JP2022034876A - 除湿方法及び除湿システム - Google Patents

除湿方法及び除湿システム Download PDF

Info

Publication number
JP2022034876A
JP2022034876A JP2020138792A JP2020138792A JP2022034876A JP 2022034876 A JP2022034876 A JP 2022034876A JP 2020138792 A JP2020138792 A JP 2020138792A JP 2020138792 A JP2020138792 A JP 2020138792A JP 2022034876 A JP2022034876 A JP 2022034876A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air chamber
desiccant rotor
coil
chamber
regenerated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020138792A
Other languages
English (en)
Inventor
理人 佐藤
Masato Sato
敬太 水野
Keita Mizuno
晋平 森本
Shinpei Morimoto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Misawa Homes Co Ltd
Topre Corp
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
Topre Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Misawa Homes Co Ltd, Topre Corp filed Critical Misawa Homes Co Ltd
Priority to JP2020138792A priority Critical patent/JP2022034876A/ja
Publication of JP2022034876A publication Critical patent/JP2022034876A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Central Air Conditioning (AREA)
  • Air Conditioning Control Device (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】除湿の対象となる対象室に供給する処理空気中の水蒸気を効率良く収着させ、ランニングコストを低く抑える。【解決手段】処理空気室11と再生空気室12に跨って配置され、回転移動することで処理空気室11と再生空気室12とに交互に進入可能なデシカントローター13と、再生空気室12内の再生コイル16に熱媒を送る外部の昇温部20を用いる除湿方法であって、デシカントローター13よりも手前の段階で再生空気を温めるプレヒートステップS13において、再生コイル16とデシカントローター13との間のプレヒート空間PHSに温度分布を生じさせることによって、デシカントローター13に相対湿度分布を生じさせるように設定し、デシカントローター13の回転を、相対湿度分布のうち相対湿度が最も低いポイントP3の近傍で再生空気室12から処理空気室11に進入して切り替わるように設定する。【選択図】図1

Description

本発明は、除湿方法及び除湿システムに関する。
従来、除湿された空気を屋内に供給するための技術として、デシカントローターとヒートポンプとを利用する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
このような技術において、デシカントローターは、互いに隣接して配置された被処理空気室及び再生空気室に吸着面が交互に進入可能に構成され、ヒートポンプは、再生空気室を流れる再生空気を温風によって昇温して相対湿度を低下させる構成となっている。これにより、室内へ給気する空気の吸湿能力を高めることができる。
特許第6612575号公報
しかしながら、再生空気室を流れる再生空気をヒートポンプによって昇温する際に、ヒートポンプからの温風によって一様に昇温させ、これにより、デシカントローターのうち再生空気室側に位置する部分も一様に温めていたため、得られる除湿効果に対して、エネルギー効率(ランニングコスト)が良いとは言えなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その課題は、除湿の対象となる対象室に供給する処理空気中の水蒸気を効率良く収着させ、ランニングコストを低く抑えることである。
請求項1に記載の発明は、例えば図1~図7に示すように、互いに隣接する処理空気室11と再生空気室12に跨って配置され、回転移動することで前記処理空気室11と前記再生空気室12とに交互に進入可能なデシカントローター13と、
前記再生空気室12内に設けられた再生コイル16に熱媒を送る外部の昇温部20(燃料電池コージェネレーションシステム20)と、を用いる除湿方法であって、
除湿の対象となる対象室2に向かって前記処理空気室11を流れる処理空気SA(環気RA及び給気SA)中の水蒸気を前記デシカントローター13に収着させる除湿ステップS4と、
前記処理空気SAを前記対象室2に供給する給気ステップS6と、
屋外に向かって前記再生空気室12を流れる再生空気(外気(OA)等の吸気及び排気EA)を、前記デシカントローター13よりも手前の段階で、前記昇温部20からの前記熱媒で温められた前記再生コイル16によって温めるプレヒートステップS13と、
温められた前記再生空気によって前記デシカントローター13に収着した水蒸気を脱離させる再生ステップS14と、
を含み、
前記プレヒートステップS13において、前記再生コイル16と前記デシカントローター13との間のプレヒート空間PHSに温度分布を生じさせることによって、前記デシカントローター13に相対湿度分布を生じさせるように設定し、
前記デシカントローター13の回転を、前記相対湿度分布のうち相対湿度が最も低いポイントP3(P1)の近傍で前記再生空気室12から前記処理空気室11に進入して切り替わるように設定することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、対象室2に向かって処理空気室11を流れる処理空気SA中の水蒸気を、除湿ステップS4でデシカントローター13に収着させるので、除湿された処理空気SAを対象室2に供給することができる。
そして、プレヒートステップS13において、再生コイル16とデシカントローター13との間のプレヒート空間PHSに温度分布を生じさせることによって、デシカントローター13に相対湿度分布を生じさせるように設定し、デシカントローター13の回転を、相対湿度分布のうち相対湿度が最も低いポイントP3(P1)で再生空気室12から処理空気室11に進入して切り替わるように設定するので、除湿ステップS4でデシカントローター13に収着した水蒸気を、再生ステップS14において少ない熱量で脱離させることができる。
これにより、例えばデシカントローター13のうち再生空気室12側に位置する部分を一様に温めて相対湿度を下げる必要がなくなるので、除湿の対象となる対象室2に供給する処理空気SA中の水蒸気をデシカントローター13に効率良く収着させ、ランニングコストを低く抑えることができる。
請求項2に記載の発明は、例えば図1~図3,図6,図7に示すように、請求項1に記載の除湿方法において、
前記再生コイル16を流れる前記熱媒の流通方向を、下方から上方又は上方から下方に向かうように設定し、
前記デシカントローター13の回転方向を、前記相対湿度分布のうち相対湿度が最も高いポイントP1(P3)から最も低いポイントP3(P1)に向かう方向に設定することを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、再生コイル16を流れる熱媒の流通方向を、下方から上方又は上方から下方に向かうように設定し、デシカントローター13の回転方向を、相対湿度分布のうち相対湿度が最も高いポイントP1(P3)から最も低いポイントP3(P1)に向かう方向に設定するので、処理空気室11側に進入する直前で最も水蒸気を脱離させることができ、デシカントローター13のうち、相対湿度が最も低い状態となった部分から処理空気室11に進入させることができる。これにより、処理空気室11を流れる処理空気SA中の水蒸気を、デシカントローター13に効率良く収着させることができる。
請求項3に記載の発明は、例えば図1~図3,図6,図7に示すように、請求項1又は2に記載の除湿方法において、
