JP2022052305A - 多ストランド連続鋳造用タンディシュおよび連続鋳造方法 - Google Patents

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Shuntaro Imai
潤一 木下
Junichi Kinoshita
洋介 岡
Yosuke Oka
潤哉 岩崎
Junya Iwasaki
欽吾 笹目
Kingo Sasame
英二 渡邉
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Abstract

【課題】各ストランドの溶鋼温度のばらつきを抑制する多ストランド連続鋳造用タンディシュを提供する。【解決手段】取鍋からの溶鋼を受湯する受湯室と、ストランドに溶鋼を供給するための給湯穴が複数設けられた給湯室と、受湯室と給湯室とを繋いで溶鋼を受湯室から給湯室に流入させる湯道と、を備える多ストランド連続鋳造用タンディシュであって、給湯穴は、n個(ただし、n≧3)並設されており、互いに隣接する給湯穴に挟まれた領域を間隙領域と定義したとき、nが奇数である場合には、湯道がn-1個並設されるとともに、間隙領域に対応した位置に各湯道が設けられており、nが偶数である場合には、湯道がn-2個並設されるとともに、並設方向の中央に配設される二つの給湯穴の間隙領域を除いた残りの間隙領域に対応した位置に各湯道が設けられていることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、多ストランド連続鋳造用タンディシュおよびそれを用いた連続鋳造方法に関する。
連続鋳造設備では、転炉や二次精錬設備等から取り出された溶鋼を取鍋で受鋼し、取鍋内の溶鋼をタンディシュに注入した後、このタンディシュから各ストランドに溶鋼を供給することによって、溶鋼を連続的に鋳造している。
このような連続鋳造設備に用いられるタンディシュとしては、取鍋内の溶鋼を受ける受湯室と、ストランドに溶鋼を供給するための給湯穴が複数設けられた給湯室と、受湯室と給湯室とを仕切る堰と、を備えた、いわゆるT型タンディシュが広く用いられている。
上述のようなT型タンディシュは、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1には、2つの出湯室間に誘導加熱堰を備え、かつ、受湯室と給湯室とに連通する溶湯路と、給湯室間に連通する溶湯路と、を該誘導加熱堰内に備えるタンディシュが開示されている。
実開平3-106243号公報
各ストランドの品質のばらつきを抑制するためには、給湯穴から各ストランドに供給される溶鋼の温度をより均一化する必要がある。
ここで、特許文献1に開示されているようなT型タンディシュにおいては、ストランド数(すなわち、給湯穴の数)が多くなるにつれて、ストランドごとの溶鋼温度の差が大きくなる。この点について、図9を参照してさらに詳細に説明する。図9は、特許文献1に開示されている連続鋳造用タンディシュの概略平面図である。受湯室内の×印は、取鍋からの溶鋼を受ける受湯点(言い換えると、受湯室における受湯位置)を示す。同図に示す連続鋳造用タンディシュ100において、受湯室110に注入された溶鋼が給湯室120の給湯穴121に流れ込む場合、溶鋼は、受湯点→湯道130→給湯穴121を通るため、流路長はa+b+cとなる。一方、受湯室110に注入された溶鋼が給湯室120の給湯穴122に流れ込む場合、溶鋼は、受湯点→湯道130→給湯穴122を通るため、流路長はa+b+dとなる。したがって、給湯穴121に流れ込む溶鋼と給湯穴122に流れ込む溶鋼との流路長には、d-cの差が生じることとなり、この差の分だけ、ストランドごとの溶鋼温度に差が生じる。言い換えると、受湯室から遠い位置の給湯穴(給湯穴121)に流れ込む溶鋼の温度は、受湯室に近い位置の給湯穴(給湯穴122)に流れ込む溶鋼の温度と比べて低くなる。ストランド数(すなわち、給湯穴の数)がさらに多くなると、溶鋼の流路長の差がより大きくなるため、ストランドごとの溶鋼温度の差はさらに大きくなる。
