JP2022036736A - 切除脂肪から間葉系幹細胞を製造する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】極少量の切除脂肪組織から効率的に間葉系幹細胞を製造する方法を提供すること。【解決手段】工程(1)0.05g以上0.5g未満の切除脂肪を生体から採取する工程、工程(2)採取した切除脂肪を酵素処理して、間質血管細胞群を得る工程、工程(3)前記間質血管細胞群を、培養容器の面積当たりの有核細胞数比率として、1cm2あたり3,800個以上の密度で播種し、間葉系幹細胞を培養する工程、工程(4)培養した間葉系幹細胞を回収する工程、を含む間葉系幹細胞を含む細胞集団を製造する方法。【選択図】なし

Description

本発明は、極少量の切除脂肪より効率的に間葉系幹細胞を製造する方法に関する。
間葉系幹細胞は、骨髄、脂肪組織、歯髄などに存在することが報告されている体性幹細胞であり、骨や軟骨及び脂肪などに分化する能力を有するため、細胞治療における有望な細胞ソースとして注目されている。また、間葉系幹細胞は、分化能だけでなく免疫抑制能も有しており、急性移植片対宿主病(GVHD)や炎症性腸疾患の一種であるクローン病などに対する実用化が進んでいる。
特に脂肪組織は、多くの間葉系幹細胞が含まれていることから、間葉系幹細胞の有望な原料として注目されてきた。脂肪組織から間葉系幹細胞を得る方法としては、吸引によって得られる脂肪組織(吸引脂肪)から間葉系幹細胞を分離する方法が一般的である(例えば、非特許文献1)。しかしながら、この方法では、治療に必要な量の間葉系幹細胞を得るためには約60mLもの多量の吸引脂肪を採取しなければならず、全身麻酔が必要な上に患者への大きな侵襲(吸引後の痛みや吸引部位の凹み等)が伴うこと、さらには、吸引時の機械的ストレスにより吸引された脂肪組織は、その細胞のダメージが大きい等の課題が報告されている(非特許文献2、非特許文献3)。一方、別の採取方法として、脂肪組織を吸引するのではなく、切除することで脂肪組織を採取する方法もあるが、切除する脂肪組織の量が多い場合には、患者への痛みや切除部位の凹み等の課題は依然として残されている。
秋山謙太郎、古味佳子他、間葉系幹細胞の新しい機能─免疫調節細胞としての間葉系幹細胞─、日補綴会誌 Ann Jpn Prosthodont Soc 8, 2016、8、346-353 Julien Freitag.Jon Ford他 BMJ Open 2015;5:e009332 DAISUKE MATSUMOTO, KATSUJIRO SATO他, Cell-Assisted Lipotransfer: Supportive Use of Human Adipose-Derived Cells for Soft Tissue Augmentation with Lipoinjection, Tissue Eng. 2006 Dec;12(12):3375-82.
本発明の課題は、極少量の切除脂肪から安定して効率的に間葉系幹細胞を製造する方法を提供することである。
上記課題の下で検討を進める中で、治療に必要な数の間葉系幹細胞を、患者への負担が少ない状態で取得できる極少量の切除脂肪から取得することは難しく、従来の方法では治療に必要な数の間葉系幹細胞を製造するためには多大な日数を要することがわかった。例えば、0.02~0.1gの脂肪組織から、不織布を基材として2週間培養することにより、1×10個の脂肪幹細胞を取得できると報告している市販のキット(株式会社バイオ未来工房、脂肪幹細胞分離キット)があるが、上記の培養で得られる細胞数は治療用としては十分ではなく、さらに多くの細胞数を取得するためにはさらに1~2週間の培養期間を要する。また、本発明者らが、実際にこのキットを用いて脂肪組織から間葉系幹細胞を培養したところ、顕微鏡による観察を行っても、培養中の細胞の状態(不織布への細胞接着の状態など)を十分に確認できず、培養を適切に管理することが困難であった。このような培養日数の増加や培養工程管理における問題を抱えている状態では、治療用の細胞を効率的に、かつ安定して提供することができず、患者の病態悪化、製造コストや医療コストの増加、日本経済が直面する医療経済の圧迫に繋がることから、極少量の切除脂肪から、治療用の細胞を効率的に、かつ安定して製造する方法が望まれる。
本発明者らは上記課題を解決するために更に鋭意検討した結果、切除脂肪の採取量を適切な範囲にコントロールし、さらに採取した極少量の切除脂肪に特定の処理を行うことで、上記課題を解決することを見いだした。すなわち、本発明は、下記の工程(1)から工程(4)を含む、間葉系幹細胞含有細胞集団を製造する方法である。
工程(1)0.05g以上0.5g未満の切除脂肪を生体から採取する工程
工程(2)採取した切除脂肪を酵素処理して、間質血管細胞群を得る工程
工程(3)前記間質血管細胞群を、培養容器の面積当たりの有核細胞数比率として、1cmあたり3,800個以上の密度で播種し、間葉系幹細胞を培養する工程
工程(4)培養した間葉系幹細胞を回収する工程
さらに本発明は、工程(1)と工程(2)の間に、採取した切除脂肪を水溶液に10分以上170時間以下 の期間、接触させる工程をさらに含む前記製造方法である。
また、本発明は、工程(4)で回収した間葉系幹細胞を再び播種して培養し、回収する工程をさらに含む前記製造方法でもある。
さらに本発明は、工程(4)の後に、さらにジメチルスルホキシドを含む溶液で間葉系幹細胞を凍結保存する工程を含む前記製造方法でもある。
本発明によれば、極少量の切除脂肪から効率的に間葉系幹細胞を取得することが可能となり、適切な工程管理のもとで治療用の間葉系幹細胞を製造することができる。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明するが、下記の説明は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明の範囲は、下記の実施形態に限られるものではなく、当業者が下記の実施形態の構成を適宜置換した他の実施形態も本発明の範囲に含まれる。
[1]用語の説明
本明細書における「間葉系幹細胞」とは、下記の定義を満たす幹細胞を指す。なお、本明細書において、「間葉系幹細胞」は「MSC」と記載されることがある。
間葉系幹細胞の定義
i)標準培地での培養条件で、プラスチックへの接着性を示す。
ii)表面抗原CD73、CD90、CD105が陽性であり、CD45、CD31が陰性。
本発明においては、間葉系幹細胞として脂肪組織由来の間葉系幹細胞を対象とする。また、本発明における脂肪組織由来の間葉系幹細胞には、「脂肪間質細胞 (Adipose stromal cells)」や「脂肪幹細胞(Adipose-derived stem cells)」も含まれる。
