JP2022024044A - 積層電極体の製造方法及び蓄電素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】効果的に電析を抑制できる積層電極体及び蓄電素子を提供する。【解決手段】本発明の一態様に係る積層電極体は、第一辺から突出するタブ9,15を有する正極板3と、樹脂層と前記樹脂層上に形成された耐熱層とを有し、前記耐熱層を前記正極板に対向させた状態で前記正極板の第一面及び第二面を覆う少なくとも一対のセパレータ4と、前記セパレータを介して前記正極板に対向する負極板5とを備え、前記正極板の外周側に前記少なくとも一対のセパレータが互いに溶着された複数の溶着領域A1,A2を有し、前記複数の溶着領域が、前記正極板の第一辺と略平行かつ間欠的に延びる第一溶着領域A1と、前記第一辺と略垂直かつ連続的に延びる第二溶着領域A2とを含む。【選択図】図2

Description

本発明は、積層電極体及び蓄電素子に関する。
例えば携帯電話、電気自動車等の様々な機器に充放電可能な二次電池が使用されている。近年、これらの機器の高出力化や高性能化に伴い、より小型でエネルギー密度(体積当たりの電気容量)の大きな二次電池が求められている。
一般に二次電池は、表面に活物質層が形成された正極板と表面に活物質層が形成された負極板とを電気絶縁性を有するセパレータを介して交互に積層して形成される。このような二次電池でエネルギー密度を大きくするには、セパレータを薄くすることが有効である。このため、セパレータを樹脂フィルムによって形成した二次電池が実用化されている。
しかしながら、樹脂フィルムから形成されるセパレータは、比較的熱に弱いため、二次電池のエネルギー密度を大きくすると、セパレータが熱により損傷し、電析によって生成される金属析出物(例えばリチウムデンドライト)がセパレータを貫通して正極板と負極板とを微小短絡させるおそれがある。このため、セパレータの電極板に当接する面に耐熱層(無機コート層)を形成し、セパレータの耐熱性を向上した二次電池が提案されている(特開2013-143337号公報参照)。
前記公報に記載の二次電池では、正極板を2枚のセパレータで挟み込んだ袋詰正極板と、正極板よりも大きく、かつセパレータよりも小さい袋詰めされていない負極板とを交互に積層した積層電極体を外装材の中に収容している。この公報に記載の二次電池では、2枚のセパレータの外縁に、間隔を空けて複数の点状の接着部を形成することによって2枚のセパレータ間に正極板を保持している。
特開2013-143337号公報
前記公報に記載の二次電池では、正極板を挟み込む2枚のセパレータの接着部の間を電解質が比較的容易に通過することができる。このため、前記公報に記載の二次電池は、正極板近傍の電解質に析出物を生成し得る金属イオンを生じる金属種が混入することや、正極において生成された金属イオンが移動して負極に接触することにより電析することを十分に抑制できない。
かかる状況に鑑みて、本発明は、効果的に電析を抑制できる積層電極体及び蓄電素子を提供することを課題とする。
本発明の一態様に係る積層電極体は、第一辺から突出するタブを有する正極板と、樹脂層と前記樹脂層上に形成された耐熱層とを有し、前記耐熱層を前記正極板に対向させた状態で前記正極板の第一面及び第二面を覆う少なくとも一対のセパレータと、前記セパレータを介して前記正極板に対向する負極板とを備え、前記正極板の外周側に前記少なくとも一対のセパレータが互いに溶着された複数の溶着領域を有し、前記複数の溶着領域が、前記正極板の第一辺と略平行かつ間欠的に延びる第一溶着領域と、前記第一辺と略垂直かつ連続的に延びる第二溶着領域とを含む。
本発明の一態様に係る積層電極体は、効果的に電析を抑制することができる。
本発明の一実施形態の蓄電素子を示す模式的断面図である。 図1の蓄電素子の積層電極体の模式平面図である。
本発明の一態様は、第一辺から突出するタブを有する正極板と、樹脂層と前記樹脂層上に形成された耐熱層とを有し、前記耐熱層を前記正極板に対向させた状態で前記正極板の第一面及び第二面を覆う少なくとも一対のセパレータと、前記セパレータを介して前記正極板に対向する負極板とを備え、前記正極板の外周側に前記少なくとも一対のセパレータが互いに溶着された複数の溶着領域を有し、前記複数の溶着領域が、前記正極板の第一辺と略平行かつ間欠的に延びる第一溶着領域と、前記第一辺と略垂直かつ連続的に延びる第二溶着領域とを含む積層電極体である。
