JP2022053990A - 透明基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低抵抗部(導電部)と高抵抗部(非導電部)との非視認性が良好な透明基板の製造方法を提供する。【解決手段】透明基材10の少なくとも一方の主面上の全面にアンダーコート層18をベタ状に印刷する第一印刷工程と、アンダーコート層18上に、平面視で略均一に分散された導電性繊維及びバインダー樹脂を含み、アンダーコート層18により高抵抗化される導電性繊維含有層16をベタ状に印刷する第二印刷工程と、導電性繊維含有層16を構成するバインダー樹脂を、平面視で所望のパターンにエッチングするエッチング工程と、を備え、導電性繊維含有層16を構成するバインダー樹脂がエッチングされていない表面抵抗値RHである高抵抗部と、バインダー樹脂がエッチングされている表面抵抗値RLである低抵抗部とを有し、RH/RL>100であり、前記アンダーコート層が(-NH-)を有する基及び結合部の少なくとも一つを有する樹脂を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、低抵抗部と高抵抗部を有する透明基板の製造方法に関する。さらに詳しくは透明な基材上に平面視で導電性繊維が略均一な分布で堆積された、低抵抗部と高抵抗部とを有する透明基板の製造方法に関する。
透明導電膜は、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、有機エレクトロルミネッセンス型ディスプレイ、太陽電池(PV)およびタッチパネル(TP)等のデバイスの透明電極、帯電防止(ESD)フィルムならびに電磁波遮蔽(EMI)フィルム等の種々の分野で使用されている。これらの透明導電膜としては、従来、ITO(酸化インジウム錫)を用いたものが使われてきたが、インジウムの供給安定性が低い、製造コストが高い、柔軟性に欠ける、および成膜時に高温が必要であるという問題があった。そのため、ITOに代わる透明導電膜の探索が活発に進められている。それらの中でも、金属ナノワイヤを含有する透明導電膜は、導電性、光学特性、および柔軟性に優れること、ウェットプロセスで成膜が可能であること、製造コストが低いこと、成膜時に高温を必要としないことなどから、ITO代替透明導電膜として好適である。例えば、銀ナノワイヤを含み、高い導電性、光学特性、柔軟性を有する透明導電膜が知られている(特許文献1参照)。
一般的な銀ナノワイヤ等の導電性繊維を含む透明導電膜は、透明な基材上に複数の導電性繊維が無作為な方向に平面視で略均一な分散状態(分布)で交差部を有するように堆積されたネットワーク構造を有することで面内の表面抵抗値が略均一な導電性を発現する。導電性繊維を含む透明導電膜を用いて、上記デバイスを作製する場合、導電部(低抵抗部)と非導電部(高抵抗部)を有する導電パターンを形成する必要がある。従来の導電パターン形成技術として、絶縁基材上に導電パターンを直接形成する方法(導電性インクのスクリーン印刷等の有版印刷や、インクジェット印刷などの無版印刷によりパターンを描画する方法、マスクを用いた導電材料(例えば金属)の蒸着など(アディティブ法))や、絶縁基材上に導電層をベタ状に形成した後、非導電部を形成したい領域をケミカルエッチング、レーザーエッチングなどでパターン化する方法(サブトラクティブ法)などが検討されている。いずれの方法においても、導電部(低抵抗部)と非導電部(高抵抗部)が明瞭に区別される場合、パターンが目視できる、いわゆる骨見えが課題となる。
上述した骨見えの解消、すなわち、非視認性を向上する方法として、特許文献1では、金属ナノワイヤを用いた透明導電層をパターニングする際に、エッチング液の強度を調整することで、非導電部に相当する部分の金属ナノワイヤの濃度を低下させて、導電部および非導電部間のヘーズ値差を小さくする方法が開示されている。
また、特許文献2では、透明導電膜からなる導電部内に非導通となる孔パターンを形成し、一方、透明導電膜が形成されていない非導電部内に透明導電膜からなる島パターンを形成することで、導電部および非導電部における透明導電膜の被覆率の違いを利用して領域間のヘーズ値差の解消を図る方法が開示されている。
特許文献3では、導電部と非導電部に金属繊維を用い、非導電部上に複数のライン上のダミーパターンを形成することで非視認性の向上を図っている。
特許文献4では、アンダーコート層を設け、パターニングされた導電層と被覆層の屈折率を調整し、所望する分光反射率を満たす設計とすることで非視認性の向上を図っている。
さらに、特許文献5では、基板上に形成された金属ナノワイヤ層において、所定パターン形状の領域で金属ナノワイヤを焼結(加工)して導電性を発現させ、金属ナノワイヤ層の導電性領域と非導電性領域の光学的な性質の差を僅少にして骨見えの解消を図っている。
特表2010-507199号公報 特開2013-12016号公報 特開2016-91627号公報 特開2008-243622号公報 国際公開第2014/175163号パンフレット
特許文献1に開示されている方法では、非導電部の金属ナノワイヤの濃度によっては、非導電部においても導通が起こるという問題がある。特許文献2に開示されている方法では、孔および島の配置のランダム性や充填密度の最適値を算出しなければならず、製造設計が困難であり、ヘーズ値差を容易に解消できないという問題がある。特許文献3に開示されている方法では、ダミーパターンの線幅は、金属繊維の平均径や平均長さによって個別に特定される閾値以下の範囲内で、非導電部に設けられるダミーパターンの本数や、非導電部と導電部とのヘーズ値差等を考慮して決定されるとあり、特許文献2に開示されている方法同様製造設計が困難である。特許文献4に開示されている方法でも、導電層のパターニングやパターン化により骨見えが起きている。特許文献5では金属ナノワイヤ層の導電性領域内の金属ナノワイヤを加工することにより、導電部を形成している。
そこで、本発明は、導電性繊維含有層に含まれる導電性繊維を加工することなく異なる導電性を発現させることにより低抵抗部(導電部)と高抵抗部(非導電部)とを構成し、低抵抗部(導電部)と高抵抗部(非導電部)との非視認性が良好な透明基板の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、透明基材上に特定の材料よりなるアンダーコートを施し、所定の操作をすることにより、平面視で導電性繊維が略均一な分布で堆積された、低抵抗部と高抵抗部を有する非視認性が良好な透明基板が得られることを見出した。
すなわち、本発明は以下の実施態様を有する。
