の発症の防止、抑制または遅延、あるいは個体の疾患もしくは状態の発症の危険性を低下させることをいう。また本明細書において、「改善」とは、疾患もしくは状態の好転、疾患もしくは状態の悪化の防止、抑制または遅延、あるいは疾患もしくは状態の進行の逆転、防止、抑制または遅延をいう。
本明細書において、「運動」とは、例えば、スポーツ、トレーニング、有酸素運動等の運動競技(狭義の運動)、および筋肉労作を伴う労働、日常の動作、等を含む広義の身体運動をいう。本明細書においては、「運動」は、アスリートまたは狭義の運動を行う者に関して使用される場合、好ましくは狭義の運動を意味し得、一方「運動」が中高年、高齢者、病弱者、疾病者、疾病からの回復期にある者に関して使用される場合、好ましくは筋肉労作を伴う労働または日常の動作を意味し得る。
本明細書において、「持久力」とは、上記「運動」に対する持久力をいい、「持久力向上」とは、持久力の増進および持久力の低下の抑制を含む概念である。また本明細書において、「抗疲労」とは、上記「運動」によって生じる疲労を抑制またはその回復を促進することをいう。運動による疲労の抑制またはその回復の促進は、持久力の向上をもたらす。
本明細書において、「認知機能」とは、記憶、学習、思考、注意または知覚、言語、時空間認識、見当識、その他抽象的事象の認知または総合判断能力、および実行能力などが挙げられ、好ましくは記憶または学習能力、総合判断能力、および実行能力が挙げられる。
「認知機能の改善」とは、認知機能の維持・向上、認知機能の低下に伴う各種症状(認知機能障害)の緩和・治癒を意味する。斯かる認知機能障害を呈する疾患または状態としては、例えば、認知症(例、老人性認知症、アルツハイマー病、脳血管性認知症、外傷後認知症の他、脳腫瘍、慢性硬膜下血腫、正常圧脳水腫、髄膜炎、パーキンソン病等の種々の疾患により生じる認知症)、非認知症性の認知障害(例、軽度認知障害(MCI))、記憶又は学習障害(例、脳発達障害に伴う記憶及び学習障害)等が挙げられるが、好ましくは、アルツハイマー病またはアルツハイマー型認知症である。
本明細書において、「ヘスペリジン類」とは、ヘスペリジン、ヘスペリジンのメチル化物(メチルヘスペリジン)、およびヘスペリジンに糖が結合した糖付加物(ヘスペリジン糖付加物)からなる群より選択される少なくとも1種を意味する。
ヘスペリジンは、ヘスペレチン(5,7,3'-トリヒドロキシ-4'-メトキシフラバノン)の7位の水酸基にルチノース(L-ラムノシル-(α1→6)-D-グルコース)がβ結合した配糖体である。
ヘスペリジンは、化学合成や酵素反応を利用して公知の方法により工業的に製造することができる。また、ヘスペリジンを含有する天然物、好ましくは植物から抽出することによって得ることもできる。
ヘスペリジンとして市販のヘスペリジン含有製剤を使用してもよく、例えば、「ヘスペリジン」(浜理薬品工業株式会社)、「ヘスペリジン」(アルプス薬品工業株式会社)等が挙げられる。
メチルヘスペリジンのメチル化の位置、個数は特に限定されない。メチルヘスペリジンとしては、主に、カルコン型化合物(1)およびフラバノン型化合物(2)が含まれることが知られており、その構成成分として、例えば以下に示す構造のものが挙げられる。
Figure 2022057307000001
(式中、Rは、水素原子もしくはメチル基を表す)
ここで、医薬品添加物及び食品添加物としてのメチルヘスペリジンは、主に、化合物(3)および(4)の混合物として取り扱われている。
Figure 2022057307000002
(式中、Glは、グルコース残基、Rhは、ラムノース残基を表す。また、Gl-2は、グルコース残基の2位((3-1)の場合、3位も含む)、Rh-2は、ラムノース残基の2位を表す。)
本発明において、メチルヘスペリジンは、上記で示したカルコン型化合物(1)とフラバノン型化合物(2)の両方を含むものでもよいし、また、それぞれの片方のみを含むものでもよい。
本発明において、より好適なメチルヘスペリジンとしては、化合物(3)と化合物(4)の混合物が挙げられる。
メチルヘスペリジンは、公知の方法、例えば、ヘスペリジンを水酸化ナトリウム水溶液に溶かし、そのアルカリ溶液に対応量のジメチル硫酸を作用させ、反応液を硫酸で中和し、n-ブチルアルコールで抽出し、溶媒を留去したのち、イソプロピルアルコールで再結晶することにより製造できるが(崎浴、日本化學雑誌、79、733-6(1958))、その製造法はこれに限るものではない。
メチルヘスペリジンとして市販のメチルヘスペリジン含有製剤を使用してもよく、例えば、「メチルヘスペリジン」(東京化成工業株式会社)、「ヘスペリジンメチルカルコン」(Sigma社)、「メチルヘスペリジン」(浜理薬品工業株式会社)、「メチルヘスペリジン」(昭和電工株式会社)、「メチルヘスペリジン」(アルプス薬品工業株式会社)等が挙げられる。
ヘスペリジン糖付加物は、ヘスペリジンの糖部分(ルチノース部分)に別の糖、例えばグルコース、マルトース、フルクトース、ラムノース、ラクトース等を結合させた化合物である。本発明において、ヘスペリジンの糖付加物は、溶解性の観点から、ヘスペリジンに1個~10個のグルコースが結合したグルコシルヘスペリジンが好ましく、更にグルコース1個が結合したモノグルコシルヘスペリジンが好ましい。グルコースの付加数は分布を持っていてもよく、ヘスペリジン1モルに対するグルコースの平均付加モル数は1~10が好ましい。
ヘスペリジン糖付加物は、公知の方法、例えば、ヘスペリジンに糖供与体の存在下、糖転移酵素を作用させることにより製造できるが(特許第3060227号明細書等の記載を参照)、その製造法はこれに限るものではない。
グルコシルヘスペリジンとして市販のグルコシルヘスペリジン含有製剤を使用してもよく、例えば、モノグルコシルヘスペリジン(「αGヘスペリジン PA-T」(東洋精糖株式会社)、「林原ヘスペリジン(登録商標)S」(林原株式会社)等が挙げられる。
本発明において、オルニチンは、遊離体またはその塩の形態で使用することができる。オルニチンは、L-体、D-体、DL-体、およびそれらの混合物のいずれであってもよいが、好ましくはL-体である。
オルニチンの塩としては、酸付加塩、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン付加塩、アミノ酸付加塩等が挙げられる。当該酸付加塩としては、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、および酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、乳酸塩、α-ケトグルタル酸塩、グルコン酸塩、カプリル酸塩等の有機酸塩が挙げられる。当該金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、亜鉛塩等が挙げられる。当該アンモニウム塩としては、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム等の塩が挙げられる。当該有機アミン付加塩としては、モルホリン、ピペリジン等の塩が挙げられる。当該アミノ酸付加塩としては、グリシン、フェニルアラニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸等の塩が挙げられる。このうち、ナトリウム塩、または塩酸塩が好ましい例として挙げられる。
当該オルニチンの遊離体またはそれらの塩は、それらを含む動植物から単離精製する方法、化学合成、発酵生産等により得ることができる。あるいは市販品を購入してもよい。
