JP2022024240A - アンテナの給電構造 - Google Patents
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Abstract
Description
従来のフィルムアンテナ100の構成を図18に示す。図18は従来のフィルムアンテナ100の構成を示す平面図である。
図18示す従来のフィルムアンテナ100は、ポリイミド樹脂等の合成樹脂製とされたフレキシブルなフィルム基板である誘電体基板110と,誘電体基板110の表面上に形成された導体箔からなる第1放射素子121および第2放射素子122とから構成されている。第1放射素子121と第2放射素子122とは横に並んで形成されており、互いに向き合う端部が給電領域114とされて、給電領域114に同軸ケーブル131から給電されている。この場合、同軸ケーブル131の外部導体が給電領域114において第1放射素子121の端部にハンダ付けされて接続され、同軸ケーブル131の内部導体が給電において第2放射素子122の端部にハンダ付けされて接続されている。これにより、同軸ケーブル131から第1放射素子121および第2放射素子122へ給電される。
図19に示す従来の他のフィルムアンテナにおける給電部では、フレキシブルな合成樹脂製のフィルム基板211の表面上には図示しないアンテナの導電膜が形成されていると共に、このアンテナに給電する給電ライン213とグランド214とが形成されている。給電ライン213とグランド214とに金属製のコネクタ240から給電されている。
コネクタ240の構成を図21(a)~(d)に示す。図21(a)はコネクタ240の構成を示す上面図であり、図21(b)はコネクタ240の構成を示す正面図であり、図21(c)はコネクタ240の構成を示す側面図であり、図21(d)はコネクタ240の構成を示す下面図である。
これらの図に示すように、コネクタ240は円筒部243と、円筒部243の下端に円筒部243と一体に設けられた矩形状のグランドとされる平板部241とを備えている。円筒部243の中心軸上には中心導体244が配置されて、円筒部243と中心導体244とにより同軸構造が形成されている。円筒部243の側周面にはネジ部が形成されており、このネジ部に同軸ケーブルの先端に装着された同軸プラグを螺着可能とされている。平板部241の裏面には、図21(d)に示すように一の端縁から所定幅の凹溝242が形成されており、凹溝242の先端部は半円形に形成されて、当該半円形のほぼ中心に中心導体244の下端が臨んでいる。
しかしながら、ハンダ付けに耐えられる耐熱性を有するポリイミド樹脂製のフィルム基板とすると、フィルム基板の高周波損失が周波数が高くなるにつれて増加し、アンテナ製品の高周波性能を重んじる場合は、ポリイミド樹脂製のフィルム基板を採用しがたかった。
すなわち、給電部において安定した電気性能を維持するためにはハンダ付けによる給電を行うことが最良とされているが、ハンダ付けには高熱を伴うことから、高周波特性は良好であるが耐熱性を有さないPET樹脂等のフィルム基板とすると、ハンダ付けによる給電を用いることができなかった。これに対して、耐熱性に優れるポリイミド樹脂製等のフィルム基板を用いてハンダ付けによる給電を行うようにすると、安定した電気性能を維持できるが、フィルム基板の高周波損失が周波数が高くなるにつれて増加してしまうという問題点があった。
しかしながら、コネクタ240から給電できる構成の従来の他のフィルムアンテナでは、コネクタ240の平板部241において裏面に凹溝242を形成して給電ライン213を跨ぐ構成のコネクタ240とする必要があり、このため、一般的な構成のコネクタを使用することができないという問題点があった。
また、本発明のアンテナの給電構造において、前記基板は、耐熱性を有さない樹脂製の基板とされており、前記給電基板の前記給電パターンに、前記エレメントに給電する同軸ケーブルの内部導体がハンダ付けされ、前記給電部グランドに前記同軸ケーブルの外部導体がハンダ付けされている。
さらに、本発明のアンテナの給電構造において、前記給電パターンは前記給電基板の裏面に形成されていると共に、他端にスルーホールが形成され、前記給電部グランドは、前記給電パターンを取り囲むように前記給電基板の両面に形成されており、前記同軸ケーブルの内部導体が前記スルーホールに挿入されてハンダ付けされている。
