JP2022055460A - 義歯およびその製造方法 - Google Patents

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和浩 森
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Hiroaki Fujiwara
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Abstract

【課題】短期間で製造することができ、患者にフィットさせることができ、かつ問題なく食事も可能な義歯およびその製造方法を提供する。【解決手段】義歯10は、装着者の欠損歯に位置する人工歯11と、人工歯11の形状に象られた樹脂板の凹部121cに、人工歯11が内包されることで保持された本体部12を備えている。この義歯10は、装着者から印象採得した歯科模型の欠損歯の位置に人工歯11を配置し、人工歯11が配置された歯科模型の形状を樹脂板に転写し、歯科模型の形状に転写された樹脂板を、歯科模型から離型することより製造することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、1本以上の歯を損失した装着者が使用する義歯およびその製造方法に関するものである。
義歯には、無歯顎の患者が使用する総義歯や、1本以上の歯が抜けた患者が使用する部分義歯などがある。歯が損失した者にとっては、義歯がなければ、食事の咀嚼に支障が生じる。義歯の作製には、歯科医院にて印象採得して歯科模型が作製されてから、歯科技工所にて義歯ができ、歯科医院にて患者に装着して微調整が行われるまで、相当な日数を要する。
従って、義歯を初めて作製する場合や、義歯が壊れてしまい再度作製する場合など、短期間で作製できる義歯があれば、食事の際に問題なく咀嚼が行えるため、利便性が高い。
このような義歯に関するものとして、特許文献1,2に記載されたものが知られている。
特許文献1に記載のインスタント・デンチャーは、人工臼歯のみが設けられ、装着者の口腔内に最適な形状またはサイズの義歯床を複数用意した中から選択し、粘膜安定材を用いて口腔内に余剰部を削除しながら安定させて仮接着し、臼歯の先端部を削って噛み合い高さを調整し、噛み合い平面、オーバーバイト及びオーバージェット等を考慮しながら予め用意しておいた人工前歯を義歯床に即時重合レジンで固定し、前歯部を付与形成して完成品とするものである。
また、審美性を高めるためのもので、義歯と呼べるものではないが、特許文献2に記載の歯列カバーは、外面を美観に優れた天然歯列を模した造形面で構成すると共に、内部を装用者の現歯列に適正嵌合する凹空間として形成し、現歯列に対して着脱自在としたもので、凹空間の中には、現歯列における欠損歯を埋める凸部を設けたものである。
特開平10-127666号公報 特開2008-54989号公報
特許文献1に記載のインスタント・デンチャーでは、義歯床が予めS、M、L、LL等のように適当に区分した複数のサイズおよび形状が用意され、装着者は口腔内に最適な形状またはサイズの義歯床を有するインスタント・デンチャー本体を選択するようにしている。しかし、装着者の顎堤は、人ごとに形状が異なる。従って、義歯床として、シャツやズボンのようにS、M、L、LL等、単にサイズが異なるインスタント・デンチャー本体を用意しただけでは、義歯床を全ての装着者の顎堤にフィットさせるのは困難である。
従って、特許文献1に記載のインスタント・デンチャーは、短期間で作製できるものの、装着者の満足が得られ難い。
また、特許文献2に記載の歯列カバーは、外面を美観に優れた天然歯列を模した造形面で構成すると共に、内部を装用者の現歯列に適正嵌合する凹空間として形成するため、患者にフィットするものと思われるが、欠損歯を埋めるために凸部を設けている。しかし、特許文献2に記載の歯列カバーは、審美性を高めるためのものであるため、欠損歯の代わりの凸部は咀嚼のための咬合力に耐えることは困難かと思われる。
そこで本発明は、短期間で製造することができ、患者にフィットさせることができ、かつ問題なく食事も可能な義歯およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の義歯は、装着者の欠損歯に位置する人工歯と、前記人工歯の形状に象られた樹脂板の凹部に、前記人工歯が内包され、保持された本体部とを備えたことを特徴としたものである。
