JP2022044284A - アクチュエータ及び光走査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】更なる小型化が可能なアクチュエータ及び光走査装置を提供する。【解決手段】アクチュエータは、支持部材と、前記支持部材に接合された可動部材と、を有し、前記可動部材は、第1面を備えた第1被駆動部と、前記第1被駆動部の両側に配置されて前記第1被駆動部に接続される一対の第1駆動梁と、前記第1駆動梁に設けられ、前記第1面を通る第1軸の周りに前記第1被駆動部を揺動させる第1駆動源と、前記支持部材に固定され、前記一対の第1駆動梁を支持する一対の固定部と、を有する。【選択図】図4
Description
本開示は、アクチュエータ及び光走査装置に関する。
圧電体の上面に上部電極、下面に下部電極を形成したアクチュエータを用いて、入射光を反射させるミラー部を回転軸回りに回転させ、反射光を走査する光走査装置が知られている。このアクチュエータでは、圧電体に電圧を印加するために、上部電極に接続される上部配線と、下部電極に接続される下部配線とが形成されている(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。
上記のアクチュエータは、厚さ方向に変形可能なMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)構造体であり、表面の面内方向の剛性を確保しつつ、厚さ方向の剛性を下げるために蛇腹構造を有している。
従来のアクチュエータには、アクチュエータ自身の剛性を確保するために、蛇腹構造を支持する平面形状が環状、例えばロの字状の固定枠が設けられている。
アクチュエータを内蔵する機器の小型化が進められており、アクチュエータに対する小型化の要請が高まっている。
本開示の目的は、更なる小型化が可能なアクチュエータ及び光走査装置を提供することにある。
本開示の一形態に係るアクチュエータは、支持部材と、前記支持部材に接合された可動部材と、を有し、前記可動部材は、第1面を備えた第1被駆動部と、前記第1被駆動部の両側に配置されて前記第1被駆動部に接続される一対の第1駆動梁と、前記第1駆動梁に設けられ、前記第1面を通る第1軸の周りに前記第1被駆動部を揺動させる第1駆動源と、前記支持部材に固定され、前記一対の第1駆動梁を支持する一対の固定部と、を有する。
本開示によれば、更なる小型化が可能である。
以下、本開示の実施形態について添付の図面を参照しながら具体的に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省くことがある。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について説明する。第1実施形態は、一軸駆動の光走査装置に関する。図1は、第1実施形態に係る光走査装置を示す斜視図である。
まず、第1実施形態について説明する。第1実施形態は、一軸駆動の光走査装置に関する。図1は、第1実施形態に係る光走査装置を示す斜視図である。
第1実施形態に係る光走査装置1は、図1に示すように、アクチュエータ11と、アクチュエータ11のミラー支持部120に支持されたミラー12とを有する。アクチュエータ11は、支持部材13と、支持部材13に接合された可動部材14とを有する。以下の説明では、支持部材13を基準として可動部材14が位置する側を上側とする。
ここで、アクチュエータ11について、詳細に説明する。図2は、支持部材13を示す斜視図である。
可動部材14は、ミラー支持部120と、垂直駆動梁170A、170Bと、固定部181A、181Bと、連結部182と、被把持部190とを有する。ミラー支持部120の上面にミラー12が支持される。詳細は後述するが、光走査装置1では、ミラー支持部120が一つの回転軸の周りを回転するように揺動駆動される。本実施形態では、この回転軸を垂直回転軸AXVという。垂直回転軸AXVはミラー支持部120の上面を通る。垂直回転軸AXVは第1軸の一例である。
