JP2022049693A - フィルム、積層体、包装材、外装材、およびフィルムの製造方法 - Google Patents

フィルム、積層体、包装材、外装材、およびフィルムの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】絶縁性に優れたフィルム、並びに当該フィルムを含む積層体、包装材、外装材、および当該フィルムの製造方法を提供すること。【解決手段】2種以上のアミド系ポリマーを含有する、フィルム。【選択図】図1

Description

本発明は、フィルム、積層体、包装材、外装材、およびフィルムの製造方法に関する。
ナイロン等を用いたフィルムは、強度および耐衝撃性等に優れるため、このようなフィルムを含むラミネート包材は、電池包装用、医薬包装用(PTP:Press through pack包材等)、日用品用(液体洗剤用詰め替え包材など)、および食品用等の用途に好適に用いることができる。
例えば、特許文献1には、ナイロン樹脂を原料とする二軸延伸ナイロンフィルムを含むラミネート包材を、冷間成型用の包装材料として用いることが開示されている。
国際公開第2014/021425号
しかしながら、例えば、ナイロンフィルムをリチウムイオン二次電池(LiB)の外装材、特に車載向けLiB外装材の表面に使用すると、吸湿によりナイロンフィルムの絶縁性が下がるため、要求される絶縁性を満たさない。また自動車のオイルおよび電池の電解液等がナイロンフィルムに付着することにより、外観不良が発生するという課題があった。
本発明は、絶縁性に優れたフィルムを提供することを目的とする。
また、本発明は、当該フィルムを含む積層体、包装材、外装材、および当該フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、2種以上のアミド系ポリマーを含有するフィルムが提供される。
本発明の一態様に係るフィルムは、体積固有抵抗率が1×1013Ω・cm以上であってもよい。
本発明の一態様に係るフィルムは、吸水率が10%以下であってもよい。
本発明の一態様に係るフィルムは、絶縁破壊電圧が3kV以上であってもよい。
本発明の一態様に係るフィルムは、前記2種以上のアミド系ポリマーのうち少なくとも1種のアミド系ポリマーの体積固有抵抗率が1×1014Ω・cm以上であってもよい。
本発明の一態様に係るフィルムは、前記2種以上のアミド系ポリマーのうち少なくとも1種のアミド系ポリマーの吸水率が10%以下であってもよい。
本発明の一態様に係るフィルムは、前記2種以上のアミド系ポリマーのうち少なくとも1種のアミド系ポリマーの絶縁破壊電圧が3.1kV以上であってもよい。
本発明の一態様に係るフィルムは、前記2種以上のアミド系ポリマーのうち少なくとも1種のアミド系ポリマーがナイロン6であってもよい。
本発明の一態様に係るフィルムは、前記フィルム中の前記ナイロン6の含有量が、1質量%以上70質量%以下であってもよい。
本発明の一態様に係るフィルムは、前記フィルム中の前記ナイロン6以外のアミド系ポリマーの含有量が、30質量%以上99質量%以下であってもよい。
本発明の一態様に係るフィルムは、前記ナイロン6以外のアミド系ポリマーとして、下記一般式(1)で表されるアミド系ポリマーを含有してもよい。
Figure 2022049693000002
前記一般式(1)において、
は、フェニレン基または炭素数2~7のアルキレン基であり、
は、フェニレン基または炭素数4~10のアルキレン基であり、
nは50~1500の整数である。
本発明の一態様に係るフィルムは、厚さが10μm以上50μm以下であってもよい。
本発明の一態様に係るフィルムは、密度が1.0g/cm以上2.0g/cm以下であってもよい。
本発明の一態様に係るフィルムは、前記フィルムのMDの引張特性が破断強度150MPa以上500MPa以下であり、前記フィルムのTDの引張特性が破断強度150MPa以上500MPa以下であってもよい。
本発明の一態様によれば、前記フィルムを含む積層体が提供される。
本発明の一態様によれば、前記フィルムを含む包装材が提供される。
本発明の一態様によれば、前記フィルムを含む外装材が提供される。
本発明の一態様によれば、前記積層体を用いた外装材が提供される。
本発明の一態様に係る外装材は、リチウムイオン二次電池に使用されてもよい。
本発明の一態様によれば、チューブラー二軸延伸により延伸する工程を含む、前記フィルムの製造方法が提供される。
本発明の一態様によれば、絶縁性に優れたフィルムを提供することができる。
また、本発明の一態様によれば、当該フィルムを含む積層体、包装材、外装材、および当該フィルムの製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るフィルムの断面概略図である。 本発明の一実施形態に係るフィルムの製造方法に用いる装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る積層体の断面概略図である。 本発明の一実施形態に係る外装材を使用したリチウムイオン二次電池の断面概略図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省略する。