本発明の義歯によれば、本体部に凹部が形成されている。この凹部は、人工歯の形状に象られている。そして、人工歯が装着者の欠損歯に位置している。従って、本発明の義歯を装着者が装着して、食事を取っても、人工歯が本体部の咬合面を支持するため、咀嚼のための咬合力にも十分に耐えることができる。また、本発明の義歯は、樹脂板により形成され、人工歯を保持しているだけなので、簡単に製造することができる。
前記本体部は、前記人工歯が透過して見える樹脂板により形成されたものとすることができる。本体部が透明な樹脂板により形成されていることで、欠損歯の位置に配置された人工歯が本体部から透けて見え、残存歯が本体部から透けて見えるので、自然な歯列を本体部の外側から見ることができる。
前記本体部は、残存歯の形状に象られた凹部が前記残存歯に嵌合するものとすることができる。残存歯があっても本体部の凹部に残存歯を嵌合させることで、本体部を残存歯に支持させることができ、残存歯による咀嚼も可能である。
前記本体部は、歯列弓全体を覆うマウスピース形状に形成され、前記人工歯が前記欠損歯の位置に配置されたものとすることができる。そうすることで、本体部がマウスピース形状に形成されているため、装着者の口腔内にしっかりと装着させることができる。
また、前記本体部は、前記欠損歯の位置に配置された人工歯と、該人工歯の両側の隣在歯とを覆うものとすることができる。そうすることで、ブリッジのような義歯とすることができ、隣在歯を支台歯形成することなく義歯を装着することができる。
前記本体部は、前記人工歯の咬合面または残存歯のいずれか一方または両方を露出させる貫通孔が形成されたものとすることができる。
貫通孔から人工歯や残存歯の咬合面が露出するため、強く咀嚼しても対向歯の咬合面と噛み合わせできるので、本体部に亀裂などの発生を抑えることができ、しっかり咀嚼することができる。
前記人工歯の基底面に、前記基底面と歯茎部との接触関係を決めるための樹脂製の基底整形部が設けられたものとすることができる。
基底整形部が人工歯の基底面に設けられることで、人工歯の基底面と歯茎部との接触関係を決められるため、装着感や清掃性、審美性など、装着者の希望に応じた基底整形部を樹脂により成形することができる。
また、前記本体部は、歯列矯正装置としてのアライナーを兼用することも可能である。本体部は、アライナーを兼用すれば、損失した歯の位置に人工歯を補完することで不自由なく食事を摂取しながら、歯列の矯正もできる。
本発明の義歯は、装着者から印象採得した歯科模型の欠損歯の位置に人工歯を配置する工程と、前記人工歯が配置された前記歯科模型の形状を樹脂板に転写する工程と、前記歯科模型の形状に転写された前記樹脂板を、前記歯科模型から離型する工程とを備えた義歯の製造方法により製造することができる。
本発明によれば、人工歯が本体部を支持するため、咀嚼のための咬合力にも十分に耐えることができ、また、樹脂板により形成され、人工歯を保持しているだけなので、簡単に製造することができる。よって、本発明は、短期間で製造することができ、患者にフィットさせることができ、かつ問題なく食事も可能である。
本発明の実施の形態1に係る義歯を示す図であり、(A)は裏面側から見た図、(B)は咬合面側から見た図である。 図1に示す義歯の製造方法を説明するための図であり、(A)は装着者から採得した歯科模型を示す図、(B)は歯科模型に人工歯を配置した状態を示す図、(C)は歯科模型の印象を樹脂板に転写することを説明するための図、(D)は加圧成形された義歯を示す図である。 欠損歯に配置された人口歯と、欠損歯の両側の隣在歯とを覆う義歯を示す図である。 人工歯が内包された位置の人工歯用歯部に、咬合面を露出させる貫通孔が軽形成された義歯を示す図である。 人工歯の基底部に義歯床が設けられた義歯を示す図である。 (A)は残存歯が理想位置からずれた状態の歯型模型の図、(B)は残存歯を、更に、理想位置へ向けて少し移動させた状態の歯型模型の図である。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る義歯を図面に基づいて説明する。
図1(A)および同図(B)に示す義歯10は、1本以上が欠損歯(損失した歯)である装着者が使用するものである。義歯10は上顎用である。義歯10は、装着者の欠損歯に位置する人工歯11(11a~11d)と、人工歯11の形状に象られた凹部に内包されることで保持されると共に、残存歯の形状に象られた凹部が残存歯に嵌合する本体部12とを備えている。