上述の点に鑑み、本発明は、受湯室に注入された溶鋼が給湯室の各給湯穴に流れ込むまでの流路長の差を小さくすることによって、各ストランドの溶鋼温度のばらつきを抑制する多ストランド連続鋳造用タンディシュを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る多ストランド連続鋳造用タンディシュは、(1)取鍋からの溶鋼を受湯する受湯室と、ストランドに溶鋼を供給するための給湯穴が複数設けられた給湯室と、前記受湯室と前記給湯室とを繋いで溶鋼を前記受湯室から前記給湯室に流入させる湯道と、を備える多ストランド連続鋳造用タンディシュであって、前記給湯穴は、n個(ただし、n≧3)並設されており、互いに隣接する給湯穴に挟まれた領域を間隙領域と定義したとき、nが奇数である場合には、湯道がn-1個並設されるとともに、間隙領域に対応した位置に各湯道が設けられており、nが偶数である場合には、湯道がn-2個並設されるとともに、並設方向の中央に配設される二つの給湯穴の間隙領域を除いた残りの間隙領域に対応した位置に各湯道が設けられていることを特徴とする。
(2)前記給湯穴の開口方向視において、各湯道はそれぞれの間隙領域に向かって延出する方向に延びていることを特徴とする、上記(1)に記載の多ストランド連続鋳造用タンディッシュ。
(3)nが奇数である場合には、前記受湯室における受湯位置は、前記並設方向の中央に位置する前記給湯穴に対応する位置に配設されており、nが偶数である場合には、前記受湯室における受湯位置は、前記の中央に配設される二つの給湯穴の間隙領域に対応した位置に配設されていることを特徴とする、上記(1)又は(2)に記載の多ストランド連続鋳造用タンディッシュ。
(4)各湯道を通る溶鋼を加熱するための誘導加熱装置を備えることを特徴とする、上記(1)乃至(3)のうちいずれか一つに記載の多ストランド連続鋳造用タンディシュ。
(5)給湯室は複数に分割されていることを特徴とする、上記(1)乃至(4)のうちいずれか一つに記載の多ストランド連続鋳造用タンディシュ。
(6)前記給湯室1つにつき1個の測温センサが設けられていることを特徴とする、上記(1)乃至(5)のうちいずれか一つに記載の多ストランド連続鋳造用タンディシュ。
(7)上記(5)に記載の多ストランド連続鋳造用タンディッシュを用いた連続鋳造方法であって、前記多ストランド連続鋳造用タンディシュは、各湯道を通る溶鋼を加熱するための誘導加熱装置を備えており、各給湯室でのそれぞれの測温結果に基づいて誘導加熱装置の印加強度を変えることを特徴とする。
本発明によれば、受湯室に注入された溶鋼が給湯室の各給湯穴に流れ込むまでの流路長の差を小さくすることができるため、各ストランドの溶鋼温度のばらつきが抑制され、ひいては各ストランドの品質のばらつきを抑制することができる。
本実施形態におけるタンディシュを備えた連続鋳造設備の概略図である。 第1実施形態における多ストランド連続鋳造用タンディシュの概略平面図である。 図2に示す二点鎖線で囲まれた領域Aの拡大図である。 図3に対応する拡大図であって、平面視において4番目の湯道334の内面を延長した仮想線のうちの1本F1が、4番目の給湯穴324に重なる場合を示す図である。 図2におけるB-B矢視図である。 第2実施形態における多ストランド連続鋳造用タンディシュの概略平面図である。 図6の中央位置に湯道を設けたタンディシュである。 第1領域と第2領域とを、それぞれ異なる給湯室に設けた構成を示す図である。 特許文献1に開示されている連続鋳造用タンディシュの概略平面図である。
本発明に係る多ストランド連続鋳造用タンディシュには、受湯位置が1個、給湯穴がn個(ただし、n≧3)以上設けられており、給湯穴の個数が奇数の場合と偶数の場合とで湯道配置が異なる。第1実施形態においてnが奇数である場合の構成を述べ、第2実施形態においてnが偶数である場合の構成を述べる。
(第1実施形態)
本実施形態における多ストランド連続鋳造用タンディシュについて説明する。なお、多ストランド連続鋳造用タンディシュは、以下、単にタンディシュとも称す。図1は、本実施形態におけるタンディシュを備えた連続鋳造設備の概略図である。連続鋳造設備1は、取鍋2、タンディシュ3、モールド4、ガイドロールセグメント5を備える。転炉や二次精錬設備等から取り出された溶鋼は、取鍋2に供給される。取鍋2内の溶鋼は、取鍋2から延びるノズル21を介して、タンディッシュ3に注入される。モールド4は、水冷式の鋼板により筒形に形成されており、タンディッシュ3から供給された溶鋼を鋳造し、ガイドロールセグメント5で保持及び冷却しながら、鋳片とする。
