JP2022029660A - 制御装置、レンズ装置、および撮像装置 - Google Patents

制御装置、レンズ装置、および撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】アクチュエータへの出力方式を切り換える際に、アクチュエータを高精度に制御することが可能な制御装置を提供する。【解決手段】制御装置(200)は、光学系に含まれる被駆動部(109)を駆動するアクチュエータ(129)と、第1の出力方式または第2の出力方式でアクチュエータを駆動する駆動部(128)と、駆動部を制御する制御部(102)と、第1の出力方式および第2の出力方式の少なくとも一方に関して、目標出力レベルに対する設定値を記憶する記憶部(140)とを有し、制御部は、設定値に基づいて駆動部の出力レベルを指示する。【選択図】図2

Description

本発明は、制御装置、レンズ装置、および撮像装置に関する。
従来、PWM(Pulse Width Modulation)出力方式で、光学系に含まれる被駆動部を駆動するアクチュエータを制御する制御装置が知られている。PWM出力方式は、電力損失が少ないが、PWM周期毎のスイッチング動作によりノイズが発生する。特に、所定の撮影条件においては、PWM出力方式によるノイズの影響が無視できない場合がある。特許文献1には、所定の撮影条件において、PWM出力方式からリニア出力方式(アンプ出力方式)に切り換えてアクチュエータを制御する方法が開示されている。
特開2011-221519号公報
特許文献1に開示されている方法でアクチュエータへの出力方式を切り換えると、出力方式の切り換えの際に生じる出力レベルの差分により、意図せずアクチュエータが駆動してしまう(アクチュエータが誤作動する)。このような誤作動が、撮像装置の絞り、フォーカスレンズ、またはブレ補正レンズ等を駆動するアクチュエータで発生すると、画像の明るさ変化、ピントぼけ、またはブレ補正が正常に行われず余計にぶれた画像が生成されるなど、撮影画像に影響を及ぼす。
そこで本発明は、アクチュエータへの出力方式を切り換える際に、アクチュエータを高精度に制御することが可能な制御装置、レンズ装置、および撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面としての制御装置は、光学系に含まれる被駆動部を駆動するアクチュエータと、第1の出力方式または第2の出力方式で前記アクチュエータを駆動する駆動部と、前記駆動部を制御する制御部と、前記第1の出力方式および前記第2の出力方式の少なくとも一方に関して、目標出力レベルに対する設定値を記憶する記憶部とを有し、前記制御部は、前記設定値に基づいて前記駆動部の出力レベルを指示する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施形態において説明される。
本発明によれば、アクチュエータへの出力方式を切り換える際に、アクチュエータを高精度に制御することが可能な制御装置、レンズ装置、および撮像装置を提供することができる。
本実施形態におけるカメラシステムのブロック図である。 本実施形態における制御装置の詳細図である。 本実施形態におけるPWM出力のタイミングチャートである。 本実施形態におけるアンプ出力のオフセット誤差の説明図である。 本実施形態におけるPWM出力からアンプ出力への切り換えの際の電圧変化の説明図である。 本実施形態におけるテーブルデータの説明図である。 本実施形態におけるPWM出力からアンプ出力への切り換えの際の電圧変化の説明図である。 本実施形態におけるテーブルデータの説明図である。 本実施形態におけるテーブルデータの説明図である。 本実施形態におけるテーブルデータの説明図である。 本実施形態におけるテーブルデータの説明図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、図1を参照して、本実施形態におけるカメラシステム(撮像システム)について説明する。図1は、カメラシステム100のブロック図である。カメラシステム100は、レンズ交換式一眼デジタルカメラシステムであり、カメラ本体(撮像装置)150と、カメラ本体150に対して取り外し可能に装着される交換レンズ(レンズ装置)101とにより構成される。ただし本実施形態は、これに限定されるものではなく、カメラ本体とレンズ装置とが一体的に構成された撮像装置にも適用可能である。カメラ本体とレンズ装置とが一体的に構成された撮像装置の場合、カメラCPUがレンズCPUの機能を有する。