人工歯11は、硬質レジン歯であり、有床義歯に用いられるものとすることができる。人工歯11は、JIS T 6506「レジン歯」に適合している。本実施の形態1では、人工歯11が右上1番と、左上1番と、左上5番と、左上6番とに配置されている。
本体部12は、樹脂板が成形されることにより形成されている。本実施の形態1では、本体部12を形成する樹脂板として、人工歯11と残存歯が透過して見える透明なものを採用している。
本体部12は、残存歯および人工歯11を覆い、残存歯および人工歯11の形状に象られた凹部121cが連続する溝が形成された歯列部121と、義歯10が上顎用であるため口蓋に当たる口蓋部122とを備えている。なお、義歯が下顎用であれば口蓋部は無いため、歯列部のみとなる。
歯列部121は、残存歯の位置にある、残存歯の形状に形成された残存歯用歯部121rと、人工歯11の位置にある、人工歯11の形状に形成された人工歯用歯部121aと、人工歯用歯部121aから歯肉に向かって延びる床翼部121bとを備えている。
本実施の形態1に係る義歯10における歯列部121は、残存歯用歯部121rと、人工歯用歯部121aとで、歯列弓全体を覆うマウスピース形状に形成されている。
以上のように構成された本発明の実施の形態1に係る義歯10の製造方法を図面に基づいて説明する。
まず、歯科医師は、歯科医院にて患者から印象採得して凹型を製作し、この凹型から凸型を製作することで、この凸型を図2(A)に示すように歯科模型Mとする。また、患者の歯型を口腔内スキャナにより三次元データとして読み取り、CAD/CAMや、3Dプリンタにより歯科模型Mを造形してもよい。
図2(A)に示す例における歯科模型Mでは、左上1番から左上3番、右上1番から右上6番に残存歯T1が形成されている。
そこで、歯科模型Mの欠損歯の位置P1~P5に、図2(B)に示すように人工歯11a~11eを配置する。
次に、歯科模型Mを覆うことが可能な大きさの樹脂板Pを準備する。本実施の形態1では、樹脂板Pとして、熱可塑性樹脂の一例であるPET(ポリエチレンテレフタラート樹脂(polyethylene terephthalate)や、PMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂(Polymethyl methacrylate))で、厚みが約0.5mm~約1mmのものを採用している。樹脂板PがPETやPMMAであれば、歯科矯正用レジン材料として使用されるものが、熱可塑性樹脂として採用できる。また、樹脂板PがPMMAにより形成されていれば、JIS T 6501「義歯床用レジン」に適合したものとすることができる。
次に、図2(C)に示すように、加圧成型器(図示せず)により、歯科模型Mの印象を樹脂板Pに転写する。加圧成型器では、セットされた円形状の樹脂板Pを加熱しながら、凸型である歯科模型Mに軟化させた樹脂板Pを密着させて、歯科模型Mの印象を樹脂板Pに転写する。樹脂板Pを歯科模型Mに加熱圧着させることで、厚みが均一で、残存歯に嵌合する残存歯用歯部121rと、人工歯11を保持す人工歯用歯部121aとが形成された本体部12(図1(A)および同図(B)参照)が作製される。
樹脂板Pは、歯科模型Mより大判で、円形状であるため、歯科模型Mに密着した部分以外の周縁部は不要である。従って、鋏またはカッターなどで、歯科模型Mに密着した部分以外の樹脂板Pの余分を切除して、歯科模型Mから離型することで、図2(D)に示す義歯10を作製することができる。
なお、本実施の形態1では、本体部12が、義歯床に相当する、図1に示す口蓋部122および床翼部121bを備えている。
そこで、歯科模型Mに密着した樹脂板P(図2(C)参照)に対して、歯と歯肉との境界線を切断線として超音波カッターにより切断して、歯肉部分を分離してもよい。歯肉部分を分離して歯列部121(図1参照)のみとすることで、外側面が歯列の輪郭形状となった義歯が作製できる。この義歯は、歯科模型Mから取り外して、歯肉部分を切り離したときの切断面を切削工具(例えば、カッターなど)により削って最終的な輪郭を微調整するのが望ましい。
以上のようにして作製される本実施の形態1に係る義歯10は、人工歯11が配置された位置では、人工歯11が本体部12における歯列部121の凹部121cに保持される。また、残存歯の位置では、残存歯の形状に象られた凹部121cが形成される。
