JP2022053189A - 屋根構造及び被覆部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】野地板の下方に位置する屋根端部材を屋根端部材の上下長さにかかわらず共通の被覆部材を用いて覆うことができる屋根構造及び被覆部材を提供する。【解決手段】屋根構造1は、野地板3の外側端部の下方に位置する被覆部材5を備える。被覆部材5は、下部材51と、下部材51に接続された上部材52とを有する。被覆部材5は、下部材51と上部材52との両者により、野地板3の下方に位置する屋根端部材4と、野地板3の外側端部の下面とを覆う。上部材52は下部材51に対して上下位置を調整して接続可能である。【選択図】図1

Description

本発明は、屋根構造及び被覆部材に関する。
特許文献1には、鼻隠し板の表面が化粧板で覆われた軒先構造が開示されている。
特開平2-240357号公報
ところで、鼻隠しの上下長さは、寸法誤差や施工誤差、鼻隠しが施工される建物等によって異なる。このため、上述したような鼻隠しを覆う化粧板を施工する場合、施工者は鼻隠しに適した上下長さを有する化粧板を用意する必要があり、手間を要する。また、化粧板の製造者は、上下長さが異なる複数種類の化粧板を製造する必要があり、化粧板の製造又は在庫管理等においても手間を要する。
本発明は上記事由に鑑みてなされており、野地板の下方に位置する屋根端部材を屋根端部材の上下長さにかかわらず共通の被覆部材を用いて覆うことができる屋根構造及び被覆部材を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る屋根構造は、野地板の外側端部の下方に位置する被覆部材を備え、前記被覆部材は、下部材と、前記下部材に接続された上部材とを有し、前記被覆部材は、前記下部材と前記上部材との両者により、前記野地板の下方に位置する屋根端部材と、前記野地板の外側端部の下面とを覆い、前記上部材は前記下部材に対して上下位置を調整して接続可能である。
本発明の一態様に係る被覆部材は、野地板の外側端部の下方に位置する被覆部材であって、前記野地板の下方に位置する屋根端部材の下部を覆う下部材と、前記下部材に接続され、前記屋根端部材の上部と前記野地板の外側端部の下面とを覆う上部材とを有し、前記上部材は前記下部材に対して上下位置を調整して接続可能である。
前記一態様に係る屋根構造及び被覆部材にあっては、野地板の下方に位置する屋根端部材を屋根端部材の上下長さにかかわらず共通の被覆部材を用いて覆うことができる。
図1は、第1実施形態の屋根構造を示した断面図である。 図2は、同上の屋根構造の軒樋等の図示を省略した断面図である。 図3は、図1のA部拡大図である。 図4Aは同上の屋根構造が備える下部材の正面図であり、図4Bは上部材の右側面図、図4Cは上部材の背面図、図4Dは上部材の左側面図、図4Eは上部材の平面図、図4Fは上部材の底面図である。 図5Aは同上の屋根構造が備える上部材の正面図であり、図5Bは上部材の右側面図、図5Cは上部材の背面図、図5Dは上部材の左側面図、図5Eは上部材の平面図、図5Fは上部材の底面図である。 図6は、第1実施形態の変形例の屋根構造であって、軒樋等の図示を省略した断面図である。 図7は、第1実施形態の他の変形例の屋根構造であって、軒樋等の図示を省略した断面図である。 図8は、第2実施形態の屋根構造を示した断面図である。 図9Aは同上の屋根構造が備える上部材の正面図であり、図9Bは上部材の右側面図、図9Cは上部材の背面図、図9Dは上部材の左側面図、図9Eは上部材の平面図、図9Fは上部材の底面図である。 図10Aは同上の屋根構造が備える上部材の正面図であり、図10Bは上部材の右側面図、図10Cは上部材の背面図、図10Dは上部材の左側面図、図10Eは上部材の平面図、図10Fは上部材の底面図である。 図11は、第2実施形態の変形例の屋根構造を示した断面図である。
(1)第1実施形態
まず、第1実施形態について説明する。第1実施形態は、本発明を建物の軒先構造に適用している。図1に本実施形態の屋根構造1を示す。屋根構造1を有する建物は、例えば、住宅建築物である、なお、建物は、住宅建築物に限定されず、店舗、工場又は倉庫等の非住宅建築物であってもよい。
屋根構造1は、例えば、切妻屋根を形成する。なお、屋根構造1によって形成される屋根の種類は、切妻屋根に限定されない。屋根構造1によって形成される屋根の種類は、例えば、入母屋屋根、片流れ屋根、寄せ棟屋根又は方形屋根等であってもよい。
屋根構造1は、複数の垂木10及び野地板3を備えている。複数の垂木10は、軒に沿う方向に間隔をあけて並んでいる。複数の垂木は、母屋等に固定されている。各垂木10は、軒先側(平側)に近い部分ほど下方に位置するように傾斜している。
野地板3は、屋根下地の一部である。野地板3は、例えば、構造用合板、パーティクルボード又は挽板等の木材から形成される。野地板3は、複数の垂木10に載置されており、軒先に近い部分ほど下方に位置するように傾斜している。野地板3は、複数の垂木10に固定されている。野地板3を複数の垂木10に固定する手段は、例えば、釘又はねじ等の固着具である。野地板3の軒先側の端部は、複数の垂木10よりも軒先側に突出している。野地板3の軒先側の端面3aは、野地板3の下面3bに対して垂直であり、上端に近い部分ほど軒先側に位置するように鉛直方向に対して傾斜している。
屋根構造1は、鼻隠し下地材11を更に備えている。鼻隠し下地材11は、複数の垂木10の軒先側の端面に沿って配されている。鼻隠し下地材11は、軒に沿って延びた長尺な部材である。鼻隠し下地材11は平板状に形成されており、鼻隠し下地材11の厚み方向を水平にした状態で複数の垂木10に固定されている。