[1]透明基材の少なくとも一方の主面上の一部の面または全面にアンダーコート層をベタ状に印刷する第一印刷工程と、前記アンダーコート層上に、平面視で略均一に分散された導電性繊維及びバインダー樹脂を含む導電性繊維含有層であって、前記アンダーコート層により高抵抗化される導電性繊維含有層をベタ状に印刷する第二印刷工程と、前記導電性繊維含有層を構成するバインダー樹脂を、平面視で所望のパターンにエッチングするエッチング工程と、を備え、前記導電性繊維含有層を構成するバインダー樹脂がエッチングされていない表面抵抗値Rである高抵抗部と、バインダー樹脂がエッチングされている表面抵抗値Rである低抵抗部とを有し、R/R>100であり、前記アンダーコート層が(-NH-)を有する基及び結合部の少なくとも一つを有する樹脂を含むことを特徴とする、透明基板の製造方法。
[2]前記エッチング工程は、前記パターンの領域に光を照射して前記バインダー樹脂を除去する工程である、[1]に記載の透明基板の製造方法。
[3]前記エッチング工程は、前記パターンの領域に、前記バインダー樹脂を溶解する溶媒を作用させて前記バインダー樹脂を除去する工程である、[1]に記載の透明基板の製造方法。
[4]前記エッチング工程の後に、前記導電性繊維含有層上に保護膜を形成する保護工程を備える、[3]に記載の透明基板の製造方法。
[5]前記アンダーコート層における前記(-NH-)を有する基または結合部の総含有量が0.1mmol/g以上5.0mmol/g以下である[1]~[4]のいずれか一に記載の透明基板の製造方法。
[6]前記(-NH-)を有する基または結合部の総含有量が2.0mmol/g以下である [5]に記載の透明基板の製造方法。
[7]前記(-NH-)を有する基または結合部が、1級アミノ基、2級アミノ基、ウレタン結合(-NH-C(=O)-O-)、ウレア結合(-NH-C(=O)-NH-)、アミド結合(-C(=O)-NH-)からなる群の少なくとも一つである [5]または[6]に記載の透明基板の製造方法。
[8]前記導電性繊維が金属ナノワイヤである[1]~[7]のいずれか一に記載の透明基板の製造方法。
[9]前記金属ナノワイヤが銀ナノワイヤである請求項[8]に記載の透明基板の製造方法。
本発明によれば、低抵抗部と高抵抗部との非視認性が良好な透明基板の製造方法を提供できる。
実施形態にかかる透明基板の製造方法の工程図である。 本発明の実施例1で得られた透明フィルムの低抵抗部(上側)と高抵抗部(下側)の導電性繊維含有層を示す図(写真)である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という)を説明する。
本発明の実施形態にかかる透明基板の製造方法は、透明基材の少なくとも一方の主面上の一部の面または全面にアンダーコート層をベタ状に印刷する第一印刷工程と、上記アンダーコート層上に、平面視で略均一に分散された導電性繊維及びバインダー樹脂を含む導電性繊維含有層であって、上記アンダーコート層により高抵抗化される導電性繊維含有層をベタ状に印刷する第二印刷工程と、上記導電性繊維含有層を構成するバインダー樹脂を、平面視で所望のパターンにエッチングするエッチング工程と、を備え、上記導電性繊維含有層を構成するバインダー樹脂がエッチングされていない表面抵抗値Rである高抵抗部と、バインダー樹脂がエッチングされている表面抵抗値Rである低抵抗部とを有し、R/R>100であり、上記アンダーコート層が(-NH-)を有する基及び結合部の少なくとも一つを有する樹脂を含むことを特徴とする。本明細書において「高抵抗部」、「低抵抗部」は、相対的に表面(シート)抵抗値が大きい方を「高抵抗部」、相対的に抵抗値が小さい方を「低抵抗部」、とそれぞれ称する。(以下、本明細書において「表面(シート)」を省略することがある。」)「高抵抗部」の抵抗値をR、「低抵抗部」の抵抗値をR、でそれぞれ表すとき、R/R>100であり、R/R>10であることが好ましく、R/R>10であることがより好ましく、R/R>10であることがさらに好ましい。Rは、好ましくは10Ω/□超であり、より好ましくは10Ω/□超であり、さらに好ましくは10Ω/□超である。高抵抗部は必ずしも高絶縁性でなくてもよい。Rは、好ましくは500Ω/□未満であり、より好ましくは100Ω/□未満であり、さらに好ましくは50Ω/□未満である。低抵抗部は必ずしも高導電性でなくてもよい。本明細書において「透明」とは、全光線透過率(可視光に対する透明性)が80%以上、ヘーズ値が3%以下であることを意味する。
上記エッチング工程は、上記パターンの領域から上記バインダー樹脂を除去できれば方法は限定されない。例えば、上記パターンの領域に光を照射して上記バインダー樹脂を除去する(ここでいう「除去」とは、光照射の熱によるバインダー樹脂の軟化あるいは熱分解等により導電性繊維同士の交差部に介在するバインダー樹脂を含む導電性繊維近傍に存在するバインダー樹脂量が光照射により低減することを意味する)工程、上記パターンの領域に、上記バインダー樹脂を溶解する溶媒を作用させて上記バインダー樹脂を除去する工程等が挙げられる。
上記パターンの領域に照射する光は、パルス光やレーザー光が好ましく、1pm~1mの波長範囲の電磁波を使用することができ、好ましくは10nm~1000μmの波長範囲の電磁波(遠紫外から遠赤外まで)、さらに好ましくは100nm~2000nmの波長範囲の電磁波を使用することができる。このような電磁波の例としては、ガンマ線、X線、紫外線、可視光、赤外線、マイクロ波、マイクロ波より長波長側の電波等が挙げられる。なお、熱エネルギーへの変換を考えた場合には、あまりに波長が短い場合には、透明基材としての樹脂基材等へのダメージが大きく好ましくない。また、波長が長すぎる場合には効率的に吸収して発熱することが出来ないので好ましくない。従って、波長の範囲としては、前述の波長の中でも特に紫外から赤外の範囲が好ましく、より好ましくは100~2000nmの範囲の波長である。
また、上記パターンの領域に作用させてバインダー樹脂を溶解する溶媒としては、後述する導電性繊維含有インクに含まれる溶媒である、水、低級アルコールやそれらの混合物が挙げられる。NaBHなどのバインダー樹脂と金属との相互作用を低下させる成分をさらに含んでいてもよい。
<透明基材>
