JP2022023016A - 経口組成物 - Google Patents

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JP2022023016A JP2021111274A JP2021111274A JP2022023016A JP 2022023016 A JP2022023016 A JP 2022023016A JP 2021111274 A JP2021111274 A JP 2021111274A JP 2021111274 A JP2021111274 A JP 2021111274A JP 2022023016 A JP2022023016 A JP 2022023016A
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奏 惠口
Kana Eguchi
祐一 霜田
Yuichi Shimoda
淳史 橋本
Junji Hashimoto
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Abstract

【課題】非重合体カテキン類の保存劣化が抑制された食物繊維含有経口組成物を提供すること。【解決手段】 次の成分(A)及び(B);(A)イヌリン 0.5~6質量%、及び(B)非重合体カテキン類 0.1~0.6質量%を含む、経口組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、経口組成物に関する。
食物繊維は、ヒトの消化酵素で分解されない食品中の難消化性成分の総称と定義され、根菜類、野菜類、海藻類等の植物に含まれている。食物繊維の代表的な機能として腸内環境改善効果が知られており、生活習慣病の予防に対して有効とされている。
そのため、食物繊維の摂取は広く推奨されており、日常の食生活において手軽に摂取するために様々な食物繊維含有飲食品の開発が検討されている。例えば、食物繊維を手軽に摂取できる飲料として、(A)非重合体カテキン類0.04~0.38質量%、及び(B)食物繊維を含有し、(A)非重合体カテキン類と(B)食物繊維との質量比[(B)/(A)]が2.8~27である容器詰野菜飲料(特許文献1)、(a)ガレート型カテキン、(b)平均分子量4,000以上の水溶性コラーゲン及び(c)水溶性大豆食物繊維を含有し、それぞれの含有量が重量比で、(b)/(a)≧5.0、(c)/(a)≧0.4、(c)/(b)≧0.08の範囲内にある飲料(特許文献2)が提案されている。
特開2017-184655号公報 特開2013-73号公報
本発明者らは、非重合体カテキン類と食物繊維を含有する飲食品を開発すべく検討したところ、非重合体カテキン類を難消化性デキストリンといった食物繊維と共存させて長期に亘って保存すると、5℃以下の低温であれば問題ないが、それよりも高い温度であると非重合体カテキン類の残存率が徐々に低下して劣化しやすいという課題が存在することを見出した。
本発明の課題は、非重合体カテキン類の保存劣化が抑制された食物繊維含有経口組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、食物繊維の中でも特定のもののみが一定量の非重合体カテキン類と共存させたとしても、非重合体カテキン類の保存安定性に影響を与え難いことを見出した。また、食物繊維と共存させたときの非重合体カテキン類の劣化抑制効果は、非重合体カテキン類濃度が0.1質量%以上において特異的に発現されることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)及び(B);
(A)イヌリン 0.5~6質量%、及び
(B)非重合体カテキン類 0.1~0.6質量%
を含む、経口組成物を提供するものである。
本発明によれば、非重合体カテキン類の保存劣化が抑制された食物繊維含有経口組成物を提供することができる。したがって、非重合体カテキン類と食物繊維による生理効果を十分に享受することができる。
本発明の経口組成物は、成分(A)としてイヌリンを含有する。ここで、本明細書において「イヌリン」とは、多糖類の一群であって、グルコースにフルクトースが複数個結合した重合体をいう。成分(A)は、種々の植物に含まれる水溶性食物繊維の一種であり、腸内において人体に有益な細菌を増やすのに貢献することが知られている(腸内有益菌増殖促進作用)。イヌリンは消化されることなく胃と十二指腸を通過し、腸内の細菌にとって有益な物質となる。
