JP2022055967A - ポンプディスペンサ - Google Patents

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Abstract

Figure 2022055967000001
【課題】ノズル内の付着物を除去すること及び液体の固化を防止することが可能なポンプディスペンサに関する。
【解決手段】液体を吸引及び圧送することが可能なポンプが内蔵された本体部と、ポンプを作動させる操作レバーと、ポンプによって圧送された液体を吐出可能な吐出口を有するノズルとを備えるポンプディスペンサであって、吐出口を開閉可能に構成される蓋部を有し、蓋部は、吐出口の閉塞状態においてノズル内に向けて延出する突起部を有し、突起部は、ノズル内に挿入されるときに、ノズル内の付着物を吐出方向反対側に向けて押し込むこと、及び、ノズル内から脱離されるときに、ノズル内の付着物を吐出方向に取り出すこと、の少なくとも一方を実行可能な清掃爪を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ポンプディスペンサに関する。
従来、液体洗剤や柔軟剤等の液体を吐出させるポンプディスペンサが知られている。例えば、特許文献1には、取っ手部を握った状態において該取っ手部の上方に配されたトリガー部を押し下げることで、液体を吐出させるトリガー式ポンプディスペンサが記載されている。
特開2017-937号公報
しかしながら、従来のトリガー式ポンプディスペンサでは、ノズルの吐出口内に滞留した液体が乾燥により固化し、目詰まりを起こすおそれがある。このため、従来のポンプディスペンサには、ノズルの吐出口内に付着した付着物を除去する観点において改善の余地がある。
本発明は、ノズルの吐出口内の付着物を除去することが可能なポンプディスペンサに関する。
本発明は、液体を吸引及び圧送することが可能なポンプが内蔵された本体部と、前記ポンプを作動させる操作レバーと、前記ポンプによって圧送された液体を吐出可能な吐出口を有するノズルとを備えるポンプディスペンサであって、前記吐出口を開閉可能に構成される蓋部を有し、前記蓋部は、前記吐出口の閉塞状態において前記ノズル内に向けて延出する突起部を有し、前記突起部は、前記ノズル内に挿入されるときに、該ノズルの前記吐出口内の付着物を挿入方向に向けて押し込むこと、及び、前記ノズル内から脱離されるときに、該ノズルの前記吐出口内の付着物を脱離方向に取り出すこと、の少なくとも一方を実行可能な清掃爪を有するポンプディスペンサに関する。
本発明に係るポンプディスペンサは、ノズルの吐出口内の付着物を除去することが可能である。
第1実施形態に係るポンプディスペンサを概略的に示す断面図である。 第1実施形態に係る蓋部を示す斜視図である。 第1実施形態に係る蓋部及びノズルの吐出口近傍を概略的に示す拡大断面図である。 第1実施形態に係る蓋部を閉じた状態を示す拡大断面図である。 第1実施形態に係る蓋部を開く途中の状態を示す拡大断面図である。 第1実施形態に係る蓋部を開いた状態を示す拡大断面図である。 第2実施形態に係るポンプディスペンサを概略的に示す断面図である。 第2実施形態に係る蓋部を示す斜視図である。 第2実施形態に係る蓋部及びノズルの吐出口近傍を概略的に示す拡大断面図である。 第2実施形態に係る蓋部を開いた状態を示す拡大断面図である。 第2実施形態に係る蓋部を閉じる途中の状態を示す拡大断面図である。 第2実施形態に係る蓋部を閉じた状態を示す拡大断面図である。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態に係るポンプディスペンサ1について、図1~図4Cを用いて説明する。第1実施形態に係るポンプディスペンサ1は、概略的には、液体を吸引及び圧送することが可能なポンプ20が内蔵された本体部10と、本体部10に対する往復動作によりポンプ20を作動させる操作レバー12と、ポンプ20によって圧送された液体を吐出可能な吐出口14Aを有するノズル14と、ノズル14の吐出口14Aを開閉可能に構成される蓋部50とを備えている。なお、第1実施形態に係るポンプディスペンサ1は、住居用洗剤、衣類用洗剤、柔軟剤等の液体を吐出させる用途で用いることが可能であるが、これに限定されるものではない。
本明細書において、「吐出方向」とは、被吐出体に向けて液体が吐出される方向をいい、後述するノズル14の吐出口14Aの中心を通り、かつ、後述する水平部14bの延在方向に沿って延びる軸(図心軸)に沿う方向をいうものとする。
また、本明細書では、後述するノズル14からの液体の吐出方向を「前方」とし、その反対方向を「後方」として説明する。また、ポンプディスペンサ1を液体を収容する容器に取り付けた状態において、容器からポンプディスペンサ1に向かう方向を「上方」とし、その反対方向を「下方」として説明する。ただし、ここでいう上下方向は、説明の便宜上定めた方向に過ぎず、実際の使用状況における上下方向とは限らない。
また、本明細書において、「閉塞」とは、蓋部50がノズル14の吐出口14Aに接することにより閉塞している場合に限られず、蓋部50と吐出口14Aとの間に僅かな隙間を有する場合も含まれる。なお、ここでいう僅かな隙間とは、例えば0.5mm以上1mm以下の隙間をいう。このような隙間がある場合であっても、該隙間は、蓋部50で吐出口14Aを閉塞することによる効果が損なわれない程度の大きさであるため、隙間部分も吐出口14Aが沿って閉じられているものとして取り扱うことが可能である。
また、本明細書において、「付着物」とは、ノズル14内に付着した液体だけでなく、液体が乾燥することにより固化した固化物も含むものとする。
本体部10は、図1に示すように、一端部にノズル14が接続されたベース部18と、ベース部18の他端部に接続されたポンプ20と、後述するピストン部28を摺動させるステム部22と、ノズル14、ベース部18及びステム部22を覆い隠すヘッドカバー24とを備えている。
