JP2022045489A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】退避走行中に走行不能に陥ることを抑制する。【解決手段】車両1のHEVCU30(制御装置)は、エンジン11と、走行用モータ12と、走行用モータ12に供給される電力を蓄電する高電圧バッテリ13と、高電圧バッテリ13とDCDCコンバータ16を介して接続される補機バッテリ14と、エンジン11から出力される動力を用いて発電可能であり、補機バッテリ14と接続されるISG17(発電装置)と、を備える車両1の制御装置であって、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が制限された場合、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が制限された要因に対応付けられた第1フェールセーフ制御を実行し、ISG17から補機バッテリ14への電力供給が制限された場合、第1フェールセーフ制御の実行状況に対応付けられた第2フェールセーフ制御を実行する制御部を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両の制御装置に関する。
近年、駆動源として、エンジンおよび走行用モータを備えるハイブリッド車両が広く利用されている。このような車両は、バッテリ等の電源から供給される電力を用いて走行用モータにより動力を出力することによって、走行することができる。ここで、例えば、特許文献1に開示されているように、ハイブリッド車両において、電源の故障が生じた場合に、安全性を確保するためのフェールセーフ制御を行う技術が提案されている。それにより、車両を安全な場所まで退避走行させることが図られる。
特開2018-176976号公報
ところで、車両内の装置に異常が発生した場合に、車両をより適切に退避走行させることが望まれている。例えば、高電圧バッテリと補機バッテリとがDCDCコンバータを介して接続されており、エンジンから出力される動力を用いて発電可能な発電装置が補機バッテリと接続されている車両がある。このような車両では、DCDCコンバータの故障が生じた場合、または、発電装置の故障が生じた場合等に、補機バッテリを充電するための電力供給が制限されてしまう。それにより、補機バッテリの電力が早期に枯渇して、退避走行中に走行不能に陥ってしまうおそれがある。
そこで、本発明は、このような課題に鑑み、退避走行中に走行不能に陥ることを抑制することが可能な車両の制御装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の車両の制御装置は、エンジンと、走行用モータと、走行用モータに供給される電力を蓄電する高電圧バッテリと、高電圧バッテリとDCDCコンバータを介して接続される補機バッテリと、エンジンから出力される動力を用いて発電可能であり、補機バッテリと接続される発電装置と、を備える車両の制御装置であって、高電圧バッテリから補機バッテリへの電力供給が制限された場合、高電圧バッテリから補機バッテリへの電力供給が制限された要因に対応付けられた第1フェールセーフ制御を実行し、発電装置から補機バッテリへの電力供給が制限された場合、第1フェールセーフ制御の実行状況に対応付けられた第2フェールセーフ制御を実行する制御部を有する。
制御部は、高電圧バッテリから補機バッテリへの電力供給がDCDCコンバータの故障に起因して制限された場合、DCDCコンバータの故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御として、高電圧バッテリの残存容量が目標範囲内になるように、走行用モータの動作を制御してもよい。
制御部は、発電装置から補機バッテリへの電力供給が制限された場合において、DCDCコンバータの故障または高電圧バッテリの故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御が実行中である場合、第2フェールセーフ制御として、高電圧バッテリの充放電に関する制御を禁止してもよい。
制御部は、高電圧バッテリから補機バッテリへの電力供給が走行用モータの故障に起因して制限された場合、走行用モータの故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御として、高電圧バッテリの残存容量が目標範囲内になるように、DCDCコンバータの動作を制御してもよい。
制御部は、発電装置から補機バッテリへの電力供給が制限された場合において、走行用モータの故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御が実行中である場合、第2フェールセーフ制御として、DCDCコンバータの駆動による高電圧バッテリからの送電を高電圧バッテリの残存容量に拘らずに許可してもよい。
本発明によれば、退避走行中に走行不能に陥ることを抑制することが可能となる。
本発明の実施形態に係る車両の概略構成を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るHEVCUの機能構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るHEVCUが行うフェールセーフ制御に関する全体的な処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るDCDCコンバータの故障に起因して車両内の電力供給が制限される様子を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るHEVCUが行うDCDCコンバータの故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御における処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る走行用モータの故障に起因して車両内の電力供給が制限される様子を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るHEVCUが行う走行用モータの故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御における処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る高電圧バッテリの故障に起因して車両内の電力供給が制限される様子を示す模式図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
<車両の構成>
図1および図2を参照して、本発明の実施形態に係る車両1の構成について説明する。
