JP2022037769A - デジタルピッキングシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】物品のピッキングを間違いなくかつ迅速に行う手段を提供すること。【解決手段】ヒトの生得的な認知機能である、複数の認知対象が存在する状況下で、その中の1つが他と異なる認知的特性を有する場合に、不可避的に、すなわち人間の意志による制御が及ばない形で対象が認知される認知心理学的現象に着目したポップアウト機能を発現させる制御部のもと、載置棚10の脇にピッキング対象物の商品や数量などの情報をディスプレイする表示器20を備え、載置棚10の枠に沿って設置された物品搬送用コンベア50の上には物品収容コンテナ52が移動可能とし、点灯している表示器20に対応する物品をピッキングして物品収容コンテナ52に投入し、ピッキングが終了した場合には、表示器20のリセット手段24によって物品ピッキングの終了確認操作がなされ、前記表示器はピッカーにポップアウトを生じさせる特性を有するディスプレイ機能を用いる。【選択図】図1A

Description

本願は、たとえば倉庫内に収納されている物品を取り出して配送先ごとに集荷するデジタルピッキングシステムに係り、特に、物品を種類ごとに収容している各載置棚から要求された物品を取り出す作業、すなわちピッキングを行うためのデジタルピッキングシステムに関する。
これまでの摘み取り型のピッキングシステムでは、複数設けられた仕分用の載置棚の前面の枠体に沿って物品搬送用コンベアが設置され、物品搬送用コンベアの上には行先毎に多数揃えられた物品収容コンテナが搬送されていた。
従来、それもかなり前のピッキングシステムは、流れてくる搬送箱やピッキング棚の前などに紙ベースでピッキング対象物が書かれたシートをもとにピッキングをしていた。この場合、物品収容コンテナには、物品搬送用コンベアにより搬送される直前の空容器内に収容すべき物品のピッキングの種類と数量等のピッキング対象物が記載されたたとえばメモ用紙が収容される。このメモ用紙に書かれたピッキング指示情報を作業員が読み取り、載置棚の枠体内の間口に収容されている物品を当該指示情報にしたがって取り出し、物品収容コンテナに物品を投入する、という思想である。
別の手段として種まき型のシステムも用いられており、物品搬送用コンベアの替わりに、行先毎に多数揃えられた複数のカゴを載せた台車を、複数設けられた仕分用の載置棚の枠体に沿って移動させて集荷するシステムもある。この場合、各カゴの中には、物品のピッキングの種類と数量が記載されたメモ用紙が収容され、このメモ用紙に書かれたピッキングの種類/数量に係る情報を作業員が読み取り、載置棚の枠体の間口に収容されている物品を当該情報にしたがって取り出し、各カゴに物品を投入する。
例えば、特許文献1に記載される技術思想では、ピッキングゾーンにおいて、物品ラックの物品が人力によってバケットにピッキングされ、バケット内に混載された状態で自動倉庫の仕分けステーションへ搬送される。
ピッキングの確実性及び迅速性を上げる手段として、特許文献2には摘み取り型のシステムにおいて、表示器を用いてピッキング対象物及び数量をピッキング作業者(ピッカー)に対して指示する方式が開示されている。
国際公開第2012/165070号 特開2020-70173
「視覚情報処理の基礎過程」、https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/?action=repository_action_common_download
従来は、流れてくる物品搬送用コンベアや載置棚の前などに紙ベースでピッキング対象物が書かれた指示書をもとにピッキングがなされていた(第1段階)。指示書には複数のピッキング対象物が記載されているため、間違えて投入してしまうことがあるうえ、指示書の物理的処理が必要なために素早さに欠けていた。一方、ピッキング表示器を用いてピッカーに指示を与える方法も開示されていた。ピッキングで最も重要なことは、ピッキング対象物を間違いなく、かつ素早く集品コンテナに投入することである。ピッキング表示器によるピッキング指示はこの目標に近づいたが、さらなる改善が必要とされる。というのは、人間である物理的制約上、疲労の蓄積や単調作業の繰り返し、体調不良等により、人間は正常時では問題なく行うことができる作業でも容易に誤ってしまう可能性があるからである。
