JP2022046412A - 積層体、積層体の製造方法、および、可変色粘着シート - Google Patents

積層体、積層体の製造方法、および、可変色粘着シート Download PDF

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Abstract

【課題】外部刺激によって変色した変色部分が外光によって劣化することを抑制するのに適した積層体、その積層体の積層体の製造方法、その積層体を製造するための可変色粘着シートを提供する。【解決手段】積層体1は、被着体2と、粘着剤層3と、酸素バリア層4とを厚み方向に順に備える。粘着剤層3は、外部刺激によって変色した変色部分10を備える。酸素バリア層4の酸素透過率が、200cm3/m2・day・atm以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、積層体、積層体の製造方法、および、可変色粘着シートに関する。詳しくは、積層体、その積層体の製造方法、および、その積層体を製造するための可変色粘着シートに関する。
有機ELパネルなどのディスプレイパネルは、画素パネルおよびカバー部材などを含む積層構造を有する。そのようなディスプレイパネルの製造過程では、積層構造に含まれる要素どうしの貼り合わせのために、例えば、透明な粘着シートが用いられる。
また、ディスプレイパネルにおける画素パネルの光出射側(画像表示側)に配置される透明粘着シートとして、同シートの所定箇所に意匠性、遮蔽性、反射防止性などを付与するための着色部分が予め形成されている粘着シートを用いることが、提案されている。そのような粘着シートは、例えば下記の特許文献1に記載されている。特許文献1には、具体的には、カーボンブラック顔料を含有する着色部分を有する粘着シートが記載されている。
特開2017-203810号公報
一方、粘着シートには、検査などの観点から透明性が要求される場合がある。
このような場合には、外部刺激によって変色可能な粘着シートを用いることが検討される。詳しくは、このような粘着シートは、外部刺激を与えると変色する(有色になる。)。
つまり、この粘着シートでは、任意のタイミングで活性光線を照射することで、粘着層を着色させることができ、これによって、粘着層に、意匠性、遮蔽性、および反射防止性するための変色部分を形成することができる。
一方、このような粘着シートにおいて、外部刺激によって変色した変色部分が、外光によって劣化する場合がある。
本発明は、外部刺激によって変色した変色部分が外光によって劣化することを抑制するのに適した積層体、その積層体の積層体の製造方法、その積層体を製造するための可変色粘着シートを提供する。
本発明[1]は、被着体と、粘着剤層と、酸素バリア層とを厚み方向に順に備え、前記粘着剤層は、外部刺激によって変色した変色部分を備え、前記酸素バリア層の酸素透過率が、200cm/m・day・atm以下である、積層体である。
本発明[2]は、前記粘着剤層は、粘着性組成物および光酸発生剤を含み、前記粘着性組成物は、ロイコ系色素を含む、上記[1]に記載の積層体を含んでいる。
本発明[3]は、前記酸素バリア層の厚み方向一方面、および/または、前記酸素バリア層の厚み方向他方面に、活性エネルギー線遮断層を備える、上記[1]または[2]に記載の積層体を含んでいる。
本発明[4]は、被着体の厚み方向一方面に、粘着剤層を配置する第1工程と、外部刺激により、前記粘着剤層に変色部分を形成する第2工程と、前記粘着剤層の厚み方向一方面に、酸素バリア層を配置する第3工程とを備え、前記酸素バリア層の酸素透過率が、200cm/m・day・atm以下である、上記[1]~[3]のいずれか一つに記載の積層体の製造方法を含んでいる。
本発明[5]は、粘着剤層と、酸素バリア層とを厚み方向に順に備え、前記粘着剤層は、外部刺激によって変色可能であり、前記酸素バリア層の酸素透過率が、200cm/m・day・atm以下である、可変色粘着シートである。
本発明[6]は、前記酸素バリア層が、前記粘着剤層の厚み方向一方面に直接配置される、上記[5]に記載の可変色粘着シートを含んでいる。
本発明[7]は、さらに、活性エネルギー線遮断層を備える、上記[5]または[6]に記載の可変色粘着シートを含んでいる。
本発明の積層体は、酸素透過率が200cm/m・day・atm以下である酸素バリア層を備える。そのため、外光による変色部分の劣化を抑制できる。
本発明の積層体の製造方法は、粘着剤層の厚み方向一方面に、酸素透過率が、200cm/m・day・atm以下である酸素バリア層を配置する第3工程を備える。そのため、外光による変色部分の劣化を抑制できる積層体を製造できる。
本発明の可変色粘着シートは、酸素透過率が200cm/m・day・atm以下である酸素バリア層を備える。そのため、外光による変色部分の劣化を抑制できる積層体を製造できる。
図1は、本発明の積層体の一実施形態の断面模式図を示す。 図2は、本発明の積層体の製造方法の一実施形態(第1A方法)を示す概略図である。図2Aは、第1工程において、被着体を準備する工程を示す。図2Bは、被着体の厚み方向一方面に、粘着剤層を配置する第1工程を示す。図2Cは、外部刺激により、粘着剤層に変色部分を形成する第2工程を示す。図2Dは、粘着剤層の厚み方向一方面に、酸素バリア層を配置する第3工程を示す。 図3は、本発明の積層体の製造方法の一実施形態(第1B方法)を示す概略図である。図3Aは、第3工程において、粘着剤層を準備する工程を示す。図3Bは、粘着剤層の厚み方向一方面に、酸素バリア層を配置する第3工程を示す。図3Cは、被着体の厚み方向一方面に、粘着剤層を配置する第1工程を示す。図3Dは、外部刺激により、粘着剤層に変色部分を形成する第2工程を示す。 図4は、本発明の積層体の製造方法の一実施形態(第1C方法)を示す概略図である。図4Aは、第1工程において、被着体を準備する工程を示す。図4Bは、被着体の厚み方向一方面に、粘着剤層を配置する第1工程を示す。図4Cは、粘着剤層の厚み方向一方面に、酸素バリア層を配置する第3工程を示す。図4Dは、外部刺激により、粘着剤層に変色部分を形成する第2工程を示す。 図5は、本発明の積層体の製造方法の一実施形態(第2A方法)を示す概略図である。図5Aは、第2工程において、粘着剤層を準備する工程を示す。図5Bは、外部刺激により、粘着剤層に変色部分を形成する第2工程を示す。図5Cは、被着体の厚み方向一方面に、粘着剤層を配置する第1工程を示す。図5Dは、粘着剤層の厚み方向一方面に、酸素バリア層を配置する第3工程を示す。 図6は、本発明の積層体の製造方法の一実施形態(第2B方法)を示す概略図である。図6Aは、第2工程において、粘着剤層を準備する工程を示す。図6Bは、外部刺激により、粘着剤層に変色部分を形成する第2工程を示す。図6Cは、粘着剤層の厚み方向一方面に、酸素バリア層を配置する第3工程を示す。図6Dは、被着体の厚み方向一方面に、粘着剤層を配置する第1工程を示す。 図7は、本発明の積層体の製造方法の一実施形態(第2C方法)を示す概略図である。図7Aは、第3工程において、粘着剤層を準備する工程を示す。図7Bは、粘着剤層の厚み方向一方面に、酸素バリア層を配置する第3工程を示す。図7Cは、外部刺激により、粘着剤層に変色部分を形成する第2工程を示す。図7Dは、被着体の厚み方向一方面に、粘着剤層を配置する第1工程を示す。 図8は、活性エネルギー線遮断層を備える積層体の一実施形態の断面模式図を示す。図8Aは、酸素バリア層の厚み方向一方面に、活性エネルギー線遮断層を備える積層体の断面模式図を示す。図8Bは、酸素バリア層の厚み方向他方面に、活性エネルギー線遮断層を備える積層体の断面模式図を示す。図8Cは、バリア層の厚み方向一方面、および、酸素バリア層の厚み方向他方面に、活性エネルギー線遮断層を備える積層体の断面模式図を示す。 図9は、活性エネルギー線遮断層、基材、および、中間層からなる群から選択される少なくとも1つを備える積層体の一実施形態の断面模式図を示す。図9Aは、被着体と粘着剤層と中間層と、活性エネルギー線遮断層と酸素バリア層とを厚み方向一方側に向かって順に備える積層体の断面模式図を示す。図9Bは、被着体と粘着剤層と基材と活性エネルギー線遮断層と酸素バリア層とを厚み方向一方側に向かって順に備える積層体の断面模式図を示す。図9Cは、被着体と粘着剤層と酸素バリア層と活性エネルギー線遮断層と基材とを厚み方向一方側に向かって順に備える積層体の断面模式図を示す。 図10は、表面保護層を備える積層体の一実施形態の断面模式図を示す。 図11は、本発明の可変色粘着シートの一実施形態の断面模式図を示す。
図1を参照して、本発明の積層体の一実施形態を説明する。
図1において、紙面上下方向は、上下方向(厚み方向)である。また、紙面上側が、上側(厚み方向一方側)である。また、紙面下側が、下側(厚み方向他方側)である。また、紙面左右方向および奥行き方向は、上下方向に直交する面方向である。具体的には、各図の方向矢印に準拠する。
1.積層体
積層体1は、所定の厚みを有するフィルム形状(シート形状を含む。)を有する。積層体1は、厚み方向と直交する面方向に延びる。積層体1は、平坦な上面および平坦な下面を有する。
図1に示すように、積層体1は、被着体2と、粘着剤層3と、酸素バリア層4とを厚み方向一方側に向かって順に備える。積層体1は、より具体的には、被着体2と、被着体2の上面(厚み方向一方面)に直接配置される粘着剤層3と、粘着剤層3の上面(厚み方向一方面)に直接配置される酸素バリア層4とを備える。