図2は、第1実施形態における多ストランド連続鋳造用タンディシュの概略平面図であり、言い換えると、給湯穴320の開口方向視における多ストランド連続鋳造用タンディシュの概略図である。図2の受湯室31内の○印は、受湯室31において、取鍋2から延びるノズル21(図1参照)が接続される位置であって、取鍋2からの溶鋼を受ける受湯位置31aを示す。図1及び2を参照して、本実施形態におけるタンディシュ3は、取鍋2からの溶鋼を受ける受湯室31と、ストランドに溶鋼を供給するための給湯穴320を複数備え、給湯穴320を介して溶鋼をモールド4に流し込む給湯室32と、受湯室31及び給湯室32を繋いで溶鋼を受湯室31から給湯室32に流入させる複数の湯道33と、を備える。給湯室32の平面視長手方向に沿って、給湯穴320がn個(本実施形態では5個)設けられており、湯道33がn-1個(本実施形態では4個)設けられている。
ここで、互いに隣接する給湯穴320に挟まれた領域を間隙領域と定義したとき、各湯道33は間隙領域に対応した位置に設けられている。すなわち、各湯道33は、それぞれの間隙領域に向かって延出する方向に延びている。ここで、湯道33は、必ずしも間隙領域の中心に対応した位置に設ける必要はなく、当該中心からずれた位置に配設してもよい(第2実施形態も同様である)。
また、受湯位置31aは、並設方向の中央に位置する給湯穴323に対応する位置に配設されている。言い換えると、平面視において、受湯位置31a及び給湯穴323は互いに、受湯室31及び給湯室32の向き合う方向において対向するように配設されている。ここで、図2に図示するように、受湯位置31a及び給湯穴323の向き合う領域を避けた位置に湯道33を配設することにより、溶鋼の流路長の差の拡大を抑制することができる。
以下、湯道33の配置について詳細に説明する。図2において、給湯室32の平面視長手方向に沿って左側からk番目の湯道33を「k番目の湯道」、給湯室の平面視長手方向に沿って左側からk番目の給湯穴320を「k番目の給湯穴」と定義する。このとき、k番目の湯道33の内面を延長した2本の仮想線は、k番目の給湯穴320とk+1番目の給湯穴320とに挟まれた領域を通る。ここで、「k番目の給湯穴320とk+1番目の給湯穴320とに挟まれた領域」は、k番目の給湯穴320においてk+1番目の給湯穴320に最も近い端点を通る接線と、k+1番目の給湯穴320においてk番目の給湯穴320に最も近い端点を通る接線と、に挟まれた領域である。2本の仮想線と、k番目の給湯穴320においてk+1番目の給湯穴320に最も近い端点を通る接線と、k+1番目の給湯穴320においてk番目の給湯穴320に最も近い端点を通る接線と、はそれぞれ略並行に形成される。
例えば、k=4として、4番目の湯道334の内面を延長した2本の仮想線F1、F2は、4番目の給湯穴324と5番目の給湯穴325とに挟まれた領域S(4番目の給湯穴324において5番目の給湯穴325に最も近い端点324aを通る接線G1と、5番目の給湯穴325において4番目の給湯穴324に最も近い端点325aを通る接線G2と、に挟まれた領域S)を通る。
上述の湯道配置とした理由について、以下に詳細に説明する。図3は、図2に示す二点鎖線で囲まれた領域Aの拡大図である。図4(比較例)は、図3に対応する拡大図であって、平面視において4番目の湯道334の内面を延長した仮想線のうちの1本F1が、4番目の給湯穴324に重なる場合を示す図である。図4に示すように、例えば、平面視において4番目の湯道334の内面を延長した仮想線のうちの1本F1が、4番目の給湯穴324に重なる場合(4番目の給湯穴324と5番目の給湯穴325とに挟まれた領域Sから外れた位置に配置されている場合)、4番目の湯道334が4番目の給湯穴324に過度に近接する(4番目の湯道334が5番目の給湯穴325から過度に離れる)ため、4番目の湯道334の出口から4番目の給湯穴324までの距離P´と4番目の湯道334の出口から5番目の給湯穴325までの距離Q´との差(Q´―P´)が大きくなり、4番目の給湯穴324に流れ込む溶鋼の温度と5番目の給湯穴325に流れ込む溶鋼の温度との差が大きくなる。
