JP2022047379A - 鋳造装置及び鋳造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋳造の設備を簡略化することを可能にしつつ、金型内のキャビティにおける溶湯の湯回り性を、例えば製品又は部品の薄肉部に対応するキャビティ部への湯流れを改善することを可能にする構成を提供する。【解決手段】一実施形態に係る鋳造装置10は、中子16を金型12内に位置付けて鋳造を行うように構成された鋳造装置であって、前記金型に設けられる吸引用通路30であって、前記金型内のキャビティ24に対して前記中子を介した吸引を可能にするように設けられる、吸引用通路と、該吸引用通路につながる減圧装置34であって、前記キャビティよりも低い圧力を前記吸引用通路に付与するように作動される、減圧装置とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、中子を金型内に装着して鋳造を行う鋳造装置及び鋳造方法に関する。
従来、自動車及び自動二輪車におけるエンジン部品、車体フレームなどは、ダイキャストなどの鋳造技術を用いて製造されている。例えば、特許文献1は、自動二輪車の車体フレームを、ダイキャストのうちの低圧鋳造法により製造する方法を開示する。この方法では、車体フレームの中空部を画成するために各構成部に対応する中空状の中子を一体組み付けして金型内にセットし、溶湯が中子と接触する際に発生するガスを中子の中空部から、真空引きすることにより強制的にガス抜きを行う。更に、この方法では、キャビティ側を減圧して溶湯の湯回り性を向上させることにより、鋳造欠陥を防止する。そして、特許文献1の記載によれば、溶湯が中子側に吸引されてしまうことを阻止するため、中子の内部よりもキャビティ側の負圧程度を大きくすることが行われる。
特開平2-251352号公報
例えばエンジンに関する薄肉部を有する製品又は部品を低圧鋳造法で製造するために、キャビティにおける溶湯の湯回り性を、例えばその薄肉部に対応するキャビティ部への湯流れを更に改善することに対して強い要求がある。一方で、鋳造の設備は複雑になる傾向があり、その設備の簡略化に対する要求もある。本発明の目的は、鋳造の設備を簡略化することを可能にしつつ、金型内のキャビティにおける溶湯の湯回り性を、例えばそのキャビティにおける製品又は部品の薄肉部に対応するキャビティ部への湯流れを改善することを可能にする構成を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1態様は、
中子を金型内に位置付けて鋳造を行うように構成された鋳造装置であって、
前記金型に設けられる吸引用通路であって、前記金型内のキャビティに対して前記中子を介した吸引を可能にするように設けられる、吸引用通路と、
該吸引用通路につながる減圧装置であって、前記キャビティよりも低い圧力を前記吸引用通路に付与するように作動される、減圧装置と
を備えたことを特徴とする鋳造装置
を提供する。
上記構成によれば、鋳造の際に、キャビティよりも低い圧力を吸引用通路に付与して、金型内のキャビティに対して中子を介した吸引が可能になる。したがって、キャビティ専用の減圧装置を設けることなく、キャビティに溶湯をより好適に導くことができる。よって、上記第1態様によれば、鋳造の設備を簡略化することを可能にしつつ、金型内のキャビティにおける溶湯の湯回り性を改善することができる。
好ましくは、前記吸引用通路を区画形成する部材は前記中子に接するように設けられる。この構成により、中子を介した吸引をより好適に行うことが可能になる。
好ましくは、前記中子は中実の中子であり、凹部が設けられ、前記吸引用通路を区画形成する部材は前記中子の前記凹部に接するように設けられるとよい。これにより、中子を介した吸引性能を更に高めることができる。
好ましくは、前記減圧装置は、前記キャビティのゲートに溶湯が至ったときのタイミング又はそれ以後の所定期間に前記中子を介した吸引を開始するように、作動される。これにより、キャビティに至った溶湯をより好適にキャビティに、より好ましくは上記キャビティ部に導くことが可能になる。
好ましくは、前記キャビティ内への溶湯の流入量(L/秒)に対して前記吸引用通路を介したガス吸引量(L/秒)が多くなるように、前記減圧装置は作動される。これにより、キャビティに至った溶湯をより好適にキャビティに、より好ましくは上記キャビティ部に導くことが可能になり、湯回り性を更に改善することができる。
好ましくは、前記キャビティのゲートは前記金型の下部に設けられ、前記吸引用通路を区画形成する部材は、中空の可動部材であり、前記金型内に設置された前記中子の上部において前記中子に接するように設けられるとよい。これにより、吸引用通路を区画形成する部材を中子に好適に接しさせて、中子を介した吸引をより好適に生じさせることができる。
例えば、前記金型は、内燃機関のシリンダーヘッドを製造するように構成される。この場合、シリンダーヘッドカバー接続用の前記シリンダーヘッドの側壁部に対応するキャビティ部を少なくとも部分的に区画形成する中子部に前記吸引用通路を区画形成する部材は接するように設けられるとよい。これにより、シリンダーヘッドの薄肉部に対応するキャビティ部により確実に溶湯を至らせることが可能になる。
