JP2022030806A - 磁気センサ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製品間におけるばらつきが一定の範囲内に収まるよう、集磁体の表面性に基づいて、素子形成面と集磁体の間に生じる隙間の大きさをコントロールする。【解決手段】素子形成面20aが基板2に対して垂直となるよう搭載されたセンサチップ20と、表面31が基板2と向かい合い、表面32が素子形成面20aと向かい合うよう搭載された集磁体30とを備える。集磁体30は、表面32の算術平均うねりWaが0.1μm以下である。このように、素子形成面20aと向かい合う集磁体30の表面32の算術平均うねりWaが0.1μm以下に平坦化すれば、素子形成面20aと集磁体30の隙間に起因する検出感度の低下を大幅に低減することができるとともに、製品間における検出感度のばらつきを大幅に抑えることが可能となる。【選択図】図2

Description

本発明は磁気センサ及びその製造方法に関し、特に、基板の表面に搭載されたセンサチップ及び集磁体からなる磁気センサ及びその製造方法に関する。
磁気センサは、電流計や磁気エンコーダなどに広く用いられている。磁気センサには、検出感度を高めることを目的として、センサチップに磁束を集めるための集磁体が設けられることがある。例えば、特許文献1には、素子形成面が基板に対して垂直となるよう基板に搭載されたセンサチップと、端部が素子形成面と向かい合うよう基板に搭載された集磁体とを備える磁気センサが開示されている。
特許文献1に記載された磁気センサは、素子形成面が基板に対して垂直となるよう、センサチップを90°寝かせて基板に搭載していることから、長さの長い集磁体を用いた場合であっても、集磁体を基板上に安定的に保持できるという利点を有している。
特開2017-090192号公報
しかしながら、集磁体の加工精度が低いと、センサチップの素子形成面と集磁体が完全に密着せず、両者間に僅かな隙間が生じることがある。この隙間は、磁界の検出感度に大きな影響を与えることから、できるだけ小さいことが望ましく、且つ、製品間におけるばらつきが一定の範囲内に収まるよう、隙間の大きさをコントロールすることが望ましい。
ここで、センサチップの素子形成面と集磁体の隙間をできるだけ小さくするとともに、製品間におけるばらつきが一定の範囲内に収まるよう、隙間の大きさをコントロールするためには、集磁体の表面を研削又は研磨することによって、各面の平坦性を高めるとともに、2つの面が成す角度をより90°に近づける方法が挙げられる。
しかしながら、従来は、集磁体の表面性と、素子形成面と集磁体の間に生じる隙間との関係が不明であり、このため、製品間におけるばらつきを抑えることが困難であった。
したがって、本発明は、製品間におけるばらつきが一定の範囲内に収まるよう、集磁体の表面性に基づいて、素子形成面と集磁体の間に生じる隙間の大きさをコントロール可能な磁気センサ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明による磁気センサは、基板と、感磁素子が形成された素子形成面を有し、素子形成面が基板の表面に対して垂直となるよう、基板の表面に搭載されたセンサチップと、第1の表面が基板の表面と向かい合い、第2の表面がセンサチップの素子形成面と向かい合うよう、基板の表面に搭載された集磁体とを備え、第2の表面の算術平均うねりWaが0.1μm以下であることを特徴とする。
本発明によれば、素子形成面と向かい合う集磁体の第2の表面の算術平均うねりWaが0.1μm以下に平坦化されていることから、素子形成面と集磁体の隙間に起因する検出感度の低下を大幅に低減することができるとともに、製品間における検出感度のばらつきを大幅に抑えることが可能となる。
本発明において、集磁体は、第1及び第2の表面の平坦性が他の少なくとも一つの表面の平坦性よりも高くても構わない。これによれば、集磁体の他の少なくとも一つの表面は平坦性が改善されていないことから、当該表面を加工するための不必要な製造コストが生じない。これにより、製造コストの増大を抑えることが可能となる。
本発明において、集磁体は第3の表面を有し、センサチップと集磁体は、センサチップと集磁体の第3の表面に塗布された接着剤を介して相互に固定され、第1及び第2の表面の平坦性は、第3の表面の平坦性よりも高くても構わない。これによれば、第3の表面を加工するための不必要な製造コストが生じない。しかも、第3の表面は平坦性が低いことから、接着剤による接着強度を十分に確保することが可能となる。