図1は、車両1の概略構成を示す模式図である。図1および後述する図4、図6、図8では、白抜き矢印によって、電力の流れが示されている。なお、図1に示される車両1は、あくまでも本発明に係る車両の一例であり、後述するように、本発明に係る車両の構成は、車両1の構成に限定されない。
図1に示されるように、車両1は、エンジン11と、走行用モータ12と、高電圧バッテリ13と、補機バッテリ14と、補機15と、DCDCコンバータ16と、ISG(Integrated Starter Generator)17と、ECU(Engine Control Unit)21と、MCU(Motor Control Unit)22と、BCU(Battery Control Unit)23と、HEVCU(Hybrid Electric Vehicle Control Unit)30とを備える。車両1は、エンジン11および走行用モータ12を駆動源として備えるハイブリッド車両である。なお、ISG17は、本発明に係る発電装置の一例に相当する。HEVCU30は、本発明に係る制御装置の一例に相当する。
エンジン11は、車両1の駆動輪を駆動する動力を出力する内燃機関である。エンジン11は、例えば、ガソリン等を燃料として動力を生成する。
走行用モータ12は、車両1の駆動輪を駆動する動力を出力するモータである。走行用モータ12は、例えば、三相交流式のモータであり、図示しないインバータを介して高電圧バッテリ13と接続されている。走行用モータ12は、高電圧バッテリ13から供給される電力を用いて動力を生成する。この際、高電圧バッテリ13から供給される直流電力は、インバータによって交流電力に変換されて走行用モータ12に供給される。また、走行用モータ12は、車両1の減速時に、駆動輪の回転エネルギを用いて発電する発電機としての機能である回生機能も有する。走行用モータ12により発電される交流電力は、インバータによって直流電力に変換されて高電圧バッテリ13に供給される。それにより、高電圧バッテリ13が充電される。
高電圧バッテリ13は、走行用モータ12に供給される電力を蓄電するバッテリである。高電圧バッテリ13は、補機バッテリ14よりも高電圧のバッテリである。高電圧バッテリ13の電圧は、例えば、100Vである。高電圧バッテリ13としては、例えば、リチウムイオン電池またはニッケル水素電池等の二次電池が用いられる。
補機バッテリ14は、補機15に供給される電力を蓄電するバッテリである。補機バッテリ14は、高電圧バッテリ13よりも低電圧のバッテリである。補機バッテリ14の電圧は、例えば、12Vである。補機バッテリ14としては、例えば、鉛蓄電池またはリチウムイオン電池等の二次電池が用いられる。補機15は、低電圧の電力によって動作する機器であり、例えば、車両1に搭載されるライト、ワイパー、空調機器または音響機器等を含む。
補機バッテリ14は、DCDCコンバータ16を介して高電圧バッテリ13と接続されている。ゆえに、高電圧バッテリ13に蓄電される電力の電圧をDCDCコンバータ16により下げて、当該電力を補機バッテリ14に供給することができる。それにより、補機バッテリ14が充電される。DCDCコンバータ16は、例えば、チョッパ回路を含み、当該回路に設けられるスイッチング素子の動作が制御されることによって、DCDCコンバータ16による電力変換が制御される。
ISG17は、エンジン11から出力される動力を用いて発電可能なモータである。ISG17の出力軸は、ギヤ等を介して、エンジン11のクランクシャフトと接続されている。エンジン11から出力される動力がISG17の出力軸に伝達されることによって、ISG17による発電が行われる。ISG17は、補機バッテリ14と接続されている。ゆえに、ISG17により発電される電力を補機バッテリ14に供給することができる。それにより、補機バッテリ14が充電される。
また、ISG17は、エンジン11を始動する機能も有する。ISG17から出力される動力がエンジン11のクランクシャフトに伝達されることによって、エンジン11が始動される。この際、ISG17は、補機バッテリ14から供給される電力を用いて動力を生成する。
なお、ISG17としては、例えば、直流モータが用いられてもよく、交流モータが用いられてもよい。ISG17として交流モータが用いられる場合、ISG17は、図示しないインバータを介して補機バッテリ14と接続される。
ECU21は、エンジン11およびISG17の状態を監視し、エンジン11およびISG17の動作を制御するコントロールユニットである。MCU22は、走行用モータ12の状態を監視し、走行用モータ12の動作を制御するコントロールユニットである。BCU23は、高電圧バッテリ13の状態を監視し、高電圧バッテリ13の動作を制御するコントロールユニットである。HEVCU30は、ECU21、MCU22およびBCU23を統合的に制御するコントロールユニットである。ECU21、MCU22、BCU23およびHEVCU30の各コントロールユニットは、補機バッテリ14の電力を用いて動作する。
ECU21、MCU22、BCU23およびHEVCU30の各コントロールユニットは、演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)、CPUが使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する記憶素子であるROM(Read Only Memory)、および、CPUの実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する記憶素子であるRAM(Random Access Memory)等を含む。
なお、車両1中のコントロールユニットの数、および、各コントロールユニットが担う機能は上記の例に限定されない。例えば、上記で説明した各コントロールユニットが、複数のコントロールユニットによって実現されてもよい。また、例えば、上記で説明したコントロールユニットのうちの複数のコントロールユニットが、1つのコントロールユニットによって実現されてもよい。
図2は、HEVCU30の機能構成の一例を示すブロック図である。図2に示されるように、HEVCU30は、例えば、取得部31と、制御部32とを有する。なお、HEVCU30と各装置との通信は、例えば、CAN(Controller Area Network)通信を用いて実現される。
取得部31は、制御部32が行う処理において用いられる各種情報を取得する。また、取得部31は、取得した情報を制御部32へ出力する。例えば、取得部31は、DCDCコンバータ16、ECU21、MCU22およびBCU23から情報を取得する。DCDCコンバータ16から取得される情報は、DCDCコンバータ16が故障しているか否かを示す情報を含む。ECU21から取得される情報は、ISG17が故障しているか否かを示す情報を含む。MCU22から取得される情報は、走行用モータ12が故障しているか否かを示す情報を含む。BCU23から取得される情報は、高電圧バッテリ13の残存容量、高電圧バッテリ13の温度、および、高電圧バッテリ13が故障しているか否かを示す情報を含む。なお、以下では、残存容量をSOC(State Of Charge)とも呼ぶ。