上記透明基材は着色していてもよいが、全光線透過率(可視光に対する透明性)は高い方が好ましく、80%以上であることが好ましい。例えば、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート[PET]、ポリエチレンナフタレート[PEN]等)、ポリカーボネート、アクリル樹脂(ポリメチルメタクリレート[PMMA]等)、シクロオレフィンポリマー等の樹脂フィルムを好適に使用することができる。また、これらの透明基材には光学特性、電気的特性、後述するアンダーコート層の塗工性や耐屈曲性を損なわない範囲で、易接着、光学調整(アンチグレア、アンチリフレクションなど)、ハードコートなどの機能を有する層を、単一または複数備えていてもよく、片面または両面に備えていてもよい。これらの樹脂フィルムの中でも、優れた光透過性(透明性)や柔軟性、機械的特性などの点からポリエチレンテレフタレート、シクロオレフィンポリマーを用いることが好ましい。シクロオレフィンポリマーとしては、ノルボルネンの水素化開環メタセシス重合型シクロオレフィンポリマー(ZEONOR(登録商標、日本ゼオン株式会社製)、ZEONEX(登録商標、日本ゼオン株式会社製)、ARTON(登録商標、JSR株式会社製)等)やノルボルネン/エチレン付加共重合型シクロオレフィンポリマー(APEL(登録商標、三井化学株式会社製)、TOPAS(登録商標、ポリプラスチックス株式会社製))を用いることができる。これらの中でもガラス転移温度(Tg)が90~170℃のものが引き出し配線やコネクタ部分などの後工程における加熱に耐えうるため好ましく、125~145℃のものがより好ましい。厚みは1~200μmであることが好ましく、5~125μmであることがより好ましく、8~50μmがさらに好ましく、8~20μmが特に好ましい。
<アンダーコート層>
アンダーコート層(以下、「UC層」と称することがある)は、上記透明基材の少なくとも一方の主面上の一部の面または全面にベタ状に印刷された絶縁層である。塗工や蒸着などの成膜方法により成膜することができ、大面積での形成が容易なことから、アンダーコートインク(以下、「UCインク」と称することがある)の塗工により成膜されることが好ましい。
透明基材上に塗工するアンダーコートインクとしては、(-NH-)を有する基及び結合部の少なくとも一つを有する、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂の少なくとも一種を含み、溶媒によって希釈されたインクが好ましい。硬化性樹脂の場合はさらに硬化促進剤を含んでいることが好ましい。好ましい樹脂としては、後工程で形成する導電性繊維含有層(以下、「導電層」と称することがある)を形成する際に使用する導電性繊維含有インク(以下、「導電性インク」と称することがある)の溶媒に溶けない事が好ましく、低級アルコールや水に不溶であるものが特に好ましい。アンダーコートインク中に含まれる樹脂は、(-NH-)を有する基及び結合部の少なくとも一つを有する樹脂の一種または複数種を含むことができる。また、(-NH-)を有する基及び結合部を有さない樹脂をさらに含んでもよい。硬化性樹脂として、主剤に硬化剤及び/又は硬化触媒を併用する場合、主剤、硬化剤、硬化触媒の少なくとも一つに(-NH-)を有する基及び結合部を有すればよい。
アンダーコートインク中に含まれる樹脂が有する(-NH-)を有する基または結合部の総含有量(樹脂1gに含まれる(-NH-)を有する基または結合部の総モル数)が、0.1mmol/g以上5.0mmol/g以下である樹脂が好ましく、0.1mmol/g以上3.0mmol/g以下である樹脂がより好ましく、0.1mmol/g以上2.0mmol/g以下である樹脂がさらに好ましい。
(-NH-)を有する基としては、1級アミノ基、2級アミノ基が挙げられる。(-NH-)を有する結合部としては、ウレタン結合(-NH-C(=O)-O-)、ウレア結合(-NH-C(=O)-NH-)、アミド結合(-C(=O)-NH-)が挙げられる。(-NH-)を有する基または結合部の総含有量は、(-NH-)を有する基(1級アミノ基、2級アミノ基)の場合には、アミン価として示される。すなわち、アミン価が0.1mmol/g以上5.0mmol/g以下である樹脂が好ましく、アミン価が0.1mmol/g以上3.0mmol/g以下である樹脂がより好ましく、アミン価が0.1mmol/g以上2.0mmol/g以下である樹脂がさらに好ましい。また、(-NH-)を有する結合部がウレタン結合、ウレア結合、アミド結合の場合には、樹脂中1g中のこれらの結合単位が0.1mmol/g以上5.0mmol/g以下である樹脂が好ましく、結合単位が0.1mmol/g以上3.0mmol/g以下である樹脂がより好ましく、結合単位が0.1mmol/g以上2.0mmol/g以下である樹脂がさらに好ましい。なお、ウレア結合の場合には、一つの結合単位中に2つの(-NH-)を有するので、結合単位数としては、上記数値の1/2となる。総含有量を求める際は結合単位数の2倍とする。
樹脂中に(-NH-)を有する基及び結合部を複数含む場合、それぞれの方法で算出した(-NH-)の合計値が、0.1mmol/g以上5.0mmol/g以下である樹脂が好ましく、0.1mmol/g以上3.0mmol/g以下である樹脂がより好ましく、0.1mmol/g以上2.0mmol/g以下である樹脂がさらに好ましい。
樹脂中に含まれる(-NH-)を有する基または結合部の総含有量が0.1mmol/g未満であると、塗膜表面に、窒素性の親水基が少なくなり、後述する導電性繊維含有層をアンダーコート層上に形成した場合に、所望の絶縁性を得ることが難しくなる。
アミン価が既知の材料を混合する場合は、以下の式(1)で理論的な値を求める事もできる。すなわち、アミン価がAmgKOH/gの材料Bgとアミン価を有さない(アミン価が0mgKOH/g)材料Cgを混合した場合のアミン価は
アミン価(mmol/g)=[A×B/(B+C)]/56.11 (1)
により算出される。
アミン価が未知の材料の場合は、JIS K 7237に記載の滴定法により滴定して求める事も出来る。
合成により得られた樹脂に含まれる(-NH-)を有する結合部の含有量は、合成条件から理論値を算出することができる。ウレタン結合を例にとると、ウレタン樹脂Dgを合成する際に用いたポリオールの合計モル数Emmolとポリイソシアネートの合計モル数Fmmolを比較し、
E>Fの場合
ウレタン結合部含有量(mmol/g)=F/D
F>Eの場合
ウレタン結合部含有量(mmol/g)=E/D
として求めることが出来る。
樹脂の構成が不明な場合は、樹脂自体をNMR測定や元素分析測定などの、既知の分析方法により窒素原子や官能基を定量することで、算出する事も出来るし、塗膜とした後、ESCA法などの既知表面分析方法により定量し算出する事も出来る。
以上に述べたアンダーコート層に使用される樹脂としては、上述の(-NH-)を有する基または結合部の総含有量が上記範囲内であれば、特に問題なく使用できるが、熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂の場合、銀ナノワイヤ層を形成する前に硬化する事が好ましい。熱硬化性樹脂であることがより好ましい。後述する保護膜として用いられる(A)カルボキシ基を含有するポリウレタンを含むと好適である。
<第一印刷工程>
アンダーコートインクの印刷は、バーコート法、スピンコート法、スプレーコート法、グラビア法、スリットコート法、インクジェット法等の公知の印刷法により行うことができる。この際に形成される印刷膜(アンダーコート層)の形状は、透明基材の一部の面または全面を被覆する膜(ベタパターン)としての形状とされる。形成したアンダーコート層は、加熱して溶媒を乾燥させた後、必要に応じ光照射や加熱を行い硬化させる。
