JP2022039427A - 位相差フィルム、積層位相差フィルム、位相差層付偏光板および画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】極めて薄肉であり、かつ、屈曲性、耐クラック性および結晶化度に優れる位相差フィルムおよび積層位相差フィルム、ならびにこれを用いた位相差層付偏光板および画像表示装置を提供する。【解決手段】特定のポリエステル系樹脂フィルムを特定の条件で延伸することにより、面内位相差値Re(550)が70nm~400nm、あるいはさらにMIT回数が1000回以上、あるいはさらに突刺強度が40g~1800gである位相差フィルムを得る。【選択図】なし
Description
本発明は、位相差フィルム、積層位相差フィルム、位相差層付偏光板および画像表示装置に関する。
近年、薄型ディスプレイの普及と共に、有機ELパネルを搭載した画像表示装置(有機EL表示装置)が提案されている。有機ELパネルは反射性の高い金属層を有しており、外光反射や背景の映り込み等の問題を生じやすい。そこで、位相差フィルムを視認側に設けることにより、これらの問題を防ぐことが知られている。位相差フィルムの材料としては、例えば、液晶材料が挙げられる。しかし、液晶材料は高価であり、コスト面で不利であるという課題がある。
高価な液晶材料を代替する位相差フィルムの材料として、各種樹脂フィルムが用いられている。しかし、樹脂フィルムを用いた位相差フィルムは、液晶材料を用いた位相差フィルムと比較して厚みが厚く、フィルムの薄型化の観点から適当ではない場合がある。さらに、樹脂フィルムを用いた位相差フィルムにおいては、屈曲性、耐クラック性または結晶化度が不十分である場合がある。
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、安価な樹脂フィルムから形成され、極めて薄肉であり、かつ、屈曲性、耐クラック性および結晶化度に優れる位相差フィルム、積層位相差フィルムならびにそのような位相差フィルムを備える位相差層付偏光板および画像表示装置を提供することにある。
本発明の実施形態における位相差フィルムは、ポリエステル系樹脂の延伸樹脂フィルムから構成され、面内位相差値Re(550)は70nm~400nmである。
1つの実施形態においては、上記位相差フィルムのMIT回数は1000回以上である。
1つの実施形態においては、上記位相差フィルムの突刺強度は40g~1800gである。
1つの実施形態においては、上記位相差フィルムの厚みは20μm以下である。
1つの実施形態においては、上記位相差フィルムの結晶化度は30%以上である。
1つの実施形態においては、上記位相差フィルムはλ/4板として機能し、その面内位相差値Re(550)は100nm~200nmである。1つの実施形態においては、上記位相差フィルムは長尺状であり、上記位相差フィルムの長尺方向と遅相軸とのなす角度は5°~20°である。
1つの実施形態においては、上記位相差フィルムはλ/2板として機能し、その面内位相差値Re(550)は220nm~320nmである。1つの実施形態においては、上記位相差フィルムは長尺状であり、上記位相差フィルムの長尺方向と遅相軸とのなす角度は70°~85°である。
本発明の別の実施形態においては、積層位相差フィルムが提供される。この積層位相差フィルムは、λ/4板として機能する上記位相差フィルムと、λ/2板として機能する上記位相差フィルムとが積層されている。積層位相差フィルムの1つの実施形態においては、λ/4板として機能する上記位相差フィルムの遅相軸と、λ/2板として機能する上記位相差フィルムの遅相軸とのなす角度は50°~80°である。1つの実施形態においては、上記積層位相差フィルムは、Re(450)<Re(550)<Re(650)の関係を満たす。
本発明の別の局面においては、位相差層付偏光板が提供される。この位相差層付偏光板は、1つの実施形態においては、偏光子と、位相差フィルムとを含み、該偏光子の吸収軸と該位相差フィルムの遅相軸とのなす角度はほぼ直交である。別の実施形態においては、該偏光子の吸収軸と該位相差フィルムの遅相軸とのなす角度はほぼ平行である。さらに別の実施形態においては、該偏光子の吸収軸と該位相差フィルムの遅相軸とのなす角度は35°~55°である。1つの実施形態においては、上記位相差層付偏光板は、偏光子と、λ/2板として機能する上記位相差フィルムと、λ/4板として機能する上記位相差フィルムとをこの順に含み、該偏光子の吸収軸とλ/2板として機能する上記位相差フィルムの遅相軸とのなす角度は5°~20°であり、該偏光子の吸収軸とλ/2板として機能する上記位相差フィルムの遅相軸とのなす角度は70°~85°である。
本発明のさらに別の局面においては、上記位相差層付偏光板を含む画像表示装置が提供される。
1つの実施形態においては、上記位相差フィルムのMIT回数は1000回以上である。
1つの実施形態においては、上記位相差フィルムの突刺強度は40g~1800gである。
1つの実施形態においては、上記位相差フィルムの厚みは20μm以下である。
1つの実施形態においては、上記位相差フィルムの結晶化度は30%以上である。
1つの実施形態においては、上記位相差フィルムはλ/4板として機能し、その面内位相差値Re(550)は100nm~200nmである。1つの実施形態においては、上記位相差フィルムは長尺状であり、上記位相差フィルムの長尺方向と遅相軸とのなす角度は5°~20°である。
1つの実施形態においては、上記位相差フィルムはλ/2板として機能し、その面内位相差値Re(550)は220nm~320nmである。1つの実施形態においては、上記位相差フィルムは長尺状であり、上記位相差フィルムの長尺方向と遅相軸とのなす角度は70°~85°である。
本発明の別の実施形態においては、積層位相差フィルムが提供される。この積層位相差フィルムは、λ/4板として機能する上記位相差フィルムと、λ/2板として機能する上記位相差フィルムとが積層されている。積層位相差フィルムの1つの実施形態においては、λ/4板として機能する上記位相差フィルムの遅相軸と、λ/2板として機能する上記位相差フィルムの遅相軸とのなす角度は50°~80°である。1つの実施形態においては、上記積層位相差フィルムは、Re(450)<Re(550)<Re(650)の関係を満たす。
本発明の別の局面においては、位相差層付偏光板が提供される。この位相差層付偏光板は、1つの実施形態においては、偏光子と、位相差フィルムとを含み、該偏光子の吸収軸と該位相差フィルムの遅相軸とのなす角度はほぼ直交である。別の実施形態においては、該偏光子の吸収軸と該位相差フィルムの遅相軸とのなす角度はほぼ平行である。さらに別の実施形態においては、該偏光子の吸収軸と該位相差フィルムの遅相軸とのなす角度は35°~55°である。1つの実施形態においては、上記位相差層付偏光板は、偏光子と、λ/2板として機能する上記位相差フィルムと、λ/4板として機能する上記位相差フィルムとをこの順に含み、該偏光子の吸収軸とλ/2板として機能する上記位相差フィルムの遅相軸とのなす角度は5°~20°であり、該偏光子の吸収軸とλ/2板として機能する上記位相差フィルムの遅相軸とのなす角度は70°~85°である。
