JP2022029344A - マルテンサイト系ステンレス鋼材及びその製造方法、並びに摺動部材 - Google Patents

マルテンサイト系ステンレス鋼材及びその製造方法、並びに摺動部材 Download PDF

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憲一 森本
Kenichi Morimoto
貴寛 山口
Takahiro Yamaguchi
光司 高野
Koji Takano
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Abstract

【課題】耐腐食摩耗性に優れるマルテンサイト系ステンレス鋼材を提供する。【解決手段】C:0.28~0.70質量%、Si:2.0質量%以下、Mn:2.0質量%以下、Cr:10~17質量%、Mo:3.0質量%以下、N:0.008~0.40質量%、Ti:0.1質量%以下、Nb:0.5質量%以下、V:1.0質量%以下、W:1.0質量%以下を含み、Nb、V及びWの合計量が0.1~2.0質量%であり、残部がFe及び不純物からなる組成を有するマルテンサイト系ステンレス鋼材である。このマルテンサイト系ステンレス鋼材は、Crが25質量%以下、Nb、V及びWの合計量が10質量%以上、平均粒径が5.0μm以下の炭窒化物を含む金属組織を有する。【選択図】なし

Description

本発明は、マルテンサイト系ステンレス鋼材及びその製造方法、並びに摺動部材に関する。
軸受などの摺動部材は、回転運動や往復運動する相手部品の軸などを支持する部品であり、様々な分野で広く用いられている。例えば、自動車、産業機械などにおいては、部品の回転軸を支持するために転がり軸受が一般に用いられている。また、高圧ポンプやインジェクタなどにおいては、往復運動するシャフトを支持するために保持部材が一般に用いられている。
摺動部材は、用途によっては腐食し易い環境下で用いられることがあるため、使用環境に適した素材から形成する必要がある。例えば、特許文献1には、異物や泥水が混入し易い環境下で用いられる軸受の素材として、C:0.60~0.95wt%、Cr:10.0~13.0wt%、Si:0.2~1.5wt%、Mn:0.2~1.0wt%を含有し、且つ、Mo:0.5~2.0wt%及びV:0.5~2.0wt%のうち少なくとも一種を添加して50~300nmのMo系又はV系の微細な炭化物を分散析出させ、残部がFeや不可避的不純物よりなる鋼を用いることが提案されている。
特許第4441947号公報
しかしながら、摺動部材に用いられる従来の素材は、塩分を含む環境下で用いられる場合に腐食して摩耗し易くなるため、摺動部材の寿命が低下するという問題があった。そのため、塩分を含む環境をはじめとする各種環境下で好適に用いることが可能な摺動部材の素材の開発が求められていた。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、耐腐食摩耗性に優れるマルテンサイト系ステンレス鋼材及びその製造方法、並びに摺動部材を提供することを目的とする。
本発明者らは、マルテンサイト系ステンレス鋼材に着目して鋭意研究を行った結果、組成、並びに金属組織に含まれる炭窒化物の成分及び平均粒径を制御することにより、上記の問題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、C:0.28~0.70質量%、Si:2.0質量%以下、Mn:2.0質量%以下、Cr:10~17質量%、Mo:3.0質量%以下、N:0.008~0.40質量%、Ti:0.1質量%以下、Nb:0.5質量%以下、V:1.0質量%以下、W:1.0質量%以下を含み、Nb、V及びWの合計量が0.1~2.0質量%であり、残部がFe及び不純物からなる組成を有し、
Crが25質量%以下、Nb、V及びWの合計量が10質量%以上、平均粒径が5.0μm以下の炭窒化物を含む金属組織を有するマルテンサイト系ステンレス鋼材である。
また、本発明は、C:0.28~0.70質量%、Si:2.0質量%以下、Mn:2.0質量%以下、Cr:10~17質量%、Mo:3.0質量%以下、N:0.008~0.40質量%、Ti:0.1質量%以下、Nb:0.5質量%以下、V:1.0質量%以下、W:1.0質量%以下を含み、Nb、V及びWの合計量が0.1~2.0質量%であり、残部がFe及び不純物からなる組成を有するステンレス鋼を1200℃以上に加熱した後、90%以上の減面率で熱間加工して加工材を得る熱間加工工程と、