屋根構造1は、野地板3の下方に位置する屋根端部材4を更に備えている。本実施形態の屋根構造1は、屋根端部材4として、鼻隠し40を備えている。なお、屋根端部材4は、鼻隠し40に限定されない。屋根端部材4は、例えば、後述する第2実施形態のように破風板41であってもよい。
鼻隠し40は、鼻隠し下地材11の表面(屋外側の面)に沿っている。鼻隠し40は、例えば、モルタル、セメント、木材又は金属等から形成される。鼻隠し40は、軒に沿って延びた長尺な部材である。鼻隠し40は、平板状に形成されており、鼻隠し40の厚み方向を水平にした状態で鼻隠し下地材11に取り付けられている。鼻隠し40を鼻隠し下地材11に取り付ける手段は、例えば、釘又はねじ等の固着具である。鼻隠し40の下端部は、鼻隠し下地材11よりも下方に突出している。
なお、鼻隠し40及び鼻隠し下地材11は、厚み方向が水平方向に対して傾斜した状態で施工されてもよい。また、鼻隠し下地材11は省略可能である。この場合、鼻隠し40は、例えば、複数の垂木10に直接取り付けられる。
鼻隠し40及び鼻隠し下地材11の各々は、野地板3における軒側の端部の下方に位置している。軒棟方向のうちの軒側を「外側」とし、軒棟方向のうちの棟側(軒と反対側)を「内側」としたとき、鼻隠し下地材11及び鼻隠し40の各々は、野地板3の外側端部の下方に位置し、鼻隠し40の内側に鼻隠し下地材11が位置している。
屋根構造1は、軒天井材12を更に備えている。軒天井材12は、上面が複数の野縁13の下面に沿い、かつ、軒先側の端面が鼻隠し40の裏面(屋外側とは反対側の面)の下端部に沿っている。軒天井材12は、複数の野縁13に取り付けられている。
図2に示すように、屋根構造1は、軒先水切15を更に備えている。軒先水切15は、野地板3の軒側の端部を覆っている。軒先水切15は、軒に沿って延びた長尺な部材であり、板状に形成されている。軒先水切15は、例えば、金属製であり、金属板を曲げ加工することにより形成される。なお、軒先水切15の材料は金属に限定されない。また、軒先水切15は、野地板3の軒側の端部において軒に沿う方向の全長にわたる一つの部材であってもよいし、野地板3の軒側の端部において軒に沿って並ぶ複数の部材で構成されてもよい。
軒先水切15の断面形状は、「く」字状である。軒先水切15は、野地板3の上面に沿った板状の固定片150と、固定片150の軒側の端部から下方に突出した板状の水切片151とを有している。固定片150は、例えば、釘又はねじ等の固着具によって野地板3及び鼻隠し下地材11に取り付けられる。これにより、軒先水切15は、野地板3及び鼻隠し下地材11に取り付けられる。
軒先水切15は、水切片151の厚み方向が水平となるように野地板3及び鼻隠し下地材11に取り付けられる。なお、水切片151の厚み方向は、水平方向に対して傾斜してもよい。また、本実施形態の固定片150の棟側の端部及び水切片151の下端部の各々には、折返部152が形成されているが、折返部152は形成されなくてもよい。
屋根構造1は、下葺材(防水シート)14を更に備えている。下葺材14は、屋根下地の一部であり、例えば、合成高分子系下葺材又はアスファルトルーフィング(アスファルトフェルト及び改質アスファルトルーフィングを含む)等である。下葺材14は、野地板3の上面と、軒先水切15の固定片150の上面とに敷かれている。
図1に示すように、屋根構造1は、複数の屋根材16を更に備えている。各屋根材16は、野地板3上に下葺材14及び軒先水切15を介して葺かれている。各屋根材16は、平板状に形成されている。各屋根材16は、例えば、スレート瓦であり、セメント系成形材料を成形し、養生硬化することで製造される。
複数の屋根材16は、軒棟方向に隣り合う屋根材16のうち、上段の屋根材16の軒先側部分が、下段の屋根材16の棟側部分の上に重なった状態で葺かれる。各屋根材16は、例えば、釘又はねじ等の固着具によって野地板3に固定される。
本実施形態の屋根構造1は、リフォームされた屋根構造であり、各屋根材(既存屋根材)16は、金属製の新設屋根材17によって覆われている。なお、屋根構造1は、リフォームされた屋根構造に限定されず、新設屋根材17は省略可能である。
図2に示すように屋根構造1は、被覆部材5を更に備えている。なお、図2では、後述する軒樋7及び軒樋吊具6(図3参照)の図示を省略している。本実施形態の被覆部材5は、鼻隠し40を被覆する鼻隠しカバー50である。鼻隠しカバー50は、鼻隠し40に取り付けられている。鼻隠しカバー50は、建物のリフォームの際に施工されてもよいし、建物を新築する際に施工されてもよい。鼻隠し40が鼻隠しカバー50によって覆われることで、鼻隠し40の表面(屋外側の面)が汚れ難くなる。また、鼻隠しカバー50は、野地板3の軒側端部を下方から覆っている。このため、野地板3の軒側端部が雨水で濡れることが抑制され、野地板3が腐食し難い。
鼻隠しカバー50は、図4A~図4Fに示す下部材51と、図5A~図5Fに示す上部材52とを有している。本実施形態の鼻隠しカバー50は、下部材51と上部材52との2部材だけで構成されている。図2に示すように、鼻隠しカバー50は、下部材51と上部材52との両者により、鼻隠し40の表面及び下端面、並びに野地板3の軒側端部の下面3b及び軒先側の端面3aを覆っている。