本発明のさらに別の局面においては、上記位相差層付偏光板を含む画像表示装置が提供される。
本発明の実施形態によれば、特定のポリエステル系樹脂フィルムを特定の条件で延伸することにより、極めて薄肉であり、かつ、屈曲性、耐クラック性および結晶化度に優れる位相差フィルムを実現することができる。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
(用語および記号の定義)
本明細書における用語および記号の定義は下記の通りである。
(1)屈折率(nx、ny、nz)
「nx」は面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」は面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、「nz」は厚み方向の屈折率である。
(2)面内位相差(Re)
「Re(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した面内位相差である。例えば、「Re(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した面内位相差である。Re(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Re(λ)=(nx-ny)×dによって求められる。
本明細書における用語および記号の定義は下記の通りである。
(1)屈折率(nx、ny、nz)
「nx」は面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」は面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、「nz」は厚み方向の屈折率である。
(2)面内位相差(Re)
「Re(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した面内位相差である。例えば、「Re(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した面内位相差である。Re(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Re(λ)=(nx-ny)×dによって求められる。
A.位相差フィルム
本発明の実施形態による位相差フィルムは、ポリエステル系樹脂の延伸樹脂フィルムで構成される。ポリエステル系樹脂を用いることにより、安価で位相差フィルムを得ることができる。
本発明の実施形態による位相差フィルムは、ポリエステル系樹脂の延伸樹脂フィルムで構成される。ポリエステル系樹脂を用いることにより、安価で位相差フィルムを得ることができる。
上記位相差フィルムの面内位相差値Re(550)は70nm~400nmであり、好ましくは100nm~320nmである。1つの実施形態においては、上記位相差フィルムはλ/4板として機能し得る。この場合、上記位相差フィルムの面内位相差値Re(550)は、好ましくは100nm~200nmであり、より好ましくは120nm~180nmである。別の実施形態においては、上記位相差フィルムはλ/2板として機能し得る。この場合、上記位相差フィルムの面内位相差値Re(550)は、好ましくは220nm~320nmであり、より好ましくは240nm~300nmである。
上記位相差フィルムは、枚葉状であってもよく長尺状であってもよい。好ましくは、長尺状である。このような構成であれば、いわゆるロールトゥロールにより他の光学フィルムと積層できるので、生産性が向上する。本明細書において「長尺状」とは、幅に対して長さが十分に長い細長形状を意味し、例えば、幅に対して長さが好ましくは10倍以上、より好ましくは20倍以上の細長形状を含む。λ/4板として機能する上記位相差フィルムにおいては、位相差フィルムの長尺方向と位相差フィルムの遅相軸方向とのなす角度は、好ましくは5°~20°であり、より好ましくは10°~15°であり、さらに好ましくは約12.5°である。λ/2板として機能する上記位相差フィルムにおいては、位相差フィルムの長尺方向と位相差フィルムの遅相軸方向とのなす角度は、好ましくは70°~85°であり、より好ましくは75°~80°であり、さらに好ましくは約77.5°である。長尺状の位相差フィルムを、長尺方向に対して斜め方向に延伸することにより、上記のように位相差フィルムの長尺方向に対して斜め方向に遅相軸を有する位相差フィルムを得ることができる。
上記位相差フィルムのMIT回数は、好ましくは1000回以上であり、より好ましくは1500回以上であり、さらに好ましくは2000回以上である。位相差フィルムのMIT回数の上限は、20000回であり得る。位相差フィルムのMIT回数がこのような範囲であれば、位相差フィルムは優れた屈曲性を有する。
上記位相差フィルムの突刺強度は、好ましくは40g~1800gであり、より好ましくは200g~1800gであり、さらに好ましくは400g~1800gである。位相差フィルムの突刺強度がこのような範囲であれば、位相差フィルムは優れた耐クラック性を有する。
上記位相差フィルムの厚みは、好ましくは20μm以下であり、より好ましくは15μm以下であり、さらに好ましくは10μm以下である。位相差フィルムの厚みの下限は、0.5μmであり得る。位相差フィルムの厚みがこのような範囲であれば、位相差フィルムの結晶化度が十分となり、優れた耐熱性が得られる。さらに、上記位相差フィルムは、このように薄型の位相差フィルムでありながら、上記の面内位相差Re(550)を満足する点において優れている。
上記位相差フィルムは、X線回折法(XRD)で測定される結晶化度が好ましくは30%以上であり、より好ましくは35%以上であり、さらに好ましくは40%以上である。結晶化度の上限は、例えば70%である。位相差フィルムの結晶化度がこのような範囲であれば、位相差フィルムを加熱した際に位相差フィルムが収縮せず、また、位相差や配向角などの光学特性が変化し難いという利点がある。
本発明の実施形態によれば、上記のように、極めて薄型でかつ所望の面内位相差を有し、さらに、屈曲性、耐クラック性および結晶化度のいずれにも優れる位相差フィルムが得られ得る。このような位相差フィルムは、例えば、折り曲げ可能および/または折りたたみ可能なEL表示装置等に好適に用いられ得る。
1つの実施形態においては、位相差フィルムは、λ/4板として機能する上記位相差フィルムと、λ/2板として機能する上記位相差フィルムとが積層された、積層位相差フィルムであり得る。積層位相差フィルムにおいては、λ/4板として機能する位相差フィルムの遅相軸と、λ/2板として機能する位相差フィルムの遅相軸とがなす角度が、好ましくは50°~80°であり、より好ましくは55°~75°であり、さらに好ましくは60°~70°である。
上記積層位相差フィルムは、好ましくはRe(450)<Re(550)<Re(650)の関係を満たす。すなわち、積層位相差フィルムは、位相差値が測定光の波長に応じて大きくなる逆波長分散特性を示す。積層位相差フィルムがこのような特性を有することにより、非常に優れた反射防止特性が実現され得る。