前記加工材を焼鈍する焼鈍工程と、
焼鈍された前記加工材を1050~1200℃で焼入れする焼入れ工程と、
焼入れされた前記加工材をサブゼロ処理するサブゼロ処理工程と、
サブゼロ処理された前記加工材を、下記の式(1)で表されるLMPが7000~17000となる条件で焼戻しする焼戻し工程と
を含む、マルテンサイト系ステンレス鋼材の製造方法である。
LMP=(t+273)×(C+log tr) (1)
式中、tは加熱温度(℃)、Cは材料定数、trは前記加熱温度での保持時間(h)である。
さらに、本発明は、前記マルテンサイト系ステンレス鋼材を含む摺動部材である。
本発明によれば、耐腐食摩耗性に優れるマルテンサイト系ステンレス鋼材及びその製造方法、並びに摺動部材を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施形態に対し変更、改良などが適宜加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
本発明の実施形態に係るマルテンサイト系ステンレス鋼材は、C:0.28~0.70質量%、Si:2.0質量%以下、Mn:2.0質量%以下、Cr:10~17質量%、Mo:3.0質量%以下、N:0.008~0.40質量%、Ti:0.1質量%以下、Nb:0.5質量%以下、V:1.0質量%以下、W:1.0質量%以下を含み、Nb、V及びWの合計量が0.1~2.0質量%であり、残部がFe及び不純物からなる組成を有する。
ここで、本明細書において「不純物」とは、マルテンサイト系ステンレス鋼材を工業的に製造する際に、鉱石、スクラップなどの原料、製造工程の種々の要因によって混入する成分であって、本発明に悪影響を与えない範囲で許容されるものを意味する。例えば、不純物には、不可避的不純物も含まれる。不純物の具体例としては、O:0.01質量%以下、P:0.04質量%以下、S:0.40質量%以下、Sn:0.3質量%以下、Ta:0.1質量%以下、REM:0.01質量%以下、Bi:0.1質量%以下、Pb:0.1質量%以下が挙げられる。
また、本発明の実施形態に係るマルテンサイト系ステンレス鋼材は、Ni:0.05~2.0質量%、Cu:0.01~2.0質量%、Al:0.1質量%以下から選択される1種以上を更に含んでもよい。
また、本発明の実施形態に係るマルテンサイト系ステンレス鋼材は、B:0.1質量%以下を更に含んでもよい。
さらに、本発明の実施形態に係るマルテンサイト系ステンレス鋼材は、Ca:0.02質量%以下、Mg:0.02質量%以下、Zr:0.02質量%以下、Hf:0.02質量%以下、Co:0.10質量%以下から選択される1種以上を更に含んでもよい。
<C:0.28~0.70質量%>
Cは、焼入れ処理によってマルテンサイト組織(金属組織がマルテンサイト相を含む組織)を得るとともに炭窒化物を形成するために必要な元素である。この効果を十分に得るために、Cの含有量は、0.28質量%以上、好ましくは0.35質量%以上に制御される。一方、Cの含有量が多すぎると、炭窒化物が過度に粗大化し、所望の耐腐食摩耗性が得られない。そのため、Cの含有量は、0.70質量%以下、好ましくは0.55質量%以下、より好ましくは0.45質量%以下に制御される。
ここで、本明細書において「炭窒化物」とは、炭素及び/又は窒素が金属元素(例えば、Cr、Nb、V、W、Tiなど)と結合した化合物を意味する。なお、窒素がほとんど含まれない炭化物や、炭素がほとんど含まれない窒化物についても、本明細書の「炭窒化物」に該当する。
<Si:2.0質量%以下>
Siは、脱酸に有効な元素であるが、過剰の添加は製造コストが増大する要因となる。そのため、Siの含有量は、2.0質量%以下、好ましくは0.8質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下に制御される。一方、Siの含有量の下限は、特に限定されないが、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上である。
<Mn:2.0質量%以下>
MnもSiと同様に、脱酸に有効な元素であるが、過剰の添加は製造コストが増大する要因となる。そのため、Mnの含有量は、2.0質量%以下、好ましくは0.8質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下に制御される。一方、Mnの含有量の下限は、特に限定されないが、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上である。
