JP6930628B2 - 耐摩耗鋼板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、耐摩耗鋼板の製造方法に関し、特に、高温における耐摩耗性に優れ、産業機械、運搬機器等に好適に用いることができる耐摩耗鋼板の製造方法に関する。
鋼の耐摩耗性は、硬度を高くすることで向上できることが知られている。そのため、Mn、Cr、Mo等の合金元素を大量に添加した合金鋼に焼入等の熱処理を施すことによって得られる高硬度鋼が、耐摩耗鋼として幅広く用いられてきた。
例えば、特許文献1、2では、表層部の硬度が、ブリネル硬さ(HB)で360〜490である耐摩耗鋼板が提案されている。前記耐摩耗鋼板では、所定の量の合金元素を添加するとともに、焼入れを行って焼入れままのマルテンサイト主体の組織とすることによって、高い表面硬度を実現している。
特許第4645306号公報 特許第4735191号公報
一部の耐摩耗鋼板は、鋼板表面の温度が300〜500℃といった高温となる条件下で用いられている。そのため、このような高温下での使用寿命を長くするためには、室温での耐摩耗性のみならず、高温下での高い耐摩耗性を確保することが重要である。
しかし、特許文献1、2に記載された耐摩耗鋼板では、高温時の耐摩耗性は考慮されていなかった。
本発明は、上記の課題を解決し、高温下で高い耐摩耗性を発揮する耐摩耗鋼板を提供することを目的とする。また本発明は、前記耐摩耗鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために、耐摩耗鋼板の高温耐摩耗性に影響する各種要因について、鋭意検討を重ねた。その結果、炭素含有量が高い鋼板に対して通常の焼入れ処理を行った後に特定の条件で焼戻しを施すことによって、高温下で高い耐摩耗性を発揮する耐摩耗鋼板を製造できることを見出した。
本発明は、以上の知見を踏まえ、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
1.質量%で、
C :0.34〜0.50%、
Si:0.05〜1.00%、
Mn:0.30〜2.00%、
P :0.020%以下、
S :0.020%以下、
Al:0.04%以下、
Cr:0.05〜5.00%、
N :0.0050%以下、および
O :0.0050%以下を含み、
残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有する鋼素材を加熱温度に加熱し、
前記加熱された鋼素材を熱間圧延して熱延鋼板とし、
前記熱延鋼板に対して、焼入れ開始温度がAr変態点以上である直接焼入れおよび焼入れ開始温度がAc変態点以上である再加熱焼入れのいずれかを施し、
前記焼入れ後の熱延鋼板に対し、下記(1)式で定義されるP値が1.40×10〜1.80×10となる条件で焼戻しを施す、耐摩耗鋼板の製造方法。

P=(T+273)×(21.3−5.8×C+log(60×t))…(1)
(ただし、上記(1)式におけるCは鋼板中のC含有量(質量%)、Tは焼戻し温度(℃)、tは前記焼戻しにおける保持時間(分)を表す)
2.前記成分組成が、質量%で、
Cu:0.01〜2.00%、
Ni:0.01〜2.00%、
Mo:0.01〜1.00%、
V :0.01〜1.00%、
W :0.01〜1.00%、および
Co:0.01〜1.00%
からなる群より選択される1または2以上をさらに含有する、上記1に記載の耐摩耗鋼板の製造方法。
3.前記成分組成が、質量%で、
Nb:0.005〜0.050%、
Ti:0.005〜0.050%、および
B :0.0001〜0.0100%
からなる群より選択される1または2以上をさらに含有する、上記1または2に記載の耐摩耗鋼板の製造方法。
4.前記成分組成が、質量%で、
Ca:0.0005〜0.0050%、
Mg:0.0005〜0.0050%、および
REM:0.0005〜0.0080%
からなる群より選択される1または2以上をさらに含有する、上記1〜3のいずれか一項に記載の耐摩耗鋼板の製造方法。
また、他の実施形態における本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.質量%で、
C :0.34〜0.50%、
Si:0.05〜1.00%、
Mn:0.30〜2.00%、
P :0.020%以下、
S :0.020%以下、
Al:0.04%以下、
Cr:0.05〜5.00%、
N :0.0050%以下、および
O :0.0050%以下を含み、