成分(A)は、整腸作用を有することから、腸や消化管を含むお腹の調子を整える効果を有する。具体的には、腸内機能、腸の状態、大腸環境の改善、改良、向上作用を有する。そして、腸運動を促進し、便秘の軽減や予防に効果がある。
本発明に使用可能な成分(A)は、スクロースのフルクトース残基側にD-フルクトースが主にβ-(2→1)結合した多糖である。成分(A)の平均重合度は2~100の範囲であり、2~60が好ましく、5~45がより好ましく、10~30が更に好ましく、10~25がより更に好ましい。ここで、本明細書において「平均重合度」とは、イヌリン中のサッカライド単位(フルクトース及びグルコース単位)の数の平均値をいう。なお、成分(A)の平均重合度は、例えば、以下のようにして、液体クロマトグラフィ、ガスクロマトグラフィ、陰イオンクロマトグラフィ等の通常の分析法によって求めた分析結果のピークのトップを平均重合度とすることができる。カラムとして、例えば、信和化工製のULTRON PS-80N(8×300mm)(溶媒;水、流速;0.5mL/min、温度;50℃)、あるいは、TOSOH製のTSK-GEL G3000PWXL(7.8×300mm)(溶媒;水、流速;0.5mL/min、温度;50℃)を用い、検出器として示差屈折計を使用することによって確認された生成イヌリンの重合度を、標準物質として、例えば、植物由来のイヌリンであるオラフティ社のラフテリンST(平均重合度11)とラフテリンHP(平均重合度22)を用いて作成した検量線により求めることができる。なお、イヌリンの重合度の分析に関しては、Critical Reviews in Food Science and Nutrition,35(6),525-552(1995)等の文献を参考にして実施することができる。
本発明の経口組成物中の成分(A)の含有量は0.5~6質量%であるが、生理効果の観点から、0.6質量%以上が好ましく、0.65質量%以上がより好ましく、0.7質量%以上が更に好ましく、また非重合体カテキン類の劣化抑制の観点から、5.5質量%以下が好ましく、5.0質量%以下がより好ましく、4.5質量%以下が更に好ましい。かかる成分(A)の含有量の範囲としては、本発明の経口組成物中に、好ましくは0.6~5.5質量%であり、より好ましくは0.65~5.0質量%であり、更に好ましくは0.7~4.5質量%である。なお、成分(A)の含有量は、通常知られている測定法のうち測定試料の状況に適した分析法により測定することが可能であり、例えば、後掲の実施例に記載の方法が挙げられる。なお、測定の際には装置の検出域に適合させるため、試料を凍結乾燥したり、装置の分離能に適合させるため試料中の夾雑物を除去したりする等、必要に応じて適宜処理を施してもよい。
本発明の経口組成物は、成分(B)として非重合体カテキン類を含有する。ここで、本明細書において「(B)非重合体カテキン類」とは、カテキン、ガロカテキン、エピカテキン及びエピガロカテキン等の非ガレート体と、カテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート及びエピガロカテキンガレート等のガレート体を併せての総称である。本発明においては、上記8種の非重合体カテキン類のうち少なくとも1種を含有すればよい。
本発明の経口組成物中の成分(B)の含有量は0.1~0.6質量%であるが、生理効果の観点から、0.11質量%以上がより好ましく、0.12質量%以上が更に好ましく、また風味バランスの観点から、0.55質量%以下が好ましく、0.4質量%以下がより好ましく、0.3質量%以下が更に好ましい。かかる成分(B)の含有量の範囲としては、本発明の経口組成物中に、好ましくは0.1~0.55質量%であり、より好ましくは0.11~0.4質量%であり、更に好ましくは0.12~0.3質量%である。なお、成分(B)の含有量は、上記8種の非重合体カテキン類の合計量に基づいて定義される。また、成分(B)の含有量は、通常知られている測定法のうち測定試料の状況に適した分析法により測定することが可能であり、例えば、液体クロマトグラフィで分析することが可能である。具体的には、後掲の実施例に記載の方法が挙げられる。なお、測定の際には装置の検出域に適合させるため、試料を凍結乾燥したり、装置の分離能に適合させるため試料中の夾雑物を除去したりする等、必要に応じて適宜処理を施してもよい。