また、図4に示す構成によれば、仮想線F1、F2によって挟まれた領域Rと、4番目の給湯穴324と、に重複領域Xが生じる(図4にハッチングで示す)。ここで、実操業条件によっては、湯道から注入される溶鋼が直送流として給湯穴に流れ込む可能性がある。4番目の湯道334から注入された直送流の溶鋼は、重複領域Xから4番目の給湯穴324に流れ込むが、4番目の湯道334の出口から重複領域Xまでの距離は図4に示す距離P´よりさらに短い。そのため、4番目の給湯穴324に流れ込む溶鋼の温度は、他の給湯穴に流れ込む溶鋼の温度より過度に高くなり、各ストランドにおける溶鋼温度の差がさらに大きくなる。
一方、図3に示すように、4番目の湯道334の内面を延長した2本の仮想線F1、F2が、4番目の給湯穴324と5番目の給湯穴325とに挟まれた領域Sを通る構成とすることにより、図4に示す構成と比べ、4番目の湯道334から4番目の給湯穴324までの距離Pと4番目の湯道334から5番目の給湯穴325までの距離Qとの差(Q―P)が小さくなるため、4番目の給湯穴324に流れ込む溶鋼の温度と5番目の給湯穴325に流れ込む溶鋼の温度との差を小さくすることができる。
好ましくは、平面視において、k番目の湯道33の中心軸が、k番目の給湯穴320の重心とk+1番目の給湯穴320の重心との中点を通るように、k番目の湯道33を配置する。例えば、図3を参照して、4番目の湯道334の中心軸Jが、4番目の給湯穴324の重心C1と5番目の給湯穴325の重心C2との中点C3を通るように、4番目の湯道334を配置することが好ましい。この構成によれば、4番目の湯道334から4番目の給湯穴324までの距離Pと4番目の湯道334から5番目の給湯穴325までの距離Qとが等しくなるため(P=Q)、受湯位置31aから4番目の湯道334を通って4番目の給湯穴324に流れ込む溶鋼の流路長と、受湯位置31aから4番目の湯道334を通って5番目の給湯穴325に流れ込む溶鋼の流路長と、が等しくなり、ストランドごとの溶鋼温度のばらつきをより効果的に抑制することができる。
図2を参照して、湯道331、334にはそれぞれ、誘導加熱装置L1、L2が設けられている。誘導加熱装置L1(L2)は、図5に示すように、誘導加熱用コイル61を巻いた鉄心62を湯道331(334)周りに配設することにより構成されている。図5は、図2におけるB-B矢視図である。誘導加熱装置L1によって1番目の湯道331及びこれに隣接する2番目の湯道332を通るように電流が流れるため、1番目の湯道331及び2番目の湯道332を通る溶鋼を加熱することができる。同様に、誘導加熱装置L2によって4番目の湯道334及びこれに隣接する3番目の湯道333を通るように電流が流れるため、3番目の湯道333及び4番目の湯道334を通る溶鋼を加熱することができる。給湯穴320から供給される溶鋼の温度が全体的に低いときには、本発明の湯道配置において誘導加熱装置を用いて湯道33を通る溶鋼を均等に加熱することにより、各給湯穴32に流れ込む溶鋼の温度のばらつきを抑制したまま、高い温度を保持した溶鋼を、ストランドに供給することができる。なお、誘導加熱装置L1、L2は、2つの湯道を1つの誘導加熱装置によって加熱する構造を有しているが、これに限られず、適宜な構成のものを用いてよい。例えば、1つにつき、1つの湯道を誘導加熱するように構成された誘導加熱装置を用いてもよい。
