JP2022036865A - 作業機 - Google Patents

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Tatsuya Ito
智雅 西河
Tomomasa Nishikawa
健太 原田
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Abstract

Figure 2022036865000001
【課題】小型・軽量な簡単な構成で、カムアウト等の望ましくない現象を抑制して作業性を向上することの可能な作業機を提供する。
【解決手段】作業機1は、先端工具15を駆動するモータ3と、作業者によって操作されるトリガスイッチ9と、トリガスイッチ9の操作に応じてモータ3の駆動を制御する制御回路40と、を有する。制御回路40は、トリガスイッチ9がオン操作されてモータ3を駆動した状態で、カムアウトが発生した状態を検知すると、トリガスイッチ9がオフ操作されて再度オン操作されたときのモータ3の制御内容を、前回のオン操作のときのモータ3の制御内容から変更する。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えばネジ締め等を行う作業機に関する。
従来のネジ締め等を行う作業機においては、ネジ締め作業中に先端工具とネジの嵌合が外れて先端工具が空転してしまうカムアウトが起きる可能性があった。下記特許文献1には、カムアウトを抑制するために、作業機の押付力を検出する押付力検出手段を設け、押付力が弱いときにはモータの回転数やトルクを低下させる制御を行う作業機が開示されている。
特開2014-104541号公報
カムアウト抑制のために専用の検出手段を設けることは、部品点数の増加や製品の大型化、重量の増加を招いてしまう。また、作業機の押し付け方やモータの回転数の制御の仕方など、作業者毎に異なる癖を考慮せずにモータの回転数やトルクを制限してしまうため、作業者によっては作業性が悪いと感じる恐れがあった。このような課題は、カムアウト以外の望ましくない現象を抑制しようとする場合にも共通する。例えば、作業者が作業機を十分な力で把持していない状態で先端工具の負荷が大きくなったときに、作業機が先端工具を中心に振り回されるキックバックが、他の望ましくない現象の一例である。
上記課題を鑑み本発明は、小型・軽量な簡単な構成で、カムアウト等の望ましくない現象を抑制して作業性を向上することの可能な作業機を提供することを目的とする。
本発明のある態様は、作業機である。この作業機は、
先端工具を駆動するモータと、
作業者によって操作される操作部と、
前記操作部の操作に応じて前記モータの駆動を制御する制御部と、
前記先端工具の駆動状態を監視し、前記駆動状態が所定の状態になったことを検知する検知部と、を有し、
前記制御部は、
前記操作部がオン操作されて前記モータを駆動した状態で、前記検知部が前記所定の状態を検知すると、前記操作部がオフ操作されて再度オン操作されたときの前記モータの制御内容を、前回のオン操作のときの前記モータの制御内容から変更する。
前記所定の状態は、カムアウトが発生した状態であってもよい。
前記制御部は、前記操作部がオン操作されて前記モータを駆動した状態で前記モータの負荷電流が低下して閾値を下回ると、カムアウトが発生したと判断してもよい。
前記制御部は、前記操作部がオン操作されて前記モータを駆動した状態で前記モータの回転数が上昇して閾値を超えると、カムアウトが発生したと判断してもよい。
前記制御部は、前記モータの始動時に、前記モータの目標回転数を前記操作部によって設定された設定回転数よりも低くするとともに、前記目標回転数を前記設定回転数まで徐々に上昇させるソフトスタート制御を実施可能であり、
前記制御部は、前記ソフトスタート制御中にカムアウトが発生したと判断すると、前記ソフトスタート制御における前記目標回転数の上昇速度を、前回の前記ソフトスタート制御のときの前記目標回転数の上昇速度よりも小さくしてもよい。
前記制御部は、前記ソフトスタート制御中にカムアウトが発生しなかったと判断すると、前記ソフトスタート制御における前記目標回転数の上昇速度を、前回の前記ソフトスタート制御のときの前記目標回転数の上昇速度よりも大きくしてもよい。
