JP2022032621A - 貯蔵システム - Google Patents

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Abstract

Figure 2022032621000001
【課題】貯蔵物を適正に乾燥することができる貯蔵システムを提供することを目的とする。
【解決手段】貯蔵システム1は、木質チップ又はオガ粉を貯蔵物Sとして貯蔵する貯蔵部10と、筒状に形成され、幅方向Xに沿って延在し、内部を乾燥空気a2が流通可能である横配管33と、筒状に形成され、横配管33から高さ方向Zに沿って延在して貯蔵部10に貯蔵された貯蔵物S中に埋設され、内部を横配管33からの乾燥空気a2が流通可能であり、当該乾燥空気a2を外部に吹き出す吹出口34aを有する縦配管34とを備えること特徴とする。この構成により、貯蔵システム1は、貯蔵物Sを適正に乾燥することができる、という効果を奏する。
【選択図】図4

Description

本発明は、貯蔵システムに関する。
木質バイオマスエネルギーを利用した熱供給システム等に適用される従来の貯蔵システムとして、例えば、特許文献1には、オガ粉又は木質チップを貯蔵すると共に乾燥する貯蔵乾燥ヤードが開示されている。この貯蔵乾燥ヤードは、貯蔵するオガ粉又は木質チップが載置される載置面と、載置面上に載置されたオガ粉又は木質チップを、加熱媒体で加熱する加熱部とを備える。
特開2010-223440号公報
ところで、上述の特許文献1に記載の貯蔵乾燥ヤードは、例えば、オガ粉や木質チップ等の貯蔵物をより効果的に乾燥する点で更なる改善の余地がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、貯蔵物を適正に乾燥することができる貯蔵システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る貯蔵システムは、木質チップ又はオガ粉を貯蔵物として貯蔵する貯蔵部と、筒状に形成され、鉛直方向と交差する幅方向に沿って延在し、内部を乾燥空気が流通可能である横配管と、筒状に形成され、前記横配管から前記幅方向と交差する高さ方向に沿って延在して前記貯蔵部に貯蔵された前記貯蔵物中に埋設され、内部を前記横配管からの前記乾燥空気が流通可能であり、当該乾燥空気を外部に吹き出す吹出口を有する縦配管とを備えること特徴とする。
また、上記貯蔵システムでは、前記貯蔵部に貯蔵された前記貯蔵物を撹拌可能である撹拌装置を備えるものとすることができる。
また、上記貯蔵システムでは、吸入した吸入外気の冷却、及び、加熱が可能であり、当該吸入外気から前記横配管に供給する前記乾燥空気を生成する乾燥空気生成装置を備えるものとすることができる。
また、上記貯蔵システムでは、前記吸入外気の温度、及び、前記吸入外気の湿度に基づいて、前記乾燥空気生成装置を制御し、前記吸入外気の冷却、及び、加熱を行わずに前記乾燥空気として前記横配管に供給する直接供給モードと、前記吸入外気を冷却した後に加熱して前記乾燥空気を生成し、前記横配管に供給する除湿ヒーティングモードと、前記吸入外気を冷却せずに加熱して前記乾燥空気を生成し、前記横配管に供給するヒーティングモードとを切り替える処理を実行可能である制御装置を備えるものとすることができる。
また、上記貯蔵システムでは、前記制御装置は、前記吸入外気の湿度が予め設定される目標湿度未満である場合、前記直接供給モードとし、前記吸入外気の湿度が前記目標湿度以上である場合、前記ヒーティングモードで前記乾燥空気を生成した場合に必要とされる第1推定エネルギーと、前記除湿ヒーティングモードで前記乾燥空気を生成した場合に必要とされる第2推定エネルギーとの比較結果に基づいて、前記ヒーティングモードと前記除湿ヒーティングモードとを使い分けるものとすることができる。
また、上記貯蔵システムでは、前記縦配管は、前記横配管に対して着脱可能に構成されると共に、前記乾燥空気を流通させ、かつ、前記貯蔵物を遮るフィルタが設けられるものとすることができる。
上記目的を達成するために、本発明に係る貯蔵システムは、木質チップ又はオガ粉を貯蔵物として貯蔵する貯蔵部と、吸入した吸入外気の冷却、及び、加熱が可能であり、当該吸入外気から乾燥空気を生成する乾燥空気生成装置と、筒状に形成され、鉛直方向と交差する幅方向に沿って延在して前記貯蔵部に貯蔵された前記貯蔵物中に埋設され、内部を前記乾燥空気生成装置によって生成された前記乾燥空気が流通可能であり、当該乾燥空気を外部に吹き出す吹出口を有する横配管とを備えること特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る貯蔵システムは、木質チップ又はオガ粉を貯蔵物として貯蔵する貯蔵部と、筒状に形成され、鉛直方向と交差する幅方向に沿って延在して前記貯蔵部に貯蔵された前記貯蔵物中に埋設され、内部を乾燥空気が流通可能であり、当該乾燥空気を外部に吹き出す吹出口を有する横配管とを備え、前記横配管は、前記乾燥空気を流通させ、かつ、前記貯蔵物を遮るフィルタが設けられること特徴とする。
本発明に係る貯蔵システムは、貯蔵物の水分を効果的に除去し、当該貯蔵物を適正に乾燥することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る貯蔵システムの概略構成を表す模式的なブロック図である。 図2は、実施形態1に係る貯蔵システムが備える乾燥空気生成装置の他の構成例を表す模式的なブロック図である。 図3は、実施形態1に係る貯蔵システムが備える給気装置の概略構成を表す模式的な平面図である。 図4は、実施形態1に係る貯蔵システムが備える給気装置の概略構成を表す模式的な部分断面図である。 図5は、実施形態1に係る貯蔵システムが備える給気装置の縦配管の脱着構造の一例を説明する模式図である。 図6は、実施形態1に係る貯蔵システムが備えるフィルタの一例を説明する模式的な斜視図である。 図7は、実施形態1に係る貯蔵システムが備えるフィルタの一例を説明する模式図である。 図8は、実施形態1に係る貯蔵システムが備える撹拌装置の概略構成を表す模式的な斜視図である。 図9は、実施形態1に係る貯蔵システムの動作の一例を説明する線図である。 図10は、実施形態1に係る貯蔵システムが備える制御装置による処理の一例を説明するフローチャート図である。 図11は、実施形態1に係る貯蔵システムが備える制御装置によるエネルギー推定の一例を説明する線図である。 図12は、実施形態2に係る貯蔵システムの概略構成を表す模式的な部分ブロック図である。 図13は、実施形態2に係る貯蔵システムが備える給気装置の概略構成を表す模式的な部分断面図である。 図14は、実施形態3に係る貯蔵システムの概略構成を表す模式的な部分ブロック図である。 図15は、実施形態3に係る貯蔵システムが備える給気装置の概略構成を表す模式的な部分断面図である。 図16は、実施形態3に係る貯蔵システムが備えるフィルタの一例を説明する模式的な斜視図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
なお、以下の説明では、貯蔵部において、互いに交差する第1方向、第2方向、及び、第3方向のうち、第1方向を「第1幅方向X」といい、第2方向を「第2幅方向Y」といい、第3方向を「高さ方向Z」という。ここでは、第1幅方向Xと第2幅方向Yと高さ方向Zとは、相互に略直交する。第1幅方向X、第2幅方向Yは、鉛直方向と交差する方向であり、典型的には、水平方向に沿った方向である。高さ方向Zは、第1幅方向Xと第2幅方向Yとに交差する方向であり、典型的には、鉛直方向に沿った方向である。
[実施形態1]
図1に示す本実施形態の貯蔵システム1は、例えば、木質バイオマスエネルギーを利用した熱供給システム等に適用される。熱供給システムにおける燃料である木質チップ等は、原材料から加工直後の生木状態では、多くの水分を含んでいる。熱供給システムは、この木質チップに含まれている水分が蒸発するエネルギーを木質チップ燃焼中においては回収できないため、木質チップに多くの水分が含まれている状態のままでは燃焼効率が低下してしまう。このため、このような熱供給システムにおいては、木質チップを乾燥させ、水分を減らすことが必要である。一般に、木質チップの自然乾燥は、水分除去に数か月以上かかるといわれている一方、強制高温乾燥は、効率が高いが設備が高価である傾向にある。その他に、木質チップの貯蔵庫を40~50℃程度に保ち、チップ貯蔵庫内の木質チップからの蒸発水分による湿度上昇を換気にて除去する方法等がある。本実施形態の貯蔵システム1は、このような背景のもと、チップ貯蔵庫に収められた木質チップ等の貯蔵物Sの水分を効果的に除去し乾燥するための構成を実現したものである。以下、各図を参照して貯蔵システム1の各構成について詳細に説明する。