残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、
表面から1mmの深さにおけるブリネル硬さが360〜490HBW 10/3000であり、
表面から1mmの深さにおける組織における焼戻しマルテンサイトの面積分率が95%以上であり、前記焼戻しマルテンサイトが円相当直径0.02μm以上のセメンタイトを8.0×10個/mm以上の個数密度で含む、耐摩耗鋼板。
2.前記成分組成が、質量%で、
Cu:0.01〜2.00%、
Ni:0.01〜2.00%、
Mo:0.01〜1.00%、
V :0.01〜1.00%、
W :0.01〜1.00%、および
Co:0.01〜1.00%
からなる群より選択される1または2以上をさらに含有する、上記1に記載の耐摩耗鋼板。
3.前記成分組成が、質量%で、
Nb:0.005〜0.050%、
Ti:0.005〜0.050%、および
B :0.0001〜0.0100%
からなる群より選択される1または2以上をさらに含有する、上記1または2に記載の耐摩耗鋼板。
4.前記成分組成が、質量%で、
Ca:0.0005〜0.0050%、
Mg:0.0005〜0.0050%、および
REM:0.0005〜0.0080%
からなる群より選択される1または2以上をさらに含有する、上記1〜3のいずれか一項に記載の耐摩耗鋼板。
本発明によれば、高温下で高い耐摩耗性を発揮する耐摩耗鋼板を得ることができる。
耐摩耗性の評価に用いた摩耗試験装置の模式図である。
[成分組成]
次に、本発明を実施する方法について具体的に説明する。本発明においては、耐摩耗鋼板およびその製造に用いられる鋼素材が、上記成分組成を有することが重要である。そこで、まず本発明において鋼の成分組成を上記のように限定する理由を説明する。なお、成分組成に関する「%」は、特に断らない限り「質量%」を意味するものとする。
C:0.34〜0.50%
Cは、表層における硬さを増加させ、耐摩耗性を向上させる作用を有する元素である。前記効果を得るために、C含有量を0.34%以上とする。他の合金元素の含有量を少なくし、より低コストで製造するという観点からは、C含有量を0.38%以上とすることが好ましい。一方、C含有量が0.50%を超えると、焼入れ熱処理時の表層の硬度が過度に上昇するため、焼戻し熱処理時に必要な加熱温度が上昇し、熱処理コストが上昇する。そのため、C含有量は0.50%以下とする。また、焼戻し熱処理時の温度を抑制するという観点からは、C含有量を0.45%以下とすることが好ましい。
Si:0.05〜1.00%
Siは、脱酸剤として作用する元素である。また、Siは、鋼中に固溶し、固溶強化により基地相の硬さを上昇させる作用を有している。これらの効果を得るために、Si含有量を0.05%以上とする。Si含有量は、0.10%以上とすることが好ましく、0.20%以上とすることがより好ましい。一方、Si含有量が1.00%を超えると、延性および靭性が低下し、さらに介在物量が増加するなどの問題が生じる。そのため、Si含有量を1.00%以下とする。Si含有量は0.80%以下とすることが好ましく、0.60%以下とすることがより好ましく、0.40%以下とすることがさらに好ましい。
Mn:0.30〜2.00%
Mnは、表層の硬さを増加させ、耐摩耗性を向上させる作用を有する元素である。前記効果を得るために、Mn含有量を0.30%以上とする。Mn含有量は、0.70%以上とすることが好ましく、0.90%以上とすることがより好ましい。一方、Mn含有量が2.00%を超えると、溶接性と靭性が低下することに加えて、合金コストが過度に高くなってしまう。そのため、Mn含有量は2.00%以下とする。Mn含有量は、1.80%以下とすることが好ましく、1.60%以下とすることがより好ましい。
P:0.020%以下
Pは、不可避的不純物として含有される元素であり、粒界に偏析することによって母材および溶接部の靱性を低下させるなど、悪影響を及ぼす。そのため、できる限りP含有量を低くすることが望ましいが、0.020%以下であれば許容できる。なお、P含有量の下限は特に限定されず、0%であってよいが、通常、Pは不純物として鋼中に不可避的に含有される元素であるため、工業的には0%超であってよい。また、過度の低減は精錬コストの高騰を招くため、P含有量は0.001%以上とすることが好ましい。
S:0.020%以下