<Cr:10~17質量%>
Crは、耐食性を付与するために必須の元素である。また、Crは、炭窒化物を生成させて耐腐食摩耗性を低下させる元素でもある。塩分を含む環境をはじめとする各種環境を考慮すると、Cr含有量は、10質量%以上、好ましくは10.5質量%以上に制御される。一方、Crの含有量が多すぎると、製造コストが増大する要因となる。そのため、Crの含有量は、17質量%以下、好ましくは16質量%以下、更に好ましくは15質量%以下に制御される。
<Mo:3.0質量%以下>
Moは、マルテンサイト系ステンレス鋼材の耐食性を向上させるのに有効な元素である。ただし、Moは高価であるため、Moの含有量が多すぎると、製造コストが増大する要因となる。そのため、Moの含有量は、3.0質量%以下、好ましくは2.8質量%以下、より好ましくは2.5質量%以下に制御される。一方、Moの含有量の下限は、特に限定されないが、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.03質量%以上、更に好ましくは0.05質量%以上である。
<N:0.008~0.40質量%>
Nは、炭窒化物を形成して耐腐食摩耗性を向上させるのに必要な元素である。Nの含有量が多すぎると、炭窒化物が過度に粗大化し、所望の耐腐食摩耗性が得られない。そのため、Nの含有量は、0.40質量%以下、好ましくは0.18質量%以下に制御される。また、Nの含有量の過剰な低減は、精練コストの上昇につながるため、0.008質量%以上、好ましくは0.01質量%以上に制御される。
<Ti:0.1質量%以下>
Tiは、CやNと結合して炭窒化物を形成することにより、耐腐食摩耗性を向上させる元素である。Tiの含有量が多すぎると、炭窒化物が過度に粗大化し、所望の耐腐食摩耗性が得られない。そのため、Tiの含有量は、0.1質量%以下、好ましくは0.09質量%以下に制御される。一方、Tiの含有量の下限は、特に限定されないが、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上である。
<Nb:0.5質量%以下>
Nbは、CやNと結合して炭窒化物を形成することにより、耐腐食摩耗性を向上させる元素である。Nbの含有量が多すぎると、炭窒化物が過度に粗大化し、所望の耐腐食摩耗性が得られない。そのため、Nbの含有量は、0.5質量%以下、好ましくは0.45質量%以下に制御される。一方、Nbの含有量の下限は、特に限定されないが、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上である。
<V:1.0質量%以下>
Vは、CやNと結合して炭窒化物を形成することにより、耐腐食摩耗性を向上させる元素である。Vの含有量が多すぎると、炭窒化物が過度に粗大化し、所望の耐腐食摩耗性が得られない。そのため、Vの含有量は、1.0質量%以下、好ましくは0.8質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下に制御される。一方、Vの含有量の下限は、特に限定されないが、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.03質量%以上、更に好ましくは0.05質量%以上である。
<W:1.0質量%以下>
Wは、CやNと結合して炭窒化物を形成することにより、耐腐食摩耗性を向上させる元素である。Wの含有量が多すぎると、炭窒化物が過度に粗大化し、所望の耐腐食摩耗性が得られない。そのため、Wの含有量は、1.0質量%以下、好ましくは0.8質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下に制御される。一方、Wの含有量の下限は、特に限定されないが、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.03質量%以上、更に好ましくは0.05質量%以上である。
<Nb、V及びWの合計量:0.1~2.0質量%>
Nb、V及びWは、上記したようにCやNと結合して炭窒化物を形成する。炭窒化物は耐腐食摩耗性の向上に寄与するが、炭窒化物に含まれる元素(特に、Cr、Nb、V及びW)の含有量によっては耐腐食摩耗性が十分に得られないことがある。耐腐食摩耗性に優れる炭窒化物を形成する観点から、Nb、V及びWの合計量は0.1~2.0質量%、好ましくは0.2~2.0質量%、より好ましくは0.3~1.5質量%に制御される。