本発明の第2態様は、
中子を金型内に位置付けて鋳造を行う鋳造方法であって、
前記金型内のキャビティに対して前記中子を介した吸引を可能にするように、前記金型内に通じる吸引用通路を設けることと、
前記キャビティよりも低い圧力を前記吸引用通路に付与するように、前記吸引用通路につながる減圧装置を作動させることと
を含むことを特徴とする鋳造方法
を提供する。
第2態様の上記構成によれば、鋳造の際に、キャビティよりも低い圧力を吸引用通路に付与して、金型内のキャビティに対して中子を介した吸引が可能になる。したがって、キャビティ専用の減圧装置を設けることなく、キャビティに溶湯をより好適に導くことができる。よって、上記第2態様によれば、鋳造の設備を簡略化することを可能にしつつ、金型内のキャビティにおける溶湯の湯回り性を改善することができる。
好ましくは、前記吸引用通路を設けることは、前記吸引用通路を区画形成する部材を前記中子に接するように設けることを含む。この構成により、中子を介した吸引をより好適に行うことが可能になる。
好ましくは、前記減圧装置を作動させることは、前記キャビティのゲートに溶湯が至ったときのタイミング又はそれ以後の所定期間に前記中子を介した吸引を開始するように前記減圧装置を作動させることを含む。これにより、キャビティに至った溶湯をより好適にキャビティに、より好ましくは上記キャビティ部に導くことが可能になる。
好ましくは、前記減圧装置を作動させることは、前記キャビティ内への溶湯の流入量に対して前記吸引用通路を介したガス吸引量が多くなるように前記減圧装置を作動させることを含む。これにより、キャビティに至った溶湯をより好適にキャビティに、より好ましくは上記キャビティ部に導くことが可能になり、湯回り性を更に改善することができる。
本発明の上記第1及び第2態様によれば、上記構成を備えるので、鋳造の設備を簡略化することを可能にしつつ、金型内のキャビティにおける溶湯の湯回り性を改善することが可能になる。
本発明の一実施形態に係る鋳造装置の概略構成図である。 図1の鋳造装置の金型に対応する鋳造製品例であり、シリンダーヘッドの斜視図である。 従来の鋳造装置の一部の断面模式図である。 図1の鋳造装置の一部の断面模式図である。 図1の鋳造装置における、中子に接するように設けられたフローティング中空部材の一例を示す図である。 図1の鋳造装置における、中子と、それに接するように設けられた複数のフローティング中空部材とを示す図である。 図1の鋳造装置での鋳造の流れを示すフローチャートである。 実験装置の鋳造装置の概略構成を示す図である。 図8の実験装置の、図8のIX-IX線に沿った断面図である。 図8の実験装置による実験結果を示すグラフである。 図10の実験の結果得られた試験片(鋳造製品)のイラスト図である。 図10の実験に関するグラフである。 図10の実験に関するグラフである。 図8の実験装置による実験結果を示すグラフである。 図14の実験に関するグラフである。
以下、本発明に係る実施形態を添付図に基づいて説明する。同一の部品(又は構成)には同一の符号を付してあり、それらの名称及び機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
本発明の一実施形態に係る鋳造装置10の概略構成図を図1に示す。鋳造装置10は、ダイキャスト法のうち低圧鋳造法での鋳造を行うように構成されていて、所謂縦型の鋳造機として構成されている。鋳造装置10は、金型12を備え、その金型12内に中子16を位置付けて鋳造を行うものである。図1では、金型12は、内部に中子16をセットしつつ、上型12aと、下型12bと、横型12c、12dとが一体に組み付けられることで構成されていて、溶湯保持炉(以下、炉)15の上に設置されている。下型12bは固定型であり、可動型である上型12aは下型12bに対して動かされる。横型12c、12dも可動型である。これらを一体的に組み付けた金型12は、鋳造時、締め付け装置により締め付けられているとよい。なお、金型12はこのような構成に限定されず、例えば上型12aと下型12bとのみを備えて、それらの内部に中子16が位置付けられるように構成されてもよい。また、中子16は中実の中子であるが、鋳造装置10は、中空の中子を用いることも可能である。
鋳造装置10の炉15は、溶湯が収容される坩堝15aと、坩堝15aの加熱用の加熱装置15bとを含む。加熱装置15bは電気ヒータであるが、他の構成を備えてもよい。炉15内には、溶湯の表面Sを加圧するべく圧縮ガス(例えば圧縮空気)が供給される。圧縮ガス供給用に、圧縮ガス供給管18と、ガス供給装置20とが備えられている。これにより、圧縮ガス供給管18を介してガス供給装置20から供給される圧縮ガスは、溶湯の表面Sを押し(図1の白抜き三角を参照)、炉15内に延びる給湯管(ストーク)21を通じて溶湯を押し上げ、金型12内へと注湯する。ガス供給装置20は電動ポンプであるが、電動ポンプ以外の装置であってもよい。なお、溶湯は、ここではアルミニウム合金であり、好ましくは鋳造用アルミニウム合金である。