前記昇温部20から前記再生コイル16に送られる前記熱媒の流量を毎分0.1~0.3リットルに設定することを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、昇温部20から再生コイル16に送られる熱媒の流量を毎分0.1~0.3リットルに設定するので、プレヒートステップS13において、プレヒート空間PHSに温度分布を生じさせることで、デシカントローター13に対して相対湿度分布を確実に生じさせることに貢献できる。
請求項4に記載の発明は、例えば図1~図3,図6,図7に示すように、請求項1~3のいずれか一項に記載の除湿方法において、
前記処理空気室11に設けられた冷却コイル17に冷媒を送る外部の降温部30(冷水器30)を更に用い、
前記冷却コイル17には、前記対象室2に向かって前記処理空気室11を流れる前記処理空気SAを、前記デシカントローター13よりも手前の段階で冷却するためのプレ冷却コイル17aが含まれ、
前記対象室2に向かって前記処理空気室11を流れる前記処理空気SAを、前記デシカントローター13よりも手前の段階で、前記降温部30からの前記冷媒で冷却された前記プレ冷却コイル17aによって冷却するプレクールステップS3を更に含むことを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、対象室2に向かって処理空気室11を流れる処理空気SAを、デシカントローター13よりも手前の段階で、降温部30からの冷媒で冷却されたプレ冷却コイル17aによって冷却するプレクールステップS3を更に含むので、処理空気SAを冷却するのと同時に、処理空気SAの相対湿度を高めて、デシカントローター13によって水蒸気を収着しやすくすることができる。
請求項5に記載の発明は、例えば図1~図3,図6,図7に示すように、請求項4に記載の除湿方法において、
前記冷却コイル17には、前記対象室2に向かって前記処理空気室11を流れる前記処理空気SAを、前記デシカントローター13を過ぎた後の段階で冷却するためのアフター冷却コイル17bが含まれ、
前記対象室2に向かって前記処理空気室11を流れる前記処理空気SAを、前記デシカントローター13を過ぎた後の段階で、前記降温部30からの前記冷媒で冷却された前記アフター冷却コイル17bによって冷却するアフタークールステップS5を更に含むことを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、対象室2に向かって処理空気室11を流れる処理空気SAを、デシカントローター13を過ぎた後の段階で、降温部30からの冷媒で冷却されたアフター冷却コイル17bによって冷却するアフタークールステップS5を更に含むので、デシカントローター13を通過して温められた処理空気SAを冷却することができる。これにより、湿度が低く、温度も低い処理空気SAを、対象室2に対して確実に供給することができる。
請求項6に記載の発明は、例えば図1~図3,図6,図7に示すように、請求項4又は5に記載の除湿方法において、
前記降温部30から前記冷却コイル17(17a,17b)に送られる前記冷媒の温度を15~25℃、流量を毎分1~3リットルに設定することを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、降温部30から冷却コイル17(17a,17b)に送られる冷媒の温度を15~25℃、流量を毎分1~3リットルに設定するので、処理空気SAを確実に冷却することに貢献できる。
請求項7に記載の発明は、例えば図1~図7に示すように、互いに隣接する処理空気室11及び再生空気室12と、
前記処理空気室11と前記再生空気室12に跨って配置され、回転移動することで前記処理空気室11と前記再生空気室12とに交互に進入可能なデシカントローター13と、
前記処理空気室11に設けられ、前記処理空気室11内に、除湿の対象となる対象室2に向かう処理空気SAの流れを形成する第一送風機と、
前記再生空気室12に設けられ、前記再生空気室12内に、屋外に向かう再生空気の流れを形成する第二送風機と、
前記再生空気室12のうち前記デシカントローター13よりも、前記再生空気の流れにおける上流側に前記デシカントローター13と対向して配置された再生コイル16と、
前記再生コイル16に熱媒を送る外部の昇温部20と、を備えており、
前記デシカントローター13は、前記処理空気室11内において、前記処理空気室11を流れる前記処理空気SA中の水蒸気を収着し、前記再生空気室12内において、前記熱媒が流れる前記再生コイル16で温められた前記再生空気によって前記水蒸気を脱離させており、
前記デシカントローター13のうち前記再生空気室12から前記処理空気室11に進入して切り替わる位置の近傍に、前記熱媒が流れる前記再生コイル16の熱媒流通方向上流側の部分が配置されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、デシカントローター13は、処理空気室11内において、処理空気室11を流れる処理空気SA中の水蒸気を収着し、再生空気室12内において、熱媒が流れる再生コイル16で温められた再生空気によって水蒸気を脱離させており、デシカントローター13のうち再生空気室12から処理空気室11に進入して切り替わる位置の近傍に、熱媒が流れる再生コイル16の熱媒流通方向上流側の部分が配置されているので、デシカントローター13に対し、再生空気室12から処理空気室11に進入して切り替わる位置を最も相対湿度の低い状態とした相対湿度分布を生じさせることができ、処理空気室11でデシカントローター13に収着した水蒸気を、再生空気室12で脱離させることができる。
これにより、例えばデシカントローター13のうち再生空気室12側に位置する部分を一様に温めて相対湿度を下げる必要がなくなるので、除湿の対象となる対象室2に供給する処理空気SA中の水蒸気をデシカントローター13に効率良く収着させ、ランニングコストを低く抑えることができる。
請求項8に記載の発明は、例えば図1~図3,図7に示すように、請求項7に記載の除湿システムにおいて、
前記再生コイル16を流れる前記熱媒の流通方向は、下方から上方又は上方から下方に向かうように設定され、
前記デシカントローター13の回転方向は、前記再生コイル16側から見て時計回り又は反時計回りに設定されていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、再生コイル16を流れる熱媒の流通方向は、下方から上方又は上方から下方に向かうように設定され、デシカントローター13の回転方向は、再生コイル16側から見て時計回り又は反時計回りに設定されているので、処理空気室11側に進入する直前で最も水蒸気を脱離させることが可能となり、デシカントローター13のうち、相対湿度が最も低い状態となった部分から処理空気室11に進入させることができる。これにより、処理空気室11を流れる処理空気SA中の水蒸気を、デシカントローター13に効率良く収着させることができる。
請求項9に記載の発明は、例えば図1に示すように、請求項7又は8に記載の除湿システムにおいて、
前記昇温部20は、燃料電池コージェネレーションシステム20であり、
前記熱媒は、前記燃料電池コージェネレーションシステム20が有する貯湯タンク24から供給される温水であることを特徴とする。
請求項9に記載の発明によれば、昇温部20は、燃料電池コージェネレーションシステム20であり、熱媒は、燃料電池コージェネレーションシステム20が有する貯湯タンク24から供給される温水であるため、燃料電池コージェネレーションシステム20によって発電しながら、熱媒である温水を再生コイル16に供給することができて効率が良い。
請求項10に記載の発明は、例えば図1,図2に示すように、請求項7~9のいずれか一項に記載の除湿システムにおいて、
前記処理空気室11に、前記デシカントローター13と対向して配置された冷却コイル17と、
前記冷却コイル17に冷媒を送る外部の降温部30と、を更に備えており、
前記冷却コイル17には、前記処理空気室11のうち前記デシカントローター13よりも、前記処理空気SAの流れにおける上流側に前記デシカントローター13と対向して配置されたプレ冷却コイル17aが含まれていることを特徴とする。
請求項10に記載の発明によれば、冷却コイル17には、処理空気室11のうちデシカントローター13よりも、処理空気SAの流れにおける上流側にデシカントローター13と対向して配置されたプレ冷却コイル17aが含まれているので、対象室2に向かって処理空気室11を流れる処理空気SAを、デシカントローター13よりも手前の段階で、降温部30からの冷媒で冷却されたプレ冷却コイル17aによって冷却することができる。これにより、処理空気SAを冷却するのと同時に、処理空気SAの相対湿度を高めて、デシカントローター13によって水蒸気を収着しやすくすることができる。