また、本発明の経口組成物は、成分(A)と成分(B)との質量比[(B)/(A)]が非重合体カテキン類の劣化抑制の観点から、0.02以上が好ましく、0.03以上がより好ましく、0.05以上が更に好ましく、そして0.45以下が好ましく、0.30以下がより好ましく、0.25以下が更に好ましい。かかる質量比[(B)/(A)]の範囲としては、好ましくは0.02~0.45であり、より好ましくは0.03~0.30であり、更に好ましくは0.05~0.25である。
本発明の経口組成物は、成分(C)としてカフェインを含有する。成分(C)は、原料に由来するものでも、新たに加えられたものでもよい。また、成分(C)は、飲食品の分野において通常使用されているものであれば由来は特に限定されず、例えば、化学合成品でも、天然由来品でもよい。
本発明の経口組成物中の成分(C)の含有量は、非重合体カテキン類の劣化抑制の観点から、0.03質量%以下が好ましく、0.02質量%以下がより好ましく、0.01質量%以下が更に好ましく、0.009質量%以下が殊更に好ましい。なお、成分(C)の含有量の下限値は特に限定されず、0質量%であっても構わない。なお、成分(C)の含有量は、通常知られている測定法のうち測定試料の状況に適した分析法により測定することが可能であり、例えば、液体クロマトグラフィで分析することが可能である。具体的には、後掲の実施例に記載の方法が挙げられる。なお、測定の際には装置の検出域に適合させるため、試料を凍結乾燥したり、装置の分離能に適合させるため試料中の夾雑物を除去したりする等、必要に応じて適宜処理を施してもよい。
また、本発明の経口組成物は、成分(A)と成分(C)との質量比[(C)/(A)]が非重合体カテキン類の劣化抑制の観点から、0.030下が好ましく、0.015以下がより好ましく、0.01以下が更に好ましい。かかる質量比[(C)/(A)]の下限値は特に限定されず、0であってもよい。
更に、本発明の経口組成物は、所望により、酸味料、アミノ酸、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、炭酸ガス、香料、果汁、植物エキス、エステル、色素、乳化剤、乳成分、ココアパウダー、調味料、植物油脂、酸化防止剤、保存料、pH調整剤、品質安定剤、花蜜エキス、ゲル化剤、担体等の添加剤を1種又は2種以上を含有することができる。添加剤の含有量は、本発明の目的を損なわない範囲内で適宜設定することができる。
本明細書において「経口組成物」とは、そのまま経口摂取に供される製品をいう。本発明の経口組成物は、常温(25℃±10℃)において、液状でも、固形状でもよく、適宜の形態を採り得るが、本発明の効果を享受しやすい点で、液状が好ましい。
本発明の経口組成物が液状である場合、濃縮液状、ゲル状、ゼリー状、スラリー状等のいずれでもよく、特に限定されない。その製品形態としては、飲料が好ましく、飲料としては、例えば、RTD(ストレート飲料)、ゼリー飲料、濃縮還元飲料を挙げることができる。ここで、本明細書において「RTD」とは、希釈せずにそのまま飲用できる飲料をいう。ゼリー飲料の場合、容器に備え付けられた吸い口やストローから内容物を吸引できれば、その固形分濃度は特に限定されない。
本発明の経口組成物が飲料である場合、茶飲料でも、非茶飲料でもよい。茶飲料としては、例えば、緑茶飲料、紅茶飲料、烏龍茶飲料が挙げられ、中も緑茶飲料が好ましい。非茶飲料としては、例えば、炭酸飲料、果汁飲料、野菜飲料、スポーツ飲料、乳飲料等を挙げることができる。ここで、本明細書において「スポーツ飲料」とは、運動や日常生活等で発汗等によって失われた水分、電解質、ミネラル、エネルギーを効率よく補給することを目的とした清涼飲料水であり、ナトリウム濃度が0.010質量%以上の飲料をいう。
本発明の経口組成物が飲料である場合、pH(20℃)は風味バランスの観点から、3.0以上が好ましく、3.5以上がより好ましく、4.0以上が更に好ましく、そして7.0以下が好ましく、6.9以下がより好ましく、6.8以下が更に好ましく、6.7以下が殊更に好ましい。かかるpHの範囲としては、好ましくは3.0~7.0であり、より好ましくは3.5~6.9であり、更に好ましくは4.0~6.8であり、殊更に好ましくは4.0~6.7である。なお、本明細書においてpHは、20℃に温度調整をしてpHメータにより測定するものとする。