本発明において、集磁体は第4の表面をさらに有し、基板と集磁体は、基板の表面と集磁体の第4の表面に塗布された接着剤を介して相互に固定され、第1及び第2の表面の平坦性は、第4の表面の平坦性よりも高くても構わない。これによれば、第4の表面を加工するための不必要な製造コストが生じない。しかも、第4の表面は平坦性が低いことから、接着剤による接着強度を十分に確保することが可能となる。
本発明において、集磁体はフェライト材料からなるものであっても構わない。フェライト材料は、切断加工したままの状態では平坦性が低いものの、研削又は研磨によって第1及び第2の表面の平坦性を選択的に高めることが可能となる。
本発明による磁気センサの製造方法は、磁性材料からなるブロックから集磁体を切り出す第1の工程と、第1及び第2の表面を有する集磁体を研削又は研磨することによって、第2の表面の算術平均うねりWaを0.1μm以下とする第2の工程と、感磁素子が形成された素子形成面が基板の表面に対して垂直となるよう、センサチップを基板の表面に搭載する第3の工程と、第1の表面が基板の表面と向かい合い、第2の表面がセンサチップの素子形成面と向かい合うよう、基板の表面に集磁体を搭載する第4の工程とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、素子形成面と向かい合う集磁体の第2の表面の算術平均うねりWaを0.1μm以下に平坦化していることから、素子形成面と集磁体の隙間に起因する検出感度の低下を大幅に低減することができるとともに、製品間における検出感度のばらつきを大幅に抑えることが可能となる。
第2の工程においては、集磁体の第1及び第2の表面を選択的に研削又は研磨することによって、第1及び第2の表面の平坦性を選択的に高めても構わない。このように、集磁体の第1及び第2の表面を選択的に研削又は研磨すれば、第1及び第2の表面の平坦性が高められる一方、研削又は研磨に伴う製造コストの増大を最小限に抑えることが可能となる。
本発明において、第4の工程は、集磁体の第2の表面がセンサチップの素子形成面に押し当てられるよう、集磁体を付勢しながら行っても構わない。これによれば、センサチップの素子形成面と集磁体の隙間をより小さくすることが可能となる。
本発明において、集磁体は第3の表面を有し、第2の工程においては、第3の表面を研削又は研磨することなく第1及び第2の表面を研削又は研磨し、第4の工程においては、センサチップと集磁体の第3の表面に接着剤を塗布しても構わない。これによれば、第3の表面を加工するための不必要な製造コストが生じない。しかも、第3の表面は平坦性が低いことから、接着剤による接着強度を十分に確保することが可能となる。
本発明において、集磁体は第4の表面をさらに有し、第2の工程においては、第4の表面を研削又は研磨することなく第1及び第2の表面を研削又は研磨し、第4の工程においては、基板の表面と集磁体の第4の表面に接着剤を塗布しても構わない。これによれば、第4の表面を加工するための不必要な製造コストが生じない。しかも、第4の表面は平坦性が低いことから、接着剤による接着強度を十分に確保することが可能となる。
このように、本発明によれば、製品間におけるばらつきが一定の範囲内に収まるよう、集磁体の表面性に基づいて、素子形成面と集磁体の間に生じる隙間の大きさをコントロールすることが可能となる。
図1は、本発明の好ましい実施形態による磁気センサ10の外観を示す模式的な斜視図である。 図2は、センサチップ20の素子形成面20aの構造を説明するための模式的な斜視図である。 図3は、感磁素子R1~R4の接続関係を説明するための回路図である。 図4は、集磁体30の構造を説明するための略斜視図である。 図5(a)~(c)は、接着剤71~73の塗布位置を説明するための模式図である。 図6は、集磁体30の表面32の算術平均うねりWaと、素子形成面20aと集磁体30の間に生じる隙間Gとの関係を示すグラフである。 図7は、隙間Gと磁気センサ10の感度との関係を示すグラフである。 図8は、磁気センサ10の製造工程を説明するためのフローチャートである。 図9は、集磁体30を付勢しながら接着剤71の供給及び硬化を行う方法を説明するための模式図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施形態による磁気センサ10の外観を示す模式的な斜視図である。
図1に示すように、本実施形態による磁気センサ10は、表面がxz面を構成する基板2と、基板2の表面上に載置されたセンサチップ20及び集磁体30,41,42を備えている。センサチップ20は、xy面を構成する素子形成面20aを有しており、集磁体30のz方向における一端と素子形成面20aが向かい合っている。集磁体41,42は、センサチップ20の裏面側に設けられている。集磁体30,41,42は、フェライトなど透磁率の高い軟磁性材料からなるブロックである。