制御部32は、車両1内の各装置の動作を制御する。例えば、制御部32は、エンジン制御部32aと、モータ制御部32bと、バッテリ制御部32cと、コンバータ制御部32dとを含む。
エンジン制御部32aは、ECU21からエンジン11およびISG17への指令を制御することによって、エンジン11およびISG17の動作を制御する。具体的には、エンジン制御部32aは、エンジン11のスロットル開度、点火時期および燃料噴射量等を制御することによって、エンジン11の出力を制御し得る。また、エンジン制御部32aは、ISG17による動力の生成および発電を制御し得る。
モータ制御部32bは、MCU22から走行用モータ12への指令を制御することによって、走行用モータ12の動作を制御する。具体的には、モータ制御部32bは、走行用モータ12と接続される図示しないインバータのスイッチング素子の動作を制御することによって、走行用モータ12と高電圧バッテリ13との間の電力の供給を制御する。それにより、モータ制御部32bは、走行用モータ12による動力の生成および発電を制御し得る。
バッテリ制御部32cは、BCU23から高電圧バッテリ13への指令を制御することによって、高電圧バッテリ13の動作を制御する。具体的には、バッテリ制御部32cは、高電圧バッテリ13内のシステムメインリレー等のスイッチの開閉動作を制御し得る。
コンバータ制御部32dは、DCDCコンバータ16に対して指令を出力することによって、DCDCコンバータ16の動作を制御する。具体的には、コンバータ制御部32dは、DCDCコンバータ16のスイッチング素子の動作を制御することによって、高電圧バッテリ13と補機バッテリ14との間の電力の供給を制御し得る。
制御部32は、車両1の走行モードを、HEV走行モードと、EV走行モードと、エンジン走行モードとの間で切り替え可能である。HEV走行モードは、エンジン11および走行用モータ12の双方から出力される動力を用いて車両1を走行させる走行モードである。EV走行モードは、エンジン11を停止させ走行用モータ12から出力される動力を用いて車両1を走行させる走行モードである。エンジン走行モードは、エンジン11から出力される動力のみを用いて車両1を走行させる走行モードである。
上記のように、制御部32は、車両1内の各装置の動作を制御することによって、車両1における電力供給を制御することができる。ここで、制御部32は、車両1内の特定の装置に異常が発生した場合に、車両1における電力供給を制限する。例えば、制御部32は、DCDCコンバータ16の故障が生じた場合等に、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給を制限する。また、例えば、制御部32は、ISG17の故障が生じた場合等に、ISG17から補機バッテリ14への電力供給を制限する。なお、電力供給の制限には、電力供給の禁止の他に、電力の供給量を非制限時より小さくすることも含まれ得る。
ここで、制御部32は、補機バッテリ14への電力供給が制限された場合に、安全性を確保するためのフェールセーフ制御を行う。以下では、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が制限された場合に行われるフェールセーフ制御を第1フェールセーフ制御と呼ぶ。また、ISG17から補機バッテリ14への電力供給が制限された場合に行われるフェールセーフ制御を第2フェールセーフ制御と呼ぶ。
ところで、車両1内の装置に異常が発生した場合には、車両1を安全な場所まで退避走行させる必要がある。本実施形態では、車両1内の装置に異常が発生して補機バッテリ14への電力供給が制限された場合に行われるフェールセーフ制御に関する処理を工夫することによって、補機バッテリ14の電力が早期に枯渇することが抑制され、退避走行中に走行不能に陥ることを抑制することが可能となる。このような、フェールセーフ制御に関する処理の詳細については、後述する。
<車両の動作>
図3~図8を参照して、本発明の実施形態に係る車両1の動作について説明する。
図3は、HEVCU30が行うフェールセーフ制御に関する全体的な処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図3に示される制御フローは、例えば、HEVCU30の制御部32によって行われ、所定の時間間隔を空けて繰り返し実行される。
図3に示される制御フローが開始されると、まず、ステップS101において、制御部32は、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が制限されたか否かを判定する。
上述したように、制御部32は、特定の場合に、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給を制限する。高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が制限される要因は、一時的要因と、DCDCコンバータ16の故障と、走行用モータ12の故障と、高電圧バッテリ13の故障とに大別される。
一時的要因としては、例えば、高電圧バッテリ13の温度が過度に高い場合、または、高電圧バッテリ13のSOCが過度に低い場合等が挙げられる。例えば、制御部32は、BCU23から取得される情報に基づいて、高電圧バッテリ13の温度が過度に高い、または、高電圧バッテリ13のSOCが過度に低いと判定した場合に、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給を制限する。
また、例えば、制御部32は、高電圧バッテリ13が故障していることを示す情報がBCU23から取得された場合に、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給を制限する。
また、例えば、制御部32は、DCDCコンバータ16が故障していることを示す情報がDCDCコンバータ16から取得された場合に、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給を制限する。なお、DCDCコンバータ16が故障しているか否かの判定は、例えば、DCDCコンバータ16の温度等に基づいて、HEVCU30によって行われてもよい。
また、例えば、制御部32は、走行用モータ12が故障していることを示す情報がMCU22から取得された場合に、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給を制限する。