本明細書における「間葉系幹細胞含有細胞集団」の形態は特に限定されず、例えば、細胞ペレット、細胞シート、細胞凝集塊、細胞浮遊液又は細胞懸濁液などが挙げられる。
本明細書における「切除脂肪」とは、生体の皮下脂肪を切除して得られた脂肪組織のことであり、具体的には、生体の皮膚を切開し、皮膚下から任意の手術器具等を用いて切り取ることで採取された、皮下脂肪のなかでも比較的浅い層の脂肪組織を指す。
本明細書における「間質血管細胞群」とは、脂肪組織を酵素処理することで分離した脂肪細胞を除去して得られる細胞群を指す。間質血管細胞群は、一般に末梢血由来の細胞群(マクロファージ、好中球など)が有核細胞における半数程度を占め、残りは間葉系幹細胞の他、血管内皮細胞、血管壁細胞などを含む脂肪組織由来の細胞群である。本明細書における「間質血管細胞群」としては、完全に分離除去できなかった脂肪細胞が少量含まれてもよい。
本明細書における「水溶液」とは、水と水溶性の成分を含むものであれば特に限定されず、水、緩衝液、等張液、低張液、高張液など、どのような水溶液でも使用することができる。組織へのダメージ低減の観点で、緩衝液や等張液がより好ましく、例えば、PBS、HBSS(-)、リンゲル液、乳酸リンゲル液、ブドウ糖液、各種輸液、生理食塩液、培養液、アルブミン溶液、血液由来成分、それらの混合物などが挙げられる。また、UW冷保存液(アステラス製薬)、セリオキープ(株式会社バイオベルデ)、肺組織/細胞用冷蔵保存液 StemSurevive-Lung(トスク株式会社)などの組織保存液も使用できる。なおこれらを適宜水で希釈して用いることも出来る。
上記乳酸リンゲル液としては、ハルトマン液、ハルトマン輸液、ラクテック注、ソルラクト輸液、ポタコール輸液、ラクトリンゲル液、ニソリ注、ニソリ輸液等を使用することができるが、特に限定されない。上記5%ブドウ糖液としては、小林糖液、大塚糖液、マルトス輸液、キリット注、テルモ糖注、ブドウ糖注、光糖液、マドロス輸液等を使用することができるが、特に限定されない。
本発明で用いられる水溶液として、上記の緩衝液や等張液を希釈して使用する場合は、その希釈割合は5倍以内が好ましく、3倍以内がより好ましく、2倍以内が更に好ましい。さらには、体液(血漿)の浸透圧とほぼ等しい浸透圧をもち、細胞外内の水の輸送がない等張液をそのまま使用するか、あるいは適宜調整して体液の浸透圧と同程度に調製した水溶液も使用できる。また、菌の抑制の観点で、抗生物質を上記水溶液に添加することもできる。
本明細書における「培養液」とは特に限定されず、任意の動物細胞培養用液体培地を基礎培地とし、必要に応じて他の成分(アルブミン、血清、血清代替試薬、増殖因子、ヒト血小板溶解物など)を適宜添加することにより調製することができる。
上記基礎培地としては、BME培地、BGJb培地、CMRL1066培地、Glasgow MEM培地、Improved MEM Zinc Option培地、IMDM培地(Iscove’s Modified Dulbecco’s Medium)、Medium 199培地、Eagle MEM培地、αMEM(Alpha Modification of Minimum Essential Medium Eagle)培地、DMEM培地(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium)、ハムF10培地、ハムF12培地、RPMI 1640培地、Fischer’s培地、及びこれらの混合培地(例えば、DMEM/F12培地(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium/Nutrient Mixture F-12 Ham))等の培地を使用することができるが、特に限定されない。また、市販の各種の無血清培地も使用できる。
前記基礎培地に対して添加する他の成分としては、例えば、アルブミン、血液由来成分、増殖因子、などが挙げられる。前記基礎培地にアルブミンを添加する態様においては、アルブミンの濃度は0.05重量%以上、5重量%以下が好ましい。また、血液由来成分としては、各種の血清(ウシ胎児血清(FBSやFCS)などの動物由来血清、ヒト血清、各種動物および/またはヒト血液由来の多血小板血漿や血小板溶解物を原料として調製される血清など)、各種動物および/またはヒト血液由来の血小板溶解物、血漿、などが挙げられる。ヒト血清は、接着性細胞を含む組織を取得した個体と同一個体由来の血清であっても、異なる個体由来であっても、どちらでも構わない。前記基礎培地に血液由来成分を添加する態様においては、血液由来成分の濃度は2体積%以上40%体積以下が好ましい。より好ましくは3体積%以上30%体積以下である。増殖因子を添加する態様においては、増殖因子を培地中で安定化させるための試薬(ヘパリンなどの抗凝固剤、ゲル、多糖類など)を、増殖因子に加えてさらに添加してもよいし、あらかじめ安定化させた増殖因子を前記基礎培地に対して添加してもよい。増殖因子は例えば、線維芽細胞増殖因子(FGF)、上皮細胞増殖因子(EGF)、トランスフォーミング増殖因子(TGF)、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、及びそれらのファミリーを使用することができるが、特に限定されない。
[2]極少量の切除脂肪から間葉系幹細胞を含む細胞集団を製造する方法
以下、本発明の間葉系幹細胞含有細胞集団を製造する方法の各工程について説明する。
まず、本発明では、工程(1)として、0.05g以上0.5g未満の切除脂肪を生体から採取する。本工程は、例えば、以下のような手順にて行うことができる。患者の任意の箇所(例えば、腹部、腰部、大腿部)を尖刃のメスで0.5cm~1cm程度切開し、任意の手術器具(例えば、モスキート鉗子)で脂肪を摘出し、切除する。切開創は1針縫合するか、テープで固定する。
本発明では、切除脂肪の重量は、0.05g以上0.5g未満であることが重要である。切除脂肪の重量が0.05g未満の場合、採取した脂肪組織中に十分量の間葉系幹細胞が含まれず、間葉系幹細胞を分離し培養することができないことがある。切除脂肪の重量は、0.08g以上がより好ましく、更に好ましくは0.09g以上である。一方、切除脂肪の重量が多い場合には、得られた組織中に多くの間葉系幹細胞が含まれることから間葉系幹脂肪を製造する観点では好ましいが、患者への負担(痛みや切除部位の凹み等)が大きくなることから0.5g未満が適切であり、0.4g未満がより好ましく、更に好ましくは0.3g未満以上である。