この鋳造装置10では、炉15から供給される溶湯は、金型12のゲート(湯口)22を通して金型12内のキャビティ24に導かれる。ゲート22は、金型12の下部、つまり図1に示すように鋳造時に下方に位置する部分に設けられていて、特にここでは下型12bに設けられている。キャビティ24に流れ込んだ溶湯は、凝固する。溶湯の凝固が完了すると、金型12は、例えば締め付け装置を緩める方向に動かすとともに、上型12aなどの可動型を動かすことで、各部12a、12b、12c、12dに分離される。これにより、例えば上型12aに挿通されるエジェクトピン(不図示)は凝固した溶湯つまり鋳造製品に作用し、それを金型12から取り外すことを助ける。
さて、ここでは、鋳造装置10の金型12は、内燃機関のシリンダーヘッドCHを製造するように構成されている。中子16がセットされた金型12は、作製される鋳造製品であるシリンダーヘッドCHのうちでもそのシリンダーヘッドカバー接続部CH1に対応する部分が上側に位置するように、炉15の上に設置される。シリンダーヘッドCHの一例を図2に示す。図2では、上側にシリンダーヘッドCHのシリンダーヘッドカバー接続部CH1が位置するように、シリンダーヘッドCHを表している。シリンダーヘッドカバー接続部CH1のうちの、シリンダーヘッドカバー接続用のシリンダーヘッドCHの側壁部CH2は、図2からも理解できるように、薄肉であり、例えば2.7mmの肉厚を有する。この側壁部CH2は、金型12とその内部に位置づけられる中子16とにより区画形成されるキャビティ24の、例えば行き止まりの狭いキャビティ部24aに対応する。鋳造製品の品質向上のためには、このキャビティ部24aに、溶湯をしっかりと、より確実に充填することが求められる。
ここで、従来の鋳造装置としての、低圧鋳造法の縦型の鋳造装置110の一部の断面模式図を図3に示す。図3では、内部に中子116が位置付けられた金型112内に溶湯が充填されるところを示す。なお、図3では、金型112のうちの上型112aと、下型112bと、横型112cとを示す。シリンダーヘッドCHの側壁部CH2に対応する狭いキャビティ部124aには、キャビティ124中のガスが残り易く、流れ込んだ溶湯同士の干渉も生じ易い。また、中子116に溶湯が接近する又は到達することで、中子116のレジンが燃焼し、燃焼ガス(図3の黒丸参照)が生じ、その燃焼ガスにより溶湯の流動抵抗が高まることも懸念される。これらのため、キャビティ部124への溶湯の充填を改善するように、従来、種々の工夫がなされている(例えば特許文献1)。しかし、一方で、そのようなキャビティ部124aへの充填のために、従来、鋳造設備が複雑化する傾向にあった。例えば、特許文献1の鋳造装置は、キャビティに対する真空ポンプと中子に対する真空ポンプの2つの真空ポンプを必要とし、更にそれらの作動時期及びそれらによる真空度を関係づけることを必要とする。これに対して、本実施形態の鋳造装置10は、中子16を介してキャビティ24の吸引を行う構成を備えることで、鋳造設備の簡略化を可能にする。鋳造装置10の更なる構成を以下説明する。
図1に示すように、鋳造装置10は、金型12内に通じる吸引用通路30を区画形成する部材32を備える。吸引用通路30は、金型12内のキャビティ24に対して中子16を介した吸引を可能にするように設けられる。具体的には、吸引用通路30は、金型12の外部と内部とをつなぐように設けられる。ここでは、吸引用通路30は、中空の可動部材であるフローティング中空部材32により区画形成される。
図4に、鋳造装置10の一部の断面模式図を示す。また、図5に、中子16に接するように設けられたフローティング中空部材32の一例を示す。フローティング中空部材32は、金型12に対して可動であり、金型12内に設置された中子16に対しても可動である(図5の矢印参照)。フローティング中空部材32は、金型12の貫通孔12hに嵌め込まれて、中子16に接する位置に位置付けられている。図4及び図5に示すように、フローティング中空部材32は、鋳造時、金型12内の中子16に接するように設けられる、好ましくは固定される。
図5に示すように、中子16には、凹部16aが設けられている。金型12の貫通孔12hを通して金型12内に挿入されたフローティング中空部材32は、その先端部32aが中子16の凹部16aに接するように設けられる。このときフローティング中空部材32の周囲の円環部32bが金型12の貫通孔12hの端部の凹部12iに嵌まり込むことで、フローティング中空部材32は位置決めされる。なお、鋳造時、このように中子16に接するように設けられたフローティング中空部材32を金型12に固定する固定用部材が更に用いられるが、図示を省略する。
図6に、金型12内に位置付けられる、一例としての中子16の一部を示す。複数のフローティング中空部材32は、ここでは鋳造装置10は縦型であるので、中子16の上部において上下方向に、実質的に鉛直方向に延びるように配置される。したがって、複数のフローティング中空部材32により簡易な構成で負圧を及ぼすことが可能になる。