当該積層電極体は、前記正極板の外周側に前記少なくとも一対のセパレータが互いに溶着された複数の溶着領域を有し、前記複数の溶着領域が前記正極板の第一辺と略平行かつ間欠的に延びる第一溶着領域を含むことによって、この第一溶着領域の間から前記少なくとも一対のセパレータの内側に電解液を充填することができる。また、当該積層電極体は、前記複数の溶着領域が前記第一辺と略垂直かつ連続的に延びる第二溶着領域を含むことによって、第一辺と平行方向には電解液が2枚のセパレータ内に出入りできない。このため、当該積層電極体は、正極板に接触する電解液の移動が抑制されるので、正極板近傍の電解質に析出物を生成し得る金属イオンを生じる金属種が混入することを抑制することができ、かつ正極において生成された金属イオンが移動して、負極に接触することにより電析することを抑制できる。
前記第二溶着領域が切断面を有するとよい。このように、前記第二溶着領域が切断面を有すること、つまり前記第二溶着領域が前記少なくとも一対のセパレータの外縁に形成されることによって、長尺シート状のセパレータに幅方向に第二溶着領域を形成し、この第二溶着領域を幅方向に2分割するよう切断することで、複数の袋詰正極板を効率よく形成することができる。
前記少なくとも一対のセパレータが前記溶着領域に透光性を有する部分を有し、前記溶着領域の平均幅が10μm以上1000μm以下であるとよい。このように、前記少なくとも一対のセパレータが前記溶着領域に透光性を有する部分を有し、前記溶着領域の平均幅が前記範囲内であることによって、前記2枚のセパレータの接合強度を比較的大きくすることができる。
前記少なくとも一対のセパレータが前記溶着領域に前記耐熱層の砕片を含むとよい。このように、前記少なくとも一対のセパレータが前記溶着領域に前記耐熱層の砕片を含むことによって、樹脂層同士を溶着する際に破壊される耐熱層の砕片を取り除く必要がないので、前記少なくとも一対のセパレータを比較的容易に溶着することができる。
本発明の別の態様は、当該積層電極体と、この積層電極体を収容する外装材とを備える蓄電素子である。
当該蓄電素子は、効果的に電析を抑制することができる当該積層電極体を備えることによって、短絡を防止して安全に使用することができる。
前記外装材が金属ケースであるとよい。このように、前記外装材が金属ケースであることによって、当該積層電極体を保護することができる。
なお、「略平行」とは、相対角度が15°以下であることを意味し、「略垂直」とは、相対角度が75°以上であることを意味する。また、「透光性を有する」とは、JIS-K7375(2008)に準拠して測定される全光線透過率が20%以上であることを意味する。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る蓄電素子について詳説する。
[蓄電素子]
図1の蓄電素子は、それ自体が本発明の別の実施形態である積層電極体1と、この積層電極体1を収容する外装材2とを備える。また、当該蓄電素子は、外装材2の内部に電解質(電解液)が充填されている。
〔積層電極体〕
当該積層電極体1は、複数の正極板3と、正極板3の第一面及び第二面を覆う複数対のセパレータ4と、前記セパレータ4を介して前記正極板3に対向する複数の負極板5とを備える。
<正極板>
正極板3は、導電性を有する箔状乃至シート状の正極集電体6と、この正極集電体6の両面に積層される正極活物質層7とを有する。より詳しくは、図2に示すように、正極板3は、正極集電体6の両面に正極活物質層7が積層される平面視多角形状(通常は矩形状)の電極部8と、この電極部8の第一辺Sから突出し、当該蓄電素子の電極端子に電気的に接続されるタブ9とを有する。
正極集電体6において、タブ9は、電極部8の第一辺Sから垂直に延出し、電極部8よりも幅の小さい帯状に形成されることが好ましい。また、タブ9は、電極部8の第一辺Sのいずれか一方の端部側にオフセットして配設されることが好ましい。
正極板3の第一辺Sに沿う方向のセパレータ4の幅は、負極板5の幅以下であることが好ましい。より詳しくは、当該積層電極体1において、セパレータ4は、平面視で負極板5から第一辺Sに沿う方向にはみ出さないような形状とされる。これにより、対をなすセパレータ4の間に保持される正極板3は、平面視で負極板5からはみ出すことなく、その全面を負極板5に対向させる。これにより、当該積層電極体1ひいては当該蓄電素子では、負極板5の外縁部で電流密度が大きくなって局所的に電析が助長されることがないため、電析による短絡が防止される。