ベース部18は、中空状に形成された筒部材であり、一端部にノズル14が圧入により装着されている。ベース部18は、その内側に配されたガイド部19と、該ガイド部19の上方に配された吐出弁32とを有する。ガイド部19は、後述するピストン部28の突起部29をガイドするように構成されている。吐出弁32は、後述するポンプ室36からノズル14に向かう方向への液体の流動を許容し、これとは反対の方向への液体の流動を規制するよう構成された逆止弁である。吐出弁32は、本実施形態では、ベース部18内に形成された弁座に対してバネ等の付勢手段によって弁体を押し付ける構成であるが、これに限定されず、種々の公知の逆止弁を採用可能である。なお、ガイド部19は、ベース部18と一体として形成されても良い。
ポンプ20は、図1に示すように、ヘッドカバー24に嵌合保持される円筒状のシリンダ部26と、シリンダ部26の内側において往復移動可能に収容されたピストン部28とを備えている。
シリンダ部26は、図1に示すように、シリンダ大径部26Aと、該シリンダ大径部26Aよりも小径なシリンダ小径部26Bとを有しており、シリンダ大径部26Aの下端部とシリンダ小径部26Bの上端部とが、段差部26Cを介して連続している。シリンダ大径部26Aの上端部は、ヘッドカバー24に連結されており、シリンダ小径部26Bの下端部は、液体が収容された容器(図示せず)内に延びるディップチューブ(図示せず)を取り付け可能に構成されている。シリンダ小径部26Bの内部には、容器からポンプ室36に向かう方向への液体の流動を許容し、これとは反対の方向への液体の流動を規制するよう構成された逆止弁である吸入弁30が配されている。吸入弁30は、本実施形態では、円盤状に形成された三点弁であるが、これに限定されず、種々の公知の逆止弁を採用可能である。
ピストン部28は、図1に示すように、ピストン大径部28Aと、その内側に同心となるよう配されたピストン中径部28Bと、該ピストン中径部28Bの上方に連続しているピストン小径部28Cとを有している。ピストン大径部28Aの下端とピストン中径部28Bの下端とは、連結部28Dを介して互いに連続している。ピストン小径部28Cの上方には、ガイド部19に対して挿脱可能に構成された突起部29と、ポンプ室36内の液体をノズル14に向けて流出させるための連通孔31が形成されている。
ピストン大径部28Aは、シリンダ大径部26Aの内周よりも小径に形成されている。ピストン大径部28Aの上端及び下端には、シリンダ大径部26Aの内周面に対して摺動可能に液密に当接される突起部34が突設されている。ピストン大径部28Aの下端側の突起部34は、シリンダ大径部26Aの内周面に対して液密に当接することで、シリンダ部26の内部にポンプ室36を形成するよう構成されている。このポンプ室36は、操作レバー12の非トリガー状態(図1に示す初期状態)において、所定量(例えば、1回分)の液体を貯留可能な容量を有することが好ましい。
ピストン部28の連結部28Dとシリンダ部26の段差部26Cとの間には、例えばスプリング等の任意の付勢手段38が配されており、ピストン部28は、該付勢手段38によって、トリガー操作の方向とは反対の方向(本実施形態では上方)に向けて常時付勢されている。付勢手段38は、操作レバー12のトリガー操作(押し下げ操作)によって、ステム部22及びピストン部28を介して該付勢手段38の付勢力よりも大きな外力が付与された際に収縮し、シリンダ部26内においてピストン部28を下方(ポンプ室36の収縮方向)に摺動させるよう構成されている。また、付勢手段38は、該外力が除去されることにより、その付勢力によってピストン部28を上方(ポンプ室36の拡張方向)に向けて押し上げ、これにより該ステム部22及び操作レバー12を初期位置まで復元させるよう構成されている。
ステム部22は、操作レバー12のトリガー操作によりピストン部28に接近し、シリンダ部26に対してピストン部28を摺動させるよう構成されている。具体的には、ステム部22は、操作レバー12とピストン部28との間に配されており、操作レバー12のトリガー操作(押し下げ操作)に連動してピストン部28を下方に向けて押圧するよう構成されている。
具体的には、ステム部22は、ベース部18と同心となるよう該ベース部18の周面上に配された円筒状の押圧部22aと、該押圧部22aの上端部から操作レバー12の下面に向けて延びる一対の支持片23(図1では一方の支持片23のみを図示)と、各支持片23の上端部40にそれぞれ設けられた支持突起42とを有している。一対の支持片23は、ベース部18との干渉を避けた位置、具体的にはベース部18を挟んで互いに対向した位置に設けられている。より具体的には、一対の支持片23は、操作レバー12の後述する回転軸の延在方向(図1の紙面と直交する方向)に沿って離間して設けられており、ステム部22は、該一対の支持片23間にベース部18が位置するように配置されている。なお、図1は、操作レバー12の後述する回転軸と直交し、かつ、ベース部18を通る断面を示しており、一対の支持片23のうち、一方の支持片23(図示)は、図1の紙面奥側に位置し、他方の支持片23(不図示)は、図1の紙面手前側に、該一方の支持片23と紙面と直交する方向に重なるように位置している。各支持突起42は、支持片23の上端部40から突出して設けられており、後述する操作レバー12の当接片44に当接している。