請求項11に記載の発明は、例えば図1,図2に示すように、請求項10に記載の除湿システムにおいて
前記冷却コイル17には、前記処理空気室11のうち前記デシカントローター13よりも、前記処理空気SAの流れにおける下流側に前記デシカントローター13と対向して配置されたアフター冷却コイル17bが含まれていることを特徴とする。
請求項11に記載の発明によれば、冷却コイル17には、処理空気室11のうちデシカントローター13よりも、処理空気SAの流れにおける下流側にデシカントローター13と対向して配置されたアフター冷却コイル17bが含まれているので、対象室2に向かって処理空気室11を流れる処理空気SAを、デシカントローター13を過ぎた後の段階で、降温部30からの冷媒で冷却されたアフター冷却コイル17bによって冷却することができる。これにより、デシカントローター13を通過して温められた処理空気SAを冷却できるので、湿度が低く、温度も低い処理空気SAを、対象室2に対して確実に供給することができる。
本発明によれば、除湿の対象となる対象室に供給する処理空気中の水蒸気を効率良く収着させ、ランニングコストを低く抑えることができる。
除湿システムの概略構成を示す図である。 デシカントユニットの概略構成を示す斜視図である。 相対湿度分布の形成について説明する図であり、上側の白黒写真における数値は温度分布があることを示す参考値である。 温度条件20℃における各種吸着材(収着材)の吸着量を示すグラフである。 実験時における相対湿度差と除湿量との関係を示す分布図である。 除湿方法について説明するフローチャートである。 相対湿度分布の形成の変形例について説明する図であり、上側の白黒写真における数値は温度分布があることを示す参考値である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1は、除湿システムの概略構成を示しており、本実施形態の除湿システムは、除湿装置であるデシカントユニット10と、昇温部である燃料電池コージェネレーションシステム20と、降温部である冷水器30と、を備える。
デシカントユニット10は、熱媒が通される接続管3によって燃料電池コージェネレーションシステム20と接続され、冷媒が通される接続管4によって冷水器30と接続されている。なお、熱媒が通される接続管3及び冷媒が通される接続管4は、それぞれ往き管と戻り管を備える。
本実施形態におけるデシカントユニット10は、建物1の対象室2内に設置され、燃料電池コージェネレーションシステム20及び冷水器30は屋外に設置されている。
なお、デシカントユニット10は、屋外に設置されてもよく、その場合は、例えばダクトを利用するなどして空気の出し入れが行われる。
また、除湿の対象となる対象室2は、建物1内の一室でもよいし、複数の室でもよく、複数の室を除湿の対象とする場合は、デシカントユニット10が更に建物1内の全館空調システムに接続されてもよい。
さらに、本実施形態における建物1は、戸建て住宅とされているが、これに限られるものではなく、集合住宅や事業所でもよい。
まず、デシカントユニット10について説明する。
デシカントユニット10は、図1,図2に示すように、筐体10aの内部構造として、処理空気室11と、再生空気室12と、デシカントローター13と、第一送風機(図示省略)と、第二送風機(図示省略)と、再生コイル16と、冷却コイル17と、を備えている。
なお、筐体10aには、除湿システムの稼働をオンオフするためのスイッチ(当該スイッチを含む操作部)が設けられているか、図示しないリモコンからのオンオフ信号を受け付ける通信部を備えられているものとする。スイッチ又はリモコンがオン操作されると、デシカントユニット10と、燃料電池コージェネレーションシステム20における循環ポンプ(後述する)と、冷水器30における循環ポンプ(後述する)と、を稼働させることができる。
処理空気室11と再生空気室12は、筐体10aの内部が仕切壁10bで仕切られることによって形成されており、互いに隣接して配置されている。
デシカントローター13は、処理空気室11と再生空気室12に跨って配置され、回転移動することで処理空気室11と再生空気室12とに交互に進入可能となっている。
処理空気室11は、対象室2内からの環気RAを除湿処理し、対象室2に対し、当該除湿処理された空気を、処理空気SAとして給気するための室である。なお、以下では、処理空気室11を通過する空気のうち、対象室2から入ってきて除湿に係る何らかの処理が施される直前の空気を上記の環気RAと称し、除湿に係る何らかの処理が施された空気を上記の処理空気SAと称する。また、特に処理空気SAのうち、対象室2に送り出される直前の空気を給気SAと称してもよい。
筐体10aには、図示はしないが、対象室2内からの環気RAを取り込む環気口が形成されるとともに、対象室2に対して処理空気SAを送り出す給気口が形成されている。環気口及び給気口には、必要に応じてダクトが取り付けられる。
再生空気室12は、屋外から取り込んだ外気(OA)等の吸気を、デシカントローター13を通過させた後に、排気EAとして屋外に排出するための室である。
筐体10aには、図示はしないが、屋外からの外気(OA)等の吸気を取り込む吸気口が形成されるとともに、屋外に排気EAを排出する排気口が形成されている。吸気口及び排気口には、必要に応じてダクトが取り付けられる。
デシカントローター13は、水蒸気(水分子:HO分子)を収着することが可能な回転体13aと、この回転体13aを保持する保持部13bと、を有する。
回転体13aは、円盤状に形成されており、処理空気室11及び再生空気室12に面する一方及び他方の表面に、水蒸気を収着するための収着材(親水性高分子鎖)を担持した収着面を有する。
また、この回転体13aは、中心に回転軸を有し、この回転軸が、処理空気室11と再生空気室12との間の境界部分に設けられている。そのため、回転体13aは、処理空気室11と再生空気室12に跨って配置され、回転移動することで処理空気室11と再生空気室12とに交互に進入可能となっている。
そして、本実施形態における回転体13aは、その回転方向が、後述する再生コイル16側(再生空気室12を通過する空気の流通方向における上流側)から見て時計回りに設定されている。
なお、回転体13aの回転数は、3~15rph(r/h)に設定されている。すなわち、毎時間当たりの回転数が3回転から15回転に設定されており、低速回転している。本実施形態における回転体13aの回転数は、5rphに設定されているものとする。
また、回転軸は、本実施形態においてはデシカントローター13の中心に位置しているが、これに限られるものではなく、処理空気室11側又は再生空気室12側に偏心していてもよい。
ここで、上記の「収着」とは、吸着と吸収を兼ね備えた収着現象を指し、親水性高分子鎖に水蒸気が結合することで除湿が行われる。より詳細には、水蒸気の収着は、処理空気室11側で行われ、対象室2からの環気RAが除湿処理されて処理空気SAを対象室2に送り出せることとなる。
そして、親水性高分子鎖に結合した水分子は、温風を当てることによって脱離する。より詳細には、デシカントローター13に収着した水蒸気の脱離は、再生空気室12側で行われて、デシカントローター13の再生(再び水蒸気を収着できる状態にすること)が行われることとなる。デシカントローター13から脱離した水蒸気は、排気EAと共に屋外に排出されることとなる。
なお、本実施形態においては、上記のように収着材が用いられたデシカントローター13が採用されているが、これに限られるものではない。すなわち、回転体13aが、処理空気室11及び再生空気室12に面する表面に細孔(凹部)が形成された吸着材(シリカゲル、ゼオライト等の無機系吸着材や高分子吸着材)によって構成されたものであってもよい。この場合、水蒸気は、回転体13aの表面にある細孔に入り込み、これにより除湿が行われる。
保持部13bは、筐体10a内において処理空気室11と再生空気室12に跨って配置されている。また、この保持部13bは、箱型に形成されることで内部に回転体13aが設けられている。さらに、処理空気室11及び再生空気室12に面する一方及び他方の表面には、回転体13aにおける収着面を露出させるための開口部が形成されている。
第一送風機は、処理空気室11に設けられ、処理空気室11内に、対象室2に向かう処理空気SAの流れを形成する。この第一送風機は、本実施形態においては処理空気室11内のうち、空気の流れの上流側に配置されているものとするが、下流側に配置されるものとしてもよい。
なお、処理空気SAの風量は、100~300m/hに設定されており、本実施形態においては、200m/hとされている。
また、風量を計測するポイントは、デシカントローター13よりも上流側でもよいし、下流側でもよい。