具体的には、貯蔵システム1は、貯蔵部10と、乾燥空気生成装置20と、給気装置30と、撹拌装置40と、排気装置50と、制御装置60とを備える。本実施形態の貯蔵システム1は、これらの構成により、貯蔵部10に貯蔵物Sを貯蔵すると共に、貯蔵した当該貯蔵物Sの水分を除去し乾燥を行う。
なお、貯蔵システム1による貯蔵、乾燥の対象となる貯蔵物Sは、上述したような木質チップに限らず、木質ペレットの製造に用いられるオガ粉であってもよい。木質チップは、木材をチップ状に切削、破砕したものであり、貯蔵システム1において乾燥された後、木質バイオマスエネルギーを利用したシステムにおける燃料として用いられる。オガ粉は、木材を粉砕した目の細かい木粉、木屑であり、貯蔵システム1において乾燥された後、木質ペレットに成型されて、木質バイオマスエネルギーを利用したシステムにおける燃料として用いられる。
貯蔵部10は、図1に示すように、木質チップ又はオガ粉を貯蔵物Sとして貯蔵する貯蔵庫であり、上述したチップ貯蔵庫に相当する。貯蔵部10は、床部11、側壁部12、及び、天井部13によって区画された内部の貯蔵空間14に貯蔵物Sを貯蔵する。床部11は、貯蔵空間14の高さ方向Zの下側を区画する構造体であり、第1幅方向X、及び、第2幅方向Yに沿って水平方向に延在する。側壁部12は、貯蔵空間14の第1幅方向X、及び、第12幅方向Yを区画する構造体である。天井部13は、貯蔵空間14の高さ方向Zの上側を区画する構造体であり、第1幅方向X、及び、第2幅方向Yに沿って水平方向に延在する。貯蔵物Sは、床部11、側壁部12、及び、天井部13によって囲われた貯蔵空間14において、自重によって床部11上に堆積し貯蔵される。
乾燥空気生成装置20は、図1に示すように、吸入した吸入外気a1から乾燥空気a2を生成する装置である。本実施形態の乾燥空気生成装置20は、吸入外気a1の冷却、及び、加熱が可能であり、当該吸入外気a1から、給気装置30の横配管33等に供給する乾燥空気a2を生成する。乾燥空気生成装置20によって生成された乾燥空気a2は、給気装置30を介して貯蔵部10の貯蔵空間14に供給される。
乾燥空気生成装置20は、例えば、冷却循環経路21A、加熱循環経路21B、熱交換器22A、22B、制御弁23A、23B等を含んで構成される。乾燥空気生成装置20は、これらの構成により、吸入外気a1の冷却、加熱を行い、当該吸入外気a1から乾燥空気a2を生成する。
冷却循環経路21Aは、例えば、種々の配管等によって構成され、吸入外気a1を冷却するための冷却媒体を循環させる冷却系統を構成する。冷却循環経路21Aを循環する冷却媒体は、例えば、井水等の冷水である。冷却循環経路21Aは、冷水供給源24Aから供給される冷水(冷却媒体)を熱交換器22Aに供給する。冷水供給源24Aは、例えば、井水の給水系統等によって構成される。
熱交換器22Aは、冷却用の熱交換器を構成するものである。熱交換器22Aは、後述する給気装置30の給気送風機31によって吸入される吸入外気a1の吸入方向に対して加熱用の熱交換器22Bの上流側に位置する。熱交換器22Aは、冷却循環経路21Aを循環する冷水と吸入外気a1との間で熱交換を行い、当該吸入外気a1を冷却することで、当該吸入外気a1中の水分を除去する。冷却循環経路21Aは、熱交換器22Aで熱交換し温度が上昇した冷水を再び冷水供給源24Aに戻す。冷却循環経路21Aは、上記のようにして冷水供給源24Aと熱交換器22Aとの間で冷水を循環させるためのポンプ等も含んで構成される。
制御弁23Aは、冷却循環経路21A上に設けられ、冷却循環経路21Aの冷水の流通を制御可能な弁である。制御弁23Aは、例えば、電磁弁や電動弁等によって構成される。制御弁23Aは、冷却循環経路21Aにおいて、熱交換器22Aへの冷水の流通を可能とした流通状態と、熱交換器22Aへの冷水の流通を停止した停止状態とに切り替え可能である。熱交換器22Aは、制御弁23Aが流通状態とされることで、冷却循環経路21Aを循環する冷水と吸入外気a1との間で熱交換を行い、当該吸入外気a1を冷却する。熱交換器22Aは、制御弁23Aが停止状態とされることで、当該吸入外気a1の冷却が停止される。制御弁23Aは、制御装置60に電気的に接続され動作が制御される。
加熱循環経路21Bは、例えば、種々の配管等によって構成され、吸入外気a1を加熱するための加熱媒体を循環させる加熱系統を構成する。加熱循環経路21Bを循環する加熱媒体は、例えば、ボイラーや太陽熱利用により加熱された温水である。加熱循環経路21Bは、温水供給源24Bから供給される温水(加熱媒体)を熱交換器22Bに供給する。温水供給源24Bは、例えば、ボイラーの貯湯タンクや太陽熱集熱器等によって構成される。
熱交換器22Bは、加熱用の熱交換器を構成するものである。熱交換器22Bは、後述する給気装置30の給気送風機31によって吸入される吸入外気a1の吸入方向に対して冷却用の熱交換器22Aの下流側に位置する。熱交換器22Bは、加熱循環経路21Bを循環する温水と吸入外気a1との間で熱交換を行い、当該吸入外気a1を加熱することで、当該吸入外気a1の相対湿度(RH:relative humidity)を低下させ、乾燥空気a2を生成する。加熱循環経路21Bは、熱交換器22Bで熱交換し温度が下降した温水を再び温水供給源24Bに戻す。加熱循環経路21Bは、上記のようにして温水供給源24Bと熱交換器22Aとの間で温水を循環させるためのポンプ等も含んで構成される。
制御弁23Bは、加熱循環経路21B上に設けられ、加熱循環経路21Bの温水の流通を制御可能な弁である。制御弁23Bは、例えば、電磁弁や電動弁等によって構成される。制御弁23Bは、加熱循環経路21Bにおいて、熱交換器22Bへの温水の流通を可能とした流通状態と、熱交換器22Bへの温水の流通を停止した停止状態とに切り替え可能である。熱交換器22Bは、制御弁23Bが流通状態とされることで、加熱循環経路21Bを循環する温水と吸入外気a1との間で熱交換を行い、当該吸入外気a1を加熱する。熱交換器22Bは、制御弁23Bが停止状態とされることで、当該吸入外気a1の加熱が停止される。制御弁23Bは、制御装置60に電気的に接続され動作が制御される。
本実施形態の乾燥空気生成装置20は、一例として、制御装置60の制御によって、3つの異なるモードで動作することができる。ここでは、乾燥空気生成装置20は、3つの異なるモードとして、直接供給モードと除湿ヒーティングモードとヒーティングモードとに切り替えて動作することができる。
直接供給モードとは、吸入外気a1の冷却、及び、加熱を行わずに乾燥空気a2としてそのまま給気装置30の横配管33等に供給するモードである。この直接供給モードは、例えば、乾燥空気生成装置20において、制御弁23A、及び、制御弁23Bの双方が停止状態とされることで実現される。
除湿ヒーティングモードとは、吸入外気a1を冷却し除湿した後に加熱して乾燥空気a2を生成し、給気装置30の横配管33等に供給するモードである。この除湿ヒーティングモードは、例えば、乾燥空気生成装置20において、制御弁23A、及び、制御弁23Bの双方が流通状態とされることで実現される。
ヒーティングモードとは、吸入外気a1を冷却せずに加熱して乾燥空気a2を生成し、給気装置30の横配管33等に供給するモードである。このヒーティングモードは、例えば、乾燥空気生成装置20において、制御弁23Aが停止状態とされる一方、制御弁23Bが流通状態とされることで実現される。
乾燥空気生成装置20は、制御装置60の制御によって、例えば、吸入外気a1の温度、湿度(相対湿度)等に基づいて直接供給モードと除湿ヒーティングモードとヒーティングモードとが切り替えられる。なお、制御装置60による乾燥空気生成装置20のモードの切り替え処理については、後述で詳細に説明する。
なお、図2は、上述した乾燥空気生成装置20の他の構成例を表している。図2に示す乾燥空気生成装置20(以下、便宜的に「乾燥空気生成装置20A」と表記する場合がある。)は、図1に示した乾燥空気生成装置20の構成に加えて、さらに、バイパスダンパー25、及び、顕熱交換器26を含んで構成される点で図1に示した乾燥空気生成装置20と異なる。乾燥空気生成装置20Aのその他の構成は、当該乾燥空気生成装置20と略同様の構成である。