本発明においては、ヘスペリジン類およびオルニチンを併用することにより、ヘスペリジン類またはオルニチン単独での適用の場合と比べて、顕著に高いアンモニア代謝促進作用が達成される。前述の如く、アンモニアは、ピルビン酸からアセチルCoAへの酸化を阻害して疲労を起こさせる(前記非特許文献1)。また、運動による疲労の抑制またはその回復の促進は、持久力の向上をもたらす。さらに、前述の如く、高濃度のアンモニアが血中に蓄積し、その一部が脳内に移行することで様々な神経症状が引き起こされる。例えば、アンモニア曝露の持続時間及び大きさに依存して、脳アンモニアの上昇は、記憶機能障害、認知及び空間学習障害を含むアルツハイマー病に共通する典型的な神経学的症状を引き起こすこと、血中アンモニア濃度を低下することによりアルツハイマー病の治療に効果があることが報告されている(前記非特許文献8)。
したがって、優れたアンモニア代謝促進作用を有するヘスペリジン類およびオルニチンの組み合わせは、アンモニア代謝促進剤、持久力向上剤、抗疲労剤、認知機能改善剤(好ましくは、アンモニアの過剰蓄積を伴う認知機能低下の改善剤、アルツハイマー型認知症による認知機能低下の改善剤)、更にはアルツハイマー病の予防または改善剤となり得る。なお、本発明において、ヘスペリジン類およびオルニチンの組み合わせは、それらが生体内で協働できる限りにおいて、両成分が同時に投与されてもよく、又は各成分が別個に投与されてもよい。
一態様において、本発明は、ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とするアンモニア代謝促進剤を提供する。また本発明は、ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする持久力向上剤を提供する。また本発明は、ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする抗疲労剤を提供する。また本発明は、ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする認知機能改善剤を提供する。また本発明は、ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とするアルツハイマー病の予防または改善剤を提供する。
別の態様において、本発明は、アンモニア代謝促進剤、持久力向上剤、抗疲労剤、認知機能改善剤、またはアルツハイマー病の予防もしくは改善剤の製造のための、ヘスペリジン類およびオルニチンの使用を提供する。
一実施形態において、当該本発明のアンモニア代謝促進剤、持久力向上剤、抗疲労剤、認知機能改善剤、およびアルツハイマー病の予防または改善剤は、少なくともヘスペリジン類およびオルニチンを含有する組成物である。別の一実施形態において、当該本発明の剤は、ヘスペリジン類およびオルニチンから本質的に構成され得る。
また別の態様において、本発明は、アンモニア代謝促進、持久力向上、抗疲労、認知機能改善、またはアルツハイマー病の予防もしくは改善のための、ヘスペリジン類およびオルニチンの使用を提供する。好ましい実施形態において、該ヘスペリジン類およびオルニチンは、それらを含有する組成物の形態で使用される。
さらに別の態様において、本発明は、アンモニア代謝促進、持久力向上、抗疲労、認知機能改善、またはアルツハイマー病の予防もしくは改善に使用するための、ヘスペリジン類およびオルニチンの組み合わせを提供する。好ましい実施形態において、該ヘスペリジン類およびオルニチンの組み合わせは、それらを含有する組成物である。
ヘスペリジン類およびオルニチンを含有する組成物の例としては、後述する医薬品および医薬部外品、食品などが挙げられる。
当該本発明によるヘスペリジン類およびオルニチンの使用は、治療的使用および非治療的使用を含み得る。非治療的使用としては、例えば、日常生活における身体活動による疲労の軽減、筋肉労作を伴う労働における持続性向上や疲労軽減、狭義の運動の際の持久力向上、狭義の運動中またはその後における疲労からの回復促進、認知機能の維持や向上などの健康増進効果を得る目的で、医療行為としてではなく、ヘスペリジン類およびオルニチンを投与するかまたは摂取することが挙げられる。また例えば、非治療的使用としては、他者に、医療行為としてではなくヘスペリジン類およびオルニチンを投与または摂取させるために、上記健康増進効果の目的を謳ってヘスペリジン類およびオルニチンを提供することが挙げられる。
治療的使用としては、慢性疲労症候群、高アンモニア血症、肝性脳症などのアンモニアの過剰な蓄積によって生じる疾患もしくは状態の予防もしくは改善、またはアルツハイマー病などの認知機能障害を呈する疾患もしくは状態の予防もしくは改善に適用することが挙げられる。
本発明において、ヘスペリジン類およびオルニチンは、ヒトおよび非ヒト動物のいずれに対しても使用することができるが、好ましくはヒトに対する使用である。非ヒト動物としては、非ヒト哺乳動物、両生類、および軟骨魚類が挙げられ、非ヒト哺乳動物としては、例えば類人猿、その他霊長類、マウス、ラット、ウマ、ウシ、ブタ、ヒツジ、イヌ、ネコ、ハムスター、およびコンパニオン動物等が挙げられる。
なお別の態様において、本発明は、対象におけるアンモニア代謝促進方法を提供する。また本発明は、対象における持久力向上方法を提供する。また本発明は、対象における抗疲労方法を提供する。また本発明は、対象における認知機能改善方法を提供する。また本発明は、対象におけるアルツハイマー病の予防または改善方法を提供する。当該方法は、対象に、ヘスペリジン類およびオルニチンを有効量で投与することを含む。好ましい実施形態においては、ヘスペリジン類およびオルニチンを含む組成物が投与される。別の好ましい実施形態において、投与は経口投与である。
当該本発明の方法を適用する対象の例としては、アンモニア代謝促進、持久力向上、抗疲労、または認知機能改善を必要とする上述したヒトおよび非ヒト動物、ならびに、慢性疲労症候群、高アンモニア血症もしくは肝性脳症のなどのアンモニアの過剰な蓄積によって生じる疾患もしくは状態の予防もしくは改善、またはアルツハイマー病などの認知機能障害を呈する疾患もしくは状態の予防もしくは改善を必要とする、上述したヒトおよび非ヒト動物が挙げられる。
当該対象のさらなる例としては、日常生活における身体活動による疲労の軽減、筋肉労作を伴う労働における持続性向上や疲労軽減、狭義の運動の際の持久力の向上、狭義の運動中またはその後における疲労からの回復促進、認知機能の維持・向上などを必要とする、上述したヒトおよび非ヒト動物が挙げられる。
当該対象のさらなる例としては、高アンモニア血症によって引き起こされる状態、例えば、呼吸性アルカローシス(Respiratory alkalosis)、言語不明瞭(Slurred speech)、振戦(Tremors)、衰弱(Weakness)、筋緊張の増加または低下(Increased or decreased muscle tone)、運動失調(Ataxia)、低体温(Hypothermia)、発作(Seizure)、脳浮腫(Brain oedema)、昏睡(Coma)、脳幹圧迫(Brain stem compression)、頭痛を伴う錯乱(Confusion with headache)、悪心(Nausea)、嘔吐(Vomiting)、興奮(Agitation)、妄想と幻覚(Delusions and delirium)、過敏(irritability)、攻撃性(Aggression)、多動、奇行または自己傷害性行動(Hyperactive, bizarre or self-injurious behavior)、認知障害(Cognitive deficits)、タンパク質嫌悪(Protein aversion)、拒食(Anorexia)、成長遅延(Delayed growth)などの予防もしくは改善を必要とする上述したヒトおよび非ヒト動物が挙げられる。