Sは、不可避的不純物として含有される元素であり、MnS等の硫化物系介在物として鋼中に存在し、破壊の発生起点となるなど、悪影響を及ぼす元素である。そのため、できる限りS含有量を低くすることが望ましいが、0.020%以下であれば許容できる。なお、S含有量の下限は特に限定されず、0%であってよいが、通常、Sは不純物として鋼中に不可避的に含有される元素であるため、工業的には0%超であってよい。また、過度の低減は精錬コストの高騰を招くため、S含有量は0.0005%以上とすることが好ましい。
Al:0.04%以下
Alは、脱酸剤として作用するとともに、結晶粒を微細化する作用を有する元素である。これらの効果を得るためには、Al含有量を0.01%以上とすることが好ましい。一方、Al含有量が0.04%を超えると、酸化物系介在物が増加して清浄度が低下する。そのため、Al含有量は0.04%以下とする。なお、Al含有量は0.03%以下とすることが好ましく、0.02%以下とすることがより好ましい。
Cr:0.05〜5.00%
Crは、表層の硬さを増加させ、耐摩耗性を向上させる作用を有する元素である。また、析出物をつくることで高温下での耐摩耗性を向上させる作用も併せ持つ。前記効果を得るために、Cr含有量を0.05%以上とする。Cr含有量は、0.20%以上とすることが好ましく、0.25%以上とすることがより好ましい。一方、Cr含有量が5.00%を超えると溶接性が低下する。そのため、Cr含有量は5.00%以下とする。Cr含有量は、1.85%以下とすることが好ましく、1.80%以下とすることがより好ましい。
N:0.0050%以下
Nは、不可避的不純物として含有される元素であるが、0.0050%以下の含有は許容できる。N含有量は、0.0040%以下とすることが好ましい。一方、N含有量の下限は特に限定されず、0%であってよいが、通常、Nは不純物として鋼中に不可避的に含有される元素であるため、工業的には0%超であってよい。
O:0.0050%以下
Oは、不可避的不純物として含有される元素であるが、0.0050%以下の含有は許容できる。O含有量は、0.0040%以下とすることが好ましい。一方、O含有量の下限は特に限定されず、0%であってよいが、通常、Oは不純物として鋼中に不可避的に含有される元素であるため、工業的には0%超であってよい。
本発明の一実施形態における耐摩耗鋼板および鋼素材は、以上の成分と、残部のFeおよび不可避的不純物とからなる。
以上が本発明における基本の成分組成であるが、さらに焼入れ性の向上を目的として、Cu:0.01〜2.00%、Ni:0.01〜2.00%、Mo:0.01〜1.00%、V:0.01〜1.00%、W:0.01〜1.00%、およびCo:0.01〜1.00%からなる群より選択される1または2以上をさらに任意に含有することができる。
Cu:0.01〜2.00%
Cuは、高温下での耐摩耗性を向上させる作用を有する元素であり、高温下での耐摩耗性を向上させるために任意に添加することができる。Cuを添加する場合、前記効果を得るためにCu含有量を0.01%以上とする。一方、Cu含有量が2.00%を超えると、溶接性の劣化や合金コストの上昇を招く。そのため、Cuを添加する場合、Cu含有量を2.00%以下とする。
Ni:0.01〜2.00%
Niは、Cuと同様に高温下での耐摩耗性を向上させる作用を有する元素であり、高温下での耐摩耗性を向上させるために任意に添加することができる。Niを添加する場合、前記効果を得るためにNi含有量を0.01%以上とする。一方、Ni含有量が2.00%を超えると、溶接性の劣化や合金コストの上昇を招く。そのため、Niを添加する場合、Ni含有量を2.00%以下とする。
Mo:0.01〜1.00%
Moは、Cuと同様に高温下での耐摩耗性を向上させる作用を有する元素であり、高温下での耐摩耗性を向上させるために任意に添加することができる。Moを添加する場合、前記効果を得るためにMo含有量を0.01%以上とする。一方、Mo含有量が1.00%を超えると、溶接性の劣化や合金コストの上昇を招く。そのため、Moを添加する場合、Mo含有量を1.00%以下とする。
V:0.01〜1.00%
Vは、Cuと同様に高温下での耐摩耗性を向上させる作用を有する元素であり、鋼板内部の硬度を向上させるために任意に添加することができる。Vを添加する場合、前記効果を得るためにV含有量を0.01%以上とする。一方、V含有量が1.00%を超えると、溶接性の劣化や合金コストの上昇を招く。そのため、Vを添加する場合、V含有量を1.00%以下とする。
W:0.01〜1.00%