本発明の経口組成物が飲料である場合、容器詰飲料でもよい。容器としては通常の包装容器であれば特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと複合された紙容器、瓶等が挙げられる。
また、本発明の経口組成物が飲料である場合、加熱殺菌済でもよい。加熱殺菌方法としては、適用されるべき法規(日本にあっては食品衛生法)に定められた条件に適合するものであれば特に限定されない。例えば、飲料を容器包装に充填し、密栓若しくは密封した後殺菌するか、又は自記温度計をつけた殺菌器等で殺菌したもの若しくはろ過器等で除菌したものを自動的に容器包装に充填した後、密栓若しくは密封すればよい。より具体的には、レトルト殺菌法、高温短時間殺菌法(HTST法)、超高温殺菌法(UHT法)等を挙げることができる。
本発明の経口組成物がRTD(ストレート飲料)である場合、水の含有量は、85.0質量%以上が好ましく、90.0質量%以上がより好ましく、92.0質量%以上が更に好ましく、また99.9質量%以下が好ましく、99.5質量%以下より好ましく、99.0質量%以下が更に好ましい。かかる水の含有量の範囲としては、好ましくは85.0~99.9質量%であり、より好ましくは90.0~99.5質量%であり、更に好ましくは92.0~99.0質量%である。
また、本発明の経口組成物が固形状である場合、その形状は特に限定されず、粉末状、顆粒状、錠状、棒状、板状、ブロック状等を挙げることができる。その製品形態としては、例えば、クッキー、チョコレート、アイスクリーム等の菓子、ソーセージ等の加工食品、サプリメントを挙げることができる。サプリメントの剤型としては、例えば、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、散剤、丸剤、チュアブル剤、トローチ剤等が挙げられる。
本発明の経口組成物は、常法にしたがって製造することが可能であり、適宜の方法を採り得る。例えば、成分(A)及び成分(B)、必要により他の成分を配合し、成分(A)及び成分(B)の各含有量が上記範囲内となるように調整すればよい。成分(A)及び成分(B)の混合順序は特に限定されない。
成分(A)としては、飲食品の分野において通常使用されているものであれば特に限定されない。例えば、市販品を使用することが可能であり、例えば、Fuji FF(フジ日本精糖社製)、イヌリアHD、イヌリアIQ、イヌリアCLR、イヌリアOFP(以上
、TEIJIN社製)、ラフテリンST、ラフテリンHP(以上、オラフティ社製)を挙げることができる。また、イヌリンを豊富に含む植物から当業者に周知の方法により採取したものを使用しても構わない。植物としては、例えば、チコリ、キクイモ、ダリア、ニンニク、ニラ、タマネギ、タンポポ、ゴボウを挙げることができる。さらに、イヌリンはチコリを酵素処理により分解したものやサトウキビから酵素処理により合成したものなど、食品として使用できる範囲内で処理を加えたものを使用しても構わない。
成分(B)としては、飲食品の分野において通常使用されているものであれば特に限定されず、例えば、市販の試薬を用いてもよいが、成分(B)を豊富に含む植物の抽出物の形態で含有させることができる。
植物としては、成分(B)を含み、飲食品の分野において通常使用されているものであれば特に限定されないが、例えば、Camellia属、例えば、C. sinensis var.sinensis(やぶきた種を含む)、C. sinensis var.assamica及びそれらの雑種から選択される茶葉(Camellia sinensis)が挙げられる。茶葉は、その加工方法により、不発酵茶、半発酵茶、発酵茶に分類されるが、これらのうちの1種又は2種以上を適宜選択して使用することができる。不発酵茶葉としては、例えば、煎茶、番茶、碾茶、釜入り茶、茎茶、棒茶、芽茶等の緑茶葉が挙げられ、火入れ加工が施されていてもよい。また、半発酵茶葉としては、例えば、鉄観音、色種、黄金桂、武夷岩茶等の烏龍茶葉が挙げられる。更に、発酵茶葉としては、ダージリン、アッサム、スリランカ等の紅茶葉が挙げられる。茶葉は1種又は2種以上を使用することができる。中でも、非重合体カテキン類含量、風味の点から、不発酵茶葉が好ましく、緑茶が更に好ましい。なお、抽出方法及び抽出条件は特に限定されず、公知の方法を採用することができる。
