JP2022027636A - 安定化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベラドンナ又はその抽出物を含む水溶液における、ベラドンナ又はその抽出物の安定化方法を提供すること。【解決手段】ベラドンナ又はその抽出物を含む水溶液において、ベラドンナ又はその抽出物1質量部に対して、クロルフェニラミン又はその塩3質量部以上を配合することを特徴とする、ベラドンナ又はその抽出物の安定化方法。【選択図】なし

Description

本発明は、ベラドンナ又はその抽出物の安定化方法、及びベラドンナ又はその抽出物を含有する医薬組成物の製造方法に関する。
ベラドンナは、別名セイヨウハシリドコロとも呼ばれるナス科の草本で、その根茎や根に副交感神経系を抑制する作用を示すアルカロイドを豊富に含む。
ベラドンナから抽出されたアルカロイド成分は、ベラドンナ総アルカロイドとして知られ、抗コリン作用を有し、鼻水や涙液の分泌を減少させることができるので、鼻炎薬や総合感冒薬に利用されている。
その他、総合感冒薬に利用される薬剤としては、抗ヒスタミン剤のd-クロルフェニラミンマレイン酸塩などが知られているが、ベラドンナ総アルカロイドとd-クロルフェニラミンマレイン酸塩を組み合わせた医薬組成物も知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、当該医薬組成物を製造する際のベラドンナ総アルカロイドの問題については報告されていない。
特開2000-95707号公報
ベラドンナ総アルカロイドは、安全性の観点から医薬品への配合は微量とする必要がある。このような配合量の極めて少ない薬効成分を医薬組成物中に均一に配合させるには、当該医薬品の製造工程において、溶液として添加するのが最適であるが、ベラドンナ総アルカロイドは、水溶液中で不安定となる問題があった。
本発明は、ベラドンナ又はその抽出物を含む水溶液におけるベラドンナ又はその抽出物の安定化方法、並びに当該安定化方法を用いたベラドンナ又はその抽出物を含有する医薬組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、ベラドンナ又はその抽出物を含む水溶液において、ベラドンナ又はその抽出物1質量部に対して、クロルフェニラミンマレイン酸塩を3質量部以上配合することによって、ベラドンナ又はその抽出物を安定化できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の態様を含む。
[1] ベラドンナ又はその抽出物を含む水溶液において、ベラドンナ又はその抽出物1質量部に対して、クロルフェニラミン又はその塩3質量部以上を配合することを特徴とする、ベラドンナ又はその抽出物の安定化方法。
[2] ベラドンナ又はその抽出物がベラドンナ総アルカロイドである、[1]記載の安定化方法。
[3] クロルフェニラミン又はその塩が、クロルフェニラミンマレイン酸塩又はd-クロルフェニラミンマレイン酸塩である、[1]又は[2]に記載の安定化方法。
[4] ベラドンナ又はその抽出物、及びクロルフェニラミン又はその塩を含有する医薬組成物の製造方法であって、ベラドンナ又はその抽出物を含む水溶液において、ベラドンナ又はその抽出物1質量部に対して、クロルフェニラミン又はその塩3質量部以上を配合する工程を含む、製造方法。
[5] ベラドンナ又はその抽出物がベラドンナ総アルカロイドである、[4]記載の製造方法。
[6] クロルフェニラミン又はその塩が、クロルフェニラミンマレイン酸塩又はd-クロルフェニラミンマレイン酸塩である、[4]又は[5]に記載の製造方法。
[7] 医薬組成物の剤形が、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤又は丸剤である、[4]~[6]のいずれかに記載の製造方法。
本発明によれば、ベラドンナ又はその抽出物を含有する医薬組成物の製造において、ベラドンナ又はその抽出物を医薬組成物中に均一に配合させるとともに、水溶液中のベラドンナ又はその抽出物の安定性を顕著に向上させることができる。
本発明における「ベラドンナ又はその抽出物」は、主な薬効成分として、ヒヨスチアミン、アトロピン(l-ヒヨスチアミン)、ノルヒヨスチアミン、スコポラミンなどのアルカロイドを含むものであり、具体的には、ベラドンナコン、ベラドンナエキス、ベラドンナヨウ、ベラドンナ総アルカロイドなどが挙げられ、好ましくは、ベラドンナ総アルカロイドが挙げられる。これらは、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができ、例えば、日本薬局方に準拠したものを用いることができる。