バイパスダンパー25は、吸入外気a1を、必要に応じて熱交換器22A、22Bを介さずにバイパスさせて給気装置30の横配管33等に供給するためのものである。バイパスダンパー25は、バイパス経路25a、導入経路25b、流路制御弁25c等を含んで構成される。バイパス経路25aは、吸入外気a1を、熱交換器22A、22Bをバイパスさせて給気装置30の横配管33等に供給する経路である。導入経路25bは、吸入外気a1を、熱交換器22A、22Bをバイパスさせずに当該熱交換器22A、22Bに導入する経路である。流路制御弁25cは、吸入外気a1の流路を、バイパス経路25aと導入経路25bとに切り替え可能な弁である。流路制御弁25cは、例えば、電磁弁や電動弁等によって構成される。流路制御弁25cは、制御装置60に電気的に接続され動作が制御される。
バイパスダンパー25は、流路制御弁25cによって導入経路25b側の流路が閉鎖され、バイパス経路25a側の流路が開放されることで、吸入外気a1を、バイパス経路25aを介して給気装置30の横配管33等に供給する(バイパスダンパーON)。バイパスダンパー25は、流路制御弁25cによってバイパス経路25a側の流路が閉鎖され、導入経路25b側の流路が開放されることで、吸入外気a1を、導入経路25bを介して熱交換器22A、22Bに導入する(バイパスダンパーOFF)。
この乾燥空気生成装置20Aにおいては、直接供給モードは、例えば、バイパスダンパー25がONとされることで実現される。また、除湿ヒーティングモードは、例えば、バイパスダンパー25がOFFとされ、かつ、制御弁23A、及び、制御弁23Bの双方が流通状態とされることで実現される。さらに、ヒーティングモードは、例えば、バイパスダンパー25がOFFとされ、かつ、制御弁23Aが停止状態とされる一方、制御弁23Bが流通状態とされることで実現される。
顕熱交換器26は、導入経路25b上に位置し、かつ、熱交換器22Aと熱交換器22Aとの間に介在するように設けられた熱交換器である。顕熱交換器26は、導入経路25bを流通し熱交換器22Aに導入される前の吸入外気a1と、熱交換器22Aに導入され冷却された後、熱交換器22Aに導入される前の吸入外気a1との熱交換を行う。これにより、顕熱交換器26は、熱交換器22Aに導入される前の吸入外気a1の温度を低下させる一方、熱交換器22Aで冷却された後、熱交換器22Aに導入される前の吸入外気a1の温度を上昇させることができる。この構成により、乾燥空気生成装置20Aは、例えば、上述した除湿ヒーティングモードの際に効果的に熱回収することが可能となる。
給気装置30は、図1、図3、図4に示すように、乾燥空気生成装置20によって生成された乾燥空気a2を貯蔵部10の貯蔵空間14内に給気する装置である。給気装置30は、給気送風機31、給気配管32、横配管33、縦配管34等を含んで構成される。給気装置30は、これらの構成により、乾燥空気生成装置20によって生成された乾燥空気a2を、給気配管32、横配管33、縦配管34等を介して貯蔵部10の貯蔵空間14内に給気する。
給気送風機31は、乾燥空気生成装置20側から吸入外気a1を吸入し、当該乾燥空気生成装置20を介した乾燥空気a2を給気配管32側に送気するものである。給気送風機31は、例えば、ファンやブロワ等によって構成される。給気送風機31は、制御装置60に電気的に接続され動作が制御される。
給気配管32、横配管33、縦配管34は、給気送風機31から送気された乾燥空気a2を貯蔵部10の貯蔵空間14内に供給する給気系統を構成する。給気配管32、横配管33、縦配管34は、筒状、例えば、円筒状に形成され、内部を乾燥空気a2が流通可能である。給気装置30は、乾燥空気a2の流通方向に対して給気送風機31側(言い換えれば上流側)から貯蔵空間14側(言い換えれば下流側)に向かって給気配管32、横配管33、縦配管34の順で並んで配置される。給気配管32と横配管33と縦配管34とは、内部が相互に連通するようにして相互に接続され、給気配管32と横配管33と縦配管34とに渡って乾燥空気a2が流通可能である。給気送風機31によって送気された乾燥空気a2は、給気配管32、横配管33、縦配管34を順に流通して貯蔵部10の貯蔵空間14内に供給される。
より具体的には、給気配管32は、一端側が給気送風機31の送気口に接続され、他端側が貯蔵部10の床部11の下側まで延在し分岐端部32aを構成する。給気配管32は、複数の配管を組み合わせて構成されてもよい。給気配管32は、内部を給気送風機31からの乾燥空気a2が流通可能である。給気配管32の分岐端部32aは、床部11の高さ方向Zの下側において、当該床部11の外側、すなわち、貯蔵空間14の外側に位置する。そして、分岐端部32aは、高さ方向Zに沿って床部11と対向して第2幅方向Yに沿って延在する。ここでは、分岐端部32aは、床部11の第1幅方向Xの一方側の端部で当該床部11と対向して位置する(特に図3参照)。給気配管32は、この分岐端部32aから複数の横配管33が分岐して延在する。
横配管33は、給気配管32の分岐端部32aから第1幅方向X(ここでは略水平方向)に沿って延在する(特に図3参照)。横配管33は、分岐端部32aと同様に、床部11の高さ方向Zの下側において、当該床部11の外側(貯蔵空間14側とは反対側)に位置する。横配管33は、高さ方向Zに沿って床部11と対向して、第1幅方向Xに沿って床部11の一方側の端部から他方側の端部まで延在する。
横配管33は、一端側が分岐端部32aに接続され、他端側が閉塞する。横配管33は、内部を給気配管32からの乾燥空気a2が流通可能である。ここでは、横配管33は、後述する縦配管34が有するような吹出口34aを有さない閉塞管として形成される。横配管33は、上述したように分岐端部32aから複数分岐して設けられる。横配管33は、図1、図3の例では4つ設けられている。複数の横配管33は、床部11の略全面を万遍なくカバーするように、第2幅方向Yに沿って間隔をあけて位置する。各横配管33は、それぞれ複数の縦配管34が分岐して延在する。各横配管33は、これら複数の縦配管34に乾燥空気a2を分配する主配管を構成する。
縦配管34は、横配管33から高さ方向Z(ここでは略鉛直方向)に沿って延在する(特に図1、図4参照)。ここでは、縦配管34は、横配管33から高さ方向Zの上側に向けて突出するようにして延在する。縦配管34は、横配管33側、すなわち、床部11の外側から高さ方向Zに沿って床部11を貫通し、床部11の内側の貯蔵空間14の下部に突出する(特に図4参照)。これにより、縦配管34は、貯蔵部10の貯蔵空間14に貯蔵された貯蔵物S中に埋設されることとなる。
縦配管34は、一端側が横配管33に接続され、他端側が閉塞する。縦配管34は、内部を横配管33からの乾燥空気a2が流通可能である。そして、縦配管34は、横配管33からの乾燥空気a2を外部に吹き出す吹出口34aを有する(特に図4参照)。吹出口34aは、縦配管34の外面に万遍なく複数形成されており、縦配管34の内部と外部とを連通する。縦配管34は、当該吹出口34aから貯蔵空間14に乾燥空気a2を吹き出す吹出配管(「ノズル管」ともいう場合がある。)を構成する。
縦配管34は、上述したように各横配管33からそれぞれ複数分岐して設けられ、それぞれ、貯蔵空間14に貯蔵された貯蔵物S中に埋設される。縦配管34は、図3の例では、1つの横配管33に対してそれぞれ4つずつ、全体で合計16本設けられている。各横配管33において、複数の縦配管34は、第1幅方向Xに沿って間隔をあけて位置する。これにより、複数の縦配管34は、床部11の略全面を万遍なく略均等にカバーするように設けられる。
各縦配管34は、貯蔵空間14の下部において、貯蔵物S中に埋設された吹出口34aから上部に向かって乾燥空気a2を吹き出し貯蔵空間14内に当該乾燥空気a2を拡散させ、当該乾燥空気a2によって貯蔵物Sを乾燥させる。この場合に、各縦配管34は、貯蔵物S中に埋設された吹出口34aから乾燥空気a2を吹き出することで、当該乾燥空気a2を万遍なく拡散させる作用を大きく向上させることが可能となる。
なお、縦配管34の数、配置、吹出口34aの数(ノズル数)、吹出口34aの径(ノズル径)、吹出口34aの位置(ノズル位置)等は、上記に限らず、貯蔵システム1の仕様や簡易的な実機評価等に応じて適宜決定されればよい。