好ましいアンダーコート層の厚みは、使用する導電性繊維の径や所望する表面抵抗値により異なるが、10~30000nmであることが好ましく、より好ましくは20~20000nmであり、さらに好ましくは30~10000nmである。10nmより薄いと均一な成膜が困難となり、また、30000nmより厚いと光が透過しにくくなり、良好な透明性を維持できないことがある。
また、アンダーコート層の機能を失わない範囲で、さらなる機能材料、例えば、UV吸収剤、(近)赤外吸収材料などを添加することも可能である。添加量は所望の波長透過率となるような量を適宜調整し添加できる。
<導電性繊維含有層>
導電性繊維含有層は導電性繊維とバインダー樹脂を含む。導電性繊維としては、金属ナノワイヤ、カーボン繊維などが挙げられ、金属ナノワイヤを好適に使用することができる。金属ナノワイヤは、径がナノメーターオーダーのサイズである金属であり、ワイヤ状の形状を有する導電性材料である。なお、本実施形態では、金属ナノワイヤとともに(混合して)、または金属ナノワイヤに代えて、ポーラスあるいはノンポーラスのチューブ状の形状を有する導電性材料である金属ナノチューブを使用してもよい。本明細書において、「ワイヤ状」と「チューブ状」はいずれも線状であるが、前者は中央が中空ではないもの、後者は中央が中空であるものを意図する。性状は、柔軟であってもよく、剛直であってもよい。前者を「狭義の金属ナノワイヤ」、後者を「狭義の金属ナノチューブ」と呼び、以下、本願明細書において、「金属ナノワイヤ」は狭義の金属ナノワイヤと狭義の金属ナノチューブとを包括する意味で用いる。狭義の金属ナノワイヤ、狭義の金属ナノチューブは、単独で用いてもよく、混合して用いてもよい。
金属ナノワイヤの製造方法としては、公知の製造方法を用いることができる。例えば銀ナノワイヤは、ポリオール(Poly-ol)法を用いて、ポリビニルピロリドン存在下で硝酸銀を還元することによって合成することができる(Chem.Mater.,2002,14,4736参照)。金ナノワイヤも同様に、ポリビニルピロリドン存在下で塩化金酸水和物を還元することによって合成することができる(J.Am.Chem.Soc.,2007,129,1733参照)。銀ナノワイヤおよび金ナノワイヤの大規模な合成および精製の技術に関しては国際公開第2008/073143号パンフレットと国際公開第2008/046058号パンフレットに詳細な記述がある。ポーラス構造を有する金ナノチューブは、銀ナノワイヤを鋳型にして、塩化金酸溶液を還元することにより合成することができる。ここで、鋳型に用いた銀ナノワイヤは塩化金酸との酸化還元反応により溶液中に溶け出し、結果としてポーラス構造を有する金ナノチューブができる(J.Am.Chem.Soc.,2004,126,3892-3901参照)。
金属ナノワイヤの径の太さの平均は、1~500nmが好ましく、5~200nmがより好ましく、5~100nmがさらに好ましく、10~50nmが特に好ましい。また、金属ナノワイヤの長軸の長さの平均は、1~100μmが好ましく、1~80μmがより好ましく、2~70μmがさらに好ましく、5~50μmが特に好ましい。金属ナノワイヤは、径の太さの平均および長軸の長さの平均が上記範囲を満たすとともに、アスペクト比の平均が5より大きいことが好ましく、10以上であることがより好ましく、100以上であることがさらに好ましく、200以上であることが特に好ましい。ここで、アスペクト比は、金属ナノワイヤの径の平均径をb、長軸の平均長さをaと近似した場合、a/bで求められる値である。a及びbは、走査型電子顕微鏡(SEM)及び光学顕微鏡を用いて測定できる。具体的には、b(平均径)は電界放出形走査電子顕微鏡JSM-7000F(日本電子株式会社製)を用い、任意に選択した100本の銀ナノワイヤ寸法を測定し、その算術平均値を求めることができる。また、a(平均長さ)の算出には、形状測定レーザマイクロスコープVK-X200(キーエンス株式会社製)を用い、任意に選択した100本の銀ナノワイヤ寸法を測定し、その算術平均値を求めることができる。
このような金属ナノワイヤの材料としては、金、銀、白金、銅、ニッケル、鉄、コバルト、亜鉛、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、カドミウム、オスミウム、イリジウムからなる群から選ばれる少なくとも1種及びこれらの金属を組み合わせた合金等が挙げられる。低い表面抵抗かつ高い全光線透過率を有する塗膜を得るためには、金、銀及び銅のいずれかを少なくとも1種含むことが好ましい。これらの金属は導電性が高いため、一定の表面抵抗を得る際に、面に占める金属の密度を減らすことができるので、高い全光線透過率を実現できる。これらの金属の中でも、金または銀の少なくとも1種を含むことがより好ましい。最適な態様としては、銀のナノワイヤが挙げられる。
導電性繊維含有層に含まれるバインダー樹脂としては、透明性を有するものであれば制限なく適用できるが、導電性繊維としてポリオール法を用いた金属ナノワイヤを使用する場合は、その製造用溶媒(ポリオール)との相溶性の観点から、アルコール、水あるいはアルコールと水との混合溶媒に可溶なバインダー樹脂を使用することが好ましい。具体的には、ポリ-N-ビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースといった水溶性セルロース系樹脂、ブチラール樹脂、ポリ-N-ビニルアセトアミド(PNVA(登録商標))を用いることができる。これらの中でもカルボニル基を含有する樹脂であることがより好ましい。ポリ-N-ビニルアセトアミドは、N-ビニルアセトアミド(NVA)のホモポリマーであるが、N-ビニルアセトアミド(NVA)が70モル%以上である共重合体を使用することもできる。NVAと共重合できるモノマーとしては、例えばN-ビニルホルムアミド、N-ビニルピロリドン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウム、アクリルアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。共重合成分の含有量が多くなると、得られる透明導電膜のシート抵抗(表面抵抗)が高くなり、導電性繊維と透明基材との密着性が低下する傾向があり、また、耐熱性(熱分解開始温度)も低下する傾向があるので、N-ビニルアセトアミド由来のモノマー単位は、重合体中に70モル%以上含むことが好ましく、80モル%以上含むことがより好ましく、90モル%以上含むことがさらに好ましい。このような重合体は絶対分子量で3万~400万であることが好ましく、10万~300万であることがより好ましく、30万~150万であることがさらに好ましい。絶対分子量は以下の方法により測定したものである。
