JP2022036832A - 画像検査装置 - Google Patents
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Abstract
Description
ワーク12は、例えば、プレス加工された金属製の部品であり、外形が中心軸に関して実質的に軸対称となる形状となっている。ワーク12は、表面側の中央部に突出した突出部124を有し、突出部124の頂部の中央には、中心軸を中心とする孔H124が形成されている。ただし、ワーク12はこのような部品に限定されるものではない。他のワークの例として、エンジンブロックやミッションケース等の自動車部品又は航空機部品が挙げられる。
以下、同図1に示すように、画像検査装置10の前後方向をX方向、左右方向をY方向、上下方向をZ方向として説明する場合がある。
この画像検査装置10においては、図3に示すように、供給部20に供給されたワーク12は、第1の搬送ロボット30(図3において不図示)によってワーク保持部40に搬送され(矢印T1参照)、ワーク保持部40によって検査位置に搬送され(矢印T2a及び矢印T2b参照)、第1の撮像部50及び第2の撮像部60によって両面が撮像される。撮像後、ワーク12は、欠陥の有無が判別され、第2の搬送ロボット80(図3において不図示)によって、欠陥の種類に応じて払出部90の所定の場所に払い出される(矢印T3a、T3b、T4、T5参照)。
供給部20は、並んで2列配置されX方向に延びる投入用グラビティコンベヤ202a、202bを有している。各投入用グラビティコンベヤ202a、202bは、前方側(画像検査装置10の前面側)から後方側に向かって高さが低くなるように搬送面が傾斜している。
従って、前方側から各投入用グラビティコンベヤ202a、202bに投入されたワーク12は、自重により搬送され、後方側の端部にある供給場所A(予め決められた場所の一例)に供給される。
押上部材204がローラの間から上方に進出し、先端の突起がワーク12の孔H124に嵌ることによって、ワーク12が搬送面から持ち上げられるとともに、X方向及びY方向の予め許容された誤差範囲内に位置決めされる。
直動機構310は、供給部20及びワーク保持部40よりも高い位置にてY方向に移動するスライダ(不図示)を有している。
スライダ320は、直動機構310のスライダ(不図示)に固定されたZ方向に延びるガイド322に案内され、Z方向に移動可能に設けられている。
エアシリンダ332は、X方向に延びる軸AX31回りに回転できるように、スライダ320に設けられている。
把持爪334は、エアシリンダ332によって進退し、進退する方向と交差する方向に開閉できる。
従って、把持爪334は、Y方向及びZ方向に移動することに加え、軸AX31回りに回転して進退し、先端に形成された各切り欠き336にてワーク12の外縁部を把持できる。
なお、図4に示した状態に基づいて具体的に説明すると、4つの把持爪334全体が、同図4に示した状態からY方向及びZ方向に移動したり、正面側から見て回転軸AX32を中心として右回りに回転したり、Y方向に開いて把持したワーク12を解放したりできる。
ワーク保持部40は、第1の搬送ロボット30からワーク12が受け渡され、矢印T2a及び矢印T2bで示すように、受け渡されたワーク12を画像検査するための予め決められた検査位置へと移動させることができる。
回転台410は、エアモータ412によって駆動され、Z方向に延びる回転軸AX41の回りに回転できる。回転台410の回転方向及び回転量は、同図5に示す状態から左回り(図3に示す矢印T2a参照)又は右回り(同図3に示す矢印T2b参照)に半回転である。
サーボモータ422aは、回転台410に固定部材430aを介して固定されている。
第2の保持器420bは、サーボモータ422b、回転固定軸424b、開閉部材426b及びエアシリンダ428bを有し、第1の保持器420aと同様に構成されている。
第2の保持器420bは、第1の保持器420aと回転軸AX41を挟んで反対の側に配置されているので、第1の保持器420aが第1の搬送ロボット30からワーク12を受け取る受け取り位置にあるときには、第2の保持器420bがワーク12を画像検査するための検査位置にある。従って、回転台410が半回転する度に、一方の保持器が、ワーク12を受け取る受け取り位置へ移動するとともに、他方の保持器が、ワーク12を撮像する検査位置へ回転移動する。