下部材51及び上部材52の各々は、鼻隠し40の長さ方向に延びた長尺な板状の部材である。なお、下部材51及び上部材52の各々は、鼻隠し40の長さ方向の全長にわたる一つの部材であってもよいし、鼻隠し40の長さ方向に並ぶ複数の部材で構成されてもよい。下部材51及び上部材52の各々は、例えば、金属製であり、金属板を曲げ加工することにより形成される。なお、下部材51及び上部材52の各々の材料は金属に限定されず、例えば、合成樹脂等から形成されてもよい。
下部材51は、鼻隠しカバー50の下部を構成する。下部材51は、鼻隠し40の表面の下部に沿った下化粧部510と、下化粧部510の下端部から鼻隠し40側(屋外側とは反対側)に向かって突出した下覆部511とを有している。下化粧部510は、平板状に形成されている。下化粧部510の厚み方向は略水平である。下化粧部510は、鼻隠し40の表面の下部を覆っている。下覆部511は、平板状に形成されている。下覆部511の厚み方向は略鉛直である。下覆部511は、鼻隠し40の下端面に沿っており、鼻隠し40の下端面を覆っている。下部材51は、鼻隠し40に取り付けられている。下部材51は、例えば、下化粧部510が釘又はねじ等の固着具によって鼻隠し40に取り付けられることで、鼻隠し40に取り付けられる。なお、下部材51は、上部材52への引っ掛けのみで取り付けられてもよい。
下部材51は、上部材52が引っ掛かる平板状の掛止片512を更に有している。掛止片512は、下化粧部510の上端部から下方に向かって突出しており、下化粧部510の上端部の鼻隠し40とは反対側に位置している。掛止片512は、例えば、下化粧部510を構成する金属板の上端部を下方に折り返すことで形成される。掛止片512と下化粧部510の上端部とで、下方に開口した溝部513が構成されている。
上部材52は、鼻隠しカバー50の上部を構成し、大部分が下部材51よりも上方に位置している。上部材52は、鼻隠し40の表面に沿った上化粧部520と、上化粧部520の上端部から突出した上覆部521とを有している。上化粧部520は、平板状に形成されており、鼻隠し40の表面の上部を覆っている。鼻隠し40の表面は、下部材51の下化粧部510と上部材52の上化粧部520とで覆われている。
上覆部521は、上化粧部520の上端部から鼻隠し40とは反対側に向かって突出した下面覆部522と、下面覆部522における鼻隠し40とは反対側の端部から上方に突出した立上部523とを有している。本実施形態の上覆部521は、下面覆部522と立上部523とだけで構成されており、立上部523の先端は自由端である。
下面覆部522は、平板状に形成されており、野地板3において鼻隠し40よりも軒側に突出した突出部分30の下方に位置している。下面覆部522は、鼻隠し40から遠い部分ほど下方に位置するように傾斜し、先端が野地板3の軒先側の端面3aの下端よりも軒先側に位置している。下面覆部522は、野地板3の突出部分30の下面3bを覆っている。なお、本実施形態の下面覆部522は、鼻隠し40から遠い部分ほど下方に位置するように水平方向に対して傾斜しているが、水平であってもよいし、鼻隠し40から遠い部分ほど上方に位置するように水平方向に対して傾斜してもよい。
立上部523は、平板状に形成されており、野地板3における軒先側の端面3aと軒先水切15の水切片151との間に位置している。立上部523は、野地板3における軒先側の端面3aを覆っている。
上部材52は、下部材51に引っ掛かる平板状の引掛片524を更に有している。引掛片524は上化粧部520の下端部から上方に向かって突出しており、上化粧部520の下端部の鼻隠し40側に位置している。引掛片524は、例えば、上化粧部520を構成する金属版の下端部を上方に折り返すことで形成される。引掛片524は、下部材51の溝部513の内側に配されて掛止片512の鼻隠し40側に位置しており、掛止片512によって、鼻隠し40とは反対側に向かって移動することが規制される。
上部材52と下部材51との接続部分は、上部材52の下端部(上化粧部520の下端部及び引掛片524)と、下部材51の上端部(下化粧部510の上端部及び掛止片512)とで構成される。この接続部分において、上部材52は下部材51の屋外側(鼻隠し40と反対側)に位置する。このため、上部材57の表面(鼻隠し40とは反対側の面)に沿って流下した雨水は、上部材52と下部材51との接続部分から鼻隠し40側に浸入し難い。
上部材52が下部材51に接続される際、引掛片524は、下部材51の溝部513に下方から挿入される。このため、上部材52の上覆部521を野地板3に近づけて配置でき、上覆部521により野地板3の軒側端部を適切に覆うことができる。
上部材52は、下部材51に対して上下位置を調節して接続可能である。本実施形態の鼻隠しカバー50は、上部材52の引掛片524が下部材51の溝部513の内側において上下方向に移動できるように構成されており、引掛片524の溝部513への差込量が変更されることで、上部材52の下部材51に対する上下位置が調整される。このように上部材52の下部材51に対する上下位置が調整されることで、鼻隠しカバー50全体の上下長さは、鼻隠し40の上下長さに対応する長さに調整される。したがって、鼻隠し40の上下長さが異なる場合にも、共通の鼻隠しカバー50を用いて鼻隠し40を覆うことが可能になる。
図2に示すように、本実施形態の上部材52の立上部523は、下面覆部522に対して略垂直であり、上端に近い部分ほど軒先側に位置するように鉛直方向に対して傾斜している。このため、例えば、屋根勾配が急であって、野地板3の軒先側の端面3aの鉛直方向に対する傾斜角度が大きい場合にも、上部材52の下部材51に対する上下位置を調整した際に立上部523の上端部が野地板3の軒先側の端面3aに当たることが抑制され、上覆部521を野地板3の近くに配置することが可能になる。