積層体1の厚みは、例えば、1000μm以下、好ましくは、200μm以下である。また、同厚みは、例えば、10μm以上、好ましくは、25μm以上である。
2.被着体
被着体2としては、例えば、光学デバイス、電子デバイス、および、その構成部品が挙げられる。
なお、図1において、被着体2は、平板形状を有するが、被着体2の形状は、特に限定されない。被着体2の形状は、光学デバイス、電子デバイスおよびその構造部品の種類によって、種々の形状が選択される。
また、後述する積層体1の製造方法の第2工程において、被着体2側から、活性エネルギー線を照射する場合には、被着体2として、活性エネルギー線を透過する被着体が選択される。
活性エネルギー線を透過する被着体としては、例えば、紫外線を透過する被着体が挙げられる。
紫外線を透過する被着体としては、例えば、無アルカリガラス、および、PETフィルムが挙げられる。
紫外線を透過する被着体の全光線透過率(JIS K 7375-2008)は、例えば、80%以上、好ましくは、85%以上である。
3.粘着剤層
粘着剤層3は、粘着性組成物から形成される。つまり、粘着剤層3は、粘着性組成物を含む。
また、粘着剤層3は、透明性(可視光透過性)を有する感圧接着剤層である。粘着剤層3の全光線透過率(JIS K 7375-2008)は、例えば、80%以上、好ましくは、85%以上である。
粘着性組成物は、ベースポリマーと、酸との反応により発色する化合物と、酸発生剤とを含む。
ベースポリマーは、粘着剤層3において粘着性を発現させるための粘着成分である。ベースポリマーは、室温域でゴム弾性を示す。ベースポリマーとしては、例えば、アクリルポリマー、ゴムポリマー、ポリエステルポリマー、ウレタンポリマー、ポリエーテルポリマー、シリコーンポリマー、ポリアミドポリマー、および、フッ素ポリマーが挙げられる。粘着剤層3における良好な透明性および粘着性を確保する観点から、ベースポリマーとしては、好ましくは、アクリルポリマーが用いられる。
粘着剤層3におけるベースポリマーの含有割合は、粘着剤層3でのベースポリマーの機能を適切に発現させる観点から、例えば、50質量%以上、好ましくは、60質量%以上、より好ましくは、70質量%以上である。
アクリルポリマーは、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを50質量%以上の割合で含むモノマー成分を重合することにより得られるポリマーである。「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸および/またはメタクリル酸を意味する。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、直鎖状または分岐状の炭素数1~20のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。そのような(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s-ブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸イソトリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸イソテトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸イソオクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、および、(メタ)アクリル酸エイコシルが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、好ましくは、炭素数1~12のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルが用いられ、より好ましくは、メタクリル酸メチル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシルが用いられる。
モノマー成分における(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合は、粘着剤層3において粘着性等の基本特性を適切に発現させる観点から、例えば、50質量%以上、好ましくは、60質量%以上、より好ましくは、70質量%以上である。同割合は、例えば、99質量%以下である。
モノマー成分は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能な共重合性モノマーを含んでもよい。共重合性モノマーとしては、例えば、極性基を有するモノマー(極性基含有モノマー)が挙げられる。極性基含有モノマーは、アクリルポリマーへの架橋点の導入、アクリルポリマーの凝集力の確保など、アクリルポリマーの改質に役立つ。
極性基含有モノマーとしては、例えば、水酸基含有モノマー、窒素原子含有環を有するモノマー、および、カルボキシ基含有モノマーが挙げられる。共重合性モノマーは、好ましくは、水酸基含有モノマー、窒素原子含有環を有するモノマー、および、カルボキシ基含有モノマーからなる群から選択される少なくとも一種を含む。より好ましくは、共重合性モノマーは、カルボキシ基含有モノマーを含む。
水酸基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6-ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8-ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10-ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12-ヒドロキシラウリル、および、(4-ヒドロキシメチルシクロへキシル)メチル(メタ)アクリレートが挙げられ、好ましくは、アクリル酸2-ヒドロキシエチルが挙げられる。
モノマー成分における水酸基含有モノマーの割合は、アクリルポリマーへの架橋構造の導入、および、粘着剤層3における凝集力の確保の観点からは、例えば、1質量%以上、好ましくは、3質量%以上、より好ましくは、5質量%以上である。同割合は、アクリルポリマー重合時の重合反応溶液の粘度調整、および、アクリルポリマーの極性(粘着剤層3における各種添加剤成分とアクリルポリマーとの相溶性に関わる)の調整の観点からは、例えば、30質量%以下、好ましくは、20質量%以下である。
窒素原子含有環を有するモノマーとしては、例えば、N-ビニル-2-ピロリドン、N-メチルビニルピロリドン、N-ビニルピリジン、N-ビニルピペリドン、N-ビニルピリミジン、N-ビニルピペラジン、N-ビニルピラジン、N-ビニルピロール、N-ビニルイミダゾール、N-ビニルオキサゾール、N-(メタ)アクリロイル-2-ピロリドン、N-(メタ)アクリロイルピペリジン、N-(メタ)アクリロイルピロリジン、N-ビニルモルホリン、N-ビニル-3-モルホリノン、N-ビニル-2-カプロラクタム、N-ビニル-1,3-オキサジン-2-オン、N-ビニル-3,5-モルホリンジオン、N-ビニルピラゾール、N-ビニルイソオキサゾール、N-ビニルチアゾール、および、N-ビニルイソチアゾールが挙げられ、好ましくは、N-ビニル-2-ピロリドンが挙げられる。
モノマー成分における、窒素原子含有環を有するモノマーの割合は、粘着剤層3における凝集力の確保、および、粘着剤層3における対被着体密着力の確保の観点からは、例えば、1質量%以上、好ましくは、3質量%以上、より好ましくは、5質量%以上である。同割合は、アクリルポリマーのガラス転移温度の調整、および、アクリルポリマーの極性(粘着剤層3における各種添加剤成分とアクリルポリマーとの相溶性に関わる)の調整の観点からは、例えば、30質量%以下、好ましくは、20質量%以下である。
カルボキシ基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、および、イソクロトン酸が挙げられる。カルボキシ基含有モノマーとしては、好ましくは、アクリル酸が挙げられる。
モノマー成分におけるカルボキシ基含有モノマーの割合は、アクリルポリマーへの架橋構造の導入、粘着剤層3における凝集力の確保、および、粘着剤層3における対被着体密着力の確保の観点からは、例えば、1質量%以上、好ましくは、3質量%以上である。同割合は、アクリルポリマーのガラス転移温度の調整、および、酸による被着体2の腐食リスクの回避の観点からは、例えば、20質量%以下、好ましくは、10質量%以下である。
モノマー成分は、他の共重合性モノマーを含んでいてもよい。他の共重合性モノマーとしては、例えば、酸無水物モノマー、スルホン酸基含有モノマー、リン酸基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、シアノ基含有モノマー、アミド基含有モノマー、スクシンイミド骨格を有するモノマー、マレイミド類、イタコンイミド類、アルコキシ基含有モノマー、ビニルエステル類、ビニルエーテル類、および、芳香族ビニル化合物が挙げられる。
酸無水物モノマーとしては、例えば、無水マレイン酸および無水イタコン酸が挙げられる。