第1の撮像部50は、図6~図8に示すように、カメラ510、照明器520並びにカメラ510及び照明器520をX方向及びZ方向に移動させる移動機構550を有している。
カメラ510は、例えば3台設けられ、それぞれワーク12の表面の異なる位置を撮像できる。
第1の撮像部50は、外乱光を遮るために、遮光板を更に有していても良い。
第1の撮像部50が有する移動機構の具体的な構成は、カメラ510及び照明器520をワーク保持部40と干渉しない退避位置から撮像位置へと移動させることができれば、任意でよい。また、移動機構550に代えて、カメラ510及び照明器520をそれぞれ独立に移動させることができる移動機構としてもよい。
第2の撮像部60は、カメラ610、照明器620、遮光板630並びにカメラ610、照明器620及び遮光板630をX方向に移動させる移動機構650を有している。
カメラ610は、例えば2台設けられ、それぞれワーク12の裏面の異なる位置を撮像できる。
遮光板(遮光部材の一例)630は、例えば、工場の天井に設置された照明からの光等の外乱光を遮る部材である。
第2の撮像部60が有する移動機構の具体的な構成は、カメラ610、照明器620及び遮光板630をワーク保持部40と干渉しない退避位置から撮像位置へと移動させることができれば、任意でよい。また、移動機構650に代えて、カメラ610、照明器620及び遮光板630をそれぞれ独立に移動させることができる移動機構としてもよい。
PLCは、供給部20、第1の搬送ロボット30、ワーク保持部40、第1の撮像部50、第2の撮像部60、第2の搬送ロボット80及び払出部90その他の各部を制御できる。
第1のスライダ810は、ワーク保持部40及び払出部90よりも高い位置にてY方向に延びる直動ガイド808に案内され、Y方向に移動可能に設けられている。
エアシリンダ842は、X軸方向に延びる軸AX81回りに回転できるように、第3のスライダ(不図示)に設けられている。
把持爪844は、エアシリンダ842によって進退し、進退する方向と交差する方向に開閉できる。
従って、把持爪844は、X方向、Y方向及びZ方向に移動することに加え、軸AX81回りに回転して進退し、先端に形成された各切り欠き846にてワーク12の外縁部を把持できる。
なお、図9に示した状態に基づいて具体的に説明すると、4つの把持爪844全体が、同図9に示した状態からX方向、Y方向及びZ方向に移動したり、正面側から見て回転軸AX81を中心として左回りに回転したり、Y方向に開いて把持したワーク12を解放したりできる。
第1の払出場所B1には、搬送面の下方からローラの間を通って上昇し、第2の搬送ロボット80によって搬送されたワーク12が受け渡される昇降ユニット904a、904b(図1参照)が設けられている。
第2の払出場所B2には、搬送面の下方からローラの間を通って上昇し、第2の搬送ロボット80によって搬送されたワーク12が受け渡される昇降ユニット904c(図1参照)が設けられている。
第3の払出場所B3には、搬送面の下方からローラの間を通って上昇し、第2の搬送ロボット80によって搬送されたワーク12が受け渡される昇降ユニット904d(図1参照)が設けられている。
画像検査装置10は、以下のステップS1~S11に従って動作し、ワーク12を画像検査できる。ただし、可能な場合には、各ステップS1~S11は順番を入れ替えて実施されてもよいし、並行して実施されてもよい。
複数のワーク12が、図2に示す投入用グラビティコンベヤ202a、202bの前面側に載せられる。各ワーク12が投入用グラビティコンベヤ202a、202bに載って移動し、供給場所Aに到達する。
供給場所Aに到達したワーク12は、押上機構が有する丸棒状の押上部材204によって持ち上げられる。
押上部材204によって持ち上げられたワーク12は、搬送面から浮いた状態になる。
第1の搬送ロボット30(図4参照)が、搬送面から浮いた状態のワーク12の外周縁を把持し、図3の矢印T1で示すように、ワーク保持部40に搬送する。