ヘッドカバー24は、ノズル14、ベース部18及びステム部22を覆うことが可能な大きさ及び形状を有するカバー部材である。ヘッドカバー24は、前端部から前方に向けて延びる一対の支持壁25(図1、図3及び図4A~図4Cでは一方の支持壁25のみを図示)と、シリンダ大径部26Aの上端部に嵌合され、使用者が片手で把持可能な取っ手部46とを有している。一対の支持壁25は、ノズル14の先端近傍を挟んで互いに対向した位置に設けられている。具体的には、一対の支持壁25は、蓋部50の後述する回転軸52Aの延在方向(図3の紙面と直交する方向)に沿って離間して設けられており、ノズル14の先端近傍は、該一対の支持壁25間に位置している。なお、図3において、一対の支持壁25のうち、一方の支持壁25(図示)は、図3の紙面奥側に位置し、他方の支持壁25(不図示)は、図3の紙面手前側に、該一方の支持壁25と紙面と直交する方向に重なるように位置している。
本実施形態における取っ手部46は、後方かつ下方に向けて延びる逆L字状に形成されているが、これに限定されず、種々の形状を採用可能である。
操作レバー12は、取っ手部46側の端部(後端部)を該取っ手部46に対して押し下げるトリガー操作によって、ノズル14側の端部近傍(前端部近傍)の回転軸(図示せず)を中心として揺動し、ステム部22を介してピストン部28を押し下げることでポンプ20を作動させるよう構成されている。
具体的には、操作レバー12は、図1に示すように、板状に形成され、ヘッドカバー24の上方に設けられている。操作レバー12は、ノズル14側の端部近傍(前端部近傍)に形成された回転軸(図示せず)と、下面から下方に向かって延出する円弧状の一対の当接片44と、取っ手部46側の端部(後端部)に形成された指当て部(図示せず)とを有している。
操作レバー12は、回転軸によりヘッドカバー24の前端部近傍に揺動可能に取り付けられ、一対の当接片44は、ステム部22の一対の支持突起42に当接している。操作レバー12は、指当て部を有し、該指当て部は、親指がフィットするように窪んでおり、取っ手部46の上方に位置している。操作レバー12は、以上の構成を備えることにより、回転軸を支点、指当て部を力点、ステム部22の支持突起42との当接部分を作用点として、ヘッドカバー24に対して揺動可能となっている。
ノズル14は、図1に示すように、流体が流動可能な流路14Bと、該流路14Bと外部とを連通させる吐出口14Aとを有する筒状部材であり、吐出口14Aとは反対の端部がベース部18に接続されている。具体的には、ノズル14は、ベース部18から前方かつ上方に向けて斜めに延在する傾斜部14aと、該傾斜部14aの上端から前方に向けて屈曲して略水平に延出する水平部14bとを備えており、これら傾斜部14a及び水平部14bの内部空間によって流路14Bが形成されると共に、該水平部14bの先端に吐出口14Aが形成されている。これにより、ノズル14は、ポンプ20から圧送された液体が、ベース部18及び流路14Bを介して、吐出口14Aから吐出されるよう構成されている。
水平部14bは、図3に示すように、液体の吐出方向に沿う中心軸を有する円筒状(前後方向に沿って延びる横向きの円筒状)に形成されており、上側の半周面を形成する上辺部15aと、下側の半周面を形成する下辺部15bとを有している。水平部14bは、蓋部50の突起部54を挿脱可能な径及び長さを有しており、ノズル14のうち、蓋部50の突起部54が挿入される領域として機能するよう構成されている。なお、本実施形態において、「上辺部15a」とは、水平部14bの中心軸を通る水平面よりも上側の半弧状の周面部分をいい、「下辺部15b」とは、水平部14bの中心軸を通る水平面よりも下側の半弧状の周面部分をいう。
本実施形態において、上辺部15aは、その内面と中心軸との距離が軸方向に沿って変位しない、径が一定の半円筒形状に形成されている。上辺部15aは、後述する突起部54との干渉を避ける観点から、蓋部50の閉塞状態において、突起部54との間にわずかに隙間が形成されるよう構成されている。なお、上辺部15aは、図示の形状に限定されず、蓋部50の開閉を阻害しない範囲において、種々の形状を採用可能である。
本実施形態において、下辺部15bは、蓋部50の突起部54に形成された後述する清掃爪56の回動軌跡Tに沿う窪み16を有している。具体的には、下辺部15bは、その内面が、水平部14bの吐出口14A側の末端部(蓋部50の脱離方向の末端部。以下、「点P1」という)から水平部14bのノズル内側の末端部(蓋部50の挿入方向の末端部。以下、「P2」という)にわたって徐々に径が小さくなる(縮径する)R面となっている。すなわち、水平部14b(突起部54が挿入される領域)は、脱離方向末端部の開口面積(点P1における開口面積)よりも、挿入方向末端部の開口面積(点P2における開口面積)の方が小さくなるよう形成されている。
本実施形態において、点P1は、点P2より下方に位置しており、点P1から点P2に向かうに従って上方に緩やかに湾曲している。なお、本明細書において、「回動軌跡Tに沿う」には、回動軌跡Tと一致したR面形状だけでなく、回動軌跡Tを阻害しない程度において回動軌跡Tと相違したR面形状や傾斜面形状等も含まれる。
蓋部50の後述する回転軸52Aから点P1までの距離は、突起部54を吐出口14A内にスムーズに出し入れする観点から、回転軸52Aから清掃爪56までの距離よりも長いことが好ましい。一方、回転軸52Aから点P2までの距離は、吐出口14A内の付着物の取り出し効果を高めると共に、蓋部50の突起部54による密栓効果を高める観点から、回転軸52Aから清掃爪56までの距離と等しい又はやや短いことが好ましい。
蓋部50は、図1及び図3に示すように、ヘッドカバー24の前端部において、一部(本実施形態では上端部)がヘッドカバー24の一対の支持壁25間に回動可能に軸支されており、指で押し上げる操作又は押し下げる操作によって、回転軸52Aを中心として回動するよう構成されている。
具体的には、蓋部50は、図2に示すように、平板状に形成された蓋部本体51と、蓋部本体51の上端部両側から幅方向外側に向けて延出する一対の支持突起52と、蓋部本体51によって吐出口14Aを閉塞した状態において、該蓋部本体51からノズル14内に向けて延出する突起部54とを有している。