図1に示すように、本実施形態においては、センサチップ20の素子形成面20aが基板2の表面に対して垂直となるよう、センサチップ20が搭載されている。つまり、基板2に対して90°寝かせた状態でセンサチップ20が搭載されている。このため、集磁体30のz方向における長さが長い場合であっても、集磁体30を基板2に安定して固定することが可能である。
図2は、センサチップ20の素子形成面20aの構造を説明するための模式的な斜視図である。
図2に示すように、センサチップ20は略直方体形状を有し、xy平面を構成する素子形成面20aには4つの感磁素子R1~R4が形成されている。感磁素子R1~R4は、磁界の向き又は強度に応じて特性が変化する素子であれば特に限定されず、例えば、磁気抵抗素子を用いることができる。以下の説明においては、感磁素子R1~R4が磁気抵抗素子であり、互いに同一の磁化固定方向を有している場合を例に説明する。ここで、感磁素子R1,R3のx方向における位置は同じであり、感磁素子R2,R4のx方向における位置は同じである。また、感磁素子R1,R4のy方向における位置は同じであり、感磁素子R2,R3のy方向における位置は同じである。
センサチップ20の素子形成面20a上には、磁性体層21~23が形成されている。磁性体層21は、平面視で素子形成面20a上の略中央に位置し、そのx方向における両側に磁性体層22,23が配置される。特に限定されるものではないが、磁性体層21~23としては、樹脂材料に磁性フィラーが分散された複合磁性材料からなる膜であっても構わないし、ニッケル又はパーマロイなどの軟磁性材料からなる薄膜もしくは箔であっても構わないし、フェライトなどからなる薄膜又はバルクシートであっても構わない。そして、感磁素子R1,R3は、磁性体層21と磁性体層22によって形成されるギャップに配置され、感磁素子R2,R4は、磁性体層21と磁性体層23によって形成されるギャップに配置される。
集磁体30は、平面視で、つまりz方向から見て、感磁素子R1,R3と感磁素子R2,R4との間に配置されており、z方向を長手方向とする直方体形状を有している。集磁体30はz方向の磁束を集め、これを素子形成面20a上でx方向における両側にスプリットさせる役割を果たす。集磁体30のz方向における高さについては特に限定されないが、z方向における高さをより高くすることによって、z方向の磁束の選択性を高めることができる。本実施形態においては、集磁体30のy方向における幅がセンサチップ20のy方向における幅と略一致しているが、本発明がこれに限定されるものではない。
センサチップ20の一方の側面及び裏面の半分は、集磁体41によって覆われている。同様に、センサチップ20の他方の側面及び裏面の残り半分は、集磁体42によって覆われている。本発明において集磁体41,42を設けることは必須ではないが、集磁体41,42を設けることによってz方向の磁束に対する選択性をより高めることが可能となる。集磁体41,42は、z方向における位置が素子形成面20aを超えるようz方向に延長され、さらにこの延長された部分から素子形成面20a側に折り曲げられたオーバーハング部分OH1,OH2をそれぞれ有している。
かかる構成により、z方向から見て、感磁素子R1,R3は集磁体30と集磁体41のオーバーハング部分OH1との間に位置し、感磁素子R2,R4は集磁体30と集磁体42のオーバーハング部分OH2との間に位置する。このため、集磁体30によって集められた磁束は、x方向における両側にほぼ均等に分配された後、オーバーハング部分OH1,OH2を介して集磁体41,42に吸い込まれる。この時、磁束の一部が感磁素子R1~R4を通過するため、感磁素子R1,R3と感磁素子R2,R4には、互いに逆方向の磁束が与えられることになる。
図3は、感磁素子R1~R4の接続関係を説明するための回路図である。
図3に示すように、感磁素子R1は端子電極53,56間に接続され、感磁素子R2は端子電極54,55間に接続され、感磁素子R3は端子電極53,54間に接続され、感磁素子R4は端子電極55,56間に接続される。ここで、端子電極56には電源電位Vccが与えられ、端子電極54には接地電位GNDが与えられる。そして、感磁素子R1~R4は全て同一の磁化固定方向を有しており、集磁体30からみて一方側に位置する感磁素子R1,R3の抵抗変化量と、集磁体30からみて他方側に位置する感磁素子R2,R4の抵抗変化量との間には差が生じる。これにより、感磁素子R1~R4は差動ブリッジ回路を構成し、磁束密度に応じた感磁素子R1~R4の電気抵抗の変化が端子電極53,55に現れることになる。