B.ポリエステル系樹脂
位相差フィルムは、上記のとおり、ポリエステル系樹脂の延伸樹脂フィルムから構成される。ポリエステル系樹脂は、カルボン酸成分とポリオール成分との縮合重合により得ることができる。
位相差フィルムは、上記のとおり、ポリエステル系樹脂の延伸樹脂フィルムから構成される。ポリエステル系樹脂は、カルボン酸成分とポリオール成分との縮合重合により得ることができる。
カルボン酸成分としては、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸が挙げられる。芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ベンジルマロン酸、1,4-ナフタール酸、ジフェニン酸、4,4′-オキシ安息香酸、2,5-ナフタレンジカルボン酸が挙げられる。脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタール酸、アジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、2,2-ジメチルグルタール酸、アゼライン酸、ゼバシン酸、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、チオジプロピオン酸、ジグリコール酸が挙げられる。脂環族ジカルボン酸としては、例えば、1,2-シクロヘキサンジカルボン酸、1,3-シクロペンタンジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、2,5-ノルボルナンジカルボン酸、アダマンタンジカルボン酸が挙げられる。カルボン酸成分は、エステル、塩化物、酸無水物のような誘導体であってもよく、例えば、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸ジメチル、2,6-ナフタレンジカルボン酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジメチルおよびテレフタル酸ジフェニルを含む。カルボン酸成分は、単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
ポリオール成分としては、代表的には二価アルコールが挙げられる。二価アルコールとしては、脂肪族ジオール、脂環族ジオール、芳香族ジオールが挙げられる。脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、2,4-ジメチル-2-エチルヘキサン-1,3-ジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール(ネオペンチルグリコール)、2-エチル-2-ブチル-1,3-プロパンジオール、2-エチル-2-イソブチル-1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2,2,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジオールが挙げられる。脂環族ジオールとしては、例えば、1,2-シクロヘキサンジメタノール、1,3-シクロヘキサンジメタノール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、スピログリコール、トリシクロデカンジメタノール、アダマンタンジオール、2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタンジオールが挙げられる。芳香族ジオールとしては、例えば、4,4′-チオジフェノール、4,4′-メチレンジフェノール、4,4′-(2-ノルボルニリデン)ジフェノール、4,4′-ジヒドロキシビフェノール、o-,m-およびp-ジヒドロキシベンゼン、4,4′-イソプロピリデンフェノール、4,4′-イソプロピリデンビス(2,6-ジクロロフェノール)2,5-ナフタレンジオールおよびp-キシレンジオールが挙げられる。ポリオール成分は、単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
上記ポリエステル系樹脂としては、好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)または変性ポリエチレンテレフタレートが用いられる。ポリエチレンテレフタレートと変性ポリエチレンテレフタレートとはブレンドして用いてもよい。
変性ポリエチレンテレフタレートとしては、例えば、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,3-プロパンジオールまたはイソフタル酸由来の構成単位を含む変性ポリエチレンテレフタレートが挙げられる。ポリオール成分におけるジエチレングリコールの割合は、好ましくは0モル%を超えて10モル%以下であり、より好ましくは0モル%を超えて3モル%以下である。ポリオール成分における1,4-ブタンジオールの割合は、好ましくは0モル%を超えて10モル%以下であり、より好ましくは0モル%を超えて3モル%以下である。ポリオール成分における1,3-プロパンジオールの割合は、好ましくは0モル%を超えて10モル%以下であり、より好ましくは0モル%を超えて3モル%以下である。カルボン酸成分におけるイソフタル酸の割合は、好ましくは0モル%を超えて10モル%以下であり、より好ましくは0モル%を超えて8モル%以下である。このような範囲であれば、良好な結晶性を有するポリエステルフィルムを得ることができる。なお、上記に記載のモル%は、ポリマー全繰り返し単位の合計に対するモル%である。
C.位相差フィルムの製造方法
本発明の実施形態による位相差フィルムの製造方法は、ポリエステル系樹脂フィルムを延伸処理することを含む。
本発明の実施形態による位相差フィルムの製造方法は、ポリエステル系樹脂フィルムを延伸処理することを含む。
C-1.樹脂フィルムの製造方法
樹脂フィルムは、例えば、B項に記載のポリエステル樹脂等の樹脂をフィルム成形することによって得られる。フィルムを形成する方法としては、任意の適切な成形加工法が採用され得る。具体例としては、圧縮成形法、トランスファー成形法、射出成形法、押出成形法、ブロー成形法、粉末成形法、FRP成形法、キャスト塗工法(例えば、流延法)、カレンダー成形法、熱プレス法等が挙げられる。中でも得られるフィルムの平滑性を高め、良好な光学的均一性を得ることができる押出成形法、又はキャスト塗工法が好ましい。キャスト塗工法では残存溶媒による問題が生じるおそれがあるため、特に好ましくは押出成形法、中でもTダイを用いた溶融押出成形法がフィルムの生産性や、後の延伸処理のし易さの観点から好ましい。成形条件は、使用される樹脂の組成や種類、位相差フィルムとして所望される特性等に応じて適宜設定され得る。