前記制御部は、カムアウトが発生したと判断すると、前記操作部が再度オン操作されたときの前記モータの目標回転数の最大値を、前回のオン操作のときの前記目標回転数の最大値よりも小さくしてもよい。
前記制御部は、カムアウトが発生しなかったと判断すると、前記操作部が再度オン操作されたときの前記モータの目標回転数の最大値を、前回のオン操作のときの前記目標回転数の最大値よりも大きくしてもよい。
前記制御部は、前記モータを駆動した状態で前記モータの負荷電流が着座検出閾値を超えると前記モータに印加する電圧のデューティを低下させる制御を行い、カムアウトが発生したと判断すると、前記操作部が再度オン操作され且つ前記負荷電流が前記着座検出閾値を超えた場合の前記デューティの低下幅を大きくしてもよい。
前記制御部は、カムアウトが発生しなかったと判断すると、前記操作部が再度オン操作され且つ前記負荷電流が前記着座検出閾値を超えた場合の前記デューティの低下幅を小さくしてもよい。
通信手段を有し、
前記検知部の監視で得られたデータを外部のサーバに送信可能であってもよい。
前記制御部は、外部のサーバからの入力信号に応じて前記モータの制御内容を変更可能であってもよい。
作業者が評価を入力する評価入力手段を有し、
前記制御部は、前記評価入力手段への入力結果に応じて前記モータの制御内容を変更可能であってもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、小型・軽量な簡単な構成で、カムアウト等の望ましくない現象を抑制して作業性を向上することの可能な作業機を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る作業機1の側断面図。 作業機1の斜視図。 作業機1の回路ブロック図。 作業機1の動作の第1例を示すフローチャート。 作業機1の動作の第2例を示すフローチャート。 作業機1の動作の第3例を示すフローチャート。 カムアウト発生の有無に応じた作業機1におけるデューティ上昇速度の変更範囲を示すグラフ。 カムアウト発生の有無に応じた作業機1における最高デューティの変更範囲を示すグラフ。 カムアウト発生の有無に応じたモータ3の最高回転数の変更範囲を示すグラフ。 カムアウト発生の有無に応じた作業機1における着座判定後のデューティの変更範囲を示すグラフ。 本発明の実施の形態2に係る作業機システムの模式図。 作業機システムにおける作業機1の動作を示すフローチャート。
以下において、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。実施の形態は、発明を限定するものではなく例示である。実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
(実施の形態1)
図1~図10を参照し、本発明の実施の形態1を説明する。本実施の形態は、作業機1に関する。図1により、作業機1における互いに直交する前後、上下の各方向を定義する。また、前後及び上下方向と垂直な方向を左右方向と定義する。前方を見る作業者を基準に、左方と右方を定める。前後方向は、モータ3の出力軸3aの中心軸と平行な方向である。図1及び図2を参照し、作業機1の機械的構成を説明する。
作業機1は、コードレスタイプのインパクトドライバである。作業機1は、ハウジング2を備える。ハウジング2は、主に例えば樹脂成形体からなり、樹脂成形体の表面の少なくとも一部は必要に応じて部分的にエラストマで覆われる。ハウジング2のうちハンマ7及びアンビル8を覆う部分は、金属であってもよい。ハウジング2は、胴体部(筒状部)2aと、把持部としてのハンドル部2bと、電池パック装着部2cと、を含む。ハウジング2の胴体部2aは、筒形状であり、その中心軸は前後方向と平行である。胴体部2aの中間部から、ハンドル部2bが下方に延びる。ハンドル部2bの下端部に、電池パック装着部2cが設けられる。
胴体部2a内に、後方から順に、センサ・インバータ回路基板12、駆動部としてのモータ3のステータ及びロータ、ファン4、遊星歯車機構(減速機構)5、スピンドル6、ハンマ7、並びに出力部としてのアンビル8が設けられる。センサ・インバータ回路基板12は、前後方向と垂直となるように胴体部2aに支持される。センサ・インバータ回路基板12は、前面にホールIC等の三つの磁気センサからなる回転子位置検出センサ13を搭載し、背面に複数のスイッチング素子14を搭載する。スイッチング素子14は、モータ3への電流供給用である。