さらに本発明では、上記工程(1)と次の工程(2)の間に、採取した極少量の切除脂肪を水溶液に接触させる工程を含むこともできる。この工程(接触工程)は、例えば、以下のような手順にて行うことができる。1.5mLマイクロチューブに水溶液を充填し、その中に切除脂肪を収容する。中身が漏洩しないように容器の蓋を密閉し、接触させる。接触させる温度は特に限定されないが、組織へのダメージの観点で、37℃以下が好ましく、冷蔵環境下がより好ましい。好ましくは2~30℃、より好ましくは2~25℃、更に好ましくは2~20℃、最も好ましくは2~15℃である。ここで使用する水溶液は、上記[1]の用語の説明に記載した水溶液であればいずれも使用することができるが、等張液が好ましい。切除脂肪を水溶液に接触させる時間は特に限定されないが、例えば10分以上、30分以上、1時間以上、6時間以上、12時間以上、24時間以上、48時間以上、72時間以上である。上限も特に限定されないが、長すぎると脂肪組織へのダメージも懸念されることから、好ましくは170時間以下、より好ましくは168時間以下、更に好ましくは144時間以下,もっとも好ましくは120時間以下である。
次に本発明では、工程(2)として、採取した切除脂肪を酵素処理して、間質血管細胞群を得る。本工程は、例えば、以下のような手順にて行うことができる。まずは、切除脂肪をハサミで細かく切り、酵素溶液を添加し攪拌する。次に、遠心分離により間質血管細胞群を分離させる。その後、必要に応じて洗浄液を用いて洗浄と遠心分離を複数回繰り返し、洗浄操作を実施することもできる。酵素溶液は脂肪組織を消化可能な溶液であればよく、コラゲナーゼ、ディスパーゼ、トリプシン、等の酵素を適度な濃度に溶かし、使用する。上記酵素は混合物と使用しても良い。なかでも、コラゲナーゼ、ディスパーゼ、またはその混合物である酵素を使用することが好ましい。
次に本発明では、工程(3)として、上記のようにして得られた間質血管細胞群を、培養容器の面積当たりの有核細胞数比率として、1cmあたり3,800個以上の密度で播種し、間葉系幹細胞を培養する。本工程は、例えば、以下のような手順にて行うことができる。まず、工程(2)で得られた間質血管細胞群を含む細胞懸濁液を遠心分離し、上清を除去し、得られた細胞ペレットを培地にて再懸濁する。次に、培養容器に前記再懸濁した細胞を播種し、3%以上5%以下のCO2濃度、37℃環境にて、培地を用いてコンフルエント率95%以下となるように培養する。ここで用いる培地としては、[1]の用語の説明に記載した「培養液」が使用できる。なかでも、血小板溶解物および/または多血小板血漿由来血清を含む培地を用いるのが好ましい。
間質血管細胞群をフラスコやプレートなどの培養容器に播種する際は、培養容器の面積当たりの間質血管細胞群中の有核細胞数比率(個/cm)を適切な範囲でコントロールすることが必要である。間質血管細胞群は非常に夾雑細胞の多い細胞集団で、間質血管細胞群中の有核細胞数に対する脂肪由来MSCの比率は10~40%程度であること、そして個々人で比率が大きく異なることから、コントロールすることが難しい。種々の検討を実施した結果、培養容器の面積当たりの有核細胞数比率(個/cm)が低い場合、十分量の細胞が培養容器に接着しないことから、3,800個/cm以上の密度で播種することが必要であることが判明した。培養容器の面積当たりの有核細胞数比率は、4,000個/cm以上が好ましく、4,300個/cm以上が更に好ましい。また、培養容器の面積当たりの有核細胞数比率が高すぎる場合には限定されないが、脂肪由来MSCを取得する効率性の観点から、100,000個/cm以下が一般的である。他にも例えば、80,000個/cm以下、70,000個/cm以下、60,000個/cm以下、50,000個/cm以下、40,000個/cm以下、30,000個/cm以下、20,000個/cm以下が挙げられる。
上記の1回の培養の培養期間としては、例えば2~21日を挙げることができ、より好ましくは3~19日、更に好ましくは4~17日である。
さらに本発明では、工程(4)として、培養した間葉系幹細胞を回収する工程を実施する。本工程においては、培養した細胞を、細胞剥離手段にて処理して培養容器から剥離させて回収する。
上記の初代培養の細胞は、例えば、以下のようにさらに継代し、培養することもできる。まず、初代培養の細胞を、細胞剥離手段にて処理して培養容器から剥離させる。次に、得られた細胞懸濁液を遠心分離し、上清を除去し、得られた細胞ペレットを培地にて懸濁する。最後に、培養容器に細胞を播種し、3%以上、5%以下のCO2濃度、37℃環境にて、培地を用いてコンフルエント率95%以下となるように培養する。ここで用いる培地としては、初代培養時と同じく、[1]の用語の説明に記載した「培養液」が使用できる。なかでも、血小板溶解物および/または多血小板血漿由来血清を含む培地を用いるのが好ましい。上記のような継代及び培養により取得した細胞は、1回継代した細胞である。同様の継代及び培養を行うことにより、n回継代した細胞を取得することができる(nは1以上の整数を示す)。継代回数nの下限は、細胞を大量に製造する観点から、例えば、1回以上、好ましくは2回以上、より好ましくは3回以上、さらに好ましくは4回以上、さらに好ましくは5回以上である。また、継代回数nの上限は、細胞の老化を抑える観点から、例えば、25回以下、20回以下、15回以下、10回以下であることが好ましい。
上記の細胞剥離手段として、例えば、細胞剥離剤を使用してもよい。細胞剥離剤としては、トリプシン、コラゲナーゼ、ディスパーゼ、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)等を使用することができるが、特に限定されない。細胞剥離剤として、市販の細胞剥離剤を用いてもよい。例えば、トリプシン-EDTA溶液(Thermo Fisher Scientific社製)、TrypLE Select(Thermo Fisher Scientific社製)、Accutase(Stemcell Technologies社製)、Accumax(Stemcell Technologies社製)などが挙げられるが、これらに限定されない。また、細胞剥離手段として、物理的な細胞剥離手段を使用してもよく、例えば、セルスクレーパー(コーニング社製)を使用することができるが、これに限定されない。細胞剥離手段は、単独で使用してもよく、複数を組み合わせて使用してもよい。
本発明の細胞集団においては、間葉系幹細胞は、生体外での培養開始後、2日から3カ月間培養することができる。好ましくは2日以上90日以下、より好ましくは2日以上70日以下、更に好ましくは3日以上50日以下、もっとも好ましくは4日以上30日以下である。
