JP2022039956A - 半導体製造用部材及びその製造方法 - Google Patents

半導体製造用部材及びその製造方法 Download PDF

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Masahiko Ichijima
浩司 大石
Koji Oishi
典子 大森
Noriko Omori
晃 宮崎
Akira Miyazaki
真弘 久保田
Shinko Kubota
純 小宮山
Jun Komiyama
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Abstract

【課題】炭化ホウ素を材料とした半導体製造用部材において、加工形状を容易に得ることができ、特に酸素プラズマとの反応においても耐食性に優れる半導体製造用部材を提供する。【解決手段】炭化ケイ素と含有する炭化ホウ素からなる膜を表面に備える半導体製造用部材であって、前記膜中における前記炭化ケイ素の含有率は、5wt%以上18wt%以下の範囲である。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体製造用部材及びその製造方法に関し、例えばプラズマ処理装置に用いられるフォーカスリングに好適な半導体製造用部材及びその製造方法に関するものである。
半導体デバイス製造プロセスにおいて、プラズマエッチング装置、プラズマCVD装置等のプラズマ処理装置が用いられ、被処理基板にエッチング等の処理が行われる。その際、被処理基板のプラズマ処理を均一にするために、被処理基板の周囲を囲むように、半導体製造用部材としてフォーカスリングが配置される。
このフォーカスリングは、被処理基板の外側に設けられ、例えばその内周部に被処理基板を載置することにより、被処理基板の周囲にいわゆる擬似被処理基板(擬似ウエハ)を形成し、当該被処理基板(当該ウエハ)のプラズマ処理を均一になすものである。
前記フォーカスリングは一般にシリコンにより製作され、被処理基板よりも大きな外径を有するリング状に形成される。具体的には、前記フォーカスリングは例えば、単結晶シリコンのインゴットから、円板状部材を切り出し、更に前記円板状部材の中央部分を取り除くことにより、リング状のフォーカスリングを製作している。
ところで、上記のようにフォーカスリングは、従来、シリコンインゴットをリング状に加工して製造されているが、今後、ライフの長い材料として炭化ホウ素(BC)が期待されている。
炭化ホウ素は、酸素を含まないフッ素系、及び塩素系の腐食ガス、或いは酸素を含まないプラズマとは反応しにくいために耐食性に優れる。更には、例えフッ素や塩素と反応した場合においても、蒸気圧の高い反応物が生成されるので、そのためパーティクルを発生することなく、ガスとして系外に放出される。
特許文献1には、炭化ホウ素は、相対密度が98%以上の焼結体から構成されることが望ましいことが記載されている。これは、低密度で多量の気孔を有する場合は、それだけ腐食ガスやプラズマとの接触面積が増加し、消耗が速くなるためである。そのため、炭化ホウ素は、相対密度が98%以上、特に99%以上が好ましく、さらには開気孔率0.2
%以下の緻密体であることが必要であるとされている。
また、特許文献1によれば、シリコンウエハの大口径化に伴い、製造装置や構成部品自体も大型化が進んでいるため、部品としての耐久性を維持するためには、300MPa以上の抗折強度を有することが望ましいとされる。
特許文献1に開示される製造方法によれば、例えば、平均粒径20μm以下の炭化硼素粉末を、モールド中に充填あるいは所望の形状に成形し、2100~2300℃の非酸化性雰囲気中でホットプレスすることにより得られる。
また特許文献1には、C(カーボン)やSiC、Si等の焼結助剤を添加して、非酸化性雰囲気下あるいは真空中で、より低温で焼成することができること、さらに、成形体または焼結体を熱間静水圧焼成により1000気圧以上の不活性雰囲気中で加熱処理し、さらに緻密化できることが示されている。
特開平11-102900号公報
ところで、近年のドライエッチング技術では、酸素プラズマエッチング、Arプラズマエッチング、或いはフッ素系プラズマエッチング等が使用されており、さらには非常に高い高周波のパワーが投入されている。