Wは、Cuと同様に高温下での耐摩耗性を向上させる作用を有する元素であり、高温下での耐摩耗性を向上させるために任意に添加することができる。Wを添加する場合、前記効果を得るためにW含有量を0.01%以上とする。一方、W含有量が1.00%を超えると、溶接性の劣化や合金コストの上昇を招く。そのため、Wを添加する場合、W含有量を1.00%以下とする。
Co:0.01〜1.00%
Coは、Cuと同様に高温下での耐摩耗性を向上させる作用を有する元素であり、鋼板内部の硬度を向上させるために任意に添加することができる。Coを添加する場合、前記効果を得るためにCo含有量を0.01%以上とする。一方、Co含有量が1.00%を超えると、溶接性の劣化や合金コストの上昇を招く。そのため、Coを添加する場合、Co含有量を1.00%以下とする。
また、本発明の他の実施形態において、上記成分組成は、Nb:0.005〜0.050%、Ti:0.005〜0.050%、およびB:0.0001〜0.0100%からなる群より選択される1または2以上をさらに任意に含有することができる。
Nb:0.005〜0.050%
Nbは、高温下での耐摩耗性の向上に寄与する元素である。Nbを添加する場合、前記効果を得るためにNb含有量を0.005%以上とする。Nb含有量は0.007%以上とすることが好ましい。一方、Nb含有量が0.050%を超えるとNbCが多量に析出し、加工性が低下する。そのため、Nbを添加する場合、Nb含有量を0.050%以下とする。Nb含有量は0.040%以下とすることが好ましく、0.030%以下とすることがより好ましい。
Ti:0.005〜0.050%
Tiは、窒化物形成傾向が強く、Nを固定して固溶Nを低減する作用を有する元素である。そのため、Tiの添加により、母材および溶接部の靭性を向上させることができる。また、TiとBの両者が添加される場合、TiがNを固定することによってBNの析出が抑制され、その結果、Bの焼入れ性向上効果が助長される。これらの効果を得るために、Tiを添加する場合、Ti含有量を0.005%以上とする。Ti含有量は、0.012%以上とすることが好ましい。一方、Ti含有量が0.050%を超えると、TiCが多量に析出し、加工性を低下させる。そのため、Tiを含有する場合、Ti含有量は0.050%とする。Ti含有量は、0.040%以下とすることが好ましく、0.030%以下とすることがより好ましい。
B:0.0001〜0.0100%
Bは、微量の添加でも焼入れ性を著しく向上させる作用を有する元素である。したがって、Bを添加することにより焼入時のマルテンサイトの形成を助長し、耐摩耗性をさらに向上させることができる。前記効果を得るために、Bを添加する場合、B含有量を0.0001%以上とする。B含有量は、0.0005%以上とすることが好ましく、0.0010%以上とすることがより好ましい。一方、B含有量が0.0100%を超えると溶接性が低下する。そのため、Bを添加する場合、B含有量を0.0100%以下とする。B含有量は0.0050%以下とすることが好ましく、0.0030%以下とすることがより好ましい。
また、本発明の他の実施形態において、上記成分組成は、Ca:0.0005〜0.0040%、Mg:0.0005〜0.0050%、およびREM:0.0005〜0.0080%からなる群より選択される1または2以上をさらに任意に含有することができる。
Ca:0.0005〜0.0050%
Caは、Sと結合し、圧延方向に長く伸びるMnS等の形成を抑制する作用を有する元素である。したがって、Caを添加することにより、硫化物系介在物が球状を呈するように形態制御し、溶接部等の靭性を向上させることができる。前記効果を得るために、Caを添加する場合、Ca含有量を0.0005%以上とする。一方、Ca含有量が0.0050%を超えると、鋼の清状度が低下する。清浄度の低下は、表面疵の増加による表面性状が劣化と、曲げ加工性の低下を招く。そのため、Caを添加する場合、Ca含有量を0.0050%以下とする。
Mg:0.0005〜0.0050%
Mgは、Caと同様、Sと結合し、圧延方向に長く伸びるMnS等の形成を抑制する作用を有する元素である。したがって、Mgを添加することにより、硫化物系介在物が球状を呈するように形態制御し、溶接部等の靭性を向上させることができる。前記効果を得るために、Mgを添加する場合、Mg含有量を0.0005%以上とする。一方、Mg含有量が0.0050%を超えると、鋼の清状度が低下する。清浄度の低下は、表面疵の増加による表面性状が劣化と、曲げ加工性の低下を招く。そのため、Mgを添加する場合、Mg含有量を0.0050%以下とする。
REM:0.0005〜0.0080%