ワーク12が第1の保持器420a(図5参照)が有する回転固定軸424aの先端に挿入された後、第1の搬送ロボット30が退避する。開閉部材426aが閉じることにより、ワーク12が第1の保持器420aに保持される。
ワーク12が第1の保持器420aに保持された状態において、中心軸AX42とワーク12の中心軸とが実質的に一致する。
回転台410が、図3の矢印T2a又は矢印T2bで示すように、半回転する。
ワーク12を保持した第1の保持器420aが画像検査をするための検査位置に移動するとともに、第2の保持器420bが、第1の搬送ロボット30からワーク12を受け取る受け取り位置へと移動する。
第1の撮像部50(図6~図8参照)が有する第2のスライダ554が前方側の退避位置から後方側へと移動するとともに第1のスライダ552が下降し、カメラ510及び照明器520が撮像位置へと移動する。
一方で、第2の撮像部60のスライダ652が後方側の退避位置から前方側へと移動し、カメラ610、照明器620及び遮光板630が撮像位置へと移動する。
第1の保持器420a(図5参照)のサーボモータ422aが駆動され、回転固定軸424aが中心軸AX42回りに少なくとも360度回転するとともに、図6に示す各カメラ510、610による撮像が開始される。
すなわち、第1の保持器420aに保持されたワーク12が自身の中心軸の回りに回転し、各カメラ510、610によって、予め決められた撮像箇所が全周にわたって撮像される。
なお、本ステップS6において、ワークは、ワーク自身の中心軸の回りに回転することに限定されるものではない。予め決められた被検査箇所が全て撮像できるのであれば、予め決められた軸の回りにワークが回転してもよいし、更に言えば、予め決められた被検査箇所を全て撮像するためにワークの姿勢が変更されればよい。
したがって、例えばワークがミッションケースの場合は、保持器に保持されたミッションケースが予め設定された軸回りに回転し、カメラによって予め決められた全ての撮像箇所が撮像される。
画像処理装置(不図示)が、撮像された画像に基づいて、欠陥の有無を検出する。更に、画像処理装置は、欠陥の検出結果に基づいて、ワーク12を良品、不良品又は再検査が必要な再検査品のいずれに該当するかを判定する。
なお、撮像開始(ステップS6)からワーク12の判定(本ステップS7)までに要する時間は、例えば4.5秒である。
第1の撮像部50及び第2の撮像部60が、それぞれ退避位置へと退避する。
図5に示す開閉部材426aが開き、ワーク12が開放される。
第2の搬送ロボット80が、第1の保持器420aの回転固定軸424aからワーク12を抜き取る。
その後、開閉部材426aが閉じ、回転台410が回転軸AX41回りに半回転し、第1の保持器420aが第1の搬送ロボット30からワーク12を受け取る受け取り位置へと移動するとともに、後続のワーク12を保持した第2の保持器420bが、検査位置に移動する。
なお、本ステップにて回転台410が回転し始めるまでの間に、受け取り位置にある第2の保持器420bに後続のワーク12が保持される。第2の保持器420bにワーク12が保持されるまでの動作については、前述の第1の保持器420aにワーク12が保持されるまでの動作と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
このように、第1の保持器420aに保持されたワーク12が画像検査され、回転台410が回転し始めるまでの間に、第1の保持器420aと回転軸AX41を挟んで反対の側に設けられた第2の保持器420bに後続のワーク12が保持されるので、ワーク12が効率よく順に処理される。
第2の搬送ロボット80が、画像処理装置の判定結果に基づいて、図3の矢印T3a、T3b、T4、T5で示すように、ワーク12を第1の払出用グラビティコンベヤ902a、902b、第2の払出用グラビティコンベヤ902c及び第3の払出用グラビティコンベヤ902dのいずれかに搬送する。すなわち、第2の搬送ロボット80は、良品、不良品又は再検査品と判断されたワーク12を、判断結果に応じて、第1の払出場所B1、第2の払出場所B2又は第3の払出場所B3へと搬送する。
不良品と判断されたワーク12は、昇降ユニット904cに受け渡され、第2の払出用グラビティコンベヤ902cに載って後方側の予め決められた場所まで移動する。