図2を参照して、溶鋼の温度を測定するための測温センサMを、給湯室32内の任意の位置に1つだけ配設してもよい。従来のタンディシュの構造では、受湯位置から給湯穴に流れ込むまでの溶鋼の流路長に大きな差が生じていたため、各給湯穴に流れ込む溶鋼の温度を測定するために、複数の測温センサが必要であった。この場合、測温センサの測温結果に応じて、湯道ごとに異なる熱量を付与するように加熱する必要があり、加熱制御の手間が煩雑であった。一方、本実施形態の湯道配置によれば、上述の通り、ストランドごとの溶鋼温度のばらつきを抑制することができるため、1つの測温センサMの測温結果を各給湯穴32に流れ込む溶鋼の温度と考えることができる。そのため、給湯室32に設ける測温センサMは1つとすることができる。これにより、コストを抑えることができる。また、測温センサMの測温結果に応じて、各湯道33に均一な熱量を付与するだけでよく、湯道33ごとに付与する熱量を異ならせる必要がないため、加熱制御が容易となる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、給湯穴の個数nが偶数である点において、第1実施形態と異なる。図6は、第2実施形態における多ストランド連続鋳造用タンディシュの概略平面図であり、言い換えると、給湯穴320´の開口方向視における多ストランド連続鋳造用タンディシュの概略平面図である。第1実施形態と共通する機能及び構造を有する構成要素については、第1実施形態に付した符合と同様の符号を付し、説明を省略するものとする。図6を参照して、給湯室32´の平面視長手方向に沿って、給湯穴がn個(本実施形態では6個)設けられており、湯道33´がn-2個(本実施形態では4個)設けられている。
ここで、互いに隣接する給湯穴320´に挟まれた領域を間隙領域と定義したとき、並設方向の中央に配設される二つの給湯穴323´及び324´の間隙領域を除いた残りの間隙領域に対応した位置に湯道33´が設けられている。また、受湯位置31a´は、並設方向の中央に配設される二つの給湯穴323´及び324´の間隙領域に対応した位置に配設されている。このように、湯道33´を配設することにより、溶鋼の流路長の差の拡大を抑制することができる。
給湯室32´において、n/2番目の給湯穴(本実施形態において3番目の給湯穴323´)とn/2+1番目の給湯穴(本実施形態において4番目の給湯穴324´)との中間で区切られた領域のうち、n/2番目の給湯穴(本実施形態において3番目の給湯穴323´)を含む領域を第1領域、n/2+1番目の給湯穴(本実施形態において4番目の給湯穴324´)を含む領域を第2領域と定義する。第1領域と第2領域との境界に、仕切壁が設けられていてもよい。仕切壁を設けることにより、溶鋼が供給される給湯室32´の容量を減らすことができ、給湯室32´の重量を低減することができる。
第1領域において、2番目の湯道332´の内面を延長した2本の仮想線F3、F4は、2番目の給湯穴322´と3番目の給湯穴323´とに挟まれた領域S1(2番目の給湯穴322´において3番目の給湯穴323´に最も近い端点322´aを通る接線G3と、3番目の給湯穴323´において2番目の給湯穴322´に最も近い端点323´aを通る接線G4と、に挟まれた領域S1)を通る。
第2領域において、3番目の湯道333´の内面を延長した2本の仮想線F5、F6は、4番目の給湯穴324´と5番目の給湯穴325´とに挟まれた領域S2(4番目の給湯穴324´において5番目の給湯穴325´に最も近い端点324´aを通る接線G5と、5番目の給湯穴325´において4番目の給湯穴324´に最も近い端点325´aを通る接線G6と、に挟まれた領域S2)を通る。
ここで、上述の通り並設方向の中央に配設される二つの給湯穴323´及び324´の間隙領域に対応した位置には、湯道33´は配設されていない。この理由について、図7を参照しながら説明する。図7は、図6の中央位置に湯道を設けたタンディシュである(比較例)。図7に示すように、例えば、給湯室32´に給湯穴320´が6個設けられた構成において、湯道を中央位置に設けた場合、中央湯道335´から受湯位置31a´までの距離Tは、中央湯道335´に隣り合って配置された3番目の湯道333´から受湯位置31a´までの距離Uより過度に短く、溶鋼が湯道に入る時点で、中央湯道335´に入る溶鋼の温度と他の湯道に入る溶鋼の温度とに大きな差が生じてしまう。この点に鑑み、本実施形態では、給湯室に給湯穴が偶数個設けられた構成においては、湯道を中央位置に設けない構成とすることにより、各ストランドの溶鋼温度のばらつきを抑制することとした。
(変形例)