蓋部本体51は、ノズル14の吐出口14Aを閉塞可能な大きさ及び形状を有する平板状に形成されており、その上端部に一対の支持突起52が形成されている。一対の支持突起52は、ヘッドカバー24の一対の支持壁25間に、液体の吐出方向と直交する方向に延びる回転軸52Aを中心として回動可能となるよう軸支されている。蓋部本体51は、一対の支持突起52を回転軸52Aを中心として回動させることにより、ノズル14の吐出口14Aに対して接近及び離間する方向(開閉方向)に回動し、該吐出口14Aを開閉させるよう構成されている。
蓋部本体51の大きさは、吐出口14A内に滞留した液体の固化を防止する観点から、吐出口14Aの50%以上を閉塞可能な大きさであることが好ましく、80%以上を閉塞可能な大きさであることがより好ましく、吐出口14Aの全域を閉塞可能な大きさであることが更に好ましい。
また、蓋部本体51は、ノズル14の吐出口14Aの閉塞状態において、ノズル14の下辺部15bよりも更に下方に延出する大きさ及び形状を有し、該延出部分が、使用者が蓋部50を開ける際に指を掛ける指掛け部53として機能可能であることが好ましい。なお、指掛け部53は、図示の例に限定されず、使用者が指を掛けることができる大きさ及び形状を有していればよい。
突起部54は、図1~図3に示すように、蓋部50によってノズル14の吐出口14Aを閉塞した状態において、水平部14b内に向けて延びる円柱状(前後方向に沿って延びる横向きの円柱状)に形成されている。突起部54は、その一部又は全部が水平部14b内に挿脱可能な大きさを有しており、好ましくは、突起部54の突出側端部により水平部14bの点P2側の開口(水平部14bにおける蓋部50の挿入方向の末端部)を閉塞可能な径及び長さを有している。
具体的には、突起部54は、より広範囲に亘って付着物を除去する観点から、突起部54の下辺部の水平部14b内への挿入長さが1mm以上であることが好ましく、3mm以上であることがより好ましく、また、吐出動作時に突起部54が吐出口14Aに干渉することを防ぐ観点から、突起部54の上辺部の水平部14b内への挿入距離が10mm以下であることが好ましく、8mm以下であることがより好ましい。また、突起部54の先端面は、前方かつ下方に向けて傾斜するテーパー面が形成されており、これにより、蓋部50が回動した際に突起部54がノズル14の先端に対して干渉することが防止されている。
ここで、「突起部54の下辺部の水平部14b内への挿入長さ」とは、ノズル14の吐出口14Aを閉塞した状態において、吐出口14Aから突起部54の下辺部の先端(本実施形態では先端面の下端)までの長さをいい、「突起部54の上辺部の水平部14b内への挿入長さ」とは、ノズル14の吐出口14Aを閉塞した状態において、吐出口14Aから突起部54の上辺部の先端(本実施形態では先端面の上端)までの長さをいう。本実施形態のように、突起部54の先端面が上記テーパー面の場合には、「突起部54の下辺部の水平部14b内への挿入長さ」が突起部54の最小長さとなり、「突起部54の上辺部の水平部14b内への挿入長さ」が突起部54の最大長さとなる。ただし、これに限定されず、突起部54の上辺部の長さと下辺部の長さが等しい構成(先端面がテーパー面ではなく鉛直平面である構成)や、下辺部の方が上辺部よりも長い構成(先端面が後方かつ下方に向けて傾斜するテーパー面の構成)であっても良い。
また、突起部54は、ノズル14内から脱離されるときに、ノズル14の吐出口14A内の付着物を脱離方向(すなわち、吐出口14Aの外側)に取り出すことが可能な清掃爪56を有している。また、突起部54は、清掃爪56よりも脱離方向側に設けられた凹部57を有している。凹部57は、例えば、清掃爪56となる部位よりも脱離方向側の周面が切り欠かれることにより形成されており、清掃爪56によってノズル14の内面から剥離された付着物を該凹部57に溜め込みながら吐出口14Aの外側に向けて搬送することが可能に構成されている。
清掃爪56は、図2に示すように、突起部54の少なくとも下縁部54aに設けられている。具体的には、清掃爪56は、突起部54の周方向の全周のうち、ノズル14の水平部14bの下辺部15bと対向する部分(下側の半周面)に形成されている。本実施形態において、清掃爪56は、突起部54の周面に凹部57が形成されることにより、突起部54の中心軸に対して径方向外側に向けて突出する外形形状を有している。第1実施形態に係る清掃爪56は、このように径方向外側に向けて突出する構成を有することにより、ノズル14内からの脱離時に付着物を取り出すだけでなく、ノズル14内に挿入されるときに、該ノズル14の吐出口14A内の付着物を挿入方向に向けて押し込むことも可能となる。清掃爪56は、ノズル14内の付着物をより多く取り出す観点から、突起部54の先端(挿入方向側の端部)に形成されることが好ましい。
清掃爪56は、図3に示すように、ノズル14内の付着物を引き剥がし易くする観点から、吐出方向に対して鋭角に傾斜していることが好ましい。具体的には、清掃爪56は、吐出方向を基準(0°)とした場合における傾斜角度θが、清掃爪56をノズル14の傾斜部14a付近まで挿入する観点から、30°以上であることが好ましく、40°以上であることがより好ましく、50°以上であることが更に好ましい。また、ノズル14内の付着物を引き剥がし易くする観点から、同傾斜角度θは、90°以下であることが好ましく、80°以下であることがより好ましく、70°以下であることが更に好ましい。
また、清掃爪56は、蓋部50をヘッドカバー24に対して回動させるときに、ノズル14の内面に干渉しない範囲の長さを有しており、好ましくは、ノズル14の窪み16上を摺動可能な長さを有している。このような長さの清掃爪56を形成するために、凹部57の深さは、ノズル14内の付着物を除去する観点から、0.5mm以上であることが好ましく、0.7mm以上であることがより好ましい。また、清掃爪56の強度の観点から、2.0mm以下であることが好ましく、1.5mm以下であることがより好ましい。なお、本明細書において、「凹部57の深さ」とは、清掃爪56の先端から、清掃爪56と凹部57との交点までの直線長さをいう。