当該対象のさらなる例としては、アンモニア蓄積による神経系の機能低下に伴う中枢性疲労の抑制、または該中枢性疲労による眠気もしくは倦怠感の抑制などを必要とする上述したヒトおよび非ヒト動物が挙げられる。
当該対象のさらなる例としては、血中アンモニア濃度の上昇に伴う症状または状態、例えば、不明瞭言語、無気力、こん睡、意識障害、視力不鮮明、発達障害、タンパク質誘導性の嘔吐、乳幼児における哺乳力低下など、の予防もしくは改善を必要とする上述したヒトおよび非ヒト動物が挙げられる。
当該対象のさらなる例としては、認知機能障害を呈する疾患もしくは状態、例えば、認知症(例、老人性認知症、アルツハイマー病、脳血管性認知症、外傷後認知症の他、脳腫瘍、慢性硬膜下血腫、正常圧脳水腫、髄膜炎、パーキンソン病等の種々の疾患により生じる認知症)、非認知症性の認知障害(例、軽度認知障害(MCI))、記憶又は学習障害(例、脳発達障害に伴う記憶及び学習障害)など、の予防または改善を必要とする上述したヒトおよび非ヒト動物が挙げられる。
あるいは、本発明のアンモニア代謝促進方法はインビトロ方法であってもよく、該インビトロ方法を適用する対象としては、上述したヒトまたは非ヒト動物由来の肝臓組織、培養肝細胞(例えば肝臓初代培養細胞)、iPS細胞由来肝細胞等を挙げることができる。
当該本発明の方法における投与の有効量は、対象のアンモニア代謝促進を達成できる量、または対象の持久力向上を達成できる量、または対象の抗疲労を達成できる量、または対象の認知機能改善を達成できる量、あるいは対象のアルツハイマー病の予防もしくは改善を達成できる量であり得る。アンモニア代謝レベルは、対象の血中アンモニア濃度、尿素産生量、肝細胞の培養培地のアンモニア濃度、尿素濃度などを測定することによって評価することができる。持久力や疲労耐性は、トレッドミル試験、自転車漕ぎ試験等の運動試験によって評価することができる。認知機能は、神経心理学的検査や脳画像検査によって評価することができる。一実施形態において、有効量とは、ヘスペリジン類およびオルニチンを投与した群のアンモニア代謝レベルを、未投与群と比べて統計的に有意に上昇させる量であり得る。また別の一実施形態において、有効量とは、ヘスペリジン類およびオルニチンを投与した個体群の血中アンモニア濃度を、未投与群と比べて統計学的に有意に低下させる量であり得る。さらに別の一実施形態において、有効量とは、ヘスペリジン類およびオルニチンを投与した個体群の運動時間を、未投与群と比べて統計的に有意に延長させる量であり得る。さらに別の一実施形態において、有効量とは、ヘスペリジン類およびオルニチンを投与した個体群の認知機能を、未投与群と比べて統計的に有意に向上させる量であり得る。
後記実施例においては、ヒトiPS細胞由来肝細胞の培養培地の尿素濃度を測定することによってアンモニア代謝レベルを評価している。ヒトiPS細胞由来肝細胞は、形態、発現タンパク質、代謝活性などにおいてヒト初代培養肝細胞に非常に近い特徴を示す上、均質な肝細胞を安定かつ大量に入手でき、生物学的試験結果の再現性が高い。後記実施例に示すように、ヒトiPS細胞由来肝細胞に尿素回路活性化物質を作用させたところ、培養培地の尿素濃度が有意に増加した。よって、ヒトiPS細胞由来肝細胞にて尿素回路が正常に機能していることが明らかとなり、ヒトiPS細胞由来肝細胞を用いた試験系が、アンモニア代謝レベルの評価に好適に用いられることが示された。ヒトiPS細胞由来肝細胞は、公知の方法により製造することができる。あるいは市販品を購入してもよく、かかる市販品としては、例えば、iCell(登録商標) Hepatocytes 2.0 01279株(富士フイルム和光純薬株式会社)、ReproHepato(商標)(株式会社リプロセル)等が挙げられる。
本発明において、ヘスペリジン類およびオルニチンは、医薬品、医薬部外品または食品(非ヒト動物用食品を含む)等に対して、アンモニア代謝促進、持久力向上、抗疲労、または認知機能改善の機能を付与するための有効成分として、あるいは慢性疲労症候群、高アンモニア血症、肝性脳症などのアンモニアの過剰な蓄積によって生じる疾患もしくは状態の予防もしくは改善、またはアルツハイマー病などの認知機能障害を呈する疾患もしくは状態の予防もしくは改善のための有効成分として、使用することができる。
当該医薬品(医薬部外品も含む)は、アンモニア代謝促進、持久力向上、抗疲労、または認知機能改善のため、あるいは慢性疲労症候群、高アンモニア血症、肝性脳症などのアンモニアの過剰な蓄積によって生じる疾患もしくは状態の予防もしくは改善、またはアルツハイマー病などの認知機能障害を呈する疾患もしくは状態を予防もしくは改善のための医薬品であり、ヘスペリジン類およびオルニチンを、当該機能のための有効成分として含有する。さらに、該医薬品は、該有効成分の機能が失われない限りにおいて、必要に応じて薬学的に許容される担体、または他の有効成分、薬理成分等を含有していてもよい。該医薬品は、ヘスペリジン類およびオルニチンを含む1つの組成物として提供されてもよく、または、ヘスペリジン類またはオルニチンを含む複数の組成物の組み合わせとして提供されてもよい。
当該医薬品(医薬部外品も含む)の投与形態は、経口投与および非経口投与の何れであってもよいが、経口投与が好ましい。該医薬品の剤形は、経口または非経口的に投与可能な剤形であれば特に限定されず、例えば注射剤、坐剤、吸入剤、経皮吸収剤、各種外用剤、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤、シロップ剤等の何れでもよく、また、このような種々の剤形の製剤は、ヘスペリジン類およびオルニチンを、薬学的に許容される担体(例えば賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、嬌味剤、香料、被膜剤、希釈剤等)、他の薬効成分等と適宜組み合わせて、定法に従って調製することができる。
当該食品は、アンモニア代謝促進、持久力向上、抗疲労、または認知機能改善の機能を提供するための食品であり、ヘスペリジン類およびオルニチンを、当該機能のための有効成分として含有する。該食品には、アンモニア代謝促進、持久力向上、抗疲労、または認知機能改善をコンセプトとし、必要に応じてその旨を表示した病者用食品、および栄養機能食品、特定保健用食品、機能性表示食品等の保健機能食品が包含される。
本発明により提供される食品は飲料を含む。したがって、当該食品を飲食品と言い換えることができる。当該食品の形態は、固形、半固形または液状(例えば飲料)であり得る。食品の例としては、パン類、麺類、飯類、クッキー等の菓子類、ゼリー類、乳製品、スープ類、冷凍食品、インスタント食品、でんぷん加工製品、加工魚肉製品、その他加工食品、調味料、栄養補助食品、およびお茶やコーヒー飲料、果実飲料、炭酸飲料、ゼリー状飲料等の飲料、ならびにそれらの原料が挙げられる。あるいは、該食品は、錠剤、カプセル、顆粒、粉末、液剤、シロップなどの経口投与製剤の形態を有するサプリメントであってもよい。該食品は、ヘスペリジン類およびオルニチンを含む1つの組成物として提供されてもよく、または、ヘスペリジン類またはオルニチンを含む複数の組成物の組み合わせとして提供されてもよい。
当該食品は、ヘスペリジン類およびオルニチンを、任意の食品材料または食品に許容される添加物(例えば溶剤、軟化剤、油、乳化剤、防腐剤、香科、甘味料、安定剤、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、保湿剤、増粘剤、固着剤、分散剤、湿潤剤等)と適宜組み合わせて、定法に従って調製することができる。