ステップS101において、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が制限されていないと判定された場合(ステップS101/NO)、後述するステップS110に進む。一方、ステップS101において、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が制限されたと判定された場合(ステップS101/YES)、ステップS102に進み、制御部32は、EV走行モードおよびアイドリングストップを禁止する。
例えば、車両1の走行モードがEV走行モードになっている場合、制御部32は、エンジン11を始動させて、車両1の走行モードをHEV走行モードまたはエンジン11走行モードに切り替えた後、EV走行モードへの切り替えを禁止する。高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が制限されている場合には、高電圧バッテリ13のSOCが過度に低くなっている、または、高電圧バッテリ13の充電を正常に行うことが困難となっている可能性がある。つまり、高電圧バッテリ13の電力が枯渇しやすくなっていることが想定される。ゆえに、このような場合に、EV走行モードを禁止することによって、高電圧バッテリ13の電力が早期に枯渇してしまうことが抑制される。
アイドリングストップは、停車中にエンジン11を自動停止させ、発進時にエンジン11を再始動させる制御である。例えば、アイドリングストップによりエンジン11が自動停止している場合、制御部32は、エンジン11を再始動させた後、アイドリングストップを禁止する。高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が制限されている場合には、補機バッテリ14の電力が枯渇しやすくなっている。ゆえに、このような場合に、アイドリングストップを禁止することによって、補機バッテリ14の電力がエンジン11の再始動に用いられることが抑制され、補機バッテリ14の電力が早期に枯渇してしまうことが抑制される。
次に、ステップS103において、制御部32は、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が制限された要因は一時的なもの(つまり、一時的要因)であるか否かを判定する。一時的要因は、上述したように、例えば、高電圧バッテリ13の温度が過度に高い場合、または、高電圧バッテリ13のSOCが過度に低い場合等である。
ステップS103において、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が制限された要因が一時的なものであると判定された場合(ステップS103/YES)、ステップS104に進み、制御部32は、一時的要因に対応付けられた第1フェールセーフ制御を実行し、後述するステップS110に進む。
制御部32は、一時的要因に対応付けられた第1フェールセーフ制御として、例えば、走行用モータ12およびDCDCコンバータ16の動作を停止させる。それにより、高電圧バッテリ13の充放電が抑制され、高電圧バッテリ13の破損が抑制される。なお、制御部32は、一時的要因に対応付けられた第1フェールセーフ制御において、走行用モータ12による発電を許可してもよい。この場合、走行用モータ12の発電電力による高電圧バッテリ13の充電が行われ得る。
ステップS103において、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が制限された要因が一時的なものではないと判定された場合(ステップS103/NO)、ステップS105に進み、制御部32は、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が制限された要因はDCDCコンバータ16の故障であるか否かを判定する。
ステップS105において、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が制限された要因がDCDCコンバータ16の故障であると判定された場合(ステップS105/YES)、ステップS106に進み、制御部32は、DCDCコンバータ16の故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御を実行し、後述するステップS110に進む。
図4は、DCDCコンバータ16の故障に起因して車両1内の電力供給が制限される様子を示す模式図である。図4中で×印を付した矢印により示されるように、DCDCコンバータ16が故障した場合には、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14へのDCDCコンバータ16を介した電力供給を行えなくなる。一方、高電圧バッテリ13と走行用モータ12との間での電力供給は制限されない。
図5は、HEVCU30が行うDCDCコンバータ16の故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御における処理の流れの一例を示すフローチャートである。図5に示される制御フローは、図3中のステップS106の処理の一例に相当する。
図5に示される制御フローが開始されると、まず、ステップS201において、制御部32は、DCDCコンバータ16の動作を停止させる。
次に、ステップS202において、制御部32は、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲内であるか否かを判定する。高電圧バッテリ13のSOCが過度に高い場合、または、過度に低い場合、高電圧バッテリ13の劣化が促進されやすい。上記の目標範囲は、高電圧バッテリ13の劣化が促進されにくいSOCの範囲であり、上限値および下限値を有する数値範囲である。
なお、以下の説明において、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲内である場合は、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲の下限値以上、かつ、上限値以下である場合に相当する。高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲よりも高い場合は、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲の上限値よりも高い場合に相当する。高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲よりも低い場合は、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲の下限値よりも低い場合に相当する。