カメラシステム100において、カメラ本体150と交換レンズ101は、カメラ側接点部152内の通信端子(通信接点部)153とレンズ側接点部103内の通信端子(通信接点部)104とを介して、情報通信可能に接続される。また、カメラ側接点部152内の電源接点部154とレンズ側接点部103内の電源接点部105とを介して、カメラ本体150の電源回路部155から交換レンズ101の電源回路部106へ電源が供給される。カメラ本体150の電源回路部155は、カメラ本体150内に装着されたバッテリー156から、カメラ本体150内で使用する様々な電源、または交換レンズ101へ供給する電源を、LDO(リニアレギュレータ)やDC/DC回路を用いて生成する。
交換レンズ101内に設けられたレンズコントローラとしてのレンズCPU(制御部)102は、内部メモリ(記憶部)140に、交換レンズ101に固有の特性情報および光学情報を格納している。またレンズCPU102は、内部メモリ140に、フォーカスレンズ駆動回路112、ズームレンズ駆動回路126、絞り駆動回路115、およびIS駆動回路116のそれぞれに設けられたドライバIC(駆動部)へ出力される設定値を格納している。ただし本実施形態は、これに限定されるものではなく、レンズCPU102とは別に設けられたメモリ(記憶部)に、前述の設定値を格納してもよい。レンズCPU102は、特性情報および光学情報を、通信端子104、153を介してカメラ本体150内に設けられたカメラコントローラとしてのカメラCPU151に送信する。
特性情報は、交換レンズ101の名称(機種を特定するためのID情報)、最大通信速度、開放F値、ズームレンズか否か、対応可能なAFシステム、および、AF可能な像高を含む。また特性情報は、後述するように、F値とT値との関係を示すテーブルデータの情報を含む。光学情報は、フォーカスレンズ107の位置、ズームレンズ(変倍レンズ)108の位置、および、絞り109の状態等のマトリクスで得られるフォーカスレンズ107の敏感度情報、ピント補正量(設計値)、および、ピント補正製造誤差値の情報等を含む。
また、フォーカスレンズ107を交換レンズ101に備えられたMF駆動UI(MF駆動ユーザインターフェイス)122の操作によるフォーカスレンズ107の駆動を許可する許可信号等も、カメラCPU151からレンズCPU102へ送信される。また、交換レンズ101とカメラ本体150は、通信端子104、153を介して、その他の動作状態、設定状態、各種情報の要求命令(送信要求)、および駆動命令等の情報をやり取りする。
交換レンズ101は、合焦動作において自動合焦(AF)を行うか、またはマニュアル合焦(MF)を行うかを選択するスイッチ等のレンズUI(ユーザインターフェイス部)120を有する。レンズUI120の状態も、通信端子104、153を介してやり取りされる。
交換レンズ101は、ズームレンズ108、フォーカスレンズ107、絞り109、およびブレ補正レンズ110を含む光学系(撮像光学系)を有する。ズームレンズ108およびフォーカスレンズ107はそれぞれ、光軸OAに沿った方向(光軸方向)に移動可能である。ブレ補正レンズ110は、光軸OAと交差する方向に移動可能である。撮像光学系を介して形成された被写体からの光束は、カメラ本体150内に設けられた撮像素子162に導かれる。焦点状態を検出する方法として、撮像素子162において一つの画素に複数の光電変換部を有する構造を持たせることで、撮像素子162で位相差信号と映像信号とを同時に出力することが可能である。
カメラCPU151は、前述したレンズUI120のAF/MF選択スイッチの選択がAFであることを確認すると、AF動作に開始する。カメラCPU151は、撮像素子162からの出力を処理して撮像光学系の焦点状態を検出し、前述した交換レンズ101の光学情報と合わせて、被写体に対する合焦状態を得るためのフォーカスレンズ107の駆動量を算出する。
カメラCPU151は、通信端子104、153を介して、算出したフォーカスレンズ駆動量をレンズCPU102へ送信する。レンズCPU102は、フォーカスレンズ107の位置を検出する位置センサ111からのフォーカスレンズ位置情報と受信したフォーカスレンズ駆動量とに応じて、フォーカスレンズ駆動回路112を制御する。これにより、フォーカスレンズ107を合焦位置に駆動することができる。
ユーザは、交換レンズ101の外装に装備された光軸OAを中心に回転する筒型のマニュアルフォーカスリングを含むMF駆動UI122を操作することができる。検出センサ123は、ユーザによるMF駆動UI122の操作量を検出する。レンズCPU102は、MF駆動UI122の操作量に応じてフォーカスレンズ駆動回路112を制御し、フォーカスレンズ107を所定位置に駆動する。カメラCPU151は、レンズUI120のAF/MF選択スイッチの選択がMFであると確認した場合、AF動作を行うことなく、ユーザによるMF駆動UI122の操作に応じてフォーカスレンズ107を所定の位置に駆動することにより焦点調節を行う。