第二送風機は、再生空気室12に設けられ、再生空気室12内に、屋外に向かう再生空気(外気(OA)等の吸気及び排気EAを指す)の流れを形成する。この第二送風機は、本実施形態においては再生空気室12のうち、空気の流れの下流側に配置されているものとするが、上流側に配置されるものとしてもよい。
なお、再生空気(外気(OA)等の吸気及び排気EA)の風量は、100~300m/hに設定されており、本実施形態においては、160m/hとされている。
また、風量を計測するポイントは、デシカントローター13よりも上流側でもよいし、下流側でもよい。
再生コイル16は、再生空気室12の内部に設けられるものであり、再生空気室12のうちデシカントローター13よりも、再生空気の流れにおける上流側にデシカントローター13と対向して配置されている。
この再生コイル16は、内部に熱媒が通される熱媒管160と、当該熱媒管160が収納されるケース161と、を有している。
熱媒管160は、少なくとも上下方向に蛇行するように、かつ、管壁(管の外周面及び内周面を構成する壁)間に隙間が空くように配置されており、空気は、当該隙間を通過する際に温められる。
なお、本実施形態における熱媒管160は、空気の通過方向(図2における黒塗り矢印の方向)に沿って蛇行するとともに上下方向に蛇行するように配置されている。また、これに限られるものではなく、複数に分岐する熱媒管160を、空気の通過方向に並べるとともに上下方向に蛇行するように配置してもよい。
また、熱媒管160は、接続管3における往き管と戻り管が接続される接続口を有している。当該接続口は、再生コイル16における上端部と下端部に位置しており、熱媒管160に熱媒を通す際に、上方から下方に向かって通すこともできるし、下方から上方に向かって通すこともできる。
ケース161は、空気の通過方向に間隔を空けて配置された一対の側壁部を少なくとも備え、当該一対の側壁部が、空気を通過させられるように、例えば網目状(格子状、ルーバー状でもよい)に形成されている。熱媒管160は、このようなケース161の内側に収納されて保持されている。
なお、網目状に形成されたケース161の場合は、例えばエキスパンドメタルやパンチングメタルによって構成されているが、その他の形状のケース161は、金属製の枠材等によって適宜構成される。
また、本実施形態におけるケース161は、一対の側壁部の他に、上面部と下面部を備えており、これら上面部及び下面部も、空気を通過させられるように、例えば網目状に形成されている。
そして、このような再生コイル16とデシカントローター13との間の空間はプレヒート空間PHSとされており、再生コイル16を通過する空気により、このプレヒート空間PHSには温度分布(熱分布)が生じる。そして、プレヒート空間PHSに生じた温度分布によって、デシカントローター13には、収着した水蒸気が脱離する際に相対湿度分布が生じる。なお、プレヒート空間PHSにも相対湿度分布が生じる。
冷却コイル17は、処理空気室11の内部に設けられるものであり、処理空気室11においてデシカントローター13と対向して配置されたプレ冷却コイル17a及びアフター冷却コイル17bとを備える。
プレ冷却コイル17aは、対象室2に向かって処理空気室11を流れる処理空気SAを、デシカントローター13よりも手前の段階で冷却するためのものである。
換言すれば、プレ冷却コイル17aは、処理空気室11のうちデシカントローター13よりも、処理空気SAの流れにおける上流側にデシカントローター13と対向して配置されている。
デシカントローター13は、回転して再生空気室12から処理空気室11に進入してきたときに温度が高くなっているため、プレ冷却コイル17aで冷やされた空気によってデシカントローター13の温度を冷ますことができる。
アフター冷却コイル17bは、対象室2に向かって処理空気室11を流れる処理空気SAを、デシカントローター13を過ぎた後の段階で冷却するためのものである。
換言すれば、アフター冷却コイル17bは、処理空気室11のうちデシカントローター13よりも、処理空気SAの流れにおける下流側にデシカントローター13と対向して配置されている。
デシカントローター13を通過した空気は、アフター冷却コイル17bを通過することによって更に冷まされた状態となり、対象室2に供給される。
また、プレ冷却コイル17a及びアフター冷却コイル17bは、同様の構成であり、内部に冷媒が通される冷媒管170と、当該冷媒管170が収納されるケース171と、を有している。
冷媒管170は、少なくとも上下方向に蛇行するように、かつ、管壁(管の外周面及び内周面を構成する壁)間に隙間が空くように配置されている。そして、空気(すなわち、処理空気SA)は、当該隙間を通過する際に冷やされる。
なお、本実施形態における冷媒管170は、空気の通過方向(図2における白抜き矢印の方向)に沿って蛇行するとともに上下方向に蛇行するように配置されている。また、これに限られるものではなく、複数に分岐する冷媒管170を、空気の通過方向に並べるとともに上下方向に蛇行するように配置してもよい。
また、冷媒管170は、接続管4における往き管と戻り管が接続される接続口を有している。当該接続口は、冷却コイル17(プレ冷却コイル17a、アフター冷却コイル17b)における上端部と下端部に位置しており、冷媒管170に冷媒を通す際に、上方から下方に向かって通すこともできるし、下方から上方に向かって通すこともできる。
ケース171は、上記の再生コイル16におけるケース161と同様に構成され、例えば網目状(格子状、ルーバー状でもよい)に形成された一対の側壁部を(本実施形態においては上面部及び下面部も)備えている。
続いて、再生コイル16に熱媒を送る外部の昇温部である燃料電池コージェネレーションシステム20について説明する。
燃料電池コージェネレーションシステム20は、図1に示すように、筐体20aの内部構造として、燃料電池による発電を行う発電部21と、発電時の排熱を回収する排熱回収熱交換器22と、燃焼排ガスを適切に冷却するために、排熱回収熱交換器22に供給される前の湯水を冷却するラジエータ23と、湯水を貯留する貯湯タンク24と、を備える。
なお、本実施形態における燃料電池コージェネレーションシステム20は、いわゆるエネファーム(登録商標)と呼ばれるものが採用されている。
すなわち、燃料電池コージェネレーションシステム20は、上記のような構成を備えることにより、都市ガスやLPガスなどから水素を取り出して空気中の酸素と反応させることによって建物1で使用できる電力を発電するとともに、発電時に発生する熱を利用して湯水(温水)を作り出すことができるようになっている。そして、作り出された湯水(温水)が、上記の貯湯タンク24に貯留される。
貯湯タンク24に貯留された温水は、デシカントユニット10における再生コイル16に供給される熱媒として利用される。
より具体的に説明すると、デシカントユニット10と燃料電池コージェネレーションシステム20と接続する上記の接続管3は、再生コイル16における熱媒管160と貯湯タンク24とを接続している。つまり、再生コイル16における熱媒管160に通される熱媒は、貯湯タンク24に貯留された温水である。
貯湯タンク24から再生コイル16への熱媒(温水)の送り出しは、燃料電池コージェネレーションシステム20に設けられた循環ポンプ(図示省略)によって行われている。
貯湯タンク24から再生コイル16に向かって伸びる接続管3の往き管は、再生コイル16における熱媒管160の下端部側の接続口に接続されている。また、再生コイル16から貯湯タンク24に向かって伸びる接続管3の戻り管は、再生コイル16における熱媒管160の上端部側の接続口に接続されている。すなわち、貯湯タンク24から再生コイル16に送り出された熱媒(温水)は、再生コイル16における熱媒管160を、下方から上方に向かって通っていくことになる。
なお、貯湯タンク24には常に一定量の湯水が貯留された状態となっており、その中の一部が50~70℃程度の温水とされている。より好ましくは、65℃の温水に設定されている。そして、このような温度帯の温水が、デシカントユニット10に送られる熱媒として用いられている。温水の温度は、例えばヒートポンプ技術を利用した給湯器(エコキュート(登録商標))による温水の温度(約90℃から約65℃)よりも低い場合が多い。
また、貯湯タンク24から再生コイル16に送り出される熱媒(温水)の流量は、毎分0.1リットルから0.3リットルに設定されている。本実施形態においては、毎分0.2リットルに設定されている。
なお、毎分当たりの熱媒の流量は、(エネファームの仕様上)このように遅く設定されているため、再生コイル16とデシカントローター13との間のプレヒート空間PHSに温度分布が生じやすく、その結果、デシカントローター13にも相対湿度分布が生じやすくなる。すなわち、少ない熱量で効率的に除湿ができるようになる。
一方、例えば同じ熱量であって、かつ流量が早い場合だと、その分、デシカントローター13に当たる送風温度が低下してしまい、デシカントローター13に相対湿度分布(低相対湿度のポイント)が生じにくい。