〔第1実施形態〕
第1実施形態においては、本発明の一態様に係るフィルム、フィルムの製造方法、積層体、包装材、および外装材について説明する。
[フィルム]
図1は、本実施形態に係るフィルム1の断面概略図である。本実施形態に係るフィルム1は、単層フィルムとして用いてもよく、後述のように複数の層を有する積層体の少なくとも1層として用いてもよい。
フィルム1は、2種以上のアミド系ポリマーを含有する。
・アミド系ポリマー
フィルム1が含有する2種以上のアミド系ポリマーとしては、ナイロン6、ナイロン8、ナイロン9、ナイロン10、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン4,6、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン6,11、ナイロン6,12、ナイロン6T、ナイロン9T、およびメタキシレンジアミン(MXD)ナイロン(MXD6)等が挙げられる。
フィルム1は、アミド系ポリマーを2種含有してもよく、3種以上含有してもよい。
なお、これらのアミド系ポリマーは、必ずしも化石燃料由来でなくてもよく、例えば環境に配慮した植物由来のアミド系ポリマーであってもよいし、化石燃料由来のアミド系ポリマーと植物由来のアミド系ポリマーとを併用したものであってもよい。例えば、フィルム1が2種のアミド系ポリマーを含有する場合、2種ともに化石燃料由来のアミド系ポリマーであってもよく、あるいは、その内の1種が化石燃料由来のアミド系ポリマーであり、もう1種が植物由来のアミド系ポリマーであってもよく、またあるいは、2種ともに植物由来のアミド系ポリマーであってもよい。
フィルム1が含有する2種以上のアミド系ポリマーのうち、少なくとも1種のアミド系ポリマーがナイロン6であることが好ましい。
フィルム1がナイロン6を含有する場合、フィルム1中のナイロン6の含有量は、フィルム1中に含まれる樹脂の総質量(100質量%)に対して、1質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましく、10質量%以上であることがさらに好ましく、20質量%以上であることがさらにより好ましい。また、フィルム1中のナイロン6の含有量は、フィルム1中に含まれる樹脂の総質量に対して、70質量%以下であることが好ましく、60質量%以下であることがより好ましく、50質量%以下であることがさらに好ましく、45質量%以下であることがさらにより好ましい。
また、フィルム1がナイロン6を含有する場合、フィルム1中のナイロン6以外のアミド系ポリマーの含有量は、フィルム1中に含まれる樹脂の総質量に対して、30質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましく、50質量%以上であることがさらに好ましい。また、フィルム1中のナイロン6以外のアミド系ポリマーの含有量は、フィルム1中に含まれる樹脂の総質量に対して、99質量%以下であることが好ましく、95質量%以下であることがより好ましく、90質量%以下であることがさらに好ましく、80質量%以下であることがよりさらに好ましく、75質量%以下であることが特に好ましい。
フィルム1がナイロン6を含有する場合、フィルム1は、ナイロン6以外のアミド系ポリマーとして、下記一般式(1)で表されるアミド系ポリマーを含有することが好ましい。
Figure 2022049693000003
前記一般式(1)において、Aは、フェニレン基または炭素数2~7のアルキレン基である。
前記一般式(1)において、Aは、フェニレン基または炭素数4~10のアルキレン基である。
前記一般式(1)において、nは50~1500の整数であり、好ましくは100~100の整数である。
フィルム1がナイロン6と前記一般式(1)で表されるアミド系ポリマーを含有すれば、フィルム1は、より絶縁性と耐薬品性に優れる。
フィルム1がナイロン6を含有する場合、ナイロン6以外のアミド系ポリマーは、耐薬品性の観点から、ナイロン6,10、ナイロン6,12、ナイロン6T、ナイロン9T、およびメタキシレンジアミン(MXD)ナイロン(MXD6)の少なくともいずれかであることがより好ましく、ナイロン9Tおよびナイロン6,12の少なくともいずれかであることがさらに好ましい。
フィルム1が含有する2種以上のアミド系ポリマーのうち少なくとも1種のアミド系ポリマーの体積固有抵抗率が、25μmの厚さのフィルムとして測定した場合において、1×1014Ω・cm以上であることが好ましい。アミド系ポリマーの体積固有抵抗率の上限値は、特に制限はないが、通常1×1018Ω・cmである。
なお、アミド系ポリマーの体積固有抵抗率は、後述の実施例に記載の測定法に準じて測定できる。
フィルム1が含有する2種以上のアミド系ポリマーのうち少なくとも1種のアミド系ポリマーの吸水率が10%以下であることが好ましく、より好ましくは7%以下、さらに好ましくは6.3%以下、よりさらに好ましくは5%以下、特に好ましくは4.5%以下である。アミド系ポリマーの吸水率の下限値は、特に制限はないが、通常0.1%である。