このように、セパレータ4の第一辺Sに沿う方向の平均長さと負極板5の第一辺Sに沿う方向の平均長さとの差の下限としては、0mmが好ましいが、セパレータ4の第一辺Sに沿う方向の平均長さと負極板5の第一辺Sに沿う方向の平均長さとの差の上限としては、1mmが好ましく、0.5mmがより好ましい。セパレータ4の第一辺Sに沿う方向の平均長さと負極板5の第一辺Sに沿う方向の平均長さとの差を前記下限以上とすることで、正極板3を一対のセパレータ4で挟み込んだ袋詰正極板と負極板5とを正極板3が負極板5からはみ出さないよう積層することが容易になる。また、セパレータ4の第一辺Sに沿う方向の平均長さと負極板5の第一辺Sに沿う方向の平均長さとの差を前記上限以下とすることで、正極板3と負極板5との面積の差が不必要に大きくなることがなく、当該積層電極体1ひいては当該蓄電素子のエネルギー密度を十分に大きくできる。
また、当該積層電極体1では、正極板3のセパレータ4を負極板5に対して位置決めすることで、正極板3を負極板5に対して比較的容易に位置決めすることができる。このため、当該積層電極体1では、負極板5の面積に対する正極板3の面積の比を比較的大きくしても負極板5の外縁部で電析が助長されないので、エネルギー密度を比較的大きくすることができる。
また、当該積層電極体1は、セパレータ4が負極板5の幅方向内側に配置されるので、負極板5と外装材2とのクリアランスを小さくすることができる。このため、当該蓄電素子は、外装材2の中のデッドスペースを比較的小さくしてエネルギー密度を比較的大きくすることができる。
(正極集電体)
正極集電体6の材質としては、アルミニウム、銅、鉄、ニッケル等の金属又はそれらの合金が用いられる。これらの中でも、導電性の高さとコストとのバランスからアルミニウム、アルミニウム合金、銅及び銅合金が好ましく、アルミニウム及びアルミニウム合金がより好ましい。また、正極集電体6の形成形態としては、箔、蒸着膜等が挙げられ、コストの面から箔が好ましい。つまり、正極集電体6としてはアルミニウム箔が好ましい。なお、アルミニウム又はアルミニウム合金としては、JIS-H4000(2014)に規定されるA1085P、A3003P等が例示できる。
正極集電体6の平均厚さの下限としては、5μmが好ましく、10μmがより好ましい、一方、正極集電体6の平均厚さの上限としては、50μmが好ましく、40μmがより好ましい。正極集電体6の平均厚さを前記下限以上とすることで、正極集電体6の十分な強度を得ることができる。また、正極集電体6の平均厚さを前記上限以下とすることで、相対的に正極活物質層7の体積が小さくなることがなく、当該蓄電素子のエネルギー密度を十分に大きくできる。
(正極活物質層)
正極活物質層7は、正極活物質を含むいわゆる正極合材から形成される。また、正極活物質層7を形成する正極合材は、必要に応じて導電剤、結着剤(バインダ)、増粘剤、フィラー等の任意成分を含む。
前記正極活物質としては、例えばLiMO(Mは少なくとも一種の遷移金属を表す)で表される複合酸化物(LiCoO、LiNiO、LiMn、LiMnO、LiNiαCo(1-α)、LiNiαMnβCo(1-α-β)、LiNiαMn(2-α)等)、LiMe(XO(Meは少なくとも一種の遷移金属を表し、Xは例えばP、Si、B、V等を表す)で表されるポリアニオン化合物(LiFePO、LiMnPO、LiNiPO、LiCoPO、Li(PO、LiMnSiO、LiCoPOF等)が挙げられる。これらの化合物中の元素又はポリアニオンは他の元素又はアニオン種で一部が置換されていてもよい。正極活物質層7においては、これら化合物の一種を単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。また、正極活物質の結晶構造は、層状構造又はスピネル構造であることが好ましい。
正極活物質層7における正極活物質の含有量の下限としては、50質量%が好ましく、70質量%がより好ましく、80質量%がさらに好ましい。一方、正極活物質の含有量の上限としては、99質量%が好ましく、94質量%がより好ましい。正極活物質粒子の含有量を前記範囲とすることで、当該蓄電素子のエネルギー密度を高めることができる。
前記導電剤としては、電池性能に悪影響を与えない導電性材料であれば特に限定されない。このような導電剤としては、天然又は人造の黒鉛、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック、金属、導電性セラミックスなどが挙げられる。導電剤の形状としては、粉状、繊維状等が挙げられる。
正極活物質層7における導電剤の含有量の下限としては、0.1質量%が好ましく、0.5質量%がより好ましい。一方、導電剤の含有量の上限としては、10質量%が好ましく、5質量%がより好ましい。導電剤の含有量を前記範囲とすることで、当該蓄電素子のエネルギー密度を高めることができる。