樹脂フィルムは、例えば、B項に記載のポリエステル樹脂等の樹脂をフィルム成形することによって得られる。フィルムを形成する方法としては、任意の適切な成形加工法が採用され得る。具体例としては、圧縮成形法、トランスファー成形法、射出成形法、押出成形法、ブロー成形法、粉末成形法、FRP成形法、キャスト塗工法(例えば、流延法)、カレンダー成形法、熱プレス法等が挙げられる。中でも得られるフィルムの平滑性を高め、良好な光学的均一性を得ることができる押出成形法、又はキャスト塗工法が好ましい。キャスト塗工法では残存溶媒による問題が生じるおそれがあるため、特に好ましくは押出成形法、中でもTダイを用いた溶融押出成形法がフィルムの生産性や、後の延伸処理のし易さの観点から好ましい。成形条件は、使用される樹脂の組成や種類、位相差フィルムとして所望される特性等に応じて適宜設定され得る。
C-2.λ/4板として機能する位相差フィルムの製造方法
C-1項で得られたポリエステル系樹脂フィルムを、搬送方向(MD方向)に延伸することで、MD方向に分子配向を有する延伸樹脂フィルムが得られ得る。すなわち、MD方向(長尺方向)と実質的に平行な方向に遅相軸を有する位相差フィルムが得られ得る。延伸方法としては、延伸樹脂フィルムが、MD方向に分子配向を有することができる限り、任意の適切な方法が採用され得る。例えば、一軸延伸または二軸延伸が挙げられる。一軸延伸の延伸倍率は、好ましくは1.0倍をこえて4.0倍以下であり、より好ましくは2.0倍~3.5倍である。二軸延伸は、同時二軸延伸であってもよく、逐次二軸延伸であってもよい。長手方向の延伸倍率は、好ましくは1.0倍をこえて4.0倍以下であり、より好ましくは2.0倍~3.5倍である。幅方向の延伸倍率は、好ましくは1.0倍~4.0倍であり、より好ましくは2.0倍~3.5倍である。
C-1項で得られたポリエステル系樹脂フィルムを、搬送方向(MD方向)に延伸することで、MD方向に分子配向を有する延伸樹脂フィルムが得られ得る。すなわち、MD方向(長尺方向)と実質的に平行な方向に遅相軸を有する位相差フィルムが得られ得る。延伸方法としては、延伸樹脂フィルムが、MD方向に分子配向を有することができる限り、任意の適切な方法が採用され得る。例えば、一軸延伸または二軸延伸が挙げられる。一軸延伸の延伸倍率は、好ましくは1.0倍をこえて4.0倍以下であり、より好ましくは2.0倍~3.5倍である。二軸延伸は、同時二軸延伸であってもよく、逐次二軸延伸であってもよい。長手方向の延伸倍率は、好ましくは1.0倍をこえて4.0倍以下であり、より好ましくは2.0倍~3.5倍である。幅方向の延伸倍率は、好ましくは1.0倍~4.0倍であり、より好ましくは2.0倍~3.5倍である。
上記樹脂フィルムの延伸温度は、好ましくはTg-30℃~Tg+30℃であり、より好ましくはTg-15℃~Tg+15℃であり、さらに好ましくはTg-10℃~Tg+10℃である。なお、Tgは、フィルムの構成材料のガラス転移温度である。
λ/4板として機能する位相差フィルムは、上記延伸樹脂フィルムをさらに斜め延伸することまたはTD方向(幅方向)に延伸することにより作製される。好ましくは、斜め延伸により作製される。斜め延伸は、MD方向と得られる位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が、好ましくは5°~20°、より好ましくは10°~15°、さらに好ましくは約12.5°となるように行われ得る。このような角度で延伸樹脂フィルムをさらに斜め延伸することにより、極めて薄肉であり、λ/4板として機能する位相差フィルムが得られ得る。斜め延伸は、例えば、テンター延伸機を用いて、フィルムの幅方向端部を把持する左右のクリップの送り速度を変化することにより行われ得る。左右のクリップの送り速度の差を調整することにより、遅相軸の方向(配向角)を制御することができる。
上記斜め延伸の倍率は、好ましくは1.1倍~3.0倍であり、より好ましくは1.3倍~2.8倍であり、さらに好ましくは1.5倍~2.5倍である。
上記樹脂フィルムの斜め延伸時の温度は、好ましくはTg-30℃~Tg+30℃であり、より好ましくはTg-15℃~Tg+15℃であり、さらに好ましくはTg-10℃~Tg+10℃である。このような温度で延伸することにより、本発明において適切な特性を有する位相差フィルムが得られ得る。
斜め延伸に用いる延伸機としては、例えば、横および/または縦方向に、左右異なる速度の送り力もしくは引張り力または引き取り力を付加し得るテンター式延伸機が挙げられる。テンター式延伸機には、横一軸延伸機、同時二軸延伸機等がある。長尺状の樹脂フィルムを連続的に斜め延伸し得る限り、任意の適切な延伸機が用いられ得る。
C-3.λ/2板として機能する位相差フィルムの製造方法
C-1項で得られたポリエステル系樹脂フィルムを、MD方向と直交する幅方向(TD方向)に延伸することで、TD方向に分子配向を有する延伸樹脂フィルムが得られ得る。すなわち、MD方向(長尺方向)と実質的に直交する方向に遅相軸を有する位相差フィルムが得られ得る。延伸方法としては、延伸樹脂フィルムが、TD方向に分子配向を有することができる限り、任意の適切な方法が採用され得る。例えば、一軸延伸または二軸延伸が挙げられる。一軸延伸の延伸倍率は、好ましくは1.0倍をこえて4.0倍以下であり、より好ましくは2.0倍~3.5倍である。二軸延伸は、同時二軸延伸であってもよく、逐次二軸延伸であってもよい。長手方向の延伸倍率は、好ましくは1.0倍をこえて4.0倍以下であり、より好ましくは2.0倍~3.5倍である。幅方向の延伸倍率は、好ましくは1.0倍~4.0倍であり、より好ましくは2.0倍~3.5倍である。
C-1項で得られたポリエステル系樹脂フィルムを、MD方向と直交する幅方向(TD方向)に延伸することで、TD方向に分子配向を有する延伸樹脂フィルムが得られ得る。すなわち、MD方向(長尺方向)と実質的に直交する方向に遅相軸を有する位相差フィルムが得られ得る。延伸方法としては、延伸樹脂フィルムが、TD方向に分子配向を有することができる限り、任意の適切な方法が採用され得る。例えば、一軸延伸または二軸延伸が挙げられる。一軸延伸の延伸倍率は、好ましくは1.0倍をこえて4.0倍以下であり、より好ましくは2.0倍~3.5倍である。二軸延伸は、同時二軸延伸であってもよく、逐次二軸延伸であってもよい。長手方向の延伸倍率は、好ましくは1.0倍をこえて4.0倍以下であり、より好ましくは2.0倍~3.5倍である。幅方向の延伸倍率は、好ましくは1.0倍~4.0倍であり、より好ましくは2.0倍~3.5倍である。
上記樹脂フィルムの延伸温度は、好ましくはTg-30℃~Tg+30℃であり、より好ましくはTg-15℃~Tg+15℃であり、さらに好ましくはTg-10℃~Tg+10℃である。
λ/2板として機能する位相差フィルムは、上記延伸樹脂フィルムをさらに斜め延伸することまたはMD方向(搬送方向)に延伸することにより作製される。好ましくは、斜め延伸により作製される。斜め延伸はMD方向と得られる位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が、好ましくは70°~85°、より好ましくは75°~80°、さらに好ましくは約77.5°となるように行われ得る。このような角度で延伸樹脂フィルムをさらに斜め延伸することにより、極めて薄肉であり、λ/2板として機能する位相差フィルムが得られ得る。斜め延伸は、λ/4板として機能する上記位相差フィルムと同様に、例えば、テンター延伸機を用いて、フィルムの幅方向端部を把持する左右のクリップの送り速度を変化することにより行われ得る。左右のクリップの送り速度の差を調整することにより、遅相軸の方向(配向角)を制御することができる。