なお、アミド系ポリマーの吸水率は、JIS K7209:2000に準じて測定できる。具体的には、後述の実施例に記載の測定法に準じて測定できる。
フィルム1が含有する2種以上のアミド系ポリマーのうち少なくとも1種のアミド系ポリマーの絶縁破壊電圧が、25μmの厚さのフィルムとして測定した場合において、3.1kV以上であることが好ましい。アミド系ポリマーの絶縁破壊電圧の上限値は、特に制限はないが、通常10kVである。
なお、フィルムの絶縁破壊電圧は、後述の実施例に記載の測定法に準じて測定できる。
フィルム1は、アミド系ポリマーのみを含有してもよく、アミド系ポリマー以外のその他の成分を含有してもよい。
例えば、フィルム1は、植物由来の樹脂を含有してもよい。この場合において、アミド系ポリマーの少なくとも一部が、植物由来の樹脂であってもよい。
フィルム1が植物由来の樹脂を含有することによって、環境負荷を低減できる。
また例えば、フィルム1は、アンチブロッキング剤、スリップ剤、撥水剤、目ヤニ防止剤、酸化防止剤、および中和剤等の添加剤を含有してもよい。
また、フィルム1は、本発明の効果を失わない範囲で、不純物を含むことができるものとする。
フィルム1は、体積固有抵抗率が1×1013Ω・cm以上であることが好ましく、1×1014Ω・cm以上であることがより好ましく、1×1015Ω・cm以上であることがさらに好ましい。フィルム1の体積固有抵抗率がこの範囲であれば、フィルム1は絶縁性により優れる。
フィルム1の体積固有抵抗率の上限値は、特に制限はないが、通常1×1018Ω・cmである。
フィルム1は、25μmの厚さのフィルムとして測定した場合における体積固有抵抗率が、1×1013Ω・cm以上であることが好ましく、1×1014Ω・cm以上であることがより好ましく、1×1015Ω・cm以上であることがさらに好ましい。25μmの厚さのフィルムとして測定した場合におけるフィルム1の体積固有抵抗率がこの範囲内であれば、フィルム1は絶縁性により優れる。
25μmの厚さのフィルムとして測定した場合におけるフィルム1の体積固有抵抗率の上限値は、特に制限はないが、通常1×1018Ω・cmである。
なお、フィルムの体積固有抵抗率は、JIS K6911:1995に準じて測定できる。具体的には、後述の実施例に記載の測定法に準じて測定できる。
フィルム1は、吸水率が好ましくは10%以下であり、より好ましくは8%以下、さらに好ましくは6%以下である。フィルム1の吸水率が10%以下であれば、フィルム1は絶縁性により優れる。フィルム1の吸水率の下限値は、特に限定はないが、通常0.1%である。なお、フィルムの吸水率は、JIS K7209に準じて測定できる。具体的には、後述の実施例に記載の測定法に準じて測定できる。
フィルム1は、絶縁破壊電圧が3kV以上であることが好ましく、3.2kV以上であることがより好ましく、3.5kV以上であることがさらに好ましい。フィルム1の絶縁破壊電圧がこの範囲内であれば、フィルム1は絶縁性により優れる。
フィルム1の絶縁破壊電圧の上限値は、特に制限されないが、通常10kVである。
フィルム1は、25μmの厚さのフィルムとして測定した場合における絶縁破壊電圧が3kV以上であることが好ましく、3.2kV以上であることがより好ましく、3.5kV以上であることがさらに好ましい。25μmの厚さのフィルムとして測定した場合におけるフィルム1の絶縁破壊電圧がこの範囲内であれば、フィルム1は絶縁性により優れる。
25μmの厚さのフィルムとして測定した場合におけるフィルム1の絶縁破壊電圧の上限値は、特に制限されないが、通常10kVである。
なお、フィルムの絶縁破壊電圧は、JIS C2110-1:2016に準じて測定できる。具体的には、後述の実施例に記載の測定法に準じて測定できる。
フィルム1は、体積固有抵抗率が1×1013Ω・cm以上、かつ、吸水率が10%以下、かつ、絶縁破壊電圧が3kV以上であることが好ましく、体積固有抵抗率が1×1014Ω・cm以上、かつ、吸水率が8%以下、かつ、絶縁破壊電圧が3.2kV以上であることがより好ましく、体積固有抵抗率が1×1015Ω・cm以上、かつ、吸水率が6%以下、かつ、絶縁破壊電圧が3.5kV以上であることがさらに好ましい。また、フィルム1は、体積固有抵抗率が1×1018Ω・cm以下、かつ、吸水率が0.1%以上、かつ、絶縁破壊電圧が10kV以下であることが好ましい。
フィルム1は、密度が1.0g/cm以上であることが好ましく、1.1g/cm以上であることがより好ましい。フィルム1の密度が1.0g/cm以上であれば、フィルム1は絶縁性により優れる。
また、フィルム1の密度は、2.0g/cm以下であることが好ましく、1.5g/cm以下であることがより好ましい。
なお、フィルムの密度は、Heガス置換法により測定できる。具体的には、後述の実施例に記載の測定法に準じて測定できる。
フィルム1の厚さは、特に限定されない。フィルム1の厚さは、用途に応じて適宜設定される。フィルム1の厚さは、例えば、7μm以上であり、10μm以上であることが好ましく、12μm以上であることがより好ましい。また、フィルム1の厚さは、例えば、50μm以下であり、45μm以下であることが好ましく、40μm以下であることがより好ましい。