さらにまた、本発明のアンテナの給電構造において、前記給電パターンは前記給電基板の裏面に形成されていると共に、他端にスルーホールが形成され、前記給電部グランドは、前記給電パターンを取り囲むように前記給電基板の両面に形成されており、前記コネクタの中心導体が前記スルーホールに挿入されてハンダ付けされている。
さらにまた、本発明のアンテナの給電構造において、前記給電パターンは前記給電基板の裏面に形成されていると共に、他端にスルーホールが形成され、前記給電部グランドは、前記給電パターンを取り囲むように前記給電基板の両面に形成されており、前記コネクタの中心導体が前記スルーホールに挿入されてハンダ付けされている。
さらにまた、本発明のアンテナの給電構造において、前記給電パターンは前記給電基板の裏面に形成されていると共に、他端に第1スルーホールが形成され、前記給電部グランドは、前記給電パターンを取り囲むように前記給電基板の両面に形成され、前記給電部の前記給電ラインの先端に第2スルーホールが形成されており、前記コネクタの中心導体が前記第1スルーホールを介して前記第2スルーホールに挿通されてハンダ付けされている。
また、本発明のアンテナの給電構造では、樹脂製の基板の面に形成されたエレメントに給電する給電部上に載置された給電基板上にエレメントに給電するコネクタが配置されていることから、一般的な構成のコネクタからエレメントに給電することができるようになる。
本発明の第1実施例のアンテナの給電構造を備えるフィルムアンテナの構成を斜視図で示す平面図を図1に示す。そして、本発明の第1実施例のアンテナの給電構造の構成を図2ないし図4に示す。図2は本発明の第1実施例のアンテナの給電構造の構成を示す平面図であり、図3は本発明の第1実施例のアンテナの給電構造の構成を示す正面図であり、図4は本発明の第1実施例のアンテナの給電構造の構成を示す背面図である。
図1に示す本発明の第1実施例のアンテナの給電構造を備えるフィルムアンテナ1は、フィルム基板11と、フィルム基板11の上に載置された給電基板21とを備えている。フィルム基板11は、高周波特性の良好なPET等のフィルム素材からなり、フレキシブルな基板とされている。フィルム基板11は、矩形状の第1フィルム基板11aと、第1フィルム基板11aの一方の長辺のほぼ中央部から矩形状に突出している第2フィルム基板11bとから構成され、第1フィルム基板11aの一面に、アンテナを構成する複数のエレメント12と、エレメント12に給電する給電ライン13と、グランド14との導電膜がプリントや貼着等により形成されている。また、第2フィルム基板11bには、グランド14と給電ライン13の始端部13aとなる導電膜がプリントや貼着等により形成されて給電部を構成している。第2フィルム基板11bの給電部の上に載置されている給電基板21は、ガラスエポキシ樹脂やテフロン(登録商標)樹脂等の高周波特性の良好な耐熱性の基板とされており、エレメント12に給電ライン13を介して給電する同軸ケーブル31が給電基板21の上にハンダ付けされている。
このように、同軸ケーブル31からフィルムアンテナ1にハンダ付けによる給電を行う構造が本発明の第1実施例のアンテナの給電構造であり、第2フィルム基板11bの給電部と、給電基板21および同軸ケーブル31とにより構成されている。
次に、本発明にかかるアンテナの給電構造が適用されるフィルムアンテナ1におけるフィルム基板11の構成を図8(a)~(d)に示す。図8(a)はフィルム基板11の構成を示す平面図であり、図8(b)はフィルム基板11の構成を示す側面図であり、図8(c)はフィルム基板11の構成を示す正面図であり、図8(d)はフィルム基板11の構成を示す背面図である。
フィルム基板11は、高周波特性の良好なPET等のフィルム素材からなり、フレキシブルで透明な基板とされている。フィルム基板11は、矩形状の第1フィルム基板11aと、第1フィルム基板11aの一方の長辺のほぼ中央部から矩形状に突出している第2フィルム基板11bとから構成されている。図8(a)~(d)に示すように、第1フィルム基板11aの一面に、アレーアンテナを構成する所定間隔で直線状に配列された4つのエレメント12と、4つのエレメント12にトーナメント状に分岐されたラインで給電する給電ライン13と、給電ライン13を取り囲むグランド14との導電膜がプリントや貼着等により形成されている。また、第2フィルム基板11bには、第1フィルム基板11aから延長するグランド14と給電ライン13の始端部13aとなる導電膜がプリントや貼着等により形成されて給電部が構成されている。グランド14は、給電ライン13および始端部13aを取り囲むように形成されている。