鋳造時、フローティング中空部材32の吸引用通路30には、図1に示すように減圧装置34がつなげられる。減圧装置34は、ポンプなどの機械であってもよいが、ここでは図4に示すように、アスピレータ36と、圧縮機38とを備えて構成される。アスピレータ36はここでは、フローティング中空部材32ごとに取り付けられる。アスピレータ36は、圧縮機38から供給されるガス、ここでは圧縮空気であるエア(図4の矢印A1参照)によるベンチュリ効果により吸引用通路30を減圧する。この減圧装置34の作動により、キャビティ24よりも低い圧力を吸引用通路30に付与することが可能である。その結果、中子16のガス及びその中子16を介してキャビティ24のガスを吸引することが可能になる(図4の矢印A2参照)。
減圧装置34による減圧が所定のタイミングに開始されるように、減圧装置34は作動される。また、減圧装置34による減圧つまり吸引圧が所定範囲内の圧力、好ましくは所定圧になるように、減圧装置34は作動される。減圧装置34は、このようなタイミングで、及び、そのような圧力を及ぼすべく作動するように、制御装置40により制御される。制御装置40は、処理部(例えばCPU)、メモリ(例えばROM、RAM)などを備える所謂コンピュータである。制御装置40には、温度センサ42が接続されている。ここでは、温度センサ42は、金型12のゲート22への溶湯の到達時期を検知するように金型12の下方に、特に炉15の上部に設けられている。しかし、温度センサ42はこれ以外の箇所に設けられてもよい。また、金型12のゲート22への溶湯の到達時期を検知するように、温度センサ以外のセンサが用いられてもよい。
制御装置40は、メモリなどの記憶部に記憶されているプログラムを実行することで、減圧装置34の作動を、ここでは特に圧縮機38の作動を制御する。制御装置40は、キャビティ24のゲート22に溶湯が至ったときのタイミング又はそれ以後の所定期間に中子16を介した吸引を開始するように、減圧装置34の作動を制御する。吸引の開始のタイミングは所定タイミングt1に設定される。所定タイミングt1は、キャビティ24のゲート22に溶湯が至ったときのタイミングt0と、それから所定期間後のタイミングt2との間のタイミングである(t0≦t1≦t2)。この所定期間はここでは第1所定期間と称され得、例えば2秒、4秒などであり得、キャビティ24のキャビティ部24aへの溶湯の充填が行われている期間でもあるとよい。所定タイミングt1は、キャビティ24の形状、ゲート22からキャビティ部24aまでの長さ、キャビティ部24aの形状及び大きさなどに応じて、実験に基づいて設定されるとよい。また、所定タイミングt1は、図6に示すような中子16に対するフローティング中空部材32の配置なども考慮して決定されるとよい。
また、制御装置40は、キャビティ24内への溶湯の流入量QL(L/秒)に対して吸引用通路30を介したガス吸引量QG(L/秒)が多くなるように(QL<QG)、減圧装置34の作動を制御する。ここでは、ガス吸引量QG(L/秒)は、好ましくは、キャビティ24内への溶湯の流入量QL(L/秒)の4倍以上12倍以下(4QL≦QG≦12QL)、更に好ましくはそれの8倍以上10倍以下(8QL≦QG≦10QL)に設定される。
また、制御装置40は、減圧装置34の作動のみでなく、ガス供給装置20の作動も制御する。このように、制御装置40は、機能モジュールとして、減圧装置34の制御部(吸引制御部)、及び、ガス供給装置20の制御部(注湯制御部)を有する。これらの機能モジュールは、制御装置40つまりその処理部がメモリなどの記憶部に記憶されているプログラムを実行することで、実現される。ただし、減圧装置34の制御部及びガス供給装置20の制御部は、単一の制御装置40に含まれることに限定されず、複数の制御装置により実現されてもよい。なお、制御装置40は、機能モジュールとして、その他の装置の制御部を有してもよい。例えば、制御装置40は、機能モジュールとして、金型12の設置及び取り外し、及び/又は、中子16の設置及び取り外しなどのための機械及び/又は装置の制御部を有してもよい。
鋳造装置10では、上で述べたように、金型12内に中子16が位置付けられて、セットされる。中子16は、所謂砂中子であり、粘結剤としてのレジンを含有する。したがって、溶湯が中子16に接触した際に、レジンが燃焼し、燃焼ガスが発生する。この燃焼ガスは、減圧装置34による負圧により吸引される(図4の矢印A2参照)。そして、中子16に生じた空隙を介して、減圧装置34による負圧により、キャビティ24のガス、例えば空気を吸引しようとする。これにより、鋳造装置10では、金型12内で中空化される薄肉の部分に対する溶湯の湯流れを改善しようとする。具体的には、鋳造時に、キャビティ24のキャビティ部24aの吸引を中子16を介して行うように、フローティング中空部材32を、キャビティ部24aを少なくとも部分的に区画形成する中子部16b(図4参照)に接するように設ける。そして、上記所定圧の負圧を上記所定タイミングで、フローティング中空部材32の吸引用通路30に及ぼすように、減圧装置34を作動させる。
鋳造装置10での鋳造方法について、図7のフローチャートに基づいて説明する。なお、図7のフローチャートのうち、破線の四角で囲ったステップS705~S713は、制御装置40における注湯制御部及び吸引制御部により、実質的に実行されるとよい。
まず、図1に示すように、金型12及び中子16が、上述のように炉15に対してセットされる(ステップS701)。そして、図1、図4及び図5に示すように、吸引用通路30を区画形成する部材であるフローティング中空部材32が金型12の貫通孔12hを通して配置され、中子16に、特にここではその凹部16aに接するように設けられる(ステップS703)。