ユーザは、ズーム駆動UI(ユーザインターフェイス)124を操作することができる。ズーム駆動UIは例えば交換レンズ101の外装に装備された光軸OAを中心に回転する筒型のマニュアルズームリングである。検出センサ125は、ズーム駆動UI124の操作量を検出する。レンズCPU102は、ズーム駆動UI124の操作量と位置検出センサ127の検出信号とに基づいてズームレンズ駆動回路126を制御し、ズームレンズ108を所定位置に駆動する。ズーム駆動UIはカメラ本体150に設けられていても良い。
カメラCPU151は、カメラ本体150に設けられたカメラUI(カメラユーザインターフェイス部)161に含まれるレリーズスイッチの半押し操作に基づいて、不図示の測光センサによる測光結果を決定する。またカメラCPU151は、カメラUI161に含まれる操作部の操作により設定されたF値(絞り値)を決定する。
カメラCPU151は、通信端子104、153を介して、絞り109に対して設定されるF値をレンズCPU102に伝達する。レンズCPU102は、受信したF値と位置センサ114とに基づく絞り位置情報に応じて絞り駆動回路115を制御することにより、絞り109を駆動する(絞り109の口径を制御する)。
カメラCPU151は、レリーズスイッチの半押し操作に応じて、手ブレ補正開始命令を通信端子104、153を介してレンズCPU102に伝達する。レンズCPU102は、手ブレ補正開始命令を受信すると、まず、IS駆動回路(手ブレ補正駆動回路)116を制御してブレ補正レンズ110を制御中心位置に保持する。続いてレンズCPU102は、ロック駆動回路117を制御して、メカロック118を駆動させてロック状態を解除する。その後、レンズCPU102は、手ブレ検出回路119の検出結果に従ってIS駆動回路116を制御してブレ補正レンズ110を駆動し、手ブレを補正する。
カメラCPU151は、レリーズスイッチの全押し操作に応じて、メインミラー(不図示)と、撮像素子162の前に設置されたシャッター163とを駆動し、撮像光学系からの光束を撮像素子162に導き、撮影を行う。撮像素子162は、CCDセンサやCMOSセンサ等の光電変換素子により構成されている。カメラCPU151は、撮像素子162からの出力に基づいて画像データを生成し、記録媒体に記録する。ここで、撮影される画像は、表示部164とカメラUI(カメラユーザインターフェイス部)165とから構成されるカメラGUI部の設定によって、静止画撮影モードが選択されていれば静止画、動画撮影モードが選択されていれば動画となる。または、動画撮影用の録画開始ボタンを別に設け、録画開始ボタンが押された場合に動画の録画が開始されるように構成してもよい。ユーザは、電子ビューファインダ166を介して、撮影画像を確認することができる。
次に、図2を参照して、本実施形態における制御装置について説明する。図2は、制御装置200の詳細図である。制御装置200は、レンズCPU102および絞り駆動回路115を有する。絞り駆動回路115は、ドライバIC(駆動部)128およびアクチュエータ129を有する。なお本実施形態において、絞り駆動回路115のアクチュエータ129はステッピングモータであるが、これに限定されるものではない。
アクチュエータ129は、光学系(撮像光学系)に含まれる被駆動部(本実施形態では絞り109)を駆動する。ただし本実施形態において、被駆動部は絞り109に限定されるものではなく、フォーカスレンズ107またはブレ補正レンズ110等の他の光学素子でもよい。被駆動部がフォーカスレンズ107の場合、制御装置はレンズCPU102およびフォーカスレンズ駆動回路112を有する。この場合、フォーカスレンズ駆動回路112は図2の絞り駆動回路115と同等の構成とすれば良い。被駆動部がブレ補正レンズ110の場合、制御装置はレンズCPU102およびIS駆動回路116を有する。この場合、IS駆動回路116は図2の絞り駆動回路115と同等の構成とすれば良い。被駆動部がズームレンズ108の場合、制御装置はレンズCPU102およびズームレンズ駆動回路126を有する。この場合、ズームレンズ駆動回路126は図2の絞り駆動回路115と同等の構成とすれば良い。
ドライバIC128は、アクチュエータ(ステッピングモータ)129へ駆動信号を出力する。図2に示されるように、ドライバIC128は、リニア出力生成回路(アンプ出力生成回路)131A、131BおよびPWM出力生成回路132A、132Bの二つの出力方式の出力生成回路を有する。リニア出力生成回路131Aおよび131Bを用いた出力方式を第1の出力方式とも称する。PWM出力生成回路132A、132Bを用いた出力方式を第2の出力方式とも称する。
