JP2022024727A - 点検システム及び点検方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】長距離の管路や水路内の状態を点検することができる点検システム及び点検方法を提供する。【解決手段】水路を点検する点検システムであって、水路内を撮像するカメラと水路内を走行する距離を計測する距離計とが設けられ、水路内を走行する台車と、台車を牽引して水路内を走行させる牽引ロープを巻回する牽引装置と、牽引ロープの牽引方向と反対方向に台車を走行させる回収ロープを巻回する回収装置と、所定の浮力に調整されたフロートとフロートに接続された通線紐とを有し、フロートを水路に流通する流体に浮遊させて移動させ、水路に牽引ロープ又は回収ロープを通線するための通線紐を通線する通線装置と、を備える、点検システムである。【選択図】図1

Description

本発明は、長距離の水路内の状態を点検するための点検システム及び点検方法に関する。
小口径の管路や水路の内部を点検する場合、人が入ることが困難であることからファイバースコープやカメラを搭載した走行台車を利用した点検が実施されている(例えば、特許文献1参照)。
実用新案登録第3152398号公報
このような点検を行う場合、距離に比例して走行台車に電源を供給する電源ケーブルや通信ケーブルの重量が増大するため、点検範囲は最長でも数百m程度となっていた。これ以上の距離の管路や水路を点検しようとすると、電源ケーブルや通信ケーブルの重量や摩擦抵抗が著しく増大して切断する虞があると共に、ケーブルの電気抵抗が増加して電源供給や通信ができなくなる虞があった。
本発明は、長距離の管路や水路内の状態を点検することができる点検システム及び点検方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、水路を点検する点検システムであって、前記水路内を撮像するカメラと前記水路内を走行する距離を計測する距離計とが設けられ、前記水路内を走行する台車と、前記台車を牽引して前記水路内を走行させる牽引ロープを巻回する牽引装置と、前記牽引ロープの牽引方向と反対方向に前記台車を走行させる回収ロープを巻回する回収装置と、所定の浮力に調整されたフロートと前記フロートに接続された通線紐とを有し、前記フロートを前記水路に流通する流体に浮遊させて移動させ、前記水路に前記牽引ロープ又は前記回収ロープを通線するための前記通線紐を通線する通線装置と、を備える、点検システムである。
本発明によれば、台車が牽引ロープにより牽引されて走行するため、電源ケーブルを不要とし、長距離の点検を実現できる。本発明によれば、通線装置により水路内に通線紐を通線することができ、牽引ロープを水路内に通線することができる。
本発明の前記フロートは、球形の密閉容器に形成され、前記浮力は、前記密閉容器内の気体と水との比率を4:6にすることで調整されていてもよい。
本発明によれば、通線装置のフロートが流体に浮遊するように形成されていることにより、水路内を流通する流体の流れを利用して通線紐を流路内に通線することができる。
本発明の前記回収ロープの強度は、前記牽引ロープの強度よりも大きく設定されていてもよい。
本発明によれば、牽引ロープで台車を牽引中に台車が障害物に当たって牽引ロープに過大な負荷が加わった際に、牽引ロープが先に破断するように強度が調整されていることにより、回収ロープを用いて台車を確実に回収できる。
本発明の前記牽引ロープは、走行方向の反対方向に見て前記台車の重心よりも高い位置において前記台車に取り付けられていてもよい。
本発明によれば、牽引ロープに張力が加わった状態においては、台車の重心が牽引ロープの下方にあるため、台車の姿勢を安定化することができる。
本発明の前記台車は複数の走行用車輪を備え、前記走行用車輪には、前記台車の転倒を防止するためのアウトリガが車軸と反対側の面から突出して形成されていてもよい。
本発明によれば、アウトリガが形成されていることにより、台車が傾いても台車の転倒を防止することができる。