こうして鋳造の準備が整った後、制御装置40による制御が開始される。制御装置40は、注湯を開始する(ステップS705)。注湯の開始は、ガス供給装置20を作動させることで行われる。ガス供給装置20から供給される圧縮ガスは、溶湯の表面Sを押し、炉15内に延びる給湯管21を通じて溶湯を金型12に向けて押し上げる。
制御装置40は、所定タイミングか否かを判定する(ステップS707)。所定タイミングは、ここでは金型12のゲート22に溶湯が到達するタイミングに対応し、ここではそのタイミングに応じたタイミングに、より具体的にはその所定タイミングよりも所定期間早いタイミングとして規定されている。これは、減圧装置34への作動開始の信号送信からそれによる吸引の開始までの間にタイムラグがあるからである。ここでは、温度センサ42からの出力に基づいて、その検出温度が所定温度に達したとき、所定のタイミングになったと判定される。なお、判定はこれに限定されず、ガス供給装置20の作動開始などの注湯開始時期から所定時間経過したとき、所定タイミングになったと判定されてもよい。
所定タイミングになると(ステップS707で肯定判定)、制御装置40は上記所定圧での吸引を開始するように減圧装置34に作動信号を出力する(ステップS709)。この吸引は、所定期間(以下、第2所定期間)が経過するまで(ステップS711で肯定判定されるまで)継続して行われる。吸引が第2所定期間行われると(ステップS711で肯定判定)、制御装置40は吸引を終了するように減圧装置34の作動を停止させる(ステップS713)。また、注湯を終了するように、ガス供給装置20は停止される(ステップS713)。なお、吸引の終了のタイミングは、注湯の終了のタイミングと異なってよい。それらのタイミングの各々は、金型等に応じて決定されるとよい。
この後、キャビティ24に至った溶湯が凝固した後、金型12から鋳造製品を取り出す作業が実行される(ステップS715)。
なお、減圧装置34による吸引の上記第2所定期間(ステップS711)は、金型12の大きさ、ゲート22からキャビティ部24aまでの経路の距離などに応じて、設定されるとよい。例えば、第2所定期間は、1秒から4秒であり得、好ましくは2秒から3秒に、一例としては2秒に設定され得る。
なお、フローティング中空部材32を金型12内の中子16に接するように設けること(ステップS703)は、従来の金型12の設置と同様に、機械で行われるとよく、より好ましくは上述のように制御装置40により作動する機械により実行され得る。なお、フローティング中空部材32の設置など、図7のフローチャートの一部又は全部が手動で行われることを本発明は排除しない。
以上述べたように、鋳造装置10は、上記構成を備え、その鋳造装置10では上記鋳造方法が実行される。特に、鋳造装置10では、吸引用通路30と、それにつながる減圧装置34とが設けられる。しかし、キャビティ24には、いずれの減圧装置も直接的につなげられない。したがって、鋳造の際に、キャビティ24よりも低い圧力を吸引用通路30に付与して、金型12内のキャビティ24に対して中子16を介した吸引が可能になる。したがって、特許文献1の鋳造装置のようにキャビティ専用の真空ポンプを設けることなく、キャビティ24に溶湯をより好適に導くことができる。よって、鋳造の設備を簡略化することを可能にしつつ、金型12内のキャビティ24における溶湯の湯回り性を、特に鋳造製品の薄肉部に対応するキャビティ部24aへの湯流れを改善することができる。
更に、上記鋳造では、吸引用通路を区画形成するフローティング中空部材32は中子16に接するように設けられる。この構成により、中子を介した吸引をより好適に行うことが可能になる。更に中子16は中実の中子であり、凹部16aが設けられる。また、フローティング中空部材32は中子16の凹部16aに接するように設けられる。これにより、凹部16aのより広い内壁部を介した吸引が可能になり、よって中子16を介した吸引性能を更に高めることができる。
更に減圧装置34は、キャビティ24のゲート22に溶湯が至ったときのタイミング又はそれ以後の第1所定期間に中子16を介した吸引を開始するように、作動される。これにより、キャビティ24に至った溶湯をより好適にキャビティに、ここでは特にキャビティ部24aに導くことが可能になる。
更に、キャビティ24内への溶湯の流入量(L/秒)に対してフローティング中空部材32の吸引用通路30を介したガス吸引量(L/秒)が多くなるように、減圧装置34は作動される。これにより、キャビティ24に至った溶湯をより好適にキャビティ24に、ここでは特にキャビティ部24aに導くことが可能になり、湯回り性を更に改善することができる。
また、鋳造装置10は低圧鋳造法を採用し、縦型の装置である。したがって、キャビティ24のゲート22は金型12の下部に設けられ、中空の可動部材であるフローティング中空部材32は、金型12内に設置された中子16の上部において中子16に接するように設けられる。これにより、フローティング中空部材32を中子16に好適に接しさせて、中子16を介した吸引をより好適に生じさせることができる。