また、本実施形態の縦配管34は、例えば、図5に例示するように、横配管33に対して着脱可能に構成されることが好ましい。縦配管34は、例えば、横配管33側の端部に設けられたフランジ部34bと、横配管33の外面に設けられたフランジ部33aとがボルト締結されることで、横配管33に対して着脱可能に取り付けられる。そしてこの場合、縦配管34は、図6に例示するようなフィルタ35が設けられることがより好ましい。フィルタ35は、乾燥空気a2を流通させ、かつ、貯蔵物Sを遮るものであり、図6の例では、円筒状に形成され、縦配管34の内部に装着される。この構成により、縦配管34は、横配管33から取り外されて当該フィルタ35が定期的に清掃されることで、当該縦配管34内に流入する貯蔵物Sのカス(木カス等)を定期的に除去することでき、乾燥空気a2の拡散性能を良好に維持することが可能となる。
なお、縦配管34は、フィルタ35にかえて図7に例示するフィルタ35Aが設けられてもよい。フィルタ35Aは、乾燥空気a2を流通させ、かつ、貯蔵物Sを遮るものである点ではフィルタ35と同様であるが、膜状に形成されて、フランジ部33aとフランジ部34bとの間に挟み込まれるようにして縦配管34に設けられる点でフィルタ35と異なる。
撹拌装置40は、図1、図8に示すように、貯蔵部10の貯蔵空間14内に設けられ、当該貯蔵部10の貯蔵空間14に貯蔵された貯蔵物Sを撹拌可能な装置である。撹拌装置40は、撹拌ロッド41、駆動部42等を含んで構成される。撹拌装置40は、これらの構成により、貯蔵空間14に貯蔵された貯蔵物Sを撹拌する。
撹拌ロッド41は、回転主軸41a、ブレード41bを含んで構成される。回転主軸41aは、撹拌ロッド41の回転軸を構成するものであり、第2幅方向Yに沿って延在する。ブレード41bは、回転主軸41aから突出して形成された撹拌羽根であり、回転主軸41aの外面に複数設けられる。撹拌ロッド41は、貯蔵空間14内において、回転主軸41aが回転可能に支持される。ここでは、回転主軸41aは、第2幅方向Yに沿った回転軸線を回転中心として回転可能に支持される。ここでは、撹拌ロッド41は、回転主軸41a、ブレード41bが上述した縦配管34等と干渉しない位置関係で貯蔵空間14内に支持される。駆動部42は、撹拌ロッド41を回転駆動する動力源であり、例えば、モータ等によって構成される。駆動部42は、回転主軸41aの一端に設けられ、撹拌ロッド41を回転駆動する。駆動部42は、制御装置60に電気的に接続され動作が制御される。
撹拌装置40は、駆動部42が撹拌ロッド41を回転駆動することで、ブレード41bによって貯蔵空間14に貯蔵された貯蔵物Sを撹拌することができる。撹拌装置40は、例えば、貯蔵空間14に貯蔵された貯蔵物Sを定期的に撹拌することで、貯蔵物Sの定常堆積状態において、乾燥空気a2の流路偏流を是正することが可能となる。
排気装置50は、図1に示すように、貯蔵物Sの上部に抜けてくる貯蔵空間14内の湿潤空気a3を貯蔵部10の貯蔵空間14の外部に排気する装置である。縦配管34から貯蔵空間14に貯蔵された貯蔵物S中に吹き出した乾燥空気a2は、貯蔵物S中を流動しつつ当該貯蔵物S中の水分を除去すると、当該除去した水分によって湿った湿潤空気a3となる。排気装置50は、貯蔵物Sの上部に抜けてきたこの湿潤空気a3を貯蔵空間14の外部に排気する。排気装置50は、排気配管51、排気送風機52等を含んで構成される。排気装置50は、これらの構成により、貯蔵空間14内の湿潤空気a3を排気配管51等を介して貯蔵空間14の外部に排気する。
排気配管51は、貯蔵空間14の内部から貯蔵空間14の外部に湿潤空気a3を排気する排気系統を構成する。排気配管51は、筒状に形成され、内部を湿潤空気a3が流通可能である。排気配管51は、一端側が貯蔵空間14内の上部に位置すると共に湿潤空気a3を吸い込む複数の吸込口51aが設けられ、他端側が貯蔵部10の外部まで延在し大気に開口する。
排気送風機52は、排気配管51の経路上に設けられ、吸込口51aを介して貯蔵空間14側から湿潤空気a3を吸入し、貯蔵空間14の外部側に送気するものである。排気送風機52は、例えば、ファンやブロワ等によって構成される。排気送風機52によって吸込口51aを介して排気配管51に吸い込まれた湿潤空気a3は、排気配管51を流通して貯蔵部10の貯蔵空間14の外部(大気)に排気される。排気送風機52は、制御装置60に電気的に接続され動作が制御される。
制御装置60は、貯蔵システム1の各部を統括的に制御するものである。制御装置60は、貯蔵システム1を含む熱供給システム全体を統括的に制御する制御装置によって兼用されてもよい。制御装置60は、例えば、CPU、ROM、RAM及びインターフェースを含む周知のマイクロコンピュータを主体とする電子回路を含んで構成される。制御装置60は、制御弁23A、23B、給気送風機31、駆動部42、排気送風機52等、貯蔵システム1の各部と電気的に接続されており、これらとの間で相互に種々の信号を授受することができる。また、制御装置60は、圧力センサ61、外気温度センサ62、外気湿度センサ63、温水温度センサ64等、各部に設けられた種々のセンサ類とも電気的に接続されており、これらとの間でも相互に種々の信号を授受することができる。圧力センサ61は、給気配管32、横配管33、縦配管34等の内圧を検出するセンサである。外気温度センサ62は、外気(典型的には、吸入外気a1)の温度(乾球温度(DB:dry-bulb temperature))を検出するセンサである。外気湿度センサ63は、外気(典型的には、吸入外気a1)の湿度(相対湿度)を検出するセンサである。温水温度センサ64は、温水供給源24Bから供給可能な温水(例えば、貯湯タンクの温水)の温度を検出するセンサである。制御装置60は、ROM、RAM等に格納されているプログラムを実行することにより、圧力センサ61、外気温度センサ62、外気湿度センサ63、温水温度センサ64等による各種検出結果に基づいて貯蔵システム1の各部の動作を制御するための種々の処理を実行する。
制御装置60は、例えば、圧力センサ61が検出する圧力値に基づいて、フィルタ35、35Aの目詰まり判定する処理を実行可能である。制御装置60は、圧力センサ61によって検出された圧力値が予め設定された判定閾値よりも高い場合に、フィルタ35、35Aに目詰まりが発生したものと判定する。制御装置60は、フィルタ35、35Aに目詰まりが発生したものと判定した場合、種々の出力装置を介して目詰まりが発生した旨を係員等に報知する処理を実行してもよい。またこの場合、制御装置60は、給気送風機31の許容最大負荷に対して現在の負荷に余裕がある場合には給気送風機31によって送気される乾燥空気a2の送風量を増加させ、フィルタ35、35Aに詰まった木カス等を吹き飛ばす処理を実行してもよい。
そして、制御装置60は、上述したように、吸入外気a1の温度、及び、吸入外気a1の湿度(相対湿度)等に基づいて、乾燥空気生成装置20を制御し、直接供給モードと、除湿ヒーティングモードと、ヒーティングモードとを切り替える処理を実行可能である。
制御装置60は、例えば、外気温度センサ62、外気湿度センサ63によって検出される温度、湿度に基づいて、現在の吸入外気a1の相対湿度が目標相対湿度未満であると判定した場合、乾燥空気生成装置20を制御し、直接供給モードとする。ここで、目標相対湿度とは、予め設定される乾燥空気a2の目標の相対湿度である。乾燥空気a2は、相対湿度が相対的に低いほど貯蔵物Sの乾燥効率が相対的に高くなる傾向にある。このことを考慮し、目標相対湿度は、典型的には、30%以下に設定されることが好ましい。
直接供給モードでは、乾燥空気生成装置20に吸入された吸入外気a1は、当該乾燥空気生成装置20で冷却、加熱が行われずに、相対湿度が目標相対湿度未満である乾燥空気a2としてそのまま給気装置30に供給される。そして、乾燥空気a2は、給気配管32、横配管33、縦配管34を順に流通して貯蔵空間14内に供給される。縦配管34から貯蔵空間14に貯蔵された貯蔵物S中に吹き出した乾燥空気a2は、貯蔵物S中を流動しつつ当該貯蔵物S中の水分を除去し貯蔵物Sを乾燥させる一方、自身は当該除去した水分によって湿った湿潤空気a3となる。そして、湿潤空気a3は、貯蔵物Sの上部に抜けていき、吸込口51aから排気配管51に吸い込まれ、当該排気配管51を流通して貯蔵部10の貯蔵空間14の外部(大気)に排気される。
一方、制御装置60は、例えば、外気温度センサ62、外気湿度センサ63によって検出される温度、湿度に基づいて、現在の吸入外気a1の相対湿度が目標相対湿度以上であると判定した場合、乾燥空気生成装置20を制御し、除湿ヒーティングモードとヒーティングモードとを使い分けて吸入外気a1から乾燥空気a2を生成する。
例えば、冬期のように吸入外気a1が相対的に低湿度である場合、制御装置60は、乾燥空気生成装置20を制御し、ヒーティングモードとする。