モータ3は、ここではインナーロータ型のブラシレスモータである。ファン4は、モータ3の出力軸3aに直結され、モータ3と共に回転し、ハウジング2内に冷却風を発生させる。出力軸3aは、ファン4を貫通して前方に延びる。遊星歯車機構5は、モータ3の回転を減速し、スピンドル6に伝達する。ハンマ7は、スピンドル6と共に回転し、アンビル8を回転ないし回転打撃する。アンビル8には、ビット等の先端工具15が取り付けられる。スピンドル6、ハンマ7及びアンビル8は、周知の回転打撃機構(インパクト機構)を構成する。
ハンドル部2bの上端前部に、トリガスイッチ9が設けられる。トリガスイッチ9は、作業者がモータ3の駆動、停止を切り替えるための操作部である。電池パック装着部2c内の上部に、制御基板10が設けられる。制御基板10には、モータ3の駆動を制御するマイクロコントローラ等が設けられる。図2に示すように、電池パック装着部2cの左側面には、モード切替スイッチ16が設けられる。モード切替スイッチ16は、作業機1の動作モードを例えば強(高速)、中(中速)、弱(低速)モードの間で切り替えるための操作部である。電池パック装着部2cの上面には、制御パネル11が設けられる。図2に示すように、制御パネル11には、自動設定モード切替ボタン11a及び改善要求ボタン11bが設けられる。改善要求ボタン11bは、作業者が評価を入力する評価入力手段の例示である。これらボタンの役割については後述する。電池パック装着部2cには、電池パック20が着脱可能に装着される。
図3は、作業機1の回路ブロック図である。インバータ回路47は、三相ブリッジ接続されたFETやIGBT等のスイッチング素子Q1~Q6を有する。スイッチング素子Q1~Q6は、図1のスイッチング素子14に対応する。スイッチング素子Q1~Q6は、制御回路(制御部)40の制御、例えばPWM制御(デューティ制御)に従ってオンオフされ、電池パック20から供給される直流電力をモータ3の駆動用の交流電力に変換してモータ3に供給する。以下、PWM制御におけるデューティ、すなわちモータ3に印加する電圧のデューティを、単に「デューティ」と表記する。
電流検出回路41は、モータ3の負荷電流(以下「モータ電流」とも表記)の経路に設けられた抵抗Rの電圧によりモータ電流を検出し、制御回路40に送信する電圧検出回路42は、電池パック20の出力電圧を検出し、制御回路40に送信する。操作量検出センサ43は、トリガスイッチ9の操作量を検出し、制御回路40に送信する。制御信号出力回路44は、制御回路40の制御に従い、スイッチング素子Q1~Q6の各制御端子(各ゲート)に制御信号を印加する。
制御回路40は、例えばマイクロコントローラであり、作業機1の制御部を構成する。制御回路40は、回転子位置検出センサ13の出力信号によりモータ3の回転位置及びモータ3の回転数(以下「モータ回転数」とも表記)を検出する。制御回路40は、トリガスイッチ9の操作に応じて、制御信号出力回路44を介してスイッチング素子Q1~Q6を制御し、モータ3の駆動(モータ3への電流供給)を制御する。トリガスイッチ9の操作量とデューティとの関係あるいは最大デューティは、モード切替スイッチ16により設定された制御回路40の動作モードごとに定められる。
制御回路40は、先端工具15の駆動状態を監視する。制御回路40は、前記駆動状態が、カムアウトが発生した状態になったことを検知する検知部としても機能する。制御回路40は、カムアウトが発生すると次にトリガスイッチ9がオン操作されたときのモータ3の制御内容を自動的に変更する制御内容自動変更機能を有する。制御内容自動変更機能が有効な場合、制御回路40は、トリガスイッチ9がオン操作されてモータ3を駆動した状態で、カムアウトが発生した状態を検知すると、トリガスイッチ9がオフ操作されて再度オン操作されたときのモータ3の制御内容を、前回のオン操作のときのモータ3の制御内容から自動的に変更する。ここでの制御内容の変更は、カムアウトが発生しにくくするようにモータ3の制御の設定値(パラメータ)を変更することである。設定値は例えば、ソフトスタート制御におけるデューティの上昇速度、最高デューティ、目標回転数、着座判定後のデューティであり、それらをどのように変更するかの具体例は後述する。作業者は、制御内容自動変更機能の有効、無効を、制御パネル11の自動設定モード切替ボタン11aの操作によって切替可能である。自動設定モード切替ボタン11aを押す度に、制御内容自動変更機能の有効、無効が切り替わる。