本発明における給湯室に設けられた給湯穴の数は、3つ以上であれば特に限定されないが、好ましくは8つ以下である。すなわち、本発明に係る多ストランド連続鋳造用タンディシュは、3つ以上8つ以下のストランド数を有する連続鋳造設備に好適に用いることができる。給湯穴の個数を8つ以下に制限することにより、各給湯穴に流れ込むまでの流路長の差を効果的に小さくすることができる。
(変形例)
上述の第2実施形態では、第1領域及び第2領域を1つの給湯室内に形成している。しかしながら、本発明はこれに限るものではなく、図8に示すように、第1領域と第2領域とを、それぞれ異なる給湯室32a、32bに設けてもよい。この場合、それぞれの給湯室32a、32bに測温センサMを配設し、各測温センサMで各給湯室32a、32bの溶鋼温度を連続的に測温することにより、温度管理を行うことができる。すなわち、各給湯室32a、32bに一つの測温センサMを配設するだけで、溶鋼の温度を適切に測温及び管理することができる。また、各給湯室32a、32bの溶鋼の温度は、各給湯室32a、32bの湯道に対応して設けられた誘導加熱装置の印加強度を変えることにより、調整することができる。なお、給湯室の室数は、3以上であってもよい。
1:連続鋳造設備
2:取鍋
3:多ストランド連続鋳造用タンディシュ
31、31´:受湯室
31a、31a´:受湯位置
32、32´:給湯室
33、33´:湯道
320、320´:給湯穴
F1、F2、F3、F4、F5、F6:仮想線
L1、L2:誘導加熱装置
M:測温センサ

Claims (7)

  1. 取鍋からの溶鋼を受湯する受湯室と、
    ストランドに溶鋼を供給するための給湯穴が複数設けられた給湯室と、
    前記受湯室と前記給湯室とを繋いで溶鋼を前記受湯室から前記給湯室に流入させる湯道と、を備える多ストランド連続鋳造用タンディシュであって、
    前記給湯穴は、n個(ただし、n≧3)並設されており、
    互いに隣接する給湯穴に挟まれた領域を間隙領域と定義したとき、
    nが奇数である場合には、湯道がn-1個並設されるとともに、間隙領域に対応した位置に各湯道が設けられており、
    nが偶数である場合には、湯道がn-2個並設されるとともに、並設方向の中央に配設される二つの給湯穴の間隙領域を除いた残りの間隙領域に対応した位置に各湯道が設けられていることを特徴とする、多ストランド連続鋳造用タンディシュ。
  2. 前記給湯穴の開口方向視において、各湯道はそれぞれの間隙領域に向かって延出する方向に延びていることを特徴とする、請求項1に記載の多ストランド連続鋳造用タンディッシュ。
  3. nが奇数である場合には、前記受湯室における受湯位置は、前記並設方向の中央に位置する前記給湯穴に対応する位置に配設されており、
    nが偶数である場合には、前記受湯室における受湯位置は、前記の中央に配設される二つの給湯穴の間隙領域に対応した位置に配設されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の多ストランド連続鋳造用タンディッシュ。
  4. 各湯道を通る溶鋼を加熱するための誘導加熱装置を備えることを特徴とする、請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の多ストランド連続鋳造用タンディシュ。
  5. 給湯室は複数に分割されていることを特徴とする、請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載の多ストランド連続鋳造用タンディシュ。
  6. 前記給湯室1つにつき1個の測温センサが設けられていることを特徴とする、請求項1乃至5のうちいずれか一つに記載の多ストランド連続鋳造用タンディシュ。
  7. 請求項5に記載の多ストランド連続鋳造用タンディシュを用いた連続鋳造方法であって、
    前記多ストランド連続鋳造用タンディシュは、各湯道を通る溶鋼を加熱するための誘導加熱装置を備えており、
    各給湯室でのそれぞれの測温結果に基づいて誘導加熱装置の印加強度を変えることを特徴とする連続鋳造方法。
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