ヒーティングモードでは、乾燥空気生成装置20に吸入された吸入外気a1は、当該乾燥空気生成装置20で冷却されないまま加熱されることで、相対湿度が低下し、当該相対湿度が目標相対湿度未満である乾燥空気a2とされて給気装置30に供給される。例えば、冬期において、15℃以下の吸入外気a1であれば、40℃程度まで加熱されることで効果的に水分除去が可能であり、ヒーティングモードで相対湿度が25%以下の乾燥空気a2として生成可能である。そして、乾燥空気a2は、上記と同様に給気配管32、横配管33、縦配管34を順に流通して貯蔵空間14に貯蔵された貯蔵物S中に吹き出し、当該貯蔵物S中の水分を除去して湿潤空気a3となり、排気配管51を流通して貯蔵部10の貯蔵空間14の外部(大気)に排気される。
一方、夏期のように吸入外気a1が相対的に高湿度である場合、制御装置60は、乾燥空気生成装置20を制御し、除湿ヒーティングモードとする。
除湿ヒーティングモードでは、乾燥空気生成装置20に吸入された吸入外気a1は、当該乾燥空気生成装置20で冷却され除湿された後に加熱されることで、相対湿度が低下し、当該相対湿度が目標相対湿度未満である乾燥空気a2とされて給気装置30に供給される。そして、乾燥空気a2は、上記と同様に給気配管32、横配管33、縦配管34を順に流通して貯蔵空間14に貯蔵された貯蔵物S中に吹き出し、当該貯蔵物S中の水分を除去して湿潤空気a3となり、排気配管51を流通して貯蔵部10の貯蔵空間14の外部(大気)に排気される。
図9は、上記のような除湿ヒーティングモードにおける吸入外気a1の状態遷移の一例を説明する図であり、いわゆる湿り空気h-x線図[SI]である。湿り空気h-x線図[SI]とは、乾球温度θ、相対湿度φ、絶対湿度x、比エンタルピーh等の相互関係を比較対照して線図にしたものであり、湿り空気の熱的性質を、標準大気圧(101.325kPa)を基本として、比エンタルピーhと絶対湿度xとを座標軸にとって斜交座標系とし線図化したものである。
例えば、図9中の点P11で表す状態は、吸入外気a1が比較的に高温多湿である夏期の状態を表している。吸入外気a1は、点P11で表す状態では、温度が32.5℃、相対湿度が80%、絶対湿度が0.0255kg/kg(DA)となっている。吸入外気a1は、当該点P11で表す状態では、相対湿度が相対的に高く、吸入外気a1中に保有できる残水分量が相対的に少ないため、このままの状態で貯蔵物Sと接触しても当該貯蔵物Sを効果的に乾燥することが困難である。
このため、本実施形態の貯蔵システム1は、乾燥空気生成装置20が除湿ヒーティングモードとされることで、まず、点P11で表す状態の吸入外気a1に対して冷却を行い、当該吸入外気a1中に含有されている水分を凝縮、除去し、点P12で表す状態に遷移させる。
吸入外気a1は、点P11で表す状態から温度が低下すると共に吸入外気a1中の水分量が減ることで、当該点P12で表す状態では、例えば、温度が17.0℃、相対湿度が95%、絶対湿度が0.0115kg/kg(DA)となる。吸入外気a1は、当該点P12で表す状態では、相対湿度が95%と未だ高い状態である。
そして、本実施形態の貯蔵システム1は、次に、点P12で表す状態の吸入外気a1に対して加熱を行い、当該吸入外気a1を点P13で表す状態に遷移させる。吸入外気a1は、点P12で表す状態から温度が上昇すると共に相対湿度が低下することで、当該点P13で表す状態では、例えば、温度が40.0℃、相対湿度が25%、絶対湿度が0.0115kg/kg(DA)となる。吸入外気a1は、当該点P13で表す状態では、相対湿度が目標相対湿度未満である十分に乾燥した乾燥空気a2となり、当該乾燥空気a2が貯蔵物Sと接触することで当該貯蔵物Sを効果的に乾燥することが可能となる。
なお、除湿ヒーティングモードとヒーティングモードとの使い分けは、各モードで要する必要エネルギーを比較して行うことがより好ましい。すなわち、制御装置60は、吸入外気a1の相対湿度が目標相対湿度以上である場合、ヒーティングモードで乾燥空気a2を生成した場合に必要とされる第1推定エネルギーと、除湿ヒーティングモードで乾燥空気a2を生成した場合に必要とされる第2推定エネルギーとの比較結果に基づいて、ヒーティングモードと除湿ヒーティングモードとを使い分けることがより好ましい。より具体的には、制御装置60は、第1推定エネルギーが第2推定エネルギー未満である場合には乾燥空気生成装置20をヒーティングモードとし、第1推定エネルギーが第2推定エネルギー以上である場合には乾燥空気生成装置20を除湿ヒーティングモードとする。
以下、図10、図11を参照して、制御装置60によるモード切替処理のより詳細な一例を説明する。
なお、図10、図11では、図2で説明した乾燥空気生成装置20Aを用いた場合、すなわち、顕熱交換器26等も備えた乾燥空気生成装置20Aを用いた場合を例に挙げて説明する。
図10に示すように、制御装置60は、まず、乾燥空気a2の目標相対湿度RHset、及び、保持時間Settimeを設定する(ステップS1)。目標相対湿度RHsetは、上述したように、予め設定される乾燥空気a2の目標の相対湿度であり、ここでは一例として、30%に設定される。保持時間Settimeは、乾燥空気生成装置20Aの各部の頻繁な発停を抑制し機器効率の悪化を抑制するために現在のモードを継続して保持する時間であり、ここでは一例として、0.5h程度に設定される。制御装置60は、例えば、係員等による入力装置への入力操作に応じて、係員等の任意で当該目標相対湿度RHset、及び、当該保持時間Settimeを設定する。
次に、制御装置60は、外気温度センサ62、外気湿度センサ63、温水温度センサ64によって、吸入外気a1の温度Tamb、吸入外気a1の相対湿度RHamb、温水供給源24Bから供給可能な温水の温度Tscを計測する(ステップS2)。
次に、制御装置60は、「FlagX」が「ON」であるか否かを判定する(ステップS3)。この「FlagX」は、初期状態では「OFF」とされており、後述するステップS9で「ON」とされる。
制御装置60は、「FlagX」が「ON」でない、すなわち、「FlagX」が「OFF」であると判定した場合(ステップS3:No)、ステップS2で計測された吸入外気a1の相対湿度RHambが目標相対湿度RHset未満であるか否かを判定する(ステップS4)。
制御装置60は、吸入外気a1の相対湿度RHambが目標相対湿度RHset未満であると判定した場合(ステップS4:Yes)、乾燥空気生成装置20Aを制御し、直接供給モードとする(ステップS5)。ここでは、制御装置60は、バイパスダンパー25をONとすることで乾燥空気生成装置20Aを直接供給モードとする。その後、制御装置60は、ステップS3の処理に戻って以降の処理を繰り返し実行する。
制御装置60は、吸入外気a1の相対湿度RHambが目標相対湿度RHset以上であると判定した場合(ステップS4:No)、冷水供給源24Aから供給可能な冷水(冷却媒体)が有るか否かを判定する(ステップS6)。制御装置60は、例えば、冷水供給源24Aを構成する井水の給水系統等の状況に基づいて供給可能な冷水が有るか否かを判定する。
制御装置60は、供給可能な冷水が有ると判定した場合(ステップS6:Yes)、第1推定エネルギーEH、及び、第2推定エネルギーEDHを算出し、第1推定エネルギーEHが第2推定エネルギーEDH未満であるか否かを判定する(ステップS7)。第1推定エネルギーEHは、ヒーティングモードで乾燥空気a2を生成した場合に必要とされるエネルギーであり、言い換えれば、吸入外気a1を加熱し当該吸入外気a1の相対湿度RHambを目標相対湿度RHsetまで下げるために必要とされるエネルギーに相当する。第2推定エネルギーEDHは、除湿ヒーティングモードで乾燥空気a2を生成した場合に必要とされるエネルギーであり、言い換えれば、吸入外気a1を一旦冷却して除湿した後に加熱し当該吸入外気a1の相対湿度RHambを目標相対湿度RHsetまで下げるために必要とされるエネルギーに相当する。
制御装置60は、例えば、ステップS2で計測された吸入外気a1の温度Tamb、吸入外気a1の相対湿度RHambに基づいて、図11に示すような湿り空気h-x線図[SI]を用いて第1推定エネルギーEH、第2推定エネルギーEDHを算出することができる。図11に示すような湿り空気h-x線図[SI]は、例えば、制御装置60の記憶部に記憶されている。
例えば、図11において吸入外気a1が点P21で表す状態であった場合を例に挙げて説明する。吸入外気a1は、当該点P21で表す状態では、温度が30.0℃、相対湿度が80%となっている。