蓋部50の材質は、例えば、PP(ポリプロピレン)やPE(ポリエチレン)等の合成樹脂を好適に用いることが可能であるが、これらに限定されるものではない。突起部54は、固化した付着物をノズル14の内面から引き剥がして除去するという観点では、ノズル14の内面や付着物と接した際に弾性変形しにくい剛性を有する材質(例えばステンレス等)を用いることが好ましい。また、突起部54は、液状や粉状等の付着物をノズル14の外側に掻き出して除去するという観点では、ノズル14の内面や付着物と接した際に弾性変形しやすい柔軟性を有する材質(例えばシリコーンゴム等)を用いることが好ましい。
[第1実施形態に係るポンプディスペンサの動作]
次に、第1実施形態に係るポンプディスペンサ1の動作(使用方法)について、説明する。
図4Aは、使用前の状態における第1実施形態に係るポンプディスペンサ1の吐出口14A近傍を示しており、同状態において、ノズル14の吐出口14Aは蓋部50によって閉塞されており、清掃爪56は、その先端がノズル14の水平部14bの点P2(水平部14bのノズル内側の末端部)に接している。
第1実施形態に係るポンプディスペンサ1を使用するために、使用者は、まず、蓋部50の指掛け部53に指を掛けて押し上げ、蓋部50を回動させることにより、吐出口14Aを開放する。この際、清掃爪56は、図4Bに示すように、その先端がノズル14の水平部14bの点P2(水平部14bのノズル内側の末端部)から点P1(水平部14bの吐出口14A側の末端部)に至るまで、ノズル14の窪み16に沿って移動(好ましくは摺動)する。これにより、前回の液体吐出によりノズル14の窪み16に付着した付着物(液体や、該液体が固化した固形物等)を清掃爪56によって脱離方向に移動させることができる。また、点P1に至った蓋部50を更に回動させることにより、図4Cに示すように、吐出口14Aから突起部54が抜き出され、吐出口14Aが開放される。これにより、ノズル14内の付着物を吐出口14Aの外部に取り出すことができる。
吐出口14Aが開放された後、使用者は、逆L字形の取っ手部46を握って、親指を使って操作レバー12を下方に向けて押し下げるトリガー操作を行う。このトリガー操作により、ステム部22が押し下げられ、僅かな時間差の後にピストン部28がシリンダ部26に対して接近することでポンプ室36内が陽圧となり、該陽圧によって吸入弁30が弁座に押し付けられて閉状態となりつつ吐出弁32が弁座から離間されて開状態に変位することによって、ポンプ室36内の液体がベース部18及びノズル14の送給経路を介して吐出口14Aから外部に吐出される。
また、第1実施形態に係るポンプディスペンサ1は、液体の吐出後、操作レバー12から親指を離して外力を排除すると、付勢手段38の付勢力によってピストン部28、ステム部22及び操作レバー12が上方に押し戻され、これによってポンプ室36内が負圧となり、該負圧によって吸入弁30を弁座から離間させて開状態に変位させつつ吐出弁32を弁座に押し付けて閉状態とすることで、ポンプディスペンサ1が取り付けられた容器内の液体をポンプ室36内に流入させることが可能である。
第1実施形態に係るポンプディスペンサ1は、このような操作レバー12の押し下げと解放を繰り返すことにより、液体をノズル14から連続的に吐出することが可能である。特に、第1実施形態に係るポンプディスペンサ1は、取っ手部46を握った方の手の親指で操作レバー12を操作することが可能な所謂ワンハンドポンプである。
そして、液体の吐出が完了した後、蓋部50を閉じ方向に回動させ、該蓋部50によって吐出口14Aを閉塞させることにより、一連の動作が終了する。第1実施形態に係るポンプディスペンサ1は、蓋部50によって吐出口14Aを閉塞させる際に、一連の液体吐出によりノズル14の窪み16に付着した付着物(自重により窪み16に溜まった液体や、該液体が固化した固形物等)を清掃爪56によって挿入方向(ノズル14の内側)に移動させることができる。このように、付着物をノズル14の内側に押し込むことにより、ノズル14の吐出口14A近傍における液体の固化を防止することが可能になると共に、ノズル14の内側に押し込んだ付着物を次回の吐出時において一緒に吐出させることが可能となる。
[第1実施形態に係るポンプディスペンサの利点]
以上説明したとおり、第1実施形態に係るポンプディスペンサ1は、液体を吸引及び圧送することが可能なポンプ20が内蔵された本体部10と、ポンプ20を作動させる操作レバー12と、ポンプ20によって圧送された液体を吐出可能な吐出口14Aを有するノズル14とを備えるポンプディスペンサ1であって、吐出口14Aを開閉可能に構成される蓋部50を有し、蓋部50は、吐出口14Aの閉塞状態においてノズル14内に向けて延出する突起部54を有し、突起部54は、ノズル14内から脱離されるときに、ノズル14の吐出口14A内の付着物を脱離方向(液体の吐出方向)に取り出すことが可能な清掃爪56を有する。
このような構成を備えるポンプディスペンサ1によれば、蓋部50の開き動作に連動して、前回の液体吐出の際にノズル14内に付着した付着物を吐出口14Aの外に取り出すことが可能となる。これにより、蓋部50の回動という単純な動作により、ノズル14内の付着物を除去することができるので、ノズル14内に付着した液体や該液体が乾燥した固化物による目詰まりを防止することが可能となる。また、蓋部50によって吐出口14Aを閉塞することにより、吐出口14A内の液体が外気に触れることを防止又は触れる範囲を低減させることが可能となるため、乾燥による液体の固化を抑制することも可能となる。