なお、立上部523と下面覆部522とでなす角度は、例えば図6に示すように鋭角であってもよく、立上部523は鉛直であったり、上端に近い部分ほど軒先とは反対側に位置するように鉛直方向に対して傾斜してもよい。また、立上部523と下面覆部522とでなす角度は鈍角であってもよい。また、例えば図7に示すように、上部材52は、立上部523を有さなくてもよい。図示例では、上覆部521が下面覆部522だけで構成されており、下面覆部522における鼻隠し40とは反対側の端は自由端である。
図3に示すように、屋根構造1は、複数の軒樋吊具6と軒樋7とを更に備えている。複数の軒樋吊具6は、鼻隠し40の長さ方向に間隔をあけて並んでいる。各軒樋吊具6は、鼻隠し40に取り付けられ、かつ、軒樋7を支持している。軒樋吊具6は、例えば、耐候性の優れた合成樹脂から形成される。なお、軒樋吊具6の材料は、合成樹脂に限定されず、例えば、金属であってもよい。
各軒樋吊具6は、固定部材60と保持部材61とを有している。固定部材60は板状に形成されており、鼻隠し40の屋外側の面に沿って配されている。固定部材60は、鼻隠し40に取り付けられている。固定部材60は、例えば、図3に示すように、鼻隠しカバー50に部分的に形成された切欠き53に配され、この状態で釘又はねじ等の固着具によって鼻隠し40に固定される。なお、鼻隠しカバー50には切欠き53が形成されなくてもよい。この場合、固定部材60は、例えば、鼻隠しカバー50における鼻隠し40とは反対側の面に沿って配された状態で、鼻隠し40に固定されてもよい。
固定部材60には、軒樋7を吊り下げて保持する保持部材61が固定部材60の屋外側の面に沿って配された状態で固定されている。保持部材61は、固定部材60を介して鼻隠し40に取り付けられていると言える。保持部材61は、例えば、ねじ等の固着具によって固定部材60に取り付けられる。
保持部材61は、固定部材60から鼻隠し40とは反対側に向かって突出している。保持部材61には、軒樋7の幅方向の両側に形成された耳部70,71が引掛けられている。これにより、軒樋7は、軒樋吊具6によって保持されている。なお、固定部材60における鼻隠し40とは反対側の面(すなわち、保持部材61の鼻隠し40側の面に沿う面)は、鉛直であってもよいし、鉛直に対して傾斜してもよい。後者の場合、例えば、固定部材60を上下反転して鼻隠し40に取り付け、この固定部材60に保持部材61を取り付けることで、保持部材61の水平方向に対する角度を変更することができる。
各軒樋吊具6は、鼻隠しカバー50の上部材52を支持する支持部材62を更に備えている。支持部材62は、固定部材60に取り付けられている。支持部材62は、固定部材60の上端部に取り付けられており、固定部材60から上方に向かって突出している。
本実施形態の支持部材62は、取付片620及び支持片621を有している。取付片620は、平板状に形成されており、上部材52の上化粧部520における鼻隠し40とは反対側の面に離間した状態で沿っている。取付片620は、下端部が固定部材60に取り付けられており、固定部材60から上方に向かって突出している。支持片621は、取付片620の上端部から鼻隠し40とは反対側に向かって突出している。支持片621は、平板状に形成されており、鼻隠し40から遠い部分ほど下方に位置するように水平方向に対して傾斜している。支持片621は、上部材52の下面覆部522と平行であり、下面覆部522の下面に接している。
支持部材62は、固定部材60に対して上下位置を調整して取付可能である。支持部材62は、例えば、取付片620に形成された上下方向に延びる長孔にねじを通し、このねじを固定部材60に形成されたねじ穴にねじ込むことにより固定部材60に固定される。この場合、取付片620の長孔におけるねじの位置を変更することで、取付片620の固定部材60に対する固定位置を上下方向において変更できるため、支持部材62の固定部材60に対する上下位置を変更することが可能になる。なお、固定部材60に対する支持部材62の上下位置を変更する手段は、限定されない。また、支持部材62は、固定部材60に対して上下位置調整不能に接続されてもよい。
支持部材62の固定部材60に対する上下位置は、支持部材62の上端部を構成する支持片621が上部材52の下面覆部522の下面に接する位置に設定される。これにより、上部材52の下面覆部522は、支持部材62によって下方から支持される。
上部材52は、支持部材62によって支持された状態で、鼻隠し40に取り付けられている。このため、上部材52の変形を抑制し、かつ、上部材52を鼻隠し40に対して強固に固定することができる。上部材52は、例えば、上化粧部520が鼻隠し40に対して釘又はねじ等の固着具によって取り付けられることで、鼻隠し40に対して固定される。なお、本実施形態の軒樋吊具6は、保持部材61と固定部材60とが別部材であるが、保持部材61と固定部材60とは一体に形成されてもよい。また、支持部材62は省略可能である。
複数の軒樋吊具6で支持された軒樋7は、鼻隠し40の屋外側に位置している。軒樋7は、複数の新設屋根材17の上面から軒側に流れ落ちた雨水と、軒先水切15の水切片151から流れ落ちた雨水とを受ける。