再検査品と判断されたワーク12は、昇降ユニット904dに受け渡され、第3の払出用グラビティコンベヤ902dに載って後方側の予め決められた場所まで移動する。
画像検査装置10を前述の動作方法に従って稼働させるにあたっては、事前に調整が必要である。特に、精度良く判別可能な欠陥画像が撮像できるように、カメラ510、610、照明器520、610及び遮光板630を適切な撮像位置に調整することが重要である。
そこで、制御部が、予め高い精度で傷等の欠陥を判別できるワーク12の画像を参照画像として記憶しておき、この参照画像に近い画像が撮像できるように、第1の撮像部50及び第2の撮像部60を移動させる。参照画像と近い画像であるか否かは、パターンマッチングにより判定されてもよいし、AIによって判定されてもよい。
更に、画像検査装置10は、第1の撮像部50及び第2の撮像部60が移動可能に設けられていない場合と比較して、装置全体の設置面積が低減される。
ワークは、例えば矩形状であってもよい。また、ワークが、例えばカメラの視野に収まるような小型の平板である場合には、撮像部がワーク全体を撮像するために、必ずしも第1の保持器又は第2の保持器が保持したワークを回転させる必要はない。ただし、撮像の前に第1の保持器又は第2の保持器がワークを回転させることによって、撮像する際のワークの姿勢を調整することができ、撮像の後にワークを回転させることによって、第2の搬送部に受け渡す際のワークの姿勢を調整することができる。
12 ワーク
20 供給部
30 第1の搬送ロボット
40 ワーク保持部
50 第1の撮像部
60 第2の撮像部
80 第2の搬送ロボット
90 払出部
124 突出部
202a、202b 投入用グラビティコンベヤ
204 押上部材
310 直動機構
320 スライダ
322 ガイド
330 ハンド
332 エアシリンダ
334 把持爪
410 回転台
412 エアモータ
420a 第1の保持器
420b 第2の保持器
422a、422b サーボモータ
424a、424b 回転固定軸
426a、426b 開閉部材
428a、428b エアシリンダ
430a 固定部材
432a 押さえ部材
510 カメラ
520 照明器
550 移動機構
552 第1のスライダ
554 第2のスライダ
556 支持部材
610 カメラ
620 照明器
630 遮光板
650 移動機構
652 スライダ
656 支持部材
808 直動ガイド
810 第1のスライダ
820 第2のスライダ
840 ハンド
842 エアシリンダ
844 把持爪
902a、902b 第1の払出用グラビティコンベヤ
902c 第2の払出用グラビティコンベヤ
902d 第2の払出用グラビティコンベヤ
904a、904b、904c、904d 昇降ユニット
AX31 軸
AX41 回転軸
AX42 中心軸
AX43 回転軸
AX81 軸
H124 孔
ワーク12は、例えば、プレス加工された金属製の部品であり、外形が中心軸に関して実質的に軸対称となる形状となっている。ワーク12は、表面側の中央部に突出した突出部124を有し、突出部124の頂部の中央には、中心軸を中心とする孔H124が形成されている。ただし、ワーク12はこのような部品に限定されるものではない。他のワークの例として、エンジンブロックやミッションケース等の自動車部品又は航空機部品が挙げられる。
以下、同図1に示すように、画像検査装置10の前後方向をX方向、左右方向をY方向、上下方向をZ方向として説明する場合がある。
この画像検査装置10においては、図3に示すように、供給部20に供給されたワーク12は、第1の搬送ロボット30(図3において不図示)によってワーク保持部40に搬送され(矢印T1参照)、ワーク保持部40によって検査位置に搬送され(矢印T2a及び矢印T2b参照)、第1の撮像部50及び第2の撮像部60によって両面が撮像される。撮像後、ワーク12は、欠陥の有無が判別され、第2の搬送ロボット80(図3において不図示)によって、欠陥の種類に応じて払出部90の所定の場所に払い出される(矢印T3a、T3b、T4、T5参照)。
供給部20は、並んで2列配置されX方向に延びる投入用グラビティコンベヤ202a、202bを有している。各投入用グラビティコンベヤ202a、202bは、前方側(画像検査装置10の前面側)から後方側に向かって高さが低くなるように搬送面が傾斜している。