ステップS202において、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲内であると判定された場合(ステップS202/YES)、ステップS203に進み、制御部32は、走行用モータ12の動作を停止させ、図5に示される制御フローは終了する。
一方、ステップS202において、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲内ではないと判定された場合(ステップS202/NO)、ステップS204に進み、制御部32は、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲よりも高いか否かを判定する。
ステップS204において、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲よりも高いと判定された場合(ステップS204/YES)、ステップS205に進み、制御部32は、走行用モータ12を駆動させ、高電圧バッテリ13を放電させる。次に、ステップS202に戻る。
一方、ステップS204において、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲よりも低いと判定された場合(ステップS204/NO)、ステップS206に進み、制御部32は、走行用モータ12を発電させ、高電圧バッテリ13を充電させる。次に、ステップS202に戻る。
上記のように、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲よりも高い場合、高電圧バッテリ13からの放電が行われ、高電圧バッテリ13のSOCが低下する。一方、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲よりも低い場合、高電圧バッテリ13の充電が行われ、高電圧バッテリ13のSOCが上昇する。つまり、制御部32は、DCDCコンバータ16の故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御として、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲内になるように、走行用モータ12の動作を制御する。それにより、退避走行後において、高電圧バッテリ13の劣化が促進されることを抑制することができる。
高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲内になるように走行用モータ12の動作が制御された結果、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲内になった場合、制御部32は、走行用モータ12の動作を停止させる(ステップS203)。それにより、走行用モータ12およびDCDCコンバータ16の動作が停止するので、高電圧バッテリ13の充放電が抑制され、高電圧バッテリ13の破損が抑制される。
図3中のステップS105において、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が制限された要因がDCDCコンバータ16の故障ではないと判定された場合(ステップS105/NO)、ステップS107に進み、制御部32は、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が制限された要因は走行用モータ12の故障であるか否かを判定する。
ステップS107において、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が制限された要因が走行用モータ12の故障であると判定された場合(ステップS107/YES)、ステップS108に進み、制御部32は、走行用モータ12の故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御を実行し、後述するステップS110に進む。
図6は、走行用モータ12の故障に起因して車両1内の電力供給が制限される様子を示す模式図である。図6中で×印を付した矢印により示されるように、走行用モータ12が故障した場合には、高電圧バッテリ13と走行用モータ12との間での電力供給を行えなくなる。一方、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14へのDCDCコンバータ16を介した電力供給は、高電圧バッテリ13のSOCが確保されている限りは制限されない。
図7は、HEVCU30が行う走行用モータ12の故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御における処理の流れの一例を示すフローチャートである。図7に示される制御フローは、図3中のステップS108の処理の一例に相当する。
図7に示される制御フローが開始されると、まず、ステップS301において、制御部32は、走行用モータ12の動作を停止させる。
次に、ステップS302において、制御部32は、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲よりも高いか否かを判定する。つまり、制御部32は、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲の上限値よりも高いか否かを判定する。上記の目標範囲は、図5中のステップS202の目標範囲と同様である。
ステップS302において、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲内、または、目標範囲よりも低いと判定された場合(ステップS302/NO)、ステップS303に進み、制御部32は、DCDCコンバータ16の動作を停止させ、図7に示される制御フローは終了する。
一方、ステップS302において、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲よりも高いと判定された場合(ステップS302/YES)、ステップS304に進み、制御部32は、DCDCコンバータ16を駆動させ、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14に電力を供給させることによって、高電圧バッテリ13を放電させる。次に、ステップS302に戻る。
上記のように、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲よりも高い場合、高電圧バッテリ13からの放電が行われ、高電圧バッテリ13のSOCが低下する。つまり、制御部32は、走行用モータ12の故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御として、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲内になるように、DCDCコンバータ16の動作を制御する。それにより、退避走行後において、高電圧バッテリ13の劣化が促進されることを抑制することができる。