次に、第2段階として、ピッキング棚に表示器やスイッチなどを設ける(初期のデジタル式ピッキングシステム)という技術思想が出現した。すなわち、ピッキング棚の商品間口の棚板の表面などに数字や、押し釦などを設ける方法で対象物をピッキングする方法や、ピッキング棚の脇にピッキング対象物の商品や数量などの情報をディスプレイで表示する方法である。この方法であれば、ピッキング対象物を必要最小限の視線移動でとらえられることから、一定の限度において、ピッキングミスが減り、作業者の負担も軽くなった。
次に、第3段階として、搬送ラインの搬送箱にピッキング対象物を投入するところの視線移動を最小限にする工夫(たとえば追跡型ガイドランプ方式)が考案された。すなわち、デジタル式ピッキングシステムにおいて、搬送ラインで投入箱の開口部の近くに帯状かつ狭い間隔でランプの帯を設けることとし、搬送ライン上をピッキング対象物を投入する投入箱が搬送されると、その搬送に合わせて箱の開口部近くのランプが箱の横幅分だけ点灯し、その点灯が箱の移動にしたがって順次切り替え点灯される、というものである。
次に、第4段階として、上記のピッキング棚のピッキング対象間口のみ、上記の搬送ラインの投入対象箱のみ表示することで、さらにピッキング時や投入時の視線移動を少なくしてミスを減らし作業者の負担を軽くする工夫(プロジェクター方式)がなされた。第2、第3段階の場合、デジタル式ピッキングシステムは、棚にランプ、数字表示器、押し釦などの表示器のシステムを棚の間口分も設けなければならない。また、第3段階のガイドランプは、横並びになる全ての棚の幅の合計分に何十メートルも帯状に設けなければならない。そうすると、これらの電気的な表示器のシステムが棚や搬送ライン全面に展開されることになり、作業者からみると、常にどの表示器がピックアップされるのか気が気でなくなり落ち着かないこととなる。そこで、これらの機械的、電気的表示器の代わりに、棚の枠の表面であったり、搬送ラインの帯状の枠などを利用し、そこにプロジェクションマッピングで必要に応じて表示するという技術思想が第4段階である。こうすることで、作業者は常に視界に入ってきた電気的、機械的な表示器を気にする必要がなくなり、無駄な視線移動が減り、負担が一層軽減されることになった。また、こうすることで、第2、第3段階の場合に必要であった大規模な電気的、機械的システムが不要となるので、大幅なコストと設置工事の手間が削減されることとなった。
次に、第5段階として、第4段階のシステムを作業者の頭部にヘッドマウントディスプレイ(HMD)により表示するシステムとすることで、より一層作業者の視線移動を減らし、作業の負担を軽減する工夫がなされることとなった。すなわち、第4段階ではプロジェクター式のピッキングシステムとすることにより、余分な電気的、機械的表示器の存在を気にする必要がなくなったが、それでも自分の作業場所の幅方向、高さ方向を気にする必要はある。つまり、その部分での視線移動が存在したが、これをHMD方式とすることで、作業者の視線は作業者の目の前に展開されるHMDレンズの狭い空間のみに表示されるので、作業者の視線移動は本当の意味で必要最小限となる。また、HMDならではの深い没入感が得られることから、集中力が向上してミスが軽減される。これらにより一層の作業効率向上が図られるということを企図するものが第5段階に係る技術思想である。
しかしながら、これらのすべてにおいても、結局はピッカーたる人間が行うことから、長時間の同様作業の連続や疲労、体調等により、ピッキングミスはどうしても発生する事態を防止できない。
本願は、これらの従来技術上の問題点を解決するために企図されたものであり、物品のピッキングを間違いなくかつ迅速に行うことをシステム的に担保するデジタルピッキングシステムを提供することをその目的とする。
さらなる改善を図るため、本発明者は、認知心理学で知られるポップアウトに着目した。ポップアウトは人間の生得的な認知機能であり、複数の認知対象が存在する状況下で、その中の一つが他と異なる認知的特性を有する場合に、不可避的に、すなわち人間の意志による制御が及ばない形で、対象が認知される現象である。ポップアウトに関しては、特に視覚的探索において研究が進められてきた。最も単純には、表示画面に多数の右45°の線分が表示されており、その中に1つだけ左45°の線分が紛れ込んでいる場合を考える。この場合には、意識的に探索しなくても、左45°の線分がすぐに認知される。すなわち、いわゆる「ウォリーを探せ」のような探索努力を必要としないで異分子を発見することが可能である。これがポップアウトである。本発明は、このポップアウトという人間の認知に係る人間ならではの物理的或いは人間工学的原理を応用せんとするものである。換言すると、本発明者は、人間が有するこの不可避的な認知行動に係る認知工学を技術的に利用活用することによって、上述した間違いなく、かつ素早くピッキング対象物を集品コンテナに投入することを実現するという課題を解決することに想い至ったものである。