鼻隠しカバー50、軒樋吊具6及び軒樋7は、例えば、以下に示すように施工される。まず、鼻隠しカバー50の下部材51が鼻隠し40に取り付けられる。このとき、下部材51は、図2に示すように、下化粧部510が鼻隠し40の下部の屋外側の面に沿い、かつ、下覆部511が鼻隠し40の下端面に沿うように、鼻隠し40に取り付けられる。
次に上部材52が下部材51に接続され、上化粧部520が鼻隠し40の表面の上部に沿って配置される。このとき、上部材52の引掛片524が下部材51の溝部513に下方から挿入される。ただし、この段階における上部材52は、未だ下部材51に対して上下位置が調整可能な状態にある。
続いて、複数の軒樋吊具6の各々の固定部材60が、図3に示すように鼻隠し40に取り付けられる。
次に上部材52の下部材51に対する上下位置が調整される。この調整は、例えば、固定部材60に対して上下位置調整可能な状態で取り付けられた支持部材62を上方に移動し、この支持部材62によって上部材52を持ち上げられることによって行われる。これにより、鼻隠しカバー50の上下長さは、鼻隠し40の上下長さに対応する寸法とされる。続いて、支持部材62が固定部材60に対して固定され、この状態で上部材52が固着具によって鼻隠し40に固定される。
なお、上部材52の下部材51に対する上下位置の調整は、例えば、作業者が手で上部材52を持ち上げることによって行われてもよい。この場合、支持部材62は、例えば、上部材52の上下位置の調整後において支持片621が上部材52の下面覆部522に接するように固定部材60に対する上下位置が調整され、この後、固定部材60に対して固定される。また、固定部材60に対する支持部材62の上下位置の調整は、固定部材60が鼻隠し40に取り付けられる前に行われてもよい。この場合、上部材52の下部材51に対する上下位置の調整は、例えば、固定部材60が鼻隠し40に取り付けられる際に、上部材52が固定部材60に取り付けられた支持部材62によって持ち上げられることによって行われる。
上記のように上部材52及び固定部材60が鼻隠し40に取り付けられた後、各軒樋吊具6の保持部材61が、対応する固定部材60に取り付けられ、この後、軒樋7が各軒樋吊具6の保持部材61に取り付けられる。
本実施形態は、適宜変更可能である。例えば、複数の垂木10、野地板3、鼻隠し下地材11、鼻隠し40、軒天井材12、軒先水切15、下葺材14、複数の屋根材16、複数の新設屋根材17、鼻隠しカバー50、軒樋吊具6及び軒樋7の各々は、形状、大きさ、位置、数及び材質等、適宜変更可能である。
(2)第2実施形態
次に第2実施形態について説明する。第2実施形態は、本発明を建物のけらば構造に適用している。図8に本実施形態の屋根構造1を示す。なお、本実施形態の屋根構造1を有する建物は、第1実施形態の軒先構造を有してもよいし、有さなくてもよい。また、本実施形態の屋根構造1は、垂木10及び野地板3等、第1実施形態と同様の構成を有しており、以下の説明では、第1実施形態と共通する要素については同一の符号を付し、第1実施形態と重複する説明を省略する。
屋根構造1は、破風下地材18を備えている。破風下地材18は、けらば側(妻側)の端に位置する垂木10のけらば側の面に沿って配されている。破風下地材18は、けらばに沿って延びた長尺な部材である。破風下地材18は平板状に形成されており、厚み方向が水平となるように垂木10及び野縁13等に固定されている。
本実施形態の屋根構造1は、野地板3の下方に位置する屋根端部材4として、破風板41を備えている。破風板41は、破風下地材18の表面(屋外側の面)に沿っている。破風板41は、例えば、モルタル、セメント、木材又は金属等から形成される。破風板41は、けらばに沿って延びた長尺な部材である。破風板41は、平板状に形成されており、破風板41の厚み方向を水平にした状態で破風下地材18に取り付けられている。破風板41を破風下地材18に取り付ける手段は、例えば、釘又はねじ等の固着具である。破風板41の下端部は、破風下地材18よりも下方に突出している。なお、本実施形態の破風板41は、破風下地材18に取り付けられているが、破風下地材18は省略可能である。この場合、破風板41は、例えば、垂木10及び野縁13に取り付けられる。
軒天井材12は、上面が複数の野縁13の下面に沿い、かつ、けらば側の端面が破風板41の裏面(屋外側とは反対側の面)の下端部に沿っている。
野地板3におけるけらば側の端部は、破風板41よりもけらば側に突出している。破風板41及び破風下地材18の各々は、けらば側の端部の下方に位置している。すなわち、軒と平行な方向のうちのけらば側を「外側」とし、軒と平行な方向のうちのけらばとは反対側を「内側」としたとき、破風板41及び破風下地材18の各々は、野地板3の外側端部の下方に位置し、破風板41の内側に破風下地材18が位置している。
野地板3におけるけらば側の端部の上には、登り木20が配されている。登り木20は、複数の屋根材16のけらば側に位置している。登り木20は、断面矩形状で、けらばに沿って延びた長尺な部材である。登り木20は、釘又はねじ等の固着具によって野地板3及び破風下地材18に固定されている。
屋根構造1は、けらば水切21を更に備えている。けらば水切21は、登り木20に被さった状態で登り木20に取り付けられている。けらば水切21は、野地板3のけらば側の端部と登り木20とを覆っている。けらば水切21は、けらばに沿って延びた長尺な部材であり、板状に形成されている。けらば水切21は、例えば、金属製であり、金属板を曲げ加工することにより形成される。なお、けらば水切21の材料は金属に限定されない。また、けらば水切21は、野地板3のけらば側の端部においてけらばに沿う方向の全長にわたる一つの部材であってもよいし、野地板3のけらば側の端部においてけらばに沿って並ぶ複数の部材で構成されてもよい。