フィルム1の厚さが7μm以上であれば、フィルム1は絶縁性により優れる。また、フィルム1の厚さが50μm以下であれば、フィルム1の製造コストを抑えることができる。
フィルム1は、MD(Machine Direction)の引張特性が、破断強度150MPa以上であることが好ましく、破断強度170MPa以上であることがより好ましい。また、フィルム1は、MDの引張特性が、破断強度500MPa以下であることが好ましく、450MPa以下であることがより好ましい。
また、フィルム1は、TD(Transverse Direction)の引張特性が、破断強度150MPa以上であることが好ましく、破断強度170MPa以上であることがより好ましい。また、フィルム1は、TDの引張特性が、破断強度500MPa以下であることが好ましく、450MPa以下であることがより好ましい。
フィルム1のMDおよびTDの少なくとも一方の引張特性(破断強度)が上記範囲内であると、フィルム1は成型性に優れる。フィルム1の成型性が優れていれば、フィルム1を含む積層体および外装材をプレス成型し易くなる。
フィルム1は、MDの引張特性が破断強度150MPa以上であり、かつ、TDの引張特性が破断強度150MPa以上であることがより好ましく、両者が破断強度170MPa以上であることがさらに好ましい。また、両者が破断強度500MPa以下であることがより好ましい。
また、フィルム1は、MDの引張特性が、伸び率70%以上であることが好ましく、伸び率80%以上であることがより好ましく、伸び率90%以上であることがさらに好ましい。また、フィルム1は、MDの引張特性が、伸び率180%以下であることが好ましく、170%以下であることがより好ましく、160%以下であることがさらに好ましい。
また、フィルム1は、TDの引張特性が、伸び率70%以上であることが好ましく、伸び率80%以上であることがより好ましく、伸び率90%以上であることがさらに好ましい。また、フィルム1は、TDの引張特性が、伸び率180%以下であることが好ましく、170%以下であることがより好ましく、160%以下であることがさらに好ましい。
フィルム1のMDおよびTDの少なくとも一方の引張特性(伸び率)が上記範囲内であるとフィルム1は成形性により優れる。
フィルム1は、MDの引張特性が伸び率70%以上であり、かつ、TDの引張特性が伸び率70%以上であることがより好ましい。また、両者が伸び率180%以下であることがより好ましい。
なお、フィルムの引張特性(破断強度および伸び率)は、ASTM D882に準じて測定できる。具体的には、後述の実施例に記載の測定法に準じて測定できる。
フィルム1の製造方法は、特に限定されない。フィルム1は、二軸延伸フィルムであることが好ましい。
以下に、一例として、チューブラー二軸延伸により延伸する工程を含むフィルム1の製造方法について、図面に基づいて説明する。
[二軸延伸フィルムの製造装置]
まず、本実施形態の二軸延伸フィルムを製造する装置について、一例を挙げて説明する。
フィルム製造装置80は、図2に示すように、原反フィルム2を製造するための原反製造装置70と、原反フィルム2を延伸する二軸延伸装置(チューブラー延伸装置)10と、延伸後に折り畳まれた基材フィルム3(以後、単に「フィルム3」ともいう)を予熱する第一熱処理装置20(予熱炉)と、予熱されたフィルム3を上下2枚に分離する分離装置30と、分離されたフィルム3を熱処理(熱固定)する第二熱処理装置40と、フィルム3が熱固定されるときに、下流側からフィルム3に張力を加える張力制御装置50と、フィルム3が熱固定されてなる二軸延伸フィルム4(以後、単に「フィルム4」ともいう)を巻き取る巻取装置60と、を備えている。
原反製造装置70は、図2に示すように、押出機71と、サーキュラーダイス72と、水冷リング73と、安定板74と、ピンチロール75と、を備えている。
チューブラー延伸装置10は、チューブ状の原反フィルム2を内部空気の圧力により二軸延伸(バブル延伸)してフィルム3を製造するための装置である。このチューブラー延伸装置10は、図2に示すように、ピンチロール11と、加熱部12と、案内板13と、ピンチロール14と、を備えている。
第一熱処理装置20は、扁平となったフィルム3を予備的に熱処理するための装置である。第一熱処理装置20は、図2に示すように、テンター21と、加熱炉22と、を備えている。
分離装置30は、図2に示すように、ガイドロール31と、トリミング装置32と、分離ロール33A,33Bと、溝付ロール34A,34B,34Cと、を備えている。また、トリミング装置32は、ブレード321を有している。
第二熱処理装置40は、図2に示すように、テンター41と、加熱炉42と、を備えている。
張力制御装置50は、図2に示すように、ガイドロール51A,51Bと、張力ロール52と、を備えている。
巻取装置60は、図2に示すように、ガイドロール61と、巻取ロール62と、を備えている。
[二軸延伸ナイロンフィルムの製造方法]
次に、このフィルム製造装置80を用いて二軸延伸ナイロンフィルムを製造する各工程を詳細に説明する。
(原反フィルム製造工程)