スルホン酸基含有モノマーとしては、例えば、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルスルホン酸ナトリウム、2-(メタ)アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、および、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸が挙げられる。
リン酸基含有モノマーとしては、例えば、2-ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートが挙げられる。
エポキシ基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジルおよび(メタ)アクリル酸-2-エチルグリシジルエーテルなどのエポキシ基含有アクリレート、アリルグリシジルエーテル、および、(メタ)アクリル酸グリシジルエーテルが挙げられる。
シアノ基含有モノマーとしては、例えば、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルが挙げられる。
アミド基含有モノマーとしては、例えば、N-ビニルカルボン酸アミド類、N-ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N-アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、および、N-(メタ)アクリロイルモルホリンが挙げられる。
N-ビニルカルボン酸アミド類としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N,N-ジアルキル(メタ)アクリルアミド、N-アルキル(メタ)アクリルアミド、および、N-ビニルアセトアミドが挙げられる。
N,N-ジアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジ(n-ブチル)(メタ)アクリルアミド、および、N,N-ジ(t-ブチル)(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
N-アルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N-ブチル(メタ)アクリルアミド、および、N-n-ブチル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
N-ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N-(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N-(1-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N-(3-ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N-(3-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、およびN-(4-ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミドが挙げられる。N-アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N-メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、および、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
スクシンイミド骨格を有するモノマーとしては、例えば、N-(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N-(メタ)アクリロイル-6-オキシヘキサメチレンスクシンイミド、および、N-(メタ)アクリロイル-8-オキシヘキサメチレンスクシンイミドが挙げられる。
マレイミド類としては、例えば、N-シクロヘキシルマレイミド、N-イソプロピルマレイミド、N-ラウリルマレイミド、および、N-フェニルマレイミドが挙げられる。
イタコンイミド類としては、例えば、N-メチルイタコンイミド、N-エチルイタコンイミド、N-ブチルイタコンイミド、N-オクチルイタコンイミド、N-2-エチルへキシルイタコンイミド、N-シクロへキシルイタコンイミド、および、N-ラウリルイタコンイミドが挙げられる。
アルコキシ基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル類および(メタ)アクリル酸アルコキシアルキレングリコール類が挙げられる。(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル類としては、例えば、(メタ)アクリル酸2-メトキシエチル、(メタ)アクリル酸3-メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-エトキシエチル、(メタ)アクリル酸プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸ブトキシエチル、および、(メタ)アクリル酸エトキシプロピルが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルコキシアルキレングリコール類としては、例えば、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコール、および、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコールが挙げられる。
ビニルエステル類としては、例えば、酢酸ビニルおよびプロピオン酸ビニルが挙げられる。
ビニルエーテル類としては、例えば、メチルビニルエーテルおよびエチルビニルエーテルが挙げられる。
芳香族ビニル化合物としては、例えば、スチレン、α-メチルスチレン、および、ビニルトルエンが挙げられる。オレフィン類としては、例えば、エチレン、ブタジエン、イソプレン、および、イソブチレンが挙げられる。
共重合性モノマーは、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。
アクリルポリマーは、上記のモノマー成分を重合させることによって形成することができる。重合方法としては、例えば溶液重合、塊状重合、および乳化重合が挙げられ、好ましくは溶液重合が挙げられる。溶液重合では、例えば、モノマー成分と重合開始剤とを溶媒に配合して反応溶液を調製した後、その反応溶液を加熱する。そして、反応溶液中でのモノマー成分の重合反応を経ることによって、アクリルポリマーを含むアクリルポリマー溶液を得ることができる。
重合開始剤としては、例えば、熱重合開始剤が用いられる。重合開始剤の使用量は、モノマー成分100質量部に対して、例えば、0.05質量部以上である。また、同使用量は、例えば、1質量部以下である。
熱重合開始剤としては、例えば、アゾ系重合開始剤および過酸化物系重合開始剤が挙げられる。アゾ系重合開始剤としては、例えば、2,2'-アゾビスイソブチロニトリル、2,2'-アゾビス-2-メチルブチロニトリル、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオン酸)ジメチル、4,4'-アゾビス-4-シアノバレリアン酸、アゾビスイソバレロニトリル、2,2'-アゾビス(2-アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2'-アゾビス[2-(5-メチル-2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、および、2,2'-アゾビス(N,N'-ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロライドが挙げられる。過酸化物系重合開始剤としては、例えば、ジベンゾイルペルオキシド、t-ブチルペルマレエ-ト、および、過酸化ラウロイルが挙げられる。熱重合開始剤としては、好ましくは、アゾ系重合開始剤、より好ましくは、2,2'-アゾビスイソブチロニトリルが挙げられる。
アクリルポリマーの重量平均分子量は、粘着剤層3における凝集力の確保の観点からは、例えば、100000以上、好ましくは、300000以上、より好ましくは、500000以上である。同重量平均分子量は、例えば、5000000以下、好ましくは、3000000以下、より好ましくは、2000000以下、さらに好ましくは、1000000、とりわけ好ましくは、800000以下である。アクリルポリマーの重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフ(GPC)によって測定してポリスチレン換算により算出される。
ベースポリマーのガラス転移温度(Tg)は、例えば、0℃以下、好ましくは、-10℃以下、より好ましくは、-20℃以下である。同ガラス転移温度は、例えば、-80℃以上である。