例えば、一般に被処理基板に対しドライエッチング技術で異方性加工を行う前には、リソグラフィ技術によりレジストパターンを形成することになる。193nmのArF液浸装置では解像度が38nmであるが、マルチパターニング技術によりその解像限界を超えて10~7nmのパターンが実現されている。
また、ダブルパターニングの一般的な方法としては、ドライエッチング後に形成されるパターン側壁の残渣を利用するサイドウォールプロセスが採用されている。具体的に説明すると、最終的にラインパターンを形成したいSiN膜上に、アモルファスカーボン層、SiON層、反射防止膜層、ArF液浸露光によるレジストパターンを形成する。
その後、酸素プラズマによる等方性エッチングによりレジストパターンをシュリンクし、反射防止膜、SiON膜、アモルファスカーボン層の順にドライエッチングを行い、カーボンパターンを形成する。カーボンパターンにALD(原子層デポジション)膜を堆積後、ドライエッチングを行うとカーボンパターンの側壁にエッチング残りであるサイドウォールが生じ、カーボンを除去するとサイドウォールだけが残る。このサイドウォールをマスクにSiN膜のドライエッチングを行い、マスクを除去すると極めて微細なラインパターンが形成される。
また、DRAMのキャパシタ用や3次元NANDのメモリホール用には、非常に深い穴を加工する必要がある。これらの高アスペクト比の微細孔を形成するために、高精度の異方性形状とマスクおよび下地膜に対する高い選択比が要求される。
そのために、エッチャントガスにフルオロカーボン系のガスが用いられ、CFxラジカルによりマスクおよびSiO膜の孔の側壁に重合膜を側壁保護膜として堆積させながら、RFバイアスによりCFxやAr等のイオンをSiO膜の孔の中に垂直に引き込んで垂直エッチングを行う技法が採られている。
また、孔が深くなると反応生成物がうまく排気されず、孔底に溜まってしまいエッチストップが起きる場合があり、その際には、酸素プラズマエッチングにより反応生成物を除去する「Oフラッシュ」という方法が採られている。
SiO膜のエッチング速度を高くするためには、イオン入射量の増加、ラジカル中のF総量の増加、および十分なイオンエネルギーが必要である。そのために、プラズマ生成用高周波のパワー、フルオロカーボンガスの流量、イオン引き込み用高周波のパワー等の調整が行われている。
このように、近年のドライエッチング技術では、酸素プラズマエッチング、Arプラズマエッチング、或いはフッ素系プラズマエッチング等が使用されており、さらには非常に高い高周波のパワーが投入されている。
しかしながら、プラズマ処理装置のフォーカスリング(半導体製造用部材)を炭化ホウ素材料により形成した場合、酸素を含まないフッ素および塩素系腐食ガス或いはプラズマとは反応し難いが、酸素を含む場合(酸素プラズマの場合)は、耐食性が劣るという課題があった。また、炭化ホウ素はその硬さ故、加工が困難な素材であり、形状や表面性状を被処理基盤に適した状態まで加工することは非常に困難であり、コストもかかるという課題もあった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、炭化ホウ素を材料とした半導体製造用部材において、加工形状を容易に得ることができ、特に酸素プラズマとの反応においても耐食性に優れる半導体製造用部材及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するためになされた本発明に係る半導体製造用部材は、炭化ケイ素の含有率が、5wt%以上18wt%以下であり、残部が炭化ホウ素からなる炭化ケイ素含有炭化ホウ素膜を少なくとも表面に有することに特徴を有する。
尚、前記膜は、気孔率5%以下であることが望ましい。
また、前記膜は、シリコンからなる基材表面に形成されていることが望ましい。
このように半導体製造用部材は、少なくとも表面が炭化ホウ素中に5wt%以上18wt%以下の炭化ケイ素を含有するため、酸素プラズマやArプラズマに対する耐食性が向上する。また、気孔率を5%以下に小さくすることで、プラズマに晒される表面積を小さくし、ダメージをより減らすことができる。また、半導体製造用部材の基材をシリコンによって形成する場合には、既存のシリコン製造技術により基材を精密加工できるため、それを基材とすれば形状も表面性状も制御されているので後加工をあまりすることなく、例えばフォーカスリングなどの形状を容易に作ることができる。