更に、上記金型12は、内燃機関のシリンダーヘッドCH用の金型12である。そして、その金型12内の、シリンダーヘッドカバー接続用のシリンダーヘッドの側壁部に対応するキャビティ部24aを少なくとも部分的に区画形成する中子部16bにフローティング中空部材32は接するように設けられる。これにより、シリンダーヘッドCHの薄肉部に対応するキャビティ部24aにより確実に溶湯を至らせることが可能になる。
ここで、フローティング中空部材32の吸引用通路30を介した吸引力及び吸引タイミング等について評価するべく行った実験及びその結果を説明する。
図8及び図9に基づいて、鋳造装置10と実質的に同じ構成を備える実験装置10Aの概略構成を説明する。実験装置10Aは、上記鋳造装置10と概ね同様の構成を有し、炉15の上側に金型12を備える。金型12は、中子16をその内部に備え、キャビティ24を区画形成し、そのキャビティ24に3本のキャビティ部24aを備える。鋳造製品の薄肉部に相当するキャビティ部24aは、図2のシリンダーヘッドCHの薄肉部に相当する厚さ等の寸法を有するように構成されている。
図8のIX-IX線に沿った断面図である図9に示すように、キャビティ部24aは、金型12と中子16とにより区画形成されている。中子16には、吸引用通路30を区画形成するフローティング中空部材32が、その先端部32aがその中子16の凹部16aに嵌まるように設けられている。この凹部16aは、キャビティ部24aを部分的に区画形成する中子部16bに設けられている。なお、図8及び図9のフローティング中空部材32には、減圧装置34がつながり、そこから負圧を及ぼすことができ、その吸引用通路30にキャビティ24よりも低い圧力を付与することができる。
第1の実験では、金型12のゲート22に注湯される溶湯が到達したタイミングで吸引を開始するように減圧装置34を作動させた。この第1の実験では、減圧装置34による吸引期間(上記第2所定期間に相当)は一定とした。そして、その吸引圧を変えることで、種々の吸引圧による違いを評価した。その実験結果を図10に示す。図10の横軸には、ガス吸引量をとり、キャビティ24内への溶湯の流入量(L/秒)に対して吸引用通路30を介したガス吸引量(L/秒)がn倍(nは、0、8、10、14又は16)になるように減圧装置34を作動させたときの、「×n」を示す。図10の縦軸には、湯流れの長さ(以下、湯流れ長さ)をとり、その湯流れ長さとして、そのように減圧装置34を作動させたときの、キャビティ部24aで溶湯が至った高さ(ゲート22からの高さ)H(mm)(図8参照)を測定した。なお、図10の横軸のガス吸引量「なし」とは「×n」がゼロ(0)のことであり、減圧装置34による吸引を行わなかったことを意味する。
図10から明らかなように、ガス吸引量(L/秒)が増すほど、キャビティ部24aへの湯流れ長さが長くなった。これにより、ガス吸引量(L/秒)を多くするほど、湯流れを高めることができ、つまり湯回り性を改善できることが明らかになった。これは、1つには、図9に模式的に示すように、減圧装置34を作動させないとき、薄肉キャビティ部24aの奥にはガスが溜まり(図9の符号G1参照)、溶湯の流入を妨げる傾向が高いところ、減圧装置34による吸引により、中子16で生じたガス及びキャビティ部24aのガスをより好適にキャビティ部24aから除去できたため(図9の矢印A3~A8参照)、と考えられる。
ここで、図11に、図10の実験により得られた鋳造製品のイラスト図を示す。図11では、図10との対応関係を分かり易くするため、図10の横軸における、ガス吸引量の「×n」を、「なし」「×8」などを、横軸に同様に付す。キャビティ24内への溶湯の流入量に対して吸引用通路30を介したガス吸引量を8倍及び10倍として得た鋳造製品は、優れた品質であり、空孔等の欠陥を認められなかった。一方で、キャビティ24内への溶湯の流入量に対して吸引用通路30を介したガス吸引量を14倍及び16倍として得た鋳造製品では、その先端に若干の乱れ(湯先乱れ)が認められた。このように、ガス吸引量QGは、キャビティ24内への溶湯の流入量QLよりも多いとよく、好ましくは、キャビティ24内への溶湯の流入量QLの4倍以上12倍以下(4QL≦QG≦12QL)、更に好ましくはそれの8倍以上10倍以下(8QL≦QG≦10QL)であるとよい、いう結果が得られた。
更に、図10及び図11の実験におけるキャビティ24での、特にキャビティ部24aでの溶湯の流れを評価した結果を図12及び図13に示す。図12及び図13では、吸引を行わなかった場合の線を「なし」とし、ガス吸引量の「×n」が×8、×10、×14及び×16の線を、それぞれ、「×8」の線、「×10」の線、「×14」の線及び「×16」の線とした。なお、図12及び図13は、金型12のキャビティ24における、ゲート22からの長さ(高さ)の異なる各部での温度を複数の温度センサで測定することにより、湯流れの各タイミングでの湯流れの先端の位置を見積もった結果に基づく。