上記課題を解決するために、本願の第1の態様に係るデジタルピッキングシステムは、ピッキング対象の物品が載置される載置棚が複数段重ねられて形成される枠内が複数備えられる仕分用棚と、前記仕分用棚に沿って設置され物品もしくは物品収容コンテナを搬送する物品搬送用コンベアと、前記載置棚の各エリアで仕切られたそれぞれの物品載置位置の前部端面に備えられ、ピッキングすべき物品の数及び種類に係る情報を点灯もしくは点滅表示させ、或いは消灯させる棚側表示器と、前記物品搬送用コンベアに沿って配置されるガイドランプと、前記棚側表示器及び/もしくは前記ガイドランプに対して、ポップアウト機能表示を行わせるように制御する制御部とを具備して構成される。ここで「ポップアウト機能表示」とは、従来の表示に、ポップアップ機能を付加或いは編集もしくは加工したものをいう。
本願の第2の態様として、第1の態様において、前記制御部は、前記棚側表示器の近傍に物品もしくは物品収容コンテナが移動してくるタイミングと同期させて、視覚的ポップアウトが生じるように前記棚側表示器及び/もしくは前記ガイドランプを点灯あるいは点滅させるように制御するようにしてもよい。
本願の第3の態様として、第1もしくは第2の態様において、スピーカー又はイヤホンのような音声発生部をさらに備え、前記制御部は、前記音声発生部に対して聴覚的ポップアウトを発現させるように制御するようにしてもよい。
本願の第4の態様として、第3の態様において、前記音声発生部は、ピッキング対象の物品が収納されている棚の場所に対応して指向性に優れたピッキング指示音声発生部であり、前記制御部は、前記ピッキング指示音声発生部の近傍に物品もしくは物品収容コンテナが移動してくるタイミングと同期させて、聴覚的ポップアウトが生じるように前記ピッキング指示音声発生部が作動するように制御するようにしてもよい。
本願の第5の態様として、第1~第4の態様のうちのいずれかの態様において、前記ポップアウト機能表示として、仮想現実及び/もしくは拡張現実によるピッキング指示手段、あるいはプロジェクターによるピッキング指示手段を含む視覚的ポップアウト機能を備えるようにしてもよい。
上記各態様によれば、ピッキング対象物が収納されている載置棚の前面を含む近傍に、ピッキング対象物の商品や数量などの情報をピッカーに提示するピッキング表示器を設置することが従来より提案されていた点は上述の通りである。これに対して本願は、これを発展させ、ピッキング表示器をその周辺の物体、すなわち、載置棚、ピッキング対象物、あるいは収納箱等とは認知的特性が大きく異なるようなものとすることで人間の認知特性をさらに不可避的に刺激する。あるいは点滅ランプを備えても良い。すると、ピッカーがピッキング対象物を収納している載置棚に目を向けるとポップアウトが生じ、不可避的にピッキング表示器を認知し、そこに表示されている情報を受け取ることができる。これにより、ピッキング対象物を間違いなく、かつ素早く集品コンテナに投入することが可能になる。この場合、ポップアウト原理からして、ピッカーの無意識の領域まで刺激する、すなわち、ピッカーは自分が意識しようとしまいと、ある情報(たとえばピッキングに係る対象物品及びその数量に係る情報。両者を併せて「ピッキング情報」とも以下、称する。)を不可避的に受領することとなる。これは、人間の認知上、間違いの入る余地を極小化する。なんとなれば、認識外の領域にまで刺激・情報受領領域が広がる結果、誤りの源泉である認識間違いの入る余地のない領域でたとえばピッキング情報をやり取りすることができるからである。