REM(希土類金属)は、Ca、Mgと同様、Sと結合し、圧延方向に長く伸びるMnS等の形成を抑制する作用を有する元素である。したがって、REMを添加することにより、硫化物系介在物が球状を呈するように形態制御し、溶接部等の靭性を向上させることができる。前記効果を得るために、REMを添加する場合、REM含有量を0.0005%以上とする。一方、REM含有量が0.0080%を超えると、鋼の清状度が低下する。清浄度の低下は、表面疵の増加による表面性状が劣化と、曲げ加工性の低下を招く。そのため、REMを添加する場合、REM含有量を0.0080%以下とする。
言い換えると、本発明における耐摩耗鋼板およびその製造に用いられる鋼素材は、以下の成分組成を有することができる。
質量%で、
C :0.23〜0.34%、
Si:0.05〜1.00%、
Mn:0.30〜2.00%、
P :0.020%以下、
S :0.020%以下、
Al:0.04%以下、
Cr:0.05〜5.00%、
N :0.0050%以下、
O :0.0050%以下、
任意に、Cu:0.01〜2.00%、Ni:0.01〜2.00%、Mo:0.01〜1.00%、V:0.01〜1.00%、W:0.01〜1.00%、およびCo:0.01〜1.00%からなる群より選択される1または2以上、
任意に、Nb:0.005〜0.050%、Ti:0.005〜0.050%、およびB:0.0001〜0.0100%からなる群より選択される1または2以上、
任意に、Ca:0.0005〜0.0050%、Mg:0.0005〜0.0050%、およびREM:0.0005〜0.0080%からなる群より選択される1または2以上、並びに
残部のFeおよび不可避的不純物からなる成分組成。
[表層硬度]
ブリネル硬さ:360〜490HBW 10/3000
鋼板の耐摩耗性は、該鋼板表層部における硬度を高めることにより向上させることができる。鋼板表層部における硬度がブリネル硬さで360 HBW未満では、十分な耐摩耗性を得ることができない。一方、鋼板表層部における硬度がブリネル硬さで490 HBWより高いと、加工性が劣化する。そのため、本発明では、鋼板表層部における硬度を、ブリネル硬さで360〜490 HBWとする。なお、ここで前記硬度は、耐摩耗鋼板の表面から1mmの深さの位置におけるブリネル硬さ(以下、「表層硬度」ともいう)とする。また、前記ブリネル硬さは、直径10mmのタングステン硬球を使用し、荷重3000Kgfで測定した値(HBW 10/3000)とする。該ブリネル硬さは、実施例に記載した方法で測定することができる。
[表層組織]
高温での耐摩耗性を発揮させるためには、マルテンサイトを焼戻し、高温下での摩耗時の組織の安定性を高める必要がある。この効果を十分に得るためには、鋼板の表面から1mmの深さにおける組織(以下、「表層組織」ともいう)における焼戻しマルテンサイトの面積分率が95%以上であり、かつ、前記焼戻しマルテンサイトが円相当直径0.02μm以上のセメンタイトを8.0×10個/mm以上の個数密度で含む必要がある。円相当直径が0.02μm以上であるセメンタイトは高温下での粒界移動を阻害し、組織を安定化する作用を有している。円相当直径が0.02μm以上であるセメンタイトの個数密度(以下、単に「セメンタイトの個数密度」と言う場合がある)が8.0×10個/mm未満の場合、粒界移動を阻害する働きが不十分であり、高温下での組織の安定性を得ることができない。なお、前記セメンタイトの個数密度は、実施例に記載の方法で測定することができる。なお、前記表層組織は、面積分率で5%以下であれば、焼戻しマルテンサイト以外の組織を含むことが許容される。
[製造方法]
次に、本発明の一実施形態における耐摩耗鋼板の製造方法について説明する。本発明の耐摩耗鋼板は、上述した成分組成を有する鋼スラブを、加熱し、熱間圧延した後に、焼入れを含む熱処理を後述する条件で行うことによって製造することができる。
[鋼素材]
前記鋼素材の製造方法は、とくに限定されないが、例えば、上記した組成を有する溶鋼を常法により溶製し、鋳造して製造することができる。前記溶製は、転炉、電気炉、誘導炉等、任意の方法により行うことができる。また、前記鋳造は、生産性の観点から連続鋳造法で行うことが好ましいが、造塊−分解圧延法により行うこともできる。前記鋼素材としては、例えば、鋼スラブを用いることができる。
[加熱]
得られた鋼素材は、熱間圧延に先立って加熱温度に加熱される。前記加熱は、鋳造などの方法によって得た鋼素材を一旦冷却した後に行ってもよく、また、得られた鋼素材を冷却することなく直接、前記加熱に供することもできる。