続いて、冷却コイル17(プレ冷却コイル17a、アフター冷却コイル17b)に冷媒を送る外部の降温部である冷水器30について説明する。
冷水器30は、図示しない給水源(例えば水道管又は水道管に接続された貯水タンク)に接続されており、当該給水源から水の供給を受けている。
さらに、この冷水器30は、電源に接続されており、当該電源から電力の供給を受けている。電源は、図示しない系統電源(宅内の分電盤を含む)であってもよいし、上記の燃料電池コージェネレーションシステム20の発電部21であってもよい。そして、冷水器30は、電源からの電力供給を受けてコンプレッサを稼働させ、水を冷却させている。
冷水器30から供給される冷水は、デシカントユニット10における冷却コイル17(プレ冷却コイル17a、アフター冷却コイル17b)に供給される冷媒として利用される。
冷水器30から冷却コイル17への冷媒(冷水)の送り出しは、冷水器30に設けられた循環ポンプ(図示省略)によって行われている。なお、プレ冷却コイル17aとアフター冷却コイル17bは、冷媒が通される中継管(図示省略)によって接続されており、冷水器30からの冷媒は、まずはプレ冷却コイル17aへと供給され、その後、中継管を介してアフター冷却コイル17bに供給される。
冷水器30からプレ冷却コイル17aに向かって伸びる接続管4の往き管は、プレ冷却コイル17aにおける冷媒管170の下端部側又は上端部側の接続口に接続されている。また、アフター冷却コイル17bから冷水器30に向かって伸びる接続管4の戻り管は、アフター冷却コイル17bにおける冷媒管170の下端部側又は上端部側の接続口に接続されている。
なお、本実施形態においては、プレ冷却コイル17a及びアフター冷却コイル17bを流れる冷媒の流通方向が、下方から上方に向かうように設定されている。そのため、接続管4の往き管は、プレ冷却コイル17aにおける冷媒管170の下端部側の接続口に接続され、接続管4の戻り管は、アフター冷却コイル17bにおける冷媒管170の上端部側の接続口に接続されている。さらに、中継管は、プレ冷却コイル17aにおける冷媒管170の上端部側の接続口と、アフター冷却コイル17bにおける冷媒管170の下端部側の接続口に接続されている。
冷水器30から供給される冷媒(冷水)の温度は、15℃~25℃に設定されている。より好ましくは、20℃前後(20℃±1~2℃程度)に設定されている。本実施形態においては、20℃に設定されている。より具体的には、20℃とされている。
このような設定温度の冷媒(冷水)を、冷水器30以外から得られる場合は、本実施形態の除湿システムから冷水器30を省略してもよい。冷水器30を省略する場合は、接続管4の往き管を、冷水器30の代わりの給水源に接続し、アフター冷却コイル17bに接続された接続管4の戻り管を排水管や排水溝などの排水部に対して直接または間接的に接続する。
なお、冷媒は、上記の設定温度に収まっていればよいため、例えば地下水や海洋深層水等は適温であって利用可能である。また、水温次第で利用可能であるため、夏場であっても、例えば寒冷地であれば水道管を給水源としてもよい。
さらに、冷媒の流量は、毎分1~3リットルに設定されている。より好ましくは、毎分2リットル以上、3リットル未満に設定されている。なお、本実施形態においては、毎分2リットルに設定されている。
冷媒の流量が毎分1リットルに達しない場合は、デシカントローター13における相対湿度が上がりにくいため好ましくない。また、冷媒の流量が毎分3リットルを超過する場合は、相対湿度が冷媒の流量2リットルの場合とほとんど変わらないため、除湿効果の向上が望めない。
本実施形態における除湿システムは、以上のように構成されている。
このような除湿システムにおいて、再生コイル16側から見て時計回りに回転するデシカントローター13は、処理空気室11内において、処理空気室11を流れる処理空気SA中の水蒸気を収着する。そして、デシカントローター13は、再生空気室12内において、熱媒(温水)が流れる再生コイル16で温められた再生空気によって水蒸気を脱離させている。
また、再生コイル16を流れる熱媒の流通方向は、上記のように、下方から上方に向かうように設定されている。すなわち、デシカントローター13のうち再生空気室12から処理空気室11に進入して切り替わる位置(ポイントP3)の近傍に、熱媒が流れる再生コイル16の熱媒流通方向上流側の部分が配置されていることになる。したがって、図3に示すように、プレヒート空間PHSに温度分布(熱分布)が生じ、その温度分布によって、プレヒート空間PHSに相対湿度分布が生じるとともに、デシカントローター13にも相対湿度分布が生じる。
デシカントローター13に生じた相対湿度分布は、再生コイル16を流れる熱媒の流通方向が、下方から上方に向かうように設定されているため、下方が最も温度が高く、上方が最も温度が低い。これに加えてデシカントローター13は、上記のように、再生コイル16側から見て時計回りに回転している。そのため、デシカントローター13のうち、仕切壁10bの直前に位置するポイントP3が、熱媒が流れる熱媒管160のうち最も温度の高い部分を通る風が当たって温度が高く、かつ相対湿度が低くなっている。
そして、デシカントローター13は、相対湿度分布において最も湿度の低い部分から処理空気室11に進入するようになっている。
ここで、本実施形態において説明した各種条件についてのまとめを以下に記載する。
処理空気室11を流れる処理空気(環気RA、給気SA:処理空気SA)の風量は、100~300m/hに設定されており、本実施形態においては、200m/hとされている。
再生空気室12を流れる再生空気(外気(OA)等の吸気及び排気EA)の風量は、100~300m/hに設定されており、本実施形態においては、160m/hとされている。
デシカントローター13における回転体13aの回転数は、3~15rphに設定されて低速回転しており、本実施形態においては、5rphとされている。
デシカントローター13における回転体13aの回転方向は、再生コイル16側(外気(OA)等の吸気の入口)から見て時計回りに設定されている。
再生コイル16を流れる熱媒の流通方向は、下方から上方に向かうように設定されている。
冷却コイル17を流れる冷媒の流通方向は、下方から上方に向かうように設定されている。
貯湯タンク24から再生コイル16に供給される熱媒(温水)の温度は、50~70℃に設定されており、本実施形態においては、65℃前後の温水とされている。
貯湯タンク24から再生コイル16に供給される熱媒(温水)の流量は、毎分0.1~0.3リットルに設定されており、本実施形態においては、毎分0.2リットルとされている。
冷水器30から冷却コイル17に供給される冷媒(冷水)の温度は、15~25℃に設定されており、本実施形態においては、20℃前後(20℃±1~2℃程度)とされている。より具体的には、20℃とされている。
冷水器30から冷却コイル17に供給される冷媒(冷水)の流量は、毎分1~3リットルに設定されており、本実施形態においては、毎分2リットル以上、3リットル未満とされている。より具体的には、毎分2リットルに設定されている。
そして、以上のような各種条件を満たすようにすることで、本実施形態における除湿システムによれば、図4,図5に示すような除湿量を得ることができる。すなわち、図4においては、温度条件20℃における各種吸着材(収着材)の吸着量と相対湿度をグラフで示している。図5においては、処理空気の風量と、再生空気の風量と、デシカントローター13における回転体13aの回転数と、を変えて、いくつかのパターンで実験を行った場合の、相対湿度差と除湿量との関係が表されている。
なお、本実施形態における除湿システムでは、上記の各種条件を、設定可能な範囲内で変更することによって、除湿量を変更したり、対象室2への風量を変更したりすることができる。そして、このような変更は、例えば上記の操作部かリモコンによって行うことができる。
次に、以上のように構成された除湿システムによる除湿方法について説明する。
本実施形態における除湿方法は、図6に示すように、処理空気室11側で行われる複数のステップと、再生空気室12側で行われる複数のステップとで分かれており、処理側の各ステップと再生側の各ステップは並行して進められる。
処理側の各ステップには、環気ステップS1と、冷媒供給ステップS2と、プレクールステップS3と、除湿ステップS4と、アフタークールステップS5と、給気ステップS6と、が含まれている。
また、再生側の各ステップには、吸気ステップS11と、熱媒供給ステップS12と、プレヒートステップS13と、再生ステップS14と、排気ステップS15と、が含まれている。
まず、処理側ステップについて説明する。
環気ステップS1は、対象室2から戻ってくる空気を処理空気室11内に取り込む手順を指している。
すなわち、処理空気室11内に設けられた第一送風機を稼働させることによって、処理空気室11内に、対象室2に向かう空気の流れを形成する。