この点を補足する。ピッカーは元来、間違えたくて間違えるのではない。ピッカー自体の勤務成績にも直結するからなるべくピッキング誤りのないように作業すると考えられるからである。しかし、人間であるがゆえの限界として、たとえば体調不良であれば、どんな正確な作業可能者であっても間違いは発生し得る。また、健康者であっても、たとえば長時間同一/同様作業を連続して行っていると倦怠感から間違いが発生する可能性が高まる。疲労度が蓄積されてきた状態にある者も同様のことがいえる。これらはすべて、人間であるがゆえの認識の誤りに起因している。すなわち、「A物品を3個」ピックした作業に続けて「B物品を4個」ピックし、ここでたとえば疲労状態になったうえで、「A物品を2個ピックアップせよ」というピッキング情報を受け取った者が、視認した情報が「A物品」「2個」であるにも拘わらず、少し前にピッキング情報として視認してすぐにピックアップ・アクションを引き起こす動作情報に転換した情報である「A物品」「3個」という情報と混同を(ピッカー脳内で)発生させるためであると考えられる。疲労度が高くない場合等であればこのような誤動作は表に出るまでに自身の内部で修正されるものの、疲労度が高い/不健康状態であるなどの状況にある場合にはかかる内部修正がなされずに、上記誤認識が誤ピックアップ行動として顕在化してしまうことになる。
本願では、これに対して、ポップアウトという不可避的認識をトリガーする事態を生じさせることで、人間の自覚的認識外の領域まで刺激することで、上記誤認識を生じさせないようにしようとするものである。ここで、ポップアウトとは、妨害刺激群から一つだけ異なる目標刺激を探し出す際に、すべての刺激を探索することなく目標刺激を瞬間的に知覚することができる現象、と定義する。ポップアウトを起こすためには、単に表示するのではなく、たとえば次の要素を入れて表示する。
・際立たせたい情報以外の情報(「周辺情報」という。)をまっすぐに起立した通常の書体で表示し、際立たせたい情報(「ターゲット情報」という。)をたとえば斜体で表示する。
・周辺情報を下手な書体で表示しターゲット情報を達筆な書体で表示する。
・周辺情報を黒字で表示しターゲット情報を赤字で表示する。
・周辺情報を通常ポイントで表示しターゲット情報を通常ポイントのたとえば1.5倍のポイントで表示する。
・上記すべてのばあいにおいて、周辺情報を点灯表示しターゲット情報を点滅表示する。
摘み取り型ピッキングシステムにおける一例として、ピッキング対象物の載置棚に沿って搬送コンベアが設置されている場合を考える。集品コンテナは該コンベア上を移動し、ピッキングすべき対象物が収納されている載置棚に近づくと前記ピッキング表示機にたとえばピッキング対象物品と数量とが情報として表示される。それによってピッカーにはポップアウトが生じて不可避的に対象物品及び数量が当該者の頭脳中で情報転換されることで認知され、当該者はかかる認知に基づき対象物品を収容コンテナに投入することができる。
ピッキング作業直前の最も適切な時刻に確実にポップアウトを生じさせるために、集品コンテナがピッキング対象物を収容している載置棚に到着する前にピッキング表示機を作動させるなど、表示タイミングを調節してもよい。これは、ポップアウト原理に時間変動という要因を絡ませることで認知度もしくは認知正確度を上げるものであるという意味において、時間変動的ポップアウト機能を持たせるものである。
さらに、ピッキングが終了したら、前記ピッキング表示器のリセット手段によって当該ピッキングの終了確認操作をピッカーに行わせる手段を導入し、ピッキングの正確性を一層高めても良い。これは、たとえば足元ボタンを踏むという終了確認アクションを経由させることで、ピッキングという目標作業の終了を当該作業者がポップアウト的に認識することを増強させるものである。
さらに、集品コンテナの移動に伴って点灯する複数のランプ表示機を物品搬送用コンベアに隣接配置し、ランプ表示機の点灯移動によってピッカーにピッキングを事前に知らせてもよい。このランプの点灯移動もポップアウト刺激として作用し、たとえピッキング表示機でポップアウトが生じなくても自分がピッキング作業を行うべきことを認知できる。これによって、ピッキングの正確性、および素早さをさらに向上することが可能である。これは、ポップアウト原理に場所変動という要因を絡ませることで認知度もしくは認知正確度を上げるものであるという意味において、位置変動的ポップアウト機能を持たせるものである。
さらに、集品コンテナ自体にランプ表示機を設置し、集品すべき物品が収納されている載置棚の前に移動してきたら集品コンテナのランプ表示機を点灯あるいは点滅させ、それによってピッカーにピッキングを知らせてもよい。
前記搬送コンベア、ピッキング表示機、コンベア隣接配置のランプ表示機、集品コンテナランプ表示機を含む装置全体は、同期的ピッキングを行うためにコンピュータ制御をしてもよい。これは、上述したとおり時間的変動/変位がポップアウト機能を増強させることがあることから、表示の同期/非同期性を作り出し、これによってポップアウト機能を発現させるようにしたものである。