乾燥空気生成装置20Aは、ヒーティングモードの場合、点P21で表す状態の吸入外気a1に対して加熱を行い、当該吸入外気a1を点P22で表す状態に遷移させる。吸入外気a1は、当該点P22で表す状態では、例えば、温度が48.0℃、相対湿度が目標相対湿度RHsetである30%となり、乾燥空気a2となる。
そして、制御装置60は、点P21で表す状態における比エンタルピー、及び、点P22で表す状態における比エンタルピーに基づいて、この場合に必要とされるエネルギー(エンタルピー差)、すなわち、第1推定エネルギーEHを算出する。この例では、制御装置60は、下記の数式(1)に示すように、点P22で表す状態における比エンタルピーである104.5kJ/kgから点P21で表す状態における比エンタルピーである86kJ/kgを減算した値である18.5kJ/kgを第1推定エネルギーEHとして算出する。

EH=104.5kJ/kg-86kJ/kg=18.5kJ/kg ・・・(1)
一方、乾燥空気生成装置20Aは、除湿ヒーティングモードの場合、まず、点P21で表す状態の吸入外気a1に対して冷却を行い、当該吸入外気a1中に含有されている水分を凝縮、除去し、点P23で表す状態に遷移させる。制御装置60は、該点P23で表す状態は、例えば、熱交換器22Aに供給される冷水の温度等から推定可能である。ここでは、吸入外気a1は、当該点P23で表す状態では、例えば、温度が17.0℃、相対湿度が95%となる。
そして、この乾燥空気生成装置20Aは、顕熱交換器26において、点P21で表す状態の吸入外気a1と当該点P23で表す状態の吸入外気a1との熱交換を行い、当該点P23で表す状態の吸入外気a1の温度を上昇させ、点P24で表す状態に遷移させる。制御装置60は、例えば、点P21で表す状態における温度と当該点P23で表す状態における温度とに基づいて、点P24で表す状態における温度を算出することができる。この例では、制御装置60は、下記の数式(2)に示すように、点P21で表す状態における温度である30℃に点P23で表す状態における温度である17℃を加算した値を2で除算した値である23.5℃を点P24で表す状態における温度として算出する。

点P24で表す状態における温度=(30℃+17℃)/2=23.5℃ ・・・(2)
そして、乾燥空気生成装置20Aは、次に、点P24で表す状態の吸入外気a1に対して加熱を行い、当該吸入外気a1を点P25で表す状態に遷移させる。吸入外気a1は、当該点P25で表す状態では、例えば、温度が36.5℃、相対湿度が目標相対湿度RHsetである30%となり、乾燥空気a2となる。
そして、制御装置60は、点P24で表す状態における比エンタルピー、及び、点P25で表す状態における比エンタルピーに基づいて、この場合に必要とされるエネルギー(エンタルピー差)、すなわち、第2推定エネルギーEDHを算出する。この例では、制御装置60は、下記の数式(3)に示すように、点P25で表す状態における比エンタルピーである66kJ/kgから点P24で表す状態における比エンタルピーである52.5kJ/kgを減算した値である13.5kJ/kgを第2推定エネルギーEDHとして算出する。

EDH=66kJ/kg-52.5kJ/kg=13.5kJ/kg ・・・(3)
制御装置60は、第1推定エネルギーEHが第2推定エネルギーEDH以上である、言い換えれば、第2推定エネルギーEDHが第1推定エネルギーEH以下であると判定した場合(ステップS7:No)、乾燥空気生成装置20Aを制御し、除湿ヒーティングモードとする(ステップS8)。ここでは、制御装置60は、バイパスダンパー25がOFFとされ、かつ、制御弁23A、及び、制御弁23Bの双方が流通状態とされることで乾燥空気生成装置20Aを除湿ヒーティングモードとする。この場合、制御装置60は、例えば、冷却循環経路21Aのポンプ、加熱循環経路21BのポンプもONとすると共に、ステップS2で計測された温水の温度Tscが相対的に低い場合には、温水供給源24Bのボイラー等の温水熱源機をONとし、高温の温水を生成する。
そして、制御装置60は、「FlagX」を「ON」とした後(ステップS9)、ステップS3の処理に戻って以降の処理を繰り返し実行する。
一方、制御装置60は、ステップS6の判定で、供給可能な冷水が無いと判定した場合(ステップS6:No)、及び、ステップS7の判定で、第1推定エネルギーEHが第2推定エネルギーEDH未満であると判定した場合(ステップS7:Yes)、乾燥空気生成装置20Aを制御し、ヒーティングモードとする(ステップS10)。ここでは、制御装置60は、バイパスダンパー25がOFFとされ、かつ、制御弁23Aが停止状態とされる一方、制御弁23Bが流通状態とされることで乾燥空気生成装置20Aをヒーティングモードとする。この場合、制御装置60は、例えば、加熱循環経路21BのポンプもONとすると共に、ステップS2で計測された温水の温度Tscが相対的に低い場合には、温水供給源24Bのボイラー等の温水熱源機をONとし、高温の温水を生成する。その後、制御装置60は、ステップS9の処理に移行する。
制御装置60は、ステップS3の判定で、「FlagX」が「ON」であると判定した場合(ステップS3:Yes)、ステップS1で設定された保持時間Settimeまで現在のモードの状態を維持する(ステップS11)。その後、制御装置60は、「FlagX」を「OFF」とした後(ステップS12)、ステップS4の処理に戻って以降の処理を繰り返し実行する。
以上で説明した貯蔵システム1は、貯蔵部10に貯蔵された貯蔵物S中に埋設された縦配管34の吹出口34aから乾燥空気a2を吹き出し当該乾燥空気a2によって貯蔵物Sを乾燥させることができる。この場合に、貯蔵システム1は、各縦配管34が貯蔵物S中に埋設された吹出口34aから乾燥空気a2を吹き出することで、当該乾燥空気a2を貯蔵物Sの内部にまで確実に入り込ませることができ、当該乾燥空気a2を万遍なく拡散させる作用を大きく向上させることができる。ここでは、縦配管34は、複数の横配管33からそれぞれ複数分岐して設けられ、床部11の略全面を万遍なく略均等にカバーするように設けられる。これにより、当該複数の縦配管34から吹き出された乾燥空気a2は、床部11から略均等に上部に向かって拡散される。この結果、貯蔵システム1は、貯蔵部10に貯蔵された貯蔵物Sの含水率に偏りが発生することを抑制しつつ、効果的に貯蔵物Sの水分を除去することができ、例えば、水分除去時間を短縮することができ、ひいては、温度維持用の燃料費等も削減することできる。また、貯蔵システム1は、上記のように貯蔵物Sを堆積させて保管する構成であっても効果的な水分除去が可能であるので、省スペース化に寄与することもできる。以上のように、貯蔵システム1は、貯蔵物Sの水分を効果的に除去し、当該貯蔵物Sを適正に乾燥することができる。
また、以上で説明した貯蔵システム1は、貯蔵部10に貯蔵された貯蔵物Sを撹拌装置40によって撹拌することができるので、貯蔵物Sの定常堆積状態において、乾燥空気a2の流路偏流を是正することができる。この結果、貯蔵システム1は、貯蔵物Sの水分をより効果的に除去し、当該貯蔵物Sをより適正に乾燥することができる。
さらに、以上で説明した貯蔵システム1は、乾燥空気生成装置20によって吸入外気a1を冷却、加熱することで、当該吸入外気a1から貯蔵部10に供給する乾燥空気a2を生成することができる。この構成により、貯蔵システム1は、夏期等の高湿時期においても年間を通して適正に吸入外気a1から乾燥空気a2を生成することができ、当該乾燥空気a2によって効果的な貯蔵物Sの水分除去が可能である。この点でも、貯蔵システム1は、貯蔵物Sをより適正に乾燥することができる。
ここでは、以上で説明した貯蔵システム1は、制御装置60による処理に応じて、乾燥空気生成装置20のモードが吸入外気a1の温度、及び、吸入外気a1の湿度に基づいて直接供給モードと除湿ヒーティングモードとヒーティングモードとに切り替えられることで、吸入外気a1の状態に応じて適正に乾燥空気a2を生成することができる。この点でも、貯蔵システム1は、貯蔵物Sをより適正に乾燥することができる。
この場合、以上で説明した貯蔵システム1は、吸入外気a1の湿度が目標湿度未満である場合には乾燥空気生成装置20を直接供給モードとし、吸入外気a1をそのまま乾燥空気a2として供給することができる。一方、貯蔵システム1は、吸入外気a1の湿度が目標湿度以上である場合、吸入外気a1を乾燥空気a2とするために必要とされるエネルギーに応じてヒーティングモードと除湿ヒーティングモードとを使い分けることができる。この結果、貯蔵システム1は、無駄に冷却や加熱をせず、乾燥空気a2の生成に必要なエネルギーを最小限に抑えることができ、その上で、上記のように貯蔵物Sを適正に乾燥することができる。