けらば水切21は、上片210、水切片211、連結片212及び載置片213を有している。上片210は、登り木20の上方に位置して登り木20の上面を覆っている。水切片211は、上片210のけらば側の端部から下方に突出して登り木20のけらば側の側面及び野地板3のけらば側の端面を覆っている。連結片212は、上片210のけらばとは反対側の端部から下方に突出して登り木20のけらばとは反対側の側面を覆っている。載置片213は、連結片212の下端部からけらばとは反対側に向かって突出して野地板3に載置されている。複数の屋根材16のうち、けらば側の端に位置する屋根材16は、載置片213に載置されている。
水切片211は、登り木20のけらば側の側面と、野地板3のけらば側の端面3cとに沿っている。けらば水切21は、例えば、水切片211が、釘又はねじ等の固着具によって登り木20に固定されることで、登り木20に取り付けられる。水切片211の下端部は、野地板3よりも下方に突出している。なお、本実施形態の水切片211の下端部には、折返部214が形成されているが、折返部214は形成されなくてもよい。
本実施形態の屋根構造1は、被覆部材5として、破風板41を被覆する破風カバー55を備えている。破風カバー55は、被覆する対象が破風板41である点で第1実施形態の鼻隠しカバー50と異なるが、概ね鼻隠しカバー50と共通する構成を有している。
破風カバー55は、破風板41に取り付けられている。破風カバー55は、建物のリフォームの際に施工されてもよいし、建物を新築する際に施工されてもよい。破風板41が破風カバー55に覆われることで、破風板41の表面(屋外側の面)が汚れ難くなる。また、破風カバー55は、野地板3のけらば側の端部の下面を覆っている。このため、野地板3のけらば側の端部が雨水に濡れることが抑制され、野地板3が腐食し難い。
破風カバー55は、図9A~図9Fに示す下部材56と、図10A~図10Fに示す上部材57とを有している。本実施形態の破風カバー55は、下部材56と上部材57の2部材だけで構成されている。図8に示すように、破風カバー55は、下部材56と上部材57との両者により、破風板41の表面及び下端面、並びに野地板3の軒側端部の下面3bを覆っている。
下部材56及び上部材57の各々は、破風板41の長さ方向に延びた長尺な板状の部材である。なお、下部材56及び上部材57の各々は、破風板41の長さ方向の全長にわたる一つの部材であってもよいし、破風板41の長さ方向に並ぶ複数の部材で構成されてもよい。下部材56及び上部材57の各々は、例えば、金属製であり、金属板を曲げ加工することにより形成される。なお、下部材56及び上部材57の各々の材料は金属に限定されず、例えば、合成樹脂等から形成されてもよい。
下部材56は、破風カバー55の下部を構成する。下部材56は、破風板41の表面に沿った下化粧部560と、下化粧部560の下端部から破風板41側(屋外側とは反対側)に向かって突出した下覆部561とを有している。下化粧部560は、平板状に形成されており、下化粧部560の厚み方向は略水平である。下化粧部560は、破風板41の表面の下部を覆っている。
下覆部561は、平板状に形成されており、下覆部561の厚み方向は略鉛直である。下覆部561は、破風板41の下端面に沿っており、破風板41の下端面を覆っている。下部材56は、破風板41に取り付けられている。下部材56は、例えば、下化粧部560が釘又はねじ等の固着具によって破風板41に固定されることで、破風板41に取り付けられる。
下部材56は、上部材57が引っ掛かる平板状の掛止片562を更に有している。掛止片562は、下化粧部560の上端部から下方に向かって突出しており、下化粧部560の上端部の破風板41とは反対側に位置している。掛止片562は、例えば、下化粧部560を構成する金属板の上端部を下方に折り返すことで形成される。掛止片562と下化粧部560の上端部とで、下方に開口した溝部563が構成されている。
上部材57は、破風カバー55の上部を構成する。上部材57は、破風板41の表面の上部に沿った上化粧部570と、上化粧部570の上端部から延出した上覆部571とを有している。上化粧部570は、平板状に形成されており、破風板41の表面の上部を覆っている。破風板41の表面は、下部材56の下化粧部560と上部材57の上化粧部570とで覆われている。
上覆部571は、上化粧部570の上端部から破風板41とは反対側に向かって突出した下面覆部572と、下面覆部572における破風板41とは反対側の端部から上方に突出した立上部573とを有している。本実施形態の上覆部571は、下面覆部572と立上部573とだけで構成されており、立上部573の先端は自由端である。
下面覆部572は、平板状に形成されており、野地板3において破風板41よりもけらば側に突出した突出部分31の下方に位置している。下面覆部572は、突出部分31の下面3bを覆っている。なお、本実施形態の下面覆部572は、破風板41から遠い部分ほど下方に位置するように水平方向に対して傾斜しているが、水平であってもよいし、破風板41から遠い部分ほど上方に位置するように水平方向に対して傾斜してもよい。