前記結着剤としては、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド等の熱可塑性樹脂;エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム等のエラストマー;多糖類高分子などが挙げられる。
正極活物質層7における結着剤の含有量の下限としては、1質量%が好ましく、2質量%がより好ましい。一方、結着剤の含有量の上限としては、10質量%が好ましく、5質量%がより好ましい。結着剤の含有量を前記範囲とすることで、正極活物質を安定して保持することができる。
前記増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース等の多糖類高分子が挙げられる。また、増粘剤がリチウムと反応する官能基を有する場合、予めメチル化等によりこの官能基を失活させておくことが好ましい。
前記フィラーとしては、電池性能に悪影響を与えないものであれば特に限定されない。フィラーの主成分としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、シリカ、アルミナ、ゼオライト、ガラス、炭素などが挙げられる。
<セパレータ>
セパレータ4は、シート状の樹脂層10と、この樹脂層10に積層される耐熱層11とを有する。セパレータ4は、各正極板3の両側に対をなして配置される。より詳しくは、一対のセパレータ4は、耐熱層11を正極板3に対向させた状態で、正極板3の電極部8の第一面及び第二面を覆う。
正極板3を挟み込む対をなすセパレータ4は、正極板3の外周側、より詳しくは、平面視で電極部8の外側近傍のタブ9が存在しない範囲に、互いの樹脂層10が溶着された複数の溶着領域(第一溶着領域A1及び第二溶着領域A2)を有する。
(樹脂層)
樹脂層10は、多孔質樹脂フィルムから形成される。
この樹脂層10の主成分としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-メチルアクリレート共重合体、エチレン-エチルアクリレート共重合体、塩素化ポリエチレン等のポリオレフィン誘導体、エチレン-プロピレン共重合体等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートや共重合ポリエステル等のポリエステルなどを採用することができる。中でも、樹脂層10の主成分としては、耐電解液性、耐久性及び溶着性に優れるポリエチレン及びポリプロピレンが好適に用いられる。なお、「主成分」とは、最も質量含有率が大きい成分を意味する。
樹脂層10の平均厚さの下限としては、5μmが好ましく、10μmがより好ましい。一方、樹脂層10の平均厚さの上限としては、50μmが好ましく、30μmがより好ましい。樹脂層10の平均厚さを前記下限以上とすることで、樹脂層10が破断することなくセパレータ4を溶着することができる。また、樹脂層10の平均厚さを前記上限以下とすることで、セパレータ4の厚さが不必要に増大することなく蓄電素子の体積当たりの容量を十分な大きさにできる。
(耐熱層)
耐熱層11は、多数の無機粒子と、この無機粒子間を接続するバインダとを含む構成とされる。
無機粒子の主成分としては、例えばアルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、マグネシア、セリア、イットリア、酸化亜鉛、酸化鉄等の酸化物、窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素等の窒化物、シリコンカーバイド、炭酸カルシウム、硫酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、チタン酸カリウム、タルク、カオリンクレイ、カオリナイト、ハロイサイト、パイロフィライト、モンモリロナイト、セリサイト、マイカ、アメサイト、ベントナイト、アスベスト、ゼオライト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウムなどが挙げられる。中でも、耐熱層11の無機粒子の主成分としては、アルミナ、シリカ及びチタニアが特に好ましい。