ミラー12を支持するミラー支持部120の両側に、ミラー支持部120に接続され、ミラー12及びミラー支持部120を支持する一対の垂直駆動梁170A、170Bが配置されている。垂直駆動梁170Aは、垂直回転軸AXVと直交する方向に延在する複数の矩形状の垂直梁を有し、隣接する垂直梁の端部同士が折り返し部174Aにより連結され、全体としてジグザグ状の蛇腹構造を有する。垂直駆動梁170Aの一方の端部がミラー支持部120に接続され、他方の端部が固定部181Aに接続される。垂直駆動梁170Bは、垂直回転軸AXVと直交する方向に延在する複数の矩形状の垂直梁を有し、隣接する垂直梁の端部同士が折り返し部174Bにより連結され、全体としてジグザグ状の蛇腹構造を有する。垂直駆動梁170Bの一方の端部がミラー支持部120に接続され、他方の端部が固定部181Bに接続される。ミラー支持部120は第1被駆動部の一例である。
垂直駆動梁170A、170Bの上面には、それぞれ曲線部を含まない矩形単位である垂直梁ごとに垂直駆動源171A、171Bが形成されている。垂直駆動源171Aは、垂直駆動梁170Aの上面に形成された圧電素子であり、圧電薄膜と、圧電薄膜の上に形成された上部電極と、圧電薄膜の下面に形成された下部電極とを含む。垂直駆動源171Bは、垂直駆動梁170Bの上面に形成された圧電素子であり、圧電薄膜と、圧電薄膜の上に形成された上部電極と、圧電薄膜の下面に形成された下部電極とを含む。垂直駆動梁170A、170Bは、ミラー支持部120の上面を通る垂直回転軸AXVの周りにミラー支持部120を揺動させる。
例えば、垂直駆動源171Aは、垂直駆動梁170Aを構成する各垂直梁の上にそれぞれ設けられた2つの垂直駆動源171A1、171A2を含む。垂直駆動源171A1は、ミラー支持部120側から1番目の垂直梁の上に形成され、垂直駆動源171A2は、ミラー支持部120側から2番目の垂直梁の上に形成されている。例えば、垂直駆動源171Bは、垂直駆動梁170Bを構成する各垂直梁の上にそれぞれ設けられた2つの垂直駆動源171B1、171B2を含む。垂直駆動源171B1は、ミラー支持部120側から1番目の垂直梁の上に形成され、垂直駆動源171B2は、ミラー支持部120側から2番目の垂直梁の上に形成されている。
垂直駆動梁170A、170Bは、垂直梁ごとに隣接している垂直駆動源171A、171B同士で、駆動波形の中央値を基準に上下反転した波形の駆動電圧を印加することにより、隣接する垂直梁を上方向に反らせ、各垂直梁の上下動の蓄積をミラー支持部120に伝達する。第1実施形態においては、駆動波形は鋸波形状とする。垂直駆動梁170A、170Bの動作によりミラー支持部120に支持されたミラー12が垂直回転軸AXVの周りを回転するように揺動駆動される。例えば垂直駆動梁170A、170Bによる垂直駆動には、非共振振動を用いることができる。
平面視で、可動部材14は矩形状の外形を有しており、固定部181A、181Bは、互いに隣り合う角の位置に設けられている。固定部181Aと固定部181Bとが連結部182により互いに連結されている。固定部181A、固定部181B及び連結部182が一体的に形成された共通固定部183が構成されている。
被把持部190は、ミラー支持部120、垂直駆動梁170A、170B及び共通固定部183から離間して配置されている。被把持部190は、例えば、共通固定部183と対向する辺に沿って配置されている。被把持部190は、アクチュエータ11の製造過程において、ダイシング後にアクチュエータ11をダイシングテープから剥離する際に把持される部分である。
可動部材14は、例えば支持層、埋め込み(BOX)層及び活性層を有するSOI基板から形成されている。固定部181A、181Bと、連結部182と、被把持部190とは、支持層、BOX層及び活性層の3層から形成されている。垂直駆動梁170A、170Bは活性層の単層によって形成されている。垂直駆動梁170A、170Bが、BOX層及び活性層の2層から形成されていてもよい。ミラー支持部120は、支持層、BOX層及び活性層の3層から形成されていてもよく、BOX層及び活性層の2層から形成されていてもよく、活性層の単層によって形成されていてもよい。ミラー支持部120に、上記3層、2層、単層の2種以上が含まれていてもよい。
垂直駆動梁170A、170Bを構成する垂直梁の一方の面(上面)には、上記のように垂直駆動源171A、171Bが設けられている。垂直梁の他方の面(下面)に、1又は2以上のリブ172が形成されていてもよい。リブ172は、垂直梁の長手方向に短く、短手方向に長い形状である。垂直駆動梁170A、170Bを構成する垂直梁の他方の面(下面)に形成されているリブ172を設けることで、垂直駆動梁170A、170Bの上方向への反りと直交する方向(垂直梁の幅(短手)方向)へ不要に反ってしまうことを防止し、ミラー支持部120の厚さ方向の変位量を抑制できる。