原料である2種以上のアミド系ポリマーを含む樹脂は、図2に示すように、押出機71により溶融混練され、サーキュラーダイス72によりチューブ状に押し出される。チューブ状の溶融樹脂は、水冷リング73により冷却される。原反フィルム2は、原料である溶融ナイロン樹脂が水冷リング73により急冷されることで成型される。冷却された原反フィルム2は、安定板74により折り畳まれる。折り畳まれた原反フィルム2は、ピンチロール75により、扁平なフィルムとして次の二軸延伸工程に送られる。
(二軸延伸工程)
原反フィルム製造工程により製造された原反フィルム2は、図2に示すように、ピンチロール11により、扁平なフィルムとして装置内部に導入される。導入された原反フィルム2は、加熱部12で赤外線により加熱することでバブル延伸される。その後、バブル延伸された後のフィルム3は、案内板13により折り畳まれる。折り畳まれたフィルム3は、ピンチロール14によりピンチされ扁平なフィルム3として次の第一熱処理工程に送られる。
この際、MDおよびTDの延伸倍率をそれぞれ2.8倍以上とすることで、衝撃強度が向上することが期待できる。
また、TDの延伸倍率からMDの延伸倍率を減じた差(TD-MD)が、0.1以上であることが好ましく、0.2以上であることがより好ましく、0.3以上であることがさらに好ましい。また、TD-MDの値は、0.8以下であることがより好ましい。TD-MDの値が前記下限以上であれば、得られるフィルムの深絞り成型性が十分となる傾向にあり、また、フィルムの厚み精度が上昇する傾向にある。また、特に、TD-MDの値が0.1以上の場合には、延伸安定性に優れるとともに、フィルムの厚み精度が上昇する傾向にある。一方、TD-MDの値が前記上限以下であると、得られるフィルムの深絞り成型性が十分となる傾向にあり、また、延伸安定性が上昇する傾向にある。
(第一熱処理工程)
二軸延伸工程から送られたフィルム3は、テンター21のクリップ(図示せず)で両端部を把持されながら、このフィルム3の収縮開始温度以上であって、フィルム3の融点よりも約30℃低い温度かそれ以下の温度でこのフィルム3を予め熱処理されて次の分離工程に送られる。
この第一熱処理における熱処理温度は、120℃以上190℃以下であり、かつ、弛緩率は、15%以下であることが好ましい。
この第一熱処理工程により、フィルム3の結晶化度が増して、重なり合ったフィルム同士の滑り性が良好になる。
(分離工程)
ガイドロール31を介して送られた扁平なフィルム3は、図2に示すように、トリミング装置32のブレード321により、両端部を切開されて2枚のフィルム3A,3Bに分離される。そして、フィルム3A,3Bは、上下に離れて位置する一対の分離ロール33A,33Bにより、フィルム3A,3Bの間に空気を介在させながらこれらを分離させる。この扁平なフィルム3の切開は、両端部から若干内側にブレード321を位置させることにより、一部分耳部が生じるように行ってもよく、あるいは、フィルム3の折り目部分にブレード321を位置させることにより、耳部が生じないように行ってもよい。
これらのフィルム3A,3Bは、フィルムの流れ方向に順に位置する3個の溝付ロール34A,34B,34Cにより、再び重ねられて次の第二熱処理工程に送られる。なお、これらの溝付ロール34A,34B,34Cは、溝付き加工後、表面にめっき処理を施したものである。この溝を介してフィルム3A、3Bと空気との良好な接触状態が得られる。
(第二熱処理工程(熱固定工程))
重なった状態のフィルム3A,3Bは、テンター41のクリップ(図示せず)で両端部を把持されながら、フィルム3を構成する樹脂の融点以下であって、融点から約30℃低い温度以上で熱処理(熱固定)され、物性の安定した二軸延伸フィルム4(以後、フィルム4ともいう)となり、次の巻取工程に送られる。
この第二熱処理(熱固定)における熱処理温度は、好ましくは160℃以上であり、より好ましくは180℃以上である。また、第二熱処理(熱固定)における熱処理温度は、好ましくは300℃以下であり、より好ましくは270℃以下である。熱処理温度が前記下限以上であれば、フィルム収縮率が大きくなりこともなく、デラミの発生を抑制できる傾向にある。他方、前記上限以下であれば、熱固定時のボーイング現象が大きくなることもなく、フィルムの歪みを抑制することができ、また、密度が高くなることを抑制できるため、結晶化度が高くなり過ぎることもなく、フィルムの変形がし易くなる傾向にある。
また、このときの弛緩率は、15%以下であることが好ましい。
なお、加熱炉42内のフィルム3A,3Bに対しては、下流側に位置する張力制御装置50により強い張力が加えられるようになっている。
(巻取工程)
第二熱処理工程により熱固定されたフィルム4は、張力制御装置50を経て、ガイドロール61を介して2本の巻取ロール62に、フィルム4A,4Bとして巻き取られる。このフィルム4A,4Bが、本実施形態に係るフィルム1に相当する。
[積層体]
次に、本発明の一態様に係るフィルムを含む積層体について説明する。
図3には、本実施形態に係る積層体の断面概略図が示されている。
積層体90は、第1の層91、第2の層92、および第3の層93の3層を有する積層体である。