耐熱層11の無機粒子の平均粒子径の下限としては、1nmが好ましく、7nmがより好ましい。一方、無機粒子の平均粒子径の上限としては、5μmが好ましく、1μmがより好ましい。無機粒子の平均粒子径を前記下限以上とすることで、耐熱層11中のバインダの比率が大きくなることはなく、十分な耐熱性を有する耐熱層11を得ることができる。また、無機粒子の平均粒子径を前記上限以下とすることで、均質な耐熱層11を容易に形成することができる。なお、「平均粒子径」とは、透過電子顕微鏡(TEM)又は走査電子顕微鏡(SEM)を用いてJIS-R1670に準じて測定される値である。
耐熱層11のバインダの主成分としては、例えばポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン-テトラフルオロエチレン共重合体等のフッ素ゴム、スチレン-ブタジエン共重合体及びその水素化物、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体及びその水素化物、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体及びその水素化物、メタクリル酸エステル-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル-アクリル酸エステル共重合体等の合成ゴム、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩等のセルロース誘導体、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド及びその前駆体(ポリアミック酸等)等のポリイミド、エチレン-エチルアクリレート共重合体等のエチレン-アクリル酸共重合体、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリフェニレンエーテル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエステルなどが挙げられる。
耐熱層11の平均厚さの下限としては、0.5μmが好ましく、1μmがより好ましい
。一方、耐熱層11の平均厚さの上限としては、10μmが好ましく、6μmがより好ま
しい。耐熱層11の平均厚さを前記下限以上とすることで、耐熱層11が破断することな
くセパレータ4を溶着することができる。また、耐熱層11の平均厚さを前記上限以下と
することで、セパレータ4の厚さが不必要に増大することなく当該蓄電素子の体積当たり
の容量を十分な大きさにできる。
(溶着領域)
複数の溶着領域は、図2に示すように、正極板3のタブ9が設けられる第一辺Sと略平行かつ間欠的に延びる第一溶着領域A1と、第一辺Sと略垂直かつ連続的に延びる第二溶着領域A2とを含む。換言すると、第一溶着領域A1は、タブ9の延出方向と略垂直な電極部8の一対の外縁(図2では、短手方向両側の端縁)に沿ってそれぞれ不連続に間隔を空けて形成され、第二溶着領域A2は、タブ9延出方向と略平行な電極部8の一対の外縁(図2では、長手方向両側の端縁)に沿ってそれぞれ連続して形成される。
このように、溶着領域A1,A2が正極板3の周囲に形成されることによって、正極板3は対をなす2枚のセパレータ4の間の所定位置に正確に保持される。これにより、ガイド等を用いてセパレータ4の下端を負極板5の下端に位置合わせすることで、正極板3を負極板5に対して比較的正確に位置合わせすることができる。
また、対をなす2枚のセパレータ4が溶着された溶着領域A1,A2は、溶着されずに重ね合わされた2枚のセパレータ4(非溶着領域)よりも剛性が大きくなるため、この溶着領域A1,A2をガイドに当接させることによって、正極板3を比較的容易かつ正確に位置決めすることができる。
この溶着領域A1,A2には破壊された耐熱層11の砕片が存在してもよい。溶着領域A1,A2に存在する耐熱層11の砕片は、溶着領域A1,A2内にジグザグに延在、具体的には溶着領域A1,A2の長手方向と異なる方向に往復しつつ長手方向に延在する振動波形状の領域で存在密度が小さくなっているとよい。このような溶着領域A1,A2は、比較的小さい圧子により、耐熱層11を破壊しつつ形成される耐熱層11の砕片を幅方向に掻き分けながら2枚のセパレータ4の樹脂層10同士を溶着することにより形成することができる。
また、溶着領域A1,A2は、透光性を有する部分を有することが好ましい。つまり、溶着領域A1,A2は、樹脂層10を形成する透明な樹脂中に、遮光性を有する耐熱層11の形成材料の比較的小さい砕片が分散して形成される半透明な部分又は耐熱層11の砕片の含有率が十分に小さい透明な部分を有するとよい。
このように、溶着領域A1,A2の内部及び溶着領域A1,A2の周囲に耐熱層11の砕片を含むことにより、樹脂層10同士を溶着する際に破壊される耐熱層11の砕片を取り除く必要がないので、一対のセパレータ4を比較的容易に溶着することができる。