立上部573は、平板状に形成されている。上覆部571には、上方に開口した溝部574が上部材57の長さ方向の全長にわたって形成されている。溝部574は、下面覆部572と立上部573とで構成されている。溝部574には、けらば水切21の水切片211の下端部が配されており、水切片211の下端部は、上部材57の上覆部571によって下方から覆われている。立上部573は水切片211における破風板41とは反対側の面に沿っている。水切片211によって、立上部573が破風板41側に向かって移動することが規制される。水切片211によって、下面覆部572が破風板41とは反対側に向かって移動することが規制される。
上部材57は、下部材56に引っ掛かる平板状の引掛片575を更に有している。引掛片575は上化粧部570の下端部から上方に向かって突出しており、上化粧部570の下端部の破風板41側に位置している。引掛片575は、例えば、上化粧部570を構成する金属板の下端部を上方に折り返すことで形成される。引掛片575は、下部材56の溝部563の内側に配されて掛止片562の破風板41側に位置しており、掛止片562によって破風板41とは反対側に向かって移動することが規制される。
上部材57と下部材56との接続部分は、上部材57の下端部(上化粧部570の下端部及び引掛片575)と、下部材56の上端部(下化粧部560の上端部及び掛止片562)とで構成される。この接続部分において、上部材57は下部材56の屋外側(破風板41とは反対側)に位置する。このため、上部材57の表面(破風板41とは反対側の面)に沿って流下した雨水は、上部材57と下部材56との接続部分から破風板41側に浸入し難い。
上部材57は、上方に移動することで、引掛片575を下部材56の溝部563に挿入し、かつ、上部材57の溝部574にけらば水切21の水切片211の下端部を挿入することができる。このため、けらば水切21が登り木20に取り付けられた後であっても、上部材57を上方に移動することで、上部材57を下部材56とけらば水切21とに容易に接続することができる。
本実施形態の上部材57の下面覆部572は、立上部573の下端部から破風板41側の斜め上方に向かって突出している。このため、けらば水切21の水切片211と上部材57の立上部573との間に外部から雨水が浸入したとしても、この雨水は下面覆部572に当たり、破風板41側に流れ難い。下面覆部572の上端は、立上部573の上端よりも上方に位置するのが好ましい。
また、上述したように下面覆部572に当たった雨水は、軒先に向かって下り傾斜した上部材57の溝部574を流れて軒先側に排出される。このため、溝部574にも雨水は溜まりにくい。
なお、上部材57の上覆部571には、溝部574の雨水を排出するための水抜孔が形成されてもよい。この水抜孔は、例えば、下面覆部572と立上部573との接続部分、下面覆部572又は立上部573に、一つ又は複数形成される。また、上化粧部570と下面覆部572とのなす角部57aの劣角は、鋭角が好ましい。これにより、屋外側からの風が入り込んで角部57aが屋内側に押圧され、それに伴って立上部573及び水切片211が屋内側に変位し、これらのバタつきを抑えることができる。
上部材57は、下部材56に対して上下位置を調整して接続可能である。本実施形態では、上部材57の引掛片575が下部材56の溝部563の内側に上下方向に移動可能に配されており、引掛片575の溝部574への差込量が調整されることで、上部材57の下部材56に対する上下位置が調整される。このように上部材57の下部材56に対する上下位置が調整されることで、破風カバー55全体の上下長さは、破風板41の上下長さに対応する長さに調整される。したがって、破風板41の上下長さが異なる場合にも、共通の破風カバー55を用いて破風板41を覆うことが可能になる。
なお、上部材57は、図11に示すように、立上部573に代えて、下面覆部572における破風板41とは反対側の端部から下方に向かって突出する垂片部576を有してもよい。垂片部576は、けらば水切21の水切片211における破風板41側の面に沿って配置される。また、垂片部576の下端部は、けらば水切21の水切片211の下端部と、この下端部から上方に突出した折返部214との間に配される。この場合、上部材57の先端部である垂片部576の下端部が、けらば水切21の水切片211の破風板41側に配置されるため、けらば水切21と上部材57との接続部分から雨水が浸入し難い。
図8に示す上部材57は、破風板41に取り付けられている。上部材57は、例えば、上化粧部570が破風板41に対して釘又はねじ等の固着具によって取り付けられる。
破風カバー55は、例えば、以下に示すように施工される。まず、破風カバー55の下部材56が、ねじ又は釘等の固着具によって破風板41に取り付けられる。このとき下部材56は、下化粧部560が破風板41の表面の下部に沿い、かつ、下覆部561が破風板41の下端面に沿うように、破風板41に取り付けられる。
次に上部材57が登り木20に取り付けられたけらば水切21と下部材56とに接続され、上化粧部570が破風板41の表面の上部に沿って配置される。このとき、上部材57は、引掛片575が下部材56の溝部563に下方から挿入され、溝部574にけらば水切21の水切片211の下端部が挿入される。
続いて、引掛片575の溝部563への差込量が調整されて、上部材57の下部材56に対する上下位置が調整される。これにより、破風カバー55の上下寸法は、破風板41の上下長さに対応する寸法とされる。続いて上部材57がねじ又は釘等の固着具によって破風板41に取り付けられる。なお、上部材57の施工は、けらば水切21が登り木20に取り付けられる前に行われてもよい。
本実施形態は、適宜変更可能である。例えば、複数の垂木10、野地板3、破風下地材18、破風板41、軒天井材12、登り木20、けらば水切21、下葺材14、複数の屋根材16及び破風カバー55の各々は、形状、大きさ、位置、数及び材質等、適宜変更可能である。