本発明における「クロルフェニラミン又はその塩」は、クロルフェニラミン及びその薬学的に許容される塩、並びにクロルフェニラミン及びその薬学的に許容される塩と水やアルコールなどとの溶媒和物を含む。これらは、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。
クロルフェニラミンは不斉炭素を有するため、光学異性体が存在するが、本発明においては、単一の光学異性体であっても、各種光学異性体の混合物であってもよい。例えば、そのd-体、dl-体であってもよい。
クロルフェニラミンの薬学的に許容される塩としては、例えば、マレイン酸塩又はフマル酸塩などの有機酸塩、塩酸塩又は硫酸塩などの無機酸塩が挙げられる。
「クロルフェニラミン又はその塩」は、例えば、クロルフェニラミン、クロルフェニラミンマレイン酸塩(dl-クロルフェニラミンマレイン酸塩)、d-クロルフェニラミンマレイン酸塩を含み、好ましくは、クロルフェニラミンマレイン酸塩、d-クロルフェニラミンマレイン酸塩である。
これらは、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。例えば、日本薬局方に準拠したクロルフェニラミンマレイン酸塩、d-クロルフェニラミンマレイン酸塩を用いることができる。
本発明における「水溶液」を構成する水系溶媒としては、例えば、製剤技術分野において慣用の水系溶媒が挙げられ、具体的には、日本薬局方で定める精製水、滅菌精製水、注射用水などの水、極性有機溶媒と水を含む混合溶媒などが挙げられる。極性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール、アセトンなどのケトン、テトラヒドロフランなどのエーテルが挙げられ、好ましくは、エタノールである。極性有機溶媒と水を含む混合溶媒の具体例としては、例えば、エタノールを0.5~99.5体積%含む水などが挙げられる。
本発明における「ベラドンナ又はその抽出物の安定化」とは、ベラドンナ又はその抽出物に含まれる薬効成分(アルカロイドなど、特にヒヨスチアミン及びスコポラミン)が水溶液中で化学的変化(分解、構造変化、修飾など)を起こし、薬効が低減するのを防止又は抑制することを意味する。
本発明のベラドンナ又はその抽出物の安定化方法は、ベラドンナ又はその抽出物を含む水溶液において、ベラドンナ又はその抽出物1質量部に対し、クロルフェニラミン又はその塩を3質量部以上、好ましくは5質量部以上、例えば10質量部以上、好ましくは5質量部以上100質量部以下、より好ましくは5質量部以上40質量部以下、例えば10質量部以上30質量部以下配合することを含む。
上記水溶液中のベラドンナ又はその抽出物の濃度としては、特に限定されないが、例えば、水溶液100質量部に対し、0.0001~20質量部、好ましくは0.005~10質量部、より好ましくは0.01~5質量部である。
ベラドンナ又はその抽出物を含む水溶液へのクロルフェニラミン又はその塩の配合方法は、特に限定されないが、医薬品の製造で一般に使用されている方法を用いて、例えば製剤一般に用いられる各種撹拌機(プロペラ撹拌機、パドル撹拌機、回転撹拌子など)を用いて行うことができる。
また、配合する際の温度条件、撹拌条件、時間条件、添加のタイミング、スケールなどは特に限定されず、製剤技術分野において慣用の条件を用いることができる。
本発明のベラドンナ又はその抽出物及びクロルフェニラミン又はその塩を含有する医薬組成物の製造方法は、ベラドンナ又はその抽出物を含む水溶液において、ベラドンナ又はその抽出物1質量部に対し、クロルフェニラミン又はその塩を3質量部以上、好ましくは5質量部以上、例えば10質量部以上、好ましくは5質量部以上100質量部以下、より好ましくは5質量部以上40質量部以下、例えば10質量部以上30質量部以下配合する工程を含む。
本発明の医薬組成物の製造方法における、水溶液中のベラドンナ又はその抽出物の濃度、クロルフェニラミン又はその塩の配合方法、温度条件、撹拌条件、時間条件、添加のタイミング、スケールなどは、上記本発明の安定化方法について記載したものと同様とすることができる。
本発明における医薬組成物中に含まれる「ベラドンナ又はその抽出物」の含量は、特に限定されず、適宜検討して決定すればよいが、例えば、ベララドンナ総アルカロイドを用いる場合、医薬組成物全体を100質量部として0.0001~1質量部、好ましくは0.0005~0.5質量部、より好ましくは0.001~0.1質量部である。