冷媒供給ステップS2は、冷水器30から冷却コイル17(プレ冷却コイル17a、アフター冷却コイル17b)に冷媒を供給する手順を指している。
冷水器30から接続管4の往き管を通じて送り出された冷媒(冷水)は、まず、プレ冷却コイル17aに送られる。
プレ冷却コイル17aは、冷媒管170を冷媒が通過することにより冷やされる。
プレクールステップS3は、このように冷やされたプレ冷却コイル17aによって、対象室に向かって処理空気室を流れる空気を、デシカントローター13よりも手前の段階で冷却する冷却する手順を指している。
プレ冷却コイル17aを通過した冷媒は、中継管を通じてアフター冷却コイル17bに送られる。なお、プレ冷却コイル17aを通過した冷媒は、再生空気室12で温度の上がったデシカントローター13を通過するため温度が高くなるが、中継管を通過するときに熱が逃げるため、アフター冷却コイル17bに送られた段階で温度が過剰に高くなっているようなことはない。
除湿ステップS4は、対象室2に向かって処理空気室11を流れる処理空気SA中の水蒸気をデシカントローター13に収着させる手順を指している。
なお、除湿ステップS4の手順は、デシカントローター13の収着面における水蒸気が脱離していることが前提で行われるものであり、収着面に水蒸気が多く収着している状態では、除湿することが難しい。そのため、この除湿ステップS4と、後述する再生ステップS14は不可分の関係となっている。
中継管を通じて冷媒が送られたアフター冷却コイル17bは、冷媒管170を冷媒が通過することにより冷やされる。
アフタークールステップS5は、このように冷やされたアフター冷却コイル17bによって、対象室2に向かって処理空気室11を流れる処理空気SAを、デシカントローター13を過ぎた後の段階で冷却する手順を指している。
なお、アフター冷却コイル17bを通過した冷媒は、接続管4の戻り管を通じて冷水器30に戻される。
給気ステップS6は、アフタークールステップS5で更に冷やされた処理空気SAを対象室2に供給する手順を指している。
そして、対象室2に供給された空気は、対象室2内を流通した後に、環気RAとして処理空気室11に戻ることとなる。
続いて、再生側ステップについて説明する。
吸気ステップS11は、屋外の空気を再生空気室12内に取り込む手順を指している。
すなわち、再生空気室12内に設けられた第二送風機を稼働させることによって、再生空気室12内に空気の流れを形成する。
熱媒供給ステップS12は、燃料電池コージェネレーションシステム20から再生コイル16に熱媒を供給する手順を指している。
熱媒は、燃料電池コージェネレーションシステム20の貯湯タンク24から、接続管3の往き管を通じて再生コイル16に送られる。
再生コイル16は、熱媒管160を熱媒が通過することにより温められる。
プレヒートステップS13は、このように温められた再生コイル16によって、再生空気室12を流れる再生空気(外気(OA)等の吸気側から排気EA側に流れる空気)を、デシカントローターよりも手前の段階で温める手順を指している。
再生コイル16を流れる熱媒の流通方向は、上記のように、下方から上方に向かうように設定されている。すなわち、デシカントローター13のうち再生空気室12から処理空気室11に進入して切り替わる位置(ポイントP3)の近傍に、熱媒が流れる再生コイル16の熱媒流通方向上流側の部分が配置されていることになる。したがって、プレヒートステップS13では、プレヒート空間PHSに温度分布(熱分布)を生じさせ、その温度分布によって、プレヒート空間PHSに相対湿度分布を生じるとともに、デシカントローター13にも相対湿度分布を生じさせる。
なお、再生コイル16を通過した熱媒は、接続管3の戻り管を通じて貯湯タンク24に戻される。
再生ステップS14は、上記のように温められた再生空気によってデシカントローター13の収着面に収着した水蒸気を脱離させる手順を指している。
デシカントローター13に生じた相対湿度分布においては、図3に示すように、仕切壁10bの直前に位置するポイントP3が、熱媒が流れる熱媒管160のうち最も温度の高い部分を通る風が当たって温度が高く、かつ相対湿度が低くなっている。そのため、再生ステップS14では、デシカントローター13の回転と共に、ポイントP1からポイントP2を経て、ポイントP3に至るまでの間に徐々に水蒸気の脱離を進行させ、処理空気室11側に進入する直前で最も水蒸気を脱離させることができるようになっている。
なお、このような再生ステップS14の手順は、デシカントローター13の収着面に水蒸気が収着していることが前提で行われるものであり、収着面に水蒸気が収着していない状態では、水蒸気の脱離は行われない。そのため、再生ステップS14は、上記のように、除湿ステップS4と不可分の関係となっている。
排気ステップS15は、再生ステップS14でデシカントローター13から水蒸気を脱離させ、当該水蒸気を含んだ排気EAを屋外に排出する手順を指している。
以上のようにして、本実施形態における除湿システムを用いた除湿が行われることとなる。
なお、処理側の各ステップと再生側の各ステップは、上記のスイッチかリモコンのオン操作によって開始され、各ステップは、スイッチかリモコンのオフ操作が行われるまで繰り返し行われる。
本実施形態の除湿方法によれば、対象室2に向かって処理空気室11を流れる処理空気SA中の水蒸気を、除湿ステップS4でデシカントローター13に収着させるので、除湿された処理空気SAを対象室2に供給することができる。
そして、プレヒートステップS13において、再生コイル16とデシカントローター13との間のプレヒート空間PHSに温度分布を生じさせることによって、デシカントローター13に相対湿度分布を生じさせるように設定し、デシカントローター13の回転を、相対湿度分布のうち相対湿度が最も低いポイントP3(P1)で再生空気室12から処理空気室11に進入して切り替わるように設定するので、除湿ステップS4でデシカントローター13に収着した水蒸気を、再生ステップS14において少ない熱量で脱離させることができる。
これにより、例えばデシカントローター13のうち再生空気室12側に位置する部分を一様に温めて相対湿度を下げる必要がなくなるので、除湿の対象となる対象室2に供給する処理空気SA中の水蒸気をデシカントローター13に効率良く収着させ、ランニングコストを低く抑えることができる。
また、再生コイル16を流れる熱媒の流通方向を、下方から上方又は上方から下方に向かうように設定し、デシカントローター13の回転方向を、相対湿度分布のうち相対湿度が最も高いポイントP1(P3)から最も低いポイントP3(P1)に向かう方向に設定するので、処理空気室11側に進入する直前で最も水蒸気を脱離させることができ、デシカントローター13のうち、相対湿度が最も低い状態となった部分から処理空気室11に進入させることができる。これにより、処理空気室11を流れる処理空気SA中の水蒸気を、デシカントローター13に効率良く収着させることができる。
また、昇温部20から再生コイル16に送られる熱媒の流量を毎分0.1~0.3リットルに設定するので、プレヒートステップS13において、プレヒート空間PHSに温度分布を生じさせることで、デシカントローター13に対して相対湿度分布を確実に生じさせることに貢献できる。
また、対象室2に向かって処理空気室11を流れる処理空気SAを、デシカントローター13よりも手前の段階で、降温部30からの冷媒で冷却されたプレ冷却コイル17aによって冷却するプレクールステップS3を更に含むので、処理空気SAを冷却するのと同時に、処理空気SAの相対湿度を高めて、デシカントローター13によって水蒸気を収着しやすくすることができる。
また、対象室2に向かって処理空気室11を流れる処理空気SAを、デシカントローター13を過ぎた後の段階で、降温部30からの冷媒で冷却されたアフター冷却コイル17bによって冷却するアフタークールステップS5を更に含むので、デシカントローター13を通過して温められた処理空気SAを冷却することができる。これにより、湿度が低く、温度も低い処理空気SAを、対象室2に対して確実に供給することができる。
また、降温部30から冷却コイル17(17a,17b)に送られる冷媒の温度を15~25℃、流量を毎分1~3リットルに設定するので、処理空気SAを確実に冷却することに貢献できる。
本実施形態の除湿システムによれば、デシカントローター13は、処理空気室11内において、処理空気室11を流れる処理空気SA中の水蒸気を収着し、再生空気室12内において、熱媒が流れる再生コイル16で温められた再生空気によって水蒸気を脱離させており、デシカントローター13のうち再生空気室12から処理空気室11に進入して切り替わる位置の近傍に、熱媒が流れる再生コイル16の熱媒流通方向上流側の部分が配置されているので、デシカントローター13に対し、再生空気室12から処理空気室11に進入して切り替わる位置を最も相対湿度の低い状態とした相対湿度分布を生じさせることができ、処理空気室11でデシカントローター13に収着した水蒸気を、再生空気室12で脱離させることができる。