本発明の前記台車は複数の走行用車輪を備え、前記走行用車輪は、走行方向の反対方向に見てネガティブキャンバ角が付けられていてもよい。
本発明によれば、走行用車輪のトラクションを増大させ、台車の走行時の姿勢を安定化することができる。
本発明の前記台車には、前記カメラの周囲を囲むように形成され、前記カメラを保護するケージを備え、前記ケージは、転倒時に走行するための複数の車輪を備えていてもよい。
本発明によれば、台車が転倒しても車輪があるために、水路内を損傷することなく、台車の回収を容易に行うことができる。
本発明の一態様は、水路を点検する点検方法であって、所定の浮力に調整されたフロートに通線紐を接続し、前記フロートを前記水路に流通する流体に浮遊させて下流側に移動させ、前記水路に沿って前記通線紐を通線する工程と、前記通線紐を用いて前記水路の下流側から上流側に牽引ロープを通線する工程と、台車の走行方向の一端部に前記牽引ロープを接続すると共に、他端部に回収ロープを接続し、前記牽引ロープを巻回する牽引装置により前記牽引ロープを牽引して前記台車を走行させ、前記台車に設けられたカメラにより前記水路内を撮像すると共に、前記台車に設けられた距離計により前記台車の走行距離を計測する工程と、前記台車が走行すると共に敷設した前記回収ロープを巻回する回収装置により前記回収ロープを牽引して、前記牽引ロープの牽引方向と反対方向に前記台車を走行させる工程と、を備える、点検方法である。
本発明によれば、通線装置により水路内に通線紐を通線することができ、牽引ロープを水路内に通線することができる。本発明によれば、通線紐を用いて通線された牽引ロープにより台車が牽引されて走行するため、電源ケーブルを不要とし、長距離の点検を実現できる。
本発明によれば、長距離の管路や水路内の状態を点検することができる。
本発明の実施形態に係る点検システムの構成を示す図である。 台車の構成を示す側面図である。 台車の構成を示す正面図である。 アウトリガの構成を示す図である。 アウトリガの効果を示す図である。 点検方法の工程を示す図である。 点検方法の工程を示す図である。 点検方法の工程を示す図である。 点検方法の工程を示す図である。 点検方法の工程を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、点検システム及び点検方法の実施形態について説明する。点検システムは、長距離の管路や水路内の状態を点検するためのものである。水路には、管路の概念が含まれるものとする。以下、水路の一例として管路の点検について説明する。
図1に示されるように、管路Uは、上流側に第1立坑M1が設けられており、下流側に第2立坑M2が設けられている。管路Uは、例えば、スパン長が数百m以上の長距離に構築されているものを含む。管路Uは、人が立ち入りできない口径が数百mm程度(例えば、500mm以下)の小口径管である。管路Uは、勾配が付けられて設置されている。管路U内には、水等の流体が流通している。第1立坑M1、第2立坑M2は、例えば、マンホールである。第2立坑M2には、小規模な水力発電装置が設けられていてもよい。管路U内の状態は、点検システム1により点検される。第2立坑M2は、必ずしも設けられていなくてもよい。
点検システム1は、管路U内を走行する台車10と、牽引ロープKを巻回する牽引装置20と、回収ロープSを巻回する回収装置30と、牽引ロープK又は回収ロープSを通線するための通線紐Tを通線する通線装置40と、台車10が記録した記録データを解析する端末装置50とを備える。
牽引装置20は、牽引ロープKを巻回して台車10を牽引し、台車10を走行させる。牽引装置20は、牽引ロープKを巻回する円筒状のリール21を備える。リール21は、電動により自動的に駆動される。リール21は、所定の回転数により回転し、牽引ロープKを巻回する。牽引装置20により、台車10を定速で牽引することができる。リール21は、例えば、プラスチック等の樹脂により軽量に形成されており、牽引装置20の可搬性を向上させると共に、組み立てを容易にしている。