従って、前方側から各投入用グラビティコンベヤ202a、202bに投入されたワーク12は、自重により搬送され、後方側の端部にある供給場所A(予め決められた場所の一例)に供給される。
押上部材204がローラの間から上方に進出し、先端の突起がワーク12の孔H124に嵌ることによって、ワーク12が搬送面から持ち上げられるとともに、X方向及びY方向の予め許容された誤差範囲内に位置決めされる。
直動機構310は、供給部20及びワーク保持部40よりも高い位置にてY方向に移動するスライダ(不図示)を有している。
スライダ320は、直動機構310のスライダ(不図示)に固定されたZ方向に延びるガイド322に案内され、Z方向に移動可能に設けられている。
エアシリンダ332は、X方向に延びる軸AX31回りに回転できるように、スライダ320に設けられている。
把持爪334は、エアシリンダ332によって進退し、進退する方向と交差する方向に開閉できる。
従って、把持爪334は、Y方向及びZ方向に移動することに加え、軸AX31回りに回転して進退し、先端に形成された各切り欠き336にてワーク12の外縁部を把持できる。
なお、図4に示した状態に基づいて具体的に説明すると、4つの把持爪334全体が、同図4に示した状態からY方向及びZ方向に移動したり、正面側から見て回転軸AX32を中心として右回りに回転したり、Y方向に開いて把持したワーク12を解放したりできる。
ワーク保持部40は、第1の搬送ロボット30からワーク12が受け渡され、矢印T2a及び矢印T2bで示すように、受け渡されたワーク12を画像検査するための予め決められた検査位置へと移動させることができる。
回転台410は、エアモータ412によって駆動され、Z方向に延びる回転軸AX41の回りに回転できる。回転台410の回転方向及び回転量は、同図5に示す状態から左回り(図3に示す矢印T2a参照)又は右回り(同図3に示す矢印T2b参照)に半回転である。
サーボモータ422aは、回転台410に固定部材430aを介して固定されている。
第2の保持器420bは、サーボモータ422b、回転固定軸424b、開閉部材426b及びエアシリンダ428bを有し、第1の保持器420aと同様に構成されている。
第2の保持器420bは、第1の保持器420aと回転軸AX41を挟んで反対の側に配置されているので、第1の保持器420aが第1の搬送ロボット30からワーク12を受け取る受け取り位置にあるときには、第2の保持器420bがワーク12を画像検査するための検査位置にある。従って、回転台410が半回転する度に、一方の保持器が、ワーク12を受け取る受け取り位置へ移動するとともに、他方の保持器が、ワーク12を撮像する検査位置へ回転移動する。
第1の撮像部50は、図6~図8に示すように、カメラ510、照明器520並びにカメラ510及び照明器520をX方向及びZ方向に移動させる移動機構550を有している。
カメラ510は、例えば3台設けられ、それぞれワーク12の表面の異なる位置を撮像できる。
第1の撮像部50は、外乱光を遮るために、遮光板を更に有していても良い。
第1の撮像部50が有する移動機構の具体的な構成は、カメラ510及び照明器520をワーク保持部40と干渉しない退避位置から撮像位置へと移動させることができれば、任意でよい。また、移動機構550に代えて、カメラ510及び照明器520をそれぞれ独立に移動させることができる移動機構としてもよい。
第2の撮像部60は、カメラ610、照明器620、遮光板630並びにカメラ610、照明器620及び遮光板630をX方向に移動させる移動機構650を有している。
カメラ610は、例えば2台設けられ、それぞれワーク12の裏面の異なる位置を撮像できる。
遮光板(遮光部材の一例)630は、例えば、工場の天井に設置された照明からの光等の外乱光を遮る部材である。
第2の撮像部60が有する移動機構の具体的な構成は、カメラ610、照明器620及び遮光板630をワーク保持部40と干渉しない退避位置から撮像位置へと移動させることができれば、任意でよい。また、移動機構650に代えて、カメラ610、照明器620及び遮光板630をそれぞれ独立に移動させることができる移動機構としてもよい。