高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲内になるようにDCDCコンバータ16の動作が制御された結果、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲内になった場合、制御部32は、DCDCコンバータ16の動作を停止させる(ステップS303)。それにより、走行用モータ12およびDCDCコンバータ16の動作が停止するので、高電圧バッテリ13の充放電が抑制され、高電圧バッテリ13の破損が抑制される。
図3中のステップS107において、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が制限された要因が走行用モータ12の故障ではないと判定された場合(ステップS107/NO)は、上記の要因が高電圧バッテリ13の故障である場合に相当する。この場合、ステップS109に進み、制御部32は、高電圧バッテリ13の故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御を実行し、後述するステップS110に進む。
図8は、高電圧バッテリ13の故障に起因して車両1内の電力供給が制限される様子を示す模式図である。図8中で×印を付した矢印により示されるように、高電圧バッテリ13が故障した場合には、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14へのDCDCコンバータ16を介した電力供給と、高電圧バッテリ13と走行用モータ12との間での電力供給との双方を行えなくなる。
制御部32は、高電圧バッテリ13の故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御として、例えば、走行用モータ12およびDCDCコンバータ16の動作を停止させる。それにより、高電圧バッテリ13の充放電が抑制され、高電圧バッテリ13の破損が抑制される。
上記のように、制御部32は、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が制限された場合、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が制限された要因に対応付けられた第1フェールセーフ制御を実行する。それにより、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が制限された場合に、電力供給が制限された要因に応じて、車両1の安全性を適切に確保することができる。
図3中のステップS101でNOと判定された場合、または、ステップS104、S106、S108、S109の次に、ステップS110に進み、制御部32は、ISG17から補機バッテリ14への電力供給が制限されたか否かを判定する。
上述したように、制御部32は、特定の場合に、ISG17から補機バッテリ14への電力供給を制限する。例えば、制御部32は、ISG17が故障していることを示す情報がECU21から取得された場合に、ISG17から補機バッテリ14への電力供給を制限する。なお、制御部32は、ISG17が故障した場合以外の場合に、ISG17から補機バッテリ14への電力供給を制限してもよい。例えば、制御部32は、ISG17と補機バッテリ14とを接続する電力ラインが断線した場合に、ISG17から補機バッテリ14への電力供給を制限してもよい。
ステップS110において、ISG17から補機バッテリ14への電力供給が制限されていないと判定された場合(ステップS110/NO)、図3に示される制御フローは終了する。一方、ステップS101において、ISG17から補機バッテリ14への電力供給が制限されたと判定された場合(ステップS110/YES)、ステップS111に進み、制御部32は、第1フェールセーフ制御が実行されていない、または、一時的要因に対応付けられた第1フェールセーフ制御が実行中であるか否かを判定する。
ステップS111において、第1フェールセーフ制御が実行されていない、または、一時的要因に対応付けられた第1フェールセーフ制御が実行中であると判定された場合(ステップS111/YES)、ステップS112に進み、制御部32は、第2フェールセーフ制御として、高電圧バッテリチャージ制御を実行し、図3に示される制御フローは終了する。
高電圧バッテリチャージ制御は、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給による補機バッテリ14の充電量を当該制御の非実行時と比べて増大させる制御である。例えば、制御部32は、高電圧バッテリチャージ制御において、走行用モータ12の発電電力を増大させ、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への送電量が増大するようにDCDCコンバータ16の動作を制御する。それにより、補機バッテリ14の電力が早期に枯渇することを効果的に抑制できる。
高電圧バッテリチャージ制御では、制御部32は、補機バッテリ14の電力の枯渇がより効果的に抑制されるような処理を行うことが好ましい。例えば、制御部32は、高電圧バッテリチャージ制御において、走行用モータ12の駆動を禁止することが好ましい。また、例えば、制御部32は、高電圧バッテリチャージ制御において、走行用モータ12の発電電力を用いた高電圧バッテリ13の充電の実行頻度を当該制御の非実行時と比べて高めることが好ましい。また、例えば、制御部32は、高電圧バッテリチャージ制御において、高電圧バッテリ13のSOCの使用許可範囲の下限値を当該制御の非実行時と比べて下げることが好ましい。また、例えば、制御部32は、高電圧バッテリチャージ制御において、高電圧の電力によって動作する機器のうち、補機バッテリ14の充電に関係のない機器の動作を禁止することが好ましい。
ステップS111において、第1フェールセーフ制御が実行されていない、または、一時的要因に対応付けられた第1フェールセーフ制御が実行中であると判定されなかった場合(ステップS111/NO)、ステップS113に進み、制御部32は、走行用モータ12の故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御が実行中であるか否かを判定する。
ステップS113において、走行用モータ12の故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御が実行中であると判定された場合(ステップS113/YES)、ステップS114に進み、制御部32は、第2フェールセーフ制御として、DCDCコンバータチャージ制御を実行し、図3に示される制御フローは終了する。