<絶対分子量測定>
下記溶離液にバインダー樹脂を溶解させ、20時間静置した。この溶液におけるバインダー樹脂の濃度は0.05質量%である。
これを0.45μmメンブレンフィルターにて濾過し、濾液をGPC-MALSにて測定を実施した。
GPC: 昭和電工株式会社製Shodex(登録商標)SYSTEM21
カラム :東ソー株式会社製TSKgel(登録商標)G6000PW
カラム温度:40℃
溶離液:0.1mol/L NaHPO水溶液+0.1mol/L NaHPO水溶液
流速:0.64mL/min
試料注入量:100μL
MALS検出器:ワイアットテクノロジーコーポレーション、DAWN(登録商標) DSP
レーザー波長:633nm
多角度フィット法:Berry法
上記バインダー樹脂は単独で使用してもよいし、2種以上組み合わせて使用してもよい。2種以上を組み合わせる場合は、単純な混合でも良いし、共重合体を用いてもよい。
上記導電性繊維含有層は、上記導電性繊維、バインダー樹脂および溶媒を含む導電性繊維含有インクを透明基材の少なくとも一方の主面上に形成されたアンダーコート層上にベタ状に印刷し、溶媒を乾燥除去することによって形成することが好ましい。
導電性繊維含有インクに含まれる溶媒としては、導電性繊維が良好な分散性を示し、かつバインダー樹脂が溶解する溶媒であれば特に限定されないが、導電性繊維としてポリオール法で合成した金属ナノワイヤを用いる場合には、その製造用溶媒(ポリオール)との相溶性の観点から、アルコール、水あるいはアルコールと水との混合溶媒が好ましい。前述の通りバインダー樹脂もアルコール、水あるいはアルコールと水との混合溶媒に可溶なバインダー樹脂を用いることが好ましい。バインダー樹脂の乾燥速度を容易に制御する事が出来る点でアルコールと水との混合溶媒を用いることがより好ましい。アルコールとしては、C2n+1OH(nは1~3の整数)で表される炭素原子数が1~3の飽和一価アルコール(メタノール、エタノール、ノルマルプロパノールおよびイソプロパノール)[以下、単に「炭素原子数が1~3の飽和一価アルコール」と表記]を少なくとも1種含む。炭素原子数が1~3の飽和一価アルコールを全アルコール中40質量%以上含むことが好ましい。炭素原子数が1~3の飽和一価アルコールを用いると乾燥が容易となるため工程上都合が良い。アルコールとして、炭素原子数が1~3の飽和一価アルコール以外のアルコールを併用することができる。併用できる炭素原子数が1~3の飽和一価アルコール以外のアルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。上記炭素原子数が1~3の飽和一価アルコールと併用する事で乾燥速度を調整する事が出来る。また、混合溶媒における全アルコールの含有率は、5~90質量%であることが好適である。混合溶媒におけるアルコールの含有率が5質量%未満、又は90質量%超であるとコーティングした際に縞模様(塗布斑)が発生し不適である。
上記導電性繊維含有インクは、上記導電性繊維、バインダー樹脂及び溶媒を自転公転攪拌機等で攪拌して混合することにより製造することができる。導電性繊維含有インク中に含有されるバインダー樹脂の含有量は0.01から1.0質量%の範囲であることが好ましい。導電性繊維含有インク中に含有される導電性繊維の含有量は0.01から1.0質量%の範囲であることが好ましい。導電性インク中に含有される溶媒の含有量は98.0から99.98質量%の範囲であることが好ましい。
<第二印刷工程>
導電性繊維含有インクの印刷は、バーコート法、スピンコート法、スプレーコート法、グラビア法、スリットコート法等の印刷法により行うことができる。この際、上記アンダーコート層上に、その全面または一部の面を被覆する膜(ベタパターン)としての形状に印刷される。印刷後、形成した塗膜を、加熱して溶媒を乾燥させることにより導電性繊維含有層が形成される。
溶媒乾燥後得られる導電性繊維含有層の好ましい厚みは、使用する導電性繊維の径や所望する表面抵抗値により異なるが、10~300nmであり、より好ましくは20~250nmであり、さらに好ましくは30~200nmである。10nmより薄いとナノワイヤの直径より薄くなり均一な塗膜の形成が困難な場合があり、また、300nmより厚いと光が透過しにくくなり良好な光学特性を示さず、さらに厚くすることによりアンダーコート層上で所望する表面抵抗値が得られない場合がある。
<エッチング工程>
上述したように、エッチング工程としては、パルス光照射やあるいは水、低級アルコール、及びその混合物や水素化ホウ素ナトリウム水溶液等の導電性繊維含有層を構成するバインダー樹脂を溶解する溶媒で導電性繊維含有層を構成するバインダー樹脂をエッチングする事により、導電性繊維含有層を低抵抗化出来る。
<保護膜>
導電性繊維含有層を保護するために、保護膜をさらに有していてもよい。保護膜は、硬化性樹脂組成物の硬化膜である。硬化性樹脂組成物としては、(A)カルボキシ基を含有するポリウレタンと、(B)エポキシ化合物と、(C)硬化促進剤と、(D)溶媒と、を含むものが好ましい。硬化性樹脂組成物を上記導電性繊維含有層上に印刷、塗布等により形成し、硬化させて保護膜を形成する。硬化性樹脂組成物の硬化は、例えば熱硬化性樹脂組成物を用いる場合、これを加熱・乾燥させることにより行うことができる。なお、硬化性樹脂組成物として光硬化性樹脂組成物を用いる場合、光を吸収して硬化するため、光を吸収する成分が硬化膜中に残存することとなる。そのため、全光線透過率と耐屈曲性のバランスが取れる範囲で用いることが好ましい。
上記導電性繊維含有層上への硬化性樹脂組成物の印刷、塗布等による形成は、エッチング工程の後に実施する。
(A)カルボキシ基を含有するポリウレタンは、より具体的には、(a1)ポリイソシアネート化合物、(a2)ポリオール化合物、および(a3)カルボキシ基を有するジヒドロキシ化合物をモノマーとして用いて合成されるポリウレタンである。耐候性・耐光性の観点では(a1)、(a2)、(a3)はそれぞれ芳香族化合物などの共役性を有する官能基を含まないことが望ましい。例えば、国際公報第2018/101334号に開示されている。また、アンダーコート層同様に、その機能を失わない範囲で、さらなる機能材料、例えば、UV吸収剤、(近)赤外吸収材料などを添加することも可能である。添加量は所望の波長透過率となるような量を適宜調整し添加できる。