また、以上で説明した貯蔵システム1は、横配管33に対して縦配管34を着脱可能な構成とし、乾燥空気a2を流通させ、かつ、貯蔵物Sを遮るフィルタ35、35Aを設けることができる。この場合、貯蔵システム1は、縦配管34が横配管33から取り外されて当該フィルタ35、35Aが清掃されることで、当該縦配管34内に流入する貯蔵物Sのカス(木カス等)を定期的に除去することでき、乾燥空気a2の拡散性能を良好に維持することができる。この点でも、貯蔵システム1は、貯蔵物Sをより適正に乾燥することができる。
[実施形態2]
実施形態2に係る貯蔵システムは、給気装置の構成が実施形態1とは異なる。以下では、上述した実施形態と同様の構成要素には共通の符号が付されるとともに、共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略する(以下同様。)。
図12、図13に示す本実施形態の貯蔵システム201は、給気装置30にかえて給気装置230を備える点で上述した貯蔵システム1と異なる。給気装置230は、横配管33、縦配管34にかえて横配管233、縦配管234を含んで構成される点、及び、給気配管32の分岐端部232aの位置が上述した給気装置30と異なる。貯蔵システム201、給気装置230のその他の構成は、上述の貯蔵システム1、給気装置30と略同様の構成である。
本実施形態の給気配管32の分岐端部232aは、天井部13の高さ方向Zの下側において、当該天井部13の内側、すなわち、貯蔵空間14内に位置する点で上述の分岐端部32aと異なる。分岐端部232aは、高さ方向Zに沿って天井部13と対向して第2幅方向Yに沿って延在する。ここでは、分岐端部232aは、天井部13の第1幅方向Xの一方側の端部で当該天井部13と対向して位置する。給気配管32は、この分岐端部232aから複数の横配管233が分岐して延在する。分岐端部232aのその他の構成は、上述の分岐端部32aと略同様の構成である。
横配管233は、給気配管32の分岐端部232aから第1幅方向X(ここでは略水平方向)に沿って延在する。ここでは、横配管233は、分岐端部232aと同様に、天井部13の高さ方向Zの下側において、当該天井部13の内側、すなわち、貯蔵空間14内に位置する点で上述の横配管33と異なる。横配管233は、高さ方向Zに沿って天井部13と対向して、第1幅方向Xに沿って天井部13の一方側の端部から他方側の端部まで延在する。横配管233は、上述したように分岐端部232aから複数分岐して設けられる。複数の横配管233は、天井部13の略全面を万遍なくカバーするように、第2幅方向Yに沿って間隔をあけて位置する。各横配管233は、それぞれ複数の縦配管234が分岐して延在する。横配管233のその他の構成は、上述の横配管33と略同様の構成である。
縦配管234は、横配管233から高さ方向Z(ここでは略鉛直方向)に沿って延在する。ここでは、縦配管234は、横配管233から高さ方向Zの下側に向けて突出するようにして延在する。縦配管234は、横配管233から貯蔵空間14の下方に向けて突出し、床部11の近傍まで延在し、先端が床部11と対向して位置する。これにより、縦配管234は、少なくとも一部が貯蔵部10の貯蔵空間14に貯蔵された貯蔵物S中に埋設されることとなる。そして、縦配管234は、横配管233からの乾燥空気a2を外部に吹き出す吹出口234aを有する。吹出口234aは、縦配管234の外面に万遍なく複数形成されており、縦配管234の内部と外部とを連通する。縦配管234は、上述したように各横配管233からそれぞれ複数分岐して設けられ、それぞれ、貯蔵空間14に貯蔵された貯蔵物S中に埋設される。縦配管234のその他の構成は、上述の縦配管34と略同様の構成である。
以上で説明した貯蔵システム201は、貯蔵システム1と同様に、各縦配管234が貯蔵物S中に埋設された吹出口234aから乾燥空気a2を吹き出することで、当該乾燥空気a2を貯蔵物Sの内部にまで確実に入り込ませることができ、当該乾燥空気a2を万遍なく拡散させる作用を大きく向上させることができる。この結果、貯蔵システム201は、貯蔵物Sの水分を効果的に除去し、当該貯蔵物Sを適正に乾燥することができる。
その上で、以上で説明した貯蔵システム201は、各縦配管234が天井部13側から高さ方向Zの下側に延在するように設けられた構成であるため、例えば、床部11側に搬送コンベア等の貯蔵物取出機構を設けることができる。言い換えれば、貯蔵システム201は、貯蔵物取出機構に干渉することなく各縦配管234を設けることができ、その上で、上記のように貯蔵物Sを適正に乾燥することができる。
[実施形態3]
実施形態3に係る貯蔵システムは、給気装置の構成が実施形態1、2とは異なる。
図14、図15、図16に示す本実施形態の貯蔵システム301は、給気装置30にかえて給気装置330を備える点で上述した貯蔵システム1と異なる。給気装置330は、横配管33にかえて横配管333を含んで構成される点、縦配管34を備えない点、及び、給気配管32の分岐端部332aの位置が上述した給気装置30と異なる。本実施形態の給気装置330は、給気配管32、及び、横配管333によって、給気送風機31から送気された乾燥空気a2を貯蔵部10の貯蔵空間14内に供給する給気系統が構成される。貯蔵システム301、給気装置330のその他の構成は、上述の貯蔵システム1、給気装置30と略同様の構成である。
本実施形態の給気配管32の分岐端部332aは、床部11の高さ方向Zの上側において、当該床部11の内側、すなわち、貯蔵空間14内に位置する点で上述の分岐端部32aと異なる。分岐端部332aは、高さ方向Zに沿って床部11と対向して第2幅方向Yに沿って延在する。ここでは、分岐端部332aは、床部11の第1幅方向Xの一方側の端部で当該床部11と対向して位置する。給気配管32は、この分岐端部332aから複数の横配管333が分岐して延在する。分岐端部332aのその他の構成は、上述の分岐端部32aと略同様の構成である。
横配管333は、給気配管32の分岐端部332aから第1幅方向X(ここでは略水平方向)に沿って延在する。ここでは、横配管333は、分岐端部332aと同様に、床部11の高さ方向Zの上側において、当該床部11の内側、すなわち、貯蔵空間14内に位置する。横配管333は、高さ方向Zに沿って床部11と対向して、第1幅方向Xに沿って床部11の一方側の端部から他方側の端部まで延在する。横配管333は、上述したように分岐端部332aから複数分岐して設けられる。複数の横配管333は、天井部13の略全面を万遍なくカバーするように、第2幅方向Yに沿って間隔をあけて位置する。各横配管333は、一端側が分岐端部332aに接続され、他端側が閉塞する。各横配管333は、内部を給気配管32からの乾燥空気a2が流通可能である。
本実施形態の横配管333は、貯蔵部10の貯蔵空間14に貯蔵された貯蔵物S中に埋設される。複数の横配管333は、それぞれ、貯蔵空間14に貯蔵された貯蔵物S中に埋設される。
そして、本実施形態の横配管333は、上述した縦配管34と同様に、給気配管32からの乾燥空気a2を外部に吹き出す吹出口333aを有する。吹出口333aは、横配管333の外面に万遍なく複数形成されており、横配管333の内部と外部とを連通する。横配管333は、当該吹出口333aから貯蔵空間14に乾燥空気a2を吹き出す吹出配管(「ノズル管」ともいう場合がある。)を構成する。つまり、本実施形態の横配管333は、主配管を構成すると共に、当該横配管333自体が吹出口333aから貯蔵空間14に乾燥空気a2を吹き出す吹出配管としても兼用される。横配管333のその他の構成は、上述の横配管33と略同様の構成である。
また、本実施形態の横配管333は、給気配管32の分岐端部332aに対して着脱可能に構成されることが好ましい。横配管333の着脱構造は、上述した縦配管34と同様の構造でよい。そして、横配管333は、縦配管34と同様に、図16に例示するようなフィルタ335が設けられることがより好ましい。フィルタ335は、フィルタ35と同様に、乾燥空気a2を流通させ、かつ、貯蔵物Sを遮るものである。フィルタ335は、図16の例では、フィルタ35と同様に、円筒状に形成され、縦配管34の内部に装着されるものとして図示しているが、フィルタ35Aと同様に、膜状に形成されたものであってもよい。