これにより、例えばデシカントローター13のうち再生空気室12側に位置する部分を一様に温めて相対湿度を下げる必要がなくなるので、除湿の対象となる対象室2に供給する処理空気SA中の水蒸気をデシカントローター13に効率良く収着させ、ランニングコストを低く抑えることができる。
また、再生コイル16を流れる熱媒の流通方向は、下方から上方又は上方から下方に向かうように設定され、デシカントローター13の回転方向は、再生コイル16側から見て時計回り又は反時計回りに設定されているので、処理空気室11側に進入する直前で最も水蒸気を脱離させることが可能となり、デシカントローター13のうち、相対湿度が最も低い状態となった部分から処理空気室11に進入させることができる。これにより、処理空気室11を流れる処理空気SA中の水蒸気を、デシカントローター13に効率良く収着させることができる。
また、昇温部20は、燃料電池コージェネレーションシステム20であり、熱媒は、燃料電池コージェネレーションシステム20が有する貯湯タンク24から供給される温水であるため、燃料電池コージェネレーションシステム20によって発電しながら、熱媒である温水を再生コイル16に供給することができて効率が良い。
また、冷却コイル17には、処理空気室11のうちデシカントローター13よりも、処理空気SAの流れにおける上流側にデシカントローター13と対向して配置されたプレ冷却コイル17aが含まれているので、対象室2に向かって処理空気室11を流れる処理空気SAを、デシカントローター13よりも手前の段階で、降温部30からの冷媒で冷却されたプレ冷却コイル17aによって冷却することができる。これにより、処理空気SAを冷却するのと同時に、処理空気SAの相対湿度を高めて、デシカントローター13によって水蒸気を収着しやすくすることができる。
また、冷却コイル17には、処理空気室11のうちデシカントローター13よりも、処理空気SAの流れにおける下流側にデシカントローター13と対向して配置されたアフター冷却コイル17bが含まれているので、対象室2に向かって処理空気室11を流れる処理空気SAを、デシカントローター13を過ぎた後の段階で、降温部30からの冷媒で冷却されたアフター冷却コイル17bによって冷却することができる。これにより、デシカントローター13を通過して温められた処理空気SAを冷却できるので、湿度が低く、温度も低い処理空気SAを、対象室2に対して確実に供給することができる。
〔変形例〕
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、変形例について説明する。以下に挙げる変形例は可能な限り組み合わせてもよい。
〔変形例1〕
上記の実施形態においては、再生コイル16を流れる熱媒の流通方向が下方から上方に向かうように設定されているが、本変形例においては、図7に示すように、再生コイル16を流れる熱媒の流通方向が上方から下方に向かうように設定されている。
さらに、上記の実施形態においては、デシカントローター13の回転方向が、再生コイル16側から見て時計回りに設定されているが、本変形例においては、デシカントローター13の回転方向が、再生コイル16側から見て反時計回りに設定されている。
本変形例の除湿システムにおいて、再生コイル16側から見て反時計回りに回転するデシカントローター13は、処理空気室11内において、処理空気室11を流れる処理空気SA中の水蒸気を収着する。そして、デシカントローター13は、再生空気室12内において、熱媒(温水)が流れる再生コイル16で温められた再生空気によって水蒸気を脱離させている。
また、再生コイル16を流れる熱媒の流通方向は、上記のように、上方から下方に向かうように設定されている。すなわち、デシカントローター13のうち再生空気室12から処理空気室11に進入して切り替わる位置(ポイントP1)の近傍に、熱媒が流れる再生コイル16の熱媒流通方向上流側の部分が配置されていることになる。したがって、図7に示すように、プレヒート空間PHSに温度分布(熱分布)が生じ、その温度分布によって、プレヒート空間PHSに相対湿度分布が生じるとともに、デシカントローター13にも相対湿度分布が生じる。
デシカントローター13に生じた相対湿度分布は、再生コイル16を流れる熱媒の流通方向が、上方から下方に向かうように設定されているため、上方が最も温度が高く、下方が最も温度が低い。これに加えてデシカントローター13は、上記のように、再生コイル16側から見て反時計回りに回転している。そのため、デシカントローター13のうち、仕切壁10bの直前に位置するポイントP1が、熱媒が流れる熱媒管160のうち最も温度の高い部分を通る風が当たって温度が高く、かつ相対湿度が低くなっている。
そして、デシカントローター13は、相対湿度分布において最も湿度の低い部分から処理空気室11に進入するようになっている。
熱は高いほど上昇する性質を備えているため、本変形例の除湿システムによれば、再生コイル16を流れる熱媒の流通方向が下方から上方に向かうように設定され、かつ、デシカントローター13の回転方向が、再生コイル16側から見て時計回りに設定されている場合に比して、デシカントローター13に相対湿度分布を生じさせにくいという不利があるにもかかわらず、図7に示すように、デシカントローター13に対して確実に相対湿度分布を生じさせることができる。
これにより、例えば建物1に除湿システムを導入するにあたって、再生コイル16を流れる熱媒の流通方向を上方から下方に向かうように設定し、かつ、デシカントローター13の回転方向を、再生コイル16側から見て反時計回りに設定しなければならない場合であっても、図7のポイントP4に示すように、上記の実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。
1 建物
2 対象室
3 接続管
4 接続管
10 デシカントユニット
10a 筐体
10b 仕切壁
11 処理空気室
12 再生空気室
13 デシカントローター
13a 回転体
13b 保持部
16 再生コイル
160 熱媒管
161 ケース
17 冷却コイル
17a プレ冷却コイル
17b アフター冷却コイル
170 冷媒管
171 ケース
20 燃料電池コージェネレーションシステム
24 貯湯タンク
30 冷水器
SA 処理空気
RA 環気
OA 外気
EA 排気
PHS プレヒート空間
P1 ポイント
P2 ポイント
P3 ポイント
P4 ポイント

Claims (11)

  1. 互いに隣接する処理空気室と再生空気室に跨って配置され、回転移動することで前記処理空気室と前記再生空気室とに交互に進入可能なデシカントローターと、
    前記再生空気室内に設けられた再生コイルに熱媒を送る外部の昇温部と、を用いる除湿方法であって、
    除湿の対象となる対象室に向かって前記処理空気室を流れる処理空気中の水蒸気を前記デシカントローターに収着させる除湿ステップと、
    前記処理空気を前記対象室に供給する給気ステップと、
    屋外に向かって前記再生空気室を流れる再生空気を、前記デシカントローターよりも手前の段階で、前記昇温部からの前記熱媒で温められた前記再生コイルによって温めるプレヒートステップと、
    温められた前記再生空気によって前記デシカントローターに収着した水蒸気を脱離させる再生ステップと、
    を含み、
    前記プレヒートステップにおいて、前記再生コイルと前記デシカントローターとの間のプレヒート空間に温度分布を生じさせることによって、前記デシカントローターに相対湿度分布を生じさせるように設定し、
    前記デシカントローターの回転を、前記相対湿度分布のうち相対湿度が最も低いポイントの近傍で前記再生空気室から前記処理空気室に進入して切り替わるように設定することを特徴とする除湿方法。
  2. 請求項1に記載の除湿方法において、
    前記再生コイルを流れる前記熱媒の流通方向を、下方から上方又は上方から下方に向かうように設定し、
    前記デシカントローターの回転方向を、前記相対湿度分布のうち相対湿度が最も高いポイントから最も低いポイントに向かう方向に設定することを特徴とする除湿方法。
  3. 請求項1又は2に記載の除湿方法において、
    前記昇温部から前記再生コイルに送られる前記熱媒の流量を毎分0.1~0.3リットルに設定することを特徴とする除湿方法。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載の除湿方法において、
    前記処理空気室に設けられた冷却コイルに冷媒を送る外部の降温部を更に用い、
    前記冷却コイルには、前記対象室に向かって前記処理空気室を流れる前記処理空気を、前記デシカントローターよりも手前の段階で冷却するためのプレ冷却コイルが含まれ、