次に、本発明にかかるアンテナの給電構造が適用されるフィルムアンテナ1における給電基板21の構成を図9(a)~(e)に示す。図9(a)は給電基板21の構成を示す平面図であり、図9(b)は給電基板21の構成を示す右側面図であり、図9(c)は給電基板21の構成を示す左側面図であり、図9(d)は給電基板21の構成を示す正面図であり、図9(e)は給電基板21の構成を示す背面図である。
これらの図に示すように、給電基板21は横長の矩形状とされて両長辺の縁部のそれぞれに3つずつ半円状の凹部22が形成され、短辺の縁部の一方に1つの半円状の凹部22aが形成され、短辺の縁部の他方に2つの半円状の凹部22が形成されている。凹部22は所定の径の円の円弧で形成され、凹部22aは凹部22より若干小さい径の円の円弧で形成されている。給電基板21は、ガラスエポキシ樹脂やテフロン(登録商標)樹脂等の高周波特性の良好な耐熱性の基板とされており、ほぼ中央に形成された孔部にスルーホール23aが形成されている。給電基板21の一方の短辺に形成された凹部22aからスルーホール23aまで延伸している給電パターン23が給電基板21の裏面に形成されており、凹部22aの立設面に給電パターン23の端部となる導電膜が形成されていると共に、凹部22aを取り囲む円弧状の給電パターン23の導電膜がおもて面に形成されている。また、給電パターン23を取り囲むように給電部グランド21aの導電膜が裏面に形成されており、裏面に形成されている給電部グランド21aとほぼ同形状の給電部グランド21aがおもて面に形成されている。給電部グランド21aの導電膜は、長辺の縁部にそれぞれ形成された凹部22および短辺の他方の縁部に形成された凹部22の立設面にも形成されており、おもて面に形成された給電部グランド21aは、裏面に形成された給電部グランド21aと電気的に接続されている。
給電基板21の寸法の一例を挙げると、長辺の長さL1は約17mmとされ、短辺の幅W1は約10mmとされ、厚さD1は約0.8mmとされる。そして、凹部22を円弧で半円状に形成する円の所定の径は約3mmとされ、凹部22aを円弧で半円状に形成する円の所定の径は約2.5mmとされる。
図5~7に戻り本発明の第1実施例のアンテナの給電構造の組立工程を説明する。図5(a)は第1実施例のアンテナの給電構造の第1組立工程を説明する斜視図であり、図5(b)は第1実施例のアンテナの給電構造の第2組立工程を説明する斜視図であり、図6は第1実施例のアンテナの給電構造の第3組立工程を説明する斜視図であり、図7は第1実施例のアンテナの給電構造の第4組立工程を説明する斜視図である。
本発明の第1実施例のアンテナの給電構造を組み立てる場合は、図5(a)に示す第1組立工程が最初に行われる。この第1組立工程では、内部導体31aをL字状に折曲した同軸ケーブル31が給電基板21の上に配置されて、内部導体31aの先端が給電基板21のスルーホール23aに挿入されると共に、外部導体31cが給電基板21の給電部グランド21aの上に載置される。次いで行われる図5(b)に示す第2組立工程では、内部導体31aがスルーホール23aにハンダ付け部25でハンダ付けされると共に、外部導体31cが給電基板21の給電部グランド21aの導電膜にハンダ付け部25でハンダ付けされる。これにより、同軸ケーブル31はハンダ付け部25でハンダ付けされて給電基板21の上に固着される。
また、本発明の第1実施例の給電構造は、フレキシブルなフィルム基板11だけでなく、リジッド基板にも適用することができる。この場合、フィルム基板11の素材は、PETやポリイミド樹脂等のフィルム素材とすることができる。
次に、本発明にかかるアンテナの給電構造が適用されるフィルムアンテナ1における給電基板21の作成方法を図10、図11を参照して説明する。図10は給電基板21を作成する第1のステップを説明する図であり、図11は給電基板21を作成する第2のステップを説明する図である。