本発明においては、工程(1)~(4)を行い、回収した間葉系幹細胞を、凍結する工程をさらに含んでも良い。本発明における間葉系幹細胞を含む細胞集団を凍結保存するための手段は、特に限定されないが、例えば、プログラムフリーザー、ディープフリーザー、液体窒素での凍結保存などが挙げられる。上記の凍結保存手段としてプログラムフリーザーを用いた場合、凍結する際の温度は、好ましくは-30℃以下、-40℃以下、-50℃以下、-80℃以下、-90℃以下、-100℃以下、-150℃以下、-180℃以下、又は-196℃(液体窒素温度)以下である。プログラムフリーザーを用いた場合、凍結する際の好ましい凍結速度は、例えば、-1℃/分以下、-2℃/分以下、-5℃/分以下、-9℃/分以下、-10℃/分以下、-11℃/分以下、又は-15℃/分以下である。上記の凍結保存手段としてプログラムフリーザーを用いた場合、例えば、-2℃/分以上-1℃/分以下の凍結速度で-50℃以上-30℃以下の間の温度(例えば、-40℃)まで温度を下げ、さらに-11℃/分以上-9℃/分以下(例えば、-10℃/分)の凍結速度で-100℃以上-80℃以下の温度(例えば、-90℃)まで温度を下げることができる。また、上記の凍結手段として液体窒素を用いた場合、例えば、-196℃まで急速に温度を下げて凍結させた後、液体窒素(気相)中で保存することができる。また液体窒素(液相)中で保存することもできる。
上記の凍結手段により凍結する際、上記の細胞集団は、任意の保存容器に入った状態で凍結されてよい。上記の保存容器としては、例えば、クライオチューブ、クライオバイアル、凍結用バッグ、輸注バッグなどが挙げられるが、これらに限定されない。
上記の凍結手段により凍結する際、上記の細胞集団は、任意の凍結保存液中で凍結されてもよい。上記の凍結保存液としては、市販の凍結保存液を用いてもよい。例えば、CP-1(登録商標)(極東製薬工業社製)、BAMBANKER(リンフォテック社製)、STEM-CELLBANKER(日本全薬工業社製)、ReproCryo RM(リプロセル社製)、CryoNovo(Akron Biotechnology社製)、MSC Freezing Solution(Biological Industries社製)、CryoStor(HemaCare社製)などが挙げられるが、これらに限定されない。
上記の凍結保存液は、所定濃度の多糖類を含有することができる。多糖類の好ましい濃度は、例えば、1質量%以上、2質量%以上、4質量%以上、又は6質量%以上である。また、多糖類の好ましい濃度は、例えば、20質量%以下、18質量%以下、16質量%以下、14質量%以下、又は13質量%以下である。多糖類としては、例えば、ヒドロキシルエチルデンプン(HES)やデキストラン(Dextran40など)などを挙げることができるが、これらに限定されない。
上記の凍結保存液は、所定濃度のジメチルスルホキシド(DMSO)を含有することができる。DMSOの好ましい濃度は、例えば、1質量%以上、2質量%以上、3質量%以上、4質量%以上、又は5質量%以上である。また、DMSOの好ましい濃度は、例えば、20質量%以下、18質量%以下、16質量%以下、14質量%以下、12質量%以下、又は10質量%以下である。
上記の凍結保存液は、0質量%より多い所定濃度のアルブミンを含有するものでもよい。アルブミンの好ましい濃度は、例えば、1質量%以上、2質量%以上、3質量%以上、又は4質量%以上である。また、アルブミンの好ましい濃度は、例えば、30質量%以下、20質量%以下、10質量%以下、又は9質量%以下である。アルブミンとしては、例えば、ウシ血清アルブミン(BSA)、マウスアルブミン、ヒトアルブミン等を挙げることができるが、これらに限定されない。
本発明の一態様によれば、本発明により提供される間葉系幹細胞を含む細胞集団は、CD73、CD90、CD105が陽性を呈する間葉系幹細胞の比率が80%以上であることを満たしていてもよい。
CD73は、分化クラスター73を意味し、5-Nucleotidase、或いはEcto-5’-nucleotidaseとしても知られているタンパク質である。
CD90は、分化クラスター90を意味し、Thy-1としても知られているタンパク質である。
CD105は、分化クラスター105を意味し、Endoglinとしても知られているタンパク質である。
細胞集団においてCD73が陽性を呈する間葉系幹細胞の比率は、80%以上、85%以上、86%以上、87%以上、88%以上、89%以上、90%以上、91%以上、92%以上、93%以上、94%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上、又は100%でもよい。
細胞集団においてCD90が陽性を呈する間葉系幹細胞の比率は、80%以上、85%以上、86%以上、87%以上、88%以上、89%以上、90%以上、91%以上、92%以上、93%以上、94%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上、又は100%でもよい。
細胞集団においてCD105が陽性を呈する間葉系幹細胞の比率は、80%以上、85%以上、86%以上、87%以上、88%以上、89%以上、90%以上、91%以上、92%以上、93%以上、94%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上、又は100%でもよい。
本発明の一態様によれば、本発明により提供される間葉系幹細胞を含む細胞集団は、CD45、CD31が陰性を呈する間葉系幹細胞の比率が80%以上であることを満たしていてもよい。
CD45は、分化クラスター45を意味し、PTPRC(Protein tyrosine phosphatase,receptor type,C)、或いはLCA(Leukocyte common antigen)としても知られているタンパク質である。
CD31は、分化クラスター31を意味し、Hematopoietic progenitor cell antigen CD31としても知られているタンパク質である。
細胞集団においてCD45が陰性を呈する間葉系幹細胞の比率は、80%以上、85%以上、86%以上、87%以上、88%以上、89%以上、90%以上、91%以上、92%以上、93%以上、94%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上、又は100%でもよい。
細胞集団においてCD31が陰性を呈する間葉系幹細胞の比率は、80%以上、85%以上、86%以上、87%以上、88%以上、89%以上、90%以上、91%以上、92%以上、93%以上、94%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上、又は100%でもよい。