また、前記課題を解決するためになされた本発明に係る半導体製造用部材の製造方法は、炭化ケイ素と炭化ホウ素を含む原料を調整して、基材上に溶射し、炭化ケイ素を5wt%以上18wt%以下含む炭化ホウ素からなる溶射膜を形成することを特徴とする。
尚、前記半導体製造用部材から基材を取り除き、膜だけの半導体製造用部材としても良い。
このように本発明の半導体製造用部材の表面は、炭化ホウ素中に5wt%以上18wt%以下の炭化ケイ素を含有するため、酸素プラズマやArプラズマに対する耐食性を向上することができる。また、半導体製造用部材の基材をシリコンによって形成する場合には、基材自体に既存のシリコン製造技術を用いることができるため、例えばフォーカスリングなどの精密に加工された形状を容易に作ることができる。
本発明によれば、炭化ホウ素を材料とした半導体製造用部材において、加工形状を容易に得ることができ、特に酸素プラズマとの反応においても耐食性に優れる半導体製造用部材及びその製造方法を提供することができる。
図1は、半導体製造用部材の構成を模式的に示す断面図である。 図2(a)、(b)は、図1の半導体製造用部材の変形例である。 図3は、Arスパッタ量に関する、本発明の実施例、比較例の結果を示すグ ラフである。 図4は、酸素プラズマ消耗量に関する、本発明の実施例、比較例の結果を示 すグラフである。 図5は、フッ素プラズマ消耗量に関する、本発明の実施例、比較例の結果を 示すグラフである。
以下、本発明にかかる実施形態を図1、図2に基づいて説明する。尚、本発明は以下に説明する実施形態に限定されるものではない。また図1は半導体製造用部材の構成を模式的に示した断面図であり、図2は、図1の半導体製造用部材の変形例を示したものであるため、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実のものとは異なる。
図示する半導体製造用部材100は、基材1と、前記基材1の表面を覆うように成膜された炭化ケイ素含有炭化ホウ素膜2により形成されている。
基材1は、耐プラズマ性を有する材料であればよく、例えばシリコン、アルミナが好適である。特に基材1としてシリコンを用いる場合、半導体製造用部材100として例えばフォーカスリングを形成する場合に、既存の技術、装置を用い、その形状加工を容易に行うことができる。
炭化ケイ素含有炭化ホウ素膜2は、例えば厚さ500μmに形成されている。この炭化ケイ素含有炭化ホウ素膜2における炭化ケイ素(SiC)の含有率は5wt%以上18wt%以下である。炭化ケイ素は5wt%を超えて含まれることが望ましく、より好ましい炭化ケイ素の含有量は、6wt%以上10wt%以下である。
炭化ケイ素の含有率が5wt%未満であると、酸素プラズマに対する耐食性効果が低減するため好ましくない。
一方、炭化ケイ素の含有率が5wt%以上、18wt%までは酸素プラズマに対する耐食性が向上する。炭化ケイ素含有率が18wt%を超えると、それ以上の耐食性効果は期待できない。
また、Arプラズマに対しては、物理腐食によるArイオンのスパッタとなるため、耐食性は原子結合の強さと関係する。
炭化ホウ素に比べ炭化ケイ素は原子結合が小さいため、相対的に添加量が増えるとスパッタ率が上がり耐食性は低下する方向に進む。炭化ケイ素の含有率が18wt%以下になると耐食性が上昇し、更に5wt%未満になると耐食性は略変化しない。
尚、フッ素プラズマに対しては、炭化ケイ素の含有量の影響は略無い。
また、半導体製造におけるドライエッチングプロセスにおいては、単ガスのプラズマ雰囲気で用いられるプロセスは限られ、多くは混合ガスのプラズマ雰囲気で相互作用が働く。さらに非常に高い高周波のパワーが投入される先端プロセスを考慮すると、安定した耐食性効果を得るための炭化ケイ素の含有率は、6wt%以上10wt%以下であることがより好ましい。
また、炭化ケイ素含有炭化ホウ素膜2は、溶射により形成することが好ましいが、炭化ホウ素と炭化ケイ素の組成割合を調整することで、CVD法で形成してもよい。あるいはまた、PVD法で形成してもよい。
CVD法は、高純度膜を容易に形成することができるのに対して、溶射膜は、種々の基材に容易に膜を形成できる特長がある。