図10、図11に示す給電基板21の作成方法では、給電基板21を一度に複数枚、図示する例では9枚の給電基板21を一度に作成することができる。図10に示す第1ステップでは、ガラスエポキシ樹脂やテフロン(登録商標)樹脂等の高周波特性が良好で耐熱性のプリント基板50の所定位置に貫通孔とされる孔部51aおよび孔部51bと孔部51cとが形成される。孔部51aの径は約3mmとされ凹部22が形成される位置に対応する位置に形成され、孔部51bの径は約2.5mmとされ凹部22aが形成される位置に対応する位置に形成され、孔部51cは同軸ケーブル31の内部導体31aが挿通可能な径とされスルーホール23aが形成される位置に対応する位置に形成される。縦横に破線で示す線は、切断線であり切断線で囲まれた矩形の領域により給電基板21が構成される。そこで、給電基板21となる領域において給電パターン23および給電部グランド21aの導電膜をプリントや貼着等によりプリント基板50の両面に形成する。この場合、孔部51aおよび孔部51bと孔部51cの内壁面にも導電膜が形成されてそれぞれスルーホールとなる。なお、給電パターン23および給電部グランド21aの形状や形成位置は図9(a)~(e)に示す通りとされる。
このようにして作成された給電基板21を上記説明した本発明の第1実施例のアンテナの給電構造に用いることができると共に、後述する本発明の第2実施例および第3実施例のアンテナの給電構造に用いることができる。
なお、プリント基板50の大きさを変えることにより、一度に得られる給電基板21の枚数を変更することができる。図10に示すプリント基板50より大きくすれば一度に得られる給電基板21の枚数を増やすことができ、図10に示すプリント基板50より小さくすれば一度に得られる給電基板21の枚数を減らすことができる。
本発明の第2実施例のアンテナの給電構造は、同軸構造のコネクタ40からフィルムアンテナにハンダ付けによる給電を行う構造とされ、第1実施例のアンテナの給電構造における同軸ケーブル31に替えてコネクタ40を用いた構造とされている。本発明の第2実施例のアンテナの給電構造を備えるフィルムアンテナは、フィルム基板11と、フィルム基板11の上に載置された給電基板21とを備えており、給電基板21の上にコネクタ40が設けられている。フィルム基板11および給電基板21の構成は、本発明の第1実施例の給電構造と同様とされているので、その説明は省略する。また、コネクタ40は円筒部と、円筒部の下端に一体に形成された矩形状のグランドとされる平板部41とを備えている。円筒部の中心軸上には中心導体が配置されて、円筒部と中心導体とにより同軸構造が形成されている。円筒部の側周面にはネジ部が形成されており、このネジ部に同軸ケーブルの先端に装着された同軸プラグを螺着可能とされている。
本発明の第2実施例のアンテナの給電構造の組み立てる場合は、図12(a)に示す第1組立工程が最初に行われる。この第1組立工程では、同軸構造のコネクタ40が給電基板21の上に配置されて、コネクタ40の中心導体42の先端が給電基板21のスルーホール23aに挿入されると共に、コネクタ40のグランドとされる矩形状の平板部41が給電基板21の給電部グランド21aの上に載置される。次いで行われる図12(b)に示す第2組立工程では、中心導体42がスルーホール23aにハンダ付けされると共に、平板部41の周縁が給電基板21の給電部グランド21aの導電膜にハンダ付け部41aでハンダ付けされる。これにより、コネクタ40はハンダ付け部41a等でハンダ付けされて給電基板21の上に固着される。
また、本発明の第2実施例の給電構造は、フレキシブルなフィルム基板11だけでなく、リジッド基板にも適用することができる。この場合、フィルム基板11の素材は、PETやポリイミド樹脂等のフィルム素材とすることができる。
本発明の第3実施例のアンテナの給電構造は、同軸構造のコネクタ40’からフィルムアンテナにハンダ付けによる給電を行う構造とされ、コネクタ40’をフィルム基板11に固着する構成が変更されている。本発明の第3実施例のアンテナの給電構造を備えるフィルムアンテナは、フィルム基板11’と、フィルム基板11’の上に載置された給電基板21’とを備えており、給電基板21’の上にコネクタ40’が設けられている。フィルム基板11’および給電基板21’の構成は、本発明の第1,2実施例の給電構造におけるフィルム基板11および給電基板21の構成を一部変更した構成とされ、コネクタ40’は、本発明の第2実施例の給電構造におけるコネクタ40の構成を一部変更した構成とされている。