以下の実施例にて本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
<比較例1:脂肪重量の検討(脂肪重量0.05gの場合)>
(工程1:切除脂肪の採取)
インフォームドコンセントに同意したドナー(ドナーA)の任意の箇所を尖刃のメスで切開し、モスキート鉗子で脂肪を切除した。得られた切除脂肪をハンクス平衡塩溶液(Ca・Mg不含有)が入った1.5mLマイクロチューブに1時間以上5時間以下収容した。
(工程2:切除脂肪の酵素処理およびSVFの取得)
上述の「工程1:切除脂肪の採取」で得られた切除脂肪は、採取から約5時間以内に重量を測定した結果0.05gであった。これをハサミで細かく切り、0.1%(v/w)コラゲナーゼ含有のハンクス平衡塩溶液(Ca・Mg不含有)に浸し、37℃にて30分間、200rpmの条件にて振盪攪拌することにより酵素処理した。酵素処理後の溶液は遠心分離し、上清を除去した後洗浄した。前記遠心分離と洗浄の工程を5回繰り返し、脂肪由来MSCを含む間質血管細胞群(SVF)を取得した。
(工程3:取得したSVFの細胞数と播種密度の評価)
上述の「工程2:切除脂肪の酵素処理およびSVFの取得」で得られたSVFに関して、ヌクレオカウンターを用いて、総細胞濃度を測定した。
細胞濃度測定は、ChemoMetec社のNucleocounter(型式:NC-100)を用いた。本測定における総細胞濃度は、細胞懸濁液と細胞処理試薬A100(型番:910-0003)および細胞処理試薬B(型番:910-0002)を等量で混合することで全ての細胞をPI溶液の染色対象としたものを、PI溶液が封入されたカセット(型番:941-0002)に吸引し、測定した。
得られた細胞濃度測定の数値から、取得したSVFの細胞数を算出した。算出する計算式は以下の通り実施した。
SVFの細胞数(個)=総細胞濃度(個/mL)×3(測定時の希釈倍率)×細胞懸濁液量(mL)
その結果、0.4×10個のSVFが得られた。
(工程4:脂肪由来MSCの培養)
上述の「工程2:切除脂肪の酵素処理およびSVFの取得」で得られたSVFを、培養容器の面積が25cmのT-25フラスコ(コーニング社製)に全量播種した。その際の播種密度は、1,300個/cmであった。なお播種密度は以下の計算式にて算出した。
SVFの播種密度(個/cm)=SVFの細胞数(個)/25(培養容器の面積(cm))
それを、終濃度にして5%のヒト血小板溶解物を含むαMEM(Alpha Modification of Minimum Essential Medium Eagle)にて接着培養した。この接着培養した細胞を、0継代目の細胞集団と呼ぶ。サブコンフルエントもしくは任意の培養期間に達した時点で、TrypLE Select(Thermo Fisher Scientific社製)を用いて0継代目の細胞集団を剥離した。剥離した0継代目の細胞集団は、500個/cm以上の密度で、培養容器の面積が636cmのCellSTACK(コーニング社製)に播種することにより、継代培養を行った。この継代培養した細胞集団を、1継代目の細胞集団と呼ぶ。1継代目の細胞集団は、サブコンフルエントに達した時点でTrypLE Selectを用いて剥離し、培地を用いて希釈し、遠心分離により回収した。回収した細胞集団はCP-1(登録商標)(極東製薬工業社製):25%ヒト血清アルブミン:生理食塩液=2:1:3の比で混合した凍結保存溶液に懸濁し、-80℃まで緩慢凍結し、その後も-80℃で凍結保存した。
(工程5:培養した脂肪由来MSCの細胞数および生存率の評価)
上述の「工程4:脂肪由来MSCの培養」で得られた0継代目の細胞集団に関して、ヌクレオカウンターを用いて、死細胞濃度と総細胞濃度を測定した。
細胞濃度測定は、ChemoMetec社のNucleocounter(型式:NC-100)を用いた。本測定における死細胞濃度は、死細胞を染色するPI溶液が封入されたカセット(型番:941-0002)に細胞懸濁液を吸引し、測定した。また、本測定における総細胞濃度は、細胞懸濁液と細胞処理試薬A100(型番:910-0003)および細胞処理試薬B(型番:910-0002)を等量で混合することで全ての細胞をPI溶液の染色対象とし、上述のカセットに吸引し、測定した。
細胞濃度測定の数値から、得られた脂肪由来MSCの細胞数および生存率を算出した。算出する計算式は以下の通り実施した。
(1)脂肪由来MSCの細胞数(個)=総細胞濃度(個/mL)×3(測定時の希釈倍率)×細胞懸濁液量(mL)
(2)脂肪由来MSCの生存率(%)=100-(死細胞濃度(個/mL)/(総細胞濃度(個/mL)×3(測定時の希釈倍率))×100)
その結果、比較例1のドナーAに由来する0継代目の細胞集団の細胞数は0.3×10個、生存率は取得細胞数が低値であったため測定不可であった。さらに、前記ドナーAに由来する0継代目の細胞集団は、CellSTACK(コーニング社製)に500個/cm以上の密度で播種するために必要な細胞数(6.36×10個)に到達しなかったため、1継代目への継代培養を中止した。
<実施例1:脂肪重量の検討(脂肪重量0.19gの場合)>
(工程1:切除脂肪の採取)
比較例1におけるドナーとは異なるドナー(ドナーB)から脂肪を切除したこと以外は、比較例1の工程1と同様の手法にて切除脂肪を採取した。
(工程2:切除脂肪の酵素処理およびSVFの取得)
上述の「工程1:切除脂肪の採取」で得られた切除脂肪を採取から約24時間以内に重量を測定した結果、0.19gであった。この切除脂肪を用いたこと以外は、比較例1の工程2と同様の手法にて、脂肪由来MSCを含むSVFを取得した。
(工程3:取得したSVFの細胞数と播種密度の評価)
比較例1の工程3と同様の手法にて、取得したSVFの細胞数および播種密度を算出した。その結果、実施例1の切除脂肪からは2.8×10個のSVFが得られた。これを、10,300個/cmの密度で播種した。
(工程4:脂肪由来MSCの培養)
比較例1の工程4と同様の手法にて、7日間の培養で0継代目の細胞集団を取得し、5日間の培養で1継代目の細胞集団を取得した。
(工程5:培養した脂肪由来MSCの細胞数および生存率の評価)
比較例1の工程と同様の手法にて、実施例1の0継代目の細胞集団の細胞数と生存率を評価した。その結果、実施例1のドナーBに由来する0継代目の細胞集団の細胞数は1.4×10個、生存率は97.7%であった。前記ドナーBに由来する0継代目の細胞集団は、CellSTACK(コーニング社製)に500個/cm以上の密度で播種して継代培養するために必要な細胞数(6.36×10個)に到達した。継代培養によって得られた実施例1のドナーBに由来する1継代目の細胞集団の細胞数は、2.8×10個、生存率は95.2%であった。以上より、実施例1の方法では、生存率の高い多くの脂肪由来MSCを製造できることが分かった。