当該医薬品(医薬部外品も含む)中におけるヘスペリジン類の含有量は、特に限定されないが、ヘスペリジン換算で、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上、さらに好ましくは3質量%以上であり、かつ好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下である。さらに、当該含有量の例として、0.1~20質量%、0.1~10質量%、0.1~5質量%、1~20質量%、1~10質量%、1~5質量%、3~20質量%、3~10質量%、および3~5質量%が挙げられる。
当該医薬品(医薬部外品も含む)中におけるオルニチンの含有量は、特に限定されないが、オルニチン遊離体換算で、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは3質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは9質量%以上であり、かつ好ましくは60質量%以下、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下である。さらに、当該含有量の例として、0.3~60質量%、0.3~30質量%、0.3~20質量%、0.3~15質量%、3~60質量%、3~30質量%、3~20質量%、3~15質量%、5~60質量%、5~30質量%、5~20質量%、5~15質量%、9~60質量%、9~30質量%、9~20質量%、および9~15質量%が挙げられる。
当該医薬品(医薬部外品も含む)においては、上記に挙げたヘスペリジン類の濃度(0.1~20質量%、0.1~10質量%、0.1~5質量%、1~20質量%、1~10質量%、1~5質量%、3~20質量%、3~10質量%、および3~5質量%)のいずれかと、上記に挙げたオルニチン濃度(0.3~60質量%、0.3~30質量%、0.3~20質量%、0.3~15質量%、3~60質量%、3~30質量%、3~20質量%、3~15質量%、5~60質量%、5~30質量%、5~20質量%、5~15質量%、9~60質量%、9~30質量%、9~20質量%、および9~15質量%)のいずれかを、任意に組み合わせることができる。
当該食品中におけるヘスペリジン類の含有量は、特に限定されないが、ヘスペリジン換算で、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上であり、かつ好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下である。さらに、当該含有量の例として、0.05~10質量%、0.05~5質量%、0.05~1質量%、0.1~10質量%、0.1~5質量%、0.1~1質量%、1~10質量%、および1~5質量%が挙げられる。
当該食品中におけるオルニチンの含有量は、特に限定されないが、オルニチン遊離体換算で、好ましくは0.15質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、さらに好ましくは3質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上であり、かつ好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは3質量%以下である。さらに、当該含有量の例として、0.15~30質量%、0.15~20質量%、0.15~15質量%、0.15~5質量%、0.15~3質量%、0.3~30質量%、0.3~20質量%、0.3~15質量%、0.3~5質量%、0.3~3質量%、3~30質量%、3~20質量%、3~15質量%、3~5質量%、5~30質量%、5~20質量%、および5~15質量%が挙げられる。
当該食品においては、上記に挙げたヘスペリジン類の濃度(0.05~10質量%、0.05~5質量%、0.05~1質量%、0.1~10質量%、0.1~5質量%、0.1~1質量%、1~10質量%、および1~5質量%)のいずれかと、上記に挙げたオルニチン濃度(0.15~30質量%、0.15~20質量%、0.15~15質量%、0.15~5質量%、0.15~3質量%、0.3~20質量%、0.3~30質量%、0.3~15質量%、0.3~5質量%、0.3~3質量%、3~30質量%、3~20質量%、3~15質量%、3~5質量%、5~30質量%、5~20質量%、および5~15質量%)のいずれかを、任意に組み合わせることができる。
本発明において、ヘスペリジン類およびオルニチンの投与量および投与計画は、対象の種、体重、性別、年齢、状態、またはその他の要因に従って当業者により適宜決定されればよい。限定ではないが、経口投与の場合、本発明によるヘスペリジン類およびオルニチンの成人1人1日当たりの投与量の例は、以下のとおりである:
[ヘスペリジン類(ヘスペリジン換算)]好ましくは100~3000mg/60kg体重、より好ましくは250~2000mg/60kg体重、さらに好ましくは250~1000mg/60kg体重、さらに好ましくは250~600mg/60kg体重;
[オルニチン(遊離体換算)]好ましくは100~5000mg/60kg体重、より好ましくは250~3000mg/60kg体重、さらに好ましくは400~2000mg/60kg体重、さらに好ましくは500~2000mg/60kg体重、さらに好ましくは800~1600mg/60kg体重、別の例において、好ましくは250~800mg/60kg体重、さらに好ましくは500~800mg/60kg体重、
上記の用量を、例えば、1日1回、または1日2回もしくは3回以上に分けて投与することが好ましい。
また本発明において使用されるヘスペリジン類(ヘスペリジン換算)とオルニチン(遊離体換算)との量比は、質量比で、好ましくは1:0.1~10、より好ましくは1:0.5~10、さらに好ましくは1:1~8、さらに好ましくは1:1~5、なお好ましくは1:2~4である。例えば、本発明のアンモニア代謝促進剤、持久力向上剤、抗疲労剤、認知機能改善剤、およびアルツハイマー病の予防または改善剤におけるヘスペリジン類とオルニチンとの含有比は、質量比で、好ましくは1:0.1~10、より好ましくは1:0.5~10、さらに好ましくは1:1~8、さらに好ましくは1:1~5、なお好ましくは1:2~4である。また例えば、本発明のアンモニア代謝促進、持久力向上、抗疲労、または認知機能改善の方法、アルツハイマー病などの認知機能障害を呈する疾患もしくは状態の予防または改善方法、ならびにアンモニアの過剰な蓄積によって生じる疾患もしくは状態の予防または改善方法において投与されるヘスペリジン類とオルニチンとの用量比は、質量比で、好ましくは1:0.1~10、より好ましくは1:0.5~10、さらに好ましくは1:1~8、さらに好ましくは1:1~5、なお好ましくは1:2~4である。
本発明によるアンモニア代謝促進、持久力向上、抗疲労、または認知機能改善のためのヘスペリジン類およびオルニチンの非治療的使用の好ましい実施形態において、該ヘスペリジン類およびオルニチンは、ヘスペリジン類を1~10質量%(ヘスペリジン換算)、オルニチンを5~20質量%(遊離体換算)含有し、かつヘスペリジン類(ヘスペリジン換算)とオルニチン(遊離体換算)の質量比が1:0.5~10である組成物として提供される。好ましくは、該組成物は食品である。
本発明によるアンモニア代謝促進、持久力向上、抗疲労、または認知機能改善のためのヘスペリジン類およびオルニチンの非治療的使用の好ましい実施形態において、該ヘスペリジン類およびオルニチンは、ヘスペリジン類を0.057~0.567質量%(ヘスペリジン換算)、オルニチンを0.283~1.132質量%(遊離体換算)含有し、かつヘスペリジン類(ヘスペリジン換算)とオルニチン(遊離体換算)の質量比が1:0.5~10である飲料組成物として提供される。