DCDCコンバータチャージ制御は、DCDCコンバータ16の駆動による高電圧バッテリ13からの送電を高電圧バッテリ13のSOCに拘らずに許可する制御である。上述したように、走行用モータ12の故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御では、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲内になるように、DCDCコンバータ16の動作が制御される。制御部32は、DCDCコンバータチャージ制御において、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲内であっても、DCDCコンバータ16の駆動を許可する。さらに、制御部32は、DCDCコンバータチャージ制御において、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲より低くなっても、DCDCコンバータ16の駆動を許可する。それにより、ISG17から補機バッテリ14への電力供給が制限された場合に、高電圧バッテリ13の電力を用いた補機バッテリ14の充電によって、補機バッテリ14の電力が早期に枯渇することを効果的に抑制できる。
ステップS113において、走行用モータ12の故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御が実行中ではないと判定された場合(ステップS113/NO)は、DCDCコンバータ16の故障または高電圧バッテリ13の故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御が実行中である場合に相当する。この場合、ステップS115に進み、制御部32は、第2フェールセーフ制御として、省電力制御を実行し、図3に示される制御フローは終了する。
省電力制御は、高電圧バッテリ13の充放電に関する制御を禁止する制御である。例えば、制御部32は、省電力制御において、MCU22およびBCU23の制御を禁止する。上述したように、DCDCコンバータ16または高電圧バッテリ13が故障している場合には、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14へのDCDCコンバータ16を介した電力供給を行えなくなる。ゆえに、高電圧バッテリ13の充放電を行ったとしても、補機バッテリ14を充電することはできない。一方、高電圧バッテリ13の充放電に関する制御を禁止することによって、補機バッテリ14の電力が不必要に消費されることを抑制することができる。それにより、補機バッテリ14の電力が早期に枯渇することを効果的に抑制できる。
なお、補機バッテリ14の電力が不必要に消費されることをより効果的に抑制する観点では、制御部32は、省電力制御において、車両1の走行に影響を与えない補機15の動作を停止させることが好ましい。車両1の走行に影響を与えない補機15として、例えば、空調機器または音響機器等が挙げられる。
上記のように、制御部32は、ISG17から補機バッテリ14への電力供給が制限された場合、第1フェールセーフ制御の実行状況に対応付けられた第2フェールセーフ制御を実行する。それにより、ISG17から補機バッテリ14への電力供給が制限された場合に、車両1の安全性を確保した上で、補機バッテリ14の電力が早期に枯渇することを、第1フェールセーフ制御の実行状況に応じて適切に抑制することができる。
なお、上記では、DCDCコンバータ16の故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御として、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲内になるように走行用モータ12の動作が制御される例を説明したが、制御部32は、DCDCコンバータ16の故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御として他の制御を行ってもよい。例えば、制御部32は、DCDCコンバータ16の故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御として、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲内にある場合に、走行用モータ12の駆動を許可してもよい。また、例えば、制御部32は、高電圧バッテリ13の発電効率がある程度高い場合に限り、高電圧バッテリ13による発電を許可してもよい。
なお、上記では、走行用モータ12の故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御として、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲内になるようにDCDCコンバータ16の動作が制御される例を説明したが、制御部32は、走行用モータ12の故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御として他の制御を行ってもよい。例えば、制御部32は、走行用モータ12の故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御として、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲内、または、目標範囲よりも高い場合、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲の下限値に到達するまでの間、DCDCコンバータ16を駆動させて高電圧バッテリ13から補機バッテリ14へ送電させ続けてもよい。
<車両の効果>
続いて、本発明の実施形態に係る車両1の効果について説明する。
本実施形態に係る車両1のHEVCU30では、制御部32は、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が制限された場合、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が制限された要因に対応付けられた第1フェールセーフ制御を実行し、ISG17から補機バッテリ14への電力供給が制限された場合、第1フェールセーフ制御の実行状況に対応付けられた第2フェールセーフ制御を実行する。それにより、ISG17から補機バッテリ14への電力供給が制限された場合に、車両1の安全性を確保した上で、補機バッテリ14の電力が早期に枯渇することを、第1フェールセーフ制御の実行状況に応じて適切に抑制することができる。ゆえに、退避走行中に走行不能に陥ることを抑制することができる。