(3)態様
以上説明した第1実施形態及び第2実施形態から明らかなように、第1の態様の屋根構造1は、以下に示す構成を有する。屋根構造1は、野地板3の外側端部の下方に位置する被覆部材5(鼻隠しカバー50又は破風カバー55)を備える。被覆部材5は、下部材51,56と、下部材51,56に接続された上部材52,57とを有する。被覆部材5は、下部材51,56と上部材52,57との両者により、野地板3の下方に位置する屋根端部材4(鼻隠し40又は破風板41)と、野地板3の外側端部の下面3bとを覆う。上部材52,57は下部材51,56に対して上下位置を調整して接続可能である。
この態様によれば、上部材52,57を下部材51,56に対して上下位置を調整して接続することで、被覆部材5の上下長さを屋根端部材4の上下長さに対応する寸法にすることができる。このため、屋根端部材4の上下長さにかかわらず共通の被覆部材5を用いて屋根端部材4を覆うことができる。
第2の態様の屋根構造1は、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第2の態様では、下部材51,56と上部材52,57との接続部分において、上部材52,57は下部材51,56の屋外側に位置する。
この態様によれば、上部材52,57の表面を伝って流下する雨水が、下部材51,56と上部材52,57との接続部分から屋根端部材4側に浸入し難くなり、防水性を高めることができる。
第3の態様の屋根構造1は、第1又は第2の態様との組み合わせにより実現され得る。第3の態様では、屋根端部材4は、鼻隠し40である。
この態様によれば、鼻隠し40の上下長さにかかわらず共通の被覆部材5(鼻隠しカバー50)を用いて鼻隠し40を覆うことができる。
第4の態様の屋根構造1は、第3の態様との組み合わせにより実現され得る。第4の態様の屋根構造1は、以下に示す構成を有する。屋根構造1は、鼻隠し40に取り付けられ、かつ、軒樋7を支持する軒樋吊具6を更に備える。軒樋吊具6は、上部材52を支持する支持部材62を有する。
この態様によれば、軒樋吊具6を利用して、上部材52を支持することができる。
第5の態様の屋根構造1は、第1又は第2の態様との組み合わせにより実現され得る。第5の態様では、屋根端部材4は、破風板41である。
この態様によれば、破風板41の上下長さにかかわらず共通の被覆部材5(破風カバー55)を用いて破風板41を覆うことができる。
第6の態様の屋根構造1は、第5の態様との組み合わせにより実現され得る。第6の態様では、上部材57は、けらば水切21の下端部を下方から覆っている。
この態様によれば、けらば水切21の施工後において、上部材57をけらば水切21の下方から施工することができる。
第7の態様の被覆部材5は、野地板3の外側端部の下方に位置する被覆部材5であって、以下に示す構成を有する。屋根構造1は、野地板3の下方に位置する屋根端部材4の下部を覆う下部材51,56と、下部材51,56に接続され、屋根端部材4の上部と野地板3の外側端部の下面3bとを覆う上部材52,57とを有する。上部材52,57は下部材51,56に対して上下位置を調整して接続可能である。
この態様によれば、上部材52,57を下部材51,56に対して上下位置を調整して接続することで、被覆部材5の上下長さを屋根端部材4の上下長さに対応する寸法にすることができる。このため、屋根端部材4の上下長さにかかわらず共通の被覆部材5を用いて屋根端部材4を覆うことができる。
1 屋根構造
21 けらば水切
3 野地板
3b 野地板の下面
4 屋根端部材
40 鼻隠し
41 破風板
5 被覆部材
50 鼻隠しカバー
55 破風カバー
51 下部材
52 上部材
56 下部材
57 上部材
6 軒樋吊具
62 支持部材
7 軒樋

Claims (7)

  1. 野地板の外側端部の下方に位置する被覆部材を備え、
    前記被覆部材は、
    下部材と、
    前記下部材に接続された上部材とを有し、
    前記被覆部材は、前記下部材と前記上部材との両者により、前記野地板の下方に位置する屋根端部材と、前記野地板の外側端部の下面とを覆い、
    前記上部材は前記下部材に対して上下位置を調整して接続可能である、
    屋根構造。
  2. 前記下部材と前記上部材との接続部分において、前記上部材は前記下部材の屋外側に位置している、
    請求項1に記載の屋根構造。
  3. 前記屋根端部材は、鼻隠しである、
    請求項1又は請求項2に記載の屋根構造。
  4. 前記鼻隠しに取り付けられ、かつ、軒樋を支持する軒樋吊具を更に備え、
    前記軒樋吊具は、
    前記上部材を支持する支持部材を有した、
    請求項3に記載の屋根構造。
  5. 前記屋根端部材は、破風板である、
    請求項1又は請求項2に記載の屋根構造。
  6. 前記上部材は、けらば水切の下端部を下方から覆っている、
    請求項5に記載の屋根構造。
  7. 野地板の外側端部の下方に位置する被覆部材であって、
    前記野地板の下方に位置する屋根端部材の下部を覆う下部材と、
    前記下部材に接続され、前記屋根端部材の上部と前記野地板の外側端部の下面とを覆う上部材とを有し、
    前記上部材は前記下部材に対して上下位置を調整して接続可能である、
    被覆部材。
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