本発明によるアンモニア代謝促進、持久力向上、抗疲労、もしくは認知機能改善のため、アルツハイマー病の予防もしくは改善のため、または慢性疲労症候群、高アンモニア血症もしくは肝性脳症の予防もしくは改善のための、ヘスペリジン類およびオルニチンの治療的使用の好ましい実施形態において、該ヘスペリジン類およびオルニチンは、ヘスペリジン類を1~10質量%(ヘスペリジン換算)、オルニチンを5~20質量%(遊離体換算)含有し、かつヘスペリジン類(ヘスペリジン換算)とオルニチン(遊離体換算)の質量比が1:0.5~10である組成物として提供される。好ましくは、該組成物は医薬品である。
本発明において、アンモニア代謝促進、持久力向上、抗疲労、もしくは認知機能改善のため、アルツハイマー病の予防もしくは改善のため、または慢性疲労症候群、高アンモニア血症もしくは肝性脳症の予防もしくは改善のために使用されるヘスペリジン類およびオルニチンの投与量の好ましい例は、成人1人1日当たりの経口投与量として、ヘスペリジン類250~1000mg(ヘスペリジン換算)/60kg体重、かつオルニチン400~2000mg(遊離体換算)/60kg体重である。上記の用量を、例えば、1日1回、または1日2回もしくは3回以上に分けて投与することが好ましい。
本発明においては、アンモニア代謝促進、持久力向上、抗疲労、認知機能改善、またはアルツハイマー病の予防もしくは改善の作用を有する他の素材を、ヘスペリジン類およびオルニチンと組み合わせて、有効成分として使用することができる。そのような他の素材の例としては、アルギニン、シトルリン、カテキン類およびその組み合わせが挙げられる。
本発明はまた、例示的実施形態として以下の物質、製造方法、用途、方法等を包含する。ただし、本発明はこれらの実施形態に限定されない。
〔1〕ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とするアンモニア代謝促進剤。
〔2〕ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする持久力向上剤。
〔3〕ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする抗疲労剤。
〔4〕ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする認知機能改善剤。
〔5〕認知機能の改善がアンモニアの過剰蓄積を伴う認知機能低下の改善である、〔4〕記載の剤。
〔6〕認知機能の改善がアルツハイマー型認知症に伴う認知機能低下の改善である、〔4〕または〔5〕記載の剤。
〔7〕ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とするアルツハイマー病の予防または改善剤。
〔8〕ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする高アンモニア血症の予防または改善剤。
〔9〕ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする肝性脳症の予防または改善剤。
〔10〕ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする慢性疲労症候群の予防または改善剤。
〔11〕好ましくは、前記ヘスペリジン類が、ヘスペリジン、メチルヘスペリジン、およびヘスペリジン糖付加物からなる群より選択される少なくとも1種であり、より好ましくは、ヘスペリジン、メチルヘスペリジン、およびグルコシルヘスペリジンからなる群より選択される少なくとも1種である、〔1〕~〔10〕のいずれか1項記載の剤。
〔12〕好ましくは、前記剤が医薬品または医薬部外品であり、かつ前記ヘスペリジン類を0.1~20質量%、0.1~10質量%、0.1~5質量%、1~20質量%、1~10質量%、1~5質量%、3~20質量%、3~10質量%、または3~5質量%含有する、〔1〕~〔11〕のいずれか1項記載の剤。
〔13〕好ましくは、前記オルニチンを0.3~60質量%、0.3~30質量%、0.3~20質量%、0.3~15質量%、3~60質量%、3~30質量%、3~20質量%、3~15質量%、5~60質量%、5~30質量%、5~20質量%、5~15質量%、9~60質量%、9~30質量%、9~20質量%、または9~15質量%含有する、〔12〕記載の剤。
〔14〕好ましくは、前記剤が食品であり、かつ前記ヘスペリジン類を0.05~10質量%、0.05~5質量%、0.05~1質量%、0.1~10質量%、0.1~5質量%、0.1~1質量%、1~10質量%、または1~5質量%含有する、〔1〕~〔11〕のいずれか1項記載の剤。
〔15〕好ましくは、前記オルニチンを0.15~30質量%、0.15~20質量%、0.15~15質量%、0.15~5質量%、0.15~3質量%、0.3~30質量%、0.3~20質量%、0.3~15質量%、0.3~5質量%、0.3~3質量%、3~30質量%、3~20質量%、3~15質量%、3~5質量%、5~30質量%、5~20質量%、または5~15質量%含有する、〔14〕記載の剤。
〔16〕前記ヘスペリジン類と前記オルニチンとの質量比が、好ましくは1:0.1~10、より好ましくは1:0.5~10、さらに好ましくは1:1~8、さらに好ましくは1:1~5、なお好ましくは1:2~4である、〔1〕~〔15〕のいずれか1項記載の剤。
〔17〕好ましくは前記剤が経口剤である、〔1〕~〔16〕のいずれか1項記載の剤。
〔18〕アンモニア代謝促進剤の製造のための、ヘスペリジン類およびオルニチンの使用。
〔19〕持久力向上剤の製造のための、ヘスペリジン類およびオルニチンの使用。
〔20〕抗疲労剤の製造のための、ヘスペリジン類およびオルニチンの使用。
〔21〕認知機能改善剤の製造のための、ヘスペリジン類およびオルニチンの使用。
〔22〕認知機能の改善がアンモニアの過剰蓄積を伴う認知機能低下の改善である、〔21〕記載の使用。
〔23〕認知機能の改善がアルツハイマー型認知症に伴う認知機能低下の改善である、〔21〕または〔22〕記載の使用。
〔24〕アルツハイマー病の予防または改善剤の製造のための、ヘスペリジン類およびオルニチンの使用。
〔25〕高アンモニア血症の予防または改善剤の製造のための、ヘスペリジン類およびオルニチンの使用。
〔26〕肝性脳症の予防または改善剤の製造のための、ヘスペリジン類およびオルニチンの使用。
〔27〕慢性疲労症候群の予防または改善剤の製造のための、ヘスペリジン類およびオルニチンの使用。
〔28〕好ましくは、前記ヘスペリジン類が、ヘスペリジン、メチルヘスペリジン、およびヘスペリジン糖付加物からなる群より選択される少なくとも1種であり、より好ましくは、ヘスペリジン、メチルヘスペリジン、およびグルコシルヘスペリジンからなる群より選択される少なくとも1種である、〔18〕~〔27〕のいずれか1項記載の使用。
〔29〕好ましくは、前記剤が医薬品または医薬部外品であり、かつ前記ヘスペリジン類を0.1~20質量%、0.1~10質量%、0.1~5質量%、1~20質量%、1~10質量%、1~5質量%、3~20質量%、3~10質量%、または3~5質量%含有する、〔18〕~〔28〕のいずれか1項記載の使用。
〔30〕好ましくは、前記剤が、前記オルニチンを0.3~60質量%、0.3~30質量%、0.3~20質量%、0.3~15質量%、3~60質量%、3~30質量%、3~20質量%、3~15質量%、5~60質量%、5~30質量%、5~20質量%、5~15質量%、9~60質量%、9~30質量%、9~20質量%、または9~15質量%含有する、〔29〕記載の使用。
〔31〕好ましくは、前記剤が食品であり、かつ前記ヘスペリジン類を0.05~10質量%、0.05~5質量%、0.05~1質量%、0.1~10質量%、0.1~5質量%、0.1~1質量%、1~10質量%、または1~5質量%含有する、〔18〕~〔28〕のいずれか1項記載の使用。