第一溶着領域A1の溶着部の平均長さに対する非溶着部の平均長さ(溶着部の平均間隔)の比の下限としては、0.2が好ましく、0.5がより好ましい。一方、第一溶着領域A1の溶着部の平均長さに対する非溶着部の平均長さの比の上限としては、3が好ましく、2がより好ましい。第一溶着領域A1の溶着部の平均長さに対する非溶着部の平均長さの比を前記下限以上とすることで、対をなすセパレータ4の内部への注液性が小さくなることを回避でき、当該蓄電素子の製造効率の低下を回避することができる。また、第一溶着領域A1の溶着部の平均長さに対する非溶着部の平均長さの比を前記上限以下とすることで、正極板3に接する電解質への金属の混入を十分に抑制することができ、十分な電析防止効果を得ることができる。
溶着領域A1,A2の平均幅の下限としては、10μmが好ましく、20μmがより好ましい。一方、溶着領域A1,A2の平均幅の上限としては、1000μmが好ましく、300μmがより好ましい。溶着領域A1,A2の平均幅が前記下限に満たない場合、対をなすセパレータ4の接合強度が不十分となることで、正極板3の保持が不確実となるおそれがある。逆に、溶着領域A1,A2の平均幅が前記上限を超える場合、セパレータ4が不必要に大きくなることで相対的に正極板3が小さくなって当該積層電極体1ひいては当該蓄電素子のエネルギー密度が小さくなるおそれがある。
溶着領域A1,A2と正極板3の外縁との平均間隔の下限としては、0.1mmが好ましく、0.2mmがより好ましい。一方、溶着領域A1,A2と正極板3の外縁との平均間隔の上限としては、1.0mmが好ましく、0.8mmがより好ましい。溶着領域A1,A2と正極板3の外縁との平均間隔を前記下限以上とすることで、対をなすセパレータ4を容易に溶着することができる。また、溶着領域A1,A2と正極板3の外縁との平均間隔を前記上限以下とすることで、正極板3がセパレータ4及び負極板5に対して必要以上に小さくならず、当該蓄電素子のエネルギー密度を十分に大きくできる。
セパレータ4の外縁と第一溶着領域A1との平均間隔の下限としては、100μmが好ましく、200μmがより好ましい。一方、セパレータ4の外縁と第一溶着領域A1との平均間隔の上限としては、1mmが好ましく、0.5mmがより好ましい。セパレータ4の外縁と第一溶着領域A1との平均間隔を前記下限以上とすることで、第一溶着領域A1を容易に形成することができる。また、セパレータ4の外縁と第一溶着領域A1との平均間隔を前記上限以下とすることで、セパレータ4の外縁の剛性を十分に大きくすることができ、正極板3の位置決めが容易になり、また当該蓄電素子のエネルギー密度を十分な大きさにすることができる。
第二溶着領域A2は、切断面を有すること、つまりセパレータ4の外縁に形成されることが好ましい。第二溶着領域A2が切断面を有することによって、長尺シート状の一対のセパレータ母材に幅方向に複数の幅広の溶着領域を形成し、この幅広の溶着領域を幅が半分の2つの第二溶着領域A2に分割するよう切断することで、正極板3を一対のセパレータ4で挟み込んだ袋詰正極板を効率よく形成することができる。
換言すると、セパレータ4の外縁と第二溶着領域A2と平均間隔の下限としては、100μmが好ましい。一方、セパレータ4の外縁と溶着領域A1,A2との平均間隔の上限としては、1mmが好ましく、0.5mmがより好ましい。セパレータ4の外縁と溶着領域A1,A2との平均間隔を前記上限以下とすることで、セパレータ4の外縁の剛性を十分に大きくすることができ、正極板3の位置決めが容易になったり、当該蓄電素子のエネルギー密度を十分な大きさにしたりすることができる。
<負極板>
負極板5は、正極板3とは異なり、当該積層電極体において、セパレータ4等で袋状に覆われることなく積層されている。
負極板5は、導電性を有する箔状乃至シート状の負極集電体12と、この負極集電体12の表面(正極板4に対向する面)に積層される負極活物質層13とを有する。具体的には、負極板5は、負極集電体12の表面に負極活物質層13が積層される平面視多角形状(通常は矩形状)の電極部14と、この電極部14から電極部14よりも幅の小さい帯状に延出し、当該蓄電素子の電極端子に電気的に接続されるタブ15とを有する構成とされる。
当該積層電極体1では、平面視において、この負極板5の電極部14の内側に正極板3のセパレータ4の全ての溶着領域A1,A2が内包される。従って、対をなす2枚のセパレータ4の溶着領域A1,A2の内側に内包される正極板3の電極部8は、負極板5の電極部14の投影領域内に配置されるため、負極板5の電極部14の外縁部に電流を集中させない。