(工程6:表面抗原解析)
実施例1のドナーBに由来する1継代目の細胞集団に関し、フローサイトメーターを用いて各表面抗原(CD73の陽性率、CD90の陽性率、CD105の陽性率、CD45の陽性率及び陰性率、CD31の陽性率及び陰性率)を測定した。
表面抗原解析は、メルク(MERCK)社のGuava easyCyte Singleを用い、解析細胞数:10,000個、流速設定:Slowにて実施した。本測定では、アイソタイプコントロール用抗体として、PE Mouse IgG1 k Isotype Control(BD社製/型番:555749)、FITC Mouse IgG1 k Isotype Control(BD社製/型番:555748)およびAlexa Fluor 647 Mouse IgG1 k Isotype Control(BD社製/型番:557714)を使用し、CD73抗原に対する抗体としてPE Mouse Anti-Human CD73(BD社製/型番:550257)を、CD90抗原に対する抗体としてPE Mouse Anti-Human CD90(BD社製/型番:555595)を、CD105抗原に対する抗体としてPE Mouse Anti-Human CD105(BD社製/型番:560839)を、CD45抗原に対する抗体としてFITC Mouse Anti-Human CD45(BD社製/型番:555482)を、CD31抗原に対する抗体としてAlexa Fluor 647 Mouse Anti-Human CD31(BD社製/型番:561654)使用した。
表面抗原解析の結果、実施例1のドナーBに由来する1継代目の細胞集団では、CD73、CD90、及びCD105の陽性率はいずれも90%以上であり(具体的にはCD73:100%、CD90:100%、CD105:100%)、CD45、CD31の陽性率は5%未満(陰性率は95%以上)であった(具体的にはCD45の陽性率:1%(陰性率:99%)、CD31の陽性率:1%(陰性率:99%))。以上の結果から、実施例1の1継代目の細胞集団は、間葉系幹細胞を含む細胞集団であることが確認された。
<実施例2:脂肪重量の検討(脂肪重量0.15gの場合)>
(工程1:切除脂肪の採取)
比較例1におけるドナーと同じドナー(ドナーA)から脂肪を切除したこと以外は、比較例1の工程1と同様の手法にて切除脂肪を採取した。
(工程2:切除脂肪の酵素処理およびSVFの取得)
上述の「工程1:切除脂肪の採取」で得られた切除脂肪の重量を測定した結果、0.15gであった。この切除脂肪を用いたこと以外は、比較例1の工程2と同様の手法にて脂肪由来MSCを含むSVFを取得した。
(工程3:取得したSVFの細胞数と播種密度の評価)
比較例1の工程3と同様の手法にて、取得したSVFの細胞数および播種密度を算出した。その結果、実施例2のドナーAの切除脂肪からは1.8×10個のSVFが得られ、これを6,600個/cmの密度で播種した。
(工程4:脂肪由来MSCの培養)
比較例1の工程4と同様の手法にて、7日間の培養で0継代目の細胞集団を取得し、6日間の培養で1継代目の細胞集団を取得した。
(工程5:培養した脂肪由来MSCの細胞数および生存率の評価)
比較例1の工程5と同様の手法にて、実施例2の0継代目の細胞集団の細胞数と生存率を評価した。その結果、実施例2のドナーAに由来する0継代目の細胞集団の細胞数は1.2×10個、生存率は96.6%であった。前記ドナーAに由来する0継代目の細胞集団は、CellSTACK(コーニング社製)に500個/cm以上の密度で播種して継代培養するために必要な細胞数(6.36×10個)に到達した。継代培養によって得られた実施例2のドナーAに由来する1継代目の細胞集団の細胞数は1.8×10個、生存率94.4%であった。以上より、実施例2の方法では、生存率の高い多くの脂肪由来MSCを製造できることが分かった。
<実施例3:脂肪重量の検討(脂肪重量0.11gの場合)>
(工程1:切除脂肪の採取)
比較例1におけるドナーとは異なるドナー(ドナーC)から脂肪を切除したこと以外は、比較例1の工程1と同様の手法にて切除脂肪を採取した。
(工程2:切除脂肪の酵素処理およびSVFの取得)
上述の「工程1:切除脂肪の採取」で得られた切除脂肪の重量を測定した結果、0.11gであった。この切除脂肪を用いたこと以外は、比較例1の工程2と同様の手法にて脂肪由来MSCを含むSVFを取得した。
(工程3:取得したSVFの細胞数と播種密度の評価)
比較例1の工程3と同様の手法にて、取得したSVFの細胞数および播種密度を算出した。その結果、実施例3のドナーCの切除脂肪からは1.2×10個のSVFが得られた。これを、4,500個/cmの密度で播種した。
(工程4:脂肪由来MSCの培養)
比較例1の工程4と同様の手法にて、7日間の培養で0継代目の細胞集団を取得し、5日間の培養で1継代目の細胞集団を取得した。
(工程5:培養した脂肪由来MSCの細胞数および生存率の評価)
比較例1の工程5と同様の手法にて、実施例3の0継代目の細胞集団の細胞数と生存率を評価した。その結果、実施例3のドナーCに由来する0継代目の細胞集団の細胞数は1.0×10個、生存率は94.8%であった。前記ドナーCに由来する0継代目の細胞集団は、CellSTACK(コーニング社製)に500個/cm以上の密度で播種して継代培養するために必要な細胞数(6.36×10個)に到達した。さらに、実施例3のドナーCに由来する1継代目の細胞集団の細胞数は1.6×10個、生存率97.3%であった。以上より、実施例3の方法では、生存率の高い多くの脂肪由来MSCを製造できることが分かった。
<比較例2:脂肪重量の検討(脂肪重量0.02gの場合)>
(工程1:切除脂肪の採取)
比較例1におけるドナーと同じドナー(ドナーA)から、比較例1の工程1と同様の手法にて切除脂肪を採取した。
(工程2:切除脂肪の酵素処理およびSVFの取得)
上述の「工程1:切除脂肪の採取」で得られた切除脂肪の重量を測定した結果、0.02gであった。この切除脂肪を用いたこと以外は、比較例1の工程2と同様の手法にて、脂肪由来MSCを含むSVFを取得した。
(工程3:取得したSVFの細胞数と播種密度の評価)
比較例1の工程3と同様の手法にて、取得したSVFの細胞数および播種密度を算出した。その結果、比較例2のドナーAの切除脂肪からは0.6×10個のSVFが得られた。これを、2,100個/cmの密度で播種した。
(工程4:脂肪由来MSCの培養)
比較例1の工程4と同様の手法にて、0継代目の細胞集団を取得した。
(工程5:培養した脂肪由来MSCの細胞数および生存率の評価)