ポリマーのガラス転移温度(Tg)については、下記のFoxの式に基づき求められるガラス転移温度(理論値)を用いることができる。Foxの式は、ポリマーのガラス転移温度Tgと、ポリマーを構成するモノマーのホモポリマーのガラス転移温度Tgiとの関係式である。下記のFoxの式において、Tgはポリマーのガラス転移温度(℃)を表し、Wiはポリマーを構成するモノマーiの重量分率を表し、Tgiは、モノマーiから形成されるホモポリマーのガラス転移温度(℃)を示す。ホモポリマーのガラス転移温度については文献値を用いることができ、例えば、「Polymer Handbook」(第4版,John Wiley & Sons, Inc., 1999年)および「新高分子文庫7 塗料用合成樹脂入門」(北岡協三著,高分子刊行会,1995年)には、各種のホモポリマーのガラス転移温度が挙げられている。一方、モノマーのホモポリマーのガラス転移温度については、特開2007-51271号公報に具体的に記載されている方法によって求めることも可能である。
Foxの式 1/(273+Tg)=Σ[Wi/(273+Tgi)]
酸との反応により発色する化合物(発色性化合物)としては、例えば、ロイコ系色素、トリアリールメタン系色素、ジフェニルメタン系色素、フルオラン系色素、スピロピラン系色素、および、ローダミン系色素が挙げられる。発色性化合物は、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。
ロイコ系色素としては、例えば、2'-アニリノ-6'-(N-エチル-N-イソペンチルアミノ)-3'-メチルスピロ[フタリド-3,9'-[9H]キサンテン]、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジプロピルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジメチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-キシリジノフルオラン、および、3-(4-ジエチルアミノ-2-エトキシフェニル)-3-(1-エチル-2-メチルインドール-3-イル)-4-アザフタリドが挙げられる。
トリアリールメタン系色素としては、例えば、p,p',p”-トリス-ジメチルアミノトリフェニルメタンが挙げられる。ジフェニルメタン系色素としては、例えば、4,4-ビス-ジメチルアミノフェニルベンズヒドリルベンジルエーテルが挙げられる。フルオラン系色素としては、例えば、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-クロロフルオランが挙げられる。スピロピラン系色素としては、例えば、3-メチルスピロジナフトピランが挙げられる。ローダミン系色素としては、例えば、ローダミン-B-アニリノラクタムが挙げられる。
粘着剤層3において、良好な黒系着色性を確保する観点から、発色性化合物としては、好ましくは、ロイコ系色素、より好ましくは、2'-アニリノ-6'-(N-エチル-N-イソペンチルアミノ)-3'-メチルスピロ[フタリド-3,9'-[9H]キサンテン]が用いられる。
ベースポリマー100質量部に対する発色性化合物の配合量は、例えば、0.5質量部以上、好ましくは、1質量部以上である。同配合量は、例えば、10質量部以下、好ましくは、7質量部以下、より好ましくは、5質量部以下である。
酸発生剤としては、好ましくは、活性エネルギー線が照射されることによって酸を発生する光酸発生剤が用いられる。その場合、粘着剤層3は、外部刺激として活性エネルギー線の照射を受けた部分が変色可能である。具体的には、粘着剤層3において活性エネルギー線の照射を受けた部分では、光酸発生剤から酸が発生し、この酸によって発色性化合物が発色する。粘着剤層3において活性エネルギー線の照射を受けた部分は、発色性化合物の発色に応じて、例えば、黒系色に着色する。外部刺激としての活性エネルギー線の種類は、光酸発生剤の種類(具体的には、光酸発生剤が酸を発生する活性エネルギー線の波長)によって定まる。活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、可視光、赤外線、X線、α線、β線、および、γ線が挙げられる。使用設備の多様性およびハンドリング容易性の観点からは、活性エネルギー線としては、好ましくは、紫外線が挙げられる。
光酸発生剤としては、例えば、紫外線照射によって酸を発生するオニウム化合物が挙げられる。オニウム化合物は、例えば、オニウムカチオンとアニオンとのオニウム塩の形態で提供される。オニウムカチオンとしては、例えば、ヨードニウムおよびスルホニウムが挙げられる。アニオンとしては、例えば、Cl、Br、I、ZnCl 、HSO 、BF 、PF 、AsF 、SbF 、CHSO 、CFSO 、CHSO 、(C)、および、(C)が挙げられる。光酸発生剤は、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。光酸発生剤としては、好ましくは、スルホニウムと(C)とからなるオニウム塩(オニウム化合物)、スルホニウムとCHSO とからなるオニウム塩(オニウム化合物)が挙げられる。
ベースポリマー100質量部に対する酸発生剤の配合量は、例えば、1質量部以上、好ましくは、2質量部以上、より好ましくは、5質量部以上、さらに好ましくは、6質量部以上である。同配合量は、例えば、20質量部以下、好ましくは、15質量部以下、より好ましくは、10質量部以下である。
また、発色性化合物100質量部に対する酸発生剤の配合量は、例えば、100質量部以上、好ましくは、200質量部以上、より好ましくは、300質量部以上、さらに好ましくは、330質量部以上である。同配合量は、例えば、1000質量部以下、好ましくは、700質量部以下、より好ましくは、500質量部以下である。
また、粘着性組成物は、ベースポリマーへの架橋構造の導入の観点から、架橋剤を含有してもよい。架橋剤としては、例えば、イソシアネート架橋剤、エポキシ架橋剤、オキサゾリン架橋剤、アジリジン架橋剤、カルボジイミド架橋剤、および、金属キレート架橋剤が挙げられる。架橋剤は、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。
イソシアネート架橋剤としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフタリンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、および、ポリメチレンポリフェニルイソシアネートが挙げられる。また、イソシアネート架橋剤としては、これらイソシアネートの誘導体も挙げられる。イソシアネート誘導体としては、例えば、イソシアヌレート変性体およびポリオール変性体が挙げられる。イソシアネート架橋剤の市販品としては、例えば、コロネートL(トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体,東ソー製)、コロネートHL(へキサメチレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体,東ソー製)、コロネートHX(ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体,東ソー製)、および、タケネートD110N(キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体,三井化学製)が挙げられる。
エポキシ架橋剤としては、例えば、ビスフェノールA、エピクロルヒドリン型のエポキシ系樹脂、エチレングリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジアミングリシジルアミン、N,N,N',N'-テトラグリシジル-m-キシリレンジアミン、および、1,3-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサンが挙げられる。
架橋剤としては、好ましくは、イソシアネート架橋剤、および、エポキシ架橋剤、より好ましくは、キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、および、1,3-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサンが挙げられる。
架橋剤の配合量は、粘着剤層3の凝集力を確保する観点からは、ベースポリマー100質量部に対して、例えば、0.01質量部以上、好ましくは0.03質量部以上である。粘着剤層3において良好なタック性を確保する観点からは、ベースポリマー100質量部に対する架橋剤の配合量は、例えば、10質量部以下であり、好ましくは、5質量部以下、より好ましくは、3質量部以下、さらに好ましくは、1質量部以下である。
ベースポリマーに架橋構造が導入される場合、架橋反応を効果的に進行させるために架橋触媒が用いられてもよい。架橋触媒としては、例えば、金属系架橋触媒が挙げられる。金属系架橋触媒としては、例えば、ジラウリン酸ジブチルスズ、テトラ-n-ブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、ナーセム第二鉄、および、ブチルスズオキシドが挙げられる。架橋触媒の使用量は、ベースポリマー100質量部に対して、例えば、0.0001質量部以上である。また、同使用量は、例えば、1質量部以下である。
また、架橋剤として、イソシアネート架橋剤(具体的には、キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体)を配合し、また、架橋触媒として、金属系架橋触媒(具体的には、ジラウリン酸ジブチルスズ)を配合する場合には、好ましくは、粘着性組成物に、架橋抑制剤として、アセチルアセトンを配合する。