以上で説明した貯蔵システム301は、貯蔵部10に貯蔵された貯蔵物S中に埋設された横配管333の吹出口333aから乾燥空気a2を吹き出し当該乾燥空気a2によって貯蔵物Sを乾燥させることができる。この場合に、貯蔵システム301は、各横配管333が貯蔵物S中に埋設された吹出口333aから乾燥空気a2を吹き出することで、当該乾燥空気a2を貯蔵物Sの内部にまで確実に入り込ませることができ、当該乾燥空気a2を万遍なく拡散させる作用を大きく向上させることができる。またさらに、貯蔵システム301は、内部を乾燥空気a2が流通する各横配管333自体が貯蔵部10に貯蔵された貯蔵物S中に埋設されることで、当該横配管333からの放熱ロスを抑制することができる。そして、貯蔵システム301は、当該横配管333からの放熱が貯蔵物Sに吸収されること、言い換えれば、横配管333による熱伝導効果によっても、当該貯蔵物Sを乾燥させることができるので、特に冬期等の外気温が低い時には有効である。この結果、貯蔵システム1は、貯蔵部10に貯蔵された貯蔵物Sの含水率に偏りが発生することを抑制しつつ、効果的に貯蔵物Sの水分を除去することができ、当該貯蔵物Sを適正に乾燥することができる。また、例えば、貯蔵システム301は、ボイラーにて給湯や暖房を実施している施設に適用された場合、ボイラーの燃焼排ガスを当該横配管333に循環させれば、高温になった横配管333からの熱伝導と吹出口333aからの乾燥空気a2により、更に効率よく貯蔵物Sを乾燥することも可能となる。
その上で、以上で説明した貯蔵システム301は、貯蔵システム201と同様に、例えば、床部11側に搬送コンベア等の貯蔵物取出機構を設けることができる。言い換えれば、貯蔵システム301は、貯蔵物取出機構に干渉することなく各横配管333を設けることができ、その上で、上記のように貯蔵物Sを適正に乾燥することができる。
また、以上で説明した貯蔵システム301は、横配管333に対して乾燥空気a2を流通させ、かつ、貯蔵物Sを遮るフィルタ335を設けると共に当該フィルタ335が清掃されることで、当該横配管333内に流入する貯蔵物Sのカス(木カス等)を定期的に除去することでき、乾燥空気a2の拡散性能を良好に維持することができる。この点でも、貯蔵システム301は、貯蔵物Sを適正に乾燥することができる。
さらに、以上で説明した貯蔵システム301は、貯蔵システム1と同様に、乾燥空気生成装置20によって吸入外気a1を冷却、加熱することで、当該吸入外気a1から貯蔵部10に供給する乾燥空気a2を生成することができる。この構成により、貯蔵システム301は、夏期等の高湿時期においても年間を通して適正に吸入外気a1から乾燥空気a2を生成することができ、当該乾燥空気a2によって効果的な貯蔵物Sの水分除去が可能である。この点でも、貯蔵システム301は、貯蔵物Sを適正に乾燥することができる。
また、以上で説明した貯蔵システム301は、制御装置60によって貯蔵システム1と同様の処理を実行可能である。この結果、貯蔵システム301は、例えば、貯蔵システム1と同様に、無駄に冷却や加熱をせず、乾燥空気a2の生成に必要なエネルギーを最小限に抑えることができ、その上で、上記のように貯蔵物Sを適正に乾燥することができる。
なお、上述した本発明の実施形態に係る貯蔵システムは、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。
以上の説明では、乾燥空気生成装置20、20Aは、吸入外気a1の冷却、及び、加熱が可能であり、当該吸入外気a1から乾燥空気a2を生成するものとして説明したが上記の構成に限らない。また、貯蔵システム1、201、301は、乾燥空気生成装置20、20A自体を含まない構成であってもよい。
以上の説明では、排気装置50は、排気配管51、排気送風機52等を含んで構成されるものとして説明したがこれに限らない。排気装置50は、貯蔵部10の側壁部12や天井部13に形成されたガラリ等の換気口によって構成されてもよい。
本実施形態に係る貯蔵システムは、以上で説明した実施形態、変形例の構成要素を適宜組み合わせることで構成してもよい。
1、201、301 貯蔵システム
10 貯蔵部
11 床部
12 側壁部
13 天井部
14 貯蔵空間
20、20A 乾燥空気生成装置
21A 冷却循環経路
21B 加熱循環経路
22A、22B 熱交換器
23A、23B 制御弁
24A 冷水供給源
24B 温水供給源
25 バイパスダンパー
25a バイパス経路
25b 導入経路
25c 流路制御弁
26 顕熱交換器
30、230、330 給気装置
31 給気送風機
32 給気配管
32a、232a、332a 分岐端部
33、233、333 横配管
33a、34b フランジ部
34、234 縦配管
34a、234a、333a 吹出口
35、35A、335 フィルタ
40 撹拌装置
41a 回転主軸
41b ブレード
41 撹拌ロッド
42 駆動部
50 排気装置
51 排気配管
51a 吸込口
52 排気送風機
60 制御装置
61 圧力センサ
62 外気温度センサ
63 外気湿度センサ
64 温水温度センサ
a1 吸入外気
a2 乾燥空気
a3 湿潤空気
X 第1幅方向
Y 第2幅方向
Z 高さ方向

Claims (8)

  1. 木質チップ又はオガ粉を貯蔵物として貯蔵する貯蔵部と、
    筒状に形成され、鉛直方向と交差する幅方向に沿って延在し、内部を乾燥空気が流通可能である横配管と、
    筒状に形成され、前記横配管から前記幅方向と交差する高さ方向に沿って延在して前記貯蔵部に貯蔵された前記貯蔵物中に埋設され、内部を前記横配管からの前記乾燥空気が流通可能であり、当該乾燥空気を外部に吹き出す吹出口を有する縦配管とを備えること特徴とする、
    貯蔵システム。
  2. 前記貯蔵部に貯蔵された前記貯蔵物を撹拌可能である撹拌装置を備える、
    請求項1に記載の貯蔵システム。
  3. 吸入した吸入外気の冷却、及び、加熱が可能であり、当該吸入外気から前記横配管に供給する前記乾燥空気を生成する乾燥空気生成装置を備える、
    請求項1又は請求項2に記載の貯蔵システム。
  4. 前記吸入外気の温度、及び、前記吸入外気の湿度に基づいて、前記乾燥空気生成装置を制御し、前記吸入外気の冷却、及び、加熱を行わずに前記乾燥空気として前記横配管に供給する直接供給モードと、前記吸入外気を冷却した後に加熱して前記乾燥空気を生成し、前記横配管に供給する除湿ヒーティングモードと、前記吸入外気を冷却せずに加熱して前記乾燥空気を生成し、前記横配管に供給するヒーティングモードとを切り替える処理を実行可能である制御装置を備える、
    請求項3に記載の貯蔵システム。
  5. 前記制御装置は、前記吸入外気の湿度が予め設定される目標湿度未満である場合、前記直接供給モードとし、前記吸入外気の湿度が前記目標湿度以上である場合、前記ヒーティングモードで前記乾燥空気を生成した場合に必要とされる第1推定エネルギーと、前記除湿ヒーティングモードで前記乾燥空気を生成した場合に必要とされる第2推定エネルギーとの比較結果に基づいて、前記ヒーティングモードと前記除湿ヒーティングモードとを使い分ける、
    請求項4に記載の貯蔵システム。
  6. 前記縦配管は、前記横配管に対して着脱可能に構成されると共に、前記乾燥空気を流通させ、かつ、前記貯蔵物を遮るフィルタが設けられる、
    請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の貯蔵システム。
  7. 木質チップ又はオガ粉を貯蔵物として貯蔵する貯蔵部と、
    吸入した吸入外気の冷却、及び、加熱が可能であり、当該吸入外気から乾燥空気を生成する乾燥空気生成装置と、
    筒状に形成され、鉛直方向と交差する幅方向に沿って延在して前記貯蔵部に貯蔵された前記貯蔵物中に埋設され、内部を前記乾燥空気生成装置によって生成された前記乾燥空気が流通可能であり、当該乾燥空気を外部に吹き出す吹出口を有する横配管とを備えること特徴とする、
    貯蔵システム。
  8. 木質チップ又はオガ粉を貯蔵物として貯蔵する貯蔵部と、
    筒状に形成され、鉛直方向と交差する幅方向に沿って延在して前記貯蔵部に貯蔵された前記貯蔵物中に埋設され、内部を乾燥空気が流通可能であり、当該乾燥空気を外部に吹き出す吹出口を有する横配管とを備え、
    前記横配管は、前記乾燥空気を流通させ、かつ、前記貯蔵物を遮るフィルタが設けられること特徴とする、
    貯蔵システム。
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