尚、図1に示す実施形態では基材1の表面に炭化ケイ素含有炭化ホウ素膜2を形成した構成としたが、図2(a)に示すように基材1の上面に炭化ケイ素含有炭化ホウ素膜2を厚く形成し、図2(b)に示すように基材1を取り除くことで炭化ケイ素含有炭化ホウ素膜2のみからなる半導体製造用部材100としてもよい。
また、炭化ケイ素含有炭化ホウ素膜2を溶射膜とした場合、溶射による成膜過程では基材1に堆積する原料粒子の温度と衝突速度が、被膜の緻密性や基材1との密着性を左右する重要な因子となる。
本発明において、原料粒子の温度や衝突速度は限定されないが、形成する際には、被膜材料の物性やその用途に応じた溶射方法を採用すればよい。例えば、炭化ホウ素は融点が2763℃と高く、酸素雰囲気中では酸化されてしまうため、減圧のプラズマ溶射や電磁加速プラズマ溶射法が好ましい。
また、炭化ケイ素の昇華温度は2545℃~2730℃であり、炭化ホウ素の融点2763℃より低く、通常では溶射中に揮発してしまう。そのため、溶射方法によっては、炭化ケイ素の粒径や混合量の調整が必要となり、溶射膜中には炭化ケイ素は粒子として分散した構造となる。
以上のように本発明に係る実施の形態によれば、基材1上に炭化ケイ素含有炭化ホウ素膜2が形成され、炭化ホウ素中に5wt%以上18wt%以下、より好ましくは、6wt%以上10wt%以下の炭化ケイ素を含有するため、酸素プラズマやArプラズマに対する耐食性を向上することができる。
また、基材1をシリコンにより形成する場合には、既存の製造技術を用いることができるため、例えばフォーカスリングなどの半導体製造用部材の形状加工を容易に行うことができる。
本発明に係る半導体製造用部材及びその製造方法について、実施例に基づきさらに説明する。
(実施例1)
実施例1では、シリコン基板上に、厚さ500μmの炭化ケイ素含有炭化ホウ素(BC)膜を溶射形成して試料とした。また、溶射後の炭化ホウ素膜中における炭化ケイ素(SiC)の含有率を5wt%とした。溶射後の表面は鏡面加工を施した。
また、光学顕微鏡で観察し画像編集ソフトにて気孔率を算出した炭化ケイ素含有炭化ホウ素膜の気孔率は、3.9%であった。
この試料に対し、Arイオンに対するスパッタレートを測定した。この測定条件は、高エネルギーが発生可能なArイオンビームを用い、電圧3kV、ビーム電流25μA、照射時間を3時間とした。その後に、スパッタ消耗量を測定した。
(実施例2)
実施例2では、試料の炭化ケイ素含有炭化ホウ素膜中における炭化ケイ素の含有率を7wt%とした。その他の条件は、実施例1と同じである。炭化ケイ素含有炭化ホウ素膜の気孔率は、4.1%であった。この試料に対し、実施例1と同様に、Arイオンに対するスパッタレートを測定した。
(実施例3)
実施例3では、試料の炭化ケイ素含有炭化ホウ素膜中における炭化ケイ素の含有率を18wt%とした。その他の条件は、実施例1と同じである。炭化ケイ素含有炭化ホウ素膜の気孔率は、5.0%であった。この試料に対し、実施例1と同様に、Arイオンに対するスパッタレートを測定した。
(比較例1)
比較例1では、試料の炭化ケイ素含有炭化ホウ素膜中における炭化ケイ素の含有率を0wt%とした。その他の条件は、実施例1と同じである。炭化ホウ素膜の気孔率は、3.5%であった。この試料に対し、実施例1と同様に、Arイオンに対するスパッタレートを測定した。
(比較例2)
比較例2では、シリコン基板上に、厚さ500μmの炭化ケイ素膜(100%)をCVD法で形成して試料とした。その他の条件は、実施例1と同じである。炭化ケイ素膜の気孔率は、0%であった。この試料に対し、実施例1と同様に、Arイオンに対するスパッタレートを測定した。
(比較例3)
比較例3では、表面に膜形成していないシリコン基板を試料とした。その他の条件は、実施例1と同じである。この試料に対し、実施例1と同様に、Arイオンに対するスパッタレートを測定した。
図3のグラフに実施例1、2、3、比較例1、2、3の結果を示す。図3のグラフにおいて、縦軸はエッチング量(μm/h)である。
図3のグラフに示すように、シリコン表面に炭化ケイ素含有炭化ホウ素膜を形成すること(比較例1、実施例1、2、3)によって、エッチング量が抑制されることがわかった。
(実施例4)