端子電極53,55から出力される差動信号は、基板2又はその外部に設けられた差動アンプ61に入力される。差動アンプ61の出力信号は、端子電極52にフィードバックされる。図3に示すように、端子電極51と端子電極52との間には補償コイルCが接続されており、これにより、補償コイルCは差動アンプ61の出力信号に応じた磁界を発生させる。補償コイルCは、センサチップ20に集積することが可能である。かかる構成により、磁束密度に応じた感磁素子R1~R4の電気抵抗の変化が端子電極53,55に現れると、磁束密度に応じた電流が補償コイルCに流れ、逆方向の磁束を発生させる。これにより、外部磁束が打ち消される。そして、差動アンプ61から出力される電流を検出回路62によって電流電圧変換すれば、外部磁束の強さを検出することが可能となる。
図4は、集磁体30の構造を説明するための略斜視図である。
図4に示すように、集磁体30は6つの表面31~36を有する略直方体である。このうち、表面31はxz面を構成する面であり、実装されると、基板2の表面と向かい合う。表面32はxy面を構成する面であり、実装されると、センサチップ20の素子形成面20aと向かい合う。表面33は、表面31の反対側に位置するxz面である。表面34は、表面32の反対側に位置するxy面である。表面35,36は、互いに反対側に位置するyz面である。
そして、本実施形態においては、集磁体30の表面31,32の平坦性が、他の表面33~36の平坦性よりも高められている。これは、後述するように、集磁体30の表面31,32に対して選択的に研削又は研磨を行った結果である。集磁体30の表面31,32に対して研削又は研磨を行うことにより、表面31,32の平坦性が高められるだけでなく、表面31と表面32の成す角度がより90°に近づけられている。これにより、集磁体30を基板2に搭載すると、表面31が基板2の表面にほぼ隙間なく密着し、且つ、表面32がセンサチップ20の素子形成面20aにほぼ隙間なく密着することから、素子形成面20aと集磁体30の隙間に起因する検出感度の低下を抑えることができるとともに、製品間における検出感度のばらつきを小さくすることができる。
特に、素子形成面20aと向かい合う表面32については、算術平均うねりWa(JIS B 0601:2013に定義されたもの)が0.1μm以下となるよう平坦化されている。表面32の算術平均うねりWaが0.1μm以下であれば、素子形成面20aと集磁体30の隙間に起因する検出感度の低下を大幅に低減することができるとともに、製品間における検出感度のばらつきを大幅に抑えることが可能となる。また、集磁体30の表面31を平坦化すれば、集磁体30の表面31と基板2との摩擦が低減することから、アセンブリ時に集磁体30を基板2上で滑らせるようにしてセンサチップ20に当接させる作業が行いやすくなる。表面31の算術平均うねりWaについては、表面32と同じであっても構わないし、表面32よりも大きくても構わない。
図5に示すように、集磁体30の固定には接着剤71~73を用いることができる。図5(a)に示す例では、集磁体30の表面33とセンサチップ20の上面(xz面)20bに亘って接着剤71が塗布されており、これによって、センサチップ20と集磁体30の相対的な位置関係が固定されている。集磁体30の表面33は、表面31,32よりも粗面であることが好ましい。これによれば、集磁体30の表面33が表面31,32と同等の平坦性を有している場合と比べ、接着剤71による接着強度を高めることができる。また、接着剤71が集磁体30の表面32と素子形成面20aの間に滲入すると、両者の隙間が広がる可能性があるが、本実施形態においては、集磁体30の表面32の平坦性が高められていることから、表面張力に起因する接着剤71の滲入は起こりにくい。
また、図5(b)に示す例では、集磁体30の表面34と基板2の表面に亘って接着剤72が塗布されており、これによって、基板2と集磁体30の相対的な位置関係が固定されている。集磁体30の表面34は、表面31,32よりも粗面であることが好ましい。これによれば、集磁体30の表面34が表面31,32と同等の平坦性を有している場合と比べ、接着剤72による接着強度を高めることができる。
また、図5(c)に示す例では、集磁体30の表面35,36と基板2の表面に亘って接着剤73が塗布されており、これによって、基板2と集磁体30の相対的な位置関係が固定されている。集磁体30の表面35,36は、表面31,32よりも粗面であることが好ましい。これによれば、集磁体30の表面35,36が表面31,32と同等の平坦性を有している場合と比べ、接着剤73による接着強度を高めることができる。
但し、本発明において、接着剤71~73を全て使用することは必須でなく、一部の接着剤、例えば接着剤73については省略しても構わない。