回収装置30は、回収ロープSを巻回して台車10を牽引し、牽引ロープKの牽引方向と反対方向に台車10を走行させる。回収装置30は、回収ロープSを巻回する円筒状のリール31を備える。リール31は、電動により自動的に駆動される。リール31は、所定の回転数により回転し、回収ロープSを巻回する。回収装置30により、台車10を定速で回収することができる。リール31は、例えば、プラスチック等の樹脂により軽量に形成されており、回収装置30の可搬性を向上させると共に、組み立てを容易にしている。
牽引ロープK又は、回収ロープSを管路Uに通線するために、通線紐Tを管路U内に通線する通線装置40が用いられる。通線装置40は、例えば、管路U内を移動するフロート41と、フロート41に接続された通線紐Tとを備える。フロート41は、例えば、球形の密閉容器に形成されている。フロート41は、例えば、直径が70mm程度に形成されている。フロートは、所定の浮力に調整されている。フロート41の浮力は、密閉容器内の気体と水との比率を4:6にすることで調整される。
フロート41には、通線紐Tが接続される。フロート41は、水路に流通する流体に浮遊させ、水流に乗せて上流側の第1立坑M1から下流側の第2立坑M2に移動させる。第2立坑M2側においてフロート41が回収されると、通線紐Tが管路U内に通線される。
通線紐Tが管路U内に通線された状態においては、通線紐Tの一端に牽引ロープK又は回収ロープSを接続して通線紐Tを回収することで牽引ロープK又は回収ロープSを管路U内に通線することができる。例えば、第2立坑M2において牽引装置20から牽引ロープKを繰り出して通線紐Tに接続し、第1立坑M1から通線紐Tを回収すると牽引ロープKを管路U内に通線することができる。牽引ロープKが第1立坑M1に到達すると、牽引ロープKが台車10の第1フック11Aに接続される。第2フック11Bに回収ロープSを接続すると、牽引装置20により牽引ロープKを巻回して台車10を管路U内に走行させることができる。
上記フロート41に代えて、キャスター43が取り付けられたウェイト42が用いられてもよい。ウェイト42は、水よりも比重が高い材質が用いられ、管路U内の水に対して浮上しないように形成されている。ウェイト42を管路U内の上流側から下流側に走行させることにより、通線紐Tを通線することができる。
牽引ロープKと回収ロープSは、超高強度かつ超軽量・超低伸縮・超柔軟な繊維素材(例えば、ダイニーマ(登録商標)SK62)を用いたロープが採用されている。回収ロープSの強度は、牽引ロープKの強度よりも大きく設定されている、回収ロープSは、例えば、公称径5mm、破断強度17.7kN、単位質量14.9kg/kmに設定されている。牽引ロープKは、例えば、公称径4mm、破断強度11.8kN、単位質量11.2kg/kmに設定されている。
回収ロープSの強度を牽引ロープKの強度より大きく設定することで、それぞれのロープに過大な荷重が加わった際に、回収ロープSよりも牽引ロープKが先に破断する。牽引ロープKが破断しても、回収ロープSにより台車10が回収できるので、台車10が管路U内に残置され、回収不能となるリスクが回避される。
牽引ロープK、回収ロープSの破断強度は、第1フック11A及び第2フック11Bにおける接続部分において調整されてもよい。即ち、牽引ロープKと回収ロープSとに同素材のロープを適用し、強度の異なるロープ等の接続部材を用いて牽引ロープKと回収ロープSとをそれぞれ台車10に接続してもよい。
図2から図5に示されるように、台車10は、管路U内を走行するように本体部11と、複数の走行用車輪12とを備える。台車10は、牽引装置20、回収装置30を用いて牽引されて一定速度で走行する。台車10には、走行用の駆動装置や電源が設けられておらず、軽量に形成されていると共に、電源ケーブルや制御用のケーブルを不要として操作性及び信頼性を向上させている。