上記斜め延伸の倍率は、好ましくは1.1倍~3.0倍であり、より好ましくは1.3倍~2.8倍であり、さらに好ましくは1.5倍~2.5倍である。
上記樹脂フィルムの斜め延伸時の温度は、好ましくはTg-30℃~Tg+30℃であり、より好ましくはTg-15℃~Tg+15℃であり、さらに好ましくはTg-10℃~Tg+10℃である。このような温度で延伸することにより、本発明において適切な特性を有する位相差フィルムが得られ得る。
C-4.積層位相差フィルムの製造方法
積層位相差フィルムは、C-2項で得られたλ/4板として機能する位相差フィルムと、C-3項で得られたλ/2板として機能する位相差フィルムとを積層して得ることができる。具体的には、いわゆるロールトゥロールを利用して、λ/4板として機能する位相差フィルムの遅相軸と、λ/2板として機能する位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が、好ましくは50°~80°、より好ましくは55°~75°、さらに好ましくは60°~70°となるように行われ得る。なお、ロールトゥロールとは、長尺のフィルム同士をロール搬送しながら、その長尺方向を揃えて連続的に貼り合わせる方法をいう。
積層位相差フィルムは、C-2項で得られたλ/4板として機能する位相差フィルムと、C-3項で得られたλ/2板として機能する位相差フィルムとを積層して得ることができる。具体的には、いわゆるロールトゥロールを利用して、λ/4板として機能する位相差フィルムの遅相軸と、λ/2板として機能する位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が、好ましくは50°~80°、より好ましくは55°~75°、さらに好ましくは60°~70°となるように行われ得る。なお、ロールトゥロールとは、長尺のフィルム同士をロール搬送しながら、その長尺方向を揃えて連続的に貼り合わせる方法をいう。
D.位相差層付偏光板
上記A項~C項に記載の位相差フィルムは、他の光学フィルムおよび/または光学部材との積層体として提供され得る。1つの実施形態においては、位相差フィルムは、偏光子との積層体(代表的には、位相差層付偏光板)として提供され得る。したがって、本発明は、上記位相差フィルムを有する位相差層付偏光板を包含する。本発明の実施形態による位相差層付偏光板は、偏光子と上記位相差フィルムとを備える。位相差フィルムにおいて、偏光板の偏光子の吸収軸と位相差フィルムの遅相軸とのなす角度は、用途および目的に応じて適切に設定され得る。1つの実施形態においては、上記角度はほぼ直交である。別の実施形態においては、上記角度はほぼ平行である。さらに、別の実施形態においては、上記角度は、好ましくは35°~55°であり、より好ましくは40°~50°であり、さらに好ましくは42°~48°であり、特に好ましくは約45°である。
上記A項~C項に記載の位相差フィルムは、他の光学フィルムおよび/または光学部材との積層体として提供され得る。1つの実施形態においては、位相差フィルムは、偏光子との積層体(代表的には、位相差層付偏光板)として提供され得る。したがって、本発明は、上記位相差フィルムを有する位相差層付偏光板を包含する。本発明の実施形態による位相差層付偏光板は、偏光子と上記位相差フィルムとを備える。位相差フィルムにおいて、偏光板の偏光子の吸収軸と位相差フィルムの遅相軸とのなす角度は、用途および目的に応じて適切に設定され得る。1つの実施形態においては、上記角度はほぼ直交である。別の実施形態においては、上記角度はほぼ平行である。さらに、別の実施形態においては、上記角度は、好ましくは35°~55°であり、より好ましくは40°~50°であり、さらに好ましくは42°~48°であり、特に好ましくは約45°である。
1つの実施形態においては、上記位相差層付偏光板を構成する位相差フィルムは、λ/2板として機能する位相差フィルムであり得る。この場合、偏光子の吸収軸と積層位相差フィルムの遅相軸とのなす角度は、好ましくはほぼ直交である。別の実施形態においては、当該角度は、好ましくはほぼ平行である。
1つの実施形態においては、上記位相差層付偏光板を構成する位相差フィルムは、λ/4板として機能する位相差フィルムであり得る。この場合、偏光子の吸収軸と積層位相差フィルムの遅相軸とのなす角度は、好ましくは35°~55°であり、より好ましくは40°~50°であり、さらに好ましくは42°~48°であり、特に好ましくは約45°である。この位相差層付偏光板は、上記位相差層と上記偏光子とをロールトゥロールにより積層して形成してもよい。あるいは、この位相差層付偏光板は、位相差フィルムを裁断して打ち抜き、偏光子と貼り合わせることにより形成してもよい。
1つの実施形態においては、上記位相差層付偏光板は、偏光子と、λ/4板として機能する上記位相差フィルムと、λ/2位相差板として機能する上記位相差フィルムとをこの順に含む。偏光子の吸収軸と、λ/4板として機能する位相差フィルムの遅相軸とのなす角度は、好ましくは5°~20°であり、より好ましくは10°~15°であり、さらに好ましくは約12.5°である。さらに、偏光子の吸収軸と、λ/2板として機能する位相差フィルムの遅相軸とのなす角度は、好ましくは70°~85°であり、より好ましくは75°~80°であり、さらに好ましくは約77.5°である。この位相差層付偏光板は、上記位相差層と上記偏光子とをロールトゥロールにより積層して得ることができるため、生産性が向上する。
上記位相差層付偏光板においては、偏光子の少なくとも片側に保護層が配置されていてもよい。
偏光子としては、任意の適切な偏光子が採用され得る。例えば、偏光子を形成する樹脂フィルムは、単層の樹脂フィルムであってもよく、二層以上の積層体であってもよい。
単層の樹脂フィルムから構成される偏光子の具体例としては、ポリビニルアルコール(PVA)系フィルム、部分ホルマール化PVA系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質による染色処理および延伸処理が施されたもの、PVAの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等が挙げられる。好ましくは、光学特性に優れることから、PVA系フィルムをヨウ素で染色し一軸延伸して得られた偏光子が用いられる。
上記ヨウ素による染色は、例えば、PVA系フィルムをヨウ素水溶液に浸漬することにより行われる。上記一軸延伸の延伸倍率は、好ましくは3~7倍である。延伸は、染色処理後に行ってもよいし、染色しながら行ってもよい。また、延伸してから染色してもよい。必要に応じて、PVA系フィルムに、膨潤処理、架橋処理、洗浄処理、乾燥処理等が施される。例えば、染色の前にPVA系フィルムを水に浸漬して水洗することで、PVA系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるだけでなく、PVA系フィルムを膨潤させて染色ムラなどを防止することができる。