本発明における医薬組成物中に含まれる「クロルフェニラミン又はその塩」の含量は、特に限定されず、適宜検討して決定すればよいが、例えば、医薬組成物全体を100質量部として0.001~10質量部、好ましくは0.01~5質量部、より好ましくは0.05~2質量部である。
本発明における医薬組成物は、医薬的に許容される担体又は添加剤を組み合わせて、種々の剤形として提供され得る。例えば、医薬組成物の剤形は、固形製剤、半固形製剤又は液製剤であり、好ましくは、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、丸剤、経口液剤、シロップ剤、経口ゼリー剤、フィルム剤であり、より好ましくは、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤又は丸剤である。
錠剤などの固形製剤において用いられる担体又は添加剤としては、例えば賦形剤、崩壊剤、流動化剤、結合剤、滑沢剤、着色剤、pH調整剤、界面活性剤、安定化剤、酸味料、香料などが挙げられる。これらの担体又は添加剤は、2種以上を適宜、混合して用いてもよく、医薬組成物中の含有量は、製剤技術分野において慣用の量が用いられる。
賦形剤としては、例えば、トウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、コムギコデンプン、コメデンプン、部分アルファー化デンプン、アルファー化デンプン、有孔デンプンなどのデンプン類;乳糖水和物、ショ糖、果糖、ブドウ糖、マンニトール、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、トレハロース、マルチトール、粉末還元麦芽糖水アメ、ラクチトールなどの糖又は糖アルコール類;無水リン酸水素カルシウム、結晶セルロース、粉末セルロース、沈降炭酸カルシウム、炭酸カルシウムなどが挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L-HPC)、ヒドロキシプロピルスターチなどが用いられ、好ましくは、クロスカルメロースナトリウム、L-HPCである。
結合剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)、ポリビニルピロリドン、コポリビドン、アラビアゴム末、メチルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースナトリウム、デキストリン、部分アルファー化デンプン、プルラン、アラビアゴム、カンテン、ゼラチン、トラガント、アルギン酸ナトリウムなどが用いられ、好ましくは、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
流動化剤としては、例えば、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、タルクなどが用いられ、好ましくは、軽質無水ケイ酸、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムである。
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、ショ糖脂肪酸エステルなどが挙げられる。
着色剤としては、例えば、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、食用青色1号、食用青色2号、食用黄色4号、食用黄色5号、食用緑色3号、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色102号、食用赤色104号、食用赤色105号、食用赤色106号、食用レーキ色素、リボフラビン、リボフラビンリン酸エステルナトリウム、酸化チタンなどが挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、クエン酸、リン酸、炭酸、酒石酸、フマル酸、酢酸、アミノ酸及びそれらの塩類などが挙げられる。
界面活性剤として、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコールなどが挙げられる。
安定化剤としては、例えばトコフェロール、エデト酸四ナトリウム、ニコチン酸アミド、シクロデキストリン類などが挙げられる。
酸味料としては、例えば、アスコルビン酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸などが挙げられる。
香料としては、例えば、L-メントール、ハッカ油、レモン油、バニリンなどが挙げられる。
本発明における医薬組成物には、本発明の効果を阻害しない限り、上記有効成分以外の有効成分、例えば、解熱鎮痛剤、鼻炎用薬、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、去痰剤、気管支拡張剤、胃粘膜保護剤、カフェイン類、ビタミン類、催眠鎮静薬、喀痰溶解剤、抗炎症剤、抗コリン剤、生薬類、漢方処方などを配合してもよい。
解熱鎮痛剤としては、例えば、アスピリン(アセチルサリチル酸)、アスピリンアルミニウム、アセトアミノフェン、イブプロフェン、サリチルアミド、サリチル酸ナトリウム、エテンザミド、サザピリン、ラクチルフェネチジン、ケトプロフェン、イソプロピルアンチピリン、ロキソプロフェンナトリウムなどが例示できる。
鼻炎用薬として、プソイドエフェドリン塩酸塩、ヨウ化イソプロパミド、グリチルリチン酸ジカリウム等が挙げられる。
抗ヒスタミン剤としては、例えば、ジフェンヒドラミン塩酸塩、ジフェンヒドラミンサリチル酸塩、タンニン酸ジフェンヒドラミン、酒石酸アリメマジン、塩酸イソチペンジル、プロメタジンメチレン二サリチル酸塩、ジフェニルピラリン塩酸塩、ジフェニルピラリンテオクル酸塩、塩酸ジフェテロール、リン酸ジフェテロール、トリプロリジン塩酸塩水和物、塩酸トリペレナミン、塩酸トンジルアミン、塩酸フェネタジン、塩酸メトジラジン、ジフェニルジスルホン酸カルビノキサミン、ナパジシル酸メブヒドロリン、マレイン酸カルビノキサミン、塩酸イプロヘプチン、塩酸プロメタジン、酒石酸アリメマジン、タンニン酸フェネタジン、クレマスチンフマル酸塩、メキタジンなどが例示できる。
麻薬性鎮咳剤としては、例えば、コデインリン酸塩水和物、ジヒドロコデインリン酸塩などが例示できる。
非麻薬性鎮咳剤としては、例えば、アロクラミド、イソアミニル、エプラジノン、オキセラジン、クロフェダノール、クロブチノール、クロペラスチン、ジブナート、ジメモルファン、チペピジン、デキストロメトルファン、ノスカピン、ヒドロコタルニン、ペントキシベリン、ベンプロペリン及びホミノベン、並びにそれらの塩及び水和物が挙げられ、それらの塩及び水和物としては、例えば、塩酸アロクラミド、クロペラスチン塩酸塩、クロペラスチンフェンジゾ酸塩、ジブナートナトリウム、ジメモルファンリン酸塩、チペピジンヒベンズ酸塩、チペピジンクエン酸塩、デキストロメトルファン臭化水素酸塩、デキストロメトルファンフェノールフタリン塩、ペントキシベリンクエン酸塩及びそれらの水和物が例示できる。
去痰剤としては、グアヤコールスルホン酸カリウム、ブロムヘキシン塩酸塩、グアイフェネシン、クエン酸チペピジン、L-カルボシステイン、塩化アンモニウム、l-メントール、アンモニア・ウイキョウ精、クレゾールスルホン酸カリウムなどが例示できる。
気管支拡張剤としては、例えば、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、dl-メチルエフェドリンサッカリン塩、塩酸トリメトキノール、塩酸フェニルプロパノールアミン、塩酸メトキシフェナミン、l-塩酸メチルエフェドリン、プソイドエフェドリン塩酸塩、アミノフィリン、ジプロフィリン、テオフィリン、プロキシフィリンなどが例示できる。
胃粘膜保護剤としては、例えば、グリシン、アミノ酢酸、ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウム・アミノ酢酸塩、水酸化アルミニウムゲル、乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウムの共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸カルシウム・炭酸マグネシウムの共沈生成物、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、炭酸マグネシウムなどが例示できる。
カフェイン類としては、安息香酸ナトリウムカフェイン、カフェイン水和物、無水カフェインなどが例示できる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンB類又はその誘導体若しくはそれらの塩、ビタミンB類又はその誘導体若しくはそれらの塩、ビタミンC類又はその誘導体若しくはそれらの塩、ビタミンP(ヘスペリジン)又はその誘導体若しくはそれらの塩などが例示できる。
催眠鎮静薬として、アリルイソプロピルアセチル尿素、ブロムワレリル尿素などが例示できる。