制御回路40は、例えば、有負荷状態から無負荷(空転)状態への状態遷移が発生した場合にカムアウトが発生した状態になったと判定し、前記状態遷移が発生しなかった場合にはカムアウトが発生しなかったと判定する。制御回路40は、トリガスイッチ9がオン操作されてモータ3を駆動した状態(以下「モータ駆動状態」とも表記)で、モータ電流が、想定される無負荷電流(起動電流も含む)に所定値を加えた電流閾値を超えていれば、有負荷状態と判定し、モータ駆動状態でモータ電流が前記電流閾値以下であれば無負荷状態と判定する。あるいは、制御回路40は、モータ駆動状態でモータ回転数が、無負荷回転数に所定値を加えた回転数閾値より低ければ、有負荷状態と判定し、モータ回転数が前記回転数閾値以上であれば無負荷状態と判定する。換言すれば、制御回路40は、モータ駆動状態でモータ電流が低下して閾値を下回ると、カムアウトが発生したと判断する。あるいは、制御回路40は、モータ駆動状態でモータ回転数が上昇して閾値を超えると、カムアウトが発生したと判断する。
制御回路40は、制御内容自動変更機能に替えて又は加えて、制御内容手動変更機能を有する。制御内容手動変更機能は、トリガスイッチ9のオフ操作の後に制御パネル11の改善要求ボタン11bが押された場合に、次にトリガスイッチ9がオン操作されたときのモータ3の制御内容を変更する機能である。例えば、作業者は、モータ駆動状態でカムアウト発生を認識した場合、改善要求ボタン11bを押すことで、カムアウトが発生しにくくするように制御パラメータを手動で変更することができる。作業機1は、制御内容手動変更機能を有さなくてもよく、この場合、改善要求ボタン11bは不要である。
図4は、作業機1の動作の第1例を示すフローチャートである。第1例は、制御内容自動変更機能が有効な場合の動作例である。制御回路40は、起動すると、カムアウトフラグをオフにする(S1)。制御回路40は、トリガスイッチ9がターンオンされると(S2のYES)、モータ3を起動する(S3)。なお、トリガスイッチ9のターンオンにより制御回路40が起動する構成としてもよく、この場合、制御回路40は、トリガスイッチ9のターンオンの直後にカムアウトフラグをオフにする。制御回路40は、モータ駆動状態でカムアウト発生を検知すると(S4のYES)、カムアウトフラグをオンにする(S5)。制御回路40は、トリガスイッチ9がターンオフされると(S6のYES)、モータ3を停止する(S7)。制御回路40は、カムアウトフラグがオンであれば(S8のYES)、カムアウトが発生しにくくするようにモータ3の制御の設定値を変更し(S9)、S1に戻る。これにより、次にトリガスイッチ9がオン操作されたときのモータ3の制御内容が変更される。なお、制御回路40は、カムアウトフラグがオンである場合(S8のYES)をカウントし、所定回数に達した場合にS9を実行するようにしてもよい。制御回路40は、カムアウトフラグがオフであれば(S8のNO)、設定値の変更を行わずにS1に戻る。
図5は、作業機1の動作の第2例を示すフローチャートである。図5は、図4に対してS10が追加された点で相違し、その他の点で一致する。制御回路40は、S8においてカムアウトフラグがオフの場合(S8のNO)、それ以前にS9において行われた設定値の変更を戻すように設定値を変更し(S10)、S1に戻る。制御回路40は、S10の実行前に設定値が初期状態と同じ場合であっても、S10においてS9とは逆方向に設定値を変更するようにしてもよい。また、制御回路40は、カムアウトフラグがオフの場合(S8のNO)をカウントし、所定回数に達した場合にS10を実行するようにしてもよい。カムアウトが発生しにくくするような設定値の変更は、作業機1の能力を制限するという側面もあるので、カムアウトが発生しにくくするような設定値の変更を戻すステップ(S10)を追加することで、作業性の改善を図ることができる。例えば、作業者の技術が向上してカムアウトが発生しにくくなってきた場合に、それ以前に行われた、カムアウトが発生しにくくするような設定値の変更を自動的に戻すことができ、便利である。