リニア出力生成回路131A、131Bはリニア出力(アンプ出力)を生成する。PWM出力生成回路132A、132BはPWM出力を生成する。またドライバIC128は、外部装置からのシリアル通信を受信するSCIモジュール130を有し、前述した出力方式の選択と出力レベルを通信により指示可能に構成されている。
このような構成により、ドライバIC128は、第1の出力方式または第2の出力方式でアクチュエータ129を駆動することが可能である。なおドライバIC128は、更に、第1の出力方式および第2の出力方式のそれぞれと異なる第3の出力方式でアクチュエータ129を駆動可能に構成してもよい。すなわちドライバIC128は、少なくとも第1の出力方式および第2の出力方式を含む複数の出力方式から選択された一つの出力方式でアクチュエータ129を駆動可能である。ドライバIC128からアクチュエータ129への出力方式は、例えば撮影条件に基づいて、レンズCPU102の制御により切り換え可能である。
出力方式がリニア出力(第1の出力方式)に設定されている場合、SCIモジュール130で受信した設定電圧をDAコンバータ133A、133Bによりアナログ電圧に変換してアンプ134A、134Bに入力し、最終出力段トランジスタ135から出力する。一方、出力方式がPWM出力(第2の出力方式)に設定されている場合、SCIモジュール130で受信したPWMデューティをPWM出力生成回路132A、132Bに入力する。PWM出力生成回路132A、132Bは、三角波に対するスレッシュ電圧を変化させることによりデューティ比を変化させたPWM出力を生成し、最終出力段トランジスタ(出力部)135から出力する。
ドライバIC128には、カメラ側接点部152内の電源接点部154とレンズ側接点部103内の電源接点部105とを介して、電源(パワー系電源)が供給されている。レンズCPU102は、シリアル通信により、ドライバIC128に対して出力方式および出力レベルを指示する。レンズCPU102は、内部メモリ(記憶部)140を有する。内部メモリ140は、後述のように、第1の出力方式および第2の出力方式のそれぞれに関して、目標出力レベルに対する設定値を記憶している。レンズCPU102は、内部メモリ140に記憶された設定値に基づいて、ドライバIC128の出力レベルを指示する。
次に、図3乃至図5を参照して、出力部の切り換えシーケンスに関して説明する。例えば、ユーザは、カメラUI165を操作して、撮像素子162へのノイズの影響が大きくなる撮影条件を設定する。レンズCPU102は、撮影条件に応じて、ドライバIC128のリニア出力方式とPWM出力方式とを切り換える。このような撮影条件は、例えば、アクチュエータに起因するノイズが撮影画像(撮像素子)に与える影響の度合いに応じて定められる。例えば、ISO感度が高感度に設定されること、撮影モードがナイト撮影モードに設定されること、長秒撮影に設定されること等を含むが、これらに限定されるものではない。例えば、レンズCPU102は、ISO感度が所定値よりも大きい場合にはドライバIC128をリニア出力方式に切り換え、ISO感度が所定値よりも小さい場合にはドライバIC128をPWM出力方式に切り換える。
このときカメラCPU151は、レンズCPU102に対して、アクチュエータ129のノイズ低減指示を通信により送信する。レンズCPU102は、カメラCPU151からノイズ低減指示を受信すると、アクチュエータ駆動回路(フォーカスレンズ駆動回路112、ズームレンズ駆動回路126、絞り駆動回路115、IS駆動回路116)の動作状況を確認して、出力方式を変更する。ここで、ノイズ低減指示の方法として、カメラUI165の操作による例を示したが、レンズUI120内のスイッチ等でレンズCPU102に指示を出す等の方法を採用してもよい。
出力方式を変更する際に、PWM出力とリニア出力とでは、レンズCPU102が同一の目標電圧レベルを設計値に基づいて指示すると、実際の出力電圧には差分が生じてしまう。図3は、PWM出力のタイミングチャートである。PWM出力では、図3に示されるように、ドライバIC128内のPWM出力生成回路132A、132Bで生成されたPWM波形と、実際の最終出力段トランジスタ135から出力されるデューティ波形には差分が生じる。これは、最終出力段トランジスタ135の立ち上がり時間差や出力遅延時間等によるためである。その結果、電源電圧の半分で出力しようとする場合にデューティ50%と設定すると、実際の出力では40%程度となり、設定電圧と実際の出力電圧との間に差分が生じる。
図4は、アンプ出力のオフセット誤差の説明図である。アンプ出力に設定されている場合でも、図4に示されるように、負帰還回路を構成しプラス入力とマイナス入力とをイマジナリーショートとしても、プラス端子とマイナス端子との間にオフセット誤差が発生する。これにより、アンプ出力でも、入力電圧と出力電圧との間に差分が生じる。