図6は、集磁体30の表面32の算術平均うねりWaと、素子形成面20aと集磁体30の間に生じる隙間Gとの関係を示すグラフである。
図6に示すように、表面32の算術平均うねりWaが0.5μmである複数のサンプルでは、隙間Gの実測値が約20μm~約100μmの間で大きくばらつく。隙間Gの値及びそのばらつきは、表面32の算術平均うねりWaが小さいほど低減し、Waが0.3μmである複数のサンプルでは隙間Gの実測値が約10μm~約40μm(ばらつき約30μm)となり、Waが0.2μmである複数のサンプルでは隙間Gの実測値が約0μm~約30μm(ばらつき約30μm)となり、Waが0.1μmである複数のサンプルでは隙間Gの実測値が約0μm~約10μm(ばらつき約10μm)となる。このように、Waが0.1μmであれば、隙間Gの絶対値が低減されるだけでなく、隙間Gのばらつきを大幅に抑制することが可能となる。表面32の算術平均うねりWaは、小さければ小さいほど良好な特性が得られる。しかしながら、集磁体30の材料特性や研磨方法にも依るが、算術平均うねりWaを0.01μm未満に低減することは現実的には困難である。この点を考慮すれば、現実的なWaの値は、0.01μm以上、0.1μm以下であり、好ましくは0.03μm以上、0.05μm以下である。
図7は、隙間Gと磁気センサ10の感度との関係を示すグラフである。
図7に示すように、磁気センサ10の感度は隙間Gによって一義的には決まらないものの、隙間Gが狭くなるにつれて感度が向上する傾向を明確に確認することができる。つまり、表面32の算術平均うねりWaが小さいほど、磁気センサ10の感度が向上する。そして、算術平均うねりWaが0.1μm以下となるよう表面32を平坦化すれば、高い感度を得ることができるとともに、感度のばらつきを大幅に抑制することが可能となる。
次に、本実施形態による磁気センサ10の製造方法について説明する。
図8は、本実施形態による磁気センサ10の製造工程を説明するためのフローチャートである。
まず、フェライトなどの磁性材料からなるブロックから集磁体30を切り出した後(ステップS11)、集磁体30の表面31,32を研削又は研磨することによって、表面31,32の平坦性を高める(ステップS12)。集磁体30を切り出した直後においては、各表面31~36の平坦性は低く、且つ、2つの面が成す角度も精度が低い状態である。しかしながら、集磁体30の表面31,32に対して研削又は研磨を行えば、表面31,32の平坦性が高められ、且つ、表面31と表面32の成す角度が限りなく90°に近づく。他の表面33~36に対しては研削又は研磨は行われず、これにより、不必要な製造コストの増加が防止される。但し、表面33~36の一部に対して研削又は研磨は行っても構わない。
一方、集磁体30の加工と並行して、素子形成面20aが基板2に対して垂直となるよう、センサチップ20を搭載する(ステップS21)。その後、加工された集磁体30を基板2の表面に搭載する(ステップS22)。集磁体30の搭載は、表面31が基板2の表面と向かい合い、表面32がセンサチップ20の素子形成面20aと向かい合うように行う。上述の通り、集磁体30の表面31,32は平坦性が高く、且つ、表面31と表面32の成す角度が限りなく90°に近づけられていることから、集磁体30の表面32をほぼ隙間なくセンサチップ20の素子形成面20aに密着させることができる。
次に、接着剤71~73を供給及び硬化させることによって、集磁体30を固定する(ステップS23)。この時、集磁体30の表面32がセンサチップ20の素子形成面20aに正しく押し当てられた状態で固定されるよう、集磁体30を付勢しながら接着剤の供給及び硬化を行うことが好ましい。例えば、図9に示すように、基板2に集磁体30を載置した後、付勢治具81によって表面34側から集磁体30を-z方向に付勢した状態で、ディスペンサ70から接着剤71を供給することが好ましい。この時、センサチップ20が-z方向に移動又は倒れないよう、センサチップ20の裏面側を固定治具82によって支持することが好ましい。このような治具81,82を用いて接着剤71を供給し、硬化させれば、集磁体30の表面32がセンサチップ20の素子形成面20aに正しく押し当てられた状態が保たれるとともに、集磁体30の表面32とセンサチップ20の素子形成面20aの間への接着剤71の滲入を防止することができる。ここで、集磁体30の表面31についても平坦化されていれば、集磁体30と基板2との摩擦が低減することから、集磁体30を基板2上で滑らせるようにしてセンサチップ20に当接させる作業が行いやすくなる。
接着剤72,73の供給及び硬化についても同様であり、治具81,82を用いて固定した状態で行えば良い。