支持部材13は、図2に示すように、固定部181Aが固定される固定領域281Aと、固定部181Bが固定される固定領域281Bと、固定領域281Aと固定領域281Bとを連結する連結領域282とを有し、これらは一体的に形成されている。支持部材13は、更に、被把持部190が固定される固定領域290と、固定領域281Aと固定領域290とを連結する連結領域271と、固定領域281Bと固定領域290とを連結する連結領域272とを有する。支持部材13は、ロの字状の平面形状を有する。連結領域282と固定領域290とが互いに平行に延び、連結領域271と連結領域272とが互いに平行に延びる。そして、連結領域282と固定領域290との間と、連結領域271と連結領域272との間に開口220が形成されている。例えば、固定領域281A、281Bの各下面と、連結領域282の下面と、固定領域290の下面と、連結領域271、272の各下面とは、面一になっている。
支持部材13は、例えば、可動部材14の熱膨張係数と同等の熱膨張係数を備えた材料(シリコン、ガラス等)の基板から形成されている。連結領域271、272は基板の可動部材14側の面がエッチングされることで、固定領域281A、281B、290及び連結領域282よりも薄くなっている。平面視で、概ね、連結領域271と垂直駆動梁170Aとが重なり、連結領域272と垂直駆動梁170Bとが重なり、ミラー支持部120は開口220の内側に位置する。
可動部材14は、例えば金属拡散接合または陽極接合により支持部材13に接合されている。金属拡散接合の場合、可動部材14の支持部材13側の面と、支持部材13の可動部材14側の面とに、それぞれ金属膜(図示せず)が形成され、加熱及び加圧によりこれら金属膜の拡散を通じて接合が行われる。この場合、界面に金属拡散層が形成される。陽極接合の場合、支持部材13としてガラスが用いられ、加熱及び電界の印加によりガラスに含まれるナトリウム(Na)のイオンの拡散を通じて接合が行われる。この場合、界面にNaイオン拡散層が形成される。可動部材14が、接着剤を用いて支持部材13に接合されていてもよく、原子間力を用いた直接接合により支持部材13に接合されていてもよく、支持部材13にプラズマ接合されていてもよい。プラズマ接合では、水素原子を介して界面にシリコン酸化物が生成して接合が行われる。
図1に示すように、可動部材14には、平面視で垂直駆動梁170A、170Bを四方から包囲する部材が含まれていない。このため、垂直駆動梁170A、170Bが並ぶ直線上では、可動部材14のうちで垂直駆動梁170A、170Bが最も外側に位置する。つまり、垂直回転軸AXVが延びる方向から可動部材14を見たとき、何らかの部材で遮られることなく、垂直駆動梁170A、170Bが視認可能である。
このように、第1実施形態に係る光走査装置1に含まれるアクチュエータ11では、可動部材14の垂直駆動梁170A、170Bが固定される固定部181A、181Bが支持部材13に固定されている。このため、平面視で垂直駆動梁170A、170Bを四方から包囲する部材が可動部材14に含まれていなくても、アクチュエータ11に十分な剛性を確保することができる。つまり、十分な剛性を確保しながら、平面視での可動部材14のサイズを小さくすることができる。また、垂直駆動梁170A、170B及びミラー支持部120を従来のものから複雑化させる必要はないため、製造にかかるコストの上昇を抑えることもできる。また、支持部材13の材料及び厚さ等によってはアクチュエータ11の剛性を更に向上させることも可能である。
また、支持部材13に開口220が形成されているため、ミラー支持部120は支持部材13に接触しにくい。更に、垂直駆動梁170A、170Bが、固定領域281A、281Bよりも薄い連結領域271、272と重なるように配置されているため、垂直駆動梁170A、170Bも支持部材13に接触しにくい。
また、開口220の内側の機能実装領域230に、ミラー支持部120に接触しないようにして機能素子が配置されていてもよい。機能素子としては、例えば、静電気対策素子、センサーバッファ、温度制御素子、駆動素子等が挙げられる。
アクチュエータ11は微小な電荷で振動するため、静電気に敏感である。静電気対策素子を開口220の内側に配置することで、静電気の影響を抑制しやすい。例えば、アクチュエータ11の各端子に接続されたツェナーダイオードを静電気対策素子として用いることができる。