また、本実施形態に係る車両1のHEVCU30では、制御部32は、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給がDCDCコンバータ16の故障に起因して制限された場合、DCDCコンバータ16の故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御として、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲内になるように、走行用モータ12の動作を制御することが好ましい。それにより、退避走行後において、高電圧バッテリ13の劣化が促進されることを抑制することができる。
また、本実施形態に係る車両1のHEVCU30では、制御部32は、ISG17から補機バッテリ14への電力供給が制限された場合において、DCDCコンバータ16の故障または高電圧バッテリ13の故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御が実行中である場合、第2フェールセーフ制御として、高電圧バッテリ13の充放電に関する制御を禁止することが好ましい。それにより、補機バッテリ14の電力が不必要に消費されることを抑制することができる。ゆえに、補機バッテリ14の電力が早期に枯渇することを効果的に抑制できるので、退避走行中に走行不能に陥ることを効果的に抑制することができる。
また、本実施形態に係る車両1のHEVCU30では、制御部32は、高電圧バッテリ13から補機バッテリ14への電力供給が走行用モータ12の故障に起因して制限された場合、走行用モータ12の故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御として、高電圧バッテリ13のSOCが目標範囲内になるように、DCDCコンバータ16の動作を制御することが好ましい。それにより、退避走行後において、高電圧バッテリ13の劣化が促進されることを抑制することができる。
また、本実施形態に係る車両1のHEVCU30では、制御部32は、ISG17から補機バッテリ14への電力供給が制限された場合において、走行用モータ12の故障に対応付けられた第1フェールセーフ制御が実行中である場合、第2フェールセーフ制御として、DCDCコンバータ16の駆動による高電圧バッテリ13からの送電を高電圧バッテリ13のSOCに拘らずに許可することが好ましい。それにより、ISG17から補機バッテリ14への電力供給が制限された場合に、高電圧バッテリ13の電力を用いた補機バッテリ14の充電によって、補機バッテリ14の電力が早期に枯渇することを効果的に抑制できる。
以上、添付図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されないことは勿論であり、特許請求の範囲に記載された範疇における各種の変更例または修正例についても、本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。
例えば、上記では、図1を参照して、本発明に係る車両の例として、車両1を説明したが、本発明に係る車両の構成は上記の例に特に限定されない。具体的には、本発明に係る車両の構成は、図1に示される車両1に対して一部の構成要素の削除、追加または変更を加えたものであってもよい。例えば、本発明に係る車両は、車両1のISG17を発電機能のみを有するオルタネータに置き換えた車両であってもよい。
また、例えば、本明細書においてフローチャートを用いて説明した処理は、必ずしもフローチャートに示された順序で実行されなくてもよい。また、追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されてもよい。
本発明は、車両の制御装置に利用できる。
1 車両
11 エンジン
12 走行用モータ
13 高電圧バッテリ
14 補機バッテリ
15 補機
16 DCDCコンバータ
17 ISG(発電装置)
21 ECU
22 MCU
23 BCU
30 HEVCU(制御装置)
31 取得部
32 制御部
32a エンジン制御部
32b モータ制御部
32c バッテリ制御部
32d コンバータ制御部

Claims (5)

  1. エンジンと、
    走行用モータと、
    前記走行用モータに供給される電力を蓄電する高電圧バッテリと、
    前記高電圧バッテリとDCDCコンバータを介して接続される補機バッテリと、
    前記エンジンから出力される動力を用いて発電可能であり、前記補機バッテリと接続される発電装置と、
    を備える車両の制御装置であって、
    前記高電圧バッテリから前記補機バッテリへの電力供給が制限された場合、前記高電圧バッテリから前記補機バッテリへの電力供給が制限された要因に対応付けられた第1フェールセーフ制御を実行し、
    前記発電装置から前記補機バッテリへの電力供給が制限された場合、前記第1フェールセーフ制御の実行状況に対応付けられた第2フェールセーフ制御を実行する制御部を有する、
    車両の制御装置。
  2. 前記制御部は、前記高電圧バッテリから前記補機バッテリへの電力供給が前記DCDCコンバータの故障に起因して制限された場合、前記DCDCコンバータの故障に対応付けられた前記第1フェールセーフ制御として、前記高電圧バッテリの残存容量が目標範囲内になるように、前記走行用モータの動作を制御する、
    請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記制御部は、前記発電装置から前記補機バッテリへの電力供給が制限された場合において、前記DCDCコンバータの故障または前記高電圧バッテリの故障に対応付けられた前記第1フェールセーフ制御が実行中である場合、前記第2フェールセーフ制御として、前記高電圧バッテリの充放電に関する制御を禁止する、
    請求項1または2に記載の車両の制御装置。
  4. 前記制御部は、前記高電圧バッテリから前記補機バッテリへの電力供給が前記走行用モータの故障に起因して制限された場合、前記走行用モータの故障に対応付けられた前記第1フェールセーフ制御として、前記高電圧バッテリの残存容量が目標範囲内になるように、前記DCDCコンバータの動作を制御する、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の車両の制御装置。
  5. 前記制御部は、前記発電装置から前記補機バッテリへの電力供給が制限された場合において、前記走行用モータの故障に対応付けられた前記第1フェールセーフ制御が実行中である場合、前記第2フェールセーフ制御として、前記DCDCコンバータの駆動による前記高電圧バッテリからの送電を前記高電圧バッテリの残存容量に拘らずに許可する、
    請求項4に記載の車両の制御装置。
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