アセチルアセトンを配合すると、アセチルアセトンがジラウリン酸ジブチルスズに配位する。これにより、粘着性組成物を、剥離フィルム(第1剥離フィルム11)上に塗布して塗膜を形成する前に、架橋反応の進行を抑制できる。また、詳しくは後述するが、塗膜形成時に加熱乾燥することで、アセチルアセトンを取り除き、架橋反応を進行させることができる。
アセチルアセトンの使用量は、架橋触媒100質量部に対して、例えば、100質量部以上、好ましくは、10000質量部以上である。また、同使用量は、例えば、50000質量部以下である。
また、粘着性組成物は、必要に応じて、他の成分を含有してもよい。他の成分としては、例えば、重合性化合物およびその硬化物、光重合開始剤、シランカップリング剤、粘着性付与剤、可塑剤、軟化剤、酸化防止剤、界面活性剤、および、帯電防止剤が挙げられる。
重合性化合物としては、例えば、一つの重合性官能基(エチレン性不飽和二重結合)を有するモノマー(単官能モノマー)、および、複数の重合性官能基を有するモノマー(多官能モノマー)が挙げられる。単官能モノマーとしては、例えば、単官能(メタ)アクリレートが挙げられる。多官能モノマーとしては、例えば、多官能(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、粘着性組成物が、重合性化合物を含む場合には、好ましくは、粘着性組成物は、さらに、光重合開始剤を含む。
そして、粘着性組成物は、ベースポリマーと、酸との反応により発色する化合物と、酸発生剤と、必要により配合される架橋剤と、必要により配合される架橋触媒と、必要により配合されるアセチルアセトンと、必要により配合される他の成分とを、上記した割合で配合することによって、得られる。
粘着剤層3は、後述する方法により、粘着性組成物から形成される。
そして、粘着剤層3は、外部刺激によって変色可能である。
詳しくは、粘着性組成物が光酸発生剤を含む場合には、粘着剤層3に外部刺激として、活性エネルギー線が照射されると、光酸発生剤から酸が発生し、この酸との反応によって発色性化合物が発色する。これによって、粘着剤層3が変色する(粘着剤層3の、波長550nmでの可視光透過率が低くなる。)。
そして、粘着剤層3は、外部刺激によって変色した変色部分10を有する。詳しくは、粘着剤層3は、粘着剤層3の少なくとも一部に変色部分10を有する。好ましくは、粘着剤層3は、粘着剤層3の一部に変色部分10を有する。変色部分10の、波長550nmでの可視光透過率は、例えば、20%未満である。
粘着剤層3の厚みは、被着体2に対する充分な粘着性を確保する観点から、例えば、10μm以上、好ましくは、15μm以上である。ハンドリング性の観点からは、粘着剤層3の厚みは、例えば、300μm以下、好ましくは、100μm以下、より好ましくは、50μm以下である。
4.酸素バリア層
酸素バリア層4は、所定以下の酸素透過率を有する。そのため、酸素バリア層4によって、粘着剤層3に対する酸素の侵入を抑制できる。その結果、詳しくは後述するが、外光による変色部分10の劣化を抑制できる。
具体的には、酸素バリア層4の酸素透過率は、200cm/m・day・atm以下、好ましくは、150cm/m・day・atm以下、より好ましくは、50cm/m・day・atm以下、さらに好ましくは、20cm/m・day・atm以下である。また、同酸素透過率は、例えば、1cm/m・day・atm以上である。
酸素バリア層4の酸素透過率が、上記上限以下であれば、粘着剤層3に対して、酸素の侵入を抑制できる。その結果、外光による変色部分10の劣化を抑制できる。
酸素バリア層4の酸素透過率は、後述する高分子フィルムの材料(換言すれば、酸素バリア層4の種類)、および/または、後述する酸素バリア層4の厚みを調整することによって、上記の範囲に調整することができる。
なお、酸素バリア層4の酸素透過率は、23℃、相対湿度55%において、JIS K7126-2付属書Aに準じて測定できる。
酸素バリア層4は、例えば、透明性を有する高分子フィルムである。高分子フィルムの材料としては、例えば、ポリエステル樹脂、(メタ)アクリル樹脂(アクリル樹脂および/またはメタクリル樹脂)、オレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリアリレート樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、セルロース樹脂、および、ポリスチレン樹脂が挙げられる。
ポリエステル樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、および、ポリエチレンナフタレートが挙げられ、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(PET)が挙げられる。(メタ)アクリル樹脂としては、例えば、ポリメタクリレートが挙げられる。オレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、および、シクロオレフィンポリマー(COP)が挙げられる。
高分子フィルムの材料としては、好ましくは、酸素バリア層4の酸素透過率を上記した範囲に調整する観点から、ポリエステル樹脂、および、(メタ)アクリル樹脂が挙げられる。
高分子フィルムの材料は、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。
また、酸素バリア層4として、バイオマス由来成分(例えば、イソソルビド)から形成されるフィルムを用いることもできる。
また、後述する積層体1の製造方法の第2工程において、酸素バリア層4側から、活性エネルギー線を照射する場合には、酸素バリア層4として、活性エネルギー線を透過する酸素バリア層が選択される。
活性エネルギー線を透過する酸素バリア層としては、例えば、紫外線を透過する酸素バリア層が挙げられる。
紫外線を透過する酸素バリア層としては、例えば、上記した透明性を有する高分子フィルムが挙げられる。
紫外線を透過する酸素バリア層の全光線透過率(JIS K 7375-2008)は、例えば、80%以上、好ましくは、85%以上である。
酸素バリア層4の厚みは、例えば、10μm以上、好ましくは、22μm以上、より好ましくは、30μm以上である。また、同厚みは、例えば、200μm以下、好ましくは、100μm以下である。
5.積層体の製造方法
積層体の製造方法は、被着体2の厚み方向一方面に、粘着剤層3を配置する第1工程と、外部刺激により、粘着剤層3に変色部分10を形成する第2工程と、粘着剤層3の厚み方向一方面に、酸素バリア層4を配置する第3工程とを備える。以下、積層体1の製造方法を、各工程の順番に分けて、説明する。
具体的には、第1方法および第2方法が挙げられる。
第1方法は、粘着剤層3に変色部分10を形成する前に、被着体2の厚み方向一方面に、粘着剤層3を配置する方法である。
第2方法は、粘着剤層3に変色部分10を形成した後に、被着体2の厚み方向一方面に、粘着剤層3を配置する方法である。
5-1.第1方法
第1方法では、粘着剤層3に変色部分10を形成する前に、被着体2の厚み方向一方面に、粘着剤層3を配置する。つまり、第1方法では、被着体2の厚み方向一方面に、粘着剤層3を配置した後に、粘着剤層3に変色部分10を形成する。粘着剤層3を配置した時には、粘着剤層3は、透明であるため、異物および気泡の有無を適切に検査できる。
詳しくは、第1方法は、第1A方法、第1B方法、および、第1C方法を含む。第1A方法では、第1工程、第2工程および第3工程の順に実施する。第1B方法では、第3工程、第1工程および第2工程の順に実施する。第1C方法では、第1工程、第3工程および第2工程の順に実施する。
<第1A方法>
第1A方法では、第1工程、第2工程および第3工程の順に実施する。
第1工程では、被着体2の厚み方向一方面に、粘着剤層3を配置する。
被着体2の厚み方向一方面に、粘着剤層3を配置するには、まず、図2Aに示すように、被着体2を準備する。
次いで、粘着剤層3を準備する。
粘着剤層3を準備するには、例えば、上記の粘着性組成物を剥離フィルム(第1剥離フィルム11)上に塗布して塗膜を形成した後、塗膜を乾燥させることによって、製造できる。
剥離フィルムとしては、例えば、可撓性を有するプラスチックフィルムが挙げられる。プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、および、ポリエステルフィルムが挙げられる。剥離フィルムの厚みは、例えば、3μm以上である。また、同厚みは、例えば、200μm以下である。剥離フィルムの表面は、好ましくは、離型処理されている。
粘着性組成物の塗布方法としては、例えば、ロールコート、キスロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、スプレーコート、ディップロールコート、バーコート、ナイフコート、エアーナイフコート、カーテンコート、リップコート、および、ダイコートが挙げられる。塗膜の乾燥温度は、例えば、50℃以上である。また、同乾燥温度は、例えば、200℃以下である。乾燥時間は、例えば、5秒以上である。また、同乾燥時間は、例えば、20分以下である。