本発明の第3実施例のアンテナの給電構造の組み立ての説明に先立って、フィルム基板11’および給電基板21’の構成を説明する。フィルム基板11’は、第1,2実施例のアンテナの給電構造と同様の構成の第1フィルム基板11aと、第1,2実施例のアンテナの給電構造における第2フィルム基板11bに4つの挿通孔11cが形成されると共に、給電ライン13の始端部13aの先端にスルーホール11dが形成された第2フィルム基板11b’とから構成されている。また、給電基板21’は、第1,2実施例のアンテナの給電構造における給電基板21に4つの挿通孔21cが形成された給電基板21’とされている。さらに、コネクタ40’は、第2実施例のアンテナの給電構造におけるコネクタ40において、4つの角部にそれぞれネジ部41bが形成された矩形状の平板部41’を有するコネクタ40’とされている。平板部41’に形成された4つのネジ部41bに対応する位置に、第2フィルム基板11b’の挿通孔11cおよび給電基板21’の挿通孔21cが形成されている。
次いで行われる図17に示す第2組立工程では、4本のネジ45を給電部の挿通孔11cの下から挿通して挿通孔21cに下から挿通し、さらにネジ部41bにそれぞれ下から螺着する。これにより、第2フィルム基板11b’の給電部の上に給電基板21’が固着されると共に、給電基板21’の上にコネクタ40’が固着されるようになる。次いで、コネクタ40’の中心導体42がスルーホール11dにハンダ付けされると共に、給電基板21’の凹部22aの立設面に形成されている給電パターン23の先端の導電膜と始端部13aの導電膜とがハンダ付け部15aでハンダ付けされ、さらに、給電基板21’の長辺と他方の短辺とに形成されている合計8つの凹部22の立設面に形成されている給電部グランド21aの導電膜とグランド14の導電膜とがハンダ付け部15でハンダ付けされる。
なお、コネクタ40’の平板部41’における4つの角部にそれぞれネジ部41bが形成されて、4本のネジ45を給電部の挿通孔11cの下から挿通して挿通孔21cに下から挿通し、さらにネジ部41bにそれぞれ下から螺着するようにしたが、これに限ることはなく、平板部41’における4つの角部に係止孔を形成して、4本の係止手段を給電部の挿通孔11cの下から挿通して挿通孔21cに下から挿通し、さらに係止孔にそれぞれ下から挿入して係止するようにしてもよい。係止手段は、例えばリベット等を用いることができる。
さらに、本発明の第3実施例の給電構造は、フレキシブルなフィルム基板11’だけでなく、リジッド基板にも適用することができる。この場合、フィルム基板11の素材は、PETやポリイミド樹脂等のフィルム素材とすることができる。
以上説明した本発明の実施例のアンテナの給電構造では、フィルムアンテナの基板としてハンダ付けに耐えられる耐熱性を有していないが透明でフレキシブルとされ高周波特性の良好なPET材等のフィルム素材を用いることができる。すなわち、本発明の実施例のアンテナの給電構造では、ハンダ付けに耐えられる耐熱性を有していないが透明でフレキシブルとされ高周波特性の良好なフィルム素材を用いてもハンダ付けによる給電を行うことができ、上記した問題を全て解決することができる。
さらにまた、本発明のアンテナの給電構造において、前記給電パターンは前記給電基板の裏面に形成されていると共に、他端にスルーホールが形成され、前記給電部グランドは、前記給電パターンを取り囲むように前記給電基板の両面に形成されており、前記コネクタの中心導体が前記スルーホールに挿入されてハンダ付けされている。
さらにまた、本発明のアンテナの給電構造において、前記給電パターンは前記給電基板の裏面に形成されていると共に、他端に第1スルーホールが形成され、前記給電部グランドは、前記給電パターンを取り囲むように前記給電基板の両面に形成され、前記給電部の前記給電ラインの先端に第2スルーホールが形成されており、前記コネクタの中心導体が前記第1スルーホールを介して前記第2スルーホールに挿通されてハンダ付けされている。
さらにまた、本発明のアンテナの給電構造において、前記給電パターンは前記給電基板の裏面に形成されていると共に、他端にスルーホールが形成され、前記給電部グランドは、前記給電パターンを取り囲むように前記給電基板の両面に形成されており、前記コネクタの中心導体が前記スルーホールに挿入されてハンダ付けされている。
さらにまた、本発明のアンテナの給電構造において、前記給電パターンは前記給電基板の裏面に形成されていると共に、他端に第1スルーホールが形成され、前記給電部グランドは、前記給電パターンを取り囲むように前記給電基板の両面に形成され、前記給電部の前記給電ラインの先端に第2スルーホールが形成されており、前記コネクタの中心導体が前記第1スルーホールを介して前記第2スルーホールに挿通されてハンダ付けされている。