その結果、それぞれの出力方式に対して、目標とする電圧設定を設計値から算出された値で行うと、それぞれの出力方式による誤差要因から出力電圧にズレが生じる。
次に、図5を参照して、PWM出力からアンプ出力への切り換えを例として、出力方式の切り換えによる出力電圧のズレと、その対策について詳述する。図5は、PWM出力からアンプ出力への切り換えの際の電圧変化の説明図であり、目標出力電圧4Vとした際にPWM出力からアンプ出力に切り換えた際の、図2に示される各ポイント(制御設定、ドライバIC出力電圧、アクチュエータ電圧)での電圧状況を示す。
ドライバIC128から出力されるPWM出力は、目標としているデューティ比よりもHi側の出力期間が短くなり目標値よりも低い3.9V出力となり、アンプ出力は目標値よりオフセットの影響で高めの4.1V出力となっている。このため、アクチュエータ129にかかる電圧として、0.2Vの出力電圧差が生じている。このような出力電圧差が生じると、出力方式を切り換えただけで絞り109の口径が変化する。その結果、精密な駆動を要求されるカメラシステム100において、画像の明るさが変化してオーバー画像やアンダー画像が撮影されてしまう。
図6は、本実施形態におけるテーブルデータの説明図であり、出力目標値に対して、PWM出力値とアンプ出力値の両方の出力設定時の制御設定値を記載したテーブルデータを示す。分かり易いように、図6には制御設定値の他に、理論値(目標電圧を設定する際に、誤差要因がない場合の設定値)を記載している。ただし、図6に示されるテーブルデータは一例に過ぎず、他の様式のテーブルデータであってもよい。なお、出力目標値(目標出力レベル)に対する設定値(制御設定値)は少なくとも一部が設計値(理論値)と異なる。すなわち、設定値の一部が設計値と同等のデータであってもよい。
図6に示されるように、ドライバIC128の出力電圧を所望分解能ごとにPWMのデューティ設定値とアンプ出力値を制御設定値として保持しておく。レンズCPU102は、この制御設定値を使用してドライバIC128からアクチュエータ129への出力電圧を制御することで、出力方式を切り換えた際の出力電圧差を小さくする(好ましくは、出力電圧差を無くす)ことができる。
図7は、図6のテーブルデータの制御設定値を用いた場合に、PWM出力からアンプ出力への切り換えの際の電圧変化の説明図である。図7は、目標出力電圧4Vとした際にPWM出力からアンプ出力に切り換えた際の、図2に示される各ポイント(制御設定、ドライバIC出力電圧、アクチュエータ電圧)での電圧状況を示す。
PWM出力時の目標出力電圧4Vに対するデューティ比は、理論値では80%であるが、制御設定値は82%である。この結果、遅延時間等による誤差要因が考慮されているため、ドライバIC128の出力におけるデューティ比は80%となり、アクチュエータ129への印加電圧は4Vとなる。PWM出力からアンプ出力へ切り換える際にも、理論値では目標出力電圧4Vを設定すればよいが、オフセット誤差などの要因から、図6のテールブルデータに示されるように制御設定値を3.9Vに設定する。その結果、ドライバIC128の出力電圧は4Vとなり、PWM出力からアンプ出力へ切り換えても、出力電位差が発生しない。このように、各出力方式に対して出力目標値(目標出力レベル)ごとに制御設定値を内部メモリ140に記憶しておくことにより、出力方式の切り換えの際の電圧差を無くす、または低減することができ、アクチュエータ129の誤作動を防止することができる。
図6に示されるテーブルデータに代えて、図8に示されるように所定の出力目標値ごとに制御設定値を記憶しておき、所定の出力目標値の間の出力目標値を補完演算して設定値を算出してもよい。例えば、3.5Vの出力目標値に対してPWM出力のデューティ比は、以下のように算出することができる。すなわち、出力目標値3.0Vから4.0Vまでを線形とみなして、線形補完する。図8のデータテーブルより、4.0Vの設定値が82%、3.0Vの設定値が61.9%である。このため、出力目標値3.5Vに対するPWM出力のデューティ比は、3.0Vから4.0までの傾きを求め、3.0Vを基準として3.5Vの値を算出することにより、以下のように71.95%と算出することができる。
Figure 2022029660000002
なお、アンプ出力も同様に線形補完で中間電圧を算出可能である。また、PWM出力やアンプ出力の誤差の大半がオフセットとみなせる場合、それぞれの設定値ではなく、図9に示されるような理論値からのズレ量に関するデータを内部メモリ140に記憶しておき、設定値として、理論値からのズレ量を加算するようにしてもよい。また、ズレ量が出力目標値ごとに変化がないか、変化が許容可能な範囲の変化量の場合には、一律の数値を記憶しておいてもよい。