上記硬化性樹脂組成物を使用し、バーコート印刷法、グラビア印刷法、インクジェット法、スリットコート法などの印刷法により、金属ナノワイヤ層が形成された基材上に硬化性樹脂組成物を塗布し、溶媒を乾燥、除去後に硬化性樹脂を硬化して保護膜を形成する。硬化後得られる保護膜の厚みは、50nm以上300nm以下である。この厚み範囲の上記保護膜を導電性繊維含有層上に形成することにより、耐屈曲性に優れた透明基板を作製することができる。保護膜の厚みは、100nm超300nm以下であることが好ましく、100nm超200nm以下であることがより好ましく、100nm超150nm以下であることがさらに好ましく、100nm超120nm以下が特に好ましい。厚みが300nmを超えると後工程での配線との導通がしづらくなる。
図1(a)~(e)には、上記透明基板の製造方法の工程図が示される。図1(a)に示された透明基材10の少なくとも一方の主面上の一部の面または全面にアンダーコート層18をベタ状に印刷して形成する(図1(b)、第一印刷工程)。アンダーコート層18は、上記アンダーコートインクを透明基材10上に上記公知の印刷法によりベタ状に印刷し、加熱して溶媒を乾燥させた後、必要に応じ光照射や加熱を行い硬化させることにより形成する。
次に、上記アンダーコート層18上に、平面視で略均一に分散された導電性繊維及びバインダー樹脂を含む導電性繊維含有層16をベタ状に印刷して形成する(図1(c)第二印刷工程)。導電性繊維含有層16は、導電性繊維、バインダー樹脂及び溶媒を含む導電性繊維含有インクを上記アンダーコート層18上に上記公知の印刷法によりベタ状に印刷し、溶媒を乾燥除去することによって形成する。
次に、上記導電性繊維含有層16を構成するバインダー樹脂を、平面視で所望のパターン(配線、電極等の導電パターン(低抵抗部))にエッチングする(図1(d)エッチング工程)。エッチング方法としては、上述したように、所望のパターンの領域に光を照射して上記バインダー樹脂を除去する方法、上記パターンの領域に、上記バインダー樹脂を溶解する溶媒を作用させて上記バインダー樹脂を除去する方法、等が挙げられるが、これらに限定されず、バインダー樹脂を少なくとも一部除去できる方法であれば採用できる。バインダー樹脂を溶解する溶媒を作用させて上記バインダー樹脂を除去する際は、必要に応じてバインダー樹脂を溶解させたくない(残存させたい)領域を溶媒に溶解しないレジストで被覆した状態で溶媒に接触させ、除去したい領域のバインダー樹脂を溶解後、レジストを除去することができる。
その後、導電性繊維含有層16の上に上記硬化性樹脂組成物を印刷し、硬化性樹脂組成物に含まれる溶媒を乾燥、除去後に硬化性樹脂を硬化してオーバーコート層20を形成する(図1(e))。
以上に述べた図1(a)~(e)の工程により、導電性繊維含有層16を構成するバインダー樹脂がエッチングされていない抵抗値Rである高抵抗部と、バインダー樹脂がエッチングされている抵抗値Rである低抵抗部とを有する透明基板が製造される。この場合、低抵抗部と高抵抗部に配置された導電性繊維の分布は略同等である。すなわち、平面視(真上から見た際の)低抵抗部と高抵抗部における導電性繊維の堆積密度(単位面積当たりの導電性繊維の質量)は略同等である。この結果、低抵抗部と高抵抗部との非視認性が良好な透明基板を得ることができる。
従来は低抵抗部と高抵抗部との導電性の差を発現するために導電性繊維自体を加工しているが、本発明では導電性繊維自体を加工するのではなく、透明基材上に設けた導電性繊維含有層の構成を工夫する(バインダー樹脂をエッチングする)ことで導電性繊維の堆積分布(単位面積当たりの堆積量)が略同等な低抵抗部と高抵抗部を形成することができ、その結果非視認性が良好な透明導電フィルムを得ることができる。
なお、導電性繊維の堆積分布は、任意の表面観察法により確認できるが、上述のレーザー顕微鏡を用いて確認することが好ましい。
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。なお、以下の実施例は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
<銀ナノワイヤの作製>
ポリビニルピロリドンK-90((株)日本触媒社製)(0.98g)、AgNO(1.04g)及びFeCl(0.8mg)を、エチレングリコール(250ml)に溶解し、150℃で1時間加熱反応した。得られた銀ナノワイヤ粗分散液をメタノール2000mlに分散させ、卓上小型試験機(日本ガイシ株式会社製、セラミック膜フィルター セフィルト使用、膜面積0.24m、孔径2.0μm、寸法Φ30mm×250mm、ろ過差圧0.01MPa)に流し入れ、循環流速12L/min、分散液温度25℃にてクロスフロー濾過を実施し不純物を除去し、銀ナノワイヤ(平均直径:26nm、平均長さ:20μm)を得た。得られた銀ナノワイヤの平均径の算出には、電界放出形走査電子顕微鏡JSM-7000F(日本電子株式会社製)を用い、任意に選択した100本の銀ナノワイヤ寸法を測定し、その算術平均値を求めた。また、得られた銀ナノワイヤの平均長の算出には、形状測定レーザマイクロスコープVK-X200(キーエンス株式会社製)を用い、任意に選択した100本の銀ナノワイヤ寸法を測定し、その算術平均値を求めた。また、上記メタノール、エチレングリコール、AgNO、FeClは富士フィルム和光純薬株式会社製試薬を用いた。
[調製例]
<銀ナノワイヤインク1の作製>
上記ポリオール法で合成した銀ナノワイヤの水/メタノール/エタノール混合溶媒の分散液11g(銀ナノワイヤ濃度0.62質量%、水/メタノール/エタノール=10:20:70[質量比])、水2.4g、メタノール3.6g(富士フィルム和光純薬株式会社製)、エタノール8.3g(富士フィルム和光純薬株式会社製)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME、富士フィルム和光純薬株式会社製)12.8g、プロピレングリコール1.2g(PG、旭硝子株式会社製)、PNVA(登録商標)水溶液(昭和電工株式会社製、固形分濃度10質量%、絶対分子量90万)0.7gを混合し、ミックスローターVMR-5R(アズワン株式会社製)で1時間、室温、大気雰囲気下で撹拌(回転速度100rpm)して銀ナノワイヤインク40gを作製した。
<銀ナノワイヤインク2の作製>
銀ナノワイヤインク1のバインダー樹脂をPVP K-90(ポリN-ビニルピロリドン、株式会社日本触媒製)とした以外は同様に調製した。
<銀ナノワイヤインク3の作製>
銀ナノワイヤインク1のバインダー樹脂をエトセル(登録商標)std100(エチルセルロース、日新化成株式会社製)とした以外は同様に調製した。
<銀ナノワイヤインク4の作製>
銀ナノワイヤインク1のバインダー樹脂をエスレック(登録商標)BM-1(ボリビニルブチラール、積水化学工業株式会社製)とした以外は同様に調製した。
<カルボキシ基を有するポリウレタン(A)の合成例>
[合成例]