粘着性組成物が架橋剤を含む場合、上記の乾燥と同時に、または、その後のエージングによって、架橋反応が進行する。エージング条件は、架橋剤の種類によって適宜設定される。エージング温度は、例えば、20℃以上である。また、同エージング温度は、例えば、160℃以下である。エージング時間は、例えば、1分以上である。また、同エージング時間は、例えば、7日以下である。
また、粘着性組成物がアセチルアセトンを含有する場合(換言すれば、アセチルアセトンがジラウリン酸ジブチルスズに配位している場合)には、乾燥時に、ジラウリン酸ジブチルスズに配位したアセチルアセトンが取り除かれる。これにより、架橋反応を進行させることができる。
また、エージングの前または後に、第1剥離フィルム11上の粘着剤層3の上にさらに剥離フィルム(第2剥離フィルム)を積層してもよい。第2剥離フィルムは、例えば、表面離型処理が施された可撓性のプラスチックフィルムである。第2剥離フィルムとしては、第1剥離フィルム11に関して上記したのと同様のものを用いることができる。
以上のようにして、剥離フィルムによって粘着面が被覆保護された粘着剤層3を製造できる。各剥離フィルムは、粘着剤層3を使用する際に必要に応じて粘着剤層3から剥がされる。
そして、図2Bに示すように、この粘着剤層3を、被着体2の厚み方向一方面に転写する。これにより、被着体2の厚み方向一方面に、粘着剤層3を配置する。
第2工程では、図2Cに示すように、外部刺激により、粘着剤層3に変色部分10を形成する。
具体的には、粘着剤層3側および/または被着体2側から、粘着剤層3における所定領域をマスクするためのマスクパターン(図示略)を介して、粘着剤層3に対して外部刺激としての活性エネルギー線を照射する。これにより、粘着剤層3におけるマスクパターンでマスクされていない部分を変色させる。
本工程では、粘着剤層3において、活性エネルギー線照射を受けた部分で、光酸発生剤から酸が発生し、この酸との反応によって発色性化合物が発色する。これによって、粘着剤層3に変色部分10が形成される。
第3工程では、図2Dに示すように、粘着剤層3の厚み方向一方面に、酸素バリア層4を配置する。これにより、積層体1が得られる。
<第1B方法>
第1B方法では、第3工程、第1工程および第2工程の順に実施する。
第3工程では、粘着剤層3の厚み方向一方面に、酸素バリア層4を配置する。粘着剤層3の厚み方向一方面に、酸素バリア層4を配置するには、まず、図3Aに示すように、上記した方法により、第1剥離フィルム11上に粘着剤層3を形成する。
次いで、図3Bに示すように、粘着剤層3の厚み方向一方面に、酸素バリア層4を配置する。これにより、第1剥離フィルム11と、粘着剤層3と、酸素バリア層4とを順に備える可変色粘着シートSが構成される。
第1工程では、図3Cに示すように、被着体2の厚み方向一方面に、粘着剤層3を配置する。具体的には、粘着剤層3から第1剥離フィルム11を剥離し、被着体2の厚み方向一方面に、粘着剤層3を配置する。
第2工程では、図3Dに示すように、酸素バリア層4側および/または被着体2側から、上記と同様の手法で、活性エネルギー線を照射し、粘着剤層3に変色部分10を形成する。これにより、積層体1が得られる。
<第1C方法>
第1C方法では、第1工程、第3工程および第2工程の順に実施する。
第1工程では、上記と同様の手法で、被着体2の厚み方向一方面に、粘着剤層3を配置する。
具体的には、まず、図4Aに示すように、被着体2を準備する。次いで、上記と同様の手法で、第1剥離フィルム11上に、粘着剤層3を準備する。次いで、図4Bに示すように、上記と同様の手法で、粘着剤層3を、被着体2の厚み方向一方面に転写する。これにより、被着体2の厚み方向一方面に、粘着剤層3を配置する。
第3工程では、図4Cに示すように、粘着剤層3の厚み方向一方面に、酸素バリア層4を配置する。
第2工程では、図4Dに示すように、酸素バリア層4側および/または被着体2側から、上記と同様の手法で、活性エネルギー線を照射し、粘着剤層3に変色部分10を形成する。これにより、積層体1が得られる。
5-2.第2方法
第2方法では、粘着剤層3に変色部分10を形成した後に、被着体2の厚み方向一方面に、粘着剤層3を配置する。そのため、第2方法は、被着体2に外部刺激を与えることなく、粘着剤層3に変色部分10を形成できる。
詳しくは、第2方法は、第2A方法、第2B方法、および、第2C方法を含む。第2A方法では、第2工程、第1工程および第3工程の順に実施する。第2B方法では、第2工程、第3工程および第1工程の順に実施する。第2C方法では、第3工程、第2工程および第1工程の順に実施する。
<第2A方法>
第2A方法では、第2工程、第1工程および第3工程の順に実施する。
第2工程では、外部刺激により、粘着剤層3に変色部分10を形成する。
外部刺激により、粘着剤層3に変色部分10を形成するには、まず、図5Aに示すように、上記と同様の手法で、第1剥離フィルム11上に、粘着剤層3を準備する。次いで、図5Bに示すように、粘着剤層3側および/または第1剥離フィルム11側から、上記と同様の手法で、活性エネルギー線を照射し、粘着剤層3に変色部分10を形成する。
第1工程では、図5Cに示すように、被着体2の厚み方向一方面に、粘着剤層3を配置する。具体的には、粘着剤層3から第1剥離フィルム11を剥離し、被着体2の厚み方向一方面に、粘着剤層3を配置する。
第3工程では、図5Dに示すように、粘着剤層3の厚み方向一方面に、酸素バリア層4を配置する。これにより、積層体1が得られる。
<第2B方法>
第2B方法では、第2工程、第3工程および第1工程の順に実施する。
第2工程では、外部刺激により、粘着剤層3に変色部分10を形成する。
外部刺激により、粘着剤層3に変色部分10を形成するには、まず、図6Aに示すように、上記と同様の手法で、第1剥離フィルム11上に、粘着剤層3を準備する。次いで、図6Bに示すように、粘着剤層3側および/または第1剥離フィルム11側から、上記と同様の手法で、活性エネルギー線を照射し、粘着剤層3に変色部分10を形成する。
第3工程では、図6Cに示すように、粘着剤層3の厚み方向一方面に、酸素バリア層4を配置する。
第1工程では、図6Dに示すように、被着体2の厚み方向一方面に、粘着剤層3を配置する。具体的には、粘着剤層3から第1剥離フィルム11を剥離し、被着体2の厚み方向一方面に、粘着剤層3を配置する。これにより、積層体1が得られる。
<第2C方法>
第2C方法では、第3工程、第2工程および第1工程の順に実施する。
第3工程では、粘着剤層3の厚み方向一方面に、酸素バリア層4を配置する。粘着剤層3の厚み方向一方面に、酸素バリア層4を配置するには、まず、図7Aに示すように、上記した方法により、第1剥離フィルム11上に粘着剤層3を形成する。
次いで、図7Bに示すように、粘着剤層3の厚み方向一方面に、酸素バリア層4を配置する。これにより、第1剥離フィルム11と、粘着剤層3と、酸素バリア層4とを順に備える可変色粘着シートSが構成される。
第2工程では、外部刺激により、粘着剤層3に変色部分10を形成する。
外部刺激により、粘着剤層3に変色部分10を形成するには、図7Cに示すように、酸素バリア層4側および/または第1剥離フィルム11側から、上記と同様の手法で、活性エネルギー線を照射し、粘着剤層3に変色部分10を形成する。
第1工程では、図7Dに示すように、被着体2の厚み方向一方面に、粘着剤層3を配置する。具体的には、粘着剤層3から第1剥離フィルム11を剥離し、被着体2の厚み方向一方面に、粘着剤層3を配置する。これにより、積層体1が得られる。
6.作用効果
積層体1は、酸素透過率が200cm/m・day・atm以下である酸素バリア層4を備える。そのため、外光による変色部分10の劣化を抑制できる。
詳しくは、変色部分10が、酸素に晒されると、外光による変色部分10の劣化が促進される。一方、積層体1は、酸素透過率が200cm/m・day・atm以下である酸素バリア層4を備える。そのため、粘着剤層3に対する酸素の侵入を抑制できる。その結果、外光による変色部分10の劣化を抑制できる。
積層体1の製造方法は、粘着剤層3の厚み方向一方面に、酸素透過率が、200cm/m・day・atm以下である酸素バリア層4を配置する第3工程を備える。そのため、外光による変色部分10の劣化を抑制できる積層体1を製造できる。
7.変形例
次に、一実施形態の変形例を説明する。以下の各変形例において、上記した一実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、各変形例を適宜組み合わせることができる。さらに、各変形例は、特記する以外、一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
上記した説明では、外部刺激が、活性エネルギー線である。一方、外部刺激は、熱でもよい。
上記した説明では、粘着剤層3を、剥離フィルム11の上面に準備してから、被着体2に、粘着剤層3を転写(配置)する。一方、粘着剤層3を、剥離フィルム11の上面に準備せず、被着体2に、直接、粘着性組成物を塗布し、被着体2に粘着剤層3を配置することもできる。
上記した説明では、積層体1は、被着体2と、粘着剤層3と、酸素バリア層4とを厚み方向一方側に向かって順に備える。一方、積層体1は、さらに、活性エネルギー線遮断層5を備えることもできる。具体的には、積層体1は、さらに、酸素バリア層4の厚み方向一方面、および/または、酸素バリア層4の厚み方向他方面に、活性エネルギー線遮断層5を備えることもできる。より具体的には、積層体1は、図8Aが参照されるように、さらに、酸素バリア層4の厚み方向一方面に、活性エネルギー線遮断層5を備えることもできる。また、積層体1は、図8Bが参照されるように、さらに、酸素バリア層4の厚み方向他方面に、活性エネルギー線遮断層5を備えることもできる。また、積層体1は、図8Cが参照されるように、さらに、酸素バリア層4の厚み方向一方面、および、酸素バリア層4の厚み方向他方面に、活性エネルギー線遮断層5を備えることもできる。