PLCは、供給部20、第1の搬送ロボット30、ワーク保持部40、第1の撮像部50、第2の撮像部60、第2の搬送ロボット80及び払出部90その他の各部を制御できる。
第1のスライダ810は、ワーク保持部40及び払出部90よりも高い位置にてY方向に延びる直動ガイド808に案内され、Y方向に移動可能に設けられている。
エアシリンダ842は、X軸方向に延びる軸AX81回りに回転できるように、第3のスライダ(不図示)に設けられている。
把持爪844は、エアシリンダ842によって進退し、進退する方向と交差する方向に開閉できる。
従って、把持爪844は、X方向、Y方向及びZ方向に移動することに加え、軸AX81回りに回転して進退し、先端に形成された各切り欠き846にてワーク12の外縁部を把持できる。
なお、図9に示した状態に基づいて具体的に説明すると、4つの把持爪844全体が、同図9に示した状態からX方向、Y方向及びZ方向に移動したり、正面側から見て回転軸AX81を中心として左回りに回転したり、Y方向に開いて把持したワーク12を解放したりできる。
第1の払出場所B1には、搬送面の下方からローラの間を通って上昇し、第2の搬送ロボット80によって搬送されたワーク12が受け渡される昇降ユニット904a、904b(図1参照)が設けられている。
第2の払出場所B2には、搬送面の下方からローラの間を通って上昇し、第2の搬送ロボット80によって搬送されたワーク12が受け渡される昇降ユニット904c(図1参照)が設けられている。
第3の払出場所B3には、搬送面の下方からローラの間を通って上昇し、第2の搬送ロボット80によって搬送されたワーク12が受け渡される昇降ユニット904d(図1参照)が設けられている。
画像検査装置10は、以下のステップS1~S11に従って動作し、ワーク12を画像検査できる。ただし、可能な場合には、各ステップS1~S11は順番を入れ替えて実施されてもよいし、並行して実施されてもよい。
複数のワーク12が、図2に示す投入用グラビティコンベヤ202a、202bの前面側に載せられる。各ワーク12が投入用グラビティコンベヤ202a、202bに載って移動し、供給場所Aに到達する。
供給場所Aに到達したワーク12は、押上機構が有する丸棒状の押上部材204によって持ち上げられる。
押上部材204によって持ち上げられたワーク12は、搬送面から浮いた状態になる。
第1の搬送ロボット30(図4参照)が、搬送面から浮いた状態のワーク12の外周縁を把持し、図3の矢印T1で示すように、ワーク保持部40に搬送する。
ワーク12が第1の保持器420a(図5参照)が有する回転固定軸424aの先端に挿入された後、第1の搬送ロボット30が退避する。開閉部材426aが閉じることにより、ワーク12が第1の保持器420aに保持される。
ワーク12が第1の保持器420aに保持された状態において、中心軸AX42とワーク12の中心軸とが実質的に一致する。
回転台410が、図3の矢印T2a又は矢印T2bで示すように、半回転する。
ワーク12を保持した第1の保持器420aが画像検査をするための検査位置に移動するとともに、第2の保持器420bが、第1の搬送ロボット30からワーク12を受け取る受け取り位置へと移動する。
第1の撮像部50(図6~図8参照)が有する第2のスライダ554が前方側の退避位置から後方側へと移動するとともに第1のスライダ552が下降し、カメラ510及び照明器520が撮像位置へと移動する。
一方で、第2の撮像部60のスライダ652が後方側の退避位置から前方側へと移動し、カメラ610、照明器620及び遮光板630が撮像位置へと移動する。
第1の保持器420a(図5参照)のサーボモータ422aが駆動され、回転固定軸424aが中心軸AX42回りに少なくとも360度回転するとともに、図6に示す各カメラ510、610による撮像が開始される。
すなわち、第1の保持器420aに保持されたワーク12が自身の中心軸の回りに回転し、各カメラ510、610によって、予め決められた撮像箇所が全周にわたって撮像される。
なお、本ステップS6において、ワークは、ワーク自身の中心軸の回りに回転することに限定されるものではない。予め決められた被検査箇所が全て撮像できるのであれば、予め決められた軸の回りにワークが回転してもよいし、更に言えば、予め決められた被検査箇所を全て撮像するためにワークの姿勢が変更されればよい。