積層体90において、第1の層91、第2の層92、および第3の層93のうちの少なくとも1層が、本実施形態に係るフィルム1であることが好ましく、第1の層91または第3の層93が、本実施形態に係るフィルム1であることがより好ましい。
積層体90を構成する複数の層のうち、本実施形態に係るフィルム1でない層の材質は、特に限定されない。積層体90の用途に応じて、適宜選択できる。
例えば、後述のように、積層体をリチウムイオン二次電池の外装材として使用する場合、第1の層91を本実施形態に係るフィルム1とし、第2の層92をアルミニウムフィルムとし、第3の層93をポリオレフィンを含むフィルム、好ましくはポリプロピレンを含むフィルム、より好ましくは結晶性ポリプロピレンを含むフィルムとすることができる。第3の層93が結晶性ポリプロピレンを含むフィルムであれば、積層体90全体の耐熱性と耐薬品性が高められる。この場合、積層体90は、第1の層91(本実施形態に係るフィルム1)、第2の層92(アルミニウムフィルム)、および第3の層93(ポリオレフィンを含むフィルム)以外のその他の層を有していてもよいが、その他の層として、第1の層91(本実施形態に係るフィルム1)の表面(第2の層92と接する面とは反対側の面)にポリエチレンテレフタレートフィルムを有さないことが好ましい。
[包装材]
本発明の一態様に係るフィルムおよび積層体は、包装材として用いることができる。本実施形態に係るフィルムまたは積層体を含む包装材は、例えば、電気部品用、食品用、医薬包装用、および日用品用等の各種用途の包装材として使用できる。
包装材の一例として、以下に、本発明の一態様に係る外装材について説明する。
[外装材]
本実施形態に係る外装材は、少なくとも、本実施形態に係るフィルムを含む。本実施形態に係る外装材には、本実施形態に係る積層体を用いることが好ましい。
本実施形態に係る外装材は、電気自動車、タブレット型端末機器、およびスマートフォン等に搭載される二次電池に使用することが好ましく、リチウムイオン二次電池に使用することがより好ましく、電気自動車等の車載用のリチウムイオン二次電池に使用することがさらに好ましい。本実施形態に係る外装材は、全固体リチウム電池にも好適に使用できる。
図4には、本実施形態の外装材を使用したリチウムイオン二次電池の断面概略図が示されている。
リチウムイオン二次電池100は、外装材101A,101B、電極群105、電解液106、正極タブ107、および負極タブ108を備える。電極群105は、セパレータ103を挟んで、正極102と負極104とが互いに対向するように積層されている。リチウムイオン二次電池100において、外装材101Aはプレス成型等により成型されており、外装材101Bは成型されていない。
リチウムイオン二次電池100は、例えば、外装材101Aおよび外装材101Bの内部に電極群105および電解液106を収容し、外装材101Aおよび外装材101Bの長手方向の一方の端部に正極タブ107を、もう一方の端部に負極タブ108をセットして、外装材101Aおよび101Bの周囲を熱溶着等により接合することにより得られる。
[本実施形態の効果]
本実施形態に係るフィルムは、絶縁性および耐薬品性に優れる。また、このようなフィルムを含むため、本実施形態に係る積層体および外装材もまた、絶縁性および耐薬品性に優れる。
さらに、例えば、リチウムイオン二次電池(LiB)の外装材、特に車載向けLiB外装材の場合、従来は、ナイロンフィルムを外装材の表面に使用した際に生じる問題を解決するため、ナイロンフィルムの表面に、絶縁性が高く、耐薬品性に優れたPETフィルムを積層した構成(ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム//ナイロン(Ny)フィルム//アルミ(AL)フィルム//結晶性ポリプロピレン(CPP)フィルム)が一般的であった。しかしながら、PETフィルムを使用すると、材料が増える分コストが高くなる。
一方、本実施形態に係るフィルムは、PETフィルムによる保護を必要としないため、従来よりも製造コストを抑えることができる。
また、本実施形態に係るフィルムがPETフィルムによる保護を必要としない分、積層体および外装材の厚さを薄くすることができるため、例えば、本実施形態に係る外装材をリチウムイオン二次電池に使用した場合、絶縁性も確保しつつ、リチウムイオン二次電池を薄型化できる。
〔変形例〕
なお、本発明は、上記実施形態に限定されない。
例えば、上記実施形態において、第1の層、第2の層、および第3の層の3層構造の積層体を例示したが、2層構造または4層以上の多層構造の積層体であってもよい。
また例えば、上記実施形態において、リチウムイオン二次電池に外装材を使用した例を示したが、その他電気部品等、各種用途に外装材を利用できる。
また例えば、上記実施形態において、外装材の一方のみが成型されているリチウムイオン二次電池を例示したが、リチウムイオン二次電池における外装材の両方が成型されていてもよい。
以下、本発明に係る実施例を説明する。本発明はこれらの実施例によって何ら限定されない。
以下に示す製造方法により、フィルムを製造した。なお、各実施例および比較例におけるフィルムの原料樹脂は、以下の通りとした。また、各原料の配合量は、表1に示す通りとした。