〔32〕好ましくは、前記剤が、前記オルニチンを0.15~30質量%、0.15~20質量%、0.15~15質量%、0.15~5質量%、0.15~3質量%、0.3~30質量%、0.3~20質量%、0.3~15質量%、0.3~5質量%、0.3~3質量%、3~30質量%、3~20質量%、3~15質量%、3~5質量%、5~30質量%、5~20質量%、または5~15質量%含有する、〔31〕記載の使用。
〔33〕前記剤における前記ヘスペリジン類と前記オルニチンとの質量比が、好ましくは1:0.1~10、より好ましくは1:0.5~10、さらに好ましくは1:1~8、さらに好ましくは1:1~5、なお好ましくは1:2~4である、〔18〕~〔32〕のいずれか1項記載の使用。
〔34〕好ましくは前記剤が経口剤である、〔18〕~〔33〕のいずれか1項記載の使用。
〔35〕アンモニア代謝促進のための、ヘスペリジン類およびオルニチンの使用。
〔36〕持久力向上のための、ヘスペリジン類およびオルニチンの使用。
〔37〕抗疲労のための、ヘスペリジン類およびオルニチンの使用。
〔38〕認知機能改善のための、ヘスペリジン類およびオルニチンの使用。
〔39〕認知機能の改善がアンモニアの過剰蓄積を伴う認知機能低下の改善である、〔38〕記載の使用。
〔40〕認知機能の改善がアルツハイマー型認知症に伴う認知機能低下の改善である、〔38〕または〔39〕記載の使用。
〔41〕アルツハイマー病の予防または改善のための、ヘスペリジン類およびオルニチンの使用。
〔42〕高アンモニア血症の予防または改善のための、ヘスペリジン類およびオルニチンの使用。
〔43〕肝性脳症の予防または改善のための、ヘスペリジン類およびオルニチンの使用。
〔44〕慢性疲労症候群の予防または改善のための、ヘスペリジン類およびオルニチンの使用。
〔45〕好ましくは、前記ヘスペリジン類が、ヘスペリジン、メチルヘスペリジン、およびヘスペリジン糖付加物からなる群より選択される少なくとも1種であり、より好ましくは、ヘスペリジン、メチルヘスペリジン、およびグルコシルヘスペリジンからなる群より選択される少なくとも1種である、〔35〕~〔44〕のいずれか1項記載の使用。
〔46〕好ましくは、前記ヘスペリジン類およびオルニチンが、該ヘスペリジン類を0.1~20質量%、0.1~10質量%、0.1~5質量%、1~20質量%、1~10質量%、1~5質量%、3~20質量%、3~10質量%、または3~5質量%含有する医薬品または医薬部外品の形態で使用される、〔35〕~〔45〕のいずれか1項記載の使用。
〔47〕好ましくは、前記医薬品または医薬部外品が、前記オルニチンを0.3~60質量%、0.3~30質量%、0.3~20質量%、0.3~15質量%、3~60質量%、3~30質量%、3~20質量%、3~15質量%、5~60質量%、5~30質量%、5~20質量%、5~15質量%、9~60質量%、9~30質量%、9~20質量%、または9~15質量%含有する、〔46〕記載の使用。
〔48〕好ましくは、前記ヘスペリジン類およびオルニチンが、該ヘスペリジン類を0.05~10質量%、0.05~5質量%、0.05~1質量%、0.1~10質量%、0.1~5質量%、0.1~1質量%、1~10質量%、または1~5質量%含有する食品の形態で使用される、〔35〕~〔45〕のいずれか1項記載の使用。
〔49〕好ましくは、前記食品が、前記オルニチンを0.15~30質量%、0.15~20質量%、0.15~15質量%、0.15~5質量%、0.15~3質量%、0.3~30質量%、0.3~20質量%、0.3~15質量%、0.3~5質量%、0.3~3質量%、3~30質量%、3~20質量%、3~15質量%、3~5質量%、5~30質量%、5~20質量%、または5~15質量%含有する、〔48〕記載の使用。
〔50〕前記ヘスペリジン類と前記オルニチンとの質量比が、好ましくは1:0.1~10、より好ましくは1:0.5~10、さらに好ましくは1:1~8、さらに好ましくは1:1~5、なお好ましくは1:2~4である、〔35〕~〔49〕のいずれか1項記載の使用。
〔51〕好ましくは前記ヘスペリジン類およびオルニチンが経口投与される、〔35〕~〔50〕のいずれか1項記載の使用。
〔52〕アンモニア代謝促進に使用するための、ヘスペリジン類およびオルニチンの組み合わせ。
〔53〕持久力向上に使用するための、ヘスペリジン類およびオルニチンの組み合わせ。
〔54〕抗疲労に使用するための、ヘスペリジン類およびオルニチンの組み合わせ。
〔55〕認知機能改善に使用するための、ヘスペリジン類およびオルニチンの組み合わせ。
〔56〕認知機能の改善がアンモニアの過剰蓄積を伴う認知機能低下の改善である、〔55〕記載のヘスペリジン類およびオルニチンの組み合わせ。
〔57〕認知機能の改善がアルツハイマー型認知症に伴う認知機能低下の改善である、〔55〕または〔56〕記載のヘスペリジン類およびオルニチンの組み合わせ。
〔58〕アルツハイマー病の予防または改善に使用するための、ヘスペリジン類およびオルニチンの組み合わせ。
〔59〕高アンモニア血症の予防または改善に使用するための、ヘスペリジン類およびオルニチンの組み合わせ。
〔60〕肝性脳症の予防または改善に使用するための、ヘスペリジン類およびオルニチンの組み合わせ。
〔61〕慢性疲労症候群の予防または改善に使用するための、ヘスペリジン類およびオルニチンの組み合わせ。
〔62〕好ましくは、前記ヘスペリジン類が、ヘスペリジン、メチルヘスペリジン、およびヘスペリジン糖付加物からなる群より選択される少なくとも1種であり、より好ましくは、ヘスペリジン、メチルヘスペリジン、およびグルコシルヘスペリジンからなる群より選択される少なくとも1種である、〔52〕~〔61〕のいずれか1項記載のヘスペリジン類およびオルニチンの組み合わせ。
〔63〕好ましくは、前記ヘスペリジン類を0.1~20質量%、0.1~10質量%、0.1~5質量%、1~20質量%、1~10質量%、1~5質量%、3~20質量%、3~10質量%、または3~5質量%含有する医薬品または医薬部外品である、〔52〕~〔62〕のいずれか1項記載のヘスペリジン類およびオルニチンの組み合わせ。
〔64〕好ましくは、前記医薬品または医薬部外品が、前記オルニチンを0.3~60質量%、0.3~30質量%、0.3~20質量%、0.3~15質量%、3~60質量%、3~30質量%、3~20質量%、3~15質量%、5~60質量%、5~30質量%、5~20質量%、5~15質量%、9~60質量%、9~30質量%、9~20質量%、または9~15質量%含有する、〔63〕記載のヘスペリジン類およびオルニチンの組み合わせ。
〔65〕好ましくは、前記ヘスペリジン類を0.05~10質量%、0.05~5質量%、0.05~1質量%、0.1~10質量%、0.1~5質量%、0.1~1質量%、1~10質量%、または1~5質量%含有する食品である、〔52〕~〔62〕のいずれか1項記載のヘスペリジン類およびオルニチンの組み合わせ。
〔66〕好ましくは、前記食品が、前記オルニチンを0.15~30質量%、0.15~20質量%、0.15~15質量%、0.15~5質量%、0.15~3質量%、0.3~30質量%、0.3~20質量%、0.3~15質量%、0.3~5質量%、0.3~3質量%、3~30質量%、3~20質量%、3~15質量%、3~5質量%、5~30質量%、5~20質量%、または5~15質量%含有する、〔65〕記載のヘスペリジン類およびオルニチンの組み合わせ。
〔67〕前記ヘスペリジン類と前記オルニチンとの質量比が、好ましくは1:0.1~10、より好ましくは1:0.5~10、さらに好ましくは1:1~8、さらに好ましくは1:1~5、なお好ましくは1:2~4である、〔52〕~〔66〕のいずれか1項記載のヘスペリジン類およびオルニチンの組み合わせ。