図6は、作業機1の動作の第3例を示すフローチャートである。第3例は、制御内容自動変更機能が無効な場合の動作例である。制御回路40は、トリガスイッチ9がターンオンされると(S11のYES)、モータ3を起動する(S12)。制御回路40は、トリガスイッチ9がターンオフされると(S13のYES)、モータ3を停止する(S14)。制御回路40は、改善要求ボタン11bがオンされると(S15のYES)、カムアウトが発生しにくくするようにモータ3の制御の設定値を変更する(S17)。これにより、次にトリガスイッチ9がオン操作されたときのモータ3の制御内容が変更される。制御回路40は、改善要求ボタン11bがオンされないまま(S15のNO)、トリガスイッチ9がターンオンされると(S16)、設定値の変更を行わずにS11に戻る。なお、改善要求ボタン11bがオンされることによる設定値の変更は、図4及び図5に適用してもよい(制御内容自動変更機能と併用してもよい)。この場合、カムアウトフラグがオフの場合(S8のNO)でも、改善要求ボタン11bがオンされれば、制御回路40は、カムアウトが発生しにくくするようにモータ3の制御の設定値を変更する。
図7は、カムアウト発生の有無に応じた作業機1におけるデューティ上昇速度の変更範囲を示すグラフである。制御回路40は、トリガスイッチ9のターンオン(0msec)によりモータ3を始動する際、あるいはモータ3の駆動中にトリガスイッチ9の操作量が変更された際に、トリガスイッチ9の操作量に応じた目標デューティに向けてデューティを徐々に上昇させるソフトスタート制御(スロースタート制御)を実施可能である。ソフトスタート制御により、モータ3の回転数は、トリガスイッチ9の操作量に応じた設定回転数まで徐々に上昇することになる。換言すれば、制御回路40は、ソフトスタート制御において、モータ3の目標回転数をトリガスイッチ9によって設定された設定回転数よりも低くするとともに、前記目標回転数を前記設定回転数まで徐々に上昇させる。
図7は、ソフトスタート制御におけるデューティの上昇速度が一定の範囲で可変であること、ひいてはモータ3の回転数の上昇速度が一定の範囲で可変であることを示している。図7の例では、デューティの上昇速度の上限は0.5%/msecであり、下限は0.15%/msecである。またデューティの最低値は10%である。制御回路40は、ソフトスタート制御の実行中にカムアウト発生を検知して設定値を変更する場合、すなわち図4及び図5のS9において、ソフトスタート制御におけるデューティの上昇速度を所定値(例えば下限以上の範囲で0.05%)だけ減少させる(ソフトスタート制御における目標回転数の上昇速度を所定値だけ小さくする)。図6のS17においても同様である。制御回路40は、カムアウト発生を検知しなかったことにより設定値を変更する場合、すなわち図5のS10において、ソフトスタート制御におけるデューティの上昇速度を所定値(例えば上限以下の範囲で0.05%)だけ増加させる。
図8は、カムアウト発生の有無に応じた作業機1における最高デューティの変更範囲を示すグラフである。最高デューティは、トリガスイッチ9の操作量が最大のときのデューティである。図8の例では、最高デューティの上限は100%、下限は70%である。制御回路40は、カムアウト発生を検知して設定値を変更する場合、すなわち図4及び図5のS9において、最高デューティを所定値(例えば下限以上の範囲で1%)だけ減少させる。図6のS17においても同様である。制御回路40は、カムアウト発生を検知しなかったことにより設定値を変更する場合、すなわち図5のS10において、最高デューティを所定値(例えば上限以下の範囲で1%)だけ増加させる。最高デューティの変更は、トリガスイッチ9の操作量に応じた目標デューティが最高デューティ以下の場合の動作には影響しない。例えば、トリガスイッチ9が半分ほど引かれて目標デューティが50%の場合、デューティが50%を超える制御は行われない。制御回路40は、最高デューティの変更を、カムアウトがソフトスタート制御の実行中以外に発生した場合、例えば最高デューティでのモータ3の制御中に発生した場合に限定して行ってもよい。