従って、義歯10を装着者が装着して、食事を取っても、人工歯11が本体部12の人工歯用歯部121aの咬合面を支持する。また、残存歯が本体部12の残存歯用歯部121rの咬合面を支持する。
従って、人工歯11と残存歯とにより食事を取ることができ、本体部12は、咀嚼のための咬合力にも十分に耐えることができる。
また、義歯10は、図2(C)に示す樹脂板Pにより形成され、人工歯11を保持しているだけであり、クラスプやバーなどを設計、製造する必要がないので、簡単に製造することができる。
よって、義歯10は、短期間で製造することができ、装着者にフィットさせることができ、かつ問題なく食事も可能である。
この義歯10であれば、歯が抜けたために有床義歯を作製するときでも、有床義歯ができあがるまでの期間を間に合わせとして使用することができる。
また、装着者からの上顎から採取した歯科模型Mに基づいて樹脂板Pを加熱変形させて義歯10が作製されているので、作製時に収縮による誤差が少ないため、装着者の上顎の歯列に密着させることができる。
また、本体部12が、人工歯11および残存歯が透過して見える透明な樹脂板Pにより形成されているため、欠損歯の位置に配置された人工歯11および残存歯が本体部12から透けて見えるので、自然な歯列を本体部12の外側から見ることができる。
また、義歯10の咬合面は、装着者の残存歯の歯列に適合させて形成されているので、噛み合わせの違和感を少ないものとすることができる。
(第1の変形例)
次に、本実施の形態1に係る義歯の第1の変形例について説明する。
図1(A)および同図(B)に示す本実施の形態1に係る義歯10では、凹部121cが連続する溝が形成された歯列部121を備えた本体部12が、全ての歯(欠損歯の位置も含む)を覆うマウスピース形状に形成され、人工歯11が右上1番と、左上1番と、左上5番と、左上6番とに配置された部分義歯であった。
例えば、義歯(図示せず)を、右上1番と左上1番と左上5番と左上6番とに人工歯11a~11dを内包させた人工歯用歯部121aとし、左上1番と左上5番との間の残存歯を覆う残存歯用歯部121rとを歯列部とした部分義歯とすることができる。この場合、口蓋部122(図1(A)および同図(B)参照)は不要となる。
(第2の変形例)
次に、本実施の形態1に係る義歯の第2の変形例について説明する。
図3に示すように、欠損歯の両側に隣在歯T2(残存歯T1)がある装着者で、欠損歯を補う部分義歯を作製する場合には、真ん中の欠損歯に人工歯11を内包する人工歯用歯部121aと、両側の隣在歯(残存歯)を覆う残存歯用歯部121rとを備えた本体部12xとすることで、ブリッジのような義歯10xとすることができ、隣在歯T2を支台歯形成することが不要な義歯10xを装着することができる。
更に、全部の歯が欠損歯であるときには、図1に示す本体部12の歯列部121の全部の歯部を人工歯用歯部121aに形成して、全部の人工歯用歯部121aに人工歯11を内包させるようにした総義歯としてもよい。
(第3の変形例)
次に、本実施の形態1に係る義歯の第3の変形例について、図面に基づいて説明する。
第3の変形例では、本体部に、人工歯の咬合面を露出させる貫通孔が形成されている。
例えば、図4に示すように、下顎用の義歯10yでは、左下5番から7番までの凹部121cには、人工歯11が内包されている。
この人工歯11が内包された本体部12yは、咬合面に貫通孔123が形成されている。そうすることで、貫通孔123から人工歯11の咬合面が露出するため、強く咀嚼しても対向歯の咬合面と噛み合わせできる。従って、本体部12yに亀裂などの発生を抑えることができ、しっかり咀嚼することができる。
なお、図4に示す例では、人工歯11が内包された人工歯用歯部121aに貫通孔123が形成されていたが、残存歯に被さる残存歯用歯部121rのみ、残存歯用歯部121rと人工歯用歯部121aとの両方に貫通孔が形成されているようにしてもよい。
(第4の変形例)
次に、本実施の形態1に係る義歯の第4の変形例について、図面に基づいて説明する。
図5に示す義歯10zでは、人工歯11の基底部11kに、基底整形部として義歯床124が設けられている。
そうすることで、咀嚼したときに対向歯からの咬合圧が人工歯11に掛かっても、義歯床124が受け止めるため、装着者の歯肉への負担を軽減することができ、しっかりと咀嚼することができる。また、抜歯した後では、義歯床124は、止血床としても機能させることができる。
図5に示す例では、本体部12zが総義歯のように全ての全ての歯(欠損歯の位置も含む)を覆うマウスピース形状に形成されているが、人工歯11が内包された、左下5番から7番までの本体部とし、人工歯11に義歯床124を設けてもよい。