図12は、横軸に湯流れ長さをとり、縦軸に湯流れの先端付近での金型の温度(以下、湯流れ温度)をとり、各実験での湯流れにおけるそれらの関係を表したグラフである。図13は、横軸に湯流れ長さをとり、縦軸に湯流れの先端付近の速度(以下、湯流れ速度)をとり、各実験での湯流れにおけるそれらの関係を表したグラフである。図12からは、減圧装置34による吸引力が強くなることにより、キャビティ部24aでのより低温での湯流れが可能になり、よって湯流れ長さが長くなる傾向にあることを読み取れる。また、図13からは、減圧装置34による吸引力が強くなることにより、より低温での湯流れにおいて湯流れ速度が加速する傾向にあることが読み取れる。これらは、ガス吸引量(L/秒)を多くするほど、キャビティ24における溶湯の湯回り性を、特にキャビティ部24aへの湯流れを改善できることに適合する。
第2の実験では、キャビティ24内への溶湯の流入量に対して吸引用通路30を介したガス吸引量をその8倍(n=8)として、減圧装置34による吸引の開始のタイミングによる違いを評価した。その実験結果を図14及び図15に示す。
図14では、縦軸に湯流れ長さをとり、横軸に各実験での吸引開始タイミング及び吸引期間をとった。結果C1は吸引なしの場合の結果であり、比較例である。吸引開始タイミングは、金型12のキャビティ24に注湯される溶湯がゲート22に到達したタイミングを基準つまり「0」とし、その2秒前を「-2」とし、その2秒後を「+2」として表記している。また、吸引期間は、2秒又は4秒とした。つまり結果E1は吸引開始タイミングが「-2」でありかつ吸引期間が2秒の場合の結果であり、結果E2は吸引開始タイミングが「-2」でありかつ吸引期間が4秒の場合の結果であり、結果E3は吸引開始タイミングが「0」でありかつ吸引期間が2秒の場合の結果であり、結果E4は吸引開始タイミングが「+2」でありかつ吸引期間が2秒の場合の結果である。
図14から明らかなように、結果E3、E4は、相対的に、優れた湯流れ長さであり、特に結果E3は極めて優れた湯流れ長さであった。これより、ゲート22への溶湯到達時の前に吸引を開始するよりも、ゲート22への溶湯到達時のタイミング及びそれ以後の所定期間(上記第1所定期間に相当)の間に、減圧装置34での吸引を開始する方が好ましい湯流れつまり湯回り性を得られることが分かった。特に、ゲート22への溶湯到達時に、そのタイミングで、減圧装置34での吸引を開始することにより、より好ましい湯回り性を得られることが明らかなになった。
図14のグラフの結果の実験と同じ実験での結果を、横軸に時間をとり、縦軸に湯流れ長さをとった図15のグラフに更に示す。図15(a)の線E1は図14の結果E1に対応し、図15(b)の線E2は図14の結果E2に対応し、図15(c)の線E3は図14の結果E3に対応し、図15(d)の線E4は図14の結果E4に対応する。これは、図15におけるハッチング部分が吸引期間であり、その吸引期間の初めの時期が吸引開始のタイミングであることにも対応する。なお、図15は、図12及び図13において上記したように、金型12のキャビティ24における、ゲート22からの長さの異なる各部での温度を複数の温度センサで測定することにより、湯流れの各タイミングでの湯流れの先端の位置を見積もった結果に基づく。
図15(a)、(c)及び(d)からも、ゲート22への溶湯到達時のタイミング及びそれ以後に、特にゲート22への溶湯到達時のタイミングに、減圧装置34での吸引を開始することで、優れた湯流れ長さを得ることができることが、明らかである。特に、図15(a)、(c)及び(d)の比較により、ゲート22への溶湯到達時のタイミング及びそれ以後に吸引を開始するのであれば、吸引開始タイミングが所望のタイミングからずれても、優れた湯流れ長さを得ることができ、吸引による優れた効果が得られることが明らかになった。なお、図15(a)、(b)、(c)及び(d)の比較により、ゲート22への溶湯到達の前に吸引を開始した場合は、例え吸引期間を長くしても、吸引による効果を効果的に得ることはできない、との結論が得られた。
以上より、キャビティ24内への溶湯の流入量(L/秒)に対して吸引用通路30を介したガス吸引量(L/秒)を多くして、ゲート22への溶湯が至ったときのタイミング及びそれ以後に、吸引用通路30を介しての減圧装置34での吸引を開始することで、溶湯の湯回り性を改善できることが明らかになった。更に、減圧装置34での吸引を所定期間(例えば、図15(c)、(d)の場合、2秒)行うことで、優れた湯回り性を得ることができた。
以上、本発明に係る実施形態及びその変形例について説明したが、本発明はそれらに限定されない。本願の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神及び範囲から逸脱しない限り、種々の置換、変更が可能である。
なお、上記実施形態では、鋳造時、中子16を介して金型12内のキャビティ24の吸引を行ったが、これは、キャビティのガスの直接的な吸引を併せて行うことを排除するものではない。例えば、中子16を介した金型12内のキャビティ24の吸引と、キャビティ24の直接的な吸引とを併せて行う場合、鋳造時、キャビティ24よりも低い圧力を吸引用通路30に付与するように、複数の減圧装置が作動されるとよい。
また、上記実施形態では、可動部材であるフローティング中空部材32を中子の鉛直方向で上部に接するように設けた。しかし、フローティング中空部材32は、中子の側方から又は下方から中子16に接するように設けられてもよい。ゲート22も、金型の下部に設けられることに限定されない。