図9は、カムアウト発生の有無に応じたモータ3の最高回転数の変更範囲を示すグラフである。最高回転数は、トリガスイッチ9の操作量が最大かつ無負荷ないし低負荷のときのモータ3の回転数である。図9の例では、最高回転数の上限は25000rpm、下限は20000rpmである。制御回路40は、カムアウト発生を検知して設定値を変更する場合、すなわち図4及び図5のS9において、最高回転数を所定値(例えば下限以上の範囲で100rpm)だけ減少させる。図6のS17においても同様である。制御回路40は、カムアウト発生を検知しなかったことにより設定値を変更する場合、すなわち図5のS10において、最高回転数を所定値(例えば上限以下の範囲で100rpm)だけ増加させる。制御回路40は、最高回転数の変更を、カムアウトがソフトスタート制御の実行中以外に発生した場合、例えば最高回転数でのモータ3の制御中に発生した場合に限定して行ってもよい。最高デューティと最高回転数は、一度の設定値変更で双方を同時に変更してもよいし、一度の設定値変更では一方のみを変更してもよい。
図10は、カムアウト発生の有無に応じた作業機1における着座判定後のデューティの変更範囲を示すグラフである。制御回路40は、モータ3を始動から所定時間(例えば300msec)以上駆動した状態でモータ3の負荷電流が着座検出閾値THを超えるとデューティを低下させるデューティ低下制御を行う。図10は、デューティ低下制御におけるデューティの低下幅、すなわちデューティ低下制御における低下後のデューティが一定の範囲で可変であることを示している。図10の例では、デューティの低下幅の上限は20%、下限は0%である。換言すれば、低下後のデューティの上限は100%、下限は80%である。制御回路40は、カムアウト発生を検知して設定値を変更する場合、すなわち図4及び図5のS9において、デューティ低下制御における低下後のデューティを所定値(例えば下限以上の範囲で1%)だけ減少させる(デューティの低下幅を所定値だけ大きくする)。図6のS17においても同様である。制御回路40は、カムアウト発生を検知しなかったことにより設定値を変更する場合、すなわち図5のS10において、デューティ低下制御における低下後のデューティを所定値(例えば上限以下の範囲で1%)だけ増加させる(デューティの低下幅を所定値だけ小さくする)。制御回路40は、デューティ低下制御における低下後のデューティの変更を、カムアウトがソフトスタート制御の実行中以外に発生した場合、例えば着座判定後に発生した場合に限定して行ってもよい。
本実施の形態によれば、下記の効果を奏することができる。
(1) 制御回路40は、モータ駆動状態でカムアウト発生を検知すると、次にトリガスイッチ9がオン操作されたときのモータ3の制御内容を、カムアウトが発生しにくくなるように変更する。このため、作業機1は、作業者毎に異なる癖などに応じて、使用していくとカムアウトが発生しにくくなるように作業者にフィットする。このため、カムアウトが抑制され作業性が向上する。例えばネジ締めの最初の押付け力が不足しがちでソフトスタート制御の途中でカムアウトが発生しやすい作業者の場合、ソフトスタート制御におけるデューティの上昇速度が遅くなるように制御内容が変更されることで、カムアウトが好適に抑制される。また、最高デューティでのモータ3の駆動中にカムアウトが発生しやすい作業者の場合、最高デューティが低下するように制御内容が変更されることで、カムアウトが好適に抑制される。さらに、制御内容を変更するタイミングが、トリガスイッチ9がオンされてモータ3が駆動している間ではなく、トリガスイッチ9がオフ操作されてから再度オン操作されるまでの間であるため、作業中に不意に制御内容が変更されることによる作業者の違和感を低減できる。
(2) カムアウトの発生をモータ電流あるいはモータ回転数によって検出するため、カムアウト抑制のために専用の検出手段を設ける必要がない。このため、部品点数の増加や製品の大型化、重量の増加を抑制できる。
(3) 制御回路40は、カムアウト発生を検知しなかった場合に、設定値を変更するカムアウト発生を検知した場合とは逆方向にモータ3の制御内容を変更することもでき、この場合、カムアウトを起こしにくい作業者にとっては、作業機1の能力を十分に発揮できるように制御内容が変更されることで、作業性が向上する。