したがって、例えばワークがミッションケースの場合は、保持器に保持されたミッションケースが予め設定された軸回りに回転し、カメラによって予め決められた全ての撮像箇所が撮像される。
画像処理装置(不図示)が、撮像された画像に基づいて、欠陥の有無を検出する。更に、画像処理装置は、欠陥の検出結果に基づいて、ワーク12を良品、不良品又は再検査が必要な再検査品のいずれに該当するかを判定する。
なお、撮像開始(ステップS6)からワーク12の判定(本ステップS7)までに要する時間は、例えば4.5秒である。
第1の撮像部50及び第2の撮像部60が、それぞれ退避位置へと退避する。
図5に示す開閉部材426aが開き、ワーク12が開放される。
第2の搬送ロボット80が、第1の保持器420aの回転固定軸424aからワーク12を抜き取る。
その後、開閉部材426aが閉じ、回転台410が回転軸AX41回りに半回転し、第1の保持器420aが第1の搬送ロボット30からワーク12を受け取る受け取り位置へと移動するとともに、後続のワーク12を保持した第2の保持器420bが、検査位置に移動する。
なお、本ステップにて回転台410が回転し始めるまでの間に、受け取り位置にある第2の保持器420bに後続のワーク12が保持される。第2の保持器420bにワーク12が保持されるまでの動作については、前述の第1の保持器420aにワーク12が保持されるまでの動作と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
このように、第1の保持器420aに保持されたワーク12が画像検査され、回転台410が回転し始めるまでの間に、第1の保持器420aと回転軸AX41を挟んで反対の側に設けられた第2の保持器420bに後続のワーク12が保持されるので、ワーク12が効率よく順に処理される。
第2の搬送ロボット80が、画像処理装置の判定結果に基づいて、図3の矢印T3a、T3b、T4、T5で示すように、ワーク12を第1の払出用グラビティコンベヤ902a、902b、第2の払出用グラビティコンベヤ902c及び第3の払出用グラビティコンベヤ902dのいずれかに搬送する。すなわち、第2の搬送ロボット80は、良品、不良品又は再検査品と判断されたワーク12を、判断結果に応じて、第1の払出場所B1、第2の払出場所B2又は第3の払出場所B3へと搬送する。
不良品と判断されたワーク12は、昇降ユニット904cに受け渡され、第2の払出用グラビティコンベヤ902cに載って後方側の予め決められた場所まで移動する。
再検査品と判断されたワーク12は、昇降ユニット904dに受け渡され、第3の払出用グラビティコンベヤ902dに載って後方側の予め決められた場所まで移動する。
画像検査装置10を前述の動作方法に従って稼働させるにあたっては、事前に調整が必要である。特に、精度良く判別可能な欠陥画像が撮像できるように、カメラ510、610、照明器520、610及び遮光板630を適切な撮像位置に調整することが重要である。
そこで、制御部が、予め高い精度で傷等の欠陥を判別できるワーク12の画像を参照画像として記憶しておき、この参照画像に近い画像が撮像できるように、第1の撮像部50及び第2の撮像部60を移動させる。参照画像と近い画像であるか否かは、パターンマッチングにより判定されてもよいし、AIによって判定されてもよい。
更に、画像検査装置10は、第1の撮像部50及び第2の撮像部60が移動可能に設けられていない場合と比較して、装置全体の設置面積が低減される。
ワークは、例えば矩形状であってもよい。また、ワークが、例えばカメラの視野に収まるような小型の平板である場合には、撮像部がワーク全体を撮像するために、必ずしも第1の保持器又は第2の保持器が保持したワークを回転させる必要はない。ただし、撮像の前に第1の保持器又は第2の保持器がワークを回転させることによって、撮像する際のワークの姿勢を調整することができ、撮像の後にワークを回転させることによって、第2の搬送部に受け渡す際のワークの姿勢を調整することができる。
12 ワーク
20 供給部
30 第1の搬送ロボット
40 ワーク保持部
50 第1の撮像部
60 第2の撮像部
80 第2の搬送ロボット
90 払出部
124 突出部
202a、202b 投入用グラビティコンベヤ
204 押上部材
310 直動機構