アクチュエータ11のセンサーは微小な電荷で動作する。アクチュエータ11にセンサーバッファを接続し、このセンサーバッファを開口220の内側に配置することで、信号経路を短くし、電磁両立性(electro-magnetic compatibility:EMC)/電磁障害(electromagnetic interference:EMI)の影響を低減しやすい。
アクチュエータ11は温度に敏感である。温度制御素子を開口220の内側に配置することで、アクチュエータ11の温度を、高精度かつ良好な電力効率で制御しやすい。例えば、ペルチェ素子を温度制御素子として用いることができる。
アクチュエータ11の駆動信号はアナログ信号であり、極めて低い電力で駆動することができる。ただし、極めて低い電力で駆動する場合、EMC/EMIの影響を受けやすい。駆動素子を開口220の内側に配置することで、信号経路を短くし、EMC/EMIの影響を低減しやすい。
次に、アクチュエータ11の製造方法について説明する。図3は、アクチュエータ11の製造方法を示す図である。
まず、図3(a)に示すように、複数の可動部材領域51が縦横に並んだSOI基板50を作製する。可動部材領域51は1個の可動部材14が切り出される領域であり、1個の可動部材領域51に可動部材14の各構成要素が含まれる。
また、図3(b)に示すように、複数の支持部材領域61が縦横に並んだ基板60を作製する。支持部材領域61は1個の支持部材13が切り出される領域であり、1個の支持部材領域61に支持部材13の各構成要素が含まれる。
SOI基板50及び基板60の作製後、図3(c)に示すように、SOI基板50及び基板60を互いに接合する。例えば、この接合は、金属拡散接合又は陽極接合とすることが好ましいが、接着剤を用いた接合、直接接合又はプラズマ接合であってもよい。
その後、対をなす可動部材領域51及び支持部材領域61の対同士の境界、すなわちダイシングラインに沿って図3(c)に示す構造体を個片化する。
このようにして、複数のアクチュエータ11を製造することができる。なお、ダイシングに際して、基板60にダイシングテープを貼り付け、ダイシング後には、被把持部190を把持しながら各アクチュエータ11をダイシングテープから剥離する。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、二軸駆動の光走査装置に関する。図4は、第2実施形態に係る光走査装置を示す斜視図である。
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、二軸駆動の光走査装置に関する。図4は、第2実施形態に係る光走査装置を示す斜視図である。
第2実施形態に係る光走査装置2は、図4に示すように、アクチュエータ31と、アクチュエータ31のミラー支持部320に支持されたミラー32とを有する。アクチュエータ31は、支持部材33と、支持部材33に接合された可動部材34とを有する。以下の説明では、支持部材33を基準として可動部材34が位置する側を上側とする。
ここで、アクチュエータ31について、詳細に説明する。図5は、支持部材33を示す斜視図である。
可動部材34は、ミラー支持部320と、水平駆動梁330A、330Bと、可動枠360と、垂直駆動梁370A、370Bと、固定部381A、381Bと、被把持部390Aと、被把持部390Bとを有する。ミラー支持部320の上面にミラー32が支持される。詳細は後述するが、光走査装置2では、ミラー支持部320が二つの回転軸の周りを回転するように揺動駆動される。本実施形態では、一方の回転軸を垂直回転軸AXVといい、他方の回転軸を水平回転軸AXHという。垂直回転軸AXV及び水平回転軸AXHはミラー支持部320の上面を通り、例えばミラー32の反射面の中央で互いに略直交する。垂直回転軸AXVは第1軸の一例であり、水平回転軸AXHは第2軸の一例である。
ミラー32を支持するミラー支持部320の両側に、ミラー支持部320に接続され、ミラー32及びミラー支持部320を支持する一対の水平駆動梁330A、330Bが配置されている。水平駆動梁330Aは、水平回転軸AXHと直交する方向に延在する複数の矩形状の水平梁を有し、隣接する水平梁の端部同士が折り返し部334Aにより連結され、全体としてジグザグ状の蛇腹構造を有する。水平駆動梁330Aの一方の端部がミラー支持部320に接続され、他方の端部が可動枠360の内周側に接続される。水平駆動梁330Bは、水平回転軸AXHと直交する方向に延在する複数の矩形状の水平梁を有し、隣接する水平梁の端部同士が折り返し部334Bにより連結され、全体としてジグザグ状の蛇腹構造を有する。水平駆動梁330Bの一方の端部がミラー支持部320に接続され、他方の端部が可動枠360の内周側に接続される。ミラー支持部320は第2被駆動部の一例である。