1.イヌリンの分析
AOAC Method 999.03 に準じて測定することができる。即ち、試料を
熱水で抽出後、スクロースを酵素分解し、遊離糖にする。次に,水素化ホウ素ナトリウム溶液を加え、酵素分解で生じた遊離糖を、糖アルコールに変換する。その後、フラクタナーゼと反応させ、フラクタンをグルコース及びフルクトースに酵素分解し、発色液を加え、発色させて吸光度を測定する。なお、油脂が多い試料や乳化された試料である場合は、上記操作の前処理として脱脂を施してもよい。
2.非重合体カテキン類及びカフェインの分析
純水で溶解希釈した試料を、高速液体クロマトグラフ(型式SCL-10AVP、島津製作所製)を用い、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラム(L-カラムODS、4.6mmφ×250mm 粒子径5μm:財団法人 化学物質評価研究機構製)を装着し、カラム温度35℃でグラジエント法により測定する。移動相A液は酢酸を0.1mol/L含有する蒸留水溶液、B液は酢酸を0.1mol/L含有するアセトニトリル溶液とし、流速は1mL/分、試料注入量は10μL、UV検出器波長は280nmの条件で行う。なお、グラジエント条件は以下の通りである。
濃度勾配条件(体積%)
時間 A液濃度 B液濃度
0分 97% 3%
5分 97% 3%
37分 80% 20%
43分 80% 20%
43.5分 0% 100%
48.5分 0% 100%
49分 97% 3%
60分 97% 3%
3.pH測定
検体30mLを50mLのビーカーに量り取り、pHメータ(HORIBA コンパクトpHメータ、堀場製作所製)を用いて、20℃に温度調整をして測定した。
4.非重合体カテキン類の残存率の分析
製造直後(0日)の容器詰飲料、及び55℃で14日間保存後の容器詰飲料について、非重合体カテキン類の含有量を測定し、下記式(1)により非重合体カテキン類の残存率を求めた。
非重合体カテキン類の残存率(%)=Q/P×100 (1)
〔式(1)中、Pは、製造直後(0日)の容器詰飲料中の非重合体カテキン類の含有量を示し、Qは、保存後(55℃で14日間)の容器詰飲料中の非重合体カテキン類の含有量を示す。〕
製造例1
茶抽出物の製造
緑茶葉0.6kgに88℃のイオン交換水9kgを添加し、30分間攪拌バッチ抽出した。次に、抽出液を200メッシュ金網で粗濾過した後、抽出液中の微粉を除去する為に遠心分離操作を行い、噴霧乾燥機を用いて粉体にして茶抽出粉末0.2kgを得た。この茶抽出粉末200gを常温、250r/min攪拌条件下の95質量%エタノール水溶液800g中に分散させ、酸性白土(ミズカエース#600、水澤化学社製)100gを投入後、約10分間攪拌を続けた。次に、分散液を2号濾紙で濾過した後、ろ液に活性炭(GLC、クラレケミカル社製)30gを添加し再び2号濾紙で濾過した。更に、ろ液を0.2μmメンブランフィルターによって再濾過し、濁りの除去を行った。次に、40℃、0.0272kg/cm2の減圧下でろ液からエタノールを留去し、イオン交換水で非重合体カテキン類濃度を15質量%に調整して茶抽出物を得た。
実施例1~2、比較例1~7及び参考例1
表1に示す各成分を均一に混合して飲料を調製した後、殺菌処理し、容量200mLのPETボトルに充填し、容器詰茶飲料を製造した。得られた容器詰茶飲料について分析を行い、非重合体カテキン類の残存率を評価した。その結果を表1に示す。なお、使用したイヌリンの平均重合度は17である。
Figure 2022023016000001
実施例3、4及び比較例8、9及び参考例2
表2に示す各成分を均一に混合したこと以外は、実施例1と同様の操作により容器詰茶飲料を調製した。得られた容器詰茶飲料について分析し、非重合体カテキン類の残存率を評価した。その結果を表2に示す。
Figure 2022023016000002
実施例5~8、比較例10~13、及び参考例3