また、第1実施形態に係るポンプディスペンサ1では、本体部10が、使用者が片手で把持可能な取っ手部46を有し、操作レバー12は、取っ手部46に対して押し下げるトリガー操作によってポンプ20を作動させるよう構成されている。このような構成によれば、片手で容易に操作することができるため、操作性を向上させることができる。
さらに、第1実施形態に係るポンプディスペンサ1では、清掃爪56が、ノズル14内に挿入された状態において、突起部54の中心軸に対して径方向外側に突出している。このような構成によれば、ノズル14内からの脱離時に付着物を取り出すだけでなく、ノズル14内に挿入されるときに、該ノズル14の吐出口14A内の付着物を挿入方向に向けて押し込むことも可能となる。
また、第1実施形態に係るポンプディスペンサ1は、突起部54が、清掃爪56よりも脱離方向側に凹部57を有していることにより、清掃爪56によってノズル14の内面から剥離された付着物を該凹部57に溜め込みながら吐出口14Aの外側に向けて搬送することが可能となるため、付着物の除去性能を向上させることができる。
さらに、第1実施形態に係るポンプディスペンサ1は、清掃爪56が、突起部54の少なくとも下縁部に設けられていることにより、重力によってノズル14内の下辺部15bに滞留した液体や該液体が固化した固形物等を効率的に除去することが可能となる。
またさらに、第1実施形態に係るポンプディスペンサ1は、蓋部50が、液体の吐出方向と直交する方向に延びる軸を中心として回動することにより、吐出口14Aを開閉させるよう構成されている。このような構成により、蓋部50を取り外すことなく吐出口14Aを開閉させることができるため、蓋部50の落下や紛失を防止することができる。
また、第1実施形態に係るポンプディスペンサ1は、ノズル14の水平部14b(突起部54が挿入される領域)に、清掃爪56の回動軌跡Tに沿う窪み16を有することにより、水平部14bの略全域に亘って、水平部14bの内面と清掃爪56との間の隙間を最小限に抑えることが可能となるため、付着物をより確実に除去することが可能となる。
さらに、第1実施形態に係るポンプディスペンサ1は、水平部14b(突起部54が挿入される領域)が、脱離方向末端部の開口面積(点P1における開口面積)よりも、挿入方向末端部の開口面積(点P2における開口面積)の方が小さくなるよう構成されている。このような構成を有する第1実施形態に係るポンプディスペンサ1によれば、脱離方向末端部の開口面積が比較的大きく形成されることにより、吐出口14Aに対する突起部54の挿脱をスムーズに行うことが可能となり、また、挿入方向末端部の開口面積が比較的小さく形成されることにより、吐出口14A内の付着物の取り出し効果を高めると共に、蓋部50の突起部54による密栓効果を高めることが可能となる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るポンプディスペンサ1´について、図5~図8Cを用いて説明する。なお、第2実施形態に係るポンプディスペンサ1´において、蓋部50´以外の構成については、第1実施形態に係るポンプディスペンサ1と同一の構成を採用可能であるため、同一の符号を用いることで説明を省略する。
第2実施形態に係る蓋部50´は、図5及び図7に示すように、ヘッドカバー24の前端部において、一部(本実施形態では上端部)がヘッドカバー24の一対の支持壁25間に回動可能に軸支されており、指で押し上げる操作又は押し下げる操作によって、回転軸52A´を中心として回動するよう構成されている。
具体的には、第2実施形態に係る蓋部50´は、図6に示すように、第1実施形態に係る蓋部50と同様に、平板状に形成された蓋部本体51´と、蓋部本体51´の上端部両側から幅方向外側に向けて延出する一対の支持突起52´と、蓋部本体51´によって吐出口14Aを閉塞した状態において、該蓋部本体51´からノズル14内に向けて延出する突起部54´とを有している。蓋部本体51´は、指掛け部53´として機能可能に構成されている。なお、第2実施形態に係る蓋部50´における蓋部本体51´及び一対の支持突起52´の構成は、第1実施形態に係る蓋部50における蓋部本体51及び一対の支持突起52と同様であるため、その説明を省略する。
突起部54´は、図5~図7に示すように、蓋部50´によってノズル14の吐出口14Aを閉塞した状態において、水平部14b内に向けて延びる円柱状(前後方向に沿って延びる横向きの円柱状)に形成されている。なお、突起部54´の形状及び大きさ、並びにその先端面にテーパー面が形成される点は、第1実施形態に係る蓋部50の突起部54と同様であるため、その説明を省略する。
また、突起部54´は、ノズル14内に挿入されるときに、ノズル14の吐出口14A内の付着物を挿入方向(すなわち、ノズル14の内側)に向けて押し込むことが可能な清掃爪56´を有している。清掃爪56´は、図6に示すように、突起部54´の少なくとも下縁部54a´に設けられている。具体的には、清掃爪56´は、突起部54´の先端面の下縁部54a´に沿って形成されており、該先端面からノズル14の内側に向けて突出している。ここで、「ノズル14の内側に向けて突出」とは、吐出方向と反対の方向に向かって突出していることをいう。なお、突起部54´の材質は、第1実施形態に係る蓋部50の清掃爪56と同様に、求める役割に応じて種々選択可能である。
清掃爪56´は、図7に示すように、ノズル14内の付着物を引き剥がし易くする観点から、吐出方向に対し鈍角(挿入方向に対し鋭角)に傾斜していることが好ましい。具体的には、清掃爪56´は、吐出方向を基準(0°)とした場合における傾斜角度θ´が、ノズル14内の付着物を引き剥がし易くする観点から、90°以上であることが好ましく、100°以上であることがより好ましく、110°以上であることが更に好ましい。また、同様の観点から、同傾斜角度θ´は、180°以下であることが好ましく、170°以下であることがより好ましく、160°以下であることが更に好ましい。