このように本実施形態において、内部メモリ140は、アンプ出力方法およびPWM出力方式の両方に関して、目標出力レベル(出力目標値)に対する設定値(制御設定値)を記憶する。設定値は、出力方法がPWM出力時には出力電圧と電源電圧比から計算される設計デューティ比と異なり、入力信号に対する出力信号の遅延等により設定した入力デューティ比と出力デューティ比が変わる誤差要因を考慮して出力が所定の値となる設定値である。また設定値は、出力方法がAMP出力時には、アンプのオフセット誤差やその他誤差要因による入力電圧と出力電圧の誤差を考慮して出力が所望の値となるような設定値(設計電圧値とは異なる電圧値)である。レンズCPU102からドライバIC128への出力レベルの指示はディジタル指示である。また設定値は、出力レベル指示値をドライバIC128でDA変換する際に生じる量子化誤差や、その他指示量をドライバIC128で出力に変換する際に発生する誤差を考慮して出力が所望の値となるような設定値である。
本実施形態では、図6、図8、および図9に示されるように、内部メモリ140は、PWM出力方式およびアンプ出力方式の両方に関して、出力目標値に対する設定値(制御設定値またはズレ量)を記憶しているが、これに限定されるものではない。図10および図11に示されるように、内部メモリ140は、PWM出力方式およびアンプ出力方式の一方のみに関して、出力目標値に対する設定値(制御設定値)を記憶していてもよい。すなわち内部メモリ140は、PWM出力方式またはアンプ出力方式の一方の設定値を基準として、他方の出力方式の設定値を記憶していてもよい。
図10は、アンプ出力方式の制御設定値を基準としたPWM出力方式の制御設定値のテーブルデータである。図10において、アンプ出力値における制御設定値は、アンプ出力方式での目標電圧レベル(目標出力レベル)に相当する。なお図10において、アンプ出力値における実際の出力値は、説明しやすいように記載しているだけであり、実際のテーブルデータはアンプ出力の設定値に対するPWM出力のデューティ比だけである。例えば、アンプ出力値の制御設定値を4.1Vとした場合、実際にドライバIC128から出力される電圧は4.2Vとなる。その際のPWM出力の制御設定値(デューティ比)を85.8[%]に設定すると、アンプ出力値の制御設定値(実際の出力値)と等電位になる。
図11は、PWM出力方式の制御設定値を基準としたアンプ出力方式の制御設定値のテーブルデータである。図11において、PWM出力値における設定電圧はPWM出力方式での目標電圧レベル(目標出力レベル)に相当し、制御設定値は目標電圧レベルに対する理論値に相当する。実際の出力値は理論値とは異なるため、その際のデューティ比を実際の出力値として記載している。ただし、実際のテーブルデータは、設定電圧または制御設定値のいずれかの値のみでよい。アンプ出力値として、PWM出力方式での実際の出力値と同等になるような制御設定値が記載されている。例えば、PWM出力値における設定電圧が4.1V(デューティ比82[%])である場合において、実際のPWM出力は4.0V相当となる。その際のアンプ出力値の制御設定値を3.90[V]とすれば、PWM出力値と等電位となる。
このように本実施形態において、内部メモリ140は、アンプ出力方法またはPWM出力方式の一方に関して、目標出力レベル(出力目標値、他方の出量方式の制御設定値(設定電圧値)に相当)に対する設定値(制御設定値)を記憶する。レンズCPU102は、同一出力レベルをドライバIC128に指示している状態で、ドライバIC128の一方の出力方式の制御設定値(設定電圧値)を基準とした他方の出力方式との出力差分量を打ち消す設定値を内部メモリ140に記憶している。「打ち消す」設定値としては、差分量が0になるような設定値のみならず、差分量が小さくなるような設定値でも良い。出力差分量を打ち消す設定値とは、出力方法がPWM出力時には出力電圧と電源電圧比から計算される設計デューティ比とは異なる。すなわち設定値は、入力信号に対する出力信号の遅延等により設定した入力デューティ比と出力デューティ比が変わる等の誤差要因により、入力設定値に対して他の出力方式との間で発生する差分量を打ち消す設定値である。また、出力差分量を打ち消す設定値とは、出力方法がアンプ出力時には、アンプのオフセット誤差やその他誤差要因による入力電圧と出力電圧の誤差により発生する入力設定値に対する他の出力方式との間で発生する差分量を打ち消す設定値である。