(実施の形態2)
図11及び図12を参照し、本発明の実施の形態2を説明する。本実施の形態は、作業機システムに関する。実施の形態1では、作業機1の制御回路40は、カムアウト発生の有無や改善要求ボタン11bに応じて自身でモータ3の制御内容を変更したが、本実施の形態では、外部のサーバ90からの受信データによりモータ3の制御内容を変更する。図11に示すように、本実施の携帯の作業機システムは、電池パック20を装着した作業機1と、スマートフォン等の携帯端末80と、外部のサーバ90と、を含む。作業機1の制御回路40は、電池パック20との通信機能を有する。すなわち、制御回路40は、通信手段としても機能する。電池パック20及び携帯端末80は、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信機能を有して互いに通信可能である。携帯端末80には、作業機1の管理アプリケーション(以下「管理アプリ」)がインストールされている。携帯端末80は、管理アプリの機能により、インターネット等のネットワークを介してサーバ90と通信(無線通信)可能である。
図12は、作業機システムにおける作業機1の動作を示すフローチャートである。図12において、S1~S7までの動作は、図4と同じである。制御回路40は、カムアウトフラグがオンの場合(S8のYES)、直近の作業(直近のトリガスイッチ9のターンオンからターンオフまで)における作業データ及びモータ3の制御の設定値を、電池パック20及び携帯端末80を介してサーバ90に送信する(S21)。作業データは、モータ電流やモータ回転数の時間変化等である。S21において、作業機1の個体識別情報(製造番号等)を合わせてサーバ90に送信してもよい。制御回路40は、電池パック20及び携帯端末80を介してサーバ90から、モータ3の制御の設定値を受信する(S22)。制御回路40は、受信した設定値(サーバ90からの入力信号)により、モータ3の制御の設定値を変更する(S23)。制御回路40は、カムアウトフラグがオフの場合(S8のNO)にも、S21を実行してもよい。この場合、カムアウトが発生しなかった場合の作業データ及びモータ3の制御の設定値もサーバ90に送信でき、サーバ90側での機械学習に役立てることができる。
サーバ90は、多数の作業機1の作業データ及び設定値を蓄積し、集計したデータに機械学習を行う。具体的には、集計したデータに対して作業内容や傾向に応じたグループ分けを行い、グループごとにカムアウトが発生しにくい設定値を導出、記憶している。グループ分けは、モータ電流(負荷)、一回当たりの締め付け時間、モータ3の起動から打撃開始までの時間等を基に行う。モータ電流から、相手材の種類やネジ径を推定できる。サーバ90は、作業機1からの受信データを基に、当該作業機1に適した設定値を導出し、作業機1に送信する。これにより作業機1側では、カムアウトが発生しにくい設定値まで迅速に到達できる。作業機1がサーバ90と通信できない場合等においては、作業機1の制御回路40は、実施の形態1で説明したように、カムアウト発生の有無や改善要求ボタン11bのオンオフに応じて自身でモータ3の制御内容を変更してもよい。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
作業機1は、インパクトドライバに限定されず、インパクト機構を有さない電動ドライバであってもよい。作業機1は、着脱可能な電池パック20からの供給電力で動作するコードレスタイプに限定されず、外部の交流電源からの供給電力で動作するコード付きタイプであってもよい。実施の形態では、抑制すべき所定の状態としてカムアウトを例示したが、カムアウト以外にキックバックなどの望ましくない現象に対しても本発明の技術思想を適用できる。