また、清掃爪56´は、蓋部50´をヘッドカバー24に対して回動させるときに、ノズル14の内面に干渉しない範囲の長さを有している。具体的には、清掃爪56´の長さは、ノズル14内の付着物を引き剥がし易くする観点から、0.3mm以上であることが好ましく、0.5mm以上であることがより好ましく、0.7mm以上であることが更に好ましい。また、清掃爪56´の強度の観点から、2.0mm以下であることが好ましく、1.7mm以下であることがより好ましく、1.5mm以下であることが更に好ましい。なお、本明細書において、「清掃爪56´の長さ」とは、突起部54´の先端面と清掃爪56´との境界(清掃爪56´の基端)から清掃爪56´の先端までの最大の長さをいう。
[第2実施形態に係るポンプディスペンサの動作]
以上の構成を備える第2実施形態に係るポンプディスペンサ1´においても、第1実施形態に係るポンプディスペンサ1と同様の使用方法により使用される。特に、第2実施形態に係るポンプディスペンサ1´は、液体の吐出が完了した後、蓋部50´によって吐出口14Aを閉塞させる際に、一連の液体吐出によりノズル14の窪み16に付着した付着物(液体や、該液体が固化した固形物等)を清掃爪56´によって挿入方向(ノズル14の内側)に押し込むよう構成されている。
すなわち、第2実施形態に係るポンプディスペンサ1´の蓋部50´は、液体の吐出が完了した後、図8Aに示す開放状態から図8Cに示す閉塞状態に回動する過程において、図8Bに示すように、清掃爪56´がノズル14の窪み16に沿って移動(好ましくは摺動)する。すなわち、清掃爪56´がノズル14の窪み16の点P1及び点P2を通りながら、回動軌跡Tに沿って回動する。これにより、ノズル14の窪み16に付着した付着物を清掃爪56´によって挿入方向(ノズル14の内側)に押し込むことが可能となる。
[第2実施形態に係るポンプディスペンサの利点]
以上説明したとおり、第2実施形態に係るポンプディスペンサ1´は、液体を吸引及び圧送することが可能なポンプ20が内蔵された本体部10と、ポンプ20を作動させる操作レバー12と、ポンプ20によって圧送された液体を吐出可能な吐出口14Aを有するノズル14とを備えるポンプディスペンサ1であって、吐出口14Aを開閉可能に構成される蓋部50´を有し、蓋部50´は、吐出口14Aの閉塞状態においてノズル14内に向けて延出する突起部54´を有し、突起部54´は、ノズル14内に挿入されるときに、該ノズル14の吐出口14A内の付着物を挿入方向(液体の吐出方向とは反対側)に向けて押し込むことが可能な清掃爪56´を有する。
このような構成を備えるポンプディスペンサ1´によれば、蓋部50´の閉じ動作に連動して、ノズル14内に付着した付着物をノズル14の内側に向けて押し込むことが可能となる。そして、このように付着物をノズル14の内側に押し込むことにより、ノズル14内に付着した液体や該液体が乾燥した固化物による目詰まりを防止することが可能になると共に、ノズル14の内側に押し込んだ付着物を次回の吐出時において一緒に吐出させ、除去することが可能となる。また、蓋部50´によって吐出口14Aを閉塞することにより、吐出口14A内の液体が外気に触れることを防止又は触れる範囲を低減させることが可能となるため、乾燥による液体の固化を抑制することも可能となる。
また、第2実施形態に係るポンプディスペンサ1´は、清掃爪56´が、ノズル14内に挿入された状態において、ノズル14の内側に向けて突出しているため、ノズル14内に突起部54´を挿入させる際に、ノズル14内の付着物を効率よく挿入方向に向けて押し込むことができる。
以上、本発明の好適な実施形態として第1実施形態及び第2実施形態を例示して説明したが、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に記載の範囲には限定されない。上記各実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
例えば、上述した第1実施形態及び第2実施形態では、操作レバー12が押し下げ方式の操作レバーであるものと説明したが、これに限定されず、ヘッドカバーから垂下された牽引方式の操作レバー等の種々の操作レバーを採用可能である。
上述した第1実施形態では、清掃爪56が吐出方向に対して鋭角に傾斜し、上述した第2実施形態では、清掃爪56´が吐出方向に対して鈍角に傾斜するものであるとして説明したが、これに限定されず、吐出方向に対する清掃爪56,56´の角度θ,θ´は、90°であっても良い。
上述した第1実施形態及び第2実施形態では、清掃爪56,56´が突起部54,54´の下縁部54a,54a´に設けられているものとして説明したが、これに限定されず、突起部54の一部に設けられていれば良い。例えば、清掃爪56,56´は、突起部54の上縁部に設けられても良いし、突起部54の全周に設けられても良い。また、上述した第1実施形態では、清掃爪56が突起部54の周面に形成され、上述した第2実施形態では、清掃爪56´が突起部54´の先端面に形成されるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、清掃爪56,56´の形成位置は任意に変更可能である。
上述した第1実施形態では、突起部54が清掃爪56よりも脱離方向側に凹部57を有するものとして説明したが、これに限定されず、凹部57を有さない構成としても良い。また、凹部57は、図示の形状及び大きさに限定されず、種々の形状及び大きさを採用することが可能である。
上述した第1実施形態及び第2実施形態では、清掃爪56,56´が突起部54,54´に一体として形成される構成であるものとして説明したが、これに限定されず、清掃爪56,56´は、突起部54,54´に対して後付け可能な別部材であっても良い。この場合において、清掃爪56,56´は、突起部54,54´とは異なる材質で構成されても良く、また、突起部54,54´とは異なる機能(剛性等)を有しても良い。