積層体を用いて得られる偏光子の具体例としては、樹脂基材と当該樹脂基材に積層されたPVA系樹脂層(PVA系樹脂フィルム)との積層体、あるいは、樹脂基材と当該樹脂基材に塗布形成されたPVA系樹脂層との積層体を用いて得られる偏光子が挙げられる。このような偏光子の製造方法の詳細は、例えば、特開2012-73580号公報に記載されている。当該特許文献の記載は、本明細書に参考として援用される。当該公報は、その全体の記載が本明細書に参考として援用される。
1つの実施形態においては、偏光子の厚みは、好ましくは1μm~25μmであり、より好ましくは3μm~10μmであり、さらに好ましくは3μm~8μmである。偏光子の厚みがこのような範囲であれば、加熱時のカールを良好に抑制することができ、および、良好な加熱時の外観耐久性が得られる。
保護層は、偏光子を保護するフィルムとして使用できる任意の適切な保護フィルムで形成される。当該保護フィルムの主成分となる材料の具体例としては、トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロース系樹脂や、ポリエステル系、ポリビニルアルコール系、ポリカーボネート系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリエーテルスルホン系、ポリスルホン系、ポリスチレン系、ポリノルボルネン系、ポリオレフィン系、(メタ)アクリル系、アセテート系等の透明樹脂等が挙げられる。また、(メタ)アクリル系、ウレタン系、(メタ)アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型樹脂または紫外線硬化型樹脂等も挙げられる。この他にも、例えば、シロキサン系ポリマー等のガラス質系ポリマーも挙げられる。また、特開2001-343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルムも使用できる。このフィルムの材料としては、例えば、側鎖に置換または非置換のイミド基を有する熱可塑性樹脂と、側鎖に置換または非置換のフェニル基ならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物が使用でき、例えば、イソブテンとN-メチルマレイミドからなる交互共重合体と、アクリロニトリル・スチレン共重合体とを有する樹脂組成物が挙げられる。当該ポリマーフィルムは、例えば、上記樹脂組成物の押出成形物であり得る。
保護層の厚みは、好ましくは10μm~100μmである。保護層は、接着層(具体的には、接着剤層、粘着剤層)を介して偏光子に積層されていてもよく、偏光子に密着(接着層を介さずに)積層されていてもよい。必要に応じて、位相差層付偏光板の最表面に配置される保護層には、ハードコート層、防眩層および反射防止層などの表面処理層が形成され得る。
E.画像表示装置
上記A項からC項に記載の位相差フィルムおよびD項に記載の位相差層付偏光板は、画像表示装置に用いられ得る。したがって、本発明の実施形態においては、そのような光学積層体を用いた画像表示装置も包含する。画像表示装置の代表例としては、液晶表示装置、有機EL表示装置が挙げられる。本発明の実施形態による画像表示装置は、上記A項からC項に記載の位相差フィルムおよびD項に記載の位相差層付偏光板を備える。
上記A項からC項に記載の位相差フィルムおよびD項に記載の位相差層付偏光板は、画像表示装置に用いられ得る。したがって、本発明の実施形態においては、そのような光学積層体を用いた画像表示装置も包含する。画像表示装置の代表例としては、液晶表示装置、有機EL表示装置が挙げられる。本発明の実施形態による画像表示装置は、上記A項からC項に記載の位相差フィルムおよびD項に記載の位相差層付偏光板を備える。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。なお、各特性の測定方法および評価方法は以下の通りである。
(1)面内位相差
実施例および比較例で得られた位相差フィルムを長さ4cmおよび幅4cmに切り出し、測定試料とした。当該測定試料について、Axometrics社製、製品名「Axoscan」を用いて面内位相差Re(450)、Re(550)およびRe(650)を測定した。
(2)厚み
10μm以下の厚みは、干渉膜厚計(大塚電子社製、製品名「MCPD-9800」)を用いて測定した。10μmを超える厚みは、デジタルマイクロメーター(アンリツ社製、製品名「KC-351C」)を用いて測定した。
(3)MIT回数
MIT試験は、JIS P 8115に準拠して行った。具体的には、実施例および比較例で得られた位相差フィルムを長さ15cmおよび幅1.5cmに切り出し、測定試料とした。測定試料をMIT耐折疲労試験機BE-202型(テスター産業(株)製)に取り付け(荷重1.0kgf、クランプのR:0.38mm)、試験速度90cpmおよび折り曲げ角度90°で繰り返し折り曲げを行い、測定試料が破断した時の折り曲げ回数を試験値とした。経験値が1000回以上のものを良、1000回未満のものを不良とした。
(4)耐クラック性(突刺強度)
実施例および比較例で得られた位相差フィルムについて、ニードルを装着した圧縮試験機(カトーテック社製、製品名「NDG5」、ニードル貫通力測定仕様)に載置し、室温(23℃±3℃)環境下、突き刺し速度0.33cm/秒で突き刺し、フィルムが割れたときの強度を突き刺し強度とした。評価値は試料片10個の突き刺し強度を測定し、その平均値を用いた。なお、ニードルは、先端径1mmφ、0.5Rのものを用いた。測定する位相差フィルムについては、直径11mmの円形の開口部を有する治具をフィルム両面から固定し、開口部の中央部に突き刺し試験を行った。突刺強度が40g以上のものを良、40g未満のものを不良とした。
(5)結晶化度
実施例および比較例で得られた位相差フィルムについて、二次元検出器搭載X線回折装置(Bruker AXS社製、D8 DISCOVER with GADDS)を用いてX線回折測定を行い、散乱プロファイルを得た。得られた散乱プロファイルをフィッティングにより結晶性回折線と非晶ハローピークに分離した。得られた各ピークの積分強度より結晶化度Xcを下記式(1)より求めた。結晶化度が30%以上のものを良、30%未満のものを不良とした。
Xc=Ic/(Ic+Ia)×100…式(1)Xc=Ic/(Ic+Ia)×100・・・式(1)
Ic=結晶性散乱強度
Ia=非晶性散乱強度
(1)面内位相差
実施例および比較例で得られた位相差フィルムを長さ4cmおよび幅4cmに切り出し、測定試料とした。当該測定試料について、Axometrics社製、製品名「Axoscan」を用いて面内位相差Re(450)、Re(550)およびRe(650)を測定した。
(2)厚み
10μm以下の厚みは、干渉膜厚計(大塚電子社製、製品名「MCPD-9800」)を用いて測定した。10μmを超える厚みは、デジタルマイクロメーター(アンリツ社製、製品名「KC-351C」)を用いて測定した。