〔実施例1〕
・原料A:ナイロン6(商品名:UBE NYLON/グレード名:1022/宇部興産株式会社製)
・原料B:MXD6(商品名:MXナイロン/三菱ガス化学株式会社製/グレード名:S6007)
〔実施例2〕
・原料A:ナイロン6(商品名:UBE NYLON/グレード名:1022/宇部興産株式会社製)
・原料B:MXD6(商品名:MXナイロン/三菱ガス化学株式会社製/グレード名:S6007)
〔実施例3〕
・原料A:ナイロン6(商品名:UBE NYLON/グレード名:1022/宇部興産株式会社製)
・原料B:ナイロン6,12(商品名:Zytel(登録商標)/グレード名:158L_NC010/東レ・デュポン株式会社製)
〔実施例4〕
・原料A:ナイロン6(商品名:UBE NYLON/グレード名:1022/宇部興産株式会社製)
・原料B:ナイロン6,12(商品名:Zytel(登録商標)/グレード名:158L_NC010/東レ・デュポン株式会社製)
〔実施例5〕
・原料A:ナイロン6(商品名:UBE NYLON/グレード名:1022/宇部興産株式会社製)
・原料B:ナイロン6,12(商品名:Zytel(登録商標)/グレード名:158L_NC010/東レ・デュポン株式会社製)
〔実施例6〕
・原料A:ナイロン6(商品名:UBE NYLON/グレード名:1022/宇部興産株式会社製)
・原料B:ナイロン6,12(商品名:Zytel(登録商標)/グレード名:158L_NC010/東レ・デュポン株式会社製)
〔比較例1〕
・原料A:ナイロン6(商品名:UBE NYLON/グレード名:1022/宇部興産株式会社製)
<フィルムの製造>
(原反フィルム製造工程)
図2に示すように、原料樹脂を押出機71中で、275℃で溶融混練した後、溶融物をサーキュラーダイス72からチューブ状のフィルムとして押出し、引き続き水(15℃)で急冷して原反フィルム2を作製した。
(二軸延伸工程)
次に、図2に示すように、この原反フィルム2を一対のピンチロール11間に挿通した後、中に気体を圧入しながら加熱部12で加熱するとともに、延伸開始点に吹き付けてバブルに膨張させ、下流側の一対のピンチロール14で引き取ることにより、チューブラー法によるMDおよびTDの同時二軸延伸を行った。この延伸の際の倍率はMDで3.0倍、TDで3.1倍とした。
(第一熱処理工程および第二熱処理工程)
次に、図2に示すように、バブル延伸後のフィルム3に対し、第一熱処理装置20により温度170℃にて熱処理を施した。その後、分離装置30を経てフィルム3をフィルム3A,3Bに分離した後に、第二熱処理装置40により温度210℃にて熱処理を施し、フィルム3A,3Bを熱固定した。
(巻取工程)
次いで、図2に示すように、第二熱処理工程により熱固定されたフィルム4を、張力制御装置50を経て、ガイドロール61を介して2本の巻取ロール62に、フィルム4A,4Bとして巻き取って二軸延伸フィルムを製造した。得られた二軸延伸フィルムの厚みは25μmであった。
<各種測定>
得られた二軸延伸フィルムを用いて、以下の測定を行った。
・体積固有抵抗率(Ω・cm)
上記実施例1~6、および比較例1のフィルムを、23℃、95%RHの条件下で1週間保管した。その後、23℃、50%RHでフィルムの状態を調整した後、フィルムを100mm×100mmに切り出し、フィルムの体積固有抵抗率(Ω・cm)を測定した。フィルムの体積固有抵抗率(Ω・cm)は、JIS K6911に準じ、抵抗率計(三菱化学アナリテック製 ハイレスタ-UX MCP-HT800)を用いて、測定電圧500Vにて測定した。結果を表1に示す。
・吸水率(%)
上記実施例1~6、および比較例1のフィルムを、100mm×100mmに切り出し、JIS K7209に準じ、23℃の水中において72時間浸漬した後、直ちに吸水率を測定した。結果を表1に示す。
・絶縁破壊電圧(kV)
上記実施例1~6、および比較例1のフィルムを、23℃、95%RHの条件下で1週間保管した。その後、23℃、50%RHでフィルムの状態を調整した後、フィルムを70mm×70mmに切り出し、絶縁破壊電圧(kV)を測定した。フィルムの絶縁破壊電圧(kV)は、JIS C2110-1に準じ、絶縁破壊試験器「YST-243-100RHO」(ヤマヨ試験器有限会社製)を用いて、昇圧速度0.3KV/secの測定条件にて、23℃、50%RHの条件下で、空気中で測定した。結果を表1に示す。
・密度(g/cm
上記実施例1~6、および比較例1のフィルムを、約8g±0.5g用意し、マイクロメリテックス社製 乾式密度計アキュピックII 1340を用いて、Heガス置換法により測定した。
実施例2のフィルムの密度は、1.17g/cmであった。比較例1のフィルムの密度は、1.15g/cmであった。
・厚さ(μm)
上記実施例1~6、および比較例1のフィルムについて、厚み測定器(株式会社ミツトヨ製 ID-C112C)を用いて測定した。結果を表1に示す。
・引張特性(破断強度(MPa)、伸び率(%))