前記に限らず、視覚的ポップアウトを生じさせる手段として仮想現実や拡張現実を用いても良く、また別の形態としてプロジェクターを用いる方法でも良い。これは、表示コンテンツもしくは表示形態によってポップアウト原理を利用することで認知度もしくは認知正確度を上げるものである。
上述は視覚的ポップアウトを利用した手段を示したが、聴覚的ポップアウトを利用する方法もあり得る。一例としてこの場合は、指向性に優れた音声発生部としてたとえばスピーカー(以下、「ピッキングスピーカー」と呼ぶ。)をピッキング対象物品が収納されている載置棚の前面を含む近傍に設置しておき、ピッカーが近づいたり、コンベアに載った物品収容コンテナが近づいたりしたときにピッキングスピーカーから聴覚的ポップアウトが生じる音響を出力し、ピッカーに指示を与えても良い。なお、音声発生部としてはたとえばイヤホンであってもよい(以下同じ。この場合、ピッキングスピーカーに対応するものはピッキングイヤホンである。)。
指向性に優れたピッキングスピーカーとして、これに限られないが、例えば超音波を利用した手段が知られ、10°程度の狭い範囲に音波を放射することで、特定のピッカーにのみポップアウトを生じさせることが可能である。
種まき型ピッキングシステムにおける一例として、カートに物品収容コンテナを載せて、物品が収納されている載置棚間を移動して物品収容する場合を考える。この場合にはカートが移動してピッキング物品の載置棚に近づいたことを機械/システム側で感知し、それによってピッキング表示機を点灯させてピッカーにポッポアウトを生じさせるものである。
摘み取り(ピックアップ)型と種まき(アソート)型との違いは、ピッカーと収納コンテナとが一体となってピッキング物品が収められている載置棚に向かって移動するのか、それともピッカーと担当物品とが一体となっていて移動せず、そこに収容コンテナが移動して来るかの違いであると整理することもできる。これによれば、ピッキング物品とピッキング物品収容コンテナとの相対的距離が縮まったらポップアウト刺激としてのピッキング表示機を動作させる基本動作は同一の技術的思想の範囲である。
従って、種まき型においても摘み取り形同様、ピッカーと共に移動する物品収納コンテナがピッキング物品に近づいたら、ピッキング表示機やピッキングスピーカーなどによってピッカーにポップアウトを生じさせることは、本発明に係る技術思想の範囲内である。
本発明の態様によれば、ヒトの生得的で不可避的な認知特性であるポップアウトを工学的に利活用することにより、ミスを低減して確実性が向上し、かつ素早く物品を集品コンテナに投入できるデジタルピッキングシステムが提供される。
本発明の一実施形態に係るデジタルピッキングシステムの機能構成図である。 本発明の一実施形態に係る載置棚の斜視図である。 本発明の一実施形態に係るデジタルピッキングシステムを構成する制御部の機能構成図である。 本発明の一実施形態に係る載置棚の正面図である。 本発明の一実施形態に係る載置棚に設置され、物品投入を指示するピッキング表示器の要部構成図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係るデジタルピッキングシステムについて詳細に説明する。本願に係る技術思想が適用される態様として限定されるものではないものの、図1Aに本発明の一実施形態に係るデジタルピッキングシステム1000の機能構成概略図、図1Aに本発明の一実施形態に係る載置棚の例を示す。
図1Aに概略的に示すように、本発明の一実施形態に係るデジタルピッキングシステム1000は、全体の倉庫システム(図示せず)を制御する倉庫マネジメントシステム100と、倉庫マネジメントシステム100の制御を受けて搬送対象物品もしくは物品収容器を搬送する搬送コンベア50と、倉庫マネジメントシステム100の下部にあってピッカーへのピッキング指示情報等を表示させるように各表示機構を制御するピッカー指示制御部200と、ピッカー指示制御部200の制御を受けて棚側でのピッキング指示情報等を表示する棚表示装置20と、ピッカー指示制御部200の制御を受けて搬送コンベア50側でのピッキング指示情報等を表示するガイドランプ53と、ピッカー指示制御部200の制御を受けて音声によるピッキング指示情報を発出する音声発生部300とを備えて構成される。なお、本システムを構成する要素は図1Aに表示されるものだけではないが、ここでは、本願発明の特徴的部分を説明するために必要なものを表示するのにとどめ、図示もしくは説明を割愛する箇所については公知の技術を採用するものとする。音声発生部300はたとえばスピーカーやイヤホンを採用することによって実現される。