本体部11には、管路U内を撮像する複数のカメラCと、管路U内を走行する距離を計測する距離計Rとが設けられている。カメラCは、例えば、振動防止機能を備えた小型の高画質アクションカメラである。カメラCは、台車10にカメラマウントC1を介して取り付けられている。カメラマウントC1には、カメラCのブレを防ぐためにスプリングC2を用いたクッションが取り付けられている。スプリングには、振動を吸収するダンパが取り付けられていてもよい。
カメラマウントC1には、大径の水圧管の中心にカメラCが固定されるように形成されたアーム(不図示)が設けられていてもよい。アームは例えば、0~70cm程度に伸縮自在に形成され、管路Uの中心位置にカメラCを台車10に固定し、天地左右の距離を概ね同等に撮像し、管路Uの損傷などの規模を把握しやすくしてもよい。
カメラCは、管路U内部をフルHDまたは4Kの高画質で記録する。カメラCにより撮像画像が高画質で記録され、撮影後に異常個所を拡大しても鮮明な画像が得られ、管路U内の異常箇所を正確に特定することができる。複数のカメラCのうち、少なくとも1台には360度カメラが設けられており、管路U内部の上部、左右面の状況を撮像することができる。カメラCは、防水ジャケットに覆われている。防水ジャケットは、外部からカメラCの電源操作が可能に形成されている。防水ジャケットは、例えば、シール材が2重に設けられており防水性能を向上している。カメラCは、外部からの無線操作により電源のオン/オフの切り替え、撮像操作が行われてもよい。
台車10には、カメラCの撮像領域を照明するLED等を用いた光源Lが設けられている。光源Lは、複数のカメラCの撮像領域を照射するように複数個設けられている。光源Lの全面には、例えば、PET板等の透明な板状体がアール状に巻くように取り付けられている。板状体は、保護材として機能し、極小水路内部で支障物(根の張り出し、枯葉の堆積など)等の衝突から光源Lを保護する。板状体は、カメラC、距離計Rにも設けられていてもよい。
台車10の上面には、カメラCの周囲を囲むように形成されたケージGが取り付けられている。ケージGは、台車10が転倒した際にカメラCを保護する。ケージGには、複数の車輪G1が設けられている。台車10の上面における後方にも、複数の車輪G2が設けられている。車輪G1,G2は、樹脂やゴム等の弾性部材により形成されている。車輪G1,G2が設けられていることにより、万一、台車10が転倒した際にも台車10を走行させることができ、管路Uの内壁への傷付きが防止され、回収作業を容易にすることができる。
距離計Rは、例えば、エンコーダが用いられており、走行用車輪12の回転を検出する。距離計Rの計測データ(回転数)と走行用車輪12の外径とに基づいて、台車10の走行距離が算出される。距離計Rは、台車10の外部に取り付けられていてもよいし、台車10の内部に設けられていてもよい。台車10には、距離計の計測データを表示するカウンタが取り付けられていてもよい。カウンタに表示された走行距離を小型ビデオカメラで撮像し、管路U内部の撮像データと合成することで、台車の位置を把握するようにしてもよい。距離計Rは、カメラCと連動して計測データを撮像画像に取り込ませるように構成されていてもよい。
距離計Rは、管路Uの壁面にレーザ光を照射して距離を計測するレーザ距離計が用いられてもよい。距離計Rにより計測されたデータ及びカメラCにより撮像された撮像画像は、後述するように端末装置50において同期される。端末装置50には、撮像位置と正確に同期した撮像画像が表示され、異常箇所が正確に判定される。距離計Rが設けられていることにより、従来、ロープの目印や管路U内の接手位置にて判断していた距離を自動的に算出することができる。撮像画像と撮像位置とが同期されることにより、台車10は、極小水路の撮像にも適用することができる。