<Ni:0.05~2.0質量%>
Niは、強度の向上に寄与する元素である。Niによる効果を得る観点から、Niの含有量は、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.06質量%以上に制御される。ただし、Niを過剰に含有させると、製造コストが上昇するとともに、焼入れ時に残留オーステナイト相が生成して靭性が低下する恐れがある。そのため、Niの含有量は、好ましくは2.0質量%以下、より好ましくは0.50質量%以下、更に好ましくは0.30質量%以下に制御される。
<Cu:0.01~2.0質量%>
Cuは、強度や耐食性の向上に寄与する元素である。Cuによる効果を得る観点から、Cuの含有量は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上に制御される。一方、Cuを過剰に含有させると、靭性が低下する恐れがある。そのため、Cuの含有量は、好ましくは2.0質量%以下、より好ましくは0.50質量%以下、更に好ましくは0.20質量%以下に制御される。
<Al:0.1質量%以下>
Alは、脱酸に有効であるとともに、耐酸化性や耐食性を向上させる元素である。また、Alは、介在物の清浄度を上げて耐摩耗性を向上させる効果も有する。ただし、Alを過剰に含有させると、耐酸化性や耐食性の向上が飽和するとともに、AlNやAl系酸化物が凝集粗大化して摩耗時の鳴きの原因となる。そのため、Alの含有量は、好ましくは0.1質量%以下、より好ましくは0.080質量%以下、更に好ましくは0.05質量%以下に制御される。一方、Alの含有量の下限は、特に限定されないが、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上、更に好ましくは0.01質量%以上である。
<B:0.1質量%以下>
Bは、BNを形成して耐摩耗性を向上させる元素である。ただし、Bを過剰に含有させると、焼き入れ性が過度に向上して靭性が劣化する。そのため、Bの含有量は、好ましくは0.1質量%以下、より好ましくは0.0040質量%以下に制御される。一方、Bの含有量の下限は、特に限定されないが、好ましくは0.0002質量%以上、より好ましくは0.001質量%以上である。
<Ca:0.02質量%以下>
Caは、マルテンサイト系ステンレス鋼材の熱間加工性を向上させる元素である。ただし、Caを過剰に含有させると、耐食性が劣化する。そのため、Caの含有量は、好ましくは0.02質量%以下、より好ましくは0.0050質量%以下に制御される。一方、Caの含有量の下限は、特に限定されないが、好ましくは0.0002質量%以上、より好ましくは0.0005質量%以上である。
<Mg:0.02質量%以下>
Mgは、汎用精錬法を用いて製造されるステンレス鋼に不可避的に入ってくる元素である。また、Mgを過剰に含有させると、大型且つ硬質のMgOが生成し、マルテンサイト系ステンレス鋼材の研磨性に悪影響を及ぼす。そのため、Mgの含有量は、好ましくは0.02質量%以下、より好ましくは0.0050質量%以下に制御される。一方、Mgの含有量の下限は、特に限定されないが、好ましくは0.0002質量%以上、より好ましくは0.0005質量%以上である。
<Zr:0.02質量%以下>
Zrは、耐食性や耐熱性を向上させる元素である。ただし、Zrを過剰に含有させると、製造コストが増大する要因となる。そのため、Zrの含有量は、好ましくは0.02質量%以下、より好ましくは0.0050質量%以下に制御される。一方、Mgの含有量の下限は、特に限定されないが、好ましくは0.0002質量%以上、より好ましくは0.0005質量%以上である。
<Hf:0.02質量%以下>
Hfは、高温における耐食性や耐酸化性を向上させる元素である。ただし、Hfを過剰に含有させると、製造コストが増大する要因となる。そのため、Hfの含有量は、好ましくは0.02質量%以下、より好ましくは0.0050質量%以下に制御される。一方、Hfの含有量の下限は、特に限定されないが、好ましくは0.0002質量%以上、より好ましくは0.0005質量%以上である。
<Co:0.10質量%以下>
Coは、靭性や耐高温腐食性を向上させる元素である。ただし、Coを過剰に含有させると、製造コストが増大する要因となる。そのため、Coの含有量は、好ましくは0.10質量%以下、より好ましくは0.050質量%以下に制御される。一方、Coの含有量の下限は、特に限定されないが、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.003質量%以上である。