図1Bに示すように、本実施形態に係るデジタルピッキングシステムに備えられる載置棚の一枠1が複数設けられることで実際の仕分装置が構成される。この一つの枠1内では載置棚10,10,・・・が複数段、たとえば3段に重ねられ、その3段をそれぞれ有する5つのエリアがA,B,C,D,Eで示される。なおエリアごとに異なるピッカーが担当しても良い。そして、それぞれの載置棚の近傍である脇にピッキング対象物の商品や数量などを表示するピッキング表示器(棚表示装置)20,20,・・・が備えられている。さらに各担当エリアA,B,C,D,Eに対応する枠1には音声発生部300としてのたとえばピッキングスピーカー30を備えてもよい。
一方、枠1に沿って搬送コンベア50が設置される。物品収容コンテナ52がコンベア上を搬送され、枠1に沿って移動する。さらに複数のランプ表示灯(ガイドランプ)53が隣接配置される。すなわち、複数のランプ表示灯(ガイドランプ)53は搬送コンベア50にも枠1にも沿って配置されることになる。物品収容コンテナ52の移動に伴って、すなわち物品収容コンテナ52の移動と略同期的に表示が移動するように、点灯すること8(これを以下、「点灯移動」ともいう。)が可能である。ピッキング表示器20の点灯及び消灯はランプ表示灯53と略同期しており、ランプ表示灯53の点灯移動に従って、ピッキング表示器20も点灯するように制御される。
図1Cは、ピッカー指示制御部200の詳細な機能構成を示すブロック図である。同図に示されるように、ピッカー指示制御部200は、全体のタイミングを制御し、特に搬送コンベアの搬送タイミングとの間で同期制御を行うためのタイミング制御部20010と、(後述する)ポップアウト機能を発現させるための制御を行うポップアウト制御部20020と、タイミング制御部20010及びポップアウト制御部20020の制御を受けて棚表示装置20への表示を制御する棚表示制御部20030と、タイミング制御部20010及びポップアウト制御部20020の制御を受けてガイドランプ53への表示を制御するガイドランプ表示制御部20040と、タイミング制御部20010及びポップアウト制御部20020の制御を受けて音声発生部300への発音を制御する音声発生制御部20050とを備えて構成される。
図2に、各載置棚10,10,・・・の前面に設置されたピッキング表示器20,20,・・・を示す。ピッキング表示器20,20,・・・はそれぞれ独立して設置され、載置棚の各物品載置場所に対応して設置され、投入指示と投入物品との関連が迷うことなく判断できるようになっている。
図3はピッキング表示器20の一例の正面図であり、載置棚の物品載置場所に対応して表示器が設置される。ピッキング表示器20はピッカーにピッキング作業をポップアウトさせる重要な機能を有する。そのために、一例としてピッキング指示ランプ21を設ける。指示ランプは当該物品をピッキングする必要がある場合にポップアウト的に点灯、あるいは点滅させる。ポップアウト的に点灯/点滅させる、というのは、人間の認知工学に基づくポップアウト機能を発現させるように表示する、という意味であり、具体的には、たとえば、視覚及び/もしくは聴覚を刺激する一態様として、唐突なタイミングでこれまでの表記とは色、点滅タイムラグ、表記文字、表記グラフィックス等の少なくともいずれかを周囲とは異質な形態で提示することであってよく、これにたとえば音声発生部300からの注意喚起の音声等を上記表示と略合致するタイミングで流してもよい。このような視覚的特徴、あるいは、視覚的及び聴覚的特徴は、各ピッカーが担当する載置棚の中では極めて特徴的なものであり、容易にポップアウトを生じさせることが可能である。
上記に加え、物品投入指示22を点灯あるいは点滅させる。この点灯あるいは点滅はピッキング指示ランプ21の点灯あるいは点滅とタイミングをずらす、あるいは表示色を変えるなどを行うことで、さらに間違いなく看者においてポップアウトを発生させることが可能である。
上記に加え、指向性の強い音声発生部300としてのたとえばピッキングスピーカー30から音波を発生させて、ピッカーに聴覚的ポップアウトを生じさせてもよい。
投入する物品の個数は個数表示器23に表示される。ピッカーはここに表示される個数を集品コンテナに投入する。ポップアウト機能が発現されたうえでピッカー(看者)が当該個数情報を読み取って解釈しているので、ピッキングにおいてピッキング個数を誤る可能性を減じることができる。