本体部11は、函体に形成されている。本体部11は、防水加工が施され、内部への水の侵入が防止されている。カメラC、距離計R、本体部11が防水加工されていることにより、管路Uの内部に湛水部分があっても湛水部分の点検、撮影をすることができる。本体部11の一端側には、第1フック11Aが設けられている。一端側は、走行方向に面している。第1フック11Aには、牽引ロープKが接続される。本体部11の他端側には、第2フック11Bが設けられている。他端側は、走行方向と反対方向に面している。第2フック11Bには、回収ロープSが接続される。
牽引ロープKが取り付けられる第1フック11Aの位置は、走行方向と反対方向に見て台車10の重心よりも高い位置において台車10に取り付けられている。第1フック11Aを台車10の重心より高い位置に取り付けることにより、牽引時において牽引ロープKが緊張して台車10に浮き上がりが発生した際に重力により牽引ロープKに台車10がぶら下がって姿勢が保たれ、台車10の回転や転倒が防止される。
本体部11の内部には、カメラC、距離計R、光源に電源を供給するバッテリを有する電源装置Bと、カメラCの撮像データ及び距離計Rの計測データを記憶する記憶部Hが設けられている。電源装置Bは、カメラC、距離計R、光源のそれぞれに適正な電圧により電源を供給する。電源装置Bが有するバッテリは、例えば、リチウムイオン電池等の大容量の二次電池である。カメラCには、内蔵バッテリが設けられている。距離計R、光源のそれぞれに内蔵バッテリが設けられていてもよい。
バッテリは、カメラC、距離計R、光源の内蔵バッテリの補助電源であり、稼働時間を延長させる。バッテリにより、カメラCの内蔵バッテリでは、撮影困難な高画質の長時間の撮影が実現できる。例えば、カメラCの撮影時間は内蔵バッテリでは120分となるところ、180分を超える撮影が実現される(※画質設定1080K/60の場合)。
記憶部Hは、例えば、フラッシュメモリ、HDD等の記憶装置である。記憶部Hは、カメラC、距離計Rのそれぞれに設けられた内蔵又は着脱自在なフラッシュメモリであってもよい。記憶部Hは、無線通信可能な通信部を備えていてもよい。記憶部Hは、無線通信により撮像データ、計測データを送信してもよい。
走行方向となる本体部11の一端部には、台車10を牽引して管路U内を走行させる牽引ロープKが接続される。本体部11の他端部には、牽引ロープKの牽引方向と反対方向に台車10を走行させる回収ロープSが接続される。
走行用車輪12は、例えば、管路U内の段差を乗り越えられるように径が150mm以上に形成されている。走行用車輪12は、管の径に追従するように丸みのあるゴム製の中空タイヤが採用されており、グリップ力が高められている。走行用車輪12は、角張って形成されたタイヤに比して、管路U内に存在する突起に引っ掛からずに走行でき、台車10の転倒が防止される。走行用車輪12は、軸受けに低始動性のボールベアリングが設けられている。ボールベアリングにより、台車10の走行時の転がり抵抗が低減される。
牽引ロープKが取り付けられる第1フック11Aの位置は、走行方向と反対方向に見て台車10の重心よりも高い位置において台車10に取り付けられている。第1フック11Aを台車10の重心より高い位置に取り付けることにより、牽引時において牽引ロープKが緊張して台車10に浮き上がりが発生した際に重力により牽引ロープKに台車10がぶら下がって姿勢が保たれ、台車10の回転や転倒が防止される。
走行用車輪12には、軸部分を覆うように形成されたカバーVが設けられている。カバーVにより、軸が回転する際にロープが絡むことが防止される。走行用車輪12と本体部11との間には、トレーリングアーム式のサスペンションFが設けられている。サスペンションFには、ダンパDが設けられている。サスペンションFが設けられていることにより、台車10を安定して走行させることができる。サスペンションFが設けられていることにより、台車10の全体的な揺れが低減され、カメラCのブレを更に低減することができる。
サスペンションFが設けられていることにより、台車10は、4輪独立懸架に構成され、各走行用車輪12が確実に接地される。4輪が確実に接地することにより、距離計Rの誤差が大幅に低減される。走行用車輪12は、走行方向の反対方向に見てハの字状のネガティブキャンバ角が付けられている。ネガティブキャンバ角が付けられていることにより、台車10が走行方向に対して左右方向への転倒が防止される。