喀痰溶解剤としては、塩化リゾチーム、L-エチルシステイン塩酸塩、塩酸メチルシステインなどが例示できる。
抗炎症剤としては、塩化リゾチーム、セラプターゼ、グリチルリチン酸及びその塩、トラネキサム酸及びその塩などが例示できる。
抗コリン剤としては、ヨウ化イソプロパミドなどが例示できる。
生薬類としては、マオウ、ナンテンジツ、オウヒ、オンジ、カンゾウ、キキョウ、シャゼンシ、シャゼンソウ、セキサン、セネガ、バイモ、ウイキョウ、オウバク、オウレン、ガジュツ、カミツレ、ケイヒ、ゲンチアナ、ゴオウ、獣胆(ユウタン含む)、シャジン、ショウキョウ、ソウジュツ、チョウジ、チンピ、ビャクジュツ、ジリュウ、チクセツニンジン、ニンジンなどが例示できる。
漢方処方としては、葛根湯、葛根湯加桔梗、桂皮湯、香蘇散、柴胡桂皮湯、小柴胡湯、小青竜湯、麦門冬湯、半夏厚朴湯、麻黄湯などが例示できる。
本発明における医薬組成物は、上記クロルフェニラミン又はその塩が配合されたベラドンナ又はその抽出物の水溶液を用いて、医薬品の製造で一般に使用されている方法に従って製造される。
例えば、医薬組成物が固形製剤である場合、本発明の製造方法は、ベラドンナ又はその抽出物を含む水溶液においてクロルフェニラミン又はその塩を配合する工程により得られた溶液を、必要に応じてベラドンナ及びクロルフェニラミン以外の有効成分と、賦形剤や結合剤などの添加剤と共に造粒する工程を含んでもよく、さらに必要に応じて、得られた造粒物を乾燥する工程、整粒する工程を含んでもよい。
造粒方法は、特に限定されず、製剤一般に用いられる方法を用いて行うことができ、例えば、造粒ハンドブック(日本粉体工業技術協会編、オーム社)、経口投与製剤の処方設計(京都大学大学院薬学研究科教授橋田充編、薬業時報社)、粉体の圧縮成形技術(粉体工学・製剤と粒子設計部会編、日刊工業新聞社)、製剤機械技術ハンドブック(第2版、製剤機械技術研究会設立20周年記念出版編集委員会編、製剤機械技術研究会)のような刊行物に記載されている方法を用いることができる。造粒方法としては、例えば、押し出し造粒、転動造粒、撹拌造粒、流動層造粒、噴霧乾燥造粒などが挙げられる。
本発明の製造方法は、上記造粒工程により得られた造粒物に、ベラドンナ及びクロルフェニラミン以外の有効成分、賦形剤や滑沢剤や崩壊剤などの添加剤を配合する工程をさらに含んでもよい。
本発明における医薬組成物が錠剤である場合、本発明の製造方法は、上記造粒物又は配合物を、上記の造粒ハンドブックなどの刊行物に記載されている方法を用いて、例えば、製剤一般に用いられる各種打錠機(例えば、ロータリー式打錠機など)を使用して打錠し、錠剤とする工程を含み得る。
また、本発明における医薬組成物がカプセル剤である場合、本発明の製造方法は、上記造粒物又は配合物を、カプセルに充填し、カプセル剤とする工程を含み得る。
本発明における医薬組成物が固形製剤である場合、本発明の製造方法は、通常配合されるコーティング基剤を用いて常法によりコーティングする工程を含み得る。例えば、錠剤を、コーティング基剤を用いてコーティングし、フィルムコーティング錠としてもよい。
コーティング基剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポビドン、コポリビドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール共重合体、マクロゴールなどの水溶性基剤、エチルセルロースなどの水不溶性基剤、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、メタクリル酸コポリマー、アクリル酸コポリマー、カルボキシビニルポリマーなどの腸溶性基剤、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、アミノアルキルメタアクリレートコポリマー、ポリビニルアセタートジエチルアミノアセテートなどの胃溶性基剤、アラビアゴム、プルラン、カルナウバロウ、セラック、マクロゴール類、グリセリン脂肪酸エステル、ステアリン酸マグネシウムなどが挙げられる。
また、本発明において、コーティング基剤は、1種であっても2種以上であってもよい。
さらに、コーティングにコーティング添加剤を用いてもよい。コーティング添加剤としては、例えば、遮光剤、流動化剤、着色剤、可塑剤などが挙げられる。
可塑剤としては、例えば、コポリビドン、ポリエチレングリコール、クエン酸トリエチル、ヒマシ油、ポリソルベートなどが挙げられる。