本発明の実施形態に係るマルテンサイト系ステンレス鋼材は、炭窒化物を含む金属組織を有する。
炭窒化物は、Crが25質量%以下、Nb、V及びWの合計量が10質量%以上である。このような含有量に制御することにより、耐腐食摩耗性に優れる炭窒化物を形成することができる。
炭窒化物による耐腐食摩耗性を安定して得る観点から、炭窒化物におけるCrの含有量は、好ましくは23質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。一方、Crの含有量の下限は、特に限定されないが、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上である。また、炭窒化物におけるNb、V及びWの合計量は、好ましくは15質量%以上、より好ましくは20質量%以上である。一方、Nb、V及びWの合計量の上限は、特に限定されないが、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下である。
ここで、本明細書において、炭窒化物におけるCrの含有量、Nb、V及びWの合計量は、マルテンサイト系ステンレス鋼材から炭窒化物を抽出し、SEM(走査型電子顕微鏡)・EDS(エネルギー分散型X線分析装置)を用いて分析することによって算出されるものを意味する。炭窒化物の抽出は、後述の方法を用いて行うことができる。
炭窒化物は、平均粒径が5.0μm以下である。このような範囲に平均粒径を制御することにより、耐腐食摩耗性を向上させることができる。炭窒化物の平均粒径の下限は、特に限定されないが、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.3μm以上、更に好ましくは0.5μm以上である。
ここで、本明細書において、炭窒化物の平均粒径は、マルテンサイト系ステンレス鋼材の鏡面加工された断面をショットキー走査電子顕微鏡によって観察し、測定される円相当直径の平均値のことを意味する。円相当直径とは、観察面に現れている炭窒化物の面積と等しい面積を持つ円の直径のことを意味する。
本発明の実施形態に係るマルテンサイト系ステンレス鋼材は、ビッカース硬さが好ましくは600HV以上、より好ましくは650HV以上、更に好ましくは700HV以上である。このような範囲のビッカース硬さであれば、耐腐食摩耗性を向上させることができる。なお、ビッカース硬さの上限は、特に限定されないが、好ましくは1000HV、より好ましくは900HV、更に好ましくは800HVである。
本発明の実施形態に係るマルテンサイト系ステンレス鋼材は、板材であっても線材であってもよいが、線材であることが好ましい。
本発明の実施形態に係るマルテンサイト系ステンレス鋼材は、上記の組成を有するステンレス鋼を溶製すること以外は、当該技術分野において公知の方法に準じて製造することができる。本発明の実施形態に係るマルテンサイト系ステンレス鋼材の典型的な製造方法は、上記の組成を有するステンレス鋼を加熱した後、熱間加工して加工材を得る熱間加工工程と、加工材を焼鈍する焼鈍工程と、焼鈍された加工材を焼入れする焼入れ工程と、焼入れされた加工材をサブゼロ処理するサブゼロ処理工程と、サブゼロ処理された加工材を焼戻しする焼戻し工程とを含む。
<熱間加工工程>
熱間加工工程は、上記の組成を有するステンレス鋼を溶製して鍛造又は鋳造した後、1200℃以上に加熱し、90%以上の減面率で熱間加工して加工材を得る工程である。
加熱温度を1200℃以上とすることにより、炭窒化物を十分に固溶させるとともに、加熱(均熱)時間を短くすることができる。なお、加熱温度の上限は、特に限定されないが、好ましくは1250℃以下である。また、加熱時間は、加熱温度などに応じて適宜設定すればよく、特に限定されない。
減面率を90%以上とすることにより、炭窒化物の変形が促進され、偏析領域を少なくすることができる。減面率は、炭窒化物の微細化及び均一分散性を得る観点から、95%以上であることが好ましい。なお、減面率の上限は、特に限定されないが、好ましくは99.9%以下、より好ましくは99.8%以下である。
<焼鈍工程>
焼鈍工程は、熱間加工工程で得られた加工材を焼鈍する工程である。
焼鈍を行うことにより、炭窒化物を析出させることができる。
焼鈍方法としては、特に限定されないが、所定の焼鈍温度に加熱した後、徐冷すればよい。