走行用車輪12には、台車の転倒を防止するためのアウトリガ13が車軸と反対側の面から突出して形成されている。アウトリガ13は、例えば、ドーム型に形成されている。アウトリガ13は、摩擦抵抗が小さい樹脂等により形成されている。アウトリガ13は、台車10が横倒しにならないような突出量に調整されている。管路U内の壁面に乗り上げて台車10がロール方向に大きく傾いた場合、下方のアウトリガ13が管路Uの壁面に接触する。アウトリガ13は、摩擦抵抗が低いため、管路Uの壁面を滑り落ち、台車10のロール方向の角度が減少する。アウトリガ13は、走行用車輪12と同軸に自由回転するローラ14が取り付けられていてもよい。
アウトリガ13の形状は、管路Uの種類に応じて適宜変更される。例えば、FRPM水圧管、水路の点検においてはドーム型に形成されたアウトリガ13が用いられることが好ましい。水圧鉄管の点検においてはローラ14が取り付けられたアウトリガ13が用いられることが好ましい。
次に水路を点検する点検方法について説明する。点検の前に、管路U内の水が抜水される。
図6に示されるように、管路Uが急勾配に構築されており、管路Uの下流側に第2立坑M2がある場合には、第2立坑M2を利用して管路Uに牽引ロープKが通線される。例えば、キャスター43が設けられたウェイト42に牽引ロープKを接続する。第1立坑M1側から管路Uの上流側の開口部U1にウェイトを投げ入れる。キャスター43は、管路Uの勾配により管路U内を下流側に走行する。
管路Uの下流側の開口部U2からキャスター43が設けられたウェイト42が到達し、回収されると、管路U内に牽引ロープKが通線される。第2立坑M2側に牽引装置20を設置し、牽引ロープKを牽引装置20に接続する(図1参照)。
図7に示されるように、例えば、管路Uが緩勾配に構築されており、管路Uの下流側に第2立坑M2がない場合など、状況に応じてフロート41を用いて管路U内に通線紐Tが通線される。フロート41に通線紐Tが接続される。管路Uの上流側の開口部U1からフロート41が投入される。管路U内に少量の水を通水させ、フロート41を管路Uに流通する水に浮遊させて管路Uに沿って下流側に移動させ、管路Uの下流側の排水管U3に到達させる。
フロート41が排水管U3を通過したことを確認した後に水を止め、管路Uと排水管U3との接合部U4を外して、フロート41を回収する。この状態において管路U内に通線紐Tが通線される。管路Uの下流側に牽引装置20を設置し、牽引ロープKを通線紐Tに接続する。
図8に示されるように、管路Uの上流側から通線紐Tを巻回すると、牽引ロープKが牽引装置20から繰り出される。通線紐Tを回収すると、管路Uの下流側から上流側に牽引ロープKを通線できる。フロート41は、管路Uの下流側に第2立坑M2がある場合にも用いられてもよい。
次に台車10により管路Uの内部を撮像する工程について説明する。
図9に示されるように、第1立坑M1側に回収装置30を設置する。台車10の走行方向の一端部に設けられた第1フック11Aに牽引ロープKを接続すると共に、他端部に設けられた第2フック11Bに回収ロープSを接続する。台車10を管路Uの上流側の開口部U1に設置し、台車10に搭載された複数のカメラCのスイッチと光源Lのスイッチをオンにする。複数のカメラCを同期させる目的で、手を叩く等して撮像データに音を収録する。
牽引装置20により牽引ロープKを巻回すると、台車10が牽引ロープKにより牽引されて管路U内を走行する。この状態において、回収装置30のリール31はフリーの状態にされる。回収装置30からは、台車10の走行に従って回収ロープSが繰り出される。管路Uの勾配が大きい場合には、回収装置30に負荷をかけリール31をブレーキとして用いてもよい。台車10の走行に従って、カメラCにより管路U内を撮像すると共に、台車10に設けられた距離計Rにより台車の走行距離を計測する。台車10が管路Uの下流側に到達したか否かは、台車か10が走行した距離が示された回収ロープSに記された目印により確認される。