1 作業機、2 ハウジング、2a 胴体部(筒状部)、2b 把持部(ハンドル部)、2c 電池パック装着部、3 モータ(電動モータ)、3a 出力軸(回転軸)、4 ファン、5 遊星歯車機構(減速機構)、6 スピンドル、7 ハンマ、8 アンビル、9 トリガスイッチ、10 工具側制御基板、11 制御パネル、11a 自動設定モード切替ボタン、11b 改善要求ボタン、12 センサ・インバータ回路基板、13 回転子位置検出センサ(ホールIC)、14 スイッチング素子、15 先端工具、16 モード切替スイッチ、20 電池パック、40 制御回路(制御部)、41 電流検出回路、42 電圧検出回路、43 操作量検出センサ、44 制御信号出力回路、47 インバータ回路、80 携帯端末(スマートフォン)、90 サーバ。

Claims (13)

  1. 先端工具を駆動するモータと、
    作業者によって操作される操作部と、
    前記操作部の操作に応じて前記モータの駆動を制御する制御部と、
    前記先端工具の駆動状態を監視し、前記駆動状態が所定の状態になったことを検知する検知部と、を有し、
    前記制御部は、
    前記操作部がオン操作されて前記モータを駆動した状態で、前記検知部が前記所定の状態を検知すると、前記操作部がオフ操作されて再度オン操作されたときの前記モータの制御内容を、前回のオン操作のときの前記モータの制御内容から変更する、作業機。
  2. 前記所定の状態は、カムアウトが発生した状態である、請求項1に記載の作業機。
  3. 前記制御部は、前記操作部がオン操作されて前記モータを駆動した状態で前記モータの負荷電流が低下して閾値を下回ると、カムアウトが発生したと判断する、請求項2に記載の作業機。
  4. 前記制御部は、前記操作部がオン操作されて前記モータを駆動した状態で前記モータの回転数が上昇して閾値を超えると、カムアウトが発生したと判断する、請求項2に記載の作業機。
  5. 前記制御部は、前記モータの始動時に、前記モータの目標回転数を前記操作部によって設定された設定回転数よりも低くするとともに、前記目標回転数を前記設定回転数まで徐々に上昇させるソフトスタート制御を実施可能であり、
    前記制御部は、前記ソフトスタート制御中にカムアウトが発生したと判断すると、前記ソフトスタート制御における前記目標回転数の上昇速度を、前回の前記ソフトスタート制御のときの前記目標回転数の上昇速度よりも小さくする、請求項2乃至4の何れか一項に記載の作業機。
  6. 前記制御部は、前記ソフトスタート制御中にカムアウトが発生しなかったと判断すると、前記ソフトスタート制御における前記目標回転数の上昇速度を、前回の前記ソフトスタート制御のときの前記目標回転数の上昇速度よりも大きくする、請求項5に記載の作業機。
  7. 前記制御部は、カムアウトが発生したと判断すると、前記操作部が再度オン操作されたときの前記モータの目標回転数の最大値を、前回のオン操作のときの前記目標回転数の最大値よりも小さくする、請求項2乃至6の何れか一項に記載の作業機。
  8. 前記制御部は、カムアウトが発生しなかったと判断すると、前記操作部が再度オン操作されたときの前記モータの目標回転数の最大値を、前回のオン操作のときの前記目標回転数の最大値よりも大きくする、請求項7に記載の作業機。
  9. 前記制御部は、前記モータを駆動した状態で前記モータの負荷電流が着座検出閾値を超えると前記モータに印加する電圧のデューティを低下させる制御を行い、カムアウトが発生したと判断すると、前記操作部が再度オン操作され且つ前記負荷電流が前記着座検出閾値を超えた場合の前記デューティの低下幅を大きくする、請求項2乃至8の何れか一項に記載の作業機。
  10. 前記制御部は、カムアウトが発生しなかったと判断すると、前記操作部が再度オン操作され且つ前記負荷電流が前記着座検出閾値を超えた場合の前記デューティの低下幅を小さくする、請求項9に記載の作業機。
  11. 通信手段を有し、
    前記検知部の監視で得られたデータを外部のサーバに送信可能である、請求項1乃至10の何れか一項に記載の作業機。
  12. 前記制御部は、外部のサーバからの入力信号に応じて前記モータの制御内容を変更可能である、請求項11に記載の作業機。
  13. 作業者が評価を入力する評価入力手段を有し、
    前記制御部は、前記評価入力手段への入力結果に応じて前記モータの制御内容を変更可能である、請求項1乃至12の何れか一項に記載の作業機。
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