焼鈍温度は、特に限定されないが、好ましくは800~950℃、より好ましくは820~900℃である。焼鈍時間は、焼鈍温度に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、一般的に1~10時間である。
徐冷の冷却速度は、特に限定されないが、好ましくは30℃/h以下である。
<焼入れ工程>
焼入れ工程は、焼鈍された加工材を1050~1200℃で焼入れする工程である。
焼入れを行うことにより、マルテンサイト組織を得ることができる。
焼入れ方法としては、特に限定されないが、焼鈍された加工材を1050~1200℃、好ましくは1090~1150℃で保持した後、急冷すればよい。
焼入れ温度が1050℃未満であると、Cの固溶量が不足し、硬さが低下する。また、焼入れ温度が1200℃を超えると、結晶粒が粗大化して靭性が低下するとともに、過剰な残留オーステナイトが形成される。
焼入れ温度での保持時間は、焼入れ温度に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、一般的に10分~2時間である。
急冷方法としては、特に限定されないが、空冷、水冷、油冷などを用いることができる。
<サブゼロ処理工程>
サブゼロ処理は、焼入れされた加工材をサブゼロ処理する工程である。
サブゼロ処理を行うことにより、焼入れ後に残留するオーステナイト(以下、「残留オーステナイト」という)の量を低減することができる。すなわち、残留オーステナイトの一部がマルテンサイトに変態し、残留オーステナイトの減少によって硬さを増大させることができる。
サブゼロ処理の方法としては、特に限定されないが、焼入れされた加工材を0℃以下の温度、好ましくは-77~-196℃の温度に保持すればよい。例えば、焼入れされた加工材を液体窒素(-196℃)に所定の時間浸漬すればよい。
保持時間は、温度に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、30分~1時間である。
<焼戻し工程>
焼戻し工程は、サブゼロ処理された加工材を焼戻しする工程である。
焼戻しを行うことにより、焼入れ工程及びサブゼロ処理工程によって生成したマルテンサイト組織に靭性を付与することができる。
焼戻し工程は、LMPが7000~17000、好ましくは8000~15000となる条件で行われる。
ここで、LMPはラーソン・ミラー・パラメータであり、下記の式(1)で表される。
LMP=(t+273)×(C+log tr) (1)
式中、tは加熱(焼戻し)温度(℃)、Cは材料定数、trは前記加熱温度での保持時間(h)である。なお、材料定数Cは、多くの耐熱鋼では20前後となる。
LMPが7000未満であると、靭性の回復が不十分となる。また、LMPが17000を超えると、硬さ及び残留オーステナイト量が低下する。
典型的な焼戻し工程は、120~300℃の加熱温度、30分~2時間の保持時間にて行われる。
本発明の実施形態に係るマルテンサイト系ステンレス鋼材は、耐腐食摩耗性に優れている。また、本発明の実施形態に係るマルテンサイト系ステンレス鋼材は耐食性にも優れている。そのため、本発明の実施形態に係るマルテンサイト系ステンレス鋼材は、耐腐食摩耗性や耐食性が要求される各種用途に用いることができる。特に、本発明の実施形態に係るマルテンサイト系ステンレス鋼材は、軸受などの摺動部材に用いるのに好適である。
以下に、実施例を挙げて本発明の内容を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。
<実験1>
表1に示す組成を有するステンレス鋼100kgを真空溶解炉で溶製し、Φ180mmの鋳片に鋳造した。次に、鋳片を1230℃に加熱した後、Φ10mmまで熱間加工(減面率99.7%)し、室温まで冷却して線材(加工材)を得た。次に、線材をバッチ炉にて850℃で2時間焼鈍し、徐冷した。次に、焼鈍された線材を長さ100mmに切断し、表2に示す焼入れ温度で10分間保持し、50℃以下の温度まで空冷した。次に、焼入れされた線材を液体窒素に30分間浸漬してサブゼロ処理を行った。次に、表2に示すLMPとなるように焼戻し温度を制御して焼戻し処理を行った後、空冷することにより、供試材(マルテンサイト系ステンレス鋼材)を得た。なお、焼戻し処理では、保持時間を60分とし、LMPの算出のための材料定数Cを20とした。
Figure 2022029344000001
上記で得られた供試材について以下の評価を行った。
(炭窒化物の組成)