前記加熱温度は特に限定されないが、該加熱温度が900℃未満であると、鋼素材の変形抵抗が高いため、熱間圧延における圧延機への負荷が増大し、熱間圧延を行うことが困難となる場合がある。そのため、前記加熱温度は900℃以上とすることが好ましく、950℃以上とすることがより好ましく、1100℃以上とすることがさらに好ましい。一方、前記加熱温度が1250℃より高いと、鋼の酸化が顕著となり、酸化によるロスが増大する結果、歩留まりが低下する。そのため、前記加熱温度は1250℃以下とすることが好ましく、1200℃以下とすることがより好ましく、1150℃以下とすることがさらに好ましい。
[熱間圧延]
次いで、前記加熱された鋼素材を熱間圧延して熱延鋼板とする。前記熱間圧延の条件は特に限定されず、常法に従って行うことができるが、圧延温度が850℃未満であると、鋼素材の変形抵抗が高いため、熱間圧延における圧延機への負荷が増大し、熱間圧延を行うことが困難となる場合がある。そのため、圧延温度を850℃以上とすることが好ましく、900℃以上とすることがより好ましい。一方、前記圧延温度が950℃より高いと、加熱温度を高くしなければいけないため、鋼の酸化が顕著となり、酸化によるロスが増大する結果、歩留まりが低下する。そのため、前記圧延温度の上限は1000℃以下とすることが好ましく、950℃以下とすることがより好ましい。
[焼入れ]
次いで、得られた熱延鋼板を焼入れ開始温度から焼入れ停止温度まで焼入れする。前記焼入れは、直接焼入れ(DQ)と再加熱焼入れ(RQ)のいずれの方法で行ってもよい。また、前記焼入れにおける冷却方法は特に限定されないが、水冷で行うことが好ましい。なお、ここで「焼入れ開始温度」とは焼入れ開始時における鋼板の表面温度とする。前記「焼入れ開始温度」を、単に「焼入れ温度」という場合がある。また、「焼入れ停止温度」とは、焼入れ終了時における鋼板の表面温度とする。例えば、焼入れを水冷によって行う場合には、水冷開始時の温度を「焼入れ開始温度」、水冷終了時の温度を「焼入れ停止温度」とする。
(直接焼入れ)
前記焼入れを直接焼入れで行う場合、上記熱間圧延終了後、熱延鋼板を再加熱することなく焼入れを行う。その際、前記焼入れ開始温度をAr変態点以上とする。これはオーステナイト状態からの焼入れによってマルテンサイト組織を得るためである。前記焼入れ開始温度がAr変態点未満であると十分に焼きが入らないため鋼板の硬度を十分に向上させることができず、その結果、最終的に得られる鋼板の耐摩耗性が低下する。一方、直接焼入れにおける焼入れ開始温度の上限は特に限定されないが、950℃以下とすることが好ましい。焼入れ停止温度については後述する。
なお、Ar変態点は、例えば、次の(2)式で求めることができる。
Ar(℃)=910−273×C−74×Mn−57×Ni−16×Cr−9×Mo−5×Cu…(2)
(ただし、上記(2)式中の各元素記号は、質量%で表した各元素の含有量であり、含有されていない元素の含有量は0とする)
(再加熱焼入れ)
前記焼入れを再加熱焼入れで行う場合、上記熱間圧延終了後、熱延鋼板を再加熱した後に焼入れする。その際、前記焼入れ開始温度をAc変態点以上とする。これはオーステナイト状態からの焼入れによってマルテンサイト組織を得るためである。前記焼入れ開始温度がAc変態点未満であると十分に焼きが入らないため鋼板の硬度を十分に向上させることができず、その結果、最終的に得られる鋼板の耐摩耗性が低下する。一方、再加熱焼入れにおける焼入れ開始温度の上限は特に限定されないが、950℃以下とすることが好ましい。焼入れ停止温度については後述する。
なお、Ac変態点は、例えば、次の(3)式で求めることができる。
Ac(℃)=912.0−230.5×C+31.6×Si−20.4×Mn−39.8×Cu−18.1×Ni−14.8×Cr+16.8×Mo…(3)
(ただし、上記(3)式中の各元素記号は、質量%で表した各元素の含有量であり、含有されていない元素の含有量は0とする)
(平均冷却速度)
上記焼入れにおける冷却速度は特に限定されず、マルテンサイト相が形成される冷却速度であれば任意の値とすることができる。例えば、焼入れ開始から焼入れ停止の間における平均冷却速度は、25〜70℃/sとすることが好ましく、30〜60℃/sとすることが好ましい。なお、前記平均冷却速度は、鋼板表面の温度を用いて求められる冷却速度とする。
(冷却停止温度)