水平駆動梁330A、330Bの上面には、それぞれ曲線部を含まない矩形単位である水平梁ごとに水平駆動源331A、331Bが形成されている。水平駆動源331Aは、水平駆動梁330Aの上面に形成された圧電素子であり、圧電薄膜と、圧電薄膜の上に形成された上部電極と、圧電薄膜の下面に形成された下部電極とを含む。水平駆動源331Bは、水平駆動梁330Bの上面に形成された圧電素子であり、圧電薄膜と、圧電薄膜の上に形成された上部電極と、圧電薄膜の下面に形成された下部電極とを含む。水平駆動梁330A、330Bは、ミラー支持部320の上面を通る水平回転軸AXHの周りにミラー支持部320を揺動させる。
例えば、水平駆動源331Aは、水平駆動梁330Aを構成する各水平梁の上にそれぞれ設けられた2つの水平駆動源331A1、331A2を含む。水平駆動源331A1は、ミラー支持部320側から1番目の水平梁の上に形成され、水平駆動源331A2は、ミラー支持部320側から2番目の水平梁の上に形成されている。例えば、水平駆動源331Bは、水平駆動梁330Bを構成する各水平梁の上にそれぞれ設けられた2つの水平駆動源331B1、331B2を含む。水平駆動源331B1は、ミラー支持部320側から1番目の水平梁の上に形成され、水平駆動源331B2は、ミラー支持部320側から2番目の水平梁の上に形成されている。
水平駆動梁330A、330Bは、水平梁ごとに隣接している水平駆動源331A、331B同士で、駆動波形の中央値を基準に上下反転した波形の駆動電圧を印加することにより、隣接する水平梁を上方向に反らせ、各水平梁の上下動の蓄積をミラー支持部320に伝達する。第2実施形態においては、駆動波形は鋸波形状とする。水平駆動梁330A、330Bの動作によりミラー支持部320に支持されたミラー32が水平回転軸AXHの周りを回転するように揺動駆動される。例えば水平駆動梁330A、330Bによる水平駆動には、非共振振動を用いることができる。
可動枠360の両側に、可動枠360に接続され、可動枠360を支持する一対の垂直駆動梁370A、370Bが配置されている。垂直駆動梁370Aは、垂直回転軸AXVと直交する方向に延在する複数の矩形状の垂直梁を有し、隣接する垂直梁の端部同士が折り返し部374Aにより連結され、全体としてジグザグ状の蛇腹構造を有する。垂直駆動梁370Aの一方の端部が可動枠360の外周側に接続され、他方の端部が固定部381Aに接続される。垂直駆動梁370Bは、垂直回転軸AXVと直交する方向に延在する複数の矩形状の垂直梁を有し、隣接する垂直梁の端部同士が折り返し部374Bにより連結され、全体としてジグザグ状の蛇腹構造を有する。垂直駆動梁370Bの一方の端部が可動枠360の外周側に接続され、他方の端部が固定部381Bに接続される。可動枠360、水平駆動梁330A、330B、水平駆動源331A、331B及びミラー支持部320が第1被駆動部に含まれる。
垂直駆動梁370A、370Bの上面には、それぞれ曲線部を含まない矩形単位である垂直梁ごとに垂直駆動源371A、371Bが形成されている。垂直駆動源371Aは、垂直駆動梁370Aの上面に形成された圧電素子であり、圧電薄膜と、圧電薄膜の上に形成された上部電極と、圧電薄膜の下面に形成された下部電極とを含む。垂直駆動源371Bは、垂直駆動梁370Bの上面に形成された圧電素子であり、圧電薄膜と、圧電薄膜の上に形成された上部電極と、圧電薄膜の下面に形成された下部電極とを含む。垂直駆動梁370A、370Bは、ミラー支持部320の上面を通る垂直回転軸AXVの周りに可動枠360等を揺動させる。
例えば、垂直駆動源371Aは、垂直駆動梁370Aを構成する各垂直梁の上にそれぞれ設けられた2つの垂直駆動源371A1、371A2を含む。垂直駆動源371A1は、可動枠360側から1番目の垂直梁の上に形成され、垂直駆動源371A2は、可動枠360側から2番目の垂直梁の上に形成されている。例えば、垂直駆動源371Bは、垂直駆動梁370Bを構成する各垂直梁の上にそれぞれ設けられた2つの垂直駆動源371B1、371B2を含む。垂直駆動源371B1は、可動枠360側から1番目の垂直梁の上に形成され、垂直駆動源371B2は、可動枠360側から2番目の垂直梁の上に形成されている。