攪拌装置、温度計、コンデンサーを備えた2L三口フラスコに、ポリオール化合物としてC-1015N(株式会社クラレ製、ポリカーボネートジオール、原料ジオールモル比:1,9-ノナンジオール/2-メチル-1,8-オクタンジオール=15/85、分子量964)62.0g、カルボキシル基を有するジヒドロキシル化合物として2,2-ジメチロールブタン酸(湖州長盛化工社製)40.0g、および溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート231gを仕込み、90℃で前記2,2-ジメチロールブタン酸を溶解させた。
反応液の温度を70℃まで下げ、滴下ロートにより、ポリイソシアネート化合物としてデスモジュール(登録商標)-W(メチレンビス(4-シクロヘキシルイソシアネート)、住化コベストロウレタン株式会社製)87.4gを30分かけて滴下した。滴下終了後、80℃で1時間、次いで100℃で1時間、次いで120℃で2時間反応を行い、ほぼイソシアネートが消失したことをIRによって確認した後、更に120℃にて1.5時間反応を行った。得られたカルボキシ基含有ポリウレタンの重量平均分子量は35300、その固形分の酸価は36.1mg-KOH/gであった。
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下GPCと表記)で測定したポリスチレン換算の値である。GPCの測定条件は以下のとおりである。
装置名:日本分光株式会社製HPLCユニット HSS-2000
カラム:ShodexカラムLF-804
移動相:テトラヒドロフラン
流速 :1.0mL/min
検出器:日本分光株式会社製 RI-2031Plus
温度 :40.0℃
試料量:サンプルル-プ 100μリットル
試料濃度:約0.1質量%に調製
樹脂固形分の酸価は以下の方法により測定した値である。
100ml三角フラスコに試料約0.2gを精密天秤にて精秤し、これにエタノール/トルエン=1/2(質量比)の混合溶媒10mlを加えて溶解する。更に、この容器に指示薬としてフェノールフタレインエタノール溶液を1~3滴添加し、試料が均一になるまで十分に攪拌する。これを、0.1N水酸化カリウム-エタノール溶液で滴定し、指示薬の微紅色が30秒間続いたときを、中和の終点とする。その結果から下記の計算式を用いて得た値を、樹脂の酸価とする。
酸価(mg-KOH/g)=〔B×f×5.611〕/S
B:0.1N水酸化カリウム-エタノール溶液の使用量(ml)
f:0.1N水酸化カリウム-エタノール溶液のファクター
S:試料の採取量(g)
<アンダーコートインクの作製>
上記合成例で合成した樹脂組成物(カルボキシ基含有ポリウレタン(カルボキシ基含有ポリウレタン含有率:45質量%))10.0gをポリ容器に量り取り、溶媒として1-ヘキサノール83.8gと酢酸エチル83.8gを加え、ミックスローターVMR-5R(アズワン株式会社製)で12時間、室温、大気雰囲気下で撹拌(回転速度100rpm)した。均一であることを目視で確認したのち、エポキシ化合物としてペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル(PETG、昭和電工株式会社製)0.63g、硬化促進剤として、U-CAT(登録商標)5003(サンアプロ株式会社製)0.31gを加え、再度ミックスローターを用いて1時間撹拌し、アンダーコートインクとした。
得られたアンダーコートインクの調製に使用した樹脂(合成時の原料仕込み)より算出される樹脂固形分中の(-NH-)を有する基または結合部の総含有量の理論値は1.8mmol/gであった。
[実施例]
実施例1
表面をプラズマ処理装置(積水化学工業株式会社製AP-T03)を用いてプラズマ処理(使用ガス:窒素、搬送速度:50mm/sec、処理時間:6sec、設定電圧:400V)した透明基材(ZEONOR(登録商標)ZF14-100、100μm厚、A4サイズ、日本ゼオン株式会社製)の塗工(長辺)方向に対し、アンダーコートインクをバーコーター(wet厚5μm)で全面に塗工し、80℃1分間、熱風乾燥機(恒温器HISPEC HS350(楠本化成株式会社製))にて乾燥させた。その後、100℃で15時間処理することにより、硬化させた。得られたアンダーコート層付き透明基材に、銀ナノワイヤインク1をA4サイズ全面にバーコーター(wet厚15μm)で塗工し、80℃1分で乾燥して、導電性繊維含有層としての銀ナノワイヤ含有層を形成した(図1(a)~(c)参照)。
次に、光源として、Pulse Forge 1200(Novacentrix社製)を用いて、大気中、室温で、得られた透明基板の半分の銀ナノワイヤインク塗布面に対して以下の条件下で光照射を行い、光照射した部分が低抵抗部であり、照射されていない部分が高抵抗部である、透明基板を得た(図1(d)参照)。
光照射条件:450V,4000μs1回、照射幅21cm×5cm(A4サイズの一部)の光照射を行った。その後、保護膜として、アンダーコートインクをA4サイズ全面にバーコーター(wet厚7μm)で塗工し、上記熱風乾燥機にて80℃1分で乾燥し、オーバーコート層を有する透明基板を得た(図1(e)参照)。
実施例2
光照射を実施するに代わりに、水素化ホウ素ナトリウム(富士フイルム和光純薬株式会社製)の2%水溶液にA4サイズの試料の下半分のみを2分浸漬した以外は実施例1と同様の操作を実施した。浸漬した部分が低抵抗部であり、浸漬していない部分が高抵抗部である透明基板を得た。
実施例3
実施例2の水素化ホウ素ナトリウム水溶液に代わり、純水で同様の操作を実施した。
比較例1
実施例1と同様に表面をプラズマ処理した透明基材(ZEONOR(登録商標)ZF14-100、100μm厚、A4サイズ)の塗工(長辺)方向に対し、銀ナノワイヤインクをA4サイズ全面にバーコーター(wet厚15μm)で塗工し、80℃1分で乾燥し、銀ナノワイヤ含有層を形成した透明基板を得た。
得られた透明基板の半分を、エッチング液(SEA-NW01、関東化学株式会社製)に1分間浸漬した後、純水を用いて洗浄、乾燥し、エッチングによりパターン化された透明基板を得た。エッチングされた領域が高抵抗部であり、エッチングされていない領域が低抵抗部である。その後、保護膜として、アンダーコートインクをA4サイズ全面にバーコーター(wet厚7μm)で塗工し、80℃1分で乾燥し銀ナノワイヤ含有層上を保護した透明基板を得た。
表1に実施例1~3と比較例1でそれぞれ得られた透明基板の光学特性及び高抵抗部と低抵抗部の表面抵抗を測定した結果をまとめた。なお、表1において、アンダーコートインクはUCインクと表記した。
Figure 2022053990000002
表1において、全光線透過率、ヘーズ測定及び表面抵抗の測定は以下のように実施した。
<全光線透過率、ヘーズ測定>
実施例1~3及び比較例1で得られた各フィルムの低抵抗部と高抵抗部を3cm×3cmに切り出した試験片を用い、JIS K7361-1の透明材料の全光線透過率測定法、JIS K7136の透明材料のヘーズの求め方、に準拠して色彩色差計COH7700(日本電色工業株式会社製)を用いて、光源をD65とし、全光線透過率、ヘーズを測定した。