(3)MIT回数
MIT試験は、JIS P 8115に準拠して行った。具体的には、実施例および比較例で得られた位相差フィルムを長さ15cmおよび幅1.5cmに切り出し、測定試料とした。測定試料をMIT耐折疲労試験機BE-202型(テスター産業(株)製)に取り付け(荷重1.0kgf、クランプのR:0.38mm)、試験速度90cpmおよび折り曲げ角度90°で繰り返し折り曲げを行い、測定試料が破断した時の折り曲げ回数を試験値とした。経験値が1000回以上のものを良、1000回未満のものを不良とした。
(4)耐クラック性(突刺強度)
実施例および比較例で得られた位相差フィルムについて、ニードルを装着した圧縮試験機(カトーテック社製、製品名「NDG5」、ニードル貫通力測定仕様)に載置し、室温(23℃±3℃)環境下、突き刺し速度0.33cm/秒で突き刺し、フィルムが割れたときの強度を突き刺し強度とした。評価値は試料片10個の突き刺し強度を測定し、その平均値を用いた。なお、ニードルは、先端径1mmφ、0.5Rのものを用いた。測定する位相差フィルムについては、直径11mmの円形の開口部を有する治具をフィルム両面から固定し、開口部の中央部に突き刺し試験を行った。突刺強度が40g以上のものを良、40g未満のものを不良とした。
(5)結晶化度
実施例および比較例で得られた位相差フィルムについて、二次元検出器搭載X線回折装置(Bruker AXS社製、D8 DISCOVER with GADDS)を用いてX線回折測定を行い、散乱プロファイルを得た。得られた散乱プロファイルをフィッティングにより結晶性回折線と非晶ハローピークに分離した。得られた各ピークの積分強度より結晶化度Xcを下記式(1)より求めた。結晶化度が30%以上のものを良、30%未満のものを不良とした。
Xc=Ic/(Ic+Ia)×100…式(1)Xc=Ic/(Ic+Ia)×100・・・式(1)
Ic=結晶性散乱強度
Ia=非晶性散乱強度
[実施例1]
ポリエステル系樹脂として、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂(ベルポリエステルプロダクツ社製、商品名「EFG6C」)を用いた。該PET樹脂を、溶融押出成形に供してPET樹脂フィルムを得た(厚み30μm)。得られたPET樹脂フィルムを、縦延伸することで、MD方向に分子配向を有するPET延伸樹脂フィルムを得た。樹脂フィルムの延伸倍率はMD方向に2.5倍であり、樹脂フィルムの延伸温度は90℃であった。次いで、得られたPET延伸樹脂フィルムを、斜め延伸に供した。斜め延伸の倍率は、2.0倍とした。MD方向と、PET延伸樹脂フィルムの遅相軸とのなす角度は12.5°であり、斜め延伸時の温度は90℃であった。得られた位相差フィルムのRe(550)は144nmであり、厚みは4μmであった。得られた位相差フィルムを上記(3)~(5)の評価に供した。結果を表1に示す。
ポリエステル系樹脂として、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂(ベルポリエステルプロダクツ社製、商品名「EFG6C」)を用いた。該PET樹脂を、溶融押出成形に供してPET樹脂フィルムを得た(厚み30μm)。得られたPET樹脂フィルムを、縦延伸することで、MD方向に分子配向を有するPET延伸樹脂フィルムを得た。樹脂フィルムの延伸倍率はMD方向に2.5倍であり、樹脂フィルムの延伸温度は90℃であった。次いで、得られたPET延伸樹脂フィルムを、斜め延伸に供した。斜め延伸の倍率は、2.0倍とした。MD方向と、PET延伸樹脂フィルムの遅相軸とのなす角度は12.5°であり、斜め延伸時の温度は90℃であった。得られた位相差フィルムのRe(550)は144nmであり、厚みは4μmであった。得られた位相差フィルムを上記(3)~(5)の評価に供した。結果を表1に示す。
[実施例2]
ポリエステル系樹脂として、変性ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂(ベルポリエステルプロダクツ社製、商品名「PIFG5」、イソフタル酸変性量5.0mol%(ポリマー全繰り返し単位の合計に対するmol数))を用いた。該PET樹脂を、溶融押出成形に供してPET樹脂フィルムを得た(厚み30μm)。得られたPET樹脂フィルムを横延伸することで、TD方向に分子配向を有するPET延伸樹脂フィルムを得た。樹脂フィルムの延伸倍率はTD方向に2.5倍であり、樹脂フィルムの延伸温度は90℃であった。次いで、得られた変性PET延伸樹脂フィルムを、斜め方向に供した。斜め延伸の倍率は、2.2倍とした。TD方向と、PET延伸樹脂フィルムの遅相軸とのなす角度は12.5°であり、斜め延伸時の温度は90℃であった。得られた位相差フィルムのRe(550)は263nmであり、厚みは4μmであった。得られた位相差フィルムを実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
ポリエステル系樹脂として、変性ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂(ベルポリエステルプロダクツ社製、商品名「PIFG5」、イソフタル酸変性量5.0mol%(ポリマー全繰り返し単位の合計に対するmol数))を用いた。該PET樹脂を、溶融押出成形に供してPET樹脂フィルムを得た(厚み30μm)。得られたPET樹脂フィルムを横延伸することで、TD方向に分子配向を有するPET延伸樹脂フィルムを得た。樹脂フィルムの延伸倍率はTD方向に2.5倍であり、樹脂フィルムの延伸温度は90℃であった。次いで、得られた変性PET延伸樹脂フィルムを、斜め方向に供した。斜め延伸の倍率は、2.2倍とした。TD方向と、PET延伸樹脂フィルムの遅相軸とのなす角度は12.5°であり、斜め延伸時の温度は90℃であった。得られた位相差フィルムのRe(550)は263nmであり、厚みは4μmであった。得られた位相差フィルムを実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
[比較例1]
樹脂フィルムとして、シクロオレフィン系樹脂フィルム(日本ゼオン社製、商品名「ZT-12」、Re(550):270nm、厚み:35μm)を用いて、実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
樹脂フィルムとして、シクロオレフィン系樹脂フィルム(日本ゼオン社製、商品名「ZT-12」、Re(550):270nm、厚み:35μm)を用いて、実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
[比較例2]
ネマチック液晶相を示す重合性液晶(BASF社製:商品名「Paliocolor LC242」、下記式で表される)10gと、当該重合性液晶化合物に対する光重合開始剤(BASF社製:商品名「イルガキュア907」)3gとを、トルエン40gに溶解して、液晶組成物(塗工液)を調製した。