積層体1が、活性エネルギー線遮断層5を備えると、活性エネルギー線によって、変色部分10がさらに変色することを抑制できる。
活性エネルギー線遮断層5としては、例えば、紫外線遮断層が挙げられる。
紫外線遮断層は、紫外線を遮断(吸収または反射)する層である。積層体1が、紫外線遮断層を備えると、紫外線によって、変色部分10がさらに変色することを抑制できる。
紫外線遮断層として、具体的には、紫外線吸収層、および、紫外線反射層が挙げられる。
紫外線吸収層としては、紫外線吸収剤を配合した樹脂フィルム、および、紫外線吸収剤を配合した粘着テープが挙げられる。
紫外線吸収層の、波長300nm以上400nm以下における平均透過率は、例えば、15%以下、好ましくは、10%以下である。
紫外線反射層は、例えば、光散乱を利用して、紫外線を反射する層である。紫外線反射層としては、例えば、多層光学フィルムが挙げられる。
活性エネルギー線遮断層5は、例えば、公知の接着剤を介して、酸素バリア層4の厚み方向他方面、および/または、酸素バリア層4の厚み方向他方面に配置される。
また、上記した積層体1の製造方法において、活性エネルギー線遮断層5を配置するタイミングは、特に限定されない。なお、活性エネルギー線遮断層5としての、紫外線遮断層を配置した後に、紫外線によって、粘着剤層3に変色部分10を形成する第2工程を実施する場合には、紫外線遮断層と反対側から紫外線を照射して、粘着剤層3に変色部分10を形成する。
活性エネルギー線遮断層5の厚みは、例えば、10μm以上、好ましくは、50μm以上である。また、同厚みは、例えば、1000μm以下、好ましくは、300μm以下である。
また、積層体1は、さらに、基材20を備えることもできる。積層体1における基材20の位置は、特に限定されない。
基材20は、例えば、可撓性を有するプラスチックフィルムである。プラスチックフィルムの構成材料としては、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、セルロース、ポリスチレン、および、ポリカーボネートが挙げられる。ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ-1-ブテン、ポリ-4-メチル-1-ペンテン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1-ブテン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・エチルアクリレート共重合体、および、エチレン・ビニルアルコール共重合体が挙げられる。ポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、および、ポリブチレンテレフタレートが挙げられる。ポリアミドとしては、例えば、ポリアミド6、ポリアミド6,6、および、部分芳香族ポリアミドが挙げられる。
また、積層体1は、さらに、中間層30を備えることもできる。積層体1における中間層30の位置は、特に限定されない。
中間層30としては、例えば、上記した被着体2、上記した酸素バリア層4、および、上記した基材20で挙げたものと同様のものを採用できる。
また、中間層30としては、例えば、公知の粘着剤から形成される粘着層、光学フィルム、および、各種機能層も挙げられる。
以上より、積層体1は、さらに、活性エネルギー線遮断層5、基材20、および、中間層30からなる群から選択される少なくとも1つを備えることができる。
このような場合の具体例としては、図9Aに示すように、被着体2と、粘着剤層3と、中間層30と、活性エネルギー線遮断層5と、酸素バリア層4とを厚み方向一方側に向かって順に備える積層体1が挙げられる。
また、具体例として、図9Bに示すように、被着体2と、粘着剤層3と、基材20と、活性エネルギー線遮断層5と、酸素バリア層4とを厚み方向一方側に向かって順に備える積層体1が挙げられる。
また、具体例として、図9Cに示すように、被着体2と、粘着剤層3と、酸素バリア層4と、活性エネルギー線遮断層5と、基材20とを厚み方向一方側に向かって順に備える積層体1が挙げられる。
また、具体的として、図9Dに示すように、被着体2と、粘着剤層3と、中間層30と、基材20と、活性エネルギー線遮断層5と、酸素バリア層4とを厚み方向一方側に向かって順に備える積層体1が挙げられる。
また、具体的として、図9Eに示すように、被着体2と、粘着剤層3と、中間層30と、活性エネルギー線遮断層5と、酸素バリア層4と、基材20とを厚み方向一方側に向かって順に備える積層体1が挙げられる。
また、積層体1は、表面保護の観点から、さらに、積層体1の最表面(厚み方向一方面)に表面保護層40を備えることもできる。
表面保護層40としては、例えば、樹脂フィルムが挙げられる。
積層体1が、表面保護層40を備える態様について、上記した図9Bに示す積層体1を挙げて説明する。
図10に示すように、表面保護層40は、積層体1の最表面(酸素バリア層4の厚み方向一方面)に配置されている。つまり、積層体1は、被着体2と、粘着剤層3と、基材20と、活性エネルギー線遮断層5と、酸素バリア層4と、表面保護層40とを厚み方向一方側に向かって順に備える。
なお、上記した表面保護層40の説明では、図9Bに示す積層体1を挙げたが、他の積層体(例えば、図1、図8A~図8C、図9A、図9Cおよび図9Dに示す積層体)においても同様である。
8.可変色粘着シート
図11に示すように、可変色粘着シートSは、第1剥離フィルム11と、粘着剤層3と、酸素バリア層4とを厚み方向一方側に向かって順に備える。可変色粘着シートSは、より具体的には、第1剥離フィルム11と、第1剥離フィルム11の上面(厚み方向一方面)に直接配置される粘着剤層3と、粘着剤層3の上面(厚み方向一方面)に直接配置される酸素バリア層4とを備える。酸素バリア層4が、粘着剤層3の上面(厚み方向一方面)に直接配置されると、酸素バリア性に優れる。
可変色粘着シートSは、酸素透過率が200cm/m・day・atm以下である酸素バリア層4を備える。そのため、外光による変色部分10の劣化を抑制できる積層体1を製造できる。
可変色粘着シートSは、さらに、活性エネルギー線遮断層5を備えることもできる。具体的には、可変色粘着シートSは、粘着剤層3の厚み方向他方面、および/または、酸素バリア層4の厚み方向一方面、および/または、酸素バリア層4の厚み方向他方面に、活性エネルギー線遮断層5を備えることもできる。
活性エネルギー線遮断層5としては、好ましくは、紫外線吸収層、より好ましくは、紫外線吸収剤を配合した粘着テープが挙げられる。
本発明について、以下に実施例を示して具体的に説明するが、本発明は、実施例に限定されない。また、以下に記載されている配合量(含有量)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合量(含有量)、物性値、パラメータなどの上限(「以下」または「未満」として定義されている数値)または下限(「以上」または「超える」として定義されている数値)に代替できる。
<ベースポリマーの調製>
製造例1
撹拌機、温度計、還流冷却器、および窒素ガス導入管を備える反応容器内で、n-ブチルアクリレート(BA)95質量部と、アクリル酸(AA)5質量部と、重合開始剤としての2,2'-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2質量部と、溶媒としての酢酸エチル122質量部と含む混合物を、60℃で7時間、窒素雰囲気下で撹拌した(重合反応)。これにより、アクリルポリマーを含有するポリマー溶液を得た。このポリマー溶液中のアクリルポリマーの重量平均分子量(Mw)は60万であった。
製造例2
撹拌機、温度計、還流冷却器、および窒素ガス導入管を備える反応容器内で、アクリル酸2-エチルヘキシル(2EHA)63質量部と、メタクリル酸メチル(MMA)9質量部と、アクリル酸2-ヒドロキシエチル(HEA)13質量部と、N-ビニル-2-ピロリドン(NVP)15質量部と、重合開始剤としての2,2'-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2質量部と、溶媒としての酢酸エチル233質量部とを含む混合物を、60℃で7時間、窒素雰囲気下で撹拌した(重合反応)。これにより、アクリルポリマーを含有するポリマー溶液(ポリマー溶液)を得た。このポリマー溶液中のアクリルポリマーの重量平均分子量(Mw)は120万であった。
実施例1
<粘着性組成物の調製>
製造例1のアクリルポリマーを含有する上記のポリマー溶液に、アクリルポリマー(ベースポリマー)100質量部あたり、下記成分を、均一に混合して粘着剤組成物を調製した。
酸との反応により発色する化合物:ロイコ系色素、2´-アニリノ-6´-(N-エチル-N-イソペンチルアミノ)-3´-メチルスピロ[フタリド-3,9´-[9H]キサンテン](商品名:S-205、山田化学工業社製)2質量部
酸発生剤:光酸発生剤、スルホニウムと(Cとのオニウム塩、(商品名:CPI-310B、サンアプロ社製)7質量部