表3に示す各成分を均一に混合したこと以外は、実施例1と同様の操作により容器詰茶飲料を調製した。得られた容器詰茶飲料について分析し、非重合体カテキン類の残存率を評価した。その結果を表3に示す。
Figure 2022023016000003
実施例9、比較例14、15及び参考例4
表4に示す各成分を均一に混合したこと以外は、実施例1と同様の操作により容器詰茶飲料を調製した。得られた容器詰茶飲料について分析し、非重合体カテキン類の残存率を評価した。その結果を表4に示す。
Figure 2022023016000004
参考例5及び比較例16、17
表5に示す各成分を均一に混合したこと以外は、実施例1と同様の操作により容器詰茶飲料を調製した。得られた容器詰茶飲料について分析し、非重合体カテキン類の残存率を評価した。その結果を表5に示す。
Figure 2022023016000005
実施例10、11、比較例18、19及び参考例6
表6に示す各成分を均一に混合したこと以外は、実施例1と同様の操作により容器詰茶飲料を調製した。得られた容器詰茶飲料について分析し、非重合体カテキン類の残存率を評価した。その結果を表6に示す。
Figure 2022023016000006
実施例12~15
表7に示す各成分を均一に混合したこと以外は、実施例1と同様の操作により容器詰茶飲料を調製した。得られた容器詰茶飲料について分析し、非重合体カテキン類の残存率を評価した。その結果を表7に示す。
Figure 2022023016000007
実施例16~20、比較例20~27及び参考例7
表8に示す各成分を均一に混合して酸性飲料を調製した後、殺菌処理し、容量200mLのPETボトルに充填し、容器詰非茶飲料を製造した。得られた容器詰非茶飲料について分析を行い、非重合体カテキン類の残存率を評価した。その結果を表8に示す。
Figure 2022023016000008
実施例21~24、比較例28、29及び参考例8
表9に示す各成分を均一に混合したこと以外は、実施例16と同様の操作により容器詰非茶飲料を調製した。得られた容器詰非茶飲料について分析し、非重合体カテキン類の残存率を評価した。その結果を表9に示す。
Figure 2022023016000009
実施例25~33、比較例30~32及び参考例9
表10に示す各成分を均一に混合したこと以外は、実施例16と同様の操作により容器詰非茶飲料を調製した。得られた容器詰非茶飲料について分析し、非重合体カテキン類の残存率を評価した。その結果を表10に示す。
Figure 2022023016000010
実施例34、35、比較例33及び参考例10
表11に示す各成分を均一に混合したこと以外は、実施例16と同様の操作により容器詰非茶飲料を調製した。得られた容器詰非茶飲料について分析し、非重合体カテキン類の残存率を評価した。その結果を表11に示す。
Figure 2022023016000011
実施例36、37、比較例34及び参考例11
表12に示す各成分を均一に混合したこと以外は、実施例16と同様の操作により容器詰非茶飲料を調製した。得られた容器詰非茶飲料について分析し、非重合体カテキン類の残存率を評価した。その結果を表12に示す。
Figure 2022023016000012
表1~4、6~12から、特定量の非重合体カテキン類と、特定量のイヌリンを含有する経口組成物であれば、非重合体カテキン類の残存率が高く、非重合体カテキン類の保存劣化を抑制できることがわかる。また、表5から、経口組成物中の非重合体カテキン類の含有量が0.1質量%に満たないと、非重合体カテキン類の残存率が低下し、非重合体カテキン類が劣化しやすいことがわかる。

Claims (4)

  1. 次の成分(A)及び(B);
    (A)イヌリン 0.5~6質量%、及び
    (B)非重合体カテキン類 0.1~0.6質量%
    を含む、経口組成物。
  2. 成分(A)と成分(B)との質量比[(B)/(A)]が0.02~0.45である、請求項1記載の経口組成物。
  3. 成分(C)としてカフェインを含み、成分(C)の含有量が0.03質量%以下である、請求項1又は2記載の経口組成物。
  4. pHが3.0~7.0である、請求項1~3のいずれか1項に記載の経口組成物。
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