比較例1の工程5と同様の手法にて、比較例2の0継代目の細胞集団の細胞数と生存率を評価した。
その結果、比較例2のドナーAに由来する0継代目の細胞集団の細胞数は1.7×10個、生存率は取得細胞数が低値であったため測定不可であった。さらに、前記細胞集団は、CellSTACK(コーニング社製)に500個/cm以上の密度で播種するために必要な細胞数(6.36×10個)に到達しなかったため、1継代目への継代培養を中止した。
<実施例4:脂肪重量の検討(脂肪重量0.15gの場合)>
(工程1:切除脂肪の採取)
比較例1におけるドナーとは異なるドナー(ドナーD)から脂肪を切除したこと以外は、比較例1の工程1と同様の手法にて切除脂肪を採取した。
(工程2:切除脂肪の酵素処理およびSVFの取得)
上述の「工程1:切除脂肪の採取」で得られた切除脂肪の重量を測定した結果、0.15gであった。この切除脂肪を用いたこと以外は、比較例1の工程2と同様の手法にて脂肪由来MSCを含むSVFを取得した。
(工程3:取得したSVFの細胞数と播種密度の評価)
比較例1の工程3と同様の手法にて、取得したSVFの細胞数および播種密度を算出した。その結果、実施例4の切除脂肪からは1.2×10個のSVFが得られた。これを、4,500個/cmの密度で播種した。
(工程4:脂肪由来MSCの培養)
比較例1の工程4と同様の手法にて、7日間の培養で0継代目の細胞集団を取得し、11日の培養で1継代目の細胞集団を取得した。
(工程5:培養した脂肪由来MSCの細胞数および生存率の評価)
比較例1の工程5と同様の手法にて、実施例4の0継代目の細胞集団の細胞数と生存率を評価した。その結果、実施例4のドナーDに由来する0継代目の細胞集団の細胞数は0.8×10個、生存率は93.3%であった。前記ドナーDに由来する0継代目の細胞集団は、CellSTACK(コーニング社製)に500個/cm以上の密度で播種して継代培養するために必要な細胞数(6.36×10個)に到達した。さらに、実施例4のドナーDに由来する1継代目の細胞集団の細胞数は3.6×10個、生存率96.1%であった。以上より、実施例4の方法では、生存率の高い多くの脂肪由来MSCを製造できることが分かった。
<実施例5:脂肪重量の検討(脂肪重量0.20gの場合)>
(工程1:切除脂肪の採取)
比較例1におけるドナーとは異なるドナー(ドナーD)から脂肪を切除したこと以外は、比較例1の工程1と同様の手法にて切除脂肪を採取した。
(工程2:切除脂肪の酵素処理およびSVFの取得)
上述の「工程1:切除脂肪の採取」で得られた切除脂肪の重量を測定した結果、0.20gであった。この切除脂肪を用いたこと以外は、比較例1の工程2と同様の手法にて脂肪由来MSCを含むSVFを取得した。
(工程3:取得したSVFの細胞数と播種密度の評価)
比較例1の工程3と同様の手法にて、取得したSVFの細胞数および播種密度を算出した。その結果、実施例5の切除脂肪からは5.2×10個のSVFが得られた。これを、19,200個/cmの密度で播種した。
(工程4:脂肪由来MSCの培養)
比較例1の工程4と同様の手法にて、7日間の培養で0継代目の細胞集団を取得し、8日間の培養で1継代目の細胞集団を取得した。
(工程5:培養した脂肪由来MSCの細胞数および生存率の評価)
比較例1の工程5と同様の手法にて、実施例5の0継代目の細胞集団の細胞数と生存率を評価した。その結果、実施例5のドナーDに由来する0継代目の細胞集団の細胞数は1.7×10個、生存率は96.4%であった。前記ドナーDに由来する0継代目の細胞集団は、CellSTACK(コーニング社製)に500個/cm以上の密度で播種して継代培養するために必要な細胞数(6.36×10個)に到達した。さらに、実施例5のドナーDに由来する1継代目の細胞集団の細胞数は3.4×10個、生存率92.9%であった。以上より、実施例5の方法では、生存率の高い多くの脂肪由来MSCを製造できることが分かった。
<実施例6:脂肪重量の検討(脂肪重量0.06gの場合)>
(工程1:切除脂肪の採取)
比較例1におけるドナーとは異なるドナー(ドナーE)から脂肪を切除したこと以外は、比較例1の工程1と同様の手法にて切除脂肪を採取した。
(工程2:切除脂肪の酵素処理およびSVFの取得)
上述の「工程1:切除脂肪の採取」で得られた切除脂肪の重量を測定した結果、0.06gであった。この切除脂肪を用いたこと以外は、比較例1の工程2と同様の手法にて脂肪由来MSCを含むSVFを取得した。
(工程3:取得したSVFの細胞数と播種密度の評価)
比較例1の工程3と同様の手法にて、取得したSVFの細胞数および播種密度を算出した。その結果、実施例6の切除脂肪からは6.8×10個のSVFが得られ、6ウェルプレートで7,100個/cmの密度で播種されることがわかった。以上より、実施例6の方法で取得することで多くのSVFを取得できることが分かった。
(工程4:脂肪由来MSCの培養)
培養容器をT-25フラスコ(コーニング社製)の代わりに6ウェルプレート(面積9.6cm)を使うこと以外は、比較例1の工程4と同様の手法にて、13日間の培養で0継代目の細胞集団を取得した。
(工程5:培養した脂肪由来MSCの細胞数および生存率の評価)
比較例1の工程5と同様の手法にて、実施例5の0継代目の細胞集団の細胞数と生存率を評価した。その結果、実施例6のドナーEに由来する0継代目の細胞集団の細胞数は6.9×10個、生存率は97.0%であった。前記ドナーEに由来する0継代目の細胞集団は、CellSTACK(コーニング社製)に500個/cm以上の密度で播種して継代培養するために必要な細胞数に到達した。
以上の結果を総括すると、表1のようになる。
Figure 2022036736000001
表1に示すように、比較例に記載の方法で取得した0継代目の細胞集団はいずれも、実施例に記載の方法で取得した0継代目の細胞集団の1/3以下の細胞数しか取得できなかった。実施例に記載した方法では、7日間で10個程度の脂肪由来MSCが取得でき、12日から18日で10個以上の脂肪由来MSCが取得できた。従って、実施例に記載した方法によると、0.05g以上0.5g未満の少量の切除脂肪から2週間程度という短期間で、1治療に使用する細胞数(10個程度)を安定して製造できることが分かった。
以上より、比較例の方法は以下に示す工程(1)の0.05g以上0.5g未満の切除脂肪を生体から採取する工程、工程(3)の間質血管細胞群を、培養容器の面積当たりの有核細胞数比率として、1cmあたり3,800個以上の密度で播種し、間葉系幹細胞を培養する工程のいずれかの条件を満たしておらず、その場合は短期間で治療に必要な量の脂肪由来MSCを製造できないことがわかった。
次に、切除脂肪から脂肪由来MSCを分離する方法の検討を行った。