ピッカーは、投入が終わったら投入完了ボタン24を押し、システムに投入が完了したことを通知する。これにより、当該ピッキング表示器20の全表示がリセットされ、次の投入指示の表示を待つ。
このように、投入されるべき物品に対応するピッキング表示器20のみが点灯あるいは点滅するので、ピッカーに対して確実にポップアウトを生じさせることが可能となる。
なお、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内、すなわち視覚的および/または聴覚的ポップアウトを工学的に利用したピッキング指示を行う本発明の範囲内において、種々の変更が加えられて実施されても良い。例えば、ピッキング表示機として仮想現実や拡張現実を用いる方法、またプロジェクターを用いる方法も本発明に係る技術思想の範囲に含まれる。また視覚的なポップアウトの代わりに聴覚的ポップアウトを用いる方法、あるいは視覚的ポップアウトと聴覚的ポップアウトの両方を用いる方法、或いは触覚的ポップアウト(たとえば何らかの物理的刺激をピッカーに加える態様)、もしくは嗅覚的ポップアウト(たとえば目的物が到来したときに嗅覚を刺激する特殊な材料を発する態様)、その他のポップアウト(たとえば、ピックアップ対象物が物理的位置を変動することで刺激的認知を与える態様)も本発明に係る技術思想の範囲に含まれる。
以上説明したように、本願の各実施形態によれば、ポップアウト機能を利活用してピックアップもしくはアソートを正確に行うことができるため、本発明の各態様は、物流業界をはじめ各種産業において巨大な利用可能性を有する。
1 枠
10 載置棚
20 ピッキング表示器
21 ピッキング指示ランプ
22 物品投入指示
23 個数表示器
24 投入完了ボタン
30 ピッキングスピーカー
50 物品搬送用コンベア
52 物品収容コンテナ
53 ランプ表示灯
100 倉庫マネジメントシステム制御部
200 ピッカー指示制御部
300 音声発生部
20010 タイミング制御部
20020 ポップアウト制御部
20030 棚表示制御部
20040 ガイドランプ表示制御部
20050 スピーカー制御部

Claims (5)

  1. ピッキング対象の物品が載置される載置棚が複数段重ねられて形成される枠内が複数備えられる仕分用棚と、
    前記仕分用棚に沿って設置され物品もしくは物品収容コンテナを搬送する物品搬送用コンベアと、
    前記載置棚の各エリアで仕切られたそれぞれの物品載置位置の前部端面に備えられ、ピッキングすべき物品の数及び種類に係る情報を点灯もしくは点滅表示させ、或いは消灯させる棚側表示器と、
    前記物品搬送用コンベアに沿って配置されるガイドランプと、
    前記棚側表示器及び/もしくは前記ガイドランプに対して、ポップアウト機能表示を行わせるように制御する制御部と
    を具備することを特徴とするデジタルピッキングシステム。
  2. 前記制御部は、
    前記棚側表示器の近傍に物品もしくは物品収容コンテナが移動してくるタイミングと同期させて、視覚的ポップアウトが生じるように前記棚側表示器及び/もしくは前記ガイドランプを点灯あるいは点滅させるように制御することを特徴とする請求項1記載のデジタルピッキングシステム。
  3. 音声発生部をさらに備え、
    前記制御部は、前記音声発生部に対して聴覚的ポップアウトを発現させるように制御することを特徴とする請求項1もしくは2記載のデジタルピッキングシステム。
  4. 前記音声発生部は、ピッキング対象の物品が収納されている棚の場所に対応して指向性に優れたピッキング指示音声発生部であり、
    前記制御部は、前記ピッキング指示音声発生部の近傍に物品もしくは物品収容コンテナが移動してくるタイミングと同期させて、聴覚的ポップアウトが生じるように前記ピッキング指示音声発生部が作動するように制御することを特徴とする請求項3のデジタルピッキングシステム。
  5. 前記ポップアウト機能表示として、仮想現実及び/もしくは拡張現実によるピッキング指示手段、あるいはプロジェクターによるピッキング指示手段を含む視覚的ポップアウト機能を備えることを特徴とする請求項1~4のうちいずれか1項記載のデジタルピッキングシステム。
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