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム表面に、上記液晶塗工液をバーコーターにより塗工し、90℃で2分間加熱乾燥することによって液晶層を形成した。形成された液晶層に、メタルハライドランプを用いて1mJ/cm2の光を照射し、当該液晶層を硬化させることによって、PETフィルム上に液晶固化層を形成した。液晶固化層をPETフィルムから剥離し、位相差フィルムを得た。得られた位相差フィルムのRe(550)は260nmであり、厚みは1μmであった。得られた位相差フィルムを実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
ネマチック液晶相を示す重合性液晶(BASF社製:商品名「Paliocolor LC242」、下記式で表される)10gと、当該重合性液晶化合物に対する光重合開始剤(BASF社製:商品名「イルガキュア907」)3gとを、トルエン40gに溶解して、液晶組成物(塗工液)を調製した。
[比較例3]
ポリエステル系樹脂フィルムとして、変性ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂(ベルポリエステルプロダクツ社製、商品名「PIFG5」、イソフタル酸変性量5.0mol%(ポリマー全繰り返し単位の合計に対するmol数))を用いたこと以外は実施例1と同様にして、位相差フィルムを得た。得られた位相差フィルムのRe(550)は144nmであり、厚みは30μmであった。得られた位相差フィルムを実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
ポリエステル系樹脂フィルムとして、変性ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂(ベルポリエステルプロダクツ社製、商品名「PIFG5」、イソフタル酸変性量5.0mol%(ポリマー全繰り返し単位の合計に対するmol数))を用いたこと以外は実施例1と同様にして、位相差フィルムを得た。得られた位相差フィルムのRe(550)は144nmであり、厚みは30μmであった。得られた位相差フィルムを実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
[参考例1]
溶融押出成形により得られた、厚み200μmのPET樹脂フィルムを用いたこと以外は実施例1と同様にして、位相差フィルムを得た。得られた位相差フィルムのRe(550)は828nmであり、厚みは35μmであった。得られた位相差フィルムを実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
溶融押出成形により得られた、厚み200μmのPET樹脂フィルムを用いたこと以外は実施例1と同様にして、位相差フィルムを得た。得られた位相差フィルムのRe(550)は828nmであり、厚みは35μmであった。得られた位相差フィルムを実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。
表1から明らかなように、本発明の実施例における位相差フィルムは、特定のポリエステル系樹脂を特定の延伸方法および延伸条件で延伸することにより、極めて薄肉であり、かつ、屈曲性、耐クラック性および結晶化度のすべてにおいて優れた位相差フィルムが得られることがわかる(実施例と比較例との比較)。さらに、特定の厚みのポリエステル系樹脂フィルムを延伸することにより、位相差フィルムの所望の面内位相差および厚みを満足し、さらに、屈曲性、耐クラック性および結晶化度に優れた位相差フィルムが実現されることがわかる(実施例と参考例との比較)。
本発明の実施形態による位相差フィルム、積層位相差フィルムおよび位相差層付偏光板は、画像表示装置に好適に用いられる。
Claims (18)
- ポリエステル系樹脂の延伸樹脂フィルムから構成され、面内位相差値Re(550)が70nm~400nmである、位相差フィルム。
- MIT回数が1000回以上である、請求項1に記載の位相差フィルム。
- 突刺強度が40g~1800gである、請求項1または2に記載の位相差フィルム。
- 厚みが20μm以下である、請求項1から3のいずれかに記載の位相差フィルム。
- 結晶化度が30%以上である、請求項1から4のいずれかに記載の位相差フィルム。
- 面内位相差値Re(550)が100nm~200nmである、請求項1から5のいずれかに記載の位相差フィルム。
- 長尺状であり、前記位相差フィルムの長尺方向と遅相軸とのなす角度が5°~20°である、請求項6に記載の位相差フィルム。
- 面内位相差値Re(550)が220nm~320nmである、請求項1から5のいずれかに記載の位相差フィルム。
- 長尺状であり、前記位相差フィルムの長尺方向と遅相軸とのなす角度が70°~85°である、請求項8に記載の位相差フィルム。
- 請求項6または7に記載の位相差フィルムと、請求項8または9に記載の位相差フィルムとが積層されている、積層位相差フィルム。
- 請求項6または7に記載の位相差フィルムの遅相軸と、請求項8または9に記載の位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が50°~80°である、請求項10に記載の積層位相差フィルム。
- Re(450)<Re(550)<Re(650)の関係を満たす、請求項10または11に記載の積層位相差フィルム。
- 偏光子と、請求項1から5のいずれかに記載の位相差フィルムとを含み、
該偏光子の吸収軸と該位相差フィルムの遅相軸とのなす角度がほぼ直交である、
位相差層付偏光板。 - 偏光子と、請求項1から5のいずれかに記載の位相差フィルムとを含み、
該偏光子の吸収軸と該位相差フィルムの遅相軸とのなす角度がほぼ平行である、
位相差層付偏光板。 - 偏光子と、請求項1から5のいずれかに記載の位相差フィルムとを含み、
該偏光子の吸収軸と該位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が35°~55°である、
位相差層付偏光板。 - 偏光子と、請求項6または7に記載の位相差フィルムとを含み、
該偏光子の吸収軸と該位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が35°~55°である、
位相差層付偏光板。 - 偏光子と、請求項6または7に記載の位相差フィルムと、請求項8または9に記載の位相差フィルムとをこの順に含み、
該偏光子の吸収軸と請求項6または7に記載の位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が5°~20°であり、
該偏光子の吸収軸と請求項8または9に記載の位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が70°~85°である、
位相差層付偏光板。 - 請求項13から17のいずれかに記載の位相差層付偏光板を含む、画像表示装置。
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