また、上記実施形態では、金型12は、つまり金型12及び中子16は、内燃機関のシリンダーヘッドを製造するように構成された。しかし、金型12及び中子16は、それ以外の鋳造製品を製造するように構成されてもよい。また、溶湯は、アルミニウム合金以外の他の合金を含む金属であってもよく、例えばマグネシウム合金であってもよい。
更に、上記実施形態の鋳造装置10は、ダイキャスト法のうち低圧鋳造法での鋳造を行うように構成されていたが、本発明の上記構成は、例えば上記吸引用通路は、低圧鋳造法以外の方法での鋳造において採用されてもよい。
10…鋳造装置、10A…実験装置(鋳造装置)
12…金型、15…炉、16…中子、16a…凹部
18…圧縮ガス供給管、20…ガス供給装置、22…ゲート(湯口)
24…キャビティ、24a…キャビティ部
30…吸引用通路、32…フローティング中空部材
34…減圧装置、36…アスピレータ、38…圧縮機
40…制御装置、42…温度センサ

Claims (11)

  1. 中子(16)を金型(12)内に位置付けて鋳造を行うように構成された鋳造装置であって、
    前記金型に設けられる吸引用通路(30)であって、前記金型内のキャビティ(24)に対して前記中子を介した吸引を可能にするように設けられる、吸引用通路(30)と、
    該吸引用通路につながる減圧装置(34)であって、前記キャビティ(24)よりも低い圧力を前記吸引用通路(30)に付与するように作動される、減圧装置(34)と
    を備えたことを特徴とする鋳造装置(10)。
  2. 前記吸引用通路(30)を区画形成する部材(32)は前記中子(16)に接するように設けられる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の鋳造装置(10)。
  3. 前記中子は中実の中子であり、凹部(16a)が設けられ、
    前記吸引用通路を区画形成する部材(32)は前記中子の前記凹部に接するように設けられる、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の鋳造装置(10)。
  4. 前記減圧装置(34)は、前記キャビティのゲート(22)に溶湯が至ったときのタイミング又はそれ以後の所定期間に前記中子を介した吸引を開始するように、作動される、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の鋳造装置(10)。
  5. 前記キャビティ内への溶湯の流入量に対して前記吸引用通路を介したガス吸引量が多くなるように、前記減圧装置(34)は作動される、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の鋳造装置。
  6. 前記キャビティのゲート(22)は前記金型(12)の下部に設けられ、
    前記吸引用通路を区画形成する部材(32)は、中空の可動部材であり、前記金型内に設置された前記中子の上部において前記中子(16)に接するように設けられる、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の鋳造装置(10)。
  7. 前記金型(12)は、内燃機関のシリンダーヘッドを製造するように構成され、
    シリンダーヘッドカバー接続用の前記シリンダーヘッドの側壁部に対応するキャビティ部(24a)を少なくとも部分的に区画形成する中子部(16b)に前記吸引用通路を区画形成する部材(32)は接するように設けられる、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の鋳造装置。
  8. 中子(16)を金型(12)内に位置付けて鋳造を行う鋳造方法であって、
    前記金型内のキャビティ(24)に対して前記中子を介した吸引を可能にするように、前記金型内に通じる吸引用通路(30)を設けることと、
    前記キャビティ(24)よりも低い圧力を前記吸引用通路(30)に付与するように、前記吸引用通路につながる減圧装置(34)を作動させることと
    を含むことを特徴とする鋳造方法。
  9. 前記吸引用通路(30)を設けることは、前記吸引用通路を区画形成する部材(32)を前記中子に接するように設けることを含む、
    ことを特徴とする請求項8に記載の鋳造方法。
  10. 前記減圧装置(34)を作動させることは、前記キャビティ(24)のゲート(22)に溶湯が至ったときのタイミング又はそれ以後の所定期間に前記中子(16)を介した吸引を開始するように前記減圧装置(34)を作動させることを含む、
    ことを特徴とする請求項8又は9に記載の鋳造方法。
  11. 前記減圧装置(34)を作動させることは、前記キャビティ(24)内への溶湯の流入量に対して前記吸引用通路(30)を介したガス吸引量が多くなるように前記減圧装置(34)を作動させることを含む、
    ことを特徴とする請求項8から10のいずれか一項に記載の鋳造方法。
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