経口液剤などの液製剤において用いられる担体としては、水性媒体(精製水、エタノール含有精製水など)、アルコール類(エタノール、グリセリンなど)、水溶性高分子などが挙げられ、好ましくは、精製水、エタノール含有精製水である。半固形製剤において用いられる担体としては、油性基剤(植物油などの脂質、ワセリン、流動パラフィンなど)、親水性基剤(乳剤性基剤)などが挙げられる。
また、液製剤及び半固形製剤において用いられる添加剤としては、例えば界面活性剤、可溶化剤、基剤、溶解補助剤、乳化剤、懸濁化剤、安定化剤、還元剤、抗酸化剤、防腐剤、保存剤、着色剤、香料、清涼化剤、芳香剤、甘味剤、興味剤、緩衝剤、pH調整剤などが挙げられる。
これらの担体又は添加剤は、2種以上を適宜、混合して用いてもよく、医薬組成物中の含有量は、製剤技術分野において慣用の量が用いられる。
本発明における医薬組成物が液製剤である場合、本発明の製造方法は、例えば、ベラドンナ及びクロルフェニラミン以外の有効成分と各種添加剤を担体に溶解又は分散させる工程、ろ過又は滅菌処理する工程、所定の容器に充填する工程を含み得る。また、本発明における医薬組成物が半固形製剤である場合、本発明の製造方法は、例えば、ベラドンナ及びクロルフェニラミン以外の有効成分と各種添加剤を担体と混合する工程、滅菌処理する工程、所定の容器に充填する工程、基剤に塗布する工程を含み得る。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されない。
(実施例1~3及び比較例1~2)
表1に示す主成分を所定量秤量し、エタノール5体積%水溶液(200又は400mL)を用いて調製し、所望の水溶液を得た。
Figure 2022027636000001
(試験例)
得られた水溶液について、室温条件下で最大18時間保存した。ベラドンナ総アルカロイドの溶液中安定性について、残存率(%)を基準に、保存開始直後と比較評価を行った。ベララドンナ総アルカロイドの残存率は、ヒヨスチアミン及びスコポラミンの量をHPLCにより定量して算出した。比較評価の結果を表2に示す。
Figure 2022027636000002
表2に示すとおり、ベラドンナ総アルカロイドの水溶液は不安定だったが(比較例1、2)、ベラドンナ総アルカロイドを含む水溶液に、d-クロルフェニラミンマレイン酸塩を加えることで(実施例1、2、3)、ベラドンナ総アルカロイドの溶液安定性が改善した。また、d-クロルフェニラミンマレイン酸塩も溶液中安定であった。
(製造例1~6)
下記表3の区分Aに示した処方及び配合比に従って各成分を混合し、打錠して素錠を得た。得られた素錠を、区分Bに従ってコーティングし、コーティング錠を得た。
Figure 2022027636000003
本発明の安定化方法を用いることにより、水溶液中におけるベラドンナ又はその抽出物の安定性を顕著に向上させることができ、また、ベラドンナ又はその抽出物及びクロルフェニラミン又はその塩を含有する医薬品を提供することができる。

Claims (7)

  1. ベラドンナ又はその抽出物を含む水溶液において、ベラドンナ又はその抽出物1質量部に対して、クロルフェニラミン又はその塩3質量部以上を配合することを特徴とする、ベラドンナ又はその抽出物の安定化方法。
  2. ベラドンナ又はその抽出物がベラドンナ総アルカロイドである、請求項1記載の安定化方法。
  3. クロルフェニラミン又はその塩が、クロルフェニラミンマレイン酸塩又はd-クロルフェニラミンマレイン酸塩である、請求項1又は2に記載の安定化方法。
  4. ベラドンナ又はその抽出物、及びクロルフェニラミン又はその塩を含有する医薬組成物の製造方法であって、
    ベラドンナ又はその抽出物を含む水溶液において、ベラドンナ又はその抽出物1質量部に対して、クロルフェニラミン又はその塩3質量部以上を配合する工程を含む、製造方法。
  5. ベラドンナ又はその抽出物がベラドンナ総アルカロイドである、請求項4記載の製造方法。
  6. クロルフェニラミン又はその塩が、クロルフェニラミンマレイン酸塩又はd-クロルフェニラミンマレイン酸塩である、請求項4又は5に記載の製造方法。
  7. 医薬組成物の剤形が、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤又は丸剤である、請求項4~6のいずれかに記載の製造方法。
JP2021124389A 2020-07-30 2021-07-29 安定化方法 Pending JP2022027636A (ja)

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