更に、図3に示すブリッジのような義歯10xにおける人工歯11に義歯床を設けることも可能である。
図3に示す隣在歯T2(残存歯T1)の間に、人工歯11が配置された義歯10xでは、人工歯11の基底面は、離底型や船底型、偏側型、リッジラップ型、鞍状型、オベイト型、有床型を、樹脂製の基底整形部により形成することができる。
そうすることで、基底整形部により、人工歯の基底面と歯茎部との接触関係を決められるため、装着感や清掃性、審美性など、装着者の希望に応じた基底整形部を樹脂により成形することができる。
なお、図5に示す本体部11zにおいては、図4に示すように、人工歯11の位置や、残存歯の位置に、咬合面を露出させる貫通孔123を形成するようにしてもよい。
本実施の形態に係る義歯では、透明な樹脂板により形成されていたが、色付き樹脂板で形成してもよい。そうすることで、好みの色を使用したり、残存歯の色を隠したりすることができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る義歯を図面に基づいて説明する。
本実施の形態2に係る義歯は、本体部をアライナーと兼用させたものである。
患者から採得した歯科模型が、図2(A)に示す歯科模型Mであったとする。
この歯型模型Mでは、欠損歯の位置P1~P5以外の残存歯(健在歯)のうち、一部の残存歯が理想的な位置になかったとする。
例えば、図6(A)に示すように、右上5番の残存歯T3が理想位置からずれていたとする。
そこで、残存歯T3を理想位置へ向けて少し移動させた状態の歯科模型を作製する。そして、図2(B)に示すように、欠損歯の位置P1~P5に人工歯11(11a~11e)を配置する。後は、図2(C)および同図(D)に続く作製工程を行う。
そうすることで、本体部12を歯列矯正装置としてのアライナーを兼用させたものとすることができる。
残存歯T3が少し移動すれば、図6(B)に示す歯科模型Mの残存歯T3を、更に、理想位置へ向けて少し移動させて、本体部12を作製する。
このような工程を繰り返すことで、患者は、人工歯11と残存歯T1とにより食事を通常通り咀嚼して摂取しながら、本体部12により残存歯T3を理想位置に移動させることができる。
本発明は、1本以上の欠損歯が生じた装着者が装着する義歯に好適である。
10,10x,10y,10z 義歯
11,11a~11e 人工歯
11k 基底部
12,12x,12y,12z 本体部
121 歯列部
121a 人工歯用歯部
121b 床翼部
121r 残存歯用歯部
121c 凹部
122 口蓋部
123 貫通孔
124 義歯床
13 義歯床
M 歯科模型
P1~P5 欠損歯の位置
P 樹脂板
T1,T3 残存歯
T2 隣在歯

Claims (9)

  1. 装着者の欠損歯に位置する人工歯と、前記人工歯の形状に象られた樹脂板の凹部に、前記人工歯が内包され、保持された本体部とを備えた義歯。
  2. 前記本体部は、前記人工歯が透過して見える樹脂板により形成された請求項1記載の義歯。
  3. 前記本体部は、残存歯の形状に象られた凹部が前記残存歯に嵌合する請求項1または2記載の義歯。
  4. 前記本体部は、歯列弓全体を覆うマウスピース形状に形成され、前記人工歯が前記欠損歯の位置に配置された請求項1から3のいずれかの項に記載の義歯。
  5. 前記本体部は、前記欠損歯の位置に配置された人工歯と、該人工歯の両側の隣在歯とを覆う請求項1から3のいずれかの項に記載の義歯。
  6. 前記本体部は、前記人工歯の咬合面または残存歯のいずれか一方または両方を露出させる貫通孔が形成された請求項1から5のいずれかの項に記載の義歯。
  7. 前記人工歯の基底面に、前記基底面と歯茎部との接触関係を決めるための樹脂製の基底整形部が設けられた請求項1から6のいずれかの項に記載の義歯。
  8. 前記本体部は、歯列矯正装置としてのアライナーを兼用した請求項1から7のいずれかの項に記載の義歯。
  9. 装着者から印象採得した歯科模型の欠損歯の位置に人工歯を配置する工程と、
    前記人工歯が配置された前記歯科模型の形状を樹脂板に転写する工程と、
    前記歯科模型の形状に転写された前記樹脂板を、前記歯科模型から離型する工程とを備えた義歯の製造方法。
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