供試材から長さ5mmの試験片を切り出し、全面を#400研磨した後、非水溶液中(10質量%の無水マレイン酸+2質量%のテトラメチルアンモニウムクロリド+残部メタノール)で電解(100mV定電圧)し、マトリックスを1g溶解させた。次に、穴径0.2μmのフィルターでろ過し、残渣物を抽出した。得られた残渣物は、フィルター上で乾燥させた後にX線回折装置で同定した。同定の結果、介在物及び酸化物は検出されず、残渣物は炭化物及び窒化物であることを確認した。
炭窒化物の組成は、SEM(走査型電子顕微鏡)・EDS(エネルギー分散型X線分析装置)を用いて、残渣物を5箇所任意に選択し、面分析によってCr、Nb、V及びWの含有量を求め、その平均値を結果とした。
(炭窒化物の平均粒径)
供試材から長さ10mmの試験片を切り出し、圧延方向と平行に半割切断し、切断面を鏡面研磨加工した後、ショットキー走査電子顕微鏡(株式会社日立ハイテク製SU5000)を用い、観察面積50×50μmの中に存在する炭窒化物の大きさ(円相当直径)を10視野で測定した。手法としては、自動粒子解析により、画像取り込み後、粒子を認識させ、炭窒化物の大きさを測定した。炭窒化物の平均粒径は、10視野で測定された炭窒化物の大きさ平均値を結果とした。
(ビッカース硬さ)
ビッカース硬さは、ビッカース硬さ試験機を用い、供試材から試験片を切り出し、JIS Z2244:2009に準拠してビッカース硬さを求めた。試験力は294.2Nとした。ビッカース硬さは、任意の5箇所で求め、その平均値を結果とした。
(耐腐食摩耗試験)
供試材から試験片(ピン)を切り出し、ピンオンディスク摩擦摩耗試験機により耐腐食摩耗性を評価した。ディスクには、SUS440C(鋼種M)を用いた。ピンオンディスク摩擦摩耗試験は、摺動速度2.0m/s、負荷荷重5.0kgf、時間30分とし、3質量%NaCl溶液を滴下させながら実施した。また、評価は、試験前後のピンの高さを測定して試験前後のピンの体積を求め、試験前のピンの体積から試験後のピンの体積を引くことにより、摩耗体積を求めた。ピンの体積は、以下の(2)式によって算出した。
V=πr2h (2)
式中、Vは試験片(ピン)の体積(mm3)、rは試験片の半径(mm)、h:試験片の高さ(mm)
この評価では、ピンの摩耗体積が20mm3以下のものを◎、20mm3超え30mm3以下のものを○、30mm3超えのものを×と判断した。
上記の各評価結果を表2に示す。
Figure 2022029344000002
表2に示されるように、所定の組成を満たし、所定の炭窒化物を含む金属組織を有する試験No.1~16(本発明例)は、耐腐食摩耗試験及びビッカース硬さの評価結果が良好であった。
これに対して所定の組成及び金属組織を有していない試験No.17~26(比較例)は、耐腐食摩耗試験の評価結果が十分でなかった。また、試験No.24及び26は、ビッカース硬さも十分でなかった。
<実験2>
実験2では、熱間加工工程における加熱温度及び減面率、焼入れ温度及び焼戻し温度を変えて実験を行った。具体的には、鋼種A3のステンレス鋼100kgを真空溶解炉で溶製し、Φ180mmの鋳片に鋳造した。次に、鋳片を表3に示す加熱温度に加熱した後、表3に示す減面率となるように熱間加工し、室温まで冷却して線材(加工材)を得た。次に、線材をバッチ炉にて850℃で2時間焼鈍し、徐冷した。次に、焼鈍された線材を長さ100mmに切断し、表3に示す焼入れ温度で10分間保持し、50℃以下の温度まで空冷した。次に、焼入れされた線材を液体窒素に30分間浸漬してサブゼロ処理を行った。次に、表3に示すLMPとなるように焼戻し温度を制御して焼戻し処理を行った後、空冷することにより、供試材(マルテンサイト系ステンレス鋼材)を得た。なお、焼戻し処理では、保持時間を60分とし、LMPの算出のための材料定数Cを20とした。
上記で得られた供試材について、実験1と同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
Figure 2022029344000003
表3に示されるように、90%以上の減面率で熱間加工した試験No.27及び28(本発明例)では、炭窒化物の平均粒径が小さくなり、耐腐食摩耗試験の評価結果が良好であった。
これに対して90%未満の減面率で熱間加工した試験No.29及び30(比較例)では、炭窒化物の平均粒径が大きくなり、耐腐食摩耗試験の評価結果が十分でなかった。
以上の結果からわかるように、本発明によれば、耐腐食摩耗性に優れるマルテンサイト系ステンレス鋼材及びその製造方法、並びに摺動部材を提供することができる。

Claims (13)