上記実施例1~6、および比較例1のフィルムを、15mm×180mmに切り出し、フィルムのMDおよびTDにおける引張特性を測定した。フィルムの引張特性は、ASTM D882に準じ、インストロン製5965デュアルコラム卓上型試験機を用いて測定した。結果を表1に示す。
・突刺強度(N)
上記実施例1~6、および比較例1のフィルムを、各々直径16mmの円形に打ち抜き、テスト用サンプルを作製した。このテスト用サンプルに対して、直径1mmの針を200mm/minの突刺速度で突刺して、針がテスト用サンプルを貫通するのに要した強度(N)を、突刺強度として測定した。結果を表1に示す。
Figure 2022049693000004
表1より明らかなように、実施例1~6のフィルムは、引張特性が比較例1のフィルムと同等程度でありながら、絶縁性および強度に優れるフィルムであった。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はこれらの例に限定されない。本発明の属する技術の分野の当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属すると了解される。
1…フィルム、2…原反フィルム、3…基材フィルム、4…二軸延伸フィルム、90…積層体、91…第1の層、92…第2の層、93…第3の層、100…リチウムイオン二次電池、101A,101B…外装材、102…正極、103…セパレータ、104…負極、105…電極群、106…電解液、107…正極タブ、108…負極タブ。

Claims (20)

  1. 2種以上のアミド系ポリマーを含有する、フィルム。
  2. 体積固有抵抗率が1×1013Ω・cm以上である、請求項1に記載のフィルム。
  3. 吸水率が10%以下である、請求項1または請求項2に記載のフィルム。
  4. 絶縁破壊電圧が3kV以上である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のフィルム。
  5. 前記2種以上のアミド系ポリマーのうち少なくとも1種のアミド系ポリマーの体積固有抵抗率が1×1014Ω・cm以上である、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のフィルム。
  6. 前記2種以上のアミド系ポリマーのうち少なくとも1種のアミド系ポリマーの吸水率が10%以下である、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のフィルム。
  7. 前記2種以上のアミド系ポリマーのうち少なくとも1種のアミド系ポリマーの絶縁破壊電圧が3.1kV以上である、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のフィルム。
  8. 前記2種以上のアミド系ポリマーのうち少なくとも1種のアミド系ポリマーがナイロン6である、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のフィルム。
  9. 前記フィルム中の前記ナイロン6の含有量が、1質量%以上70質量%以下である、請求項8に記載のフィルム。
  10. 前記フィルム中の前記ナイロン6以外のアミド系ポリマーの含有量が、30質量%以上99質量%以下である、請求項8または請求項9に記載のフィルム。
  11. 前記ナイロン6以外のアミド系ポリマーとして、下記一般式(1)で表されるアミド系ポリマーを含有する、請求項8から請求項10のいずれか一項に記載のフィルム。
    Figure 2022049693000005

    (前記一般式(1)において、
    は、フェニレン基または炭素数2~7のアルキレン基であり、
    は、フェニレン基または炭素数4~10のアルキレン基であり、
    nは50~1500の整数である。)
  12. 厚さが10μm以上50μm以下である、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載のフィルム。
  13. 密度が1.0g/cm以上2.0g/cm以下である、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載のフィルム。
  14. 前記フィルムのMDの引張特性が破断強度150MPa以上500MPa以下であり、
    前記フィルムのTDの引張特性が破断強度150MPa以上500MPa以下である、請求項1から請求項13のいずれか一項に記載のフィルム。
  15. 請求項1から請求項14のいずれか一項に記載のフィルムを含む、積層体。
  16. 請求項1から請求項14のいずれか一項に記載のフィルムを含む、包装材。
  17. 請求項1から請求項14のいずれか一項に記載のフィルムを含む、外装材。
  18. 請求項15に記載の積層体を用いた、外装材。
  19. リチウムイオン二次電池に使用される、請求項17または請求項18に記載の外装材。
  20. チューブラー二軸延伸により延伸する工程を含む、請求項1から請求項14のいずれか一項に記載のフィルムの製造方法。
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