(負極集電体)
負極集電体12は、上述の正極集電体6と同様の構成とすることができるが、材質としては、銅又は銅合金が好ましい。つまり、負極板5の負極集電体12としては銅箔が好ましい。銅箔としては、圧延銅箔、電解銅箔等が例示される。
(負極活物質層)
負極活物質層13は、負極活物質を含むいわゆる負極板合材から形成される。また、負極活物質層13を形成する負極板合材は、必要に応じて導電剤、結着剤(バインダ)、増粘剤、フィラー等の任意成分を含む。導電剤、結着剤、増粘剤、フィラー等の任意成分は、正極活物質層7と同様のものを用いることができる。
負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵及び放出することができる材質が好適に用いられる。具体的な負極活物質としては、例えばリチウム、リチウム合金等の金属;金属酸化物;ポリリン酸化合物;黒鉛、非晶質炭素(易黒鉛化炭素または難黒鉛化性炭素)等の炭素材料などが挙げられる。
前記負極活物質の中でも、正極板3と負極板5との単位対向面積当たりの放電容量を好適な範囲とする観点から、Si、Si酸化物、Sn、Sn酸化物又はこれらの組み合わせを用いることが好ましく、Si酸化物を用いることが特に好ましい。なお、SiとSnとは、酸化物にした際に、黒鉛の3倍程度の放電容量を持つことができる。
負極活物質としてSi酸化物を用いる場合、Si酸化物に含まれるOのSiに対する原子数の比としては0超2未満が好ましい。つまり、Si酸化物としては、SiO(0<x<2)で表される化合物が好ましい。また、前記原子数の比としては、0.5以上1.5以下がより好ましい。
なお、負極活物質は上述したものを一種単体で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。例えば、Si酸化物と他の負極活物質とを混合して用いることで、正極板3と負極板5との単位対向面積当たりの放電容量及び後述する負極活物質の質量に対する前記正極活物質の質量の比が共に好適な値となるように調整できる。Si酸化物と混合して用いる他の負極活物質としては、黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン、コークス類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、気相成長炭素繊維、フラーレン、活性炭等の炭素材料が挙げられる。これらの炭素材料は、一種のみをSi酸化物と混合してもよいし、二種以上を任意の組み合わせ及び比率でSi酸化物と混合してもよい。これらの他の負極活物質の中でも、充放電電位が比較的卑である黒鉛が好ましく、黒鉛を用いることで高いエネルギー密度の二次電池素子が得られる。Si酸化物と混合して用いる黒鉛としては、鱗片状黒鉛、球状黒鉛、人造黒鉛、天然黒鉛等が挙げられる。これらの中でも、充放電を繰り返してもSi酸化物粒子表面との接触を維持しやすい鱗片状黒鉛が好ましい。
負極活物質におけるSi酸化物の含有量の下限としては、30質量%が好ましく、50質量%より好ましく、70質量%がさらに好ましい。一方、Si酸化物の含有量の上限としては、通常100質量%であり、90質量%が好ましい。
さらに、負極活物質層13は、Si酸化物に加えて少量のB、N、P、F、Cl、Br、I等の典型非金属元素、Li、Na、Mg、Al、K、Ca、Zn、Ga、Ge等の典型金属元素、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Mo、Zr、Ta、Hf、Nb、W等の遷移金属元素を含有してもよい。
前記Si酸化物(一般式SiOで表される物質)として、SiO及びSiの両相を含むものを使用することが好ましい。このようなSi酸化物は、SiOのマトリックス中のSiにリチウムが吸蔵及び放出されるため、体積変化が小さく、かつ充放電サイクル特性に優れる。
また、前記Si酸化物の平均粒子径は、1μm以上15μm以下が好ましい。Si酸化物の平均粒子径を前記上限以下とすることで、当該蓄電素子の充放電サイクル特性を向上できる。
前記Si酸化物は、高結晶性のものからアモルファスのものまで使用することができる。さらに、Si酸化物としては、フッ化水素、硫酸などの酸で洗浄されているものや水素で還元されているものを使用してもよい。