本実施形態によれば、アクチュエータへの出力方式を切り換えた場合に、撮影画像に及ぼす影響を小さくすることやユーザへの違和感を低減し、撮影状況に応じて適切にアクチュエータを制御することが可能となる。このため本実施形態によれば、アクチュエータへの出力方式を切り換える際に、アクチュエータを高精度に制御することが可能な制御装置、レンズ装置、および撮像装置を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
102 レンズCPU(制御部)
128 ドライバIC(駆動部)
129 アクチュエータ
140 内部メモリ(記憶部)
200 制御装置

Claims (17)

  1. 光学系に含まれる被駆動部を駆動するアクチュエータと、
    第1の出力方式または第2の出力方式で前記アクチュエータを駆動する駆動部と、
    前記駆動部を制御する制御部と、
    前記第1の出力方式および前記第2の出力方式の少なくとも一方に関して、目標出力レベルに対する設定値を記憶する記憶部と、を有し、
    前記制御部は、前記設定値に基づいて前記駆動部の出力レベルを指示することを特徴とする制御装置。
  2. 前記目標出力レベルに対する前記設定値は、設計値と少なくとも一部が異なるデータであることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記第2の出力方式に関する前記設定値は、設計デューティ比とは異なるデューティ比であることを特徴とする請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 前記第1の出力方式に関する前記設定値は、設計電圧値とは異なる電圧値であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の制御装置。
  5. 前記出力レベルの指示は、ディジタル指示であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の制御装置。
  6. 前記記憶部は、前記第1の出力方式および前記第2の出力方式のそれぞれに関する前記設定値を記憶していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の制御装置。
  7. 前記記憶部は、前記第1の出力方式または前記第2の出力方式の一方に関する前記設定値を記憶していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の制御装置。
  8. 前記第1の出力方式または前記第2の出力方式の一方に関する前記設定値は、同一出力レベルを前記駆動部に指示している状態で、一方の出力方式と他方の出力方式との出力差分量を打ち消す設定値であることを特徴とする請求項7に記載の制御装置。
  9. 前記被駆動部は、絞りであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の制御装置。
  10. 前記被駆動部は、前記光学系の光軸方向に移動可能なフォーカスレンズであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の制御装置。
  11. 前記被駆動部は、前記光学系の光軸と交差する方向に移動可能なブレ補正レンズであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の制御装置。
  12. 前記第1の出力方式は、PWM出力方式であり、
    前記第2の出力方式は、リニア出力方式であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の制御装置。
  13. 前記駆動部の前記出力レベルは、
    前記第1の出力方式の場合には出力電圧であり、
    前記第2の出力方式の場合にはデューティ比であることを特徴とする請求項12に記載の制御装置。
  14. 前記制御部は、撮影条件に応じて、前記駆動部の前記第1の出力方式と前記第2の出力方式とを切り換えることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の制御装置。
  15. 前記制御部は、
    ISO感度が所定値よりも大きい場合、前記駆動部を前記リニア出力方式に切り換え、
    前記ISO感度が前記所定値よりも小さい場合、前記駆動部を前記PWM出力方式に切り換えることを特徴とする請求項12または13に記載の制御装置。
  16. 光学系と、
    請求項1乃至15のいずれか一項に記載の制御装置と、を有することを特徴とするレンズ装置。
  17. 撮像素子と、
    請求項1乃至15のいずれか一項に記載の制御装置と、を有することを特徴とする撮像装置。
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