架橋剤:エポキシ系架橋剤、1,3-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、テトラッドC(三菱ガス化学社製)、0.05質量部(固形分換算)
<粘着剤層の製造>
片面が剥離面となっている剥離フィルム(ポリエステルフィルム、厚み38μm、三菱樹脂株式会社、MRF#38)に粘着剤組成物を塗布して、塗膜を形成した。次に、この塗膜を、132℃で3分間乾燥させて、厚み25μmの粘着剤層を形成した。この粘着剤層に、ポリエステルフィルムの片面が剥離面となっている厚み38μmの剥離フィルム(ポリエステルフィルム、厚み38μm、三菱樹脂株式会社、MRF#38)を貼り合わせた。その後、60℃で1日間、エージング処理し、粘着剤層において、架橋反応を進行させた。
<積層体の製造>
イーグルガラス(厚み0.55mm、松浪硝子社製)の厚み方向一方面に対して、上記粘着剤層25μm、UVA-TAC 32μm、UVA-OCA 100μm(紫外線者断層)、および、表1に示す酸素バリア層を順に配置した。これにより、積層体を製造した。
なお、UVA-TAC、および、UVA-OCAの詳細は以下の通りである。
UVA-TAC:KC2UA(TACフィルム、コニカミノルタ社製)とハードコート層とを順に備えるフィルム(ハードコート処理により、KC2UA(厚み:25μm)の一方面にハードコート層(厚み:7μm)を形成することにより得られる(厚み:32μm)
UVA-OCA:紫外線遮断層、紫外線吸収機能を有する粘着テープ、商品名「CS9934U」、厚み 100μm、日東電工社製
PET75μm:PETフィルム、厚み75μm、商品名「G981 E75」、三菱ケミカル社製
実施例2、実施例3、実施例4、比較例1および比較例2
実施例1の積層体と同様にして、積層体を製造した。
但し、酸素バリア層の種類を表1に従って変更した。
なお、各酸素バリア層の詳細は、以下の通りである。
PET25μm:PETフィルム、厚み25μm、商品名「T602 E25」、三菱ケミカル社製
Acryl20μm:アクリル系フィルム、厚み20μm、商品名「RV-20UB」、東洋鋼鈑社製
TAC28μm:TACフィルム、厚み28μm、
COP13μm:COPフィルム、厚み13μm、商品名「ZF14-013」、日本ゼオン社製
PC70μm:PCフィルム、厚み70μm、商品名「DURABIO」三菱ケミカル社製を製膜したフィルム
実施例5
実施例4の積層体と同様にして、積層体を製造した。但し、酸発生剤として、以下の成分を用いた。
酸発生剤:光酸発生剤、スルホニウムとCHSO とのオニウム塩、(商品名:SP056、ADEKA社製)7質量部
実施例6
実施例4の積層体と同様にして、積層体を製造した。但し、以下の粘着性組成物を用いた。
<粘着性組成物の調製>
製造例2のアクリルポリマーを含有する上記のポリマー溶液に、アクリルポリマー(ベースポリマー)100質量部あたり、下記成分を、均一に混合して粘着剤組成物を調製した。
酸との反応により発色する化合物:ロイコ系色素、2´-アニリノ-6´-(N-エチル-N-イソペンチルアミノ)-3´-メチルスピロ[フタリド-3,9´-[9H]キサンテン](商品名:S-205、山田化学工業社製)2質量部
酸発生剤:光酸発生剤、(商品名:CPI-310B、サンアプロ社製)7質量部
イソシアネート架橋剤:(商品名「タケネートD110N」,キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体の75%酢酸エチル溶液,三井化学社製)0.25質量部(固形分換算量)
架橋触媒:ジラウリン酸ジブチルスズ(商品名「OL-1」,1質量%酢酸エチル溶液,東京ファインケミカル社製)0.01質量部(固形分換算量)
架橋抑制剤(架橋触媒に対する配位子):アセチルアセトン3質量部
実施例7
実施例4の積層体と同様にして、積層体を製造した。但し、以下の粘着性組成物を用いた。
<粘着性組成物の調製>
製造例2のアクリルポリマーを含有する上記のポリマー溶液に、アクリルポリマー(ベースポリマー)100質量部あたり、下記成分を、均一に混合して粘着剤組成物を調製した。
酸との反応により発色する化合物:ロイコ系色素、2´-アニリノ-6´-(N-エチル-N-イソペンチルアミノ)-3´-メチルスピロ[フタリド-3,9´-[9H]キサンテン](商品名:S-205、山田化学工業社製)2質量部
酸発生剤:光酸発生剤、(商品名:SP-056、ADEKA社製)7質量部
イソシアネート架橋剤:(商品名「タケネートD110N」,キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体の75%酢酸エチル溶液,三井化学社製)0.25質量部(固形分換算量)
架橋触媒:ジラウリン酸ジブチルスズ(商品名「OL-1」,1質量%酢酸エチル溶液,東京ファインケミカル社製)0.01質量部(固形分換算量)
架橋抑制剤(架橋触媒に対する配位子):アセチルアセトン3質量部
<評価>
(酸素透過率)
各酸素バリア層について、23℃、相対湿度55%において、JIS K7126-2付属書Aに準じて、酸素透過率を測定した。その結果を表1に示す。
(耐候性試験)
各実施例および各比較例の積層体において、当該サンプルに対して紫外線を照射した。具体的には、サンプルにおける粘着シート(粘着剤層)に対し、23℃および相対湿度50%の環境下において、イーグルガラス側から同ガラス越しに、紫外線を照射した(当該UV照射により、粘着剤層中のロイコ染料と光酸発生剤とを反応させた)。このUV照射では、クォークテクノロジー社製のUV-LED照射装置(型番「QEL-350-RU6W-CW-MY」)における波長365nmのUV-LEDランプを光源として使用し、照射積算光量を8000mJ/cm(波長320~390nmの範囲での照射積算光量)とした。以上のようにして、着色した積層体を作製した。次いで、着色した積層体の平均透過率、L、a、および、bの値を測定した。
次いで、スガ試験機社製スーパーキセノンウェザーメーターSX75用いて、波長300~400nmの範囲における照度が120Wであるスーパーキセノンランプを、酸素バリア層側から、24時間照射した。これにより、24時間照射後の積層体を得た。
次いで、積層体、および、24時間照射後の積層体の平均透過率、L、a、および、bの値を測定した。
平均透過率、L、a、および、bの値の測定方法について、具体的には、各サンプル(積層体、および、24時間照射後の積層体)において、イーグルガラス側から光が当たるように、透過率測定装置(U4150形分光光度計、日立ハイテクサイエンス社製)に設置した。そして、波長400nm~700nmにおける平均透過率、L、a、および、bの値をそれぞれ測定した。
詳しくは、積層体の波長400nm~700nmにおける平均透過率(T1)と、積層体に対するL(L1)と、積層体に対するa(a1)と、積層体に対するb(b1)と、24時間照射後の積層体の波長400nm~700nmにおける平均透過率(T2)と、24時間照射後の積層体に対するL(L2)と、24時間照射後の積層体に対するa(a2)と、24時間照射後の積層体に対するb(b2)とを、それぞれ測定した。
そして、下記式(1)に基づき、色差(ΔE)を算出した。
ΔE=((L2-L1+(a*-a*)+(b*-b*)1/2 (1)
T1、T2、および、色差(ΔE)の結果を表1に示す。
Figure 2022046412000002
1 積層体
2 被着体
3 粘着剤層
4 酸素バリア層
5 活性エネルギー線遮断層
10 変色部分
20 基材
30 中間層
40 表面保護層
S 可変色粘着シート

Claims (7)

  1. 被着体と、粘着剤層と、酸素バリア層とを厚み方向に順に備え、
    前記粘着剤層は、外部刺激によって変色した変色部分を備え、
    前記酸素バリア層の酸素透過率が、200cm/m・day・atm以下である、
    積層体。
  2. 前記粘着剤層は、粘着性組成物を含み、
    前記粘着性組成物は、ロイコ系色素および光酸発生剤を含む、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記酸素バリア層の厚み方向一方面、および/または、前記酸素バリア層の厚み方向他方面に、活性エネルギー線遮断層を備える、請求項1または2に記載の積層体。
  4. 被着体の厚み方向一方面に、粘着剤層を配置する第1工程と、
    外部刺激により、前記粘着剤層に変色部分を形成する第2工程と、
    前記粘着剤層の厚み方向一方面に、酸素バリア層を配置する第3工程とを備え、
    前記酸素バリア層の酸素透過率が、200cm/m・day・atm以下である、
    請求項1~3のいずれか一つに記載の積層体の製造方法。
  5. 粘着剤層と、酸素バリア層とを厚み方向に順に備え、
    前記粘着剤層は、外部刺激によって変色可能であり、
    前記酸素バリア層の酸素透過率が、200cm/m・day・atm以下である、
    可変色粘着シート。
  6. 前記酸素バリア層が、前記粘着剤層の厚み方向一方面に直接配置される、請求項5に記載の可変色粘着シート。
  7. さらに、活性エネルギー線遮断層を備える、請求項5または6に記載の可変色粘着シート。
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