実施例1と同じ方法で作製した試料に対し、酸素プラズマに対するエッチングレートを測定した。酸素プラズマに対するエッチングレートの測定は、ICPプラズマエッチング装置を用いて、2.66Paの減圧下、高周波パワー800W、O=50sccm、200℃で30分間酸素プラズマに暴露した。その後、消耗量を測定した。
(実施例5)
実施例2と同じ方法で作製した試料に対し、実施例4と同じ実験をした。
(実施例6)
実施例3と同じ方法で作製した試料に対し、実施例4と同じ実験をした。
(比較例4)
比較例1と同じ方法で作製した試料に対し、実施例4の実験をした。
(比較例5)
比較例2と同じ方法で作製した試料に対し、実施例4の実験をした。
(比較例6)
比較例3と同じ方法で作製した試料に対し、実施例4の実験をした。
図4のグラフに実施例4、5、6、比較例4、5、6の結果を示す。図4のグラフにおいて、縦軸はエッチング量(μm/h)である。
図4のグラフに示すように、シリコン表面に炭化ホウ素膜を形成した場合に、炭化ケイ素の含有率を5%(実施例4)、7%(実施例5)、18%(実施例6)とすることにより、エッチング量が抑制されることがわかった。
(実施例7)
実施例1と同じ方法で作製した試料に対し、フッ素プラズマに対するエッチングレートを測定した。フッ素プラズマに対するエッチングレートの測定は、ICPプラズマエッチング装置を用いて、2.66Paの減圧下、高周波パワー500W/バイアスパワー40W、CF=100sccm、常温で4時間フッ素プラズマに暴露した。その後、消耗量を測定した。
(実施例8)
実施例2と同じ方法で作製した試料に対して、実施例7の実験をした。
(実施例9)
実施例3と同じ方法で作製した試料に対して、実施例7の実験をした。
(比較例7)
比較例1と同じ方法で作製した試料に対して、実施例7の実験をした。
(比較例8)
比較例2と同じ方法で作製した試料に対して、実施例7の実験をした。
(比較例9)
比較例3と同じ方法で作製した試料に対して、実施例7の実験をした。
図5のグラフに実施例7、8、9、比較例7、8、9の結果を示す。図5のグラフにおいて、縦軸はエッチング量(μm/h)である。
図5のグラフに示すように、シリコン表面に炭化ホウ素膜、炭化ケイ素膜および炭化ケイ素含有率を変化させた炭化ホウ素膜を形成した場合に有効性の違いは認められなかった。
(実施例10)
実施例1と同じ方法でシリコン製造用部材を製造した。ただし、溶射膜を2.0mmまで厚くし、その後シリコン基板を研磨し除去した。実施例1、4、7と同等の試験を実施したところ、各種プラズマに対する耐食性については、実施例1、4、7と同等であった。
(比較例10)
実施例1と同じ方法でシリコン製造用部材を製造した。ただし、溶射膜の厚さを100μm、200μm、300μmと変化させた。その結果、100μmと200μmでは、少し溶射膜が不均一で気孔率10~20%ほどであった。300μmでは、ほぼ均一に溶射膜が形成され、気孔率も5%以下となった。
以上の実施例1~10の結果、炭化ホウ素膜中の炭化ケイ素の含有率が5wt%以上18wt%以下であることによりArプラズマ及び酸素プラズマに対する耐食性を向上することができることを確認した。特に炭化ホウ素膜中の炭化ケイ素の含有率が6wt%以上10wt%以下で効果が大きいことが分かった。
1 基材
2 炭化ケイ素含有炭化ホウ素膜
100 半導体製造用部材

Claims (5)

  1. 炭化ケイ素の含有率が、5wt%以上18wt%以下であり、残部が炭化ホウ素からなる炭化ケイ素含有炭化ホウ素膜を少なくとも表面に有することを特徴とする半導体製造用部材。
  2. 前記炭化ケイ素含有炭化ホウ素膜の気孔率が5%以下であることを特徴とする請求項1に記載された半導体製造用部材。
  3. 前記膜が基材上に形成されており、前記基材はシリコンにより形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載された半導体製造用部材。
  4. 炭化ケイ素と炭化ホウ素を含む原料を調整して、基材上に溶射し、炭化ケイ素を5wt%以上18wt%以下含む炭化ホウ素からなる溶射膜を形成することを特徴とする半導体製造用部材の製造方法。
  5. 請求項4記載の半導体製造用部材から、基材を除去することを特徴とする半導体製造用部材の製造方法。
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