  1. C:0.28~0.70質量%、Si:2.0質量%以下、Mn:2.0質量%以下、Cr:10~17質量%、Mo:3.0質量%以下、N:0.008~0.40質量%、Ti:0.1質量%以下、Nb:0.5質量%以下、V:1.0質量%以下、W:1.0質量%以下を含み、Nb、V及びWの合計量が0.1~2.0質量%であり、残部がFe及び不純物からなる組成を有し、
    Crが25質量%以下、Nb、V及びWの合計量が10質量%以上、平均粒径が5.0μm以下の炭窒化物を含む金属組織を有するマルテンサイト系ステンレス鋼材。
  2. Ni:0.05~2.0質量%、Cu:0.01~2.0質量%、Al:0.1質量%以下から選択される1種以上を更に含む、請求項1に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼材。
  3. B:0.1質量%以下を更に含む、請求項1又は2に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼材。
  4. Ca:0.02質量%以下、Mg:0.02質量%以下、Zr:0.02質量%以下、Hf:0.02質量%以下、Co:0.10質量%以下から選択される1種以上を更に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼材。
  5. ビッカース硬さが600HV以上である、請求項1~4のいずれか一項に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼材。
  6. 前記マルテンサイト系ステンレス鋼材が線材である、請求項1~5のいずれか一項に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼材。
  7. 前記マルテンサイト系ステンレス鋼材が摺動部材に用いられる、請求項1~6のいずれか一項に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼材。
  8. C:0.28~0.70質量%、Si:2.0質量%以下、Mn:2.0質量%以下、Cr:10~17質量%、Mo:3.0質量%以下、N:0.008~0.40質量%、Ti:0.1質量%以下、Nb:0.5質量%以下、V:1.0質量%以下、W:1.0質量%以下を含み、Nb、V及びWの合計量が0.1~2.0質量%であり、残部がFe及び不純物からなる組成を有するステンレス鋼を1200℃以上に加熱した後、90%以上の減面率で熱間加工して加工材を得る熱間加工工程と、
    前記加工材を焼鈍する焼鈍工程と、
    焼鈍された前記加工材を1050~1200℃で焼入れする焼入れ工程と、
    焼入れされた前記加工材をサブゼロ処理するサブゼロ処理工程と、
    サブゼロ処理された前記加工材を、下記の式(1)で表されるLMPが7000~17000となる条件で焼戻しする焼戻し工程と
    を含む、マルテンサイト系ステンレス鋼材の製造方法。
    LMP=(t+273)×(C+log tr) (1)
    式中、tは加熱温度(℃)、Cは材料定数、trは前記加熱温度での保持時間(h)である。
  9. 前記ステンレス鋼が、Ni:0.05~2.0質量%、Cu:0.01~2.0質量%、Al:0.1質量%以下から選択される1種以上を更に含む、請求項8に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼材の製造方法。
  10. 前記ステンレス鋼が、B:0.1質量%以下を更に含む、請求項8又は9に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼材の製造方法。
  11. 前記ステンレス鋼が、Ca:0.02質量%以下、Mg:0.02質量%以下、Zr:0.02質量%以下、Hf:0.02質量%以下、Co:0.10質量%以下から選択される1種以上を更に含む、請求項8~10のいずれか一項に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼材の製造方法。
  12. 請求項1~7のいずれか一項に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼材を含む摺動部材。
  13. 前記摺動部材が軸受である、請求項12に記載の摺動部材。
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