Claims (9)
- 樹脂製の基板の面に形成されたエレメントに給電する前記基板の面に形成された給電ラインおよびグランドを有する給電部と、
給電パターンと給電部グランドとが形成され、前記給電部上に載置される給電基板とを備え、
前記給電基板の縁部には、前記給電パターンの一端が形成されている半円状の第1凹部と、前記給電部グランドが形成されている半円状の第2凹部とが形成されており、前記給電基板が前記給電部上に載置された時に、前記給電ライン上に前記第1凹部が位置すると共に、前記グランド上に前記第2凹部が位置して、前記給電ラインと前記第1凹部の縁部に形成されている前記給電パターンの一端とがハンダ付けされていると共に、前記グランドと前記第2凹部の縁部に形成されている前記給電部グランドとがハンダ付けされていることを特徴とするアンテナの給電構造。 - 前記基板は、耐熱性を有さない樹脂製の基板とされており、
前記給電基板の前記給電パターンに、前記エレメントに給電する同軸ケーブルの内部導体がハンダ付けされ、前記給電部グランドに前記同軸ケーブルの外部導体がハンダ付けされていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナの給電構造。 - 前記給電パターンは前記給電基板の裏面に形成されていると共に、他端にスルーホールが形成され、前記給電部グランドは、前記給電パターンを取り囲むように前記給電基板の両面に形成されており、前記同軸ケーブルの内部導体が前記スルーホールに挿入されてハンダ付けされていることを特徴とする請求項2に記載のアンテナの給電構造。
- 前記給電基板上に前記エレメントに給電するコネクタが配置されて、前記給電基板の前記給電パターンに、前記コネクタの中心導体がハンダ付けされ、前記給電部グランドに前記コネクタのグランドとなる平板部がハンダ付けされていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナの給電構造。
- 前記給電パターンは前記給電基板の裏面に形成されていると共に、他端にスルーホールが形成され、前記給電部グランドは、前記給電パターンを取り囲むように前記給電基板の両面に形成されており、前記コネクタの中心導体が前記スルーホールに挿入されてハンダ付けされていることを特徴とする請求項4に記載のアンテナの給電構造。
- 前記エレメントに給電するコネクタは、中心導体と、複数の係止孔が形成されたグランドとなる平板部とを有し、前記給電部の前記グランドおよび前記給電基板の前記給電部グランドに前記係止孔に対応する位置にそれぞれ挿通孔が形成されており、前記給電部の下から前記給電部および前記給電基板に形成された前記挿通孔に挿通した係止手段を前記平板部の前記係止孔に係止することにより、前記給電部の上に前記給電基板および前記コネクタが固着されることを特徴とする請求項1に記載のアンテナの給電構造。
- 前記給電パターンは前記給電基板の裏面に形成されていると共に、他端にスルーホールが形成され、前記給電部グランドは、前記給電パターンを取り囲むように前記給電基板の両面に形成されており、前記コネクタの中心導体が前記スルーホールに挿入されてハンダ付けされていることを特徴とする請求項6に記載のアンテナの給電構造。
- 前記給電パターンは前記給電基板の裏面に形成されていると共に、他端に第1スルーホールが形成され、前記給電部グランドは、前記給電パターンを取り囲むように前記給電基板の両面に形成され、前記給電部の前記給電ラインの先端に第2スルーホールが形成されており、前記コネクタの中心導体が前記第1スルーホールを介して前記第2スルーホールに挿通されてハンダ付けされていることを特徴とする請求項6に記載のアンテナの給電構造。
- 前記給電基板は、プリント基板を分割することにより複数の前記給電基板を作成することができ、
前記プリント基板上には、前記給電パターンおよび前記給電部グランドが形成されていると共に、前記第1凹部および前記第2凹部の位置にスルーホールとされた円形の孔部がそれぞれ形成されており、前記プリント基板を分割する際に、前記円形の孔部が分割されることにより前記第1凹部および前記第2凹部が形成されることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のアンテナの給電構造。
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