垂直駆動梁370A、370Bは、垂直梁ごとに隣接している垂直駆動源371A、371B同士で、駆動波形の中央値を基準に上下反転した波形の駆動電圧を印加することにより、隣接する垂直梁を上方向に反らせ、各垂直梁の上下動の蓄積を可動枠360に伝達する。第2実施形態においては、駆動波形は鋸波形状とする。垂直駆動梁370A、370Bの動作により可動枠360及びミラー32等が垂直回転軸AXVの周りを回転するように揺動駆動される。例えば垂直駆動梁370A、370Bによる垂直駆動には、非共振振動を用いることができる。
平面視で、可動部材34は矩形状の外形を有しており、固定部381A、381Bは、互いに対角の位置に設けられている。被把持部390A、390Bは、ミラー支持部320、水平駆動梁330A、330B、垂直駆動梁370A、370B、及び固定部381A、381Bから離間して配置されている。被把持部390A、390Bは、互いに対角の位置に設けられている。被把持部390A、390Bは、アクチュエータ31の製造過程において、ダイシング後にアクチュエータ31をダイシングテープから剥離する際に把持される部分である。被把持部390A、390Bの一方のみが設けられていればよい。
可動部材34は、例えば支持層、BOX層及び活性層を有するSOI基板から形成されている。固定部381A、381Bと、被把持部390A、390Bとは、支持層、BOX層及び活性層の3層から形成されている。水平駆動梁330A、330B及び垂直駆動梁370A、370Bは活性層の単層によって形成されている。水平駆動梁330A、330B及び垂直駆動梁370A、370Bが、BOX層及び活性層の2層から形成されていてもよい。ミラー支持部320及び可動枠360は、支持層、BOX層及び活性層の3層から形成されていてもよく、BOX層及び活性層の2層から形成されていてもよく、活性層の単層によって形成されていてもよい。ミラー支持部320及び可動枠360に、上記3層、2層、単層の2種以上が含まれていてもよい。
水平駆動梁330A、330Bを構成する水平梁、垂直駆動梁370A、370Bを構成する垂直梁の一方の面(上面)には、上記のように水平駆動源331A、331B、垂直駆動源371A、371Bが設けられている。水平梁及び垂直梁の他方の面(下面)に、1又は2以上のリブが形成されていてもよい。
支持部材33は、図5に示すように、固定部381Aが固定される固定領域481Aと、固定部381Bが固定される固定領域481Bと、固定領域481Aと固定領域481Bとを連結する連結領域470とを有する。支持部材33は、更に、被把持部390Aが固定される固定領域490Aと、被把持部390Bが固定される固定領域490Bとを有する。固定領域490A、490Bも連結領域470により連結されている。すなわち、連結領域470を介して、固定領域481A、481B、490A、490Bが一体化されている。支持部材13は、矩形状の平面形状を有する。固定領域481A、481Bは、互いに対角の位置に設けられ、固定領域490A、490Bは、互いに対角の位置に設けられている。連結領域470は、固定領域481A、481B、490A、490Bよりも薄い。例えば、連結領域470の下面と、固定領域481A、481B、490A、490Bの各下面とは、面一になっている。
支持部材33は、例えば、可動部材34の熱膨張係数と同等の熱膨張係数を備えた材料(シリコン、ガラス等)の基板から形成されている。連結領域470は基板の可動部材34側の面がエッチングされることで、固定領域481A、481B、490A、490Bよりも薄くなっている。平面視で、概ね、連結領域470の固定領域481Aと固定領域490Aとの間の部分と垂直駆動梁370Aとが重なり、連結領域470の固定領域481Bと固定領域490Bとの間の部分と垂直駆動梁370Bとが重なる。また、平面視で、概ね、可動枠360、水平駆動梁330A、330B及びミラー支持部320は、固定領域481A、481B、490A、490Bに囲まれた範囲の内側に位置する。
可動部材34は、例えば金属拡散接合または陽極接合により支持部材33に接合されている。可動部材34が、接着剤を用いて支持部材33に接合されていてもよく、原子間力を用いた直接接合により支持部材33に接合されていてもよく、支持部材33にプラズマ接合されていてもよい。