前記焼入れ工程における冷却停止温度はマルテンサイト相生成する温度であれば特に限定されないが、冷却停止温度が下記よりも高い場合、マルテンサイト組織率が低下し鋼板の硬度が低下するため、Mf点以下とすることが好ましい。一方、冷却停止温度の下限は特に限定されないが、不必要に冷却をし続けると製造効率が低下するため冷却停止温度を50℃以上とすることが好ましい。
なお、Mf点は、次の(4)式で求めることができる。
Mf(℃)=410.5−407.3×C−7.3×Si−37.8×Mn−20.5×Cu−19.5×Ni−19.8×Cr−4.5×Mo…(4)
(ただし、上記(4)式中の元素記号は質量%で表した各元素の含有量であり、含有されていない元素の含有量は0とする)
(焼戻し)
前記焼入れ停止後、焼入れされた熱延鋼板を焼戻し温度まで再加熱する。前記再加熱を行うことにより、焼入れ後の鋼板が焼き戻される。その際、下記(1)式で定義されるP値が1.40×10〜1.80×10となる条件で焼戻しを行うことにより、表面から深さ1mmの位置における硬度および組織を上述した条件を満たすものとすることができる。
P=(T+273)×(21.3−5.8×C+log(60×t))…(1)
(ただし、上記(1)式におけるCは鋼板中のC含有量(質量%)、Tは焼戻し温度(℃)、tは前記焼戻しにおける保持時間(分)を表す)
P値が1.40×10未満では、焼戻しが不十分となるため、表層硬度および表層組織の一方または両方が上記条件を満たさず、したがって高い高温耐摩耗性が得られない。一方、P値が1.80×10より大きくなると表層硬度の低下が大きくなり、高い高温耐摩耗性が得られない。
なお、前記加熱温度Tが低すぎると製造効率が低下するため、加熱温度Tは200℃以上とすることが望ましく、前記加熱温度Tが高すぎると熱処理コストが高騰するため、加熱温度Tは600℃以下とすることが好ましい。
また、製造効率および熱処理コストの観点から、保持時間tは180分以下とすることが好ましく、100分以下とすることがより好ましく、60分以下とすることがさらに好ましい。一方、組織の均一性を考慮すると、保持時間を5分以上とすることが好ましい。
上記焼戻しは、熱処理炉を用いた加熱、高周波誘導加熱、通電加熱など任意の方法で行うことができる。
次に、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例は、本発明の好適な一例を示すものであり、本発明は、該実施例によって何ら限定されるものではない。
まず、連続鋳造法により、表1に示す成分組成の鋼片を製造した。
次に、得られた鋼片に対して、加熱、熱間圧延、再加熱、焼入れ、および焼戻しの各処理を順次施して鋼板を得た。各工程における処理条件を表2に示す。
なお、前記焼入れは、直接焼入れおよび再加熱焼入れのいずれかの方法で行った。直接焼入れを行う場合には、熱間圧延後の鋼板を直接、水冷による焼入れに供した。また、再加熱焼入れを行う場合には、熱間圧延後の鋼板を空冷した後、所定の再加熱温度まで加熱した後、水冷による焼入れに供した。前記焼入れにおける水冷は、熱延鋼板を通板しながら該鋼板の表裏面より高流量の水を噴射して行った。焼入れ時の冷却速度は、伝熱計算で求めた650〜300℃の間での平均冷却速度であり、冷却は300℃以下まで行った。また、比較のため、一部の鋼板では焼戻しを行わなかった。
得られた鋼板のそれぞれについて、以下に記す方法で、表層硬度、表層組織、および高温下での耐摩耗性を評価した。評価結果は、表2に示したとおりである。
[表層硬度]
表面から深さ1mmの位置が試験面となるように、各鋼板より試験片を採取した。前記試験片の試験面を鏡面研磨した後、JIS Z2243(2008)に準拠してブリネル硬さを測定した。測定には直径10mmのタングステン硬球を使用し、荷重は3000Kgfとした。
[表層組織]
得られた鋼板から、組織観察用試験片を採取し、研磨、腐食(ナイタール腐食液)して、光学顕微鏡(倍率:400倍)を用いて表面から1mmの位置における組織(表層組織)を撮像した。5視野以上で撮像された画像を解析し、各相を同定するとともに面積分率(平均値)を算出した。表層組織における面積分率が95%以上であった相を、主相として表2に示した。
また、セメンタイトの円相当直径および個数密度は、電子顕微鏡(倍率:10000倍)を用いて表面から1mmの位置を観察し撮像し、画像解析によりセメンタイトの円相当径および個数密度を算出した。撮像は5視野以上で行い、平均値を採用した。
[高温下での耐摩耗性]