図10に示されるように、管路Uの上流側に設けられた回収装置30を稼働させる。回収装置30は、台車10が走行すると共に管路U内に敷設した回収ロープSを巻回する。回収装置30により回収ロープSを牽引し、牽引ロープKの牽引方向と反対方向に台車10を走行させる。台車10が第1立坑M1側に到達した後、複数のカメラCが撮像した撮像データを再生し、管路Uの下流側に正常に撮像されたかどうかを確認する。
撮像データを確認後、牽引ロープKを回収する。牽引ロープKは、牽引装置20により回収してもよいし、回収装置30により上流側において回収されてもよい。管路U内部の撮像が終了後、各装置を撤収する。撮像データが正常に記録されなかった場合、再度上記工程を繰り返し、撮像を実施する。
次に撮像データを利用した管路Uの内部点検方法について説明する。
台車10からメモリカードを取り出して撮像データ、計測データを端末装置50に取り込む。各データは、台車10に通信装置を設けて無線通信により端末装置50に取り込むようにしてもよい。複数のカメラCにより撮像された撮像データは、端末装置50の動画編集ソフトにより取り込まれる。撮像データは、例えば、約4GBごとに分割されて記録されている。端末装置50において分割された撮像データを結合させる。
複数のカメラCにより撮像された複数の撮像データの時間軸を合わせるため、動画編集ソフトのマルチカメラエディター機能を使用し、撮影開始時の手を叩いた音で同期をさせる。距離カウンタが撮像された撮像データを、表示画像の視認に影響がない任意な場所へサイズを調整して合成させ、管路Uの内部の距離を表示させる。
管路U内部の撮像データを再生しながら管路U内部の状況を確認する。管路U内部に異常個所が発見されたら、撮像データに区切りを付けるチャプターポイントを貼り付けるとともに、撮像画像に異常記事を書き込みする。異常個所の動画を静止し、静止画像を作成する。
管路Uの全線に渡って確認作業が完了した場合、動画におけるチャプターポイントの時刻が表示されるチャプターポイントマネージャーで、各チャプターポイントに名前を付与する。名前は、動画再生時に異常個所が探し易いような名前に設定される。(例:追加距100.00m右側部変形)。異常記事と異常個所の静止画像を集約し、報告書を作成する。
上述したように、点検システム1によれば、台車10を牽引ロープKと回収ロープSにより走行させる方式としたことで、点検台車に動力を搭載する必要がなくなり台車10を小型・軽量化することができる。点検システム1によれば、マグネットを用いた車輪が設けられた台車により鋼管に吸着し車輪を動力で駆動する自走する従来の台車に比して、台車10が牽引ロープKにより牽引されて走行するため、FRPM管等の鋼管以外の材質の管路に適用できる。
点検システム1によれば、電源ケーブルを用いた台車が電源供給等の課題から最大延長500mまでの点検範囲であったのに比して、牽引ロープKを延長することで、1,000mを超える長距離の点検にも適用することができる。点検システム1によれば撮像データが台車10に搭載されたカメラCに記録されるため、映像用ケーブルならびに電源ケーブルの配線を不要とし、点検作業を簡略化することができる。
点検システム1によれば、リアルタイムで管路U内部の映像を確認したい場合は、台車10と管路Uの上部開口部間をLANケーブルで接続することで、最大延長2,400mまで画像を伝送可能である。LANケーブルの他に、通信用に光ファイバケーブル、同軸ケーブル、電波ホース等の通信可能なケーブルや導波管が用いられてもよい。
点検システム1によれば、台車10の走行用車輪12にアウトリガが形成されていることにより、台車10が転倒することが防止される。点検システム1によれば、台車10の本体部11、カメラC、光源L、距離計R等の鋼製が全て防水加工されていることにより、管路Uの内部に湛水部分があっても湛水部分の点検、撮影をすることができる。