図4に示すように、可動部材34には、平面視で垂直駆動梁370A、370Bを四方から包囲する部材が含まれていない。このため、垂直駆動梁370A、370Bが並ぶ直線上では、可動部材34のうちで垂直駆動梁370A、370Bが最も外側に位置する。つまり、垂直回転軸AXVが延びる方向から可動部材34を見たとき、何らかの部材で遮られることなく、垂直駆動梁370A、370Bが視認可能である。
また、図4に示すように、固定部381Aの上面に複数の電極パッド382Aが設けられ、固定部381Bの上面に複数の電極パッド382Bが設けられている。図4及び図5に示すように、固定領域481Aの上面で固定部381Aから露出する部分に複数の電極パッド482Aが設けられ、固定領域481Bの上面で固定部381Bから露出する部分に複数の電極パッド482Bが設けられている。そして、電極パッド382Aと電極パッド482Aとがボンディングワイヤ82Aにより互いに接続され、電極パッド382Bと電極パッド482Bとがボンディングワイヤ82Bにより互いに接続されている。
このように、第2実施形態に係る光走査装置2に含まれるアクチュエータ31では、可動部材34の垂直駆動梁370A、370Bが固定される固定部381A、381Bが支持部材33に固定されている。このため、平面視で垂直駆動梁370A、370Bを四方から包囲する部材が可動部材34に含まれていなくても、アクチュエータ31に十分な剛性を確保することができる。つまり、十分な剛性を確保しながら、平面視での可動部材34のサイズを小さくすることができる。また、水平駆動梁330A、330B、垂直駆動梁370A、370B、可動枠360及びミラー支持部320を従来のものから複雑化させる必要はないため、製造にかかるコストの上昇を抑えることもできる。また、支持部材33の材料及び厚さ等によってはアクチュエータ31の剛性を更に向上させることも可能である。
また、支持部材33において、ミラー支持部320、水平駆動梁330A、330B、可動枠360、及び垂直駆動梁370A、370Bが、固定領域481A、481B、490A、490Bよりも薄い連結領域470と重なるように配置されている。このため、ミラー支持部320、水平駆動梁330A、330B、可動枠360、及び垂直駆動梁370A、370Bが支持部材33に接触しにくい。
アクチュエータ31は、第1実施形態と同様に、可動部材34用のSOI基板と支持部材33用の基板との接合及びダイシング等により形成することができる。
なお、光走査装置1、2は、例えばセラミックパッケージとパッケージカバー等のパッケージ部材に収容して用いることができる。
以上、好ましい実施の形態について説明したが、上述した実施の形態に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態に種々の変形及び置換を加えることができる。例えば、上記の実施の形態では、ミラーを有する光走査装置にアクチュエータを適用した形態を説明しているが、アクチュエータの駆動対象物はミラーでなくてもよく、本発明はミラーを持たないアクチュエータにも適用することが可能である。また、上記実施の形態では、圧電薄膜を駆動源とする圧電駆動方式のアクチュエータを適用した形態を説明しているが、その他の電磁駆動方式や静電駆動方式を採用したアクチュエータにも適用することが可能である。また、本発明の光走査装置は、眼底検査装置の光干渉断層計に好ましく適用することができる。眼底検査装置の光干渉断層計では、プロジェクタのように一方の軸が高速動作するため共振駆動を必要とされず、振角量を自由に設定して調整して光走査ができることを求められているため、本実施形態のような二軸とも非共振駆動の構成が適している。また、プロジェクション装置にも適用可能である。
1、2:光走査装置
11、31:アクチュエータ
12、32:ミラー
13、33:支持部材
14、34:可動部材
120、320:ミラー支持部
170A、170B、370A、370B:垂直駆動梁
181A、181B、381A、381B:固定部
190、390A、390B:被把持部
230:機能実装領域
281A、281B、290、481A、481B、490A、490B:固定領域
282、470:連結領域
330A、330B:水平駆動梁
360:可動枠
11、31:アクチュエータ
12、32:ミラー
13、33:支持部材
14、34:可動部材
120、320:ミラー支持部
170A、170B、370A、370B:垂直駆動梁