以上説明したように、本実施形態による磁気センサ10は、集磁体30の表面31,32の平坦性が選択的に高められていることから、集磁体30の表面32をほぼ隙間なくセンサチップ20の素子形成面20aに密着させることができる。しかも、集磁体30の表面32とセンサチップ20の素子形成面20aの間における接着剤71の滲入も生じにくい。さらに、他の表面33~36の少なくとも一部に対しては研削又は研磨は行われていないことから、接着剤71~73による接着強度を十分に確保することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
2 基板
10 磁気センサ
20 センサチップ
20a 素子形成面
20b センサチップの上面
21~23 磁性体層
30,41,42 集磁体
31~36 集磁体の表面
51~56 端子電極
61 差動アンプ
62 検出回路
70 ディスペンサ
71~73 接着剤
81 付勢治具
82 固定治具
C 補償コイル
OH1,OH2 オーバーハング部分
R1~R4 感磁素子

Claims (10)

  1. 基板と、
    感磁素子が形成された素子形成面を有し、前記素子形成面が前記基板の表面に対して垂直となるよう、前記基板の前記表面に搭載されたセンサチップと、
    第1の表面が前記基板の前記表面と向かい合い、第2の表面が前記センサチップの前記素子形成面と向かい合うよう、前記基板の前記表面に搭載された集磁体と、を備え、
    前記第2の表面の算術平均うねりWaが0.1μm以下であることを特徴とする磁気センサ。
  2. 前記集磁体は、前記第1及び第2の表面の平坦性が他の少なくとも一つの表面の平坦性よりも高いことを特徴とする請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 前記集磁体は、第3の表面を有し、
    前記センサチップと前記集磁体は、前記センサチップと前記集磁体の前記第3の表面に塗布された接着剤を介して相互に固定され、
    前記第1及び第2の表面の平坦性は、前記第3の表面の平坦性よりも高いことを特徴とする請求項2に記載の磁気センサ。
  4. 前記集磁体は、第4の表面をさらに有し、
    前記基板と前記集磁体は、前記基板の前記表面と前記集磁体の前記第4の表面に塗布された接着剤を介して相互に固定され、
    前記第1及び第2の表面の平坦性は、前記第4の表面の平坦性よりも高いことを特徴とする請求項3に記載の磁気センサ。
  5. 前記集磁体がフェライト材料からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  6. 磁性材料からなるブロックから集磁体を切り出す第1の工程と、
    第1及び第2の表面を有する前記集磁体を研削又は研磨することによって、前記第2の表面の算術平均うねりWaを0.1μm以下とする第2の工程と、
    感磁素子が形成された素子形成面が基板の表面に対して垂直となるよう、センサチップを前記基板の前記表面に搭載する第3の工程と、
    前記第1の表面が前記基板の前記表面と向かい合い、前記第2の表面が前記センサチップの前記素子形成面と向かい合うよう、前記基板の前記表面に前記集磁体を搭載する第4の工程と、を備えることを特徴とする磁気センサの製造方法。
  7. 前記第2の工程においては、前記集磁体の前記第1及び第2の表面を選択的に研削又は研磨することによって、前記第1及び第2の表面の平坦性を選択的に高めることを特徴とする請求項6に記載の磁気センサの製造方法。
  8. 前記第4の工程は、前記集磁体の前記第2の表面が前記センサチップの前記素子形成面に押し当てられるよう、前記集磁体を付勢しながら行うことを特徴とする請求項6又は7に記載の磁気センサの製造方法。
  9. 前記集磁体は、第3の表面を有し、
    前記第2の工程においては、前記第3の表面を研削又は研磨することなく前記第1及び第2の表面を研削又は研磨し、
    前記第4の工程においては、前記センサチップと前記集磁体の前記第3の表面に接着剤を塗布することを特徴とする請求項7に記載の磁気センサの製造方法。
  10. 前記集磁体は、第4の表面をさらに有し、
    前記第2の工程においては、前記第4の表面を研削又は研磨することなく前記第1及び第2の表面を研削又は研磨し、
    前記第4の工程においては、前記基板の前記表面と前記集磁体の前記第4の表面に接着剤を塗布することを特徴とする請求項9に記載の磁気センサの製造方法。
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