得られた鋼板の表面から板厚方向に1mmの位置が試験片表面(摩耗試験面)となるように、円柱状の試験片(径8mm×長さ20mm)を採取し、高温下での摩耗試験を実施した。摩耗試験は、図1に模式的に示す摩耗試験装置を用いた。摩耗試験装置に設置した雰囲気炉の温度を400℃に保った状態で、試験機内のロータに接続したディスク状の摩耗材(主成分:アルミナ)の上に試験片を設置し、試験片の上部に接続したおもりによって98Nの荷重を負荷しながら、ロータ回転速度:60mpmで300回転させ、試験を行なった。試験終了後、試験片を取り出し、試験片の質量を測定した。試験前後の試験片の質量差から摩耗量を算出した。各鋼板の高温下での摩耗特性は、比較材(軟鋼板)の摩耗量を基準(=1)として、耐摩耗比=(軟鋼板の摩耗量)/(各鋼板の摩耗量)で評価した。なお、ここでは前記耐摩耗比が1.8以上である場合を「高温下での耐摩耗性に優れる」とみなす。
Figure 0006930628
Figure 0006930628
表1、2に示した結果から分かるように、本発明の条件を満たす鋼板は、表面から1mmの深さにおけるブリネル硬さが360〜490HBW 10/3000であるとともに、高温下での耐摩耗性にも優れていた。一方、焼戻し条件が本発明の条件を満たさない比較例の鋼板では、表層硬度または表層組織が本発明の条件を満たさず、高温下での耐摩耗性が劣っていた。また、C含有量が低い比較例No.19では、組織が本発明の条件を満たしておらず、高温下での耐摩耗性が劣っていた。さらに、C含有量が低く、焼戻し処理を行っていない比較例No.20では、組織が焼入れままのマルテンサイト組織となっており、発明例と同等の表層硬度を有しているものの高温下での耐摩耗性が劣っていた。

Claims (4)

  1. 質量%で、
    C :0.34〜0.50%、
    Si:0.05〜1.00%、
    Mn:0.30〜2.00%、
    P :0.020%以下、
    S :0.020%以下、
    Al:0.04%以下、
    Cr:0.05〜5.00%、
    N :0.0050%以下、および
    O :0.0050%以下を含み、
    残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有する鋼素材を加熱温度に加熱し、
    前記加熱された鋼素材を熱間圧延して熱延鋼板とし、
    前記熱延鋼板に対して、焼入れ開始温度がAr変態点以上である直接焼入れおよび焼入れ開始温度がAc変態点以上である再加熱焼入れのいずれかを施し、
    前記焼入れ後の熱延鋼板に対し、下記(1)式で定義されるP値が1.40×10〜1.80×10となる条件で焼戻しを施して、
    表面から1mmの深さにおけるブリネル硬さが360〜490HBW 10/3000であり、表面から1mmの深さにおける組織における焼戻しマルテンサイトの面積分率が95%以上であり、かつ前記焼戻しマルテンサイトが円相当直径0.02μm以上のセメンタイトを8.0×10 個/mm 以上の個数密度で含む耐摩耗鋼板とする、耐摩耗鋼板の製造方法。

    P=(T+273)×(21.3−5.8×C+log(60×t))…(1)
    (ただし、上記(1)式におけるCは鋼板中のC含有量(質量%)、Tは焼戻し温度(℃)、tは前記焼戻しにおける保持時間(分)を表し、tは180以下である)
  2. 前記成分組成が、質量%で、
    Cu:0.01〜2.00%、
    Ni:0.01〜2.00%、
    Mo:0.01〜1.00%、
    V :0.01〜1.00%、
    W :0.01〜1.00%、および
    Co:0.01〜1.00%
    からなる群より選択される1または2以上をさらに含有する、請求項1に記載の耐摩耗鋼板の製造方法。
  3. 前記成分組成が、質量%で、
    Nb:0.005〜0.050%、
    Ti:0.005〜0.050%、および
    B :0.0001〜0.0100%
    からなる群より選択される1または2以上をさらに含有する、請求項1または2に記載の耐摩耗鋼板の製造方法。
  4. 前記成分組成が、質量%で、
    Ca:0.0005〜0.0050%、
    Mg:0.0005〜0.0050%、および
    REM:0.0005〜0.0080%
    からなる群より選択される1または2以上をさらに含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の耐摩耗鋼板の製造方法。
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