<実施例7:脂肪由来MSC分離方法の検討(酵素処理法の場合)>
(工程1:切除脂肪の採取)
比較例1におけるドナーとは異なるドナー(ドナーF)から脂肪を切除したこと以外は、比較例1の工程1と同様の手法にて切除脂肪を採取した。
(工程2:切除脂肪の酵素処理およびSVFの取得)
上述の「工程1:切除脂肪の採取」で得られた切除脂肪の重量は約0.3gであった。この切除脂肪を用いたこと以外は、比較例1の工程2と同様の手法にて脂肪由来MSCを含むSVFを取得した。
(工程3:取得したSVFの細胞数と播種密度の評価)
比較例1の工程3と同様の手法にて、取得したSVFの細胞数および播種密度を算出した。その結果、実施例7の切除脂肪からは1.2×10個のSVFが得られた。これを、4,600個/cmの密度で播種した。
(工程4:脂肪由来MSCの培養)
比較例1の工程4と同様の手法にて、11日間の培養で0継代目の細胞集団を取得し、5日間の培養で1継代目の細胞集団を取得した。
(工程5:培養した脂肪由来MSCの細胞数および生存率の評価)
比較例1の工程5と同様の手法にて、実施例7の0継代目の細胞集団の細胞数と生存率を評価した。その結果、実施例7のドナーFに由来する0継代目の細胞集団の細胞数は4.1×10個、生存率は98.0%であった。前記ドナーFに由来する0継代目の細胞集団は、CellSTACK(コーニング社製)に500個/cm以上の密度で播種して継代培養するために必要な細胞数(6.36×10個)に到達した。さらに、実施例7のドナーFに由来する1継代目の細胞集団の細胞数は3.2×10個、生存率98.8%であった。以上より、実施例7の方法では、生存率の高い多くの脂肪由来MSCを製造できることが分かった。
<比較例4:脂肪由来MSC分離方法の検討(天井培養法の場合)>
(工程1:切除脂肪の採取)
比較例1におけるドナーとは異なるドナー(ドナーF)から脂肪を切除したこと以外は、比較例1の工程1と同様の手法にて切除脂肪を採取した。
(工程2:脂肪由来MSCの培養)
上述の「工程1:切除脂肪の採取」で得られた切除脂肪の重量は約0.3gであった。この切除脂肪を、採取から5時間以内にハサミで細かく切り、培養容器の面積が25cmのT-25フラスコ(コーニング社製)に入れた。そこに、終濃度にして5%のヒト血小板溶解物を含むαMEM(Alpha Modification of Minimum Essential Medium Eagle)を満杯に添加し、培養面を上側に反転させた状態で培養した。この接着培養した細胞を、0継代目の細胞集団と呼ぶ。培養開始から3日後の培地交換にて培養面を下側に戻し、その後8日間の培養で、TrypLE Select(Thermo Fisher Scientific社製)を用いて0継代目の細胞集団を剥離した。
(工程3:培養した脂肪由来MSCの細胞数および生存率の評価)
比較例1の工程5と同様の手法にて、比較例4の0継代目の細胞集団の細胞数と生存率を評価した。その結果、比較例4のドナーFに由来する0継代目の細胞集団の細胞数は0.3×10個、生存率は83.5%であった。前記細胞集団は、CellSTACK(コーニング社製)に500個/cm以上の密度で播種するために必要な細胞数(6.36×10個)に到達しなかったため、1継代目への継代培養を中止した。
<比較例5:脂肪由来MSC分離方法の検討(エクスプラント法の場合)>
(工程1:切除脂肪の採取)
比較例1におけるドナーとは異なるドナー(ドナーF)から脂肪を切除したこと以外は、比較例1の工程1と同様の手法にて切除脂肪を採取した。
(工程2:脂肪由来MSCの培養)
上述の「工程1:切除脂肪の採取」で得られた切除脂肪の重量は約0.3gであった。この切除脂肪を、採取から5時間以内にハサミで細かく切り、培養容器の面積が55cmの10cmディッシュ(住友ベークライト社製)に入れた。切除脂肪に被せる様に金属メッシュ器材(製品名:セルアミーゴ)を静置した。それを、終濃度にして5%のヒト血小板溶解物を含むαMEM(Alpha Modification of Minimum Essential Medium Eagle)で培養した。この接着培養した細胞を、0継代目の細胞集団と呼ぶ。培養開始から6日後の培地交換にて金属メッシュ器材を除去し、その後5日間の培養で、TrypLE Select(Thermo Fisher Scientific社製)を用いて0継代目の細胞集団を剥離した。
(工程3:培養した脂肪由来MSCの細胞数および生存率の評価)
比較例1の工程5と同様の手法にて、比較例5の0継代目の細胞集団の細胞数と生存率を評価した。その結果、比較例5のドナーFに由来する0継代目の細胞集団の細胞数は0.9×10個、生存率は87.0%であった。
以上の結果を総括すると、表2のようになる。
Figure 2022036736000002
表2に示すように、比較例に記載の方法で取得した0継代目の細胞集団はいずれも、実施例に記載の方法で取得した0継代目の細胞集団の1/6以下の細胞数しか取得できず、実施例で取得した細胞集団に比べて生存率も低値傾向であった。従って、実施例に記載した方法により脂肪由来MSCを分離することで、より多くの細胞を高い生存率で取得できることが分かった。

Claims (7)

  1. 下記の工程(1)から工程(4)を含む、間葉系幹細胞含有細胞集団を製造する方法。
    工程(1)0.05g以上0.5g未満の切除脂肪を生体から採取する工程
    工程(2)採取した切除脂肪を酵素処理して、間質血管細胞群を得る工程
    工程(3)前記間質血管細胞群を、培養容器の面積当たりの有核細胞数比率として、1cmあたり3,800個以上の密度で播種し、間葉系幹細胞を培養する工程
    工程(4)培養した間葉系幹細胞を回収する工程
  2. 工程(1)と工程(2)の間に、採取した切除脂肪を水溶液に10分以上170時間以下 の期間、接触させる工程をさらに含む、請求項1記載の製造方法。
  3. 水溶液が等張液である請求項2記載の製造方法。
  4. 工程(3)において、血小板溶解物および/または多血小板血漿由来血清を含む培地で培養する、請求項1から3いずれか1項記載の製造方法。
  5. 工程(2)において、コラゲナーゼ、ディスパーゼ、またはその混合物である酵素を使用して酵素処理を行う請求項1から4いずれか1項記載の製造方法。
  6. 工程(4)で回収した間葉系幹細胞を再び播種して培養し、回収する工程をさらに含む請求項1から5いずれか1項記載の製造方法。
  7. 工程(4)の後に、さらにジメチルスルホキシドを含む溶液で間葉系幹細胞を凍結保存する工程を含む請求項1から6いずれか1項記載の製造方法。
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