以上、本発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。例えば、点検システム1について管路Uの点検を例示したが、点検システム1は、管路Uだけでなく閉水路、暗渠、側溝等の水路の点検に適用されてもよい。
1 点検システム、10 台車、11 本体部、11A 第1フック、11B 第2フック、12 走行用車輪、13 アウトリガ、14 ローラ、20 牽引装置、21 リール、30 回収装置、31 リール、40 通線装置、41 フロート、42 ウェイト、43 キャスター、50 端末装置、C カメラ、C1 カメラマウント、C2 スプリング、D ダンパ、F サスペンション、G ケージ、G1、G2 車輪、H 記憶部、K 牽引ロープ、L 光源、M1 第1立坑、M2 第2立坑、R 距離計、S 回収ロープ、T 通線紐、U 管路、U1、U2 開口部、 開口部、U3 排水管、U4 接合部、V カバー

Claims (8)

  1. 水路を点検する点検システムであって、
    前記水路内を撮像するカメラと前記水路内を走行する距離を計測する距離計とが設けられ、前記水路内を走行する台車と、
    前記台車を牽引して前記水路内を走行させる牽引ロープを巻回する牽引装置と、
    前記牽引ロープの牽引方向と反対方向に前記台車を走行させる回収ロープを巻回する回収装置と、
    所定の浮力に調整されたフロートと前記フロートに接続された通線紐とを有し、前記フロートを前記水路に流通する流体に浮遊させて移動させ、前記水路に前記牽引ロープ又は前記回収ロープを通線するための前記通線紐を通線する通線装置と、
    を備える、点検システム。
  2. 前記フロートは、球形の密閉容器に形成され、
    前記浮力は、前記密閉容器内の気体と水との比率を4:6にすることで調整される、
    請求項1に記載の点検システム。
  3. 前記回収ロープの強度は、前記牽引ロープの強度よりも大きく設定されている、
    請求項1または2に記載の点検システム。
  4. 前記牽引ロープは、走行方向の反対方向に見て前記台車の重心よりも高い位置において前記台車に取り付けられている、
    請求項1から3のうちいずれか1項に記載の点検システム。
  5. 前記台車は複数の走行用車輪を備え、
    前記走行用車輪には、前記台車の転倒を防止するためのアウトリガが車軸と反対側の面から突出して形成されている、
    請求項1から4のうちいずれか1項に記載の点検システム。
  6. 前記台車は複数の走行用車輪を備え、
    前記走行用車輪は、走行方向の反対方向に見てネガティブキャンバ角が付けられている、
    請求項1から5のうちいずれか1項に記載の点検システム。
  7. 前記台車には、前記カメラの周囲を囲むように形成され、前記カメラを保護するケージを備え、前記ケージは、転倒時に走行するための複数の車輪を備える、
    請求項1から6のうちいずれか1項に記載の点検システム。
  8. 水路を点検する点検方法であって、
    所定の浮力に調整されたフロートに通線紐を接続し、前記フロートを前記水路に流通する流体に浮遊させて下流側に移動させ、前記水路に沿って前記通線紐を通線する工程と、
    前記通線紐を用いて前記水路の下流側から上流側に牽引ロープを通線する工程と、
    台車の走行方向の一端部に前記牽引ロープを接続すると共に、他端部に回収ロープを接続し、前記牽引ロープを巻回する牽引装置により前記牽引ロープを牽引して前記台車を走行させ、前記台車に設けられたカメラにより前記水路内を撮像すると共に、前記台車に設けられた距離計により前記台車の走行距離を計測する工程と、
    前記台車が走行すると共に敷設した前記回収ロープを巻回する回収装置により前記回収ロープを牽引して、前記牽引ロープの牽引方向と反対方向に前記台車を走行させる工程と、を備える、点検方法。
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