負極活物質層13における負極活物質の含有量の下限としては、60質量%が好ましく、80質量%がより好ましく、90質量%がさらに好ましい。一方、負極活物質の含有量の上限としては、99質量%が好ましく、98質量%がより好ましい。負極活物質粒子の含有量を前記範囲とすることで、蓄電素子のエネルギー密度を高めることができる。
負極活物質層13における結着剤の含有量の下限としては、1質量%が好ましく、5質量%がより好ましい。一方、結着剤の含有量の上限としては、20質量%が好ましく、15質量%がより好ましい。結着剤の含有量を前記範囲とすることで、負極活物質を安定して保持することができる。
〔外装材〕
外装材2は、当該積層電極体1を収容し、内部に電解質が封入される。
外装材2の材質としては、電解質を封入できるシール性と、当該積層電極体1を保護できる強度とを備えるものであればよいが、金属が好適に用いられる。換言すると、外装材2としては、当該積層電極体1をより確実に保護できる金属ケースを用いることが好ましい。
〔電解質〕
外装材2に封入される電解質としては、蓄電素子に通常用いられる公知の電解液が使用でき、例えばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)等の環状カーボネート、又はジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等の鎖状カーボネートを含有する溶媒に、リチウムヘキサフルオロホスフェート(LiPF)等を溶解した溶液を用いることができる。
[その他の実施形態]
前記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、前記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて前記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。
例えば、当該積層電極体のセパレータは、正極板の四辺のうち、タブが延出する第一辺の外側の溶着領域を省略してもよい。
当該積層電極体は、一対の負極板の間に1つの袋詰正極板を挟み込んだものであってもよい。
また、当該積層電極体にあっては、耐熱層を省略することも可能である。すなわち、当該積層電極体は、第一辺から突出するタブを有する正極板と、樹脂層を有し、前記正極板の第一面及び第二面を覆う少なくとも一対のセパレータと、前記セパレータを介して前記正極板に対向する負極板とを備え、前記正極板の外周側に前記少なくとも一対のセパレータが互いに溶着された複数の溶着領域を有し、前記複数の溶着領域が、前記正極板の第一辺と略平行かつ間欠的に延びる第一溶着領域と、前記第一辺と略垂直かつ連続的に延びる第二溶着領域とを含む積層電極体とすることも可能である。
本発明に係る積層電極体及び蓄電素子は、例えば電気自動車、携帯電話等の比較的大きいエネルギー密度が要求される機器の電源として特に好適に利用することができる。
1 積層電極体
2 外装材
3 正極板
4 セパレータ
5 負極板
6 正極集電体
7 正極活物質層
8 電極部
9 タブ
10 樹脂層
11 耐熱層
12 負極集電体
13 負極活物質層
14 電極部
15 タブ
A1 第一溶着領域
A2 第二溶着領域
S 第一辺

Claims (5)

  1. 第一辺から突出するタブを有する正極板と、
    樹脂層と前記樹脂層上に形成された耐熱層とを有し、前記耐熱層を前記正極板に対向させた状態で前記正極板の第一面及び第二面を覆う少なくとも一対のセパレータと、
    前記セパレータを介して前記正極板に対向する負極板と
    を備え、
    前記正極板の外周側に前記少なくとも一対のセパレータが互いに溶着された複数の溶着領域を有し、
    前記複数の溶着領域が、前記正極板の第一辺と略平行かつ間欠的に延びる第一溶着領域と、前記第一辺と略垂直かつ連続的に延びる第二溶着領域とを含み、
    前記第二溶着領域が切断面を有する積層電極体。
  2. 前記少なくとも一対のセパレータが前記溶着領域に透光性を有する部分を有し、前記溶着領域の平均幅が10μm以上1000μm以下である請求項1に記載の積層電極体。
  3. 前記少なくとも一対のセパレータが前記溶着領域に前記耐熱層の砕片を含む請求項1又は請求項2に記載の積層電極体。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の積層電極体と、
    この積層電極体を収容する外装材と
    を備える蓄電素子。
  5. 前記外装材が金属ケースである請求項4に記載の蓄電素子。
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