    前記対象室に向かって前記処理空気室を流れる前記処理空気を、前記デシカントローターよりも手前の段階で、前記降温部からの前記冷媒で冷却された前記プレ冷却コイルによって冷却するプレクールステップを更に含むことを特徴とする除湿方法。
  5. 請求項4に記載の除湿方法において、
    前記冷却コイルには、前記対象室に向かって前記処理空気室を流れる前記処理空気を、前記デシカントローターを過ぎた後の段階で冷却するためのアフター冷却コイルが含まれ、
    前記対象室に向かって前記処理空気室を流れる前記処理空気を、前記デシカントローターを過ぎた後の段階で、前記降温部からの前記冷媒で冷却された前記アフター冷却コイルによって冷却するアフタークールステップを更に含むことを特徴とする除湿方法。
  6. 請求項4又は5に記載の除湿方法において、
    前記降温部から前記冷却コイルに送られる前記冷媒の温度を15~25℃、流量を毎分1~3リットルに設定することを特徴とする除湿方法。
  7. 互いに隣接する処理空気室及び再生空気室と、
    前記処理空気室と前記再生空気室に跨って配置され、回転移動することで前記処理空気室と前記再生空気室とに交互に進入可能なデシカントローターと、
    前記処理空気室に設けられ、前記処理空気室内に、除湿の対象となる対象室に向かう処理空気の流れを形成する第一送風機と、
    前記再生空気室に設けられ、前記再生空気室内に、屋外に向かう再生空気の流れを形成する第二送風機と、
    前記再生空気室のうち前記デシカントローターよりも、前記再生空気の流れにおける上流側に前記デシカントローターと対向して配置された再生コイルと、
    前記再生コイルに熱媒を送る外部の昇温部と、を備えており、
    前記デシカントローターは、前記処理空気室内において、前記処理空気室を流れる前記処理空気中の水蒸気を収着し、前記再生空気室内において、前記熱媒が流れる前記再生コイルで温められた前記再生空気によって前記水蒸気を脱離させており、
    前記デシカントローターのうち前記再生空気室から前記処理空気室に進入して切り替わる位置の近傍に、前記熱媒が流れる前記再生コイルの熱媒流通方向上流側の部分が配置されていることを特徴とする除湿システム。
  8. 請求項7に記載の除湿システムにおいて、
    前記再生コイルを流れる前記熱媒の流通方向は、下方から上方又は上方から下方に向かうように設定され、
    前記デシカントローターの回転方向は、前記再生コイル側から見て時計回り又は反時計回りに設定されていることを特徴とする除湿システム。
  9. 請求項7又は8に記載の除湿システムにおいて、
    前記昇温部は、燃料電池コージェネレーションシステムであり、
    前記熱媒は、前記燃料電池コージェネレーションシステムが有する貯湯タンクから供給される温水であることを特徴とする除湿システム。
  10. 請求項7~9のいずれか一項に記載の除湿システムにおいて、
    前記処理空気室に、前記デシカントローターと対向して配置された冷却コイルと、
    前記冷却コイルに冷媒を送る外部の降温部と、を更に備えており、
    前記冷却コイルには、前記処理空気室のうち前記デシカントローターよりも、前記処理空気の流れにおける上流側に前記デシカントローターと対向して配置されたプレ冷却コイルが含まれていることを特徴とする除湿システム。
  11. 請求項10に記載の除湿システムにおいて
    前記冷却コイルには、前記処理空気室のうち前記デシカントローターよりも、前記処理空気の流れにおける下流側に前記デシカントローターと対向して配置されたアフター冷却コイルが含まれていることを特徴とする除湿システム。
JP2020138792A 2020-08-19 2020-08-19 除湿方法及び除湿システム Pending JP2022034876A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020138792A JP2022034876A (ja) 2020-08-19 2020-08-19 除湿方法及び除湿システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020138792A JP2022034876A (ja) 2020-08-19 2020-08-19 除湿方法及び除湿システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022034876A true JP2022034876A (ja) 2022-03-04

Family

ID=80443152

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020138792A Pending JP2022034876A (ja) 2020-08-19 2020-08-19 除湿方法及び除湿システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022034876A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117858446A (zh) * 2023-12-14 2024-04-09 广东同方瑞风节能科技股份有限公司 一种内置高温热泵装置的恒温恒湿空调系统
CN117858445A (zh) * 2023-12-14 2024-04-09 广东同方瑞风节能科技股份有限公司 一种恒温恒湿空调系统
CN117956747A (zh) * 2023-12-14 2024-04-30 广东同方瑞风节能科技股份有限公司 一种恒温恒湿空调系统

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117858446A (zh) * 2023-12-14 2024-04-09 广东同方瑞风节能科技股份有限公司 一种内置高温热泵装置的恒温恒湿空调系统
CN117858445A (zh) * 2023-12-14 2024-04-09 广东同方瑞风节能科技股份有限公司 一种恒温恒湿空调系统
CN117956747A (zh) * 2023-12-14 2024-04-30 广东同方瑞风节能科技股份有限公司 一种恒温恒湿空调系统
CN117858446B (zh) * 2023-12-14 2024-08-20 广东同方瑞风节能科技股份有限公司 一种内置高温热泵装置的恒温恒湿空调系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2022034876A (ja) 除湿方法及び除湿システム
JP2971843B2 (ja) 除湿空調装置
KR101630143B1 (ko) 제습장치 및 제습 시스템
JP3861902B2 (ja) 調湿装置
KR100795101B1 (ko) 제습 장치와 그를 구비하는 공기 조화 장치 및 시스템
JP2004294048A (ja) 調湿装置
KR20070001256A (ko) 열교환기
JP2007255780A (ja) 太陽熱利用のデシカント空調システム
KR101445378B1 (ko) 제습 냉방 장치
JP2008142656A (ja) 除湿装置
JP4230038B2 (ja) 除湿空調装置
CN217654015U (zh) 湿度调节装置
CN114543176B (zh) 一种空气调节设备
CN114543171B (zh) 一种空调器
JP2011257099A (ja) 空調装置
JP2010121921A (ja) 静止型除湿器を備えた空調システム
KR102161064B1 (ko) 수분흡착제 및 수분흡착제를 이용한 환기장치
JP2015087070A (ja) 除湿システム
JP2001330273A (ja) 固体吸湿剤を用いた冷房システム
JPH06101930A (ja) 吸湿剤を用いた空気冷却装置
JP2016084982A (ja) 除湿装置
JP4264740B2 (ja) 小型デシカント空調装置
JP2005134005A (ja) 調湿装置
JP2006145092A (ja) 空調システム及び建物
JP5917787B2 (ja) 空気調和システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230707

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240311

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240319

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20240910