上述した第1実施形態及び第2実施形態では、蓋部50,50´がヘッドカバー24に対して回動可能に軸支されるものとして説明したが、これに限定されず、ヘッドカバー24以外の部位(例えばノズル14等)に対して回動可能に軸支される構成としても良い。また、蓋部50,50´の上端部が軸支される構成に限定されず、蓋部50,50´の下端部や側部等が軸支される構成としても良い。さらに、回動によって開閉される蓋部50,50´に限定されず、単にノズル14の吐出口14Aに対する直進動作によって突起部54,54´が抜き差しされる構成等、種々の構成を採用することが可能である。
上述した第1実施形態及び第2実施形態では、ノズル14における突起部54,54´が挿入される領域(水平部14b)の下辺部15bに、清掃爪56,56´の回動軌跡Tに沿う窪み16を有するものとして説明したが、これに限定されるものではない。例えば、蓋部50,50´が下端側において回動可能に軸支される場合には、ノズル14における突起部54,54´が挿入される領域(水平部14b)の上辺部15aに窪み16が形成されても良い。すなわち、窪み16は、蓋部50,50´の回動方向に応じた任意の位置に形成することができる。また、蓋部50,50´の開閉動作を阻害しない構成であれば、窪み16を有さない構成としても良い。
上述した第1実施形態及び第2実施形態では、ノズル14における突起部54が挿入される領域(水平部14b)が、脱離方向末端部の開口面積(点P1における開口面積)よりも、挿入方向末端部の開口面積(点P2における開口面積)の方が小さくなるよう構成されるものとして説明したが、これに限定されるものではない。例えば、該領域(水平部14b)における脱離方向末端部の開口面積(点P1における開口面積)よりも挿入方向末端部の開口面積(点P2における開口面積)の方が大きい構成であっても良しい、これら開口面積が等しい構成であっても良い。
上述した第1実施形態及び第2実施形態では、突起部54,54´は、単一の清掃爪56,56´を有するものとして説明したが、これに限定されず、清掃爪56,56´を複数有しても良い。この場合において、複数の清掃爪56,56´は、突起部54,54´の周方向に沿って並列的に設けられても良いし、突起部54,54´の軸方向に沿って直列的に設けられても良い。清掃爪56,56´が複数設けられる場合において、各清掃爪56,56´の剛性を異ならせる等することにより、各清掃爪56,56´に異なる役割を持たせても良い。
上記のような変形例が本発明の範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1,1´ :ポンプディスペンサ
10 :本体部
12 :操作レバー
14 :ノズル
14A :吐出口
14B :流路
14a :傾斜部
14b :水平部(突起部が挿入される領域)
15a :上辺部
15b :下辺部
16 :窪み
18 :ベース部
19 :ガイド部
20 :ポンプ
22 :ステム部
23 :支持片
24 :ヘッドカバー
25 :支持壁
26 :シリンダ部
28 :ピストン部
36 :ポンプ室
38 :付勢手段(スプリング)
46 :取っ手部
50,50´:蓋部
51,51´:蓋部本体
52,52´:支持突起
52A,52A´:回転軸
53,53´:指掛け部
54,54´:突起部
54a,54a´:下縁部
56,56´:清掃爪
57 :凹部

Claims (9)

  1. 液体を吸引及び圧送することが可能なポンプが内蔵された本体部と、前記ポンプを作動させる操作レバーと、前記ポンプによって圧送された液体を吐出可能な吐出口を有するノズルとを備えるポンプディスペンサであって、
    前記吐出口を開閉可能に構成される蓋部を有し、
    前記蓋部は、前記吐出口の閉塞状態において前記ノズル内に向けて延出する突起部を有し、
    前記突起部は、前記ノズル内に挿入されるときに、該ノズルの前記吐出口内の付着物を挿入方向に向けて押し込むこと、及び、前記ノズル内から脱離されるときに、該ノズルの前記吐出口内の付着物を脱離方向に取り出すこと、の少なくとも一方を実行可能な清掃爪を有する
    ポンプディスペンサ。
  2. 前記本体部は、使用者が片手で把持可能な取っ手部を有し、
    前記操作レバーは、前記取っ手部に対して押し下げるトリガー操作によって前記ポンプを作動させるよう構成されている
    請求項1に記載のポンプディスペンサ。
  3. 前記清掃爪は、前記ノズル内に挿入された状態において、前記突起部の中心軸に対して径方向外側に突出している
    請求項1又は2に記載のポンプディスペンサ。
  4. 前記突起部は、前記清掃爪よりも脱離方向側に凹部を有する
    請求項3に記載のポンプディスペンサ。
  5. 前記清掃爪は、前記ノズル内に挿入された状態において、前記ノズルの内側に向けて突出している
    請求項1又は2に記載のポンプディスペンサ。
  6. 前記清掃爪は、前記突起部の少なくとも下縁部に設けられている
    請求項1~5のいずれか1項に記載のポンプディスペンサ。
  7. 前記蓋部は、液体の吐出方向と直交する方向に延びる軸を中心として回動することにより、前記吐出口を開閉させるよう構成されている
    請求項1~6のいずれか1項に記載のポンプディスペンサ。
  8. 前記ノズルは、前記突起部が挿入される領域に、前記清掃爪の回動軌跡に沿う窪みを有している
    請求項7に記載のポンプディスペンサ。
  9. 前記ノズルの前記突起部が挿入される領域は、前記脱離方向末端部の開口面積よりも、前記挿入方向末端部の開口面積の方が小さい
    請求項8に記載のポンプディスペンサ。
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