320 スライダ
322 ガイド
330 ハンド
332 エアシリンダ
334 把持爪
410 回転台
412 エアモータ
420a 第1の保持器
420b 第2の保持器
422a、422b サーボモータ
424a、424b 回転固定軸
426a、426b 開閉部材
428a、428b エアシリンダ
430a 固定部材
432a 押さえ部材
510 カメラ
520 照明器
550 移動機構
552 第1のスライダ
554 第2のスライダ
556 支持部材
610 カメラ
620 照明器
630 遮光板
650 移動機構
652 スライダ
656 支持部材
808 直動ガイド
810 第1のスライダ
820 第2のスライダ
840 ハンド
842 エアシリンダ
844 把持爪
902a、902b 第1の払出用グラビティコンベヤ
902c 第2の払出用グラビティコンベヤ
902d 第2の払出用グラビティコンベヤ
904a、904b、904c、904d 昇降ユニット
AX31 軸
AX41 回転軸
AX42 中心軸
AX43 回転軸
AX81 軸
H124 孔
Claims (10)
- ワークを予め決められた検査位置に移動させるとともに該ワークの姿勢を変更するワーク保持部と、
前記検査位置にある前記ワークの一方の側を撮像する撮像位置まで移動し、該ワークを撮像する第1の撮像部と、
前記検査位置にある前記ワークの他方の側を撮像する撮像位置まで移動し、該ワークを撮像する第2の撮像部と、
前記第1の撮像部及び前記第2の撮像部によって撮像された画像に基づいて、前記ワークの良否を判定する判定部と、を備えた画像検査装置。 - 請求項1記載の画像検査装置において、
前記第1の撮像部及び前記第2の撮像部が、それぞれ、前記ワークを撮像するカメラと、
前記ワークを照らす照明器と、を有する画像検査装置。 - 請求項1記載の画像検査装置において、
前記第1の撮像部及び前記第2の撮像部が、それぞれ、前記ワークを撮像するカメラと、
前記ワークを照らす照明器と、
前記カメラ及び前記ワークをそれぞれ独立に移動させる移動機構と、を有する画像検査装置。 - 請求項1記載の画像検査装置において、
前記第1の撮像部及び前記第2の撮像部が、それぞれ、前記ワークを撮像する複数のカメラと、
前記ワークを照らす照明器と、
外乱光を遮る遮光部材と、を有する画像検査装置。 - 請求項1記載の画像検査装置において、
前記第1の撮像部及び前記第2の撮像部が、それぞれ、前記ワークを撮像する複数のカメラと、
前記ワークを照らす照明器と、
外乱光を遮る遮光部材と、
前記複数のカメラ、前記照明器及び前記遮光部材をそれぞれ独立に移動させる移動機構と、を有する画像検査装置。 - 請求項2~5のいずれか1項に記載の画像検査装置において、
前記ワーク保持部が、上下方向に延びる回転軸回りに回転する回転台と、
前記回転台に設けられ、前記ワークを保持する第1の保持器と、
前記第1の保持器と前記回転軸を挟んで反対の側に設けられ、前記ワークを保持する第2の保持器と、を有する画像検査装置。 - 請求項6のいずれか1項に記載の画像検査装置において、
前記ワークを前記ワーク保持部に搬送する第1の搬送部と、
前記ワーク保持部から前記ワークを搬送する第2の搬送部と、を更に備えた画像検査装置。 - 請求項7記載の画像検査装置において、
前記第2の搬送部が搬送する前記ワークが払い出される第1~第3の払出場所が設けられた払出部を更に備え、
前記第2の搬送部が、前記判定部が判定した良品、不良品及び再検査が必要な再検査品を、それぞれ前記第1~第3の払出場所に搬送する画像検査装置。 - ワークを予め決められた検査位置に移動させるとともに該ワークの姿勢を変更するワーク保持部と、
前記検査位置にある前記ワークを撮像する撮像位置まで移動し、該ワークを撮像する撮像部と、
前記撮像部によって撮像された画像に基づいて、前記ワークの良否を判定する判定部と、を備えた画像検査装置。 - 請求項9記載の画像検査装置において、
前記撮像部が、前記ワークを撮像する複数のカメラと、
前記ワークを照らす照明器と、
前記複数のカメラ及び前記照明器をそれぞれ独立に移動させる移動機構と、を有する画像検査装置。
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