〔68〕好ましくは経口投与される、〔52〕~〔67〕のいずれか1項記載のヘスペリジン類およびオルニチンの組み合わせ。
〔69〕前記ヘスペリジン類およびオルニチンの成人1人1日当たりの投与量が以下のとおりである、〔52〕~〔68〕のいずれか1項記載のヘスペリジン類およびオルニチンの組み合わせ:
[ヘスペリジン類(ヘスペリジン換算)]好ましくは100~3000mg/60kg体重、より好ましくは250~2000mg/60kg体重、さらに好ましくは250~1000mg/60kg体重、さらに好ましくは250~600mg/60kg体重;
[オルニチン(遊離体換算)]好ましくは100~5000mg/60kg体重、より好ましくは250~3000mg/60kg体重、さらに好ましくは400~2000mg/60kg体重、さらに好ましくは500~2000mg/60kg体重、さらに好ましくは800~1600mg/60kg体重、あるいは、好ましくは250~800mg/60kg体重、さらに好ましくは500~800mg/60kg体重。
〔70〕好ましくは、前記投与量のヘスペリジン類およびオルニチンが、1日1回投与されるか、または1日2回もしくは3回以上に分けて投与される、〔69〕記載のヘスペリジン類およびオルニチンの組み合わせ。
〔71〕アンモニア代謝促進方法であって、それを必要とする対象にヘスペリジン類およびオルニチンを有効量で投与することを含む、方法。
〔72〕持久力向上方法であって、それを必要とする対象にヘスペリジン類およびオルニチンを有効量で投与することを含む、方法。
〔73〕抗疲労方法であって、それを必要とする対象にヘスペリジン類およびオルニチンを有効量で投与することを含む、方法。
〔74〕認知機能改善方法であって、それを必要とする対象にヘスペリジン類およびオルニチンを有効量で投与することを含む、方法。
〔75〕認知機能の改善がアンモニアの過剰蓄積を伴う認知能低下の改善である、〔74〕記載の方法。
〔76〕認知機能の改善がアルツハイマー型認知症に伴う認知能低下の改善である、〔74〕または〔75〕記載の方法。
〔77〕アルツハイマー病の予防または改善方法であって、それを必要とする対象にヘスペリジン類およびオルニチンを有効量で投与することを含む、方法。
〔78〕高アンモニア血症の予防または改善方法であって、それを必要とする対象にヘスペリジン類およびオルニチンを有効量で投与することを含む、方法。
〔79〕肝性脳症の予防または改善方法であって、それを必要とする対象にヘスペリジン類およびオルニチンを有効量で投与することを含む、方法。
〔80〕慢性疲労症候群の予防または改善方法であって、それを必要とする対象にヘスペリジン類およびオルニチンを有効量で投与することを含む、方法。
〔81〕好ましくは、前記ヘスペリジン類が、ヘスペリジン、メチルヘスペリジン、およびヘスペリジン糖付加物からなる群より選択される少なくとも1種であり、より好ましくは、ヘスペリジン、メチルヘスペリジン、およびグルコシルヘスペリジンからなる群より選択される少なくとも1種である、〔71〕~〔80〕のいずれか1項記載の方法。
〔82〕前記ヘスペリジン類と前記オルニチンとの質量比が、好ましくは1:0.1~10、より好ましくは1:0.5~10、さらに好ましくは1:1~8、さらに好ましくは1:1~5、なお好ましくは1:2~4である、〔71〕~〔81〕のいずれか1項記載の方法。
〔83〕好ましくは前記投与が経口投与である、〔71〕~〔82〕のいずれか1項記載の方法。
〔84〕前記ヘスペリジン類およびオルニチンの成人1人1日当たりの投与量が以下のとおりである、〔71〕~〔83〕のいずれか1項記載の方法:
[ヘスペリジン類(ヘスペリジン換算)]好ましくは100~3000mg/60kg体重、より好ましくは250~2000mg/60kg体重、さらに好ましくは250~1000mg/60kg体重、さらに好ましくは250~600mg/60kg体重;
[オルニチン(遊離体換算)]好ましくは100~5000mg/60kg体重、より好ましくは250~3000mg/60kg体重、さらに好ましくは400~2000mg/60kg体重、さらに好ましくは500~2000mg/60kg体重、さらに好ましくは800~1600mg/60kg体重、あるいは、好ましくは250~800mg/60kg体重、さらに好ましくは500~800mg/60kg体重。
〔85〕好ましくは、前記投与量のヘスペリジン類およびオルニチンが、1日1回投与されるか、または1日2回もしくは3回以上に分けて投与される、〔84〕記載の方法。
〔86〕ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とするアンモニア代謝促進用食品。
〔87〕ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする持久力向上用食品。
〔88〕ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする抗疲労用食品。
〔89〕ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする認知機能改善用食品。
〔90〕認知機能の改善がアンモニアの過剰蓄積を伴う認知能低下の改善である、〔89〕記載の食品。
〔91〕認知機能の改善がアルツハイマー型認知症に伴う認知能低下の改善である、〔89〕または〔90〕記載の食品。
〔92〕ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とするアルツハイマー病の予防または改善用食品。
〔93〕ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする高アンモニア血症の予防または改善用食品。
〔94〕ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする肝性脳症の予防または改善用食品。
〔95〕ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする慢性疲労症候群の予防または改善用食品。
〔96〕好ましくは、前記ヘスペリジン類が、ヘスペリジン、メチルヘスペリジン、およびヘスペリジン糖付加物からなる群より選択される少なくとも1種であり、より好ましくは、ヘスペリジン、メチルヘスペリジン、およびグルコシルヘスペリジンからなる群より選択される少なくとも1種である、〔86〕~〔95〕のいずれか1項記載の食品。
〔97〕好ましくは、前記ヘスペリジン類を0.05~10質量%、0.05~5質量%、0.05~1質量%、0.1~10質量%、0.1~5質量%、0.1~1質量%、1~10質量%、または1~5質量%含有する、〔86〕~〔96〕のいずれか1項記載の食品。
〔98〕好ましくは、前記オルニチンを0.15~30質量%、0.15~20質量%、0.15~15質量%、0.15~5質量%、0.15~3質量%、0.3~30質量%、0.3~20質量%、0.3~15質量%、0.3~5質量%、0.3~3質量%、3~30質量%、3~20質量%、3~15質量%、3~5質量%、5~30質量%、5~20質量%、または5~15質量%含有する、〔97〕記載の食品。
〔99〕前記ヘスペリジン類と前記オルニチンとの質量比が、好ましくは1:0.1~10、より好ましくは1:0.5~10、さらに好ましくは1:1~8、さらに好ましくは1:1~5、なお好ましくは1:2~4である、〔86〕~〔98〕のいずれか1項記載の食品。
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明の技術的範囲はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1 ヘスペリジンおよびオルニチンがヒト肝細胞のアンモニア代謝(尿素産生量)に及ぼす影響