181A、181B、381A、381B:固定部
190、390A、390B:被把持部
230:機能実装領域
281A、281B、290、481A、481B、490A、490B:固定領域
282、470:連結領域
330A、330B:水平駆動梁
360:可動枠
Claims (13)
- 支持部材と、
前記支持部材に接合された可動部材と、
を有し、
前記可動部材は、
第1面を備えた第1被駆動部と、
前記第1被駆動部の両側に配置されて前記第1被駆動部に接続される一対の第1駆動梁と、
前記第1駆動梁に設けられ、前記第1面を通る第1軸の周りに前記第1被駆動部を揺動させる第1駆動源と、
前記支持部材に固定され、前記一対の第1駆動梁を支持する一対の固定部と、
を有するアクチュエータ。 - 前記一対の第1駆動梁が並ぶ直線上で、前記可動部材のうちで前記一対の第1駆動梁が最も外側に位置する請求項1にアクチュエータ。
- 前記支持部材は、
前記一対の固定部が固定される一対の固定領域と、
前記一対の固定領域を互いに連結する連結領域と、
を有する請求項1又は2に記載のアクチュエータ。 - 前記支持部材は、前記固定領域及び前記連結領域を備えた基板を有する請求項3に記載のアクチュエータ。
- 前記基板の厚さは、平面視で前記第1被駆動部と重なる部分において、前記固定領域よりも薄い請求項4に記載のアクチュエータ。
- 前記基板の平面視で前記第1被駆動部と重なる部分に開口が形成されている請求項4に記載のアクチュエータ。
- 前記一対の固定領域の間に配置された機能素子を有する請求項3乃至6のいずれか1項に記載のアクチュエータ。
- 前記可動部材は、前記第1被駆動部、前記第1駆動梁及び前記一対の固定部から離間して配置され、前記支持部材に固定された被把持部を有する請求項1乃至7のいずれか1項に記載のアクチュエータ。
- 前記可動部材は、SOI基板から構成され、
前記支持部材は、シリコン又はガラスの基板から構成される請求項1乃至8のいずれか1項に記載のアクチュエータ。 - 前記第1被駆動部は、ミラーを支持するミラー支持部を有する請求項1乃至9のいずれか1項に記載のアクチュエータ。
- 前記第1被駆動部は、
前記第1面の一部を構成する第2面を備えた第2被駆動部と、
前記第2被駆動部の両側に配置されて前記第2被駆動部に接続される一対の第2駆動梁と、
前記第1駆動梁と前記第2駆動梁を接続する可動枠と、
前記第2駆動梁に設けられ、前記第1軸と略直交し、前記第2面を通る第2軸の周りに前記第2被駆動部を揺動させる第2駆動源と、
を有する請求項1乃至9のいずれか1項に記載のアクチュエータ。 - 前記第2被駆動部は、ミラーを支持するミラー支持部を有する請求項11に記載のアクチュエータ。
- 請求項10又は12に記載のアクチュエータと、
前記ミラー支持部に支持されたミラーと、
を有する光走査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020149837A JP2022044284A (ja) | 2020-09-07 | 2020-09-07 | アクチュエータ及び光走査装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020149837A JP2022044284A (ja) | 2020-09-07 | 2020-09-07 | アクチュエータ及び光走査装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022044284A true JP2022044284A (ja) | 2022-03-17 |
Family
ID=80679044
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020149837A Pending JP2022044284A (ja) | 2020-09-07 | 2020-09-07 | アクチュエータ及び光走査装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022044284A (ja) |
-
2020
- 2020-09-07 JP JP2020149837A patent/JP2022044284A/ja active Pending
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