<抵抗測定>
株式会社三菱化学アナリテック製、ロレスタGP MCP-T610を用いて測定し、低抵抗部及び高抵抗部からそれぞれ任意の10点を測定し、全ての点で測定不可能(>10Ω/□)であったものを×としている。抵抗測定が可能であり、1000Ω/□以上の場合は、桁数の記載を範囲で示し、1000Ω/□未満の場合は、平均値を示している。
比較例1は、エッチングにより銀ナノワイヤが溶出しているため、低抵抗部と高抵抗部の光学特性(ヘーズ)に差が出ている。一方、実施例1、2は、銀ナノワイヤ自体は残存しているため、低抵抗部と高抵抗部の光学特性(ヘーズ)に差が出ていない。低抵抗部も高抵抗部も顕微鏡などで平面視しただけでは、交差点を有しているように見えるが、高抵抗部においては、銀ナノワイヤに被覆しているバインダー樹脂の量が多いため、抵抗測定が出来なく、低抵抗部では、被覆しているバインダー樹脂が溶出などし、少なくなることで交差点が接触し、抵抗が測定できるようになっていると推測している。
図2(a)、(b)には、実施例1のレーザー顕微鏡(形状解析レーザマイクロスコープVK-X200(キーエンス株式会社製))により観察した画像(撮影倍率:150倍)を示す。上側(a)が低抵抗部、下側(b)が高抵抗部である。低抵抗部及び高抵抗部上で、導電性繊維(銀ナノワイヤ)の濃度(堆積分布)に違いが認められないことから、目的とする非視認性が良好な透明フィルムが得られていることがわかる。
[参考例]
参考例1、5
表面をプラズマ処理装置(積水化学工業株式会社製AP-T03)を用いてプラズマ処理(使用ガス:窒素、搬送速度:50mm/sec、処理時間:6sec、設定電圧:400V)した透明基材(ZEONOR(登録商標)ZF-14、100μm厚、A4サイズ、日本ゼオン株式会社製)の塗工(長辺)方向に対し、下半分ほどにアンダーコートインクをバーコーター(wet厚5μm)で塗工し、80℃1分間、熱風乾燥機(恒温器HISPEC HS350(楠本化成株式会社製))にて乾燥させた。その後、銀ナノワイヤインク1をA4サイズ全面にバーコーター(wet厚15μm)で塗工し、上記熱風乾燥機にて80℃1分で乾燥して、導電性繊維含有層としての銀ナノワイヤ含有層を形成した。
以上により、塗工方向に対し、アンダーコート層でパターン化(アンダーコート層を有する領域とアンダーコート層を有さない領域を含むパターン)された透明基板を得た。ここで、アンダーコート層を有する領域が参考例1であり、アンダーコート層を有さない領域が参考例5である。
参考例2~4、6~8
参考例1、5で用いた銀ナノワイヤインク1を表2に示したインクに変えた以外は同様に作製した。
参考例1、5と同様に、参考例2~4がアンダーコート層を有する領域であり、参考例6~8がアンダーコート層を有さない領域である。
Figure 2022053990000003
表2の参考例5~8より、銀ナノワイヤインクのバインダー樹脂を変えて基材上に塗工した場合でも、数十Ω/□の表面抵抗が測定できる。一方、アンダーコート層を塗工した参考例1~4では、表面抵抗が高抵抗となることが分かる。
なお、銀ナノワイヤインクのバインダー樹脂によっても抵抗値が変わっている。これは、バインダー樹脂の構造を考慮すると、銀ナノワイヤとバインダー樹脂との相互作用も関係していると推測される。バインダー樹脂にカルボニル基が存在することにより、銀ナノワイヤと吸着することは知られており(J.Phys.Chem.B 2004、108.12877)、参考例4、参考例8で用いた金属ナノワイヤインク(銀ナノワイヤインク3)中のバインダー樹脂にはカルボニル基が含まれていないために、銀ナノワイヤ周辺から脱離しやすく、金属ナノワイヤ同士の交差部が接触しやすくなったため、他に比べて表面抵抗が低抵抗になったと推測される。
これらより、ある特定のアンダーコート層上の銀ナノワイヤは非導通(高抵抗部)となることがわかる。
本発明に係る実施例では、アンダーコート層上に銀ナノワイヤ含有層を形成し、銀ナノワイヤ含有層の抵抗値(表面抵抗)を高抵抗化し、銀ナノワイヤ含有層中のバインダー樹脂をエッチングして抵抗値を下げ、所望の導電パターンを形成している。
10 透明基材、12 導電性繊維、16 導電性繊維含有層、18 アンダーコート層、20 オーバーコート層。

Claims (9)

  1. 透明基材の少なくとも一方の主面上の一部の面または全面にアンダーコート層をベタ状に印刷する第一印刷工程と、
    前記アンダーコート層上に、平面視で略均一に分散された導電性繊維及びバインダー樹脂を含む導電性繊維含有層であって、前記アンダーコート層により高抵抗化される導電性繊維含有層をベタ状に印刷する第二印刷工程と、
    前記導電性繊維含有層を構成するバインダー樹脂を、平面視で所望のパターンにエッチングするエッチング工程と、
    を備え、前記導電性繊維含有層を構成するバインダー樹脂がエッチングされていない表面抵抗値Rである高抵抗部と、バインダー樹脂がエッチングされている表面抵抗値Rである低抵抗部とを有し、R/R>100であり、前記アンダーコート層が(-NH-)を有する基及び結合部の少なくとも一つを有する樹脂を含むことを特徴とする、透明基板の製造方法。
  2. 前記エッチング工程は、前記パターンの領域に光を照射して前記バインダー樹脂を除去する工程である、請求項1に記載の透明基板の製造方法。
  3. 前記エッチング工程は、前記パターンの領域に、前記バインダー樹脂を溶解する溶媒を作用させて前記バインダー樹脂を除去する工程である、請求項1に記載の透明基板の製造方法。
  4. 前記エッチング工程の後に、前記導電性繊維含有層上に保護膜を形成する保護工程を備える、請求項3に記載の透明基板の製造方法。
  5. 前記アンダーコート層における前記(-NH-)を有する基または結合部の総含有量が0.1mmol/g以上5.0mmol/g以下である請求項1~4のいずれか一項に記載の透明基板の製造方法。
  6. 前記(-NH-)を有する基または結合部の総含有量が2.0mmol/g以下である請求項5に記載の透明基板の製造方法。
  7. 前記(-NH-)を有する基または結合部が、1級アミノ基、2級アミノ基、ウレタン結合(-NH-C(=O)-O-)、ウレア結合(-NH-C(=O)-NH-)、アミド結合(-C(=O)-NH-)からなる群の少なくとも一つである請求項5または6に記載の透明基板の製造方法。
  8. 前記導電性繊維が金属ナノワイヤである請求項1~7のいずれか一項に記載の透明基板の製造方法。
  9. 前記金属ナノワイヤが銀ナノワイヤである請求項8に記載の透明基板の製造方法。

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