肝細胞には、ヒトiPS細胞由来肝細胞(iCell(登録商標) hepatocytes 2.0 01279株(富士フイルム和光純薬株式会社))を用い、メーカー推奨方法にてメーカー指定のコラーゲンコート96wellプレートに播種、培養を行い、播種から8日目に各素材を評価した。肝細胞を、対照培地、ヘスペリジン含有培地(4.2μMヘスペリジン含有対照培地)、オルニチン含有培地(1mMオルニチン塩酸塩含有対照培地)、または、ヘスペリジンおよびオルニチン含有培地(4.2μMヘスペリジンおよび1mMオルニチン塩酸塩含有対照培地)中で、37℃にて24時間培養して、評価を行った。ヘスペリジンとしてはヘスペリジン(浜理薬品工業株式会社)を、オルニチンとしてはL(+)-オルニチン一塩酸塩(富士フイルム和光純薬株式会社)を用いた。対照培地には、5mM塩化アンモニウム含有Williams’ Medium E培地(重炭酸ナトリウム含有、フェノールレッド不含有、グルタミン不含有、FBS不含有、Glutamax添加、ペニシリン/ストレプトマイシン添加、100μMアスコルビン酸添加)を用いた。培養後の培地上清を回収し、これに含まれる尿素(Urea)をQuantiChrom Urea Assay Kit(100tests)(BioAssay Systems)を用いて定量した。定量値について、対照群との間での有意差検定を行った(Dunnett test, vs. 対照群、n=4)。
尿素(Urea)の定量結果を図1に示す。対照群に対し、ヘスペリジンおよびオルニチン含有群において、培地中の尿素濃度が統計学的に有意(*p<0.05)に増加し、アンモニア代謝が促進されたことが示された。
実施例2 ヘスペリジン類およびオルニチンがヒト肝細胞のアンモニア代謝(尿素産生量)に及ぼす影響
肝細胞には、ヒトiPS細胞由来肝細胞(iCell(登録商標) hepatocytes 2.0 01279株(富士フイルム和光純薬株式会社))を用い、メーカー推奨方法にてメーカー指定のコラーゲンコート96wellプレートに播種、培養を行い、播種から8日目に各素材を評価した。肝細胞を、対照培地、ヘスペリジンおよびオルニチン含有培地(42μMヘスペリジンおよび1mMオルニチン塩酸塩含有対照培地)、メチルヘスペリジンおよびオルニチン含有培地(42μMメチルヘスペリジンおよび1mMオルニチン塩酸塩含有対照培地)中で、37℃にて24時間培養して、評価を行った。ヘスペリジンとしてはヘスペリジン(浜理薬品工業株式会社)を、オルニチンとしてはL(+)-オルニチン一塩酸塩(富士フイルム和光純薬株式会社)を、メチルヘスペリジンとしてはメチルヘスペリジン(浜理薬品工業株式会社)用いた。対照培地には、5mM塩化アンモニウム含有Williams’ Medium E培地(重炭酸ナトリウム含有、フェノールレッド不含有、グルタミン不含有、FBS不含有、Glutamax添加、ペニシリン/ストレプトマイシン添加、100μMアスコルビン酸添加)を用いた。培養後の培地上清を回収し、これに含まれる尿素(Urea)をQuantiChrom Urea Assay Kit(100tests)(BioAssay Systems)を用いて定量した。定量値について、対照群との間での有意差検定を行った(Dunnett test, vs. 対照群、n=4)。
尿素(Urea)の定量結果を図2に示す。対照群に対し、ヘスペリジンおよびオルニチン含有群、メチルヘスペリジンおよびオルニチン含有群において、培地中の尿素濃度が統計学的に有意(*p<0.05)に増加し、アンモニア代謝が促進されたことが示された。
参考例1 尿素回路活性化物質がヒトiPS細胞由来肝細胞のアンモニア代謝(尿素産生量)に及ぼす影響
肝細胞には、ヒトiPS細胞由来肝細胞(iCell(登録商標) hepatocytes 2.0 01279株(富士フイルム和光純薬株式会社))を用い、メーカー推奨方法にてメーカー指定のコラーゲンコート96wellプレートに播種、培養を行い、播種から8日目に尿素回路活性化物質を評価した。肝細胞を、対照培地、尿素回路活性化物質含有培地(1μMデキサメタゾンおよび50μM CPT-cAMP(8-(4クロロフェニルチオ)アデノシン3’5’-(環状)-リン酸ナトリウム)含有対照培地)中で、37℃にて24時間培養して、評価を行った。対照培地には、5mM塩化アンモニウム含有Williams’ Medium E培地(重炭酸ナトリウム含有、フェノールレッド不含有、グルタミン不含有、FBS不含有、Glutamax添加、ペニシリン/ストレプトマイシン添加、100μMアスコルビン酸添加)を用いた。培養後の培地上清を回収し、これに含まれる尿素(Urea)をQuantiChrom Urea Assay Kit(100tests)(BioAssay Systems)を用いて定量した。定量値について、対照群との間での有意差検定を行った(t-test, n=4)。
尿素(Urea)の定量結果を図3に示す。対照群に対し、尿素回路活性化物質含有群は、培地中の尿素濃度が統計学的に有意(*p<0.05)に増加し、アンモニア代謝が促進されたことが示され、当該細胞評価系でアンモニア代謝を評価することが可能であることが確認された。

Claims (16)

  1. ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とするアンモニア代謝促進剤。
  2. ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする持久力向上剤。
  3. ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする抗疲労剤。
  4. ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする認知機能改善剤。
  5. 認知機能の改善がアンモニアの過剰蓄積を伴う認知能低下の改善である、請求項4記載の剤。
  6. 認知機能の改善がアルツハイマー型認知症に伴う認知能低下の改善である、請求項4または5記載の剤。
  7. ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とするアルツハイマー病の予防または改善剤。
  8. ヘスペリジン類とオルニチンとの質量比が1:0.1~10である、請求項1~7のいずれか1項記載の剤。
  9. ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とするアンモニア代謝促進用食品。
  10. ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする持久力向上用食品。
  11. ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする抗疲労用食品。
  12. ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とする認知機能改善用食品。
  13. 認知機能の改善がアンモニアの過剰蓄積を伴う認知能低下の改善である、請求項12記載の食品。
  14. 認知機能の改善がアルツハイマー型認知症に伴う認知能低下の改善である、請求項12または13記載の食品。
  15. ヘスペリジン類およびオルニチンを有効成分とするアルツハイマー病の予防または改善用食品。
  16. ヘスペリジン類とオルニチンとの質量比が1:0.1~10である、請求項9~15のいずれか1項記載の食品。
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